JP6063793B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、自動車等に搭載される内燃機関の制御装置に係り、特に筒内噴射式内燃機関の制御装置に関する。
現在の自動車は、環境保全の観点から自動車の排出ガスに含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)等の排出ガス物質の削減が求められており、これらの削減を目的として、筒内噴射エンジンの開発が行われている。筒内噴射エンジンは、燃料噴射弁による燃料噴射を気筒の燃焼室内に直接行うものであり、燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径を小さくさせることによって前記噴射燃料の燃焼を促進し、排出ガス物質の削減及びエンジン出力の向上等を図っている。
筒内噴射エンジンは、燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径を小さくするために燃料の高圧化を図る手段が必要になり、手段の多くはプランジャ式高圧燃料ポンプを使用している。
筒内噴射エンジンにおいて、燃料を最適な状態で噴射を実行するためには、エンジンの蓄圧室(以下、コモンレールと呼ぶ)内の燃圧を最適化し、噴射量および噴射時期を設定する必要が有り、技術が各種提案されている。
例えば、特許文献1所載の技術では、内燃機関の燃焼室内に直接燃料を噴射する噴射弁に該機関に駆動される燃料ポンプにより高圧燃料を供給し、噴射時期制御手段により該機関の運転状態に応じて該噴射弁の作動時期を制御するとともに、燃料噴射量制御手段により該機関の運転状態と該噴射弁の作動時期とに基づき該噴射弁からの燃料噴射量を制御している。
また、特許文献2所載の技術では、所定の噴射量での燃料圧と噴射期間との関係を表す燃料噴射弁の噴射特性に基づきその噴射特性上で近似される一次関数を用い、その都度の燃料圧に応じて噴射期間を演算している。
特開2000−213397号公報 特開2004−036491号公報
筒内噴射エンジンにおいてコモンレール内燃圧を最適化するために燃圧を可変制御することに対し、各種技術が提案されている。
筒内噴射エンジンにおいて、最適な燃焼を実現するためには、噴射開始時期、燃圧の最適化に加え、噴射終了時期の最適化が必要である。噴射終了時間が遅い場合、点火時期までの時間が短いため、燃料の霧化・混合が悪く、燃焼の悪化を招く。また、噴射信号時期が他の気筒の燃焼制御と重なってしまい、最適な制御性能を出せない可能性がある。
従来の技術は、ある運転状態において目標燃圧が一元的に設定されており、初期状態での最適化はされていたが、燃料噴射弁等の経年変化による噴射終了時期の変化には対応することが考慮されていなかった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、目標燃圧の設定に噴射終了時期を考慮し、常時目標燃圧を演算することにより、最適な燃焼状態を実現する。このことにより、燃焼の安定化及び燃費・排出ガス性能の改善に貢献する内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することである。
前記目的を達成すべく、本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、基本的には、内燃機関の燃焼室内へ燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁に燃料を圧送する燃料ポンプと、前記燃料噴射弁に供給する燃料を貯蔵する燃料蓄圧室と、前記蓄圧室内の圧力を検出する装置と、前記蓄圧室内の圧力を制御する制御装置と、前記燃料噴射弁からの噴射量を制御する制御装置とを備えた内燃機関の制御装置において、噴射終了タイミングが規定クランク角以降となる場合には、前記蓄圧室内の圧力または空燃比または吸入空気量の少なくとも一つを変化させる手段を有すること、噴射終了タイミングが規定クランク角以降となる場合には、前記蓄圧室内の圧力を上げること、前記蓄圧室内の圧力を上げた場合、圧力の上限値を有すること、前記蓄圧室内の圧力を上げた場合、噴射開始時期を遅角すること、噴射終了タイミングが規定クランク角以降となる場合には、空燃比をリーンにすること、空燃比をリーンにした場合、空燃比をリーンにする限度値を有すること、噴射終了タイミングが規定クランク角以降となる場合には、吸入空気量を下げること、前記蓄圧室内の圧力または空燃比または吸入空気量の少なくとも一つを変化させた場合の変化情報を制御装置内に記憶する手段を有すること、を特徴とする内燃機関の制御装置とする。
前記の如く構成された本発明の内燃機関の制御装置は、燃料噴射終了時期が遅くなることによる、筒内混合気状態の悪化、他気筒の干渉を回避することを可能とするので、燃料システムの安定化、燃焼の安定化及び排出ガス性能の改善に貢献することができる。
以上の説明から理解されるように、本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、噴射終了時期が規定値を超えないように制御することにより霧化時間を確保し、筒内の燃料と空気の混合状態を良好化出来、燃焼の安定化及び排出ガス性能の改善を図ることが出来る。
本実施形態の内燃機関の燃料噴射制御装置を備えたエンジンの全体構成図である。 図1のエンジン制御装置の内部構成図である。 図1の高圧燃料ポンプを備えた燃料系システムの全体構成図である。 図3の高圧燃料ポンプの縦断面図である。 図3の高圧燃料ポンプの動作タイミングチャートである。 図5の動作タイミングチャートの補足説明図である。 図1の内燃機関制御装置による本発明制御ブロック図である。 図1の内燃機関制御装置による本発明制御のフローチャートである。 図1の内燃機関制御装置による本発明制御のフローチャートである。 図1の内燃機関制御装置による本発明制御のフローチャートである。 本発明制御のパラメータを説明した図である。 図1の内燃機関制御装置による本発明制御のフローチャートである。 図1の内燃機関制御装置による本発明制御のフローチャートである。 本発明の効果の一例を示す図である。
以下、図面に基づき本発明の内燃機関における燃料噴射制御装置の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態の筒内噴射エンジン507の制御システム全体構成を示したものである。筒内噴射エンジン507は4気筒からなり、各シリンダ507bに導入する空気は、エアクリーナ502の入口部から取り入れられ、空気流量計(エアフロセンサ)503を通り、吸気流量を制御する電制スロットル弁505aが収容されたスロットルボディ505を通ってコレクタ506に入る。前記コレクタ506に吸入された空気は、エンジン507の各シリンダ507bに接続された各吸気管501に分配された後、ピストン507a、前記シリンダ507b等によって形成される燃焼室507cに導かれる。また、前記エアフロセンサ503からは、前記吸気流量を表す信号が本実施形態の燃料噴射制御装置を有するエンジン制御装置(コントロールユニット)515に出力されている。さらに、前記スロットルボディ505には、電制スロットル弁505aの開度を検出するスロットルセンサ504が取り付けられており、その信号もコントロールユニット515に出力されるようになっている。
一方、ガソリン等の燃料は、燃料タンク50から低圧燃料ポンプ51により一次加圧されて燃圧レギュレータ52により一定の圧力(例えば3kg/cm2)に調圧されるとともに、後述する高圧燃料ポンプ1でより高い圧力(例えば50kg/cm2)に2次加圧され、コモンレール53を介して各シリンダ507bに設けられている燃料噴射弁(以下、インジェクタと呼ぶ)54から燃焼室507cに噴射される。前記燃焼室507cに噴射された燃料は、点火コイル522で高電圧化された点火信号により点火プラグ508で着火される。
エンジン507のクランク軸507dに取り付けられたクランク角センサ(以下ポジションセンサと呼ぶ)516は、クランク軸507dの回転位置を表す信号をコントロールユニット515に出力し、また、排気弁526の開閉タイミングを可変にする機構を備えたカム軸(図示省略)に取り付けられたクランク角センサ(以下フェーズセンサと呼ぶ)511は、前記カム軸の回転位置を表す角度信号をコントロールユニット515に出力するとともに、排気弁526のカム軸の回転に伴って回転する高圧燃料ポンプ1のポンプ駆動カム100の回転位置を表す角度信号をもコントロールユニット515に出力する。
前記コントロールユニット515の主要部は、図2に示すように、MPU603、EP−ROM602、RAM604及びA/D変換器を含むI/OLSI601等で構成され、ポジションセンサ516、フェーズセンサ511、水温センサ517、並びに燃圧センサ56を含む各種のセンサ等からの信号を入力として取り込み、所定の演算処理を実行し、この演算結果として算定された各種の制御信号を出力し、アクチュエータである高圧ポンプソレノイド200、前記各インジェクタ54及び点火コイル522等に所定の制御信号を供給して、燃料吐出量制御、燃料噴射量制御及び点火時期制御等を実行するものである。
図3は、前記高圧燃料ポンプ1を備えた燃料系システムの全体構成図を示し、図4は、前記高圧燃料ポンプ1の縦断面図を示している。
前記高圧燃料ポンプ1は、燃料タンク50からの燃料を加圧してコモンレール53に高圧の燃料を圧送するものであり、燃料吸入通路10、吐出通路11、加圧室12が形成されている。加圧室12には、加圧部材であるプランジャ2が摺動可能に保持されている。吐出通路11には、下流側の高圧燃料を加圧室に逆流させないために吐出弁6が設けられている。また、吸入通路10には、燃料の吸入を制御する電磁弁8が設けられている。電磁弁8はノーマルクローズ型の電磁弁であり、非通電時に閉弁方向に力が作用し、通電時には開弁方向に力が作用する。
燃料はタンク50から低圧ポンプ51にてポンプ本体1の燃料導入口に、プレッシャレギュレータ52によって一定の圧力に調圧されて導かれる。その後、ポンプ本体1にて加圧され、燃料吐出口からコモンレール53に圧送される。コモンレール53には、インジェクタ54、圧力センサ56、圧力調整弁(以下リリーフ弁と呼ぶ)55が装着されている。リリーフ弁55はコモンレール53内の燃圧が所定値を超えた際に開弁し、燃圧上昇による高圧配管系の破損を防止することを目的としている。
インジェクタ54は、エンジンの気筒数にあわせて装着されており、コントロールユニット515から与えられる駆動電流に従って燃料を噴射する。圧力センサ56は取得した圧力データをコントロールユニット515に出力する。コントロールユニット515は各種センサから得られるエンジン状態量(例えばクランク回転角、スロットル開度、エンジン回転数、燃料圧力等)に基づいて適切な噴射燃料量や燃料圧力等を演算し、ポンプ1やインジェクタ54を制御する。
プランジャ2は、エンジン507における排気弁526のカム軸の回転に伴って回転するポンプ駆動カム100に圧接されたリフタ3を介して往復動し、加圧室12の容積を変化させている。プランジャ2が下降して加圧室12の容積が拡大すると、電磁弁8が開弁し、燃料吸入通路10から加圧室12に燃料が流入する。このプランジャ2が下降する行程を以下、吸入行程と記す。プランジャ2が上昇し、電磁弁8が閉弁すると、加圧室12内の燃料は昇圧され、吐出弁6を通過してコモンレール53へ圧送される。このプランジャ2が上昇する行程を以下、圧縮行程と記す。
図5は、前記高圧燃料ポンプ1の動作タイミングチャートを示している。なお、ポンプ駆動カム100で駆動するプランジャ2の実際のストローク(実位置)は、図6に示すような曲線になるが、上死点と下死点の位置を分かり易くするために、以下、プランジャ2のストロークを直線的に表すこととする。
圧縮行程中に電磁弁8が閉じれば、吸入行程中に加圧室12に吸入された燃料は加圧され、コモンレール53側へ吐出される。もし圧縮行程中に電磁弁8が開弁していれば、その間、燃料は吸入通路10側へ押し戻され、加圧室12内の燃料はコモンレール53側へは吐出されない。このように、ポンプ1の燃料吐出は電磁弁8の開閉によって操作される。電磁弁8の開閉はコントロールユニット515によって操作される。
電磁弁8は弁体5、弁体5を閉弁方向に付勢するばね92、ソレノイド200、アンカ91を構成部品として有する。ソレノイド200に電流が流れると、アンカ91に電磁力が発生して図中右側に引き寄せられ、アンカ91と一体に形成された弁体5が開弁する。ソレノイド200に電流が流れないと、弁体5を閉弁方向に付勢するばね92により、弁体5は閉じる。電磁弁8は駆動電流を流さない状態で閉弁する構造の弁であるため、ノーマルクローズ型の電磁弁と称する。
吸入行程中は、加圧室12の圧力が吸入通路10の圧力よりも低くなり、その圧力差によって弁体5が開弁し、燃料が加圧室12に吸入される。このとき、ばね92は弁体5を閉弁方向に付勢するが、圧力差による開弁力の方が大きくなるように設定されているため、弁体5は開弁する。ここで、もしソレノイド200に駆動電流が流れていれば、磁気吸引力が開弁方向へ作用して、弁体5は更に開弁しやすくなる。
一方、圧縮行程中は加圧室12の圧力の方が吸入通路10よりも高くなるため、弁体5を開弁させる差圧は発生しない。ここで、ソレノイド200に駆動電流が流れていなければ、弁体5を閉弁方向に付勢するばね力などにより、弁体5は閉弁する。一方、ソレノイド200に駆動電流が流れ十分な磁気吸引力が発生していれば、磁気吸引力により弁体5は開弁方向に付勢される。
よって、吸入行程中に電磁弁8のソレノイド200に駆動電流を与え始め、圧縮行程中も与え続けると、弁体5は開弁保持される。その間、加圧室12内の燃料は低圧通路10に逆流するため、燃料はコモンレール内へ圧送されない。一方、圧縮行程中あるタイミングで駆動電流を与えるのを止めると、弁体5は閉弁し、加圧室12内の燃料が加圧され、吐出通路11側へ吐出される。駆動電流を与えるのを止めるタイミングが早いと、加圧される燃料の容量が大きく、タイミングが遅いと、加圧される燃料の容量が小さくなる。よって、コントロールユニット515は弁体5が閉じるタイミングを制御することにより、ポンプ1の吐出流量を制御することができる。
さらに、圧力センサ56の信号に基づき、コントロールユニット515にて適切な通電OFFタイミングを演算し、ソレノイド200をコントロールすることにより、コモンレール53の圧力を目標値にフィードバック制御させることができる。
ここでは、例としてノーマルクローズ型の電磁弁を備えたポンプ1によるコモンレール53の圧力制御について説明したが、駆動電流を流した状態で閉弁する構造の、いわゆるノーマルオープン型の電磁弁により吐出流量を制御するポンプを用いてもよい。 図7は、前記燃料噴射制御装置を有するコントロールユニット515のMPU603が実施する高圧燃料ポンプ1の制御ブロック図の一態様である。前記燃料噴射制御装置は、燃圧センサ56からの信号をフィルタ処理して実燃圧を出力する燃圧入力処理手段701、目標燃圧を演算する目標燃圧演算手段702、ポンプの吐出流量を制御するための位相パラメータを演算するポンプ制御角度演算手段703、ポンプ駆動信号であるオープン電流制御用デューティ信号のパラメータを演算するポンプ制御DUTY演算手段704、筒内噴射エンジン507の状態を判定してポンプ制御モードを遷移させるポンプ状態遷移判定手段705、ソレノイド200に前記デューティ信号から生成される電流を与えるソレノイド駆動手段706から構成される。
図8に本発明の一実施例の目標燃圧演算手段702の制御フローチャートを示す。ステップ801は、割込み処理であり、例えば10ms周期またはポジションセンサ516の角度周期で演算する。ステップ802では、目標燃圧基本値(BASETFP)を演算する。目標燃圧基本値は、例えばエンジン回転数と負荷のマップから参照する。ステップ803、804で噴射開始時期(ITSTART)およびインジェクタからの燃料噴射量(INJQ)を読込み、ステップ805において基本噴射終了時期(BASEITEND)を演算する。基本噴射終了時期(BASEITEND)は、燃料噴射量(INJQ)と目標燃圧基本値(BASETFP)から噴射期間を求め、噴射開始時期(ITSTART)を加えることにより演算することが出来る。ステップ806では、目標噴射終了時期(TITEND)を演算する。目標噴射終了時期(TITEND)は、その時期以前に噴射が終了していれば、点火タイミングにおける燃料霧化状態が良好を保てる時期を設定する。例えば、噴射した燃料が燃焼室内で十分に霧化・拡散するまでに要する時間を予め計測・設定しておき、点火タイミングと当該設定値に基づいて目標噴射終了時期(TITEND)を算出することができる。
ステップ807において、基本噴射終了時期(BASEITEND)と目標噴射終了時期(TITEND)の比較を実施する。基本噴射終了時期(BASEITEND)が目標噴射終了時期(TITEND)よりも早い場合は、ステップ808に進み目標燃圧(TFP)を目標燃圧基本値(BASETFP)とする。図11に基本噴射終了時期(BASEITEND)が目標噴射終了時期(TITEND)よりも早い場合についての各時期の関係図を示す。
ステップ807において、基本噴射終了時期(BASEITEND)が目標噴射終了時期(TITEND)よりも遅い場合、ステップ809に進み目標燃圧再計算値(RECALTFP)を演算する。目標燃圧再計算値(RECALTFP)は、噴射終了時期が目標噴射終了時期(TITEND)よりも早くなるような燃圧を設定する。ステップ810において、目標燃圧(TFP)を目標燃圧再計算値(RECALTFP)として、ステップ811のリターンへ進む。
図9にステップ809:目標燃圧再計算値(RECALTFP)演算手段における一実施例のフローチャートを示す。ステップ901は、割込み処理であり、例えば10ms周期または角度周期で演算する。ステップ902から905において、エンジン回転数(ENGSP)、噴射開始時期(ITSTART)、燃料噴射量(INJQ)、目標噴射終了時期(TITEND)を読込む。そして、ステップ906において目標燃圧再計算値(RECALTFP)を演算する。目標燃圧再計算値(RECALTFP)は、
噴射開始時期(ITSTART)と目標噴射終了時期(TITEND)の差分期間に、INJQの燃料量を噴射するために必要な燃圧とする。インジェクタ54から噴射される単位時間当たりの燃料量は、コモンレール53の燃圧の増加に対応して増加するため、差分期間にINJQの燃料量を噴射するために、目標燃圧再計算値(RECALTFP)は目標燃圧基本値(BASETFP)よりも高い値となるよう演算される。
ステップ907において、目標燃圧上限値(MAXTFP)を読込む。目標燃圧上限値(MAXTFP)は、例えばコモンレール53の破損やインジェクタ54から燃焼室への燃料漏れなどの異常が生じないような、システムとして対応可能な最高燃圧を設定する。
ステップ908において、目標燃圧再計算値(RECALTFP)と目標燃圧上限値(MAXTFP)を比較する。目標燃圧再計算値(RECALTFP)が目標燃圧上限値(MAXTFP)より低い場合は、ステップ909に進み、目標燃圧再計算値(RECALTFP)を出力する。目標燃圧再計算値(RECALTFP)が目標燃圧上限値(MAXTFP)より高い場合は、ステップ910に進み、目標燃圧再計算値(RECALTFP)を目標燃圧上限値(MAXTFP)とし、出力する。このとき、目標噴射終了時期(TITEND)までにINJQの燃料量が噴射終了することは必ずしも保障されないが、目標燃圧基本値(BASETFP)のまま噴射を実行するよりも実際の噴射終了時期は進角され、燃料霧化状態は改善する。加えて、目標燃圧が目標燃圧基本値(TITEND)よりも上昇する場合は、噴射開始時期(ITSTART)を遅角させても良い。これは、燃圧を上げることにより噴射到達距離が伸び、到達距離が伸びることによるピストン等への燃料付着を回避するためである。
図10にステップ809:目標燃圧再計算値(RECALTFP)演算手段における第2の実施例のフローチャートを示す。図10では、図9に示した制御に加え、ステップ1002において目標燃圧再計算値(RECALTFP)を記憶する手段を有する。目標燃圧再計算値(RECALTFP)は、例えばRAM604等の記憶領域に格納され、また逐次更新される。この機能を有することにより、早期に目標とする燃焼状態に変更することが可能となり、エンジン性能の向上に貢献する。
また、図12、図13に本発明の第3、第4の実施例を示す。基本噴射終了時期(BASEITEND)を目標噴射終了時期(TITEND)よりも早める手段として、目標空燃比をリーン側に設定する方法(図12)、吸入空気量を減少させる方法(図13)がある。このようにすることで、INJQの燃料量自体を減少させ、結果的に基本噴射終了時期(BASEITEND)を進角することができる。図12の実施例および図13の実施例においても、第1の実施例における目標燃圧上限値(MAXTFP)のように、目標空燃比をリーン側にする限界値や、吸入空気量を減少させる限界値を設定してよい。
加えて、本発明に記載の噴射終了時期は、1噴射の噴射終了時期に限らず、1行程に複数回の噴射をする多段噴射を実施している場合には、最終噴射の噴射終了時期を示す。
以上のように、本発明の実施形態は、上記の構成によって次の機能を奏するものである。
実施形態のコントロールユニット515は、シリンダ507bに備えられたインジェクタ54と、前記インジェクタ54に燃料を圧送する高圧燃料ポンプ1とコモンレール53と燃圧センサ56とを有する筒内噴射エンジン507の制御装置であって、噴射終了時期が規定値を超えないように制御することにより霧化時間を確保し、筒内の燃料と空気の混合状態を良好化出来、燃焼の安定化及び排出ガス性能の改善を図ることが出来る。
また、噴射終了時期を他気筒の制御と干渉させないことにより、システムの安定化を図ることが出来る。
本発明の効果の一例を図14により述べる。図14に噴射量が増量された場合の従来例および本発明のタイムチャートを示す。従来例では、噴射量が変化しても目標燃圧が変化しない場合が有り、この場合、噴射終了時期が遅くなりエンジン燃焼室内の混合気状態が悪化し、PN(Particulate Number)が増える。
一方、本発明では噴射量が変化した場合、噴射終了時期が遅くならないように制御するため、混合気状態を良好に保つことが出来、PN増加を招くことは無い。このように本発明では燃焼の安定化及び排出ガス性能の改善を図ることが出来る。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱することなく設計において種々の変更ができるものである。
1 高圧燃料ポンプ
3 リフタ
4 下降ばね
8 電磁弁
51 低圧燃料ポンプ
53 コモンレール
54 インジェクタ
56 燃圧センサ
507 筒内噴射エンジン
515 コントロールユニット
701 燃圧入力処理手段
702 目標燃圧演算手段
703 ポンプ制御角度演算手段
704 ポンプ制御デューティ演算手段
705 ポンプ状態遷移判定手段
706 ソレノイド駆動手段

Claims (6)

  1. 内燃機関の燃焼室内へ燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁に供給する燃料を貯蔵する燃料蓄圧室と、
    前記燃料蓄圧室に燃料を圧送する燃料ポンプと、
    を備えた内燃機関を制御する制御装置において、
    前記制御装置は、内燃機関の運転状態に基づき前記燃料噴射弁の噴射開始時期と噴射終了時期とを制御する燃料噴射時期制御手段と、
    前記燃料噴射時期制御手段による噴射終了時期が規定時期以降とならないように、前記燃料蓄圧室内の圧力を変化させる、又は前記燃焼室へ吸入する空気量を減少させる制御のうちの少なくとも一つを行う噴射終了時期可変手段と、を有することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記噴射終了時期可変手段は、前記燃
    料噴射時期制御手段による噴射終了時期が規定時期以降とならないように、前記蓄圧室内
    の圧力を上げることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、前記蓄圧室内の圧力を上げた場合、圧
    力の上限値を有することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項2または3いずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記蓄圧室内の
    圧力を上げた場合、噴射開始時期を遅角することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1からいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記蓄圧室内の圧
    または吸入空気量の少なくとも一つを変化させた場合の変化情報を制御装
    置内に記憶する手段を有することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1から5いずれか一項記載の制御装置において、前記内燃機関の運転状態に基づき前記燃料蓄圧室内の目標燃料圧力を演算する目標燃料圧力演算手段と、
    前記燃料噴射時期制御手段による噴射終了時期が規定時期以降とならないように、前記燃料圧力演算手段による目標燃料圧力を再演算する目標燃料圧力再演算手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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