JP2021017945A - スラリ流体用メカニカルシール - Google Patents

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章 須藤
祐規 中村
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Abstract

【課題】可動密封環をシールするOリングの装填空間へのスラリ流体の侵入を確実に阻止して可動密封環の追従性を確保するスラリ流体用シール装置を提供する。【解決手段】シールケース部材2にOリング4を介して保持された可動密封環5と回転軸部材3に固定された固定密封環6とが接触状態で相対回転するスラリ流体用メカニカルシールにおいて、シールケース部材2の第1シール面23aと可動密封環5の第2シール面51dとの間に形成されたOリング装填空間8aに、Oリング4が装填されると共に粘性材8が充填されており、シールケース部材2に、Oリング装填空間8aから装填材8の流出を阻止するゴム材製の円環状板9が、その内周面が第2シール面51dに近接又は接触する状態で、取り付けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、粉体、薬液、汚泥水、CMP(ChemicalMechanical Polishing)用研磨液や粉塵ガス等のスラリ流体(固形成分や凝固成分等のスラリ成分を含む液体又は気体)を扱うポンプ、撹拌機等の回転機器に軸封手段として装備されるスラリ流体用メカニカルシールに関するものである。
従来のスラリ流体用メカニカルシールとしては、例えば、特許文献1又は特許文献2に開示される如く、シールケース部材及びこれを貫通する回転軸部材の一方である可動密封環保持部材にOリングを介して軸方向移動可能に嵌合された可動密封環とシールケース部材及び回転軸部材の他方に固定された固定密封環とが接触状態で相対回転することにより被密封流体領域と非密封流体領域とを区画して被密封流体領域のスラリ流体をシールするように構成されており、前記Oリングが、可動密封環と可動密封環保持部材との対向周面部に形成された第1シール面と第2シール面との間にこれをシールする状態で装填されており、第1シール面に前記Oリングの被密封流体領域方向への飛び出しを阻止する第1環状突起及び非密封流体領域方向への飛び出しを阻止する第2環状突起が形成されている端面接触形メカニカルシールが公知である。なお、特許文献1に開示されたスラリ流体用メカニカルシールは、可動密封環保持部材がシールケース部材であり、第1シール面が可動密封環の外周面部に形成されると共に第2シール面が当該可動密封環の外周面部に対向するシールケース部材の内周面部に形成された静止型メカニカルシールであり、特許文献2に開示されたスラリ流体用メカニカルシールは、可動密封環保持部材が回転軸部材であり、第1シール面が可動密封環の内周面部に形成されると共に第2シール面が当該可動密封環の内周面部に対向する回転軸部材の外周面部に形成された回転型メカニカルシールである。
特開2003−74713公報 実開昭60−7365号公報
しかし、このような従来のスラリ流体用メカニカルシールでは、第1環状突起と第2シール面との径方向隙間(特許文献1に開示された静止型メカニカルシールでは、可動密封環の外周面部に形成された第1環状突起の外周面とシールケース部材の内周面部に形成された第2シール面との径方向隙間であり、特許文献2に開示された回転型メカニカルシールでは、可動密封環の内周面部に形成された第1環状突起の内周面と回転軸部材の外周面部に形成された第2シール面との径方向隙間である)がOリングの被密封流体領域方向への飛び出しを阻止できるに必要十分な大きさに設定されているに過ぎないため、第1及び第2シール面と第1及び第2環状突起とで囲繞形成されたスラリ侵入空間には当該径方向隙間から被密封流体領域のスラリ流体が容易に侵入することになり、長期使用のうちには、当該スラリ侵入空間にスラリ成分(例えば、粉体,薬液,汚泥水,CMP用研磨液,粉塵ガス等のスラリ流体に含まれる固形成分,凝固成分)が堆積,固着する虞れがある。
而して、スラリ侵入空間にスラリ成分が堆積,固着すると、可動密封環のOリングを介しての軸方向移動(可動密封環保持部材に対する軸方向の相対運動)が阻害されて、可動密封環の追従性が低下(作動不良)し、両密封環の密封端面の接触面圧が不適正となり、メカニカルシール機能が低下することになる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、スラリ侵入空間へのスラリ流体の侵入を確実に阻止して可動密封環の追従性を確保し、長期に亘って良好なシール機能を発揮させることができるスラリ流体用シール装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、この目的を達成すべく、シールケース部材及びこれを貫通する回転軸部材の一方である可動密封環保持部材にOリングを介して軸方向移動可能に嵌合された可動密封環とシールケース部材及び回転軸部材の他方に固定された固定密封環とが接触状態で相対回転することにより被密封流体領域と非密封流体領域とを区画して被密封流体領域のスラリ流体をシールするように構成されたスラリ流体用メカニカルシールであって、前記Oリングが、可動密封環と可動密封環保持部材との対向周面部に形成された第1及び第2シール面間にこれをシールする状態で装填されており、前記第1シール面に前記Oリングの被密封流体領域方向への飛び出しを阻止する第1環状突起及び非密封流体領域方向への飛び出しを阻止する第2環状突起が形成されており、前記Oリングと前記第1環状突起と前記第1及び第2シール面とで囲繞形成されたスラリ侵入空間に粘性材が充填されており、ゴム材又はプラスチック材で構成された円環状の粘性材流出防止板が、その端面が前記第1環状突起の被密封流体領域側の端面に接触する状態で且つその内外周面の一方が前記第2シール面に近接又は接触する状態で、取り付けられていることを特徴とするスラリ流体用メカニカルシールを提案するものである。
かかるスラリ流体用メカニカルシールの好ましい実施の形態にあっては、前記可動密封環保持部材がシールケース部材であり、前記第2シール面が前記可動密封環の外周面部に形成されており、前記第1シール面が当該可動密封環の外周面部に対向するシールケース部材の内周面部に形成されており、前記粘性材流出防止板の外周端部がシールケース部材に取り付けられており、当該粘性材流出防止板の内周面が前記第2シール面に近接又は接触されている。または、前記可動密封環保持部材が回転軸部材であり、前記第1シール面が前記可動密封環の内周面部に形成されており、前記第2シール面が当該可動密封環の内周面部に対向する回転軸部材の外周面部に形成されており、前記粘性材流出防止板の外周端部が可動密封環に取り付けられており、当該粘性材流出防止板の内周面が前記第2シール面に近接又は接触されている。また、前記粘性材としては、グリースを使用することが好ましい。
本発明のスラリ流体用メカニカルシールにあっては、可動密封環とこれを嵌合する可動密封環保持部材(シールケース部材又は回転軸部材)との間に装填されたOリングと第1環状突起と第1及び第2シール面とで囲繞形成されたスラリ侵入空間にスラリ流体に対して不活性な粘性材が充填されているから、第1環状突起と第2シール面との径方向隙間から当該空間へのスラリ流体の侵入が粘性材によって確実に阻止される。しかも、第1環状突起が形成された可動密封環保持部材又は可動密封環には、ゴム材又はプラスチック材で構成された円環状の粘性材流出防止板が、その端面が第1環状突起の被密封流体領域側の端面に接触する状態で且つその内外周面の一方が第2シール面に近接又は接触する状態で、取り付けられていて、上記径方向隙間から被密封流体領域への粘性材の流出が可及的に防止されることから、前記スラリ侵入空間へのスラリ流体の侵入が長期に亘って阻止される。したがって、本発明のスラリ流体用メカニカルシールによれば、長期に亘って可動密封環の追従性が確保され、良好なシール機能を発揮させることができる。
図1は本発明に係るスラリ流体用メカニカルシールの一例を示す断面図である。 図2は図1の要部を拡大して示す断面図である。 図3は図2の要部を更に拡大して示す断面図である。 図4は本発明に係るスラリ流体用メカニカルシールの変形例を示す図3相当の断面図である。 図5は本発明に係るスラリ流体用メカニカルシールの他の変形例を示す図2相当の断面図である。 図6は本発明に係るスラリ流体用メカニカルシールの更に他の変形例を示す要部の断面図である。 図7は本発明に係るスラリ流体用メカニカルシールの更に他の変形例を示す要部の断面図である。
以下、本発明に係るスラリ流体用メカニカルシールの構成を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係るスラリ流体用メカニカルシールの一例を示す断面図であり、図2は図1の要部を拡大して示す断面図であり、図3は図2の要部を更に拡大して示す断面図である。
図1に示すスラリ流体用メカニカルシールは、冒頭で述べたスラリ流体(固形成分や凝固成分等のスラリ成分を含む液体又は気体)を扱うポンプや撹拌機等の回転機器に軸封手段として装備されるもので、当該回転機器の軸封部ハウジング1に取り付けられた円筒状のシールケース部材2と、シールケース部材2及びこれを同心状に貫通する回転軸部材3の一方である可動密封環保持部材にOリング4を介して嵌合された状態で軸方向移動可能に保持された可動密封環5と、可動密封環5に直対向した状態でシールケース部材2及び回転軸部材3の他方に固定された固定密封環6と、可動密封環5を固定密封環6へと押圧附勢するスプリング7とを具備して、両密封環5,6の対向端面である密封端面5a,6aが接触状態で相対回転することにより、当該接触部分5a,6aの外周側領域である被密封流体領域Aとその内周側領域である非密封流体領域Bとを区画して被密封流体領域Aのスラリ流体をシールするように構成された端面接触形メカニカルシールであり、被密封流体領域Aを当該回転機器の機内領域とし、非密封流体領域Bを当該回転機器の機外領域である大気領域とするシングルシールである。なお、以下の説明において、前後とは図1〜図3における左右を意味するものとする。
図1に示すスラリ流体用メカニカルシールは、可動密封環保持部材をシールケース部材2として、可動密封環5をシールケース部材2に保持すると共に固定密封環6を回転軸部材3に固定した静止型メカニカルシールに構成されている。
シールケース部材2は、図1に示す如く、軸封ハウジング1の基端部(前端部)に取り付けられた円筒形状のケース本体21と、ケース本体21の基端側内周部(前端側内周部)に取り付けられた円環状体であるスプリング保持体22と、ケース本体21におけるスプリング保持体22より被密封流体領域A側(後側)の内周部に膨出状に一体形成された円環状のケース側Oリング保持部23と、ケース本体21の基端部(前端部)に取り付けられた円筒形状のセット爪係合体24と、セット爪係合体24内に固定された円環状体であるブッシュシール25とからなる円筒状構造体である。回転軸部材3は、図1に示す如く、当該回転機器の駆動軸であってシールケース部材2を同心状に貫通してシールケース部材2外へと延びる軸本体31と、軸本体31に嵌合されて、軸封部ハウジング1内からシールケース部材2外(セット爪係合体24外)へと延びる一定肉厚の薄肉円筒体であるスリーブ32と、スリーブ32の先端部(後端部)に一体形成された円環状の厚肉部33と、厚肉部33に固定された円筒形状の密封環保持体34と、シールケース部材2外に露出するスリーブ32の基端部(前端部)32aに嵌合された円環状体であるスリーブ固定体35とからなる円筒状構造体である。スリーブ32は、スリーブ固定体35をこれに螺合させた第1スクリュー36をスリーブ32の基端部32aに締め付けることによりスリーブ32に固定させた状態で、スリーブ固定体35に螺合させた第2スクリュー37をスリーブ32の基端部32aに形成した貫通孔32bを介して軸本体31に締め付けることにより、軸本体31に固定されており、第2スクリュー37を操作(及び、必要に応じて第1スクリュー36を操作)することにより軸本体31に着脱できるようになっている。なお、シールケース部材2のケース本体21にはフラッシング流体の供給路26、クエンチング流体の供給路27及びドレン路28が形成されている。
固定密封環6は、図1に示す如く、スリーブ32の厚肉部33に固定された密封環保持体34にOリング61及びドライブピン62を介して嵌合させることにより、スリーブ32つまり回転軸部材3に固定された円環状体であり、その先端面(前端面)は軸方向に直交する平滑な環状平面である密封端面6aに形成されている。
可動密封環5は、図1に示す如く、一定肉厚の円筒状の密封環側Oリング保持部51aとその先端部(後端部)に一体形成された断面L字状をなす円環状の密封環固着部51bと密封環側Oリング保持部51aの基端部(前端部)に密封環側Oリング保持部51aより外径を小さくして一体形成された円筒状の係合部51cとからなる密封環保持体51と、その密封環固着部51bに固着された円環状体である密封環本体52と、密封環保持体51の係合部51cに嵌合された円環状板であるスプリング受体53とからなる円筒状構造物である。密封環本体52の先端面(後端面)は軸方向に直交する平滑な環状平面である密封端面5aに形成されている。可動密封環5は、これを嵌合するシールケース部材2との対向周面部に形成された第1及び第2シール面23a,51d間つまりシールケース部材2のケース側Oリング保持部23の内周面部に形成された第1シール面23aと可動密封環5の密封環側Oリング保持部51aの外周面部に形成された第2シール面51dとの間をこれに装填したOリング4によりシールした状態で、軸方向(前後方向)移動可能にシールケース部材2に保持されている。第1及び第2シール面23a,51dは回転軸部材3の軸本体31と同心をなす円柱面形状をなしている。
スプリング7は、図1に示す如く、スプリング保持体22と可動密封環5のスプリング受体53との間に装填されていて、可動密封環5の密封端面5aが固定密封環6の密封端面6aに押圧接触するように可動密封環5を固定密封環6方向(後方向)に附勢している。なお、スプリング受体53はスプリング7の附勢力により可動密封環5の密封環側Oリング保持部51aの基端部(係合部51cとの境界部)に係止されている。また、可動密封環5は、密封環保持体51の基端部分に形成された切欠部51eにスプリング保持体22の内周部に設けたドライブピン22aを係合させることにより、所定範囲での軸方向移動を許容された状態でシールケース部材2に対する相対回転が阻止されている。
なお、上記スラリ流体用メカニカルシールは、図1に鎖線図示する如く、シールケース部材2のセット爪係合体24にスリーブ固定体35に取り付けたセット爪38を係合させることにより、シールケース部材2及びこれに設けられた可動密封環5及びスプリング7等からなる静止側メカニカルシール構成部材とスリーブ32及びこれに設けられた固定密封環6等の回転側メカニカルシール構成部材とを当該スラリ流体用メカニカルシールの組み立て形態に連結一体化させることができるカートリッジ形メカニカルシールに構成されている。すなわち、前述した如く、第2スクリュー37(及び、必要に応じて第1スクリュー36)を操作することにより、当該組み立て形態で軸封部ハウジング1及び軸本体31に着脱(組み込み、取外し)できるように構成されている。
而して、以上のように構成されたスラリ流体用メカニカルシールにあっては、図1〜図3に示す如く、可動密封環保持部材であるシールケース部材2の第1シール面23aにOリング4の被密封流体領域A方向(後方向)への飛び出しを阻止する第1環状突起23b及び非密封流体領域B方向(前方向)への飛び出しを阻止する第2環状突起23cを一体形成して、Oリング4と第1環状突起23bと第1及び第2シール面23a,51dとで囲繞形成されたスラリ侵入空間8aにスラリ流体に対して不活性な粘性材8を充填している。各環状突起23b,23cは軸方向に直交する円環状板形状をなしており、その内径は、当該環状突起23b,23cの内周面と第2シール面51dとの径方向隙間C(図3参照)がOリング4の被密封流体領域A方向及び非密封流体領域B方向への飛び出しを阻止しうるに必要十分な寸法となるように、設定されている。
粘性材8としては、一般に、第1及び第2シール面23a,51d間の空間であって第1及び第2環状突起23b,23cで規制されるスラリ侵入空間を構成する部材(上記の例では、シールケース部材2のケース側Oリング保持部23及び可動密封環5の密封環保持体51)、当該スラリ侵入空間8aに装填されるOリング4及びスラリ流体に対して不活性なものであり、これらの部材4,23,51を腐食させたり又はスラリ流体と化学反応を起こしたりすることのない性状のグリース等が使用される。具体的には、フッ素樹脂系グリースを使用することが好ましく、特に、パーフルオロポリエーテル混和物(例えば、一般式RfO(CF二O)P(C二F四O)q(C三F6O)rRfで表されるパーフルオロポリエーテル(Rfはパーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基等のパーフルオロ低級アルキル基である)を基油として適宜の増稠剤(ポリテトラフルオロエチレン,テトラフルオロエチレン共重合体,フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロイソブチレン共重合体,六方格子窒化ホウ素,脂肪族ジカルボン酸金属塩,モノアミドモノカルボン酸金属塩,モノエステルカルボン酸金属塩,金属石けん,尿素化合物,シリカ,粘土,グラファイト,ポリテトラフルオロエチレン,テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペン共重合体等)等を混和させたもの)を使用することが好ましい。
また、粘性材8は、これを前記スラリ侵入空間8aに充填させることによりOリング4と第1及び第2シール面23a,51dとの相対運動を妨げることがない程度の流動性、潤滑性を有するものを使用することが好ましい。例えば、粘性材8としては、稠度200〜450程度のグリース等を使用することが好ましい。なお、稠度とは、「JIS規格 K2220−5.3.2」により円すい(質量102.5±0.05g)を保持具(質量45.50±0.02g)と共に粘性材中に垂直に5.0±0.1秒間進入させた後、指針の示度を10倍したもので表される数値であり、粘性材の軟らさかの程度を示すものである。
さらに、図2に示す如く、第1環状突起23bが形成された可動密封環保持部材であるシールケース部材2には、ゴム材又はプラスチック材で構成された円環状の粘性材流出防止板9が、その端面9aが第1環状突起23bの被密封流体領域A側の端面(後端面)23dに接触する状態で且つその内周面9bが第2シール面51dに近接又は接触する状態で、取り付けられている。
この例では、粘性材流出防止板9がゴム材製の円環状板であり、図2に示す如く、粘性材流出防止板9は、その外周端部9cをシールケース部材2のケース側Oリング保持部23の内周部に形成した円環状の凹溝23eに弾性的に強く嵌合させることにより、シールケース部材2に、その端面9aが第1環状突起23bの被密封流体領域A側の端面23dに接触する状態で且つその内周面9bが可動密封環5の第2シール面51dに近接する状態で、取り付けられている。粘性材流出防止板9の内周面9bの両端縁部(前後端縁部)は、図3に示す如く、円弧状に形成されている。
すなわち、粘性材流出防止板9の内径は第2シール面51dの径より若干大きく設定されており、図3に示す如く、当該粘性材流出防止板9の内周面9bと第2シール面51dとの径方向隙間(径方向間隔であり、以下「粘性材流出防止用隙間」という)cは第1環状突起23bの内周面と第2シール面51dとの径方向隙間(径方向間隔であり、以下「Oリング飛び出し防止用隙間」という)Cより極めて小さくなっている。粘性材流出防止用隙間cは、粘性材9の稠度及びスラリ流体に含まれる固形成分や凝固成分等のスラリ成分の大きさに応じて、当該粘性材9のスラリ侵入空間8aから被密封流体領域Aへの流出及び被密封流体領域Aからスラリ侵入空間8aへのスラリ成分の侵入を可及的に阻止しうる寸法に設定されている。粘性材流出防止用隙間cは1mm以下であることが好ましく、具体的には0.1〜0.8mmであることが好ましい。
以上のように構成されたスラリ流体用メカニカルシールにあっては、スラリ流体の被密封流体領域Aからスラリ侵入空間8aへの侵入が、当該空間8aに充填された粘性材8によって確実に阻止される。その結果、スラリ流体に含まれるスラリ成分がスラリ侵入空間8aに堆積,固着することがなく、可動密封環5のOリング4を介しての軸方向移動が円滑に行なわれることから、可動密封環5の追従性が損なわれず、密封端面5a,6aの接触面圧が適正に保たれて良好なシール機能が発揮される。特に、粘性材8として潤滑性を有するグリース等(例えば、フッ素樹脂系グリース)を使用した場合には、可動密封環5とOリング4との摩擦抵抗が小さくなり、可動密封環5の軸方向移動がより円滑に行なわれる。
さらに、スラリ侵入空間8aの被密封流体領域A側には、第1環状突起23bの被密封流体領域A側の端面23dに接触した状態で、粘性材流出防止板9が設けられていて、スラリ侵入空間8aを被密封流体領域Aに連通させる大きなOリング飛び出し防止用隙間Cに隣接して当該Oリング飛び出し防止用隙間Cと被密封流体領域Aとの間に微小な粘性材流出防止用隙間cが形成されるため、スラリ流体及びこれに含まれているスラリ成分の被密封流体領域Aからスラリ侵入空間8aへの侵入が更に効果的に防止されると共に、スラリ侵入空間8aに装填された粘性材8の被密封流体領域Aへの流出が可及的に防止され、粘性材8のスラリ侵入空間8aにおける充填状態が長期に亘って確保、維持されることになる。したがって、長期に亘って、粘性材8によるスラリ侵入空間8aへのスラリ流体及びスラリ成分の侵入が阻止されて、可動密封環5の追従不良が防止され、良好なメカニカルシール機能が発揮される。
ところで、粘性材流出防止板9はその外周端部9cをケース側Oリング保持部23に固定されているに過ぎないものであるため、被密封流体領域Aの圧力が大きい場合には、当該圧力により粘性材流出防止板9の自由端側部分(内周端側部分)が変形してOリング飛び出し防止用隙間Cに食い込み、可動密封環5の追従性が妨げられる虞れある。しかし、粘性材流出防止板9の自由端側部分は、Oリング飛び出し防止用隙間Cから第2シール面51dへと僅かにはみ出す内周端部分(図3に9Aで示す部分)を除いて、第1環状突起23bの端面23dに接触しているから、被密封流体領域Aの圧力によって変形することがなく、当該内周端部分がOリング飛び出し防止用隙間Cに食い込む虞れはない。
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良、変更することができる。
例えば、上記した実施の形態では、図3に示す如く、粘性材流出防止板9の内径を第2シール面51dの径より若干大きくして、その内周面9bをこれと第2シール面51dとの間に微小な粘性材流出防止用隙間cが生じるように第2シール面51dに近接させたが、図4に示す如く、粘性材流出防止板9の内径を第2シール面51dの径と同一として、その内周面9bを第2シール面51dに接触させるように構成してもよい。この場合、粘性材8として稠度の高いグリース等を使用しても、粘性材8のスラリ侵入空間8aから被密封流体領域Aへの流出を確実に防止することができ、スラリ侵入空間8aにおける粘性材8の充填状態が長期に亘って維持される。この場合、上記した実施の形態(粘性材流出防止板9の内周面9bと第2シール面51dとを接触させない場合)よりもさらに稠度の高い粘性材8も使用することができ、例えば、粘性材8として、稠度200〜500程度のグリース等を使用することが好ましい。また、粘性材8として潤滑性を有するグリース等(例えば、フッ素樹脂系グリース)を使用すれば、粘性材流出防止板9の内周面9bと第2シール面51dとの接触抵抗(摩擦抵抗)が小さくなり、両面9b,51dの接触抵抗により可動密封環5の追従性が妨げられることもない。なお、図4に示すスラリ流体用メカニカルシールの構成は、上記した点を除いて、図1〜図3に示すスラリ流体用メカニカルシールと同一であるから、当該メカニカルシールと同一構成部材については、図4において図1〜図3と同一符号を付することによりその詳細は省略する。
また、図3及び図4に示す例では、粘性材流出防止板9としてゴム材製のものを使用して、その外周端部9cをケース側Oリング保持部23に形成した凹溝23eに弾性的に強く嵌合させることによりシールケース部材2に取り付けるようにしたが、図5に示す如く、粘性材流出防止板109をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のプラスチック材で構成し、その外周端部109cをケース側Oリング保持部23に形成した円環状の凹溝23fに嵌合させると共に当該凹溝23fに隣接してケース側Oリング保持部23に形成した円環状の凹溝23gにスナップリング110を係合させることにより、シールケース部材2に取り付けるようにすることもできる。この場合においても、図3又は図4に示した粘性流出防止板9と同様に、粘性流出防止板109は、その端面109aを第1環状突起23bの端面23dに接触させると共にその内周面109bを第2シール面51dに近接又は接触させた状態で、シールケース部材2に取り付けられる。なお、図5に示すスラリ流体用メカニカルシールの構成は、上記した点を除いて、図1〜図3又は図4に示すスラリ流体用メカニカルシールと同一であるから、当該メカニカルシールと同一構成部材については、図5において図1〜図4と同一符号を付することによりその詳細は省略する。
また、図1〜図3、図4又は図5に示したものでは、第1及び第2環状突起23b,23cをシールケース部材2のケース側Oリング保持部23に設けたが、図6に示す如く、第1及び第2環状突起51f,51gを可動密封環5の密封環側Oリング保持部51aに設けるようにすることもできる。すなわち、図6に示すものでは、Oリング4が、密封環側Oリング保持部51aの外周面部に形成された第1シール面51hとケース側Oリング保持部23の内周面部に形成された第2シール面23hとの間に装填されており、上記粘性材8と同様の粘性材108が、Oリング4と第1環状突起51fと両シール面23h,51hとで囲繞形成されたスラリ侵入空間108aに充填されている。さらに、ゴム材製の粘性材流出防止板209の内周端部209cが、その端面209aが第1環状突起51fの端面51iに接触する状態で且つその外周面209bが第2シール面23hに近接又は接触する状態で、密封環側Oリング保持部51aに形成された円環状の凹溝51jに嵌合、固定されている。この場合においても、粘性材流出防止板209をPTFE等のプラスチック材で構成して、その内周端部209cを図5に示すものと同様にスナップリングを使用して密封環側Oリング保持部51aに取り付けるようにすることができる。図6に示すスラリ流体メカニカルシールにあっても、図1〜図3、図4又は図5に示すスラリ流体用メカニカルシールと同一の作用効果を奏することができる。なお、図6に示すスラリ流体用メカニカルシールの構成は、上記した点を除いて、図1〜図3、図4又は図5に示すスラリ流体用メカニカルシールと同一であるから、当該メカニカルシールと同一構成部材については、図6において図1〜図5と同一符号を付することによりその詳細は省略する。
また、図1〜図3、図4、図5又は図6に示すものでは、本発明を可動密封環保持部材をシールケース部材2とする静止型メカニカルシールに適用したが、本発明は、図7に示す如く、可動密封環保持部材を回転軸部材303とする回転型メカニカルシールに適用することもできる。
すなわち、図7に示すスラリ流体用メカニカルシールは、回転軸部材303にOリング304を介して軸方向移動可能に保持した可動密封環305とシールケース部材302に固定した固定密封環306との対向端面である密封端面305a,306aが接触状態で相対回転することにより、その接触部分305a,306aの外周側領域である被密封流体領域(機内領域)Aとその内周側領域である非密封流体領域(機外大気領域)Bとを区画して被密封流体領域Aのスラリ流体をシールするように構成されたシングルシールである。回転軸部材303は、軸本体331にスリーブ332を嵌合、固定させると共にスリーブ332にスプリング保持体333を固定させたものであり、可動密封環305は、回転軸部材303のスリーブ332にOリング304を介して軸方向移動可能に嵌合されたOリング保持体351とこれに固着した密封環本体352とで構成されており、Oリング保持体351とスプリング保持体333との間に装填したスプリング307により密封環本体351に形成した密封端面305aが固定密封環306の密封端面306aに押圧接触されるようになっている。Oリング304は、可動密封環305のOリング保持体351の内周面部に形成された第1シール面351aと回転軸部材303のスリーブ332の外周面部に形成された第2シール面332aとの間にこれをシールする状態で装填されており、被密封流体領域A方向への飛び出しを第1シール面351aに形成された第1環状突起353により阻止されると共に非密封流体領域B方向への飛び出しを第1シール面351aに形成された第2環状突起354により阻止されている。而して、Oリング304と第1環状突起353と両シール面351a,332aとで囲繞形成されたスラリ侵入空間308aには、上記した粘性材8と同様の粘性材308が充填されている。さらに、ゴム材又はPTFE等のプラスチック材で円環状板に構成された粘性材流出防止板309の外周端部309cを、上記した粘性材流出防止板9,109と同様に、その端面309aが第1環状突起353の端面353aに接触し且つその内周面309bが第2シール面332aに近接又は接触する状態で、可動密封環305のOリング保持体351に固定してある。かかる構成をなすスラリ流体用メカニカルシールにあっても、図1〜図3、図4、図5又は図6に示すスラリ流体用メカニカルシールと同一の作用効果が発揮される。
さらに、図1〜図3、図4、図5、図6及び図7に示す各スラリ流体用メカニカルシールは非密封流体領域Bが機外大気領域となるシングルシールであるが、本発明は非密封流体領域Bがエクスターナル流体領域となるタンデムシール又はダブルシールを構成する一次側シール(機内領域側メカニカルシール)として使用されるスラリ流体用メカニカルシールにも適用でき、上記各スラリ流体用メカニカルシールと同一の作用効果を奏しうる。
2 シールケース部材(可動密封環保持部材)
3 回転軸部材
4 Oリング
5 可動密封環
6 固定密封環
8 粘性材
8a スラリ侵入空間
9 粘性材流出防止板
9b 粘性材流出防止板の内周面
23a 第1シール面
23b 第1環状突起
23c 第2環状突起
23h 第2シール面
51d 第2シール面
51f 第1環状突起
51g 第2環状突起
51h 第1シール面
109 粘性材流出防止板
109b 粘性材流出防止板の内周面
208 粘性材
208a スラリ侵入空間
209 粘性材流出防止板
209b 粘性材流出防止板の外周面
302 シールケース部材
303 回転軸部材(可動密封環保持部材)
304 Oリング
305 可動密封環
306 固定密封環
308 粘性材
308a スラリ侵入空間
309 粘性材流出防止板
309b 粘性材流出防止板の内周面
332a 第2シール面
351a 第1シール面
353 第1環状突起
354 第2環状突起
A 被密封流体領域
B 非密封流体領域

Claims (4)

  1. シールケース部材及びこれを貫通する回転軸部材の一方である可動密封環保持部材にOリングを介して軸方向移動可能に嵌合された可動密封環とシールケース部材及び回転軸部材の他方に固定された固定密封環とが接触状態で相対回転することにより被密封流体領域と非密封流体領域とを区画して被密封流体領域のスラリ流体をシールするように構成されたスラリ流体用メカニカルシールであって、
    前記Oリングが、可動密封環と可動密封環保持部材との対向周面部に形成された第1及び第2シール面間にこれをシールする状態で装填されており、
    前記第1シール面に前記Oリングの被密封流体領域方向への飛び出しを阻止する第1環状突起及び非密封流体領域方向への飛び出しを阻止する第2環状突起が形成されており、
    前記Oリングと前記第1環状突起と前記第1及び第2シール面とで囲繞形成されたスラリ侵入空間に粘性材が充填されており、
    ゴム材又はプラスチック材で構成された円環状の粘性材流出防止板が、その端面が前記第1環状突起の被密封流体領域側の端面に接触する状態で且つその内外周面の一方が前記第2シール面に近接又は接触する状態で、取り付けられていることを特徴とするスラリ流体用メカニカルシール。
  2. 前記可動密封環保持部材がシールケース部材であり、前記第2シール面が前記可動密封環の外周面部に形成されており、前記第1シール面が当該可動密封環の外周面部に対向するシールケース部材の内周面部に形成されており、前記粘性材流出防止板の外周端部がシールケース部材に取り付けられており、当該粘性材流出防止板の内周面が前記第2シール面に近接又は接触していることを特徴とする、請求項1に記載するスラリ流体用メカニカルシール。
  3. 前記可動密封環保持部材が回転軸部材であり、前記第1シール面が前記可動密封環の内周面部に形成されており、前記第2シール面が当該可動密封環の内周面部に対向する回転軸部材の外周面部に形成されており、前記粘性材流出防止板の外周端部が可動密封環に取り付けられており、当該粘性材流出防止板の内周面が前記第2シール面に近接又は接触していることを特徴とする、請求項1に記載するスラリ流体用メカニカルシール。
  4. 前記粘性材がグリースであることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載するスラリ流体用メカニカルシール。
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