JP2021018167A - 生体組織の処理方法及び処理用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】臓器等の生体組織標本の染色と透明化を簡便な操作で、かつ短時間に行う手法を提供する。【解決手段】生体組織の染色と透明化を同時に行うことを特徴とする生体組織の処理方法であって、2,2’−チオジエタノールと、非イオン性有機ヨウ素化合物と、染色試薬とを含む混合溶液中に前記生体組織を浸漬する工程を含み、前記染色試薬は、前記生体組織中の生体分子と結合することで蛍光強度が増大する化合物である、該処理方法。【選択図】なし

Description

本発明は、生体組織の染色と透明化を同時に行うことが可能な生体組織の処理方法、及び、当該処理に用いるための組成物に関する。また、当該処理方法によって処理された生体組織の観察方法にも関する。
従来、臓器等の生体組織の内部を観察するためには、固定、包埋した臓器(あるいは臓器片)を機械的に薄切して組織切片を作成し、光学顕微鏡下で観察することにより行われてきた。このような機械的手法を用いて神経回路等の組織構造を3次元的に観察する場合、連続的な組織切片を多数作成し、それらの蛍光画像等を積み上げていくことが必要となり、非常な労力を伴う。
これに対し、近年、共焦点レーザー顕微鏡や多光子励起顕微鏡等の測定機器の発達により、非破壊で臓器等の内部組織の深部を測定し、光学的手法により3次元的な観察像を得ることが可能となっている。しかしながら、このような光学的手法では、光が臓器内部で散乱するため、観察する部位が臓器表面から深くなるにつれて蛍光画像の取得が困難となるという観察深度限界の問題がある。一般に、観察深度限界は、共焦点レーザー顕微鏡で0.15mm程度、二光子励起顕微鏡で最大4mm程度とされている。例えば、研究に汎用されるマウスの脳の場合、表層の皮質の厚さが約1mmであるので、皮質よりも脳の内側にある海馬や視床を観察するためには、観察深度限界を数ミリメートルまで広げる必要がある。
そこで、臓器内部での光の散乱を抑制して観察深度限界を広げるための技術として、臓器を透明化する技術が検討されてきている。例えば、非特許文献1には、テトラヒドロフランを用いた手法によって脳脊髄を透明化したことが報告されている。また、特許文献1及び非特許文献2には、高濃度の尿素を用いた手法(Scale法)によって脳を透明化できたことが記載されている。しかしながら、これらの透明化技術では、透明化の程度が不十分であるうえ、透明化処理に長期間(2週間程度)を要し、特殊な装置を必要とする等に問題があった。さらに、発癌性が疑われるジクロロメタン等の有機溶媒を使用する必要があったり、透明化処理後の標本が劣化や崩壊するなど、臨床診断や生物学的な研究には十分適していなかった。
一方で、本願発明者は、2,2’−チオジエタノールを用いる臓器透明化手法を既に開発している(特許文献2)。かかる手法によれば、臓器等の動植物標本を2,2’−チオジエタノールを含む溶液中に浸漬するだけで透明化することができ、しかも透明状態を長期間維持できる。しかしながら、当該手法では、標本の染色を行う場合には、染色と透明化を別々の工程で行うため、処理完了に比較的長時間を要するという課題があった。また、染色と透明化のそれぞれの工程で用いる処理溶液を交換する必要があるため、標本の取り違えや検体損傷の危険性もあった。また、染色工程において、伝統的に汎用されてきたヘマトキシリン・エオシン染色(HE染色)を用いる場合には、染色完了まで長時間を要し、染色のバラつきも生じるうえ、標本の表面(切断表面)についての2次元的な情報しか得られないという問題があった。
特表2013−522590号 国際公開WO2014/115206号
これらの従来技術における課題に鑑み、本発明は、生体組織標本の染色と透明化を簡便な操作で、かつ短時間に実現し得る技術を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、2,2’−チオジエタノールと、非イオン性有機ヨウ素化合物と、蛍光染色試薬を含む処理溶液を用いることで、生体組織標本の前処理を行うことなく、当該生体組織標本の染色と透明化をワンステップで、かつ短時間に行うことができること見出した。さらに、かかる処理方法を用いることで、生体組織の深部まで3次元的に観察することができ、病理診断等において好適であることを見出した。これらの知見に基づき、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、一態様において、生体組織の処理方法に関し、より詳細には、
<1>生体組織の染色と透明化を同時に行うことを特徴とする生体組織の処理方法であって、2,2’−チオジエタノールと、非イオン性有機ヨウ素化合物と、染色試薬とを含む混合溶液中に前記生体組織を浸漬する工程を含み、前記染色試薬は、前記生体組織中の生体分子と結合することで蛍光強度が増大する化合物である、該処理方法;
<2>前記生体分子が、核酸又はタンパク質である、上記<1>に記載の処理方法;
<3>前記染色試薬が、4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール若しくはその誘導体;又は、N ',N'−ジメチル−N−[4−[(E)−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−イリデン)メチル]−1−フェニルキノリン−1−イウム−2−イル]−N−プロピルプロパン−1,3−ジアミン若しくはその誘導体である、上記<1>に記載の処理方法;
<4>前記混合溶液が、グリセロールをさらに含有する、上記<1>〜<3>のいずれか1に記載の処理方法;及び
<5>前記生体組織が、脳、脊髄、肝臓、肺、心臓、血管、筋、消化管、膵臓、脾臓、骨、腎臓、膀胱、胸腺、リンパ節、腱、精巣、卵巣、子宮、結合織、脂肪組織、関節軟骨、及び眼球よりなる群から選択される1以上である、上記<1>〜<4>のいずれか1に記載の処理方法
を提供するものである。
別の態様において、本発明は、生体組織の観測方法に関し、より詳細には、
<6>上記<1>〜<5>のいずれか1に記載の処理方法によって処理された生体組織からの蛍光発光を検出する工程を含む、生体組織の観測方法;
<7>蛍光イメージング手段を用いて、前記蛍光発光を蛍光イメージング画像として可視化することを特徴とする、上記<6>に記載の観測方法;
<8>前記蛍光イメージング画像が、前記生体組織の深さ方向で最大2000μmまでの3次元イメージング画像である、上記<7>記載の観測方法;及び
<9>前記蛍光イメージング画像における色彩を変換するデータ処理を行い、ヘマトキシリン・エオシン染色に相当するイメージング画像を得る工程をさらに含む、上記<7>又は<8>に記載の観測方法。
を提供するものである。
更なる態様において、本発明は、生体組織の染色及び透明化処理に用いるための組成物に関し、より詳細には、
<10>生体組織の染色及び透明化処理に用いるための組成物であって、2,2’−チオジエタノールと、非イオン性有機ヨウ素化合物と、染色試薬とを含む混合溶液からなり、前記染色試薬は、前記生体組織中の生体分子と結合することで蛍光強度が増大する化合物である、該組成物;
<11>前記染色試薬が、4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール若しくはその誘導体;又は、N ',N'−ジメチル−N−[4−[(E)−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−イリデン)メチル]−1−フェニルキノリン−1−イウム−2−イル]−N−プロピルプロパン−1,3−ジアミン若しくはその誘導体である、上記<10>に記載の組成物;及び
<12>前記混合溶液が、グリセロールをさらに含有する、上記<10>又は<11>に記載の組成物;
を提供するものである。
本発明によれば、生体組織標本の前処理を行うことなく、当該生体組織標本の染色と透明化をワンステップで、かつ短時間に行うことができる。これにより、処理溶液の交換等に伴う、標本の取り違えや検体損傷の危険性、大量の排液の発生等の問題を回避することができる。従来、透明化試薬である2,2’−チオジエタノール存在化では蛍光試薬の分解が生じるため、生体組織の染色と透明化は別々に行われることが不可避と考えていたところ、本発明の処理方法のように染色と透明化をワンステップで行い得ることは、従来技術からは推測し得ない驚くべき効果である。
さらに、本発明によれば、これまで汎用されてきた伝統的なヘマトキシリン・エオシン染色(HE染色)では不可能であった、生体組織の深部領域までを含む3次元的観察が可能となる。また、本発明は、かかるHE染色の欠点を解消できることに加えて、生体組織の処理後に得られる蛍光イメージング画像データにおける色彩を変換することにより、過去に測定されたHE染色による病理データとの比較も可能となるという利点も提供できる。このため、癌診断等の用途をはじめ、臨床病理診断、基礎医学研究、薬学、農学分野など、組織検査が必要となる用途に好適に活用することができる。
図1は、2,2’−チオジエタノール(TDE)、非イオン性有機ヨウ素化合物(イオメプロール)、及び4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)を含む混合溶液を用いて染色・透明化を行った心筋組織について、共焦点顕微鏡(CF)による蛍光イメージング画像である。 図2は、TDE、非イオン性有機ヨウ素化合物、及びDAPIを含む混合溶液を用いて染色・透明化を行った心筋組織について、多光子共焦点顕微鏡(MF)による蛍光イメージング画像である。 図3は、TDE、非イオン性有機ヨウ素化合物、及び「SYBR(登録商標)Gold」を含む混合溶液を用いて染色・透明化を行った心筋組織について、共焦点顕微鏡(CF)による蛍光イメージング画像である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施することができる。
1.生体組織の処理方法
本発明の生体組織の処理方法は、2,2’−チオジエタノールと、非イオン性有機ヨウ素化合物と、染色試薬とを含む混合溶液中に、処理対象である生体組織を浸漬する工程を含み、これにより、生体組織の染色と透明化を同時に行うことを特徴とするものである。ここで、混合溶液に用いられる染色試薬は、生体組織中の生体分子と結合することで蛍光強度が増大する化合物である。
<生体組織>
本発明において「生体組織」の用語は、「臓器(あるいは臓器片)」を包含し、生体組織を広く意味する。例えば、本発明の処理対象となる生体組織には、脳、脊髄、肝臓、肺、心臓、血管、筋、消化管、膵臓、脾臓、骨、腎臓、膀胱、胸腺、リンパ節、腱、精巣、卵巣、子宮、結合織、脂肪組織、関節軟骨、及び眼球が含まれ得る。骨も、胎仔又は新生仔の骨のように、カルシウム沈着が進んでいない骨であれば本発明に係る組織透明化方法等の対象とできる。これらの生体組織が、少なくとも一部が腫瘍化されているもの、すなわち、癌細胞を含むものであってもよい。
<処理溶液>
本発明の生体組織の処理方法において用いられる混合溶液は、上述のように、少なくとも、2,2’−チオジエタノールと、非イオン性有機ヨウ素化合物と、染色試薬とを構成成分として含むものである。「2,2’−チオジエタノールと非イオン性有機ヨウ素化合物」は、生体組織を透明化するための透明化試薬である。一方、「染色試薬」は、生体組織を染色するために混合溶液中に含まれる成分であって、生体組織中の生体分子と結合することで蛍光強度が増大する化合物である。本発明において「染色」という用語は、生体組織の特定の領域を蛍光染色又は色素染色により標識することを意味する。
本発明では、混合溶液が、上記透明化試薬である2,2’−チオジエタノール及び非イオン性有機ヨウ素化合物と共に、染色試薬を含むことにより、生体組織の染色と透明化をワンステップで行うことができる。従来、透明化試薬として2,2’−チオジエタノールを用いる場合、同じ溶液中に蛍光試薬等の染色試薬を含有させると当該蛍光試薬の分解が生じるため、染色と透明化は別々の工程として行われることが不可避と考えていた。これに対し、本発明では、かかる従来の常識に反し、2,2’−チオジエタノールと非イオン性有機ヨウ素化合物との混合液である透明化試薬と共にある種の蛍光試薬の混合溶液で生体組織を処理することにより、染色工程と透明化工程をワンステップで行うことができるだけでなく、別々の工程で行う場合よりも短時間で染色・透明化を達成できることを見出したものである。
上述のように、本発明の生体組織の処理方法において用いられる染色試薬は、生体組織中の生体分子と結合することで蛍光強度が増大する化合物である。ここで、「生体分子」とは、上記生体組織の構成要素であれば特に限定はなく、例えば、そのような生体分子としては、核酸(DNA又はRNA)、タンパク質、細胞核、ミトコンドリア等を挙げることができる。好ましくは、染色試薬は、核染色試薬である。より好ましくは、核酸とタンパク質のいずれをも染色・標識化できる化合物を用いることができる。
また、好ましくは、本発明の生体組織の処理方法において用いられる染色試薬は、生体組織の蛍光標識のみを行い、着色を視認できる程度には可視光領域には吸収帯を有しないことが好ましい。これにより、透明化及び染色処理後の生体組織について、深部方向における蛍光測定が可能となり、当該生体組織の3次元的観測が好適に得られる。
本発明において用いられる染色試薬の具体例としては、必ずしもこれらに限定されるものではないが、4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)若しくはその誘導体;又は、N ',N'−ジメチル−N−[4−[(E)−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−イリデン)メチル]−1−フェニルキノリン−1−イウム−2−イル]−N−プロピルプロパン−1,3−ジアミン若しくはその誘導体を挙げることができる。
ここで、N ',N'−ジメチル−N−[4−[(E)−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−イリデン)メチル]−1−フェニルキノリン−1−イウム−2−イル]−N−プロピルプロパン−1,3−ジアミン及びその誘導体は、「SyBR(登録商標)」として市販されており、例えば、「SYBR(登録商標) Green」や、「SYBR(登録商標) Gold」などを用いることができる。
これら他にも、アクリルオレンジ等の当該技術分野で公知の核染色試薬を用いることができる。また、FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)を利用した蛍光化合物など、生体分子と結合することで蛍光応答を示す当該技術分野で公知の標識化合物を用いることができる。
混合溶液における及び染色試薬との比率は、処理対象とする生体組織に応じて適宜調整することができ、染色試薬についての指定濃度で用いることができる。例えば、染色試薬がDAPIの場合、混合溶液1ml当たり0.1〜10μgの範囲であることができる。2,2’−チオジエタノールと非イオン性有機ヨウ素化合物の混合比を変えることで,各臓器の透明化度を高めることができる。
本発明の生体組織の処理方法において用いられる混合溶液は、非イオン性有機ヨウ素化合物を含有することで、2,2’−チオジエタノールの含有量を低減させた場合でも、透明化後も染色試薬による蛍光シグナルを良好なレベルに保つことができる。また、好ましい態様において、当該混合溶液は、グリセロールをさらに含有することもできる。グリセロールを含有することで、比較的高いチオジエタノール濃度の条件であっても、染色試薬による蛍光シグナルの消失又は減衰を抑制しながら、臓器を透明化することが可能となる。
非イオン性有機ヨウ素化合物としては、例えばヨウ素原子を高濃度で含有する有機化合物に親水性を付与した非イオン性ヨード造影剤を用いることができる。非イオン性ヨード造影剤には、ジアトリゾ酸、アミドトリゾ酸、イオキサグル酸、イオキシラン、イオタラム酸、イオトロクス酸メグルミン、イオトロラン、イオパノ酸、イオパミドール、イオプロミド、イオヘキソール、イオメプロール、イオポダートナトリウム、メトリゾ酸、ヨーダミド、ヨードキサム酸、ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル等の従来公知の造影剤が挙げられる。
混合溶液中の2,2’−チオジエタノール、非イオン性有機ヨウ素化合物水溶液及び/又はグリセロールの容量比は、処理対象とする生体組織に関して所望される透明化度の程度に応じ幅広い範囲で調整され得る。例えば、2,2’−チオジエタノール溶液と非イオン性有機ヨウ素化合物溶液を混合して用いる場合、2,2’−チオジエタノール溶液とヨウ素含有量40%の非イオン性有機ヨウ素化合物溶液の容量比は、それぞれ20〜80%、80〜20%とすることができる。
また、本発明で用いる混合溶液は、処理対象とする生体組織に応じて所望により、さらに単糖類及び/又は多糖類を含んでいてもよい。例えば、溶解度の観点からは、スクロースが好ましい。スクロース等の糖類を加えることで、混合溶液の浸透度を向上させて臓器の透明化度を高めることができる。この要因としては、何ら論理に拘束されるわけではないが、糖類を添加することで、組織の過度の固定による細胞膜や細胞質の混濁を防止できるものと推定される。混合溶液中にスクロースを添加する場合、30%スクロース水溶液の容量比で2〜10%が好ましい。
本発明で用いる混合溶液の溶媒は、水であることが好ましい。この場合、混合溶液中における水の含有量が、混合溶液全体に対して10重量%以下が好ましく、1重量%以下であることがより好ましい。なお、2,2’−チオジエタノール自体が常温で液体であるため、染色試薬等がこれに溶解し得る限り、水等の溶媒を用いない混合溶液して用いることも可能である。混合溶液中のおける水の割合を低減させることにより、混合溶液の脂溶性が高まり、浸透圧が高くなる。その結果、生体組織への浸透が速くなるとともに、透明化度も高まるため、生体組織のより深部まで観察することが可能となる。
場合により、混合溶液には、有機溶媒であるジメチルスルフォキシド(DMSO)を添加してもよい。DMSOは、混合溶液の浸透度を向上させて生体組織の透明化度を高めることに寄与する。DMSOの添加濃度は、例えば0.1〜10%とされる。また、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒及びこれらの混合溶媒などを使用できる場合もある。
<浸漬工程>
上述の混合溶液中に生体組織を所定時間浸漬することにより、染色と透明化を同時に行うことができる。浸漬は4〜60℃程度にて行うことが好ましく、20〜42℃程度にて行うことが特に好ましい。処理に用いる混合溶液を室温以上に加温することで、混合溶液の粘性が低下し、生体組織内への浸透度が向上する。低温度下でのスクロースの析出を防止するため、スクロース水溶液には30%程度の濃度の水溶液を用いることが好ましい。浸漬する時間は処理対象とする生体組織のサイズや種類によって異なるが、例えば6時間〜5日間であり、好ましくは、6〜24時間である。
なお、本発明に係る処理方法では、上述の浸漬工程による染色・透明化の前に、従来公知の病理組織学的手法による固定化手順を行ってもよい。また、固定化手順には、必要に応じて従来公知の脱脂処理等を組み合わせてもよい。
固定化手順には、フォルマリン溶液(10〜20%中性フォルマリン溶液、4〜10%パラフォルムアルデヒド緩衝液)で臓器を灌流固定した後に臓器を摘出し、さらに同溶液に24時間程度又はそれ以上の時間浸漬する手法を採用できる。あるいは、灌流固定を行うことなく摘出した臓器を、フォルマリン溶液に48時間程度又はそれ以上の時間浸漬する手法も採用できる。固定化後フォルマリン雰囲気を除去し、染色・透明化(浸漬工程)を行うことが好ましい。
2.生体組織の観測方法
本発明はまた、上述の処理方法によって染色・透明化処理された生体組織からの蛍光発光を検出する工程を含む、生体組織の観測方法にも関する。本発明に係る観察方法では、生体組織中に標識された染色試薬からの蛍光発光が消失又は減衰したりすることがないため、高精度な蛍光観察が可能である。本発明の観察方法は、多光子顕微鏡により組織深部の観察を行うことができるという利点を提供する。
染色試薬から発せられる蛍光の検出には、蛍光顕微鏡、蛍光実体顕微鏡、共焦点顕微鏡又は多光子顕微鏡による観察などの従来公知の蛍光検出手段を用いることができる。これら蛍光イメージング手段を用いて、蛍光発光を蛍光イメージング画像として可視化することができる。特に、3次元的観察を行う観点から、共焦点顕微鏡又は多光子顕微鏡を用いることが好ましい。
本発明に係る処理方法によれば染色とともに臓器の高い透明度を達成できるため、共焦点顕微鏡又は多光子顕微鏡による観察深度限界を数ミリメートルまで広げることが可能である。好ましくは、蛍光イメージング画像が、生体組織の深さ方向で最大200μmまで、より好ましくは最大2000μmまでの3次元イメージング画像である。
好ましい態様において、本発明に係る組織観察方法では、得られた蛍光イメージング画像における色彩を変換するデータ処理を行い、ヘマトキシリン・エオシン染色(HE染色)に相当するイメージング画像を得る工程をさらに含む。これにより、過去に測定されたHE染色による病理データとの比較も可能となるという利点も提供できる。
従来用いられているHE染色では、ヘマトキシリンは主に細胞核を染色し、エオシンは、細胞質、細胞膜等の負電荷を有する分子を含む組織を染色する。これに対し、本発明では、例えば、染色試薬として4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)を用いる場合、紫外領域の励起光により得られる蛍光発光をヘマトキシリン染色に対応する青紫色に変換し、黄・赤色領域の励起光により得られる蛍光発光をエオシン染色に対応するピンク色に変換することで、DAPIにより得られた蛍光イメージング画像を、HE染色の場合と類似した画像に加工することができる。しかも、上述のように、従来のHE染色では2次元情報しか得られないのに対し、本発明の観察方法では処理組織に深部を含む3次元の情報を得ることができる。
3.処理用組成物
更なる態様において、本発明は、生体組織の染色・透明化処理に用いるための組成物にも関する。かかる組成物は、上述の処理方法について説明した混合溶液に相当するものであり、具体的には、2,2’−チオジエタノールと、非イオン性有機ヨウ素化合物と、染色試薬とを含む混合溶液からなり、ここで、染色試薬は、生体組織中の生体分子と結合することで蛍光強度が増大する化合物である。混合溶液の組成や染色試薬、その他の任意成分に関する説明については、本発明の処理方法において既に記載したものがそのまま適用される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例1.心筋組織の染色・透明化
2,2’−チオジエタノール(TDE)と非イオン性有機ヨウ素化合物(イオメプロール)を含む透明化溶液(グリセロールを含有)、さらに染色試薬として4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)を含む混合溶液を用いて、ラットの心筋組織の染色・透明化を行った。
1μg/mLの濃度でトマトレクチン-Dylight594(血管標識のため)、ひきつづき4%パラフォルムアルデヒド緩衝液で灌流固定した後にラットの心筋組織を摘出し、さらに同溶液に24時間浸漬して固定した。固定後の心筋組織(径3mm)を、上記混合溶液に1、3、5、24、48時間浸漬し、ワンステップで染色及び透明化した。混合溶液中、TDE:グリセロール:有機ヨウ素化合物は重量比で1:0.15:2であり、DAPIは、1μg/透明化溶液mlの濃度とした。
次いで、染色・透明化処理後の心筋組織について、共焦点顕微鏡(CF)及び多光子共焦点顕微鏡(MF)をそれぞれ用いて測定し、組織の深さ方向における蛍光イメージング画像を取得した。浸漬時間を1、3、5、24時間とした場合のイメージング画像を、CFについて図1に、MFについて図2にそれぞれ示す。なお、図中の「normal」は、従来の染色方法の場合である。
また、浸漬時間ごとのDAPIの核浸透速度、透明化深度を表1に示す。
これらの結果、他の組織よりも染色処理に時間を要する心筋組織において、5時間程度の浸漬により、200μm以上の深部までDAPIによる蛍光標識を観測できることが分かった。
実施例2.心筋組織の染色・透明化
用いる染色試薬を、実施例1で用いたDAPIから「SYBR(登録商標)Gold」に変更して、同様に染色・透明化処理を行った。「SYBR(登録商標)Gold」は、N ',N'−ジメチル−N−[4−[(E)−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−イリデン)メチル]−1−フェニルキノリン−1−イウム−2−イル]−N−プロピルプロパン−1,3−ジアミンの誘導体である。
「SYBR(登録商標)Gold」を用いて、染色透明化を同時に行った場合、及び、染色後に別途透明化をする2段階で処理した場合のそれぞれについて、深さ100〜500μmにおける蛍光イメージング画像(共焦点顕微鏡)を図3に示す。また、比較として染色試薬としてDAPIを用いた場合の画像も示している。
図3の結果から、染色試薬として「SYBR(登録商標)Gold」を用いることにより、DAPIの場合よりもより深部まで観察可能であることが分かった。また、染色と透明化を2段階で行う処理と比較して、本発明のワンステップで行う場合のほうが、より短時間で深部まで染色試薬が浸透していることが分かった。

Claims (12)

  1. 生体組織の染色と透明化を同時に行うことを特徴とする生体組織の処理方法であって、
    2,2’−チオジエタノールと、非イオン性有機ヨウ素化合物と、染色試薬とを含む混合溶液中に前記生体組織を浸漬する工程を含み、
    前記染色試薬は、前記生体組織中の生体分子と結合することで蛍光強度が増大する化合物である、該処理方法。
  2. 前記生体分子が、核酸又はタンパク質である、請求項1に記載の処理方法。
  3. 前記染色試薬が、4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール若しくはその誘導体;又は、N ',N'−ジメチル−N−[4−[(E)−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−イリデン)メチル]−1−フェニルキノリン−1−イウム−2−イル]−N−プロピルプロパン−1,3−ジアミン若しくはその誘導体である、請求項1に記載の処理方法。
  4. 前記混合溶液が、グリセロールをさらに含有する、請求項1〜3のいずれか1に記載の処理方法。
  5. 前記生体組織が、脳、脊髄、肝臓、肺、心臓、血管、筋、消化管、膵臓、脾臓、骨、腎臓、膀胱、胸腺、リンパ節、腱、精巣、卵巣、子宮、結合織、脂肪組織、関節軟骨、及び眼球よりなる群から選択される1以上である、請求項1〜4のいずれか1に記載の処理方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1に記載の処理方法によって処理された生体組織からの蛍光発光を検出する工程を含む、生体組織の観測方法。
  7. 蛍光イメージング手段を用いて、前記蛍光発光を蛍光イメージング画像として可視化することを特徴とする、請求項6に記載の観測方法。
  8. 前記蛍光イメージング画像が、前記生体組織の深さ方向で最大2000μmまでの3次元イメージング画像である、請求項7記載の観測方法。
  9. 前記蛍光イメージング画像における色彩を変換するデータ処理を行い、ヘマトキシリン・エオシン染色に相当するイメージング画像を得る工程をさらに含む、請求項7又は8に記載の観測方法。
  10. 生体組織の染色及び透明化処理に用いるための組成物であって、
    2,2’−チオジエタノールと、非イオン性有機ヨウ素化合物と、染色試薬とを含む混合溶液からなり、
    前記染色試薬は、前記生体組織中の生体分子と結合することで蛍光強度が増大する化合物である、該組成物。
  11. 前記染色試薬が、4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール若しくはその誘導体;又は、N ',N'−ジメチル−N−[4−[(E)−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−イリデン)メチル]−1−フェニルキノリン−1−イウム−2−イル]−N−プロピルプロパン−1,3−ジアミン若しくはその誘導体である、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記混合溶液が、グリセロールをさらに含有する、請求項10又は11に記載の組成物。
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