JP2021010884A - 選択性透過膜の製造方法および水処理方法 - Google Patents

選択性透過膜の製造方法および水処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】脂質二重層を単層(SLB層数の定量結果が0.9〜4.0層程度)に近づけて欠陥を無くすようにした選択性透過膜の製造方法及びこの製造方法で製造された透過膜を用いた水処理方法を提供する。【解決手段】透水性基材と、該透水性基材上に形成された、チャネル構成分子によるチャネルを導入した脂質二重層とを有する選択性透過膜を製造する方法であって、リポソーム懸濁液を該透水性基材と接触させることによって脂質二重層を形成する工程を有する選択性透過膜の製造方法において、該リポソーム懸濁液の脂質濃度が0.01〜0.1mmol/Lであることを特徴とする選択性透過膜の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、水処理分野で使用される選択性透過膜の製造方法に係り、特にリン脂質二重層よりなる被覆層を有する選択性透過膜の製造方法に関する。また、本発明は、この選択性透過膜を用いた水処理方法に関する。
海水、かん水の淡水化や、工業用水および超純水の製造、排水回収などの分野で、選択性透過膜として、逆浸透(RO)膜が広く用いられている。RO膜処理は、イオンや低分子有機物を高度に除去できるという利点を有するが、一方、精密濾過(MF)膜や限外濾過(UF)膜と比べ、高い運転圧力を必要とする。RO膜の透水性を高めるために、例えば、ポリアミドRO膜においては、スキン層のひだ構造を制御し、表面積を大きくするなどの工夫がなされてきた。
近年、水分子を選択的に輸送する膜タンパク質であるアクアポリンが水チャネル物質として注目され、このタンパク質を組み込んだリン脂質二重層は、従来のポリアミドRO膜よりも理論上高い透水性を有する可能性が示唆されている(非特許文献1)。
水チャネル物質を組み込んだリン脂質二重層を有する選択性透過膜の製造方法として、水チャネル物質を組み込んだ脂質二重層を多孔質支持体でサンドイッチする方法、多孔質支持体の孔内部に脂質二重層を組み込む方法、疎水性膜周囲に脂質二重層を形成する方法などがある(特許文献1)。リン脂質二重層を多孔質支持体でサンドイッチする方法では、リン脂質二重層の耐圧性は向上するが、被処理水と接触する多孔質支持体自体が汚染される、多孔質支持体の中で濃度分極が発生して阻止率が大きく低下する、多孔質支持体が抵抗となり透水性が低下するおそれなどがある。デンマークのアクアポリン社がポリマーマトリクスにアクアポリンを導入したRO膜を作製しているが、既存RO膜の1.2倍程度の透水性であり、非特許文献2にも明確な記載がない。
特許文献2では、カチオン性のリン脂質を用いることでナノろ過膜へ強固に担持させることが記載されているが、ナノろ過膜自体の抵抗が高いため、本来のチャネル物質が有する透水性を発現させることが難しいという課題がある。非特許文献3にナノろ過膜にリン脂質を担持させてチャネル物質であるアムホテリシンBを導入した結果が報告されているが、透水量は0.3L/(m・h・bar)以下である。なお、以下、L/(m・h・bar)をLMH/barと表記する。LMHは、L/(m・h)を表わす。
特許第5616396号公報 特開2014−100645号公報
Pohl,P.et al.,Proceedings of theNational Academy of Sciences 2001,98,9624-9629. Habel,J.et al.,Proceedings of the 10th International Congress on Membranes and Membrane Processes,pp.1300,2014. 会津心之亮、会津心之亮ら、分離機能層としてリン脂質二重層を導入した逆浸透膜の開発、化学工学会第43回秋季大会,I220,2011
水チャネルを脂質二重層に導入して透水性基材に担持させる際に、脂質二重層が多層化すると水チャネルの性能を十分に発揮することができない。本発明は、脂質二重層を単層(SLB層数の定量結果が0.9〜4.0層程度)に近づけて欠陥を無くすようにした選択性透過膜の製造方法及びこの製造方法で製造された透過膜を用いた水処理方法を提供することを目的とする。
本発明者が鋭意検討した結果、脂質二重層を形成するためのリポソーム懸濁液中の脂質の濃度を低くすることが、脂質二重層を単層に近づける上で有効であることが認められた。脂質の濃度が低くなると、透水性基材の上に脂質二重層が形成されるのに要する時間が長くなるが、欠陥が無く、単層に近い脂質二重層が形成される。具体的には、リポソーム懸濁液中の脂質の濃度は0.01〜0.1mmol/Lが好適である。
透水性基材上に脂質二重層を形成した後、水好ましくは純水を脂質二重層及び透水性基材を透過するように通水することにより、脂質二重層が緻密化及び均一化される。
本発明は、かかる知見に基づくものであり、以下を要旨とする。
[1] 透水性基材と、該透水性基材上に形成された、チャネル構成分子によるチャネルを導入した脂質二重層とを有する選択性透過膜を製造する方法であって、リポソーム懸濁液を該透水性基材と接触させることによって脂質二重層を形成する工程を有する選択性透過膜の製造方法において、該リポソーム懸濁液の脂質濃度が0.01〜0.1mmol/Lであることを特徴とする選択性透過膜の製造方法。
[2] 前記透水性基材上に脂質二重層を形成した後、該脂質二重層及び透水性基材を透過するように水を通水して脂質二重層を緻密化及び均一化することを特徴とする[1]に記載の選択性透過膜の製造方法。
[3] 前記水として純水を0.5〜10日間通水することを特徴とする[2]に記載の選択性透過膜の製造方法。
[4] 前記脂質二重層を形成する工程において、前記リポソーム懸濁液を前記透水性基材と0.5〜10日間接触させることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の選択性透過膜の製造方法。
[5] チャネル構成分子がグラミシジンA、アムホテリシンB、アクアポリン、又はこれらの誘導体である[1]〜[4]のいずれかに記載の選択性透過膜の製造方法。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法により製造された選択性透過膜を用いて、造水、又はイオンの分離を行うことを特徴とする水処理方法。
本発明によると、高透水量で塩阻止性能を有するRO膜あるいはFO膜等の選択性透過膜が提供される。
実施例及び比較例で用いた平膜試験装置の模式的説明図である。 ポリアミド膜断面のTEM写真である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の選択性透過膜の製造方法は、透水性基材と、該透水性基材上に形成された、チャネル構成分子によるチャネルを導入した脂質二重層とを有する選択性透過膜を製造する方法であって、リポソーム懸濁液お該透水性基材と接触させることによって脂質二重層を形成する工程を有する選択性透過膜の製造方法において、該リポソーム懸濁液の脂質濃度が0.01〜0.1mmol/Lであることを特徴とする。
[作用機構]
本発明による作用機構は以下の通りである。
透水性基材と、該透水性基材上に形成された水チャネルを組み込んだ脂質二重層とを有する選択性透過膜を製造する方法において、リポソーム懸濁液中の脂質の濃度を低くし、また、好ましくは、製膜後、水を通水して脂質二重層を緻密化及び均一化することにより、欠陥が無く、単層に近い脂質二重層が形成される。このようにして形成された脂質二重層は、透水性と阻止性能に優れる。
[透水性基材]
本発明で用いる透水性基材は、MF膜、UF膜、RO膜、NF膜などのいずれでもよいが、好ましくは透過流束が35LMH/bar以上のポリアミド膜である。
脂質二重層の形成のために、透水性基材として用いるポリアミド膜の表面電位をカチオン性にすることが好ましい。このための方法としては、酸クロライド化合物とアミン化合物による界面重合でポリアミド膜を形成させた後に、余剰のクロライドとトリメチルアミン、ジメチルアミン等と反応させて4級アミンや3級アミン等を生成させる方法、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミジン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド等のカチオン性高分子を吸着させて修飾する方法などが挙げられる。また、ポリアミド膜の表面電位をアニオン性にする方法として、酸クロライド化合物とアミン化合物による界面重合でポリアミド膜を形成させた後に、余剰のアミンとエピクロロヒドリンを反応させてエポキシ基を導入し、亜硫酸ナトリウムと反応させて、スルホン基を得る方法、次亜塩素酸ナトリウムと接触させて、カルボキシル基を生成させる方法などが挙げられる。
本発明においては、このような表面電位を有するポリアミド膜であって、透過流束が35LMH/bar以上特に45LMH/bar以上のポリアミド膜を用いることが好ましい。
ただし、細孔が大きくなると耐圧性が低くなることから、ポリアミド膜の透過流束は1000LMH/bar以下であることが好ましい。
このような高透過流束のポリアミド膜は、例えば、ポリアミド膜を塩素処理して透過流束を調整することで得ることができる。
塩素処理を施していない通常のポリアミド膜の透過流束は、5LMH/bar程度であるが、ポリアミド膜を塩素処理することにより、透過流束35LMH/bar以上のポリアミド膜とすることができる。
塩素処理の方法としては、ポリアミド膜を0.5〜20g/L程度の濃度(有効塩素濃度0.2〜10g/L)の次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩素酸塩及び/又は次亜塩素酸の水溶液に浸漬する方法が挙げられる。この浸漬時間については、特に制限はないが、塩素処理効果と生産性の面から1〜24時間程度とすることが好ましい。
この塩素処理に用いる次亜塩素酸塩及び/又は次亜塩素酸の水溶液の亜塩素酸塩及び/又は次亜塩素酸塩濃度や浸漬時間を調整することで、塩素処理後のポリアミド膜の透過流束を調整することができる。即ち、亜塩素酸塩及び/又は次亜塩素酸塩濃度が高い程、また、浸漬時間が長い程、塩素処理後のポリアミド膜の透過流束を大きくすることができる傾向にある。
ポリアミド膜を上記のように塩素処理することで、透過流束を向上させることができる。また、塩素処理によれば、カルボキシル基の生成によるアニオン性の表面電位の付与効果をも得ることができる。
なお、ポリアミド膜の塩素処理後は、分解生成物除去と加水分解のために0.001〜1mol/L程度の濃度の水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液中に浸漬する洗浄・加水分解処理を行うことが好ましい。
[脂質二重層]
上記の透水性基材の表面に脂質二重層を形成する方法としては、ラングミュア−ブロジェット法、リポソーム融合法が挙げられる。リポソーム融合法では、上記のようにして得られた透水性基材を、透水性基材表面と反対の電荷を有する荷電性の脂質を含むリポソームの懸濁液に浸漬することにより、静電的相互作用により透水性基材上に脂質二重層が形成される。
リポソームの調製方法としては静置水和法や超音波法、エクストルージョン法など、一般的な手法を用いることができるが、均一に製膜する観点から、単一二重層のリポソームを用いることが好ましく、単一二重層のリポソームの調製が容易なエクストルージョン法を用いることが好ましい。
リポソームを構成する脂質としては、特に限定されるものではないが、上記のようにして得られたポリアミド膜の表面電位がカチオン性の場合はアニオン性脂質を、アニオン性の場合にはカチオン性脂質を含むことが好ましい。リポソームの安定性、及び製膜性の観点から、10〜99mol%の範囲で中性脂質を含むことが好ましい。
アニオン性脂質としては、特に限定されるものではないが、1−パルミトイル−2−オレオイルホスファチジルグリセロール、1,2−ジオレオイルホスファチジルグリセロール、1,2−ジパルミトイルホスファチジルグリセロール、1−パルミトイル−2−オレオイルホスファチジン酸、1,2−ジオレオイルホスファチジン酸、1,2−ジパルミトイルホスファチジン酸、1−パルミトイル−2−オレオイルホスファチジルセリン、1,2−ジオレオイルホスファチジルセリン、1,2−ジパルミトイルホスファチジルセリン、1−パルミトイル−2−オレオイルホスファチジルイノシトール、1,2−ジオレオイルホスファチジルイノシトール、1,2−ジパルミトイルホスファチジルイノシトール、1’,3’−ビス[1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスフォ]−sn−グリセロール、1’,3’−ビス[1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスフォ]−sn−グリセロールなどを用いることができる。
カチオン性脂質としては、特に限定されるものではないが、1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウムプロパン、1,2−パルミトイル−3−トリメチルアンモニウムプロパン、1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン、1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン、3β−[N−(N’,N’−ジメチルアミノエタン)−カルバモイル]コレステロール塩酸塩などを用いることができる。
中性脂質としては、特に限定されるものではないが、1−パルミトイル−2−オレオイルホスファチジルコリン、1,2−ジオレオイルホスファチジルコリン、1,2−ジパルミトイルホスファチジルコリン、1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスフォリルコリン、1−パルミトイル−2−オレオイルホスファチジルエタノールアミン、1,2−ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン、1,2−ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン、コレステロール、エルゴステロールなどを用いることができる。
これらアニオン性脂質、カチオン性脂質、中性脂質は、それぞれ1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの脂質のうち、荷電性の脂質としては、1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウムプロパン、1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン、1−パルミトイル−2−オレオイルホスファチジルグリセロール、および1−パルミトイル−2−オレオイルホスファチジン酸を用いることが、活性の高いチャネルの形成の観点から好ましい。
[チャネル物質]
チャネル物質としては、アクアポリン、グラミシジン、アムホテリシンB、あるいはそれらの誘導体、好ましくはグラミシジン、アムホテリシンB、あるいはこれらの誘導体などを用いることができる。チャネル物質は1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
チャネル物質のリポソームへの導入方法としては、リポソーム調製段階にあらかじめ混合する方法や、製膜後に添加する方法などを用いることができる。
リポソーム融合法によって脂質二重層を形成するに際しては、まず脂質を好ましくはチャネル物質と共に溶媒に溶解させる。溶媒としては、クロロホルム、クロロホルム/メタノール混合液などを用いることができる。
脂質とチャネル物質との混合割合は、2者の合計に占めるチャネル物質の割合が1〜20mol%特に2〜10mol%となる程度が好適である。
次に、脂質とチャネル物質との0.25〜10mM特に0.5〜5mMの溶液を調製し、減圧乾燥させることにより、乾燥脂質膜を得、これに純水を添加し、脂質の相転移温度よりも高い温度とすることにより、球殻形状を有したリポソームの分散液とする。得られたリポソーム懸濁液は、液体窒素と約55℃程度の湯浴に交互に浸漬操作を繰り返す凍結融解法により粒成長させることが好ましい。
本発明で用いるリポソーム懸濁液のリポソームの平均粒径は、好ましくは0.05〜5μm、特に好ましくは0.05〜0.4μmである。
本発明では、このリポソーム懸濁液の脂質の濃度を0.01〜0.1mmol/Lとする。
このリポソーム懸濁液と透水性基材とを接触させ、このリポソーム懸濁液に接触させた状態に好ましくは0.5〜10日、特に1〜5日程度保つことにより、透水性基材の表面にリポソームを吸着させ、脂質二重層を形成する。その後、透水性基材を溶液から引き上げ、必要に応じ余分な脂質を酸又はアルカリで除去し、次いで超純水又は純水で水洗することにより、透水性基材上に脂質二重層が形成された選択性透過膜が得られる。
この水洗工程は、次に説明する脂質二重層の緻密化及び均一化処理と兼用してもよい。
本発明では、このように透水性基材上に脂質二重層を形成した後、脂質二重層及び透水性基材を透過するように水を通水して脂質二重層を緻密化及び均一化するのが好ましい。水としては純水(超純水を包含する。)が好適である。通水時間は0.5〜10日特に1〜5日程度が好ましい。通水LVは15〜100LMH程度が好適である。
前記リポソーム懸濁液と透水性基材との接触時間と、前記脂質二重層及び透水性基材を透過するように水を通水する時間との合計は、1〜15日特に1〜10日とりわけ2〜8日程度とすることが好ましい。
脂質二重層の厚さは0.9〜4.5層特に1〜4.5層とりわけ1〜4層程度であることが好ましい。この脂質二重層の表面に、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、タンニン酸、ポリアミノ酸、ポリエチレンイミン、キトサンなどのリン脂質と反対の電荷を有する物質を吸着させてもよい。
本発明の選択性透過膜を用い、RO膜処理又はFO膜処理において透過水を得る場合、駆動圧力0.05〜3MPaの範囲で、透水量2LMH以上を得ることができる。
なお、本発明の選択性透過膜の用途としては、海水、かん水の脱塩処理、工水、下水、水道水の浄化処理の他、ファインケミカル、医薬、食品の濃縮などの用途が例示される。被処理水の温度は10〜40℃特に15〜35℃程度が好ましい。
以下、実施例及び比較例について説明する。
まず、選択性透過膜の材料、作製方法及び選択性透過膜の評価方法について説明する。
[透水性基材]
透水性基材の素材として、ポリアミド膜(ES20、日東電工社製)を用いた。
上記ポリアミド膜を10g/Lの有効塩素濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(pH7.0)に1時間浸漬し、更に0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液に16時間浸漬し、次いで純水で洗浄した。この塩素処理ポリアミド膜の透過流束は50LMH/barであった。
[脂質]
カチオン性脂質として1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウムプロパン(DOTAP、日油社製)を用いた。
中性脂質として1,2−ジラウロイルホスファチジルコリン(DLPC、日油社製)、または1,2−ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC、日油社製)を用いた。
[チャネル物質]
チャネル物質としては、アムホテリシンB(AmB、ケイマンケミカル社製)、グラミシジンA(GA、シグマアルドリッチ社製)、又はアクアポリンZ(AqpZ、CUSABIO TECHNOLOGY LLC製)を用いた。
[リポソーム懸濁液の調製]
1)AmBリポソーム懸濁液
DOTAPとDLPCを65:5のモル比率でクロロホルムに溶解し、この溶液にメタノールに溶解したAmBをAmB濃度が脂質に対して10mol%、エルゴステロール(Erg、ケイマンケミカル)を20mol%になるように混合し、エバポレーターにより有機溶媒を蒸発させ、容器内に残存した乾燥脂質薄膜に純水を添加し、水和させることで、リポソーム懸濁液を調製した。得られたリポソーム懸濁液は、液体窒素と55℃の湯浴に交互に浸漬操作を10回繰り返す凍結融解法により、粒成長させた。リポソーム懸濁液は孔径0.1μmのポリカーボネートトラックエッチング膜(Nucrepore、GEヘルスケア)を用い、押し出し整粒し、脂質濃度が約0.01〜0.5mmol/Lになるよう純水で希釈し、AmBリポソーム懸濁液を調製した。
2)GAリポソーム懸濁液
DOTAPとDOPCを95:5のモル比率でクロロホルムに溶解し、エバポレーターにより有機溶媒を蒸発させ、容器内に残存した乾燥脂質薄膜に純水を添加し、水和させることで、リポソーム懸濁液を調製した。得られたリポソーム懸濁液を用いて、AmBリポソーム懸濁液と同様の方法によりリポソーム懸濁液を調製した。得られたリポソーム懸濁液にトリフルオロエタノールに溶解したGAをGA濃度が脂質濃度に対して5mol%になるように混合し、65℃で10時間以上加熱した後、脂質濃度が約0.01〜0.5mmol/Lになるよう純水で希釈し、GAリポソーム懸濁液を調製した。
3)AqpZリポソーム懸濁液
GAリポソーム懸濁液と同様の方法でリポソーム懸濁液を調製し、AqpZをAqpZ濃度が脂質に対して2mol%になるように混合し、脂質濃度が約0.01〜0.5mmol/Lになるよう純水で希釈し、AqpZリポソーム懸濁液を調製した。
[脂質二重層層の形成]
上記のポリアミド膜をリポソーム懸濁液に室温で表1に示す日数浸漬し、純水で洗浄することにより脂質二重層層を形成した。
[脂質二重層層の緻密化及び均一化]
上記の選択性透過膜に供給圧3bar(LV=30〜70LMH)にて純水を表1に示す日数通水した。
[膜性能評価試験]
図1に示す試験装置により、膜性能を評価した。
この試験装置において、膜供給水は、配管1よりポンプ2で、密閉容器3の平膜セル4の下側の原水室5に供給される。原水室5内はスターラー6で撹拌子を回転させることにより撹拌される。膜透過水は平膜セル4の上側の透過水室7を経て配管8より取り出される。濃縮水は配管9より取り出される。密閉容器3内の圧力は、配管9に設けた圧力計10と、濃縮水取出配管9に設けた圧力調整バルブ11により調整される。
純水を供給水として透過流束を測定し、500mg/LのNaCl水溶液を用いて、透過水の電気伝導度、濃縮水の電気伝導度より、NaClの阻止率を求めた。
NaCl阻止率[%]=(1−透過水の電気伝導度/濃縮水の電気伝導度)×100
[ポリアミド膜表面積比の算定]
図2に10g/L次亜塩素酸ナトリウム水溶液で改質したポリアミド膜ES20表面に形成した脂質二重層(DOTAP/DOPC=5/95mol%(GA5mol%)膜)の断面TEM像を示す。
この画像から表面積比を算出した。画像解析より、断面積比=13.647÷3.6340=3.7145となる。TEM画像からの表面積比の算出では、ポリアミド膜断面のTEM写真(図2)の画像解析より、支持層の断面積(L1=3.6740)、ひだ構造の最表面と見られる箇所の断面積(L2=13.647)としている。図2において、L1およびL2の測定箇所が黄色の線で示されている。即ち、左図では、左辺中央から約35°の勾配で右上りとなっている黄色の直線が測定箇所である。右図では、左辺から右辺まで褶曲して連続する黄色の曲線が測定箇所である。上記L1は、図2の左図における黄色直線(線分)の全長を表わす。L2は図2の右図における黄色曲線の総延長(道のり長さ)を表わす。
なお、今回の解析では,最表面と見られる箇所のみを測定した。しかし、界面重合の特性を考えると、ひだ構造が形成している箇所は全て水分子が侵入できると考えられる。そのため、この値は実際より、小さくなっている可能性が考えられる。ひだ構造に関数を与えることが出来ないので、ひだ構造を円柱に近似し、表面積比/断面積比を次のようにして算出する。
円柱の直径をl、高さをhとすると、断面積比、表面積比は下記の式で求められる。
断面積比=(2h+l)/l
表面積比={(πl/4)+πlh}/{πl/4}=(l+4h)/l
TEM画像解析から得られた断面積比3.7145から、
3.7145=(2h+l)/l
2h=2.7145l
これを表面積比の式に代入すると
表面積比=(l+2・2.7145l)/l=6.429
従って、ひだ構造が円筒型であると仮定した場合の表面積比は6.429倍となる。
[リン脂質定量による脂質二重層層数の評価]
作成したリポソームや透水試験後の膜に対して、Bartlett法によるリン定量を行った。(なお、リン脂質二重層の厚さとしての層数は、バーレット法でリンを定量することにより確認できる(Bartlett, G. R., J. Biol. Chem., vol. 234, no. 3, 466-468, 1959)。)定量したリンの量から脂質二重層の層数を求めるため、ポリアミド膜のヒダ構造による表面積比を6.429倍とし、各脂質及びタンパク質(AmB、Erg、GA、AqpZ、、DLPC、DOPC、DOTAP)1分子の断面積[Å]を以下のように仮定して計算を行った。
AmBの断面積: 57[Å
Ergの断面積: 40[Å
GAの断面積: 189[Å
AqpZの断面積:1600[Å
DLPCの断面積: 60[Å
DOPCの断面積: 64[Å
DOTAPの断面積: 64[Å
[比較例1−1]
AmBリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.4mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を1日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて1日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[比較例1−2]
AmBリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.2mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を1日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて1日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例1−1]
AmBリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.1mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を1日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて1日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例1−2]
AmBリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.08mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を5日としてとして製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて1日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例1−3]
AmBリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.06mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を5日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて1日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例1−4]
AmBリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.04mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を5日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて4日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例1−5]
AmBリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.02mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を5日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて4日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例2−1]
GAリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.1mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を3日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて2日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例2−2]
GAリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.08mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を3日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて2日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例2−3]
GAリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.06mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を3日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて2日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例2−4]
GAリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.04mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を3日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて2日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例3−1]
AqpZリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.04mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を3日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて4日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例3−2]
AqpZリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.02mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を3日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて4日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
[実施例3−3]
AqpZリポソーム懸濁液の脂質濃度を0.01mmol/L、リポソーム懸濁液への浸漬時間を3日として製膜を行い、さらに純水を供給圧3barにて4日間通水し、緻密化及び均一化処理した。得られた選択性透過膜の膜性能と脂質二重層層数を評価した。
上記実施例及び比較例における透過流束[LMH/bar]、NaCl阻止率(%)、及び脂質二重層層数の測定結果を表1に示す。
Figure 2021010884
[考察]
比較例1−2と実施例1−1の対比から示されるように、脂質二重層の層数が4.5以下になると透過流束が大きく向上する。すなわち、比較例1−1,1−2では透過流束は7.2LMH/bar、6.0LMH/barであるのに対して、実施例ではいずれも9LMH/bar以上の透過流束が得られる。また、NaClの阻止率は、実施例1−3では82%以上であるが、その他の実施例はすべて89%以上であり、条件によっては90%超の阻止率になっている。
以上の実施例及び比較例からも明らかな通り、本発明により、高い透水性と阻止性を有する選択性透過膜を得ることができる。
1 ポンプ
3 密閉容器
4 平膜セル
6 スターラー
7 圧力計

Claims (6)

  1. 透水性基材と、該透水性基材上に形成された、チャネル構成分子によるチャネルを導入した脂質二重層とを有する選択性透過膜を製造する方法であって、
    リポソーム懸濁液を該透水性基材と接触させることによって脂質二重層を形成する工程を有する選択性透過膜の製造方法において、
    該リポソーム懸濁液の脂質濃度が0.01〜0.1mmol/Lであることを特徴とする選択性透過膜の製造方法。
  2. 前記透水性基材上に脂質二重層を形成した後、該脂質二重層及び透水性基材を透過するように水を通水して脂質二重層を緻密化及び均一化することを特徴とする請求項1に記載の選択性透過膜の製造方法。
  3. 前記水として純水を0.5〜10日間通水することを特徴とする請求項2に記載の選択性透過膜の製造方法。
  4. 前記脂質二重層を形成する工程において、前記リポソーム懸濁液を前記透水性基材と0.5〜10日間接触させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の選択性透過膜の製造方法。
  5. チャネル構成分子がグラミシジンA、アムホテリシンB、アクアポリン、又はこれらの誘導体である請求項1〜4のいずれか1項に記載の選択性透過膜の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法により製造された選択性透過膜を用いて、造水、又はイオンの分離を行うことを特徴とする水処理方法。
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