JP2021014379A - セメント用強度向上剤、セメント用添加剤、セメント組成物、および、セメント強度向上方法 - Google Patents

セメント用強度向上剤、セメント用添加剤、セメント組成物、および、セメント強度向上方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るセメント用強度向上剤、セメント用添加剤を提供する。また、そのようなセメント用添加剤を含むセメント組成物を提供する。さらに、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るセメント強度向上方法を提供する。【解決手段】本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤は、一般式(1)で表される化合物(A)を含む。【化1】(一般式(1)中、Xは、−CO−または−CH2CH2NHCO−を表し、R1は、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、R2Oは、同一または異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の整数であり、R3は、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、セメント用強度向上剤、セメント用添加剤、セメント組成物、および、セメント強度向上方法に関する。
モルタルやコンクリートなどのセメント組成物は、一般に、セメントと骨材と水を含んでおり、流動性を高めて減水させるために、好ましくはセメント混和剤がさらに含まれる。
最近、セメント組成物に対し、減水性能の向上に加えて、硬化物の強度性能の向上の要求が多くなってきている。例えば、セメント組成物の用途によっては、早期の強度発現が望まれており、各種検討がなされている(例えば、特許文献1)。
他方、セメント組成物の用途によっては、セメント組成物の硬化物の長期にわたっての強度向上(例えば4週間レベルでの強度向上など)が求められるようになっている。
特開2011−84459号公報
本発明の課題は、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るセメント用強度向上剤、セメント用添加剤を提供することにある。また、そのようなセメント用添加剤を含むセメント組成物を提供することにある。さらに、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るセメント強度向上方法を提供することにある。
本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤は、一般式(1)で表される化合物(A)を含む。
Figure 2021014379
(一般式(1)中、Xは、−CO−または−CHCHNHCO−を表し、Rは、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、ROは、同一または異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の整数であり、Rは、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。)
一つの実施形態においては、上記−(RO)−が、オキシエチレン基と炭素数3〜18のオキシアルキレン基とによって構成される。
一つの実施形態においては、上記化合物(A)が一般式(2)で表される。
Figure 2021014379
(一般式(2)中、Rは、炭素数6〜22のアルキル基またはアルケニル基を表し、pおよびqは、それぞれ平均付加モル数を表し、2<p+q<300であり、かつ、0.01<p/(p+q)<0.8の関係を満たし、Rは、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。)
一つの実施形態においては、上記Rが、ジカルボン酸の残基である。
一つの実施形態においては、上記Rが、一般式(3)または一般式(4)で表される基である。
Figure 2021014379
(一般式(3)中、Yは、水素原子、1価金属、2価金属、アンモニウム、または有機アミンを表す。)
Figure 2021014379
(一般式(4)中、Yは、水素原子、1価金属、2価金属、アンモニウム、または有機アミンを表す。)
本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、一般式(1)で表される化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含む。
Figure 2021014379
(一般式(1)中、Xは、−CO−または−CHCHNHCO−を表し、Rは、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、ROは、同一または異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の整数であり、Rは、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。)
一つの実施形態においては、上記アルカノールアミン化合物(B)が、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルイソプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、メチルジイソプロパノールアミン、ジエタノールイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールエタノールアミン、テトラヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、トリス(2−ヒドロキシブチル)アミンからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
一つの実施形態においては、上記遅延剤(C)が、オキシカルボン酸もしくはその塩、ケト酸もしくはその塩、糖、糖アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
本発明の実施形態によるセメント組成物は、本発明の実施形態によるセメント用添加剤を含む。
本発明の実施形態によるセメント強度向上方法は、一般式(1)で表される化合物(A)を用いる。
Figure 2021014379
(一般式(1)中、Xは、−CO−または−CHCHNHCO−を表し、Rは、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、ROは、同一または異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の整数であり、Rは、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。)
本発明によれば、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るセメント用強度向上剤、セメント用添加剤を提供することができる。また、そのようなセメント用添加剤を含むセメント組成物を提供することができる。さらに、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るセメント強度向上方法を提供することができる。
本明細書中で「(メタ)アクリル」との表現がある場合は、「アクリルおよび/またはメタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」との表現がある場合は、「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を意味し、「(メタ)アリル」との表現がある場合は、「アリルおよび/またはメタリル」を意味し、「(メタ)アクロレイン」との表現がある場合は、「アクロレインおよび/またはメタクロレイン」を意味する。また、本明細書中で「酸(塩)」との表現がある場合は、「酸および/またはその塩」を意味する。塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が挙げられ、具体的には、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。
≪セメント用強度向上剤≫
本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤は、一般式(1)で表される化合物(A)を含む。
Figure 2021014379
本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤に含まれる化合物(A)は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤は、化合物(A)を含むことにより、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るという効果を発現する。
本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤中の、化合物(A)の含有割合は、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは50質量%〜100質量%であり、より好ましくは70質量%〜100質量%であり、さらに好ましくは90質量%〜100質量%であり、特に好ましくは95質量%〜100質量%であり、最も好ましくは実質的に100質量%である。すなわち、最も好ましくは、本発明の実施形態によるセメント用度向上剤は、実質的に化合物(A)からなる。なお、ここでいう「実質的に化合物(A)からなる」とは、本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤に、本発明の効果を損なわない範囲で任意のその他の成分が微量含まれていてもよい意味である。
本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤は、本発明の効果をより発現させ得る点で、セメントに対する添加量が、好ましくは0.00001質量%〜5質量%であり、より好ましくは0.0005質量%〜3質量%であり、さらに好ましくは0.0001質量%〜1質量%であり、さらに好ましくは0.0001質量%〜0.5質量%であり、特に好ましくは0.0001質量%〜0.05質量%であり、最も好ましくは0.0001質量%〜0.01質量%である。本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤のセメントに対する添加量を、上記範囲内に調整することによって、本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤は、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るという効果を発現する。本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤のセメントに対する添加量が、上記範囲から外れて少な過ぎたり多過ぎたりすると、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって向上させ難いおそれがある。
一般式(1)中、Xは、−CO−または−CHCHNHCO−を表す。
一般式(1)中、Rは、炭素数1〜30の炭化水素基を表す。Rは、好ましくは炭素数2〜30の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数4〜30の炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数6〜22の炭化水素基であり、特に好ましくは炭素数8〜22の炭化水素基であり、最も好ましくは炭素数10〜18の炭化水素基である。Rは、好ましくは、アルキル基、アルケニル基であり、それぞれ、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。
一般式(1)中、ROは、同一または異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。ROは、好ましくは、同一または異なって、炭素数2〜8のオキシアルキレン基であり、より好ましくは、同一または異なって、炭素数2〜4のオキシアルキレン基である。
一般式(1)中、−(RO)−は、好ましくは、オキシエチレン基と炭素数3〜18のオキシアルキレン基とによって構成され、より好ましくは、オキシエチレン基と炭素数3〜8のオキシアルキレン基とにより構成され、さらに好ましくは、オキシエチレン基と炭素数3〜4のオキシアルキレン基とにより構成される。この場合、−(RO)−は、2種類以上のアルキレンオキシドが付加して形成される形態となる。本明細書中、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等のアルキレンオキシドの中から選ばれる2種類以上のアルキレンオキシドが付加した形態となっているオキシアルキレン基の付加形態としては、ランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれであってもよい。2種類以上のオキシアルキレン基が付加している場合は、一般式(1)中のアルコキシル基R−O−の側から、オキシエチレン基と炭素数3〜18のオキシアルキレン基とが、ブロック状に付加しているものが好ましい。
一般式(1)中、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の整数であり、好ましくは2〜200の整数であり、より好ましくは5〜100の整数であり、さらに好ましくは5〜50の整数であり、特に好ましくは5〜40の整数であり、最も好ましくは10〜40の整数である。なお、本明細書において、平均付加モル数とは、ポリマーを構成する繰り返し単位のうち、同一の繰り返し単位1モル中において付加している上記有機基のモル数の平均値を意味する。
一般式(1)中、Rは、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。Rは、好ましくは、ジカルボン酸の残基であり、より好ましくは、一般式(3)または一般式(4)で表される基である。
Figure 2021014379
Figure 2021014379
一般式(3)中、Yは、水素原子、1価金属、2価金属、アンモニウム、または有機アミンを表す。一般式(4)中、Yは、水素原子、1価金属、2価金属、アンモニウム、または有機アミンを表す。
一般式(3)中のYおよび一般式(4)中のYにおいて、1価金属としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な1価金属を採用し得る。
一般式(3)中のYおよび一般式(4)中のYにおいて、2価金属としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な2価金属を採用し得る。
一般式(3)中のYおよび一般式(4)中のYにおいて、有機アミンとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な有機アミンを採用し得る。
化合物(A)は、好ましくは、一般式(2)で表される。
Figure 2021014379
一般式(2)中、Rは、炭素数6〜22のアルキル基またはアルケニル基を表し、好ましくは、炭素数8〜22のアルキル基またはアルケニル基であり、最も好ましくは炭素数10〜18のアルキル基またはアルケニル基である。
一般式(2)中、Rは、上記したものと同様である。
一般式(2)における−((CO)/(CO))−なる表記は、一般式(1)における−(RO)−が、オキシエチレン基(CO)とオキシプロピレン基(CO)とによって構成されている、2種類以上のアルキレンオキシドが付加して形成される形態を意味する。一般式(2)における付加形態は、エチレンオキシドが平均付加モル数pで付加した構造およびプロピレンオキシドが平均付加モル数qで付加した構造からなる形態である。付加形態としては、ランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれであってもよい。
一般式(2)中、pおよびqは、それぞれ平均付加モル数を表し、1〜300の整数であり、好ましくは2〜200の整数であり、より好ましくは5〜100の整数であり、さらに好ましくは5〜50の整数であり、特に好ましくは5〜40の整数である。
一般式(2)中、pおよびqは、2<p+q<300であり、かつ、0.01<p/(p+q)<0.8の関係を満たす。
一般式(2)中、pおよびqは、好ましくは5<p+q<200であり、より好ましくは5<p+q<100であり、さらに特に好ましくは5<p+q<60であり、特に好ましくは5<p+q<50であり、最も好ましくは10<p+q<50かつ2<q<40である。
一般式(2)中、エチレンオキシドの平均付加モル数pのアルキレンオキシド総付加モル数(p+q)に対する割合は、好ましくは0.03<p/(p+q)<0.8であり、より好ましくは0.05<p/(p+q)<0.7であり、さらに好ましくは0.05<p/(p+q)<0.5である。
化合物(A)の好ましい実施形態としては、例えば、
(1)炭素数1〜30の炭化水素基を有するアルコール類にアルキレンオキシドを1〜300モル付加させたアルコキシ(ポリ)アルキレングリコール類と、2個以上のカルボキシル基を有する化合物とが、少なくとも1個のカルボキシル基を残してエステル結合したもの、
(2)炭素数1〜30の炭化水素基を有するアルコール類にアルキレンオキシドを1〜300モル付加させたアルコキシ(ポリ)アルキレングリコール類と、カルボキシル基とスルホニル基とを有する化合物とが、少なくとも1個のスルホニル基を残してエステル結合したもの、
(3)末端に炭素数1〜30の炭化水素基を有するアルキレンオキシドの平均付加モル数が1〜300モルのアルコキシ(ポリ)オキシアルキレンアミン類と、2個以上のカルボキシル基を有する化合物とが、少なくとも1個のカルボキシル基を残してアミド結合したもの、
(4)末端に炭素数1〜30の炭化水素基を有するアルキレンオキシドの平均付加モル数が1〜300モルのアルコキシ(ポリ)オキシアルキレンアミン類と、カルボキシル基とスルホニル基とを有する化合物とが、少なくとも1個のスルホニル基を残してアミド結合したもの、
などが挙げられる。
化合物(A)において、残されたカルボキシル基またはスルホニル基は、水酸化ナトリウムや水酸化カルシウム等の塩基で中和されたナトリウム塩やカルシウム塩等の各種金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩などでもよい。
化合物(A)を合成するときに用いられる炭素数1〜30の炭化水素基を有するアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、炭素数12〜14の直鎖、分枝アルコール等の直鎖、分枝飽和アルコール類;3−メチル−3−ブテン−1−オール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、2−メチル−3−ブテン−2−オール、オレイルアルコール等の不飽和アルコール類;などが挙げられる。
化合物(A)を合成するときに用いられる2個以上のカルボキシル基を有する化合物としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸類およびそれらの金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸等の飽和ジカルボン酸類およびそれらの金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;アクリル酸オリゴマー、メタクリル酸オリゴマー、マレイン酸オリゴマー等の不飽和モノカルボン酸または不飽和ジカルボン酸類の低分子量の重合体およびそれらの金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;などが挙げられる。これらの中でも、R3がジカルボン酸の残基となる不飽和ジカルボン酸類または飽和ジカルボン酸類が好ましく、マレイン酸またはコハク酸およびそれらの金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩がより好ましい。
がマレイン酸またはコハク酸等のジカルボン酸の残基となる化合物(A)としては、例えば、アルコールにアルキレンオキシドを付加させた化合物と、無水マレイン酸または無水コハク酸等の酸無水物を無溶媒中または適当な溶媒中で反応させることで得ることができる。このとき、適当な塩基触媒を用いることが好ましい。その他に、アルコールにアルキレンオキシドを付加させた化合物とカルボン酸との脱水反応によるエステル化や、アルコールにアルキレンオキシドを付加させた化合物とエステル化合物とのエステル交換反応によっても合成することができる。
化合物(A)については、上記の説明以外に、国際公開第02/14237号パンフレットに記載の化合物(A)についての説明を適宜援用し得る。
本発明の実施形態によるセメント用強度向上剤は、化合物(A)以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なその他の成分を含んでいてもよい。
≪セメント用添加剤≫
本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、一般式(1)で表される化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含む。
<化合物(A)>
一般式(1)で表される化合物(A)については、上述の≪セメント用強度向上剤≫の項における説明を援用し得る。
本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む。すなわち、本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、アルカノールアミン化合物(B)を含んで遅延剤(C)を含まない形態でもよいし、アルカノールアミン化合物(B)を含まずに遅延剤(C)を含む形態でもよいし、アルカノールアミン化合物(B)と遅延剤(C)の両方を含む形態でもよい。
アルカノールアミン化合物(B)は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
遅延剤(C)は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含むことにより、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るという効果を発現する。具体的には、本発明が発現し得るセメント組成物の硬化物の長期強度向上効果は、化合物(A)のみに起因するセメント組成物の硬化物の長期強度向上効果と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種のみに起因するセメント組成物の硬化物の長期強度向上効果との単純和から予想される効果に比べて、顕著に高い相乗効果を示す。
上記の相乗効果をより具体的に説明すると、セメント組成物の硬化物の長期強度を測定する場合、本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、
(i)化合物(A)を含み、アルカノールアミン化合物(B)と遅延剤(C)のいずれも含まないセメント用添加剤を用いて測定される長期強度をaとし、
(ii)化合物(A)を含まず、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むセメント用添加剤を用いて測定される長期強度をbとし、
(iii)化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含むセメント用添加剤を用いて測定される長期強度をcとし、
(iv)化合物(A)を含まず、アルカノールアミン化合物(B)も遅延剤(C)も含まないセメント用添加剤を用いて測定される長期強度をdとすると、
c−d>(a−d)+(b−d)
の関係となる効果を発現し得る。
本発明の実施形態によるセメント用添加剤中の、化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種との合計量の含有割合は、好ましくは50質量%〜100質量%であり、より好ましくは70質量%〜100質量%であり、さらに好ましくは90質量%〜100質量%であり、特に好ましくは95質量%〜100質量%であり、最も好ましくは実質的に100質量%である。すなわち、最も好ましくは、本発明のセメント用添加剤は、実質的に、化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる。なお、ここでいう「実質的に、化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる」とは、本発明の実施形態によるセメント用添加剤に、本発明の効果を損なわない範囲で任意のその他の成分が微量含まれていてもよい意味である。
本発明の実施形態によるセメント用添加剤中の、化合物(A)の含有割合は、セメントに対して、好ましくは0.00001質量%〜5質量%であり、より好ましくは0.0005質量%〜3質量%であり、さらに好ましくは0.0001質量%〜1質量%であり、さらに好ましくは0.0001質量%〜0.5質量%であり、特に好ましくは0.0001質量%〜0.05質量%であり、最も好ましくは0.0001質量%〜0.01質量%である。本発明の実施形態によるセメント用添加剤中の、化合物(A)の含有割合を、上記範囲内に調整することによって、本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたってより顕著に向上させ得る。化合物(A)の含有割合が、セメントに対して、上記範囲から外れて少な過ぎたり多過ぎたりすると、セメント用添加剤は、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって向上させ難いおそれがある。
本発明の実施形態によるセメント用添加剤中の、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有割合は、セメントに対して、好ましくは0.0001質量%〜10質量%であり、より好ましくは0.001質量%〜5質量%であり、さらに好ましくは0.003質量%〜3質量%であり、さらに好ましくは0.005質量%〜1質量%であり、さらに好ましくは0.007質量%〜0.7質量%であり、特に好ましくは0.01質量%〜0.5質量%であり、最も好ましくは0.02質量%〜0.1質量%である。本発明の実施形態によるセメント用添加剤中の、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有割合を、上記範囲内に調整することによって、本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたってより顕著に向上させ得る。アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有割合が、セメントに対して、上記範囲から外れて少な過ぎたり多過ぎたりすると、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって向上させ難いおそれがある。
本発明の実施形態によるセメント用添加剤中の、化合物(A)に対する、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有比は、[{(B)+(C)}/(A)]として、好ましくは0.01〜10000であり、より好ましくは0.05〜5000であり、さらに好ましくは0.1〜1000であり、さらに好ましくは0.5〜800であり、さらに好ましくは1〜500であり、特に好ましくは1.5〜300であり、最も好ましくは2〜200である。本発明の実施形態によるセメント用添加剤中の、化合物(A)に対する、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有比を、上記範囲内に調整することによって、本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたってより顕著に向上させ得る。化合物(A)に対する、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有比が、上記範囲から外れて少な過ぎたり多過ぎたりすると、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって向上させ難いおそれがある。
<アルカノールアミン化合物(B)>
アルカノールアミン化合物(B)としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なアルカノールアミン化合物を採用し得る。このようなアルカノールアミン化合物としては、例えば、低分子型のアルカノールアミン化合物、高分子型のアルカノールアミン化合物などが挙げられる。
低分子型のアルカノールアミン化合物としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルイソプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、メチルジイソプロパノールアミン、ジエタノールイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールエタノールアミン、テトラヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、トリス(2−ヒドロキシブチル)アミンなどが挙げられる。これらの中でも、低分子型のアルカノールアミン化合物としては、好ましくは、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンが挙げられる。他の低分子型のアルカノールアミン化合物としては、例えば、トリイソプロパノールアミンの骨格を有するモノマーなども挙げられる。
高分子型のアルカノールアミン化合物としては、例えば、アルカノールアミンの一部がポリマーと結合している構造のアルカノールアミンが挙げられる。このような高分子型のアルカノールアミン化合物としては、例えば、トリイソプロパノールアミンの骨格を有するポリマーが挙げられる。
<遅延剤(C)>
遅延剤(C)は、好ましくは、オキシカルボン酸もしくはその塩、ケト酸もしくはその塩、糖、糖アルコールから選ばれる少なくとも1種である。
遅延剤(C)が、オキシカルボン酸もしくはその塩、ケト酸もしくはその塩、糖、糖アルコールから選ばれる2種以上である場合、その好ましい組み合わせは、オキシカルボン酸もしくはその塩を必須に含む組み合わせである。例えば、オキシカルボン酸もしくはその塩、ケト酸もしくはその塩、糖、糖アルコールから選ばれる2種である場合には、好ましい組み合わせは、オキシカルボン酸もしくはその塩の2種、オキシカルボン酸もしくはその塩の1種とケト酸もしくはその塩の1種、オキシカルボン酸もしくはその塩の1種と糖の1種、オキシカルボン酸もしくはその塩の1種と糖アルコールの1種である。
オキシカルボン酸としては、任意の適切なオキシカルボン酸を採用し得る。このようなオキシカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、グルコン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸などが挙げられる。本発明の効果がより発現し得る点で、好ましくは、グリコール酸、グルコン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸から選ばれる少なくとも1種である。
オキシカルボン酸の塩として採用し得る塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールアミン等の、無機塩または有機塩が挙げられる。
オキシカルボン酸塩としては、好ましくは、グルコン酸ナトリウムが挙げられる。
ケト酸としては、任意の適切なケト酸を採用し得る。このようなケト酸としては、例えば、ピルビン酸、オキソグルタル酸などが挙げられる。本発明の効果がより発現し得る点で、好ましくは、ピルビン酸である。
ケト酸の塩として採用し得る塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールアミン等の、無機塩または有機塩が挙げられる。
糖としては、任意の適切な糖を採用し得る。このような糖としては、例えば、グルコース、フラクトース、ガラクトース、マンノース、キシロース、アラビノース、リボース、異性化糖などの単糖類;マルトース、スクロース(シュークロースともいう)、ラクトースなどの二糖類;ラフィノースなどの三糖類;デキストリンなどのオリゴ糖;などが挙げられる。本発明の効果がより発現し得る点で、好ましくは、グルコース、スクロースである。
糖アルコールとしては、任意の適切な糖アルコールを採用し得る。このような糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、グリセリン、キシリトール、D−アラビニトール、L−アラビニトール、リビトール、ボレミトール、ペルセイトール、エリスリトール、マンニトール、ガラクチトール、D−トレイトール、L−トレイトール、D−イジトール、D−グリシドール、D−エリトローD−ガラクト−オクチトールなどが挙げられる。本発明の効果がより発現し得る点で、好ましくは、ソルビトールである。
本発明の実施形態によるセメント用添加剤は、化合物(A)とアルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なその他の成分を含んでいてもよい。
≪セメント組成物≫
本発明の実施形態によるセメント組成物は、本発明の実施形態によるセメント用添加剤を含む。
本発明の実施形態によるセメント組成物は、本発明の実施形態によるセメント用添加剤の他に、好ましくは、セメントと水と骨材を含み、より好ましくは、セメントと水と骨材とセメント混和剤を含む。
骨材としては、細骨材(砂等)や粗骨材(砕石等)などの任意の適切な骨材を採用し得る。このような骨材としては、例えば、砂利、砕石、水砕スラグ、再生骨材が挙げられる。また、このような骨材として、珪石質、粘土質、ジルコン質、ハイアルミナ質、炭化珪素質、黒鉛質、クロム質、クロマグ質、マグネシア質等の耐火骨材も挙げられる。
セメント混和剤は、本発明の効果をより効果的に発現し得る点で、好ましくは、セメント混和剤用ポリマーを含む。
セメント混和剤用ポリマーとしては、例えば、セメント分散剤が挙げられる。セメント分散剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
セメント分散剤としては、例えば、分子中にスルホン酸基を有するスルホン酸系分散剤、ポリカルボン酸系分散剤などが挙げられる。
スルホン酸系分散剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等の、ポリアルキルアリールスルホン酸塩系スルホン酸系分散剤;メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等の、メラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系スルホン酸系分散剤;アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の、芳香族アミノスルホン酸塩系スルホン酸系分散剤;リグニンスルホン酸塩、変性リグニンスルホン酸塩等のリグニンスルホン酸塩系スルホン酸系分散剤;ポリスチレンスルホン酸塩系スルホン酸系分散剤;などが挙げられる。
セメント混和剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他のセメント添加剤(材)を含有することができる。このような他のセメント添加剤(材)としては、例えば、以下の(1)〜(12)に例示するような他のセメント添加剤(材)が挙げられる。セメント混和剤に含まれ得るセメント混和剤用ポリマーとこのような他のセメント添加剤(材)との配合比は、用いる他のセメント添加剤(材)の種類や目的に応じて、任意の適切な配合比を採用し得る。
(1)水溶性高分子物質:メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の非イオン性セルロースエーテル類;酵母グルカンやキサンタンガム、β−1.3グルカン類等の微生物醗酵によって製造される多糖類;ポリアクリルアミド等。
(2)高分子エマルジョン:(メタ)アクリル酸アルキル等の各種ビニル単量体の共重合物等。
(3)硬化遅延剤:グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸、クエン酸等のオキシカルボン酸もしくはその塩;糖及び糖アルコール;グリセリン等の多価アルコール;アミノトリ(メチレンホスホン酸)等のホスホン酸及びその誘導体等。
なお、化合物(A)に対する硬化遅延剤の割合としては、好ましくは1質量%〜1000質量%であり、より好ましくは2質量%〜700質量%であり、さらに好ましくは5質量%〜500質量%であり、特に好ましくは10質量%〜300質量%であり、最も好ましくは20質量%〜200質量%である。
(4)早強剤・促進剤:塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム等の可溶性カルシウム塩;塩化鉄、塩化マグネシウム等の塩化物;硫酸塩;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;炭酸塩;チオ硫酸塩;ギ酸及びギ酸カルシウム等のギ酸塩;アルカノールアミン;アルミナセメント;カルシウムアルミネートシリケート等。
(5)オキシアルキレン系消泡剤:ジエチレングリコールヘプチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル類;ポリオキシアルキレンアセチレンエーテル類;(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンラウリルアミン(プロピレンオキシド1〜20モル付加、エチレンオキシド1〜20モル付加物等)、アルキレンオキシドを付加させた硬化牛脂から得られる脂肪酸由来のアミン(プロピレンオキシド1〜20モル付加、エチレンオキシド1〜20モル付加物等)等のポリオキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド等。
(6)オキシアルキレン系以外の消泡剤:鉱油系、油脂系、脂肪酸系、脂肪酸エステル系、アルコール系、アミド系、リン酸エステル系、金属石鹸系、シリコーン系等の消泡剤。
(7)AE剤:樹脂石鹸、飽和又は不飽和脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、ABS(アルキルベンゼンスルホン酸)、アルカンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテルリン酸エステル又はその塩、タンパク質材料、アルケニルスルホコハク酸、α−オレフィンスルホネート等。
(8)その他界面活性剤:各種アニオン性界面活性剤;アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の各種カチオン性界面活性剤;各種ノニオン性界面活性剤;各種両性界面活性剤等。
(9)防水剤:脂肪酸(塩)、脂肪酸エステル、油脂、シリコン、パラフィン、アスファルト、ワックス等。
(10)防錆剤:亜硝酸塩、リン酸塩、酸化亜鉛等。
(11)ひび割れ低減剤:ポリオキシアルキルエーテル等。
(12)膨張材;エトリンガイト系、石炭系等。
その他の公知のセメント添加剤(材)としては、セメント湿潤剤、増粘剤、分離低減剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、セルフレベリング剤、防錆剤、着色剤、防カビ剤等を挙げることができる。これら公知のセメント添加剤(材)は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明の実施形態によるセメント組成物に含まれるセメントとしては、任意の適切なセメントを採用し得る。このようなセメントとしては、例えば、ポルトランドセメント(普通、早強、超早強、中庸熱、耐硫酸塩及びそれぞれの低アルカリ形)、各種混合セメント(高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント)、白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、超速硬セメント(1クリンカー速硬性セメント、2クリンカー速硬性セメント、リン酸マグネシウムセメント)、グラウト用セメント、油井セメント、低発熱セメント(低発熱型高炉セメント、フライアッシュ混合低発熱型高炉セメント、ビーライト高含有セメント)、超高強度セメント、セメント系固化材、エコセメント(都市ごみ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料として製造されたセメント)などが挙げられる。さらに、本発明のセメント組成物には、高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカ粉末、石灰石粉末等の微粉体や石膏が添加されていても良い。本発明の実施形態によるセメント組成物に含まれるセメントは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明の実施形態によるセメント組成物においては、その1mあたりの単位水量、セメント使用量、および水/セメント比としては任意の適切な値を設定し得る。このような値としては、好ましくは、単位水量が100kg/m〜185kg/mであり、使用セメント量が250kg/m〜800kg/mであり、水/セメント比(質量比)=0.1〜0.7であり、より好ましくは、単位水量が120kg/m〜175kg/mであり、使用セメント量が270kg/m〜800kg/mであり、水/セメント比(質量比)=0.12〜0.65である。このように、本発明の実施形態によるセメント組成物は、貧配合〜富配合まで幅広く使用可能であり、単位セメント量の多い高強度コンクリート、単位セメント量が300kg/m以下の貧配合コンクリートのいずれにも有効である。
本発明の実施形態によるセメント組成物がセメント混和剤用ポリマーを含む場合、本発明の実施形態によるセメント組成物中の、セメント混和剤用ポリマーの含有割合としては、目的に応じて、任意の適切な含有割合を採用し得る。このような含有割合としては、水硬セメントを用いるモルタルやコンクリート等に使用する場合には、セメント100質量部に対するセメント混和剤用ポリマーの含有割合として、好ましくは0.01質量部〜10質量部であり、より好ましくは0.02質量部〜5質量部であり、さらに好ましくは0.05質量部〜3質量部である。このような含有割合とすることにより、単位水量の低減、強度の増大、耐久性の向上等の各種の好ましい諸効果がもたらされる。上記含有割合が0.01質量部未満の場合、十分な性能を発現できないおそれがあり、上記含有割合が10質量部を超える場合、発現できる効果が実質上頭打ちとなって経済性の面からも不利となるおそれがある。
本発明の実施形態によるセメント組成物中のセメント混和剤の含有割合としては、目的に応じて、任意の適切な含有割合を採用し得る。このような含有割合としては、セメント100質量部に対するセメント混和剤の含有割合として、好ましくは0.01質量部〜10質量部であり、より好ましくは0.05質量部〜8質量部であり、さらに好ましくは0.1質量部〜5質量部である。上記含有割合が0.01質量部未満の場合、十分な性能を発現できないおそれがあり、上記含有割合が10質量部を超える場合、発現できる効果が実質上頭打ちとなって経済性の面からも不利となるおそれがある。
本発明の実施形態によるセメント組成物は、レディーミクストコンクリート、コンクリート2次製品用のコンクリート、遠心成形用コンクリート、振動締め固め用コンクリート、蒸気養生コンクリート、吹付けコンクリート等に有効であり得る。本発明のセメント組成物は、中流動コンクリート(スランプ値が22〜25cmのコンクリート)、高流動コンクリート(スランプ値が25cm以上で、スランプフロー値が50〜70cmのコンクリート)、自己充填性コンクリート、セルフレベリング材等の高い流動性を要求されるモルタルやコンクリートにも有効であり得る。
本発明の実施形態によるセメント組成物は、構成成分を任意の適切な方法で配合して調整すれば良い。例えば、構成成分をミキサー中で混練する方法などが挙げられる。
≪セメント強度向上方法≫
本発明の実施形態によるセメント強度向上方法は、一般式(1)で表される化合物(A)を用いる。
一般式(1)で表される化合物(A)については、上述の≪セメント用強度向上剤≫の項における説明を援用し得る。
本発明の実施形態によるセメント強度向上方法は、好ましくは、セメントを含むセメント配合物に化合物(A)を添加する。
セメント配合物は、好ましくは、セメントと水と骨材を含み、より好ましくは、セメントと水と骨材とセメント混和剤を含む。
セメント配合物に含まれ得るセメント、水、骨材、セメント混和剤については、上述の≪セメント組成物≫の項における説明を援用し得る。
本発明の実施形態によるセメント強度向上方法における、化合物(A)の、セメントに対する添加量は、好ましくは0.00001質量%〜5質量%であり、より好ましくは0.0005質量%〜3質量%であり、さらに好ましくは0.0001質量%〜1質量%であり、さらに好ましくは0.0001質量%〜0.5質量%であり、特に好ましくは0.0001質量%〜0.05質量%であり、最も好ましくは0.0001質量%〜0.01質量%である。本発明の実施形態によるセメント強度向上方法における、化合物(A)の、セメントに対する添加量を、上記範囲内に調整することによって、本発明の実施形態によるセメント強度向上方法は、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るという効果を発現する。本発明の実施形態によるセメント強度向上方法における、化合物(A)の、セメントに対する添加量が、上記範囲から外れて少な過ぎたり多過ぎたりすると、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって向上させ難いおそれがある。
本発明の実施形態によるセメント強度向上方法においては、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種を、セメントを含むセメント配合物に添加してもよい。アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種は、アルカノールアミン化合物(B)を含んで遅延剤(C)を含まない形態でもよいし、アルカノールアミン化合物(B)を含まずに遅延剤(C)を含む形態でもよいし、アルカノールアミン化合物(B)と遅延剤(C)の両方を含む形態でもよい。
アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種は、化合物(A)と一緒に添加してもよいし、別々に添加してもよい。また、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種は、化合物(A)と、同時に添加してもよいし、時間を少なくとも一部ずらして添加してもよい。
アルカノールアミン化合物(B)は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
遅延剤(C)は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明の実施形態によるセメント強度向上方法においては、好ましくは、化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを、セメントを含むセメント配合物に添加する。このように、化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを併用することにより、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るという効果を発現し得る。具体的には、本発明が発現し得るセメント組成物の硬化物の長期強度向上効果は、化合物(A)のみに起因するセメント組成物の硬化物の長期強度向上効果と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種に起因するセメント組成物の硬化物の長期強度向上効果との単純和から予想される効果に比べて、顕著に高い相乗効果を示す。
上記の相乗効果をより具体的に説明すると、セメント組成物の硬化物の長期強度を測定する場合、本発明の実施形態によるセメント強度向上方法においては、
(i)化合物(A)を添加し、アルカノールアミン化合物(B)と遅延剤(C)のいずれも添加しない場合に測定される長期強度をaとし、
(ii)化合物(A)を添加せず、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加した場合に測定される長期強度をbとし、
(iii)化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを添加した場合に測定される長期強度をcとすると、
c>(a+b)
の関係となる効果を発現し得る。
本発明の実施形態によるセメント強度向上方法における、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の、セメントに対する添加量は、好ましくは0.0001質量%〜10質量%であり、より好ましくは0.001質量%〜5質量%であり、さらに好ましくは0.003質量%〜3質量%であり、さらに好ましくは0.005質量%〜1質量%であり、さらに好ましくは0.007質量%〜0.7質量%であり、特に好ましくは0.01質量%〜0.5質量%であり、最も好ましくは0.02質量%〜0.1質量%である。本発明の実施形態によるセメント強度向上方法における、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の、セメントに対する添加量を、上記範囲内に調整することによって、本発明の実施形態によるセメント強度向上方法は、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るという効果を発現し得る。本発明の実施形態によるセメント強度向上方法における、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の、セメントに対する添加量が、上記範囲から外れて少な過ぎたり多過ぎたりすると、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって向上させ難いおそれがある。
本発明の実施形態によるセメント強度向上方法において、化合物(A)に対する、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有比は、[{(B)+(C)}/(A)]として、好ましくは0.01〜10000であり、より好ましくは0.05〜5000であり、さらに好ましくは0.1〜1000であり、さらに好ましくは0.5〜800であり、さらに好ましくは1〜500であり、特に好ましくは1.5〜300であり、最も好ましくは2〜200である。本発明の実施形態によるセメント強度向上方法において、化合物(A)に対する、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有比を、上記範囲内に調整することによって、本発明の実施形態によるセメント強度向上方法において、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたってより顕著に向上させ得る。化合物(A)に対する、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の含有比が、上記範囲から外れて少な過ぎたり多過ぎたりすると、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって向上させ難いおそれがある。
アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)については、上述の≪セメント用添加剤≫の項における説明を援用し得る。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。なお、特に明記しない限り、部とある場合は質量部を意味し、%とある場合は質量%を意味する。
<質量平均分子量分析条件>
・使用カラム:東ソー株式会社製、TSKguardcolumnα+TSKgelα−5000+TSKgelα−4000+TSKgelα−3000を各1本ずつ連結して使用した。
・溶離液:リン酸二水素ナトリウム・2HO:62.4g、リン酸水素二ナトリウム・12HO:143.3gを、イオン交換水:7794.3gに溶解させた溶液に、アセトニトリル:2000gを混合した溶液を用いた。
・検出器:Viscotek社製のトリプル検出器「Model302光散乱検出器」、直角光散乱として90°散乱角度、低角度光散乱として7°散乱角度、セル容量として18μL、波長として670nm。
・標準試料:東ソー株式会社製、ポリエチレングリコールSE−8(Mw=l07000)を用い、そのdn/dCを0.135ml/g、溶離液の屈折率を1.333として装置定数を決定した。
・打ち込み量
標準試料:ポリマー濃度が0.2vol%になるように上記溶離液で溶解させた溶液を100μL注入した。
サンプル:ポリマー濃度が1.0vol%になるように上記溶離液で溶解させた溶液を100μL注入した。
・流速:0.8ml/min
・カラム温度:40℃
<コンクリート試験>
セメントとして普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)、細骨材として大井川水系産陸砂、粗骨材として青海産砕石、混練水として水道水を用い、セメント:382kg/m、水:172kg/m、細骨材:796kg/m、粗骨材:930kg/m、細骨材率(細骨材/細粗骨材+粗骨材)(容積比):47%、水/セメント比(質量比)=0.45の配合にてコンクリート組成物を調製した。なお、コンクリート組成物の温度が20℃の試験温度になるように、試験に使用する材料、強制練りミキサー、測定器具類を上記の試験温度雰囲気下で調温し、混練および各測定は上記の試験温度雰囲気下で行った。また、コンクリート組成物中の気泡がコンクリート組成物の流動性に及ぼす影響を避けるために、必要に応じてオキシアルキレン系消泡剤を用い、空気量が1.0±0.5%となるように調整した。
上記条件下に強制練りミキサーを用いて混練時間90秒間でコンクリートを製造し、スランプ値、フロー値及び空気量を測定した。なお、スランプ値、フロー値、および空気量の測定は、日本工業規格(JIS−A−1101、1128)に準拠して行った。また、セメント分散剤の添加量は、フロー値が37.5〜42.5cmになる添加量とした。
<28日後の圧縮強度の測定>
混練後、フロー値と空気量を測定し、圧縮強度試験用試料を作成し、以下の条件にて、28日後の圧縮強度を測定した。
供試体作成:100mm×200mm
供試体養生(28日):温度約20℃、湿度60%、恒温恒湿空気養生を24時間行った後、27日間水中で養生
供試体研磨:供試体面研磨(供試体研磨仕上げ機使用)
圧縮強度測定:自動圧縮強度測定器(前川製作所)
〔製造例1〕:セメント混和剤としての重合体(1)の製造
ジムロート冷却管、テフロン(登録商標)製の撹拌翼と撹拌シール付の撹拌器、窒素導入管、温度センサーを備えたガラス製反応容器にイオン交換水80.0部を仕込み、250rpmで撹拌下、窒素を200mL/分で導入しながら70℃まで加温した。次に、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(エチレンオキシドの平均付加モル数9個)133.4部、メタクリル酸26.6部、メルカプトプロピオン酸1.53部およびイオン交換水106.7部の混合溶液を4時間かけて滴下し、それと同時に過硫酸アンモニウム1.19部とイオン交換水50.6部の混合溶液を5時間かけて滴下した。滴下完了後1時間、70℃に保って重合反応を完結させた。そして、水酸化ナトリウム水溶液で中和して、重量平均分子量100000の重合体(1)の水溶液を得た。
〔製造例2〕:セメント混和剤としての重合体(2)の製造
ジムロート冷却管、テフロン(登録商標)製の撹拌翼と撹拌シール付の撹拌器、窒素導入管、温度センサーを備えたガラス製反応容器に、3−メチル−3−ブテン−1−オール(イソプレノール)の水酸基にエチレンオキシドを付加(エチレンオキシドの平均付加モル数50)させたもの(以下、IPN−50と称す)(80%水溶液)198.2部、アクリル酸0.32部、過酸化水素水(2%水溶液)12.47部、イオン交換水44.75部を仕込み、250rpmで撹拌下、窒素を200mL/分で導入しながら58℃まで加温した。次に、アクリル酸27.12部、イオン交換水108.5部からなる混合溶液を3時間かけ滴下し、それと同時にL−アスコルビン酸0.74部、3−メルカプトプロピオン酸1.61部、イオン交換水86.31部からなる混合溶液を3時間30分かけて滴下した。滴下完了後1時間、58℃に保って重合反応を完結させた。そして、水酸化ナトリウム水溶液で中和して、重量平均分子量140000の重合体(2)の水溶液を得た。
〔製造例3〕:セメント混和剤としての重合体(3)の製造
特表2008−517080号公報記載の方法に準じて縮合反応を行い、ポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数:20モル)モノフェニルエーテルとフェノキシエタノールホスフェートのホルムアルデヒドによる縮合によって、ポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数:20モル)モノフェニルエーテルとフェノキシエタノールホスフェートの比率が30/70(モル%)、質量平均分子量(Mw)が25000の縮合体を含有するリン酸系分散剤である重合体(3)の水溶液を得た。
〔製造例4〕:セメント混和剤としての重合体(4)の製造
特表2004−519406号公報記載の方法に準じて共重合反応を行い、メタリルアルコールにエチレンオキシドを平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテルとアクリル酸ナトリウムの共重合組成比が85/15(質量%)、19/81(モル%)、重量平均分子量(Mw)が32000の重合体(4)の水溶液を得た。
〔製造例5〕:セメント混和剤としての分散剤(5)の準備
マイティ150(花王社製)を分散剤(5)とした。
〔製造例6〕:セメント混和剤としての分散剤(6)の準備
マスターポゾリスNo.8(BASFジャパン社製)を分散剤(6)とした。
〔製造例7〕:化合物(A)としてのハーフエステル化物(1)の製造
温度計、撹拌機、および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、オクタデシルオキシポリプロピレンポリエチレングリコール(プロピレンオキシドの平均付加モル数40個、エチレンオキシドの平均付加モル数5個)150g、無水マレイン酸6.32g、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)0.82gを仕込み、60℃まで加熱した。その後、4時間引き続いて60℃に温度を維持し、エステル化反応を完結させ、ハーフエステル化物(1)を得た。
〔製造例7〕:化合物(A)としてのハーフエステル化物(2)の製造
撹拌機を備えたガラス製反応容器に、ドデシルオキシポリプロピレンポリエチレングリコール(プロピレンオキシドの平均付加モル数15個、エチレンオキシドの平均付加モル数15個)20.0gを溶かしたテトラヒドロフラン溶液40.0gを仕込み、ナトリウムハイドライド0.28gを加え、1時間、室温下で攪拌した。引き続き、無水コハク酸1.41gを溶かしたテトラヒドロフラン溶液10.0gを加え、さらに2時間、室温下で攪拌し、エステル化反応を完結させた。その後、テトラヒドロフランを留去し、水置換し、中和し、ハーフエステル化物(2)を得た。
〔実施例1〕
ハーフエステル化物(1)を、セメント用強度向上剤(1)とした。
〔実施例2〕
ハーフエステル化物(2)を、セメント用強度向上剤(2)とした。
〔実施例3〕
ハーフエステル化物(1)とTIPA(トリイソプロパノールアミン、富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(1)を調製した。
〔実施例4〕
ハーフエステル化物(1)とTIPA(トリイソプロパノールアミン、富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(2)を調製した。
〔実施例5〕
ハーフエステル化物(1)とTIPA(トリイソプロパノールアミン、富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(3)を調製した。
〔実施例6〕
ハーフエステル化物(1)とEDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(4)を調製した。
〔実施例7〕
ハーフエステル化物(1)とEDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(5)を調製した。
〔実施例8〕
ハーフエステル化物(1)とEDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(6)を調製した。
〔実施例9〕
ハーフエステル化物(2)とTIPA(トリイソプロパノールアミン、富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(7)を調製した。
〔実施例10〕
ハーフエステル化物(2)とTIPA(トリイソプロパノールアミン、富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(8)を調製した。
〔実施例11〕
ハーフエステル化物(2)とTIPA(トリイソプロパノールアミン、富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(9)を調製した。
〔実施例12〕
ハーフエステル化物(2)とEDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(10)を調製した。
〔実施例13〕
ハーフエステル化物(2)とEDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(11)を調製した。
〔実施例14〕
ハーフエステル化物(2)とEDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(12)を調製した。
〔実施例15〕
ハーフエステル化物(1)とグルコン酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(13)を調製した。
〔実施例16〕
ハーフエステル化物(1)とグルコン酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(14)を調製した。
〔実施例17〕
ハーフエステル化物(1)とグルコン酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(15)を調製した。
〔実施例18〕
ハーフエステル化物(1)とソルビトール(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(16)を調製した。
〔実施例19〕
ハーフエステル化物(1)とソルビトール(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(17)を調製した。
〔実施例20〕
ハーフエステル化物(1)とソルビトール(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(18)を調製した。
〔実施例21〕
ハーフエステル化物(2)とグルコン酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(19)を調製した。
〔実施例22〕
ハーフエステル化物(2)とグルコン酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(20)を調製した。
〔実施例23〕
ハーフエステル化物(2)とグルコン酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(21)を調製した。
〔実施例24〕
ハーフエステル化物(2)とソルビトール(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(22)を調製した。
〔実施例25〕
ハーフエステル化物(2)とソルビトール(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(23)を調製した。
〔実施例26〕
ハーフエステル化物(2)とソルビトール(富士フイルム和光純薬工業社製)を表1の条件で配合して、セメント用添加剤(24)を調製した。
〔比較例1〕
表1のように、TIPA(トリイソプロパノールアミン、富士フイルム和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C1)とした。
〔比較例2〕
表1のように、EDIPA(ヒドロキシエチルジイソプロパノールアミン、アルドリッチ社製)をセメント用添加剤(C2)とした。
〔比較例3〕
表1のように、グルコン酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C3)とした。
〔比較例4〕
表1のように、ソルビトール(富士フイルム和光純薬工業社製)をセメント用添加剤(C4)とした。
Figure 2021014379
〔実施例27〜32〕
表2に示す条件にて、セメント混和剤とセメント用強度向上剤を用いて、28日後の圧縮強度を測定した。結果を表2に示した。
〔比較例5〕
表2に示す条件にて、セメント混和剤を用いて、28日後の圧縮強度を測定した。結果を表2に示した。
Figure 2021014379
表2より、本発明の実施形態によるセメント強度向上剤(実施例27〜32)は、それを用いない場合(比較例5)に比べて、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得ることが判る。
〔比較例6〜9〕
表3に示す条件にて、セメント混和剤とセメント用添加剤を用いて、28日後の圧縮強度を測定した。比較例5の結果とともに、結果を表3に示した。
〔実施例33〜61〕
表4に示す条件にて、セメント混和剤とセメント用添加剤を用いて、28日後の圧縮強度を測定した。比較例5の結果とともに、結果を表4に示した。
Figure 2021014379
Figure 2021014379
表3、4に示すように、化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含む、セメント用添加剤(1)〜(24)は、セメント組成物の硬化物の強度を長期にわたって顕著に向上させ得るという効果を発現することが判る。
具体的には、本発明のセメント用添加剤が発現し得るセメント組成物の硬化物の長期強度向上効果は、化合物(A)のみに起因するセメント組成物の硬化物の長期強度向上効果と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種のみに起因するセメント組成物の硬化物の長期強度向上効果との単純和から予想される効果に比べて、顕著に高い相乗効果を示す。この相乗効果について、下記に、より具体的に説明する。
例えば、実施例33においては、セメント用添加剤として、実施例3で得られたセメント用添加剤(1)を用いており、このセメント用添加剤(1)は、化合物(A)としてのハーフエステル化物(1)をセメントに対して0.01質量%と、アルカノールアミン化合物(B)としてのTIPAをセメントに対して0.02質量%とを含み、このセメント用添加剤(1)によって発現される28日後圧縮強度は67.0N/mmである。したがって、セメント用添加剤を用いていない比較例5において発現される28日後圧縮強度(57.7N/mm)を100%とすると、セメント用添加剤(1)によって発現される28日後圧縮強度の強度比は、(67.0/57.7)×100=116%である。すなわち、16%の強度向上効果が見られる。
他方、化合物(A)としてのハーフエステル化物(1)をセメントに対して0.01質量%添加したときの28日後圧縮強度は、実施例27に示すように、61.6N/mmであり、セメント用添加剤を用いていない比較例5において発現される28日後圧縮強度(57.7N/mm)を100%とすると、化合物(A)としてのハーフエステル化物(1)をセメントに対して0.01質量%添加したときに発現される28日後圧縮強度の強度比は、(61.6/57.7)×100=107%である。すなわち、7%の強度向上効果が見られる。
また、アルカノールアミン化合物(B)としてのTIPAをセメントに対して0.02質量%添加したときの28日後圧縮強度は、比較例6に示すように、60.1N/mmであり、セメント用添加剤を用いていない比較例5において発現される28日後圧縮強度(57.7N/mm)を100%とすると、アルカノールアミン化合物(B)としてのTIPAをセメントに対して0.02質量%添加したときに発現される28日後圧縮強度の強度比は、(60.1/57.7)×100=104%である。すなわち、4%の強度向上効果が見られる。
そうすると、化合物(A)としてのハーフエステル化物(1)をセメントに対して0.01質量%添加したときに発現される28日後圧縮強度の強度向上効果(7%)と、アルカノールアミン化合物(B)としてのTIPAをセメントに対して0.02質量%添加したときに発現される28日後圧縮強度の強度向上効果(4%)の単純和は、7%+4%=11%となる。
しかし、実施例33で示されるように、化合物(A)としてのハーフエステル化物(1)をセメントに対して0.01質量%とアルカノールアミン化合物(B)としてのTIPAをセメントに対して0.02質量%とを併用したセメント用添加剤(1)によって発現される28日後圧縮強度の強度向上効果は、16%であり、上記の単純和(11%)に比べて、さらに5%の相乗効果が見られる。
実施例34〜61においても、同様に、28日後圧縮強度の相乗効果が見られる。
本発明のセメント用強度向上剤やセメント用添加剤は、モルタルやコンクリートなどのセメント組成物に好適に用いられる。また、本発明のセメント強度向上方法は、モルタルやコンクリートなどのセメント組成物の強度向上のために好適に用いられる。

Claims (10)

  1. 一般式(1)で表される化合物(A)を含む、セメント用強度向上剤。
    Figure 2021014379
    (一般式(1)中、Xは、−CO−または−CHCHNHCO−を表し、Rは、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、ROは、同一または異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の整数であり、Rは、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。)
  2. 前記−(RO)−が、オキシエチレン基と炭素数3〜18のオキシアルキレン基とによって構成される、請求項1に記載のセメント用強度向上剤。
  3. 前記化合物(A)が一般式(2)で表される、請求項1または2に記載のセメント用強度向上剤。
    Figure 2021014379
    (一般式(2)中、Rは、炭素数6〜22のアルキル基またはアルケニル基を表し、pおよびqは、それぞれ平均付加モル数を表し、2<p+q<300であり、かつ、0.01<p/(p+q)<0.8の関係を満たし、Rは、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。)
  4. 前記Rが、ジカルボン酸の残基である、請求項1から3までのいずれかに記載のセメント用強度向上剤。
  5. 前記Rが、一般式(3)または一般式(4)で表される基である、請求項1から4までのいずれかに記載のセメント用強度向上剤。
    Figure 2021014379
    (一般式(3)中、Yは、水素原子、1価金属、2価金属、アンモニウム、または有機アミンを表す。)
    Figure 2021014379
    (一般式(4)中、Yは、水素原子、1価金属、2価金属、アンモニウム、または有機アミンを表す。)
  6. 一般式(1)で表される化合物(A)と、アルカノールアミン化合物(B)および遅延剤(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含む、
    セメント用添加剤。
    Figure 2021014379
    (一般式(1)中、Xは、−CO−または−CHCHNHCO−を表し、Rは、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、ROは、同一または異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の整数であり、Rは、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。)
  7. 前記アルカノールアミン化合物(B)が、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルイソプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、メチルジイソプロパノールアミン、ジエタノールイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールエタノールアミン、テトラヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、およびトリス(2−ヒドロキシブチル)アミンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6に記載のセメント用添加剤。
  8. 前記遅延剤(C)が、オキシカルボン酸もしくはその塩、ケト酸もしくはその塩、糖、および糖アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6または7に記載のセメント用添加剤。
  9. 請求項6から8までのいずれかに記載のセメント用添加剤を含む、セメント組成物。
  10. 一般式(1)で表される化合物(A)を用いる、セメント強度向上方法。
    Figure 2021014379
    (一般式(1)中、Xは、−CO−または−CHCHNHCO−を表し、Rは、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、ROは、同一または異なって、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の整数であり、Rは、少なくとも1個以上のカルボキシル基、スルホニル基、またはこれらの塩を有する基を表す。)
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