JP2021024343A - クラッチ機構及び座席構造 - Google Patents

Abstract

【課題】出力ギヤ部のふれ回り運動、異音の抑制を図る。【解決手段】回転動作部材１３０を構成する入力側軸部１３２と出力ギヤ部１３１とが一体に形成されている。これにより、送り機構の軸受けが、出力ギヤ部と一体のものとなり、軸ずれによる出力ギヤ部のふれ回り運動が抑制される。回転動作部材１３０の外周に形成した段差面１３１ａを、取り付けブラケット２１０のギヤ部貫通孔２１２の周縁部の外面２１２ａに積層し、ギヤ部貫通孔２１２の周縁部の内面２１２ｂとブレーキ機構１２０との間に弾性部材２３０を設けている。これによっても出力ギヤ部１３１のふれ回り運動が抑制される。【選択図】 図４

Description

本発明は、クラッチ機構、及び、該クラッチ機構を備えた座席構造に関する。

例えば、特許文献１には、送り機構を回転させる入力トルクが作用しない間はロック状態を維持し、入力トルクによって送り機構が回転するとロック解除状態となる回転制御部（ブレーキ機構）を備え、座席構造のリフター機構等に組み込まれる回転力伝達制御機構（クラッチ機構）が開示されている。ブレーキ機構は、送り機構を回転させる入力トルクが作用しない場合には、インターナルギヤの内歯とロックプレートの外歯とが噛み合った状態になり、送り機構を回転させると両者の噛み合いが解除されるようになっている。つまり、ギヤの歯同士の噛み合いによってロックする構造であって、送り機構に回転力が作用した場合のみこの歯同士の噛み合いが外れる構造である。従って、出力部側から作用する回転力によってインターナルギヤの内歯とロックプレートの外歯との噛み合いが外れることはなく、ロック状態が維持される。これにより、出力部に作用する回転力によって出力部に連結された機構が徐々に変位してしまうことが防止され、例えば、乗物の座席構造のリフター機構等に用いた場合、走行中の振動等によってシートクッション側から出力部に回転力が作用してもシートクッションが徐々に低下するようなことが防止される。

特開２０１６−７８８５０号公報

特許文献１のクラッチ機構は、ブレーキ機構から突出している出力ギヤ部（ピニオン）を、動作対象であるリフター機構の伝達ギヤ（セクタギヤ）に噛合させ、送り機構の回転力が伝達されるようにしている。しかし、出力ギヤ部（ピニオン）は、その一端部がブレーキ機構側のみで軸支された片持ち構造であり、伝達ギヤ（セクタギヤ）の荷重がかかることにより、出力ギヤ（ピニオン）に軸心を中心としたふれ回り運動が生じ、出力ギヤ部（ピニオン）と伝達ギヤ（セクタギヤ）の歯部間で異音が生じる場合がある。

本発明は上記に鑑みなされたものであり、動作対象側の伝達ギヤの作用による出力ギヤ部のふれ回り運動を抑制し、出力ギヤ部及び伝達ギヤの歯部間における異音を抑制できるクラッチ機構及び該クラッチ機構を具備した座席構造を提供することを課題とする。

上記課題を解決するため、本発明のクラッチ機構は、
取付け対象である座席構造のシートフレームの所定の位置に固定するための取り付けブラケットと、前記取り付けブラケットとの間に回転機構部の一部を収容する筒状カバー部材とを有し、
前記回転機構部が、
入力トルクが作用すると中立位置から所定角度回転する送り機構と、
前記入力トルクにより前記送り機構が回転するとロック解除状態となって回転し、前記ロック解除状態の間、動作対象の伝達ギヤに回転力を伝達するブレーキ機構と、
前記送り機構側に位置する入力側軸部及び軸方向に沿って前記入力側軸部の反対側に位置する出力ギヤ部が一体に形成されている回転動作部材と
を有し、
前記回転動作部材は、前記出力ギヤ部が、前記取り付けブラケットに形成されたギヤ部貫通孔を介して突出するように配設されると共に、前記出力ギヤ部よりも前記入力側軸部寄りの外周に形成された段差面が、前記ギヤ部貫通孔の周縁部の外面に積層され、
前記ギヤ部貫通孔の周縁部の内面と前記ブレーキ機構との間に、前記周縁部の外面を前記段差面方向に付勢する弾性部材が設けられている
ことを特徴とする。

さらに、基端部が前記取り付けブラケットに支持されている出力側端部支持ブラケットを有し、前記回転動作部材における前記出力ギヤ部の出力側端部が、前記出力側端部支持ブラケットに支持されていることが好ましい。

前記出力ギヤ部がピニオンを構成し、前記伝達ギヤであるセクタギヤに噛合する構成であることが好ましい。
本発明のクラッチ機構は、前記座席構造のリフター機構、リクライニング機構又はランバー制御機構に組み込まれて使用される。

また、本発明は、上記のクラッチ機構が組み込まれたリフター機構、リクライニング機構又はランバー制御機構を備えている座席構造を提供する。

本発明によれば、回転動作部材を構成する入力側軸部と出力ギヤ部とが一体に形成されている。従来、送り機構側の部材を軸受けする軸部材と出力ギヤ部とは別体で構成されており、両者間の軸ずれが出力ギヤ部のふれ回り運動の要因の一つとなっていたが、本発明では両者が一体になっているため、そのような軸ずれが解消される。しかも、回転動作部材の外周に形成した段差面を、取り付けブラケットのギヤ部貫通孔の周縁部の外面に積層し、ギヤ部貫通孔の周縁部の内面とブレーキ機構との間に弾性部材を設けている。そのため、回転動作部材は取り付けブラケットに面で支持され、かつ、面で支持されつつ、取り付けブラケット内側の弾性部材によって外力が吸収される。この作用によっても出力ギヤ部のふれ回り運動がさらに抑制される。また、入力側軸部と出力ギヤ部とが一体になっていることで、両者を別体で構成した場合と比較すると、出力ギヤ部の重心が取り付けブラケット寄りとなり、出力ギヤ部にかかるモーメントを小さくできる。本発明は、このようなことから出力ギヤ部のふれ回り運動を抑制でき、出力ギヤ部及び伝達ギヤの歯部間における歯打ち音等の異音を抑制できる。

図１（ａ），（ｂ）は、本発明の一の実施形態に係るクラッチ機構を組み込んだリフター機構を有するシートフレームを示した斜視図である。 図２（ａ）は、入力側からみたクラッチ機構の斜視図であり、図２（ｂ）は出力側からみたクラッチ機構の斜視図である。 図３（ａ）は、クラッチ機構の入力側からみた平面図であり、図３（ｂ）は、図３（ａ）の左側面図であり、図３（ｃ）は、図３（ａ）の底面図である。 図４は、図３（ａ）のＢ−Ｂ線断面図である。 図５は、クラッチ機構の分解斜視図である。 図６は、出力側端部支持ブラケットを説明するための図である。

以下、図面に示した実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。
図１（ａ），（ｂ）は、本発明の一の実施形態に係るクラッチ機構１を組み込んだリフター機構２を有する座席構造のシートフレーム３を示している。シートフレーム３のクッションフレーム３１は、一対のスライダ４，４のアッパーレール４２，４２に支持されている。リフター機構２は、アッパーレール４２，４２とクッションフレーム３１のサイドフレーム３１ａ，３１ａ間に配置される前部リンク２１，２１及び後部リンク２２，２２を有すると共に、アッパーレール４２，４２に対してクッションフレーム３１（サイドフレーム３１ａ，３１ａ）を上方に付勢する渦巻きばね等のばね部材（図示せず）を有し、これに本実施形態に係るクラッチ機構１を含んで構成されている。

クラッチ機構１は、図２〜図５に示したように、送り機構１１０、ブレーキ機構１２０、回転動作部材１３０を有する回転機構部１００備えて構成される。送り機構１１０を回転させる入力トルクが付与されると、ブレーキ機構１２０は、回転力を伝達するロック解除状態となり、該ブレーキ機構１２０を介して回転動作部材１３０の出力ギヤ部１３１が回転する。入力トルクを付与する力がなくなると、ブレーキ機構１２０はロック状態となる。ブレーキ機構１２０がロック状態となると、出力ギヤ部１３１に回転力が作用しても、その回転力によってロック状態は解除されない。

回転機構部１００の送り機構１１０及びブレーキ機構１２０は、シートフレーム３の所定の位置（本実施形態では、サイドフレーム３１ａの外面）に固定するためのフランジ部２１１を備えた取り付けブラケット２１０と、取り付けブラケット２１０に筒状部２２１の出力側の端縁２２１ａが固定される筒状カバー部材２２０との間に収容配置される。もちろん、回転動作部材１３０のうち、送り機構１１０及びブレーキ機構１２０に挿通されている部位も同様に、それらの間に配置される。なお、本発明は、回転動作部材１３０の出力ギヤ部１３１のふれ回り運動を抑制するため、該回転動作部材１３０の構成及び取り付けブラケット２１０への支持手段に主な特徴があり、送り機構１１０やブレーキ機構１２０は、特許文献１に開示の機構などを用いることができ、限定されるものではないが、以下において、まず、送り機構１１０及びブレーキ機構１２０の一例を簡単に説明する。

送り機構１１０は、レバー１１１、リテーナー１１４、カム１１５、ローラー１１６、センタリングスプリング１１７、レバースプリング１１８等を有して構成される。レバー１１１は、図３（ａ）及び図４に示したように、軸方向に沿った入力側（サイドフレーム３１ａの外面に取り付けた際に、該サイドフレーム３１ａの外面寄りとは反対側）に設けられ、筒状カバー部２２０に対して正逆いずれの方向にも回転できる。レバー１１１は、図示しない操作部材が連結され、手動又は電動により回転可能となっており、手動又は電動により、正逆いずれかの方向に入力トルク付与されることで回転する。なお、筒状カバー部材２２０の筒状部２２１の周面は、一部が切り欠かれており、この切り欠き範囲がレバー１１１の正逆回転時の回転範囲となる。

リテーナー１１４は、略環状に形成され、出力側の面（サイドフレーム３１ａの外面寄りの面）に、円周方向に沿って、ローラー配置溝１１４ａが等間隔で設けられ、ローラー１１６が回転可能に配設される。リテーナー１１４の内周範囲内には、カム１１５が配設され、回転することによりローラー１１６を径方向外方に押圧可能となっている。なお、カム１１５はレバー１１１に固定されている。

リテーナー１１４には、センタリングスプリング１１７が支持される。センタリングスプリング１１７は、略円形に形成される一方、端部１１７ａ，１１７ａ同士が相互に重なる前に、同じ方向に突出するように略９０度折り曲げられている。センタリングスプリング１１７は、カム１１５に各端部１１７ａ，１１７ａを係合させて配置され、リテーナー１１４におけるカム１１５の位置を常に中立位置で保持させるように付勢する。

従って、レバー１１１を回転させる入力トルクが付与されると、カム１１５が正逆いずれかの方向に回転して上記のようにローラー１１６を径方向外方に押圧するが、レバー１１１を回転させる入力トルクの入力がなくなると、センタリングスプリング１１７の弾性力により、リテーナー１１４に対するカム１１５の相対位置が中立位置に戻される。

インプットプレート１１９は、所定の厚さを有し、リテーナー１１４及びカム１１５に隣接する面側は、周壁部１１９ａが形成され、この周壁部１１９ａに取り囲まれた円形の凹状部に、リテーナー１１４に支持されたローラー１１６が収容される。カム１１５がいずれかの方向に回転して、ローラー１１６が径方向外方に押圧されると、該ローラー１１６が周壁部１１９ａの内周面に押し付けられる。従って、カム１１５が回転すると、リテーナー１１４と共に、インプットプレート１１９も回転する。

レバースプリング１１８は、らせん状に形成され、端部１１８ａが円周方向外方に折り曲げられ、レバー１１１の突片１１１ａと筒状カバー部材２２０の突片２２１ｂにそれぞれ係合して配設される。レバー１１１は、その突片１１１ａが、筒状カバー部材２２０の突片２２１ｂに重なり合った位置が中立位置であるが、レバー１１１が回転した際に、レバー１１１をこの中立位置まで戻す復元力を付与する。

なお、符号１１２はカム１１５及びインプットプレート１１９の中央凸部１１９ｂとの間に配設され、軸方向に付勢するウエーブワッシャーであり、符号１１３はスペーサーである。

次に、ブレーキ機構１２０について説明する。ブレーキ機構１２０は、回転プレート１２２、ロックプレート１２３、インターナルギヤ１２４、ロックスプリング１２５，１２６等を有して構成される。

回転プレート１２２は、略ひし形に形成され、一方の面において、中心を挟んだ対称位置に２つの円柱状突起１２２ａ，１２２ａが設けられている。この円柱状突起１２２ａ，１２２ａは、インプットプレート１１９に係合し、インプットプレート１１９が所定角度回転した場合に回転する。回転プレート１２２の中心には、回転動作部材１３０に出力ギヤ部１３１と入力側軸部１３２との間に位置し、外周に複数の凹凸部が突出する連結軸部１３３が嵌合する嵌合孔１２２ｃが貫通形成されている。従って、回転プレート１２２が回転すると、回転動作部材１３０が回転する。また、回転プレート１２２は、インターナルギヤ１２４の内歯１２４ｂが形成された内周範囲内に配設され、いずれの方向にも回転できる大きさで形成されている。

ロックプレート１２３，１２３は、略ひし形の回転プレート１２２の斜辺に対応して４つ配設されている。各ロックプレート１２３，１２３には、第１凸部１２３ｅ，１２３ｅと第２凸部１２３ｇ、１２３ｇが設けられており、これらは、インプットプレート１１９に形成した対応する各被係合部（図示せず）に係合する。
回転プレート１２２及びロックプレート１２３，１２３は、リテーニングリング１２１を介してインプットプレート１１９とインターナルギヤ１２４との間に配設される。また、各ロックプレート１２３，１２３には、それぞれインターナルギヤ１２４の内歯１２４ｂに噛み合う外歯１２３ｃ，１２３ｃが形成されている。

ロックスプリング１２５，１２６は、略リング状に形成され、各端部１２５ａ，１２５ａ同士又は１２６ａ，１２６ａ同士が互いに間隔をおいた位置において略直角に入力側に向かって折り曲げられた形状に形成されている。一方のロックスプリング１２５は、各端部１２５ａ，１２５ａが、隣接する２つのロックプレート１２３，１２３間に縮径して挿入され、この２つのロックプレート１２３，１２３を、円周方向外方に付勢する。他方のロックスプリング１２６も同様に、各端部１２６ａ，１２６ａが、隣接する他の２つのロックプレート１２３，１２３間に縮径して挿入され、この他の２つのロックプレート１２３，１２３を円周方向外方に付勢する。すなわち、ロックスプリング１２５，１２６は、各ロックプレート１２３，１２３を円周方向外方に付勢して、外歯１２３ｃ，１２３ｃをインターナルギヤ１２４の内歯１２４ｂに押し付ける力を付与している。

本実施形態のクラッチ機構１においては、ロック状態から、レバー１１１を一方向に回転させると、カム１１５が同方向に回転し、ローラー１１６を径方向外方に押圧し、インプットプレート１１９をリテーナー１１４と共に回転させる。インプットプレート１１９の回転により、ブレーキ機構１２０では、インプットプレート１１９に、第１凸部１２３ｅ，１２３ｅ及び第２凸部１２３ｇ，１２３ｇを介して係合された各ロックプレート１２３，１２３、並びに、円柱状突起１２２ａ，１２２ａを介して係合している回転プレート１２２が順次動き、外歯１２３ｃ，１２３ｃと内歯１２４ｂとの噛み合いが外れ、ロックが解除される。回転プレート１２２が回転すると、連結軸部１３３を介して出力ギヤ部１３１が回転する。これにより、出力ギヤ部１３１に噛み合っているセクタギヤ４０が回転し、クッションフレーム３１の高さ調整が行われる。

その後、入力トルクが付与されなくなると、ロックスプリング１２５，１２６が復元し、インプットプレート１１９を中立位置に戻すと共に、各ロックプレート１２３の外歯１２３ｃ，１２３ｃを内歯１２４ｂに噛み合わせる方向に付勢して、任意の角度回転した位置でロックされる。これにより、高さ調整されたクッションフレーム３１が所定の位置で保持される。

ここで、回転動作部材１３０は、上記のように、出力ギヤ部１３１及び入力側軸部１３２を有して構成され、これらが一体に形成されている。一体成形であってもよいし、別部材を溶接により一体化したものであってもよい。なお、本実施形態では連結軸部１３３も入力側軸部１３１及び出力ギヤ部１３２に一体になっている。そして、入力側軸部１３２は、送り機構１１０を構成するレバー１１１、カム１１５、インプットプレート１１９の各中心孔１１１ｃ，１１５ｃ，１１９ｃの軸受け部となっている。すなわち、従来別体であった入力側軸部１３２が、出力ギヤ部１３１と一体であるため、それらの間での軸ずれがなくなり、軸ずれを要因とする出力ギヤ部１３２のふれ回り運動が解消される。

送り機構１１０及びブレーキ機構１２０は、筒状カバー部材２２０内に収容されているが、筒状カバー部材２２０の出力側の端縁２２１ａには、上記のように、取り付けブラケット２１０が固定されている。取り付けブラケット２１０は、取付け対象のサイドフレーム３１ａの外面に固定されるが、取り付けブラケット２１０には、ギヤ部貫通孔２１２が形成され、ギヤ部貫通孔２１２から出力ギヤ部１３１が突出するように配設される。出力ギヤ部１３１は、さらに、取付け対象のサイドフレーム３１ａに形成された取り付け孔を介して、サイドフレーム３１ａの内側に突出配置される。出力ギヤ部１３１の入力側軸部１３２寄りである連結軸部１３３との間には、連結軸部１３３側から順に、第１小径部１３４と第２小径部１３５とが形成されており、出力ギヤ部１３１における第２小径部１３５との境界側である軸方向端面が段差面１３１ａとなっている。

この段差面１３１ａが、ギヤ貫通孔２１２の周縁部の外面（取付け対象のサイドフレーム３１ａ側の面）２１２ａに積層されるように配置され、面同士が接触するように配置されている。第１小径部１３４は、インターナルギヤ１２４の中央に形成した軸受孔１２４ａによって軸受けされている。

インターナルギヤ１２４の出力側端面と、ギヤ貫通孔２１２の周縁部の内面２１２ｂとの間に、ギヤ貫通孔２１２の周縁部の外面２１２ａを出力ギヤ部１３１の段差面１３１ａに押し付ける方向に付勢する弾性部材２３０が設けられている。弾性部材２３０は、本実施形態では皿ばねから構成している。皿ばね以外にも、皿ばね座がね、ウエーブワッシャー等から構成することもできる。

これにより、回転動作部材１３０の出力ギヤ部１３１は、取り付けブラケット２１０に面同士で接触して支持される。従って、出力ギヤ部１３１のふれ回り運動はこの面による支持によっても生じにくくなる。しかも、弾性部材２３０によって、軸方向に付勢されているため、出力ギヤ部１３１を揺動させる外力も吸収されやすい。また、本実施形態では、上記のように、出力ギヤ部１３１に入力側軸部１３２を一体に形成している。このため、出力ギヤ部１３１の重心Ｐは、出力ギヤ部１３１を入力側軸部１３２と別体で構成した場合の出力ギヤ部１３１単体の重心位置と比較した際には、より入力側軸部１３２寄り（取り付けブラケット２１０寄り）、すなわち、取付け対象のサイドフレーム３１ａの取り付け孔を貫通して、出力ギヤ部１３１をサイドフレーム３１ａの内側に位置させた状態では、該サイドフレーム３１ａ寄りとなる。その結果、出力ギヤ部１３１にかかるセクタギヤ４０が噛み合うことによるモーメントの影響が小さくなる。
以上の作用により、出力ギヤ部１３１のふれ回り運動が抑制され、セクタギヤ４０との間の歯打ち音等、作動時の異音を低減できる。

また、サイドフレーム３１ａの内側に突出する出力ギヤ部１３１のさらに内寄りに位置する回転動作部材１３０の出力側端部１３６は、図１（ｂ）及び図６に示したように、出力側端部支持ブラケット１４０に軸支した構成とすることが好ましい。出力側端部支持ブラケット１４０は、平面視で略Ｌ字状の板状部材からなり、基端部１４１が、サイドフレーム３１ａを介して取り付けブラケット２１０に連結され、出力側端部１３６に対向する対向面１４２を有している。この対向面１４２に出力側端部１３６の支持孔１４２ａが形成されて支持されている。これにより、回転動作部材１３０は、出力側端部１３６も軸受けされることになり、出力ギヤ部１３１の更なるふれ回り運動の抑制、異音発生の低減を図ることができる。出力側端部支持ブラケット１４０は、好ましくは、対向面１４２の先端部１４２ｂが、セクタギヤ４０に支持されるように、セクタギヤ４０に略円弧状の長孔４０ａを形成して、先端部１４２ｂをその長孔４０ａに軸部材１４２ｃを用いて挿通する。これにより、出力側端部１３６がさらに安定して支持される。

１ クラッチ機構
２ リフター機構
３ シートフレーム
３１ クッションフレーム
３１ａ サイドフレーム
４０ セクタギヤ
１１０ 送り機構
１１１ レバー
１１４ リテーナー
１１５ カム
１１６ ローラー
１１７ センタリングスプリング
１１８ レバースプリング
１２０ ブレーキ機構
１２１ インプットプレート
１２２ 回転プレート
１２３ ロックプレート
１２４ インターナルギヤ
１２５ ロックスプリング
１２６ ロックスプリング
１３０ 回転動作部材
１３１ 出力ギヤ部
１３１ａ 段差面
１３２ 入力側端部
１３３ 連結軸部
１３４ 第１小径部
１３５ 第２小径部
１３６ 出力側端部
１４０ 出力側端部支持ブラケット

Claims (5)

1. 取付け対象である座席構造のシートフレームの所定の位置に固定するための取り付けブラケットと、前記取り付けブラケットとの間に回転機構部の一部を収容する筒状カバー部材とを有し、
   前記回転機構部が、
   入力トルクが作用すると中立位置から所定角度回転する送り機構と、
   前記入力トルクにより前記送り機構が回転するとロック解除状態となって回転し、前記ロック解除状態の間、動作対象の伝達ギヤに回転力を伝達するブレーキ機構と、
   前記送り機構側に位置する入力側軸部及び軸方向に沿って前記入力側軸部の反対側に位置する出力ギヤ部が一体に形成されている回転動作部材と
   を有し、
   前記回転動作部材は、前記出力ギヤ部が、前記取り付けブラケットに形成されたギヤ部貫通孔を介して突出するように配設されると共に、前記出力ギヤ部よりも前記入力側軸部寄りの外周に形成された段差面が、前記ギヤ部貫通孔の周縁部の外面に積層され、
   前記ギヤ部貫通孔の周縁部の内面と前記ブレーキ機構との間に、前記周縁部の外面を前記段差面方向に付勢する弾性部材が設けられている
   ことを特徴とするクラッチ機構。
2. さらに、基端部が前記取り付けブラケットに支持されている出力側端部支持ブラケットを有し、前記回転動作部材における前記出力ギヤ部の出力側端部が、前記出力側端部支持ブラケットに支持されている請求項１記載のクラッチ機構。
3. 前記出力ギヤ部がピニオンを構成し、前記伝達ギヤであるセクタギヤに噛合する請求項１又は２記載のクラッチ機構。
4. 前記座席構造のリフター機構、リクライニング機構又はランバー制御機構に組み込まれる請求項１〜３のいずれか１に記載のクラッチ機構。
5. 請求項１〜４のいずれか１に記載のクラッチ機構が組み込まれたリフター機構、リクライニング機構又はランバー制御機構を備えていることを特徴とする座席構造。

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