JP2021004461A - 散水システム、散水制御プログラム、ホストコンピューター及び記録媒体 - Google Patents

散水システム、散水制御プログラム、ホストコンピューター及び記録媒体 Download PDF

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純矢 小川
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Abstract

【課題】散水に用いる水の確保と、散水に用いる水の水質に起因した付着物や腐食等の発生の低減に有利な散水システムを提供する。【解決手段】散水システム1は、雨水を貯留する雨水タンク31と、排水を貯留する排水タンク32と、排水タンク32に接続され、排水を浄化して浄水を生成する浄化部36と、雨水タンク31に貯留されていた雨水、又は、浄水を、建物2の屋外に面した昇温物(室外機11等)に散水する散水部50と、散水部50により散水させる雨水と浄水とを切り替える切替部43と、散水部50が散水する散水タイミングと、切替部43が雨水と浄水とを切り替える切替タイミングとを制御する制御部70とを備える。制御部70は、切替部43に雨水と浄水とを交互に切り替えさせる。【選択図】図1

Description

本開示は、建物や空気調和装置の室外機等の昇温物に散水するシステム、散水制御プログラム、ホストコンピューター及び記録媒体に関する。
従来、住居等の建物における消費電力を低減させるために、空気調和装置の室外機に散水する装置がある(特許文献1参照)。室外機は、運転時に昇温する熱交換器を含む。そのため、室外機に散水されることで水が蒸発し、その際に生じた気化熱によって、空気調和装置が設置されている屋内の温度の上昇が抑えられる。結果として、空気調和装置に用いられる電力を含めて、建物で消費される電力を低減することができる。
特開2000−65409号公報
ここで、散水に水道水を用いると、水道料金の負担が生じ、散水システムを稼働させるためのコストの上昇を招くおそれがある。また、水道水にはカルシウムやマグネシウム等の硬度成分が含まれているため、のちに室外機や散水部のノズル等に付着物となって表れて、最終的には、熱交換効率の低下等を招くおそれがある。さらに、水道水には塩素が含まれているため、のちに室外機の腐食を招くおそれがある。
一方、散水に雨水を用いると、水道料金の負担がない分、散水システムの稼働コストの上昇を抑えることができ、かつ、硬度成分等の含有量も少ないので、上記の付着物や腐食等の発生を抑えることができる。しかし、比較的雨量の多い日本でも、消費電力を低減させる程度の散水量を雨水のみで賄うことは難しく、諸外国で見れば、例えば熱帯地域にある国において雨水のみを用いる散水システムを採用することは、さらに難しい。
本開示は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本開示の目的は、散水に用いる水の確保と、散水に用いる水の水質に起因した付着物や腐食等の発生の低減に有利な散水システム、散水制御プログラム、ホストコンピューター及び記録媒体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示の第1の態様に係る散水システムは、雨水を貯留する雨水タンクと、排水を貯留する排水タンクと、排水タンクに接続され、排水を浄化して浄水を生成する浄化部と、雨水タンクに貯留されていた雨水、又は、浄水を、建物の屋外に面した昇温物に散水する散水部と、散水部により散水させる雨水と浄水とを切り替える切替部と、散水部が散水する散水タイミングと、切替部が雨水と浄水とを切り替える切替タイミングとを制御する制御部と、を備え、制御部は、切替部に雨水と浄水とを交互に切り替えさせる。
また、本開示の第2の態様は、上記の散水システムに備えられる制御部が実行する散水制御プログラムであって、制御部に、散水タイミングを決定する処理と、切替タイミングを決定する処理とを実行させる。
また、本開示の第3の態様に係るホストコンピューターは、上記の散水制御プログラムを管理し、散水制御プログラムを、通信ネットワークを介して外部に送信可能とする。
さらに、本開示の第4の態様に係る記録媒体は、上記のホストコンピューターから送信された散水制御プログラムが記録される。
本開示によれば、散水に用いる水の確保と、散水に用いる水の水質に起因した付着物や腐食等の発生の低減に有利な散水システム、散水制御プログラム、ホストコンピューター及び記録媒体を提供することができる。
本開示の第1実施形態に係る散水システムの概略図である。 貯水部及びその周辺の構成を示す概略図である。 制御部に係る制御ブロック図である。 散水制御プログラムの管理システムを示す概略図である。 制御部が実行する散水処理の流れを示すフローチャートである。 電力ピーク時間帯を例示するグラフである。 本開示の第2実施形態に係る散水システムの概略図である。
以下、各実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本開示の第1実施形態に係る散水システム1の概略図である。散水システム1は、建物2の屋外に面した昇温物に散水することで建物2の屋内の温度の上昇を抑え、ひいては建物2で消費される電力を低減する。
建物2は、例えば、個人住宅、店舗又は工場である。以下、本実施形態では、建物2が一般的な個人住宅であるものとして説明する。
本実施形態おいて、昇温物とは、建物2の屋外に面している物であって、自身の発熱に起因して昇温し得る装置、又は、太陽光の照射に起因して昇温し得る装置若しくは構造物をいう。自身の発熱に起因して昇温し得る装置は、例えば、空気調和装置10の室外機11である。空気調和装置10は、室内の暖房、冷房又は除湿等を行うことが可能な、いわゆるエアコンである。室外機11は、不図示であるが、空気調和装置10の運転時に発熱し得る熱交換器やファン等を含む。また、太陽光の照射に起因して昇温し得る装置は、例えば、建物2の屋根3又は外壁4等に設置される、太陽光発電を行うソーラーパネル12である。さらに、太陽光の照射に起因して昇温し得る構造物は、例えば、建物2の屋根3や外壁4である。
散水システム1は、取水部20と、貯水部30と、送水部40と、散水部50と、温度検出センサー60と、情報取得部61と、制御部70とを備える。
取水部20は、散水に用いる水を収集して貯水部30へ導く。本実施形態おいて散水として用いられる水は、雨水及び排水である。そこで、取水部20は、雨水を収集して貯水部30に導く雨水導入配管21と、排水を収集して貯水部30に導く排水導入配管22とを備える。
雨水導入配管21は、屋根3に設置された雨樋23に一端が接続され、貯水部30内の雨水タンク31に他端が接続される。屋根3に降った雨水は、雨樋23に集められ、雨水導入配管21を通じて雨水タンク31に導入される。
排水導入配管22は、建物2内で排水を生じさせる物に一端が接続され、貯水部30内の排水タンク32に他端が接続される。本実施形態では、建物2が個人住宅であるものと想定している。この場合、排水は、日々の生活で発生する、入浴、洗濯、手洗い又はトイレ等に用いられた生活排水であってもよい。図1では、排水を生じさせる場所として、シャワーを含む風呂13、洗濯機14及びトイレ15が例示されている。
図2は、貯水部30の構成及びその周辺構成を示す概略図である。貯水部30は、雨水貯留する雨水タンク31と、排水を貯留する排水タンク32とを備える。
雨水タンク31は、雨水導入配管21を介して導入された雨水を貯留する。雨水タンク31は、多量に導入された雨水が溢れ出ることを回避するために、必要以上の雨水を例えば下水口へ排出する第1オーバーフロー配管33を備えてもよい。
また、雨水タンク31は、貯留している雨水の水位を検出する水位検出センサー34を備える。水位検出センサー34は、例えば、雨水の水位が高水位Hになったときと、低水位Hになったときを検知することができる。
排水タンク32は、排水導入配管22を介して導入された排水を貯留する。排水タンク32は、多量に導入された排水が溢れ出ることを回避するために、必要以上の排水を例えば下水口へ排出する第2オーバーフロー配管35を備えてもよい。ここで、排水には様々な残留物質が含まれている。そこで、第2オーバーフロー配管35は、微細な気泡とともに浮遊してきた物質を取り除く浮上分離を行ってもよい。微細な気泡を発生させる装置としては、後述する第2散気部39を用いてもよい。
また、排水タンク32は、排水を浄化して浄水を生成する浄化部36を備える。排水タンク32の内部には、例えば、仕切り板32aを用いて流路が形成されている。なお、図2では、排水が進む流路が破線で示されている。浄化部36は、仕切り板32aで形成された流路の途中に設置された生物活性炭であってもよい。一方、基本的には、風呂等の排水により散水に必要な水量を十分確保できるので、散水に用いる排水としてトイレの排水が利用されることはほとんどない。しかし、除去されるべき残留物質が風呂等の排水よりも多く含まれるトイレの排水である場合には、浄化部36をさらに除去性能の高い浄化装置にすれば対応できる。
また、貯水部30は、雨水及び排水を浄化させる更なる浄化手段として、オゾン生成器37を備える。オゾン生成器37は、例えば、高電圧を利用してオゾンを発生させ、オゾンと空気とを混合させる。雨水タンク31は、オゾン生成器37で生成されたオゾンを含む空気を水中に分散させる第1散気部38を備える。同様に、排水タンク32は、オゾン生成器37で生成されたオゾンを含む空気を水中に分散させる第2散気部39を備える。第1散気部38及び第2散気部39は、例えばエアーポンプであり、水中に設置された多孔質部材から、オゾンを含む空気を微細な気泡として排出する。
送水部40は、貯水部30から雨水又は浄水を散水部50へ導く。送水部40は、雨水排出配管41と、浄水排出配管42と、切替部43と、送水配管44と、送水ポンプ45とを備える。
雨水排出配管41の導入口は、雨水タンク31の排出穴に接続され、雨水排出配管41の排出口は、切替部43に接続される。一方、浄水排出配管42の導入口は、排水タンク32の排出穴に接続され、浄水排出配管42の排出口は、切替部43に接続される。
切替部43は、散水部50から散水する雨水と浄水とを切り替える。切替部43は、例えば、雨水排出配管41の排出口と、浄水排出配管42の排出口と、送水配管44の導入口とをそれぞれ接続した三方電磁弁である。
送水配管44は、切替部43による切り替えで選択された雨水又は浄水のいずれかを散水部50へ導く。
送水ポンプ45は、送水配管44の途中に設置され、送水配管44内の雨水又は浄水を散水部50に向けて送る。
散水部50は、雨水又は浄水を、建物2の屋外に面した昇温物に散水する。本実施形態では、昇温物の一例として、空気調和装置10の室外機11、ソーラーパネル12及び建物2の屋根3や外壁4を想定している。散水部50は、これらの昇温物のそれぞれに対応して設けられている。第1散水部50Aは、室外機11に散水可能である。第2散水部50Bは、ソーラーパネル12に散水可能である。また、第3散水部50Cは、屋根3や外壁4に散水可能である。
散水部50により散水された水には、昇温物又はその周囲で蒸発せずに、残存するものもある。そこで、散水システム1は、昇温物に散水された雨水又は浄水を回収し、回収した雨水又は浄水を、散水された昇温物よりも下方に位置する屋根3又は外壁4に接触させる流水路5を備える。流水路5に集められた雨水又は浄水は、流水路5内を流れ、又は、流水路5から外壁4に伝えられる。例えば、流水路5内を流れる水は、その間に蒸発することで、屋根3の近傍を冷却し得る。同様に、外壁4を伝う水は、その間に蒸発することで、外壁4の近傍を冷却し得る。
また、流水路5には、水分を吸収してある程度の時間保持する性質を有する材質で構成される吸水部材6が設置される。つまり、吸水部材6は、流水路5を通じて下方に流れ出ようとする水を、ある程度の時間、流水路5内に保持させることができる。
なお、ここでいう流水路5は、昇温物に散水された雨水又は浄水を回収するために特別に設けられた雨樋等の部材に限定されず、例えば、屋根3の一部が流水路自体とみなされるものであってもよい。
温度検出センサー60は、建物2の屋外の温度を検出する。本実施形態では、温度検出センサー60として、以下のような複数の温度検出センサーのいずれかを採用し得る。
第1温度検出センサー60Aは、建物2の屋外の周囲温度を検出する。第1温度検出センサー60Aは、図1に示す例では、外壁4の一部に設置されているが、屋根3の一部に設置されていてもよい。
第2温度検出センサー60Bは、昇温物としての室外機11に直接的に設置され、室外機11の温度を検出する。なお、第2温度検出センサー60Bは、室外機11に直接的に設置されるものではなく、室外機11の近傍に設置され、室外機11の周囲の温度を検出するものであってもよい。
第3温度検出センサー60Cは、昇温物としてのソーラーパネル12に直接的に設置され、ソーラーパネル12の温度を検出する。なお、第3温度検出センサー60Cは、ソーラーパネル12に直接的に設置されるものではなく、ソーラーパネル12の近傍に設置され、ソーラーパネル12の周囲の温度を検出するものであってもよい。
第4温度検出センサー60Dは、建物2の屋根3又は外壁4に直接的に設置され、屋根3又は外壁4の温度を検出する。
情報取得部61は、後述する制御部70に対して有線又は無線を問わず電気的に接続され、かつ、インターネット等の通信ネットワークを介して外部から各種の情報を入手可能とする。情報取得部61は、例えば、通信ルーターであってもよい。
また、散水システム1は、建物2の屋内に人感知センサー62を備える。人感知センサー62は、屋内に人がいることを感知し、その旨を制御部70に送信することができる。
さらに、散水システム1は、システム全体の運転状況を表示する表示部63を備える。表示部63は、人が各種情報を入力することができる、例えばタッチパネル式の入力部を兼ねてもよい。また、表示部63は、例えば、屋内の壁に常時設置されているものであってもよいし、通信機能を備えた持ち運び可能なタブレット式であってもよい。
制御部70は、各種の情報に基づいて散水システム1全体の動作を制御する。
図3は、制御部70に係る制御ブロック図である。制御部70は、CPU71と、ROM72と、RAM73とを含む。
CPU(Central Processing Unit)71は、散水システム1における各種の処理を統括して実行する。本実施形態では、CPU71は、少なくとも、ROM(Read Only Memory)72又はRAM(Random Access Memory)73に記憶されている散水制御プログラムを実行する。ROM72又はRAM73は、バスラインを介してCPU71に接続されている。散水制御プログラムは、CPU71に、少なくとも、散水タイミングを決定する処理と、切替タイミングを決定する処理とを実行させる。
制御部70の入力側には、運転スイッチ74、タイマー75、温度検出センサー60、情報取得部61、水位検出センサー34及び人感知センサー62が接続される。一方、制御部70の出力側には、送水ポンプ45、オゾン生成器37、雨水用の第1散気部38、排水用の第2散気部39、切替部43及び表示部63が接続される。なお、これらの接続は、有線によるものであっても、無線によるものであってもよい。運転スイッチ74は、散水システム1全体のオン・オフを設定するスイッチである。運転スイッチ74は、建物2の屋内に設置されているものであってもよいし、表示部63で設定するものであってもよい。また、タイマー75は、制御部70が実行する各種処理におけるタイミングの参照とされる。
ここで、散水制御プログラムの保存場所は、例えば、以下の2通りが考えられる。第1に、散水制御プログラムは、予めROM72に記憶されているものであってもよい。この場合、散水システム1は、建物2の範囲内にすべての構成要素が含まれる。
第2に、散水制御プログラムは、建物2とは別の外部から送信されたものを情報取得部61から取得し、記録媒体の一例としてのRAM73に記録されたものであってもよい。
図4は、散水制御プログラムの管理システム100を示す概略図である。図4では、一例として、散水システム1を採用する複数の建物2が存在するうち、第1の建物2A、第2の建物2B及び第3の建物2Cの3つの建物2を特記している。
管理システム100は、散水制御プログラムを管理し、散水制御プログラムをインターネット等の通信ネットワーク102を介して外部にある複数の建物2に対して送信可能とするホストコンピューター101を有する。この場合、例えば、散水システム1を提供する事業者は、ホストコンピューター101にて、散水制御プログラムを常時最新のものに管理することができる。そして、事業者は、最新の散水制御プログラムが準備完了となった段階で、通信ネットワーク102を介して個々の建物2に送信する。一方、個々の建物2では、ホストコンピューター101から送信された最新の散水制御プログラムを、情報取得部61を介して制御部70が受信する。制御部70は、受信した制御プログラムをRAM73に記録する。つまり、個々の建物2において、制御部70は、その後の散水システム1の運転時には、新たに記録された最新の散水制御プログラムを実行することができる。
次に、散水システム1の具体的動作について説明する。
図5は、散水制御プログラムに従って制御部70が実行する散水処理の流れを示すフローチャートである。
建物2を住居とする使用者が運転スイッチ74をオンとすると、制御部70は、散水制御プログラムに従って散水処理を開始する。
まず、制御部70は、ステップS101として、オゾン生成器37の運転を開始させ、また、第1散気部38及び第2散気部39の運転を開始させる。これにより、雨水タンク31内の雨水、及び、排水タンク32内の排水に対するオゾンを用いた浄化が行われる。
このとき、制御部70は、水位検出センサー34からの検出情報に基づいて、雨水タンク31内の雨水量が低水位Hを下回ってないか判断し、下回っていると判断した場合には、排水タンク32に貯留されている排水のみで散水させてもよい。一方、ここでは、生活排水は日々の生活において発生するものであるので、排水タンク32内の排水量は、常時、ある程度確保されているものと想定している。そのため、制御部70は、散水システム1の開始に当たり、必ずしも排水タンク32内の排水量を確認しなくてもよいが、雨水タンク31と同様に、水位検出センサーを別途準備し、少なくとも低水位を下回っていないかを確認してもよい。
次に、制御部70は、ステップS102として、散水部50が散水する散水タイミングを決定する。ここで、制御部70は、散水タイミングを、以下に示すような判断のうち少なくともいずれかを行うことで決定することができる。
第1の判断として、制御部70は、温度検出センサー60が検出した温度が設定値よりも高くなったときに、散水部50からの散水を要すると判断し、散水タイミングとして決定してもよい。つまり、制御部70は、温度検出センサー60が検出した温度が設定値よりも低いときには、散水部50からの散水を行わせない。このときの判断で参照される設定値は、予め使用者が表示部63から入力することで、適宜変更可能である。設定値は、例えば30℃としてもよい。
ここで、温度検出センサー60は、上記例示したように各種の設置形態が考えられる。例えば、温度検出センサー60として、建物2の屋外の周囲温度を検出する第1温度検出センサー60Aのみ採用し、制御部70は、第1温度検出センサー60Aが検出した温度のみで散水タイミングを決定してもよい。又は、例えば、温度検出センサー60として、各々の昇温部又はその周囲に設置されている第2温度検出センサー60B等を採用して、制御部70は、第2温度検出センサー60B等が検出した温度のみで散水タイミングを決定してもよい。
第2の判断として、制御部70は、一日のうちの電力消費量が高くなる電力ピーク時間帯に、散水部50からの散水を要すると判断し、散水タイミングとして決定してもよい。つまり、制御部70は、一日のうちの電力ピーク時間帯以外の時間帯には、散水部50からの散水を行わせない。
図6は、電力ピーク時間帯Tを例示するグラフである。図6では、日本の夏季における一日の時刻に対する電力供給量の一般的な推移が曲線で表されている。このように、一日のうち電力供給量が高くなる時間帯が、すなわち、建物2に代表される個人住宅における一日のうちの電力消費量も高くなる電力ピーク時間帯であるとみなすことができる。このような電力ピーク時間帯に合わせて散水を行うことは、その他の時間帯に散水を行うよりも冷却効果が高いと言える。
ここで、具体的に電力ピーク時間帯Tをどの時間からどの時間までに設定するかについては、例えば、予め使用者が表示部63から入力することで、適宜変更可能である。図6の例では、簡易的に11時から16時までが電力ピーク時間帯Tとして設定されている。したがって、制御部70は、このように電力ピーク時間帯Tが設定されている間は、散水システム1の運転時には、11時から16時まで散水部50から散水を行わせる。
一方、図6に示すような曲線で表される一日のうちの電力供給量の推移は、厳密には日々変化する。そこで、制御部70は、より正確な電力供給量の推移に基づいた電力ピーク時間帯Tに関する情報を、情報取得部61より、インターネット等の通信ネットワークを介して外部から取得して、電力ピーク時間帯Tを決定してもよい。
第3の判断として、制御部70は、気象情報に基づいて、所定の期間中に降雨があるかどうかを判断し、降雨がないと判断した場合には、散水部50からの散水を要すると判断し、散水タイミングとして決定してもよい。つまり、制御部70は、所定の期間中に降雨があると判断した場合には、散水部50からの散水を行わせない。このときの判断で参照される所定の期間は、一日のうちの時間帯でもよいし、数日単位の期間でもよく、予め使用者が表示部63から入力することで、適宜変更可能である。
第4の判断として、制御部70は、気象情報に基づいて、屋外の温度が設定値よりも高くなるかどうかを予測し、屋外の温度が設定値よりも高くなると予測した場合には、散水部50からの散水を要すると判断し、散水タイミングとして決定してもよい。つまり、制御部70は、屋外の温度が設定値よりも低くなると予測した場合には、散水部50からの散水を行わせない。このときの判断で参照される設定値は、予め使用者が表示部63から入力することで、適宜変更可能である。設定値は、例えば30℃としてもよい。
第3の判断又は第4の判断において参照される気象情報は、情報取得部61より、インターネット等の通信ネットワークを介して外部から取得されてもよい。
次に、制御部70は、ステップS103として、散水部50が散水するときに、切替部43が雨水と浄水とを切り替える切替タイミングを決定する。切替タイミングは、制御部70がタイマー75を参照しながら切り替えるものとしてもよい。
切替タイミングは、例えば、制御部70が水位検出センサー34により雨水タンク31内の雨水量が高水位Hを超えているかどうかを検知して決定してもよい。この場合、制御部70は、雨水タンク31内の雨水量が高水位Hを超えていることを検知した場合には、散水に十分な雨水が確保されていると判断し、雨水を散水させる時間を、浄水を散水させる時間よりも長く設定してもよい。
ただし、切替タイミングでは、雨水を散水させる時間を、浄水を散水させる時間よりも短く設定されてもよいし、簡略的には、雨水を散水させる時間と浄水を散水させる時間とを同じとしてもよい。この切替タイミングにおける雨水を散水させる時間及び浄水を散水させる時間は、予め使用者が表示部63から入力することで、適宜変更可能である。
次に、制御部70は、ステップS104として、ステップS102で決定された散水タイミングとなったかどうかを判断する。ここで、制御部70は、いまだ散水タイミングではないと判断した場合には(N)、散水タイミングまで待機する。
一方、制御部70は、散水タイミングとなったと判断した場合には(Y)、次に、ステップS105として、送水ポンプ45の運転を開始させる。
ステップS105の後、制御部70は、ステップS106として、ステップS103で決定された切替タイミングで切替部43に雨水と浄水とを交互に切り替えさせながら、散水部50から昇温物に向けて散水させる。
本実施形態では、散水部50として、室外機11に散水する第1散水部50A、ソーラーパネル12に散水する第2散水部50B、及び、屋根3や外壁4に散水する第3散水部50Cの3種が例示されている。ここで、これらすべての散水部50は、送水ポンプ45の運転により、一斉に散水を開始するものであってもよい。一方、不図示であるが、第1散水部50A、第2散水部50B又は第3散水部50Cを個別に開閉する駆動部が設けられ、制御部70は、選択された特定の散水部50からのみ散水させるものとしてもよい。
散水部50からの散水中、制御部70は、ステップS107として、水位検出センサー34が検出した雨水の水位が設定値よりも低くなったかどうかを判断する。ここでいう設定値は、例えば、水位検出センサー34の低水位Hであってもよい。制御部70は、雨水の水位が設定値よりも低くなっていないと判断した場合には(N)、散水を継続させる。一方、制御部70は、雨水の水位が設定値よりも低くなったと判断した場合には(Y)、雨水が不足し、もはや雨水を用いることができないことになるので、ステップS108として、切替部43に、散水部50から常時浄水を散水させるよう切り替えさせる。
また、散水システム1が稼働しているものの、しばらくの間、建物2の屋内に人が不在となる場合には、あえて屋内の温度を下げる必要がないこともあり得る。そのようなことが想定される場合には、散水部50からの散水中、制御部70は、人感知センサー62の感知に基づいて、建物2の屋内に人が存在するかどうかを判断してもよい。ここで、制御部70は、屋内に人が存在すると判断した場合には、散水を継続させる。一方、制御部70は、しばらくの間、屋内に人が存在しないと判断した場合には、散水部50からの散水を中止させてもよい。そして、制御部70は、人感知センサー62の感知に基づいて、屋内に人が戻ってきたことを認識した場合には、再度、散水を開始させてもよい。
ステップS107又はS108の後、制御部70は、ステップS109として、ステップS102で決定された散水タイミングが終了かどうかを判断し、終了でないと判断した場合には(N)、散水を継続させる。一方、制御部70は、散水タイミングが終了と判断した場合には(Y)、ステップS110として、送水ポンプ45の運転を停止させる。
次に、制御部70は、ステップS111として、引き続き次の散水タイミングがあるかどうかを判断する。ここで、制御部70は、次の散水タイミングがあると判断した場合には(Y)、ステップS104に戻る。一方、制御部70は、次の散水タイミングがないと判断した場合には(N)、ステップS112として、オゾン生成器37並びに第1散気部38及び第2散気部39の運転を停止させ、散水システム1全体の稼働を停止させる。
ここで、上記説明では、散水システム1の運転制御や稼働状況の確認のために用いられる表示部63を例示した。このような表示部63は、散水システム1に関することのみならず、建物2の屋内に設置されている照明器具やその他の家電器具とともに、IoT(Internet of Things)技術により一元管理するものであってもよい。また、図1に示すように、散水システム1は、屋内の表示部63からの運転制御等のみならず、例えば、インターネット上のクラウド・コンピューティング103を介して、使用者の携帯端末装置104から遠隔で運転制御等されるものであってもよい。これにより、使用者は、例えば、外出先から帰宅する前に散水システム1を稼働させておくことができるので、帰宅直後であっても、省エネ対策が施された快適な屋内環境に身を置くことができる。
次に、本実施形態に係る散水システム1の効果について説明する。
まず、散水システム1は、雨水を貯留する雨水タンク31と、排水を貯留する排水タンク32と、排水タンク32に接続され、排水を浄化して浄水を生成する浄化部36とを備える。散水システム1は、雨水タンク31に貯留されていた雨水、又は、浄水を、建物2の屋外に面した昇温物に散水する散水部50と、散水部50により散水させる雨水と浄水とを切り替える切替部43とを備える。さらに、散水システム1は、散水部50が散水する散水タイミングと、切替部43が雨水と浄水とを切り替える切替タイミングとを制御する制御部70を備える。制御部70は、切替部43に雨水と浄水とを交互に切り替えさせる。
ここで、昇温物は、上記例示では、空気調和装置10の室外機11、ソーラーパネル12、及び、建物2の屋根3や外壁4に相当する。
このような散水システム1によれば、昇温物に散水することで、水が蒸発する際の気化熱で建物2の屋内の温度の上昇を抑えることができる。屋内の温度の上昇が抑えられることで、例えば、屋内で使用されている空気調和装置10の設定温度を抑えることができるので、結果として、建物2全体での省エネが図られる。
また、散水システム1によれば、散水に用いられる水は水道水ではないので、硬度成分による昇温物への付着物の発生を抑えたり、塩素成分による昇温物の腐食の発生を抑えたりすることができ、かつ、動作コストを安価とすることができる。
また、雨水だけではすべての散水量を賄うことが難しいとしても、散水システム1によれば、雨水だけでは散水量を賄えない分を、排水で補うことができる。一方、散水に必要となる水の量を、排水だけでも確保することは可能である。ただし、雨水と排水とを比較すると、排水の方が、取り除くべき残留物質を多く含有しているため、排水よりも雨水を優先的に用いることが望ましい。
また、散水システム1によれば、排水は、そのまま散水に用いられるのではなく、浄化部36により浄化された後に浄水として用いられるので、散水に用いられたとしても、汚染等の発生を抑えられる。
さらに、散水システム1によれば、雨水と浄水とは交互に散水されるので、もし浄水に硬度成分等が残存していたとしても、浄水の後に散水される雨水によって、すでに散水されていた浄水を洗い流すことができる。したがって、昇温物に付着物が発生したり腐食が発生したりすることを、より抑えることができる。
このように、本実施形態によれば、散水に用いる水の確保と、散水に用いる水の水質に起因した付着物や腐食等の発生の低減に有利な散水システム1を提供することができる。
また、散水システム1は、建物2の屋外の温度を検出する温度検出センサー60を備えてもよい。この場合、制御部70は、温度検出センサー60が検出した温度が設定値よりも高くなったときに、散水部50から散水させてもよい。
このような散水システム1によれば、システム稼働後、常時散水を行うのではなく、屋内の温度が上昇するであろうと想定される状態のときに特化して散水することができるので、省エネ効率を向上させることができる。また、制御部70は、実際に検出した屋外の温度に基づいて散水タイミングを決定するので、省エネ効率を維持させるための確実性を向上させることができる。
また、散水システム1では、温度検出センサー60は、昇温物の温度、又は、昇温物の周囲の温度を検出するものであってもよい。
このような散水システム1によれば、実際に昇温すると想定される現物としての昇温物の温度、又は、昇温物の周囲の温度に基づいて散水タイミングを決定するので、省エネ効率を維持させるための確実性がより向上する。
また、散水システム1では、制御部70は、一日のうちの電力消費量が高くなる電力ピーク時間帯に、散水部50から散水させてもよい。
このような散水システム1によれば、システム稼働後、常時散水を行うのではなく、屋内の温度が上昇するであろうと想定される状態のときに特化して散水することができるので、省エネ効率を向上させることができる。また、制御部70は、そのときの季節によって一般に屋内の温度が上がりやすい時間帯に合わせて散水タイミングを決定するので、省エネ効率を維持させるための確実性を向上させることができる。さらに、この場合、制御部70は、電力ピーク時間帯のみを参照するため、制御が簡略化される。
また、散水システム1では、制御部70は、気象情報に基づいて、所定の期間中に降雨があるかどうかを判断し、降雨があると判断した場合には散水部50から散水はさせず、降雨がないと判断した場合には散水部50から散水させてもよい。
このような散水システム1によれば、システム稼働後、常時散水を行うのではなく、屋内の温度が上昇するであろうと想定される状態のときに特化して散水することができるので、省エネ効率を向上させることができる。また、降雨があるときには屋外の温度の上昇が抑えられることから、制御部70は、所定の期間中の降雨の有無により散水タイミングを決定するので、省エネ効率を維持させるための確実性を向上させることができる。
また、散水システム1では、制御部70は、気象情報に基づいて、屋外の温度が設定値よりも高くなるかどうかを予測し、屋外の温度が設定値よりも低くなると予測した場合には散水部50から散水はさせなくてもよい。また、制御部70は、屋外の温度が設定値よりも高くなると予測した場合には散水部50から散水させてもよい。
このような散水システム1によれば、システム稼働後、常時散水を行うのではなく、屋内の温度が上昇するであろうと想定される状態のときに特化して散水することができるので、省エネ効率を向上させることができる。また、降雨がないときでも屋外の温度が上昇しない場合もあるため、制御部70は、このようなときでも気象情報に基づいた屋外の温度の予測により散水タイミングを決定するので、省エネ効率を維持させるための確実性を向上させることができる。
また、散水システム1は、電力ピーク時間帯又は気象情報を、通信ネットワークを介して外部から取得する情報取得部61を備えてもよい。
このような散水システム1によれば、制御部70は、インターネット等の通信ネットワークを介して電力ピーク時間帯又は気象情報を取得し参照するため、リアルタイムの情報を用いて散水タイミングを決定することができる。したがって、省エネ効率を維持させるための確実性を、より向上させることができる。また、制御部70は、自動で情報を取得することができるため、使用者がこれらの情報を表示部63に直接入力する必要がない。
また、散水システム1は、建物2の屋内に存在する人を感知する人感知センサー62を備えてもよい。この場合、制御部70は、人感知センサー62の感知に基づいて建物の屋内に人が存在すると判断したときに、散水部50から散水させてもよい。
このような散水システム1によれば、例えば、昇温物がソーラーパネル12や屋根3等であると想定すると、昇温物の温度上昇に伴って屋内の温度が上昇したとしても、屋内に人がいなければ、あえて屋内の温度を下げる必要がない場合もあり得る。そこで、このように屋内に人がいるときのみ散水を行うことで、無駄な動作を排除することができる。
また、散水システム1は、雨水タンク31での雨水の水位を検出する水位検出センサー34を備えてもよい。この場合、制御部70は、水位検出センサー34が検出した水位が設定値よりも低くなったときに、切替部43に、散水部50から浄水を散水させるよう切り替えさせてもよい。
このような散水システム1によれば、緊急の措置として、雨水と浄水とを交互に散水しているときに雨水量が不足した場合でも、散水に用いる水を浄水に切り替えることで、散水を続行させることができる。
また、散水システム1では、昇温物は、建物2の屋根3又は外壁4に設置された、空気調和装置10の室外機11であってもよい。
室外機11は、自身の発熱により昇温するので、このような散水システム1によれば、室外機11への散水により、効率的に屋内の温度の上昇を抑えることができる。
また、散水システム1では、昇温物は、建物2の屋根3又は外壁4に設置されたソーラーパネル12であってもよい。
ソーラーパネル12は、太陽光の照射により昇温するので、このような散水システム1によれば、ソーラーパネル12への散水により、効率的に屋内の温度の上昇を抑えることができる。
また、散水システム1では、昇温物は、建物2の屋根3又は外壁4であってもよい。
建物2の屋根3又は外壁4は、太陽光の照射により昇温するので、このような散水システム1によれば、屋根3や外壁4への散水により、効率的に屋内の温度の上昇を抑えることができる。
また、散水システム1は、昇温物に散水された雨水又は浄水を回収し、回収した雨水又は浄水を、散水された昇温物よりも下方に位置する建物2の屋根3又は外壁4に接触させる流水路5を備えてもよい。
このような散水システム1によれば、一旦散水に用いられた水を別の位置にある屋根3又は外壁4の冷却に再利用することができるので、省エネ効率をより向上させることができる。
また、散水システム1は、流水路5に、水分を吸収して保持する吸水部材6を備えてもよい。
このような散水システム1によれば、再利用された水を吸水部材6に、ある程度保持させることができるので、屋根3又は外壁4の冷却により有利となる。
また、散水システム1では、排水は、建物2の屋内で発生した生活排水であってもよい。
このような散水システム1によれば、散水に用いる排水として、日々の生活で発生する風呂、洗濯又はトイレ等に用いられた生活排水を利用するので、効率よく排水を貯留させることができる。
また、散水システム1は、散水タイミングと切替タイミングとを制御する散水制御プログラムを管理し、散水制御プログラムを外部に送信可能とするホストコンピューター101を備えてもよい。併せて、散水システム1は、ホストコンピューター101から送信された散水制御プログラムを格納する記録媒体を備えてもよい。この場合、制御部70は、記録媒体に格納されている散水制御プログラムを実行するものとしてもよい。
ここで、記録媒体は、上記例示では、RAM73に相当する。
このような散水システム1によれば、制御部70が実行する散水制御プログラムを、ホストコンピューター101からインターネット等の通信ネットワーク102を介して容易に取得することができる。
また、散水システム1では、記録媒体に格納されている散水制御プログラムは、ホストコンピューター101からの新たな送信によりアップデートされるものとしてもよい。
このような散水システム1によれば、散水制御プログラムは、ホストコンピューター101からの新たな送信によりアップデートされるので、制御部70は、常時、最新の散水制御プログラムを実行させることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、1つの建物2において、制御部70は、自身が設置されている建物2における散水システム1を制御する。つまり、ある地域内に複数の建物2が存在する場合、個々の建物2におけるそれぞれの散水システム1は、建物2ごとに個別に制御されることになる。これに対して、本実施形態に係る散水システムでは、複数の建物2におけるそれぞれの散水処理が、1つの制御部で一括管理される。
図7は、第2実施形態に係る散水システム200を示す概略図である。図7では、一例として、散水システム200を採用する複数の建物2が存在するうち、第1の建物2A、第2の建物2B及び第3の建物2Cの3つの建物2を特記している。また、図7では、第1実施形態に係る散水システム1と同一構成のものには同一の符号を付し、以下、説明を省略する。さらに、個々の建物2には、第1実施形態と同様に、昇温物、及び、当該昇温物に散水するための散水部50と、散水部50に接続される切替部43とが設置されている。なお、図7では、個々の建物2において、昇温部の一例として、空気調和装置10の室外機11のみを図示し、それに合わせて、散水部50として、室外機11に散水する第1散水部50Aのみ図示している。また、その他、送水ポンプ45等の図示を省略している。
まず、散水システム200では、個々の建物2ごとに雨水タンク31及び排水タンク32が設置されておらず、複数の建物2で、雨水タンク231及び排水タンク232が共用される。この場合、複数の建物2の雨樋23で集められた雨水は、雨水導入配管221を介して、雨水タンク231に導入され、貯留される。同様に、複数の建物2で集められた排水は、排水導入配管222を介して、排水タンク232に導入され、貯留される。雨水タンク231及び排水タンク232の構成は、基本的には、第1実施形態における雨水タンク31及び排水タンク32の構成と同様である。なお、雨水は、すべての建物2で集めるものとはせずに、特定の建物2で集めるものとしてもよいし、地域内の特定の場所で集めた上で雨水タンク231に貯留させるものとしてもよい。
そして、散水システム200では、第1実施形態における制御部70に代えて、1つの制御部270が、複数の建物2ごとに、散水部50が散水するタイミングと、切替部43が雨水と浄水とを切り替えるタイミングとを制御する。このとき、制御部270は、複数の建物2ごとに設置されている温度検出センサー60が検出した温度情報を取得して、建物2ごとに適切な散水処理を実行させてもよい。
また、本実施形態では、複数の建物2は、それぞれ制御部270から遠隔の場所に存在する。そこで、制御部270が、真に散水処理が必要かどうかを建物2ごとに判断するために、第1実施形態において例示した人感知センサー62からの信号を受信して、建物2ごとに人が屋内に存在するかどうかを判断してもよい。制御部270は、予め決定された散水タイミングによって散水を要すると判断された建物2であっても、現在その建物2の屋内には人が存在しないと判断した場合には、散水部50から散水を行わせないものとすることができる。
このような散水システム200によれば、第1実施形態で説明した散水システム1のようなシステムを、個々の建物2ごとに適用するのではなく、ある地域に存在する複数の建物2全体に適用することができる。
また、制御部270は、複数の建物2ごとの散水を一括管理することができるので、地域全体としてみれば、建物2ごとに個別に散水が制御される場合と比較して、散水制御の効率化が図られる。
また、散水システム200では、雨水タンク231又は排水タンク232は、複数の建物2で共用されるものとしてもよい。
このような散水システム200によれば、複数の建物2ごとに雨水タンクや排水タンクを設置する必要がなくなるため、1つの建物2での構成を簡略化させることができる。
なお、第1実施形態における雨水タンク31や排水タンク32、又は、第2実施形態における雨水タンク231又は排水タンク232は、地上に設置してもよいが、地中や地下に設置してもよい。地中や地下に設けることで、昼間の日光による各タンク内の雨水や浄水の水温上昇が抑えられる。このため、建物2の屋外に面した昇温物に散水することで建物2の屋内の温度の上昇を抑え、ひいては建物2で消費される電力を低減する効果が期待される。また、地中や地下に設置すると、降雨による雨水や散水後の水を各タンクに流れ込みやすくできるので、取集し易く、再利用もし易いという利点もある。
以上、好ましい実施形態について説明したが、本実施形態は、これ限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 散水システム
2 建物
3 屋根
4 外壁
5 流水路
6 吸水部材
11 室外機
12 ソーラーパネル
31 雨水タンク
32 排水タンク
34 水位検出センサー
36 浄化部
43 切替部
50 散水部
60 温度検出センサー
61 情報取得部
62 人感知センサー
63 表示部
70 制御部
73 RAM
101 ホストコンピューター
102 通信ネットワーク
200 散水システム
231 雨水タンク
232 排水タンク
270 制御部

Claims (23)

  1. 雨水を貯留する雨水タンクと、
    排水を貯留する排水タンクと、
    前記排水タンクに接続され、前記排水を浄化して浄水を生成する浄化部と、
    前記雨水タンクに貯留されていた前記雨水、又は、前記浄水を、建物の屋外に面した昇温物に散水する散水部と、
    前記散水部により散水させる前記雨水と前記浄水とを切り替える切替部と、
    前記散水部が散水する散水タイミングと、前記切替部が前記雨水と前記浄水とを切り替える切替タイミングとを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記切替部に前記雨水と前記浄水とを交互に切り替えさせる、散水システム。
  2. 前記建物の屋外の温度を検出する温度検出センサーを備え、
    前記制御部は、前記温度検出センサーが検出した温度が設定値よりも高くなったときに、前記散水部から散水させる、請求項1に記載の散水システム。
  3. 前記温度検出センサーは、前記昇温物の温度、又は、前記昇温物の周囲の温度を検出する、請求項2に記載の散水システム。
  4. 前記制御部は、一日のうちの電力消費量が高くなる電力ピーク時間帯に、前記散水部から散水させる、請求項1に記載の散水システム。
  5. 前記電力ピーク時間帯を、通信ネットワークを介して外部から取得する情報取得部を備える、請求項4に記載の散水システム。
  6. 前記制御部は、気象情報に基づいて、所定の期間中に降雨があるかどうかを判断し、降雨があると判断した場合には前記散水部から散水はさせず、降雨がないと判断した場合には前記散水部から散水させる、請求項1に記載の散水システム。
  7. 前記制御部は、気象情報に基づいて、屋外の温度が設定値よりも高くなるかどうかを予測し、屋外の温度が設定値よりも低くなると予測した場合には前記散水部から散水はさせず、屋外の温度が設定値よりも高くなると予測した場合には前記散水部から散水させる、請求項1に記載の散水システム。
  8. 前記前記気象情報を、通信ネットワークを介して外部から取得する情報取得部を備える、請求項6又は7に記載の散水システム。
  9. 前記建物の屋内に存在する人を感知する人感知センサーを備え、
    前記制御部は、前記人感知センサーの感知に基づいて前記建物の屋内に人が存在すると判断したときに、前記散水部から散水させる、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の散水システム。
  10. 前記雨水タンクでの雨水の水位を検出する水位検出センサーを備え、
    前記制御部は、前記水位検出センサーが検出した水位が設定値よりも低くなったときに、前記切替部に、前記散水部から前記浄水を散水させるよう切り替えさせる、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の散水システム。
  11. 前記昇温物は、前記建物の屋根又は外壁に設置された、空気調和装置の室外機である、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の散水システム。
  12. 前記昇温物は、前記建物の屋根又は外壁に設置されたソーラーパネルである、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の散水システム。
  13. 前記昇温物は、前記建物の屋根又は外壁である、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の散水システム。
  14. 前記昇温物に散水された前記雨水又は前記浄水を回収し、回収した前記雨水又は前記浄水を、散水された前記昇温物よりも下方に位置する前記建物の屋根又は外壁に接触させる流水路を備える、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の散水システム。
  15. 前記流水路に、水分を吸収して保持する吸水部材を備える、請求項14に記載の散水システム。
  16. 前記排水は、前記建物の屋内で発生した生活排水である、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の散水システム。
  17. 前記建物は、複数あり、
    前記散水部、前記切替部及び前記昇温物は、前記複数の建物ごとにあり、
    前記制御部は、前記複数の建物ごとに、前記散水部が散水するタイミングと、前記切替部が前記雨水と前記浄水とを切り替えるタイミングとを制御する、請求項1乃至16のいずれか1項に記載の散水システム。
  18. 前記雨水タンク又は前記排水タンクは、前記複数の建物で共用される、請求項17に記載の散水システム。
  19. 前記散水タイミングと前記切替タイミングとを制御する散水制御プログラムを管理し、前記散水制御プログラムを外部に送信可能とするホストコンピューターと、
    前記ホストコンピューターから送信された前記散水制御プログラムを格納する記録媒体と、
    を備え、
    前記制御部は、前記記録媒体に格納されている前記散水制御プログラムを実行する、請求項1乃至18のいずれか1項に記載の散水システム。
  20. 前記記録媒体に格納されている前記散水制御プログラムは、前記ホストコンピューターからの新たな送信によりアップデートされる、請求項19に記載の散水システム。
  21. 請求項1乃至20のいずれか1項に記載の散水システムに備えられる前記制御部が実行する散水制御プログラムであって、
    前記制御部に、前記散水タイミングを決定する処理と、前記切替タイミングを決定する処理とを実行させる散水制御プログラム。
  22. 請求項21に記載の散水制御プログラムを管理し、前記散水制御プログラムを、通信ネットワークを介して外部に送信可能とするホストコンピューター。
  23. 請求項22に記載のホストコンピューターから送信された前記散水制御プログラムが記録された記録媒体。
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