JP2021004425A - 製紙用表面サイズ剤、製紙用表面サイズ剤の製造方法及び塗工紙 - Google Patents

製紙用表面サイズ剤、製紙用表面サイズ剤の製造方法及び塗工紙 Download PDF

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Abstract

【課題】機械的安定性に優れつつ、発泡も少なく、更に優れたサイズ効果を発揮する製紙用表面サイズ剤、製紙用表面サイズ剤の製造方法及び塗工紙を提供する。【解決手段】重量平均分子量1,000〜500,000の界面活性剤(A)を含むシェル部と、スチレン類(b1)を含むモノマー成分の重合体(B)及びアルキルケテンダイマー(C)を含むコア部とを有するエマルジョン粒子を含む製紙用表面サイズ剤。【選択図】なし

Description

本発明は、製紙用表面サイズ剤、製紙用表面サイズ剤の製造方法及び塗工紙に関する。
一般に、製紙用表面サイズ剤は、水溶液型とエマルジョン型とに大別できるが、後者は固形分(不揮発分)を高く設定しても比較的低粘度であり、ハンドリング性に長け、塗工液の発泡性も比較的小さい等の利点を有する。
しかし、製紙用表面サイズ剤は、機械的シェアに対して不安定であるため、サイズプレス方式等の強い剪断力がかかる塗工方式で紙に塗工した場合にエマルジョンの破壊により粕や発泡が生じたり、また塗工ムラ等により操業性を低下させ、その結果、サイズ効果が低下する等の問題がある。特に工業用水等の金属イオンが溶存する硬水を用いた場合にはこの問題が顕著となる。
機械的安定性を改善する方法としては、例えば、アニオン性やノニオン性乳化剤と共に、高分子量化合物を保護コロイドとして用いる手段が考えられ、特定分子量のスチレン−マレイン酸系共重合体塩の存在下で、スチレン類等の疎水性不飽和単量体類を乳化重合してなるエマルジョンを含む表面サイズ剤が提案されている(特許文献1)。しかし、当該表面サイズ剤は、サイズ効果と機械的安定性が依然不十分であった。
特開平08−246391号公報
本発明は、機械的安定性に優れつつ、発泡も少なく、更に優れたサイズ効果を発揮する製紙用表面サイズ剤;製紙用表面サイズ剤の製造方法及び塗工紙を提供することにある。
本発明者らは、サイズ効果を高める点に着目してアルキルケテンダイマーを用いて、またアルキルケテンダイマーの使用により機械的安定性が悪くなることを想定して、種々条件を検討したところ、界面活性剤をシェル部に有し、かつ特定のモノマー成分の重合体をアルキルケテンダイマーとともにコア部に有する製紙用表面サイズ剤が前記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の製紙用表面サイズ剤、製紙用表面サイズ剤の製造方法及び塗工紙に関する。
1.重量平均分子量1,000〜500,000の界面活性剤(A)を含むシェル部と、スチレン類(b1)を含むモノマー成分の重合体(B)及びアルキルケテンダイマー(C)を含むコア部とを有するエマルジョン粒子を含む製紙用表面サイズ剤。
2.(A)成分の使用量が、固形分重量で、(B)成分及び(C)成分の合計100重量部に対して20〜200重量部である、前項1に記載の製紙用表面サイズ剤。
3.(A)成分が、スチレン類(a1)及びはα−オレフィン(a2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むモノマー成分の重合体、並びに/又は澱粉類を含む、前項1又は2に記載の製紙用表面サイズ剤。
4.(B)成分をなすモノマー成分が、更に(メタ)アクリル酸エステル(b2)を含む、前項1〜3のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
5.(B)成分をなすモノマー成分が、更に親水性基を有する不飽和モノマー(b3)を含む前項1〜4のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
6.(C)成分が、一般式(1)で表されるものである、前項1〜5のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
(式中、RおよびRは、それぞれ炭素数12〜24のアルキル基又はアルケニルを表し、同一であっても、異なっていても良い。)
7.(B)成分及び(C)成分の使用比率が、固形分重量で、(B)/(C)=30/70〜99/1であることを特徴とする、前項1〜6のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
8.エマルジョン粒子の体積平均粒子径が50〜300nmである前項1〜7のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
9.(A)成分中に、(B)成分をなすモノマー成分及び(C)成分を滴下して乳化重合することを特徴とする前項1〜8のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤の製造方法。
10.前項1〜8のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤を含む塗工紙。
本発明の製紙用表面サイズ剤によれば、機械的安定性に優れつつ、発泡も少なく、更に成紙とした際に優れたサイズ効果を発揮する。
本発明の製紙用表面サイズ剤(以下、単に“サイズ剤”ともいう)は、重量平均分子量1,000〜500,000の界面活性剤(A)(以下、(A)成分という)を含むシェル部と、スチレン類(b1)(以下、(b1)成分という)を含むモノマー成分の重合体(B)(以下、(B)成分という)及びアルキルケテンダイマー(C)(以下、(C)成分という)を含むコア部とを有するエマルジョン粒子を含む。以下、各成分につき詳細に説明する。
(A)成分は、サイズ剤のシェル部をなす一成分であり、保護コロイドとして機能することにより機械的安定性に優れ、発泡を少なくする効果をも奏する。
(A)成分は、重量平均分子量(ゲルパーメーションクロマトグラフ法によるポリエチレンオキシド換算値)(以下同様)が通常、1,000〜500,000である。重量平均分子量が1,000未満であると、(B)成分及び(C)成分の乳化性が悪くなりやすく、500,000を超えると、製紙用表面サイズ剤の粘度が高くなり、原紙に対する塗工性が悪くなる傾向がある。また同様の点から、好ましくは5,000〜100,000であり、より好ましくは10,000〜50,000である。
(A)成分の種類としては、特に限定されないが、本発明においては、例えば、スチレン類(a1)(以下、(a1)成分という)及びα−オレフィン(a2)(以下、(a2)成分という)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むモノマー成分の重合体、並びに/又は澱粉類が、(B)成分及び(C)成分との乳化性の点から、好ましく使用される。
(a1)成分としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、tert−ブチルスチレン、ジメチルスチレン、アセトキシスチレン、ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、クロルビニルトルエン等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(a1)成分の使用量としては、特に限定されないが、塗工紙のサイズ効果の点から、(A)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、通常15〜90重量%程度、好ましくは30〜80重量%程度である。
(a2)成分としては、特に限定されないが、例えば、ジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−1−ペンテン、2,4,4−トリメチル−2−ペンテン、2,4,4−トリメチル−1−ペンテン及び2,4,4−トリメチル−2−ペンテンの混合物)、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等の分岐型α−オレフィン;1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−テトラコセン、1−トリアコンテン等の直鎖型α−オレフィン;シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサン、4−ビニルシクロヘキセン、シクロペンテン、メチルシクロペンテン等の環状α−オレフィン等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも塗工紙のサイズ効果の点から、分岐型α−オレフィンが好ましく、ジイソブチレンがより好ましい。
(a2)成分の使用量としては、特に限定されないが、塗工紙のサイズ効果の点から、(A)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、通常5〜60重量%程度、好ましくは10〜50重量%程度である。
なお、(a1)成分及び(a2)成分は、いずれか一方を使用しても両方とも使用しても良い。
(A)成分をなすモノマー成分には、(B)成分及び(C)成分との乳化性の点から、更にカルボキシル基を有する不飽和モノマー(a3)(以下、(a3)成分という)、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル(a4)(以下、(a4)成分という)、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド(a5)(以下、(a5)成分)を併用した方が好ましい。
(a3)成分としては、特に限定されないが、例えば、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、又はこれらの酸無水物、中和塩、ハーフエステル、ハーフエステル等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも(a1)成分や(a2)成分との重合性の点から、アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましい。
(a3)成分の使用量としては、特に限定されないが、(B)成分及び(C)成分との乳化性の点から、(A)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、通常5〜80重量%程度、好ましくは10〜50重量%程度である。
(a4)成分としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノブチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジプロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジブチルアミノエチル等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(a4)成分の使用量としては、特に限定されないが、(B)成分及び(C)成分との乳化性の点から、(A)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、通常は40重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
(a5)成分としては、特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(a5)成分の使用量としては、特に限定されないが、(B)成分及び(C)成分との乳化性の点から、(A)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、通常は20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
なお、(a4)成分、(a5)成分を使用する場合、(a4)及び(a5)成分に由来するアミノ基の一部又は全部を4級化した方が、(B)成分及び(C)成分との乳化性の点から好ましい。4級化の程度としては、特に限定されないが、得られる重合体中に存在する(a4)成分及び/又は(a5)成分のアミノ基の少なくとも10モル%程度が好ましく、50〜100モル%程度であることがより好ましい。4級化に用いる4級化剤としては、各種公知のものを使用でき、例えば、塩化ベンジル、塩化メチル、硫酸ジメチル、グリシドール、エチレンクロルヒドリン、アリルクロライド、スチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン等が挙げられる。4級化は、温度が通常50〜90℃程度、時間が1〜4時間程度で行うと良く、通常、重合体の調製後に行われるが、重合前又は重合中に行われてもよい。
更にモノマー成分には、(a1)〜(a5)成分以外の不飽和モノマー(a6)(以下、(a6)成分という)を適宜併用しても良い。(a6)成分としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、スルホニル基を有する不飽和モノマー;(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げられる。
スルホニル基を有する不飽和モノマーとしては、特に限定されず、例えば、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、(メタ)アリルスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミドとしては、アクリルアミド、メタクリルアミドが挙げられる。
これらの(a6)成分は、単独でも2種以上を組み合わせても良い。(a6)成分の使用量としては、特に限定されないが、(A)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、10重量%以下が好ましい。
本発明の(A)成分は、前記モノマー成分を適宜組み合わせて、重合開始剤の存在下、重合することにより得られる。重合方法としては、特に限定されず公知の方法を採用することができる。溶液重合を採用する場合には、溶媒としてベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール等を使用することができる。
重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ系化合物;また過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の有機過酸化物;その他レドックス触媒系のものをいずれも使用することができる。重合開始剤の使用量としては、特に限定されず、(A)成分をなす全モノマー成分100重量部に対して、0.1〜5重量部程度である。
また、重合に際しては、2−メルカプトエタノール、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;エタノール、イソプロピルアルコール、ペンタノール等のアルコール;四塩化炭素、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、クメン、α−メチルスチレンダイマー、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等の連鎖移動剤を用いることもできる。連鎖移動剤の使用量としては、特に限定されず、(A)成分をなす全モノマー成分100重量部に対して、0.01〜5重量部程度である。
重合反応の条件としては、通常、反応温度70〜140℃程度、反応時間1〜10時間程度で行えばよい。
重合体については、水に対して溶解しやすくするため、重合後にpHを調整しても良い。pHの調整には、各種公知のpH調整剤を使用でき、例えば、塩酸、硫酸、燐酸等の無機酸;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;モノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン;アンモニア等が挙げられる。pHとしては、特に限定されないが、4〜10程度に調整されることが好ましい。
得られた重合体の物性としては、乳化性の点から、重量平均分子量が、1,000〜100,000程度が好ましく、5,000〜50,000程度がより好ましく、20,000〜40,000程度がさらに好ましい。
澱粉類としては、特に限定されず、例えば、コーン澱粉、馬鈴薯、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、サゴヤシ澱粉等の未変性澱粉;カチオン化澱粉、酸化澱粉、リン酸変性澱粉、カルボキシメチル化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カルバミルエチル化澱粉、シアノエチル化澱粉、ジアルデヒド化澱粉、酢酸変性澱粉等の加工澱粉等が挙げられる。
澱粉類の物性としては、乳化性の点から、重量平均分子量が、10,000〜500,000程度が好ましく、150,000〜450,000程度がより好ましく、300,000〜400,000程度がさらに好ましい。
また、澱粉類としては、前記の未変性澱粉又は加工澱粉(以下、“原料澱粉”ともいう。)を無機過酸化物、酵素、無機酸類等の処理剤で変性した変性澱粉も使用できる。
無機過酸化物としては、特に限定されず、例えば、次亜塩素酸塩;過硫酸アンモニウム(以下、APSともいう)、過硫酸カリウム(以下、KPSともいう)、過硫酸ナトリウム(以下、SPSともいう)等のペルオキソ二硫酸塩;過酸化水素等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。更に過酸化水素に、硫酸鉄又は硫酸銅を組み合わせても良い。
酵素としては、特に限定されず、例えば、各種細菌、動植物の生産するα−アミラーゼが挙げられる。
無機酸類としては、特に限定されず、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
前記処理剤の使用量としては、特に限定されないが、原料澱粉との反応性の点から、固形分重量で、原料澱粉100重量部に対して、0.01〜10重量部程度が好ましく、0.1〜6重量部程度がより好ましい。
変性澱粉の製造方法としては、特に限定されず、例えば、澱粉類及び処理剤を含む水溶液を温度60〜100℃程度で、30〜60分程度加熱すること等が挙げられる。
前記製造方法で得られた変性澱粉の物性としては、特に限定されないが、例えば、固形分濃度15重量%の水溶液におけるブルックフィールド粘度が、温度25℃で5〜1000mPa・s程度が好ましく、10〜200mPa・s程度がより好ましい。
また、変性澱粉の重量平均分子量が、10,000〜500,000程度が好ましく、15,000〜100,000程度がより好ましく、20,000〜50,000程度がさらに好ましい。
(A)成分の使用量としては、固形分重量で、(B)成分及び(C)成分の合計100重量部に対して、通常20〜200重量部程度、好ましくは30〜100重量部程度である。前記数値範囲とすることで、サイズ剤の分散安定性及び塗工紙のサイズ効果を高くすることができる。
また(A)成分としては、前述の重合体又は澱粉類以外に、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤やアニオン性界面活性剤等を併用しても良い。
カチオン性界面活性剤としては、特に限定されず、例えば、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。これらの市販品としては、例えば、第一工業製薬(株)製のカチオーゲンH、カチオーゲンL、花王(株)製のコータミン24P、コータミン86Pコーンク、コータミン60W、コータミン86W等が入手できる。
ノニオン性界面活性剤としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの他、分子中に反応性官能基を有するノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、特に限定されず、例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸エステル塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルスルホコハク酸エステル塩、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられる。
これらの他の界面活性剤は、単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(B)成分は、(b1)成分を含むモノマー成分の重合体を含み、サイズ剤のコア部をなす一成分であり、塗工紙のサイズ効果に寄与する。
(b1)成分としては、特に限定されず、前述の(a1)成分で例示したもの等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(b1)成分の使用量としては、特に限定されないが、塗工紙のサイズ効果の点から、(B)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、通常10〜80重量%程度、好ましくは20〜70重量%程度である。
(B)成分をなすモノマー成分としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸エステル(b2)(以下、(b2)成分という)、親水性基を有する不飽和モノマー(b3)(以下、(b3)成分という)等を併用できる。
(b2)成分としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも、塗工紙のサイズ効果の点から、(メタ)アクリル酸イソブチルが好ましい。
(b2)成分の使用量としては、特に限定されないが、塗工紙のサイズ効果の点から、(B)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、通常10〜80重量%程度、好ましくは20〜70重量%程度である。
(b3)成分は、(b1)成分及び(b2)成分に該当しないものであれば、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸;イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、ムコン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシn−プロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシイソプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;アリルアルコール、メタリルアルコール等の不飽和モノアルコール;(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール系不飽和モノマー等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でもアクリル酸が好ましい。
(b3)成分の使用量としては、特に限定されないが、サイズ剤の分散安定性及び塗工紙のサイズ効果のバランスの点から、(B)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、通常1〜20重量%程度、好ましくは5〜20重量%程度である。
また、(b2)成分及び(b3)成分以外の他のモノマー成分(b4)(以下、(b4)成分という)として、必要に応じて、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジn−ブチル、マレイン酸イソブチル、マレイン酸ジn−オクチル、マレイン酸ジn−デシル、マレイン酸ジn−ドデシル、マレイン酸ジn−ヘキサデシル等の不飽和ジカルボン酸ジアルキルエステル;(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジエチルアミノブチル等の(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル;プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等の二トリル;N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド;N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−プロピレンビス(メタ)アクリルアミド、ジアクリルアミドジメチルエーテル等のビスアクリルアミド;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、(メタ)アリルスルホン酸ナトリウム等のスルホニル基を有する不飽和モノマー等を併用しても良い。また単独でも2種以上を組み合わせても良い。(b4)成分の使用量としては、特に限定されないが、(B)成分をなす全モノマー成分の合計を100重量%として、1〜20重量%程度が好ましい。
更に必要に応じて、2−メルカプトエタノール、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;エタノール、イソプロピルアルコール、ペンタノール等のアルコール;四塩化炭素、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、クメン、α−メチルスチレンダイマー、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等の連鎖移動剤を用いても良い。連鎖移動剤の使用量としては、(B)成分をなす全モノマー成分を100重量部に対して、0.01〜5重量部程度である。
(C)成分は、アルキルケテンダイマーであり、(B)成分と同様にサイズ剤のコア部をなす一成分であり、塗工紙のサイズ効果に寄与する。また、(A)成分との親和性により、サイズ剤の機械的安定性も良好となり、塗工装置等の汚れを低減できる。
(C)成分は、下記一般式(1)で示されるもの(RおよびRは、それぞれアルキル基又はアルケニル基を表し、同一であっても、異なっていても良い。)であれば、特に限定されない。
アルキル基としては、特に限定されず、例えば、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、テトラコシル基、ヘキサコシル基、オクタコシル基、トリアコンチル基、ドトリアコンチル基等が挙げられる。これらは分岐していても良い。
アルケニル基としては、特に限定されず、例えば、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル基、ドコセニル基、テトラコセニル基、ヘキサコセニル基、オクタコセニル基、トリアコンテニル基、ドトリアコンテニル基等が挙げられる。これらは分岐していても良い。
これらの(C)成分は、単独でも2種以上を組合せても良い。中でも、サイズ効果の点から、一般式(1)において、RおよびRが、それぞれ炭素数12〜24のアルキル基又はアルケニル基で表されるものが好ましく、RおよびRが、それぞれ炭素数14〜24のアルキル基で表されるもの、すなわち、テトラデシル基(炭素数:14)、ヘキサデシル基(炭素数:16)、オクタデシル基(炭素数:18)、エイコシル基(炭素数:20)、ドコシル基(炭素数:22)、テトラコシル基(炭素数:24)がより好ましい。
(B)成分及び(C)成分の使用比率[(B)/(C)]としては、サイズ剤の機械的安定性の点から、固形分重量で、通常は30/70〜99/1程度、好ましくは50/50〜95/5程度、より好ましくは60/40〜90/10程度である。
本発明の製紙用表面サイズ剤は、各種公知の製造方法により得られる。製造方法としては、特に限定されず、例えば、(A)成分中へ(B)成分をなすモノマー成分及び(C)成分を仕込み、重合開始剤の存在下で溶液重合、乳化重合、懸濁重合させる方法等が挙げられるが、本発明では、(B)成分をなすモノマー成分及び(C)成分の重合性の点から、(A)成分中に、(B)成分をなすモノマー成分及び(C)成分を滴下して乳化重合する方法、より詳細には、(A)成分及び重合開始剤の存在下、(B)成分及び(C)成分を滴下して乳化重合させる方法が好ましい。特に(B)成分をなすモノマー成分及び(C)成分の混合溶液を添加した方が、得られるサイズ剤の機械的安定性及びサイズ効果が優れるため好ましい。なお、乳化重合の条件としては、特に限定されないが、温度が通常40〜150℃程度(好ましくは60〜100℃程度)、時間が通常1〜10時間程度(好ましくは1〜3時間程度)である。
重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過酸化物;tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系化合物等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。また、重合開始剤の使用量も特に制限されず、通常は、(B)成分をなす全モノマー成分100重量部に対して、0.1〜10重量部程度、好ましくは1〜5重量部程度である。
なお、亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸水素塩、トリエタノールアミンや硫酸第一銅等を前記重合開始剤と併用しても良い。
また、製紙用表面サイズ剤の製造に際しては、必要に応じて、溶媒を用いても良い。
溶媒としては、特に限定されず、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素;酢酸エチル、クロロホルム、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒や、水、並びに前記有機溶媒と水との混合溶媒が挙げられる。
本発明の製紙用表面サイズ剤の物性としては、特に限定されず、例えば、光散乱法によるエマルジョン粒子の体積平均粒子径が、通常は50〜300nm程度、好ましくは50〜150nm程度、より好ましくは50〜80nm程度である。このような数値範囲とすることで、サイズ剤の機械的安定性及び塗工紙のサイズ効果のバランスがとれる。
また、固形分濃度25重量%、温度25℃におけるブルックフィールド粘度が、通常10〜200mPa・s程度、好ましくは30〜80mPa・s程度である。
また、温度25℃におけるpHが、通常7〜11程度、好ましくは7.5〜9.5程度である。なお、pHを調整する際には、各種公知のpH調整剤を使用できる。pH調整剤としては、特に限定されず、例えば、塩酸、硫酸、燐酸等の無機酸;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;モノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン;アンモニア等が挙げられる。
本発明の製紙用表面サイズ剤は、必要に応じて、酸化防止剤、消泡剤、防腐剤、キレート剤、水溶性アルミニウム化合物等の添加剤を添加しても良い。
本発明の製紙用表面サイズ剤を含有する塗工液としては、前記サイズ剤をそのまま、又は水等で希釈しても良いが、必要に応じて、各種公知の添加剤を配合できる。該添加剤としては、例えば、酸化澱粉、リン酸エステル化澱粉、自家変性澱粉、カチオン化澱粉、両性澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類、アルギン酸ソーダ等の水溶性高分子等の紙力増強剤や、防滑剤、防腐剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、増粘剤、充填剤、酸化防止剤、耐水化剤、造膜助剤、顔料、染料等が挙げられる。
塗工液の固形分濃度としては、特に限定されないが、通常0.5〜30重量%程度、好ましくは1〜20重量%の範囲において実用に供される。
本発明は、塗工紙に関するものでもある。塗工紙は、製紙用表面サイズ剤を含むものであり、具体的には、前記塗工液を原紙表面に塗工してなるものである。
原紙としては、特に限定されず、通常は木材セルロース繊維を原料とする未塗工の紙及び板紙を用いることができる。なお、当該原紙は、抄紙用パルプから得られるものであり、当該抄紙用パルプとしては、例えば、広葉樹パルプ(LBKP)、針葉樹パルプ(NBKP)等の化学パルプ;砕木パルプ(GP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ;段ボール古紙等の古紙パルプ等が挙げられる。また、当該原紙中に填料や内添サイズ剤、紙力増強剤等の各種薬品が添加されていても良い。
また、前記塗工液の塗工手段は、特に限定されず、例えば含浸法、サイズプレス法、ゲートロール法、バーコーター法、カレンダー法、スプレー法等の各種公知の方法を適用できる。また、塗工液の塗工量(濃度)も特に限定されないが、通常、0.005〜1g/m程度、好ましくは0.01〜0.5g/m程度である。
前記手段により得られる塗工紙としては、特に限定されず、例えば、フォーム用紙、PPC用紙、感熱記録紙等の記録用紙:アート紙、キャストコート紙、上質コート紙等のコート紙;クラフト紙、純白ロール紙等の包装用紙;ノート用紙、書籍用紙、印刷用紙、新聞用紙等の各種紙(洋紙);マニラボール、白ボール、チップボール等の紙器用板紙;ライナー、中芯等の板紙が挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における部及び%は、特に断りのない限り、重量基準である。
(重量平均分子量)
ゲルパーメーションクロマトグラフィー(GPC)法により、以下の測定条件で分子量を測定した。
GPC本体:東ソー(株)製
カラム:東ソー(株)製ガードカラムTSKgel guardcolumn α1本およびTSK-GEL α-M2本(温度40℃)
溶離液:0.2mol/L硝酸ナトリウム緩衝液(硝酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)
流速:1.0mL/分
検出器:
ビスコテック社製TDA MODEL301(濃度検出器および90°光散乱検出器および粘度検出器(温度40℃))RALLS法
標準物質:ポリエチレンオキシド
測定サンプル:(A)成分が固形分濃度で0.5%となるように前記溶離液を加えて測定サンプルを調整し、pH10〜12になるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加し、80℃以上の湯浴に1時間浸した後、硫酸でpH6〜8に調整し、溶離液で0.025%に希釈して測定した。
(粘度)
B型粘度計(東機産業(株)製)を用いて、25℃に調整したサンプルの粘度を測定した。
(pH)
市販の測定機(製品名「pH METER F−14」、(株)堀場製作所製)を用いて、25℃に調整したサンプル(固形分濃度25%)のpHを測定した。
(体積平均粒子径)
光散乱粒径解析装置(製品名「ELSZ−2」、大塚電子(株)製)を用いて測定した。
製造例1(重合体(A−1)の製造)
撹拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えたフラスコにイソプロピルアルコール85部、イオン交換水43部、スチレン125.9部(全モノマー成分中70%)、80%アクリル酸67.5部(全モノマー成分中30%)の混合液を窒素気流下に攪拌しながら、70℃まで昇温し、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パーブチルO」日本油脂(株)製)を7.3部仕込んだ。更に80〜90℃まで昇温させ、4時間保温して重合体を得た後、次いで、イオン交換水200部、ハイドロキノン0.045部及び48%水酸化カリウム水溶液51.0部(重合体中のアニオン性基に対して50モル%相当)仕込んで、中和した後、イソプロピルアルコールを留去した。さらに25%アンモニア水を29.7部(共重合体中のアニオン性基に対して50モル%相当)添加して溶解させ、固形分濃度25%の重合体(A−1)を得た。(A−1)成分の重量平均分子量を表1に示す(以下同様)。
製造例2(重合体(A−2)の製造)
撹拌機、冷却管、2つの滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に、ジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−1−ペンテン;純度76%)70.3部(全モノマー成分中53.4%)、無水マレイン酸46.6部(全モノマ−成分中46.6%)、トルエン180部の混合液を窒素気流下に撹拌しながら、70℃まで昇温し、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パ−ブチルO」、日本油脂(株)製)を7.3部仕込んだ。更に80〜90℃まで昇温させ、4時間保温して重合体を得た後、次いで、イオン交換水200部、ハイドロキノン0.045部及び48%水酸化カリウム水溶液35.0部(重合体中のアニオン性基に対して100モル%相当)仕込んで、中和した後、トルエンを留去し、固形分濃度20%の重合体(A−2)を得た。
製造例3(重合体(A−3)の製造)
撹拌機、冷却管、滴下ロ−ト、窒素導入管及び温度計を備えたフラスコに、スチレン70部、メタクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチル30部、イソプロピルアルコール42.9部、及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリル2.5部を仕込み、窒素気流下に撹拌しながら80〜85℃で5時間重合反応を行った。ついで、酢酸11.5部と水300部とを加えた後、エピクロルヒドリン17.7部を加えて80℃で2時間保温し、さらに所定量の水を加えて、固形分濃度を20%に調整し、重合体(A−3)を得た。
製造例4(APS変性澱粉(A−7)の製造)
撹拌機、冷却管、温度計、窒素導入管を備えたフラスコに、コーン澱粉(商品名:「王子エ−スA」、王子コーンスターチ(株)製、固形分濃度88%)100部、APS5部、及び水300部を加えて、90℃に昇温し、1時間撹拌した。その後、固形分濃度15%となるように、水を加えた後、40℃まで冷却し、APS変性澱粉(A−7)を得た。
製造例5(酵素変性澱粉(A−8)の製造)
撹拌機、冷却管、温度計、窒素導入管を備えたフラスコに、コーン澱粉(商品名:「王子エ−スA」、王子コーンスターチ(株)製、固形分濃度88%)100部、クライスタ−ゼL1(天野エンザイム(株)製)0.1部、及び水300部を加えて、75℃に昇温し、40分撹拌後、90℃に昇温して更に10分間撹拌した。その後、固形分濃度15%となるように、水を加えた後、40℃まで冷却し、酵素変性澱粉(A−8)を得た。
製造例6(硫酸変性澱粉(A−9)の製造)
撹拌機、冷却管、温度計、窒素導入管を備えたフラスコに、コーン澱粉(商品名:「王子エ−スA」、王子コーンスターチ(株)製、固形分濃度88%)250.0部、20%硫酸水溶液11部(固形分2.2部)、及び水300部を加えて、90℃に昇温し、1時間撹拌した。その後、固形分濃度15%となるように、水を加えた後、40℃まで冷却し、硫酸変性澱粉(A−9)を得た。
実施例1
撹拌機、冷却管、窒素導入管、温度計及び2本の滴下ロ−トを備えた反応容器に、重合体(A−1)50部(固形分)、イオン交換水200部、アニオン性界面活性剤(商品名:「ハイテノ−ルLA10」、重量平均分子量:300、第一工業製薬(株)製)2部、硫酸鉄(II)七水和物0.08重量部を仕込み、反応容器内の酸素を窒素で充分に置換した後、撹拌しながら系内を80℃まで昇温した。次いで、滴下ロ−ト(I)にスチレン56部及びアクリル酸n−ブチル24部のモノマー混合物にアルキルケテンダイマー(パルミチン酸クロライド/ステアリン酸クロライド=5/95(固形分重量)の混合物を縮合させたもの)20部を溶解させた液を、滴下ロ−ト(II)に固形分濃度35%の過酸化水素水10部(モノマ−成分に対して3.5重量部)を水100部に溶解した水溶液をそれぞれ仕込み、約2時間かけて系内に滴下し、更に2時間保温して反応を完結させ、固形分濃度20.5%の製紙用表面サイズ剤を得た。得られた製紙用表面サイズ剤の粘度、pH、体積平均粒子径を表1に示す(以下同様)。
実施例2〜20、比較例1〜4
表1に示す成分及び使用量に変更して、実施例1と同様に合成し、製紙用表面サイズ剤をそれぞれ得た。なお、比較例3は界面活性剤に(A)成分を用いずに、アニオン性界面活性剤(ハイテノ−ルLA10)2部のみを用いた。
(機械的安定性)
製紙用表面サイズ剤50gをマ−ロン式安定度試験器(新星産業(株)製)の容器に秤取し、温度25℃、荷重10kg、回転速度1000rpmで5分間強撹拌した後、生じた凝集物を予め秤量した350メッシュ金網で濾取した。105℃の循風乾燥機で3時間乾燥した後、金網及び凝集物の重量を測定し、凝集物の固形分重量を求めた。式1に従って値を算出し、以下の評価基準で判断した。

(式1)機械的安定性(%)=(凝集物の固形分重量(g)/製紙用表面サイズ剤の固形分重量(g))×100

(評価基準)
◎:上記算出値が0.5%未満
○:上記算出値が0.5%以上1.0%未満
△:上記算出値が1.0%以上5.0%未満
×:上記算出値が5.0%以上
(塗工液の調製)
コーン澱粉(商品名:「王子エ−スA」、王子コーンスターチ(株)製)を固形分濃度12%となるように脱イオン水で希釈し、澱粉の固形分重量に対してAPSを1.6%添加して、90℃で20分間保温した。固形分濃度7.5%となるように脱イオン水で希釈し、48%水酸化ナトリウム水溶液でpH5.0に調整し、APS変性澱粉を得た。前記APS変性澱粉50部に、実施例1の製紙用表面サイズ剤を1.47部混合し、塗工液を調製した。なお、塗工液中の製紙用表面サイズ剤の固形分濃度は0.88%である。また、実施例2〜20、比較例1〜4の製紙用表面サイズ剤についても同様に行い、塗工液を調製した。
(塗工液の発泡性)
各塗工液を50℃に加温し、家庭用ミキサ−で2分間処理した後に、処理直後の液面の高さを測定した(初期の液面高さは40mmである)。
(塗工紙の作製及びサイズ効果の評価)
バーコーターを用いて、予め液温を50℃に調整した各塗工液を上質中性紙(ステキヒトサイズ度:0.5秒、坪量:70g/m)の表面に両面塗工した後、105℃の回転ドライヤ−で1分間乾燥させ、塗工紙を作製した。なお、原紙への製紙用表面サイズ剤の付着量は、固形分で約0.08g/m、澱粉の付着量は、固形分で約2g/mであった。得られた塗工紙のステキヒトサイズ度をJIS P 8122に準拠して測定した。数値が大きいほどサイズ効果に優れることを意味する。

<(A)成分>
・A−1:製造例1の重合体
・A−2:製造例2の重合体
・A−3:製造例3の重合体
・A−4:コーン澱粉(商品名:「王子エ−スA」、王子コーンスターチ(株)製)
・A−5:タピオカ澱粉
・A−6:馬鈴薯
・A−7:製造例4のAPS変性澱粉
・A−8:製造例5の酵素変性澱粉
・A−9:製造例6の硫酸変性澱粉
<(B)成分>
・B−1:St/BA=70/30(重量比(固形分換算))
・B−2:St/IBMA=70/30(重量比(固形分換算))
・B−3:St/BA/AA=65/20/15(重量比(固形分換算))
・B−4:St/BA/DM=65/20/15(重量比(固形分換算))
※St−スチレン、BA−アクリル酸n−ブチル、IBMA−メタクリル酸イソブチル、AA−アクリル酸、DM−メタクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチル
<(C)成分>
・C−1:パルミチン酸クロライド/ステアリン酸クロライド=5/95(固形分重量)の混合物を縮合させたもの
・C−2:パルミチン酸クロライド/ステアリン酸クロライド=35/65(固形分重量)の混合物を縮合させたもの
・C−3:ベヘニン酸クロライド/ステアリン酸クロライド=90/10(固形分重量)の混合物を縮合させたもの

Claims (10)

  1. 重量平均分子量1,000〜500,000の界面活性剤(A)を含むシェル部と、スチレン類(b1)を含むモノマー成分の重合体(B)及びアルキルケテンダイマー(C)を含むコア部とを有するエマルジョン粒子を含む製紙用表面サイズ剤。
  2. (A)成分の使用量が、固形分重量で、(B)成分及び(C)成分の合計100重量部に対して20〜200重量部である、請求項1に記載の製紙用表面サイズ剤。
  3. (A)成分が、スチレン類(a1)及びα−オレフィン(a2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むモノマー成分の重合体、並びに/又は澱粉類を含む、請求項1又は2に記載の製紙用表面サイズ剤。
  4. (B)成分をなすモノマー成分が、更に(メタ)アクリル酸エステル(b2)を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
  5. (B)成分をなすモノマー成分が、更に親水性基を有する不飽和モノマー(b3)を含む請求項1〜4のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
  6. (C)成分が、一般式(1)で表されるものである、請求項1〜5のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
    (式中、RおよびRは、それぞれ炭素数12〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、同一であっても、異なっていても良い。)
  7. (B)成分及び(C)成分の使用比率が、固形分重量で、(B)/(C)=30/70〜99/1であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
  8. エマルジョン粒子の体積平均粒子径が50〜300nmである請求項1〜7のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
  9. (A)成分中に、(B)成分をなすモノマー成分及び(C)成分を滴下して乳化重合することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤を含む塗工紙。
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