JP2019207804A - マルチ電子ビーム画像取得装置およびマルチ電子ビーム画像取得方法 - Google Patents

マルチ電子ビーム画像取得装置およびマルチ電子ビーム画像取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチ電子ビームを用いて画像を取得する場合に、同じ装置内でビームサイズを変更可能な装置を提供する。【解決手段】マルチ電子ビーム画像取得装置100は、電子ビームの照射を受け、電子ビームを用いて複数のマルチビームグループを成形する成形アパーチャアレイ基板203と、複数のマルチビームグループを一括して多段に偏向する偏向器211,212と、複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループを選択的に通過させ、残りのマルチビームグループを遮蔽する制限アパーチャアレイ基板206と、選択的に通過したマルチビームグループが試料面に照射されたことに起因して放出される反射電子を含む2次電子ビームを検出するマルチ検出器222と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、マルチ電子ビーム画像取得装置およびマルチ電子ビーム画像取得方法に関する。例えば、電子線によるマルチビームを照射して放出されるパターンの2次電子画像を取得してパターンを検査する検査装置に関する。
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになっている。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。よって、半導体ウェハ上に転写された超微細パターンの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。その他、歩留まりを低下させる大きな要因の一つとして、半導体ウェハ上に超微細パターンをフォトリソグラフィ技術で露光、転写する際に使用されるマスクのパターン欠陥があげられる。そのため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
検査手法としては、半導体ウェハやリソグラフィマスク等の基板上に形成されているパターンを撮像した測定画像と、設計データ、あるいは基板上の同一パターンを撮像した測定画像と比較することにより検査を行う方法が知られている。例えば、パターン検査方法として、同一基板上の異なる場所の同一パターンを撮像した測定画像データ同士を比較する「die to die(ダイ−ダイ)検査」や、パターン設計された設計データをベースに設計画像データ(参照画像)を生成して、それとパターンを撮像した測定データとなる測定画像とを比較する「die to database(ダイ−データベース)検査」がある。撮像された画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、画像同士の位置合わせの後、測定データと参照データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
上述したパターン検査装置には、レーザ光を検査対象基板に照射して、その透過像或いは反射像を撮像する装置の他、検査対象基板上を電子ビームで走査(スキャン)して、電子ビームの照射に伴い検査対象基板から放出される2次電子を検出して、パターン像を取得する検査装置の開発も進んでいる。電子ビームを用いた検査装置では、さらに、マルチビームを用いた装置の開発も進んでいる。マルチビーム検査において、解像度を上げるためにはビームサイズを小さくする必要がある。一方、ビームサイズを小さくするとスループットが低下してしまう。よって、1つの装置で可変にマルチビームの各ビームのビームサイズを変更できるようにすることが望ましい。しかし、マルチビームの各ビームのビームサイズは、成形アパーチャの開口サイズとその後の光学系の縮小率とによって決定されてしまうため、自由に変更することが困難であった。そこで、マルチビームの各ビームのビームサイズを小さくするために光学系でマルチビームの倍率を変えることも検討されるが、マルチビームの倍率を当初の縮小率から変えてしまうとビーム間ピッチ等のビーム条件が異なってしまうため検出器の検出素子ピッチと合わなくなり検出ができなくなってしまうといった問題があった。そのため、スループットを低下させてでも解像度を上げるために小さいビームサイズになるように当初から装置構造を設計するか、若しくは解像度を犠牲にしてでもスループットを高めるために相対的に大きいビームサイズになるように当初から装置構造を設計するか、のいずれかを択一的に選択することが求められてしまう。かかる問題は検査装置に限らず、マルチビームを用いて画像を取得する装置であれば同様に生じ得る。
ここで、検査装置ではないが、マルチビームを用いた描画装置において、成形アパーチャを通過したマルチビームを複数の第1のブランカーで個別ブランキング偏向を行うと共に、複数の第1のブランカーの偏向方向と直交する方向に偏向する複数の第2のブランカーを用いて、マルチビームのうちの不良ビームが対応する第1のブランカーで個別ブランキングされない場合でも、ブランキングアパーチャにより遮蔽されるように、かかる不良ビームを個別に偏向することで、使用ビームを選択することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−157870号公報
本発明の一態様は、マルチ電子ビームを用いて画像を取得する場合に、同じ装置内でビームサイズを変更可能な装置及び方法について説明する。
本発明の一態様のマルチ電子ビーム画像取得装置は、
電子ビームの照射を受け、電子ビームを用いて複数のマルチビームグループを成形する成形アパーチャアレイ基板と、
複数のマルチビームグループを一括して多段に偏向する多段偏向器と、
複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループを選択的に通過させ、残りのマルチビームグループを遮蔽する制限アパーチャアレイ基板と、
選択的に通過したマルチビームグループが試料面に照射されたことに起因して放出される反射電子を含む2次電子ビームを検出する検出器と、
を備えたことを特徴とする。
また、成形アパーチャアレイ基板には、第1のピッチで第1のサイズの複数の第1の開口部と、第1のピッチで第1のサイズとは異なる第2のサイズの複数の第2の開口部と、が形成されると好適である。
或いは、成形アパーチャアレイ基板には、第1のピッチの複数の第1の開口部と、第1のピッチとは異なる第2のピッチの複数の第2の開口部と、が形成されると好適である。
また、複数のマルチビームグループのいずれのグループも試料面上において同じビーム間ピッチで照射されるようにマルチビームの倍率を調整する倍率調整レンズをさらに備えると好適である。
本発明の一態様のマルチ電子ビーム画像取得方法は、
成形アパーチャアレイ基板を用いて複数のマルチビームグループを成形する工程と、
複数のマルチビームグループを一括して多段に偏向して、複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループに制限アパーチャアレイ基板を選択的に通過させ、残りのマルチビームグループを制限アパーチャアレイ基板で遮蔽する工程と、
選択的に通過したマルチビームグループが試料面に照射されたことに起因して放出される反射電子を含む2次電子ビームを検出器で検出する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、マルチ電子ビームを用いて画像を取得する場合に、同じ装置内でビームサイズを変更できる。
実施の形態1におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。 実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成の一例を示す概念図である。 実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。 実施の形態1における中サイズのマルチビームの一例を説明するための図である。 実施の形態1における大サイズのマルチビームの一例を説明するための図である。 実施の形態1における小サイズのマルチビームの一例を説明するための図である。 実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成の他の一例を示す概念図である。 実施の形態1における検出器の検出素子とビーム位置との関係の一例を説明するための概念図である。 実施の形態1における異なる配列ピッチのマルチビームの一例を説明するための図である。 実施の形態1における検出器の検出素子とビーム位置との関係の他の一例を説明するための概念図である。 実施の形態1における検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1における半導体基板に形成される複数のチップ領域の一例を示す図である。 実施の形態1におけるマルチビームの照射領域と測定用画素との一例を示す図である。 実施の形態1における比較回路内の構成の一例を示す構成図である。
以下、実施の形態では、マルチ電子ビーム画像取得装置の一例として、マルチ電子ビーム検査装置について説明する。但し、マルチ電子ビーム画像取得装置は、検査装置に限るものではなく、例えば、マルチ電子ビームを用いて画像を取得可能な装置であれば構わない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるパターン検査装置の構成を示す構成図である。図1において、基板に形成されたパターンを検査する検査装置100は、マルチ電子ビーム検査装置の一例である。検査装置100は、画像取得機構150、及び制御系回路160を備えている。画像取得機構150は、電子ビームカラム102(電子鏡筒ともいう。)(マルチビームカラムの一例)、検査室103、検出回路106、チップパターンメモリ123、ステージ駆動機構142、及びレーザ測長システム122を備えている。電子ビームカラム102内には、電子銃201、照明レンズ202、成形アパーチャアレイ基板203、電磁レンズ218、偏向器211,212、制限アパーチャアレイ基板206、倍率調整光学系213、対物レンズ207、主偏向器208、副偏向器209、ビームセパレーター214、投影レンズ224、偏向器228、及びマルチ検出器222が配置されている。倍率調整光学系213は、例えば、2つの電磁レンズ219,205により構成される。図1の例では、偏向器211,212によって2段の多段偏向器を構成する。偏向器の段数はこれに限るものではなく3段以上であっても構わない。また、図1の成形アパーチャアレイ基板203は、図示しない3枚以上の複数の電極基板から構成される。各電極基板間に電位を印加することにより、レンズアレイを構成する。
検査室103内には、少なくともXY平面上を移動可能なXYステージ105が配置される。XYステージ105上には、検査対象となる基板101(試料)が配置される。基板101には、露光用マスク基板、及びシリコンウェハ等の半導体基板が含まれる。基板101が半導体基板である場合、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されている。基板101が露光用マスク基板である場合、露光用マスク基板には、チップパターンが形成されている。チップパターンは、複数の図形パターンによって構成される。かかる露光用マスク基板に形成されたチップパターンが半導体基板上に複数回露光転写されることで、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されることになる。以下、基板101が半導体基板である場合を主として説明する。基板101は、例えば、パターン形成面を上側に向けてXYステージ105に配置される。また、XYステージ105上には、検査室103の外部に配置されたレーザ測長システム122から照射されるレーザ測長用のレーザ光を反射するミラー216が配置されている。マルチ検出器222は、電子ビームカラム102の外部で検出回路106に接続される。検出回路106は、チップパターンメモリ123に接続される。
制御系回路160では、検査装置100全体を制御する制御計算機110が、バス120を介して、位置回路107、比較回路108、参照画像作成回路112、ステージ制御回路114、軌道補正制御回路121、レンズ制御回路124、ブランキング制御回路126、偏向制御回路128、モード選択回路132、磁気ディスク装置等の記憶装置109、モニタ117、メモリ118、及びプリンタ119に接続されている。また、偏向制御回路128は、DAC(デジタルアナログ変換)アンプ144,146,148に接続される。DACアンプ144は、主偏向器208に接続され、DACアンプ146は、副偏向器209に接続される。DACアンプ148は偏向器228に接続される。
また、チップパターンメモリ123は、比較回路108に接続されている。また、XYステージ105は、ステージ制御回路114の制御の下に駆動機構142により駆動される。駆動機構142では、例えば、ステージ座標系におけるX方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータの様な駆動系が構成され、XYステージ105が移動可能となっている。これらの、図示しないXモータ、Yモータ、θモータは、例えばステップモータを用いることができる。XYステージ105は、XYθ各軸のモータによって水平方向及び回転方向に移動可能である。そして、XYステージ105の移動位置はレーザ測長システム122により測定され、位置回路107に供給される。レーザ測長システム122は、ミラー216からの反射光を受光することによって、レーザ干渉法の原理でXYステージ105の位置を測長する。ステージ座標系は、例えば、マルチ1次電子ビームの光軸に直交する面に対して、X方向、Y方向、θ方向が設定される。
電子銃201には、図示しない高圧電源回路が接続され、電子銃201内の図示しないフィラメントと引出電極間への高圧電源回路からの加速電圧の印加と共に、所定の引出電極(ウェネルト)の電圧の印加と所定の温度のカソードの加熱によって、カソードから放出された電子群が加速させられ、電子ビーム200となって放出される。照明レンズ202、対物レンズ207、及び投影レンズ224は、例えば電磁レンズが用いられ、電磁レンズ218、及び電磁レンズ219,205と共にレンズ制御回路124によって制御される。また、ビームセパレーター214もレンズ制御回路124によって制御される。偏向器228は、それぞれ少なくとも4極の電極群により構成され、電極毎に配置されるDACアンプ148を介して、偏向制御回路128によって制御される。主偏向器208は、少なくとも4極の電極群により構成され、電極毎に配置されるDACアンプ144を介して、偏向制御回路128によって制御される。同様に、副偏向器209は、少なくとも4極の電極群により構成され、電極毎に配置されるDACアンプ146を介して、偏向制御回路128によって制御される。
また、偏向器211,212は、少なくとも4極の電極群により構成され、電極毎に配置される図示しないDACアンプを介して、軌道補正制御回路121によって制御される。偏向器211,212は、成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板206との間に配置される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。検査装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
図2は、実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成の一例を示す概念図である。成形アパーチャアレイ基板203には、ピッチP(第1のピッチ)で中サイズ(第1のサイズ)の複数の穴22a(第1の開口部)と、ピッチP(第1のピッチ)で中サイズとは異なる大サイズ(第2のサイズ)の複数の穴22b(第2の開口部)と、が形成される。図2の例では、一例として、さらに異なるサイズを1つ追加した、3種のサイズの複数の穴が形成される場合を示している。図2において、成形アパーチャアレイ基板203には、2次元状の横(x方向)m列×縦(y方向)n段(m,nは2以上の整数)の穴(開口部)22a(穴グループa)がx,y方向に所定の配列ピッチPで形成されている。図2の例では、x,y方向に配列ピッチPで5×5個の穴22aが形成されている場合を示している。同様に、成形アパーチャアレイ基板203には、m列×n段の穴22aの形成領域内に、穴22aとは位置をずらして、同じ配列ピッチPでサイズが異なるm列×n段の穴(開口部)22b(穴グループb)が形成されている。図2の例では、x,y方向に配列ピッチPで、穴22aよりも径サイズが大きい5×5個の穴22bが形成されている場合を示している。同様に、成形アパーチャアレイ基板203には、m列×n段の穴22aの形成領域内に、穴22a及び穴22bとは位置をずらして、同じ配列ピッチPでサイズが異なるm列×n段の穴(開口部)22c(穴グループc)が形成されている。図2の例では、x,y方向に配列ピッチPで、穴22aよりも径サイズが小さい5×5個の穴22cが形成されている場合を示している。5×5個の穴22bは、5×5個の穴22aの配列ピッチ間の隙間に形成される。5×5個の穴22cは、5×5個の穴22a及び5×5個の穴22bの配列ピッチ間の隙間に形成される。よって、成形アパーチャアレイ基板203には、5×5個の中サイズの穴22aで構成される穴グループaと、5×5個の大サイズの穴22bで構成される穴グループbと、5×5個の小サイズの穴22cで構成される穴グループcと、の複数の穴グループが形成されている。サイズの異なる穴グループの数は、2種以上であればよい。図2の例では、各穴は、円形に形成される場合を示しているが、これに限るものではなく、矩形であっても構わない。
図3は、実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。図3において、制限アパーチャアレイ基板206には、2次元状の横(x方向)m列×縦(y方向)n段(m,nは2以上の整数)の通過孔(開口部)23がx,y方向に所定の配列ピッチPで形成されている。図3の例では、x,y方向に配列ピッチPで5×5個の通過孔23が形成されている場合を示している。制限アパーチャアレイ基板206では、成形アパーチャアレイ基板203とは異なり、後述するように、1つのマルチビームグループ分の5×5個の通過孔23が形成される。
画像取得機構150は、電子ビームによるマルチビーム20を用いて、図形パターンが形成された基板101から図形パターンの被検査画像を取得する。以下、検査装置100における画像取得機構150の動作について説明する。
電子銃201(放出源)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202によりほぼ垂直に成形アパーチャアレイ基板203全体を照明する。成形アパーチャアレイ基板203には、図2に示すように、複数の穴22aと複数の穴22bと複数の穴22cとが形成され、電子ビーム200は、すべての複数の穴22a,22b,22cが含まれる領域を照明する。成形アパーチャアレイ基板203は、電子ビーム200の照射を受け、電子ビーム200を用いて複数のマルチビームグループを成形する。具体的には、以下のように動作する。複数の穴22aの位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22aをそれぞれ通過することによって、複数の電子ビーム(マルチビーム)20aが形成される。複数の穴22bの位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22bをそれぞれ通過することによって、マルチビーム20bが形成される。複数の穴22cの位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22cをそれぞれ通過することによって、マルチビーム20cが形成される。このように、マルチビーム20aによるマルチビームグループaと、マルチビーム20bによるマルチビームグループbと、マルチビーム20cによるマルチビームグループcと、の3つのマルチビームグループが成形される。各グループのマルチビームは、穴22a,22b,22cに合わせて、いずれも同じ配列ピッチPでグループ毎にビームサイズが異なる。なお、図1の成形アパーチャアレイ基板203は、図示しない3枚以上の複数の電極基板から構成される。各電極基板間に電位を印加することにより、レンズアレイを構成し、成形アパーチャアレイ基板203で分割されたビームは、レンズアレイで、分割されたビーム毎にクロスオーバーを結ぶ。
形成された複数のマルチビームグループは、電磁レンズ218によって制限アパーチャアレイ基板206上に投影される。図1では、理解しやすいように複数のマルチビームグループをクロスさせずに制限アパーチャアレイ基板206上に投影させるビーム軌道を図示しているが、電磁レンズ218によって複数のマルチビームグループは屈折させられるので、複数のマルチビームグループはクロスした上で制限アパーチャアレイ基板206上に投影されることになる。その際、複数のマルチビームグループは、一括して多段偏向器により多段に偏向される。具体的には、以下のように動作する。マルチビームグループaのマルチビーム20aとマルチビームグループbのマルチビーム20bとマルチビームグループcのマルチビーム20cと、は、偏向器211によって、一括して偏向される。偏向器211の偏向量は、複数のマルチビームグループのうち、任意に選択される1つのマルチビームグループを構成するマルチビームが、制限アパーチャアレイ基板206の複数の通過孔23上に位置する量となる。そして、マルチビームグループaのマルチビーム20aとマルチビームグループbのマルチビーム20bとマルチビームグループcのマルチビーム20cと、は、偏向器212によって、再度、一括して偏向される。偏向器212の偏向量は、任意に選択された1つのマルチビームグループを構成するマルチビームが、制限アパーチャアレイ基板206の複数の通過孔23を通過するように、偏向器211によって斜め方向に向けられたビーム軌道を元の向きの軌道に振り戻す。かかる動作により、第1段目の偏向により向きをずらした各マルチビームグループの軌道を元の向きの軌道に戻すと共に、制限アパーチャアレイ基板206は、複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループを選択的に通過させ、残りのマルチビームグループを遮蔽する。図1の例では、制限アパーチャアレイ基板206が、マルチビームグループbのマルチビーム20bを通過させ、マルチビームグループaのマルチビーム20aを遮蔽する場合を示している。実施の形態1では、各マルチビームグループを構成するマルチビーム20a,20b,20cを混在するように形成することで、マルチビームグループを選択する場合における偏向器211の偏向量を小さくできる。
なお、偏向器211及び/或いは偏向器212によって、すべてのビームが制限アパーチャアレイ基板206によって遮蔽されるように一括偏向することで、ビーム全体をブランキングする(ビームOFFにする)こともできる。そして、選択された1つのマルチビームグループを構成するマルチビームがビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャアレイ基板206を通過したビーム群により、検査用のマルチビームが形成される。
制限アパーチャアレイ基板206を通過した、選択されたグループのマルチビーム20(例えば、マルチビーム20b)は、倍率調整光学系213によって、予め設定される所望の倍率に調整される。所望の倍率に調整されたマルチビーム20は、倍率調整光学系213の電磁レンズ205によって、ビームセパレーター214位置にクロスオーバー(C.O.)(最終クロスオーバー)を形成し、ビームセパレーター214を通過した後、対物レンズ207により基板101(試料)面上に焦点が合わされ(合焦され)、所望の縮小率のパターン像(ビーム径)となり、主偏向器208及び副偏向器209によって、選択されたグループのマルチビーム20全体が同方向に一括して偏向され、各ビームの基板101上のそれぞれの照射位置に照射される。
図4は、実施の形態1における中サイズのマルチビームの一例を説明するための図である。
図5は、実施の形態1における大サイズのマルチビームの一例を説明するための図である。
図6は、実施の形態1における小サイズのマルチビームの一例を説明するための図である。図4の例では、成形アパーチャアレイ基板203を通過した各マルチビームグループのうち、穴22aを通過することによって成形されたマルチビームグループaのマルチビーム20aを示している。図5の例では、成形アパーチャアレイ基板203を通過した各マルチビームグループのうち、穴22bを通過することによって成形されたマルチビームグループbのマルチビーム20bを示している。図6の例では、成形アパーチャアレイ基板203を通過した各マルチビームグループのうち、穴22cを通過することによって成形されたマルチビームグループcのマルチビーム20cを示している。このように、偏向器211,212と制限アパーチャアレイ基板206とを用いて、複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループを選択することで、同じ配列ピッチでサイズの異なるマルチビームを形成できる。
選択されたグループのマルチビーム20を基板101上に照射する場合に、主偏向器208によって、マルチビーム20が走査するマスクダイの基準位置にマルチビーム20全体を一括偏向する。実施の形態1では、例えばXYステージ105を連続移動させながらスキャンを行う。そのため、主偏向器208は、さらにXYステージ105の移動に追従するように、トラッキング偏向を行う。そして、副偏向器209によって、各ビームがそれぞれ対応する領域内を走査するようにマルチビーム20全体を一括偏向する。一度に照射されるマルチビーム20は、理想的には成形アパーチャアレイ基板203の選択されたマルチビームの複数の穴22の配列ピッチPに上述した所望の縮小率(1/a)を乗じたピッチで並ぶことになる。このように、電子ビームカラム102は、ビームサイズを可変に選択した上で、一度に2次元状のm×n本のマルチビーム20を基板101に照射する。
基板101の所望する位置に選択されたグループのマルチビーム20が照射されたことに起因して基板101から選択されたグループのマルチビーム20の各ビームに対応する、反射電子を含む2次電子の束(マルチ2次電子ビーム300)(図1の点線)が放出される。
基板101から放出されたマルチ2次電子ビーム300は、対物レンズ207によって、マルチ2次電子ビーム300の中心側に屈折させられ、クロスオーバー位置に配置されたビームセパレーター214に進む。
ここで、ビームセパレーター214はマルチビーム20の中心ビームが進む方向(光軸)に直交する面上において電界と磁界を直交する方向に発生させる。電界は電子の進行方向に関わりなく同じ方向に力を及ぼす。これに対して、磁界はフレミング左手の法則に従って力を及ぼす。そのため電子の侵入方向によって電子に作用する力の向きを変化させることができる。ビームセパレーター214に上側から侵入してくるマルチビーム20(1次電子ビーム)には、電界による力と磁界による力が打ち消し合い、マルチビーム20は下方に直進する。これに対して、ビームセパレーター214に下側から侵入してくるマルチ2次電子ビーム300には、電界による力と磁界による力がどちらも同じ方向に働き、マルチ2次電子ビーム300は斜め上方に曲げられる。
斜め上方に曲げられたマルチ2次電子ビーム300は、投影レンズ224によって、屈折させられながらマルチ検出器222に投影される。マルチ検出器222は、選択的に制限アパーチャアレイ基板206を通過したマルチビームグループが基板101(試料)面に照射されたことに起因して放出される反射電子を含む2次電子ビームを検出する。言い換えれば、マルチ検出器222は、投影レンズ224によって投影されたマルチ2次電子ビーム300を検出する。マルチ検出器222は、図示しない例えばダイオード型の複数の2次元センサ(検出素子)を有する。そして、マルチビーム20の各ビームに対応するダイオード型の2次元センサ位置において、マルチ2次電子ビーム300の各2次電子がダイオード型の2次元センサに衝突して、電子を発生し、2次電子画像データを画素毎に生成する。また、XYステージ105を連続移動させながらスキャンを行うため、上述したようにトラッキング偏向が行われる。かかるトラッキング偏向に伴う偏向位置の移動に合わせて、偏向器228は、マルチ2次電子ビーム300をマルチ検出器222の受光面における所望の位置に照射させるように偏向する。そして、マルチ2次電子ビーム300は、マルチ検出器222にて検出される。
実施の形態1では、複数のマルチビームグループのいずれを選択しても、選択されたグループのマルチビームの配列ピッチは同じなので、いずれのグループを選択しても、同じピッチで基板101に照射される。よって、放出されるマルチ2次電子ビーム300のピッチもグループ間で変化しない。よって、マルチ検出器222の2次元センサ(検出素子)の配列ピッチを変えることなく、いずれのマルチビームグループを用いる場合でも各2次電子ビームを識別可能に検出ができる。
図7は、実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成の他の一例を示す概念図である。成形アパーチャアレイ基板203には、ピッチP(第1のピッチ)の複数の穴22a(第1の開口部)と、ピッチP(第1のピッチ)とは異なるピッチnP(第2のピッチ)(nは2以上の整数)の複数の穴22d(第2の開口部)(太線)と、が形成される。図7において、成形アパーチャアレイ基板203には、2次元状の横(x方向)m列×縦(y方向)n段(m,nは2以上の整数)の穴(開口部)22a(穴グループa)がx,y方向に所定の配列ピッチPで形成されている。図7の例では、図2の例と同様、x,y方向に配列ピッチPで5×5個の穴22aが形成されている場合を示している。同様に、成形アパーチャアレイ基板203には、m列×n段の穴22aの形成領域内に、穴22aとは位置をずらして、異なる配列ピッチnPで同サイズのm/n列×n/n段の穴(開口部)22d(穴グループd)が形成されている。図7の例では、x,y方向に配列ピッチ2Pで、穴22aと同サイズの3×3個の穴22dが形成されている場合を示している。3×3個の穴22bは、5×5個の穴22aの配列ピッチ間の隙間に形成される。よって、成形アパーチャアレイ基板203には、5×5個の例えば中サイズの穴22aで構成される穴グループaと、3×3個の同サイズでピッチが2倍の穴22dで構成される穴グループdと、の複数の穴グループが形成されている。配列ピッチの異なる穴グループの数は、2種以上であればよい。図7の例では、各穴は、円形に形成される場合を示しているが、これに限るものではなく、矩形であっても構わない。なお、穴22aと穴22dの径サイズは同サイズに限るものではなく、異なっても構わない。但し、複数の穴22aの配列ピッチと複数の穴22dの配列ピッチとの比とは異なるサイズ比になるように設定する。図7に示す成形アパーチャアレイ基板を用いる場合、画像取得機構150は、以下のように動作する。
電子銃201(放出源)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202によりほぼ垂直に成形アパーチャアレイ基板203全体を照明する。成形アパーチャアレイ基板203には、図7に示すように、複数の穴22aと複数の穴22dとが形成され、電子ビーム200は、すべての複数の穴22a,22dが含まれる領域を照明する。成形アパーチャアレイ基板203は、電子ビーム200の照射を受け、電子ビーム200を用いて複数のマルチビームグループを成形する。具体的には、以下のように動作する。複数の穴22aの位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22aをそれぞれ通過することによって、複数の電子ビーム(マルチビーム)20aが形成される。複数の穴22dの位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる成形アパーチャアレイ基板203の複数の穴22dをそれぞれ通過することによって、マルチビーム20dが形成される。このように、マルチビーム20aによるマルチビームグループaと、マルチビーム20dによるマルチビームグループdと、の2つのマルチビームグループが成形される。各グループのマルチビームは、穴22a,22dに合わせて、いずれも同じサイズでグループ毎に配列ピッチとビーム本数が異なる。
形成された複数のマルチビームグループは、電磁レンズ218によって制限アパーチャアレイ基板206上に投影される。その際、複数のマルチビームグループは、一括して多段偏向器により多段に偏向される。具体的には、以下のように動作する。マルチビームグループaのマルチビーム20aとマルチビームグループdのマルチビーム20dと、は、偏向器211によって、一括して偏向される。偏向器211の偏向量は、複数のマルチビームグループのうち、任意に選択される1つのマルチビームグループを構成するマルチビームが、制限アパーチャアレイ基板206の複数の通過孔23上に位置する量となる。そして、マルチビームグループaのマルチビーム20aとマルチビームグループdのマルチビーム20dと、は、偏向器212によって、再度、一括して偏向される。偏向器212の偏向量は、任意に選択された1つのマルチビームグループを構成するマルチビームが、制限アパーチャアレイ基板206の複数の通過孔23を通過するように、偏向器211によって斜め方向に向けられたビーム軌道を略垂直に振り戻す。かかる動作により、第1段目の偏向により向きをずらした各マルチビームグループの軌道を電子光学系の光軸と同方向の軌道に戻すと共に、制限アパーチャアレイ基板206は、複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループを選択的に通過させ、残りのマルチビームグループを遮蔽する。実施の形態1では、上述したように、各マルチビームグループを構成するマルチビーム20a,20dを混在するように形成することで、マルチビームグループを選択する場合における偏向器211の偏向量を小さくできる。
マルチビームグループaを選択する場合、その後の動作内容は、上述した図2の複数の穴22aを通過したマルチビーム20aによるマルチビームグループaを選択した場合と同様である。
図8は、実施の形態1における検出器の検出素子とビーム位置との関係の一例を説明するための概念図である。上述した図2及び図7の複数の穴22aを通過したマルチビーム20aによるマルチビームグループaを選択した場合、図8に示すように、ビーム間ピッチは、当初の設計位置から変化しないので、マルチ検出器222にてマルチ2次電子ビーム300を検出する場合でも、各2次電子ビーム11aとマルチ検出器222の検出素子13との位置関係を合わせることができる。かかる点については、図2の複数の穴22bを通過したマルチビーム20bによるマルチビームグループbを選択した場合、及び図2の複数の穴22cを通過したマルチビーム20cによるマルチビームグループcを選択した場合についても同様である。
一方、マルチビームグループdを選択する場合、制限アパーチャアレイ基板206を通過するマルチビームdは、配列ピッチがマルチビームグループaとは異なる。
図9は、実施の形態1における異なる配列ピッチのマルチビームの一例を説明するための図である。図9(a)の例では、成形アパーチャアレイ基板203を通過した各マルチビームグループのうち、図7の穴22dを通過することによって成形されたマルチビームグループdのマルチビーム20dを示している。このように、偏向器211,212と制限アパーチャアレイ基板206とを用いて、複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループを選択することで、同じサイズで異なる配列ピッチのマルチビームを形成できる。しかし、このままでは、マルチビームdは、マルチビームaと配列ピッチが異なるだけでサイズは変わっていない。そこで、実施の形態1では、倍率調整レンズ213により、複数のマルチビームグループのいずれのグループも基板101(試料)面上において同じビーム間ピッチで照射されるようにマルチビームの倍率を調整する。制限アパーチャアレイ基板206を通過したマルチビームdのビーム間ピッチは、2Pなので、いずれのグループも同じビーム間ピッチPにするために、図9(b)に示すように、倍率を1/2に縮小する。具体的には、電磁レンズ219により、制限アパーチャアレイ基板206を通過したマルチビームdの軌道を、軌道Aの状態から軌道Bの状態へと変化させ、電磁レンズ205に入射した時点でのマルチビームdの各ビームサイズを小さくできる。そして、率調整光学系213の電磁レンズ205によって、クロスオーバー(C.O.)(最終クロスオーバー)を形成することになる。ここで、電磁レンズ205は、基板101面に照射されるビームの最終クロスオーバー位置が、選択されたグループに関わらず同じ位置になるように、マルチビームを屈折させる。言い換えれば、レンズ制御回路124は、選択されたマルチビームの最終クロスオーバー位置をマルチビームグループのいずれのグループでも同じ最終クロスオーバー位置からずれないように電磁レンズ205を制御する。これにより、最終クロスオーバー位置とビームセパレーター214の配置高さ位置を同じにできる。さらに、対物レンズ207での焦点位置を選択されるマルチビームグループに応じて変更する必要を無くすことができる。所望の倍率に調整されたビーム20bは、かかるクロスオーバー位置に配置されたビームセパレーター214を通過した後、対物レンズ207により基板101(試料)面上に焦点が合わされ(合焦され)、所望の縮小率のパターン像となり、基板101上に照射される。その際、主偏向器208及び/或いは副偏向器209によって縮小されたマルチビームd全体を同方向に一括して偏向することで、小さいサイズのビームで観察したい領域の走査ができる。
図10は、実施の形態1における検出器の検出素子とビーム位置との関係の他の一例を説明するための概念図である。上述した図7の複数の穴22dを通過したマルチビーム20dによるマルチビームグループdを選択した場合、図10に示すように、ビーム間ピッチを、倍率調整レンズ213により、当初の設計ピッチに調整しているので、マルチ検出器222にてマルチ2次電子ビーム300を検出する場合でも、各2次電子ビーム11bとマルチ検出器222の検出素子13との位置関係を合わせることができる。
実施の形態1では、配列ピッチが異なる複数のマルチビームグループのいずれを選択しても、選択されたグループのマルチビームの配列ピッチを同じピッチに倍率調整するので、いずれのグループを選択しても、同じピッチで基板101に照射される。よって、放出されるマルチ2次電子ビーム300のピッチもグループ間で変化しない。よって、マルチ検出器222の2次元センサ(検出素子)の配列ピッチを変えることなく、いずれのマルチビームグループを用いる場合でも各2次電子ビームを識別可能に検出ができる。
図11は、実施の形態1における検査方法の要部工程を示すフローチャート図である。図11において、実施の形態1における検査方法は、モード選択工程(S102)と、ビーム選択工程(S104)と、倍率調整工程(S105)と、被検査画像取得工程(S106)と、参照画像作成工程(S110)と、位置合わせ工程(S120)と、比較工程(122)と、いう一連の工程を実施する。
モード選択工程(S102)として、モード選択回路132は、処理するモードとして、選択可能な複数のビームサイズの中から1つのビームサイズを選択する。選択されたビームサイズの情報は、軌道補正制御回路121及びレンズ制御回路124に出力される。
ビーム選択工程(S104)として、軌道補正制御回路121は、偏向器211,212に、選択されたビームサイズに適合するマルチビームグループを選択するように、偏向電位を印加する。
倍率調整工程(S105)として、レンズ制御回路124は、選択されたビームサイズに適合するマルチビームグループ用の倍率になるように倍率調整レンズの各電磁レンズ219,205を励磁する(電流を流す)。例えば、図2に示した成形アパーチャアレイ基板203を用いる場合には、いずれのマルチビームグループでも同じビーム間ピッチなので、倍率は当初の設計倍率から変更する必要はない。一方、図7に示した成形アパーチャアレイ基板203を用いる場合には、マルチビームグループ間で成形されるマルチビームのビーム間ピッチが異なるので、選択されるマルチビームグループによっては、マルチビームのビーム間ピッチを当初の設計ピッチになるように倍率を変更(調整)することになる。
被検査画像取得工程(S106)として、画像取得機構150は、所望のビームサイズのマルチビーム20を使って、基板101(試料)に形成されたパターンの2次電子画像を取得する。具体的には、以下のように動作する。
電子銃201(放出源)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202によりほぼ垂直に成形アパーチャアレイ基板203全体を照明する。成形アパーチャアレイ基板203は、上述したように、電子ビーム200の照射を受け、電子ビーム200を用いて複数のマルチビームグループを成形する。形成された複数のマルチビームグループは、偏向器211,212により、一括して多段に偏向され、複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループに制限アパーチャアレイ基板206を選択的に通過させ、残りのマルチビームグループを制限アパーチャアレイ基板206で遮蔽する。制限アパーチャアレイ基板206を通過した、選択されたグループのマルチビーム20は、倍率調整光学系213によって、予め設定される所望の倍率に調整される。所望の倍率に調整されたマルチビーム20は、倍率調整光学系213の電磁レンズ205によって、クロスオーバー(C.O.)(最終クロスオーバー)を形成し、かかるクロスオーバー位置に配置されたビームセパレーター214を通過した後、対物レンズ207により基板101(試料)面上に焦点が合わされ(合焦され)、所望の縮小率のパターン像(ビーム径)となり、主偏向器208及び副偏向器209によって、選択されたグループのマルチビーム20全体が同方向に一括して偏向され、各ビームの基板101上のそれぞれの照射位置に照射される。
図12は、実施の形態1における半導体基板に形成される複数のチップ領域の一例を示す図である。図12において、基板101が半導体基板(ウェハ)である場合、半導体基板(ウェハ)の検査領域330には、複数のチップ(ウェハダイ)332が2次元のアレイ状に形成されている。各チップ332には、露光用マスク基板に形成された1チップ分のマスクパターンが図示しない露光装置(ステッパ)によって例えば1/4に縮小されて転写されている。各チップ332内は、例えば、2次元状の横(x方向)m列×縦(y方向)n段(m,nは2以上の整数)個の複数のマスクダイ33に分割される。実施の形態1では、かかるマスクダイ33が単位検査領域となる。
図13は、実施の形態1におけるマルチビームの照射領域と測定用画素との一例を示す図である。図13において、各マスクダイ33は、例えば、マルチビームの標準ビームサイズ(例えば中サイズ)でメッシュ状の複数のメッシュ領域に分割される。かかる各メッシュ領域が、測定用画素36(単位照射領域)となる。図13の例では、5×5列のマルチビームの場合を示している。1回のマルチビーム20の照射で照射可能な照射領域34は、(基板101面上におけるマルチビーム20のx方向のビーム間ピッチにx方向のビーム数を乗じたx方向サイズ)×(基板101面上におけるマルチビーム20のy方向のビーム間ピッチにy方向のビーム数を乗じたy方向サイズ)で定義される。図13の例では、照射領域34がマスクダイ33と同じサイズの場合を示している。但し、これに限るものではない。照射領域34がマスクダイ33よりも小さくても良い。或いは大きくても構わない。そして、照射領域34内に、1回のマルチビーム20の照射で照射可能な複数の測定用画素28(1ショット時のビームの照射位置)が示されている。言い換えれば、隣り合う測定用画素28間のピッチがマルチビームの各ビーム間のピッチとなる。図13の例では、隣り合う4つの測定用画素28で囲まれると共に、4つの測定用画素28のうちの1つの測定用画素28を含む正方形の領域で1つのサブ照射領域29を構成する。図13の例では、各サブ照射領域29は、4×4画素36で構成される場合を示している。
実施の形態1におけるスキャン動作では、マスクダイ33毎にスキャン(走査)される。図13の例では、ある1つのマスクダイ33を走査する場合の一例を示している。マルチビーム20がすべて使用される場合には、1つの照射領域34内には、x,y方向に(2次元状に)m×n個のサブ照射領域29が配列されることになる。1つ目のマスクダイ33にマルチビーム20が照射可能な位置にXYステージ105を移動させる。そして、偏向器208によって、XYステージ105の移動に追従するように、トラッキング偏向を行いながら、トラッキング偏向されている状態で、当該マスクダイ33を照射領域34として当該マスクダイ33内を走査(スキャン動作)する。マルチビーム20を構成する各ビームは、互いに異なるいずれかのサブ照射領域29を担当することになる。そして、各ショット時に、各ビームは、担当サブ照射領域29内の同じ位置に相当する1つの測定用画素28を照射することになる。図13の例では、偏向器208によって、各ビームは、1ショット目に担当サブ照射領域29内の最下段の右から1番目の測定用画素36を照射するように偏向される。そして、1ショット目の照射が行われる。続いて、偏向器208によってマルチビーム20全体を一括してy方向に1測定用画素36分だけビーム偏向位置をシフトさせ、2ショット目に担当サブ照射領域29内の下から2段目の右から1番目の測定用画素36を照射する。同様に、3ショット目に担当サブ照射領域29内の下から3段目の右から1番目の測定用画素36を照射する。4ショット目に担当サブ照射領域29内の下から4段目の右から1番目の測定用画素36を照射する。次に、偏向器208によってマルチビーム20全体を一括して最下段の右から2番目の測定用画素36の位置にビーム偏向位置をシフトさせ、同様に、y方向に向かって、測定用画素36を順に照射していく。かかる動作を繰り返し、1つのビームで1つのサブ照射領域29内のすべての測定用画素36を順に照射していく。1回のショットでは、成形アパーチャアレイ基板203の各穴22を通過することによって形成されたマルチビームによって、最大で各穴22と同数の複数のビームショットに応じたマルチ2次電子300が一度に検出される。
以上のように、マルチビーム20全体では、マスクダイ33を照射領域34として走査(スキャン)することになるが、各ビームは、それぞれ対応する1つのサブ照射領域29を走査することになる。そして、1つのマスクダイ33の走査(スキャン)が終了すると、隣接する次のマスクダイ33が照射領域34になるように移動して、かかる隣接する次のマスクダイ33の走査(スキャン)を行う。かかる動作を繰り返し、各チップ332の走査を進めていく。マルチビーム20のショットにより、その都度、照射された測定用画素36から2次電子が放出され、マルチ検出器282にて検出される。実施の形態1では、マルチ検出器282の単位検出領域サイズは、各測定用画素36から上方に放出された2次電子を測定用画素36毎(或いはサブ照射領域29毎)に検出するように設定される。
以上のようにマルチビーム20を用いて走査することで、シングルビームで走査する場合よりも高速にスキャン動作(測定)ができる。なお、ステップアンドリピート動作で各マスクダイ33のスキャンを行っても良いし、XYステージ105を連続移動させながら各マスクダイ33のスキャンを行う場合であってもよい。照射領域34がマスクダイ33よりも小さい場合には、当該マスクダイ33中で照射領域34を移動させながらスキャン動作を行えばよい。
基板101が露光用マスク基板である場合には、露光用マスク基板に形成された1チップ分のチップ領域を例えば上述したマスクダイ33のサイズで短冊状に複数のストライプ領域に分割する。そして、ストライプ領域毎に、上述した動作と同様の走査で各マスクダイ33を走査すればよい。露光用マスク基板におけるマスクダイ33のサイズは、転写前のサイズなので半導体基板のマスクダイ33の4倍のサイズとなる。そのため、照射領域34が露光用マスク基板におけるマスクダイ33よりも小さい場合には、1チップ分のスキャン動作が増加する(例えば4倍)ことになる。しかし、露光用マスク基板には1チップ分のパターンが形成されるので、4チップよりも多くのチップが形成される半導体基板に比べてスキャン回数は少なくて済む。
以上のように、画像取得機構150は、ビームサイズを選択的に変更したマルチビーム20を用いて、図形パターンが形成された被検査基板101上を走査し、選択的に通過したマルチビームグループのマルチビームが基板101面に照射されたことに起因して放出される反射電子を含むマルチ2次電子300をマルチ検出器222で検出する。マルチ検出器222によって検出された各測定用画素36からの2次電子の検出データ(測定画像:2次電子画像:被検査画像)は、測定順に検出回路106に出力される。検出回路106内では、図示しないA/D変換器によって、アナログの検出データがデジタルデータに変換され、チップパターンメモリ123に格納される。このようにして、画像取得機構150は、基板101上に形成されたパターンの測定画像を取得する。そして、例えば、1つのチップ332分の検出データが蓄積された段階で、チップパターンデータとして、位置回路107からの各位置を示す情報と共に、比較回路108に転送される。
参照画像作成工程(S110)として、参照画像作成回路112(参照画像作成部)は、被検査画像に対応する参照画像を作成する。参照画像作成回路112は、基板101にパターンを形成する基になった設計データ、或いは基板101に形成されたパターンの露光イメージデータに定義された設計パターンデータに基づいて、フレーム領域毎に、参照画像を作成する。フレーム領域として、例えばマスクダイ33を用いると好適である。具体的には、以下のように動作する。まず、記憶装置109から制御計算機110を通して設計パターンデータを読み出し、読み出された設計パターンデータに定義された各図形パターンを2値ないしは多値のイメージデータに変換する。
ここで、設計パターンデータに定義される図形は、例えば長方形や三角形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報で各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。
かかる図形データとなる設計パターンデータが参照画像作成回路112に入力されると図形ごとのデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値の設計パターン画像データに展開し、出力する。言い換えれば、設計データを読み込み、検査領域を所定の寸法を単位とするマス目として仮想分割してできたマス目毎に設計パターンにおける図形が占める占有率を演算し、nビットの占有率データを出力する。例えば、1つのマス目を1画素として設定すると好適である。そして、1画素に1/2(=1/256)の分解能を持たせるとすると、画素内に配置されている図形の領域分だけ1/256の小領域を割り付けて画素内の占有率を演算する。そして、8ビットの占有率データとして参照回路112に出力する。かかるマス目(検査画素)は、測定データの画素に合わせればよい。
次に、参照画像作成回路112は、図形のイメージデータである設計パターンの設計画像データに適切なフィルタ処理を施す。測定画像としての光学画像データは、光学系によってフィルタが作用した状態、言い換えれば連続変化するアナログ状態にあるため、画像強度(濃淡値)がデジタル値の設計側のイメージデータである設計画像データにもフィルタ処理を施すことにより、測定データに合わせることができる。作成された参照画像の画像データは比較回路108に出力される。
図14は、実施の形態1における比較回路内の構成の一例を示す構成図である。図14において、比較回路108内には、磁気ディスク装置等の記憶装置50,52,56、被検査画像生成部54、位置合わせ部57、及び比較部58が配置される。被検査画像生成部54、位置合わせ部57、及び比較部58といった各「〜部」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「〜部」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。被検査画像生成部54、位置合わせ部57、及び比較部58内に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリ、或いはメモリ118に記憶される。
比較回路108内では、転送されたストライプパターンデータ(或いはチップパターンデータ)が、位置回路107からの各位置を示す情報と共に、記憶装置50に一時的に格納される。また、転送された参照画像データが、記憶装置52に一時的に格納される。
次に、被検査画像生成部54は、ストライプパターンデータ(或いはチップパターンデータ)を用いて、所定のサイズのフレーム領域(単位検査領域)毎、フレーム画像(被検査画像)を生成する。フレーム画像として、例えば、ここでは、マスクダイ33の画像を生成する。但し、フレーム領域のサイズはこれに限るものではない。生成されたフレーム画像(例えばマスクダイ画像)は、記憶装置56に格納される。
位置合わせ工程(S120)として、位置合わせ部57は、被検査画像となるマスクダイ画像と、当該マスクダイ画像に対応する参照画像とを読み出し、画素36より小さいサブ画素単位で、両画像を位置合わせする。例えば、最小2乗法で位置合わせを行えばよい。
比較工程(S122)として、比較部58は、マスクダイ画像(被検査画像)と参照画像とを比較する。比較部58は、所定の判定条件に従って画素36毎に両者を比較し、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。例えば、画素36毎の階調値差が判定閾値Thよりも大きければ欠陥と判定する。そして、比較結果が出力される。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に出力される、或いはプリンタ119より出力されればよい。
なお、上述したダイ−データベース検査に限らず、ダイ−ダイ検査を行っても構わない。ダイ−ダイ検査を行う場合には、同じパターンが形成されたマスクダイ33の画像同士を比較すればよい。よって、ダイ(1)となるウェハダイ332の一部の領域のマスクダイ画像と、ダイ(2)となる別のウェハダイ332の対応する領域のマスクダイ画像と、を用いる。或いは、同じウェハダイ332の一部の領域のマスクダイ画像をダイ(1)のマスクダイ画像とし、同じパターンが形成された同じウェハダイ332の他の一部のマスクダイ画像をダイ(2)のマスクダイ画像として比較しても構わない。かかる場合には、同じパターンが形成されたマスクダイ33の画像同士の一方を参照画像として用いれば、上述したダイ−データベース検査と同様の手法で検査ができる。
すなわち、位置合わせ工程(S120)として、位置合わせ部57は、ダイ(1)のマスクダイ画像と、ダイ(2)のマスクダイ画像と、とを読み出し、画素36より小さいサブ画素単位で、両画像を位置合わせする。例えば、最小2乗法で位置合わせを行えばよい。
そして、比較工程(S122)として、比較部58は、ダイ(1)のマスクダイ画像と、ダイ(2)のマスクダイ画像とを比較する。比較部58は、所定の判定条件に従って画素36毎に両者を比較し、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。例えば、画素36毎の階調値差が判定閾値Thよりも大きければ欠陥と判定する。そして、比較結果が出力される。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に出力される、或いはプリンタ119より出力されればよい。
以上のように、実施の形態1によれば、マルチ電子ビームを用いて画像を取得する場合に、同じ検査装置100内でビームサイズを変更できる。そのため、装置のダウンタイムなく、スループットを低下させてでも解像度を上げる場合には、小さいビームサイズのマルチビームグループを選択し、解像度を犠牲にしてでもスループットを高める場合には、大きいビームサイズのマルチビームグループを選択できる。
以上の説明において、一連の「〜回路」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「〜回路」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。プロセッサ等を実行させるプログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録されればよい。例えば、位置回路107、比較回路108、参照画像作成回路112、及びモード選択回路132等は、上述した少なくとも1つの処理回路で構成されても良い。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。上述した例では、成形アパーチャアレイ基板203に、同じ配列ピッチでサイズの異なる複数の穴グループを形成する場合(図2)と、同じサイズで配列ピッチの異なる複数の穴グループを形成する場合(図7)とを示したがこれに限るものではない。同一の成形アパーチャアレイ基板203に、同じ配列ピッチでサイズの異なる複数の穴グループと同じサイズで配列ピッチの異なる複数の穴グループとを合わせて形成しても良い。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのマルチ電子ビーム画像取得装置およびマルチ電子ビーム画像取得方法は、本発明の範囲に包含される。
11 2次電子ビーム
13 検出素子
20 マルチビーム
22 穴
23 通過孔
28 画素
29 サブ照射領域
33 マスクダイ
34 照射領域
36 画素
50,52,56 記憶装置
54 被検査画像生成部
57 位置合わせ部
58 比較部
100 検査装置
101 基板
102 電子ビームカラム
103 検査室
105 XYステージ
106 検出回路
107 位置回路
108 比較回路
109 記憶装置
110 制御計算機
112 参照画像作成回路
114 ステージ制御回路
117 モニタ
118 メモリ
119 プリンタ
120 バス
121 軌道補正制御回路
122 レーザ測長システム
123 チップパターンメモリ
124 レンズ制御回路
126 ブランキング制御回路
128 偏向制御回路
132 モード選択回路
142 ステージ駆動機構
144,146 DACアンプ
150 画像取得機構
160 制御系回路
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 成形アパーチャアレイ基板
205,218,219 電磁レンズ
206 制限アパーチャアレイ基板
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
211,212 偏向器
213 倍率調整光学系
214 ビームセパレーター
216 ミラー
222 マルチ検出器
224 投影レンズ
228 偏向器
300 マルチ2次電子ビーム
330 検査領域
332 チップ

Claims (5)

  1. 電子ビームの照射を受け、前記電子ビームを用いて複数のマルチビームグループを成形する成形アパーチャアレイ基板と、
    前記複数のマルチビームグループを一括して多段に偏向する多段偏向器と、
    前記複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループを選択的に通過させ、残りのマルチビームグループを遮蔽する制限アパーチャアレイ基板と、
    選択的に通過したマルチビームグループが試料面に照射されたことに起因して放出される反射電子を含む2次電子ビームを検出する検出器と、
    を備えたことを特徴とするマルチ電子ビーム画像取得装置。
  2. 前記成形アパーチャアレイ基板には、第1のピッチで第1のサイズの複数の第1の開口部と、前記第1のピッチで前記第1のサイズとは異なる第2のサイズの複数の第2の開口部と、が形成されることを特徴とする請求項1記載のマルチ電子ビーム画像取得装置。
  3. 前記成形アパーチャアレイ基板には、第1のピッチの複数の第1の開口部と、前記第1のピッチとは異なる第2のピッチの複数の第2の開口部と、が形成されることを特徴とする請求項1記載のマルチ電子ビーム画像取得装置。
  4. 前記複数のマルチビームグループのいずれのグループも前記試料面上において同じビーム間ピッチで照射されるようにマルチビームの倍率を調整する倍率調整レンズをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のマルチ電子ビーム画像取得装置。
  5. 成形アパーチャアレイ基板を用いて複数のマルチビームグループを成形する工程と、
    前記複数のマルチビームグループを一括して多段に偏向して、前記複数のマルチビームグループのうち、1つのマルチビームグループに制限アパーチャアレイ基板を選択的に通過させ、残りのマルチビームグループを前記制限アパーチャアレイ基板で遮蔽する工程と、
    選択的に通過したマルチビームグループが試料面に照射されたことに起因して放出される反射電子を含む2次電子ビームを検出器で検出する工程と、
    を備えたことを特徴とするマルチ電子ビーム画像取得方法。
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