JP2021020722A - 包装容器、容器本体、蓋部材 - Google Patents

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清 中田
上山 弘徳
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将志 関
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【課題】簡単な構成で、信頼性の高い再封を行える包装容器、容器本体、蓋部材を提供する。【解決手段】包装容器1は、容器本体10と蓋部材20とを備え、容器本体10は、内容物Nが収容された収容部11と、収容部11に開口する収容開口部12と、収容開口部12の周縁に設けられ蓋部材20が接合されるフランジ部13と、を備え、蓋部材20とフランジ部13との接合面の少なくとも一部には、粘着部材71が設けられており、粘着部材71は、その両面に複数の凹形状71aを備えており、凹形状71aは、粘着部材71の両面に均等に形成されており、蓋部材20側の面に開口する凹形状71aの各開口部の直径の平均値をDave1とし、容器本体10側に開口する凹形状71aの各開口部の直径の平均値をDave2としたときに、|Dave1−Dave2|/Dave2≦0.5の関係を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、包装容器、容器本体、蓋部材に関するものである。
従来から、容器本体の開口部周縁に設けられたフランジ部とシート状又はフィルム状の蓋部材とをヒートシール等により密封する包装容器が用いられている。従来の包装容器は、蓋部材が引き剥がされて開封されると、その後は開封された状態のままとなることから、内容物の一部を残すという使い方には、適さなかった。
特許文献1には、開封された後に、再封することができる包装容器が開示されている。
しかし、特許文献1に記載の包装容器に用いられている従来から公知の粘着剤は、剥離と再貼り付けとを複数回繰り返すと、次第に粘着強度が低下してしまう場合が多く、再封された後の信頼性が低かった。
特許第4213174号公報
本発明の課題は、簡単な構成で、信頼性の高い再封を行える包装容器、容器本体、蓋部材を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、容器本体(10)と蓋部材(20)とを備える包装容器(1)であって、前記容器本体(10)は、内容物(N)が収容された収容部(11)と、前記収容部(11)に開口する収容開口部(12)と、前記収容開口部(12)の周縁に設けられ前記蓋部材(20)が接合されるフランジ部(13)と、を備え、前記蓋部材(20)と前記フランジ部(13)との接合面の少なくとも一部には、粘着部材(71)が設けられており、前記粘着部材(71)は、その両面に複数の凹形状(71a)を備えており、前記凹形状(71a)は、前記粘着部材(71)の両面に均等に形成されており、前記蓋部材(20)側の面に開口する前記凹形状(71a)の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記容器本体(10)側に開口する前記凹形状(71a)の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、|Dave −Dave |/Dave ≦0.5の関係を満たす包装容器(1)である。
第2の発明は、請求項1に記載の包装容器(1)において、前記粘着部材(71)は、前記フランジ部(13)の全周に亘って設けられており、前記粘着部材(71)よりも前記フランジ部(13)の内周側の全周に亘って設けられ前記蓋部材(20)と前記フランジ部(13)とを接合する内周シール部を備える包装容器(1)である。
第3の発明は、請求項2に記載の包装容器(1)において、前記粘着部材(71)よりも前記フランジ部(13)の外周側の全周に亘って設けられ前記蓋部材(20)と前記フランジ部(13)とを接合する外周シール部を備える包装容器(1)である。
第4の発明は、容器本体(10)と蓋部材(20)とを備える包装容器(1)に用いられる容器本体(10)であって、内容物(N)を収容可能な収容部(11)と、前記収容部(11)に開口する収容開口部(12)と、前記収容開口部(12)の周縁に設けられ前記蓋部材(20)が接合されるフランジ部(13)と、を備え、前記フランジ部(13)の前記蓋部材(20)との接合面の少なくとも一部には、粘着部材(71)が設けられており、前記粘着部材(71)は、その両面に複数の凹形状(71a)を備えており、前記凹形状(71a)は、前記粘着部材(71)の両面に均等に形成されており、前記蓋部材(20)側の面に開口する前記凹形状(71a)の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記容器本体(10)側に開口する前記凹形状(71a)の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、|Dave −Dave |/Dave ≦0.5の関係を満たす容器本体(10)である。
第5の発明は、容器本体(10)と蓋部材(20)とを備える包装容器(1)に用いられる蓋部材(20)であって、前記容器本体(10)は、内容物(N)を収容可能な収容部(11)と、前記収容部(11)に開口する収容開口部(12)と、前記収容開口部(12)の周縁に設けられ前記蓋部材(20)が接合されるフランジ部(13)と、を備えており、当該蓋部材(20)の前記フランジ部(13)との接合面の少なくとも一部には、粘着部材(71)が設けられており、前記粘着部材(71)は、その両面に複数の凹形状(71a)を備えており、前記凹形状(71a)は、前記粘着部材(71)の両面に均等に形成されており、前記蓋部材(20)側の面に開口する前記凹形状(71a)の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記容器本体(10)側に開口する前記凹形状(71a)の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、|Dave −Dave |/Dave ≦0.5の関係を満たす蓋部材(20)である。
本発明によれば、簡単な構成で、信頼性の高い再封を行える包装容器、容器本体、蓋部材を提供することができる。
内容物を収容する前であってシール前の状態の容器本体10及び蓋部材20を示す斜視図である。 内容物Nが収容された包装容器1を示す斜視図である。 内容物Nが収容された包装容器1を上方から見た図である。 包装容器1のシール工程を説明する図であり、図2中の矢印A−Aの位置で切断した断面図である。 粘着部材71の使用時の形態を順次示す図である。 粘着部材71の製造装置を示す図である。 粘着部材71の製造方法を説明する図である。 実施例の粘着部材71を被着体側(剥離性基材シート73側)の方向からみて拡大した写真である。 実施例の粘着部材71のシート面に直交する方向の断面で拡大した図である。 実施例及び比較例の剥離力を示す図である。 サンプル1の観察結果を示す図である。 サンプル2の観察結果を示す図である。 サンプル3の観察結果を示す図である。 サンプル4の観察結果を示す図である。 包装容器1を開封して内容物Nの一部を取り出す状態を示す斜視図である。 内容物Nが収容された包装容器1を上方から見た図である。 第2実施形態の包装容器1のシール工程を説明する図であり、第1実施形態の図4と同様な位置で切断した断面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、内容物を収容する前であってシール前の状態の容器本体10及び蓋部材20を示す斜視図である。
図2は、内容物Nが収容された包装容器1を示す斜視図である。
図3は、内容物Nが収容された包装容器1を上方から見た図である。
図4は、包装容器1のシール工程を説明する図であり、図2中の矢印A−Aの位置で切断した断面図である。なお、図4は、シール処理が行われる前の状態を示している。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張したり、省略したりして示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において規定する具体的な数値には、一般的な誤差範囲は含むものとして扱うべきものである。すなわち、±10%程度の差異は、実質的には違いがないものであって、本件の数値範囲をわずかに超えた範囲に数値が設定されているものは、実質的には、本件発明の範囲内のものと解釈すべきである。
本実施形態の包装容器1は、内容物Nを収容した状態の容器本体10に蓋部材20をシール処理により接合して密封して構成されている。
容器本体10は、収容部11と、収容開口部12と、フランジ部13とを備えている。
収容部11は、内容物Nを収容する空間であり、本実施形態では略四角錐台形状の空間となっている。なお、収容部11の形状は円錐台形状でもよいし、直方体形状でもよく、その形状は適宜変更可能である。
収容開口部12は、収容部11が外部に連通するように開口した開口領域である。収容開口部12を通して内容物Nの収容及び取り出しが行われる。
フランジ部13は、収容開口部12の外縁部の全周に設けられており、収容開口部12から外方に向けて張り出して1平面を構成している。
容器本体10は、例えば、シート成形法や射出成形法により成形することができる。シート成形法とは、シートを加熱状態で真空や空圧等を利用して延伸することで所定の金型に密着させ、所定の形状の容器本体を製造する方法である。
容器本体10は、単層又は2層以上で構成することができる。容器本体10が単層で構成される場合、ポリプロピレン(PP)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン(PE)を用いることができる。容器本体10が2層で構成される場合、一の層を構成する樹脂としてはポリアミド(PA)又はポリプロピレン(PP)を用いることができ、他の層を構成する樹脂としてはポリプロピレン(PP)を用いることができる。ポリアミド(PA)を用いる場合は、ポリアミド(PA)が容器本体10の外面を構成する。容器本体が3層以上で構成される場合、ポリプロピレン(PP)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン(PE)を用いることができ、中間層を構成する樹脂としてはポリアミド(PA)やエチレン−ビニルアルコール共重合(EVOH)等のバリア性樹脂を用いることができる。なお、容器本体10が2層以上で構成される場合、それぞれの層間には、必要に応じて接着剤層や接着性樹脂層を設けてもよい。
例えば、プラスチック製のシートを、シート成形法の一種である深絞り成形法で加工することによって容器本体10を作製する場合、例えば、PP、PA、PPが順に積層されたシートやLLDPE、PA、LLDPEが順に積層されたシートを用いることができる。なお、シートは無延伸であることが好ましいが、ここでいう無延伸とは意図的な延伸を行っていないことを指し、(意図的な延伸ではない)シートを搬送するときに施される延伸を含む概念である。
蓋部材20は、容器本体10の収容開口部12を覆い、かつ、フランジ部13においてシール処理により接合されるフィルム状又はシート状の部材である。
蓋部材20は、フランジ部13との間でシールが可能であれば、どのような構成であってもよいが、例えば、図4に示すように、基材層21と、シーラント層22との積層体とすることができ、シーラント層22は、さらに、中間層23と、シール層24から構成することができる。また、図示しないが、基材層21の外面側や内面側には、絵柄印刷層(インキ層)等を設けてもよい。
基材層21を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂や、ポリプロピレン等を用いることができる。またシーラント層22を構成する材料としては、ポリプロピレンや、ポリプロピレン及びポリエチレンの混合樹脂等を用いることができる。ポリプロピレン及びポリエチレンの混合樹脂のように、シーラント層22が2種類以上の樹脂を含み、一の樹脂と他の樹脂が非相溶性である場合、イージーピール性を発現させることができる。なお、基材層21及びシーラント層22がいずれもポリプロピレンを含む場合、基材層21においては二軸延伸ポリプロピレンが用いられ、シーラント層22においては無延伸ポリプロピレンが用いられる。中間層23としては、接着層やインキ層等を設けることができる。
蓋部材20の層構成としては、より具体的には、例えば、以下の構成を例示できる。なお、「/」は、層を列記する場合に、層と層との境界を示す表記として用いている。層については、外側から内側に向かって記載する。また、材料名の後の数値は、層厚(μm)を示すものとする。
層構成例1:紙110g/PE10/ALM9/AC/シール層50[LDPE40/LDPE+タフマー10]
上記層構成例の表記中の各材料について、以下に補足する。
「PE」は、ポリエチレンを示している。
「ALM」は、アルミニウム箔を示している。
「AC」は、アンカーコート剤であり、層厚は乾燥状態を示している。
また、上述した具体的な層構成の他、以下のような層構成を例示することができる。
層構成例2:特殊PET13(ベセーラET−R)/接着剤/IB−ON15/接着剤/シール層50[LLDPE25/HDPE20/(HDPE+エチレンープロピレンランダム共重合体)5]
上記層構成例の表記中の各材料について、以下に補足する。
「特殊PET」は、PETフィルムの片面にアクリル酸系の樹脂をコーティングしてバリア層を付与したアクリル酸樹脂コーティングフィルムであり、優れた酸素バリア性を示す。該バリア層は樹脂からなるため、フィルムが屈曲してもバリア層が破断することなく、酸素バリア能が維持される。本実施形態において使用するのに好適なアクリル酸樹脂コーティングフィルムとしては、例えばクレハ(株)製ベセーラが挙げられる。
「IB−ON」は、大日本印刷株式会社製のCVD法シリカ蒸着延伸ナイロンフィルムである。
「LLDPE」は、直鎖状低密度ポリエチレンである。
「HDPE」は、中低圧法高密度ポリエチレンである。
「接着剤」は、例えば、ドライラミネーション用の接着剤、ポリオレフィン系樹脂等による熱接着性樹脂等を適宜用いることができる。
容器本体10と蓋部材20との接合部の一部には、粘着部材71が設けられている。
粘着部材71は、フランジ部13の幅よりも狭い幅を有した環状に構成されている。粘着部材71は、容器本体10と蓋部材20との間に設けられれば、包装容器1の作製過程においてどのように構成されていてもよい。すなわち、粘着部材71は、図1に示すようにフランジ部13上に先に配置されていてもよいし、蓋部材20の内面側に先に配置されていてもよい。よって、粘着部材71を備える容器本体10としてもよいし、粘着部材71を備える蓋部材20としてもよい。
本実施形態では、粘着部材71は、後述するように両側に剥離性基材シートを有する両面テープ形態で別途用意され、これを容器本体10と蓋部材20との接合部に配置している。
図3及び図4に示すように、包装容器1における容器本体10と蓋部材20との接合部、すなわち、フランジ部13の接合部は、その接合形態によって、内周シール部51と、粘着接合部52と、外周シール部53とに分かれている。
内周シール部51は、粘着部材71が設けられている領域よりも内周側の領域である。内周シール部51では、フランジ部13と蓋部材20とが直接シールされて接合している。この内周シール部51を設けることにより、未開封の状態において内容物Nが粘着部材71に触れることを防止できる。
粘着接合部52は、内周シール部51よりも外側に設けられており、粘着部材71が配置されている領域である。粘着接合部52は、粘着部材71の粘着力によって接合されている。
外周シール部53は、粘着部材71が設けられている領域よりも外周側の領域である。外周シール部53では、フランジ部13と蓋部材20とが直接シールされて接合している。この外周シール部53を設けることにより、外周部分で蓋部材20が確実にフランジ部13と接合した状態を維持でき、蓋部材20が不用意に開封されることを防止できる。
内周シール部51及び外周シール部53のヒートシールは、例えば図4に示すように粘着接合部52を除く範囲に接触する接触子501を用いて両者を同時にシールすることができる。
粘着部材71は、被着体に対する粘着性を有する層である。粘着部材71は、その両面に開口した複数の凹形状71aを備えている。また、粘着部材71は、弾性を備えており、複数の凹形状71aがそれぞれ微細な吸盤として作用することから、様々な被着体に対して粘着力(吸着力)を発揮することができる(図5(c)参照)。
粘着部材71は、例えば、特開2017−36404号公報に開示されている液状の樹脂組成物(アクリルエマルジョン)を用いて後述する製造方法により形成される。粘着部材71の層厚tは、1μm以上、500μm以下であることが望ましい。上記層厚範囲の下限値を下回ると、凹形状の形成が困難になったり、凹形状の大きさが小さくなりすぎて、粘着(吸着)特性が低下したりする。また、上記層厚範囲の上限値を越えると、粘着部材の柔軟性が低下して、作業性が悪くなる。
さらに、粘着部材71の両面に凹形状71aを均等に設けるためには、粘着部材71の層厚tは、20μm≦t≦40μmの範囲とすることが望ましい。この点については、後述する。
粘着部材71の凹形状71aの大きさや密度は、後述する製造工程における各種条件を変更することにより、調整可能である。例えば、粘着部材71は、凹形状71aが含まれる程度を表す指標として、粘着部材71の密度を用いることができる。この粘着部材71の密度としては、特に限定されないが、例えば、0.1g/cm以上、0.6g/cm以下とすることができる。また、凹形状71aの大きさは、特に限定されないが、例えば、1μm以上、300μm以下とすることができる。
粘着部材71は、蓋部材20(又は容器本体10)に取り付けられる前は、その両面が剥離性基材シート72、73によって挟まれた形態の両面テープ70として用意される。剥離性基材シート72、73は、粘着部材71を使用するまでの間の取扱性を考慮して設けられるものであり、粘着部材71の使用時、すなわち蓋部材20(又は容器本体10)に粘着部材71を貼り合せる際に剥離される。剥離性基材シート72、73としては、従来公知の離型フィルム、セパレート紙、セパレートフィルム、セパ紙、剥離フィルム、剥離紙等の各種形態のものを適宜使用できる。例えば、上質紙、コート紙、含浸紙、プラスチックフィルム等の片面又は両面に離型層を形成したものを用いてもよい。離型層としては、離型性を有する材料であれば、特に限定されないが、例えば、シリコーン樹脂、有機樹脂変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アミノアルキド樹脂、メラミン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は、エマルジョン型、溶剤型又は無溶剤型のいずれもが使用できる。離型層を備えた離型フィルムを用いる場合には、例えば、シリコーン離型タイプのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、未処理PETフィルム、PPフィルム、シリコーン離型タイプの紙等を用いることができる。
剥離性基材シート72、73の厚さは、例えば、10μm以上、100μm以下とすることが望ましく、20μm以上、60μm以下とすることがさらに望ましい。上記層厚範囲の下限値を下回ると、コシがなく、剥離しづらくなる。また、上記層厚範囲の上限値を越えると、コシが強すぎて貼り付け時の作業性が低下するからである。
また、剥離性基材シート72、73としては、市販のものを使用してもよく、例えば、片面にシリコーン系剥離剤による易剥離処理が施されている厚さ38μmのポリエステルフィルム(三井化学東セロ株式会社製、商品名:SP−PET−01)等が挙げられる。
図5は、粘着部材71の使用時の形態を順次示す図である。なお、図5では、粘着部材71を蓋部材20に貼り付ける場合を示しているが、貼り付け対象は容器本体10であってもよいので、符号10を括弧内に併記した。
上述した粘着部材71は、図5(a)に示すように、剥離性基材シート72、73を備えている。粘着部材71を蓋部材20(又は容器本体10)に貼り付けるときには、剥離性基材シート73を剥離する(図5(b))。そして、露出した粘着部材71を蓋部材20(又は容器本体10)に貼り付けて、その表面に適度な圧力を加えることにより、粘着部材の露出面に多数存在する凹形状71aが弾性変形することにより従来のマイクロ吸盤と同様な作用によって蓋部材20(又は容器本体10)に対して吸着(粘着)することとなる(図5(c))。
すなわち、凹形状71aの周囲の弾性変形によって、凹形状71aには、変形状態から元の形状に戻ろうとする力が働く。この力により、凹形状71a内の密閉空間が負圧となって、蓋部材20(又は容器本体10)への吸着作用が生じる。なお、凹形状71a単体での吸着力は、弱いものであるが、多数の凹形状71aが形成されているので、全体としては必要な吸着力を確保できる。また、粘着部材71の作製時に、凹形状71aが含まれる量を、例えば、密度をパラメータとして調整すれば、粘着部材71の粘着力(吸着力)を調整可能である。
次に、粘着部材71の製造方法について説明する。
図6は、粘着部材71の製造装置を示す図である。
図7は、粘着部材71の製造方法を説明する図である。
粘着部材71の製造を行うためには、先ず、粘着部材71を形成するための特開2017−36404号公報に開示されているアクリルエマルジョンの組成物を攪拌機に入れ、この組成物中に窒素ガスを混合しながら攪拌を行い、組成物中に気泡を含め、気泡含有組成物710を作製する(図中のP1:泡立て工程)。
次に、剥離性基材シート72上に気泡含有組成物710を塗工する(図中のP2:塗工工程)。塗工工程では、例えば、コンマコータを用いることができるが、その他の公知の塗工手法を用いてもよい。
剥離性基材シート72上に気泡含有組成物710を塗工したら、気泡含有組成物710を加熱しながら乾燥させて粘着部材71を形成する(図中のP3:乾燥工程)。乾燥工程では、例えば、温度を60℃〜140℃程度とした乾燥炉を用いることができる。乾燥時間としては、例えば、30秒〜10分程度を例示することができる。また、乾燥工程では、気泡含有組成物710に対して送風を行いながら乾燥を促進してもよい。乾燥工程を行うことにより、気泡含有組成物710の両面に凹形状71aが形成されて、粘着部材71が形成される。この凹形状71aは、気泡含有組成物710中に含まれていた気泡が破泡して気泡の形状の一部が残ることにより形成される。ここで、気泡含有組成物710の硬化が不十分な状態で気泡が破泡すると凹形状71aが残りにくくなる。一方、気泡が破泡する前に気泡含有組成物710が硬化してしまうと、凹形状71aが形成されないおそれがある。よって、ある程度、気泡含有組成物710の硬化が進んだ状態で破泡が行われる条件で乾燥工程が行われることが望ましい。したがって、乾燥工程における温度や送風量が、凹形状71aの状態に大きく影響を与える。
乾燥工程により粘着部材71を形成した後、別途用意した剥離性基材シート73を粘着部材71と接合させる(図中のP4:ラミネート工程)。このラミネート工程では、粘着部材71の凹形状71aによる吸着力(粘着力)によってラミネートを行うので、加熱が不要であり、また、僅かな加圧力だけで接合が可能である。
上記ラミネート工程が完了すれば、粘着部材71を備える両面テープ70が完成する。なお、両面テープ70は、その後、ロール状に巻き取ってもよいし、必要なサイズに裁断されてもよい。
次に、本実施形態の粘着部材71を実際に作製した例を示し、比較例と比較した結果を説明する。
実施例の粘着部材71では、剥離性基材シート72に離型性を備えた2軸延伸PETフィルム上に、200μmのクリアランスを有するコンマコータを用いて泡立て工程済みの気泡含有組成物710を塗布した。これを100℃の乾燥路内で1分間乾燥を行って粘着部材71を形成し、剥離性基材シートをラミネートして粘着部材71を得た。なお、この場合の粘着部材71の密度は、0.39g/cmであり、厚さ50μmであった。
図8は、実施例の粘着部材71を被着体側(剥離性基材シート73側)の方向からみて拡大した写真である。
図9は、実施例の粘着部材71のシート面に直交する方向の断面で拡大した図である。
図8及び図9に示すように、粘着部材71には、多数の凹形状71aが形成されていることが確認できる。
比較例1として、泡立て工程を行わない他は、上記実施例と同様にして作製した粘着部材を作製した。作製後の粘着部材の密度は、0.87g/cmであり、厚さ100μmであった。
比較例2として、アクリル樹脂である綜研化学社製:SK2094を用いて粘着部材を作製した(アクリル粘着Aタイプとする)。
比較例3として、アクリル樹脂である綜研化学社製:SK1502Cを用いて粘着部材を作製した(アクリル粘着Bタイプとする)。
以上の4種類の粘着部材を用意し、剥離力について比較した。
図10は、実施例及び比較例の剥離力を示す図である。
図10中の剥離力は、引っ張り試験機を用いて、引っ張り速度300mm/minで180°剥離を行って、そのときの剥離力を測定した結果である。また、剥離力の測定は、貼り付け直後(0時間)と、貼り付け後1000時間経過とについて行った。
実施例では、貼り付け直後及び1000時間経過後の双方において、比較的小さな剥離力で剥離できることがわかる。この程度の剥離力であれば、自然に剥がれてしまうことはなく、かつ、剥がそうとして力を加えれば簡単に剥がすことが可能である。しかも、凹形状71aによる吸着であることから、剥離後に被着体表面に粘着部材71の残留が無く、また、粘着部材71自体の粘着力(剥離力)も実質上の変化は無く、再貼り付け可能であった。
比較例1は、小片であれば比較的小さな剥離力で剥離できるが、大サイズの場合は剥離にある程度の力が必要であった。また、剥離後には被着体表面に粘着部材の残留が見られ、完全な再貼り付けは不可能であった。
比較例2は、大サイズの場合は剥離にある程度の力が必要であり、貼り付け直後であれば、剥がすことは可能であるが、1000時間経過後では、剥離力が大幅に上昇してしまっており、手作業では剥離が困難であったり、無理に剥がすと粘着部材が破損したりするおそれがある状態になっていた。
比較例3は、貼り付け直後から剥離力が大きすぎて、手作業では剥離が困難であったり、無理に剥がすと粘着部材が破損したりするおそれがある状態になっていた。
また、比較例2及び比較例3のいずれも、剥離後は、被着体に粘着材が一部残ってしまったり、粘着力の低下があったりして、再貼り付けには適していなかった。
(粘着部材71の凹形状71aについて検証実験)
上述したように、本発明において、粘着部材71の凹形状71aが、粘着力に大きな影響を与える。凹形状71aが粘着部材71の両面に均等に設けられていないと、粘着部材の一方の面が他方の面に比べて粘着力(吸着力)が低下、又は、増加してしまうおそれがある。また、凹形状71aが粘着部材71の両面に均等に設けられることにより、粘着部材71の物理的性質も均質になり、蓋部材20と容器本体10との両者に対する十分な粘着力及び蓋部材20又は容器本体10との再剥離性の発現の上でも好ましい。
凹形状71aを粘着部材71の両面に均等に設けるためには、粘着部材71の塗布量(層厚t)の管理が重要である。この点、特開2017−36404号公報においては、何ら考慮されておらず、単にマイクロ吸盤が形成されていればよいとされている。特開2017−36404号公報では、WET膜厚800μmとして形成した実施例1の断面写真である図2(特開2017−36404号公報の図2)において、マイクロ吸盤を有する面として示されている部分には、微細な吸盤構造が形成されているものの、ガラス基板から剥離した面として示されている部分には、先の微細な吸盤構造とは比べものにならない程巨大な気泡と思われる構成が確認できる。すなわち、特開2017−36404号公報の構成では、粘着部材の一方の面にはマイクロ吸盤(本実施形態における凹形状71aに相当)が形成されているが、他方の面には、マイクロ吸盤(凹形状71a)が略形成されていない。
この点を本件出願人においても、検証実験を行なった。
検証実験として、4種類の粘着部材のサンプルを作製し、その両面の凹形状71aをSEMで観察した。サンプルは、以下の4種類である。
サンプル1:粘着部材の層厚t=25μm
サンプル2:粘着部材の層厚t=30μm
サンプル3:粘着部材の層厚t=35μm
サンプル4:粘着部材の層厚t≒2000μm
なお、上記サンプルの層厚は、乾燥後の層厚である。また、サンプル1〜3については、コーターを用いてガラス面に発泡処理後の気泡含有組成物を塗工し、100度の乾燥炉を用いて乾燥処理を行なった。サンプル4については、ガラス面への滴下塗布とし、常温下の自然乾燥とした。なお、サンプル4について乾燥条件を変えたのは、特開2017−36404号公報における常温乾燥で十分であるとの記載についても検証するためである。また、いずれのサンプルも、発泡処理後の粘着部材の密度は、0.4g/cmとした。
図11は、サンプル1の観察結果を示す図である。
図12は、サンプル2の観察結果を示す図である。
図13は、サンプル3の観察結果を示す図である。
図14は、サンプル4の観察結果を示す図である。
図11から図13のように、粘着部材の層厚tを管理したサンプル1からサンプル3については、微細な凹形状71aが両面に均等に形成されていることが確認できた。
これに対して、図14に示す膜厚が厚いサンプル4では、乾燥面とガラス側面とで凹形状71aの大きさに極端な差異が認められ、特開2017−36404号公報の図2と同様な結果が得られた。
よって、粘着部材71の両面に凹形状71aを均等に設けるためには、粘着部材71の層厚tは、20μm≦t≦40μmの範囲とすることが望ましいと判断できる。
ここで、この凹形状71aが粘着部材71の両面に均等に設けられている状態について、より詳しくは、以下に示すような関係を満たすことが望ましい。
蓋部材20側の面に開口する凹形状71aの各開口部の直径の平均値をDave とし、容器本体10側に開口する凹形状71aの各開口部の直径の平均値をDave としたときに、
|Dave −Dave |/Dave ≦0.5
の関係を満たすことが望ましい。
また、
|Dave −Dave |/Dave ≦0.25
の関係を満たすことがさらに望ましい。
これらの関係を満たすことにより、粘着部材71の両面における粘着力の差異を少なくすることができ、また、蓋部材20と容器本体10との両者に対する十分な粘着力及び蓋部材20又は容器本体10との再剥離性を良好に発現させることができる。
なお、各開口部の直径の平均値とは、全ての開口部の平均を求めることは現実的には不可能であるので、ここでは、1500μm×1100μmの観察範囲内において、直径が大きい開口部から順に3個の開口部について直径の計測を行ない、その平均値とした。
ここで、図11から図14のサンプルについて、開口部の計測を行ない、|Dave −Dave |/Dave を求めたところ、サンプル1:0.04、サンプル2:0.06、サンプル3:0.12、サンプル4:0.69であった。
上述したように、粘着部材71については、凹形状71aの形成条件によって粘着性の調整が可能である。そして、粘着部材71の凹形状71aの形成状態を変えることによって、粘着作用の発現の仕方として、以下に示す2種類(Type A、Type Bと分類する)の粘着部材71を作製することができる。
Type A:粘着力が吸盤作用によって発現し、かつ、粘着剤自体の粘着性も粘着力に寄与する粘着部材。このType Aの粘着部材では、粘着剤自体の粘着性によって、若干の「べたつき」触感が生じる。
Type B:粘着力が吸盤作用によって発現するが、粘着剤自体の粘着性は粘着力に寄与しない、又は、粘着剤自体の粘着性が発現しない粘着部材。このType Bの粘着部材では、粘着剤自体の粘着性が粘着力として作用しないことから、「べたつき」触感は生じない。
上記「べたつき」の評価に有効な粘着性試験である傾斜式ボールタック試験(JIS Z 0237)を上記2種類の粘着部材について行った。傾斜式ボールタック試験の概要は、以下の通りである。
まず、得られた粘着部材を幅25mm、長さ100mmに裁断した試験体を準備した。次に、ボールタック試験機(テスター産業株式会社製)に、粘着面が表面になるように試験体をセットした(粘着面の傾斜角が30°)。さらに、23℃雰囲気下で、ボールタック試験機にセットされた試験体の粘着表面の測定面領域を通過するように鋼球を転がす(測定面の長さは、100mm)。このとき、鋼球は、直径が1/32インチから1インチまでの大きさのものを用いた。そして、これらの鋼球を転がした際に測定面の領域内で停止するような鋼球のうち、最大径のボールナンバーの値を特定した。ボールナンバーは、鋼球の直径を32倍することで求められる。下記のボールタック試験の各数値は、ボールナンバーの値を示す。
本実施形態の粘着部材71についての傾斜式ボールタック試験の結果を以下に示す。
Type A:9(ボールNo.9)
Type B:粘着剤自体の粘着性がないため、ボールNo.1以上のボールは全て転がり落ちる。つまりボールタックの評価は1未満である。
粘着部材としての利用形態には様々な形態があることから、Type AとType Bに単純に優劣をつけることはできず、利用形態に応じて適宜選択するとよい。なお、Type Aについては、再剥離、再貼り付けの利便性を考慮すると、ボールタック試験結果として、5〜10が好ましく、6〜9がより好ましく、7〜8がさらに好ましい。
本実施形態では、「べたつき」触感の有無は使用上問題にならないことから、Type A及びType Bのいずれの粘着部材であっても利用することができる。
以上のような構成の粘着部材71を用いることにより、本実施形態の包装容器1では、開封後の再封を行える構成を実現している。以下、この開封から再封について説明する。
図15は、包装容器1を開封して内容物Nの一部を取り出す状態を示す斜視図である。
開封時には、例えば、図15に示すように、蓋部材20を内容物Nの取り出しが可能な程度まで開封する。このとき、蓋部材20が開封された領域では、内周シール部51と、粘着接合部52と、外周シール部53とがいずれも接合状態が解除される。なお、粘着接合部52における剥離界面の位置は、2通りの形態が想定される。1つ目の剥離界面の位置は、図15に示すように蓋部材20と粘着部材71との間の位置であり、粘着部材71がフランジ部13側に残る形態である。2つ目の剥離界面の位置は、フランジ部13と粘着部材71との間の位置であり、粘着部材71が蓋部材20側に残る形態である。剥離界面の位置は、上記いずれの形態であってもよい。
蓋部材20を内容物Nの取り出しが可能な程度まで開封すれば、内容物Nの取り出しが可能となる。図15では、内容物Nの一部が取り出され、残る内容物Nは、収容部11に収容されたままとなっている。この図15に示す状態から蓋部材20を開封前の位置に戻して、粘着部材71が設けられている領域を押圧することにより、包装容器1の再封を行うことができる。また、再封後の粘着部材71は、簡単に再剥離が可能であり、かつ、再封も可能であり、何度も内容物Nの取り出しと再封を行うことができる。なお、上記例では、蓋部材20を内容物Nの取り出しが可能な程度まで開封する場合を例示したが、蓋部材20を容器本体10から完全に剥がした後に再封することもできる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、包装容器1は、開封後の再封を何度でも行うことができる。また、粘着部材71は、多数回の粘着接合と剥離とを繰り返しても、その粘着強度の劣化が非常に少ないため、再封時の信頼性を高めることができる。さらに、粘着部材71を設ける簡単な構成で上記効果を得ることができ、粘着部材71を容器本体10又は蓋部材20に取り付けることも粘着部材71の粘着性を利用して容易に行うことができる。
(第2実施形態)
図16は、内容物Nが収容された包装容器1を上方から見た図である。
図17は、第2実施形態の包装容器1のシール工程を説明する図であり、第1実施形態の図4と同様な位置で切断した断面図である。なお、図17は、シール処理が行われる前の状態を示している。
第2実施形態の包装容器1は、第1実施形態の外周シール部53を未シール部54に変更した他は、第1実施形態と同様な構成をしている。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図16及び図17に示すように、第2実施形態の包装容器1における容器本体10と蓋部材20との接合部、すなわち、フランジ部13の接合部は、その接合形態によって、内周シール部51と、粘着接合部52と、未シール部54とに分かれている。
内周シール部51及び粘着接合部52は、第1実施形態と同様である。
未シール部54は、粘着部材71が設けられている領域よりも外周側の領域である。未シール部54では、フランジ部13と蓋部材20とが接合されておらず、両者が単に重なって配置されているだけである。この未シール部54を設けることにより、外周部分で蓋部材20を開封時に指で挟み易くなり、開封作業を容易に開始することができる。
内周シール部51のヒートシールは、例えば図17に示すように内周シール部51のみに接触する接触子502を用いて行うことができる。第2実施形態の容器本体10及び蓋部材20は、接合前は第1実施形態と同様の構成をしている。よって、接合後の包装容器1の形態を第1実施形態の形態とするか、第2実施形態の形態とするかを、ヒートシールに用いる接触子を変えるだけで、簡単に作り分けることができる。
以上説明したように、第2実施形態によれば、包装容器1は、開封後の再封を何度でも行うことができる。また、粘着部材71は、多数回の粘着接合と剥離とを繰り返しても、その粘着強度の劣化が非常に少ないため、再封時の信頼性を高めることができる。さらに、粘着部材71を設ける簡単な構成で上記効果を得ることができ、粘着部材71を容器本体10又は蓋部材20に取り付けることも粘着部材71の粘着性を利用して容易に行うことができる。さらに、第2実施形態では、開封作業をより簡単に開始することができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、内容物Nとして略直方体形状の物体を4つ収容している形態を示しているが、内容物Nは、液状や粉状の物体であってもよく、その形態はどのようなものであってもよい。
(2)第2実施形態において、未シール部54は、フランジ部13の外周側の全周に亘って設けられている例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせて、外周シール部53の一部を未シール部54として構成してもよい。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 包装容器
10 容器本体
11 収容部
12 収容開口部
13 フランジ部
20 蓋部材
21 基材層
22 シーラント層
23 中間層
24 シール層
51 内周シール部
52 粘着接合部
53 外周シール部
54 未シール部
70 両面テープ
71 粘着部材
71a 凹形状
72、73 剥離性基材シート
501、502 接触子
710 気泡含有組成物

Claims (5)

  1. 容器本体と蓋部材とを備える包装容器であって、
    前記容器本体は、
    内容物が収容された収容部と、
    前記収容部に開口する収容開口部と、
    前記収容開口部の周縁に設けられ前記蓋部材が接合されるフランジ部と、
    を備え、
    前記蓋部材と前記フランジ部との接合面の少なくとも一部には、粘着部材が設けられており、
    前記粘着部材は、その両面に複数の凹形状を備えており、
    前記凹形状は、前記粘着部材の両面に均等に形成されており、
    前記蓋部材側の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記容器本体側に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、
    |Dave −Dave |/Dave ≦0.5
    の関係を満たす包装容器。
  2. 請求項1に記載の包装容器において、
    前記粘着部材は、前記フランジ部の全周に亘って設けられており、
    前記粘着部材よりも前記フランジ部の内周側の全周に亘って設けられ前記蓋部材と前記フランジ部とを接合する内周シール部を備える包装容器。
  3. 請求項2に記載の包装容器において、
    前記粘着部材よりも前記フランジ部の外周側の全周に亘って設けられ前記蓋部材と前記フランジ部とを接合する外周シール部を備える包装容器。
  4. 容器本体と蓋部材とを備える包装容器に用いられる容器本体であって、
    内容物を収容可能な収容部と、
    前記収容部に開口する収容開口部と、
    前記収容開口部の周縁に設けられ前記蓋部材が接合されるフランジ部と、
    を備え、
    前記フランジ部の前記蓋部材との接合面の少なくとも一部には、粘着部材が設けられており、
    前記粘着部材は、その両面に複数の凹形状を備えており、
    前記凹形状は、前記粘着部材の両面に均等に形成されており、
    前記蓋部材側の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記容器本体側に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、
    |Dave −Dave |/Dave ≦0.5
    の関係を満たす容器本体。
  5. 容器本体と蓋部材とを備える包装容器に用いられる蓋部材であって、
    前記容器本体は、内容物を収容可能な収容部と、前記収容部に開口する収容開口部と、前記収容開口部の周縁に設けられ前記蓋部材が接合されるフランジ部と、を備えており、
    当該蓋部材の前記フランジ部との接合面の少なくとも一部には、粘着部材が設けられており、
    前記粘着部材は、その両面に複数の凹形状を備えており、
    前記凹形状は、前記粘着部材の両面に均等に形成されており、
    前記蓋部材側の面に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave とし、前記容器本体側に開口する前記凹形状の各開口部の直径の平均値をDave としたときに、
    |Dave −Dave |/Dave ≦0.5
    の関係を満たす蓋部材。
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