JP2021021473A - 集積型流体制御機器用流路ブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】コストアップの要因となっている材質を見直しつつ、集積型流体制御機器用の流路ブロックとしての機能を発揮するとともに、流路ブロックを構成する各部材が構造的に強固なものとすることのできる集積型流体制御機器用流路ブロックを提供すること。【解決手段】支持部材上に配設され、内部に流路を備え表面に流体制御機器が取り付けられる集積型流体制御機器用流路ブロックであって、流路20及び流路と流体制御機器3とが接続される流入出ポート21を含む主ブロック2Aと、支持部材4に集積型流体制御機器用流路ブロック2を固定する締結部材が挿通される取付孔22及び流体制御機器3を集積型流体制御機器用流路ブロック2に取り付けるための締結部材が締結される締結孔23を含む対となる従ブロック2Bとを備え、主ブロック2Aは金属製材料で構成され、非金属材料又はアルミダイカストから構成される従ブロック2Bに挟持されている。【選択図】図3
Description
この発明は、半導体製造装置等に使用される流体制御機器に関し、特に、集積型流体制御機器に使用される流路ブロックに関する。
半導体製造装置に使用される流体制御機器は、種々の流体制御機器が複数列に配置されるとともに、隣り合う列の流体制御機器の流路同士が所定箇所において機器接続手段により接続されることにより構成されているが、近年、この種の流体制御機器では、マスフローコントローラや開閉弁等を、チューブを介さずに接続する集積化が進められている。
この種の集積型流体制御機器では、流路として配管やチューブに替えて、内部に流路を備えるとともに、表面に内部の流路と流体制御機器と接続するポートを備えた流路ブロックが用いられている(特許文献1参照)。
これらの流路ブロックは、上方から例えば六角ボルト等の締結手段を用いて支持部材に固定されている。そして、表面(通常は上面側)に設けられた流路と繋がる流入出ポートに合わせてマスフローコントローラや開閉弁等の流体制御機器が載置され、ボルト等の締結手段によって取り付けられる。
通常、これらの流路ブロックの材質は、金属製、例えばSUS316L等から構成されている。このため支持部材上に多数配設されるため全体の重量が嵩むという問題もあった。そのため、流路にU字状のステンレス配管を使用し、略コ字状に切り欠いたブロックの上方からU字状のステンレス配管を吊り下げるように構成する流路ブロックが提案されている(特許文献2参照)。また、流路ブロックに使用されるこれらの金属材料は電解研磨が施され高価であるため、装置全体のコストアップの原因に対処するため本出願人は、特許文献3に記載の流体制御装置用継手を提案している。
しかし、特許文献2に記載の流路ブロックでは、流路開放端に形成したフレア端を載置するように、配管の半円形状を切り欠いた突き合わせ治具でU字状のステンレス配管を挟んだ構成としている。そのため配管は不安定でブロック上に流体制御機器を取り付けたときに流体の漏れが懸念される。また、特許文献3に記載の流体制御装置用継手は、高価な金属材料の使用量を減らし継手のコストダウンと軽量化を図ることができるものの非金属の部分を一体成形としており加工が困難であるとともに、非金属の接続部材がその構造上、脆弱であるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コストアップの要因となっている材質を見直しつつ、集積型流体制御機器用の流路ブロックとしての機能を発揮するとともに、流路ブロックを構成する各部材が構造的に強固なものとすることのできる集積型流体制御機器用流路ブロックを提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る集積型流体制御機器用流路ブロックは、
支持部材上に配設され、内部に流路を備え表面に流体制御機器が取り付けられる集積型流体制御機器用流路ブロックであって、
流路及び該流路と前記流体制御機器とが接続される流入出ポートを含む主ブロックと、
前記支持部材に集積型流体制御機器用流路ブロックを固定する締結部材が挿通される取付孔及び前記流体制御機器を集積型流体制御機器用流路ブロックに取り付けるための締結部材が締結される締結孔を含む対となる従ブロックとを備え、
前記主ブロックは金属製材料で構成され、非金属材料又はアルミダイカストから構成される前記従ブロックに挟持されている。
支持部材上に配設され、内部に流路を備え表面に流体制御機器が取り付けられる集積型流体制御機器用流路ブロックであって、
流路及び該流路と前記流体制御機器とが接続される流入出ポートを含む主ブロックと、
前記支持部材に集積型流体制御機器用流路ブロックを固定する締結部材が挿通される取付孔及び前記流体制御機器を集積型流体制御機器用流路ブロックに取り付けるための締結部材が締結される締結孔を含む対となる従ブロックとを備え、
前記主ブロックは金属製材料で構成され、非金属材料又はアルミダイカストから構成される前記従ブロックに挟持されている。
この集積型流体制御機器用流路ブロックは、流体が通過するガス接部は高価な金属製材料で構成し、それ以外の部分を非金属の材料又はアルミダイカストで構成することで金属製材料の使用を低減させるようにしている。
この場合において、前記非金属材料を樹脂とすることができる。
また、これらの場合において、前記従ブロックは、主ブロックに対して締結部材によって締結固定することができる。
また、これらの場合において、前記主ブロックと従ブロックとは、接合面のそれぞれに対応する雄雌の蟻溝を形成することができる。締結部材を必要とせず、蟻溝方向にスライドさせて主ブロックと従ブロックを連結する。
本発明によれば、高価な金属材料は使用する部分を流体と接する流路とポート部分を形成する主ブロックだけとし、それ以外の支持部材にブロックを固定するための取付孔や流体制御機器を取り付けるための締結孔を形成する従ブロックを樹脂等の非金属材料を用いて大幅なコストダウンと軽量化を図ることができ、また、金属製の主ブロックと非金属製の従ブロックがともに略立方体形状をなしており構造的に強固な集積型流体制御機器用流路ブロックを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>
図1〜図3に、本発明の集積型流体制御機器用流路ブロックの実施形態1を示す。
図1〜図3に、本発明の集積型流体制御機器用流路ブロックの実施形態1を示す。
[流体制御機器]
図1に示す流体制御機器1は、上段に複数の流体制御機器3A〜3G(以下、単に流体制御機器3ということがある。)と、下段に複数の流体制御機器3A〜3Gを載置する内部に流体流路を備えた複数の流路ブロック2と、複数の流路ブロック2を支持する支持部材4と、流路ブロック2及び流体制御機器3A〜3Gの表面を加熱する加熱手段とを備えている。
図1に示す流体制御機器1は、上段に複数の流体制御機器3A〜3G(以下、単に流体制御機器3ということがある。)と、下段に複数の流体制御機器3A〜3Gを載置する内部に流体流路を備えた複数の流路ブロック2と、複数の流路ブロック2を支持する支持部材4と、流路ブロック2及び流体制御機器3A〜3Gの表面を加熱する加熱手段とを備えている。
流路ブロック2及び流体制御機器3A〜3Gを1つのラインとし、図例では2ラインを表示しているが、ライン数はこれに限られるものではなく、1ラインから複数ライン、設備に応じて自由にライン数を決定することができる。
複数の流体制御機器3A〜3Gは、自動弁(例えば流体駆動式の自動弁)3A、3D、3E、3Gと、手動式のレギュレータ(減圧弁)3Bと、圧力計3Cと、流量制御機器(例えば、マスフローコントローラ(MFC:Mass Flow Controller))3Fとにより構成されている。これらの流体制御機器3A〜3Gは、図1に示すように、それぞれが隣り合う2個の流路ブロック2上に載置され、締結手段である六角穴付きボルトによって、流路ブロック2上に固定されている。
加熱手段は、流路ブロック2の側面に当接し、流路内の温度を所定の温度まで加熱するもので、入口配管を介して流入するガス(例えば、フッ化水素)を加温し、常温で液化するガスの液化を防止する。この加熱手段は使用する流体の種類、環境温度によっては配設する必要がない場合もある。
加熱手段を配設する場合は、流路ブロック2の側面に、クリップによって挟持固定するようにしている。図例では、加熱手段を配設しない例を示す。
[流路ブロック]
流路ブロック2は、支持部材4上に配設され、各流体制御機器3の流出ポートと流入ポートを接続する流路20と流入出ポート21を備え、表面(上面)に各流体制御機器3が取り付けられる集積型流体制御機器用の流路ブロックである。そして、この流路ブロック2は、流路20及びこの流路20と流体制御機器3とが接続される流入出ポート21を含む主ブロック2Aと、支持部材4に流路ブロック2を固定する締結部材が挿通される取付孔22及び流体制御機器3を流路ブロック2に取り付けるための締結部材が締結される締結孔23を含む従ブロック2Bとを備え、主ブロック2Aを金属製材料で構成するとともに、非金属材料から構成される従ブロック2Bに挟持して構成されている。
流路ブロック2は、支持部材4上に配設され、各流体制御機器3の流出ポートと流入ポートを接続する流路20と流入出ポート21を備え、表面(上面)に各流体制御機器3が取り付けられる集積型流体制御機器用の流路ブロックである。そして、この流路ブロック2は、流路20及びこの流路20と流体制御機器3とが接続される流入出ポート21を含む主ブロック2Aと、支持部材4に流路ブロック2を固定する締結部材が挿通される取付孔22及び流体制御機器3を流路ブロック2に取り付けるための締結部材が締結される締結孔23を含む従ブロック2Bとを備え、主ブロック2Aを金属製材料で構成するとともに、非金属材料から構成される従ブロック2Bに挟持して構成されている。
主ブロック2Aの材質は、金属製であれば特に限定するものではないが、本実施形態では、従来の流路ブロックと同様にSUS316Lを使用する。また、従ブロック2Bの材質も、非金属製であれば特に限定するものではないが、流体制御機器3を取り付けるための締結孔として、雌ねじ穴を形成する必要があるため、所定の強度・硬度を有し、耐熱性の高いエンジニアリング合成樹脂、例えば、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等を使用することが好ましい。また、樹脂以外の材質として、安価なアルミダイカストを採用することができる。
主ブロック2Aは、上面に内部のV字型の流路20の開放端となり流体制御機器3と接続される流入出ポート21、21を形成している。この流入出ポート21は、図2(c)に示すように外周側に溝部が形成され、シール材(図示省略)が配設され流体制御機器3と流路ブロック2とを流れる流体の外部への漏洩を防止する。
主ブロック2Aの正面25及び背面25は、側面側が凸面25a、中央部が凹面25bとなっている。そして、この正面25及び背面25には、後述する連結部材24が螺合する雌ねじ孔24bが形成されている。
従ブロック2Bは、上面から下面に貫通する取付孔22と、流体制御機器3を取り付けるための締結孔23、23とが形成されている。取付孔22は、流路ブロック2を支持部材4に固定する締結部材が挿通されるもので、本実施形態では締結部材として六角穴付きボルトを使用し、図2(d)に示すように段差のある貫通孔としている。締結孔23、23は、図1に示すように、締結手段としてボルト等のネジ部材を使用しているため雌ねじ孔である。
そして、従ブロック2Bの正面(背面)26は、主ブロック2Aの正面25及び背面25に形成されている凸面25aに対応する凹面26aと凹面25bに対応する凸面26bから構成されている。このように凹面と凸面で対向する面を構成することで、従ブロック2Bと主ブロック2Aが対面し当接させたときに位置ずれが生じることを防止できる。なお、主ブロック2Aと従ブロック2Bの合せ面は、凹凸形状でなく、面一形状であっても構わない。
また、従ブロック2Bの正面から背面に向かって、主ブロック2Aと従ブロック2Bを連結する連結部材24(本実施形態では六角穴付きボルト)が貫通する貫通孔24aを穿孔し、上述した主ブロック2Aに形成した雌ねじ孔24bに連結部材24を螺合し、主ブロック2Aと従ブロック2Bとを連結固定するようにしている。
上記構成によって、流路ブロック全体を金属製とした従来品と比べて、金属材料、特にSUS316Lの様な高価な金属材料の使用を、1/3〜1/4程度に削減することができ、大幅なコストダウンを実現することができる。
<変形例>
主ブロック2Aと従ブロック2Bとの連結には、上述したように主ブロック2Aに雌ねじ孔24bを形成する他、雌ねじ孔24bを連結部材24の下孔径の貫通孔とし、一方の従ブロック2B側から締結部材24としての六角穴付きボルトを挿通し、他方の従ブロック2B側に対応するネジ孔を形成したり、回転しないようにナットを配設したりすることで、主ブロック2Aと従ブロック2Bとを連結することもできる。また、締結部材24をノックピンとして、主ブロック2Aの雌ねじ孔24bの箇所にノックピンが嵌合する嵌入孔を形成して、主ブロック2Aと従ブロック2Bとを連結することもできる。
主ブロック2Aと従ブロック2Bとの連結には、上述したように主ブロック2Aに雌ねじ孔24bを形成する他、雌ねじ孔24bを連結部材24の下孔径の貫通孔とし、一方の従ブロック2B側から締結部材24としての六角穴付きボルトを挿通し、他方の従ブロック2B側に対応するネジ孔を形成したり、回転しないようにナットを配設したりすることで、主ブロック2Aと従ブロック2Bとを連結することもできる。また、締結部材24をノックピンとして、主ブロック2Aの雌ねじ孔24bの箇所にノックピンが嵌合する嵌入孔を形成して、主ブロック2Aと従ブロック2Bとを連結することもできる。
<実施形態2>
図4に、本発明の集積型流体制御機器用流路ブロックの実施形態2を示す。
図4に、本発明の集積型流体制御機器用流路ブロックの実施形態2を示す。
実施形態2の集積型流体制御機器用の流路ブロック2においても、金属製の主ブロック2Aを非金属製の従ブロック2で挟持する構成は実施形態1と同様である。
本実施形態における主ブロック2Aは、第1実施形態と同様に、上面に内部のV字型の流路20の開放端となり流体制御機器3と接続される流入出ポート21、21を形成している。そして、正面及び背面の基準面27において、側面側の2箇所に雄蟻溝27a、2箇所の雄蟻溝27aに挟まれて中央に雌蟻溝27bが形成されている。
従ブロック2Bは、第1実施形態と同様に、上面から下面に貫通する取付孔22と、流体制御機器3を取り付けるための締結孔23、23とが形成されている。
そして、従ブロック2Bの正面(背面)の基準面28において、主ブロック2Aの正面及び背面の基準面27に形成されている雄蟻溝27aに対応する箇所に雌蟻溝28aと雌蟻溝27bに対応する位置に雄蟻溝28bが形成されている。
このように、主ブロック2Aと従ブロック2Bとの対応する位置に雄雌の蟻溝を形成することで、図4(b)に示すように、主ブロック2Aと従ブロック2Bとを蟻溝に沿ってスライドさせて結合することで、第1実施形態の主ブロック2Aと従ブロック2Bとの結合に必要な連結部材24が必要なくなるとともに、連結部材24の挿通口やネジ孔の加工も必要としない。
以上説明したように、本発明の流路ブロックは、金属製の主ブロックと非金属製又はアルミダイカストの従ブロックがともに略立方体形状をなしており構造的に強固であり、集積型流体制御機器に用いる流路ブロックとして好適に用いることができる。
1 流体制御機器
2 流路ブロック
2A 主ブロック
2B 従ブロック
20 流路
21 流入出ポート
22 取付孔
23 締結孔
3 流体制御機器
4 支持部材
2 流路ブロック
2A 主ブロック
2B 従ブロック
20 流路
21 流入出ポート
22 取付孔
23 締結孔
3 流体制御機器
4 支持部材
Claims (4)
- 支持部材状に配設され、内部に流路を備え表面に流体制御機器が取り付けられる集積型流体制御機器用流路ブロックであって、
流路及び該流路と前記流体制御機器とが接続される流入出ポートを含む主ブロックと、
前記支持部材に集積型流体制御機器用流路ブロックを固定する締結部材が挿通される取付孔及び前記流体制御機器を集積型流体制御機器用流路ブロックに取り付けるための締結部材が締結される締結孔を含む対となる従ブロックとを備え、
前記主ブロックは、金属製材料で構成され、非金属材料又はアルミダイカストから構成される前記従ブロックに挟持されている集積型流体制御機器用流路ブロック。 - 前記非金属材料は樹脂である請求項1に記載の集積型流体制御機器用流路ブロック。
- 前記従ブロックは、主ブロックに対して締結部材によって締結固定されている請求項1又は2に記載の集積型流体制御機器用流路ブロック。
- 前記主ブロックと従ブロックとは、接合面のそれぞれに対応する雄雌の蟻溝を形成した請求項1又は2に記載の集積型流体制御機器用流路ブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019150029A JP2021021473A (ja) | 2019-07-30 | 2019-07-30 | 集積型流体制御機器用流路ブロック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019150029A JP2021021473A (ja) | 2019-07-30 | 2019-07-30 | 集積型流体制御機器用流路ブロック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021021473A true JP2021021473A (ja) | 2021-02-18 |
Family
ID=74574707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019150029A Pending JP2021021473A (ja) | 2019-07-30 | 2019-07-30 | 集積型流体制御機器用流路ブロック |
Country Status (1)
Country | Link |
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2019
- 2019-07-30 JP JP2019150029A patent/JP2021021473A/ja active Pending
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