JP7439986B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、電力変換装置に関する。
特許文献1は、半導体モジュールと電子回路基板とを有する電力変換装置を開示している。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特開2019-198229号公報
先行技術文献の構成では、半導体モジュールの駆動に起因して電子回路基板にノイズが影響することを抑制するために、第1基板と第2基板との間に基板間プレートを備えている。しかしながら、第1基板から第2基板へのノイズを抑制しており、電力変換装置の構成によっては、適用できない場合がある。電力変換装置の構成は様々であり、この様々な構成に応じてノイズの影響を抑制することが求められている。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、電力変換装置にはさらなる改良が求められている。
開示される1つの目的は、安定して動作可能な電力変換装置を提供することにある。
ここに開示された電力変換装置は、半導体モジュール(80)と、半導体モジュールの制御を行う制御基板(90)と、半導体モジュールと制御基板とを収納している収納ケース(10、210)と、半導体モジュールと制御基板との間に設けられ、制御基板に沿って延びており、制御基板を固定している基板プレート(20)と、収納ケースの外側に突出して設けられている外部コネクタ(5)と、制御基板に設けられている基板コネクタ(91)と、外部コネクタと基板コネクタとを接続している接続ケーブル(60)とを備え、基板プレートの一部は、接続ケーブルと半導体モジュールとの間に位置しており、
接続ケーブルは、基板コネクタに差し込まれている端子部(61)と、外部コネクタと端子部とをつなぐ導線部(62)とを備え、
基板プレートは、制御基板を締結固定するための基板用ボス(24b)を備え、
基板用ボスの基板プレートからの突出量(Tb)は、端子部の厚さ(Ts)よりも小さい。
開示された電力変換装置によると、基板プレートは、接続ケーブルと半導体モジュールとの間に位置している。このため、基板プレートによって半導体モジュールから発生した外部磁界を遮蔽して、接続ケーブルにノイズが大きく影響することを抑制できる。したがって、安定して動作可能な電力変換装置を提供できる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
電力変換装置の内部構成を示す側面図である。 基板プレートの上面図である。 基板プレートの下面図である。 基板プレートの側面図である。 電力変換装置の正面図である。 外部コネクタと基板コネクタとの接続工程を説明するための説明図である 第2実施形態における電力変換装置の内部構成を示す側面図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。以下において、互いに直交する3つの方向をX方向、Y方向、Z方向とする。また、Z方向を上下方向に対応させて説明する場合がある。
第1実施形態
図1は、収納ケース10のみを断面とした電力変換装置1の側面図である。電力変換装置1は、電源電圧を所望の電圧と周波数に変換する装置である。電力変換装置1で電力を所望の値に変換することで、電気負荷を適切に駆動することが可能となる。電力変換装置1は、例えば直流電圧を交流電圧に変換するインバータとして利用可能である。電力変換装置1は、例えば交流電圧を直流電圧に変換するコンバータとして使用可能である。電力変換装置1は、例えば自動車に搭載され、自動車の走行用モータを駆動するための電力を提供する装置として使用可能である。ただし、電力変換装置1を電車や飛行機などに搭載してもよい。
電力変換装置1は、半導体モジュール80と制御基板90とを備えている。半導体モジュール80は、半導体装置と半導体冷却器とを備えている。半導体装置は、MOSFETやIGBTなどのスイッチング素子を含んでいる。半導体冷却器は、半導体装置を冷却する冷却媒体が内部を流れる冷却器である。半導体冷却器によって、発熱部品である半導体装置を冷却して、半導体モジュール80の適切な動作を維持する。
制御基板90は、電力変換に関する制御を行うための基板である。制御基板90は、平板形状である。制御基板90には、基板コネクタ91や複数のスルーホールや複数の配線が設けられている。基板コネクタ91を制御基板90と別の部品とを接続するためのコネクタである。
半導体モジュール80と制御基板90とは、接続端子85によって接続されている。接続端子85は、半導体モジュール80の半導体装置から制御基板90に向かって上方向に突出している。接続端子85は、制御信号用の信号線や電源供給用のパワーラインなどの複数の端子を含んでいる。
電力変換装置1は、半導体モジュール80と制御基板90とを内部に収納している収納ケース10を備えている。収納ケース10は、箱型形状である。収納ケース10は、アルミなどの金属製である。収納ケース10の上面は、ケース上面10uである。収納ケース10の下面は、ケース下面10dである。収納ケース10には4つの側面が設けられており、コネクタ用開口部15の設けられている側面が、ケース側面10sである。コネクタ用開口部15は、ケース側面10sの略中央に設けられた開口部である。コネクタ用開口部15は、矩形状の開口部である。コネクタ用開口部15により、収納ケース10の内部と外部とが連通している。ただし、収納ケース10の形状は、上述の構成に限られない。
収納ケース10は、蓋部11と筐体部12とを備えている。蓋部11は、筐体部12の上方に着脱可能に設けられている。蓋部11と筐体部12との間には、シール部材が設けられている。筐体部12に蓋部11が取り付けられた状態においては、収納ケース10の内部に液体が侵入しないように密閉された状態である。ケース上面10uは、蓋部11によって構成されている。ケース下面10dは、筐体部12によって構成されている。ケース側面10sは、蓋部11と筐体部12とによって構成されている。
半導体モジュール80は、ケース下面10dに対向して設けられている。一方、制御基板90は、ケース上面10uに対向して設けられている。半導体モジュール80と制御基板90とは、互いに上下方向に重なり合って設けられている。言い換えると、半導体モジュール80は、収納ケース10の下方側に収納されており、制御基板90は、収納ケース10の上方側に収納されている。
電力変換装置1は、外部コネクタ5を備えている。外部コネクタ5は、収納ケース10の内側と外側とを電気的に連通するためのコネクタである。外部コネクタ5は、ケース側面10sに設けられている。
外部コネクタ5は、ケース側面10sの略中央に設けられている。言い換えると、ケース上面10uから外部コネクタ5までの距離は、ケース下面10dから外部コネクタ5までの距離に略等しい。ここで、ケース上面10uから外部コネクタ5までの距離は、端子部61の厚さTsよりも長い。
電力変換装置1は、接続ケーブル60を備えている。接続ケーブル60は、外部コネクタ5と基板コネクタ91とを電気的に接続するためのケーブルである。接続ケーブル60には、半導体モジュール80のスイッチング制御を行うための低圧信号が流れる。接続ケーブル60は、基板コネクタ91に差し込まれている端子部61を備えている。端子部61は、直方体形状である。端子部61の厚さTsは、基板コネクタ91の厚さよりも小さい。
接続ケーブル60は、外部コネクタ5と端子部61とを接続している導線部62を備えている。導線部62は、端子部61が基板コネクタ91に差し込まれている状態において、少したわんでいる状態である。外部コネクタ5が外部から応力を受けるなどして、外部コネクタ5から基板コネクタ91までの距離がわずかに変化した場合、導線部62のたわみ量が変化する。これにより、基板コネクタ91に端子部61が挿入固定されている状態を安定して維持できる。
電力変換装置1は、基板プレート20を備えている。基板プレート20は、収納ケース10の内部であって、半導体モジュール80と制御基板90との間に設けられている。基板プレート20は、制御基板90を固定するためのプレート部材である。基板プレート20は、収納ケース10と同じくアルミなどの金属製である。基板プレート20は、収納ケース10に固定されている。
基板プレート20は、本体部21と突出部22とを備えている。本体部21は、制御基板90に沿って延びている。言い換えると、本体部21は、ケース上面10uとケース下面10dとに対して平行に延びている。言い換えると、本体部21は、Z方向を法線方向とする平面に延びている。本体部21は、制御基板90を下方向から覆っている。本体部21は、半導体モジュール80を上方向から覆っている。収納ケース10の内部において、基板プレート20よりも上側の基板収納空間に制御基板90が収納されている。また、収納ケース10の内部において、基板プレート20よりも下側のモジュール収納空間に半導体モジュール80が収納されている。言い換えると、基板プレート20は、収納ケース10内部を基板収納空間とモジュール収納空間との2つの空間に区画している。
突出部22は、本体部21のうち外部コネクタ5と対向している部分から突出して設けられている。突出部22は、本体部21とは異なる方向に突出して延びている。突出部22は、制御基板90から離れる方向に突出して延びている。突出部22は、ケース下面10dに近づく方向に突出して延びている。突出部22は、ケース下面10dとケース側面10sとの両方に対して近づく方向に突出して延びている。突出部22の突出方向は、ケース下面10dとケース側面10sとの両方に交差する方向である。突出部22の突出方向は、斜め下方向である。
突出部22は、収納ケース10に対して近接して設けられている。収納ケース10において、突出部22からの距離が最も短い面は、ケース側面10sである。ここで、突出部22の先端部分とケース側面10sとの間の最短距離である隙間量Dbは、端子部61の厚さTsよりも短い。言い換えると、突出部22とケース側面10sとの間を端子部61が通過できない程度に隙間量Dbが短く設定されている。例えば、突出部22の先端部分とケース側面10sとの間の隙間量Dbは5mm程度であり、端子部61の厚さTsは8mm程度である。
図2において、基板プレート20は、基板用ボス24bと端子用開口部27とを備えている。基板用ボス24bは、基板プレート20に制御基板90を固定するためのボスである。基板用ボス24bは、本体部21の上面に複数設けられている。基板用ボス24bは、本体部21の4つの角部それぞれに設けられている。基板用ボス24bは、基板プレート20のY方向の中心の位置であって、X方向に互いに離間して2つ設けられている。基板用ボス24bは、X方向の中心の位置に1つ設けられている。まとめると、基板用ボス24bは、基板プレート20の上面において、互いに離間して7つ設けられている。基板用ボス24bは、制御基板90を安定して固定可能であればよく、基板用ボス24bの位置や数は、上述の例に限られない。
端子用開口部27は、接続端子85を貫通させるための開口部である。端子用開口部27は、矩形状の開口部である。端子用開口部27は、基板プレート20の長手方向であるX方向に沿って設けられている。
図3において、基板プレート20は、ケース用ボス25bを備えている。ケース用ボス25bは、収納ケース10に基板プレート20を固定するためのボスである。ケース用ボス25bは、本体部21の下面に複数設けられている。ケース用ボス25bは、本体部21の周縁に沿って7つ設けられている。ケース用ボス25bの中心部分は、基板プレート20を貫通する貫通穴である。
図4において、基板プレート20は、上面に基板用ボス24bを備え、下面にケース用ボス25bを備えている。基板用ボス24bは、基板プレート20の上面から上方向に突出している。ケース用ボス25bは、基板プレート20の下面から下方向に突出している。基板用ボス24bの突出量Tbは、端子部61の厚さTsよりも小さい。例えば、基板用ボス24bの突出量Tbは、5mm程度である。
基板用ボス24b同士の突出量Tbは、互いに等しい。このため、基板用ボス24bを用いて制御基板90が基板プレート20に固定された状態においては、制御基板90と本体部21とが平行な状態となる。この時、Z方向における基板プレート20と制御基板90との間の距離は、基板用ボス24bの突出量Tbに等しい。
図5において、制御基板90は、基板用ネジ24aと基板用ボス24bとにおける締結固定により複数箇所で固定されている。これにより、制御基板90は、基板プレート20に強固に固定されることとなる。また、ケース用ボス25bに対しては、ケース用ネジを用いて複数箇所で締結固定されている。これにより、基板プレート20は、収納ケース10に強固に固定されることとなる。以上により、制御基板90は、基板プレート20を介して収納ケース10に強固に固定されることとなる。このため、制御基板90の耐振性を高められる。
制御基板90は、基板コネクタ91を複数備えている。基板コネクタ91は、Y方向における中央付近に2つ並んで設けられている。また、接続ケーブル60についても2つ設けられており、2つの基板コネクタ91のそれぞれに別の接続ケーブル60が接続されている。基板コネクタ91は、外部コネクタ5のX方向への投影領域よりも上方向にずれた位置に設けられている。このため、導線部62の端子部61側の端部は、導線部62の外部コネクタ5側の端部よりも上方に位置している。基板コネクタ91と接続ケーブル60の数は、2つに限られない。基板コネクタ91と接続ケーブル60の数は、1つでもよく、3つ以上であってもよい。
外部コネクタ5は、コネクタ用開口部15を外側から覆っている。外部コネクタ5は、Y方向を長手方向とする形状であり、突出部22もY方向を長手方向とする形状である。突出部22のY方向に沿う長さである突出部22の幅Wbは、外部コネクタ5のY方向に沿う長さである外部コネクタ5の幅Wcよりも大きい。突出部22の下端部は、少なくとも導線部62の外部コネクタ5側の端部よりも下方に位置している。突出部22の下端部は、外部コネクタ5の下端部よりも下方に位置している。
外部コネクタ5と基板コネクタ91との接続工程について以下に説明する。図6において、収納ケース10は、蓋部11が外れている状態である。このため、接続作業を行う作業者は、収納ケース10内の部品を手に取って作業することができる。収納ケース10の内部には、半導体モジュール80と制御基板90と基板プレート20とが収納され、それぞれが適切な位置に固定されている状態である。
外部コネクタ5には、接続ケーブル60が連続してつながっている。外部コネクタ5を収納ケース10の外側に突出するように取り付ける際に、接続ケーブル60をコネクタ用開口部15から収納ケース10の内部に挿入する。ここで、突出部22と収納ケース10との間の隙間量Dbは、端子部61の厚さTsよりも小さい。このため、端子部61は、突出部22の下側に潜り込むことなく、突出部22の上面に接触した状態となる。端子部61が導線部62に押されることで突出部22にガイドされて斜め上方向に移動する。言い換えると、端子部61は、突出部22にガイドされて基板コネクタ91に近づく方向に移動する。
作業者は、端子部61を持って基板コネクタ91に挿入する。この時、端子部61は、突出部22にガイドされており、少なくとも基板プレート20の上側に位置している。このため、作業者が端子部61を容易につまんで基板コネクタ91に接続できる。
半導体モジュール80から発生する放射ノイズについて、図1を用いて以下に説明する。パワーラインを有する半導体モジュール80には、大きな電流が流れており、この電流に応じて外部磁界が発生して周囲に放射される。このため、電力変換装置1が電力変換機能を発揮している間、半導体モジュール80の周囲には外部磁界として放射ノイズが発生することとなる。
外部磁界は、金属によってある程度遮蔽可能である。このため、半導体モジュール80から発生した外部磁界は、金属製の収納ケース10によって遮蔽され、収納ケース10の外側への影響が抑制されている。また、半導体モジュール80から発生した外部磁界は、金属製の基板プレート20によっても遮蔽される。より詳細には、半導体モジュール80から発生した外部磁界は、本体部21によって制御基板90への影響が抑制される。また、半導体モジュール80から発生した外部磁界は、突出部22によって接続ケーブル60への影響が抑制される。
外部コネクタ5と基板コネクタ91とが適切に接続された状態において、突出部22は、導線部62が突出部22よりも下側に入り込むことを規制している。ここで、半導体モジュール80から発生する外部磁界は、半導体モジュール80からの距離が離れるほど影響しにくくなる。このため、突出部22は、導線部62が半導体モジュール80に近づきすぎることを規制することで、外部磁界の影響を低減している。
上述した実施形態によると、突出部22は、本体部21のうち外部コネクタ5と対向している部分から突出して設けられ、かつ、接続ケーブル60と半導体モジュール80との間に位置している。このため、半導体モジュール80で発生した外部磁界を突出部22が遮蔽できる。また、接続ケーブル60が半導体モジュール80に近づきすぎることを突出部22が規制している。したがって、外部磁界が接続ケーブル60に影響することを抑制できる。よって、安定して動作可能な電力変換装置1を提供できる。
突出部22と収納ケース10との間の隙間量Dbは、端子部61の厚さTsよりも小さい。このため、端子部61が突出部22と収納ケース10との間を通過することがない。したがって、端子部61が突出部22を越えて半導体モジュール80側に移動することを規制することができる。よって、端子部61が予期しない位置に入り込むことを抑制して、外部コネクタ5と基板コネクタ91との接続作業をスムーズに実行しやすい。また、半導体モジュール80から発生する外部磁界が、突出部22と収納ケース10との間の隙間を通過して接続ケーブル60に影響することを抑制しやすい。
基板用ボス24bの基板プレート20からの突出量Tbは、端子部61の厚さTsよりも小さい。このため、基板プレート20と制御基板90との間の距離を端子部61の厚さTsよりも小さくできる。したがって、外部コネクタ5と基板コネクタ91との接続工程において、端子部61が誤って基板プレート20と制御基板90との間に入り込むことを防止できる。よって、外部コネクタ5と基板コネクタ91との接続工程をスムーズに実行しやすい。
突出部22は、下方に突出して延びている。このため、基板プレート20が半導体モジュール80の上方と側方の一部を覆うことができる。したがって、基板プレート20が半導体モジュール80の上方のみを覆う場合に比べて、半導体モジュール80から発生する外部磁界をより多く遮蔽することができる。
突出部22は、外部コネクタ5が設けられているケース側面10sに対して近づくように斜め下方向に突出して延びている。このため、外部コネクタ5と基板コネクタ91との接続工程において、端子部61が突出部22の上面にガイドされて基板コネクタ91に近づく方向に移動する。したがって、接続工程をスムーズに実行することができる。よって、電力変換装置1の製造性を高めることができる。
突出部22の少なくとも一部は、コネクタ用開口部15の下端部よりも下方に位置している。このため、接続ケーブル60がコネクタ用開口部15から挿入された時点で端子部61が突出部22よりも下方に位置してしまうことを防止できる。したがって、外部コネクタ5と基板コネクタ91との接続工程をスムーズに実行しやすい。
突出部22の幅Wbは、外部コネクタ5の幅Wcよりも大きい。このため、突出部22の幅Wbが外部コネクタ5の幅Wcよりも小さい場合に比べて、広い範囲で外部磁界を遮蔽することができる。したがって、半導体モジュール80から発生する外部磁界が接続ケーブル60に与える影響を低減しやすい。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、突出部222が本体部21から垂直下向きに突出している。
図7において、収納ケース210は、上方と下方とが開放された角筒形状をなしている。これによると、電力変換装置1の上側と下側とにそれぞれ別の装置を配置しやすい。例えば、電力変換装置1の上側にDCDCコンバータを配置し、電力変換装置1の下側にトランスアクスルを配置できる。ただし、収納ケース210として、下方のみが開放された形状や上方のみが開放された形状なども採用可能である。
基板プレート20は、本体部21と突出部222を備えている。突出部222は、本体部21のうち外部コネクタ5と対向している部分から突出して設けられている。突出部222は、本体部21の法線方向であるZ方向に沿って突出して延びている。突出部222は、制御基板90から離れる方向に突出して下方向に延びている。突出部222の突出方向は、垂直下向きである。
突出部222は、収納ケース10に対して近接して設けられている。収納ケース10において、突出部222からの距離が最も短い面は、ケース側面10sである。ここで、突出部222の先端部分とケース側面10sとの間の最短距離である隙間量Dbは、端子部61の厚さTsよりも短い。言い換えると、突出部222とケース側面10sとの間を端子部61が通過できない程度に隙間量Dbが短く設定されている。例えば、突出部222の先端部分とケース側面10sとの間の隙間量Dbは5mm程度であり、端子部61の厚さTsは8mm程度である。
他の実施形態
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
明細書および図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書および図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書および図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
1 電力変換装置、 5 外部コネクタ、 10 収納ケース、 10u ケース上面、 10d ケース下面、 10s ケース側面、 11 蓋部、 12 筐体部、 15 コネクタ用開口部、 20 基板プレート、 21 本体部、 22 突出部、 24b 基板用ボス、 25b ケース用ボス、 27 端子用開口部、 60 接続ケーブル、 61 端子部、 62 導線部、 80 半導体モジュール、 90 制御基板、 91 基板コネクタ、 210 収納ケース、 222 突出部

Claims (9)

  1. 半導体モジュール(80)と、
    前記半導体モジュールの制御を行う制御基板(90)と、
    前記半導体モジュールと前記制御基板とを収納している収納ケース(10、210)と、
    前記半導体モジュールと前記制御基板との間に設けられ、前記制御基板に沿って延びており、前記制御基板を固定している基板プレート(20)と、
    前記収納ケースの外側に突出して設けられている外部コネクタ(5)と、
    前記制御基板に設けられている基板コネクタ(91)と、
    前記外部コネクタと前記基板コネクタとを接続している接続ケーブル(60)とを備え、
    前記基板プレートの一部は、前記接続ケーブルと前記半導体モジュールとの間に位置しており、
    前記接続ケーブルは、前記基板コネクタに差し込まれている端子部(61)と、前記外部コネクタと前記端子部とをつなぐ導線部(62)とを備え、
    前記基板プレートは、前記制御基板を締結固定するための基板用ボス(24b)を備え、
    前記基板用ボスの前記基板プレートからの突出量(Tb)は、前記端子部の厚さ(Ts)よりも小さい電力変換装置。
  2. 記基板プレートのうち前記接続ケーブルと前記半導体モジュールとの間に位置する部分と、前記収納ケースとの間の隙間量(Db)は、前記端子部の厚さ(Ts)よりも小さい請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記基板プレートのうち前記接続ケーブルと前記半導体モジュールとの間に位置する部分の幅(Wb)は、前記外部コネクタの幅(Wc)よりも大きい請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記収納ケースは、筐体部(12)と、前記筐体部の上方に着脱可能に設けられた蓋部(11)とを備え、
    前記導線部の両端のうち前記端子部の側の端部は、前記外部コネクタの側の端部よりも上方に位置している、請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の電力変換装置。
  5. 前記半導体モジュールは、前記基板プレートよりも下方に設けられ、
    前記制御基板は、前記基板プレートよりも上方に設けられ、
    前記基板コネクタは、前記外部コネクタの水平方向への投影領域よりも上方にずれた位置に設けられている、請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の電力変換装置。
  6. 前記収納ケースには、前記外部コネクタが配置されるコネクタ用開口部(15)が設けられており、
    前記コネクタ用開口部は、前記端子部を挿入可能な大きさである、請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の電力変換装置。
  7. 前記基板プレートの一部は、前記導線部と前記半導体モジュールとの間に位置している、請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の電力変換装置。
  8. 前記半導体モジュールは、前記基板プレートよりも下方に設けられ、
    前記制御基板は、前記基板プレートよりも上方に設けられ、
    前記基板プレートの少なくとも一部は、前記外部コネクタの下端部よりも下方に位置している、請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の電力変換装置。
  9. 前記収納ケースは、前記収納ケースの側面をなすケース側面(10s)を備え、
    前記半導体モジュール、前記基板プレートおよび前記制御基板は、前記ケース側面に沿って並べて配置され、
    前記ケース側面には、前記外部コネクタが配置されるコネクタ用開口部(15)が設けられている請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の電力変換装置。
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