JP2021009780A - マルチ電子ビーム画像取得装置及びマルチ電子ビーム画像取得方法 - Google Patents

マルチ電子ビーム画像取得装置及びマルチ電子ビーム画像取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検査の精度および効率を向上させることができるマルチ電子ビーム画像取得装置及びマルチ電子ビーム画像取得方法を提供する。【解決手段】基板上にマルチ1次電子ビームを配置するビーム配置部を備え、ビーム配置部は、基板が載置されるステージの第1移動方向および第1移動方向に直交する第2移動方向に沿った正方格子状であって、マルチ1次電子ビーム全体として見た場合に四隅のビームが欠落した状態にマルチ1次電子ビームを配置する。【選択図】図1

Description

本発明は、マルチ電子ビーム画像取得装置及びマルチ電子ビーム画像取得方法に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになっている。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。よって、半導体ウェハ上に転写された超微細パターンの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。その他、歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光、転写する際に使用されるマスクのパターン欠陥があげられる。そのため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
検査手法としては、半導体ウェハやリソグラフィマスク等の基板上に形成されているパターンを撮像した測定画像と、設計データ、あるいは基板上の同一パターンを撮像した測定画像と比較することにより検査を行う方法が知られている。例えば、パターン検査方法として、同一基板上の異なる場所の同一パターンを撮像した測定画像データ同士を比較する「die to die(ダイ−ダイ)検査」や、パターン設計された設計データをベースに設計画像データ(参照画像)を生成して、それとパターンを撮像した測定データとなる測定画像とを比較する「die to database(ダイ−データベース)検査」がある。撮像された画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
上述したパターン検査装置には、レーザ光を検査対象基板に照射して、その透過像或いは反射像を撮像する装置の他、検査対象基板上を電子ビームで走査(スキャン)して、電子ビームの照射に伴い検査対象基板から放出される2次電子を検出して、パターン像を取得する検査装置の開発も進んでいる。電子ビームを用いた検査装置では、さらに、マルチビームを用いた装置の開発も進んでいる。
特開2004−200549号公報
しかしながら、マルチビームを用いた検査装置において、マルチビームを全体として矩形状に配置した場合、四隅のビームがマルチビームの中心から離れるため、視野(FOV)が大きくなり、ビームの収束性や歪の点で不利になる。一方、単純に四隅のビームを無効にしただけでは、マルチビームによって検査領域を過不足少なく走査することができない。このように、視野が大きくなる場合や検査領域を過不足少なく走査できない場合には、検査の精度および効率を向上させることが困難となる。
本発明の目的は、検査の精度および効率を向上させることができるマルチ電子ビーム画像取得装置及びマルチ電子ビーム画像取得方法を提供することにある。
本発明の一態様であるマルチ電子ビーム画像取得装置は、基板にマルチ1次電子ビームを照射して前記基板から放出されたマルチ2次電子ビームの像を取得するマルチ電子ビーム画像取得装置であって、前記基板上に前記マルチ1次電子ビームを配置するビーム配置部を備え、前記ビーム配置部は、前記基板が載置されるステージの第1移動方向および前記第1移動方向に直交する第2移動方向に沿った正方格子状であって、前記マルチ1次電子ビーム全体として見た場合に四隅のビームが欠落した状態に前記マルチ1次電子ビームを配置する。
上述のマルチ電子ビーム画像取得装置において、前記ビーム配置部は、前記第1移動方向を列方向、前記第2移動方向を行方向とした場合に、K行目のビーム本数とN−A+K行目のビーム本数との和がM本になるように前記マルチ1次電子ビームを配置してもよい。但し、M:マルチ1次電子ビームを構成するビームの列数、N:マルチ1次電子ビームを構成するビームの行数、A:列方向のビーム本数がMよりも少ない行の数の1/2、K:1以上A以下の任意の整数である。
上述のマルチ電子ビーム画像取得装置において、前記ビーム配置部は、180°回転対称となるように前記マルチ1次電子ビームを配置してもよい。
上述のマルチ電子ビーム画像取得装置において、前記ビーム配置部は、複数の開口部が設けられたアパーチャ部材を有し、前記複数の開口部は、前記第1移動方向および前記第2移動方向に沿って正方格子状に並んで設けられ、前記複数の開口部全体として見た場合に、四隅の開口部が欠落していてもよい。
本発明の一態様であるマルチ電子ビーム画像取得方法は、基板にマルチ1次電子ビームを照射して前記基板から放出されたマルチ2次電子ビームの像を取得するマルチ電子ビーム画像取得方法であって、前記基板上に、前記基板が載置されるステージの第1移動方向および前記第1移動方向に直交する第2移動方向に沿った正方格子状であって、前記マルチ1次電子ビーム全体として見た場合に四隅のビームが欠落した状態に前記マルチ1次電子ビームを配置する。
本発明によれば、検査の精度および効率を向上させることができる。
本実施形態によるパターン検査装置の一例を示す図である。 本実施形態によるパターン検査装置において、成形アパーチャアレイ基板の一例を示す平面図である。 本実施形態によるパターン検査方法を示すフローチャートである。 本実施形態によるパターン検査方法において、被検査画像取得工程を示す平面図である。 本実施形態によるパターン検査方法において、被検査画像取得工程における走査領域の走査を示す平面図である。 本実施形態によるパターン検査方法において、マルチ1次電子ビームの配置を説明するための説明図である。 本実施形態によるパターン検査方法において、マルチ1次電子ビームによって検査領域が過不足少なく走査される状態を示す平面図である。 マルチ1次電子ビームの配置の変形例を示す平面図である。 マルチ1次電子ビームの配置の他の変形例を示す平面図である。 マルチ1次電子ビームの配置の更に他の変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。実施形態は、本発明を限定するものではない。また、実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(パターン検査装置)
以下の実施形態では、マルチ電子ビーム画像取得装置の一例として、マルチ電子ビームを用いて基板に形成されたパターンを検査するパターン検査装置について説明する。
図1は、本実施形態におけるパターン検査装置1の一例を示す図である。パターン検査装置1は、画像取得機構2と制御系回路3とを備えている。画像取得機構2は、電子ビームカラム21(すなわち電子鏡筒)と、検査室22とを備えている。電子ビームカラム21内には、電子銃23(すなわち放出源)と、電磁レンズ24と、ビーム配置部およびアパーチャ部材の一例である成形アパーチャアレイ基板25と、電磁レンズ26と、静電レンズ27と、一括ブランキング偏向器28と、制限アパーチャ基板29と、電磁レンズ210と、静電レンズ211と、電磁レンズ212(すなわち対物レンズ)とが配置されている。さらに、電子ビームカラム21内には、主偏向器213と、副偏向器214と、静電レンズ215と、ビームセパレーター216と、偏向器217と、電磁レンズ218と、静電レンズ219と、電磁レンズ220と、静電レンズ221と、電磁レンズ222と、静電レンズ223と、マルチ検出器224とが配置されている。
検査室22内には、少なくともXYZ方向に移動可能なステージ225が配置される。ステージ225上には、検査対象となる基板4(すなわち試料)が配置される。基板4には、露光用マスク基板、及びシリコンウェハ等の半導体基板が含まれる。基板4が半導体基板である場合、半導体基板には複数のチップパターン(すなわちウェハダイ)が形成されている。基板4が露光用マスク基板である場合、露光用マスク基板には、チップパターンが形成されている。チップパターンは、複数の図形パターンによって構成される。かかる露光用マスク基板に形成されたチップパターンが半導体基板上に複数回露光転写されることで、半導体基板には複数のチップパターンが形成されることになる。基板4は、例えば、パターン形成面を上側に向けてステージ225に配置される。また、ステージ225上には、検査室22の外部に配置されたレーザ測長システム5から照射されるレーザ測長用のレーザ光を反射するミラー226が配置されている。また、検査室22上には、基板4面の高さ位置を測定する高さ位置センサ(すなわちZセンサ)227が配置される。Zセンサ227は、投光器によって斜め上方から基板4面にレーザ光を照射し、照射されたレーザ光の反射光を受光器で受光し、受光された反射光を用いて基板4面の高さ位置を測定する。マルチ検出器224は、電子ビームカラム21の外部で検出回路6に接続される。検出回路6は、パターンメモリ7に接続される。
制御系回路3では、パターン検査装置1全体を制御する制御計算機31が、バス32を介して位置検出回路33、比較回路34、参照画像作成回路35、ステージ制御回路36、静電レンズ制御回路37、レンズ制御回路38、ブランキング制御回路39、偏向制御回路310、磁気ディスク装置等の記憶装置311、モニタ312、メモリ313、及びプリンタ314に接続されている。また、偏向制御回路310は、DAC(デジタルアナログ変換)アンプ8A,8B,8Cに接続される。DACアンプ8Aは、主偏向器213に接続され、DACアンプ8Bは、副偏向器214に接続され、DACアンプ8Cは、偏向器217に接続される。
また、パターンメモリ7は、比較回路34に接続されている。また、ステージ225は、ステージ制御回路36の制御の下で駆動機構9によって駆動される。駆動機構9は、例えば、マルチ1次電子ビームの光軸に直交するステージ座標系におけるx、y方向(すなわち、水平方向)およびθ方向(すなわち、回転方向)にステージ225を駆動する3軸モータ等の駆動系を有している。3軸モータとしては、例えばステップモータを用いることができる。また、駆動機構9は、例えば、ピエゾ素子等を用いてZ方向(すなわち高さ方向)にステージ225を移動可能となっている。レーザ測長システム5は、ミラー226からの反射光を受光することによって、レーザ干渉法の原理でステージ225の位置を測定し、測定された移動位置を位置検出回路33に供給する。
電磁レンズ24,26,210,212,218,220,222およびビームセパレーター216は、レンズ制御回路38により制御される。また、一括ブランキング偏向器28は、2極以上の電極により構成され、電極毎に図示しないDACアンプを介してブランキング制御回路39により制御される。各静電レンズ27,211,215,219,221,223は、例えば中央部が開口した3段以上の電極基板により構成され、中段電極基板が図示しないDACアンプを介して静電レンズ制御回路37によって制御される。各静電レンズ27,211,215,219,221,223の上段及び下段電極基板は、グランド電位に接続される。副偏向器214は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ8Bを介して偏向制御回路310によって制御される。主偏向器213は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ8Aを介して偏向制御回路310によって制御される。偏向器217は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ8Cを介して偏向制御回路310によって制御される。
3つの静電レンズ27,211,215によって構成される第1の静電レンズ群は、1次電子光学系すなわち照明光学系に配置される。静電レンズ27は、電磁レンズ26の磁場中に配置される。静電レンズ211は、電磁レンズ210の磁場中に配置される。静電レンズ215は、対物レンズである電磁レンズ212の磁場中に配置される。3つの静電レンズ219,221,223により構成される第2の静電レンズ群は、2次電子光学系すなわち検出光学系に配置される。静電レンズ219は、電磁レンズ218の磁場中に配置される。静電レンズ221は、電磁レンズ220の磁場中に配置される。静電レンズ223は、電磁レンズ222の磁場中に配置される。例えば、各静電レンズにおいて、3段の電極基板のうち中段電極基板が、各静電レンズに対応する電磁レンズの磁場中心高さ位置或いはレンズ主面に配置される。これにより、電磁レンズのレンズ作用によって電子の移動速度が遅くなっている状態、言い換えれば電子のエネルギーが小さくなっている状態で静電レンズによって電子ビームの軌道を修正することができるので、中段電極基板に印加する電位を小さくすることができる。
電子銃23には、図示しない高圧電源回路が接続されている。電子銃23は、内部に配置された図示しないフィラメント(すなわちカソード)と引出電極(すなわちアノード)との間に高圧電源回路から加速電圧が印加され、また、別の引出電極(すなわちウェネルト)に電圧が印加され、さらに、所定の温度でフィラメントが加熱されることで、フィラメントから放出された電子群を加速させて電子ビーム200として放出させる。
図2は、成形アパーチャアレイ基板の一例を示す平面図である。図2の例において、成形アパーチャアレイ基板25には、2次元状の横(x方向)6列×縦(y方向)6行の複数の穴(開口部)251が設けられている。
複数の穴251は、ステージ225の第1移動方向に沿ったx方向および第1移動方向に直交するステージ225の第2移動方向に沿ったy方向に沿って、所定のピッチで正方格子状に並んで設けられている。言い換えれば、x方向において隣り合う穴251同士のy座標は同一であり、また、y方向において隣り合う穴251同士のx座標は同一である。
なお、図2の例において、穴251のx方向のピッチとy方向のピッチとは同一であるが、x方向のピッチとy方向のピッチとは異なっていてもよい。
また、複数の穴251は、複数の穴251全体として見た場合に、四隅の穴が欠落している。言い換えれば、x方向の両端の穴251に外接するy方向に沿った線分と、y方向の両端の穴251に外接するx方向に沿った線分とで囲まれる矩形領域(図2の破線部参照)の四隅には、穴が設けられていない。
図2の例において、複数の穴251は、同じ寸法の矩形状に形成されているが、各穴を同じ外径の円形状に形成してもよい。複数の穴251を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することで、マルチ1次電子ビーム20が形成される。
図2に示すように四隅が欠落した正方格子状に穴251が設けられていることで、成形アパーチャアレイ基板25は、後述するように、ステージ225の第1移動方向および第2移動方向に沿った正方格子状であって、マルチ1次電子ビーム20全体として見た場合に四隅のビームが欠落した状態にマルチ1次電子ビーム20を配置することができる。このように配置されたマルチ1次電子ビーム20で、図4(B)および図7において後述する、周期的に幅が変動した形状を有しているストライプ42に沿って基板4の検査領域を走査することで、基板4の検査領域を過不足少なく走査することができる。
次に、パターン検査装置1における画像取得機構2の動作について説明する。
電子銃23から放出された電子ビーム200は、電磁レンズ24によって屈折させられ、成形アパーチャアレイ基板25全体を照明する。そして、成形アパーチャアレイ基板25の複数の穴251の位置に照射された一部の電子ビーム200が複数の穴251を通過することによって、マルチ1次電子ビーム20が形成される。
形成されたマルチ1次電子ビーム20は、電磁レンズ26、210によって屈折させられ、中間像およびクロスオーバーを繰り返しながら、マルチ1次電子ビーム20の各ビームのクロスオーバー位置に配置されたビームセパレーター214を通過して電磁レンズ212に進む。そして、電磁レンズ212は、マルチ1次電子ビーム20を基板4にフォーカスする。対物レンズとしての電磁レンズ212によって基板4面上に焦点が合わされた(すなわち合焦された)マルチ1次電子ビーム20は、主偏向器213及び副偏向器214によって一括して偏向され、各ビーム20の基板4上のそれぞれの照射位置に照射される。なお、一括ブランキング偏向器28によってマルチ1次電子ビーム20全体を一括して偏向することで、制限アパーチャ基板29の中心の穴から位置が外れたビームを制限アパーチャ基板29によって遮蔽することもできる。
基板4の所望する位置にマルチ1次電子ビーム20が照射されると、かかるマルチ1次電子ビーム20が照射されたことに起因して、基板4から、マルチ1次電子ビーム20の各ビームに対応する反射電子を含む2次電子の束であるマルチ2次電子ビーム300が放出される。
基板4から放出されたマルチ2次電子ビーム300は、電磁レンズ212及び静電レンズ215を通って、ビームセパレーター216に進む。
ここで、ビームセパレーター216はマルチ1次電子ビーム20の中心ビームが進む方向(すなわち軌道中心軸)に直交する面上において電界と磁界を直交する方向に発生させる。電界は電子の進行方向に関わりなく同じ方向に力を及ぼす。これに対して、磁界はフレミング左手の法則に従って力を及ぼす。このため電子の侵入方向によって電子に作用する力の向きを変化させることができる。ビームセパレーター216に上側から侵入するマルチ1次電子ビーム20に対しては、電界による力と磁界による力とが打ち消し合い、マルチ1次電子ビーム20は下方に直進する。一方、ビームセパレーター216に下側から侵入してくるマルチ2次電子ビーム300に対しては、電界による力と磁界による力とが同じ方向に働き、マルチ2次電子ビーム300は斜め上方に曲げられてマルチ1次電子ビーム20から分離する。
斜め上方に曲げられてマルチ1次電子ビーム20から分離したマルチ2次電子ビーム300は、偏向器217によって更に曲げられ、電磁レンズ218,220,222によって屈折させられながらマルチ検出器224に投影される。マルチ検出器224は、例えば図示しないダイオード型の2次元センサを有する。マルチ検出器224は、2次元センサにマルチ2次電子ビーム300を衝突させて2次元センサから電子を発生させることで、投影されたマルチ2次電子ビーム300を2次元電子画像データとして画素毎に検出する。マルチ検出器224は、検出された2次元電子画像データを検出回路6に出力する。
(パターン検査方法)
次に、図1のパターン検査装置1を適用したパターン検査方法について説明する。以下では、基板4として露光用マスク基板を用いる例について説明する。図3は、本実施形態によるパターン検査方法を示すフローチャートである。図4(A)は、本実施形態によるパターン検査方法において、被検査画像取得工程を示す平面図である。図4(B)は、ストライプの詳細図である。図3に示すように、パターン検査方法は、被検査画像取得工程(ステップS1)と、参照画像作成工程(ステップS2)と、位置合わせ工程(ステップS3)と、比較工程(ステップS4)とを有する。
先ず、パターン検査装置1は、マルチ1次電子ビーム20を用いて基板4上に形成されるパターンの2次電子画像データを取得する被検査画像取得工程(ステップS1)を実施する。具体的には、パターン検査装置1は、以下のように動作する。
まず、対物レンズである電磁レンズ212によってマルチ1次電子ビーム20を基板4面の基準位置に合焦した状態で、ステージ制御回路36の制御の下で、駆動機構9によって基板4が載置されたステージ225を移動させる。ここで、ステージ制御回路36および偏向制御回路310は、図4(A)の破線矢印に示すように、パターンの欠陥を検査すべき基板4の検査領域41を複数の短冊状に仮想的に分割したストライプ42に沿って検査領域41をマルチ1次電子ビーム20で走査する制御を行う。なお、図4(A)においては、ストライプ42を簡略化して描いているが、実際のストライプ42は、図4(B)に示すように、周期的に幅が変動した形状を有している。言い換えれば、図4(B)のストライプ42は、第1移動方向(すなわちX方向)に沿って周期的に、ストライプ42の第2移動方向(すなわちY方向)の両端部同士がストライプ42の第2移動方向の中心Cに対して接近と離間を交互に繰り返す(すなわち、ストライプ幅の減少と増加を交互に繰り返す)形状を有している。なお、図4(B)においては、第2移動方向において隣り合う2本のストライプ42の一方を実線で、他方を破線で描いている。図4(B)に示すように、第2移動方向において隣り合うストライプ42同士は、ストライプ42の第2移動方向の両端部同士が接近と離間を繰り返す周期は互いに同一であるが、当該接近および離間を開始する位置が、第1移動方向において互いにずれるように配置されている。すなわち、図4(B)に示すようにストライプ42が第1移動方向(x方向)に延びている(横長である)とみた場合に、第2移動方向(y方向)において隣り合うストライプ42同士は、第2移動方向における一端(上端)と第2移動方向における他端(下端)との第2移動方向における変動の周期と形状は同じで、位相がずれる形状を有している。また、第2移動方向において隣り合うストライプ42同士は、中心C間の距離であるピッチが、ストライプ42の最大幅よりも小さくなるように配置されている。すなわち、第2移動方向において隣り合うストライプ24は、検査領域41を隙間および重複なく敷き詰めるように配置されている。すなわち、検査領域41は隙間のない形状である。具体的には、ステージ制御回路36は、ストライプ42に沿って(すなわち、x方向に沿って)検査領域41がマルチ1次電子ビーム20で走査されるように駆動機構9を駆動制御する。なお、ストライプ42に沿った方向が、ステージ225の第1移動方向であり、ストライプ42に直交する方向が、ステージ225の第2移動方向である。また、偏向制御回路310は、ストライプ42を構成する複数の走査領域43毎に、マルチ1次電子ビーム20全体を一括偏向して各走査領域43をマルチ1次電子ビーム20で走査するように副偏向器214を制御する。なお、ステージ225の移動は、走査領域43を変更する毎にステージ位置が安定するまで整定時間(すなわち走査の待機時間)をとるステップアンドリピート方式によるものであってもよく、または、走査領域43の変更毎に整定時間をとらない連続移動方式によるものであってもよい。
図5は、本実施形態によるパターン検査方法において、被検査画像取得工程における走査領域43の走査を示す平面図である。図5には、四隅のビームが欠落した6行×6列の合計24本のビーム201で構成されるマルチ1次電子ビーム20が示されている。走査領域43は、検査領域41のうち、1回のマルチ1次電子ビーム20の照射時(すなわち、ショット時)にマルチ1次電子ビーム20で走査可能な領域である。
走査領域43は、マルチ1次電子ビーム20を構成する個々のビーム201で走査可能な複数のサブ走査領域44毎に区分されている。マルチ1次電子ビーム20を構成する個々のビーム201は、対応するサブ走査領域44内の同じ位置を走査する。サブ走査領域44毎のビーム201の走査は、既述したように副偏向器214によるマルチ1次電子ビーム20全体での一括偏向によって行われる。
副偏向器214によるマルチ1次電子ビーム20の一括偏向において、各ビーム201の移動方向および移動量は同一である。これにより、マルチ1次電子ビーム20は、常に正方格子状に配置された状態を維持する。言い換えれば、x方向において隣り合うビーム201同士のy座標は同一に維持され、また、y方向において隣り合うビーム201同士のx座標は同一に維持される。
また、マルチ1次電子ビーム20は、マルチ1次電子ビーム20全体として見た場合に、四隅のビームが欠落している。言い換えれば、x方向の両端のサブ走査領域44に外接するy方向に沿った線分と、y方向の両端のサブ走査領域44に外接するx方向に沿った線分とで囲まれる矩形領域(図5の破線部参照)の四隅には、ビーム201すなわち走査領域43が配置されていない。
このようなマルチ1次電子ビーム20を構成する各ビーム201によって対応するサブ走査領域44の全体を走査することで、走査領域43の全体を走査する。そして、この走査を、ステージ225を移動させながらストライプ42上のすべての走査領域43に対して繰り返す。
図6は、本実施形態によるパターン検査方法において、マルチ1次電子ビーム20の配置を説明するための説明図である。検査領域41を過不足少なく走査するため、マルチ1次電子ビーム20は、成形アパーチャアレイ基板25の穴251の配置によって、K行目のビーム本数とN−A+K行目のビーム本数との和がM本になるように配置される。
ただし、マルチ1次電子ビーム20の配置における列方向は、ステージ225の第1移動方向すなわちx方向に平行な方向である。また、マルチ1次電子ビーム20の配置における行方向は、ステージ225の第2移動方向すなわちy方向に平行な方向である。また、Mは、マルチ1次電子ビーム20を構成するビーム201の列数であり、図6の例において、Mは6である。また、Nは、マルチ1次電子ビーム20を構成するビーム201の行数であり、図6の例において、Nは6である。また、Aは、列方向のビーム本数がMよりも少ない行の数の1/2であり、図6の例において、Aは2である。また、Kは、1以上A以下の任意の整数であり、図6の例において、Kは、1または2である。
より詳しくは、図6に示すように、K=1行目のビーム本数である2本と、N−A+K=(6−2+1)=5行目のビーム本数である4本との和は、6本すなわちM本である。また、K=2行目のビーム本数である4本と、N−A+K=(6−2+2)=6行目のビーム本数である2本との和は、6本である。
また、図6の例において、マルチ1次電子ビーム20は、列方向および行方向のビーム本数が偶数本であり、また、180°回転対称になるように配置されている。
図7は、本実施形態によるパターン検査方法において、マルチ1次電子ビーム20によって検査領域41が過不足少なく走査される状態を示す平面図である。図7には、y方向において隣接する2行のストライプ42のそれぞれを構成する走査領域43が示されている。各ストライプ42は、図4(B)でも説明したように、周期的に幅が変動した形状を有している。
図6のように配置されたマルチ1次電子ビーム20によれば、図7に示すように、検査領域41を重複および隙間なく埋め尽くす走査領域43の全体を走査することができる。これにより、検査領域41を過不足少なく走査することができるので、検査の精度および効率を向上させることができる。
なお、走査領域43で検査領域41を埋め尽くすようにするため、図7に示すように、y方向において隣接するストライプ42同士の間において、走査領域43はx方向にずれている。このように走査領域43のx方向の位置をずらす処理は、例えばステージ位置をずらすことで行うことができる。例えば、ステップアンドリピート方式であれば、ステージ225をずらした位置で走査を開始し、連続移動方式であれば、走査を開始するタイミングをずらすことで、走査領域43のx方向の位置を調整することができる。
上述のように配置されたマルチ1次電子ビーム20が基板4の所望する位置に照射されたことに起因して、基板4から、マルチ1次電子ビーム20に対応する反射電子を含むマルチ2次電子ビーム300が放出される。基板4から放出されたマルチ2次電子ビーム300は、ビームセパレーター216に進み、斜め上方に曲げられる。斜め上方に曲げられたマルチ2次電子ビーム300は、偏向器217で軌道を曲げられ、マルチ検出器224に投影される。マルチ検出器224は、投影されたマルチ2次電子ビーム300を2次元電子画像データとして検出する。検出された2次元電子画像データは、検出順に検出回路6に出力される。検出回路6内では、図示しないA/D変換器によって、アナログの2次元電子画像データがデジタルデータに変換され、パターンメモリ7に格納される。
このようにして、パターン検査装置1は、基板4上に形成されたパターンの2次元電子画像データを被検査画像データとして取得する。取得された被検査画像データは、位置検出回路33からの各位置を示す情報と共に、比較回路34に転送される。比較回路34は、転送された被検査画像データを一時的に記憶する。
参照画像作成工程(ステップS2)は、被検査画像取得工程(ステップS1)の後、または被検査画像取得工程(ステップS1)と並行して実施される。参照画像作成工程(ステップS2)において、参照画像作成回路35は、被検査画像に対応する参照画像を作成する。具体的には、参照画像作成回路35は、記憶装置311から基板4にパターンを形成する基になった設計データを読み出し、読み出された設計データを2値ないしは多値の画像データに変換し、変換された画像データに適切なフィルタ処理を施すことで参照画像データを作成する。そして、参照画像作成回路35は、作成された参照画像データを比較回路34に出力する。比較回路34は、出力された参照画像データを一時的に記憶する。
位置合わせ工程(ステップS3)は、被検査画像取得工程(ステップS1)および参照画像作成工程(ステップS2)の後に実施される。
位置合わせ工程(ステップS3)において、比較回路34は、記憶された被検査画像データと参照画像データとを読み出し、両画像データを位置合わせする。
位置合わせ工程(ステップS3)の後、比較回路34は、比較工程(ステップS4)を実施する。すなわち、比較回路34は、位置合わせされた被検査画像データと参照画像データとを比較することで、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。例えば、比較回路34は、被検査画像データと参照画像データとの階調値差が判定閾値よりも大きければ欠陥と判定し、判定結果を記憶装置311、モニタ312、メモリ313若しくはプリンタ314に出力する。
なお、上述したダイ−データベース検査に限らず、ダイ−ダイ検査を行っても構わない。ダイ−ダイ検査を行う場合には、同じパターンが形成された走査領域43の画像同士を比較し、比較結果に基づいて欠陥の有無を判定すればよい。また、基板4として半導体基板を用いる場合には、例えば、x方向およびy方向に沿ってアレイ状に配置された半導体基板の複数のチップ毎に検査を行えばよい。チップ毎の検査においては、露光用マスク基板の場合と同様に、チップをx方向に沿った複数のストライプに仮想分割し、ストライプに沿ってマルチ1次電子ビーム20でチップを走査すればよい。
以上述べたように、本実施形態によれば、上述したように四隅のビームが欠落した正方格子状に配置されたマルチ1次電子ビーム20を用いることで、検査領域41を重複および隙間なく埋め尽くす走査領域43の全体を走査することができる。これにより、検査領域41を過不足少なく走査することができるので、検査の精度および効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、K行目のビーム本数とN−A+K行目のビーム本数との和がM本になるようにマルチ1次電子ビーム20を配置することで、検査領域41を重複および隙間なく埋め尽くす走査領域43の全体を確実に走査することができる。
また、本実施形態によれば、180°回転対称になるようにマルチ1次電子ビーム20を配置することで、マルチ1次電子ビーム20を容易に配置することができる。
また、本実施形態によれば、検査領域41を過不足少なく走査することができるマルチ1次電子ビーム20の配置を成形アパーチャアレイ基板25の穴251の配置によって簡便に実現することができる。なお、上述したマルチ1次電子ビーム20の配置は、成形アパーチャアレイ基板25の穴251の配置に加えて、または、穴251の配置に替えて、マルチ1次電子ビーム20の偏向制御によって実現してもよい。
(変形例)
次に、マルチ1次電子ビーム20の配置の変形例について説明する。図8(A)〜図8(K)は、マルチ1次電子ビーム20の配置の変形例を示す平面図である。なお、図8(A)〜図8(K)では、マルチ1次電子ビーム20の配置を、サブ走査領域44の配置として示している。図示はしないが、各サブ走査領域44には、マルチ1次電子ビーム20のうちの対応するビーム201が割り当てられている。
図5〜図7では、合計24本のマルチ1次電子ビーム20について説明したが、マルチ1次電子ビーム20のビーム本数は、マルチ1次電子ビーム20によって検査領域41を重複および隙間なく埋め尽くす走査領域43の全体を走査できる限りにおいて、24本には限定されない。
例えば、図8(A)〜図8(C)に示すように、マルチ1次電子ビーム20のビーム本数は40本であってもよい。図8(A)に示す2*SQRT(12.5)は、図8(A)内の双方向矢印で示される最も離れたビーム同士の距離を、正方形のサブ走査領域44の一辺の長さを1とした場合の相対値として示したものである(以下、同様)。この距離が大きいほど、視野(FOV)が大きいことを示している。図8(B)、図8(C)の例では、最も離れたビーム同士の距離は2*SQRT(13.5)であるため、図8(A)の方が、図8(B)、図8(C)よりも視野が小さい。
また、マルチ1次電子ビーム20のビーム本数は、図8(D)〜図8(F)に示すように60本であってもよく、図8(G)に示すように80本であってもよく、図8(H)に示すように90本であってもよく、図8(I)に示すように100本であってもよい。あるいは、マルチ1次電子ビーム20のビーム本数は、図8(J)に示すように96本であってもよく、図8(K)に示すように108本であってもよい。
図9は、マルチ1次電子ビーム20の配置の他の変形例を示す平面図である。図5〜図7では、走査領域43が互いに隣接する複数のサブ走査領域44で区分されたひとまとまりの領域である例について説明したが、マルチ1次電子ビーム20によって検査領域41を重複および隙間なく埋め尽くす走査領域43の全体を走査できる限りにおいて、走査領域43は、ひとまとまりの領域であることに限定されない。例えば、図9に示すように、走査領域43は、ステージ225の第1移動方向(すなわち、x方向)に間隔を空けて複数の分割領域43aに分割されていてもよい。図9の例においては、隣り合う分割領域43aの間の空隙部が、x方向において隣接する他の走査領域43の分割領域43aによって埋められている。
図10は、マルチ1次電子ビーム20の配置の更に他の変形例を示す平面図である。図7では、マルチ1次電子ビーム20を180°回転対称になるように配置する例について説明した。これに対して、図10に示すように、マルチ1次電子ビーム20は、検査領域41を重複および隙間なく埋め尽くす走査領域43の全体を走査することができるのであれば、180°回転対称にならないように配置されていてもよい。
パターン検査装置1の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、パターン検査装置1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
上述の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 パターン検査装置
4 基板
25 成形アパーチャアレイ基板
225 ステージ

Claims (6)

  1. 基板にマルチ1次電子ビームを照射して前記基板から放出されたマルチ2次電子ビームの像を取得するマルチ電子ビーム画像取得装置であって、
    前記基板上に前記マルチ1次電子ビームを配置するビーム配置部を備え、
    前記ビーム配置部は、前記基板が載置されるステージの第1移動方向および前記第1移動方向に直交する第2移動方向に沿った正方格子状であって、前記マルチ1次電子ビーム全体として見た場合に四隅のビームが欠落した状態に前記マルチ1次電子ビームを配置することを特徴とするマルチ電子ビーム画像取得装置。
  2. 前記ビーム配置部は、前記第1移動方向を列方向、前記第2移動方向を行方向とした場合に、K行目のビーム本数とN−A+K行目のビーム本数との和がM本になるように前記マルチ1次電子ビームを配置することを特徴とする請求項1に記載のマルチ電子ビーム画像取得装置。
    但し、
    M:マルチ1次電子ビームを構成するビームの列数
    N:マルチ1次電子ビームを構成するビームの行数
    A:列方向のビーム本数がMよりも少ない行の数の1/2
    K:1以上A以下の任意の整数
  3. 前記ビーム配置部は、180°回転対称となるように前記マルチ1次電子ビームを配置することを特徴とする請求項1または2に記載のマルチ電子ビーム画像取得装置。
  4. 前記ビーム配置部は、複数の開口部が設けられたアパーチャ部材を有し、
    前記複数の開口部は、前記第1移動方向および前記第2移動方向に沿って正方格子状に並んで設けられ、前記複数の開口部全体として見た場合に、四隅の開口部が欠落していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチ電子ビーム画像取得装置。
  5. 前記マルチ電子ビーム画像取得装置は、前記基板の検査領域を仮想的に分割した複数のストライプであって、前記第1移動方向に沿って延びるとともに前記第2移動方向において隣り合う複数のストライプに沿って前記検査領域を前記マルチ1次電子ビームで走査し、
    前記ストライプは、前記第2移動方向における一端と前記第2移動方向における他端との前記第2移動方向における変動の周期と形状は同じで、位相がずれる形状を有し、前記検査領域は隙間のない形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマルチ電子ビーム画像取得装置。
  6. 基板にマルチ1次電子ビームを照射して前記基板から放出されたマルチ2次電子ビームの像を取得するマルチ電子ビーム画像取得方法であって、
    前記基板上に、前記基板が載置されるステージの第1移動方向および前記第1移動方向に直交する第2移動方向に沿った正方格子状であって、前記マルチ1次電子ビーム全体として見た場合に四隅のビームが欠落した状態に前記マルチ1次電子ビームを配置することを特徴とするマルチ電子ビーム画像取得方法。
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