JP2021024591A - 衛生薄葉紙用包装フィルム及び包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒートシール性及び保香性に優れる生分解性ポリエステル樹脂組成物からなる衛生薄葉紙包装用フィルムを提供する。【解決手段】生分解性ポリエステル樹脂(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)とを含む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層含む衛生薄葉紙包装用フィルム。エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が酢酸ビニル含有量の異なる2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む組成物である衛生薄葉紙包装用フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、生分解性樹ポリエステル樹脂を含有するフィルムからなる包装に関するものであり、より詳細にはヒートシール性及び保香性に優れるため、トイレットロール包装体またはティッシュペーパー等の衛生薄葉紙を包装するのに好適に用いることのできるフィルム及び該フィルムにより包装した包装体に関するものである。
従来より、トイレットロールおよびティッシュペーパー(以下、「衛生薄葉紙」)などのロール状又は箱入り衛生薄葉紙を複数個纏めて包装する衛生薄葉紙用包装材として、ポリエチレンなどの石油由来のプラスチックを原料とした包装材が使用されていた。このような石油由来プラスチックは、加工性、物性、コストの点において優れている。一方で、そのようなプラスチックは石油を原料としていることから生産や焼却に際して大気中に二酸化炭素濃度を放出する。大気中の二酸化炭素が上昇するため地球温暖化問題と関係する。更には環境中に投棄された製品は自然に分解されないため海洋に蓄積され、海洋生物の生活環境が破壊される海洋プラスチック問題などが世界的に指摘されている。
このような社会情勢から、バイオマス由来樹脂や生分解性樹脂が注目を集めている。これらは、カーボンニュートラル性や環境中の微生物に分解される特性を有することから低環境負荷な材料として注目されており、石油由来プラスチックの代替材料として期待されている。ポリエチレンなどの石油由来プラスチックを使用している衛生薄葉紙用包装材においてもバイオマス由来樹脂や生分解性樹脂への代替化が望まれている。
例えば、特許文献1には生分解性ポリエステル樹脂であるポリ乳酸を用いた衛生薄葉紙包装材が提案されている。しかしながら、ポリ乳酸を一度エマルジョンにしたのち、乾燥することでフィルム化するなど、生産性に優れるものではなかった。また、伸度が不十分なため、フィルム状に成形した際に破れやすいものであった。
ところで、トイレットロールにおいては、構成部材であるトイレットペーパーや紙管に香料を付与して香り付けしたものが提案されている。この香り付きトイレットロールをポリエチレンフィルムで包装すると揮発した香り成分がフィルムを通過し外部に漏れだしてしまう問題があった。
この問題を解決するため特許文献2および3ではガスバリア性に優れるエチレン‐ビニルアルコール共重合体の層を有する包装材が提案されている。しかしながら、環境負荷低減に寄与するものではなかった。
特許第5451293号公報 特許第6210866号公報 特許第6456447号公報
本発明は、衛生薄葉紙包装に要求されるヒートシール性及び保香性に優れる生分解性ポリエステル樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体との組成物で構成される衛生薄葉紙包装用フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、生分解性ポリエステル樹脂を含有するフィルムが、優れたヒートシール性と保香性を兼ね備えることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、生分解性ポリエステル樹脂(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)とを含む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層備えた衛生薄葉紙包装用フィルムである。また、上記フィルムを用いたトイレトロールまたは箱入りティッシュペーパー包装体に関するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における生分解性ポリエステル樹脂(A)としては、ポリ乳酸(ポリ−L−乳酸、ポリ−D−乳酸、L−乳酸とD−乳酸の共重合体、ポリL−乳酸とポリD−乳酸のステレオコンプレックスを含む)、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリエチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/テレフタレート)、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、ポリ(ヒドロキシブチレート/ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ3−ヒドロキシブチレート、ポリグリコール酸、ポリビニルアルコール、修飾澱粉、酢酸セルロースからなる群の少なくとも1種を例示することができる。
この中で、インフレーション成形性に優れることから、生分解性ポリエステル樹脂(A)は、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)からなる群の少なくとも1種であることが好ましい。保香性に優れることからポリ乳酸であることが特に好ましい。
生分解性ポリエステル樹脂(A)がポリ乳酸である場合、樹脂(A)はL−乳酸および/またはD−乳酸を主たる構成成分とする。耐熱性の点から、乳酸成分の光学純度が高いポリ乳酸系樹脂を用いることが好ましい。ここで、乳酸成分の光学純度とは、ポリ乳酸樹脂の総乳酸成分の内、L体が80%以上含まれるかまたはD体が80%以上含まれることが好ましく、L体が90%以上含まれるかまたはD体が90%以上含まれることがさらに好ましく、L体が95%以上含まれるかまたはD体が95%以上含まれることが特に好ましく、L体が98%以上含まれるかまたはD体が98%以上含まれることが最も好ましい。
生分解性樹脂(A)の分子量や分子量分布は、成形体として使用でき得る剛性を有するという点で、重量平均分子量として好ましくは1万以上、より好ましくは5万以上、さらに好ましくは10万以上である。ここでの重量平均分子量とは、溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
生分解性ポリエステル樹脂(A)のメルトマスフローレートとしては特に限定されないが、インフレーション成形加工性に優れることから、0.01g/10分以上10g/10分以下であることが好ましく、0.05g/10分以上10g/10分以下であることがより好ましい。さらに生分解性ポリエステル樹脂(A)がポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)のいずれかの場合、メルトマスフローレートは0.01g/10分以上10g/10分以下が好ましく、0.05g/10分以上5g/10分以下がより好ましい。
本発明における包装材は、生分解ポリエステル樹脂(A)にはエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)を混合した樹脂組成物を備える。
本発明において、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)は公知の製造方法により得ることができる。具体的には、高圧法ラジカル重合、溶液重合や乳化重合等の製造方法が挙げられる。このような樹脂は市販品の中から便宜選択することができ、エチレン−酢酸ビニル共重合体として、東ソー株式会社からウルトラセンの商品名で、ランクセス株式会社からレバプレンの商品名で各々市販されている。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)のJIS K6924−1で測定した酢酸ビニル含有量は、6重量%以上90重量%以下であることが好ましく、より好ましくは15重量%以上85重量%以下である。酢酸ビニル含有量が6重量%以上であれば生分解性ポリエステル樹脂(A)との相溶性に優れ、インフレーション成形時にバブルの膜割れが発生しにくい。酢酸ビニル含有量が90重量%以下であれば包装フィルムが耐衝撃性に優れることから好ましい。
本発明における樹脂組成物は、少なくともJIS K6924−1で測定した酢酸ビニル含有量が6重量%以上70重量%以下であるエチレン酢酸ビニル共重合体を含むことが好ましい。これにより本発明の樹脂組成物を用いてインフレーション成形を行った際にバブルがより安定する。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)は単独で使用しても、酢酸ビニル含有量が異なる2種類以上の共重合体を含む組成物であってもよい。インフレーション成形性と透明性、耐衝撃性、破断伸度に優れたものとなることから、酢酸ビニル含有量が異なる2種類以上の共重合体を含む組成物であることが好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が、前記の2種以上の共重合体組成物である場合、各共重合体の酢酸ビニル含量の差を取った際に、少なくとも1組の共重合体の酢酸ビニル含量の差が40重量%以下であることが好ましい。これにより、組成物(B)を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体間の相溶性がより向上し、得られる組成物の耐衝撃性及び柔軟性が向上する。少なくとも1組の共重合体の酢酸ビニル含量の差は、好ましくは35重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下であり、最も好ましくは28重量%以下である。
また、少なくとも1組の共重合体の酢酸ビニル含量の差は5重量%以上であることが好ましい。これにより、生分解性ポリエステル樹脂(A)と組成物(B)を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体間の相容性がより向上し、得られる組成物の耐衝撃性及び柔軟性が向上する。
ここで、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が組成物である場合、各共重合体の酢酸ビニル含量の差とは、例えば、酢酸ビニル含量25重量%、50重量%、80重量%の3種のエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、酢酸ビニル含量をそれぞれ、「VAc25」、「VAc50」、「VAc80」と表記する)を含む組成物においては、次にように算出できる。
VAc50 − VAc25 = 25重量%
VAc80 − VAc50 = 30重量%
VAc80 − VAc25 = 55重量%
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が、前記の2種以上の共重合体組成物である場合、各共重合体の酢酸ビニル含量の差を取った際に、各酢酸ビニル含量の差が全ての組合せにおいて70重量%以下であることが好ましい。これにより得られる組成物からなるフィルムの透明性がより向上する。全ての酢酸ビニル含量の差は、好ましくは60重量%以下である。
また、各酢酸ビニル含量の差が全て5重量%以上であることが好ましい。これにより、生分解性ポリエステル樹脂(A)と組成物(B)を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体間の相容性がより向上し、得られる組成物の耐衝撃性及び柔軟性が向上する。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)は、酢酸ビニル含量が異なる3種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含むことが好ましい。これにより、本発明の組成物からなるフィルムが、破断伸度および透明性と成形時にバブル安定性を両立させることができる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が、酢酸ビニル含量が異なる2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む組成物である場合、それらのエチレン−酢酸ビニル共重合体は架橋されていてもよい。
架橋変性方法としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)に架橋剤を添加する手法が挙げられ、架橋剤としては各成分を架橋できるものあればよく、特に限定されるものではないが、反応性などを考慮して有機過酸化物を使用することが好ましい。
架橋剤の有機過酸化物としては、有機過酸化物であれば特に限定されず、例えば、ジクミルペルオキシド、ジt−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1、1ージ(tーブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシドなどが挙げることができる。これらは単独で或いは2種類以上を混合して使用することができる。
なかでも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1、1ージ(tーブチルペルオキシ)シクロヘキサンが反応性の観点から好ましく用いられる。また、前記架橋剤と共に、必要に応じて、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼンなどの架橋助剤を用いてもよい。
また、本発明において、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)は、生分解性ポリエステル樹脂(A)との相容性を高めるために、加水分解処理して酢酸ビニルをビニルアルコールに変換してもよい。
加水分解の処理方法は特に限定されないが、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)のペレットをアルカリ中で直接加水分解処理するのが好ましい。本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)のケン化度は10重量%以上が好ましい。10重量%以上であれば生分解性ポリエステル樹脂(A)に対する相溶性が向上する。
本発明の樹脂組成物における生分解性ポリエステル樹脂(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)との混合比率は、生分解性ポリエステル樹脂(A)を1重量%以上99重量%以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)を1重量%以上99重量%以下であることが好ましい。生分解性ポリエステル樹脂(A)を99重量%以下含むことで得られる樹脂組成物のインフレーション成形性および耐衝撃性がより優れたものとなる。一方、生分解性ポリエステル樹脂(A)を1重量%以上含むことで得られる樹脂組成物の生分解性および保香性がより優れたものとなる。本発明の組成物は、さらに好ましくは生分解性ポリエステル樹脂(A)を30重量%以上95重量%以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)を5重量%以上70重量%以下含み、またさらに好ましくは生分解性ポリエステル樹脂(A)を50重量%以上90重量%以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)を10重量%以上50重量%含む。
ここで、生分解性樹脂(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)の合計は100重量%である。ただし、本発明の樹脂組成物において、(A)と(B)以外の成分を含んでもよく、その場合、(A)と(B)の合計量を100重量部とし、その100重量部に対し、(A)、(B)以外の成分を所定量含むと表記することができる。
本発明の樹脂組成物は、生分解性ポリエステル樹脂(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)の他に更に無機フィラー(C)を含んでもよい。無機フィラーを含むことでフィルムを不透明化し内容物の隠蔽性を向上させることや、燃焼熱量を低減させることができる。このような無機フィラー(C)としては特に限定されず、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、タルク、クレーなどが挙げることができる。これらは単独で或いは2種類以上を混合して使用することができる。
無機フィラー(C)の配合割合としては、生分解性ポリエステル樹脂(A)及びエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)の組成物の合計を100重量部とした場合、その100重量部に対し、1重量部以上50重量部以下であることが好ましく、5重量部以上30重量部以下がより好ましい。無機フィラー(C)の配合割合が1重量部以上であれば隠蔽性に優れたものとなるため好ましく、50重量部以下であればインフレーション成形性や破断伸度に優れたものとなることから好ましい。
本発明の生分解性ポリエステル樹脂を含有する層に用いる樹脂組成物は、特にインフレ―ション成形性に優れるものとなることからJIS K6924−1により測定したメルトマスフローレイトが0.01〜20g/10分であることが好ましく、より好ましくは0.05〜5g/10分である。
本発明の生分解性ポリエステル樹脂を含有する層に用いる樹脂組成物を混練する方法としては、生分解性ポリエステル樹脂(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)(及び無機フィラー(C))をヘンシェルミキサー又はタンブラー等の混合機により予備ブレンドしておき同時に混練装置で混練する方法が挙げられる。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が2種以上から構成される場合は、生分解性ポリエステル樹脂(A)(及び無機フィラー(C))と各種エチレン−酢酸ビニル共重合体を予備ブレンドしておき同時に混練装置で混練する方法と、エチレン−酢酸ビニル共重合体混合物を事前に混練し、その後生分解性ポリエステル樹脂(A)(及び無機フィラー(C))と混練したエチレン−酢酸ビニル共重合体混合物をブレンドし更に混練する方法が挙げられる。後者の方がエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)がより均一に混ざり所望の物性が安定して得られることから好ましい。
混練装置としては、各成分を均一に分散できれば特に制限はなく、通常用いられる樹脂の混練装置により製造することができる。例えば、単軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダ−、回転ロール、インターナルミキサーなどの混練装置が挙げられる。混練温度は生分解性ポリエステル樹脂(A)の融点〜300℃程度が好ましい。
また、本発明のフィルムにおける樹脂組成物層は、本発明の効果を損なわない範囲で、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、造核剤、滑剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、流動性改良剤、離型剤、難燃剤、着色剤、無機系中和剤、塩酸吸収剤、充填剤導電剤、鎖長延長剤、加水分解防止剤等が用いられても良い。
本発明に用いる樹脂組成物は、各種フィルム成形手法により成形することでフィルムとして使用される。好ましくは、インフレーション成形用を好適に使用することができる。
本発明のフィルムは、少なくとも生分解性ポリエステル樹脂(A)とエチレン−酢酸ビニル重合体(B)の樹脂組成物からなる層より構成される。
本発明のフィルムを成形する方法として特に制限はなく、インフレーション成形法、共押出インフレーション成形法、Tダイ成形法、共押出Tダイ成形法、カレンダー成形法、圧縮成形法などを例示できる。これらの中で、生産性に優れることからインフレーション成形法、共押出インフレーション成形法、Tダイ成形法、共押出Tダイ成形法が好ましく、インフレーション成形法、共押出インフレーション成形法がより好ましい。
本発明フィルムを得るためにインフレーション成形する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。成形条件としては温度150〜250℃、ブローアップ比1.2〜6.0、成形速度5〜120m/分の範囲が好ましい。成形温度が150℃以上では流動性が良好であり、250℃以下であれば成形時のゲル発生が少なく良好である。また、ブローアップ比が1.2以上であればフィルムの耐衝撃性が良好となり、ブローアップ比が6.0以下であればインフレーション成形時の溶融樹脂を空気で膨張させた部分(以下、バブルと記す)の揺れが少なく安定し、フィルムのシワが少なく良好である。成形速度が5〜120m/分の範囲であれば、成形時のバブルの蛇行が少なく良好である。
また、本発明が備える前記樹脂組成物層の厚みは5μm以上50μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは8μm以上35μm以下である。厚みが5μm以上であることにより、保持香性に優れるため良好である。また、フィルム厚みが50μm以下であることによりフィルムが硬すぎないために巻き取る際の巻きズレが発生しにくくなり、巻き上がったフィルムの外観が良好である。
また、無機フィラー(C)を含まない場合の本発明のフィルムの透明性は、フィルム厚みが30μmの時のヘーズ値が1%以上40%以下であることが好ましく、より好ましくは1%以上30%以下、さらに好ましくは1%以上20%以下、最も好ましくは1%以上10%以下である。フィルムのヘーズ値が40%以下であれば、内容物の視認性に優れることから好ましい。
本発明のフィルムは、前記生分解性ポリエステル樹脂(A)とエチレンー酢酸ビニル共重合体(B)樹脂組成物からなる層を少なくとも備える。本発明のフィルムは単層フィルムであっても、前記樹脂組成物層以外の層を備えた積層フィルムであってもよい。
本発明のフィルムは、トイレットロールや箱入りティッシュペーパーなどの衛生薄葉紙の包装用フィルムとして好的に用いられる。衛生薄葉紙としては、これ以外にも芳香性を付与した用紙であってもよく、前記例に限定されない。
本発明の別の態様として、本発明の衛生薄葉紙包装用フィルムでトイレットロールが包装されているトイレットロール包装体を挙げることができる。ここで、トイレットロールが香り付きトイレットロールであってもよい。
本発明の別の態様として、本発明の衛生薄葉紙包装用フィルムで箱入りティッシュペーパーが包装されている箱入りティッシュペーパー包装体を挙げることができる。
本発明のフィルムはヒートシール性及び保香性に優れたものとなることから、トイレットロールや箱入りティッシュペーパーなどの衛生薄葉紙の包装用フィルムとして有用である。
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)メルトマスフローレート(MFR)
ポリ乳酸(A)およびエチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRは、メルトインデクサー(宝工業製)にて190℃、2.16kg荷重の条件にて測定した。
(2)酢酸ビニル含有率
酢酸ビニル含有率は、JIS K6924−1に準拠して測定した。
(3)ヘーズ
成形したフィルムをヘーズメーター(日本電色工業製、NDH7000型)にて測定した。
(4)引張試験
成形したフィルムをJIS Z1702のダンベル状試験片に打ち抜き、テンシロン引張試験機(オリエンテック製、RTE−1210)にて、チャック間距離40mm、引張速度500mm/分の条件で測定した。試料が破断した点における強度と伸度(破断伸度[%]=破断に要した引張長さ[mm]/チャック間距離40mm)を計測とした。厚みは各実施例に記載したものである。また、計測はMD、TDの両方に関して行った。
(5)衝撃強度
成形したフィルムをパンクチャー衝撃試験機(東洋精機製、FT−M型)にて、試験容量3Jの条件にて測定した。
(6)ヒートシール
成形したフィルムを2枚重ね、ヒートシールテスター(テスター産業社製、TP−701型)にて160℃、0.2MPa、1秒の条件でシールした後、幅15mmに裁断してテンシロン引張試験機(オリエンテック製、RTE−1210)にて接着強度を測定し、シール性を評価した。シール強度が5N以上のものを「○」、5Nより低いものを「×」とした。
(7)保香性
30cm×30cmに裁断したフィルム上に、紙管に香料が塗布されたトイレットロール1つを置き、フィルムを2つ折りにしてロールを包み込み、重なったフィルム端部をヒートシールテスター(テスター産業社製、TP−701型)にて160℃、0.2MPa、1秒の条件でシールすることでトイレットロールを密封包装した。香りがフィルムの外に漏れだしていないか密封後1日目、2日目、10日間の時点で評価した。評価は密封包装のフィルムに鼻を近づけ匂いの有無を確認する官能的試験で行った。香り漏れがなかったものを「○」、香りが漏れ出たものを「×」とした。また、香り漏れの有無にかかわらず、評価後のフィルムを破って中のトイレットロールの香りを確認したが、いずれもトイレットロールに香りが残っていることを確認した。
実施例1
生分解性ポリエステル樹脂(A)としてL体比率98.5%、D体比率1.5%、メルトマスフローレイト4g/10分であるポリ乳酸(A−1)(NatureWorks(株)社製、商品名Ingeo4032D)80重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)として酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)20重量%をタンブラー混合機で予備ブレンドしておき、二軸押出機を用い180℃で溶融混練し生分解性ポリエステル樹脂組成物ペレットを得た。
上記生分解性ポリエステル樹脂組成物ペレットをインフレーション成形機(プラコー(株)製、スクリュー径50mmφ)へ供給し、温度200℃、ブローアップ比2.5、引取速度10m/分、フィルム厚み30μmの条件にて製膜することでフィルムを得た。得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例2
製膜条件を引取り速度30m/分、フィルム厚み10μmとした以外は実施例1と同様の手法によりフィルムを得た。得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例3
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)として酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)20重量%を用いた以外は、実施例2と同様の手法により厚み10μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例4
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)として酢酸ビニル含量28重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化度30%の樹脂(B−28−OH)(東ソー(株)製 商品名メルセンH−3051)20重量%を用いた以外は、実施例2と同様の手法により厚み10μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例5
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)20重量%を下記の組成とした以外は実施例2と同様の手法により厚み10μmのフィルムを得た。なお、2種類のエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)は生分解性ポリエステル樹脂(A)とともに一緒にタンブラー混合機に投入して予備ブレンドを行った。以下の実施例も同様である。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)10重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)10重量%
得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例6
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)20重量%を下記の組成とした以外は実施例1と同様の手法により厚み30μmのフィルムを得た。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)10重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)5重量%
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)5重量%
得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例7
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)20重量%を下記の組成とした以外は実施例2と同様の手法により厚み10μmのフィルムを得た。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)10重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)5重量%
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)5重量%
得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例8
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)20重量%を下記の組成とした以外は実施例2と同様の手法により厚み10μmのフィルムを得た。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)10重量%
・酢酸ビニル含量40重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−40)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン400)2重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)2重量%
・酢酸ビニル含量70重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−70)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン700)2重量%
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)4重量%
得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例9
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)として架橋されたエチレン−酢酸ビニル共重合組成物(B−架橋)20重量%を用いた以外は実施例2と同様の手法により厚み10μmのフィルムを得た。但し、架橋されたエチレン−酢酸ビニル共重合組成物(B−架橋)は以下の方法により得た。
下記組成のエチレン−酢酸ビニル共重合体および架橋剤として有機過酸化物(日油(株)製 商品名パーヘキサ25B)をエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物に対して0.02重量%ブレンドし、二軸押出機を用い180℃で溶融混練し架橋されたエチレン−酢酸ビニル共重合組成物(B−架橋)ペレットを得た。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)10重量%
・酢酸ビニル含量40重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−40)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン400)2重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)2重量%
・酢酸ビニル含量70重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−70)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン700)2重量%
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)4重量%
得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例10
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)としてケン化処理されたエチレン−酢酸ビニル共重合組成物(B−ケン化)20重量%を用いた以外は実施例2と同様の手法により厚み10μmのフィルムを得た。但し、ケン化処理されたエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−ケン化)は以下の方法により得た。
実施例10に記載の架橋されたエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−架橋)のペレットを1重量%の水酸化ナトリウムメタノール溶液中、60℃で加水分解処理を行い、ケン化処理されたエチレン−酢酸ビニル共重合組成物(B−ケン化)を得た。
得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例11
生分解性ポリエステル樹脂(A)としてL体比率98.5%、D体比率1.5%、メルトマスフローレイト4g/10分であるポリ乳酸(A−1)(NatureWorks(株)社製 商品名Ingeo4032D)60重量%を用い、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)として酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)40重量%をタンブラー混合機で予備ブレンドしておき、二軸押出機を用い180℃で溶融混練し生分解性ポリエステル樹脂組成物ペレットを得た。
上記生分解性ポリエステル樹脂組成物ペレットをインフレーション成形機(プラコー(株)製、スクリュー径50mmφ)へ供給し、温度200℃、ブローアップ比2.5、引取速度15m/分、フィルム厚み20μmの条件にて製膜することでフィルムを得た。
得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例12
生分解性ポリエステル樹脂(A)としてL体比率98.5%、D体比率1.5%、メルトマスフローレイト4g/10分であるポリ乳酸(A−1)(NatureWorks(株)社製 商品名Ingeo4032D)60重量%を用い、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)40重量%を下記の組成とした以外は実施例11と同様の手法により厚み20μmのフィルムを得た。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)20重量%
・酢酸ビニル含量40重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−40)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン400)4重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)4重量%
・酢酸ビニル含量70重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−70)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン700)4重量%
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)8重量%
得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例13
生分解性ポリエステル樹脂(A)としてL体比率98.5%、D体比率1.5%、メルトマスフローレイト4g/10分であるポリ乳酸(A−1)(NatureWorks(株)社製 商品名Ingeo4032D)40重量%を用い、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)として酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B−25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)60重量%とした以外は実施例11と同様の手法により厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
比較例1
低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー(株)社製 商品名ペトロセン186)100重量%を用いた以外は実施例1と同様の手法により厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
比較例2
市販のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム 厚み:25μmについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
Figure 2021024591
本発明の生分解性ポリエステル樹脂を含有する樹脂組成物層からなるフィルムはヒートシール性と保香性を兼ね備え各種物性に優れたものとなることから、トイレットロールや箱入りティッシュペーパーなどの衛生薄葉紙の包装用フィルムとして好適に用いられる。

Claims (12)

  1. 生分解性ポリエステル樹脂(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)とを含む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層含む衛生薄葉紙包装用フィルム。
  2. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が酢酸ビニル含有量の異なる2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む組成物である請求項1に記載の衛生薄葉紙包装用フィルム。
  3. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が酢酸ビニル含有量の異なる3種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む組成物である請求項1または2いずれか一項に記載の衛生薄葉紙包装用フィルム。
  4. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が、各共重合体の酢酸ビニル含量の差を取った際に、少なくとも1組の共重合体の酢酸ビニル含量の差が40重量%以下となるエチレンー酢酸ビニル共重合体組成物である請求項2または3に記載の衛生薄葉紙包装用フィルム。
  5. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が、架橋処理された2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む組成物である請求項2乃至4いずれか一項に記載の衛生薄葉紙包装用フィルム。
  6. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)の加水分解物を含む請求項1乃至5いずれか一項に記載の衛生薄葉紙包装用フィルム。
  7. 前記生分解性ポリエステル樹脂(A)が、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)からなる群の少なくとも1種である請求項1乃至6いずれか一項に記載の衛生薄葉紙包装用フィルム。
  8. 前記生分解性ポリエステル樹脂(A)およびエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)を含有する樹脂組成物層の厚みが5μm以上50μm以下である請求項1乃至7いずれか一項に記載の衛生薄葉紙包装用フィルム。
  9. 前記樹脂組成物層が、生分解性ポリエステル樹脂(A)を30重量%以上95重量%以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)を5重量%以上70重量%以下含む請求項1乃至8いずれか一項に記載の衛生薄葉紙包装用フィルム。
  10. 請求項1乃至9いずれか一項に記載の衛生薄葉紙包装用フィルムでトイレットロールが包装されているトイレットロール包装体。
  11. トイレットロールが香り付きトイレットロールである請求項10に記載のトイレットロール包装体。
  12. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の衛生薄葉紙包装用フィルムで箱入りティッシュペーパーが包装されている箱入りティッシュペーパー包装体。
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