JP2021003903A - 熱転写プリンターおよび印刷制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像の端部の輪郭を構成する複数の画素の濃度に関わらず、当該輪郭が、主走査方向に沿った直線として、用紙に示されることを実現する。【解決手段】熱転写プリンター100は、端部Gaeおよび端部Gbeを用紙7に形成するグラデーション制御処理を行う。グラデーション制御処理では、熱処理Haおよび熱処理Hbが行われる。熱処理Haでは、端部Gaeの後端Gae2側のインクシート6による発色の輪郭が、主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッド9が熱を発する。熱処理Hbでは、端部Gbeの先端Gbe1側のインクシート6による発色の輪郭が、前記主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッド9が熱を発する。【選択図】図9
Description
本発明は、2枚以上の画像を利用して、長尺状の画像を印刷する機能を有する熱転写プリンターおよび印刷制御方法に関する。
近年、熱転写プリンターにおいて、少なくとも2枚の画像を利用して、長尺状の画像を印刷するパノラマ印刷を行う場面が増えている。パノラマ印刷を行うためには、まず、長尺状の画像から、例えば、2枚の画像が取得される。そして、当該2枚の画像が接続されるように、当該2枚の画像を印刷することにより、パノラマ印刷が実現される。特許文献1,2では、1枚目の画像の後端部に、2枚目の画像の先端部を重ねることにより、長尺状の画像を印刷する技術が開示されている。
特許文献1では、1枚目の画像の後端部に、2枚目の画像の先端部が重なっている重なり領域において、当該2枚の画像の境目が目立たないようにする構成(以下、「関連構成A」ともいう)が開示されている。
具体的には、関連構成Aでは、1枚目の画像の後端部の濃度は、当該後端部の先端から後端に向かって、徐々に低くなっている。また、2枚目の画像の先端部の濃度は、当該先端部の先端から後端に向かって、徐々に高くなっている。これにより、重なり領域における印画濃度が調整されている。印画とは、用紙に印刷された画像のことである。また、関連構成Aでは、重なり領域に対し、ディザ法を用いた画像処理を行う技術も開示されている。
また、特許文献2では、2枚の画像の重なり領域の色の変化を打ち消す構成(以下、「関連構成B」ともいう)が開示されている。具体的には、関連構成Bでは、予め作成された色変換係数群を用いて、重なり領域の色値が変換される。これにより、重なり領域における色の変化を低減している。
熱転写プリンターでは、印刷対象の画像の画素の濃度の種類毎に、サーマルヘッドが染料(インク)に与える熱エネルギーは異なる。例えば、画素の濃度が低い程、必要な熱エネルギーは小さい。熱エネルギーが小さい程、用紙において、画素が発色する位置が、所望の位置からずれやすい。
そのため、画像の端部(重なり領域)の輪郭を構成する複数の画素の濃度の種類によっては、当該輪郭が、曲線として、用紙に示されるという現象が生じる場合がある。当該現象が生じた場合、2枚の画像のつなぎ目部分(重なり領域)の品質が低くなるという問題がある。
そこで、画像の端部の輪郭を構成する複数の画素の濃度に関わらず、当該輪郭が、主走査方向に沿った直線として、用紙に示されることが要求される。関連構成A,Bでは、この要求を満たすことはできない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、画像の端部の輪郭を構成する複数の画素の濃度に関わらず、当該輪郭が、主走査方向に沿った直線として、用紙に示されることを実現する熱転写プリンター等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る熱転写プリンターは、サーマルヘッドがインクシートを加熱することにより、第1画像および第2画像により表現される合成画像を用紙に形成する。前記合成画像は、前記第1画像の後端部である第1端部に、前記第2画像の先端部である第2端部が重なっている重なり領域を有し、前記第1端部は、前記重なり領域の先端に相当する第1先端と、前記第1画像の後端である第1後端とを有し、前記第2端部は、前記第2画像の先端である第2先端と、前記重なり領域の後端に相当する第2後端とを有し、前記熱転写プリンターは、熱を発する前記サーマルヘッドを備え、前記熱転写プリンターは、前記第1端部および前記第2端部を前記用紙に形成するグラデーション制御処理を行い、前記グラデーション制御処理では、第1熱処理および第2熱処理が行われ、前記第1熱処理では、前記第1先端から前記第1後端に向かって前記第1端部の濃度が徐々に低くなり、かつ、当該第1端部の当該第1後端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、熱エネルギーの大きさに関わらず、主走査方向と平行に揃うように、前記サーマルヘッドが熱を発し、前記第2熱処理では、前記第2先端から前記第2後端に向かって前記第2端部の濃度が徐々に高くなり、かつ、当該第2端部の当該第2先端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、熱エネルギーの大きさに関わらず、前記主走査方向と平行に揃うように、前記サーマルヘッドが熱を発し、前記第1熱処理および前記第2熱処理では、前記第1画像の前記第1端部、および、前記第2画像の前記第2端部の各々の輪郭を構成する複数の画素の濃度に関わらず、当該輪郭が、前記主走査方向に沿った直線として、前記用紙に示される。
本発明によれば、前記第1熱処理では、当該第1端部の当該第1後端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、主走査方向と平行に揃うように、前記サーマルヘッドが熱を発する。すなわち、前記第1熱処理では、当該第1端部の当該第1後端側の輪郭が、主走査方向に沿った直線として前記用紙に示されるように、前記サーマルヘッドが熱を発する。
また、前記第2熱処理では、当該第2端部の当該第2先端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、前記主走査方向と平行に揃うように、前記サーマルヘッドが熱を発する。すなわち、前記第2熱処理では、当該第2端部の当該第2先端側の輪郭が、前記主走査方向に沿った直線として前記用紙に示されるように、前記サーマルヘッドが熱を発する。
これにより、画像の端部の輪郭を構成する複数の画素の濃度に関わらず、当該輪郭が、主走査方向に沿った直線として、用紙に示されることを実現することができる。
この発明の目的、特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の図面では、同一の各構成要素には同一の符号を付してある。同一の符号が付されている各構成要素の名称および機能は同じである。したがって、同一の符号が付されている各構成要素の一部についての詳細な説明を省略する場合がある。
なお、実施の形態において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、当該各構成要素の相対配置などは、本発明が適用される装置の構成、各種条件等により適宜変更されてもよい。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱転写プリンター100の主要構成を示すブロック図である。なお、図1には、説明のために、熱転写プリンター100に含まれない情報処理装置200も示される。以下においては、用紙に画像を印刷することを、「印画」ともいう。なお、前述したように、印画とは、用紙に印刷された画像のことでもある。熱転写プリンター100は、詳細は後述するが、用紙に画像を印刷するための印画処理Pを行う。
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱転写プリンター100の主要構成を示すブロック図である。なお、図1には、説明のために、熱転写プリンター100に含まれない情報処理装置200も示される。以下においては、用紙に画像を印刷することを、「印画」ともいう。なお、前述したように、印画とは、用紙に印刷された画像のことでもある。熱転写プリンター100は、詳細は後述するが、用紙に画像を印刷するための印画処理Pを行う。
情報処理装置200は、熱転写プリンター100を制御する装置である。情報処理装置200は、例えば、PC(Personal Computer)である。情報処理装置200は、ユーザによって操作される。ユーザが、情報処理装置200に対し、印画実行操作を行った場合、情報処理装置200は、印画指示および画像データD1を、熱転写プリンター100へ送信する。当該印画実行操作は、印画処理Pを熱転写プリンター100に実行させるための操作である。また、当該印画指示は、熱転写プリンター100に印画処理Pを実行させるための指示である。当該画像データD1は、用紙に印刷するための画像のデータである。
図2は、本発明の実施の形態1に係る熱転写プリンター100のうち印画を行うための構成を主に示す図である。なお、図1および図2では、本発明に関連しない構成要素(例えば、電源)は示されていない。図2は、熱転写プリンター100に、ロール紙7rおよびインクシート6が装着されている状態を示す。ロール紙7rは、長尺状の用紙7がロール状に巻かれて構成される。用紙7は、受容層を有する。
インクシート6は、長尺状のシートである。インクシート6の一方側の端部がロール状に巻かれることにより、インクロール6rが構成される。インクロール6rは、後述のリール10aに取り付けられる。インクシート6の他方側の端部がロール状に巻かれることにより、インクロール6rmが構成される。インクロール6rmは、後述のリール10bに取り付けられる。
図3は、インクシート6を説明するための図である。図3において、X方向およびY方向は、互いに直交する。以下の図に示されるX方向およびY方向も、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(−X方向)とを含む方向を「X軸方向」ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(−Y方向)とを含む方向を「Y軸方向」ともいう。また、以下においては、X軸方向およびY軸方向を含む平面を、「XY面」ともいう。
図1、図2および図3を参照して、熱転写プリンター100は、通信部2と、記憶部3と、制御部4と、搬送ローラー対5と、用紙搬送部5Mと、プラテンローラー8と、サーマルヘッド9と、インクシート駆動部10とを備える。
通信部2は、情報処理装置200と通信する機能を有する。情報処理装置200が送信した印画指示および画像データD1は、通信部2を介して、制御部4へ送信される。
記憶部3は、各種データ、プログラム等を記憶するメモリである。記憶部3は、例えば、揮発性メモリと不揮発性メモリとから構成される。揮発性メモリは、データを一時的に記憶するメモリである。揮発性メモリは、例えば、RAMである。当該不揮発性メモリには、制御プログラム、初期設定値等が記憶されている。
制御部4は、詳細は後述するが、熱転写プリンター100の各部に対して各種処理を行う。制御部4は、例えば、サーマルヘッド9を制御する。制御部4は、制御プログラムに従って当該各種処理を行う。制御部4は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。制御部4は、記憶部3にアクセスし、必要に応じて、記憶部3に記憶されているデータ等を読み出す。また、制御部4は、画像データを印画データに変換する処理等を行う。
サーマルヘッド9は、熱を発する機能を有する。サーマルヘッド9は、詳細は後述するが、制御部4の制御に従って、熱を発する。
搬送ローラー対5は、用紙7を搬送するためのローラー対である。搬送ローラー対5は、グリップローラー5aとピンチローラー5bとから構成される。グリップローラー5aは、用紙搬送部5Mの駆動に伴って、回転する。用紙搬送部5Mは、例えば、モータである。
プラテンローラー8は、サーマルヘッド9の一部と対向するように設けられる。プラテンローラー8は、図示しない駆動部により、移動自在に構成されている。プラテンローラー8は、用紙7およびインクシート6を介して、サーマルヘッド9に接触する。
以下においては、プラテンローラー8が、用紙7およびインクシート6を介して、サーマルヘッド9に接触している場合における、当該プラテンローラー8の状態を、「プラテン接触状態」ともいう。プラテン接触状態は、プラテンローラー8およびサーマルヘッド9により、用紙7およびインクシート6が挟まれている状態である。
プラテン接触状態において、サーマルヘッド9が、インクシート6を加熱することにより、インクシート6の染料(インク)が、用紙7に転写される。
インクシート駆動部10は、リール10bを回転させる機能を有する。リール10bは、インクロール6rmがインクシート6を巻き取るように、回転する。リール10aは、リール10bの回転に伴って回転する。リール10aは、インクロール6rからインクシート6が供給されるように、回転する。
図3を参照して、インクシート6には、インク領域R10が、当該インクシート6の長手方向(X軸方向)に沿って、周期的に配置されている。
インク領域R10には、染料6y,6m,6cと保護材料6opとが設けられている。染料6y,6m,6cおよび保護材料6opの各々は、サーマルヘッド9により加熱されることにより、用紙7に転写される転写材料である。染料6y,6m,6cの各々は、用紙7に転写するための色を示す。染料6y,6m,6cは、それぞれ、イエロー、マゼンタおよびシアンの色を示す。以下においては、イエロー、マゼンタおよびシアンを、それぞれ、「Y」、「M」および「C」ともいう。また、以下においては、Yの染料、Mの染料、および、Cの染料の各々を、「色染料」ともいう。
保護材料6opは、用紙7に転写された色を保護するための材料(オーバーコート)である。具体的には、保護材料6opは、染料6y,6m,6cにより用紙7に形成された画像を保護するための材料である。以下においては、保護材料6opを、「OP材料」ともいう。また、以下においては、用紙7のうち、画像を形成するための領域を、「印画領域」ともいう。
印画処理Pでは、単位印画処理が行われる。単位印画処理では、プラテン接触状態において、サーマルヘッド9が、インクシート6の転写材料を加熱しながら、インクシート6および用紙7が同時に搬送される。これにより、1ライン毎に転写材料が用紙7の印画領域に転写される。
上記の単位印画処理が、転写材料である染料6y,6m,6cおよび保護材料6opの各々に対して、繰り返し行われることにより、用紙7の印画領域に、染料6y,6m,6cおよび保護材料6opが、当該染料6y,6m,6cおよび保護材料6opの順で、転写される。その結果、用紙7の印画領域に画像が形成されるとともに、当該画像が保護材料6opで保護される。これにより、当該画像の耐光性、当該画像の耐指紋性等が向上する。
以下においては、用紙7の印画領域に形成された画像を、「画像Gn」ともいう。また、以下においては、用紙7が搬送される方向を、「用紙搬送方向」ともいう。図3において、用紙搬送方向はX軸方向である。
熱転写プリンター100が用紙に画像を形成するための方向には、主走査方向および副走査方向が存在する。副走査方向は、用紙搬送方向である。また、主走査方向は、副走査方向と直交する方向である。
以下においては、インクシート6において、染料6y,6m,6cおよび保護材料6opの各々が設けられている領域を、「材料領域Rt1」ともいう。また、以下においては、副走査方向(X軸方向)における、材料領域Rt1の長さを、「長さLx」または「Lx」ともいう。なお、材料領域Rt1のサイズは、画像Gnに相当する1画面のサイズに相当する。
長さLxは、インクシート6の製造上の理由で、予め決められている。そのため、このようなインクシート6を使用する場合、画像Gnの副走査方向の長さの上限値は、長さLxである。以下においては、画像Gnの副走査方向の長さを、「印画サイズ」ともいう。
通常、長さLxよりも長いサイズの画像を印刷するためには、新たなインクシートを、設計および製造する必要がある。また、印画サイズに応じて、熱転写プリンターに装着されているインクシートを交換するための手間も必要である。そのため、インクシートの高コスト化、煩雑さ等が生じる。
そこで、前述のパノラマ印刷を行うことが考えられる。図4は、パノラマ印刷を説明するための図である。以下においては、パノラマ印刷を行う対象となる画像を、「パノラマ画像Gw」ともいう。なお、図4において、主走査方向はY軸方向であり、副走査方向はX軸方向である。
図4(a)は、パノラマ画像Gwの一例を示す図である。パノラマ画像Gwは、端Ea,Ebを有する。以下においては、パノラマ画像Gwの主走査方向の長さを、「長さH」または「H」ともいう。また、以下においては、パノラマ画像Gwの副走査方向の長さを、「長さLp」または「Lp」ともいう。パノラマ画像Gwのサイズは、H×Lpである。
パノラマ画像Gwは、複数の画素から構成される。各画素は、濃度を示す階調値(画素値)により表現される。以下においては、画素の階調値(画素値)を示すデータを、「階調データ」または「画素データ」ともいう。また、以下においては、画素が表現可能な最も高い濃度を、「最高濃度」ともいう。また、以下においては、画素が表現可能な最も低い濃度を、「最低濃度」ともいう。
本実施の形態では、画像の画素の階調値(画素値)は、一例として、8ビットで表現される。この場合、階調データの値は、0から255の範囲の値に設定される。以下においては、最低濃度に対応する階調値を、「最低濃度値」ともいう。最低濃度値は、例えば、255である。また、以下においては、最高濃度に対応する階調値を、「最高濃度値」ともいう。最高濃度値は、例えば、0である。
例えば、階調データが0を示す場合、当該階調データに対応する画素の濃度は、最高濃度である。また、例えば、階調データが255を示す場合、当該階調データに対応する画素の濃度は、最低濃度である。
なお、画素の階調値は、8ビットで表現されることに限定されない。画素の階調値は、例えば、10ビットで表現されてもよい。
本実施の形態では、説明を分かりやすくするために、2枚の画像を使用して、パノラマ印刷を行う例について説明する。以下においては、パノラマ画像Gwを生成するために使用される2枚の画像を、「画像Gwa,Gwb」ともいう。詳細は後述するが、パノラマ画像Gwは、画像Gwa,Gwbにより表現される合成画像である。画像Gwa,Gwbは、画像Gwa,Gwbの順で、用紙7に形成(印刷)される。詳細は後述するが、熱転写プリンター100は、サーマルヘッド9がインクシート6を加熱することにより、パノラマ画像Gwを用紙7に形成する。
図4(b)は、画像Gwaの一例を示す。画像Gwaは、パノラマ画像Gwのうち、当該パノラマ画像Gwの中央部から端Eaまでの画像である。画像Gwaは、画像Gamと、端部Gaeとを有する。端部Gaeは、画像Gwaの後端部である。端部Gaeは、先端Gae1と、後端Gae2とを有する。後端Gae2は、画像Gwaの後端である。
図4(c)は、画像Gwbの一例を示す。画像Gwbは、パノラマ画像Gwのうち、当該パノラマ画像Gwの中央部から端Ebまでの画像である。画像Gwbは、端部Gbeと、画像Gbmとを有する。端部Gbeは、画像Gwbの先端部である。端部Gbeは、先端Gbe1と、後端Gbe2とを有する。先端Gbe1は、画像Gwbの先端である。
また、パノラマ画像Gwは、重なり領域Rwを有する。重なり領域Rwは、画像Gwaの端部Gaeに、画像Gwbの端部Gbeが重なっている領域である。
重なり領域Rwの形状は、矩形である。重なり領域Rwは、先端Re1と、後端Re2とを有する。端部Gaeの先端Gae1は、重なり領域Rwの先端Re1に相当する。端部Gbeの後端Gbe2は、重なり領域Rwの後端Re2に相当する。以下においては、重なり領域Rwの副走査方向の長さを、「長さdL」または「dL」ともいう。
重なり領域Rwは、行列状に配置される複数の画素を有する。重なり領域Rwに配置される複数の画素は、m行n列の行列を構成する。mおよびnの各々は、2以上の整数である。すなわち、重なり領域Rwは、m本の行と、n本のライン(列)とを有する。重なり領域Rwにおいて、副走査方向に並ぶ画素の数は、nである。なお、各ラインには、m個の画素が配置されている。重なり領域Rwに含まれる画素の数は、k(2以上の整数)である。kは、m×nの式で算出される数である。
以下においては、画像Gwaの副走査方向の長さを、「長さL1」または「L1」ともいう。また、以下においては、画像Gamの副走査方向の長さを、「長さLa」または「La」ともいう。長さL1は、La+dLである。また、画像Gwaのサイズは、H×L1である。なお、L1については、L1<Lxの関係式が成立する。
また、以下においては、画像Gwbの副走査方向の長さを、「長さL2」または「L2」ともいう。また、以下においては、画像Gbmの副走査方向の長さを、「長さLb」または「Lb」ともいう。長さL2は、Lb+dLである。また、画像Gwbのサイズは、H×L2である。なお、L2については、L2<Lxの関係式が成立する。なお、パノラマ画像Gwの長さLPは、以下の式1により表現される。
次に、パノラマ印刷を行うための処理(以下、「パノラマ印刷処理」ともいう)について説明する。図5は、本発明の実施の形態1に係るパノラマ印刷処理のフローチャートである。なお、本実施の形態では、処理を分かりやすくするために、2枚の画像を使用して、パノラマ画像Gwを形成する場合の処理について説明する。当該2枚の画像は、一例として、図4(b)の画像Gwa、および、図4(c)の画像Gwbである。以下においては、印刷対象の画像を、「対象画像」ともいう。
なお、パノラマ印刷処理において、ステップS110からS140までの処理は、ステップS150,S160を行うための、事前処理に相当する。
パノラマ印刷処理では、まず、ステップS110の処理が行われる。ステップS110では、リサイズ処理が行われる。リサイズ処理では、制御部4が、対象画像のサイズが、H×Lpとなるように、当該対象画像のサイズを変更する。リサイズ処理により得られる画像は、一例として、図4(a)のパノラマ画像Gwである。
なお、対象画像のサイズがH×Lpである場合、当該対象画像のサイズの変更は行われない。この場合、当該対象画像は、例えば、図4(a)のパノラマ画像Gwである。以下においては、1回の印画処理Pで形成可能な画像を、「単位画像」ともいう。
ステップS120では、画像取得処理が行われる。画像取得処理では、制御部4が、パノラマ画像Gwから、単位画像として、図4(b)の画像Gwa、および、図4(c)の画像Gwbを取得する。
前述したように、画像Gwaのサイズは、H×L1である。L1は、La+dLである。また、L1については、L1<Lxの関係式が成立する。また、画像Gwbのサイズは、H×L2である。L2は、Lb+dLである。また、L2については、L2<Lxの関係式が成立する。
以下においては、副走査方向において、濃度が徐々に変化する画像を、「グラデーション画像」ともいう。また、以下においては、端部Gaeの先端Gae1から後端Gae2に向かって当該端部Gaeの濃度が徐々に低くなっている、当該端部Gaeを、「端部Gar」ともいう。端部Garは、グラデーション画像である。また、以下においては、端部Gbeの先端Gbe1から当該端部Gbeの後端Gbe2に向かって、当該端部Gbeの濃度が徐々に高くなっている、当該端部Gbeを、「端部Gbr」ともいう。端部Gbrは、グラデーション画像である。
ステップS130では、グラデーション画像を生成するためのグラデーション処理が行われる。グラデーション処理では、画像Gwaの端部Gaeが、端部Gar(グラデーション画像)になるように、制御部4が、当該端部Gaeに含まれる複数の画素の濃度(階調値)を補正する。また、画像Gwbの端部Gbeが、端部Gbr(グラデーション画像)になるように、制御部4が、当該端部Gbeに含まれる複数の画素の濃度(階調値)を補正する。
以下においては、階調値を補正する処理を、「階調補正処理」ともいう。具体的には、グラデーション処理では、端部Gaeおよび端部Gbeの各々に対し、階調補正処理が行われる。
階調補正処理は、一例として、図6の補正テーブルT1および図7の補正テーブルT2を使用して行われる。補正テーブルT1は、端部Gaeの各画素の濃度(階調値)を補正するためのテーブルである。補正テーブルT2は、端部Gbeの各画素の濃度(階調値)を補正するためのテーブルである。
図6を参照して、補正テーブルT1は、濃度(階調値)を補正するための複数の係数を示す。各係数には、0から1までの範囲の値が設定される。補正テーブルT1の「階調」とは、画素(階調データ)に設定される階調値を示す。補正テーブルT1において、階調値としての最低濃度値は255である。また、補正テーブルT1において、階調値としての最高濃度値は0である。
補正テーブルT1の「位置x」とは、重なり領域Rwの副走査方向における位置である。すなわち、「位置x」は、重なり領域Rwに含まれるn本のラインの位置である。位置Lc1,Lc2,・・・,Lcnは、当該n本のラインの位置である。
例えば、位置Lc1は、当該n本のラインのうち、重なり領域Rwの先端Re1に最も近いラインの位置である。また、例えば、位置Lcnは、当該n本のラインのうち、重なり領域Rwの後端Re2に最も近いラインの位置である。
なお、図7の補正テーブルT2は、補正テーブルT1と同様なので詳細な説明は繰り返さない。なお、色によって、染料の転写特性が異なるため、Y、MおよびCの各々に対応する、補正テーブルT1,T2が使用される。補正テーブルT1,T2は、予め記憶3に記憶されている。なお、補正テーブルT1,T2における各係数には、実験等を繰り返し行うことにより、適切な値が設定されている。当該実験は、印画処理、係数の変更等である。
以下においては、端部Gaeおよび端部Gbeの各々に含まれる、各画素を、「対象画素」ともいう。また、以下においては、端部Garおよび端部Gbrの各々に含まれる、各画素を、「補正画素」ともいう。また、補正テーブルT1,T2の各々において、位置xと、階調値とにより特定される係数を、「対象係数」ともいう。
階調補正処理における階調値の補正は、対象画素の階調値に、対象係数を乗算することにより行われる。例えば、端部Gaeにおいて、位置Lcnに存在するラインにおける、ある対象画素の階調値が128であると仮定する。この場合、端部Gaeに対応する補正テーブルT1において、位置Lcnと、階調値“128”とにより特定される対象係数は、0.13である。この場合、制御部4は、128に0.13を乗算して得られた値を、対象画素に対応する補正画素の階調値に設定する。
階調補正処理では、このような階調値の補正が、端部Gaeに含まれるk個の画素に対し行われる。以下においては、画像のY成分を、「Y画像」ともいう。Y画像は、イエローの画像である。また、以下においては、画像のM成分を、「M画像」ともいう。M画像は、マゼンタの画像である。また、以下においては、画像のC成分を、「C画像」ともいう。C画像は、シアンの画像である。
また、上記のような階調値の補正は、端部Gaeを構成する、Y画像、M画像およびC画像に対し行われる。これにより、端部Gaeが、端部Garになる。
また、階調補正処理では、端部Gaeと同様に、端部Gbeに対しても、補正テーブルT2を使用して、階調値の補正が行われる。これにより、端部Gbeが、端部Gbrになる。
以下においては、グラデーション処理により端部Gaeが端部Garとなった画像Gwaを、「画像Gwar」ともいう。画像Gwarは、端部Garを有する。また、以下においては、グラデーション処理により端部Gbeが端部Gbrとなった画像Gwbを、「画像Gwbr」ともいう。画像Gwbrは、端部Gbrを有する。すなわち、グラデーション処理により、画像Gwarおよび画像Gwbrが得られる。
また、以下においては、サーマルヘッド9が発する熱を、「熱エネルギー」または「転写エネルギー」ともいう。用紙に転写するための画素の濃度が最高濃度に近い程、サーマルヘッド9が発する熱エネルギーは大きい。また、用紙に転写するための画素の濃度が最低濃度に近い程、サーマルヘッド9が発する熱エネルギーは小さい。
以下においては、最低濃度に対応する値を、「最低濃度値」ともいう。例えば、補正テーブルT1における最低濃度値は、255である。また、以下においては、最高濃度に対応する値を、「最高濃度値」ともいう。例えば、補正テーブルT1における最高濃度値は、0である。
階調データの値が、最高濃度値に近い程、必要な熱エネルギーは大きい。また、階調データの値が、最低濃度値に近い程、必要な熱エネルギーは小さい。以下においては、大きな熱エネルギーに対応する高濃度の画素を、「高濃度画素」ともいう。また、以下においては、小さな熱エネルギーに対応する低濃度の画素を、「低濃度画素」ともいう。
用紙において高濃度画素が発色する位置は、用紙において低濃度画素が発色する位置と異なる。以下、この現象について、図8を用いて説明する。図8(a)のパノラマ画像Gwでは、当該パノラマ画像Gwの上端の画素の濃度は、最高濃度に設定されている。また、図8(a)のパノラマ画像Gwでは、当該パノラマ画像Gwの下端の画素の濃度は、最低濃度に設定されている。また、図8(a)のパノラマ画像Gwでは、当該パノラマ画像Gwの下端に近い画素程、当該画素に設定されている濃度は、最低濃度に近い。
ここで、仮に、ステップS110からステップS130の処理が、図8(a)のパノラマ画像Gwに対し行われたとする。この場合、ステップS130の処理により、前述の画像Gwarおよび画像Gwbrが得られる。
ここで、熱転写プリンター100が、重なり領域Rwにおいて、画像Gwarの端部Garに、画像Gwbrの端部Gbrが重なるように、印画処理を行ったと仮定する。当該印画処理では、用紙7に、画像Gwarが形成された後、用紙7に画像Gwbrが形成される。
この場合、用紙7に形成された画像Gwarは、図8(b)の画像Gwarのように示される。また、用紙7に形成された画像Gwbrは、図8(b)の画像Gwbrのように示される。また、用紙7に形成されたパノラマ画像Gwは、図8(c)のパノラマ画像Gwのように示される。
図8(b)のように、端部Garにおいては、濃度が低い画素程、重なり領域Rwの後端Re2から離れた位置で発色している。すなわち、端部Gar(Gae)の後端Gae2側の輪郭は、曲線である。以下においては、端部Gar(Gae)の後端Gae2側の輪郭を、「後端側輪郭」ともいう。
また、図8(b)のように、端部Gbrにおいては、濃度が低い画素程、重なり領域Rwの先端Re1から離れた位置で発色している。すなわち、端部Gbr(Gbe)の先端Gbe1側の輪郭は、曲線である。以下においては、端部Gbr(Gbe)の先端Gbe1側の輪郭を、「先端側輪郭」ともいう。
そのため、仮に、重なり領域Rwにおいて、図8(b)の端部Garに、図8(b)の端部Gbrが重なると、図8(c)のようなムラが発生する。当該ムラは、互いに重なる2つの画素の濃度が、最低濃度に近い程発生しやすい。
例えば、図8(b)のように、端部Garの後端側輪郭、および、端部Gbrの先端側輪郭が、曲線として用紙7に示される場合、図8(c)のようなムラが発生しやすい。すなわち、図8(b)のように、主走査方向(Y軸方向)に沿った複数の画素の発色位置が、副走査方向において、一定の位置に定まっていない状態では、印画の濃度ばらつき、印画の位置ばらつき等により、不自然なムラが生じやすいという問題がある。
そこで、上記の問題を解決するために、ステップS140において、係数変更処理が行われる。以下においては、主走査方向に沿った直線を、「直線Lm」ともいう。
係数変更処理では、端部Gar(Gae)の後端側輪郭、および、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるように、補正テーブルT1,T2の係数を変更するための端対応係数変更処理が行われる。端対応係数変更処理は、サーマルヘッド9が発する熱エネルギーの大きさ(階調値)に基づいて、行われる。
端対応係数変更処理では、例えば、補正テーブルT1において、係数に対応する階調値が最低濃度値(255)に近い程、当該係数の変更の度合いは大きい。
端対応係数変更処理では、例えば、実験としての端対応係数変更工程が行われる。具体的には、端対応係数変更工程では、例えば、補正テーブルT1により得られる画像Gwarを熱転写プリンター100が印刷し、端部Garの後端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されているか否が、作業者により確認される。例えば、端部Garの後端側輪郭の一部が曲線で示されている場合、当該曲線に対応する、補正テーブルT1の1以上の係数を、作業者が情報処理装置200を使用して変更する操作を行う。制御部4は、当該操作に従って、補正テーブルT1の当該1以上の係数を変更する。
端対応係数変更処理では、このような端対応係数変更工程が、端部Garの後端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるまで、繰り返し行われる。
補正テーブルT2の係数も、補正テーブルT1と同様な方法により、変更される。
以下においては、端部Gar(Gae)の後端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるように、係数が変更された補正テーブルT1を、「補正テーブルT1A」ともいう。また、以下においては、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるように、係数が変更された補正テーブルT2を、「補正テーブルT2A」ともいう。
係数変更処理において、上記の端対応係数変更処理が行われることにより、補正テーブルT1Aおよび補正テーブルT2Aが得られる。
ステップS150では、グラデーション処理Aが行われる。グラデーション処理Aは、グラデーション処理と比較して、補正テーブルT1および補正テーブルT2の代わりに補正テーブルT1Aおよび補正テーブルT2Aが使用される点が異なる。グラデーション処理Aのそれ以外の処理については、グラデーション処理と同様であるため、詳細な説明は繰り返さない。
図9は、グラデーション処理Aにより得られた画像が印刷された状態を説明するための図である。図9(a)は、パノラマ画像Gwを示す。図9(b)は、印刷された画像Gwarを示す。図9(c)は、印刷された画像Gwbrを示す。
グラデーション処理Aにより、グラデーション処理と同様に、画像Gwar(Gae)および画像Gwbr(Gbe)が得られる。なお、グラデーション処理Aにより得られた画像Gwarが、仮に、用紙7に印刷された場合、図9(b)のように、端部Gar(Gae)の後端側輪郭は直線Lmとして用紙7に示される。
また、グラデーション処理Aにより得られた画像Gwbrが、仮に、用紙7に印刷された場合、図9(b)のように、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭は直線Lmとして用紙7に示される。
ステップS160では、印画処理Pwが行われる。印画処理Pwでは、画像Gwarおよび画像Gwbrが、画像Gwarおよび画像Gwbrの順で、用紙7に印刷される。なお、印画処理Pwでは、重なり領域Rwにおいて、画像Gwarの端部Gar(Gae)に、画像Gwbrの端部Gbr(Gbe)が重なるように、印刷が行われる。
この場合、印画処理Pwでは、制御部4が、サーマルヘッド9が発する熱量(熱エネルギー)を制御する。すなわち、印画処理Pwでは、制御部4の制御にしたがって、サーマルヘッド9が熱を発する。印画処理Pwでは、画像Gwarの端部Gar(Gae)、および、画像Gwbrの端部Gar(Gae)を印刷する場合、熱転写プリンター100は、端部Gar(Gae)および端部Gbr(Gbe)を用紙7に形成するグラデーション制御処理を行う。
グラデーション制御処理では、画像Gwarの端部Gar(Gae)が印刷される際、熱処理Haが行われる。すなわち、熱処理Haは、端部Gar(Gae)を用紙7に形成する処理である。なお、画像Gwarのうち、端部Gar(Gae)以外の部分を印刷する処理は、一般的な処理であるため、説明は省略する。
前述したように、画像Gwarの端部Garは、端部Gaeの先端Gae1から後端Gae2に向かって当該端部Gaeの濃度が徐々に低くなっている、当該端部Gaeである。
そのため、熱処理Haでは、先端Gae1から後端Gae2に向かって端部Gaeの濃度が徐々に低くなるようにサーマルヘッド9が熱を発する。また、熱処理Haでは、さらに、端部Gaeの後端Gae2側のインクシート6による発色の輪郭が、主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッド9が熱を発する。すなわち、熱処理Haでは、端部Gaeの後端側輪郭が、直線Lmとして用紙7に示されるように、サーマルヘッド9が熱を発する。
これにより、図9(b)のように、端部Gar(Gae)の後端側輪郭は直線Lmとして用紙7に示される。すなわち、用紙7において、端部Gar(Gae)の後端側輪郭の発色する位置は、熱エネルギーの大きさ(階調値)に関わらず、主走査方向(Y軸方向)に沿った直線上の位置となる。
また、グラデーション制御処理では、画像Gwbrの端部Gbr(Gbe)が印刷される際、熱処理Hbが行われる。すなわち、熱処理Hbは、端部Gbr(Gbe)を用紙7に形成する処理である。なお、画像Gwbrのうち、端部Gbr(Gbe)以外の部分を印刷する処理は、一般的な処理であるため、説明は省略する。
前述したように、画像Gwbrの端部Gbrは、端部Gbeの先端Gbe1から当該端部Gbeの後端Gbe2に向かって、当該端部Gbeの濃度が徐々に高くなっている、当該端部Gbeである。
そのため、熱処理Hbでは、先端Gbe1から後端Gbe2に向かって端部Gbeの濃度が徐々に高くなるように、サーマルヘッド9が熱を発する。また、熱処理Hbでは、さらに、端部Gbeの先端Gbe1側のインクシート6による発色の輪郭が、主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッド9が熱を発する。すなわち、熱処理Hbでは、端部Gbeの先端側輪郭が、主走査方向に沿った直線Lmとして用紙7に示されるように、サーマルヘッド9が熱を発する。
これにより、図9(b)のように、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭は直線Lmとして用紙7に示される。すなわち、用紙7において、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭の発色する位置は、熱エネルギーの大きさ(階調値)に関わらず、主走査方向(Y軸方向)に沿った直線上の位置となる。
上記のように、端部Gar(Gae)の後端側輪郭、および、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭は、主走査方向に沿った直線Lmとして用紙7に示される。そのため、印画時の環境等の変動が生じても、ムラが発生することを抑制することができる。すなわち、ムラに対してロバスト性を有するという作用を得ることができる。
そのため、以上の印画処理Pwが行われることにより、用紙7において、図9(c)のパノラマ画像Gwのような、ムラのない画像を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、熱処理Haでは、端部Gaeの後端Gae2側のインクシート6による発色の輪郭が、主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッド9が熱を発する。すなわち、熱処理Haでは、端部Gaeの後端Gae2側の輪郭が、主走査方向に沿った直線Lmとして用紙7に示されるように、サーマルヘッド9が熱を発する。
また、熱処理Hbでは、端部Gbeの先端Gbe1側のインクシート6による発色の輪郭が、前記主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッド9が熱を発する。すなわち、熱処理Hbでは、端部Gbeの先端Gbe1側の輪郭が、主走査方向に沿った直線Lmとして用紙7に示されるように、サーマルヘッド9が熱を発する。
これにより、画像の端部の輪郭を構成する複数の画素の濃度に関わらず、当該輪郭が、主走査方向に沿った直線として、用紙に示されることを実現することができる。
また、本実施の形態によれば、パノラマ印刷が行われる場合、重なり領域Rwにおいて、画像の不具合(ムラ、境界線)等が発生することを抑制することができる。そのため、印画の濃度ばらつき、印画の位置ばらつき等に起因する、濃度のムラ、色ムラ等の発生を抑制することができる。したがって、2枚の画像のつなぎ目が目立たない、印刷品位の高いパノラマ画像を得ることができる。
なお、関連構成A,Bでは、重なり領域に存在する、2枚の画像のつなぎ目を目立たなくしている。しかしながら、印画の濃度ばらつき、印画の位置ばらつき等が生じた場合、濃度のムラ、色ムラ等の不具合が発生する。そのため、当該不具合が発生した場合、印刷品位が低下するという問題がある。
そこで、本実施の形態の熱転写プリンター100は、上記のように構成される。そのため、本実施の形態の熱転写プリンター100により、上記の問題を解決することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態の構成は、熱エネルギーに基づいて算出された係数を使用する構成(以下、「構成CtA」ともいう)である。まず、熱エネルギーと、色染料(インク)が転写される位置との関係について、図10を用いて説明する。前述したように、重なり領域Rwの副走査方向における位置は、「位置x」または「x」と表現される。すなわち、位置xは、補正テーブルT1,T2に示される位置xに相当する。
本実施の形態の構成は、熱エネルギーに基づいて算出された係数を使用する構成(以下、「構成CtA」ともいう)である。まず、熱エネルギーと、色染料(インク)が転写される位置との関係について、図10を用いて説明する。前述したように、重なり領域Rwの副走査方向における位置は、「位置x」または「x」と表現される。すなわち、位置xは、補正テーブルT1,T2に示される位置xに相当する。
以下においては、グラデーション画像を生成するために使用される係数を、「係数F(x)」または「F(x)」と表現する。係数F(x)には、0から1までの範囲の値が設定される。以下においては、サーマルヘッド9が発する熱エネルギーを、「熱エネルギーE」または「E」と表現する。図10は、熱エネルギーに関する特性を説明するための図である。
図10(a)は、位置xに対する熱エネルギーEの特性を表現したグラフGf1示す図である。なお、グラフGf1は、重なり領域Rwに存在する、画像Gwbの端部Gbeに対応する特性を示す。端部Gbeは、重なり領域Rwに存在する画像である。なお、重なり領域Rwに存在する、画像Gwaの端部Gaeに対応する特性は、グラフGf1に示される特性を、左右方向に、反転させたものである。そのため、画像Gwaの端部Gaeに対応する特性の説明は省略する。
グラフGf1の横軸は、位置xを示す。グラフGf1の縦軸は、熱エネルギーEを示す。なお、階調値が最高濃度値に近い程、当該階調値に対応する熱エネルギーEは大きい。また、階調値が最低濃度値に近い程、当該階調値に対応する熱エネルギーEは小さい。そのため、熱エネルギーEは、階調値(濃度)と比例関係にある。
グラフGf1において、xが0である位置は、端部Gbeの先端Gbe1の位置に相当する。xがX0である位置は、端部Gbeの後端Gbe2の位置に相当する。
位置0における係数F(x)の値は、0である。また、位置X0における係数F(x)の値は、1である。係数F(x)は、位置0から位置X0に向かって、徐々に値が大きくなるような係数である。係数F(x)には、例えば、図7の補正テーブルT2の階調値255に対応する、複数の係数の値が設定される。
グラフGf1では、一例として、熱エネルギーEの値として、E0、En−1、En、ENを示している。熱エネルギーE0は、色染料(インク)が用紙7に転写されるために必要な最低の値(閾値)である。すなわち、色染料に、熱エネルギーE0以上の熱エネルギー(熱)が与えられることにより、当該色染料は、用紙7に転写される。
また、グラフGf1では、係数F(x)に熱エネルギーEを乗算することにより得られる特性線を示す。例えば、F(x)×ENの特性線は、係数F(x)に、熱エネルギーENを乗算することにより得られる特性線である。例えば、位置X0における係数F(x)の値は1であるため、位置X0に対応する熱エネルギーは、ENである。
位置xは、熱エネルギーEにより、色染料が転写される位置を示す。色染料が転写される位置とは、用紙7において画素(色染料)が発色する位置(以下、「発色位置」ともいう)である。
グラフGf1によれば、熱エネルギーE0,En−1,En,ENに対応する発色位置は、それぞれ、位置XN,Xn,Xn−1,X0である。熱エネルギーE0に対応する発色位置は、位置XNである。すなわち、熱エネルギーEの大きさによって、発色位置は変化する。そのため、前述したように、図8(b)の重なり領域Rwにおいて、大きな熱エネルギーEに対応する画素(高濃度画素)の発色位置は、小さい熱エネルギーEに対応する画素(低濃度画素)の発色位置と異なる。
以下においては、発色位置を、「発色位置X」または「X」ともいう。発色位置Xは、グラフGf1の位置xに相当する。横軸を熱エネルギーEで表現し、縦軸を発色位置X(位置X)で表現したグラフは、図10(b)のグラフGf2である。EとXの関係は、以下の式2により表現される。
式2は、熱エネルギーE0(閾値)と、EとXとのなす角度θを使用して求められた式である。グラフGf2は、熱エネルギーの大きさによって、発色位置Xが異なることを示す。すなわち、図10(a)のグラフGf1、および、図10(b)のグラフGf2に示すように、熱エネルギーの大きさによって、発色位置は異なる。そのため、図8(b)および図8(c)を用いて説明したような不具合(例えば、ムラ)が発生する。
そこで、上記の不具合の発生を防ぐために、式2のように、熱エネルギーの大きさによって異なる発色位置を、一定の位置に揃えることが必要である。もし、ある熱エネルギーEnに対応する発色位置を、熱エネルギーENの発色位置と同じにする場合、位置x(副走査方向)に、以下のオフセットdXnを加算する必要がある。オフセットdXnは、位置xと、熱エネルギーEとに基づいて得られる補正値である。
オフセットdXnは、具体的には、以下の式3により表現される。
位置x(副走査方向)に対する係数F(x)は、各転写エネルギーEn毎に、係数Fn(x)として定められる。係数Fn(x)は、式3のdXnを用いて、以下の式4により表現される。
なお、Fn(x)については、0.0≦Fn(x)≦1.0の関係式が成立する。係数Fn(x)は、オフセットdXnを使用して算出される係数である。なお、式4の係数Fn(x)は、画像Gwbrの端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭を、直線Lmとして用紙7に示されるようにするための係数である。
式4で示される係数Fn(x)を、熱エネルギーEnに乗算することにより、図11のグラフGf3に示す特性(Fn(x)×En)が得られる。その結果、図9(b)のように、画像Gwbrの端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭は、主走査方向に沿った直線Lmとして用紙7に示される。すなわち、用紙7において、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭の発色する位置は、熱エネルギーの大きさ(階調値)に関わらず、主走査方向(Y軸方向)に沿った直線上の位置となる。
本実施の形態の構成CtAでは、上記の式を使用した処理(以下、「パノラマ印刷処理A」ともいう)が行われる。図12は、本発明の実施の形態2に係るパノラマ印刷処理Aのフローチャートである。図12において、図5のステップ番号と同じステップ番号の処理は、実施の形態1で説明した処理と同様な処理が行われるので詳細な説明は繰り返さない。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
パノラマ印刷処理Aでは、実施の形態1と同様に、ステップS110,S120,S130の処理が行われる。ステップS130の処理の後、ステップS140Aが行われる。
ステップS140Aでは、係数変更処理Aが行われる。係数変更処理Aでは、制御部4が、端部Gar(Gae)の後端側輪郭、および、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるように、補正テーブルT1,T2の係数を、変更する。当該係数の変更は、熱エネルギーEの大きさ(階調値)に基づいて、変更される。
ここで、図7の補正テーブルT2に示される各係数が、係数F(x)であると仮定する。この場合、制御部4は、補正テーブルT2に示される複数の係数F(x)の各々を、式4および式3で示される係数Fn(x)に変更する。
これにより、補正テーブルT2に示される複数の係数は、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭が、主走査方向に沿った直線Lmとして用紙7に示されるようにするための係数に、変更される。
以下においては、係数変更処理Aにより係数が変更された補正テーブルT2を、「補正テーブルT2A」ともいう。補正テーブルT2Aは、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるようにするためのテーブルである。
前述したように、熱エネルギーEは、階調値と比例関係にある。そのため、補正テーブルT2Aに示される各係数Fn(x)は、階調値に対応する熱エネルギーEの値を利用して、式3および式4により演算された値である。例えば、補正テーブルT2A(補正テーブルT2)において、階調値0と、位置Lc1とにより特定される係数Fn(x)の値は、階調値0に対応する熱エネルギーEの値を利用して、式3および式4により演算された値である。
また、係数変更処理Aでは、制御部4が、補正テーブルT1に示される複数の係数も、補正テーブルT2と同様に、係数Fn(x)に変更する。なお、補正テーブルT1に対して使用される係数Fn(x)は、グラフGf1を左右方向に反転させたグラフから、式2、式3、式4と同様に導かれた式である。以下においては、係数変更処理Aにより係数が変更された補正テーブルT1を、「補正テーブルT1A」ともいう。補正テーブルT1Aは、端部Gar(Gae)の後端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるようにするためのテーブルである。
そして、実施の形態1と同様に、ステップS150のグラデーション処理A、および、ステップS160の印画処理Pwが行われる。グラデーション処理Aが行われることにより、画像Gwar(Gae)および画像Gwbr(Gbe)が得られる。画像Gwar(Gae)の端部Gar(Gae)は、補正テーブルT1に示される係数Fn(x)を利用して生成された画像である。また、画像Gwbr(Gbe)の端部Gbr(Gbe)は、補正テーブルT2に示される係数Fn(x)を利用して生成された画像である。
印画処理Pwでは、前述のグラデーション制御処理(熱処理Haおよび熱処理Hb)が行われる。そのため、パノラマ印刷処理Aにおいても、実施の形態1と同じ効果が得られる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に、重なり領域Rwにおいて、画像の不具合(ムラ、境界線)等が発生することを抑制することができる。そのため、印画の濃度ばらつき、印画の位置ばらつき等に起因する、濃度のムラ、色ムラ等の発生を抑制することができる。したがって、2枚の画像のつなぎ目が目立たない、印刷品位の高いパノラマ画像を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、係数を演算により算出するため、実施の形態1のように、実験等を繰り返し行う必要がない。したがって、補正テーブルT1A,T2Aにおける各係数を迅速に得ることができる。
<実施の形態3>
本実施の形態の構成は、中間調画素の色相を調整するための構成(以下、「構成CtB」ともいう)である。中間調画素とは、最低濃度値と最高濃度値との中間の階調値を有する画素である。中間調画素は、グレー画素とも呼ばれる。以下においては、重なり領域Rwを、「領域Rw」ともいう。
本実施の形態の構成は、中間調画素の色相を調整するための構成(以下、「構成CtB」ともいう)である。中間調画素とは、最低濃度値と最高濃度値との中間の階調値を有する画素である。中間調画素は、グレー画素とも呼ばれる。以下においては、重なり領域Rwを、「領域Rw」ともいう。
また、以下においては、画像Gwaまたは画像Gwbのうち、領域Rw内の画像を、「領域内画像」ともいう。例えば、画像Gwaの領域内画像は、端部Gae(Gar)である(図4(b)参照)。また、以下においては、画像Gwaまたは画像Gwbのうち、領域Rw外の画像を、「領域外画像」ともいう。例えば、画像Gwaの領域外画像は、画像Gamである(図4(b)参照)。
熱エネルギーに対する染料の発色感度は一定ではない。そのため、例えば、図5のステップS130のグラデーション処理により得られた、画像Gwar(Gwa)の領域内画像に含まれる中間調画素の色相は、当該画像Gwar(Gwa)の領域外画像に含まれる中間調画素の色相と異なる可能性が高い。以下においては、グラデーション処理が行われる対象の画像において、当該画像の中間調画素の色相を、「元色相」ともいう。元色相は、画像処理が施されていない中間調画素が示す色相である。
例えば、色染料に与えられる熱エネルギーが小さい状態では、染料6mの発色感度は、染料6cおよび染料6yの発色感度よりも小さい。そのため、上記状態において、染料6y,6m,6cにより生成される画像は、青みが強い画像になる。
ここで、グラデーション処理により図13の画像Gwarが得られたと仮定する。この場合、当該画像Gwarの領域Rg1(領域内画像)内の中間調画素の色相は、当該画像Gwarのうち、領域Rw外の部分の中間調画素の色相よりも、青みが強い。そのため、画像Gwarの端部Garに、画像Gwbrの端部Gbrを重ねた状態において、色相が変化している中間調画素の当該色相が、元色相を示すように、以下の処理Nが一般的に行われる。当該処理Nでは、図13の画像Gwbrの領域Rg2(領域内画像)内の中間調画素の色相が変更される。なお、処理Nは、本実施の形態の構成CtBで行われる処理ではない。
以下においては、画像の濃度(階調値)を調整するための特性線を、「濃度調整線」ともいう。濃度調整線は、前述の補正テーブルT1,T2に示される複数の係数と同様な機能を有する。
また、以下においては、Y画像の濃度を調整するための濃度調整線を、「調整線Y」ともいう。また、以下においては、画像Gwaの端部GaeのY画像の濃度を調整するための調整線Yを、「調整線Y1」または「Y1」ともいう。また、以下においては、画像Gwbの端部GbeのY画像の濃度を調整するための調整線Yを、「調整線Y2」または「Y2」ともいう。
また、以下においては、M画像の濃度を調整するための濃度調整線を、「調整線M」ともいう。また、以下においては、画像Gwaの端部GaeのM画像の濃度を調整するための調整線Mを、「調整線M1」または「M1」ともいう。また、以下においては、画像Gwbの端部GbeのM画像の濃度を調整するための調整線Mを、「調整線M2」または「M2」ともいう。
また、以下においては、C画像の濃度を調整するための濃度調整線を、「調整線C」ともいう。また、以下においては、画像Gwaの端部GaeのC画像の濃度を調整するための調整線Cを、「調整線C1」または「C1」ともいう。また、以下においては、画像Gwbの端部GbeのC画像の濃度を調整するための調整線Cを、「調整線C2」または「C2」ともいう。
具体的には、処理Nでは、図13の画像Gwbrの領域Rg2(領域Rw)内の中間調画素の色相の変更は、例えば、図14に基づいて行われる。なお、図14に示される位置Xa,Xbは、図13の位置Xa,Xbに相当する。具体的には、調整線M2,Y2,C2を、図14のように設定する。これにより、調整線M2,Y2,C2により濃度が補正された端部Gae(Gar)は、赤みが強い画像になる。これにより、青みが強い端部Garに、赤みが強い端部Gbrを重ねることにより、色相が変化している中間調画素の当該色相が、元色相を示すことができる。
しかしながら、青みが強い端部Garに、赤みが強い端部Gbrを重ねた状態では、印画の濃度ばらつき、印画の位置ばらつき等により、不自然なムラが生じやすいという問題がある。
そこで、本実施の形態の構成CtBでは、中間調画素の色相の調整を行う。構成CtBは、図5のパノラマ印刷処理に適用可能である。以下においては、構成CtBが適用された、図5のパノラマ印刷処理を、「パノラマ印刷処理B」ともいう。
図15は、本発明の実施の形態3に係るパノラマ印刷処理Bのフローチャートである。図15において、図5のステップ番号と同じステップ番号の処理は、実施の形態1で説明した処理と同様な処理が行われるので詳細な説明は繰り返さない。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
パノラマ印刷処理Bでは、実施の形態1と同様に、ステップS110,S120,S130の処理が行われる。ステップS130の処理の後、ステップS140Bが行われる。
ステップS140Bでは、係数変更処理Bが行われる。係数変更処理Bでは、画像Gwaの領域内画像の中間調画素の色相が、画像Gwbの領域内画像の中間調画素の色相と同じになるように、補正テーブルT1,T2の係数を変更するための色相対応係数変更処理が行われる。なお、色相対応係数変更処理は、画像Gwaおよび画像Gwbの領域内画像の中間調画素の色相が、領域外画像の中間調画素の色相と同じになるように、補正テーブルT1,T2の係数を変更するための処理でもある。
また、係数変更処理Bでは、さらに、端部Gar(Gae)の後端側輪郭、および、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるように、補正テーブルT1,T2の係数を変更するための端対応係数変更処理が行われる。
色相対応係数変更処理では、画像Gwarの領域内画像(領域Rg1)の中間調画素の色相が、画像Gwbrの領域内画像(領域Rg2)の中間調画素の色相と同じようになるように、色相の調整が行われる。すなわち、画像Gwarの領域Rg1の中間調画素の色相、および、画像Gwbrの領域Rg2の中間調画素の色相が、元色相を示すように、色相の調整が行われる。
画像Gwarの領域Rg1の各画素に対しては、例えば、図16のように調整された調整線Y1,M1,C1を使用して、色相が調整される。また、画像Gwbrの領域Rg2の各画素に対しては、例えば、図16のように調整された調整線Y2,M2,C2を使用して、色相が調整される。なお、調整線Y1,M1,C1,Y2,M2,C2は、中間調画素の色相が、元色相を示すように設定される。
例えば、CIE L*a*b*色空間において、色相に相当する、a*b*の座標値と、元色相との相対差分値が、3以下になるように、調整線Y1,M1,C1,Y2,M2,C2は、調整されることが好ましい。そして、制御部4は、調整後の調整線Y1,M1,C1を使用して、Y,M,Cに対応する補正テーブルT1の係数を変更する。また、制御部4は、調整後の調整線Y2,M2,C2を使用して、Y,M,Cに対応する補正テーブルT2の係数を変更する。
なお、色相対応係数変更処理は、上記以外の方法で行われてもよい。例えば、色相対応係数変更処理では、実験としての色相対応係数変更工程が行われてもよい。当該色相対応係数変更工程では、例えば、補正テーブルT1により得られる画像Gwarを熱転写プリンター100が印刷し、端部Garの中間調画素の色相を、色測定装置等が測定する。中間調画素の色相が、元色相と異なる場合、中間調画素の色相が、元色相に近づくように、補正テーブルT1の係数を、作業者が情報処理装置200を使用して変更する操作を行う。制御部4は、当該操作に従って、補正テーブルT1の係数を変更する。色相対応係数変更処理では、このような色相対応係数変更工程が、中間調画素の色相が元色相になるまで、繰り返し行われる。
補正テーブルT2の係数も、補正テーブルT1と同様な方法により、変更される。
また、係数変更処理Bでは、実施の形態1と同様に、前述の端対応係数変更処理がさらに行われる。なお、端対応係数変更処理の説明は省略する。
以下においては、色相対応係数変更処理および端対応係数変更処理により、係数が変更された補正テーブルT1を、「補正テーブルT1A」ともいう。また、以下においては、色相対応係数変更処理および端対応係数変更処理により、係数が変更された補正テーブルT2を、「補正テーブルT2A」ともいう。
補正テーブルT1A,T2Aは、画像Gwaの領域内画像の中間調画素の色相と、画像Gwbの領域内画像の中間調画素の色相とを同じにするためのテーブルである。また、補正テーブルT1A,T2Aは、画像Gwaおよび画像Gwbの領域内画像の中間調画素の色相と、領域外画像の中間調画素の色相とを同じにするためのテーブルでもある。
また、補正テーブルT1Aは、端部Gar(Gae)の後端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるようにするためのテーブルでもある。また、補正テーブルT2Aは、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭が直線Lmとして用紙7に示されるようにするためのテーブルでもある。
そして、実施の形態1と同様に、ステップS150のグラデーション処理Aが行われる。次に、ステップS160Bが行われる。
ステップS160Bでは、印画処理PwBが行われる。印画処理PwBは、ステップS160の印画処理Pwと比較して、熱処理Haおよび熱処理Hbの内容が異なる。印画処理PwBのそれ以外の処理は、印画処理Pwと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
印画処理PwBでは、印画処理Pwと同様に、グラデーション制御処理において、熱処理Haおよび熱処理Hbが行われる。熱処理Haでは、端部Gaeの後端Gae2側のインクシート6による発色の輪郭が、主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッド9が熱を発する。すなわち、熱処理Haでは、端部Gaeの後端側輪郭が、直線Lmとして用紙7に示されるように、サーマルヘッド9が熱を発する。
熱処理Hbでは、端部Gbeの先端Gbe1側のインクシート6による発色の輪郭が、主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッド9が熱を発する。すなわち、熱処理Hbでは、端部Gbeの先端側輪郭が、主走査方向に沿った直線Lmとして用紙7に示されるように、サーマルヘッド9が熱を発する。
また、印画処理PwBの熱処理Haおよび熱処理Hbでは、さらに、端部Gaeの中間階調の色相が、端部Gbeの中間階調の色相と同じになるように、サーマルヘッド9が熱を発する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、端部Gar(Gae)の後端側輪郭、および、端部Gbr(Gbe)の先端側輪郭は、主走査方向に沿った直線Lmとして用紙7に示される。そのため、実施の形態1と同様に、重なり領域Rwにおいて、画像の不具合(ムラ、境界線)等が発生することを抑制することができる。そのため、印画の濃度ばらつき、印画の位置ばらつき等に起因する、濃度のムラ、色ムラ等の発生を抑制することができる。したがって、2枚の画像のつなぎ目が目立たない、印刷品位の高いパノラマ画像を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、端部Gaeの中間階調の色相が、端部Gbeの中間階調の色相と同じになる。また、画像Gwaおよび画像Gwbの領域内画像の中間調画素の色相は、領域外画像の中間調画素の色相と同じになる。そのため、重なり領域Rwにおいて、画像の不具合(ムラ、境界線)等が発生することを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、印画時の環境等の変動が生じても、ムラが発生することを抑制することができる。すなわち、ムラに対してロバスト性を有するという作用を得ることができる。
なお、色相対応係数変更処理が、実施の形態2における、図12のステップS140Aの係数変更処理Aの直前に、さらに行われる構成(以下、「構成CtBa」ともいう)としてもよい。構成CtBaでは、ステップS130の処理の後、色相対応係数変更処理が行われ、ステップS140Aの係数変更処理Aが行われる。すなわち、構成CtBaでは、色相対応係数変更処理により、係数が変更された補正テーブルT1,T2に対し、ステップS140Aの係数変更処理Aが行われる。
(機能ブロック図)
図17は、熱転写プリンターBL10の特徴的な機能構成を示すブロック図である。熱転写プリンターBL10は、熱転写プリンター100に相当する。つまり、図17は、熱転写プリンターBL10が有する機能のうち、本発明に関わる主要な機能を示すブロック図である。
図17は、熱転写プリンターBL10の特徴的な機能構成を示すブロック図である。熱転写プリンターBL10は、熱転写プリンター100に相当する。つまり、図17は、熱転写プリンターBL10が有する機能のうち、本発明に関わる主要な機能を示すブロック図である。
熱転写プリンターBL10は、サーマルヘッドBL1がインクシートを加熱することにより、第1画像および第2画像により表現される合成画像を用紙に形成する。
前記合成画像は、前記第1画像の後端部である第1端部に、前記第2画像の先端部である第2端部が重なっている重なり領域を有する。前記第1端部は、前記重なり領域の先端に相当する第1先端と、前記第1画像の後端である第1後端とを有する。前記第2端部は、前記第2画像の先端である第2先端と、前記重なり領域の後端に相当する第2後端とを有する。
熱転写プリンターBL10は、機能的には、サーマルヘッドBL1を備える。サーマルヘッドBL1は、熱を発する。サーマルヘッドBL1は、サーマルヘッド9に相当する。
熱転写プリンターBL10は、前記第1端部および前記第2端部を前記用紙に形成するグラデーション制御処理を行う。前記グラデーション制御処理では、第1熱処理および第2熱処理が行われる。
前記第1熱処理では、前記第1先端から前記第1後端に向かって前記第1端部の濃度が徐々に低くなり、かつ、当該第1端部の当該第1後端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッドBL1が熱を発する。
前記第2熱処理では、前記第2先端から前記第2後端に向かって前記第2端部の濃度が徐々に高くなり、かつ、当該第2端部の当該第2先端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、前記主走査方向と平行に揃うように、サーマルヘッドBL1が熱を発する。
(その他の変形例)
以上、本発明に係る熱転写プリンターについて、各実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、当該各実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、当業者が思いつく変形を各実施の形態おに施したものも、本発明に含まれる。つまり、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
以上、本発明に係る熱転写プリンターについて、各実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、当該各実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、当業者が思いつく変形を各実施の形態おに施したものも、本発明に含まれる。つまり、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
例えば、図5のパノラマ印刷処理の一部、図12のパノラマ印刷処理Aの一部、図15のパノラマ印刷処理Bの一部は、熱転写プリンター100の制御部4の代わりに、情報処理装置200が行ってもよい。
例えば、図5のパノラマ印刷処理のステップS110からS150までの処理の全てまたは一部は、情報処理装置200が行ってもよい。そして、情報処理装置200が、ステップS150で得られた画像のデータを、熱転写プリンター100に送信し、熱転写プリンター100が、ステップS160の処理を行ってもよい。
また、例えば、図12のパノラマ印刷処理AのステップS110からS150までの処理の全てまたは一部は、情報処理装置200が行ってもよい。そして、情報処理装置200が、ステップS150で得られた画像のデータを、熱転写プリンター100に送信し、熱転写プリンター100が、ステップS160の処理を行ってもよい。
また、例えば、図15のパノラマ印刷処理BのステップS110からS150までの処理の全てまたは一部は、情報処理装置200が行ってもよい。そして、情報処理装置200が、ステップS150で得られた画像のデータを、熱転写プリンター100に送信し、熱転写プリンター100が、ステップS160Bの処理を行ってもよい。
また、例えば、上記の各実施の形態では、パノラマ画像Gwの構成に使用される画像の数は2としたが、3以上であってもよい。
また、熱転写プリンター100は、図で示される全ての構成要素を含まなくてもよい。すなわち、熱転写プリンター100は、本発明の効果を実現できる最小限の構成要素のみを含めばよい。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
6 インクシート、7 用紙、9,BL1 サーマルヘッド、100,BL10 熱転写プリンター。
Claims (3)
- サーマルヘッドがインクシートを加熱することにより、第1画像および第2画像により表現される合成画像を用紙に形成する熱転写プリンターであって、
前記合成画像は、前記第1画像の後端部である第1端部に、前記第2画像の先端部である第2端部が重なっている重なり領域を有し、
前記第1端部は、前記重なり領域の先端に相当する第1先端と、前記第1画像の後端である第1後端とを有し、
前記第2端部は、前記第2画像の先端である第2先端と、前記重なり領域の後端に相当する第2後端とを有し、
前記熱転写プリンターは、
熱を発する前記サーマルヘッドを備え、
前記熱転写プリンターは、前記第1端部および前記第2端部を前記用紙に形成するグラデーション制御処理を行い、
前記グラデーション制御処理では、第1熱処理および第2熱処理が行われ、
前記第1熱処理では、前記第1先端から前記第1後端に向かって前記第1端部の濃度が徐々に低くなり、かつ、当該第1端部の当該第1後端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、熱エネルギーの大きさに関わらず、主走査方向と平行に揃うように、前記サーマルヘッドが熱を発し、
前記第2熱処理では、前記第2先端から前記第2後端に向かって前記第2端部の濃度が徐々に高くなり、かつ、当該第2端部の当該第2先端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、熱エネルギーの大きさに関わらず、前記主走査方向と平行に揃うように、前記サーマルヘッドが熱を発し、
前記第1熱処理および前記第2熱処理では、前記第1画像の前記第1端部、および、前記第2画像の前記第2端部の各々の輪郭を構成する複数の画素の濃度に関わらず、当該輪郭が、前記主走査方向に沿った直線として、前記用紙に示される
熱転写プリンター。 - 前記第1熱処理は、前記重なり領域の副走査方向における位置と、前記サーマルヘッドが発する熱エネルギーとに基づいて得られる補正値を使用して算出される係数を利用して生成された前記第1端部を前記用紙に形成する処理であり、
前記第2熱処理は、前記係数を利用して生成された前記第2端部を前記用紙に形成する処理である
請求項1に記載の熱転写プリンター。 - サーマルヘッドがインクシートを加熱することにより、第1画像および第2画像により表現される合成画像を用紙に形成する熱転写プリンターが行う印刷制御方法であって、
前記合成画像は、前記第1画像の後端部である第1端部に、前記第2画像の先端部である第2端部が重なっている重なり領域を有し、
前記第1端部は、前記重なり領域の先端に相当する第1先端と、前記第1画像の後端である第1後端とを有し、
前記第2端部は、前記第2画像の先端である第2先端と、前記重なり領域の後端に相当する第2後端とを有し、
前記印刷制御方法は、前記第1端部および前記第2端部を前記用紙に形成するグラデーション制御ステップを含み、
前記グラデーション制御ステップでは、第1熱処理および第2熱処理が行われ、
前記第1熱処理では、前記第1先端から前記第1後端に向かって前記第1端部の濃度が徐々に低くなり、かつ、当該第1端部の当該第1後端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、熱エネルギーの大きさに関わらず、主走査方向と平行に揃うように、前記サーマルヘッドが熱を発し、
前記第2熱処理では、前記第2先端から前記第2後端に向かって前記第2端部の濃度が徐々に高くなり、かつ、当該第2端部の当該第2先端側の前記インクシートによる発色の輪郭が、熱エネルギーの大きさに関わらず、前記主走査方向と平行に揃うように、前記サーマルヘッドが熱を発し、
前記第1熱処理および前記第2熱処理では、前記第1画像の前記第1端部、および、前記第2画像の前記第2端部の各々の輪郭を構成する複数の画素の濃度に関わらず、当該輪郭が、前記主走査方向に沿った直線として、前記用紙に示される
印刷制御方法。
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