JP2021006394A - プリントヘッド、及び液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出部を補完するための回路構成が複雑になるおそれを低減することが可能なプリントヘッドを提供すること。【解決手段】第1吐出部、第2吐出部、及び第3吐出部を含む複数の吐出部と、第1吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第1吐出データ、第2吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第2吐出データ、及び第3吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第3吐出データを含む吐出データ群と、第1吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第1吐出部可否データ、第2吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第2吐出部可否データ、及び第3吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第3吐出部可否データを含む吐出部可否データ群と、が入力される吐出制御回路と、を備え、吐出制御回路は、吐出データ群と吐出部可否データ群とに応じて、複数の吐出部からの液体の吐出を制御する、プリントヘッド。【選択図】図6
Description
本発明は、プリントヘッド、及び液体吐出装置に関する。
液体としてインクを吐出して画像や文書を印刷する液体吐出装置には、例えばピエゾ素子等の圧電素子を用いたものが知られている。このような液体吐出装置において圧電素子は、プリントヘッドにおいて複数の吐出部に含まれるノズルのそれぞれに対応して設けられる。そして、所定のタイミングで駆動信号が圧電素子に供給されることで、それぞれの圧電素子が駆動し、ノズルから所定量のインクが吐出される。これにより、液体吐出装置は、媒体に所望の画像や文書を形成する。このような液体吐出装置において、液体を吐出する吐出部に不具合が生じた場合、媒体に形成される画像や文書の画質が低下するおそれがある。
特許文献1には、圧電素子の蓄電能力を検出することで、吐出部に不具合が生じているか否かを判定することが可能なインクジェットプリンター(液体吐出装置)が開示されている。
また、特許文献2には、吐出部に不具合が生じた場合に、媒体に画像や文書を形成させるための印刷データを組み替えて、代替の吐出部からインクを吐出させることで、媒体に形成される画像や文書の画質が低下するおそれを低減することが可能な印刷システム(液体吐出装置)が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載には、吐出部に不具合が生じた場合に、インクの吐出を停止させるとの記載はあるものの、不具合が生じた吐出部を補完する技術については開示されていない。そのため、特許文献1に記載の液体吐出装置では、吐出部に生じた不具合が軽微なものであっても、インクの吐出を中断するおそれがあり、利便性の観点から改善の余地があった。
また、特許文献2には、印刷データを組み替えるための処理が必要なことから、当該処理が複雑となるおそれがある。そのため、特許文献2に記載の液体吐出装置では、吐出部を補完するための回路構成が複雑になるおそれがあり改善の余地があった。
本発明に係るプリントヘッドの一態様は、
第1吐出部、第2吐出部、及び第3吐出部を含む複数の吐出部と、
前記第1吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第1吐出データ、前記第2吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第2吐出データ、及び前記第3吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第3吐出データを含む吐出データ群と、前記第1吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第1吐出部可否データ、前記第2吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第2吐出部可否データ、及び前記第3吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第3吐出部可否データを含む吐出部可否データ群と、が入力される吐出制御回路と、
を備え、
前記吐出制御回路は、前記吐出データ群と前記吐出部可否データ群とに応じて、前記複数の前記吐出部からの液体の吐出を制御する。
第1吐出部、第2吐出部、及び第3吐出部を含む複数の吐出部と、
前記第1吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第1吐出データ、前記第2吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第2吐出データ、及び前記第3吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第3吐出データを含む吐出データ群と、前記第1吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第1吐出部可否データ、前記第2吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第2吐出部可否データ、及び前記第3吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第3吐出部可否データを含む吐出部可否データ群と、が入力される吐出制御回路と、
を備え、
前記吐出制御回路は、前記吐出データ群と前記吐出部可否データ群とに応じて、前記複数の前記吐出部からの液体の吐出を制御する。
前記プリントヘッドの一態様において、
前記第1吐出データが前記第1吐出部から液体を吐出させることを示し、前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が可能であることを示す場合、
前記吐出制御回路は、前記第2吐出部から液体を吐出させてもよい。
前記第1吐出データが前記第1吐出部から液体を吐出させることを示し、前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が可能であることを示す場合、
前記吐出制御回路は、前記第2吐出部から液体を吐出させてもよい。
前記プリントヘッドの一態様において、
前記吐出制御回路は、
前記第1吐出データと前記第1吐出部可否データとが入力され、前記第1吐出部からの液体の吐出を制御する第1回路と、
前記第2吐出データと前記第2吐出部可否データとが入力され、前記第2吐出部からの液体の吐出を制御する第2回路と、
を有し、
前記第1回路は、
前記第1吐出データが前記第1吐出部から液体を吐出させることを示し、前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記第1回路は、前記第2吐出部からの液体の吐出を制御するための吐出補完信号を前記第2回路に出力してもよい。
前記吐出制御回路は、
前記第1吐出データと前記第1吐出部可否データとが入力され、前記第1吐出部からの液体の吐出を制御する第1回路と、
前記第2吐出データと前記第2吐出部可否データとが入力され、前記第2吐出部からの液体の吐出を制御する第2回路と、
を有し、
前記第1回路は、
前記第1吐出データが前記第1吐出部から液体を吐出させることを示し、前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記第1回路は、前記第2吐出部からの液体の吐出を制御するための吐出補完信号を前記第2回路に出力してもよい。
前記プリントヘッドの一態様において、
前記第1吐出部、前記第2吐出部、及び前記第3吐出部は、前記第1吐出部、前記第2吐出部、前記第3吐出部の順に並んで位置していてもよい。
前記第1吐出部、前記第2吐出部、及び前記第3吐出部は、前記第1吐出部、前記第2吐出部、前記第3吐出部の順に並んで位置していてもよい。
前記プリントヘッドの一態様において、
前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記吐出制御回路は、前記複数の前記吐出部の全てからの液体の吐出を制限してもよい。
前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記吐出制御回路は、前記複数の前記吐出部の全てからの液体の吐出を制限してもよい。
前記プリントヘッドの一態様において、
前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記吐出制御回路は、液体の吐出を制限することを外部に通知してもよい。
前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記吐出制御回路は、液体の吐出を制限することを外部に通知してもよい。
前記プリントヘッドの一態様において、
前記吐出制御回路は、前記第1吐出部可否データと前記第2吐出部可否データとが入力される第3回路を含み、
前記第3回路は、前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記複数の前記吐出部の全てからの液体の吐出を制限するための吐出制限信号を出力してもよい。
前記吐出制御回路は、前記第1吐出部可否データと前記第2吐出部可否データとが入力される第3回路を含み、
前記第3回路は、前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記複数の前記吐出部の全てからの液体の吐出を制限するための吐出制限信号を出力してもよい。
本発明に係る液体吐出装置の一態様は、前記プリントヘッドの一態様と、
前記吐出データ群を出力する吐出データ出力回路と、
を備える。
前記吐出データ群を出力する吐出データ出力回路と、
を備える。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.液体吐出装置の概要
図1は、液体吐出装置1の概略構成を示す図である。液体吐出装置1は、液体の一例としてのインクを吐出するヘッドユニット21が搭載されたキャリッジ20が往復動し、搬送される媒体Pに対してインクを吐出することで、媒体Pに対して画像を形成するシリアル印刷方式のインクジェットプリンターである。以下の説明では、キャリッジ20が移動する方向をX方向、媒体Pが搬送される方向をY方向、インクが吐出される方向をZ方向として説明する。なお、X方向、Y方向及びZ方向は互いに直交する方向として説明を行う。ここで、媒体Pとしては、印刷用紙、樹脂フィルム、布帛等の任意の印刷対象を用いることができる。
図1は、液体吐出装置1の概略構成を示す図である。液体吐出装置1は、液体の一例としてのインクを吐出するヘッドユニット21が搭載されたキャリッジ20が往復動し、搬送される媒体Pに対してインクを吐出することで、媒体Pに対して画像を形成するシリアル印刷方式のインクジェットプリンターである。以下の説明では、キャリッジ20が移動する方向をX方向、媒体Pが搬送される方向をY方向、インクが吐出される方向をZ方向として説明する。なお、X方向、Y方向及びZ方向は互いに直交する方向として説明を行う。ここで、媒体Pとしては、印刷用紙、樹脂フィルム、布帛等の任意の印刷対象を用いることができる。
液体吐出装置1は、液体容器2、制御機構10、キャリッジ20、移動機構30、及び搬送機構40を備える。
液体容器2には、媒体Pに吐出される複数種類のインクが貯留されている。液体容器2に貯留されるインクの色彩としては、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グレー等が挙げられる。また、このようなインクが貯留される液体容器2としては、インクカートリッジや、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、インクの補充が可能なインクタンク等が用いられる。
制御機構10は、例えばCPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路と半導体メモリ等の記憶回路とを含み、液体吐出装置1の各要素を制御する。
キャリッジ20には、ヘッドユニット21が搭載されている。また、キャリッジ20は、移動機構30に含まれる無端ベルト32に固定されている。ここで、液体容器2は、キャリッジ20に搭載されていてもよく、キャリッジ20とは異なる場所に設けられていてもよい。そして、液体容器2とヘッドユニット21とは、不図示のインク供給管で接続されている。これにより、液体容器2に貯留されているインクがヘッドユニット21に供給される。
ヘッドユニット21には、制御機構10が出力するヘッドユニット21を制御するための制御信号Ctrl−H、及びヘッドユニット21を駆動するための1又は複数の駆動信号COMが入力される。そして、ヘッドユニット21は、制御信号Ctrl−H、及び駆動信号COMに基づいて、液体容器2から供給されるインクを吐出する。
移動機構30は、キャリッジモーター31、及び無端ベルト32を含む。キャリッジモーター31は、制御機構10から入力される制御信号Ctrl−Cに基づいて動作する。無端ベルト32は、キャリッジモーター31の動作に従って回転する。これにより、無端ベルト32に固定されているキャリッジ20がX方向に往復動する。
搬送機構40は、搬送モーター41、及び搬送ローラー42を含む。搬送モーター41は、制御機構10から入力される制御信号Ctrl−Tに基づいて動作する。搬送ローラー42は、搬送モーター41の動作に従って回転する。この搬送ローラー42の回転に伴って媒体PがY方向に搬送される。
以上のように液体吐出装置1は、搬送機構40による媒体Pの搬送と移動機構30によるキャリッジ20の往復動とに連動して、キャリッジ20に搭載されたヘッドユニット21からインクを吐出する。これにより、媒体Pの表面の任意の位置にインクを着弾させ、媒体Pに所望の画像を形成する。
2.液体吐出装置の電気構成
図2は、液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。液体吐出装置1は、制御機構10、ヘッドユニット21、キャリッジモーター31、搬送モーター41、及びリニアエンコーダー90を備える。
図2は、液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。液体吐出装置1は、制御機構10、ヘッドユニット21、キャリッジモーター31、搬送モーター41、及びリニアエンコーダー90を備える。
制御機構10は、駆動信号出力回路50、制御回路100、及び電源回路110を含む。制御回路100は、例えば、マイクロコントローラー等のプロセッサーを含む。そして、制御回路100は、ホストコンピューターから入力される画像データ等の各種信号に基づいて、液体吐出装置1を制御するためのデータや各種信号を生成し出力する。
具体的には、制御回路100は、リニアエンコーダー90から入力される検出信号に基づいて、ヘッドユニット21の走査位置を把握する。そして、制御回路100は、ヘッドユニット21の走査位置に応じた各種信号を生成し出力する。詳細には、制御回路100は、ヘッドユニット21の往復動を制御する為の制御信号Ctrl−Cを生成し、キャリッジモーター31に出力する。また、制御回路100は、媒体Pの搬送を制御する為の制御信号Ctrl−Tを生成し、搬送モーター41に出力する。なお、制御信号Ctrl−Cは、不図示のキャリッジモータードライバーを介して信号変換されたのち、キャリッジモーター31に入力されてもよく、同様に、制御信号Ctrl−Tは、不図示の搬送モータードライバーを介して信号変換されたのち、搬送モーター41に入力されてもよい。
また、制御回路100は、ホストコンピューターから入力される画像データ等の各種信号とヘッドユニット21の走査位置とに基づいて、ヘッドユニット21を制御するための制御信号Ctrl−Hとして、印刷データ信号SI1〜SIn、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、及びノズル選択信号SDを生成し、ヘッドユニット21に出力する。
また、制御回路100は、駆動信号出力回路50にデジタル信号である駆動制御信号dAを出力する。
駆動信号出力回路50は、駆動回路50aを含む。駆動制御信号dAは、駆動回路50aに入力される。駆動回路50aは、駆動制御信号dAをデジタル/アナログ信号変換したのち、変換されたアナログ信号をD級増幅して駆動信号COMを生成する。すなわち、駆動制御信号dAは、駆動信号COMの波形を規定するデジタル信号であり、駆動回路50aは、駆動制御信号dAで規定された波形をD級増幅することで駆動信号COMを生成する。すなわち、駆動信号出力回路50は、駆動回路50aで生成された駆動信号COMを出力する。したがって、駆動制御信号dAは、駆動信号COMの波形を規定することができる信号であればよく、例えば、駆動制御信号dAはアナログ信号であってもよい。なお、駆動回路50aは、駆動制御信号dAで規定される波形を増幅できればよく、例えば、A級増幅回路、B級増幅回路又はAB級増幅回路等で構成されてもよい。
また、駆動信号出力回路50は、駆動信号COMの基準電位を示す基準電圧信号CGNDを出力する。基準電圧信号CGNDは、例えば、電圧値が0Vのグラウンド電位の信号であってもよく、電圧値が6V等の直流電圧の信号であってもよい。
駆動信号COM、及び基準電圧信号CGNDは、制御機構10において分岐された後、ヘッドユニット21に出力される。具体的には、駆動信号COMは、制御機構10において後述するn個の駆動信号選択回路200のそれぞれに対応するn個の駆動信号COM1〜COMnに分岐されたのち、ヘッドユニット21に出力される。同様に、基準電圧信号CGNDは、制御機構10においてn個の基準電圧信号CGND1〜CGNDnに分岐されたのち、ヘッドユニット21に出力される。ここで、駆動信号出力回路50は、n個の駆動信号COM1〜COMnのそれぞれに対応するn個の駆動回路50aを備えてもよい。この場合、制御回路100は、n個の駆動回路50aのそれぞれに対して、n個の駆動制御信号dAを出力してもよい。
電源回路110は、電圧VHV,VDD、及びグラウンド信号GNDを生成して出力する。電圧VHVは、電圧値が例えば42Vの直流電圧の信号である。また、電圧VDDは、電圧値が例えば3.3Vの直流電圧の信号である。また、グラウンド信号GNDは、電圧VHV,VDDの基準電位を示す信号であって、例えば、電圧値が0Vのグラウンド電位の信号である。電圧VHVは、駆動信号出力回路50における増幅用の電圧等に用いられる。また、電圧VDDは、制御機構10における各種構成の電源電圧や制御電圧等に用いられる。電圧VHV,VDD、及びグラウンド信号GNDは、ヘッドユニット21にも出力される。なお、電圧VHV,VDD、及びグラウンド信号GNDの電圧値は、上述した42V、3.3V、及び0Vに限られるものではない。また、電源回路110は、電圧VHV,VDD、及びグラウンド信号GND以外の複数の電圧値の信号を生成しても良い。
ヘッドユニット21は、プリントヘッド22−1〜22−nを含む。プリントヘッド22−1〜22−nのそれぞれは、駆動信号選択回路200−1〜200−nと、温度異常検出回路180−1〜180−nと、複数の吐出部600と、を含む。
駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれには、電圧VHV,VDD、対応する駆動信号COM1〜COMn、対応する印刷データ信号SI1〜SIn、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、及びノズル選択信号SDが入力される。電圧VHV,VDDは、駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれの電源電圧、及び各種制御信号を生成するための電圧として用いられる。駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれは、入力される印刷データ信号SI1〜SIn、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、及びノズル選択信号SDに基づいて、駆動信号COM1〜COMnを選択又は非選択とすることで、駆動信号VOUT1〜VOUTnを生成する。
駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれが生成した駆動信号VOUT1〜VOUTnは、対応する吐出部600に含まれる駆動素子としての圧電素子60に供給される。圧電素子60は、駆動信号VOUT1〜VOUTnが供給されることで変位する。そして、当該変位に応じた量のインクが吐出部600から吐出される。
具体的には、駆動信号選択回路200−1には、駆動信号COM1、印刷データ信号SI1、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、及びノズル選択信号SDが入力される。そして、駆動信号選択回路200−1は、印刷データ信号SI1、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、及びノズル選択信号SDに基づいて駆動信号COM1を選択又は非選択することで、駆動信号VOUT1を生成する。駆動信号VOUT1は、対応して設けられる吐出部600の圧電素子60の一端に供給される。また、当該圧電素子60の他端には、基準電圧信号CGND1が供給されている。そして、圧電素子60は、駆動信号VOUT1と基準電圧信号CGND1との電位差により変位する。
同様に、駆動信号選択回路200−i(iは1〜nのいずれか)には、駆動信号COMi、印刷データ信号SIi、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、及びノズル選択信号SDが入力される。そして、駆動信号選択回路200−iは、印刷データ信号SIi、ラッチ信号LAT、クロック信号SCK、及びノズル選択信号SDに基づいて駆動信号COMiを選択又は非選択することで、駆動信号VOUTiを生成する。駆動信号VOUTiは、対応して設けられる吐出部600の圧電素子60の一端に供給される。また、当該圧電素子60の他端には、基準電圧信号CGNDiが供給されている。そして、圧電素子60は、駆動信号VOUTiと基準電圧信号CGNDiとの電位差により変位する。
また、駆動信号選択回路200−1〜200−nは、対応する吐出部600に不具合が生じた場合、吐出部異常信号Rsを出力する。吐出部異常信号Rsは、制御回路100に入力される。そして、制御回路100は、入力される吐出部異常信号Rsに基づいて、使用者への報知、及び当該不具合に対応する回復処理を実行させる。
ここで、駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれは同様の回路構成を有する。その為、以下の説明において駆動信号選択回路200−1〜200−nを区別する必要がない場合、駆動信号選択回路200と称する。この場合において、駆動信号選択回路200に入力される駆動信号COM1〜COMnを駆動信号COMと称し、基準電圧信号CGND1〜CGNDnを基準電圧信号CGNDと称し、印刷データ信号SI1〜SInを印刷データ信号SIと称する。同様に、駆動信号選択回路200から出力される駆動信号VOUT1〜VOUTnを駆動信号VOUTと称する。
温度異常検出回路180−1〜180−nは、駆動信号選択回路200−1〜200−nのそれぞれに対応して設けられる。そして、温度異常検出回路180−1〜180−nは、対応する駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度異常の有無を判定する。具体的には、温度異常検出回路180−1〜180−nは、電圧VDDを電源電圧として動作する。そして、温度異常検出回路180−1〜180−nのそれぞれは、対応する駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度を検出し、当該温度が正常であると診断した場合、ハイレベル(Hレベル)の温度異常信号XHOTを生成し、制御回路100に出力する。一方、温度異常検出回路180−1〜180−nのそれぞれは、対応する駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度が異常であると診断した場合、ローレベル(Lレベル)の温度異常信号XHOTを生成し、制御回路100に出力する。また、温度異常検出回路180−1〜180−nのそれぞれは、温度異常信号XHOTと併せて、駆動信号選択回路200−1〜200−nの温度を示す温度信号を出力してもよい。
3.吐出部の構成、及び吐出動作
次に、吐出部600の構成について、図3を用いて説明する。図3は、複数の吐出部600の内の1つの概略構成を示す図である。図3には、吐出部600と、吐出部600にインクを供給するインク供給口661と、リザーバー641が示されている。
次に、吐出部600の構成について、図3を用いて説明する。図3は、複数の吐出部600の内の1つの概略構成を示す図である。図3には、吐出部600と、吐出部600にインクを供給するインク供給口661と、リザーバー641が示されている。
リザーバー641には、インク供給口661から導入されたインクが貯留している。また、吐出部600は、圧電素子60、振動板621、キャビティー631、及びノズル651を含む。振動板621は、図3において上面に設けられた圧電素子60の変位に伴い変形する。そして、振動板621は、キャビティー631の内部容積を拡大/縮小させるダイヤフラムとして機能する。キャビティー631の内部には、インクが充填されている。そして、キャビティー631は、圧電素子60の変位により、内部容積が変化する圧力室として機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に形成されると共に、キャビティー631に連通する開孔部である。そして、キャビティー631の内部容積の変化に応じてキャビティー631の内部に貯留されたインクが、ノズル651から吐出される。ノズル651からインクが吐出された後、リザーバー641に貯留されているインクがキャビティー631に供給される。
圧電素子60は、圧電体601を一対の電極611,612で挟んだ構造である。この構造の圧電体601は、電極611,612に供給された電圧に応じて、電極611,612、及び振動板621の中央部分が、両端部分に対して図3における上下方向に撓む。具体的には、電極611には、駆動信号VOUTが供給され、電極612には、基準電圧信号CGNDが供給される。そして、駆動信号VOUTの電圧が高くなると、圧電素子60の中央部分が上方向に撓み、駆動信号VOUTの電圧が低くなると、圧電素子60の中央部分が下方向に撓む。すなわち、圧電素子60が上方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が拡大する。したがって、インクがリザーバー641から引き込まれる。また、圧電素子60が下方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が縮小する。したがって、キャビティー631の内部容積の縮小の程度に応じた量のインクが、ノズル651から吐出される。以上のように、圧電素子60は、駆動信号COMに基づく駆動信号VOUTにより駆動する。そして、圧電素子60が駆動することで、ノズル651からインクが吐出される。なお、圧電素子60は、図示した構造に限られず、圧電素子60の変位に伴いインクを吐出させることができる型であればよく、例えば、圧電素子60は、縦振動する構成であってもよい。また、圧電素子60は、駆動信号VOUTの電圧が高くなると、圧電素子60の中央部分が下方向に撓み、駆動信号VOUTの電圧が低くなると、圧電素子60の中央部分が上方向に撓む構成であってもよい。
ここで、図4を用いて、駆動信号COM、及び駆動信号VOUTの一例について説明する。図4は、駆動信号COM,VOUTの波形の一例を示す図である。図4に示すように、本実施形態における駆動信号COMは、ラッチ信号LATが立ち上がってから次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの周期Taに配置された台形波形Adpを含む。この台形波形Adpが、圧電素子60の電極611に供給された場合、当該圧電素子60に対応する吐出部600から、インクが吐出される。
台形波形Adpの電圧値は、ラッチ信号LATの立ち上がりのタイミングにおいて、電圧Vcで一定の電圧値である。すなわち、台形波形Adpは、電圧Vcで開始し電圧Vcで終了する波形となっている。
そして、ラッチ信号LATの立ち上った後、台形波形Adpの電圧値は上昇する。このとき、圧電素子60の電極611と電極612との電位差が大きくなる。したがって、圧電素子60の中央部分が上方向に撓む。その結果、キャビティー631の内部容積が増加し、キャビティー631にリザーバー641からインクが引き込まれる。その後、台形波形Adpの電圧値は低下する。したがって、圧電素子60の中央部分が下方向に撓む。その結果、キャビティー631の内部容積が減少し、キャビティー631に引き込まれたインクがノズル651から吐出される。
駆動信号出力回路50は、周期Ta毎に台形波形Adpを生成し出力する。そして、駆動信号選択回路200は、周期Ta毎に台形波形Adpを圧電素子60に供給するのか否かを選択する。これにより、吐出部600からインクを吐出するのか否かが制御される。
なお、駆動信号出力回路50が出力する駆動信号COMは、図4に示す形状の台形波形Adpに限られるものではなく、吐出部600から吐出されるインクの物性、液体吐出装置1の周囲環境、及び媒体Pの種類等に応じて、さまざまな形状の波形であってもよい。また、駆動信号COMは、周期Taを複数に分割した各期間に配置された複数の形状の波形を含んでもよい。この場合、駆動信号選択回路200は、当該期間のそれぞれにおいて、駆動信号COMを圧電素子60に供給するのか否かを選択する。これにより、圧電素子60の変位量を調整することが可能となり、圧電素子60の変位に応じてノズル651から吐出されるインクの量を調整することが可能となる。したがって、媒体Pに形成される画像、及び文書の画質を向上させることが可能となる。ここで、ラッチ信号LATが立ち上がってから、次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの周期Taが、媒体Pに新たなドットを形成する印刷周期に相当する。
図5は、ヘッドユニット21における吐出部600の配置の一例を示す図である。なお、以下の説明では、ヘッドユニット21のノズル651から媒体Pに対してインクが吐出される面であって、複数の吐出部600に対応するノズル651が形成されている面を、インク吐出面633と称する場合がある。
図5に示すように、インク吐出面633には、ヘッドユニット21が有するn個のプリントヘッド22に対応するn個のノズルプレート632がX方向に沿って並んで設けられている。各ノズルプレート632には、Y方向に沿ってm個のノズル651が並んで設けられている。具体的には、各ノズルプレート632には、m個のノズル651が、Y方向に沿った方向においてノズル651[1]〜651[m]の順に並んで設けられている。換言すれば、ヘッドユニット21が有するn個のプリントヘッド22のそれぞれは、m個の吐出部600を有し、m個の吐出部600は、インク吐出面633において、Y方向に沿った方向において吐出部600[1]〜600[m]の順に並んで設けられている。
ここで、以下の説明において、ノズルプレート632に並んで設けられるm個の吐出部600の集まりをノズル列Lと称する。また、プリントヘッド22−1〜22−nのそれぞれに対応するノズル列Lを区別する必要がある場合、プリントヘッド22−1〜22−nのそれぞれに対応するノズル列Lを、ノズル列L1〜Lnと称する場合がある。また、図5には、ノズル列Lとしてノズル651が1列に並んでいる場合を図示しているが、ノズル列Lは、ノズル651が2列以上で並ぶことにより形成されてもよい。
4.駆動信号選択回路の構成、及び動作
次に、プリントヘッド22が有する駆動信号選択回路200の構成、及び動作について説明する。図6は、駆動信号選択回路200の構成を示す図である。駆動信号選択回路200は、m個の第1シフトレジスター(SR)210、m個の第1ラッチ回路(LT)220、吐出制御回路230、m個の第2シフトレジスター(SR)260、m個の第2ラッチ回路(LT)270、m個の第1スイッチ280、m個の第2スイッチ290、吐出部異常検出回路310、記憶回路320、及び出力回路330を含む。また、駆動信号選択回路200には、印刷データ信号SI、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、ノズル選択信号SD、及び駆動信号COMが入力される。
次に、プリントヘッド22が有する駆動信号選択回路200の構成、及び動作について説明する。図6は、駆動信号選択回路200の構成を示す図である。駆動信号選択回路200は、m個の第1シフトレジスター(SR)210、m個の第1ラッチ回路(LT)220、吐出制御回路230、m個の第2シフトレジスター(SR)260、m個の第2ラッチ回路(LT)270、m個の第1スイッチ280、m個の第2スイッチ290、吐出部異常検出回路310、記憶回路320、及び出力回路330を含む。また、駆動信号選択回路200には、印刷データ信号SI、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、ノズル選択信号SD、及び駆動信号COMが入力される。
m個の第1シフトレジスター210は、図5に示すm個の吐出部600(吐出部600[1]〜600[m])のそれぞれに対応して設けられている。m個の第1シフトレジスター210は、縦続に接続されている。縦続に接続されたm個の第1シフトレジスター210の内の先頭の第1シフトレジスター210には、印刷データ信号SIが入力される。そして、印刷データ信号SIは、クロック信号SCKに従って順次後段の第1シフトレジスター210に転送される。なお、以下の説明では、m個の第1シフトレジスター210を区別するために、印刷データ信号SIが入力される上流側から順番に1段、2段、…、m段と称する場合がある。
具体的には、印刷データ信号SIは、m個の吐出部600のそれぞれに対して、駆動信号COMを圧電素子60に供給するか否かを示す1ビットの印刷データSI[SID]をシリアルに含む。換言すれば、印刷データSI[SID]は、吐出部600からインクを吐出させるか否かを示すデータであり、印刷データ信号SIは、m個の吐出部600のそれぞれに対応する印刷データSI[SID]をシリアルに含む合計mビットのシリアル信号である。そして、先頭の第1シフトレジスター210に入力された印刷データ信号SIに含まれる印刷データSI[SID]は、クロック信号SCKに同期して順次後段の第1シフトレジスター210に転送される。その後、クロック信号SCKの供給が停止することで、m個の吐出部600[1]〜600[m]のそれぞれに対応した印刷データSI[1]〜SI[m]のそれぞれが、m個の第1シフトレジスター210のそれぞれに保持される。
なお、本実施形態では、Hレベルの印刷データSI[SID]が対応する吐出部600に駆動信号COMを供給することを示し、Lレベルの印刷データSI[SID]が対応する吐出部600に駆動信号COMを供給しないことを示すとして説明する。換言すれば、Hレベルの印刷データSI[SID]は、対応する吐出部600からインクを吐出させることを示し、Lレベルの印刷データSI[SID]は、対応する吐出部600からインクを吐出させないことを示す。
m個の第1ラッチ回路220は、m個の第1シフトレジスター210のそれぞれに対応して設けられる。そして、m個の第1ラッチ回路220のそれぞれは、ラッチ信号LATの立ち上がりのタイミングで、対応する第1シフトレジスター210に保持されている印刷データSI[SID]を一斉にラッチする。具体的には、1段目の第1シフトレジスター210に対応する第1ラッチ回路220は、ラッチ信号LATの立ち上がりのタイミングにおいて、1段目の第1シフトレジスター210に保持されている印刷データSI[1]をラッチし、i段目(iは1〜mのいずれか)の第1シフトレジスター210に対応する第1ラッチ回路220は、ラッチ信号LATの立ち上がりのタイミングにおいて、i段目の第1シフトレジスター210に保持されている印刷データSI[i]をラッチする。そして、m個の第1ラッチ回路220によりラッチされたm個の印刷データSI[1]〜SI[m]は、吐出制御回路230に入力される。なお、以下の説明において、1段目の第1シフトレジスター210に対応する第1ラッチ回路220を1段目の第1ラッチ回路220と称し、i段目の第1シフトレジスター210に対応する第1ラッチ回路220をi段目の第1ラッチ回路220と称する場合がある。
ここで、m個の印刷データSI[1]〜SI[m]が吐出データ群の一例である。そして、m個の印刷データSI[1]〜SI[m]をシリアルに含む印刷データ信号SIもまた、広義の意味での吐出データ群の一例である。
吐出制御回路230には、m個の印刷データSI[1]〜SI[m]と、記憶回路320に記憶されている吐出部情報PREとが入力される。ここで、吐出部情報PREとは、m個の吐出部600のそれぞれにおけるインクの吐出が可能か否かのmビットの情報を含む。そして、吐出制御回路230は、m個の印刷データSI[1]〜SI[m]と吐出部情報PREとに基づいて、m個の吐出部600からのインクの吐出を制御する。
吐出制御回路230は、ノズル補完回路240と補完判定回路250を含む。
ノズル補完回路240には、m個の印刷データSI[1]〜SI[m]と吐出部情報PREとが入力される。そして、ノズル補完回路240は、m個の印刷データSI[1]〜SI[m]と吐出部情報PREとに基づいて、吐出部600[1]〜600[m]のそれぞれに対応する選択信号S[1]〜S[m]を生成し出力する。
具体的には、吐出部情報PREが、吐出部600[i]におけるインクの吐出が可能であることを示す場合、ノズル補完回路240は、印刷データSI[i]に基づいて、吐出部600[i]に対応する選択信号S[i]を出力する。一方、吐出部情報PREが、吐出部600[i]におけるインクの吐出が不可能であることを示す場合、ノズル補完回路240は、印刷データSI[i]に基づいて、吐出部600[j](jは1〜nの内のi以外のいずれか)に対応する選択信号S[j]を出力する。すなわち、ノズル補完回路240は、吐出部600[i]におけるインクの吐出が不可能である場合、吐出部600[i]に対応する印刷データSI[i]に基づいて、吐出部600[j]からのインクの吐出を制御する。これにより、ノズル列Lにおいてインクの吐出が不可能な吐出部600[i]が含まれる場合に、当該吐出部600から吐出されるインクを補うことが可能となる。換言すれば、ノズル補完回路240は、吐出部600[i]におけるインクの吐出が不可能である場合、吐出部600[j]からインクを吐出させることで、吐出部600[i]を補完する。
補完判定回路250は、ノズル列Lに含まれる複数の吐出部600に対応する吐出部情報PREが、インクの吐出が不可能であることを示す場合、媒体Pに印刷される画像、又は文書が所望の印刷品質を得られないとして、印刷を中断させる吐出停止信号FEを出力する。
なお、ノズル補完回路240、及び補完判定回路250の詳細については、後述する。
m個の第1スイッチ280のそれぞれの制御端子には、吐出部600[1]〜600[m]のそれぞれに対応する選択信号S[1]〜S[m]が入力される。また、m個の第1スイッチ280のそれぞれの一端は、駆動信号COMが伝搬する伝搬経路Lcomと接続され、m個の第1スイッチ280のそれぞれの他端は、対応する吐出部600に含まれる圧電素子60の一端である電極611と接続される。具体的には、制御端子に選択信号S[1]が入力される第1スイッチ280の一端は伝搬経路Lcomと接続され、当該第1スイッチ280の他端は吐出部600[1]に含まれる圧電素子60の電極611と接続される。同様に、制御端子に選択信号S[i]が入力される第1スイッチ280の一端は、伝搬経路Lcomと接続され、当該第1スイッチ280の他端は、吐出部600[i]に含まれる圧電素子60の電極611と接続される。
m個の第1スイッチ280のそれぞれは、制御端子に入力される選択信号S[1]〜S[m]がHレベルの場合、一端と他端との間を導通とする。したがって、対応する吐出部600に含まれる圧電素子60には、伝搬経路Lcomで伝搬する駆動信号COMが供給される。その結果、対応する吐出部600のノズル651からインクが吐出される。一方、m個の第1スイッチ280のそれぞれは、制御端子に入力される選択信号S[1]〜S[m]がLレベルの場合、一端と他端との間を非導通とする。したがって、対応する吐出部600に含まれる圧電素子60には、駆動信号COMが供給されない。その結果、対応する吐出部600のノズル651からインクは吐出されない。
以上のように、駆動信号選択回路200は、印刷データ信号SIに含まれる印刷データSI[SID]に基づいて、m個の吐出部600のそれぞれに対して、駆動信号COMを供給するのか否かを制御する。
m個の第2シフトレジスター260は、図5に示すm個の吐出部600(吐出部600[1]〜600[m])のそれぞれに対応して設けられている。m個の第2シフトレジスター260は、縦続に接続されている。縦続に接続されたm個の第2シフトレジスター260の内の先頭の第2シフトレジスター260には、ノズル選択信号SDが入力される。そして、ノズル選択信号SDは、クロック信号SCKに従って順次後段の第2シフトレジスター260に転送される。なお、以下の説明では、m個の第2シフトレジスター260を区別するために、ノズル選択信号SDが入力される上流側から順番に1段、2段、…、m段と称する場合がある。
具体的には、ノズル選択信号SDは、m個の吐出部600のうち、インクの吐出が可能か否かを判定する吐出部600を選択するための1ビットのノズル選択データSD[SDD]をシリアルに含む。換言すれば、ノズル選択信号SDは、m個の吐出部600のそれぞれに対応するノズル選択データSD[SDD]をシリアルに含む、合計mビットのシリアル信号である。そして、先頭の第2シフトレジスター260に入力されたノズル選択信号SDに含まれるノズル選択データSD[SID]は、クロック信号SCKに同期して順次後段の第2シフトレジスター260に転送される。その後、クロック信号SCKの供給が停止することで、m個の吐出部600[1]〜600[m]のそれぞれに対応したノズル選択データSD[1]〜SD[m]のそれぞれが、m個の第2シフトレジスター260のそれぞれに保持される。
なお、本実施形態では、インクの吐出が可能か否かを判定する吐出部600に対応する第2シフトレジスター260には、Hレベルのノズル選択データSD[SDD]が保持され、インクの吐出が可能か否かを判定しない吐出部600に対応する第2シフトレジスター260には、Lレベルのノズル選択データSD[SDD]が保持される。
m個の第2ラッチ回路270は、m個の第2シフトレジスター260のそれぞれに対応して設けられている。そして、m個の第2ラッチ回路270のそれぞれは、ラッチ信号LATの立ち上がりのタイミングで、対応する第2シフトレジスター260に保持されているノズル選択データSD[SDD]を一斉にラッチする。具体的には、1段目の第2シフトレジスター260に対応する第2ラッチ回路270は、ラッチ信号LATの立ち上がりのタイミングにおいて、1段目の第2シフトレジスター260に保持されているノズル選択データSD[1]をラッチし、i段目の第2シフトレジスター260に対応する第2ラッチ回路270は、ラッチ信号LATの立ち上がりのタイミングにおいて、i段目の第2シフトレジスター260に保持されているノズル選択データSD[i]をラッチする。
m個の第2ラッチ回路270によりラッチされたm個のノズル選択データSD[1]〜SD[m]は、m個の第2スイッチ290の制御端子に入力される。m個の第2スイッチ290のそれぞれの一端は、吐出部異常検出回路310と接続される伝搬経路Ldetと接続され、m個の第2スイッチ290のそれぞれの他端は、対応する吐出部600に含まれる圧電素子60の一端である電極611と接続される。具体的には、制御端子にノズル選択データSD[1]が入力される第2スイッチ290の一端は伝搬経路Ldetと接続され、当該第2スイッチ290の他端は吐出部600[1]に含まれる圧電素子60の電極611と接続される。同様に、制御端子にノズル選択データSD[i]が入力される第2スイッチ290の一端は、伝搬経路Ldetと接続され、当該第2スイッチ290の他端は、吐出部600[i]に含まれる圧電素子60の電極611と接続される。
m個の第2スイッチ290のそれぞれは、制御端子に入力されるノズル選択データSD[1]〜S[m]がHレベルの場合、一端と他端との間を導通とする。したがって、対応する吐出部600に含まれる圧電素子60の電極611の電位の電圧信号が、伝搬経路Ldetを介して、吐出部異常検出回路310に供給される。一方、m個の第2スイッチ290のそれぞれは、制御端子に入力されるノズル選択データSD[1]〜S[m]がLレベルの場合、一端と他端との間を非導通とする。したがって、対応する吐出部600に含まれる圧電素子60の電極611の電位の電圧信号は、吐出部異常検出回路310には供給されない。
吐出部異常検出回路310には、伝搬経路Lcomで伝搬する駆動信号COMと、伝搬経路Ldetで伝搬するノズル選択データSD[i]により選択された吐出部600[i]に対応する圧電素子60の電極611の電位の電圧信号とが入力される。そして、吐出部異常検出回路310は、伝搬経路Lcomで伝搬する駆動信号COMの電位と、伝搬経路Ldetで伝搬する吐出部600[i]に対応する圧電素子60の電極611の電位とを比較することで、吐出部600[i]に不具合が生じていないか否かを判定する。
前述の通り圧電素子60は、圧電体601を2つの電極611と電極612とで挟み込んで構成されている。すなわち、圧電素子60は、電極611に供給された電位を保持することが可能な容量性負荷である。このような圧電素子60において、電極611と電極612との間にリーク電流が流れる経路が生じた場合、圧電素子60は正常に動作しなくなる。すなわち、圧電素子60が正常に動作している場合、圧電素子60の電極611には、駆動信号COMに基づく電位が保持される。
そこで、吐出部異常検出回路310は、伝搬経路Lcomで伝搬する駆動信号COMの電位と、伝搬経路Ldetで伝搬する吐出部600[i]に対応する圧電素子60の電極611の電位とを比較し、電位差が一定以下である場合、吐出部600[i]に対応する圧電素子60は正常であると判定し、当該電位差が一定以下である場合、対応する圧電素子60には、電極611と電極612との間にリーク電流が流れる経路が存在していると判定する。そして、吐出部異常検出回路310は、リーク電流が流れる経路が存在する圧電素子60を含む吐出部600からは、インクが正常に吐出されないと判定する。
なお、吐出部異常検出回路310において実行される、吐出部600におけるインクの吐出が可能か否かの判定方法は、上述した方法に限らず、例えば、圧電素子60が駆動した後に生じる残留振動を検出し、当該残留振動の周波数、及び周期に基づいて、吐出部600におけるインクの吐出が可能か否かを判定する方法であってもよい。
記憶回路320には、吐出部異常検出回路310において判定されたインクの吐出が可能か否かを示す吐出部情報NJが記憶される。そして、記憶回路320は、吐出部情報NJを、吐出部情報PREとして、吐出制御回路230に出力する。
また、吐出部異常検出回路310は、インクの吐出が可能か否かを示す情報を、吐出部情報NEとして出力回路330に出力する。また、出力回路330には、吐出制御回路230に含まれる補完判定回路250において生成された吐出停止信号FEも入力される。そして、出力回路330は、吐出部情報NE、及び吐出停止信号FEを所定の信号形式に変換した後、吐出部異常信号Rsとして制御回路100に出力する。
5.選択制御回路の構成、及び動作
次に、図7、及び図8を用いて、吐出制御回路230が有するノズル補完回路240、及び補完判定回路250の具体的な構成例について説明する。なお、以下の説明において、吐出部情報PREは、m個の吐出部600のそれぞれに対応するインクの吐出が可能か否かの情報として、mビットの吐出部データPre[PRE]を含む。具体的には、吐出部情報PREは、吐出部600[1]〜600[m]に対応する吐出部データPre[1]〜Pre[m]を含む。ここで、吐出部データPre[1]は、吐出部600[1]におけるインクの吐出が可能か否かを示す1ビットのデータであり、同様に、吐出部データPre[i]は、吐出部600[i]におけるインクの吐出が可能か否かを示す1ビットのデータである。なお、吐出部情報PREは、吐出部600[1]〜600[m]のそれぞれに対応する吐出部データPre[1]〜Pre[m]が、パラレル信号と吐出制御回路230に入力されてもよく、また、吐出部データPre[1]〜Pre[m]を含むシリアル信号で吐出制御回路230に入力された後、不図示のシリアル/パラレル変換回路において、パラレル信号に変換されてもよい。
次に、図7、及び図8を用いて、吐出制御回路230が有するノズル補完回路240、及び補完判定回路250の具体的な構成例について説明する。なお、以下の説明において、吐出部情報PREは、m個の吐出部600のそれぞれに対応するインクの吐出が可能か否かの情報として、mビットの吐出部データPre[PRE]を含む。具体的には、吐出部情報PREは、吐出部600[1]〜600[m]に対応する吐出部データPre[1]〜Pre[m]を含む。ここで、吐出部データPre[1]は、吐出部600[1]におけるインクの吐出が可能か否かを示す1ビットのデータであり、同様に、吐出部データPre[i]は、吐出部600[i]におけるインクの吐出が可能か否かを示す1ビットのデータである。なお、吐出部情報PREは、吐出部600[1]〜600[m]のそれぞれに対応する吐出部データPre[1]〜Pre[m]が、パラレル信号と吐出制御回路230に入力されてもよく、また、吐出部データPre[1]〜Pre[m]を含むシリアル信号で吐出制御回路230に入力された後、不図示のシリアル/パラレル変換回路において、パラレル信号に変換されてもよい。
図7は、補完判定回路250の構成の一例を示す図である。図7に示すように、補完判定回路250は、m−1個の論理和回路251と、論理積回路252とを含む。なお、図7では、m個の論理和回路251を論理和回路251[1]〜251[m−1]として区別して記載している。
論理和回路251[1]には、吐出部データPre[1]と吐出部データPre[2]とが入力される。同様に、論理和回路251[k](kは1〜m−1のいずれか)には、吐出部データPre[k]と吐出部データPre[k+1]とが入力される。すなわち、論理和回路251[1]〜251[m−1]には、ノズル列Lに含まれる複数の吐出部600の内、隣り合って位置する吐出部600に対応する吐出部データPre[PRE]が入力される。そして、論理和回路251[k]は、入力される吐出部データPre[k]、及び吐出部データPre[k+1]の少なくとも一方が、対応する吐出部600におけるインクの吐出が可能であることを示すHレベルの信号である場合、Hレベルの信号を論理積回路252に出力し、入力される吐出部データPre[k]、及び吐出部データPre[k+1]の双方が、対応する吐出部600におけるインクの吐出が不可能であることを示すLレベルの信号である場合、Lレベルの信号を論理積回路252に出力する。
論理積回路252には、論理和回路251[1]〜251[m−1]のそれぞれから出力された信号が入力される。そして、論理積回路252は、論理和回路251[1]〜251[m−1]から入力される信号の少なくとも1つが、Lレベルの信号である場合、Lレベルの吐出停止信号FEを出力し、論理和回路251[1]〜251[m−1]から入力される信号の全てが、Hレベルの信号である場合、Hレベルの吐出停止信号FEを出力する。すなわち、本実施形態における補完判定回路250は、ノズル列Lにおいて、隣り合って位置する吐出部600の双方において、インクの正常な吐出が不可能となった場合、媒体Pに印刷される画像、又は文書が所望の印刷品質を得られないとして、印刷を中断させるためのLレベルの吐出停止信号FEを出力する。
なお、補完判定回路250は、媒体Pに印刷される画像、又は文書が所望の印刷品質を得られない場合に、印刷を中断させるためのLレベルの吐出停止信号FEを出力する構成であればよく、例えば、ノズル列Lにおいて、連続した3つ以上の吐出部600の全てにおいてインクの正常な吐出が不可能となった場合に、印刷を中断させるためのLレベルの吐出停止信号FEを出力させる構成であってもよく、また、ノズル列Lにおいて、連続した3つ以上の吐出部600において、所定の数以上の吐出部600おいて、インクの正常な吐出が不可能となった場合に、印刷を中断させるためのLレベルの吐出停止信号FEを出力する構成であってもよい。
図8は、ノズル補完回路240の構成の一例を示す図である。図8に示すように、ノズル補完回路240は、m個の論理演算回路241とm個の論理積回路245とを含む。ここで、m個の論理演算回路241のそれぞれ、及びm個の論理積回路245のそれぞれは、吐出部600[1]〜600[m]のそれぞれに対応して設けられている。図8では、吐出部600[1]に対応する論理演算回路241を論理演算回路241[1]と示し、吐出部600[1]に対応する論理積回路245を論理積回路245[1]と示している。また、同様に、吐出部600[i]に対応する論理演算回路241を論理演算回路241[i]と示し、吐出部600[i]に対応する論理積回路245を論理積回路245[i]と示している。
論理演算回路241[1]は、論理積回路242[1],243[1]を含む。論理積回路242[1]には、印刷データSI[1]と吐出部データPre[1]とが入力される。そして、論理積回路242[1]は、印刷データSI[1]の論理レベルと吐出部データPre[1]の論理レベルとに基づく吐出制御データSIa[1]を生成する。そして、吐出制御データSIa[1]は、吐出制御データSIc[1]として、論理演算回路241[1]から出力され、論理積回路245[1]に入力される。
また、論理積回路243[1]には、印刷データSI[1]と論理レベルが反転された吐出部データPre[1]とが入力される。そして、論理積回路243[1]は、入力される印刷データSI[1]の論理レベルと反転された吐出部データPre[1]の論理レベルとに基づく吐出制御データSIb[1]を生成する。そして、吐出制御データSIb[1]は、論理演算回路241[1]から出力され、論理演算回路241[2]に入力される。
論理演算回路241[2]〜241[m−1]はいずれも同様の構成を示す。論理演算回路241[q](qは、2〜m−1のいずれか)は、論理積回路242[q],243[q]と論理和回路244[q]とを含む。論理積回路242[q]には、印刷データSI[q]と吐出部データPre[q]とが入力される。そして、論理積回路242[q]は、入力される印刷データSI[1]の論理レベルと吐出部データPre[q]の論理レベルとに基づく吐出制御データSIa[q]を生成し、論理和回路244[q]に出力する。論理和回路244[q]には、吐出制御データSIa[q]と、論理演算回路241[q−1]から出力された吐出制御データSIb[q−1]とが入力される。そして、論理和回路244[q]は、吐出制御データSIa[q]の論理レベルと、吐出制御データSIb[q−1]の論理レベルとに基づく吐出制御データSIc[q]を生成し、論理積回路245[q]に出力する。
また、論理積回路243[q]には、印刷データSI[q]と論理レベルが反転された吐出部データPre[q]とが入力される。そして、論理積回路243[q]は、入力される印刷データSI[q]の論理レベルと反転された吐出部データPre[q]の論理レベルとに基づく吐出制御データSIb[q]を生成する。そして、吐出制御データSIb[q]は、論理演算回路241[q]から出力され、論理演算回路241[q+1]に入力される。
論理演算回路241[m]は、論理積回路242[m]と論理和回路244[m]とを含む。論理積回路242[m]には、印刷データSI[m]と吐出部データPre[m]とが入力される。そして、論理積回路242[m]は、入力される印刷データSI[m]の論理レベルと吐出部データPre[m]の論理レベルとに基づく論理レベルの吐出制御データSIa[m]を生成し、論理和回路244[m]に出力する。
論理和回路244[m]には、吐出制御データSIa[m]と、論理演算回路241[m−1]から出力された吐出制御データSIb[m−1]とが入力さる。論理和回路244[m]は、吐出制御データSIa[m]の論理レベルと吐出制御データSIb[m−1]の論理レベルとに基づく論理レベルの吐出制御データSIc[m]を生成し、論理積回路245[m]に出力する。
論理積回路245[m]〜245[m]のそれぞれには、吐出制御データSIc[1]〜SIc[m]と吐出停止信号FEとが入力される。そして、論理積回路245[1]〜245[m]のそれぞれは、吐出制御データSIc[1]〜SIc[m]のそれぞれの論理レベルと、吐出停止信号FEの論理レベルとに基づいて、選択信号S[1]〜S[m]を出力する。具体的には、論理積回路245[1]には、吐出制御データSIc[1]と吐出停止信号FEとが入力される。そして、論理積回路245[1]は、吐出制御データSIc[1]の論理レベルと、吐出停止信号FEの論理レベルとに基づいて、選択信号S[1]を出力する。また、論理積回路245[i]には、吐出制御データSIc[i]と吐出停止信号FEとが入力される。そして、論理積回路245[i]は、吐出制御データSIc[i]の論理レベルと、吐出停止信号FEの論理レベルとに基づいて、選択信号S[i]を出力する。
ここで、前述の通り、媒体Pに印刷される画像、又は文書が所望の印刷品質を得られない場合、吐出停止信号FEの論理レベルはLレベルとなる。このような場合において、論理積回路245[1]〜245[m]のそれぞれは、Lレベルの選択信号S[1]〜S[m]を出力する。その結果、図6に示すm個の第1スイッチ280はいずれも非導通に制御される。換言すれば、吐出停止信号FEに基づいて、プリントヘッド22からのインクの吐出が制限される。
ここで、吐出制御回路230の動作の具体例について説明する。なお、以下の説明では、ノズル列Lに含まれる任意の吐出部600[p](pは1〜m−2のいずれか)、吐出部600[p+1]、及び吐出部600[P+2]を用いて吐出制御回路230の動作について説明する。ここで、以下の説明では、吐出部600[p]、吐出部600[p+1]、及び吐出部600[p+2]のそれぞれは、ノズル列Lにおいて、吐出部600[p]、吐出部600[p+1]、吐出部600[P+2]の順にY方向に沿った方向に並んで位置している場合を例に挙げ、説明をおこなう。より具体的には、吐出部600[p]、吐出部600[p+1]、及び吐出部600[P+2]は、ノズル列Lにおいて、吐出部600[p]、吐出部600[p+1]、吐出部600[P+2]の順に隣り合って位置している場合を例に挙げ説明を行う。
また、以下の説明おいて、吐出部600[p],600[p+1],600[p+2]のそれぞれからインクを吐出させるか否かを示す印刷データSI[SID]を、印刷データSI[p],SI[p+1],SI[p+2]とし、吐出部600[p],600[p+1],600[p+2]のそれぞれにおけるインクの吐出が可能か否かを示す吐出部データPre[PRE]を、吐出部データPre[p],Pre[p+1],Pre[p+2]として説明を行う。
吐出制御回路230に入力される印刷データSI[p]が、吐出部600[p]からインクを吐出させることを示すHレベルの信号であり、吐出部データPre[p]が、吐出部600[p]におけるインクの吐出が不可能であることを示すLレベルの信号であり、吐出部データPre[p+1]が、吐出部600[p+1]におけるインクの吐出が可能であることを示すHレベルの信号である場合、論理演算回路241[p]には、Hレベルの印刷データSI[p]と、Lレベルの吐出部データPre[p]とが入力される。その結果、論理積回路242[p]は、Lレベルの吐出制御データSIa[p]を出力し、論理積回路243[p]は、印刷データSI[p]に従うHレベルの吐出制御データSIb[p]を論理演算回路241[p+1]に出力する。その後、論理演算回路241[p+1]に入力されたHレベルの吐出制御データSIb[p]は、論理和回路244[p+1]に入力される。その結果、論理和回路244[p+1]は、Hレベルの吐出制御データSIc[p+1]を出力する。
この場合において、吐出部データPre[p]が、吐出部600[p]におけるインクの吐出が不可能であることを示すLレベルの信号であり、吐出部データPre[p+1]が、吐出部600[p+1]におけるインクの吐出が可能であることを示すHレベルの信号であることから、補完判定回路250は、Hレベルの吐出停止信号FEを出力している。したがって、印刷データSI[p]に従う論理レベルの吐出制御データSIc[p+1]が、選択信号S[p+1]として出力される。すなわち、印刷データSI[p]が、吐出部600[p]からインクを吐出させることを示すHレベルであり、吐出部データPre[p]が、吐出部600[p]におけるインクの吐出が不可能であることを示すLレベルであり、吐出部データPre[p+1]が、吐出部600[p+1]におけるインクの吐出が可能であることを示すHレベルの場合、吐出制御回路230は、印刷データSI[p]に従って、吐出部600[p+1]から液体を吐出させる。
また、吐出制御回路230に入力される吐出部データPre[p]が吐出部600[p]における液体の吐出が不可能であることを示すLレベルであって、吐出部データPre[p+1]が吐出部600[p+1]における液体の吐出が不可能であることを示すLレベルの場合、補完判定回路250に含まれる論理和回路251[p]は、Lレベルの信号を出力する。したがって、補完判定回路250は、Lレベルの吐出停止信号FEを出力する。その結果、ノズル補完回路240において、論理積回路245[1]〜245[m]のそれぞれは、いずれもLレベルの選択信号S[1]〜S[m]を出力する。したがって、m個の第1スイッチ280はいずれも非導通に制御され、ノズル列Lに含まれる複数の吐出部600の全てからのインクの吐出が制限される。また、この場合において、吐出停止信号FEは、図2及び図6に示すように吐出部異常信号Rsとして制御回路100に出力される。すなわち、吐出制御回路230は、ノズル列Lに含まれる複数の吐出部600の全てからのインクの吐出が制限されることを、プリントヘッド22の外部に通知する。
ここで、複数の吐出部600の内の、吐出部600[p](pは1〜m−2のいずれか)が第1吐出部の一例であり、吐出部600[p+1]が第2吐出部の一例であり、吐出部600[p+2]が第3吐出部の一例である。そして、吐出部600[p]からインクを吐出させるか否かを示す印刷データSI[p]が第1吐出データの一例であり、吐出部600[p+1]からインクを吐出させるか否かを示す印刷データSI[p+1]が第2吐出データの一例であり、吐出部600[p+2]からインクを吐出させるか否かを示す印刷データSI[p+2]が第3吐出データの一例であり、印刷データSI[p],SI[p+1],SI[p+2]を出力する制御回路100が吐出データ出力回路の一例である。
また、吐出部600[p]におけるインクの吐出が可能か否かを示す吐出部データPre[p]が第1吐出部可否データの一例であり、吐出部600[p+1]におけるインクの吐出が可能か否かを示す吐出部データPre[p+1]が第2吐出部可否データの一例であり、吐出部600[p+2]におけるインクの吐出が可能か否かを示す吐出部データPre[p+2]が第3吐出部可否データの一例である。そして、吐出部データPre[p],Pre[p+1],Pre[p+2]を含む吐出部情報PREが吐出部可否データ群の一例である。また、吐出部600[p]に対応し、印刷データSI[p]と吐出部データPre[p]とが入力される論理演算回路241[p]が第1回路の一例であり、吐出部600[p+1]に対応し、印刷データSI[p+1]と吐出部データPre[p+1]とが入力される論理演算回路241[p+1]が第2回路の一例であり、吐出部データPre[p]と吐出部データPre[p+1]とが入力される論理和回路251[p]が第3回路の一例である。
そして、吐出部600[p]に対応し、印刷データSI[p]と吐出部データPre[p]とが入力される論理演算回路241[p]が出力し、吐出部600[p+1]からのインクの吐出を制御するための吐出制御データSIb[p]が吐出補完信号の一例であり、吐出部データPre[p]と吐出部データPre[p+1]とが入力される論理和回路251[p]を含む補完判定回路250から出力される吐出停止信号FEが、吐出制限信号の一例である。
6.作用効果
以上のように、本実施形態にけるプリントヘッド22では、吐出部600[p],600[p+1],600[p+2]を含む複数の吐出部600からのインクの吐出は、吐出部600[p],600[p+1],600[p+2]のそれぞれからインクを吐出させるか否かを示す印刷データSI[p],SI[p+1],SI[p+2]を含む印刷データSI[1]〜[m]と、吐出部600[p],600[p+1],600[p+2]のそれぞれにおける液体の吐出が可能か否かを示す吐出部データPre[p],Pre[p+1],Pre[p+2]を含む吐出部情報PREと、に基づいて、吐出制御回路230により制御される。すなわち、吐出制御回路230には、媒体Pに形成される画像データに基づく印刷データSI[1]〜[m]と、複数の吐出部600のそれぞれにおけるインクの吐出が可能な否かを示す情報とが入力される。
以上のように、本実施形態にけるプリントヘッド22では、吐出部600[p],600[p+1],600[p+2]を含む複数の吐出部600からのインクの吐出は、吐出部600[p],600[p+1],600[p+2]のそれぞれからインクを吐出させるか否かを示す印刷データSI[p],SI[p+1],SI[p+2]を含む印刷データSI[1]〜[m]と、吐出部600[p],600[p+1],600[p+2]のそれぞれにおける液体の吐出が可能か否かを示す吐出部データPre[p],Pre[p+1],Pre[p+2]を含む吐出部情報PREと、に基づいて、吐出制御回路230により制御される。すなわち、吐出制御回路230には、媒体Pに形成される画像データに基づく印刷データSI[1]〜[m]と、複数の吐出部600のそれぞれにおけるインクの吐出が可能な否かを示す情報とが入力される。
吐出制御回路230に、媒体Pに形成される画像データに基づく印刷データSI[1]〜[m]と、複数の吐出部600のそれぞれにおけるインクの吐出が可能な否かを示す情報とが入力されることにより、吐出制御回路230は、インクの吐出が不可能な吐出部600に対応する印刷データSI[SID]を、インクの吐出が可能な吐出部600に割り当てることが可能となる。換言すれば、吐出制御回路230は、インクの吐出が不可能な吐出部600から吐出されるべきインクを、インクの吐出が可能な吐出部600から吐出させる制御を行うことで、インクの吐出が不可能な吐出部600を補完することが可能となる。以上のように、本実施形態にけるプリントヘッド22では、不具合が生じた吐出部600を補完することが可能となり、吐出部600に生じた不具合が軽微なものである場合に、プリントヘッド22からのインクの吐出が中断されるおそれが低減される。
また、吐出制御回路230は、印刷データSI[1]〜[m]と液体の吐出が可能か否かを示す吐出部情報PREとに基づいて、不具合が生じた吐出部600を補完する。すなわち、本実施形態にけるプリントヘッド22では、入力される画像データを補正を行うことなく、不具合が生じた吐出部600を補完する。これにより、画像データの補正に係る処理の負荷を低減すると共に、当該処理を行うための回路構成が必要でなく、したがって、不具合が生じた吐出部600を補完するための処理が複雑となるおそれ、及び当該処理を行うための回路構成が複雑となるおそれが低減される。
7.変形例
図9は、ノズル補完回路240の変形例を示す図である。図9に示すように、変形例のノズル補完回路240は、m個の論理演算回路241とm個の論理積回路245とを含む。ここで、m個の論理演算回路241のそれぞれ、及びm個の論理積回路245のそれぞれは、吐出部600[1]〜600[m]のそれぞれに対応して設けられている。図9では、吐出部600[1]に対応する論理演算回路241を論理演算回路241[1]と示し、吐出部600[1]に対応する論理積回路245を論理積回路245[1]と示している。また、同様に、吐出部600[i]に対応する論理演算回路241を論理演算回路241[i]と示し、吐出部600[i]に対応する論理積回路245を論理積回路245[i]と示している。
図9は、ノズル補完回路240の変形例を示す図である。図9に示すように、変形例のノズル補完回路240は、m個の論理演算回路241とm個の論理積回路245とを含む。ここで、m個の論理演算回路241のそれぞれ、及びm個の論理積回路245のそれぞれは、吐出部600[1]〜600[m]のそれぞれに対応して設けられている。図9では、吐出部600[1]に対応する論理演算回路241を論理演算回路241[1]と示し、吐出部600[1]に対応する論理積回路245を論理積回路245[1]と示している。また、同様に、吐出部600[i]に対応する論理演算回路241を論理演算回路241[i]と示し、吐出部600[i]に対応する論理積回路245を論理積回路245[i]と示している。
論理演算回路241[1]は、論理積回路242[1],243[1]を含む。論理積回路242[1]には、印刷データSI[1]と吐出部データPre[1]とが入力される。そして、論理積回路242[1]は、印刷データSI[1]の論理レベルと吐出部データPre[1]の論理レベルとに基づく吐出制御データSIa[1]を生成する。そして、吐出制御データSIa[1]は、論理演算回路241[1]から出力され、論理積回路245[1]に入力される。
また、論理積回路243[1]には、印刷データSI[1]と論理レベルが反転された吐出部データPre[1]とが入力される。そして、論理積回路243[1]は、入力される印刷データSI[1]の論理レベルと反転された吐出部データPre[1]の論理レベルとに基づく吐出制御データSIb[1]を生成する。そして、吐出制御データSIb[1]は、論理演算回路241[1]から出力され、論理演算回路241[2]に入力される。
論理演算回路241[2]〜241[m−1]はいずれも同様の構成を示す。論理演算回路241[q](qは、2〜m−1のいずれか)は、論理積回路242[q],243[q]と論理和回路246[q]とを含む。論理和回路246[q]には、印刷データSI[q]と、論理演算回路241[q−1]から出力された吐出制御データSIb[q−1]とが入力される。そして、論理和回路246[q]は、印刷データSI[q]の論理レベルと、吐出制御データSIb[q−1]の論理レベルとに基づく信号を論理積回路242[q]に出力する。論理積回路242[q]には、論理和回路246[q]から出力された信号と吐出部データPre[q]とが入力される。そして、論理積回路242[q]は、論理和回路246[q]から出力された信号の論理レベルと吐出部データPre[q]の論理レベルとに基づく吐出制御データSIa[q]を生成する。そして、吐出制御データSIa[q]は、論理演算回路241[q]から出力され、論理積回路245[q]に入力される。
また、論理積回路243[q]には、印刷データSI[q]と論理レベルが反転された吐出部データPre[q]とが入力される。そして、論理積回路243[q]は、入力される印刷データSI[q]の論理レベルと反転された吐出部データPre[q]の論理レベルとに基づく吐出制御データSIb[q]を生成する。そして、吐出制御データSIb[q]は、論理演算回路241[q]から出力され、論理演算回路241[q+1]に入力される。
論理演算回路241[m]は、論理積回路242[m]と論理和回路246[m]とを含む。論理和回路246[m]には、印刷データSI[m]と、論理演算回路241[m−1]から出力された吐出制御データSIb[m−1]とが入力される。そして、論理和回路246[m]は、印刷データSI[m]の論理レベルと、吐出制御データSIb[m−1]の論理レベルとに基づく信号を論理積回路242[m]に出力する。論理積回路242[m]には、論理和回路246[m]から出力された信号と吐出部データPre[m]とが入力される。そして、論理積回路242[m]は、入力される論理和回路246[m]から出力された信号の論理レベルと吐出部データPre[m]の論理レベルとに基づく論理レベルの吐出制御データSIa[m]を生成する。そして、吐出制御データSIa[m]は、論理演算回路241[m]から出力され、論理積回路245[m]に入力される。
論理積回路245[m]〜245[m]のそれぞれには、吐出制御データSIa[1]〜SIa[m]と吐出停止信号FEとが入力される。そして、論理積回路245[1]〜245[m]のそれぞれは、吐出制御データSIa[1]〜SIa[m]のそれぞれの論理レベルと、吐出停止信号FEの論理レベルとに基づいて、選択信号S[1]〜S[m]を出力する。具体的には、論理積回路245[1]には、吐出制御データSIa[1]と吐出停止信号FEとが入力される。そして、論理積回路245[1]は、吐出制御データSIa[1]の論理レベルと、吐出停止信号FEの論理レベルとに基づいて、選択信号S[1]を出力する。また、論理積回路245[i]には、吐出制御データSIa[i]と吐出停止信号FEとが入力される。そして、論理積回路245[i]は、吐出制御データSIc[i]の論理レベルと、吐出停止信号FEの論理レベルとに基づいて、選択信号S[i]を出力する。
ここで、前述の通り、媒体Pに印刷される画像、又は文書が所望の印刷品質を得られない場合、吐出停止信号FEの論理レベルはLレベルとなる。このような場合において、論理積回路245[1]〜245[m]のそれぞれは、Lレベルの選択信号S[1]〜S[m]を出力する。その結果、図6に示すm個の第1スイッチ280はいずれも非導通に制御される。換言すれば、吐出停止信号FEに基づいて、プリントヘッド22からのインクの吐出が制限される。
以上のように構成されたノズル補完回路240であっても、同様の作用効果を奏することができる。
以上、実施形態及び変形例について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…液体吐出装置、2…液体容器、10…制御機構、20…キャリッジ、21…ヘッドユニット、22…プリントヘッド、30…移動機構、31…キャリッジモーター、32…無端ベルト、40…搬送機構、41…搬送モーター、42…搬送ローラー、50…駆動信号出力回路、50a…駆動回路、60…圧電素子、90…リニアエンコーダー、100…制御回路、110…電源回路、180…温度異常検出回路、200…駆動信号選択回路、210…第1シフトレジスター、220…第1ラッチ回路、230…吐出制御回路、240…ノズル補完回路、241…論理演算回路、242,243…論理積回路、244…論理和回路、245…論理積回路、246…論理和回路、250…補完判定回路、251…論理和回路、252…論理積回路、260…第2シフトレジスター、270…第2ラッチ回路、280…第1スイッチ、290…第2スイッチ、310…吐出部異常検出回路、320…記憶回路、330…出力回路、600…吐出部、601…圧電体、611,612…電極、621…振動板、631…キャビティー、632…ノズルプレート、633…インク吐出面、641…リザーバー、651…ノズル、661…インク供給口、Lcom…伝搬経路、Ldet…伝搬経路、P…媒体
Claims (8)
- 第1吐出部、第2吐出部、及び第3吐出部を含む複数の吐出部と、
前記第1吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第1吐出データ、前記第2吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第2吐出データ、及び前記第3吐出部から液体を吐出させるか否かを示す第3吐出データを含む吐出データ群と、前記第1吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第1吐出部可否データ、前記第2吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第2吐出部可否データ、及び前記第3吐出部における液体の吐出が可能か否かを示す第3吐出部可否データを含む吐出部可否データ群と、が入力される吐出制御回路と、
を備え、
前記吐出制御回路は、前記吐出データ群と前記吐出部可否データ群とに応じて、前記複数の前記吐出部からの液体の吐出を制御する、
ことを特徴とするプリントヘッド。 - 前記第1吐出データが前記第1吐出部から液体を吐出させることを示し、前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が可能であることを示す場合、
前記吐出制御回路は、前記第2吐出部から液体を吐出させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のプリントヘッド。 - 前記吐出制御回路は、
前記第1吐出データと前記第1吐出部可否データとが入力され、前記第1吐出部からの液体の吐出を制御する第1回路と、
前記第2吐出データと前記第2吐出部可否データとが入力され、前記第2吐出部からの液体の吐出を制御する第2回路と、
を有し、
前記第1回路は、
前記第1吐出データが前記第1吐出部から液体を吐出させることを示し、前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記第1回路は、前記第2吐出部からの液体の吐出を制御するための吐出補完信号を前記第2回路に出力する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプリントヘッド。 - 前記第1吐出部、前記第2吐出部、及び前記第3吐出部は、前記第1吐出部、前記第2吐出部、前記第3吐出部の順に並んで位置している、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプリントヘッド。 - 前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記吐出制御回路は、前記複数の前記吐出部の全てからの液体の吐出を制限する、
ことを特徴とする請求項4に記載のプリントヘッド。 - 前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記吐出制御回路は、液体の吐出を制限することを外部に通知する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のプリントヘッド。 - 前記吐出制御回路は、前記第1吐出部可否データと前記第2吐出部可否データとが入力される第3回路を含み、
前記第3回路は、前記第1吐出部可否データが前記第1吐出部における液体の吐出が不可能であることを示し、前記第2吐出部可否データが前記第2吐出部における液体の吐出が不可能であることを示す場合、
前記複数の前記吐出部の全てからの液体の吐出を制限するための吐出制限信号を出力する、
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載のプリントヘッド。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプリントヘッドと、
前記吐出データ群を出力する吐出データ出力回路と、
を備える液体吐出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019121005A JP2021006394A (ja) | 2019-06-28 | 2019-06-28 | プリントヘッド、及び液体吐出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019121005A JP2021006394A (ja) | 2019-06-28 | 2019-06-28 | プリントヘッド、及び液体吐出装置 |
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JP2021006394A true JP2021006394A (ja) | 2021-01-21 |
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ID=74165417
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021006394A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022158442A1 (ja) | 2021-01-19 | 2022-07-28 | 国立大学法人東京工業大学 | 放射性ハロゲン標識前駆体化合物 |
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2019
- 2019-06-28 JP JP2019121005A patent/JP2021006394A/ja active Pending
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WO2022158442A1 (ja) | 2021-01-19 | 2022-07-28 | 国立大学法人東京工業大学 | 放射性ハロゲン標識前駆体化合物 |
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