JP2021005977A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体内部の空気の滞留を抑制する電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置100は、筐体110と、筐体110の内側に設けられる磁気部品と、筐体110の内側において磁気部品の周囲に設けられる回路部品と、筐体110の内側において磁気部品と回路部品との間を仕切るように設けられる板(遮熱板10)と、を備える。遮熱板10には、遮熱板10の磁気部品側の第1領域と遮熱板の回路部品側の第2領域とを連通する孔12が形成される。【選択図】図3C

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
パワー半導体素子のスイッチング動作によって、入力電力を所望の電力に変換する電力変換装置では、様々な部品の電力(エネルギー)損失に起因する発熱を装置内でいかに冷却するかが重要な課題となっている。特に、パワー半導体素子と並ぶ大きな発熱部材には、ケイ素鋼板、フェライトなどで形成されるコアにケーブルを巻き回して構成されるリアクトルなどの磁気部品がある。電力変換装置では、磁気部品自体の冷却も重要であるが、リアクトルがその他の回路部品と共に1つの筐体に収納される場合、磁気部品で発生した熱によって磁気部品の周囲の温度が上昇し、磁気部品の周囲に設けられる部品(回路部品、筐体の防水用パッキンなど)の温度が許容温度を超えることがある。
特許文献1には、リアクトルと、リアクトルを収納する金属製のカバーと、カバーの内側に設けられリアクトルの熱をカバーに伝える伝熱材とで構成される構造体が開示される。また、特許文献1には、構造体の熱が周囲の部品に伝わることを防ぐために、リアクトル収納空間と回路部収納空間とを仕切る隔壁を、電力変換装置の筐体内部に設けることが記載されている。
特開2016−21817号公報
しかしながら、特許文献1に開示される従来技術では、リアクトル収納空間と回路部収納空間とを仕切る隔壁が筐体内部に設けられるため、隔壁によって、筐体内部の一部の領域に空気が滞留し、又は、筐体内部の空気の流れが妨げられる。そのため、磁気部品の周囲に設けられる部品(回路部品、筐体の防水用パッキンなど)と筐体内部の空気との間の熱交換量が低下して、当該部品の温度が許容温度を超え得る。従って、磁気部品から磁気部品の周囲に設けられる部品への熱の伝達を低下させながら、筐体内部の空気の滞留を抑制する上での改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、筐体内部の空気の滞留を抑制する電力変換装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る電力変換装置は、筐体と、前記筐体の内側に設けられる磁気部品と、前記筐体の内側において、前記磁気部品の周囲に設けられる回路部品とを備える。電力変換装置は、前記筐体の内側において前記磁気部品と前記回路部品との間を仕切るように設けられる板を備える。前記板には、前記板の前記磁気部品側の第1領域と前記板の前記回路部品側の第2領域とを連通する孔が形成される。
本発明によれば、筐体内部の空気の滞留を抑制できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る電力変換装置100の外観図 図1に示される電力変換装置100を構成する回路の一例を示す図 遮熱板10が設置された電力変換装置100の内部構造を示す図 図3Aに示される遮熱板10を除いて、コア4、直流リアクトル5などを示す図 遮熱板10に蓋体20が設けられた状態と、コモンモードチョークコイル2の前側に蓋体21が設けられた状態とを示す図 遮熱板10の斜視図 図4Aの遮熱板10にコア4が固定された状態を示す図 第1板状部材10aの拡大図 遮熱板10に孔12が形成されていない場合の温度分布を表す図 遮熱板10に孔12が形成されている場合の温度分布を表す図
以下に、本発明の実施の形態に係る電力変換装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。なお、各形態において、平行、直角、水平、垂直、上下、左右などの方向には、本発明の効果を損なわない程度のずれが許容される。また、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向を表す。X軸方向とY軸方向とZ軸方向は、互いに直交する。XY平面、YZ平面、ZX平面は、それぞれ、X軸方向及びY軸方向に平行な仮想平面、Y軸方向及びZ軸方向に平行な仮想平面、Z軸方向及びX軸方向に平行な仮想平面を表す。図1以降において、X軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスX軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスX軸方向とする。Y軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスY軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスY軸方向とする。Z軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスZ軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスZ軸方向とする。
実施の形態
図1は本発明の実施の形態に係る電力変換装置100の外観図である。電力変換装置100は、例えば雨、塵埃などの浸入を抑制する密閉構造の筐体110を有するインバータである。筐体110の上下方向はX軸方向に等しく、筐体110の左右方向はY軸方向に等しく、筐体110の奥行き方向はZ軸方向に等しい。筐体110は有底の箱形状の収納体である。筐体110のプラスZ軸方向側には、筐体110の開口部を覆う正面パネル120が設けられる。正面パネル120は、筐体110に固定されるヒンジ130を介して開閉可能に設けられる。
なお電力変換装置100は、所謂インバータ(直流を可変電圧、可変周波数の交流に変換する装置)に限定されず、後述する各種リアクトルを備えると共に電力変換用のスイッチング素子を備える装置であればよい。すなわち、電力変換装置100は、直流電力を交流電力に変換するコンバータ、直流電力を電力用半導体素子でスイッチング(オン・オフ)することで直流電力の値を制御する直流チョッパ、入力周波数より低い周波数の交流を得るサイクロコンバータなどでもよい。
図2は図1に示される電力変換装置100を構成する回路の一例を示す図である。例えば電力変換装置100は、EMC(Electromagnetic Compatibility:電磁両立性)フィルタ101、三相交流電圧を整流するダイオード整流器102、及び三相インバータ主回路103を備える。
EMCフィルタ101は、ノイズを除去するため、線間コンデンサ1、コモンモードチョークコイル2(L)、接地コンデンサ3などを備える。
三相インバータ主回路103は、コア4(Lcore)、直流リアクトル5(LDC)、平滑コンデンサ7、及び複数のスイッチング素子S〜Sを備え、整流された電圧を三相交流電圧へ変換する。三相インバータ主回路103で変換された三相交流電圧が負荷(モータ200など)に印加される。
コア4は、ダイオード整流器102と三相インバータ主回路103とを接続する正極側直流母線及び負極側直流母線に設けられ、電磁ノイズの補助的な抑制を行う。
直流リアクトル5は、例えば正極側直流母線に設けられ、商用電圧に重畳される高調波電流を抑制すると共に力率改善を図るために設けられる。
複数のスイッチング素子S〜Sは、ダイオード整流器102から供給される直流電力を交流電力に変換する3相ブリッジ接続された半導体スイッチング素子である。以下では、複数のスイッチング素子S〜Sのそれぞれを区別しない場合、「スイッチング素子」と称する。スイッチング素子は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などである。スイッチング素子は、それぞれ、不図示のゲート駆動回路から入力されるPWM信号(ゲート駆動信号)に従って、オン又はオフ状態となる。ゲート駆動回路は、不図示の制御回路から入力されるPWM信号を、スイッチング素子を駆動可能な値の電圧の信号であるゲート駆動信号に変換して、スイッチング素子に入力する回路である。
コモンモードチョークコイル2、コア4、直流リアクトル5は、それぞれ例えば、複数のケイ素鋼板から打ち抜かれた環状の部材を積層して形成されたコア部、フェライトを焼結して形成されるコア部などに、巻線が巻き付けられることで形成される。スイッチング素子への通電が行われることによってスイッチング素子、コモンモードチョークコイル2、コア4、直流リアクトル5などが発熱する。
コモンモードチョークコイル2、コア4、直流リアクトル5などの発熱部品で発生した熱が、周囲の部品に伝わることで、周囲の部品の温度が許容温度を超過する可能性がある。周囲の部品は、例えば、線間コンデンサ1、接地コンデンサ3、平滑コンデンサ7(Cdc)、ダイオード整流器102を構成する整流素子などである。電力変換装置100は、発熱部品で発生した熱が周囲の部品へ伝わることを防ぐため、金属製の部材である遮熱板を備える。遮熱板の構造について図3Aなどを用いて説明する。
図3Aは、遮熱板10が設置された電力変換装置100の内部構造を示す図である。図3Aに示すように、電力変換装置100の外郭を構成する筐体110の内側には、直流リアクトル5、遮熱板10、コモンモードチョークコイル2、制御基板8などが設けられる。制御基板8のマイナスZ軸方向の不図示の端面には、スイッチング素子が設けられる。図3Aに示される遮熱板10には、図3Bに示されるコア4が固定される。遮熱板10へのコア4の固定方法の詳細については後述する。
図3Bは、図3Aに示される遮熱板10を除いて、コア4、直流リアクトル5などを示す図である。直流リアクトル5は、筐体110の内部空間の内、筐体110のプラスX軸方向の端面(天井面110a)と、筐体110のマイナスY軸方向の端面(側面110b)とが交わる角部110c寄りの部分に設けられる。
例えば、発熱部品である直流リアクトル5、コア4などが、筐体110のマイナスX軸方向の端面(底面110d)寄りの部分に設けられている場合、直流リアクトル5で発生した熱が筐体110の底面110dから天井面110aに向かって上昇するため、直流リアクトル5の上部に存在する他の部品がその熱の影響を受け易くなる。
電力変換装置100では、直流リアクトル5などが、筐体110の角部110c寄りの部分に設けられているため、熱の影響を受けやすい部品が、相対的に直流リアクトル5などの発熱部品の下側に位置する。従って直流リアクトル5などで発生した熱の当該部品への影響が軽減される。なお、直流リアクトル5などで発生した熱は、筐体110の天井面110aなどに伝わり、筐体110の外部に放射される。
また電力変換装置100では、図3Aに示すように、直流リアクトル5の周囲を囲むように遮熱板10が設置されている。遮熱板10は、放熱フィンベース6のプラスZ軸方向の端面に固定される。放熱フィンベース6は、筐体110の内部部品で発生した熱を筐体110の外部に放射するための板状の放熱部材である。放熱フィンベース6の材料には、アルミニウム、オーステナイト系ステンレス合金、銅合金、鋳鉄、鋼、鉄合金などの金属を例示できる。なお、放熱フィンベース6のマイナスZ軸方向の端面には、不図示の複数のフィンが設けられる。直流リアクトル5の周囲に遮熱板10が設置されることで、直流リアクトル5で発生した熱が、周囲の部品に伝わり難くなる。
また電力変換装置100では、発熱部品の一部(例えばコア4など)が遮熱板10に固定される。遮熱板10の材料には、銅、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、鉄、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン、金、白金、銀、ステンレス鋼(SUS)、さらにこれらを複数含む合金、例えば、ニッケルと鉄の合金などを使用できる。放熱フィンベース6に遮熱板10が固定されるため、発熱部品で発生した熱の一部は、遮熱板10に伝わり、さらに放熱フィンベース6などに伝わる。従って、発熱部品の周囲に設けられる部品への熱の影響がより一層軽減される。
なお、遮熱板10の熱伝導率は、例えば発熱部品(例えばコア4など)の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する材料で構成することが望ましい。この構成により、コア4など発生した熱が遮熱板10に伝わり易くなり、コア4など発生した熱が周囲の部品へより一層伝わり難くなる。
なお、コア4は、遮熱板10において、例えば図3Aに示される筐体110の側面110b寄りの位置に固定することが望ましい。このように構成することによって、例えばダイオード整流器102から三相インバータ主回路103へ伸びる直流母線を、筐体110の側面110b寄りに位置に配線できるため、筐体110の内部空間の余剰スペースを有効に利用しながら、コア4への直流母線の接続が容易化される。
図3Cは遮熱板10に蓋体20が設けられた状態と、コモンモードチョークコイル2の前側に蓋体21が設けられた状態とを示す図である。図3Cに示す蓋体20及び蓋体21は、遮熱板10と同様の材料で板状に形成された導電性の部材である。
蓋体20は、遮熱板10のプラスZ軸方向の端面にねじ留めされる。蓋体20は、直流リアクトル5の正面側(プラスZ軸方向側)の全体を覆うように、遮熱板10に固定される。蓋体20は、図1に示す正面パネル120と直流リアクトル5との間を仕切るように、遮熱板10に固定される。
蓋体21は、コモンモードチョークコイル2のプラスZ軸方向側の部分を覆うように、筐体110の内部に固定される。蓋体21は、例えば筐体110の内部に設けられる台座にねじ留めされる。蓋体21は、図1に示す正面パネル120とコモンモードチョークコイル2との間を仕切ると共に、筐体110の内部に設けられる。蓋体21は、例えば、遮熱板10に形成されるスリット(孔12)を遮らないように、当該スリットのマイナスZ軸側に配置される。
次に、図4Aなどを用いて、遮熱板10の構造と、遮熱板10への発熱部品の固定方法について説明する。
図4Aは遮熱板10の斜視図である。図4Aにはコア4が遮熱板10に固定される前の状態が示される。図4Bは図4Aの遮熱板10にコア4が固定された状態を示す図である。
遮熱板10は、XY平面をZ軸方向に平面視して、L字形状に形成される導電性の部材である。遮熱板10は、Y軸方向に延伸すると共にZ軸方向に起立する板状の第1板状部材10aと、第1板状部材10aのプラスY軸方向の端部からプラスX軸方向に延伸すると共にZ軸方向に起立する板状の第2板状部材10bと、複数の固定部材10cとを備える。
固定部材10cは、遮熱板10を放熱フィンベース6に固定するための部材である。複数の固定部材10cは、第1板状部材10a及び第2板状部材10bのそれぞれのマイナスZ軸方向の端部から、Z軸方向と直交する方向に延伸する。固定部材10cには、ねじが挿入される挿入口が形成される。ねじは、遮熱板10を放熱フィンベース6に固定するための締結部材である。
第1板状部材10aには、孔10dが形成される。孔10dは、環状のコア4の内周面(壁面)により形作られる空間(コア4に形成される孔)と連通する第1孔である。孔10dの形状は、例えばコア4に形成される孔と同様の形状(円)である。孔10dの大きさは、コア4に形成される孔と連通し、かつ、コア4に巻かれる配線を通すことができる寸法であればよい。
図4Bに示すように、第1板状部材10aには、コア4が固定される。このとき、コア4のマイナスX軸方向の端面が、第1板状部材10aに接した状態で固定される。第1板状部材10aへのコア4の固定には、複数の結束部材が利用される。
第1板状部材10aには、X軸方向に貫通するスリットである孔12が複数形成される。孔12の数は、2つに限定されず、1つ以上であればよい。孔12は、第1板状部材10aの全体の内、X軸方向に平面して、プラスZ軸方向の端面10a1寄りの位置に設けられると共に、マイナスY軸方向の端面10a2寄りの位置に設けられる。すなわち、磁気部品寄りの第1部分41に孔12が形成されず、第1部分41を除く第2部分42に孔12が形成される。第1部分41は、磁気部品を第1板状部材10aに向かって略垂直方向に投影してなる領域であり、第2部分42は、筐体110の側面110b寄りに設けられる領域である。なお略垂直方向とは、垂直方向に平行な平面に対して、例えば0°から15°の角度を成す線分と平行な方向も含まれる。
このように孔12が形成される理由は以下の通りである。遮熱板10と蓋体20とで囲まれた領域(直流リアクトル5を取り囲む領域)に存在する空気の温度は、直流リアクトル5に近い位置と直流リアクトル5から離れた位置とでは異なる。具体的には、直流リアクトル5から比較的に離れた位置(筐体110の側面110b寄りの位置)に存在する空気の温度は、直流リアクトル5の表面近くに存在する空気の温度よりも低い。そのため、直流リアクトル5から比較的に離れた位置に存在する比較的低温の空気と、第1板状部材10aの外側に存在する空気との温度差を、大きくできる。この温度差を利用すれば、第1板状部材10aの外側領域(第1板状部材10aのマイナスX軸方向の領域)に存在する高温の空気を、第1板状部材10aの内側領域(第1板状部材10aのプラスX軸方向の領域)に導入し易くなる。従って、第1板状部材10aの外側領域に、高温の空気が滞留することを抑制できるため、直流リアクトル5の周囲に設けられる回路部品、例えば第1板状部材10aの外側領域に設けられるダイオード整流器102の各ダイオード、平滑コンデンサ7などの温度上昇が抑制される。
なお、孔12が形成される位置は、図示例の位置に限定されず、例えば第2板状部材10bに形成してもよい。第2板状部材10bに孔12と同様の貫通孔を形成する場合、例えば、第2板状部材10bの全体の内、Y軸方向に平面して、プラスZ軸方向の端面10b1寄りの位置に設けられると共に、マイナスX軸方向の端面(第2板状部材10bと第1板状部材10aとの接続部分)寄りの位置に設けることが望ましい。このように構成した場合でも、直流リアクトル5の下側に存在する空気の温度は、直流リアクトル5の上側に存在する空気の温度よりも低いため、直流リアクトル5の下側に存在する空気と、第2板状部材10bの外側に存在する空気との温度差を、大きくできる。この温度差を利用すれば、第1板状部材10a又は第2板状部材10bの外側領域(第1板状部材10aのマイナスX軸方向の領域、第2板状部材10bのプラスY軸方向の領域)に存在する高温の空気を、第2板状部材10bの内側領域(第2板状部材10bのプラスY軸方向の領域)に導入し易くなる。従って、第1板状部材10a又は第2板状部材10bの外側領域に、高温の空気が滞留することを抑制できるため、直流リアクトル5の周囲に設けられる回路部品の温度上昇が抑制される。
このように孔12が形成された板である遮熱板10は、外気導入が行われない密閉構造の筐体110を備えた電力変換装置100に有効であると共に、筐体110内の空気を循環させる冷却ファンを備えていない冷却ファンレスの電力変換装置100にも有効である。密閉構造の筐体110では、非密閉構造のものに比べて、筐体110内部の温度が高くなる傾向があるため、空気の滞留が生じると、平滑コンデンサ7などの回路部品の寿命が大幅に短くなり得る。また冷却ファンを備えていない筐体110では、冷却ファンを備えるものに比べて、空気の滞留が生じ易いため、同様に回路部品の寿命が大幅に短くなり得る。従って、孔12が形成された遮熱板10を利用することで、回路部品の寿命が延びると共に、例えばスイッチング素子のジャンクション温度を低減できるため、スイッチングタイミングの変動を抑制でき、動作の信頼性が高い電力変換装置100を得ることができる。
図5を用いて、結束部材を利用した第1板状部材10aへのコア4の固定方法について説明する。図5は第1板状部材10aの拡大図である。第1板状部材10aには、孔10dの周囲に設けられる2つの孔10e1、10e2が形成される。2つの孔10e1、10e2は、孔10dを形成する内周面(壁面10d1)の近くに形成される第2孔及び第3孔である。2つの孔10e1、10e2は、孔10dと繋がらずに、第1板状部材10aに独立して形成される穴である。2つの孔10e1、10e2は、例えば、第1板状部材10aをYZ平面で平面視したとき、孔10dを跨ぐように、孔10dの中心CLを通る仮想線に対して線対称の位置に形成される。仮想線VLは、YZ平面に平行で、かつ、Y軸方向に伸びる線である。仮想線VLは、孔10dを上下の領域に二等分する線でもある。
孔10d及び孔10e1には、コア4の下側を第1板状部材10aに結束するための第1結束部材11aが挿入される。孔10d及び孔10e2には、コア4の上側を第1板状部材10aに結束するための第2結束部材11bが挿入される。この状態で、第1結束部材11a及び第2結束部材11bが締め付けられることで、逆戻り不能にロックされる。これにより、コア4が第1板状部材10aに密着した状態で互いに結束される。第1結束部材11a及び第2結束部材11bは、例えば、樹脂製、金属製などの結束バンドである。結束バンドには、耐候性、耐熱性、耐薬品性など物理的、化学的性能が要求される。そのため結束バンドには、ナイロン、ポリプロピレン、ステンレススチールなどの素材が使用される。なお、孔10e1と孔10e2は、互いに見通し線GL上に孔10dが存在するように、孔10dを形作る壁面10d1の近くに形成されていればよい。
このように、第1結束部材11a及び第2結束部材11bによる結束によって、コア4が第1板状部材10aに密着した状態で固定される。第1結束部材11a及び第2結束部材11bによる結束後、第1結束部材11a及び第2結束部材11bの先端部分(バンド部の先端)が切除され、図4Bのような状態になる。例えば電力変換装置100の周囲の温度変化によって、結束部材が経年劣化して僅かに緩くなった場合でも、コア4に鉛直方向に重力が加わった状態で、第1結束部材11a及び第2結束部材11bの少なくとも一方によってコア4を固定することができる。従って、電力変換装置100の運転時の振動などでコア4が脱落するようなことを防止できる。
また、コア4が第1板状部材10aに密着した状態で固定されことで、例えばコア4が第1板状部材10aの孔10dに嵌め込みで固定されている場合に比べて、コア4と第1板状部材10aとの接触面積が増加する。従って、コア4で発生した熱を第1板状部材10aに効果的に伝えることができ、周囲部品への熱の影響を低減できる。
また、第1結束部材11a及び第2結束部材11bを挿入できる簡易な構造を第1板状部材10aに形成するだけで、容易にコア4を固定することができる。
また、第1結束部材11a及び第2結束部材11bは汎用品であるため、第1結束部材11a及び第2結束部材11bの入手が容易であり、コア4のサイズなどに合わせて、第1結束部材11a及び第2結束部材11bの長さ、幅などを簡単に変更することも可能である。なお、遮熱板10の形状は、発熱部材で発生した熱による周囲の部品への影響を軽減できる遮へい構造を有していればよく、L字形状以外にも、湾曲したU字形状のものでもよいし、平坦な板状のものでもよい。また、結束部材の数は、2つ以上であればよい。
図6Aは遮熱板10に孔12が形成されていない場合の温度分布を表す図である。図6Bは遮熱板10に孔12が形成されている場合の温度分布を表す図である。遮熱板10に孔12が形成されていない場合、図6Aに示すようにコア4などで発生した熱で高温になった空気が遮熱板10の下側領域に滞留するため、コア4の上側の表面温度が107℃近くまで上昇する。これに対して、遮熱板10に孔12が形成されている場合、図6Bに示すように遮熱板10の下側領域の空気が遮熱板10で囲まれる領域に導入されるため、高温の空気が滞留することなく、コア4の表面温度が低下する。また、高温の空気が滞留しなくなることで、コア4だけでなく、遮熱板10の周囲に設けられる平滑コンデンサなどの回路部品への温度上昇による影響も低減される。
以上に説明したように実施の形態に係る電力変換装置100は、筐体110と、筐体110の内側に設けられる磁気部品と、筐体110の内側において磁気部品の周囲に設けられる回路部品とを備える。電力変換装置100は、筐体110の内側において磁気部品と回路部品との間を仕切るように設けられる板(遮熱板10)を備える。遮熱板10には、遮熱板10の磁気部品側の第1領域31(図3A参照)と遮熱板10の回路部品側の第2領域32(図3A参照)とを連通する孔12が形成される。
この構成により、遮熱板10の外側領域に存在する高温の空気を、遮熱板10の内側領域に導入でき、遮熱板10の外側領域に存在する高温の空気が、遮熱板10の周囲に滞留することを抑制できる。そのため、遮熱板10の周囲に設けられる回路部品の温度上昇が抑制され、回路部品の寿命が延びると共に、信頼性が高い電力変換装置100を得ることができる。
また実施の形態に係る電力変換装置100は、板(遮熱板10)に、磁気部品寄りの第1部分41に孔12が形成されず、第1部分41を除く第2部分42に孔12が形成されるように構成してもよい。なお、第1部分41及び第2部分42は、例えば図4Aに示す第1板状部材10a又は第2板状部材10bに存在するものでもよいし、第1板状部材10aと第2板状部材10bの双方に存在するものでもよい。
この構成により、遮熱板10の内側に存在する空気の内、磁気部品から離れた位置に存在する低温の空気と、遮熱板10の外側に存在する高温の空気との温度差を大きくできる。この温度差を利用して、遮熱板10の外側に存在する空気を、遮熱板10の内側に導入し易くできる。従って、磁気部品寄りの第1部分41に孔12が形成される場合に比べて、遮熱板10の外側に高温の空気が滞留することを抑制でき、磁気部品の周囲に設けられる回路部品の温度上昇が抑制される。従って、回路部品の寿命をより一層延ばすことができ、電力変換装置100のメンテナンスサイクルが伸びることで、メンテナンスコストの上昇を抑制でき、また信頼性の高い電力変換装置100を得ることができる。
また実施の形態に係る電力変換装置100は、第1部分41が磁気部品を板(例えば遮熱板10の第1板状部材10a)に向かって略垂直方向に投影してなる領域となり、第2部分42が第1部分41よりも筐体の側面寄りの位置に設けられる領域となるように構成してもよい。
この構成により、磁気部品の略垂直方向に、孔12が形成されていない第1部分41と、孔12が形成されている第2部分42とが設けられ、さらに孔12が筐体110の側面110bの近くに設けられる。これにより、孔12が第1部分41に形成される場合に比べて、第1板状部材10aの下側(略垂直方向の下側)に存在する空気と、筐体110の側面110b付近に存在する低温の空気との間で熱交換が行われる。従って、孔12を通過する空気は、温度を下げながら、第1板状部材10aの内側に導入される。その結果、第1板状部材10aの内側に設けられる磁気部品の温度上昇を抑制できると共に、第1板状部材10aの内外の空気の温度差をより大きくできるため、第1板状部材10aの外側に存在する空気の滞留をより一層低減できる。従って、回路部品の寿命がより一層延び、電力変換装置100のメンテナンスサイクルをより一層伸ばすことができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 :線間コンデンサ
2 :コモンモードチョークコイル
3 :接地コンデンサ
4 :コア
5 :直流リアクトル
6 :放熱フィンベース
7 :平滑コンデンサ
8 :制御基板
10 :遮熱板
10a :第1板状部材
10a1 :端面
10a2 :端面
10b :第2板状部材
10b1 :端面
10c :固定部材
10d :孔
10d1 :壁面
10e1 :孔
10e2 :孔
11a :第1結束部材
11b :第2結束部材
12 :孔
20 :蓋体
21 :蓋体
31 :第1領域
32 :第2領域
41 :第1部分
42 :第2部分
100 :電力変換装置
101 :EMCフィルタ
102 :ダイオード整流器
103 :三相インバータ主回路
110 :筐体
110a :天井面
110b :側面
110c :角部
110d :底面
120 :正面パネル
130 :ヒンジ
200 :モータ
CL :中心
GL :見通し線
S1 :スイッチング素子
S2 :スイッチング素子
S3 :スイッチング素子
S4 :スイッチング素子
S5 :スイッチング素子
S6 :スイッチング素子
VL :仮想線

Claims (3)

  1. 筐体と、
    前記筐体の内側に設けられる磁気部品と、
    前記筐体の内側において前記磁気部品の周囲に設けられる回路部品と、
    前記筐体の内側において前記磁気部品と前記回路部品との間を仕切るように設けられる板と、
    を備え、
    前記板には、前記板の前記磁気部品側の第1領域と前記板の前記回路部品側の第2領域とを連通する孔が形成される電力変換装置。
  2. 前記板には、前記磁気部品寄りの第1部分に前記孔が形成されず、前記第1部分を除く第2部分に前記孔が形成される請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1部分は、前記磁気部品を前記板に向かって略垂直方向に投影してなる領域であり、
    前記第2部分は、前記第1部分よりも前記筐体の側面寄りの位置に設けられる領域である請求項2に記載の電力変換装置。
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