JP2021017001A - 記録装置 - Google Patents

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剛 村中
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Abstract

【課題】 本発明は、サーマルヘッドに供給する電圧の電圧降下を抑制することができる記録装置を提供する。【解決手段】 サーマルヘッド11に設けられた複数の発熱素子Rの一部と他の一部の通電のオン・オフを切り替える第1信号及び第2信号は、所定の長さのオン時間を有する複数の第1パルスと、前記第1パルスよりもオン時間が短い各種の第2パルスとを組み合わせて構成され、第1信号は、第2パルスのオン時間が短いものから徐々にオン時間が長くなる順序で第1パルスまでを配列した組み合わせとし、第2信号は、第1パルスのオン時間が長いものから徐々にオン時間が短くなる順序で第2パルスまでを配列した組み合わせとしたことを特徴とする。【選択図】 図7

Description

本発明は、熱転写により記録媒体に画像を記録する記録装置に関するものである。
従来、プラスチックカード等の記録媒体上に顔写真や文字情報等の画像を記録する記録装置が広く知られている。この種の記録装置では、インクリボンを介してサーマルヘッドにより記録媒体上に画像を直接記録する直接記録方式がある。また、インクリボンを介してサーマルヘッドにより転写フィルム上に画像を記録した後、転写フィルムに記録された画像を記録媒体に転写する間接記録方式がある。
特許文献1では、オン時間の長い複数のパルスと、オン時間の短い各種のパルスとを組み合わせた信号をサーマルヘッドに転送することで、1画素当たりの画像記録時間を短縮している。また、特許文献2では、電源電圧の容量小型化、電源電圧の安定性確保(電圧降下の防止)、サーマルヘッドの小型化等を図るために、サーマルヘッドへの通電が同時とならないように、通電開始タイミングに時間差が設けられている。
特開2002−154234号公報 特開2011−213014号公報
しかしながら、特許文献1、2では、サーマルヘッドに必要な電力を完全に分散化させると生産性が向上できないため、画像記録中の一部区間では電力を分散化させない区間があった。また、特許文献1では、オン時間の長い複数のパルスによってサーマルヘッドに熱を加えているときは、サーマルヘッドに必要な電力が分散化できていない区間が長くなってしまう傾向があった。そのためオン時間の長い複数のパルスで画像を記録しているときは、サーマルヘッドに必要な電力が集中してしまう。このため、ある区間では、サーマルヘッド供給電圧が電圧降下する。これによりサーマルヘッドに必要な熱が供給できなくなり、所望の解像度で画像記録できないといった課題があった。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、サーマルヘッドに供給する電圧の電圧降下を抑制することができる記録装置を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る記録装置の代表的な構成は、熱転写により記録媒体に画像を記録する記録装置であって、主走査方向に配列された複数の発熱素子を有するサーマルヘッドと、前記複数の発熱素子の通電タイミングを切り替える通電制御手段と、を有し、前記通電制御手段は、第1信号により前記複数の発熱素子の一部の通電のオン・オフを切り替え、前記第1信号とは異なる第2信号により前記複数の発熱素子の他の一部の通電のオン・オフを切り替えるように構成され、前記第1信号及び前記第2信号は、所定の長さのオン時間を有する複数の第1パルスと、前記第1パルスよりもオン時間が短い各種の第2パルスとを組み合わせて構成され、前記第1信号は、前記第2パルスのオン時間が短いものから徐々にオン時間が長くなる順序で前記第1パルスまでを配列した組み合わせとし、前記第2信号は、前記第1パルスのオン時間が長いものから徐々にオン時間が短くなる順序で前記第2パルスまでを配列した組み合わせとしたことを特徴とする。
本発明によれば、サーマルヘッドに供給する電圧の電圧降下を抑制することができる。
記録装置により記録媒体に画像と情報とを記録する記録システムの構成を示す図である。 記録装置の制御部の構成を示すブロック図である。 記録装置の構成を示す断面図である。 サーマルヘッド通電制御回路を示す図である。 ストローブ信号の組み合わせの一例を示す図である。 (a)は、ストローブ信号の分割オンのタイミングを説明する図である。(b)は、(a)のストローブ信号によりサーマルヘッドに流れる電流を示す図である。(c)は、(b)のサーマルヘッドに流れる電流により電圧降下するサーマルヘッド印加電圧を示す図である。 (a)は、比較例のストローブ信号の分割オンとパルス長との組み合わせを説明する図である。(b)は、実施例のストローブ信号の分割オンとパルス長との組み合わせを説明する図である。(c)は、変形例のストローブ信号の分割オンとパルス長との組み合わせを説明する図である。 サーマルヘッド内の奇数列と偶数列の各発熱素子でストローブ信号の分割オンとパルス長との組み合わせを変更する制御を示すフローチャートである。 (a)は、ヒートパルスのオン可能区間を示す図である。(b)は、画像形成したいヒートパルス幅を示す図である。(c)は、サーマルヘッド内の奇数列の各発熱素子の通電開始時点を示す図である。(d)は、サーマルヘッド内の偶数列の各発熱素子の通電開始時点を示す図である。 サーマルヘッド内の奇数列と偶数列の各発熱素子の通電開始時点を設定する制御を示すフローチャートである。
図により本発明に係る記録装置の一実施形態を具体的に説明する。
<記録システム>
図1及び図2を用いて記録装置1により記録媒体としてのプラスチックカード3に画像と情報とを記録する記録システム200の構成について説明する。図1は、記録装置1により記録媒体としてのプラスチックカード3に画像と情報とを記録する記録システム200の構成を示す図である。図2は、記録装置1の制御部120の構成を示すブロック図である。
図1に示す記録システム200は、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータからなる上位装置100と、記録装置1とを有して構成されている。上位装置100には、上位装置100によって生成されたデータ等の表示を行なう液晶ディスプレイ等のモニタ101が接続されている。更に、上位装置100には、上位装置100に命令やデータを入力するためのキーボード102aやマウス102b等の入力装置102が接続されている。図1及び図2に示す記録装置1は、熱転写により記録媒体としてのプラスチックカード3の表面上に顔写真や文字情報等の画像を記録するとともに、その記録媒体に磁気的ないし電気的な情報記録を行う。
記録装置1は、図示しないインターフェースを介して上位装置100に接続されている。上位装置100から記録装置1に画像を記録する画像データや磁気的ないし電気的記録データを送信して記録装置1により記録媒体としてのプラスチックカード3に対する記録動作等を指示することが可能である。記録装置1は、図2に示す操作部ユニット5を有しており、上位装置100から記録装置1に記録動作を指示する他に、操作部ユニット5から記録装置1に記録動作を指示することも可能である。
<記録装置>
次に、図3を用いて記録装置1の構成について説明する。図3は、記録装置1の構成を示す断面図である。図3に示すように、記録装置1は、記録媒体としてのプラスチックカード3に磁気的ないし電気的な情報記録を行う情報記録部Aを有する。更に、記録装置1は、熱転写により記録媒体としてのプラスチックカード3の表面上に顔写真や文字情報等の画像を記録する画像記録部Bを有する。更に、記録装置1は、記録媒体としてのプラスチックカード3を収容する収容部C,Dを有して構成されている。
<情報記録部>
情報記録部Aは、記録媒体としてのプラスチックカード3に磁気的な情報記録を行う磁気記録部42と、記録媒体としてのプラスチックカード3に電気的な情報記録を行う非接触式IC記録部43と、接触式IC記録部41とを有して構成されている。
<収容部>
収容部Cは、記録媒体としての複数枚のプラスチックカード3を立位姿勢で整列して収容しており、その先端には分離開口6が設けられている。収容部Cに収容されたプラスチックカード3は、付勢機構2によりピックアップローラ21に向かって付勢されている。ピックアップローラ21が図3の反時計回り方向に回転することにより最前列のプラスチックカード3から繰り出し、分離開口6から1枚ずつ分離されて反転ユニットFに向けて供給される。
<反転ユニット>
分離開口6から供給されたプラスチックカード3は、搬入ローラ22により挟持されて反転ユニットFに送られる。反転ユニットFは、図示しないハウジングに回転可能に軸受け支持された回転フレーム71と、回転フレーム71に支持された2つのローラ対23,24とを有して構成される。ローラ対23,24は、回転フレーム71の回転中心71aを挟んで互いに対向する位置に配置され、回転フレーム71に回転可能に支持されている。
反転ユニットFの外周には、磁気記録部42と、非接触式IC記録部43と、接触式IC記録部41とが配置されている。これらのプラスチックカード3の導入路は、回転フレーム71の回転中心71aを中心とした回転フレーム71の径方向にそれぞれ配置されている。
反転ユニットFが回転してローラ対23,24の何れかが搬入ローラ22に対向する位置に到達したとき、反転ユニットFの回転が停止し、搬入ローラ22により反転ユニットFに送られたプラスチックカード3をローラ対23,24により挟持して支持する。その後、回転フレーム71の回転に伴ってローラ対23,24により挟持されたプラスチックカード3が磁気記録部42と、非接触式IC記録部43と、接触式IC記録部41の何れかに向けて搬送可能な位置まで移動する。ローラ対23,24は、磁気記録部42と、非接触式IC記録部43と、接触式IC記録部41の何れかに向けてプラスチックカード3を搬入する。
ローラ対23,24により磁気記録部42と、非接触式IC記録部43と、接触式IC記録部41の何れかに搬入されたプラスチックカード3には、磁気的若しくは電気的にデータが書き込まれる。データが書き込まれたプラスチックカード3は、ローラ対23,24により反転ユニットF内に戻される。その後、反転ユニットFが回転してローラ対23,24の何れかが搬送経路16に設けられた搬送ローラ25に対向する位置に到達する。
このとき、反転ユニットFの回転が停止し、プラスチックカード3は、ローラ対23,24により搬送ローラ25に受け渡される。反転ユニットFから画像記録部Bに向けてプラスチックカード3を移送する搬送経路16には、プラスチックカード3を搬送する搬送ローラ25,27が配置されている。
<画像記録部>
搬送経路16の下流側には、搬送経路17が設けられている。搬送経路17の下部には、画像記録部Bが設けられている。プラスチックカード3は、反転ユニットFのローラ対23,24から搬送経路16に設けられた搬送ローラ25に受け渡される。その後、プラスチックカード3は、搬送ローラ27により搬送されて搬送経路17に設けられたプラテンローラ28とヒートローラ35とにより構成される二次転写部8に到達する。二次転写部8において、画像記録部Bによりプラスチックカード3の表裏面に顔写真、文字データ等の画像を記録する。
プラスチックカード3の表裏面を反転させる場合には、反転ユニットFが回転してローラ対23,24の何れかが搬送ローラ25に対向する位置に到達したとき、プラテンローラ28と搬送ローラ27と搬送ローラ25とを逆回転させる。そして、片面に画像が記録されたプラスチックカード3をローラ対23,24により反転ユニットF内に戻した後、反転ユニットFを反周回転させる。
これによりプラスチックカード3の表裏面が反転する。そして、ローラ対23,24によりプラスチックカード3を搬送ローラ25に受け渡して表裏面が反転したプラスチックカード3を搬送ローラ27により二次転写部8に搬送する。そして、二次転写部8において、画像記録部Bによりプラスチックカード3の他方の面に顔写真、文字データ等の画像を記録することができる。
画像記録部Bには、フィルム状の転写フィルム51を搬送する搬送装置4が設けられている。画像記録部Bには、搬送装置4により搬送される転写フィルム51に対して、サーマルヘッド11によりインクリボン56を介して転写フィルム51に画像を転写する一次転写部7が設けられている。更に、画像記録部Bには、プラテンローラ28とヒートローラ35との間に導かれたプラスチックカード3の表面に転写フィルム51に転写された画像を二次転写する二次転写部8が設けられている。
<転写フィルム>
転写フィルム51は、転写フィルムカセット9に設けられた操出ロール53と巻取ロール52とにそれぞれ巻回されている。巻取ロール52は、モータMR2の回転駆動により回転し、操出ロール53に巻回された転写フィルム51を巻き取る。フィルム搬送ローラ33は、転写フィルム51を移送する主要な駆動ローラである。フィルム搬送ローラ33の回転駆動を制御することで転写フィルム51の搬送量及び搬送停止位置が決まる。
フィルム搬送ローラ33の駆動時には、巻取ロール52を回転させるモータMR2も駆動する。モータMR2は、巻取ロール52を回転することにより操出ロール53から繰り出された転写フィルム51を巻き取るためのものであって、転写フィルム51の搬送を主体的に駆動するものではない。
フィルム搬送ローラ33の表面には、ピンチローラ34a,34bが当接可能に配置されている。ピンチローラ34a,34bは、図示しない移動機構によりフィルム搬送ローラ33の表面に対して進出及び退避するように移動可能に構成されている。図3に示すように、ピンチローラ34a,34bがフィルム搬送ローラ33の表面に対して進出して圧接することで転写フィルム51をフィルム搬送ローラ33の表面に巻き付けている。これにより転写フィルム51はフィルム搬送ローラ33の回転数に応じて正確な距離の搬送が行われる。
<インクリボン>
インクリボン56は、カセット55に設けられた操出ロール58と巻取ロール57とにそれぞれ巻回されている。巻取ロール57は、モータMR1の回転駆動により回転し、操出ロール58に巻回されたインクリボン56を巻き取る。
<一次転写部>
プラテンローラ31とサーマルヘッド11とは、一次転写部7を構成しており、プラテンローラ31に対向する位置にサーマルヘッド11が配置されている。サーマルヘッド11は、転写フィルム51の搬送方向と直交する方向である主走査方向に配列された複数の抵抗体からなる発熱素子Rを有して構成される。
サーマルヘッド11は、ヘッドコントロール用IC(Integrated Circuit;集積回路)からなるサーマルヘッド通電制御部125により画像データに従って加熱制御される。そして、昇華型のインクリボン56を用いて転写フィルム51に画像を記録する。ここで、昇華型のインクリボン56とは、サーマルヘッド11によりインクリボン56に熱を加えて染料を昇華し、転写フィルム51やプラスチックカード3の表面に付着させるものである。冷却ファン12は、サーマルヘッド11を冷却するためのものである。
転写フィルム51への画像の記録が終了したインクリボン56は、剥離コロ32と剥離部材26とにより転写フィルム51から引き剥がされる。剥離部材26は、カセット55に設けられている。剥離コロ32は、記録時に図示しない移動機構により剥離部材26に向かって移動して両者で転写フィルム51とインクリボン56とを挟持することで両者の剥離が行われる。
剥離コロ32と剥離部材26とにより転写フィルム51から剥離されたインクリボン56は、モータMR1の回転駆動により巻取ロール57に巻き取られる。一方、転写フィルム51は、フィルム搬送ローラ33とピンチローラ34a,34bとにより挟持されて、プラテンローラ28とヒートローラ35とにより形成される二次転写部8まで搬送される。
<二次転写部>
二次転写部8では、転写フィルム51は、プラスチックカード3と共にヒートローラ35とプラテンローラ28とにより挟持されてヒートローラ35の熱により転写フィルム51上の画像がプラスチックカード3の表面に転写される。ヒートローラ35は、図示しない昇降機構により転写フィルム51を介してプラテンローラ31に対して圧接、離間するように構成されている。
搬送経路17は、二次転写部8において、画像記録部Bにより画像が記録された後のプラスチックカード3を収容部Dに設けられた収容スタッカ60上に移送する。搬送経路17には、プラスチックカード3を搬送する搬送ローラ29,30が配置されている。
搬送経路17上で、搬送ローラ29と搬送ローラ30との間には、デカール機構13が設けられている。デカール機構13は、搬送ローラ29と搬送ローラ30とにより挟持して保持された状態のプラスチックカード3の搬送方向中央部を押圧することによりヒートローラ35による熱転写によりプラスチックカード3に生じたカールを矯正する。デカール機構13は、カム10の回転により図3の上下方向に移動可能に構成されている。収容部Dは、画像記録部Bから送られたプラスチックカード3を収容スタッカ60上に収容するように構成されている。収容スタッカ60は、昇降機構61により図3の上下方向に移動可能に構成されている。
<制御部>
図2に示すように、制御部120は、記録装置1の全体の制御を行うCPU(Central Processing Unit;中央演算装置)122を備えている。CPU122には、記録装置1の基本制御動作を行うプログラム及びプログラムデータが記憶されたROM(Read Only Memory;リードオンリメモリ)14が接続されている。また、CPU122には、CPU122のワークエリアとして働くRAM(Random Access Memory;ランダムアクセスメモリ)15が接続されている。
CPU122には、上位装置100との通信を行うための図示しないインターフェースが接続されている。更に、CPU122には、プラスチックカード3に記録すべき画像データやプラスチックカード3の磁気ストライプ部や内蔵ICに磁気的ないし電気的に記録すべき記録データ等を一時的に格納するバッファメモリ121が接続されている。
また、CPU122には、図示しない各種センサからの信号を制御するセンサ制御部123が接続されている。更に、CPU122には、記録装置1に設けられた各種ローラや移動機構等を駆動する各モータに駆動パルスや駆動電力を送出するモータドライバ等を制御するアクチュエータ制御部124が接続されている。更に、CPU122には、サーマルヘッド11を構成する発熱素子Rへの熱エネルギを制御するためのサーマルヘッド通電制御部125が接続されている。
サーマルヘッド通電制御部125は、複数の発熱素子Rの通電タイミングを切り替える通電制御手段として構成される。更に、CPU122には、操作部ユニット5を制御するための操作表示制御部126が接続されている。更に、CPU122には、情報記録部Aが接続されている。電源130は、制御部120に電源を供給し、制御部120を通じて、サーマルヘッド11、操作部ユニット5及び情報記録部Aに電源を供給している。
<サーマルヘッド通電制御部>
次に、図4を用いて記録装置1のサーマルヘッド通電制御部125の構成について説明する。図4は、サーマルヘッド通電制御回路を示す図である。サーマルヘッド11には、N個の発熱素子Rが主走査方向に配列されている。1個の発熱素子Rによる1印刷ラインに対する印刷処理が転写フィルム51に記録される画像の1画素(1ドット)を構成する。図4では、サーマルヘッド11の発熱素子Rを抵抗体として表している。本実施形態では、IC1〜IC7に対応して、1344個の発熱素子Rが192個ずつの7つのブロック(第1ブロック〜第7ブロック)に区分されている。
各発熱素子Rの一端は、電源電圧からなるサーマルヘッド印加電圧VHに接続されている。各発熱素子Rの他端は、各発熱素子Rが属するブロックに対応するIC1〜IC7にそれぞれ接続されている。各IC1〜IC7は、例えば、192個のAND回路及びNOT回路を有して構成されている。また、各IC1〜IC7には、ストローブ信号としての第1ストローブ信号(STB1)及び第2ストローブ信号(STB2)が入力される構成になっている。
シフトレジスタSRには、CPU122から印刷ラインデータ信号(DATA)、クロック信号(CLK)及び印刷ラインデータ信号(DATA)を取り込むためのラッチ信号(LATCH)が入力される。サーマルヘッド印加電圧VHと、サーマルヘッドグランド電圧VGNDとの間には、各発熱素子Rへの通電によるサーマルヘッド印加電圧VHの電圧降下を緩和させるための電解キャパシタCaが接続されている。
このような構成において、各発熱素子Rに対応したシフトレジスタSR内に印刷ラインデータ信号(DATA)がある。サーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rをオンさせる第1ストローブ信号(STB1)及び、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rをオンさせる第2ストローブ信号(STB2)がオン状態になったときに、対応する発熱素子Rが発熱される。
<ストローブ信号>
次に、図5を用いてストローブ信号の組み合わせの一例について説明する。図5は、ストローブ信号の組み合わせの一例を示す図である。1画素を複数パルスで階調表現を行う際は、オン時間の長い複数のパルスとオン時間の短い各種のパルスの組み合わせによって画像記録処理を行う。前記パルスの組み合わせ信号をストローブ信号という。ストローブ信号には、図9(a)のヒートパルスのオン可能区間αで示すように、各発熱素子Rに通電できる通電設定範囲があり、この範囲内のパルスの組み合わせにて画像記録を行う。
図5では、オン時間の短い各種のパルスからオン時間の長い複数のパルスの順序の組み合わせで階調表現を示している。逆に、オン時間の長い複数のパルスからオン時間の短い各種のパルスの順序の組み合わせで階調表現を示しても良い。また、オン時間の長い複数のパルスの最大値を図5では32[μsec]としているが、異なる数値(例えば、64、128)でも構わない。尚、図5に示された、オン時間のパルスは、下側がON、上側がOFFである。
<電力の分散方法>
次に、図6を用いて、サーマルヘッド11に加える電力の分散方法の一例について説明する。図6(a)は、ストローブ信号の分割オンのタイミングを説明する図である。図6(b)は、図6(a)のストローブ信号によりサーマルヘッド11に流れる電流を示す図である。図6(c)は、図6(b)のサーマルヘッド11に流れる電流により電圧降下するサーマルヘッド印加電圧VHを示す図である。ここで、分割オンとは、第1ストローブ信号(STB1)と第2ストローブ信号(STB2)のオン/オフするタイミングをずらすことをいう。
図6(a)に示すように、1ライン分の画像記録処理に対し、第1ストローブ信号(STB1)は、時刻t1でオン状態となり、第2ストローブ信号(STB2)は、時刻t2でオン状態となる。その後、第1ストローブ信号(STB1)は、時刻t3でオフ状態となり、第2ストローブ信号(STB2)は、時刻t4でオフ状態となる。このように、第1ストローブ信号(STB1)と第2ストローブ信号(STB2)のオン/オフするタイミングをずらす。これによりサーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rが同時にオンする時間を低減し、サーマルヘッド11に必要な電力が分散される。
<比較例>
次に、図7(a)を用いて、比較例の記録動作について説明する。図7(a)に示す比較例では、1画素の画像を記録するとき、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rのストローブ信号の組み合わせを考慮する。ここで、オン時間の短い各種のパルスPo1〜Po5、Pe1〜Pe5を考慮する。更に、オン時間の長い複数のパルスPo6〜Po7,…,Po(n−1),Pon、Pe6,Pe7,…,Pe(n−1),Penを考慮する。比較例では、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rで共にオン時間の短い各種のパルスからオン時間の長い複数のパルスのようにパルス長が徐々に長くなる組み合わせのストローブ信号によって画像記録を行っている。
尚、図5及び図7に示したn回目は、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rを温めた回数である。サーマルプリンタでは、サーマルヘッド11に熱を加えた時間に比例して、画像濃度が濃くなる。そのため、画像濃度の階調表現をする際には、サーマルヘッド11に加える熱を変化させる必要がある。例えば、256階調(画像無しを0階調とし、画像濃度が最も濃いものを255階調とする)を出すには、大きく分けると、二つの方法がある。(1)先ず一つ目は、同じ時間のパルスを供給して、サーマルヘッド11を温める。具体的には、長さ1msecのパルスを255回に分けてサーマルヘッド11に加える。
(2)次に二つ目は、異なる時間のパルスを組み合わせることで、サーマルヘッド11を温める。具体的には、以下の時間のパルスを12回に分けて加える。(2−1)長さ1msecのパルスを1回に分けて加える(1回目)。(2−2)長さ2msecのパルスを1回に分けて加える(2回目)。(2−3)長さ4msecのパルスを1回に分けて加える(3回目)。(2−4)長さ8msecのパルスを1回に分けて加える(4回目)。(2−5)長さ16msecのパルスを1回に分けて加える(5回目)。(2−6)長さ32msecのパルスを1回に分けて加える(6,7,8,9,10,11,12回目)。
これより、例えば、256階調を出す場合には、n=12回目で終わる。また、512階調を出出す場合には、n=20回目まで実施する。そのため、「n」の値は、適用する機種によって数値が異なる。
図7(a)に示すサーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rにオン時間の長い複数のパルスPo6〜Po7,…,Po(n−1),Pon、Pe6,Pe7,…,Pe(n−1),Penの熱を加えているときを考慮する。このときは、図6(a)に示すように、サーマルヘッド11に加える電力を分散させても、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rが同時に発熱する区間H5〜H7,H(n−1),Hnが長い時間で生じてしまう。このとき、サーマルヘッド11に流れる電流やサーマルヘッド11内の配線抵抗等の影響によりサーマルヘッド印加電圧VHが低下し、サーマルヘッド11へ供給する電力が低減してしまうという課題があった。
<実施例>
次に、図7(b)及び図8を用いて、実施例の記録動作について説明する。図7(b)に示す実施例では、1画素の画像を記録するとき、サーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rのストローブ信号の組み合わせを考慮する。本実施例では、オン時間の短い各種のパルスPo2〜Po5からオン時間の長い複数のパルスPo6〜Po7,…,Po(n−1),Ponのようにパルス長が徐々に長くなる組み合わせのストローブ信号によって画像記録を行う。
一方、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rのストローブ信号の組み合わせを考慮する。本実施例では、オン時間の長い複数のパルスPe1〜Pe7からオン時間の短い各種のパルスPe(n−1),Penのようにパルス長が徐々に短くなる組み合わせのストローブ信号によって画像記録を行う。
図8は、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rでストローブ信号の分割オンとパルス長との組み合わせを変更する制御を示すフローチャートである。図8のステップS1において、パーソナルコンピュータ等の上位装置100から受信した画像データに基づいて、通電制御手段としてのサーマルヘッド通電制御部125は、通電対象を判断する。即ち、画像データがサーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録するのか、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録するのかを判断する。
サーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録する場合には、ステップS2に進む。ステップS2において、サーマルヘッド通電制御部125は、図7(b)に示す組み合わせとする。即ち、低階調を表現する各種の小パルスPo2〜Po5から高階調を表現する大パルスPo6〜Po7,…,Po(n−1),Ponのようにパルス長が徐々に長くなる組み合わせとする。その後、処理を終了する。
本実施形態では、異なる時間のパルスを組み合わせることで、サーマルヘッド11を温めるものである。そのためサーマルヘッド11に熱を加えた時間に比例して、画像濃度は濃くなる。このことから高階調(階調性が高い)は、サーマルヘッド11を温める時間が長いパルスで表現することができる。一方、低階調(階調性が低い)は、サーマルヘッド11を温める時間が短いパルスで表現することができる。
たとえば、階調の低い値を左右するのは、長さが1msec〜16msecのパルスをオンするかどうかに依存する。このため、これらを低階調を表現するパルスとしている。これに対して、階調の高い値を左右するのは、長さが32msecのパルスを何回オンするかに依存する。このため、これらを高階調を表現するパルスとしている。
ステップS1において、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録する場合には、ステップS3に進む。ステップS3において、サーマルヘッド通電制御部125は、図7(b)に示すように、高階調を表現する大パルスPe1〜Pe7から低階調を表現する各種の小パルスPe(n−1),Penのように徐々にパルス長が短くなる組み合わせとする。その後、処理を終了する。
即ち、通電制御手段としてのサーマルヘッド通電制御部125は、図7(b)に示す第1信号としてのパルスPo2〜Po7,…,Po(n−1),Ponを考慮する。そして、第1信号により複数の発熱素子Rの一部としてのサーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rの通電のオン・オフを切り替える。また、サーマルヘッド通電制御部125は、第1信号とは異なる図7(b)に示す第2信号としてのパルスPe1〜Pe7,…,Pe(n−1),Penを考慮する。そして、第2信号により複数の発熱素子Rの他の一部としてのサーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rの通電のオン・オフを切り替える。
第1信号及び第2信号は、それぞれ所定の長さのオン時間(図5に示す長さ32)を有する複数の第1パルスとしてのパルスPo6〜Po7,…,Po(n−1),Pon及びパルスPe1〜Pe7を組み合わせる。更に、第1信号及び第2信号は、前記第1パルスよりもオン時間が短い(図5に示す長さ1、2、4、8、16)各種の第2パルスとしてのパルスPo2〜Po5及びパルスPe(n−1),Penを組み合わせて構成される。
サーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rの通電のオン・オフを切り替える第1信号を考慮する。このとき、第1信号は、第2パルスとしての低階調を表現する各種の小パルスPo2〜Po5のオン時間が短いものから徐々にオン時間が長くなる順序で、第1パルスとしての高階調を表現する大パルスまでを配列した組み合わせとしている。第1パルスとしての高階調を表現する大パルスは、図7(b)に示すパルスPo6〜Po7,…,Po(n−1),Ponである。
一方、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rの通電のオン・オフを切り替える第2信号を考慮する。このとき、第2信号は、第1パルスとしての高階調を表現する大パルスPe1〜Pe7のオン時間が長いものから徐々にオン時間が短くなる順序で、第2パルスとしての低階調を表現する各種の小パルスまでを配列した組み合わせとしている。第2パルスとしての低階調を表現する各種の小パルスは、図7(b)に示すパルスPe(n−1),Penである。
これにより図7(a)に示す比較例と比較して、図7(b)に示す実施例では、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rが同時に発熱する区間H5〜H7では、同時に発熱する時間がほぼ同じである。しかし、区間H(n−1),Hnでは、同時に発熱する時間が大幅に短くなり、サーマルヘッド11に供給する電力が分散される。これによりサーマルヘッド11に流れる電流やサーマルヘッド11内の配線抵抗等の影響によるサーマルヘッド印加電圧VHの低下を抑制し、サーマルヘッド11へ供給する電力の低減を抑制することができる。
<変形例>
次に、図7(c)、図9及び図10を用いて、変形例の記録動作について説明する。尚、前記実施例と同様に構成したものは、重複する説明を省略する。
<ストローブ信号の分割オンのタイミング>
図9を用いて、ストローブ信号の分割オンのタイミングの構成について説明する。図9は、ストローブ信号の分割オンのタイミングを説明する図である。図9(a)は、ヒートパルスのオン可能区間αを示す図である。図9(b)は、画像記録したいヒートパルス幅βを示す図である。図9(c)は、サーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rの通電開始時点ts1を示す図である。図9(d)は、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rの通電開始時点ts2を示す図である。
<ストローブ信号の通電設定範囲>
図9(a)に示すように、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rのストローブ信号の各パスルに対して、ストローブ信号の通電設定範囲としてのヒートパルスのオン可能区間αがある。また、各発熱素子Rに通電が開始できる時点ts1と、各発熱素子Rの通電を終えないといけない時点teがある。各発熱素子Rへの通電が設定できるストローブ信号は、図9(a)に示すヒートパルスのオン可能区間α内で設定しなければならない。
図9(b)に示すように、ストローブ信号のオン時間としての画像記録したいヒートパルス幅がβの場合を考慮する。このとき、図9(c)に示すサーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録する際には、各発熱素子Rに通電が開始できる時点ts1から画像記録したいヒートパルス幅βでサーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電を行う。
図9(d)に示すように、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録する際を考慮する。このときには、各発熱素子Rの通電を終えないといけない時点teから画像記録したいヒートパルス幅β分だけさかのぼった時点ts2から画像記録したいヒートパルス幅βでサーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに通電を行う。ここで、時点ts2は、ヒートパルスのオン可能区間をα、画像記録したいヒートパルス幅をβとしたとき、各発熱素子Rに通電が開始できる時点ts1から(α−β)時間が経過した時点である。
図7(c)は、変形例を示す図である。変形例では、1画素の画像を記録するとき、サーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電を行うストローブ信号の組み合わせを考慮する。このとき、オン時間の短い各種のパルスPo2〜Po5からオン時間の長い複数のパルスPo6〜Po7,…,Po(n−1),Ponのようにパルス長が徐々に長くなる組み合わせとする。更に、図9(c)に示すように、ストローブ信号の通電設定範囲としてのヒートパルスのオン可能区間αの通電開始時点ts1からサーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電を行う組み合わせのストローブ信号によって画像記録を行う。
一方、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rは、オン時間の長い複数のパルスPe1〜Pe7からオン時間の短い各種のパルスPe(n−1),Penのようにパルス長が徐々に短くなる組み合わせとする。更に、図9(d)に示すように、ストローブ信号の通電設定範囲としてのヒートパルスのオン可能区間αの通電終了時点teから発熱素子Rに通電したい時間であって画像記録したいヒートパルス幅β分さかのぼった時点ts2を考慮する。この時点ts2から発熱素子Rに画像記録したいヒートパルス幅βの時間だけ通電を行う組み合わせのストローブ信号によって画像記録を行う。
また、図7(c)に示す変形例では、1画素の画像を記録するとき、サーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電を行うストローブ信号の組み合わせを考慮する。このとき、オン時間の短い各種のパルスPo2〜Po5からオン時間の長い複数のパルスPo6〜Po7,…,Po(n−1),Ponのようにパルス長が徐々に長くなる組み合わせのストローブ信号とする。更に、図9(c)に示すストローブ信号の通電設定範囲としてのヒートパルスのオン可能区間αの通電開始時点ts1からサーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電を行う組み合わせのストローブ信号によって画像記録を行う。
一方、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに通電を行うストローブ信号の組み合わせを考慮する。このとき、オン時間の長い複数のパルスPe1〜Pe7からオン時間の短い各種のパルスPe(n−1),Penのようにパルス長が徐々に短くなる組み合わせのストローブ信号とする。
更に、図9(d)に示すように、ストローブ信号の通電設定範囲としてのヒートパルスのオン可能区間αの通電終了時点teを考慮する。この時点teからサーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに通電したい時間としての画像記録したいヒートパルス幅β分さかのぼった時点ts2を考慮する。この時点ts2からサーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに画像記録したいヒートパルス幅βの時間だけ通電を行う組み合わせのストローブ信号によって画像記録を行う。
図10は、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rの通電開始時点を設定する制御を示すフローチャートである。図10のステップS11において、パーソナルコンピュータ等の上位装置100から受信した画像データに基づいて、通電制御手段としてのサーマルヘッド通電制御部125は、通電対象を判断する。即ち、画像データがサーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録するのか、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録するのかを判断する。パーソナルコンピュータ等の上位装置100から受信した画像データは、バッファメモリ121に記憶される。
サーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録する場合には、ステップS12に進む。ステップS12において、サーマルヘッド通電制御部125は、図9(c)に示すように、発熱素子Rに通電が開始できる時点ts1からサーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rに通電を行う。その後、処理を終了する。
ステップS11において、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに通電して画像を記録する場合には、ステップS13に進む。ステップS13において、サーマルヘッド通電制御部125は、図9(b)に示す画像記録したいヒートパルス幅βをバッファメモリ121から読み出す。次に、ステップS14に進んで、サーマルヘッド通電制御部125は、図9(d)に示すように、発熱素子Rの通電を終えないといけない時点teを考慮する。この時点teからステップS13で読み出した通電したい時間としての画像記録したいヒートパルス幅β分さかのぼった時点ts2を考慮する。この時点ts2からサーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rに通電を行う。その後、処理を終了する。
本変形例では、前記実施例の構成に加えて、サーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rの通電のオン・オフを切り替える第1信号を考慮する。更に、サーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rの通電のオン・オフを切り替える第2信号を考慮する。第1信号及び第2信号は、図9(a)のヒートパルスのオン可能区間αで示される所定時間の通電可能範囲が設けられる。
第1信号としてのパルスPo2〜Po7,…,Po(n−1),Ponは、図9(c)に示す通電可能範囲の通電開始時点ts1から複数の発熱素子Rの一部としてのサーマルヘッド11内の奇数列の各発熱素子Rの通電をオンする。第2信号としてのパルスPe1〜Pe7,…,Pe(n−1),Penは、図9(d)に示す通電可能範囲の通電終了時点teから所定のオン時間として図9(b)の画像記録したいヒートパルス幅βの時間をさかのぼった時点ts2を考慮する。そして、その時点ts2から複数の発熱素子Rの他の一部としてのサーマルヘッド11内の偶数列の各発熱素子Rの通電をオンする。
これにより図7(b)の実施例と比較して、図7(c)の変形例では、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rが同時に発熱する区間H6,H7が更に短い時間になる。また、図7(b)の実施例であった同時に発熱する区間H5,H(n−1),Hnが無くなった。これによりサーマルヘッド11に供給する電力が更に分散される。これによりサーマルヘッド11に流れる電流やサーマルヘッド11内の配線抵抗等の影響によるサーマルヘッド印加電圧VHの低下を更に抑制し、サーマルヘッド11へ供給する電力の低減を更に抑制することができる。
このように、サーマルヘッド11内の奇数列と偶数列の各発熱素子Rへの通電を切り替えるストローブ信号のオンタイミングを分散させる。これによりサーマルヘッド11に大きな電流を流す期間が短縮し、サーマルヘッド11に供給する電圧の電圧降下を抑制することで、所望の解像度で画像を記録することが可能になる。
R…発熱素子
11…サーマルヘッド

Claims (2)

  1. 熱転写により記録媒体に画像を記録する記録装置であって、
    主走査方向に配列された複数の発熱素子を有するサーマルヘッドと、
    前記複数の発熱素子の通電タイミングを切り替える通電制御手段と、
    を有し、
    前記通電制御手段は、第1信号により前記複数の発熱素子の一部の通電のオン・オフを切り替え、前記第1信号とは異なる第2信号により前記複数の発熱素子の他の一部の通電のオン・オフを切り替えるように構成され、
    前記第1信号及び前記第2信号は、所定の長さのオン時間を有する複数の第1パルスと、前記第1パルスよりもオン時間が短い各種の第2パルスとを組み合わせて構成され、
    前記第1信号は、前記第2パルスのオン時間が短いものから徐々にオン時間が長くなる順序で前記第1パルスまでを配列した組み合わせとし、
    前記第2信号は、前記第1パルスのオン時間が長いものから徐々にオン時間が短くなる順序で前記第2パルスまでを配列した組み合わせとしたことを特徴とする記録装置。
  2. 前記第1信号及び前記第2信号は、所定時間の通電可能範囲が設けられ、
    前記第1信号は、前記通電可能範囲の通電開始時点から前記複数の発熱素子の一部の通電をオンし、
    前記第2信号は、前記通電可能範囲の通電終了時点から所定のオン時間をさかのぼった時点から前記複数の発熱素子の他の一部の通電をオンすることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
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