JP2021004580A - 燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コモンレール内での燃圧の変動を低減し、燃料噴射量を安定化させることができる燃料噴射制御装置を提供する。【解決手段】本発明の燃料噴射制御装置は、複数の燃料ポンプと、複数のコモンレールと、燃料噴射弁とを有する燃料噴射装置を制御する。複数の燃料ポンプは、燃料を加圧して吐出する。複数のコモンレールは、複数の燃料ポンプに対応して設けられ、複数の燃料ポンプにより吐出された燃料を蓄圧する。燃料噴射弁は、複数のコモンレールにそれぞれ接続され、複数のコモンレール内の燃料を気筒内に噴射する。そして、燃料噴射制御装置は、各コモンレールに接続された燃料噴射弁の燃料噴射状態に応じて各燃料ポンプによる燃料の吐出を制御するポンプ制御部を有する。【選択図】図11
Description
本発明は、燃料噴射制御装置に関する。
一般に、燃料タンク内の燃料を噴射弁に向けて流通させる配管と、その配管の途中に設けられ、燃料の圧力(以下、燃圧という)を昇圧する高圧燃料ポンプと、高圧燃料ポンプによって昇圧された燃料を内燃機関のシリンダ内に噴射する噴射弁とを備える燃料噴射装置が知られている(特許文献1参照)。複数のシリンダを有する多気筒エンジンの場合は、噴射弁等の組付け性を向上させるために、各噴射弁が一体的に取付けられた配管としてのコモンレールが設けられている。
燃焼サイクルが第1気筒、第3気筒、第2気筒、第4気筒の順番で行われる「水平対向4気筒の内燃機関」では、4個のシリンダが2個ずつ水平に対向して配置されている。そして、2個のシリンダの列に対応して2個のコモンレールが設けられ、各コモンレールにはそれぞれ2個の噴射弁が配設されている。
このような「水平対向4気筒の内燃機関」には、燃料の吸入、吐出行程において、吸気または排気バルブを開閉駆動させるためのカム軸に高圧燃料ポンプ駆動用カムを設けるものが提案されている。高圧燃料ポンプ駆動用カムは、高圧燃料ポンプ内に設けられたプランジャを往復動させることで燃料の吸入、吐出を行う。
しかしながら、燃料の吸入行程と吐出行程とを繰返すプランジャを高圧燃料ポンプに用いる場合には、各コモンレール内の燃圧が高圧燃料ポンプの吐出脈動によって変動する。このため、燃料噴射弁からシリンダ内に噴射される燃料の噴射量は、燃圧が高いときには多く、燃圧が低いときには少なくなる。このように、燃圧によってシリンダ内に噴射される燃料の噴射量が変化すると、内燃機関(エンジン)の出力が変動するという問題が生じる。
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、コモンレール内での燃圧の変動を低減し、燃料噴射量を安定化させることができる燃料噴射制御装置を提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の燃料噴射制御装置は、複数の燃料ポンプと、複数のコモンレールと、燃料噴射弁とを有する燃料噴射装置を制御する。複数の燃料ポンプは、燃料を加圧して吐出する。複数のコモンレールは、複数の燃料ポンプに対応して設けられ、複数の燃料ポンプにより吐出された燃料を蓄圧する。燃料噴射弁は、複数のコモンレールにそれぞれ接続され、複数のコモンレール内の燃料を気筒内に噴射する。そして、燃料噴射制御装置は、各コモンレールに接続された燃料噴射弁の燃料噴射状態に応じて各燃料ポンプによる燃料の吐出を制御するポンプ制御部を有する。
上記構成の燃料噴射制御装置によれば、コモンレール内での燃圧の変動を低減し、燃料噴射量を安定化させることができる。
なお、上述した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
なお、上述した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
1.実施形態
以下、本発明の一実施形態に係る燃料噴射制御装置について説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
以下、本発明の一実施形態に係る燃料噴射制御装置について説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
[内燃機関システム]
まず、本実施形態による燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成について説明する。図1は、実施形態に係る燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの全体構成図である。
まず、本実施形態による燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成について説明する。図1は、実施形態に係る燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの全体構成図である。
図1に示す内燃機関(エンジン)101は、吸入行程、圧縮行程、燃焼(膨張)行程、排気行程の4行程を繰り返す4サイクルエンジンであり、例えば、4つの気筒(シリンダ)を備えた多気筒エンジンである。なお、内燃機関101が有する気筒の数は、4つに限定されるものではなく、6つ又は8つ以上の気筒を有していてもよい。
内燃機関101は、ピストン102、吸気弁103、排気弁104を備えている。内燃機関101への吸気(吸入空気)は、流入する空気の量を検出する空気流量計(AFM)120を通過して、スロットル弁119により流量が調整される。スロットル弁119を通過した空気は、分岐部であるコレクタ115に吸入され、その後、各気筒(シリンダ)に対して設けられた吸気管110、吸気弁103を介して、各気筒の燃焼室121に供給される。
一方、燃料は、燃料タンク123から低圧燃料ポンプ124によって複数の高圧燃料ポンプ125へ供給され、各高圧燃料ポンプ125によって燃料噴射に必要な圧力に高められる。すなわち、高圧燃料ポンプ125は、排気カム128の排気カム軸(不図示)から伝達される動力により、高圧燃料ポンプ125内に設けられたプランジャ(後で図4を参照して説明する)を上下に可動し、高圧燃料ポンプ125内の燃料を加圧(昇圧)する。
高圧燃料ポンプ125の吸入口には、ソレノイドにより駆動する開閉バルブが設けられており、ソレノイドは、ECU(Engine Control Unit)109内に設けられた燃料噴射制御装置127に接続されている。燃料噴射制御装置127は、ECU109からの制御指令に基づいて、ソレノイドを制御し、高圧燃料ポンプ125から吐出する燃料の圧力(燃料圧)が所望の圧力になるように開閉バルブを駆動する。
高圧燃料ポンプ125によって昇圧された燃料は、コモンレール129を介して燃料噴射弁105へ送られる。このコモンレール129は、複数の高圧燃料ポンプ125に対応して複数設けられており、それぞれ高圧燃料ポンプ125により吐出された燃料を蓄圧する。
燃料噴射弁105は、燃焼室121への燃料噴射を1サイクル中に複数回に分けて実行可能な筒内直接噴射式であり、例えば、電磁コイルに駆動電流が供給(通電)されることにより、弁体を動作させて燃料噴射を行う。この燃料噴射弁105は、ECU109に内蔵された燃料噴射制御装置127またはECU109自身からの指令(噴射パルス)を受け、当該指令で指定された時間だけ開弁することで燃料を燃焼室121へ噴射する。
なお、1サイクル中に燃料噴射弁105から噴射される燃料の総量(総燃料噴射量)は、予め決定可能であり、複数回行われる燃料噴射の燃料噴射量のそれぞれの値(各回の噴射量)も予め決定可能である。
また、内燃機関101には、コモンレール129内の燃料圧力を計測する燃料圧力センサ(燃圧センサ)126が設けられている。なお、燃料圧力センサ126により計測する燃料圧力は、燃料噴射弁105に供給される実際の燃料圧力、すなわち実燃圧である。ECU109は、燃料圧力センサ126による計測結果に基づいて、コモンレール129内の燃料圧力を所望の圧力にするための制御指令を燃料噴射制御装置127へ送る。すなわち、ECU109は、所謂フィードバック制御を行って、コモンレール129内の燃料圧を所望の圧力にする。
さらに、内燃機関101の各燃焼室121には、点火プラグ106と、点火コイル107と、水温センサ108が設けられている。点火プラグ106は、燃焼室121内に電極部を露出させ、燃焼室121内で吸入空気と燃料が混ざった混合気を放電によって引火する。点火コイル107は、点火プラグ106で放電するための高電圧を作り出す。水温センサ108は、内燃機関101の気筒を冷却する冷却水の温度を測定する。
ECU109は、点火コイル107の通電制御と、点火プラグ106による点火制御を行う。燃焼室121内で吸入空気と燃料が混ざった混合気は、点火プラグ106から放たれる火花により燃焼し、この圧力によりピストン102が押し下げられる。
燃焼により生じた排気ガスは、排気弁104を介して排気管111に排出される。そして、排気管111には、三元触媒112と、酸素センサ113が設けられている。三元触媒112は、排気ガス中に含まれる、例えば、窒素酸化物(NOx)等の有害物質を浄化する。酸素センサ113は、排気ガス中に含まれる酸素濃度を検出し、その検出結果をECU109に出力する。ECU109は、酸素センサ113の検出結果に基づいて、燃料噴射弁105から供給される燃料噴射量が目標空燃比となるように、フィードバック制御を行う。
また、ピストン102には、クランクシャフト131がコンロッド132介して接続されている。そして、ピストン102の往復運動がクランクシャフト131により回転運動に変換される。そして、クランクシャフト131には、クランク角度センサ116が取り付けられている。クランク角度センサ116は、クランクシャフト131の回転と位相を検出し、その検出結果をECU109に出力する。ECU109は、クランク角度センサ116の出力に基づいて、内燃機関101の回転速度を検出することができる。
ECU109には、クランク角度センサ116、空気流量計120、酸素センサ113、運転者が操作するアクセルの開度を示すアクセル開度センサ122、燃料圧力センサ126等の信号が入力される。
ECU109は、アクセル開度センサ122から供給された信号に基づいて、内燃機関101の要求トルクを算出するとともに、アイドル状態であるか否かの判定等を行う。また、ECU109は、要求トルクなどから、内燃機関101に必要な吸入空気量を算出して、それに見合った開度信号をスロットル弁119に出力する。
また、ECU109は、クランク角度センサ116から供給された信号に基づいて、内燃機関101の回転速度(以下、エンジン回転数という)を演算する回転数検出部を有する。さらに、ECU109は、水温センサ108から得られる冷却水の温度と、内燃機関101の始動後の経過時間等から三元触媒112が暖機された状態であるか否かを判断する暖機判断部を有する。
燃料噴射制御装置127は、様々なセンサの出力を用いて各気筒(燃焼室121)の吸入空気量に応じた燃料量を算出する燃料量算出部と、噴射回数を算出する噴射回数算出部を有する。そして、燃料噴射制御装置127は、算出した燃料量及び噴射回数に応じた燃料噴射信号を燃料噴射弁105に出力する。さらに、燃料噴射制御装置127は、点火コイル107に通電信号を出力し、点火プラグ106に点火信号を出力する。
[ECUの構成]
次に、図1に示すECU109の構成について、図2を用いて説明する。
図2は、ECU109の概略構成図である。
次に、図1に示すECU109の構成について、図2を用いて説明する。
図2は、ECU109の概略構成図である。
ECU109は、入力回路203、A/D変換部204、中央演算装置であるCPU(Central Processing Unit)205、ROM(Read Only Memory)207、RAM(Random Access Memory)209、出力回路210を備えている。CPU205は、ROM207に格納されるプログラムをRAM209に展開して実行することで後述する複数の機能を実現する。
なお、ECUとしては、CPU205、ROM207、及びRAM209の組み合わせの代わりに、書き換え可能な論理回路であるFPGA(Field Programmable Gate Array)や特定用途向け集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)を備えるものであってもよい。また、ECU109としては、CPU205、ROM207、及びRAM209の組み合わせの代わりに、異なる構成の組み合わせ、例えば、CPU、ROM、RAMとFPGAの組み合わせを備えるものであってもよい。
入力回路203は、センサ類201(酸素センサ113、クランク角度センサ116、空気流量計120、アクセル開度センサ122等)から出力された信号を入力信号202として取り込む。入力回路203は、入力信号202がアナログ信号の場合に、入力信号202からノイズ成分の除去等を行い、ノイズ除去後の信号をA/D変換部204に出力する。
A/D変換部204は、アナログ信号をデジタル信号に変換し、CPU205に出力する。CPU205は、A/D変換部204から出力されたデジタル信号を取り込み、ROM207等の記憶媒体に記憶された制御ロジック(プログラム)208を実行することによって、多種多様な演算、診断及び制御等を実行する。なお、CPU205の演算結果及び、A/D変換部204の変換結果は、RAM209に一時的に記憶される。
また、CPU205の演算結果は、出力回路210或いは燃料噴射制御装置127(図1参照)から制御信号211として出力し、吸気弁103、排気弁104、燃料噴射弁105、及び複数の高圧燃料ポンプ125等に備えられたアクチュエータ類212を駆動させる。一方、入力信号202がデジタル信号の場合は、入力回路203から信号線206を介して直接CPU205に送られ、CPU205が必要な演算、診断及び制御等を実行する。
[高圧燃料ポンプの構成]
次に、本実施形態に係る燃料系システムの構成について、図3及び図4を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係る燃料系システムの全体構成図である。図4は、高圧燃料ポンプの縦断面図である。
次に、本実施形態に係る燃料系システムの構成について、図3及び図4を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係る燃料系システムの全体構成図である。図4は、高圧燃料ポンプの縦断面図である。
図3に示すように、高圧燃料ポンプ125は、燃料タンク123から供給された燃料を加圧して、コモンレール129に圧送する。燃料は、燃料タンク123から低圧燃料ポンプ124から高圧燃料ポンプ125の燃料導入口に導かれる。このとき、燃料は、プレッシャレギュレータ52によって一定の圧力に調圧される。
コモンレール129には、複数の燃料噴射弁105と、燃料圧力センサ126と、圧力調整弁(以下、「リリーフ弁」と呼ぶ)55が装着されている。リリーフ弁55は、コモンレール129内の燃料圧力が所定値を超えた際に開弁し、配管の破損を防止する。複数の燃料噴射弁105は、気筒(燃焼室121)数にあわせて装着されており、ECU109から出力される駆動電流に従って燃料を噴射する。
燃料圧力センサ126は、検出した圧力データをECU109に出力する。ECU109は、各種センサから得られるエンジン状態量(例えばクランク回転角、スロットル開度、エンジン回転数、燃料圧力等)に基づいて適切な噴射燃料量(目標噴射燃料長)や適切な燃料圧力(目標燃料圧力)等を演算する。
また、燃料噴射制御装置127は、ECU109による演算結果に基づいて、高圧燃料ポンプ125や複数の燃料噴射弁105の駆動を制御する。すなわち、燃料噴射制御装置127は、高圧燃料ポンプ125を制御するポンプ制御部と、燃料噴射弁105を制御する噴射弁制御部を有する。なお、目標噴射燃料量や目標燃料圧力等は、燃料噴射制御装置127によって演算してもよい。
図4に示すように、高圧燃料ポンプ125は、吸入通路10と、吐出通路11と、加圧室12とを有している。吸入通路10には、燃料の吸入を制御する電磁弁8が設けられている。電磁弁8は、ノーマルクローズ型の電磁弁であり、非通電時に閉弁方向に力が作用し、通電時には開弁方向に力が作用する。
吸入通路10は、電磁弁8を介して加圧室12に連通している。加圧室12には、加圧部材であるプランジャ2が摺動可能に保持されている。そして、加圧室12は、吐出通路11に連通している。吐出通路11には、下流側(コモンレール129側)の高圧燃料を加圧室12側に逆流させないための吐出弁6が設けられている。
プランジャ2には、リフタ3が係合しており、リフタ3は、ポンプ駆動カム15に圧接されている。また、プランジャ2は、ばね4によってポンプ駆動カム15側(図4中の下方)へ付勢されている。ポンプ駆動カム15は、内燃機関101における排気カム128(図1参照)の回転に伴って回転する。リフタ3は、ポンプ駆動カム15の回転に伴って往復動する。プランジャ2は、リフタ3と一緒に往復動し、加圧室12の容積を変化させる。
図4において、プランジャ2は、上下方向に往復動する。プランジャ2が下降すると、加圧室12の容積が拡大し、プランジャ2が上昇すると、加圧室12の容積が減少する。すなわち、プランジャ2は、加圧室の容積を拡大及び縮小させる方向に往復動するように配置されている。
プランジャ2が下降した場合に、電磁弁8が開弁していると、吸入通路10から加圧室12に燃料が流入する。以下、プランジャ2が下降する行程を吸入行程と称する。一方、プランジャ2が上昇した場合に、電磁弁8が閉弁していると、加圧室12内の燃料は昇圧され、吐出弁6を通過してコモンレール129(図3参照)へ圧送される。以下、プランジャ2が上昇する行程を圧縮行程と称する。
圧縮行程中に電磁弁8が閉じていれば、吸入行程中に加圧室12に吸入された燃料が加圧され、コモンレール129側へ吐出される。一方、圧縮行程中に電磁弁8が開弁していれば、加圧室12内の燃料は吸入通路10側へ押し戻され、コモンレール129側へ吐出されない。このように、高圧燃料ポンプ125による燃料の吐出は、電磁弁8の開閉によって操作される。そして、電磁弁8の開閉は、燃料噴射制御装置127によって制御される。なお、電磁弁8の開閉は、ECU109によって制御されるようにしてもよい。
電磁弁8は、弁体21と、弁体21を閉弁方向に付勢するばね22と、ソレノイド23と、アンカ24とを有している。弁体21は、略棒状に形成されており、軸方向の一端部にアンカ24が設けられている。また、弁体21の他端部には、当接片21aが形成されている。当接片21aは、閉弁時において、吸入通路10に設けられた弁当接部26に当接し、吸入通路10と加圧室12との連通部を閉鎖する。
アンカ24は、弁体21と一体に形成されており、ソレノイド23の内側に配置されている。すなわち、ソレノイド23は、アンカ24の周りを一周するように配置されている。ソレノイド23に電流が流れていない場合は、ばね22の付勢力により弁体21が一端側を先頭に移動する方向(図4中の左側)である閉弁方向へ移動する。これにより、弁体21の当接片21aが弁当接部26に当接し、電磁弁8が閉弁する。
ソレノイド23に電流が流れると、アンカ24に電磁力が発生して、アンカ24がばね22の付勢に抗する方向(図4中の右側)である開弁方向に引き寄せられ、弁体21がアンカ24と一緒に移動する。これにより、弁体21の当接片21aが弁当接部26から離れ、電磁弁8が開弁する。
[高圧燃料ポンプの動作]
次に、本実施形態に係る高圧燃料ポンプの動作について、図5を用いて説明する。
図5は、高圧燃料ポンプ125の動作タイミングチャートである。
次に、本実施形態に係る高圧燃料ポンプの動作について、図5を用いて説明する。
図5は、高圧燃料ポンプ125の動作タイミングチャートである。
図5に示すように、圧縮行程では、プランジャ2が徐々に上昇し、吸入行程では、プランジャ2が徐々に加工する。なお、ポンプ駆動カム15で駆動するプランジャ2の実際のストローク(実位置)は、図6に示すような曲線になる。しかし、プランジャ2の上死点と下死点の位置を分かり易くするために、図5等においては、プランジャ2のストロークを直線的に表す。
吸入行程中は、加圧室12の圧力が吸入通路10の圧力よりも低くなり、その圧力差によって弁体21が開弁方向へ移動する。このとき、ばね22が弁体21を閉弁方向に付勢するが、ばね22の付勢力よりも、圧力差による弁体21を開弁方向へ移動させる力が大きくなるように設定されている。そのため、吸入行程中は、弁体21が開弁方向へ移動し、電磁弁8が開弁し始める。
その結果、吸入通路10内の燃料が加圧室12に吸入される。なお、本実施形態では、吸入行程中にソレノイド23に駆動電流を流す。これにより、ソレノイド23により発生する磁気吸引力がアンカ24(弁体21)に作用して、弁体21を開弁方向へ移動させる。その結果、弁体21の移動速度が増して、電磁弁8の開弁が完了するまでの時間が短くなり、燃料が加圧室12に吸入されやすくなる。
圧縮行程中は、加圧室12の圧力が吸入通路10の圧力よりも高くなるため、弁体21を開弁方向へ移動させる力が発生しない。そして、圧縮行程中のあるタイミングでソレノイド23に駆動電流を流すことを止めると、弁体21を開弁方向へ移動させる磁気吸引力が無くなる。その結果、弁体21は、ばね22の付勢力により閉弁方向に移動し、電磁弁8が閉弁する。
電磁弁8が閉弁すると、プランジャ2によって加圧室12内の燃料が昇圧され、吐出弁6を通過してコモンレール129(図3参照)へ吐出される。ソレノイド23に駆動電流を流すことを止めるタイミングが早いと、加圧される燃料の容量が大きくなり、タイミングが遅いと、加圧される燃料の容量が小さくなる。したがって、燃料噴射制御装置127は、ソレノイド23に駆動電流を流すことを止めるタイミングを制御して、電磁弁8の閉弁のタイミングを制御することにより、高圧燃料ポンプ125の吐出流量を制御する。
また、燃料噴射制御装置127は、燃料圧力センサ126から供給される信号に基づいて、ソレノイド23に対する適切な通電OFFタイミングを演算し、ソレノイド23のON・OFFを制御する。これにより、コモンレール129内の圧力を目標値にフィードバック制御させることができる。
また、ソレノイド23に駆動電流が流れていて、十分な磁気吸引力が発生している場合は、弁体21が開弁方向に移動し、電磁弁8が開弁する。したがって、吸入行程中にソレノイド23に駆動電流を流し始め、圧縮行程中も駆動電流を流し続けると、電磁弁8は開弁した状態に保持される。その結果、加圧室12内の燃料は、吸入通路10に逆流して、燃料がコモンレール129内へ吐出されない。
すなわち、高圧燃料ポンプ125において、燃料をコモンレール129へ吐出しない無吐出状態に制御したい場合は、圧縮行程全域においてソレノイド23に通電して、加圧室12内の燃料を吸入通路10に逆流させる。なお、ソレノイド23への通電開始及び通電終了時には、電気信号の切り替わりから、実電流値の応答と、機械的な電磁弁8の応答との間に時間遅れがあるため、その遅れ分を吸入行程中に確保するように、ソレノイド23の通電開始、終了タイミングを制御する。
[高圧燃料ポンプの配管構成]
次に、本実施形態に係る高圧燃料ポンプの配管構成について、図7を用いて説明する。
図7は、高圧燃料ポンプ125の配管構成図である。
次に、本実施形態に係る高圧燃料ポンプの配管構成について、図7を用いて説明する。
図7は、高圧燃料ポンプ125の配管構成図である。
図7は、燃料噴射装置を水平対向4気筒エンジンに適用した場合の例を示している。図7に示すように、燃料噴射装置は、高圧燃料ポンプ125A,125Bと、コモンレール129A,129Bと、燃料噴射弁105A,105B,105C,105dを有している。
高圧燃料ポンプ125A,125Bは、燃料を加圧して吐出する。コモンレール129A,129Bは、高圧燃料ポンプ125A,125Bに対応して設けられ、高圧燃料ポンプ125A,125Bにより吐出された燃料を蓄圧する。燃料噴射弁105A,105B,105C,105dは、コモンレール129A,129Bにそれぞれ接続され、コモンレール129A,129B内の燃料を第1〜第4気筒内に噴射する。
高圧燃料ポンプ125Aによって昇圧された燃料は、コモンレール129Aに吐出される。そして、コモンレール129A内で蓄圧された燃料は、燃料噴射弁105Aを開弁することにより第1気筒の燃焼室121(図1参照)内に噴射され、燃料噴射弁105Cを開弁することにより第3気筒の燃焼室121内に噴射される。すなわち、高圧燃料ポンプ125A及びコモンレール129Aには、第1気筒と第3気筒に供給する燃料が収容されている。また、コモンレール129Aには、コモンレール129A内の燃料圧力を計測する燃料圧力センサ126が取り付けられている。
高圧燃料ポンプ125Bによって昇圧された燃料は、コモンレール129Bに吐出される。そして、コモンレール129B内で蓄圧された燃料は、燃料噴射弁105Bを開弁することにより第2気筒の燃焼室121内に噴射され、燃料噴射弁105Dを開弁することにより第4気筒の燃焼室121内に噴射される。すなわち、高圧燃料ポンプ125B及びコモンレール129Bには、第2気筒と第4気筒に供給する燃料が収容されている。また、コモンレール129Bには、コモンレール129B内の燃料圧力を計測する燃料圧力センサ126が取り付けられている。
[高圧燃料ポンプの駆動タイミング]
次に、本発明を実施しない場合の高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力について、図8及び図9を用いて説明する。
図8は、本発明を実施しない場合の単段噴射時における高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力との関係を示すチャートである。図9は、本発明を実施しない場合の多段噴射時における高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力との関係を示すチャートである。
次に、本発明を実施しない場合の高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力について、図8及び図9を用いて説明する。
図8は、本発明を実施しない場合の単段噴射時における高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力との関係を示すチャートである。図9は、本発明を実施しない場合の多段噴射時における高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力との関係を示すチャートである。
図8は、前述したポンプ駆動カム15(図3及び図4参照)が4葉であり、燃料噴射を各気筒の吸気行程毎に一回実施する単段噴射の4気筒の内燃機関におけるタイムチャートである。ポンプ駆動カム15の葉数が4葉であると、内燃機関の回転数2回転当り、各高圧燃料ポンプ125A,125Bによる燃料の吐出が4回行われる。
図8に示すタイムチャートは、上から順に、高圧燃料ポンプ125Aのプランジャ変異A、高圧燃料ポンプ125Aのソレノイド信号A、コモンレール129Aの制御用燃圧Aを表している。また、制御用燃圧Aの下には、気筒別行程と燃料噴射タイミング、高圧燃料ポンプ125Bのプランジャ変異B、高圧燃料ポンプ125Bのソレノイド信号B、コモンレール129Bの制御用燃圧Bを表している。
なお、カムリフトA,Bは実際には曲線となるが、説明を容易にするために直線的に記載する。また、高圧燃料ポンプ125A,125Bの吐出量は、実際にはプランジャの各変位で異なるが一定として記載している。
図8に示すように、高圧燃料ポンプ125Aのプランジャ2が上昇し(プランジャ変位A参照)、時刻t1で高圧燃料ポンプ125Aによる燃料の吐出が開始されると、制御用燃圧Aが増加する。その後、第3気筒の燃料噴射が実行されるため、制御用燃圧Aが減少して元の基準に戻る。したがって、コモンレール129Aからの燃料噴射量を安定させることができる。
一方、高圧燃料ポンプ125Bのプランジャ2が上昇し(プランジャ変位B参照)、時刻t1で高圧燃料ポンプ125Bによる燃料の吐出が開始されると、制御用燃圧Bが増加する。しかし、その後、第2気筒及び第4気筒の燃料噴射が実行されないため、制御用燃圧Bは減少せず、制御用燃圧Bが元の基準に戻らない。したがって、コモンレール129Bからの燃料噴射量を安定させることができない。
高圧燃料ポンプ125Aのプランジャ2が再び上昇し(プランジャ変位A参照)、時刻t2で高圧燃料ポンプ125Aによる燃料の吐出が開始されると、制御用燃圧Aが増加する。しかし、その後、第1気筒及び第3気筒の燃料噴射が実行されないため、制御用燃圧Aは減少せず、制御用燃圧Aが元の基準に戻らない。したがって、コモンレール129Aからの燃料噴射量を安定させることができない。
また、高圧燃料ポンプ125Bのプランジャ2が再び上昇し(プランジャ変位B参照)、時刻t2で高圧燃料ポンプ125Bによる燃料の吐出が開始されると、制御用燃圧Bがさらに増加する。その後、第2気筒の燃料噴射が実行されるため、制御用燃圧Bは減少するが、1回の燃料噴射では制御用燃圧Bが元の基準まで戻らない。したがって、コモンレール129Bからの燃料噴射量を安定させることができない。
なお、時刻t3、及び時刻t4においても、高圧燃料ポンプ125A,125Bによる燃料の吐出が開始されるが、制御用燃圧A,Bが元の基準に戻ることはない。したがって、コモンレール129A,129Bに接続された燃料噴射弁105A〜105Dからの燃料噴射量を安定させることができない。
このように、1回の燃焼サイクルの間に1回の燃料噴射を実施する単段噴射の内燃機関において、噴射回数と、高圧燃料ポンプの吐出回数(ポンプカム葉数)とが異なる場合は、高圧燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後のコモンレールの燃圧収支(燃圧差)が0にならない。その結果、コモンレールの実際の燃圧が目標燃圧に収束できず、燃圧脈動も大きくなる。
図9は、前述したポンプ駆動カム15(図3及び図4参照)が4葉であり、燃料噴射を各気筒の吸気行程及び圧縮行程に一回ずつ実施する多段噴射の4気筒の内燃機関におけるタイムチャートである。前述したように、ポンプ駆動カム15の葉数が4葉であると、内燃機関の回転数2回転当り、各高圧燃料ポンプ125A,125Bによる燃料の吐出が4回行われる。
筒内噴射方式の内燃機関においては、1回の燃焼サイクルの間に燃料の噴射回数を1回から複数回(例えば、1回噴射〜3回噴射)に分けて噴射する分割噴射が行われている。例えば、均質混合気を生成する噴射モードの場合は、吸気行程で燃料を1回、或いは2回に分けて噴射し、成層混合気を生成する噴射モードの場合は、吸気行程で燃料を1回〜2回噴射し、続く圧縮行程で燃料を1回〜2回噴射する。
図9に示すタイムチャートは、図8に示すタイムチャートと同様に、プランジャ変異A、ソレノイド信号A、制御用燃圧A、気筒別行程と燃料噴射タイミング、プランジャ変異B、ソレノイド信号B、制御用燃圧Bを表している。
図9に示すように、高圧燃料ポンプ125Aのプランジャ2が上昇し(プランジャ変位A参照)、時刻t1で高圧燃料ポンプ125Aによる燃料の吐出が開始されると、制御用燃圧Aが増加する。その後、第1気筒の燃料噴射と、第3気筒の燃料噴射が実行されるため、制御用燃圧Aが減少して元の基準に戻る。したがって、コモンレール129Aからの燃料噴射量を安定させることができる。
一方、高圧燃料ポンプ125Bのプランジャ2が上昇し(プランジャ変位B参照)、時刻t1で高圧燃料ポンプ125Bによる燃料の吐出が開始されると、制御用燃圧Bが増加する。しかし、その後、第2気筒及び第4気筒の燃料噴射が実行されないため、制御用燃圧Bは減少せず、制御用燃圧Bが元の基準に戻らない。したがって、コモンレール129Bからの燃料噴射量を安定させることができない。
また、時刻t3で高圧燃料ポンプ125Aによる燃料の吐出が開始されると、制御用燃圧Aが増加する。しかし、その後、第1気筒及び第3気筒の燃料噴射が実行されないため、制御用燃圧Aは減少せず、制御用燃圧Aが元の基準に戻らない。したがって、コモンレール129Aからの燃料噴射量を安定させることができない。
一方、時刻t3で高圧燃料ポンプ125Bによる燃料の吐出が開始されると、制御用燃圧Bが増加する。その後、第2気筒の燃料噴射と、第4気筒の燃料噴射が実行されるため、制御用燃圧Bは減少するが、時刻t1後と同様に、制御用燃圧Bが元の基準まで戻らない。したがって、コモンレール129Bからの燃料噴射量を安定させることができない。
なお、時刻t2、及び時刻t4においても、高圧燃料ポンプ125A,125Bによる燃料の吐出が開始されるが、制御用燃圧A,Bが元の基準に戻ることはない。したがって、コモンレール129A,129Bに接続された燃料噴射弁105A〜105Dからの燃料噴射量を安定させることができない。
このように、1回の燃焼サイクルの間に燃料の噴射回数を複数回実施する多段噴射の内燃機関においても、噴射するタイミングと、高圧燃料ポンプの吐出タイミングが合っていない場合は、高圧燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後のコモンレールの燃圧収支(燃圧差)が0にならない。その結果、コモンレールの実際の燃圧が目標燃圧に収束できず、燃圧脈動も大きくなる。
[高圧燃料ポンプ制御]
次に、本発明に係る高圧燃料ポンプ制御について、図10を用いて説明する。
図10は、本発明に係る高圧燃料ポンプ制御のメインルーチンを示す制御フローである。
次に、本発明に係る高圧燃料ポンプ制御について、図10を用いて説明する。
図10は、本発明に係る高圧燃料ポンプ制御のメインルーチンを示す制御フローである。
高圧燃料ポンプ制御は、燃焼サイクルの行程が切り替わるタイミングで実行される。また、本実施形態では、燃焼サイクルの一行程において、高圧燃料ポンプ125A,125Bの吸入行程と圧縮行程を行う。そして、圧縮行程において燃料を吐出する。したがって、本実施形態では、高圧燃料ポンプ125A,125Bの圧縮(吐出)行程間の燃料噴射回数に基づいて、高圧燃料ポンプ125A,125Bによる吐出回数を設定する。
まず、燃料噴射制御装置127のポンプ制御部は、高圧燃料ポンプ125A,125Bの駆動開始タイミング及び終了タイミングを算出する(S1001)。この処理では、燃料噴射弁105による燃料噴射量、及び燃料圧力センサ126の検出結果等に応じて燃料吐出量を算出する。そして、算出した燃料吐出量に応じて、高圧燃料ポンプ125A,125Bのソレノイド23への通電開始及び通電終了のタイミングを算出する。
次に、燃料噴射制御装置127のポンプ制御部は、各気筒(第1〜第4気筒)の噴射予定回数を算出する(S1002)。S1002では、算出した各気筒の噴射予定回数を、対応する高圧燃料ポンプ毎に加算する。
例えば、高圧燃料ポンプ125Aは、第1気筒と第3気筒に対応するため、第1気筒の噴射回数と第3気筒の噴射回数とを加算し、高圧燃料ポンプ125Aの対応気筒噴射回数とする。また、高圧燃料ポンプ125Bは、第2気筒と第4気筒に対応するため、第2気筒の噴射回数と第4気筒の噴射回数とを加算し、高圧燃料ポンプ125Bの対応気筒噴射回数とする。
次に、燃料噴射制御装置127のポンプ制御部は、高圧燃料ポンプ125A,125Bの対応気筒噴射回数が0であるか否かを判別する(S1003)。S1003において、対応気筒噴射回数が0であると判別したとき(S1003がYES判定の場合)、燃料噴射制御装置127のポンプ制御部は、該当する高圧燃料ポンプを駆動しない(S1004)。すなわち、該当する高圧燃料ポンプを無吐出状態にする。S1004の処理後、燃料噴射制御装置127のポンプ制御部は、高圧燃料ポンプ制御を終了する。
一方、S1003において、対応気筒噴射回数が0でないと判別したとき(S1003がNO判定の場合)、燃料噴射制御装置127のポンプ制御部は、該当する高圧燃料ポンプを駆動する(S1005)。すなわち、S1001において算出したタイミングに基づいてソレノイド23への通電を開始及び終了する。その結果、該当する高圧燃料ポンプから対応するコモンエールへ燃料が吐出される。S1005の処理後、燃料噴射制御装置127のポンプ制御部は、高圧燃料ポンプ制御を終了する。
[本発明の高圧燃料ポンプの駆動タイミング]
次に、本発明に係る高圧燃料ポンプ制御を実施した場合の高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力について、図11及び図12を用いて説明する。
図11は、本発明を実施した場合の単段噴射時における高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力との関係を示すチャートである。図12は、本発明を実施した場合の多段噴射時における高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力との関係を示すチャートである。
次に、本発明に係る高圧燃料ポンプ制御を実施した場合の高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力について、図11及び図12を用いて説明する。
図11は、本発明を実施した場合の単段噴射時における高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力との関係を示すチャートである。図12は、本発明を実施した場合の多段噴射時における高圧燃料ポンプの駆動タイミングと燃料圧力との関係を示すチャートである。
図11は、前述したポンプ駆動カム15(図3及び図4参照)が4葉であり、燃料噴射を各気筒の吸気行程毎に一回実施する単段噴射の4気筒の内燃機関におけるタイムチャートである。図11に示すタイムチャートは、図8及び図9に示すタイムチャートと同様に、プランジャ変異A、ソレノイド信号A、制御用燃圧A、気筒別行程と燃料噴射タイミング、プランジャ変異B、ソレノイド信号B、制御用燃圧Bを表している。
図11に示すように、第3気筒の吸気行程では、燃料噴射が実行される。すなわち、対応気筒噴射回数が0でない。そのため、高圧燃料ポンプ125Aのプランジャ2が上昇(プランジャ変位A参照)すると、時刻t1で高圧燃料ポンプ125Aによる燃料の吐出が開始され、制御用燃圧Aが増加する。そして、第3気筒の燃料噴射が実行されるため、制御用燃圧Aが減少して元の基準に戻る。したがって、コモンレール129Aからの燃料噴射量を安定させることができる。
一方、第2気筒の排気行程及び第4気筒の爆発行程では、燃料噴射が実行されない。すなわち、対応気筒噴射回数が0である。そのため、高圧燃料ポンプ125Bのプランジャ2が上昇(プランジャ変位B参照)しても、時刻t1で高圧燃料ポンプ125Bによる燃料の吐出が実行されない。その結果、制御用燃圧Bは増加せず、元の基準を維持する。したがって、コモンレール129Bからの燃料噴射量を安定させることができる。
第1気筒の爆発行程及び第3気筒の圧縮行程では、燃料噴射が実行されない。すなわち、対応気筒噴射回数が0である。そのため、高圧燃料ポンプ125Aのプランジャ2が上昇(プランジャ変位A参照)しても、時刻t2で高圧燃料ポンプ125Aによる燃料の吐出が実行されない。その結果、制御用燃圧Aは増加せず、元の基準を維持する。したがって、コモンレール129Aからの燃料噴射量を安定させることができる。
一方、第2気筒の吸気行程では、燃料噴射が実行される。すなわち、対応気筒噴射回数が0でない。そのため、高圧燃料ポンプ125Bのプランジャ2が上昇(プランジャ変位B参照)すると、時刻t2で高圧燃料ポンプ125Bによる燃料の吐出が開始され、制御用燃圧Bが増加する。そして、第2気筒の燃料噴射が実行されるため、制御用燃圧Bが減少して元の基準に戻る。したがって、コモンレール129Bからの燃料噴射量を安定させることができる。
なお、時刻t3、及び時刻t4においても、対応するコモンレールから燃料噴射が実行される場合に、高圧燃料ポンプ125A,125Bによる燃料の吐出が行われるため、制御用燃圧A,Bが元の基準に戻る。したがって、コモンレール129A,129Bに接続された燃料噴射弁105A〜105Dからの燃料噴射量を安定させることができる。
このように、1回の燃焼サイクルの間に1回の燃料噴射を実施する多段噴射の内燃機関において、噴射回数と、高圧燃料ポンプの吐出回数(ポンプカム葉数)とを同じにするため、高圧燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後のコモンレールの燃圧差を0或いは小さくすることができる。その結果、コモンレールの実際の燃圧が目標燃圧に収束し、燃圧脈動を小さくすることができ、燃料噴射量を安定化させることができる。
図12は、前述したポンプ駆動カム15(図3及び図4参照)が4葉であり、燃料噴射を各気筒の吸気行程及び圧縮行程に一回ずつ実施する多段噴射の4気筒の内燃機関におけるタイムチャートである。図12に示すタイムチャートは、図8、図9、及び図11に示すタイムチャートと同様に、プランジャ変異A、ソレノイド信号A、制御用燃圧A、気筒別行程と燃料噴射タイミング、プランジャ変異B、ソレノイド信号B、制御用燃圧Bを表している。
図12に示すように、第1気筒の圧縮行程及び第3気筒の吸気行程では、燃料噴射が実行される。すなわち、対応気筒噴射回数が0でない。そのため、高圧燃料ポンプ125Aのプランジャ2が上昇(プランジャ変位A参照)すると、時刻t1で高圧燃料ポンプ125Aによる燃料の吐出が開始され、制御用燃圧Aが増加する。そして、第1気筒及び第3気筒の燃料噴射が実行されるため、制御用燃圧Aが減少して元の基準に戻る。したがって、コモンレール129Aからの燃料噴射量を安定させることができる。なお、高圧燃料ポンプ125Aによる燃料の吐出量は、第1気筒及び第3気筒の燃料噴射量、及び燃料圧力センサ126の検出結果に応じて、適宜算出される。
一方、第2気筒の排気行程及び第4気筒の爆発行程では、燃料噴射が実行されない。すなわち、対応気筒噴射回数が0である。そのため、高圧燃料ポンプ125Bのプランジャ2が上昇(プランジャ変位B参照)しても、時刻t1で高圧燃料ポンプ125Bによる燃料の吐出が実行されない。その結果、制御用燃圧Bが増加せず、元の基準を維持する。したがって、コモンレール129Bからの燃料噴射量を安定させることができる。
第3気筒の圧縮行程では、燃料噴射が実行される。すなわち、対応気筒噴射回数が0でない。そのため、高圧燃料ポンプ125Aのプランジャ2が上昇(プランジャ変位A参照)すると、時刻t2で高圧燃料ポンプ125Aによる燃料の吐出が開始され、制御用燃圧Aが増加する。そして、第3気筒の燃料噴射が実行されるため、制御用燃圧Aが減少して元の基準に戻る。したがって、コモンレール129Aからの燃料噴射量を安定させることができる。
第2気筒の吸気行程では、燃料噴射が実行される。すなわち、対応気筒噴射回数が0でない。そのため、高圧燃料ポンプ125Bのプランジャ2が上昇(プランジャ変位B参照)すると、時刻t2で高圧燃料ポンプ125Bによる燃料の吐出が開始され、制御用燃圧Bが増加する。そして、第2気筒の燃料噴射が実行されるため、制御用燃圧Bが減少して元の基準に戻る。したがって、コモンレール129Bからの燃料噴射量を安定させることができる。
なお、時刻t3、及び時刻t4においても、対応するコモンレールから燃料噴射が実行される場合に、高圧燃料ポンプ125A,125Bによる燃料の吐出が行われるため、制御用燃圧A,Bが元の基準に戻る。したがって、コモンレール129A,129Bに接続された燃料噴射弁105A〜105Dからの燃料噴射量を安定させることができる。
このように、1回の燃焼サイクルの間に燃料の噴射回数を複数回実施する多段噴射の内燃機関においても、燃焼サイクルにおける燃料噴射を実行する行程で高圧燃料ポンプの吐出を行うため、高圧燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後のコモンレールの燃圧差を0或いは小さくすることができる。その結果、コモンレールの実際の燃圧が目標燃圧に収束し、燃圧脈動を小さくすることができ、燃料噴射量を安定化させることができる。
2.まとめ
以上説明したように、上述した一実施形態に係る燃料噴射制御装置(燃料噴射制御装置127)は、複数の燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)と、複数のコモンレール(コモンレール129A,129B)と、燃料噴射弁(燃料噴射弁105A,105B,105C,105d)とを有する燃料噴射装置を制御する。複数の燃料ポンプは、燃料を加圧して吐出する。複数のコモンレールは、複数の燃料ポンプに対応して設けられ、複数の燃料ポンプにより吐出された燃料を蓄圧する。燃料噴射弁は、複数のコモンレールにそれぞれ接続され、複数のコモンレール内の燃料を気筒内に噴射する。そして、燃料噴射制御装置は、各コモンレールに接続された燃料噴射弁の燃料噴射状態に応じて各燃料ポンプによる燃料の吐出を制御するポンプ制御部を有する。これにより、複数の燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後の複数のコモンレールのそれぞれの燃圧差を0或いは小さくすることができる。その結果、燃圧脈動を小さくすることができ、燃料噴射量を安定化させることができる。
以上説明したように、上述した一実施形態に係る燃料噴射制御装置(燃料噴射制御装置127)は、複数の燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)と、複数のコモンレール(コモンレール129A,129B)と、燃料噴射弁(燃料噴射弁105A,105B,105C,105d)とを有する燃料噴射装置を制御する。複数の燃料ポンプは、燃料を加圧して吐出する。複数のコモンレールは、複数の燃料ポンプに対応して設けられ、複数の燃料ポンプにより吐出された燃料を蓄圧する。燃料噴射弁は、複数のコモンレールにそれぞれ接続され、複数のコモンレール内の燃料を気筒内に噴射する。そして、燃料噴射制御装置は、各コモンレールに接続された燃料噴射弁の燃料噴射状態に応じて各燃料ポンプによる燃料の吐出を制御するポンプ制御部を有する。これにより、複数の燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後の複数のコモンレールのそれぞれの燃圧差を0或いは小さくすることができる。その結果、燃圧脈動を小さくすることができ、燃料噴射量を安定化させることができる。
また、上述した一実施形態に係る燃料噴射制御装置における燃料噴射状態は、各燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)の吐出行程間における燃料噴射弁(燃料噴射弁105A,105B,105C,105d)の噴射回数である。これにより、燃料ポンプの吐出行程間における噴射回数が変動しても、燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後のコモンレールの燃圧差を0或いは小さくすることができる。
また、上述した一実施形態に係る燃料噴射制御装置のポンプ制御部は、複数の燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)による燃料の吐出回数の設定を、気筒の燃焼サイクルの行程が切り替わるタイミングで更新する。これにより、気筒の燃焼サイクルの行程毎に、燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後のコモンレールの燃圧差を0或いは小さくすることができる。
また、上述した一実施形態に係る燃料噴射制御装置のポンプ制御部は、燃料噴射弁(燃料噴射弁105A,105B,105C,105d)による燃料噴射が行われる場合に、当該燃料噴射弁が接続されたコモンレールに、対応して設けた燃料ポンプから燃料を吐出させる。これにより、燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後のコモンレールの燃圧差を0或いは小さくすることができる。
また、上述した一実施形態に係る燃料噴射制御装置の各コモンレール(コモンレール129A)には、燃料噴射弁(燃料噴射弁105A,105C)が複数接続されている。これにより、例えば、水平対向4気筒エンジンにおいても燃料ポンプの吐出前と燃料噴射終了後のコモンレールの燃圧差を0或いは小さくすることができる。
また、上述した一実施形態に係る各燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)は、燃料が加圧される加圧室(加圧室12)と、加圧室へ吸入される燃料量を調整する電磁弁(電磁弁8)と、加圧室内を往復動することにより、加圧室に燃料を吸入し、該吸入した燃料を加圧してコモンレール(コモンレール129A,129B)に吐出させる加圧部材(プランジャ2)と、加圧部材を往復動させるポンプ駆動カム(ポンプ駆動カム15)とを有する。そして、ポンプ制御部は、電磁弁を開弁して加圧室の燃料の圧力を下げることにより、加圧部材が往復動しても燃料が吐出されない無吐出状態にし、電磁弁を閉弁して加圧室の燃料の圧力が下がらないようにすることにより、加圧部材の往復動による燃料の吐出を実行させる。これにより、ポンプ駆動カム及び加圧部材を停止させることなく、燃料が吐出されない無吐出状態にすることができる。また、他の可動部材(例えば、排気カム128)の動力を用いてポンプ駆動カムを駆動させる場合であっても、他の可動部材を停止させることなく、燃料ポンプを無吐出状態にすることができる。
以上、本発明の燃料噴射制御装置の実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の燃料噴射制御装置は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
また、上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、電磁弁8を開弁し続けることにより、高圧燃料ポンプを無吐出状態にした。しかし、本発明に係るポンプ制御部は、電磁弁8を開弁しないことで加圧室12へ燃料が吸入されないようして加圧部材(プランジャ2)が往復動しても燃料が吐出されない無吐出状態にし、電磁弁8を開弁することで加圧室12へ燃料が吸入されるようにして加圧部材(プランジャ2)の往復動による燃料の吐出を実行させるようにしてもよい。つまり、無吐出状態にする場合は、電磁弁8を開弁せず、吸入通路10から加圧室12に燃料が流入しないようにする。これにより、ポンプ駆動カム15及び加圧部材(プランジャ2)を停止させることなく、燃料が吐出されない無吐出状態にすることができる。また、他の可動部材(例えば、排気カム128)の動力を用いてポンプ駆動カム15を駆動させる場合であっても、他の可動部材を停止させることなく、高圧燃料ポンプ125を無吐出状態にすることができる。
また、本発明に係るポンプ制御部としては、排気カム128の排気カム軸(不図示)からポンプ駆動カムを切り離すことで、加圧部材(プランジャ2)の往復動を停止させて、燃料が吐出されない無吐出状態にしてもよい。
また、本発明に係る燃料噴射装置としては、高圧燃料ポンプ125A,125Bと、コモンレール129A,129Bと、燃料噴射弁105A,105B,105C,105dとを有する構成にした。しかし、本発明に係る燃料噴射装置としては、2つの高圧燃料ポンプと、2つのコモンレールとを有することに限定されず、高圧燃料ポンプやコモンレールを3つ以上設けてもよい。
また、本発明に係る燃料噴射装置としては、高圧燃料ポンプとコモンレールが一対一対応することに限定されず、コモンレールが高圧燃料ポンプよりも多くてもよい。さらに、本発明に係る燃料噴射装置としては、1つのコモンレールに少なくとも1つの燃料噴射弁が接続されていればよい。また、コモンレールに接続される燃料噴射弁の数は、異なっていてもよい。
また、上述した実施形態では、燃焼サイクルの行程が切り替わるタイミングで高圧燃料ポンプ制御(吐出回数の設定)を更新した。しかし、本発明に係る高圧燃料ポンプ制御(吐出回数の設定)としては、例えば、燃焼サイクルの二行程毎(例えば、圧縮行程及び爆発工程の組と、排気行程及び吸気行程の組)に更新するようにしてもよい。
2…プランジャ、 3…リフタ、 4,22…ばね、 6…吐出弁、 8…電磁弁、 10…吸入通路、 11…吐出通路、 12…加圧室、 15…ポンプ駆動カム、 21…弁体、 21a…当接片、 23…ソレノイド、 24…アンカ、 26…弁当接部、 52…プレッシャレギュレータ、 55…圧力調整弁(リリーフ弁)、 101…内燃機関、 102…ピストン、 103…吸気弁、 104…排気弁、 105A,105B,105C,105D…燃料噴射弁、 106…点火プラグ、 107…点火コイル、 108…水温センサ、 109…ECU(内燃機関制御装置)、 110…吸気管、 111…排気管、 112…三元触媒、 113…酸素センサ、 115…コレクタ、 116…クランク角度センサ、 119…スロットル弁、 120…空気流量計、 121…燃焼室、 122…アクセル開度センサ、 123…燃料タンク、 124…低圧燃料ポンプ、 125A,125B…高圧燃料ポンプ、 126…燃料圧力センサ、 127…燃料噴射制御装置、 128…排気カム、 129A,129B…コモンレール、 131…クランクシャフト、 132…コンロッド
Claims (6)
- 燃料を加圧して吐出する複数の燃料ポンプと、
前記複数の燃料ポンプに対応して設けられ、前記複数の燃料ポンプにより吐出された前記燃料を蓄圧する複数のコモンレールと、
前記複数のコモンレールにそれぞれ接続され、前記複数のコモンレール内の前記燃料を気筒内に噴射する燃料噴射弁と、有する燃料噴射装置を制御する燃料噴射制御装置であって、
各コモンレールに接続された前記燃料噴射弁の燃料噴射状態に応じて各燃料ポンプによる燃料の吐出を制御するポンプ制御部を備える
燃料噴射制御装置。 - 前記燃料噴射状態は、各燃料ポンプの吐出行程間における前記燃料噴射弁の噴射回数である
請求項1に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記ポンプ制御部は、前記複数の燃料ポンプによる燃料の吐出回数の設定を、前記気筒の燃焼サイクルの行程が切り替わるタイミングで更新する
請求項1に記載の燃料噴射制御装置。 - 前記ポンプ制御部は、前記燃料噴射弁による燃料噴射が行われる場合に、当該燃料噴射弁が接続されたコモンレールに、対応して設けた燃料ポンプから燃料を吐出させる
請求項1に記載の燃料噴射制御装置。 - 各コモンレールには、前記燃料噴射弁が複数接続されている
請求項1に記載の燃料噴射制御装置。 - 各燃料ポンプは、
前記燃料が加圧される加圧室と、
前記加圧室へ吸入される燃料量を調整する電磁弁と、
前記加圧室内を往復動することにより、前記加圧室に前記燃料を吸入し、該吸入した燃料を加圧して前記コモンレールに吐出させる加圧部材と、
前記加圧部材を往復動させるポンプ駆動カムと、を有し、
前記ポンプ制御部は、前記電磁弁を開弁して前記加圧室の燃料の圧力を下げることにより、前記加圧部材が往復動しても燃料が吐出されない無吐出状態にし、前記電磁弁を閉弁して前記加圧室の燃料の圧力が下がらないようにすることにより、前記加圧部材の往復動による燃料の吐出を実行させる
請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019119075A JP2021004580A (ja) | 2019-06-26 | 2019-06-26 | 燃料噴射制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019119075A JP2021004580A (ja) | 2019-06-26 | 2019-06-26 | 燃料噴射制御装置 |
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Family
ID=74099270
Family Applications (1)
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JP2019119075A Pending JP2021004580A (ja) | 2019-06-26 | 2019-06-26 | 燃料噴射制御装置 |
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-
2019
- 2019-06-26 JP JP2019119075A patent/JP2021004580A/ja active Pending
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