JP4100066B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コモンレール等の蓄圧配管に高圧燃料を蓄え、その高圧燃料を燃料噴射弁を通じてエンジンに噴射供給するための燃料噴射制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ディーゼルエンジン用の燃料噴射装置として、コモンレールに高圧燃料を蓄え、その高圧燃料を燃料噴射弁の開弁と共にエンジンに噴射供給するものが知られている。当該燃料噴射装置では、サプライポンプと称される燃料ポンプからコモンレールに燃料が圧送され、コモンレール内が所定の燃料圧(コモンレール圧)に保持されるようになっている。
【0003】
コモンレール圧は燃料の噴射圧であり、所望とする噴射量指令値を実現するには、このコモンレール圧に応じて燃料噴射弁による噴射期間を決定する必要がある。この場合、コモンレール圧が逐次変化することを考えると、実際の噴射期間でのコモンレール圧をモニタし、そのコモンレール圧に応じて噴射期間を決定することが望ましく、噴射開始に同期してコモンレール圧を取り込むことが考えられている。具体的には、噴射開始時においてコモンレール圧の検出値(アナログ値)がA/D変換され、そのA/D値を用いて噴射期間が算出される。そして、この噴射期間の終了時に燃料噴射弁の駆動信号がOFFされる。この技術によれば、コモンレール圧が安定していない時(すなわち変動時)であっても、噴射期間中の実際の噴射圧に近い燃料圧を使うことができ、噴射量制御の制御性が良好に維持できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、燃料噴射弁の駆動信号のON出力を開始してから停止するまでの期間に、
・駆動信号の出力開始、
・コモンレール圧のA/D変換、
・コモンレール圧及び噴射量指令値に基づく噴射終了時刻の算出(マップ演算)、
・駆動信号の出力停止、
といった多くの演算を行う必要がある。特に、マップ演算に要する時間が長く、駆動信号の出力期間に占める割合が大きくなる。従って、上記の多くの演算を行うには、燃料噴射弁の駆動信号の幅(出力期間)をある程度長くする必要がある。別の表現をすれば、駆動信号の出力期間が短い場合、すなわち噴射量が微少な場合には、前記各種演算を行うことが困難になる。
【0005】
近年では、排気ガス規制の強化に伴う排気ガスクリーン化のため噴射圧の高圧化、及び少量噴射時における噴射量制御性の向上が要望されており、この要望に応えるべく、電磁ソレノイドを用いた従来の燃料噴射弁に代えて、ピエゾ素子(圧電素子)等を用いた高応答の燃料噴射弁の採用が検討されている。この場合、応答性が向上し無効噴射時間が短くなることから駆動信号の短縮化が可能となるが、既存の技術では駆動信号の短縮化に十分に応えることができないという問題が生じる。この対策として一般的にマイクロコンピュータの性能を上げることが考えられるが、コストアップを招くという問題が生じる。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、噴射期間の演算時間を短縮し、ひいては微少噴射量であってもその制御性を確保することができる燃料噴射制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の燃料噴射制御装置では、燃料ポンプにて圧縮した燃料を蓄圧配管にて蓄え、該蓄圧配管内の高圧燃料を燃料噴射弁を通じてエンジンに噴射供給することを前提とする。そして、燃料圧検出手段は、蓄圧配管内の燃料圧を検出する。噴射量制御手段は、その都度の噴射量指令値及び燃料圧に応じた噴射期間にて燃料噴射弁を駆動する。また特に、前記噴射量制御手段は、所定の噴射量での燃料圧と噴射期間との関係を表す燃料噴射弁の噴射特性に基づきその噴射特性上で近似される一次関数を用い、燃料噴射弁による噴射開始に同期して若しくは当該噴射中にその時の燃料圧に基づき噴射期間を算出する。なお、噴射期間を算出することは、噴射終了の時刻を算出することと一義的な対応関係にあるものとする。
【0008】
要するに、噴射量一定の条件下では、燃料噴射弁の噴射特性が予め決まり(図3の噴射特性LX参照)、その噴射特性は、燃料圧の範囲を指定することで一次関数で近似できる。この場合、一次関数を用いて噴射期間を算出することにより、従来2次元マップを用いていた場合に比べて演算が簡易になり、演算時間を短縮することができる。それ故、微少時間での燃料噴射が可能となり、その制御性を確保することができる。なおこのとき、マイクロコンピュータの性能を上げる必要もない。
また、請求項1に記載の燃料噴射制御装置では、前記一次関数の傾き及びオフセットを示す定数項は、燃料噴射弁の噴射開始直前に検出された直前燃料圧に基づいて用意され、前記燃料噴射弁による噴射開始に同期して若しくは当該噴射中にその時の燃料圧に基づき設定される。この場合、実際の噴射時における燃料圧を反映して噴射期間を決めることができ、噴射量制御の制御性が向上する。また、定数項は、直前燃料圧に基づいて事前に用意される。
【0009】
請求項2に記載の発明では、燃料圧が所定間隔で区分され、その区分された範囲毎に前記一次関数が付加される。この場合、その都度の燃料圧がどの範囲に属するかを判断することで、適正な一次関数が選択できる。
【0012】
噴射開始前に燃料圧(直前燃料圧)を検出することで、その直前燃料圧の検出時から実際の噴射開始までに燃料圧が変化することが考えられる。この場合、請求項3に記載したように、前記直前燃料圧を検出した際、その後の燃料噴射時までの燃料圧の変化を予測し、燃料圧変化の予測の範囲内で一又は複数の定数項を用意すると良い。又は、請求項4に記載したように、前記直前燃料圧の検出から燃料噴射時までの予測の燃料圧変化が大きいほど、多くの定数項を用意すると良い。
請求項5に記載の発明では、前記直前燃料圧を検出した際に複数の定数項が用意された場合、その複数の定数項の中から、前記燃料噴射弁による噴射開始に同期して若しくは当該噴射中にその時の燃料圧に基づき、1つの定数項が設定される。
【0013】
燃料ポンプによる燃料の圧送中は燃料圧が変化し、僅かな時間であっても燃料圧の変化が生じる。また、その変化の程度は燃料圧送量に応じて変わる。そこで、請求項6に記載したように、燃料ポンプから蓄圧配管への燃料圧送状態に基づいて、前記直前燃料圧の検出から燃料噴射時までの燃料圧の変化を予測すると良い。
【0014】
また、請求項7に記載の発明では、前記直前燃料圧を検出した際、制御テーブルを参照して一次関数の定数項を取り出すと共にその定数項をRAMに格納し、噴射期間の算出に際し、前記RAM内の定数項を読み出して噴射期間の演算に用いる。この場合、制御テーブルの検索が噴射開始よりも前に行われ、定数項がRAMに事前に格納される。それ故、噴射開始時における演算時間の短縮が確実に実現できる。
【0015】
更に、請求項8に記載の発明では、前記一次関数の定数項を設定した制御テーブルをROM内に格納しておき、電源投入時に前記ROM内の制御テーブルをRAMへ複写し、RAM内の制御テーブルを用いて噴射期間の算出を行う。この場合、より一層の演算時間短縮を図ることができる。
【0016】
また、請求項9に記載したように、ROMからRAMへの制御テーブルの複写を定期的に或いは必要に応じて実施すると良い。この場合、仮にRAMデータが破壊されたとしても、新たに正常なデータをRAMに取り込むことができ、制御の信頼性が向上する。
請求項10及び11に記載の燃料噴射制御装置では、燃料ポンプにて圧縮した燃料を蓄圧配管にて蓄え、該蓄圧配管内の高圧燃料を燃料噴射弁を通じてエンジンに噴射供給することを前提とする。そして、燃料圧検出手段は、蓄圧配管内の燃料圧を検出する。噴射量制御手段は、その都度の噴射量指令値及び燃料圧に応じた噴射期間にて燃料噴射弁を駆動する。また特に、前記噴射量制御手段は、所定の噴射量での燃料圧と噴射期間との関係を表す燃料噴射弁の噴射特性に基づきその噴射特性上で近似される一次関数を用い、その都度の燃料圧に応じて噴射期間を算出する。なお、噴射期間を算出することは、噴射終了の時刻を算出することと一義的な対応関係にあるものとする。
要するに、噴射量一定の条件下では、燃料噴射弁の噴射特性が予め決まり(図3の噴射特性LX参照)、その噴射特性は、燃料圧の範囲を指定することで一次関数で近似できる。この場合、一次関数を用いて噴射期間を算出することにより、従来2次元マップを用いていた場合に比べて演算が簡易になり、演算時間を短縮することができる。それ故、微少時間での燃料噴射が可能となり、その制御性を確保することができる。なおこのとき、マイクロコンピュータの性能を上げる必要もない。
燃料噴射弁の噴射開始直前に直前燃料圧を検出し、該検出した直前燃料圧に基づいて前記一次関数の傾き及びオフセットを示す定数項の値を算出する。つまり、一次関数の定数項(傾き及びオフセット)は、事前に演算しておくのが望ましく、かかる場合、直前噴射圧に基づいて定数項を算出すると良い。
噴射開始前に燃料圧(直前燃料圧)を検出することで、その直前燃料圧の検出時から実際の噴射開始までに燃料圧が変化することが考えられる。この場合、請求項10及び11に記載したように、前記直前燃料圧を検出した際、その後の燃料噴射時までの燃料圧の変化を予測し、燃料圧変化の予測の範囲内で一又は複数の一次関数を設定する。
又、請求項10に記載の燃料噴射制御装置では、前記直前燃料圧の検出から燃料噴射時までの予測の燃料圧変化が大きいほど、多くの一次関数を設定する。
燃料ポンプによる燃料の圧送中は燃料圧が変化し、僅かな時間であっても燃料圧の変化が生じる。また、その変化の程度は燃料圧送量に応じて変わる。そこで、請求項11に記載の燃料噴射制御装置では、燃料ポンプから蓄圧配管への燃料圧送状態に基づいて、前記直前燃料圧の検出から燃料噴射時までの燃料圧の変化を予測する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態では、ディーゼルエンジン用のコモンレール式燃料噴射制御装置として本発明を具体化しており、該制御装置の構成及び作用を以下に説明する。
【0018】
図1は、コモンレール式燃料噴射制御装置の概要を示す構成図である。図1において、多気筒ディーゼルエンジン(以下、エンジンという)10には各気筒の燃焼室に対応する複数の電磁式インジェクタ(燃料噴射弁)11が配設され、これらインジェクタ11には各気筒共通のコモンレール(蓄圧配管)12が接続されている。コモンレール12にはサプライポンプ(燃料ポンプ)13が接続され、サプライポンプ13の駆動に伴い噴射圧相当の高圧燃料がコモンレール12に連続的に蓄圧される。サプライポンプ13には、フィードポンプ14を経由して燃料タンク15から低圧燃料が吸入されるようになっている。
【0019】
なお、インジェクタ11は、電磁ソレノイドを用いたものの他、ピエゾ素子を用いたものであっても良い。ピエゾ駆動式のインジェクタの場合、応答性が良いために無効噴射時間が短くなることからインジェクタが高応答となり、駆動信号の短縮化が可能となる。
【0020】
また、コモンレール12には、その内部の燃料圧(コモンレール圧)を検出するためのレール圧センサ16が設けられている。このコモンレール圧はインジェクタ11より噴射される燃料の噴射圧でもある。
【0021】
ECU20は、CPU22、フラッシュROM23、RAM24等からなる周知のマイコン(マイクロコンピュータ)21を備える。ECU20には、上記レール圧センサ16により検出したコモンレール圧の他、図示しない各種センサから回転角信号やアクセル開度信号等が入力される。コモンレール圧の検出値やアクセル開度値はA/D変換器25により逐次A/D変換される。回転角信号は、図示しない波形整形回路において等クランク角間隔(例えば10°CA間隔)のパルス信号(以下、NE信号という)に波形整形される。このNE信号によりエンジン回転数の演算や角度同期の割り込みの発生が行われる。
【0022】
マイコン21内のCPU22は、エンジン回転数やアクセル開度等のエンジン運転情報に基づいて最適な噴射量指令値及び噴射期間(インジェクタ11の通電期間)を決定し、それに応じてインジェクタ駆動信号をインジェクタ11に出力する。インジェクタ11は駆動信号に従い駆動され、それにより各燃焼室へ燃料が噴射供給される。なお本実施の形態では、レール圧センサ16が特許請求の範囲に記載した「燃料圧検出手段」に相当し、CPU22が同「噴射量制御手段」に相当する。
【0023】
また、CPU22は、その時々のエンジン回転数や噴射量指令値に基づきコモンレール圧(噴射圧)の目標値を算出し、実際のコモンレール圧(検出値)が目標値となるようにコモンレール圧を制御する。実際には、目標値との圧力偏差からサプライポンプ13の燃料吐出量を決定し、それに応じてサプライポンプ13の図示しない燃料制御弁(PCV)の開度を制御する。
【0024】
次に、上記CPU22による噴射量制御の詳細な内容について説明する。先ずはじめに、燃料噴射時の基本動作を図2のタイムチャートに従い説明する。図2では、コモンレール圧がほぼ一定となる状態で燃料噴射が行われる事例を(a)に、コモンレール圧の変化途中で燃料噴射が行われる事例を(b)に、それぞれ示す。
【0025】
図2の(a)において、コモンレール圧は、サプライポンプ13による燃料の圧送やインジェクタ11による燃料噴射等に応じて変動する。すなわち、サプライポンプ13による燃料圧送時にはその圧送量に応じた傾きでコモンレール圧が上昇し、インジェクタ11による燃料噴射時には、燃料圧送分を差し引いた分だけコモンレール圧が下降する。
【0026】
NE信号は、10°CA毎の立ち上がりエッジが有効エッジとして扱われ、図にはNEエッジとして立ち上がりエッジのみを示す。この場合、所定角度での有効エッジに同期して角度同期の割り込みが発生する。例えばタイミングt1の割り込みでは、噴射開始時刻がタイマにセットされ、その噴射開始時刻となるタイミングt2でインジェクタ駆動信号がONされる。これによりインジェクタ11による燃料噴射が開始される。なお厳密には、インジェクタ駆動信号のON時刻と噴射開始時刻とは相違し、電気的又は機械的な遅れにより後者の方が若干遅れるが、ここでは便宜上同等に取り扱うこととする(後述の噴射終了時刻も同様)。
【0027】
また、タイミングt2では、噴射量指令値に応じて噴射期間τが算出されると共に、その噴射期間τに応じて噴射終了時刻が算出される。そして、その噴射終了時刻がタイマにセットされ、噴射終了時刻となるタイミングt3でインジェクタ駆動信号がOFFされる。これによりインジェクタ11による燃料噴射が終了される。タイミングt4〜t6の動作も同様である。タイミングt2〜t3での噴射とタイミングt5〜t6での噴射とは、例えばパイロット噴射とメイン噴射との関係にある。
【0028】
ところで、これまでの既存の技術では、タイミングt2で噴射終了時刻を演算する際、噴射量指令値と噴射開始時のコモンレール圧(図のPCRINJ)とに基づいてマップ演算にて噴射終了時刻が算出される。しかしながら、これではマップ演算に要する時間が長いことから、噴射終了時刻の算出に要する時間も長くなる。そこで本実施の形態では、タイミングt2における噴射終了時刻の演算時間を短縮すべく、単純な一次関数演算により噴射終了時刻を演算することとしている。
【0029】
つまり、噴射開始時刻となるタイミングt2よりも前、すなわちタイミングt1でコモンレール圧(図のPCRBI)が検出される。以下の説明では便宜上、噴射開始前(例えばタイミングt1)でのコモンレール圧を直前レール圧PCRBIとし、噴射開始時(例えばタイミングt2)でのコモンレール圧を噴射時レール圧PCRINJとする。直前レール圧PCRBIが「直前燃料圧」に相当する。また、タイミングt1では、直前レール圧PCRBIに基づいて一次関数演算のための噴射期間演算項TCLAn,TCLBn(定数項に相当)が設定される。
【0030】
そして、噴射開始時刻であるタイミングt2では、噴射時レール圧PCRINJが検出されると共に、次の数式(1)を用いて噴射期間τが算出され、更にその噴射期間τから噴射終了時刻が算出される。
τ=TCLAn×PCRINJ+TCLBn …(1)
この数式(1)は、インジェクタ11の噴射特性に則して設定されるものであり、それを図3を参照して説明する。図3はインジェクタ11の噴射特性を示し、図の横軸はコモンレール圧、縦軸は噴射期間τである。噴射量指令値が一定である場合、コモンレール圧及び噴射期間τは噴射特性LXの関係にある。この場合、図3の(a)に示すように、コモンレール圧の範囲をS1,S2のように指定すれば、その範囲内で噴射特性LXが一次関数(一次直線)で近似できる。例えば、S1の圧力範囲では一次関数L1で近似でき、S2の圧力範囲では一次関数L2で近似できる。
【0031】
故に本実施の形態では、その都度のコモンレール圧(直前レール圧PCRBI)がどの範囲にあるかが判定され、その圧力範囲に応じて適正な一次関数が設定される。そして、この一次関数を用い、その都度のコモンレール圧(噴射時レール圧PCRINJ)に応じて噴射期間τが算出される。
【0032】
因みに、図3の(b)に示すように、コモンレール圧がP0〜P1の範囲にある場合、噴射特性LX上でP0,P1に対応する噴射期間はT0,T1であり、一次関数L1は次の数式で与えられる。
τ=TCLA0×PCRINJ+TCLB0
TCLA0=(T1−T0)/(P1−P0)
TCLB0=T0−TCLA0×P0
また、噴射期間演算項TCLAn,TCLBnは、図4に示す制御テーブルから選択的に取り出される。図4の制御テーブルでは、噴射量指令値をQ0〜Q5とし、圧力範囲をX0〜X5で区分している。なお、X0〜X5は、それ自体が各々P0〜P1,P1〜P2,P2〜P3等の圧力の幅を持つものである。そして、それぞれ該当する噴射量指令値及び圧力範囲(その都度の直前レール圧PCRBIを含む範囲)にて噴射期間演算項TCLAn,TCLBnが取り出される。図中のT00〜T55には、TCLAn及びTCLBnをそれぞれ一組とする数値が設定されている。図4の制御テーブルはフラッシュROM23内に予め格納されている。
【0033】
例えば、噴射量指令値がQ2、直前レール圧PCRBIが圧力範囲X1に属する場合、「T21」に該当する噴射期間演算項TCLAn,TCLBnが取り出される(図4の丸数字1)。
【0034】
ここで、直前レール圧PCRBIと噴射時レール圧PCRINJとが概ね一致する場合、すなわちコモンレール圧の変化がごく僅かである場合、直前レール圧PCRBIから求めた一つの噴射期間演算項TCLAn,TCLBn(例えば、前記T21)をそのまま採用することが可能である。しかしながら、コモンレール圧は種々の条件により逐次変化することが考えられ、その圧力変化を見込んで噴射期間演算項TCLAn,TCLBnを複数取り出しておくのが望ましい。故に、上記の通り噴射量指令値がQ2、直前レール圧PCRBIが圧力範囲X1に属する場合において、コモンレール圧が圧力範囲X2(P2〜P3)にまで変化する可能性があると予測されれば、前記の「T21」に加え、「T22」に該当する噴射期間演算項TCLAn,TCLBnが取り出されるようになっている(図4の丸数字2)。
【0035】
そして、こうして複数の噴射期間演算項TCLAn,TCLBnが取り出されると、噴射時レール圧PCRINJに応じて何れか一つの噴射期間演算項TCLAn,TCLBnが採用される。上記の如くT21及びT22が取り出された場合には、噴射時レール圧PCRINJが圧力範囲X1に属するのであればT21が採用され、噴射時レール圧PCRINJが圧力範囲X2に属するのであればT22が採用される。
【0036】
特に、図2の(b)に示す事例では、サプライポンプ13による燃料圧送が燃料噴射時に重ねて実施されており、コモンレール圧の変化が大きい。それ故、タイミングt11での直前レール圧PCRBIと、タイミングt12での噴射時レール圧PCRINJとが相違する(PCRBI<PCRINJ)。この場合、タイミングt11では、噴射時レール圧PCRINJがどの程度変化するかが予測され、その予測の範囲内で複数の噴射期間演算項TCLAn,TCLBnが取り出される。
【0037】
図4の制御テーブルで説明すると、例えば、噴射量指令値がQ4、直前レール圧PCRBIが圧力範囲X2に属する場合に、燃料噴射時までにコモンレール圧が圧力範囲X4まで変化すると予測されるとする。この場合、T42、T43及びT44に該当する噴射期間演算項TCLAn,TCLBnが取り出される(図4の丸数字3)。このように、コモンレール圧の変化が大きいと予測されるほど、多くの噴射期間演算項TCLAn,TCLBn(一次関数)が設定される。
【0038】
図4の制御テーブルにおいて、制御精度を上げるには当該テーブルにおける圧力範囲(X0〜X5)をより細かく設定すれば良い。但し、圧力範囲を細かくするほど、多くの噴射期間演算項TCLAn,TCLBnを取り出すことが要されることとなる。
【0039】
コモンレール圧がどの程度変化するかは、燃料圧送状態に基づいて予測されれば良く、具体的には、
(1)サプライポンプ13による燃料圧送の有無、
(2)サプライポンプ13による燃料圧送量、
(3)直前レール圧PCRBIの検出時から噴射開始時までの時間、
等を考慮して予測されれば良い。
【0040】
図5は、噴射期間演算項TCLAn,TCLBnの算出ルーチンを示すフローチャートであり、この処理は、燃料噴射開始前においてNEエッジ割り込みとしてCPU22により実施される。前記図2のタイムチャートで言えば、タイミングt1,t4,t11で実施される処理である。
【0041】
図5において、ステップ101では、レール圧センサ16により検出したコモンレール圧(アナログ値)をA/D変換し、続くステップ102では、前記A/D変換した値を直前レール圧PCRBIとする。
【0042】
その後、ステップ103では、噴射量指令値と直前レール圧PCRBIとに基づき、前記図4の制御テーブルを参照して噴射期間演算項TCLAn,TCLBnを算出する。このとき、今現在から実際の燃料噴射時までのコモンレール圧の変化を予測し、その変化の予測分に応じて必要数分の噴射期間演算項TCLAn,TCLBnを取り出しておく。更に、その噴射期間演算項TCLAn,TCLBnをRAM24に格納する(ステップ104)。
【0043】
最後に、ステップ105では、噴射開始時刻をタイマにセットする。なお、噴射開始時刻は、エンジン回転数やアクセル開度等に基づき算出された噴射時期を、時間換算したものである。
【0044】
図6は、噴射終了時刻の算出ルーチンを示すフローチャートであり、この処理は、燃料噴射開始に同期してCPU22により実施される。前記図2のタイムチャートで言えば、タイミングt2,t5,t12で実施される処理である。この図6の処理は、噴射期間演算項の算出(前記図5の処理)よりも優先的に実施されるようになっている。
【0045】
図6において、ステップ201では、レール圧センサ16により検出したコモンレール圧(アナログ値)をA/D変換し、続くステップ202では、前記A/D変換した値を噴射時レール圧PCRINJとする。
【0046】
その後、ステップ203では、RAM24に格納しておいた噴射期間演算項TCLAn,TCLBnと噴射時レール圧PCRINJとに基づき噴射期間τを算出する。
【0047】
具体的には、図7の(a)に示すように、コモンレール圧変化の予測の範囲がP0〜P1及びP1〜P2の2つの範囲である場合、2通りの噴射期間演算項「TCLA1/TCLB1」、「TCLA2/TCLB2」が用意される。これは、図5の処理による。そして、前記ステップ203の処理として図7の(b)を実施する。図7の(b)では、噴射時レール圧PCRINJがP0〜P1の範囲内にあるか否かを判別し(ステップ301)、YESの場合、噴射期間演算項「TCLA1/TCLB1」を用いた一次関数にて噴射期間τを算出する(ステップ302)。また、NOの場合、噴射期間演算項「TCLA2/TCLB2」を用いた一次関数にて噴射期間τを算出する(ステップ303)。
【0048】
図6の最後に、ステップ204では、前記算出した噴射期間τに基づいて噴射終了時刻を算出し、更にその噴射終了時刻をタイマにセットする。図5及び図6の処理により、前記図2の如くインジェクタ駆動信号が操作され、所望の燃料噴射が実現できる。
【0049】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
一次関数を用いて噴射期間τを算出することにより、従来2次元マップを用いていた場合に比べて演算が簡易になり、演算時間を短縮することができる。それ故、微少時間での燃料噴射が可能となり、その制御性を確保することができる。なおこのとき、演算時間の短縮のためにマイコンの性能を上げる必要もない。噴射開始前に、直前レール圧PCRBIに基づいて噴射期間演算項TCLAn,TCLBnを算出するため、仮にその算出に時間を要しても、噴射期間の演算には直接影響は無い。
【0050】
特に、高応答のインジェクタ11を用いる場合であっても、良好な燃料の噴射制御性を維持することができる。また、パイロット噴射+メイン噴射等のようなマルチ噴射(多段噴射)を実施する場合であっても、分割された個々の噴射が適正に実現できる。
【0051】
噴射開始に同期して噴射期間τを算出するので、実際の噴射時における燃料圧を反映して噴射期間τを決めることができる。それ故に、噴射量制御の制御性が向上する。
【0052】
制御テーブルを参照して取り出した噴射期間演算項TCLAn,TCLBnはRAM24に格納され、噴射期間τの算出時にはRAM24から必要なデータが読み出される。そのため、噴射期間τの算出時にフラッシュROM23へのアクセスが行われることが無く、噴射開始時における演算時間の短縮が確実に実現できる。
【0053】
噴射終了時刻の算出(前記図6の処理)は噴射期間演算項の算出(前記図5の処理)よりも優先的に実施され、更に前記図6の処理は処理時間が短い。そのため、噴射回数の多いマルチ噴射制御であっても、ソフト処理軽減に寄与でき、各々の噴射が適正に実施できる。
【0054】
なお本発明は、上記以外に次の形態にて具体化できる。
上記実施の形態では、噴射開始時刻をセットするためのNEエッジ割り込み(前記図5の処理)で噴射期間演算項TCLAn,TCLBnの算出を実施したが、これに限定されない。例えば、噴射開始よりも所定時間前(例えば、数10〜100msec前)に、噴射期間演算項TCLAn,TCLBnの算出を実施する構成であっても良い。但し、噴射開始時のコモンレール圧(噴射時レール圧)を正しく予測するには、噴射開始タイミングに近いタイミングでコモンレール圧(直前レール圧)を検出するのが望ましい。
【0055】
上記実施の形態では、噴射開始に同期して噴射期間τ(噴射終了時刻)の演算を実施したが(前記図6の処理)、これに代えて、噴射開始直後、すなわち噴射中に噴射期間τ(噴射終了時刻)の演算を実施する構成であっても良い。つまり、これは噴射中のコモンレール圧を用いて噴射期間τ(噴射終了時刻)を演算することを意味する。
【0056】
上記実施の形態では、図4の制御テーブルにおいて、噴射量指令値がQ0〜Q5の何れかに当てはまる場合の処置について説明したが、噴射量指令値がQ0〜Q5の間の値となる場合もあり、その場合の処置を説明する。例えば、噴射量指令値QxがQ0とQ1の間とあり、直前レール圧PCRBIが圧力範囲X0に属する場合、噴射量指令値Q0の「T00」に該当する噴射期間演算項A0とB0、噴射量指令値Q1の「T10」に該当する噴射期間演算項A1とB1とを取り出す。この場合、各噴射量指令値の噴射期間τ0,τ1は次の数式で与えられる。
τ0=A0×PCRINJ+B0 (噴射量指令値Q0時の算出式)
τ1=A1×PCRINJ+B1 (噴射量指令値Q1時の算出式)
また、噴射量指令値Qx時の噴射期間τは次の数式で与えられる。
τ=A×PCRINJ+B
A=(A1+(1/Qc−1)×A0)×Qc
B=(B1+(1/Qc−1)×B0)×Qc
Qc=(Qx−Q0)/(Q1−Q0)
噴射量指令値Qcは予め算出されるため、上記演算項AとBは、噴射前に演算を完了させることが可能であり、噴射量指令値がQ0とQ1の間にあったとしても、噴射開始時に行う演算時間が長くなることはない。
【0057】
上記実施の形態では、コモンレール圧の変化の状態に応じて変化が大きいほど多くの噴射期間演算項TCLAn,TCLBnを設定する構成としたが、一律に、所定数(例えば2つ,3つ,4つ)の噴射期間演算項TCLAn,TCLBnを設定する構成としても良い。
【0058】
上記実施の形態では、噴射毎にフラッシュROM23内の制御テーブルを参照し取り出した定数項(噴射期間演算項TCLAn,TCLBn)を一旦RAM24に格納し、そのRAM24内の定数項により噴射期間τを算出したが、これを以下のように変更する。すなわち、ECU20への電源投入時にフラッシュROM23内の制御テーブルをRAM24へ複写し、RAM24内の制御テーブルを用いて噴射期間τの算出を行う。この場合、噴射の都度毎回フラッシュROM23へのアクセスが行われることはなく、より一層のτ演算時間短縮を図ることができる。
【0059】
また、フラッシュROM23からRAM24への制御テーブルの複写を定期的に或いは必要に応じて実施するようにしても良い。この場合、仮にRAMデータが破壊されたとしても、新たに正常なデータをRAM24に取り込むことができ、制御の信頼性が向上する。なお、必要に応じて実施とは、不定期に制御テーブルの複写を行うことを含む。例えばRAM破壊が検出された時に、制御テーブルの複写を行うようにしても良い。
【0060】
上記実施の形態では、ディーゼルエンジン用のコモンレール式燃料噴射装置に本発明を具体化したが、直噴式ガソリンエンジンの燃料噴射装置に具体化することも可能である。つまり、デリバリパイプ(蓄圧配管)内の燃料圧を検出し、その燃料圧に応じて噴射期間を算出する。この場合にも同様に、インジェクタの噴射特性に基づきその噴射特性上で近似される一次関数を用い、その都度の燃料圧に応じて噴射期間を算出すれば良い。
【0061】
マイコン21に内蔵したA/D変換器を用い、レール圧センサ16により検出したコモンレール圧をA/D変換する構成としても良い。この場合、A/D変換のための通信が不要となり、少量の燃料が噴射される場合であっても前記良好な噴射制御が維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるコモンレール式燃料噴射制御装置の概要を示す構成図。
【図2】(a),(b)は燃料噴射の基本動作を示すタイムチャート。
【図3】(a),(b)はインジェクタの噴射特性を示す図。
【図4】噴射期間演算項を設定するための制御テーブルを示す図。
【図5】噴射期間演算項の算出ルーチンを示すフローチャート。
【図6】噴射終了時刻の算出ルーチンを示すフローチャート。
【図7】(a),(b)は噴射期間算出の処理を説明するための図。
【符号の説明】
10…エンジン、11…インジェクタ、12…コモンレール、13…サプライポンプ、20…ECU、21…マイコン、22…CPU、23…フラッシュROM、24…RAM。
Claims (11)
- 燃料ポンプにて圧縮した燃料を蓄圧配管にて蓄え、該蓄圧配管内の高圧燃料を燃料噴射弁を通じてエンジンに噴射供給する燃料噴射制御装置において、
蓄圧配管内の燃料圧を検出する燃料圧検出手段と、
その都度の噴射量指令値及び燃料圧に応じた噴射期間にて燃料噴射弁を駆動する噴射量制御手段と、を備え、
前記噴射量制御手段は、所定の噴射量での燃料圧と噴射期間との関係を表す燃料噴射弁の噴射特性に基づきその噴射特性上で近似される一次関数を用い、燃料噴射弁による噴射開始に同期して若しくは当該噴射中にその時の燃料圧に基づき噴射期間を算出するよう構成され、
前記一次関数の傾き及びオフセットを示す定数項は、燃料噴射弁の噴射開始直前に検出された直前燃料圧に基づいて用意され、前記燃料噴射弁による噴射開始に同期して若しくは当該噴射中にその時の燃料圧に基づき設定されることを特徴とする燃料噴射制御装置。 - 燃料圧が所定間隔で区分され、その区分された範囲毎に前記定数項が付加される請求項1記載の燃料噴射制御装置。
- 前記直前燃料圧を検出した際、その後の燃料噴射時までの燃料圧の変化を予測し、燃料圧変化の予測の範囲内で一又は複数の定数項を用意する請求項1又は2記載の燃料噴射制御装置。
- 前記直前燃料圧の検出から燃料噴射時までの予測の燃料圧変化が大きいほど、多くの定数項を用意する請求項3記載の燃料噴射制御装置。
- 前記直前燃料圧を検出した際に複数の定数項が用意された場合、その複数の定数項の中から、前記燃料噴射弁による噴射開始に同期して若しくは当該噴射中にその時の燃料圧に基づき、1つの定数項が設定される請求項3又は4記載の燃料噴射制御装置。
- 燃料ポンプから蓄圧配管への燃料圧送状態に基づいて、前記直前燃料圧の検出から燃料噴射時までの燃料圧の変化を予測する請求項3乃至5の何れかに記載の燃料噴射制御装置。
- 前記直前燃料圧を検出した際、制御テーブルを参照して一次関数の定数項を取り出すと共にその定数項をRAMに格納し、噴射期間の算出に際し、前記RAM内の定数項を読み出して噴射期間の演算に用いる請求項1乃至6の何れかに記載の燃料噴射制御装置。
- 前記一次関数の定数項を設定した制御テーブルをROM内に格納しておき、電源投入時に前記ROM内の制御テーブルをRAMへ複写し、RAM内の制御テーブルを用いて噴射期間の算出を行う請求項1乃至6の何れかに記載の燃料噴射制御装置。
- ROMからRAMへの制御テーブルの複写を定期的に或いは必要に応じて実施する請求項8記載の燃料噴射制御装置。
- 燃料ポンプにて圧縮した燃料を蓄圧配管にて蓄え、該蓄圧配管内の高圧燃料を燃料噴射弁を通じてエンジンに噴射供給する燃料噴射制御装置において、
蓄圧配管内の燃料圧を検出する燃料圧検出手段と、
その都度の噴射量指令値及び燃料圧に応じた噴射期間にて燃料噴射弁を駆動する噴射量制御手段と、を備え、
前記噴射量制御手段は、所定の噴射量での燃料圧と噴射期間との関係を表す燃料噴射弁の噴射特性に基づきその噴射特性上で近似される一次関数を用い、その都度の燃料圧に応じて噴射期間を算出するよう構成され、
燃料噴射弁の噴射開始直前に直前燃料圧を検出し、該検出した直前燃料圧に基づいて前記一次関数の傾き及びオフセットを示す定数項の値を算出するよう構成され、
前記直前燃料圧を検出した際、その後の燃料噴射時までの燃料圧の変化を予測し、燃料圧変化の予測の範囲内で一又は複数の一次関数を設定するとともに、
前記直前燃料圧の検出から燃料噴射時までの予測の燃料圧変化が大きいほど、多くの一次関数を設定することを特徴とする燃料噴射制御装置。 - 燃料ポンプにて圧縮した燃料を蓄圧配管にて蓄え、該蓄圧配管内の高圧燃料を燃料噴射弁を通じてエンジンに噴射供給する燃料噴射制御装置において、
蓄圧配管内の燃料圧を検出する燃料圧検出手段と、
その都度の噴射量指令値及び燃料圧に応じた噴射期間にて燃料噴射弁を駆動する噴射量制御手段と、を備え、
前記噴射量制御手段は、所定の噴射量での燃料圧と噴射期間との関係を表す燃料噴射弁の噴射特性に基づきその噴射特性上で近似される一次関数を用い、その都度の燃料圧に応じて噴射期間を算出するよう構成され、
燃料噴射弁の噴射開始直前に直前燃料圧を検出し、該検出した直前燃料圧に基づいて前記一次関数の傾き及びオフセットを示す定数項の値を算出するよう構成され、
前記直前燃料圧を検出した際、燃料ポンプから蓄圧配管への燃料圧送状態に基づいて、該直前燃料圧の検出からその後の燃料噴射時までの燃料圧の変化を予測し、燃料圧変化の予測の範囲内で一又は複数の一次関数を設定することを特徴とする燃料噴射制御装置。
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