JP2021107701A - エンジン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】要求噴射量に対して適切な燃圧でない場合、実際にシリンダ内に噴射される燃料の噴射量が要求噴射量から乖離し、エンジンの実際の出力が要求出力と違うことがある。【解決手段】エンジン制御装置が備えるポンプ制御部は、燃料が移動可能に接続された複数のコモンレールに設けられる燃料圧力センサが計測した燃料の実燃料圧力と、エンジンの状態量に合わせて設定される目標燃料圧力との燃料圧力差に応じて、実燃料圧力を目標燃料圧力に追従させるように燃料ポンプの駆動を変えて燃料ポンプの駆動を制御する。【選択図】図11
Description
本発明は、エンジン制御装置に関する。
一般に、燃料タンク内の燃料を噴射弁に向けて流通させる配管と、その配管の途中に設けられ、燃料の圧力(以下、「燃圧」という)を昇圧する高圧燃料ポンプと、高圧燃料ポンプによって昇圧された燃料を内燃機関のシリンダ内に噴射する噴射弁とを備えるエンジンが知られている(特許文献1参照)。複数のシリンダを有する多気筒エンジンの場合は、噴射弁等の組付性を向上させるために、各噴射弁が一体的に取付けられた配管(以下、「コモンレール」という)が設けられている。
燃焼サイクルが第1気筒、第3気筒、第2気筒、第4気筒の順番で行われる「水平対向4気筒の内燃機関」では、4個のシリンダが2個ずつ水平に対向して配置されている。2個のシリンダの列に対応して2個のコモンレールが設けられ、各コモンレールにはそれぞれ2個の噴射弁が配設されている。
このような「水平対向4気筒の内燃機関」には、燃料の吸入、吐出行程において、吸気又は排気バルブを開閉駆動させるためのカム軸に高圧燃料ポンプ駆動用カムを設けるものが提案されている。高圧燃料ポンプ駆動用カムは、高圧燃料ポンプ内に設けられたプランジャを往復動させることで、高圧燃料ポンプに燃料の吸入、吐出を行わせる。
しかしながら、燃料の吸入行程と吐出行程とで往復動するプランジャを高圧燃料ポンプに用いる場合には、各コモンレール内の燃料の圧力(以下、「燃圧」と略称する)によって燃料噴射量が変動する。このため、燃料噴射弁からシリンダ内に噴射される燃料の噴射量は、燃圧が高いときには多く、燃圧が低いときには少なくなる。つまり、エンジン制御装置からの要求噴射量に適した燃圧でない場合、実際にシリンダ内に噴射される燃料の噴射量が要求噴射量から乖離してしまう。この結果、エンジンの実際の出力が要求出力と違ってしまう等の問題が生じる。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、目標燃料圧力に対して実燃料圧力の乖離を抑制することが可能なエンジン制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエンジン制御装置は、燃料を加圧して吐出する複数の燃料ポンプと、複数の燃料ポンプに対応して設けられ、複数の燃料ポンプにより吐出された燃料を蓄圧する複数のコモンレールと、複数のコモンレールにそれぞれ接続され、複数のコモンレールで蓄圧された燃料を気筒内に噴射する燃料噴射弁と、を有するエンジンを制御するエンジン制御装置であって、燃料が移動可能に接続された複数のコモンレールに設けられる燃料圧力センサが計測した燃料の実燃料圧力と、エンジンの状態量に合わせて設定される目標燃料圧力との燃料圧力差に応じて、実燃料圧力を目標燃料圧力に追従させるように燃料ポンプの駆動数を変えて燃料ポンプの駆動を制御するポンプ制御部を備える。
本発明によれば、実燃料圧力を目標燃料圧力に追従させるように駆動数を変えて燃料ポンプの駆動が制御される。このため、目標燃料圧力と、実燃料圧力との乖離が抑制され、実燃料圧力の応答性が向上し、適切な噴射量で燃料噴射弁が燃料を噴射することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[一実施の形態]
<内燃機関システムの構成>
まず、本発明の一実施の形態に係るエンジン制御部を搭載する内燃機関システムの構成について説明する。
図1は、エンジン制御部を搭載する内燃機関システムの基本構成例を示す全体構成図である。
<内燃機関システムの構成>
まず、本発明の一実施の形態に係るエンジン制御部を搭載する内燃機関システムの構成について説明する。
図1は、エンジン制御部を搭載する内燃機関システムの基本構成例を示す全体構成図である。
内燃機関システム1は、内燃機関の一例として用いられるエンジン(エンジン101)、ECU(Engine Control Unit)109(エンジン制御装置の一例)、燃料タンク123等を備える。ECU109内には、エンジン(エンジン101)を制御するエンジン制御部127が設けられる。
図1に示すエンジン101は、吸入行程、圧縮行程、燃焼(膨張)行程、排気行程の4行程を繰り返す4サイクルエンジンであり、例えば、4つの気筒(シリンダ)を備えた多気筒エンジンである。なお、エンジン101が有する気筒の数は、4つに限定されるものではなく、6つ又は8つ以上の気筒を有していてもよい。
エンジン101は、ピストン102、吸気弁103及び排気弁104を備えている。エンジン101への吸気(吸入空気)は、流入する空気の量を検出する空気流量計(AFM:Air Flow Meter)120を通過して、スロットル弁119により流量が調整される。スロットル弁119を通過した空気は、分岐部であるコレクタ115に吸入され、その後、各気筒(シリンダ)に対して設けられた吸気管110、吸気弁103を介して、各気筒の燃焼室121に供給される。
一方、燃料は、燃料タンク123から低圧燃料ポンプ124によって複数の高圧燃料ポンプ125へ供給され、各高圧燃料ポンプ125によって燃料噴射に必要な圧力に高められる。すなわち、高圧燃料ポンプ125は、排気カム128の排気カム軸(不図示)から伝達される動力により、高圧燃料ポンプ125内に設けられたプランジャ2(後述する図4を参照)を上下に往復動し、高圧燃料ポンプ125内の燃料を加圧(昇圧)する。
高圧燃料ポンプ125の吸入口には、ソレノイド23(後述する図3を参照)により駆動する電磁弁8(後述する図3を参照)が設けられており、ソレノイド23は、エンジン制御部127に接続されている。エンジン制御部127は、ECU109からの制御指令に基づいて、ソレノイド23を制御し、高圧燃料ポンプ125から吐出する燃料の燃圧が所望の圧力になるように電磁弁8を開弁又は閉弁に駆動する。
高圧燃料ポンプ125によって昇圧された燃料は、コモンレール129を介して燃料噴射弁105へ送られる。このコモンレール129は、複数の高圧燃料ポンプ125に対応して複数設けられている。それぞれのコモンレール129が、高圧燃料ポンプ125により吐出された燃料を蓄圧する。
燃料噴射弁105は、燃焼室121への燃料噴射を1サイクル中に複数回に分けて実行可能な筒内直接噴射式であり、例えば、電磁コイルに駆動電流が供給(通電)されることにより、弁体を動作させて燃料噴射を行う。この燃料噴射弁105は、ECU109に内蔵されたエンジン制御部127又はECU109自身からの指令(噴射パルス)を受け、当該指令で指定された時間だけ開弁することで燃料を燃焼室121へ噴射する。
なお、1サイクル中に燃料噴射弁105から噴射される燃料の総量(総燃料噴射量)は、予め決定可能であり、複数回行われる燃料噴射の燃料噴射量のそれぞれの値(各回の噴射量)も予め決定可能である。
燃料が移動可能に接続された複数のコモンレール(コモンレール129)には、コモンレール129内の燃料圧力を計測する燃料圧力センサ126が設けられる。なお、燃料圧力センサ126が計測する燃料圧力は、燃料噴射弁105に供給される実際の燃料圧力、すなわち実燃圧である。ECU109は、燃料圧力センサ126による計測結果に基づいて、コモンレール129内の燃料圧力を所望の圧力にするための制御指令をエンジン制御部127へ送る。すなわち、ECU109は、所謂フィードバック制御を行って、コモンレール129内の燃料圧を所望の圧力にする。
さらに、エンジン101の気筒ごとに設けられた各燃焼室121には、点火プラグ106と、点火コイル107と、水温センサ108とが設けられている。点火プラグ106は、燃焼室121内に電極部を露出させ、燃焼室121内で吸入空気と燃料が混ざった混合気を放電によって引火する。点火コイル107は、点火プラグ106で放電するための高電圧を作り出す。水温センサ108は、エンジン101の気筒を冷却する冷却水の温度を測定する。
ECU109は、点火コイル107の通電制御と、点火プラグ106による点火制御とを行う。燃焼室121内で吸入空気と燃料が混ざった混合気は、点火プラグ106から放たれる火花により燃焼し、この圧力によりピストン102が押し下げられる。
燃焼により生じた排気ガスは、排気弁104を介して排気管111に排出される。そして、排気管111には、三元触媒112と、酸素センサ113が設けられている。三元触媒112は、排気ガス中に含まれる、例えば、窒素酸化物(NOx)等の有害物質を浄化する。酸素センサ113は、排気ガス中に含まれる酸素の酸素濃度を検出し、その検出結果をECU109に出力する。ECU109は、酸素センサ113の検出結果に基づいて、燃料噴射弁105から供給される燃料噴射量が目標空燃比となるように、フィードバック制御を行う。
また、ピストン102には、クランクシャフト131がコンロッド132を介して接続されている。そして、ピストン102の往復運動がクランクシャフト131により回転運動に変換される。クランクシャフト131に取り付けられたクランク角度センサ116は、クランクシャフト131の回転と位相を検出し、その検出結果をECU109に出力する。ECU109は、クランク角度センサ116から出力された検出結果に基づいて、エンジン101の回転速度を検出することができる。
ECU109には、酸素センサ113、クランク角度センサ116、空気流量計120、運転者が操作するアクセルの開度を示すアクセル開度センサ122及び燃料圧力センサ126等の信号が入力される。
ECU109は、アクセル開度センサ122から供給された信号に基づいて、エンジン101の要求トルクを算出するとともに、アイドル状態であるか否かの判定等を行う。また、ECU109は、要求トルクなどから、エンジン101に必要な吸入空気量を算出して、それに見合った開度信号をスロットル弁119に出力する。
また、ECU109は、クランク角度センサ116から供給された信号に基づいて、エンジン101の回転速度(以下、「エンジン回転数」という)を演算する回転数検出部を有する。さらに、ECU109は、水温センサ108から得られる冷却水の温度と、エンジン101の始動後の経過時間等から三元触媒112が暖機された状態であるか否かを判断する暖機判断部を有する。
エンジン制御部127は、様々なセンサの出力を用いて各気筒(燃焼室121)の吸入空気量に応じた燃料量を算出する燃料量算出部と、噴射回数を算出する噴射回数算出部とを有する。そして、エンジン制御部127は、算出した燃料量及び噴射回数に応じた燃料噴射信号を燃料噴射弁105に出力する。さらに、エンジン制御部127は、点火コイル107に通電信号を出力し、点火プラグ106に点火信号を出力する。
<ECUの構成>
次に、図1に示すECU109の構成について、図2を用いて説明する。
図2は、ECU109の概略構成図である。
次に、図1に示すECU109の構成について、図2を用いて説明する。
図2は、ECU109の概略構成図である。
ECU109は、入力回路203、A/D変換部204、中央演算装置であるCPU(Central Processing Unit)205、ROM(Read Only Memory)207、RAM(Random Access Memory)209及び出力回路210を備えている。CPU205は、ROM207に格納されるプログラムをRAM209に展開して実行することで後述する複数の機能を実現する。
なお、ECUとしては、CPU205、ROM207、及びRAM209の組み合わせの代わりに、書き換え可能な論理回路であるFPGA(Field Programmable Gate Array)や特定用途向け集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)を備えるものであってもよい。また、ECUとしては、CPU205、ROM207、及びRAM209の組み合わせの代わりに、異なる構成の組み合わせ、例えば、CPU、ROM、RAMとFPGAの組み合わせを備えるものであってもよい。
入力回路203は、センサ類201(酸素センサ113、クランク角度センサ116、空気流量計120、アクセル開度センサ122等)から出力された信号を入力信号202として取り込む。入力回路203は、入力信号202がアナログ信号の場合に、入力信号202からノイズ成分の除去等を行い、ノイズ除去後の信号をA/D変換部204に出力する。
A/D変換部204は、アナログ信号をデジタル信号に変換し、CPU205に出力する。CPU205は、A/D変換部204から出力されたデジタル信号を取り込み、ROM207等の記憶媒体に記憶された制御ロジック(プログラム)208を実行することによって、多種多様な演算、診断及び制御等を実行する。なお、CPU205の演算結果及び、A/D変換部204の変換結果は、RAM209に一時的に記憶される。
また、CPU205の演算結果は、出力回路210或いはエンジン制御部127(図1参照)から制御信号211として出力され、吸気弁103、排気弁104、燃料噴射弁105、及び複数の高圧燃料ポンプ125等に備えられたアクチュエータ類212を駆動させる。一方、入力信号202がデジタル信号の場合は、入力回路203から信号線206を介して直接CPU205に送られ、CPU205が必要な演算、診断及び制御等を実行する。
<高圧燃料ポンプの構成>
次に、本実施形態に係る燃料系システムの構成について、図3及び図4を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係る燃料系システム150の全体構成図である。
図4は、高圧燃料ポンプ125の縦断面図である。
次に、本実施形態に係る燃料系システムの構成について、図3及び図4を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係る燃料系システム150の全体構成図である。
図4は、高圧燃料ポンプ125の縦断面図である。
図3に示すように、高圧燃料ポンプ125は、燃料タンク123から供給された燃料を加圧して、コモンレール129に圧送する。燃料は、燃料タンク123の低圧燃料ポンプ124から高圧燃料ポンプ125の燃料導入口に導かれる。このとき、燃料は、プレッシャレギュレータ52によって一定の圧力に調圧される。
コモンレール129には、複数の燃料噴射弁105と、燃料圧力センサ126と、圧力調整弁55とが装着されている。圧力調整弁55は、コモンレール129内の燃料圧力が所定値を超えた際に開弁し、配管の破損を防止する。複数の燃料噴射弁105は、気筒(燃焼室121)数に合わせて装着されており、ECU109から出力される駆動電流(電磁弁駆動信号)に従って燃焼室121内に燃料を噴射する。
燃料圧力センサ126は、コモンレール129内の燃圧を検出してECU109に圧力データを出力する。ECU109は、各種センサから得られるエンジン状態量(例えばクランク回転角、スロットル開度、エンジン回転数、燃料圧力等)に基づいて適切な噴射燃料量(目標噴射燃料長)や適切な目標燃料圧力(以下、「目標燃圧」という)等を演算する。
図4に示すように、高圧燃料ポンプ125は、吸入通路10と、吐出通路11と、加圧室12とを有している。吸入通路10には、燃料の吸入を制御する電磁弁8が設けられている。電磁弁8は、ノーマルクローズ型の電磁弁であり、非通電時に閉弁方向に力が作用し、通電時には開弁方向に力が作用する。この電磁弁(電磁弁8)は、加圧室(加圧室12)へ吸入される燃料の燃料量を調整する。
吸入通路10は、電磁弁8を介して加圧室12に連通している。加圧室12には、加圧部材であるプランジャ2が摺動可能に保持されている。そして、加圧室12は、吐出通路11に連通している。吐出通路11には、下流側(コモンレール129側)の高圧燃料を加圧室12側に逆流させないための吐出弁6が設けられている。
プランジャ2には、リフタ3が係合しており、リフタ3は、ポンプ駆動カム15に圧接されている。また、プランジャ2は、ばね4によってポンプ駆動カム15側(図4中の下方)へ付勢されている。ポンプ駆動カム15は、エンジン101における排気カム128(図1参照)の回転に伴って回転する。リフタ3は、ポンプ駆動カム15の回転に伴って往復動する。このため、ポンプ駆動カム(ポンプ駆動カム15)は、加圧部材(プランジャ2)を往復動させる。リフタ3と一緒に往復動するプランジャ2は、加圧室12の容積を変化させる。
図4において、加圧部材(プランジャ2)は、加圧室(加圧室12)の内部を往復動することにより、加圧室(加圧室12)に燃料を吸入し、吸入した燃料を加圧してコモンレール(コモンレール129)に燃料を吐出させる。例えば、プランジャ2が下降すると、加圧室12の容積が拡大し、プランジャ2が上昇すると、加圧室12の容積が減少する。すなわち、プランジャ2は、加圧室12の容積を拡大及び縮小させる方向に往復動するように配置されている。加圧室(加圧室12)内の燃料は、加圧室12の容積が縮小されることで加圧される。
プランジャ2が下降する際に、電磁弁8が開弁していると、吸入通路10から加圧室12に燃料が流入する。以下、プランジャ2が下降する行程を吸入行程と称する。一方、プランジャ2が上昇した場合に、電磁弁8が閉弁していると、加圧室12内の燃料は昇圧され、吐出弁6を通過してコモンレール129(図3参照)へ圧送される。以下、プランジャ2が上昇する行程を圧縮行程と称する。
圧縮行程中に電磁弁8が閉弁すれば、吸入行程中に加圧室12に吸入された燃料が加圧され、コモンレール129側へ吐出される。一方、圧縮行程中に電磁弁8が開弁していれば、加圧室12内の燃料は吸入通路10側へ押し戻され、コモンレール129側へ吐出されない。このように、高圧燃料ポンプ125による燃料の吐出は、電磁弁8の開閉によって操作される。そして、電磁弁8の開閉は、エンジン制御部127によって制御される。なお、電磁弁8の開閉は、ECU109によって制御されるようにしてもよい。
電磁弁8は、弁体21と、弁体21を閉弁方向に付勢するばね22と、ソレノイド23と、アンカ24とを有している。弁体21は、略棒状に形成されており、軸方向の一端部にアンカ24が設けられている。また、弁体21の他端部には、当接片21aが形成されている。当接片21aは、閉弁時において、吸入通路10に設けられた弁当接部26に当接し、吸入通路10と加圧室12との連通部を閉鎖する。
アンカ24は、弁体21と一体に形成されており、ソレノイド23の内側に配置されている。すなわち、ソレノイド23は、アンカ24の周りを一周するように配置されている。ソレノイド23に電流が流れていない場合は、ばね22の付勢力により弁体21が一端側を先頭に移動する方向(図4中の左側)である閉弁方向へ移動する。これにより、弁体21の当接片21aが弁当接部26に当接し、電磁弁8が閉弁する。
ソレノイド23に電流が流れると、アンカ24に電磁力が発生して、アンカ24がばね22の付勢に抗する方向(図4中の右側)である開弁方向に引き寄せられ、弁体21がアンカ24と一緒に移動する。これにより、弁体21の当接片21aが弁当接部26から離れ、電磁弁8が開弁する。
図5は、エンジン制御部127の内部構成例を示すブロック図である。
上述したようにエンジン制御部127は、ECU109による演算結果に基づいて、高圧燃料ポンプ125や複数の燃料噴射弁105の駆動を制御する。本実施の形態に係るエンジン制御部127は、ポンプ制御部141、記憶部142及び噴射弁制御部143を備える。
ポンプ制御部141は、燃料噴射弁105が接続されたコモンレール129に対応して設けた高圧燃料ポンプ125からコモンレール129に燃料を吐出させる。そこで、ポンプ制御部141には、燃料圧力センサ126から実燃圧の情報が入力される。
ポンプ制御部(ポンプ制御部141)は、燃料圧力センサ(燃料圧力センサ126)が計測した燃料の実燃料圧力と、エンジン(エンジン101)の状態量に合わせて設定される目標燃料圧力との燃料圧力差(燃圧差)に応じて、実燃料圧力(実燃圧)を目標燃料圧力に追従させるように燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125)の駆動数を変えて燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125)の駆動を制御する(以下、「高圧燃料ポンプ制御」という)。
そして、ポンプ制御部(ポンプ制御部141)は、電磁弁(電磁弁8)を開弁して加圧室(加圧室12)にある燃料の圧力を下げることにより、加圧部材(プランジャ2)が往復動しても燃料が吐出されない無吐出状態とする。この時、ポンプ制御部(ポンプ制御部141)は、電磁弁(電磁弁8)を閉弁して加圧室(加圧室12)の燃料の圧力が下がらないようにして、加圧部材(プランジャ2)の往復動による燃料の吐出を実行させる。このようにポンプ制御部141が駆動数を変えて一つ又は複数の高圧燃料ポンプ125の駆動を制御することで、実燃圧の応答性を向上することが可能となる。
噴射弁制御部143には、酸素センサ113から酸素濃度の情報が入力される。噴射弁制御部143は、入力した酸素濃度の情報と、記憶部142から読み出した燃料の目標噴射量の情報とに基づいて、燃料噴射弁105の動作を制御し、燃料噴射弁105に燃料噴射を行わせる。
<高圧燃料ポンプの動作>
次に、高圧燃料ポンプ125の動作例について、図6と図7を用いて説明する。
図6は、高圧燃料ポンプ125の動作タイミングチャートである。
図7は、図6に示す動作タイミングチャートの補足説明に用いられる図である。
次に、高圧燃料ポンプ125の動作例について、図6と図7を用いて説明する。
図6は、高圧燃料ポンプ125の動作タイミングチャートである。
図7は、図6に示す動作タイミングチャートの補足説明に用いられる図である。
図6に示すように、圧縮行程では、プランジャ2が徐々に上昇し、吸入行程では、プランジャ2が徐々に下降する。なお、ポンプ駆動カム15で駆動するプランジャ2の実際のストローク(実位置)は、図7の下側に示すような曲線で表される。しかし、プランジャ2の上死点と下死点の位置を分かり易くするために、図6等においては、図7の上側に示すようにプランジャ2のストロークを直線的に表す。
吸入行程中は、加圧室12の圧力が吸入通路10の圧力よりも低くなり、その圧力差によって弁体21が開弁方向へ移動する。このとき、ばね22が弁体21を閉弁方向に付勢するが、ばね22の付勢力よりも、圧力差による弁体21を開弁方向へ移動させる力が大きくなるように設定されている。そのため、吸入行程が開始されると、弁体21が開弁方向へ移動し、電磁弁8が開弁し始め、吸入通路10内の燃料が加圧室12に吸入される。
なお、本実施形態では、吸入行程の途中からポンプ制御部141がソレノイド23に駆動電流を流す。これにより、ソレノイド23により発生する磁気吸引力がアンカ24及び弁体21に作用して、弁体21を開弁方向へ移動させる。その結果、弁体21の移動速度が増して、電磁弁8の開弁が完了するまでの時間が短くなり、燃料が加圧室12に吸入されやすくなる。
一方で圧縮行程中は、加圧室12の圧力が吸入通路10の圧力よりも高くなるため、弁体21を開弁方向へ移動させる力が発生しない。そこで、ポンプ制御部141は、圧縮行程中のあるタイミングでソレノイド23に駆動電流を流すことを止めると、弁体21を開弁方向へ移動させる磁気吸引力が無くなる。その結果、弁体21は、ばね22の付勢力により閉弁方向に移動し、電磁弁8が閉弁する。
電磁弁8が閉弁すると、プランジャ2によって加圧室12内の燃料が昇圧され、吐出弁6を通過してコモンレール129(図3参照)へ吐出される。ソレノイド23に駆動電流を流すことを止めるタイミングが早いと、加圧される燃料量が多くなり、タイミングが遅いと、加圧される燃料量が少なくなる。したがって、ポンプ制御部141は、ソレノイド23に駆動電流を流すことを止めるタイミングを制御して、電磁弁8の閉弁のタイミングを制御することにより、高圧燃料ポンプ125の吐出流量を制御することが可能である。
また、ポンプ制御部141は、燃料圧力センサ126から供給される信号に基づいて、ソレノイド23に対する適切な通電オフタイミングを演算し、ソレノイド23のオン又はオフを制御する。ポンプ制御部141が、ソレノイド23の動作を制御することで、コモンレール129内の実燃圧を目標燃圧にフィードバック制御することができる。
また、ソレノイド23に駆動電流が流れていて、十分な磁気吸引力が発生している場合は、弁体21が開弁方向に移動し、電磁弁8が開弁する。したがって、吸入行程中にソレノイド23に駆動電流を流し始め、圧縮行程中も駆動電流を流し続けると、電磁弁8は開弁した状態に保持される。その結果、加圧室12内の燃料は、吸入通路10に逆流して、燃料がコモンレール129内へ吐出されない。
すなわち、高圧燃料ポンプ125において、燃料をコモンレール129へ吐出しない無吐出状態に制御したい場合は、圧縮行程全域においてソレノイド23に通電して、加圧室12内の燃料を吸入通路10に逆流させる。なお、ソレノイド23への通電開始及び通電終了時には、電気信号の切り替わりから、実電流値の応答と、機械的な電磁弁8の応答との間に時間遅れがある。このため、ポンプ制御部141は、吸入行程中に時間遅れ分を確保できるように、ソレノイド23の通電開始及び通電終了のタイミングを制御する。
<高圧燃料ポンプの配管構成>
次に、本実施形態に係る高圧燃料ポンプ125を含む燃料噴射システムの配管構成について、図8を用いて説明する。
図8は、燃料噴射システムの配管構成図である。図8は、燃料噴射システムを水平対向4気筒エンジンに適用した場合の例を示している。
次に、本実施形態に係る高圧燃料ポンプ125を含む燃料噴射システムの配管構成について、図8を用いて説明する。
図8は、燃料噴射システムの配管構成図である。図8は、燃料噴射システムを水平対向4気筒エンジンに適用した場合の例を示している。
エンジン(エンジン101)は、燃料を加圧して吐出する複数の燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)と、複数の燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)に対応して設けられ、複数の燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)により吐出された燃料を蓄圧する複数のコモンレール(コモンレール129A,129B)と、を有する。また、エンジン(エンジン101)は、複数のコモンレール(コモンレール129A,129B)にそれぞれ接続され、複数のコモンレール(コモンレール129A,129B)で蓄圧された燃料を気筒内に噴射する燃料噴射弁(燃料噴射弁105A〜105D)と、を有する。なお、図8に示す高圧燃料ポンプ125A,125Bは、図3に示した高圧燃料ポンプ125と同じものであり、コモンレール129A,129Bについても、図3に示した高圧燃料ポンプ129と同じものである。
コモンレール(コモンレール129A,129B)には、一以上の燃料噴射弁(燃料噴射弁105A〜105D)が接続されている。例えば、コモンレール129Aには、燃料噴射弁105A,105Cが接続され、コモンレール129Bには、燃料噴射弁105B,105Dが接続される。そして、コモンレール129A,129Bは連通管130により接続されている。なお、図8に示す燃料噴射弁105A〜105Dは、図1に示した燃料噴射弁105と同じものである。
高圧燃料ポンプ125A,125Bは、燃料を加圧して吐出する。コモンレール129A,129Bは、高圧燃料ポンプ125A,125Bに対応して設けられ、高圧燃料ポンプ125A,125Bにより吐出された燃料を蓄圧する。燃料噴射弁105A〜105Dは、コモンレール129A,129Bにそれぞれ接続され、コモンレール129A,129B内の燃料を第1気筒内〜第4気筒内に噴射する。
高圧燃料ポンプ125Aによって昇圧された燃料は、コモンレール129Aに吐出される。そして、コモンレール129A内で蓄圧された燃料は、燃料噴射弁105Aを開弁することにより第1気筒の燃焼室121(図1参照)内に噴射され、燃料噴射弁105Cを開弁することにより第3気筒の燃焼室121内に噴射される。すなわち、高圧燃料ポンプ125A及びコモンレール129Aには、第1気筒と第3気筒に供給する燃料が収容されている。また、コモンレール129Aには、コモンレール129A内の燃料圧力を計測する燃料圧力センサ126が取り付けられている。
高圧燃料ポンプ125Bによって昇圧された燃料は、コモンレール129Bに吐出される。そして、コモンレール129B内で蓄圧された燃料は、燃料噴射弁105Bを開弁することにより第2気筒の燃焼室121内に噴射され、燃料噴射弁105Dを開弁することにより第4気筒の燃焼室121内に噴射される。すなわち、高圧燃料ポンプ125B及びコモンレール129Bには、第2気筒と第4気筒に供給する燃料が収容されている。
<高圧燃料ポンプの駆動と燃料圧力>
次に、従来の高圧燃料ポンプ制御による、高圧燃料ポンプ125A、125Bの動作について図9と図10を用いて説明した後、本実施の形態に係る高圧燃料ポンプ制御による、高圧燃料ポンプ125A、125Bの動作について図11を用いて説明する。
次に、従来の高圧燃料ポンプ制御による、高圧燃料ポンプ125A、125Bの動作について図9と図10を用いて説明した後、本実施の形態に係る高圧燃料ポンプ制御による、高圧燃料ポンプ125A、125Bの動作について図11を用いて説明する。
図9〜図11では、2個の高圧燃料ポンプで動作するシステムを例に挙げる。なお、「片方」とは、コモンレール129に組み付いている高圧燃料ポンプ125A、125Bのいずれかを指す。また、「両方」とは、コモンレール129に組み付いている高圧燃料ポンプ125A、125Bの全部を指す。
そして、図9〜図11の上から1段目と2段目が、コモンレール129に組付いている高圧燃料ポンプ125A(図中ではHPP(High Pressure Pump)125Aと記載)、125B(図中ではHPP125Bと記載)の電磁弁駆動信号を表す。3段目に示す破線の波形は、1段目及び2段目と同じタイミングでの要求燃料圧力(「目標燃圧」)を表し、実線の波形は、実際に燃料圧力センサ126で読み取られた燃料圧力(「実燃圧」)を表す。
図9は、従来のポンプ制御部の制御により、片方の高圧燃料ポンプ125だけを動作させた場合における、目標燃圧及び実燃圧の挙動と、複数の高圧燃料ポンプ125の駆動信号の例を示すタイムチャートである。図9では、高圧燃料ポンプの駆動音を低減する等の理由から、低回転時において片方の高圧燃料ポンプ125Aのみを動作させている。
自動車の加速等によりエンジン101の要求回転数が増加し、目標燃圧が変動した場合、実燃圧は目標燃圧に追従する挙動をとるが、変動後の目標燃圧が大きいほど、実燃圧が追従する時間も増加する。例えば、目標燃圧の立ち上がりタイミングで電磁弁駆動信号がオフされると、プランジャ2の上昇に伴い、高圧燃料ポンプ125Aの加圧室12内の燃圧が高まる。しかし、コモンレール129で接続された高圧燃料ポンプ125Bが駆動していないため、高圧燃料ポンプ125Bの加圧室12内には燃料が吸入されていない。このため、高圧燃料ポンプ125Bの加圧室12の燃圧はあまり高くない。
このように高圧燃料ポンプ125Aだけが駆動すると、目標燃圧が変動しても、燃圧が高まるのは片方の高圧燃料ポンプ125のみ(例えば、高圧燃料ポンプ125Aのみ)であるため、実燃圧が目標燃圧に到達するまで時間がかかっていた(時間t101)。
図10は、従来のポンプ制御部の制御による、両方の高圧燃料ポンプ125を動作させた場合における、目標燃圧及び実燃圧の挙動と、両方の高圧燃料ポンプ125の駆動信号の例を示すタイムチャートである。図10は、高回転時において両方の高圧燃料ポンプ125A、125Bを動作させている状態とする。
両方の高圧燃料ポンプ125を同時に動作させると、両方の高圧燃料ポンプ125の加圧室12に燃料が吸入される。そして、目標燃圧の立ち上がりタイミングで両方の高圧燃料ポンプ125の電磁弁駆動信号がオフされると、プランジャ2の上昇に伴い、両方の高圧燃料ポンプ125の加圧室12内の燃圧が高まる。このため、コモンレール129内の燃料が過剰に加圧され、実燃圧が急激に高まるので、目標燃圧に実燃圧が達するまでに要する時間が短くなる(時間t102)。
しかし、両方の高圧燃料ポンプ125を同時に動作することで、実燃圧が目標燃圧に到達した後にオーバーシュートが発生し、実燃圧の変動が収束するまでに時間がかかる。すなわち、実燃圧が目標燃圧に追従するまでに時間がかかってしまう。このため、実燃圧のオーバーシュートの影響を低減する必要がある。しかし、従来は、実燃圧が目標燃圧に到達した後に行える制御として、高圧燃料ポンプ125の駆動数を少なくする対応か、停止させる対応しか行えなかった。
図9と図10に示したように、従来の制御では、目標燃圧に対しての実燃圧の完全な追従は難しく、目標燃圧と実燃圧に乖離が発生することで、要求噴射量に対して適切な実燃圧が実現できなかった。このように実際にシリンダ内に噴射される燃料の燃料噴射量が要求噴射量と異なると、エンジン101の実際の出力が要求出力と異なってしまうという問題が生じていた。
<高圧燃料ポンプ制御>
次に、本実施の形態に係る高圧燃料ポンプ制御について、図11を用いて説明する。
図11は、ポンプ制御部141の制御による、目標燃圧及び実燃圧の挙動と、両方の高圧燃料ポンプ125の駆動信号の例を示すタイムチャートである。
次に、本実施の形態に係る高圧燃料ポンプ制御について、図11を用いて説明する。
図11は、ポンプ制御部141の制御による、目標燃圧及び実燃圧の挙動と、両方の高圧燃料ポンプ125の駆動信号の例を示すタイムチャートである。
本実施の形態に係るポンプ制御部141は、高圧燃料ポンプ125の駆動数を、燃圧差と閾値(第1閾値及び第2閾値)との比較によって決定する。例えば、高圧燃料ポンプ125A,125Bを駆動する場合は、駆動数を“2”とする。そして、ポンプ制御部141は、第1閾値以上の燃圧差が生じた際に、高圧燃料ポンプ125の駆動数を増加させ、コモンレール129内の燃圧を減圧することで、オーバーシュートを抑制しつつ、目標燃圧への追従性を高め、実燃圧との乖離が最小限となるよう制御する。
図11の1段目に示すように、目標燃圧が立ち上がるタイミングまで、高圧燃料ポンプ125Aの電磁弁駆動信号はオン又はオフのスイッチング動作を行う。このため、高圧燃料ポンプ125Aの吸入通路10は、吸入行程から圧縮行程にかけて開いた状態である。
また、図11の2段目に示すように、高圧燃料ポンプ125Bの電磁弁駆動信号についても目標燃圧が立ち上がるタイミングまで、高圧燃料ポンプ125Aの電磁弁駆動信号はオン又はオフのスイッチング動作を行う。
また、図11の2段目に示すように、高圧燃料ポンプ125Bの電磁弁駆動信号についても目標燃圧が立ち上がるタイミングまで、高圧燃料ポンプ125Aの電磁弁駆動信号はオン又はオフのスイッチング動作を行う。
そして、目標燃圧が立ち上がるタイミングt1で高圧燃料ポンプ125A,125Bの電磁弁駆動信号が共にオフされ、閉弁される。
その後、ポンプ制御部141は、目標燃圧から実燃圧を減じて算出した燃圧差が、第1閾値以上であれば、目標燃圧に対する実燃圧の追従性が低下したと判断する。ポンプ制御部141が燃圧差を算出するタイミングt2は、目標燃圧が立ち上がるタイミングt1より後である。
その後、ポンプ制御部141は、目標燃圧から実燃圧を減じて算出した燃圧差が、第1閾値以上であれば、目標燃圧に対する実燃圧の追従性が低下したと判断する。ポンプ制御部141が燃圧差を算出するタイミングt2は、目標燃圧が立ち上がるタイミングt1より後である。
そして、ポンプ制御部141は、実燃圧が目標燃圧に追従するまでに要する所定期間だけ、高圧燃料ポンプ125Bの電磁弁駆動信号をオンする。高圧燃料ポンプ125Bの電磁弁駆動信号をオンするタイミングt3は、燃圧差を算出したタイミングt2より後である。このとき、高圧燃料ポンプ125Bの吸入通路10が開き、加圧室12内で加圧されていた燃料が吸入通路10を通じて燃料導入口に押し出される。つまり、高圧燃料ポンプ125Bの加圧室12内の燃圧が低下するので、結果として、コモンレール129内の燃圧も低下し、実燃圧のオーバーシュートが抑えられる。
ポンプ制御部141は、実燃圧が目標燃圧に追従したと判断すると、タイミングt4で高圧燃料ポンプ125Bの電磁弁駆動信号をオフする。このため、高圧燃料ポンプ125Bの吸入通路10が閉じ、加圧室12内が再び加圧される。そして、コモンレール129内の燃圧も高まるので、実燃圧の変動が抑制される。
このように高圧燃料ポンプ125A,125Bが閉弁した状態で加圧室12が加圧されるのでコモンレール129内の燃圧も高まるが、実燃圧がオーバーシュートする前に高圧燃料ポンプ125Bが開弁する。つまり、ポンプ制御部141は、実燃圧が目標燃圧に到達する直前で高圧燃料ポンプ125の駆動数を制御し、実燃圧を減少させる。このため、ポンプ制御部141は、実燃圧が目標燃圧に到達後に発生するオーバーシュートを抑制し、実燃圧が目標燃圧に滑らかに追従させることが可能となる。
また、高圧燃料ポンプ125A,125Bが同時に動作することで、実燃圧が目標燃圧に到達するまでに要する時間t11は、1つの高圧燃料ポンプ125Aだけを用いた場合に要する時間t101より短くなる。このように本実施の形態に係るポンプ制御部141が高圧燃料ポンプ制御を行うことで、図9と比較して目標燃圧への到達時間が早まり、目標燃圧に追従した実燃圧を実現できる。
このように本実施の形態に係るポンプ制御部141が高圧燃料ポンプ制御を行い、実燃圧が目標燃圧に到達する際に発生するオーバーシュートを抑制するために、実燃圧と目標燃圧との燃圧差から高圧燃料ポンプ125の駆動数を判断するための閾値を用いる。なお、実燃圧が目標燃圧に到達する際に発生するオーバーシュートの大きさは、自動車の運転状態によって大きく変動する。そこで、ポンプ制御部141は、高圧燃料ポンプ125の駆動数切り替え時の閾値を、自動車の運転状態によって切り替える。以下に、本実施の形態に係る高圧燃料ポンプ制御の具体的な処理について、図12と図13を用いて説明する。
本実施の形態に係るポンプ制御部(ポンプ制御部141)は、駆動数を少なくとも一つとした燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125)が駆動している時に算出した燃料圧力差が第1閾値未満であれば駆動数を維持して燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125)を駆動する制御を継続し、燃料圧力差が第1閾値以上であれば駆動数を増やして複数の燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125)を駆動する。また、ポンプ制御部(ポンプ制御部141)は、複数の燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125)が駆動している時に算出した燃料圧力差が第2閾値より大きければ駆動数を複数とした燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125)を駆動する制御を継続し、燃料圧力差が第2閾値以下であれば駆動数を減らして燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125)を駆動する。
図12は、ポンプ制御部141により実施される高圧燃料ポンプ制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
始めに、HPP(High Pressure Pump)駆動モードを選択する(S1)。HPP駆動モードは、ポンプ制御部141が高圧燃料ポンプ制御を実行するモードである。ポンプ制御部141は、低回転時における片方のみの高圧燃料ポンプ125(例えば、高圧燃料ポンプ125A)を駆動する駆動モードとなる(S2)。
その後、ポンプ制御部141は、目標燃圧と実燃圧との燃圧差に基づいて高圧燃料ポンプ125の駆動数を決定していく。そこで、ポンプ制御部141は、目標燃圧と実燃圧との燃圧差が第1閾値以上であるか否かを判断する(S3)。燃圧差が第1閾値よりも小さい値であれば(S3のNO)、実燃圧が目標燃圧に追従している。このため、ポンプ制御部141は、再度ステップS2を実行する。
一方、燃圧差が第1閾値以上であれば(S3のYES)、実燃圧と目標燃圧とが乖離している。このため、ポンプ制御部141は、第2閾値を選択する処理(S4)を行った後(S4)、両方の高圧燃料ポンプ125(高圧燃料ポンプ125A,125B)を駆動する(S5)。両方の高圧燃料ポンプ125が駆動されると、図11に示したように、目標燃圧の変化に対して、実燃圧の立ち上がりが早くなる。
次に、ポンプ制御部141は、両方の高圧燃料ポンプ125の駆動した後、燃圧差の絶対値が第2閾値以下であるか否かを判断する(S6)。第2閾値とは、ポンプ制御部141が目標燃圧に対する実燃圧のオーバーシュートを改善するために設定される値である。
燃圧差の絶対値が第2閾値より大きい場合(S6のNO)、ポンプ制御部141は、再度ステップS5を実行する。燃圧差の絶対値が第2閾値以下である場合(S6のYES)、ポンプ制御部141は、ステップS2に戻り、高圧燃料ポンプ125の駆動数を減少させる。
このようにポンプ制御部141が、燃圧差と第1閾値又は第2閾値とを比較して、高圧燃料ポンプ125の駆動数を変更することが可能である。ここで、ポンプ制御部(ポンプ制御部141)は、燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125)の駆動数を、気筒の燃焼サイクルの行程が切り替わるタイミングで更新するものとする。
上述したように、ステップS4にて行われる、ポンプ制御部141が第2閾値を選択する処理は、エンジン101の回転数と、運転状態の負荷とに基づいて行われる。そして、ポンプ制御部(ポンプ制御部141)は、エンジン(エンジン101)の回転数が低く、かつ運転状態が低負荷であれば第2閾値を最も低い値に設定する。また、ポンプ制御部(ポンプ制御部141)は、エンジン(エンジン101)の回転数が高く、かつ運転状態が高負荷であれば第2閾値を最も高い値に設定する。また、ポンプ制御部(ポンプ制御部141)は、エンジン(エンジン101)の回転数が低く、かつ運転状態が高負荷である場合、又はエンジン(エンジン101)の回転数が高く、かつ運転状態が低負荷である場合に第2閾値を中間の値に設定する。そこで、図12のステップS4に示した、第2閾値の設定処理の例について、図13を用いて説明する。
図13は、ポンプ制御部141が第2閾値を設定するサブルーチンを示すフローチャートである。以下の説明で用いる閾値A〜Cは、閾値B>閾値C>閾値Aの関係をもつ。
始めに、ポンプ制御部141は、エンジン回転数が低回転領域にあり、かつ運転状態が低負荷であるか否かを判断する(S11)。例えば、アクセル開度センサ122により計測されるアクセルの開度が小さいとき、運転状態が低負荷である。エンジン回転数が低回転領域にあり、かつ運転状態が低負荷であれば(S11のYES)、ポンプ制御部141は、第2閾値に対して最も低い閾値Aを代入し(S15)、図12のステップS5に戻る。
一方、ポンプ制御部141は、エンジン回転数が低回転領域でない、又は運転状態が低負荷でないと判断した場合(S11のNO)、エンジン回転数が高回転領域にあり、かつ運転状態が高負荷であるか否かを判断する(S12)。例えば、アクセル開度センサ122により計測されるアクセルの開度が大きいとき、運転状態が高負荷である。
エンジン回転数が高回転領域にあり、かつ運転状態が高負荷であれば(S12のYES)、ポンプ制御部141は、第2閾値に対して最も高い閾値Bを代入し(S14)、図12のステップS5に戻る。
一方、ポンプ制御部141は、エンジン回転数が高回転領域でない、又は運転状態が高負荷でないと判断した場合(S12のNO)、第2閾値に対して中間の閾値Cを代入し(S13)、図12のステップS5に戻る。なお、ステップS12のNO判定には、エンジン(エンジン101)の回転数が低く、かつ運転状態が高負荷である場合、又はエンジン(エンジン101)の回転数が高く、かつ運転状態が低負荷である場合が含まれる。
図13に示したように、ポンプ制御部141は、運転状態によって第2閾値の値を変更する。このため、ポンプ制御部141は、実燃圧が目標燃圧に到達する直前で高圧燃料ポンプ125の駆動数を減少させ、高圧燃料ポンプ125からの吐出量を制御し、実燃圧のオーバーシュートを抑制することが可能となる。
[まとめ]
以上説明した上述した一実施の形態に係るエンジン制御部(エンジン制御部127)は、複数の高圧燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)と、複数のコモンレール(コモンレール129A,129B)と、燃料噴射弁(燃料噴射弁105A〜105D)とを有するエンジン101を制御する。複数の高圧燃料ポンプは、複数のコモンレールに加圧した燃料を吐出する。複数のコモンレールは、複数の高圧燃料ポンプに対応して設けられ、複数の高圧燃料ポンプにより吐出された燃料を蓄圧する。
以上説明した上述した一実施の形態に係るエンジン制御部(エンジン制御部127)は、複数の高圧燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ125A,125B)と、複数のコモンレール(コモンレール129A,129B)と、燃料噴射弁(燃料噴射弁105A〜105D)とを有するエンジン101を制御する。複数の高圧燃料ポンプは、複数のコモンレールに加圧した燃料を吐出する。複数のコモンレールは、複数の高圧燃料ポンプに対応して設けられ、複数の高圧燃料ポンプにより吐出された燃料を蓄圧する。
燃料噴射弁105は、複数のコモンレール129にそれぞれ接続され、複数のコモンレール129内の燃料を気筒内に噴射する。そして、エンジン制御部は、エンジン回転数及び負荷に応じた閾値を設定することで、コモンレール129に設けられた燃料圧力センサ126の読み取り値である実燃圧と、目標燃圧との燃圧差と閾値とを比較して、高圧燃料ポンプ125の吐出を制御するポンプ制御部141を有する。このポンプ制御部141は、
燃圧差に置応じて実燃圧を目標燃圧に追従させるように高圧燃料ポンプ125の駆動数を変えて高圧燃料ポンプ125の駆動を制御する。このため、高圧燃料ポンプ125の目標燃圧に対する実燃圧の応答性が向上し、かつ目標燃圧が実燃圧に到達した際に発生するオーバーシュートを抑制することが可能となる。
燃圧差に置応じて実燃圧を目標燃圧に追従させるように高圧燃料ポンプ125の駆動数を変えて高圧燃料ポンプ125の駆動を制御する。このため、高圧燃料ポンプ125の目標燃圧に対する実燃圧の応答性が向上し、かつ目標燃圧が実燃圧に到達した際に発生するオーバーシュートを抑制することが可能となる。
また、ポンプ制御部141は、燃圧差が第1閾値未満であれば、片方の高圧燃料ポンプ125だけを駆動し、燃圧差が第2閾値より大きければ両方の高圧燃料ポンプ125を駆動する。この制御により、実燃圧が目標燃圧に到達する追従性が増し、実燃圧が目標燃圧に達するまでの時間が速くなる。
このようにポンプ制御部141が目標燃圧に対する実燃圧の乖離を抑制したことで、燃料噴射弁105への要求噴射量に対して適切な燃圧とすることができる。そして、実際にシリンダ内に噴射される燃料の噴射量が要求噴射量に一致するので、エンジン100の実際の出力が要求出力に合うようになる。
[変形例]
以上、一実施の形態に係るECU109の実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、ECU109は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
以上、一実施の形態に係るECU109の実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、ECU109は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、電磁弁8を開弁し続けることにより、高圧燃料ポンプ125を無吐出状態にした。しかし、ポンプ制御部141は、電磁弁8を閉弁したままとして加圧室12へ燃料が吸入されないようにすることで、加圧部材(プランジャ2)が往復動しても高圧燃料ポンプ125が燃料を吐出しない無吐出状態にしてもよい。このようにポンプ制御部141が高圧燃料ポンプ125を制御することで、ポンプ駆動カム15及び加圧部材(プランジャ2)を停止させることなく、高圧燃料ポンプ125を無吐出状態にすることができる。
また、ポンプ制御部141は、電磁弁8を閉弁したままとすることで、他の可動部材(例えば、排気カム128)の動力を用いてポンプ駆動カム15を駆動させる場合であっても、他の可動部材を停止させることなく、高圧燃料ポンプ125を無吐出状態にすることができる。
また、本実施の形態に係るポンプ制御部141としては、排気カム128の排気カム軸(不図示)からポンプ駆動カム15を切り離すことで、加圧部材(プランジャ2)の往復動を停止させて、燃料が吐出されない無吐出状態にしてもよい。
上述した一実施の形態に係る内燃機関システム1は、高圧燃料ポンプ125A,125Bと、コモンレール129A,129Bと、燃料噴射弁105A〜105Dとを有する構成とした。しかし、他の実施の形態に係る内燃機関システムとしては、2つの高圧燃料ポンプ125と、2つのコモンレール129とを有することに限定されず、3つ以上の高圧燃料ポンプ125や、3つ以上のコモンレール129を設ける構成としてもよい。この場合、図12のステップS2に示した「片方のポンプ駆動」は、1又は2以上の高圧燃料ポンプ125の駆動としてよく、ステップS5に示した「両方のポンプ駆動」は、「片方のポンプ駆動」での駆動数より多い数の高圧燃料ポンプ125の駆動としてよい。
また、内燃機関システムとしては、高圧燃料ポンプ125とコモンレール129とが一対一で設けられることに限定されず、コモンレール129の数が高圧燃料ポンプ125の数よりも多い構成としてもよい。さらに、本実施の形態に係る内燃機関システムとしては、1つのコモンレール129に少なくとも1つの燃料噴射弁105が接続されていればよい。また、コモンレール129に接続される燃料噴射弁105の数は、コモンレール129ごとに異なっていてもよい。
また、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために内燃機関システムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、本実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
10…吸入通路、12…加圧室、14…ポンプ制御部、21…弁体、23…ソレノイド、101…内燃機関、103…吸気弁、104…排気弁、105…燃料噴射弁、109…ECU、124…低圧燃料ポンプ、125…高圧燃料ポンプ、126…燃料圧力センサ、127…エンジン制御部、129…コモンレール、130…連通管、141…ポンプ制御部、142…記憶部、143…噴射弁制御部
Claims (6)
- 燃料を加圧して吐出する複数の燃料ポンプと、
複数の前記燃料ポンプに対応して設けられ、複数の前記燃料ポンプにより吐出された前記燃料を蓄圧する複数のコモンレールと、
複数の前記コモンレールにそれぞれ接続され、複数の前記コモンレールで蓄圧された前記燃料を気筒内に噴射する燃料噴射弁と、を有するエンジンを制御するエンジン制御装置であって、
前記燃料が移動可能に接続された複数の前記コモンレールに設けられる燃料圧力センサが計測した前記燃料の実燃料圧力と、前記エンジンの状態量に合わせて設定される目標燃料圧力との燃料圧力差に応じて、前記実燃料圧力を前記目標燃料圧力に追従させるように前記燃料ポンプの駆動数を変えて前記燃料ポンプの駆動を制御するポンプ制御部を備える
エンジン制御装置。 - 前記ポンプ制御部は、駆動数を少なくとも一つとした前記燃料ポンプが駆動している時に算出した前記燃料圧力差が第1閾値未満であれば前記駆動数を維持して前記燃料ポンプを駆動する制御を継続し、前記燃料圧力差が前記第1閾値以上であれば前記駆動数を増やして複数の前記燃料ポンプを駆動する
請求項1に記載のエンジン制御装置。 - 前記ポンプ制御部は、複数の前記燃料ポンプが駆動している時に算出した前記燃料圧力差が第2閾値より大きければ前記駆動数を複数とした前記燃料ポンプを駆動する制御を継続し、前記燃料圧力差が前記第2閾値以下であれば前記駆動数を減らして前記燃料ポンプを駆動する
請求項2に記載のエンジン制御装置。 - 前記ポンプ制御部は、前記エンジンの回転数が低く、かつ運転状態が低負荷であれば前記第2閾値を最も低い値に設定し、前記エンジンの回転数が高く、かつ運転状態が高負荷であれば前記第2閾値を最も高い値に設定し、前記エンジンの回転数が低く、かつ運転状態が高負荷である場合、又は前記エンジンの回転数が高く、かつ運転状態が低負荷である場合に前記第2閾値を中間の値に設定する
請求項3に記載のエンジン制御装置。 - 前記ポンプ制御部は、前記駆動数を、前記気筒の燃焼サイクルの行程が切り替わるタイミングで更新する
請求項4に記載のエンジン制御装置。 - 前記燃料ポンプは、
前記燃料が加圧される加圧室と、
前記加圧室へ吸入される前記燃料の燃料量を調整する電磁弁と、
前記加圧室の内部を往復動することにより、前記加圧室に前記燃料を吸入し、吸入した前記燃料を加圧して前記コモンレールに前記燃料を吐出させる加圧部材と、
前記加圧部材を往復動させるポンプ駆動カムと、を有し、
前記ポンプ制御部は、前記電磁弁を開弁して前記加圧室にある前記燃料の圧力を下げることにより、前記加圧部材が往復動しても前記燃料が吐出されない無吐出状態とし、前記電磁弁を閉弁して前記加圧室の前記燃料の圧力が下がらないようにして、前記加圧部材の往復動による前記燃料の吐出を実行させる
請求項1に記載のエンジン制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019239149A JP2021107701A (ja) | 2019-12-27 | 2019-12-27 | エンジン制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019239149A JP2021107701A (ja) | 2019-12-27 | 2019-12-27 | エンジン制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2021107701A true JP2021107701A (ja) | 2021-07-29 |
Family
ID=76967813
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019239149A Pending JP2021107701A (ja) | 2019-12-27 | 2019-12-27 | エンジン制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021107701A (ja) |
-
2019
- 2019-12-27 JP JP2019239149A patent/JP2021107701A/ja active Pending
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