JP2021019996A - チューブ接合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チューブを溶断する際に発生しチューブ接合装置内に付着したガスの凝縮液が、チューブ接合装置内で大きい液滴となることによってチューブ接合の際に支障が生じることに伴う、使用者の利便性の低下を抑制可能なチューブ接合装置を提供する。【解決手段】チューブ接合装置は、チューブT1、T2を挟み込むチューブセット面20Tが設けられたクランプ部と、クランプ部に配置され、チューブT1、T2を溶断する際に発生したガスの凝縮液をチューブセット面から離間する方向へ導流しつつ分散させる分散部27と、を有する。【選択図】図11

Description

本発明は、チューブ接合装置に関する。
樹脂製のチューブ同士等をつなぎ合わせる技術として、各樹脂製のチューブの端部を溶断し、溶断した端部同士を相互に押し付けて加圧接合する接合方法が従来から知られている。このような技術は、様々な産業分野において広く用いられており、その一例として、腹膜透析方法などの医療技術への応用が試みられている。
腹膜透析方法は、患者の腹腔内に埋め込んだチューブ(カテーテル)を使用して所定の透析液を体内に入れた後、腹膜を介して透析液内へ移行させた水や老廃物を体外へ取除く方法である。
接合対象となる一方のチューブは患者の腹腔内に埋め込まれるため、接合作業時には各チューブが汚染されることのないように作業には細心の注意を払わなければならない。特許文献1には、2本のチューブにおいて溶断した端部を入れ替えて接合を行う技術が開示されている。
特開2013−146354号公報
特許文献1に係るチューブ接合装置では、チューブを挟み込むクランプ部が設けられている。チューブ接合装置がチューブを溶断し接合する際、クランプ部によって挟み込まれたチューブからは可塑剤のガスが発生する。可塑剤のガスは、発生すると時間の経過とともに凝縮液へ変化し、チューブ接合装置内に付着する。付着した凝縮液は、チューブ接合装置がチューブの溶断を繰り返すたびにクランプ部に留まり、その量が過剰に多くなると、チューブを挟み込む面(チューブセット面)からチューブ接合装置内の各部へ流れ込む場合がある。そして、チューブ接合装置内に発生した凝縮液同士がくっついてより大きい液滴となり、チューブ接合装置内で液滴が塵を吸着する可能性が高まる。塵が液滴に吸着された状態でチューブの溶断および接合が実行されると、チューブの接合強度の低下を招く虞がある。また、液滴は、チューブ接合装置に衝撃が与えられた場合にチューブ接合装置内の各部や外部に向かって飛散しやすい。たとえば、液滴がチューブ接合装置内のセンサに飛散すると、チューブの溶断および接合の際に誤検出を行う可能性が高まる。このようにチューブ接合装置内の各部の性能が低下すると、チューブ接合の際に不具合が生じやすいといった課題が生じる。
そこで本発明は、チューブを溶断する際に発生しチューブ接合装置内に付着したガスの凝縮液が、チューブ接合装置内で大きい液滴となることによって、チューブの接合強度の低下や装置内の各部の性能の低下を招くことに伴う使用者の利便性の低下を抑制することが可能なチューブ接合装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るチューブ接合装置は、加熱した切断部材によって第1チューブの端部と第2チューブの端部を溶断した後、前記第1チューブの溶断した端部と前記第2チューブの溶断した端部を入れ替えて接合するチューブ接合装置であって、前記第1チューブと前記第2チューブを挟み込むチューブセット面が設けられたクランプ部と、前記クランプ部に配置され、前記第1チューブと前記第2チューブを溶断する際に発生したガスの凝縮液を前記チューブセット面から離間する方向へ導流しつつ分散させる分散部と、を有する。
本発明に係るチューブ接合装置によれば、分散部は、チューブを溶断する際に発生したガスの凝縮液をチューブセット面から離間する方向へ導流しつつ分散させる。これにより、ガスの凝縮液が、チューブ接合後にチューブ接合装置内の一箇所に集中して留まることを防ぐことができる。したがって、チューブを溶断する際に発生しチューブ接合装置内に付着したガスの凝縮液が、チューブ接合装置内で大きい液滴となることによって、チューブの接合強度の低下や装置内の各部の性能の低下を招くことに伴う使用者の利便性の低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るチューブ接合装置において蓋部を開いた状態を示す概略斜視図である。 チューブ接合装置の蓋部が閉じた状態を示す概略斜視図である。 チューブ接合装置の蓋部を閉じた状態において、筐体内に配置される構成要素の配置例を示す概略斜視図である。 チューブ接合装置の蓋部を開いた状態を示す概略平面図である。 図4に示すチューブ接合装置に第1チューブ及び第2チューブを配置した状態を示す概略平面図である。 チューブ接合装置を構成するクランプ部を示す概略斜視図である。 クランプ部を構成する開閉検出部の説明に供する図である。 クランプ部を構成するチューブ検出部の説明に供する図であり、溝部に第1チューブをセットする前を示す断面図である。 クランプ部を構成するチューブ検出部の説明に供する図であり、溝部に第1チューブをセットした状態を示す断面図である。 クランプ部を構成する第1分散部の説明に供する図であり、図5の10−10線に沿う断面図であって、蓋部が開いた状態のチューブ接合装置を示す図である。 クランプ部を構成する第1分散部の説明に供する図であり、図5の10−10線に沿う断面図であって、蓋部が閉じた状態のチューブ接合装置を示す図である。 クランプ部を構成する第2分散部の説明に供する図であり、可動側押し付け部の周辺を示す斜視図である。 チューブ接合装置の制御系統を示すブロック図である。 チューブ接合装置によって、溶断−接合される第1チューブ及び第2チューブを模式的に示す図である。 チューブ接合装置の接合動作について示すフローチャートである。 溶断−位置交換作業の各工程を模式的に示す図である。 溶断−位置交換作業の各工程を模式的に示す図である。 溶断−位置交換作業の各工程を模式的に示す図である。 溶断−位置交換作業の各工程を模式的に示す図である。 接合−取り外し作業の各工程を模式的に示す図である。 接合−取り外し作業の各工程を模式的に示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1〜図12は、本発明の一実施形態に係るチューブ接合装置1の全体構成及び各部の構成の説明に供する図である。図13は、チューブ接合装置1の制御系統の説明に供する図である。図14は、チューブ接合装置1によって接合されるチューブT1、T2の説明に供する図である。図15〜図21は、チューブ接合装置1の使用例の説明に供する図である。本明細書においてチューブT1は第1チューブに相当し、チューブT2は第2チューブに相当する。また、以下においてチューブ接合装置1における前後方向を前後方向X、左右方向を左右方向Y、高さ方向を高さ方向Zと称する。
<チューブ接合装置>
本実施形態におけるチューブ接合装置1は、図14に示すように腹膜の透析液バッグT11側のチューブT1の端部及び腹膜透析を行う患者(使用者M)の腹膜カテーテルT26側のチューブT2の端部を溶断して接合する医療装置として構成している。
チューブ接合装置1は、図1に示すように、溶断に用いられる複数枚のウェハーWF(「切断部材」に相当)を備えるウェハーカセットWCと組合せて使用される。チューブT1、T2の溶断作業では、図17〜図19に示すように、並置されているチューブT1とチューブT2を互いに押し付けて潰した状態で、チューブT1、T2が加熱したウェハーWFによって溶断される。その後、図20、図21に示すように、溶断したチューブT1の片側とチューブT2の片側との位置が入れ替えられ、チューブT1、T2が加圧して接合される。詳細は後述する。
チューブ接合装置1は、図1を参照して概説すれば、チューブ接合装置1の各部を収納する筐体10と、溶断に際してチューブT1、チューブT2の押し潰しと、溶断後のチューブT1の片側とチューブT2の片側の入れ替えを行うクランプ部20と、を有する。チューブ接合装置1は、図11に示すように溶断−接合の際にクランプ部20をチューブT1及びチューブT2を挟み込んだ状態にロックするインターロック30と、図1、図3に示すように筐体10に挿入されたウェハーカセットWCを収納する収納部40と、を有する。
チューブ接合装置1は、図1、図3、図13に示すように、ウェハーWFを加熱して溶断位置へ送り出す送り部50と、電源のON/OFFの切り替えの指示等を受付可能な操作部60と、使用者Mに必要な情報を報知する報知部70と、を備える。チューブ接合装置1は、各部に電力を供給可能な電力供給部80と、各部の動作を統括的に制御する制御部90と、を有する。
なお、図4、図5に示すように、チューブT1、T2が延在する左右方向Yにおいて、チューブT1、T2の溶断位置Y0を境界として、溶断後に位置が入れ替わる側を「入替側Y1」、その反対側を「固定側Y2」と称する。以下、詳述する。
<筐体>
筐体10は、図1、図2に示すように、略六面体の上側面にあたる上部分11と、上部分11の下方に配置され略六面体の上側面以外の側面を構成する下部分12と、を組み合わせたケースによって構成している。上部分11は、図1に示すように後方から前方に向かって傾斜するように形成している。
上部分11の上面には、図1、図2に示すように、クランプ部20を配置可能な孔11rが設けられている。
また、上部分11の側面には、ウェハーカセットWCを挿入するためのカセット挿入孔11cと、筐体10内に挿入されたウェハーカセットWCを取り出すための取出スイッチ11dと、が設けられている。ウェハーカセットWCをカセット挿入孔11cから挿入した状態で、使用者Mが指で取出スイッチ11dを押し込めば、ウェハーカセットWCは、カセット挿入孔11cを通じて筐体10の外部に取り出すことができる。
また、筐体10には、図3に示すように、筐体10の周囲の環境温度を計測可能な温度センサ11eが内蔵されている。温度センサ11eの計測した環境温度に応じて、ウェハーWFがチューブT1、T2を加熱する加熱時間を調整することができる。
<クランプ部>
クランプ部20は、チューブT1、T2を並置した状態で保持し、溶断に際してチューブT1、T2を互いに押付け、溶断後にチューブT1の片側とチューブT2の片側との位置を入れ替え、チューブT1、T2の一方を左右方向Yにおいて他方に押し付ける。
クランプ部20は、図10、図11に示すように、チューブT1、T2を挟み込むチューブセット面20Tを含むチューブセット部20Sを備える。
また、クランプ部20は、図6に示すように、上部分11から突出している台座21(「台座部」に相当)と、台座21に対して相対的に接近−離反することによって開閉可能に構成された蓋部22と、を備える。クランプ部20は、台座21に設置されるとともに、チューブT1、T2を保持する保持部23と、チューブT1、T2がセットされているか否かを検出可能なチューブ検出部24と、を備える。クランプ部20は、図6、図7に示すように蓋部22が台座21に相対的に接近する動作に伴ってチューブT1、T2を互いに押し付けて潰すチューブ押し付け部25と、蓋部22の開閉を検出する開閉検出部26と、を備える。クランプ部20は、図10〜図12に示すように、チューブT1、T2を溶断する際に発生した可塑剤のガスの凝縮液を導流しつつ分散させる分散部27を備える。
チューブセット部20Sは、図6、図10、図11に示すように、保持部23とチューブ押し付け部25を備えている。チューブセット部20Sのチューブセット面20Tは、溶断−接合に際してチューブT1、T2に臨む面によって構成され、保持部23とチューブ押し付け部25は、チューブセット面20Tを部分的に含む。
台座21は、図5、図6に示すようにチューブT1、T2の固定側Y2に設けられる第1台座211(「第1台座部」に相当)と、チューブT1、T2の入替側Y1に設けられる第2台座212(「第2台座部」に相当)と、を備えている。第1台座211と第2台座212との間には、チューブT1、T2の延在方向に沿って隙間21a(「隙間部」に相当)が設けられている。隙間21aは、使用前のウェハーWFが溶断位置に移動する際や、使用済みのウェハーWFを筐体10の外部に送り出す際等に、ウェハーWFが通過するため等に設けられる。
また、図6に示すように、第1台座211及び第2台座212のそれぞれには、後述する蓋部22の係合爪225に係合可能な被係合部213が設けられている。
蓋部22は、第1台座211に対して回動可能に設けられた第1クランプアーム221と、第2台座212に対して回動可能に設けられた第2クランプアーム222と、を備える。蓋部22は、第1クランプアーム221及び第2クランプアーム222を覆うカバー223と、第1クランプアーム221及び第2クランプアーム222に対して回動可能に設けられるとともに使用者Mが把持可能な把持部224と、を備えている。蓋部22は、保持部23に対して開閉可能に構成される。
カバー223は、第1クランプアーム221及び第2クランプアーム222(図6参照)を一体的に覆う。このため、図2に示すように蓋部22を閉じた状態では、カバー223は、第1台座211、第2台座212及びその間の溶断−接合が行われる領域を覆う。
把持部224は、図6に示すように、台座21の被係合部213に係合可能な係合爪225を備えている。このため、図10、図11に示すように、第1クランプアーム221、第2クランプアーム222及びカバー223を閉じた後に、把持部224を第1クランプアーム221及び第2クランプアーム222に対して回転させれば、係合爪225が被係合部213に係合する(図6参照)。これにより、クランプ部20が各チューブT1、T2を挟み込んだ状態を好適に維持することができる。
保持部23は、図5、図6に示すように、各チューブT1、T2の固定側Y2を固定的に保持する第1保持部231と、各チューブT1、T2の入替側Y1を可動的に保持する第2保持部232と、を備える。保持部23は、第2保持部232を各チューブT1、T2を保持可能な保持状態から保持を解除した解除状態へ切り替え可能な解除部233と、第2保持部232を解除状態から保持状態へ切り替え可能な復元部234と、を備える。
第1保持部231は、第1台座211の上面に固定されている。第1保持部231は、図6に示すようにチューブT1を嵌め込み(保持)可能な凹状の溝部231aと、チューブT2を嵌め込み可能な凹状の溝部231bと、を備えている。
溝部231a、231bは、図10に示すように、筐体10の載置面FSに対して角度θ傾いた方向(斜め方向)に並ぶように設けられている。このため、チューブT1、T2は、クランプ部20の保持部23において載置面FSに対して傾斜して並んだ状態で第1保持部231に保持される。なお、チューブT1、T2の並ぶ方向D1の奥側に配置される溝部231aは、溝部231bよりも筐体10の高さ方向Zにおいて高い位置に配置されている。
第2保持部232は、図6に示すように左右方向Yに略平行な回転軸232cを備えている。第2保持部232は、回転軸232cを回転中心として第2台座212の側面に回動可能に取り付けられている。第2保持部232は、蓋部22を開いた状態において第1保持部231と同じ高さ及び傾きに配置された溝部232a、232bを備える。
溝部232a、232bは、蓋部22を開いた状態において溝部231a、231bとともにチューブT1、T2を保持するように構成している。すなわち、保持状態とは、蓋部22が開いた状態において、チューブT1、T2が第2保持部232の溝部232a、232bに配置されるような位置(保持位置)に第2保持部232が配置されている状態を意味する。第2保持部232は、蓋部22を閉じた状態において回転軸232cを回転中心として高さ方向Zにおける下方に変位し、溝部232a、232bがチューブT1,T2から離間した状態となる。すなわち、解除状態とは、蓋部22が閉じた状態においてチューブT1、T2が第2保持部232の溝部232a、232bに配置されていないような位置(解除位置)に第2保持部232が配置されている状態を意味する。
解除部233は、図6に示すように蓋部22を開いた状態において第2クランプアーム222に向かって突出する突起を備えている。
解除部233の突起は、蓋部22が筐体10に相対的に接近する動作に伴って、蓋部22の第2クランプアーム222に当接する。解除部233の突起は、蓋部22が筐体10に相対的に接近する動作に伴って、第2保持部232を保持位置から解除位置に退避させるように構成している。
復元部234は、図6において破線にて示すように、蓋部22の第2クランプアーム222が筐体10に相対的に離反する動作と連動して第2保持部232を押し上げ可能なカムを備えている。復元部234は、第2保持部232と当接可能に構成している。
復元部234のカムは、筐体10の側面方向からの矢視において略扇形の外形形状を備えている。復元部234のカムは、第2クランプアーム222の回動部付近に固定されている。このため、復元部234のカムは、第2クランプアーム222の回動に連動して回動する。このように、第2保持部232は、解除部233と復元部234によって保持位置と解除位置との間で移動可能に構成している。
さらに本実施形態では、解除部233は、後述するチューブ押し付け部25がチューブT1、T2を挟み込んだ後に、第2保持部232を保持位置から解除位置へ退避させる。このため、チューブ押し付け部25は、チューブT1、T2の入替側Y1が第2保持部232によって適切な位置に保持されている状態で、チューブT1、T2を挟み込むことができる。
チューブ検出部24は、図8、図9に示すように溝部231a、231bに設けられ、弾性部材244によって、溝部231a、231bの底部からの突出及び陥没が可能に構成されたピン241と、ピン241の根元部分に設けられた磁石242と、ホール素子243と、を備える。ピン241は、チューブT1、T2が溝部231a、231bに嵌め込まれることによって突出位置(図8参照)から陥没位置(図9参照)に位置を変える。磁石242は、ピン241の溝部231a、231bからの突出又は陥没に合わせて移動する一方で、ホール素子243は磁石242に隣接して配置している。チューブ検出部24は、ホール素子243が検出する磁石242の磁力の大きさがピン241の位置に応じて変化することによって、チューブT1、T2が溝部231a、231bに配置されたか否かを検出する。ただし、溝部231a、231bにチューブT1、T2が配置されたことを検出できれば、具体的な構成は上記に限定されない。
チューブ押し付け部25は、図6に示すように固定側押し付け部25aと、可動側押し付け部25bと、を備える。
固定側押し付け部25aは、図10、図11に示すようにチューブT1、T2の固定側Y2においてチューブT1、T2の並ぶ方向D1にチューブT1、T2を接近させ、互いに当接したチューブT1、T2に押圧力を付与する。固定側押し付け部25aは、図6、図18に示すように第1クランプアーム221に設けられる蓋側押し付け部251と、第1台座211に設けられる筐体側押し付け部252と、を備える。
可動側押し付け部25bは、チューブT1、T2の入替側Y1においてチューブT1、T2の並ぶ方向D1にチューブT1、T2を接近させ、互いに当接したチューブT1、T2に押圧力を付与する。可動側押し付け部25bは、図6、図17、図18に示すように第2クランプアーム222に設けられる蓋側押し付け部253と、第2台座212に設けられる筐体側押し付け部254と、を備える。
また、可動側押し付け部25bは、モータやギヤ等の構成(図示省略)によって、図19に示すように、溶断されたチューブT1、T2の可動側の端部を固定側に対して入れ替える。また、可動側押し付け部25bは、固定側に対して端部を入れ替えた可動側のチューブT1、T2を左右方向Yにおいて固定側のチューブT1、T2に押し付ける。可動側押し付け部25bは、回転可能に構成されたカム(図示省略)と、左右方向Yにおいて当該カムに当接可能な当接部材(図示省略)と、を備える。可動側押し付け部25bは、カムにおいて当接部材との左右方向Yにおける接触位置がカムの回転に応じて異なることによって、可動側のチューブT1、T2の端部を固定側のチューブT1、T2の端部に押し付ける。
開閉検出部26は、台座21に対して蓋部22が閉状態となったことを検出する。開閉検出部26は、台座21に対して蓋部22が閉状態となったことを検出してチューブ接合動作を開始できれば、具体的な構成は特に限定されない。開閉検出部26は、本実施形態では図7に示すように被係合部213に隣接するリミットスイッチ等のセンサを設けている。開閉検出部26は、係合爪225が被係合部213に係合することによって、係合爪225の先端が上記センサに接触してセンサを押し込み、これによって蓋部22が閉状態となったことを検出している。
分散部27は、チューブT1、T2を溶断する際に発生した可塑剤のガスの凝縮液をチューブセット面20Tから離間する方向導流しつつ分散させる。分散部27は、図5、図10、図11に示すように台座21の隙間21aに臨む構成面211Sに設けられている第1分散部271と、図12に示すようにチューブセット部20Sに設けられた第2分散部272と、図10および図11に示すような第3分散部274を有している。
ウェハーWFがチューブT1、T2を溶断する際に、チューブT1、T2から可塑剤のガスが発生する。可塑剤のガスは、発生すると時間の経過とともに凝縮液へ変化する。このとき、可塑剤の凝縮液は、チューブセット面20Tに付着して留まり、その量が過剰に多くなると、チューブセット面20Tからチューブ接合装置内の各部へ流れ込む。
第1分散部271は、図10、図11に示すように、チューブセット面20T(固定側押し付け部25aの内縁)から第1台座211に向かって流れ込む可塑剤の凝縮液を導流しつつ分散する。第1分散部271は、第1台座211の構成面211Sに形成された凹部271R(「第1凹部」に相当)と、凹部271Rの下面から離間する方向へ延在する複数の溝部271G(「第1溝部」に相当)と、を有している。
凹部271Rは、略矩形状の左右方向(X方向)の端部に半円形状を組み合わせた形状である。凹部271Rの略矩形状の上辺部271rは、図10中の拡大図にその断面を示すとおり、その縁部が丸みを帯びている。これによって、可塑剤の凝縮液を効率的に凹部271Rの内部へ集めることができる。また、溝部271Gの各々は、図10中の拡大図に示すように斜線形状になっている。これによって、可塑剤の凝縮液を効率的に凹部271Rから排出することができる(図10、図11参照)。さらに、凹部271Rの縁部の上辺部271r及び溝部271G以外の部分は角張った(エッジを有する)形状であることが好ましい。これによって、溝部271G以外の部分からの可塑剤の凝縮液の排出(漏れ)を防ぐことができる。
構成面211Sにおいて凹部271Rが設けられる位置は特に限定されないが、凹部271Rの幅X11は、図10に示すように、チューブセット面20Tの幅X13より広く、構成面211Sの幅X12より狭く設定されている。また、凹部271Rの幅X11は、チューブセット面20Tの幅X13の下方を包含していることが好ましい。
溝部271Gは、略矩形状である。溝部271Gの幅X14は凹部271Rの幅X13より狭く、溝部271Gの各々は凹部271Rの幅X11に対して一定の間隔を空けて設けられている。これにより、溝部271Gの各々は、可塑剤の凝縮液を分散させながら少量ずつ下方へ流すことができる。溝部271Gの個数は、複数である限り特に限定されず、チューブ接合装置1の仕様に合わせて設けることができる。
第1台座211に向かって流れ込む可塑剤の凝縮液は、図11中の矢印にて示すように、凹部271Rから溝部271Gへ流れることによって、構成面211Sの幅X12に対して一定の間隔を空けて下方へ流れるように促される。そのため、第1分散部271は、チューブセット面20Tから流れ込む可塑剤の凝縮液を導流しつつ構成面211Sの幅X12に対して分散させることができ、チューブ接合装置1内に付着したガスの凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。したがって、チューブT1、T2を溶断する際に発生しチューブ接合装置1内に付着したガスの凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることによって、チューブT1、T2の接合強度の低下やチューブ接合装置1内の各部の性能の低下を招くことに伴う使用者Mの利便性の低下を抑制することができる。
なお、凹部271Rや溝部271Gの形状は、本実施形態に限定されない。たとえば、溝部271Gは多角形状や枝形状であってもよい。また、溝部271Gの各々は、互いに異なる形状であってもよい。また、複数の溝部271Gは、本実施形態において図10に示すように凹部271Rの下面から延在しているが、凹部271Rから離れて設けられていてもよく、具体的な位置はこれに限定されない。また、溝部271Gの各々は、図10に示すように高さ方向Zに対して平行に設けられているが、互いに斜めに設けられていてもよく、溝部271Gの各々が一定の間隔を空けて設けられている限り特に限定されない。
また、第1分散部271は第1台座211の構成面211S上に設けられているが、構成面211Sに対向する面であって隙間21aに臨む第2台座212の構成面212Sに設けられていてもよい(図6参照)。この場合、チューブセット面20Tを含む可動側押し付け部25bから第2台座212に向かって流れ込む可塑剤の凝縮液を導流しつつ分散することができる。
第2分散部272、273は、可動側押し付け部25bに付着した可塑剤の凝縮液を導流しつつ分散する。第2分散部272、273は、図12に示すように、チューブセット面20Tに直交するように延在し、溶断の際にウェハーWFと隣接する可動側押し付け部25bの内側面253a、254aにそれぞれ部分的に設けられている。
第2分散部272、273は、図12に示すように、凹部272R、273R(「第2凹部」に相当)と、凹部272R、273R上にそれぞれ形成され可動側押し付け部25bの内縁から外縁に向かって延在する溝部272G、273G(「第2溝部」に相当)と、を有している。
可動側押し付け部25bの蓋側押し付け部253と筐体側押し付け部254は略同形状であり、内側面253a、254aは溶断−接合の際に嵌め合わさると略円形状となる。第2分散部272、273は、図12に示すように、嵌め合わされた内側面253a、254aの中心位置(図示省略)を基準にして回転対称となる位置にそれぞれ設けられている。蓋側押し付け部253と筐体側押し付け部254は、図19、図20に示すようにチューブT1、T2接合をする際に回転し、互いに位置を入れ替える。第2分散部272、273は、セットされたチューブT1、T2に対して下方に位置する場合に、チューブセット面20Tから流れ込む可塑剤の凝縮液を導流しつつ分散することができる。以下の詳細な説明は、内側面254aを備える筐体側押し付け部254側に設けられた第2分散部272についてのみ行う。
第2分散部272に設けられている凹部272Rの形状は特に限定されないが、可動側押し付け部25bの内縁に沿うように設けられている。本実施形態において、隙間21aから視た場合の可動側押し付け部25bの内縁は、略長方形状となる。チューブT1、T2は、前述した保持部23における状態と同じように、可動側押し付け部25bの内周面(チューブセット面20T)において筐体10の載置面FSに対して傾斜方向に並置された状態で保持される。凹部272Rは、可動側押し付け部25bの内縁の長辺に沿うように設けられていることが好ましく、チューブT1、T2がともに接地している面から可塑剤の凝縮液をより効率的に導流することができる。
凹部272Rは、内側面254aに部分的に設けられることによって、可塑剤の凝縮液の内側面254aに対する接地面積を減らすことができる。これにより、可塑剤の凝縮液は、内側面254aに付着した後に留まりづらくなり、下方へと流れやすくなる。
溝部272Gは、細溝である。溝部272Gは、凹部272R上に設けられ内側面253aの内縁から外縁に向かって延在している。溝部272Gは、可塑剤の凝縮液の表面張力を壊すことによって凹部272R上の可塑剤の凝縮液を導流することができる。なお、溝部271Gの個数は、複数である限り特に限定されず、チューブ接合装置1の仕様に合わせて設けることができる。
可動側押し付け部25bにおけるチューブセット面20Tに付着した可塑剤の凝縮液は、可動側押し付け部25bの内縁から凹部272Rおよび溝部272Gの少なくとも一方へ流れることによって、可動側押し付け部25bの内縁に付着して留まることなく、内縁から外縁へ向かって流れるように促される。そのため、第2分散部272は、チューブセット面20Tから流れ込む可塑剤の凝縮液を導流しつつ可動側押し付け部25bの幅方向(X方向)に対して分散させることができ、チューブ接合装置1内に付着したガスの凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。したがって、チューブT1、T2を溶断する際に発生しチューブ接合装置1内に付着したガスの凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることによって、チューブT1、T2の接合強度の低下やチューブ接合装置1内の各部の性能の低下を招くことに伴う使用者Mの利便性の低下を抑制することができる。
なお、凹部272R、273Rの形状や溝部272G、273Gの形状は、特に限定されない。たとえば、溝部272G、273Gは枝形状であってもよい。また、溝部272Gの断面形状は、特に限定されず、U字型やV字型であってもよい。また、チューブ接合装置1の仕様に合わせて設けることができる。また、溝部部272Gは、本実施形態において図12に示すように凹部272Rを縦断するように形成されているが、具体的な位置はこれに限定されない。
また、第2分散部272、273は、図12に示すように可動側押し付け部25bの内側面253a、254aにそれぞれ設けられているが、内側面253a、254aに対向し溶断の際にウェハーWFと隣接する固定側押し付け部25aの内側面252a(図11参照)に設けられていてもよい。この場合、固定側押し付け部25aに付着した可塑剤の凝縮液を導流しつつ固定側押し付け部25aの幅方向(X方向)に対して分散することができる。
第3分散部274は、図10、図11に示すように、固定側押し付け部25aの蓋側押し付け部251に設けられている溝部である。これによって、第2分散部272、273と同様に、蓋側押し付け部251付着した可塑剤の凝縮液を導流しつつ、分散させることができる。
また、本実施形態に係る分散部27は、前述したように、第1分散部271、第2分散部272、273、および第3分散部274を有しているが、第1分散部271、第2分散部272、273、第3分散部274のいずれかで構成してもよい。また、第2分散部は、第2分散部272および第2分散部273の少なくとも一方で構成してもよい。第1分散部271、第2分散部272、273、および第3分散部274は、チューブ接合装置1の仕様に合わせて自由に組み合わせることができる。
<インターロック>
インターロック30は、図11に示すように、溶断−接合の際に、クランプ部20がチューブT1、T2を挟み込んだ状態にロックするように、蓋部22を台座21及び保持部23(図6参照)に対して閉状態にロックする機能を備えている。
インターロック30は、本実施形態において図11に示すように、電磁駆動式のソレノイドのロッド31により構成される。
<収容部>
収納部40は、図3に示す箇所に位置しており、筐体10に挿入されたウェハーカセットWCを収納する機能、及びウェハーカセットWC内のウェハーWFの残量を検出する機能を備えている。
収納部40は、カセット挿入孔11cから挿入されたウェハーカセットWCが装着される装着部(図示省略)と、ウェハーカセットWC内のウェハーWFを検出可能なウェハー検出部42(図示省略)と、を備えている。ウェハー検出部42は、操作部60によって電源がONになった状態においてウェハーWFの残量とウェハーWFが使用可能かどうか監視する。ウェハー検出部42は、たとえば、公知のフォトセンサによって構成できる。
<送り部>
送り部50は、図3に示す箇所に位置しており、ウェハーWFを溶断位置まで送り出し、溶断に際してウェハーWFを加熱し、使用後のウェハーWFを冷却し、使用後のウェハーWFを筐体10の外部へ送り出す。
送り部50は、ウェハーWFを収納部40内のウェハーカセットWCから溶断位置まで送り出し可能に構成している。送り部50は、使用後のウェハーWFを第1台座211と第2台座212の間の隙間21aを介して筐体10の外部へ送り出し可能な駆動部を備える。送り部50は、ウェハーWFの内部に設けられウェハーWFを加熱可能な電熱線と、溶断に際してウェハーWFを加熱するために必要な電力を供給可能な端子と、使用済みのウェハーWFを冷却可能なファンと、を備えている(図示省略)。
<操作部>
操作部60は、使用者Mからチューブ接合装置1への指示を受け付ける。操作部60は、チューブ接合装置1の電源のON/OFFを切り替えるスイッチ等を含む。操作部60は、本実施形態において図2に示すように筐体10の上部分11の後端側に設けているが、具体的な位置はこれに限定されない。
<報知部>
報知部70は、使用者Mに必要な情報を報知する。報知部70は、図1、図3に示すように、使用者Mに必要な情報を表示する複数の表示部71、72と、音声によって使用者Mに必要な情報を報知するスピーカ73と、を備えている。
<電力供給部>
電力供給部80は、チューブ接合装置1の各部に電力を供給する機能を備えている。電力供給部80は、図1、図3に示すように、各部に電力を供給可能なバッテリ81と、バッテリ81を充電するための充電器82と、を備えている。
<制御部>
制御部90は、マイクロコンピュータなどによって構成できる。制御部90は、CPUと、CPUにより実行される装置全体の制御プログラムや各種データを記憶するROMと、ワークエリアとして測定データや各種データを一時的に記憶するRAMとを備えている。
制御部90は、図13に示すように、電力供給部80、操作部60、報知部70、チューブ検出部24、開閉検出部26、インターロック30、温度センサ11e、ウェハー検出部42、送り部50等に電気的に接続されている。制御部90は、各部を統括的に制御する。
<チューブ>
チューブT1は、本実施形態では腹膜の透析液バッグT11側のチューブによって構成している(図14参照)。具体的には、チューブT1の先端部には所定のコネクタT12を取り付けている。チューブT1の反対側は、分岐管T13を介して、透析液バッグT11の透析液チューブT14に接続している。さらにチューブT1は、分岐管T13を介して、排液用バッグT15の排液チューブT16に接続している。
チューブT2は、腹膜透析をする際に使用される使用者Mの腹膜カテーテルT26側のチューブによって構成している。具体的には、チューブT2は、延長チューブT21と保護チューブT22を備えている。延長チューブT21は、連結管T23、シリコーンチューブT24、カテーテルジョイントT25を介して、腹膜カテーテルT26に接続している。腹膜カテーテルT26は、その一方の端部側が使用者Mの腹腔内に挿入されている。
なお、チューブT1、T2は、本実施形態では、塩化ビニル製のチューブによって構成している。ただし、チューブT1、T2の材質は、溶断及び加圧により相互に接合可能なものであればよく、その限りにおいて限定されない。たとえば、チューブT1、T2の材質がそれぞれ異なるものであってもよい。
<使用例>
次に、チューブ接合装置1の使用例について説明する。まず、使用者Mは、チューブ接合装置1を使用するに際し、ウェハーWFを収納したウェハーカセットWCをチューブ接合装置1のカセット挿入孔11cに挿入する。次に、使用者Mは、操作部60のボタンを押して、チューブ接合装置1の電源をONにする。
次に、使用者Mは、図1に示すように、チューブ接合装置1の蓋部22を開いた状態にする。次に、使用者Mは、図6、図10、図11、図16、図17に示すように、チューブT1、T2を保持部23の溝部231a、231b、232a、232bにセットする。次に、使用者Mは、蓋部22を閉じる操作(蓋部22を筐体10に相対的に接近させる操作)を行う。蓋部22が閉じられたことにより、チューブT1、T2の溶断部位の外周部分はカバー223によって覆われ、外部から隔離された状態となる。これにより、溶断−接合作業を無菌状態で実施することが可能となる。
制御部90は、図15に示すようにチューブ検出部24によってチューブT1、T2が溝部231a、231b、232a、232bにセットされているか、及び開閉検出部26によって蓋部22が閉じられているかを確認する(ST1)。チューブT1、T2の溝部231a、231b、232a、232bへのセット及び蓋部22の閉状態が検知できない場合(ST1:NO)、制御部90は、報知部70にチューブT1、T2のセットと蓋部22を閉じるよう報知させる(ST2)。
チューブT1、T2の溝部231a、231b、232a、232bへのセット及び蓋部22の閉状態を検知した場合(ST1:YES)、制御部90は、ウェハー検出部42(図示省略)によってウェハーカセットWCにウェハーWFが収納されているか確認する(ST3)。ウェハーカセットWCにウェハーWFが収納されていない場合(ST3:NO)、制御部90は報知部70にウェハーカセットWCにウェハーWFを収納するように報知させる(ST4)。
ウェハーカセットWCにウェハーWFが収納されている場合(ST3:YES)、制御部90は、送り部50にウェハーカセットWCからウェハーWFを取り出させ、溶断準備位置(図18のウェハーWFが破線で示されている位置)に送り出させる(ST5)。次に、制御部90はウェハーWFが溶断に使用できるか確認する(ST6)。ウェハーWFが溶断に適さない場合(ST6:NO)、制御部90は、報知部70に、ウェハーWFが溶断に適さないものであること、またはウェハーWFの送り出しが再度実施されることを報知させる(ST7)。そして、制御部90は、再度、送り部50にウェハーカセットWCからウェハーWFを取り出させ、溶断準備位置に送り出させる(ST5)。このとき、溶断に適さないとされたウェハーWFは、次のウェハーWFによって溶断準備位置から押し出される。
溶断準備位置に送り出されたウェハーWFが使用できる場合(ST6:YES)、制御部90はウェハーWFによる溶断作業の制御を開始する。
まず、制御部90は、インターロック30を作動させ、蓋部22を閉じた状態にロックさせる。
そして、溶断準備位置のウェハーWFを、内蔵したヒーターによって加熱する(ST8)。そして、送り部50によって加熱したウェハーWFを溶断位置(図18のウェハーWFが実線で示されている位置)まで移動させ、図18に示すように溶断を行わせる(ST9)。
次に、制御部90は、可動側押し付け部25bのモータを駆動させ、図19、図20に示すように、チューブ押し付け部25にチューブT1の入替側Y1とチューブT2の入替側Y1の位置を入れ替えさせる(ST10)。その後、制御部90は、図20に示すように、チューブ押し付け部25によって入れ替えたチューブT1とチューブT2の端部同士を左右方向Yに押し付けて、加圧接合を行わせる(ST11)。
次に、制御部90はインターロック30のロックを解除する。次に、使用者Mは、蓋部22を開く作業を行い、図21に示すように各チューブT1、T2をチューブ接合装置1から取り外す。
以上説明したように、本実施形態に係るチューブ接合装置1は、加熱したウェハーWFによってチューブT1の端部とチューブT2の端部を溶断した後、チューブT1の溶断した端部とチューブT2の溶断した端部を入れ替えて接合する。チューブ接合装置1は、チューブT1とチューブT2を挟み込むチューブセット面20Tが設けられたクランプ部20と、クランプ部20に配置され、チューブT1とチューブT2を溶断する際に発生したガスの凝縮液をチューブセット面20Tから離間する方向へ導流しつつ分散させる分散部27と、を有する。これにより、チューブセット面20Tの周囲に付着した可塑剤の凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。したがって、チューブT1、T2を溶断する際に発生しチューブ接合装置1内に付着した可塑剤の凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることによって、チューブT1、T2の接合強度の低下やチューブ接合装置1内の各部の性能の低下を招くことに伴う使用者Mの利便性の低下を抑制することができる。
また、分散部27は、クランプ部20において装置下方側に延びる構成面に設けられた第1分散部271およびチューブセット面20Tを含むチューブセット部20Sに設けられた第2分散部272、273の少なくとも一方を有する。これにより、分散部27は、クランプ部20において装置下方側に延びる構成面やチューブセット部20Sに付着したガスの凝縮液を導流しつつ分散させることができる。したがって、チューブ接合装置1内に付着した可塑剤の凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。
また、チューブセット部20Sは、チューブT1およびチューブT2を保持する保持部23を有する。クランプ部20は、保持部23が設置された台座21をさらに有する。台座21は、チューブT1の端部とチューブT2の端部を溶断する際にウェハーWFが通過する隙間21aを有する。第1分散部271は、台座21の隙間21aに臨む構成面211Sに設けられている。これにより、第1分散部271は、チューブセット部20Sに付着した可塑剤の凝縮液やチューブセット面20Tから構成面211Sへ流れ込む可塑剤の凝縮液を導流しつつ分散させることができる。したがって、チューブ接合装置1内に付着した可塑剤の凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。
また、第1分散部271は、構成面211Sに形成された凹部271Rと、凹部272Rの最底面から離間する方向へ延在するように形成される複数の溝部271Gと、を有する。これにより、第1分散部271は、チューブセット面20Tから構成面211Sへ流れ込む可塑剤の凝縮液を導流しつつ構成面211Sの幅X12に対して分散させることができる。したがって、チューブ接合装置1内に付着した可塑剤の凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。
また、チューブセット部20Sは、チューブT1とチューブT2を互いに押し付けて潰すチューブ押し付け部25を有し、第2分散部272、273は、チューブ押し付け部25に設けられている。これにより、第2分散部272、273は、チューブ押し付け部25に付着した可塑剤の凝縮液を導流しつつチューブ押し付け部25の幅方向に対して分散させることができる。したがって、チューブ接合装置1内に付着した可塑剤の凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。
また、第2分散部272、273は、チューブ押し付け部25におけるチューブセット面20Tから直交するように延在する面(内側面253a、254a)に部分的に形成された凹部272R、273Rを有する。凹部272R、273Rは、ウェハーWFがチューブT1の端部とチューブT2の端部を溶断する際に、ウェハーWFと隣接する。これにより、第2分散部272、273は、チューブセット面20Tから凹部272R、273Rへ流れ込む可塑剤の凝縮液を導流しつつチューブ押し付け部25の幅方向に対して分散させることができる。したがって、チューブ接合装置1内に付着した可塑剤の凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。
また、第2分散部272、273は、チューブ押し付け部25におけるチューブセット面20Tから直交するように延在する面(内側面253a、254a)に部分的に形成されチューブセット面20Tから離間する方向へ延在する1つ以上の溝部272G、273Gを有する。溝部272G、273Gは、ウェハーWFがチューブT1の端部とチューブT2の端部を溶断する際に、ウェハーWFと隣接する。これにより、第2分散部272、273は、チューブセット面20Tから溝部272G、273Gへ流れ込む可塑剤の凝縮液を導流しつつチューブ押し付け部25の幅方向に対して分散させることができる。したがって、チューブ接合装置1内に付着した可塑剤の凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。
また、チューブT1、T2は、クランプ部20において設置される筐体10の載置面FSに対して傾斜方向に並置されている。これにより、第2分散部272、273は、チューブセット面20TのうちチューブT1、T2がともに接地している面から可塑剤の凝縮液をより効率的に導流しつつチューブ押し付け部25の幅方向に対して分散させることができ、チューブ接合装置1内に付着した可塑剤の凝縮液が、チューブ接合装置1内で大きい液滴となることを防ぐことができる。
なお、本発明は上述した実施形態にのみ限定されず、特許請求の範囲において種々の変更が可能である。
また、チューブT1、T2をセットする形態は、載置面FSに対して傾斜して並んだ状態に限定されない。たとえば、チューブT2がチューブT1の上方に積み重ねられた状態であってもよい。
また、本願発明は、腹膜透析のみならず、たとえば輸血に用いる血液製剤等を収容する容器(バッグ)に接続されたチューブと他のチューブとを無菌的に接合する装置にも用いることができる。この場合、チューブ及びバッグ内の血液成分(製剤)等の無菌性を保持することができる。
また、本願発明は、採取・培養した各種細胞を含む細胞培養液を収容する容器(バッグ)に接続されたチューブと他のチューブとを無菌的に接合する装置にも用いることができる。この場合も、チューブ接合時にチューブ及びバッグ内の細胞培養液の無菌性・安全性を保持することができる。
1 チューブ接合装置、
10 筐体、
20 クランプ部、
20S チューブセット部、
20T チューブセット面、
21 台座(台座部)、
211 第1台座(第1台座部)、
211S 構成面、
212 第2台座(第2台座部)、
21a 隙間(隙間部)、
22 蓋部、
23 保持部、
25 チューブ押し付け部、
25a 固定側押し付け部、
25b 可動側押し付け部、
251、253 蓋側押し付け部、
252、254 筐体側押し付け部、
27 分散部、
271 第1分散部、
271G 溝部(第1溝部)、
271R 凹部(第1凹部)、
272、273 第2分散部、
272G、273G 溝部(第2溝部)、
272R、273R 凹部(第2凹部)、
274 第3分散部、
30 インターロック、
70 報知部、
90 制御部、
T1 (第1)チューブ、
T2 (第2)チューブ、
FS 載置面、
WC ウェハーカセット、
WF ウェハー(切断部材)。

Claims (8)

  1. 加熱した切断部材によって第1チューブの端部と第2チューブの端部を溶断した後、前記第1チューブの溶断した端部と前記第2チューブの溶断した端部を入れ替えて接合するチューブ接合装置であって、
    前記第1チューブと前記第2チューブを挟み込むチューブセット面が設けられたクランプ部と、
    前記クランプ部に配置され、前記第1チューブと前記第2チューブを溶断する際に発生したガスの凝縮液を前記チューブセット面から離間する方向へ導流しつつ分散させる分散部と、を有することを特徴とする、チューブ接合装置。
  2. 分散部は、前記クランプ部において装置下方側に延びる構成面に設けられた第1分散部および前記チューブセット面を含むチューブセット部に設けられた第2分散部の少なくとも一方を有することを特徴とする、請求項1に記載のチューブ接合装置。
  3. 前記チューブセット部は、前記第1チューブおよび前記第2チューブを保持する保持部を有し、
    前記クランプ部は、前記保持部が設置された台座部をさらに有し、
    前記台座部は、前記第1チューブの端部と前記第2チューブの端部を溶断する際に前記切断部材が通過する隙間部を有し、
    前記第1分散部は、前記台座部の前記隙間部に臨む前記構成面に設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のチューブ接合装置。
  4. 前記第1分散部は、前記構成面に形成された第1凹部と、
    前記第1凹部の下面から離間する方向へ延在する複数の第1溝部と、を有することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載のチューブ接合装置。
  5. 前記チューブセット部は、前記第1チューブと前記第2チューブを互いに押し付けて潰すチューブ押し付け部を有し、
    前記第2分散部は、前記チューブ押し付け部に設けられていることを特徴とする、請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載のチューブ接合装置。
  6. 前記第2分散部は、前記チューブ押し付け部における前記チューブセット面から直交するように延在する面に部分的に形成された第2凹部を有し、
    前記第2凹部は、前記切断部材が前記第1チューブの端部と前記第2チューブの端部を溶断する際に、前記切断部材と隣接することを特徴とする、請求項5に記載のチューブ接合装置。
  7. 前記第2分散部は、前記チューブ押し付け部における前記チューブセット面から直交するように延在する面に部分的に形成され前記チューブセット面から離間する方向へ延在する1つ以上の第2溝部を有し、
    前記第2溝部は、前記切断部材が前記第1チューブの端部と前記第2チューブの端部を溶断する際に、前記切断部材と隣接することを特徴とする、請求項5または請求項6に記載のチューブ接合装置。
  8. 前記第1チューブと前記第2チューブは、前記クランプ部において載置面に対して傾斜して並んだ状態で保持されることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のチューブ接合装置。
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JP2013146354A (ja) * 2012-01-18 2013-08-01 Terumo Corp 無菌接合装置

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