JP2021020422A - 転写フィルム、加飾フィルム成形体、加飾フィルム成形体の製造方法、サテンめっき調製品、容器、筐体、車両用内外装部材 - Google Patents

転写フィルム、加飾フィルム成形体、加飾フィルム成形体の製造方法、サテンめっき調製品、容器、筐体、車両用内外装部材 Download PDF

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充志 吉田
教雄 羽切
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教雄 羽切
渓 柴田
Kei Shibata
渓 柴田
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Tatsuya Mitsushio
達也 満塩
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Abstract

【課題】得られる転写物の表面に空気が残留して膨れを生じることが抑えられた転写フィルム、このような転写フィルムを用いて得られる加飾フィルム成形体、加飾フィルム成形体の製造方法、サテンめっき調製品、容器、筐体、車両用内外装部材を提供する。【解決手段】転写フィルム1aは、被剥離基材2と、離型層3と、保護層4と、蒸着層5と、接着層6とを有し、接着層6は、接着層6の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーF1を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、転写フィルム、加飾フィルム成形体、加飾フィルム成形体の製造方法、サテンめっき調製品、容器、筐体、車両用内外装部材に関する。より詳細には、本発明は、得られる転写物の表面に空気が残留して膨れを生じることが抑えられた転写フィルム、このような転写フィルムを用いて得られる加飾フィルム成形体、加飾フィルム成形体の製造方法、サテンめっき調製品、容器、筐体、車両用内外装部材に関する。
従来、家庭用電化製品、自動車内装品、および雑貨品等の技術分野において、樹脂成形体等の被転写物の表面に、簡易に金属調、または白黒カラーの文字や絵柄を加飾するために、熱転写箔を熱転写する技術が開発されている。特許文献1には、加飾層の耐久性を向上させるための熱転写箔が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の熱転写箔は、熱転写時に、転写基材と接着層との間に微細な空気を閉じ込めてしまい、表面に膨れを形成してしまうという問題がある。
特開2013−208858号公報
本発明は、このような従来の発明に鑑みてなされたものであり、得られる転写物の表面に空気が残留して膨れを生じることが抑えられた転写フィルム、このような転写フィルムを用いて得られる加飾フィルム成形体、加飾フィルム成形体の製造方法、サテンめっき調製品、容器、筐体、車両用内外装部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、転写フィルムの接着層に、接着層の厚みよりも厚みの大きなフィラーを含ませ、このようなフィラーを含む接着層を転写基材に押し当てて転写することにより、転写時に微細な空気が挟まれる場合であっても、挟まれた空気が容易に抜け出し得ることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、上記課題を解決する本発明の転写フィルム、加飾フィルム成形体、加飾フィルム成形体の製造方法、サテンめっき調製品、容器、筐体、車両用内外装部材には、以下の構成が主に含まれる。
(1)被剥離基材と、離型層と、保護層と、蒸着層と、接着層とを有し、前記接着層は、前記接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーを含む、転写フィルム。
このような構成によれば、接着層は、接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーを含む。そのため、第1のフィラーは、一部が接着層から露出している。このような接着層が転写時に転写基材に押し当てられると、転写フィルムは、第1のフィラーが転写基材に接触し、その後、接着層全体が転写基材に接触して、転写される。これにより、もし仮に接着層と転写基材との間に空気が挟まれる場合であっても、挟まれた空気は、接着層と転写基材との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出される。その結果、得られる転写物(加飾フィルム成形体)は、微細な空気が残留することが防がれ、表面に膨れ等の不良を生じることが防がれる。
(2)前記被剥離基材は、前記離型層が形成された面と反対側の面に帯電防止層が形成されている、(1)記載の転写フィルム。
一般に、転写フィルムは、たとえばロール状に巻き取られた状態から巻き出されて使用される場合に、帯電し(剥離帯電)、細かなチリやゴミを吸着しやすい。その結果、得られる加飾フィルム成形体は、細かなチリやゴミが挟まれやすく、転写抜け等を生じやすい。しかしながら、本発明の転写フィルムは、このような構成によれば、帯電防止層によって転写フィルムを巻き出す際の剥離帯電が防がれる。その結果、転写フィルムは、内部に空気が残留することによる表面の膨れだけでなく、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。
(3)前記接着層は、表面粗さRaが0.1μm以上であり、静摩擦係数μが0.2以下であり、前記接着層側から測定した表面抵抗値が5.0×1014Ω/□以下である、(1)または(2)記載の転写フィルム。
このような構成によれば、転写フィルムは、転写基材に転写される際に、内部に空気がより残留しにくい。また、転写フィルムは、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。
(4)前記接着層は、イオン性液体を含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の転写フィルム。
このような構成によれば、転写フィルムは、イオン性液体によって帯電がより防がれやすい。その結果、転写フィルムは、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良がより防がれやすい。
(5)前記イオン性液体の含有量は、前記接着層を構成する成分中、0.5〜10質量%である、(4)記載の転写フィルム。
このような構成によれば、転写フィルムは、適量含まれるイオン性液体によって帯電がさらに防がれやすい。その結果、転写フィルムは、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良がさらに防がれやすい。
(6)前記被剥離基材は、前記離型層が形成された面と反対側の面に帯電防止層が形成されており、前記帯電防止層は、導電性材料とバインダー樹脂とを含む、(2)〜(5)のいずれかに記載の転写フィルム。
このような構成によれば、転写フィルムは、帯電がより防がれやすい。その結果、転写フィルムは、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良がより防がれやすい。
(7)前記接着層は、第2のフィラーを含む、(1)〜(6)のいずれかに記載の転写フィルム。
このような構成によれば、転写フィルムは、第2のフィラーを含んでいることにより、光を拡散し、サテンめっきの金属調を表現することができる。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の転写フィルムが基材に転写された加飾フィルム成形体であり、前記基材と、前記接着層と、前記蒸着層と、前記保護層とを有し、前記蒸着層は、表面に凹凸が形成されており、前記接着層は、前記第1のフィラーと前記第2のフィラーとが埋設されており、前記第1のフィラーは、前記蒸着層と前記基材とに挟まれて、変形した状態で前記接着層に埋設されている、加飾フィルム成形体。
このような構成によれば、加飾フィルム成形体は、転写フィルムを基材(転写基材)に対して転写することにより形成されている。転写フィルムは、接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーを、接着層に含む。このような接着層が転写時に転写基材に押し当てられると、転写フィルムは、第1のフィラーが転写基材に接触し、その後、接着層全体が転写基材に接触して、転写される。この際、第1のフィラーは、蒸着層と転写基材とに挟まれて変形し、接着層に埋設される。これにより、もし仮に接着層と転写基材との間に空気が挟まれる場合であっても、挟まれた空気は、接着層と転写基材との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出される。その結果、得られる加飾フィルム成形体は、微細な空気が残留することが防がれ、表面に膨れ等の不良を生じることが防がれる。また、加飾フィルム成形体は、蒸着層表面の凹凸によって、散乱光を抑制し、写像性を上げることなく、金属光沢を有する加飾成形体を作製することできる。
(9)前記凹凸は、前記保護層側に向かって突出した凸部を含む、(8)記載の加飾フィルム成形体。
このような構成によれば、加飾フィルム成形体は、保護層側に向かって突出した凸部を含んでいることにより、艶消し性が、よりサテンめっきの金属調に類似しており、サテンめっきの金属調の意匠感をより正確に再現することができる。
(10)前記蒸着層の表面に形成された前記凹凸は、埋没された前記第2のフィラーの形状に沿って変形された凹凸である、(8)または(9)記載の加飾フィルム成形体。
このような構成によれば、加飾フィルム成形体は、蒸着層表面の凹凸によって、散乱光を抑制し、写像性を上げることなく、金属光沢を有する加飾成形体を作製することできる。
(11)被剥離基材の一方の面上に帯電防止層を形成する帯電防止層形成工程と、前記被剥離基材の他方の面上に、離型層を形成する離型層形成工程と、前記離型層上に、保護層を形成する保護層形成工程と、前記保護層上に、蒸着層を形成する蒸着層形成工程と、前記蒸着層上に、接着層を形成する接着層形成工程と、前記接着層上に、転写基材を形成する転写基材形成工程と、前記帯電防止層、前記被剥離基材および前記離型層を剥離する剥離工程とを含み、前記接着層は、前記接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーと、第2のフィラーとを含み、前記転写基材形成工程は、前記第2のフィラーを前記接着層に埋設させて、前記蒸着層の表面に凹凸を形成する凹凸形成工程を含む、加飾フィルム成形体の製造方法。
このような構成によれば、得られる加飾フィルム成形体は、転写フィルムを基材(転写基材)に対して転写することにより形成されている。転写フィルムは、接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーを、接着層に含む。このような接着層が転写時に転写基材に押し当てられると、転写フィルムは、第1のフィラーが転写基材に接触し、その後、接着層全体が転写基材に接触して、転写される。この際、第1のフィラーは、蒸着層と転写基材とに挟まれて変形し、接着層に埋設される。これにより、もし仮に接着層と転写基材との間に空気が挟まれる場合であっても、挟まれた空気は、接着層と転写基材との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出される。その結果、得られる加飾フィルム成形体は、微細な空気が残留することが防がれ、表面に膨れ等の不良を生じることが防がれる。また、加飾フィルム成形体は、転写基材形成工程における凹凸形成工程において、第2のフィラーによって、蒸着層表面の凹凸が形成される。この凹凸によって、散乱光が抑制され、写像性を上げることなく、金属光沢を有する加飾成形体が作製される。
(12)被剥離基材の一方の面上に帯電防止層を形成する帯電防止層形成工程と、前記被剥離基材の他方の面上に、離型層を形成する離型層形成工程と、前記離型層上に、保護層を形成する保護層形成工程と、前記保護層上に、蒸着層を形成する蒸着層形成工程と、前記蒸着層上に、接着層を形成する接着層形成工程と、前記接着層上に、転写基材を形成する転写基材形成工程と、前記被剥離基材および前記離型層を剥離する剥離工程とを含み、前記接着層は、前記接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーと、第2のフィラーとを含み、前記転写基材形成工程は、前記第2のフィラーを前記接着層に埋設させて、前記蒸着層の表面に凹凸を形成する凹凸形成工程を含む、加飾フィルム成形体における転写基材の装着方法。
このような構成によれば、転写フィルムは、基材(転写基材)に対して転写(装着)される。転写フィルムは、接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーを、接着層に含む。このような接着層が転写時に転写基材に押し当てられると、転写フィルムは、第1のフィラーが転写基材に接触し、その後、接着層全体が転写基材に接触して、転写される。この際、第1のフィラーは、蒸着層と転写基材とに挟まれて変形し、接着層に埋設される。これにより、もし仮に接着層と転写基材との間に空気が挟まれる場合であっても、挟まれた空気は、接着層と転写基材との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出される。その結果、得られる加飾フィルム成形体は、微細な空気が残留することが防がれ、表面に膨れ等の不良を生じることが防がれる。また、加飾フィルム成形体は、転写基材形成工程における凹凸形成工程において、第2のフィラーによって、蒸着層表面の凹凸が形成される。この凹凸によって、散乱光が抑制され、写像性を上げることなく、金属光沢を有する加飾成形体が作製される。
(13)(8)〜(10)のいずれかに記載の加飾フィルム成形体を用いた、サテンめっき調製品。
このような構成によれば、色ブレが小さく、優れたサテンめっきの金属調の意匠感を示す種々の製品が得られる。また、得られるサテンめっき調製品は、上記転写フィルムが用いられていることにより、内部に空気が残留することによる表面の膨れが防がれる。
(14)(8)〜(10)のいずれかに記載の加飾フィルム成形体を用いた、容器。
このような構成によれば、たとえば化粧品の容器等の、グロス感や高級感のある外観が所望される容器において、色ブレが小さく、優れたサテンめっきの金属調の意匠感を示す種々の容器が得られる。また、得られる容器は、上記転写フィルムが用いられていることにより、内部に空気が残留することによる表面の膨れが防がれる。
(15)(8)〜(10)のいずれかに記載の加飾フィルム成形体を用いた、筐体。
このような構成によれば、たとえば携帯電話等の通信機器の筐体等の、グロス感や高級感のある外観が所望される筐体において、色ブレが小さく、優れたサテンめっきの金属調の意匠感を示す種々の筐体が得られる。また、得られる筐体は、上記転写フィルムが用いられていることにより、内部に空気が残留することによる表面の膨れが防がれる。
(16)(8)〜(10)のいずれかに記載の加飾フィルム成形体を用いた、車両用内外装部材。
このような構成によれば、グロス感や高級感のある外観が所望される筐体において、色ブレが小さく、優れたサテンめっきの金属調の意匠感を示す種々の車両用内外装部材が得られる。また、得られる車両用内外装部材は、上記転写フィルムが用いられていることにより、内部に空気が残留することによる表面の膨れが防がれる。
本発明によれば、得られる転写物の表面に空気が残留して膨れを生じることが抑えられた転写フィルム、このような転写フィルムを用いて得られる加飾フィルム成形体、加飾フィルム成形体の製造方法、サテンめっき調製品、容器、筐体、車両用内外装部材を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態の加飾フィルム成形体の製造方法を説明するための模式的な断面図である。 図2は、本発明の一実施形態の加飾フィルム成形体の製造方法を説明するための模式的な断面図である。 図3は、本発明の一本実施形態の加飾フィルム成形体の模式的な断面図である。
<転写フィルム>
図1は、本発明の一実施形態の転写フィルム1aを含む加飾フィルム成形体1の製造方法を説明するための模式的な断面図である。本実施形態の転写フィルム1aは、被剥離基材2と、離型層3と、保護層4と、蒸着層5と、接着層6とを有する。接着層6は、接着層6の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーF1を含む。このように、本実施形態の転写フィルム1aは、接着層6において、接着層6の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーF1を含む。そのため、第1のフィラーF1は、一部が接着層6から露出している。このような接着層6が転写時に転写基材7に押し当てられると、転写フィルム1aは、第1のフィラーF1が転写基材7に接触し、その後、接着層6全体が転写基材7に接触して、転写される。これにより、もし仮に接着層6と転写基材7との間に空気が挟まれる場合であっても、挟まれた空気は、接着層6と転写基材7との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出される。その結果、得られる転写物(加飾フィルム成形体1)は、微細な空気が残留することが防がれ、表面に膨れ等の不良を生じることが防がれる。また、本実施形態の転写フィルム1aは、転写基材7に転写される。これにより、加飾フィルム成形体1が作製される。以下、それぞれの構成について説明する。
(被剥離基材2)
被剥離基材2は特に限定されない。一例を挙げると、被剥離基材2は、樹脂シート、紙、布、ゴムシート、発泡体シート等である。樹脂シートは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂シート;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂シート;塩化ビニル樹脂シート;酢酸ビニル樹脂シート;ポリイミド樹脂シート;ポリアミド樹脂シート;フッ素樹脂シート;セロハン等が例示される。紙は、和紙、クラフト紙、グラシン紙、上質紙、合成紙、トップコート紙等が例示される。布は、各種繊維状物質の単独または混紡等による織布や不織布等が例示される。ゴムシートは、天然ゴムシート、ブチルゴムシート等が例示される。発泡体シートは、発泡PEシート等の発泡ポリオレフィンシート、発泡ポリエステルシート、発泡ポリウレタンシート、発泡ポリクロロプレンゴムシート等が例示される。これらの中でも、被剥離基材2は、物理的特性(たとえば、寸法安定性、厚さ精度、加工性、引張強度)、経済性(コスト)等の理由により、ポリエチレンテレフタレート(PET)製であることが好ましい。
被剥離基材2の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、被剥離基材2の厚みは、4μm〜200μm程度である。被剥離基材2の厚みが上記範囲内であることにより、被剥離基材2は、カールやシワが入りにくくなり、転写性も優れ、コストも安価に抑えられる。
(離型層3)
離型層3は特に限定されない。一例を挙げると、離型層3は、シリコーン樹脂系、フッ素樹脂系、セルロース誘導体樹脂系、尿素樹脂系、ポリオレフィン樹脂系、メラミン樹脂系等の離型剤からなる。
離型層3の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、離型層3の厚みは、0.01〜5μm程度である。
(保護層4)
保護層4は特に限定されない。一例を挙げると、保護層4は、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等である。
保護層4の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、保護層4の厚みは、1.0μm以上20μm以下であることが好ましい。保護層4の厚みが上記範囲内であることにより、転写フィルム1aを転写して得られる加飾フィルム成形体1は、耐擦傷性、耐摩耗性が優れる。
(蒸着層5)
蒸着層5は特に限定されない。一例を挙げると、蒸着層5は、非金属、金属、金属酸化物および金属窒化物からなる群から選択される少なくとも1種(金属等ともいう)である。非金属、金属等は特に限定されない。一例を挙げると、非金属は、アモルファスカーボン(DLC)およびその複合体、金属等は、珪素、チタン、スズ、ニッケル、コバルト、クロム、白金、金、銀、亜鉛、アルミニウム、インジウムおよびマグネシウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属、その酸化物、その窒化物である。これらの中でも、金属等は、インジウム、スズ、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、インジウム−スズ酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)、亜鉛スズ酸化物(ZTO)等であることが好ましく、インジウム、スズ、アルミニウムまたは酸化アルミニウムであることがより好ましい。蒸着層5がインジウム、スズ、アルミニウムまたは酸化アルミニウムからなることにより、得られる加飾フィルム成形体1は、サテンめっきの金属調の意匠感を示しやすい。また、転写物は、成形しやすく、種々の形状の加飾フィルム成形体1が作製しやすい。さらに、得られる加飾フィルム成形体1は、色味がよい。
蒸着層5の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、蒸着層5の厚みは、7nm以上であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましい。また、蒸着層5の厚みは、100nm以下であることが好ましく、80nm以下であることがより好ましい。蒸着層5の厚みが上記範囲内であることにより、蒸着層5は、適度な可撓性を有し、後述するフィラーを用いることにより、表面に凹凸8(図2参照)が形成されやすい。
(接着層6)
接着層6は特に限定されない。一例を挙げると、接着層6は、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、ウレタン変性ポリエステル樹脂系、ポリエステル樹脂系、エポキシ樹脂系、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)系、ビニル樹脂系(塩ビ、酢ビ、塩ビ−酢ビ共重合樹脂)、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体樹脂系、ポリビニルアルコール樹脂系、ポリアクリルアミド樹脂系、ポリアクリルアミド樹脂系、イソブチレンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、SBR、NBR、シリコーンゴム等の樹脂からなる。これらの樹脂は、適宜、溶剤に溶解されて使用されてもよく、無溶剤で使用されてもよい。
接着層6の厚み(第1のフィラーF1は含まない厚み)は特に限定されない。一例を挙げると、接着層6の厚みは、0.5〜5μm程度である。
本実施形態の転写フィルム1aは、接着層6に、接着層6の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーF1が含まれている。
第1のフィラーF1は特に限定されない。一例を挙げると、第1のフィラーF1は、各種ワックス(たとえば、ポリエチレンワックス)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ホホバワックス、カルナウバワックス等である。これらの中でも、第1のフィラーF1は、接着層6の表面粗さおよび静摩擦係数を所定の範囲に調整しやすい点から、ワックスまたはPTFEであることが好ましい。
第1のフィラーF1の形状は特に限定されない。一例を挙げると、第1のフィラーF1の形状は、真球状、楕円球状、不定形状等である。これらの中でも、第1のフィラーF1の形状は、静摩擦係数を下げる効果が高いという理由から、真球状であることが好ましい。
第1のフィラーF1の大きさ(最大厚み)は、接着層6の厚みよりも大きければよい。一例を挙げると、第1のフィラーF1が真球状である場合、第1のフィラーF1の厚みは、接着層6の厚みの1.1倍を超えることが好ましく、1.5倍以上であることがより好ましい。また、第1のフィラーF1が真球状である場合、第1のフィラーF1の厚みは、接着層6の厚みの3倍以下であることが好ましく、2倍以下であることがより好ましい。このような厚みが採用されることにより、第1のフィラーF1は、接着層6に、第1のフィラーF1の厚みの半分以上の部分が埋まった状態で含まれやすく、転写フィルム1aから脱落しにくい。また、第1のフィラーF1は、後述する転写基材形成工程において、接着層6に埋設されるよう変形しやすい。さらに、後述する転写基材形成工程において、仮に空気が接着層6と転写基材7との間に挟まれる場合であっても、挟まれた空気が接着層6と転写基材7との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出されやすい。
より具体的には、第1のフィラーF1の大きさ(最大厚み)は、接着層6の厚みを考慮して適宜選択されればよく、たとえば接着層の厚みが2μmの場合は、2.2μmを超えることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。また、第1のフィラーF1の大きさは、6μm以下であることが好ましく、4μm以下であることがより好ましい。第1のフィラーF1の大きさが上記範囲内であることにより、第1のフィラーF1は、接着層6に、第1のフィラーF1の厚みの半分以上の部分が埋まった状態で含まれやすく、転写フィルム1aから脱落しにくい。また、第1のフィラーF1は、後述する転写基材形成工程において、接着層6に埋設されるよう変形しやすい。さらに、後述する転写基材形成工程において、仮に空気が接着層6と転写基材7との間に挟まれる場合であっても、挟まれた空気が接着層6と転写基材7との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出されやすい。
本実施形態の転写フィルム1aは、接着層6に、上記第1のフィラーF1とは異なる第2のフィラーF2が含まれることが好ましい。第2のフィラーF2が含まれることにより、転写フィルム1aは、転写基材7に転写されることにより、蒸着層5表面の凹凸8を形成し得る。得られる加飾フィルム成形体1は、この凹凸8によって、散乱光が抑制され、写像性を上げることなく、金属光沢を示しやすい。
第2のフィラーF2の形状は特に限定されない。一例を挙げると、第2のフィラーF2は、不定形であってもよい。このような不定形フィラーの原材料は特に限定されない。一例を挙げると、不定形フィラーの原材料は、たとえばメラミン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子、アクリル−スチレン系共重合体粒子、ポリカーボネート系粒子、ポリエチレン系粒子、ポリスチレン系粒子などが挙げられる。また、無機フィラーとしては、たとえばシリカ粒子や、タルク、窒化ホウ素である。これらの中でも、第2のフィラーは、硬く、転写時に蒸着層5に凹凸8を形成しやすい点から、窒化ホウ素を含むことが好ましい。不定形フィラーは併用されてもよい。
不定形フィラーの形状は、真球状以外の形状であることが好ましく、レンズ状(楕円球状)または鱗片状であることがより好ましい。図1には、鱗片状の不定形フィラーが例示されている。不定形フィラーの形状は真球状以外であることにより、フィラーは、光を全方向に拡散させることが無く、白っぽい外観を呈しにくい。その結果、転写フィルム1aを転写して得られる加飾フィルム成形体1は、サテンめっきの金属調を表現しやすい。
不定形フィラーの寸法は特に限定されない。一例を挙げると、不定形フィラーが鱗片状である場合、不定形フィラーの長径は、0.5〜10μmであることが好ましい。また、不定形フィラーの厚みは、0.05〜0.5μmであることが好ましい。さらに、不定形フィラーのアスペクト比(長径/厚み)は、10〜150であることが好ましい。不定形フィラーaの寸法が上記範囲内であることにより、後述する転写基材形成工程において、蒸着層5の表面に、所望の寸法の凹凸8が形成されやすい。この結果、得られる加飾フィルム成形体1は、特に金属光沢と低い写像性とが両立されやすい。
接着層6の説明に戻り、接着層6は、イオン性液体を含むことが好ましい。イオン性液体が含まれることにより、転写フィルム1aは、帯電が防止されやすい。その結果、転写フィルム1aは、たとえばロール状に巻き取られた状態から巻き出されて使用される場合等であっても、帯電しにくく、細かなチリやゴミを吸着しにくい。その結果、得られる加飾フィルム成形体1は、細かなチリやゴミが挟まれにくく、転写抜け等を生じにくい。
イオン性液体は特に限定されない。イオン性液体は、イミダゾリウム、ピリジウム、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム等の陽イオンと、ハロゲン、トリフラート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスファートなどの陰イオンからなる塩である。これらの中でも、イオン性液体は、帯電防止性能をより一層高める観点からは、上記イオン導電性付与剤は、リチウム塩化合物と、ポリオールとの混合物であることが好ましく、リチウム塩化合物と、ポリオールとの混合物であることが好ましい。
ポリオールは特に限定されない。一例を挙げると、ポリオールは、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリオキシエチレングリコール−ポリオキシプロピレングリコールブロック共重合体、およびポリエチレン主鎖とポリオキシアルキレングリコール側鎖とを有するポリエーテルポリオール等である。
イオン性液体が配合される場合、イオン性液体の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、イオン性液体の含有量は、接着層6を構成する成分中、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。また、イオン性液体の含有量は、接着層6を構成する成分中、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。イオン性液体の含有量が上記範囲内であることにより、転写フィルム1aは、適量含まれるイオン性液体によって帯電がさらに防がれやすい。その結果、転写フィルム1aは、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良がさらに防がれやすい。
接着層6は、着色剤が含まれてもよい。着色剤は特に限定されない。一例を挙げると、着色剤は、公知の染料、無機顔料、有機顔料等である。
染料は、アゾ染料、アントラキノン染料、アゾイック染料、ナフトール染料、トリフェニルメタン染料、ポリメチン染料、金属錯塩染料、含金属染料、反応染料、直接染料、ビスアゾ染料、トリスアゾ染料、硫化染料、硫化建染染料、建染染料、インジゴイド染料、アイス染料、媒染染料、酸性媒染染料、蛍光性増白剤、複合染料、有機溶剤溶解染料、塩基性染料、顔料樹脂捺染料(ピグメントレジンカラー)等である。
無機顔料は、カーボンブラック、雲母状酸化鉄、鉛白、鉛丹、銀朱、群青、紺青、酸化コバルト、二酸化チタン、二酸化チタン被覆雲母、ストロンチウムクロメート、チタニウム・イエロー、チタンブラック、ジンククロメート、鉄黒、モリブデン赤、モリブデンホワイト、リサージ、リトポン、エメラルドグリーン、ギネー緑、コバルト青等である。
有機顔料は、ナフトール溶性アゾ顔料、ナフトール不溶性アゾ顔料、オキシナフトエ酸系アゾ顔料、ナフトールAS系溶性アゾ顔料、ナフトールAS系不溶性アゾ顔料、アセトアセトアニリド系溶性アゾ顔料、アセトアセトアニリド系不溶性アゾ顔料、ピラゾロン系アゾ顔料、ナフトールAS系不縮合アゾ顔料、アセトアセトアニリド系縮合溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、染色レーキ、イソインドリノン、キナクリドン、ジオキサジンバイオレッド、ペリノン、ペリレン、アズレン等である。
着色剤が配合される場合、着色剤の含有量は特に限定されない。着色剤の含有量は、所望する色相に基づいて最適な含有量が調整されても良い。
接着層6の表面粗さ(算術平均粗さ)Raは特に限定されない。一例を挙げると、表面粗さRaは、0.1μm以上であることが好ましく、0.15μm以上であることがより好ましい。表面粗さRaの上限は特に限定されない。表面粗さRaの上限は、接着層6が転写基材7に対して張り付けられ得る点から、3μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。接着層6の表面粗さRaが上記範囲内であり、かつ、後述する静摩擦係数μおよび接着層6側から測定した表面抵抗値が所定の範囲内であることによって、転写フィルム1aは、転写基材7に転写される際に、内部に空気がより残留しにくい。また、転写フィルム1aは、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。なお、本実施形態において、表面粗さRaは、超深度形状測定顕微鏡(VK−9510 GII、(株)キーエンス製)を用いて、測定し得る。測定には、バイオレットレーザ(波長408nm)が使用される。
接着層6の表面粗さRaを上記範囲内に調整する方法は特に限定されない。一例を挙げると、表面粗さRaは、接着層6に含まれる第1のフィラーF1の種類、大きさ、含有量等を調整することにより、調整し得る。
接着層6の静摩擦係数μは特に限定されない。一例を挙げると、静摩擦係数μは、0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましい。接着層6の静摩擦係数μが上記範囲内であり、かつ、表面粗さRaおよび後述する接着層6側から測定した表面抵抗値が所定の範囲内であることによって、転写フィルム1aは、転写基材7に転写される際に、内部に空気がより残留しにくい。また、転写フィルム1aは、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。なお、本実施形態において、静摩擦係数μは、摩擦測定器(TR−2、(株)東洋精機製作所製)を用いて、速度5〜1500mm/分、1000g荷重にて測定し得る。
接着層6の静摩擦係数μを上記範囲内に調整する方法は特に限定されない。一例を挙げると、静摩擦係数μは、接着層6に含まれる第1のフィラーF1の種類、大きさ、含有量等を調整することにより、調整し得る。
(帯電防止層)
本実施形態の転写フィルム1aは、被剥離基材2の両面のうち、離型層3が形成された面と反対側の面に帯電防止層が形成されていることが好ましい。帯電防止層が形成されていることにより、転写フィルム1aは、帯電防止層によって転写フィルム1aに生じる帯電(たとえばロール状に巻き取られた状態から転写フィルム1aが巻き出されて使用される際の剥離帯電)が防がれる。その結果、転写フィルム1aは、内部に空気が残留することによる表面の膨れだけでなく、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。
帯電防止層の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、帯電防止層の厚みは、0.01〜5μm程度である。
帯電防止層は特に限定されない。一例を挙げると、帯電防止層は、転写フィルム1aにおける帯電がより防がれやすい点から、導電性材料とバインダー樹脂とを含むことが好ましい。
導電性材料は特に限定されない。一例を挙げると、導電性材料は、ポリパラフェニレン系ポリマー(PPP)、ポリアニリン系ポリマー(PANI)、ポリチオフェン系ポリマー、ポリパラフェニレンビニレン系ポリマー(PPV)、ポリアニリン系ポリマーなどの導電性ポリマーや、導電性カーボンナノチューブやグラフェンなどの導電性炭素材料等である。これらは、各種ドーピングが施されてもよい。これらの中でも、導電性材料は、得られる転写フィルム1aにおける帯電がより防がれやすい点から、ポリチオフェン系ポリマー(たとえばポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT))に、PSS(ポリスチレンスルホン酸)とPTS(パラトルエンスルホン酸)とをドーピングした導電性ポリマーであることが好ましい。
導電性材料の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、導電性材料の含有量は、帯電防止層の構成成分中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、導電性材料の含有量は、帯電防止層の構成成分中、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。導電性材料の含有量が上記範囲内であることにより、得られる転写フィルム1aは、帯電がより防がれやすい。その結果、転写フィルム1aは、内部に空気が残留することによる表面の膨れだけでなく、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。
バインダー樹脂は特に限定されない。一例を挙げると、バインダー樹脂は、熱硬化性樹脂等である。熱硬化性樹脂は特に限定されない。一例を挙げると、熱硬化性樹脂は、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、およびフェノール樹脂等である。これらの中でも、バインダー樹脂は、PETフィルム基材との密着性、転写耐熱性という点から、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂の混合樹脂であることが好ましい。
バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)は特に限定されない。一例を挙げると、Mwは、1000以上であることが好ましく、1500以上であることがより好ましい。また、Mwは、107以下であることが好ましく、105以下であることがより好ましい。Mwが上記範囲内であることにより、転写フィルム1aは、転写したときの耐熱性があるという利点がある。なお、本実施形態において、Mwは、たとえば、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSK−GEL SUPER HZM−Nを2連でつなげて使用し、溶媒としてTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量で表される。
帯電防止層は、導電性材料がフィルムに固定され、剥がれ落ちることを防ぐためにバインダー樹脂を含むことが好ましい。バインダー樹脂の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、バインダー樹脂の含有量は、帯電防止層の構成成分中、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。また、バインダー樹脂の含有量は、帯電防止層の構成成分中、99.9質量%以下であることが好ましく、99.5質量%以下であることがより好ましい。バインダー樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、得られる転写フィルム1aは、帯電がより防がれやすい。その結果、転写フィルム1aは、内部に空気が残留することによる表面の膨れだけでなく、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。
なお、帯電防止層は、バインダー樹脂を含まず、導電性材料のみを含んでもよい。
帯電防止層は、界面活性剤のみまたは界面活性剤とバインダー樹脂との混合物も使用出来る。界面活性剤を使用することでも、転写フィルム1aは、内部に空気が残留することによる表面の膨れだけでなく、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。という利点がある。
界面活性剤は特に限定されない。一例を挙げると、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤または両性界面活性剤等である。界面活性剤は併用されてもよい。
非イオン性界面活性剤は、高級アルコールエチレンオキシド付加物、脂肪酸エチレンオキシド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキシド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤;ポリエチレンオキシド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビット若しくはソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミンの脂肪族アミド等の多価アルコール型非イオン界面活性剤等である。
アニオン性界面活性剤は、高級脂肪酸のアルカリ金属塩等のカルボン酸塩;高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩等である。
カチオン性界面活性剤は、アルキルトリメチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩等である。
両性界面活性剤は、高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤等である。
上記の中でも、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤を含むことが好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩を含むことがより好ましい。これにより、転写フィルム1aは、内部に空気が残留することによる表面の膨れだけでなく、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良もより防がれやすい。
バインダー樹脂に界面活性剤が配合される場合、界面活性剤の使用量は特に限定されない。一例を挙げると、界面活性剤の含有量は、帯電防止層の構成成分中、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。また、界面活性剤の含有量は、帯電防止層の構成成分中、99.9質量%以下であることが好ましく、99質量%以下であることがより好ましい。界面活性剤の含有量が上記範囲内であることにより、得られる転写フィルム1aは、帯電がより防がれやすい。その結果、転写フィルム1aは、内部に空気が残留することによる表面の膨れだけでなく、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。
転写フィルム全体の説明に戻り、本実施形態の転写フィルム1aは、接着層6側から測定した表面抵抗値が5.0×1014Ω/□以下であることが好ましく、5.0×1012Ω/□以下であることがより好ましい。また、表面抵抗値は、5.0×104Ω/□以上であることが好ましく、5.0×107Ω/□以上であることがより好ましい。表面抵抗値が上記範囲内であり、かつ、上記した表面粗さRaおよび静摩擦係数μが所定の範囲内であることによって、転写フィルム1aは、転写基材7に転写される際に、内部に空気がより残留しにくい。また、転写フィルム1aは、チリやゴミが挟まれることによる転写抜け等の不良も防がれやすい。なお、本実施形態において、表面抵抗値は、高抵抗計(ハイレスターUP MCP−HT450、(株)三菱ケミカルアナリテック製)を用いて、測定レンジ104〜1014Ω、測定方式を低電圧印加/漏洩電流測定方式、測定条件はURSプローブ使用、印加電圧10V〜1000Vの条件で測定し得る。
以上、本実施形態の転写フィルム1aは、接着層6において、接着層6の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーF1を含む。そのため、第1のフィラーF1は、一部が接着層6から露出している。このような接着層6が転写時に転写基材7に押し当てられると、転写フィルム1aは、第1のフィラーF1が転写基材7に接触し、その後、接着層6全体が転写基材7に接触して、転写される。これにより、もし仮に接着層6と転写基材7との間に空気が挟まれる場合であっても、挟まれた空気は、接着層6と転写基材7との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出される。その結果、得られる転写物(加飾フィルム成形体1)は、微細な空気が残留することが防がれ、表面に膨れ等の不良を生じることが防がれる。
<加飾フィルム成形体、加飾フィルムの製造方法、転写基材の装着方法>
本発明の一実施形態の加飾フィルム成形体1は、上記した転写フィルム1aが基材に転写された加飾フィルム成形体である。加飾フィルム成形体1は、基材と、接着層6と、蒸着層5と、保護層4とを有する。蒸着層5は、表面に凹凸8が形成されている。接着層6は、第1のフィラーF1と第2のフィラーF2とが埋設されている。第1のフィラーF1は、蒸着層5と基材とに挟まれて、変形した状態で接着層6に埋設されている。このように、本実施形態の加飾フィルム成形体1は、転写フィルム1aを基材(転写基材7)に対して転写することにより形成されている。転写フィルム1aは、接着層6が転写時に転写基材7に押し当てられると、第1のフィラーF1が転写基材7に接触し、その後、接着層6全体が転写基材7に接触して、転写される。この際、第1のフィラーF1は、蒸着層5と転写基材7とに挟まれて変形し、接着層6に埋設される。これにより、もし仮に接着層6と転写基材7との間に空気が挟まれる場合であっても、挟まれた空気は、接着層6と転写基材7との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出される。その結果、得られる加飾フィルム成形体1は、微細な空気が残留することが防がれ、表面に膨れ等の不良を生じることが防がれる。また、加飾フィルム成形体1は、蒸着層5表面の凹凸8によって、散乱光を抑制し、写像性を上げることなく、金属光沢を有する加飾成形体を作製することできる。以下、それぞれの構成について説明する。なお、以下の説明において、転写フィルム1aの実施形態において上記した構成は、適宜説明が省略される。また、説明の明瞭化のため、加飾フィルム成形体の製造方法および転写基材の装着方法を説明した後、得られた加飾フィルム成形体を説明する。
本実施形態の加飾フィルム成形体1の製造方法は、帯電防止層形成工程と、離型層形成工程と、保護層形成工程と、蒸着層形成工程と、接着層形成工程と、転写基材形成工程と、剥離する剥離工程とを含む。転写基材形成工程は、第2のフィラーF2を接着層6に埋設させて、蒸着層5の表面に凹凸8を形成する凹凸形成工程を含む。また、本実施形態の加飾フィルム成形体1における転写基材1aの装着方法は、帯電防止層形成工程と、離型層形成工程と、保護層形成工程と、蒸着層形成工程と、接着層形成工程と、転写基材形成工程と、剥離する剥離工程とを含む。転写基材形成工程は、第2のフィラーF2を接着層6に埋設させて、蒸着層5の表面に凹凸8を形成する凹凸形成工程を含む。
(帯電防止層形成工程)
帯電防止層形成工程は、被剥離基材2の一方の面上に帯電防止層を形成する工程である。
帯電防止層を形成する方法は特に限定されない。一例を挙げると、帯電防止層は、ロールコーター等を用いて、帯電防止層を構成する樹脂溶液を被剥離基材2上に塗布することにより形成し得る。
帯電防止層を構成する樹脂溶液は、上記した導電性材料、バインダー樹脂、界面活性剤、着色剤等を好適に含む。
(離型層形成工程)
離型層形成工程は、被剥離基材2の他方の面上に、離型層3を形成する工程である。
離型層3を形成する方法は特に限定されない。一例を挙げると、離型層3は、ロールコーター等を用いて離型剤を被剥離基材2上に塗布することにより形成し得る。
(保護層形成工程)
保護層形成工程は、離型層3上に、保護層4を形成する工程である。
保護層4を形成する方法は特に限定されない。一例を挙げると、保護層4は、ロールコーター等を用いて、適宜溶剤に溶解した保護層4を構成する樹脂溶液を、離型層3上に塗布することにより形成し得る。
(蒸着層形成工程)
蒸着層形成工程は、保護層4上に、蒸着層5を形成する工程である。
蒸着層形成工程において、保護層4上に蒸着層5を形成する方法は特に限定されない。一例を挙げると、蒸着方法は、従来公知の真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法、または、化学蒸着法等を適宜採用し得る。これらの中でも、本実施形態の加飾フィルム成形体1の製造方法は、生産性が高いという理由により、真空蒸着法により蒸着層5を設けることが好ましい。蒸着条件は、蒸着層5の材料や、所望する蒸着層5の厚みに基づいて、従来公知の条件が適宜採用され得る。なお、金属を蒸着する場合において、金属材料は、不純物が少なく、純度が99重量%以上であることが好ましく、99.5重量%以上であることがより好ましい。また、金属材料は、粒状、ロッド状、タブレット状、ワイヤー状あるいは使用するルツボ形状に加工したものであることが好ましい。金属材料を蒸発させるための加熱方法は、ルツボ中に金属材料を入れて抵抗加熱あるいは高周波加熱を行う方式や、電子ビーム加熱を行う方法、窒化硼素などのセラミック製のボードに金属材料を入れ直接抵抗加熱を行う方法など、周知の方法を用いることができる。真空蒸着に用いるルツボは、カーボン製であることが望ましく、アルミナやマグネシア、チタニア、ベリリア性のルツボであってもよい。
(接着層形成工程)
接着層形成工程は、蒸着層5上に、接着層6を形成する工程である。
接着層6を形成する方法は特に限定されない。一例を挙げると、接着層6は、ロールコーター等を用いて、適宜溶剤に溶解した接着層6を構成する樹脂溶液を、蒸着層5上に塗布することにより形成し得る。
樹脂溶液は、第1のフィラーF1を含む。また、樹脂溶液は、第2のフィラーF2を含んでもよい。
第1のフィラーF1および第2のフィラーF2を含む接着層6が、蒸着層5上に形成されると、接着層6は、第1のフィラーF1および一部の第2のフィラーF2が接着層6の表面から露出した状態で固化する。
以上の工程により、転写フィルム1aが作製される。転写フィルム1aは、後続する転写基材形成工程が連続的に実施されてもよく、ロール状に巻き取られる等により、一時保管されてもよい。
(転写基材形成工程)
転写基材形成工程は、接着層6上に、転写基材7を形成する工程である。
転写基材7は特に限定されない。一例を挙げると、転写基材7は、樹脂シート、紙、布、ゴムシート、発泡体シート等である。樹脂シートは、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂シート;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂シート;塩化ビニル樹脂シート;酢酸ビニル樹脂シート;ポリイミド樹脂シート;ポリアミド樹脂シート;フッ素樹脂シート;セロハン等が例示される。紙は、和紙、クラフト紙、グラシン紙、上質紙、合成紙、トップコート紙等が例示される。布は、各種繊維状物質の単独または混紡等による織布や不織布等が例示される。ゴムシートは、天然ゴムシート、ブチルゴムシート等が例示される。発泡体シートは、発泡PEシート等の発泡ポリオレフィンシート、発泡ポリエステルシート、発泡ポリウレタンシート、発泡ポリクロロプレンゴムシート等が例示される。これらの中でも、転写基材7は、物理的特性(たとえば、寸法安定性、厚さ精度、加工性、引張強度)、経済性(コスト)等の理由により、ABS、PET等であることが好ましい。
転写基材7の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、転写基材7の厚みは、4〜200μm程度である。転写基材7の厚みが上記範囲内であることにより、転写基材7は、カールやシワが入りにくくなり、転写性も優れ、コストも安価に抑えられる。
転写基材7は、諸特性向上のために適宜、樹脂がコーティングされても良い。この場合、樹脂は、たとえばウレタン樹脂等を用いることができる。
図2は、本実施形態の加飾フィルム成形体1の製造方法を説明するための模式的な断面図である。図1に示されるように、第1のフィラーF1および第2のフィラーF2が露出した接着層6に対して、転写基材7が押し当てられると、露出していた第1のフィラーF1および第2のフィラーF2は、接着層6の厚み方向に押し込まれる。その結果、図2に示されるように、第1のフィラーF1は、接着層6の厚み方向に埋没されるとともに、蒸着層5と転写基材7とに挟まれて変形する。また、第2のフィラーF2は、接着層6の厚み方向に埋没されるとともに、蒸着層5を変形させる。その結果、蒸着層5の表面には、凹凸8が形成される(凹凸形成工程)。このように、蒸着層5の表面に形成された凹凸8は、埋没された第2のフィラーF2の形状に沿って変形された凹凸である。このような凹凸8が形成されることにより、加飾フィルム成形体1は、蒸着層5表面の凹凸8によって、散乱光を抑制し、写像性を上げることなく、金属光沢を有する加飾成形体を作製することできる。
凹凸8は、保護層4側に向かって突出した凸部を含むことが好ましい。これにより、加飾フィルム成形体1は、艶消し性が、よりサテンめっきの金属調に類似しており、サテンめっきの金属調の意匠感をより正確に再現することができる。
凸部の最大径は、2.0μm以上20μm以下であることが好ましい。凸部の高さは、0.5μm以上5.0μm以下であることが好ましい。凸部の最大径および高さが上記範囲内であることにより、得られる加飾フィルム成形体1は、艶消しの程度が適切に調整されやすい。その結果、加飾フィルム成形体1は、艶消し性に寄与する写像性と、コントラストに寄与する光沢特性とが、より所定の範囲に含まれやすく、色ブレが小さく、かつ、サテンめっきの金属調の意匠感をより正確に再現できる。
(剥離工程)
剥離工程は、帯電防止層、被剥離基材2および離型層3を剥離する工程である。図3は、本実施形態の加飾フィルム成形体1の模式的な断面図である。図3に示されるように、剥離工程によれば、保護層4、蒸着層5、接着層6および転写基材7を含む加飾フィルム成形体1が作製される。
以上の工程により、保護層4、蒸着層5、接着層6および転写基材7を含み、第1のフィラーF1が、蒸着層5と転写基材7とに挟まれて変形し、接着層6に埋設された加飾フィルム成形体1が作製される。また、以上の工程により、上記構成を備えるよう、転写基材7が装着される。本実施形態の加飾フィルム成形体1の製造方法または転写基材の装着方法によれば、転写基材7は、転写基材形成工程において、第1のフィラーF1が転写基材7に接触し、その後、接着層6全体が転写基材7に接触して、転写される。この際、第1のフィラーF1は、蒸着層5と転写基材7とに挟まれて変形し、接着層6に埋設される。これにより、もし仮に接着層6と転写基材7との間に空気が挟まれる場合であっても、挟まれた空気は、接着層6と転写基材7との間に閉じ込められることなく、容易に抜け出される。その結果、得られる加飾フィルム成形体1は、微細な空気が残留することが防がれ、表面に膨れ等の不良を生じることが防がれる。また、加飾フィルム成形体1は、転写基材形成工程における凹凸形成工程において、第2のフィラーF2によって、蒸着層5表面の凹凸8が形成される。この凹凸8によって、散乱光が抑制され、写像性を上げることなく、金属光沢を有する加飾成形体が作製される。
作製された加飾フィルム成形体1は、いずれも、色ブレが小さく、優れたサテンめっきの金属調の意匠感を示す。また、加飾フィルム成形体1は、上記転写フィルム1aが用いられていることにより、内部に空気が残留することによる表面の膨れが防がれている。そのため、このような加飾フィルム成形体1は、サテンめっきの金属調を付した種々の製品(サテンめっき調製品)に用いることができる。これにより、得られるサテンめっき調製品は、いずれも色ブレが小さく、優れたサテンめっきの金属調の意匠感を示す。また、得られるサテンめっき調製品は、上記転写フィルム1aが用いられていることにより、内部に空気が残留することによる表面の膨れが防がれる。
特に、本実施形態の加飾フィルム成形体1は、種々の容器に適用されることにより、たとえば化粧品の容器、飲料の容器等の、グロス感や高級感のある外観が所望される容器において、色ブレが小さく、優れたサテンめっきの金属調の意匠感を示す種々の容器が得られる。また、得られる容器は、上記転写フィルム1aが用いられていることにより、内部に空気が残留することによる表面の膨れが防がれる。
また、本実施形態の加飾フィルム成形体1は、種々の筐体に適用されることにより、たとえば携帯電話等の通信機器、家電製品の筐体等の、グロス感や高級感のある外観が所望される筐体において、色ブレが小さく、優れたサテンめっきの金属調の意匠感を示す種々の筐体が得られる。また、得られる筐体は、上記転写フィルム1aが用いられていることにより、内部に空気が残留することによる表面の膨れが防がれる。
さらに、本実施形態の加飾フィルム成形体1は、種々の車両用内外装部材に適用されることにより、グロス感や高級感のある外観が所望される種々の車両用内外装部材において、色ブレが小さく、優れたサテンめっきの金属調の意匠感を示す種々の車両用内外装部材が得られる。また、得られる車両用内外装部材は、上記転写フィルム1aが用いられていることにより、内部に空気が残留することによる表面の膨れが防がれる。
他にも、本実施形態の加飾フィルム成形体1は、たとえば顧客や物品等の識別情報等を記憶させた会員証、商品タグ、診察券、学生証、キャッシュカード、クレジットカード、乗車券、マイレージカード、ポイントカード、磁気カード等のセキュリティや非模倣性が要求される物品の一部分または全体に好適に使用される。
また、上記実施形態では、蒸着層形成工程として、保護層4上に、蒸着層5を形成する工程を例示した。これに代えて、蒸着層形成工程は、保護層4上に蒸着アンカー層を形成し、次いで、蒸着アンカー層に蒸着層5を形成する工程であってもよい。蒸着アンカー層は、保護層4と蒸着層5との密着性を向上させるために好適に設けられる。蒸着アンカー層は特に限定されない。一例を挙げると、蒸着アンカー層は、保護層4との密着性がよく、かつ、蒸着層5を構成する金属の受理性がよい原料であればよく、アクリル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン−マレイン系酸樹脂、塩素化PP系樹脂等である。
蒸着アンカー層を形成する方法は特に限定されない。一例を挙げると、蒸着アンカー層は、ロールコーター等を用いて、適宜溶剤に溶解した蒸着アンカー層を構成する樹脂溶液を、保護層4上に塗布することにより形成し得る。
蒸着アンカー層の厚みは特に限定されない。一例を挙げると、蒸着アンカー層の厚みは、0.1μm〜3μmである。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。なお、特に制限のない限り、「%」は「質量%」を意味する。
<実施例1>
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚み:25μm)を被剥離基材とし、被剥離基材の一方の面に、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂からなる樹脂溶液を、バーコーターにて塗工し、この未硬化樹脂層を120℃、1分乾燥にて硬化させ、帯電防止層(厚み:0.016μm)を作製した(帯電防止層形成工程)。次いで、被剥離基材の他方の面に、アクリルスチレン樹脂(添加量:91%)、硬化剤(イソシアネート、添加量:9%)からなる樹脂溶液を、バーコーターにて塗工した。この未硬化樹脂層を50℃、48時間にて硬化させ、離型層(厚み:1.0μm)を作製した(離型層形成工程)。離型層上に、多官能アクリレート樹脂溶液(添加量:97%)、光重合硬化剤(添加量:3%)をバーコーターにて塗工し、保護層(厚み:5.0μm)を作製した(保護層形成工程)。保護層上に抵抗加熱式蒸着機を用い、インジウムの真空蒸着を行った。厚み50nmのインジウム膜(蒸着層)を形成した(蒸着層形成工程)。蒸着層上に、樹脂溶液(ウレタンアクリル樹脂、添加量:85%)、真球状フィラー(第1のフィラー、ワックス、三井化学(株)製、大きさ3μm、添加量:3%)、鱗片状フィラー(第2のフィラー、窒化ホウ素、デンカ(株)製、寸法:長径7.2μm、厚み0.2μm、添加量:3%)、顔料(日弘ビックス(株)製、添加量:9%)を、バーコーターにて塗工し、接着層(厚み:2.0μm)を作製し(接着層形成工程)、転写フィルムを作製した。次いで、得られた転写フィルムの接着層上に、黒ABS板(転写基材)を、アップダウン転写機(MP−6、ナビタス社製)を用いて、押し付け荷重1kN、刻印温度180℃、転写時間1.0sという条件で押し当て、第1のフィラーおよび第2のフィラーを接着層内に埋没させた(転写基材形成工程)。その結果、蒸着層が変形され、蒸着層の表面に凹凸が形成された(凹凸の詳細:平均長径4.1μm、高さ0.3〜0.5μmの凸形状)。また、第1のフィラーは、蒸着層と転写基材とに挟まれて変形した。次いで、帯電防止層、被剥離基材および離型層を剥離した。その後、紫外線硬化装置(ECS−4011GX、アイグラフィックス(株)製、高圧水銀ランプ)を用いて、積算光量500mJ/cm2にて保護層を硬化させ加飾フィルム成型体を得た。
<実施例2>
接着層形成工程として、以下の工程を採用した以外は、実施例1と同様の方法により、転写フィルムおよび加飾フィルム成形体を作製した。すなわち、接着層形成工程において、蒸着層上に、樹脂溶液(ウレタンアクリル樹脂、添加量:81%)、イオン性液体(三光化学工業(株)製、添加量:4%)、真球状フィラー(第1のフィラー、ワックス、三井化学(株)製、大きさ3μm、添加量:3%)、鱗片状フィラー(第2のフィラー、窒化ホウ素、デンカ(株)製、寸法:長径7.2μm、厚み0.2μm、添加量:3%)、顔料(日弘ビックス(株)製、添加量:9%)を、バーコーターにて塗工し、接着層(厚み:2.0μm)を作製した。
<実施例3>
接着層形成工程として、以下の工程を採用した以外は、実施例1と同様の方法により、転写フィルムおよび加飾フィルム成形体を作製した。すなわち、接着層形成工程において、蒸着層上に樹脂溶液(ウレタンアクリル樹脂、添加量:88%)、イオン性液体(三光化学工業(株)製、添加量:2%)、真球状フィラー(第1のフィラー、ワックス、三井化学(株)製、大きさ3μm、添加量:3%)、鱗片状フィラー(第2のフィラー、窒化ホウ素、デンカ(株)製、寸法:長径7.2μm、厚み0.2μm、添加量:3%)、顔料(日弘ビックス(株)製、添加量:4%)を、バーコーターにて塗工し、接着層(厚み:2.0μm)を作製した。
<比較例1>
帯電防止層形成工程を実施せず、かつ、接着層形成工程として、以下の工程を採用した以外は、実施例1と同様の方法により、転写フィルムおよび加飾フィルム成形体を作製した。すなわち、接着層形成工程において、蒸着層上に、樹脂溶液(ウレタンアクリル樹脂、添加量:95%)、鱗片状フィラー(第2のフィラー、窒化ホウ素、デンカ(株)製、寸法:長径7.2μm、厚み0.2μm、添加量:5%)を、バーコーターにて塗工し、接着層(厚み:2.0μm)を作製した。
実施例1〜3および比較例1において得られた転写フィルムおよび加飾フィルム成形体について、以下の方法に従って、表面粗さRa、静摩擦係数μ、接着層側から測定した表面抵抗値を測定した。また、加飾フィルム成形体の外観を、以下の方法に従って評価した。結果を表1に示す。
<表面粗さRaの算出方法>
接着層の表面粗さ(算術平均粗さ)Ra(μm)は、超深度形状測定顕微鏡(VK−9510 GII、(株)キーエンス製)を用いて、測定、算出した。測定には、バイオレットレーザ(波長408nm)を使用した。
<静摩擦係数μの算出方法>
接着層の静摩擦係数μは、摩擦測定器(TR−2、(株)東洋精機製作所製)を用いて、速度5〜1500mm/分、1000g荷重にて測定した。
<接着層側から測定した表面抵抗値>
表面抵抗値(Ω/□)は、高抵抗計(ハイレスターUP MCP−HT450、(株)三菱ケミカルアナリテック製)を用いて、測定レンジ104〜1014Ω、測定方式を低電圧印加/漏洩電流測定方式、測定条件URSプローブ使用、印加電圧10〜1000Vの条件で測定した。
<加飾フィルム成形体の外観>
加飾フィルム成形体の外観を目視で観察し、内部に空気が残留することによる表面の膨れの有無、および、チリやゴミが挟まれることによる転写抜けの有無を確認し、以下の評価基準にしたがって評価した。
(評価基準)
〇:膨れや転写抜けは、まったく確認されなかったか、わずかであった。
△:膨れや転写抜けは、いくらか確認されたが、許容範囲内であった。
×:膨れや転写抜けは、多数確認された。
Figure 2021020422
表1に示されるように、実施例1〜3の加飾フィルム成形体は、いずれも膨れや転写抜けが確認されなかったか、いくらか確認されたが許容範囲内であった。また、サテンめっきと類似する金属調の意匠感を示すことができた。実施例1〜3の加飾フィルム成形体は、一方、第1のフィラーを含まない比較例1の加飾フィルム成形体は、膨れや転写抜けが多数確認された。
1 加飾フィルム成形体
1a 転写フィルム
2 被剥離基材
3 離型層
4 保護層
5 蒸着層
6 接着層
7 転写基材
8 凹凸
F1 第1のフィラー
F2 第2のフィラー

Claims (16)

  1. 被剥離基材と、離型層と、保護層と、蒸着層と、接着層とを有し、
    前記接着層は、前記接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーを含む、転写フィルム。
  2. 前記被剥離基材は、前記離型層が形成された面と反対側の面に帯電防止層が形成されている、請求項1記載の転写フィルム。
  3. 前記接着層は、表面粗さRaが0.1μm以上であり、静摩擦係数μが0.2以下であり、
    前記接着層側から測定した表面抵抗値が5.0×1014Ω/□以下である、請求項1または2記載の転写フィルム。
  4. 前記接着層は、イオン性液体を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の転写フィルム。
  5. 前記イオン性液体の含有量は、前記接着層を構成する成分中、0.5〜10質量%である、請求項4記載の転写フィルム。
  6. 前記被剥離基材は、前記離型層が形成された面と反対側の面に帯電防止層が形成されており、
    前記帯電防止層は、導電性材料とバインダー樹脂とを含む、請求項2〜5のいずれか1項に記載の転写フィルム。
  7. 前記接着層は、第2のフィラーを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の転写フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の転写フィルムが基材に転写された加飾フィルム成形体であり、
    前記基材と、前記接着層と、前記蒸着層と、前記保護層とを有し、
    前記蒸着層は、表面に凹凸が形成されており、
    前記接着層は、前記第1のフィラーと前記第2のフィラーとが埋設されており、
    前記第1のフィラーは、前記蒸着層と前記基材とに挟まれて、変形した状態で前記接着層に埋設されている、加飾フィルム成形体。
  9. 前記凹凸は、前記保護層側に向かって突出した凸部を含む、請求項8記載の加飾フィルム成形体。
  10. 前記蒸着層の表面に形成された前記凹凸は、埋没された前記第2のフィラーの形状に沿って変形された凹凸である、請求項8または9記載の加飾フィルム成形体。
  11. 被剥離基材の一方の面上に帯電防止層を形成する帯電防止層形成工程と、
    前記被剥離基材の他方の面上に、離型層を形成する離型層形成工程と、
    前記離型層上に、保護層を形成する保護層形成工程と、
    前記保護層上に、蒸着層を形成する蒸着層形成工程と、
    前記蒸着層上に、接着層を形成する接着層形成工程と、
    前記接着層上に、転写基材を形成する転写基材形成工程と、
    前記帯電防止層、前記被剥離基材および前記離型層を剥離する剥離工程とを含み、
    前記接着層は、前記接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーと、第2のフィラーとを含み、
    前記転写基材形成工程は、前記第2のフィラーを前記接着層に埋設させて、前記蒸着層の表面に凹凸を形成する凹凸形成工程を含む、加飾フィルム成形体の製造方法。
  12. 被剥離基材の一方の面上に帯電防止層を形成する帯電防止層形成工程と、
    前記被剥離基材の他方の面上に、離型層を形成する離型層形成工程と、
    前記離型層上に、保護層を形成する保護層形成工程と、
    前記保護層上に、蒸着層を形成する蒸着層形成工程と、
    前記蒸着層上に、接着層を形成する接着層形成工程と、
    前記接着層上に、転写基材を形成する転写基材形成工程と、
    前記被剥離基材および前記離型層を剥離する剥離工程とを含み、
    前記接着層は、前記接着層の厚みよりも厚みの大きな第1のフィラーと、第2のフィラーとを含み、
    前記転写基材形成工程は、前記第2のフィラーを前記接着層に埋設させて、前記蒸着層の表面に凹凸を形成する凹凸形成工程を含む、加飾フィルム成形体における転写基材の装着方法。
  13. 請求項8〜10のいずれか1項に記載の加飾フィルム成形体を用いた、サテンめっき調製品。
  14. 請求項8〜10のいずれか1項に記載の加飾フィルム成形体を用いた、容器。
  15. 請求項8〜10のいずれか1項に記載の加飾フィルム成形体を用いた、筐体。
  16. 請求項8〜10のいずれか1項に記載の加飾フィルム成形体を用いた、車両用内外装部材。
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