JP2021002431A - 可動コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の可動部を端子に有する可動コネクタを小型化する。【解決手段】基板に取り付けられる固定ハウジング2と、接続対象物と嵌合接続する可動ハウジング3と、可動ハウジング3を固定ハウジング2に対して変位可能に支持する端子4とを有し、端子4は、固定ハウジング2によって保持される固定側被保持部23と、可動ハウジング3によって保持される可動側被保持部11と、固定側被保持部23と可動側被保持部11との間で弾性変形可能な可動部4aと、接続対象物と導通接続する接触端子片10とを有し、可動部4aは、低背側可動部22と、高背側可動部32とを有し、低背側可動部22及び高背側可動部32の配列方向からの視点において、低背側可動部22及び高背側可動部32は、互いに重なることなく配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、可動コネクタに関し、特に大電流用に適した可動コネクタに関する。
固定ハウジングと、接続対象物と嵌合接続する可動ハウジングと、接続対象物と導通接触する接触部と、可動ハウジングを固定ハウジングに対して変位可能に支持する可動部とを有する複数の端子とを備える可動コネクタが知られている。可動コネクタは、固定ハウジングと可動ハウジングとの間の領域である端子可動空間に位置する可動部が弾性変形することで、可動ハウジングが固定ハウジングに対して変位して、接続対象物との嵌合の際の位置ずれを吸収できるように構成されている。
近年では、可動コネクタに対して大電流への需要が高まっている。しかしながら、大電流通電時には、端子の導体抵抗が問題となる。可動コネクタにおいて、端子の導体抵抗を下げるために、その断面積を大きくすると、可動部が柔軟に弾性変形しにくくなってしまう。このため、例えば特許文献1で示すように、可動部を分割している可動コネクタが知られている。
特開2006−286530号公報、図10
このような可動部が分割された可動コネクタにおいて、導体抵抗を下げるには、可動部の数を増やすことで、可動部の断面積を確保する必要がある。しかしながら、可動部の数が増えると、特に端子配列方向に幅を取るようになり、それに伴って可動コネクタも大型化してしまう。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。本発明の目的は、複数の可動部を端子に有する可動コネクタを小型化することにある。
上記目的を達成すべく本発明は、以下の特徴を有するものとして構成される。
すなわち、本発明は、基板に取り付けられる第1のハウジングと、接続対象物と嵌合接続する第2のハウジングと、前記第2のハウジングを前記第1のハウジングに対して変位可能に支持する端子とを有する可動コネクタにおいて、前記端子は、前記第1のハウジングによって保持される第1のハウジング被保持部と、前記第2のハウジングによって保持される第2のハウジング被保持部と、前記第1のハウジング被保持部と前記第2のハウジング被保持部との間で弾性変形可能な可動部と、前記接続対象物と導通接続する接触部とを有し、前記可動部は、第1の可動端子部と、第2の可動端子部とを有し、前記第1の可動端子部及び前記第2の可動端子部の配列方向からの視点において、前記第1の可動端子部及び前記第2の可動端子部は、互いに重なることなく配置されていることを特徴とする。
本発明の可動コネクタは、可動部を分割してその数を増やす構成とされることによって、可動部の柔軟性を確保しながら大電流に適用させることが可能とされている。その上で、本発明によれば、第1の可動端子部及び第2の可動端子部の配列方向(端子配列方向)からの視点において、第1の可動端子部及び第2の可動端子部は、互いに重なることなく配置されている。このため、第1の可動端子部と、第2の可動端子部とが端子配列方向で近くても、互いに接触しにくいため、第1の可動端子部と、第2の可動端子部とを端子配列方向で極限まで近づけた配置とすることができ、可動コネクタを小型化することができる。
前記第1の可動端子部及び前記第2の可動端子部は、前記接続対象物の嵌合方向からの視点において、少なくとも一部が重なる配置に構成することができる。
本発明によれば、接続対象物の嵌合方向からの視点において、第1の可動端子部及び第2の可動端子部の少なくとも一部が重なるように配置されている。このため、第1の可動端子部と、第2の可動端子部とが重なった分だけ、端子配列方向で、可動コネクタを小型化することができる。
前記第1の可動端子部と前記第2の可動端子部とは、前記接続対象物の嵌合方向からの視点において、重ならない配置に構成することができる。
本発明によれば、接続対象物の嵌合方向からの視点において、第1の可動端子部と第2の可動端子部とが重ならないように配置されている。このため、可動部がどの方向に変位しても、第1の可動端子部と、第2の可動端子部とを互いに接触しにくくできる。
前記端子は、さらに、第1の基板接続部と、第2の基板接続部とを有し、前記第1の基板接続部は、前記第1のハウジング被保持部の前記配列方向における第1の側から伸長しており、前記第2の基板接続部は、前記第1の側とは反対側である前記第1のハウジング被保持部の前記配列方向における第2の側から伸長するように構成できる。
本発明によれば、第1の基板接続部は、第1のハウジング被保持部の端子配列方向における第1の側から伸長している。他方で、第2の基板接続部は、第1の側とは反対側である第1のハウジング被保持部の端子配列方向における第2の側から伸長している。このため、第1の基板接続部と第2の基板接続部とを端子配列方向で近づけて配置することができる。よって、端子配列方向で、可動コネクタを小型化することができる。
前記端子は、前記接触部を前記第1の可動端子部と前記第2の可動端子部とに連結する連結部を有し、前記連結部は、前記第1の可動端子部を表面側に接続し、前記第2の可動端子部を裏面側に接続するように構成できる。
本発明によれば、連結部は、第1の可動端子部と第2の可動端子部とを表面側と裏面側とに位置をずらして接続している。このため、端子の導通経路を接触部から第1の可動端子部及び第2の可動端子部に分岐する連結部においても、端子配列方向からの視点において、第1の可動端子部及び第2の可動端子部を互いに重なることなく配置することができる。よって、第1の可動端子部と第2の可動端子部とを双方の伸長方向全体に亘って端子配列方向で極限まで近づけた配置とすることができ、可動コネクタを小型化することができる。
本発明によれば、可動部の柔軟性を確保しながら可動コネクタを小型化することができる。
第1実施形態による可動コネクタを示す正面、右側面、平面を含む外観斜視図。 図1のII−II線断面図。 図1の可動コネクタに備える端子を示す正面、左側面、平面を含む外観斜視図。 図3の端子の背面、左側面、平面を含む外観斜視図。 図3の端子の左側面図。 図3の端子の平面図。 第2実施形態による可動コネクタを示す図1のVII−VII線に相当する断面斜視図。 図7の可動コネクタに備える端子を示す背面、左側面、平面を含む外観斜視図。 図8の端子の平面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本発明の「可動コネクタ」の一実施形態としてのソケットコネクタ1は、「基板」としての回路基板P1(図2等参照)に実装される。そして、ソケットコネクタ1は、「接続対象物」としての図示せぬプラグコネクタと嵌合接続して、回路基板P1と導通接続するものである。
本明細書及び特許請求の範囲に「第1」、「第2」と記載する場合、それらは、発明の異なる構成要素を区別するために用いるものであり、特定の順序や優劣等を示すために用いるものではない。本明細書及び特許請求の範囲では、便宜上、図1等に示されるように、ソケットコネクタ1の幅方向(左右方向)をX方向、奥行き方向(前後方向)をY方向、高さ方向(上下方向)をZ方向として記載する。そして、ソケットコネクタ1のZ方向における回路基板P1の側を下側とし、ソケットコネクタ1の側を上側として記載する。しかしながら、それらは、ソケットコネクタ1等の嵌合接続の方向や回路基板P1に対する実装の仕方を限定するものではない。ここでのソケットコネクタ1は、「端子の配列方向」がX方向、「端子伸長方向」及び「接続対象物との接触方向」がY方向、「接続対象物の嵌合方向」がZ方向の下向き、「接続対象物の抜去方向」がZ方向の上向きとなるように配置されている。
第1実施形態〔図1〜図6〕
ソケットコネクタ1の構成〔図1〜図6〕
図1等で示すように、ソケットコネクタ1は、「第1のハウジング」としての固定ハウジング2と、「第2のハウジング」としての可動ハウジング3と、複数の端子4とを備えている。このソケットコネクタ1は、X方向及びY方向に沿って配置されている回路基板P1の一方面である「基板面」としての上面P2に実装される。そして、ソケットコネクタ1は、固定ハウジング2に対して可動ハウジング3が変位可能に構成されている。プラグコネクタは、回路基板P1の上面P2に向けて近づくZ方向における下向きをソケットコネクタ1との嵌合方向として、ソケットコネクタ1の上方から嵌合してそれぞれの接点どうしが導通接続するように構成されている。
固定ハウジング2
固定ハウジング2は、樹脂成形体で形成されている。図1等で示すように、固定ハウジング2は、Z方向に最も短く、そしてY方向と比べてX方向にやや長い中空の直方体状に形成されている。固定ハウジング2は、回路基板P1の上面P2に配置される。そして、固定ハウジング2は、板片が二つ折りにされて正面視でL字状の固定金具5によって回路基板P1に固定される。固定ハウジング2は、平面視で四隅の位置に、それぞれZ方向に溝状に伸長する固定金具取付部2bを有している。そして、固定金具5は、L字状の一方側の板片を固定金具取付部2bの下端側から圧入して固定ハウジング2に固定し、L字状の他方側の板片を半田付け等によって回路基板P1に固定するように構成されている。
中空の固定ハウジング2は、その内部において、回路基板P1の上面P2との間に収容空間2aを有して回路基板P1に取り付けられる。収容空間2aには、可動ハウジング3と端子4とが収容される。そして、端子4は、後述のように、収容空間2aに収容されて可動ハウジング3を固定ハウジング2に対して変位可能に支持する可動部4aを有している(図3等参照)。
固定ハウジング2は、中空の直方体状の外装を構成して収容空間2aを取り囲むいずれも平板状の前壁部2cと、後壁部2dと、横壁部2e,2eと、上壁部2f,2fとを有している。Y方向における前方に位置する前壁部2cとY方向における後方に位置する後壁部2dとは、双方ともX方向及びZ方向に沿っている。X方向における左右両外側にそれぞれ位置する横壁部2e,2eは、双方ともY方向及びZ方向に沿っており、前壁部2cと後壁部2dとを連結している。Y方向における前方及び後方にそれぞれ位置する上壁部2f,2fは、それぞれ前壁部2cの上端及び後壁部2dの上端に連結している。そして、上壁部2f,2fは、双方ともX方向及びY方向に沿っており、双方とも左右の横壁部2e,2eを連結している。
固定ハウジング2の上面には、平面視で矩形状の周縁を有する上面開口部2gが形成されている。上面開口部2gの周縁は、前後の上壁部2f,2fと左右の横壁部2e,2eとによって構成されている。そして、収容空間2aに収容された可動ハウジング3は、その上部が上面開口部2gから外部に露出している。固定ハウジング2は、上面開口部2gの周縁を構成する前後の上壁部2f,2fによって可動ハウジング3のY方向への変位を規制しており、上面開口部2gの周縁を構成する左右の横壁部2e,2eによって可動ハウジング3のX方向への変位を規制している。さらに、固定ハウジング2は、上壁部2f,2fによって可動ハウジング3のZ方向における上向き、すなわちプラグコネクタの嵌合方向とは反対方向であるプラグコネクタの抜去方向への変位を規制している。
前壁部2c及び後壁部2dの内面(収容空間2a)側には、低背側端子片保持部2hA(図7参照)と、高背側端子片保持部2hB(図7参照)とが形成されている。低背側端子片保持部2hA及び高背側端子片保持部2hBは、いずれも端子4を保持する機能を有している。低背側端子片保持部2hA及び高背側端子片保持部2hBは、双方とも、X方向に沿って、Z方向における下端から上方に向かう溝状に形成されている。そして、低背側端子片保持部2hAは、高背側端子片保持部2hBのY方向における前方に位置している。
前壁部2c及び後壁部2dの下端は、低背側端子片保持部2hA及び高背側端子片保持部2hBが形成されている領域において回路基板P1の上面P2から離間している。すなわち、外部空間と収容空間2aとは、低背側端子片保持部2hA及び高背側端子片保持部2hBよりも下方で連通している。
このような低背側端子片保持部2hA及び高背側端子片保持部2hBは、前壁部2c及び後壁部2dのそれぞれについてX方向に沿って複数並んで形成されている。本実施形態では、ソケットコネクタ1が2つの端子4をそれぞれ前後に有しているため、低背側端子片保持部2hA及び高背側端子片保持部2hBも前壁部2c及び後壁部2dにそれぞれ2つ形成されている。
可動ハウジング3
可動ハウジング3は、樹脂成形体で形成されている。図1及び図2で示すように、可動ハウジング3は、固定ハウジング2に対応して、他の方向と比べてX方向に長い中空の直方体状に形成されている。可動ハウジング3は、固定ハウジング2に対して変位可能に配置されており、プラグコネクタと嵌合接続するように構成されている。
可動ハウジング3は、中空の直方体状の外装を構成して、いずれも平板状の正面壁3cと、背面壁3dと、側面壁3e,3eと、天面壁3fとを有している。Y方向における前方に位置する正面壁3cとY方向における後方に位置する背面壁3dとは、互いに対向するようにX方向及びZ方向に沿っている。X方向における左右両外側にそれぞれ位置する側面壁3e,3eは、互いに対向するようにY方向及びZ方向に沿っており、正面壁3cと背面壁3dとをつないでいる。Z方向における上方に位置する天面壁3fは、正面壁3cの上端、背面壁3dの上端及び側面壁3e,3eの上端につながっている。
正面壁3c、背面壁3d及び側面壁3e,3eの上部は、固定ハウジング2の上面に形成されている上面開口部2gよりも上方に突出している。そして、正面壁3c及び背面壁3dがそれぞれ上面開口部2gの周縁を構成する前後の上壁部2f,2fと接触することによって、固定ハウジング2に対する可動ハウジング3のY方向への過剰な変位が規制されている。同様に、側面壁3e,3eがそれぞれ上面開口部2gの周縁を構成する左右の横壁部2e,2eと接触することによって、固定ハウジング2に対する可動ハウジング3のX方向への過剰な変位が規制されている。
さらに、本実施形態の可動ハウジング3は、対向する正面壁3cと背面壁3dとの間をつなぐようにY方向及びZ方向に沿って伸長する隔壁3gを有している。可動ハウジング3の内側には、プラグコネクタとの嵌合室3hが形成されており(図2等参照)、嵌合室3hの上端に形成された開口は、プラグコネクタの挿入口3iとなっている。本実施形態では、隔壁3gが可動ハウジング3の内部空間をX方向における中心で二分しており、可動ハウジング3は、嵌合室3h及び挿入口3iのそれぞれをX方向に沿って2つ有している。
天面壁3f及び隔壁3gの双方の上端と天面壁3f及び隔壁3gの双方の下端(挿入口3i)との間には、逆四角錐台状の傾斜面である挿入誘導面3jが形成されている。挿入誘導面3jは、可動ハウジング3に対して嵌合するプラグコネクタを挿入口3iに向かって誘導して嵌合室3hに落とし込む部分である。
可動ハウジング3は、図2で示すように、可動側係合部3aを有している。可動側係合部3aは、固定ハウジング2の上壁部2fと接触することで、固定ハウジング2に対する可動ハウジング3のZ方向における上向き、すなわちプラグコネクタの抜去方向への変位を規制する機能を有している。
可動側係合部3aは、収容空間2a内の熱が外部空間へと対流する放熱部3bを有する。これによって、収容空間2a内の熱が外部空間との間を熱伝導によって移動するだけではなく、収容空間2a内で熱を持った空気が放熱部3bを通して対流によって外部空間に直接移動する。このため、本実施形態によれば、放熱部3bを伝って収容空間2a内の熱をソケットコネクタ1の外部に放散することができる。
正面壁3c及び背面壁3dの内面(嵌合室3h)側には、これらのZ方向における下端から上方に向かう溝でなる可動側端子保持部3kがX方向に沿って形成されている。可動側端子保持部3kは、端子4を保持する機能を有している。
このような可動側端子保持部3kは、正面壁3c及び背面壁3dのそれぞれについてX方向に沿って複数並んで形成されている。本実施形態では、ソケットコネクタ1が2つの端子4をそれぞれ前後に有しているため、可動側端子保持部3kも正面壁3c及び背面壁3dにそれぞれ2つ形成されている。
端子4
本実施形態のソケットコネクタ1は、2つの端子4をそれぞれ前後に有している。そして、これらの4つの端子4は、全て同じ形状を有している。4つの端子4の各々は、ソケットコネクタ1のX方向における中心線を軸として線対称に配置されるとともに、Y方向における中心線を軸としても線対称に配置されている。そして、これらの複数の端子4は、図3、図4等で示すように、いずれもその板幅方向をX方向として、板面がY方向及びZ方向に沿うようにソケットコネクタ1に取り付けられている。したがって、複数の端子4は、いずれもX方向に配列されており、主にY方向に伸長している。ここでは、ソケットコネクタ1のY方向における後側に配置されている1つの端子4について説明する。ソケットコネクタ1のY方向における前側に配置されている端子4は、前後の位置関係が反対であること以外は後側に配置されている端子4と同様である。
端子4は、導電性金属片でなる電気伝導体である。端子4は、弾性変形可能な可動部4aを有している。そして、端子4は、可動ハウジング3を固定ハウジング2に対して変位可能に支持している。本実施形態においては、端子4が、「接触部」としての接触端子片10と、複数、例えば3本の低背側端子片20と、複数、例えば2本の高背側端子片30との3種類の端子片から構成されている。そして、可動部4aは、高背側端子片30及び低背側端子片20の双方に形成されている。可動部4aは、低背側端子片20と、高背側端子片30とで各1本以上であれば良い。
接触端子片10は、略XZ平面に沿って伸長する平板状に構成されている。接触端子片10は、図3、図4等で示すように、「第2のハウジング被保持部」としての可動側被保持部11と、フロント接触片12と、リア接触片13とを有している。本実施形態では、1つの可動側被保持部11に対し、2つのフロント接触片12と、1つのリア接触片13とがつながっている。
可動側被保持部11は、接触端子片10の下端の側に位置している。可動側被保持部11は、可動ハウジング3に対して接触端子片10を固定するための部位である。可動側被保持部11は、その板面がXZ平面に沿った平板状であり、正面視でZ方向に比べてX方向に長い矩形状に形成されている。可動側被保持部11は、左右両端の縁部からそれぞれ左右両外側に向かって突出する圧入突起11aを有している。圧入突起11aは、接触端子片10が可動ハウジング3に取り付けられて嵌合室3hに収容された際に可動側端子保持部3kに圧入によって固定される。
端子4は、「連結部」としての連結表面14Aと、「連結部」としての連結裏面14Bとを有している。連結表面14A及び連結裏面14Bは、接触端子片10を低背側端子片20と高背側端子片30とに連結する機能を有している。連結表面14Aは、可動側被保持部11の正面に形成されており、連結裏面14Bは、可動側被保持部11の背面に形成されている。連結表面14A及び連結裏面14Bは、双方ともにXZ平面に沿って伸長する平面として形成されている。そして、連結表面14Aは、低背側端子片20を「表面側」としての可動側被保持部11の正面に接続し、連結裏面14Bは、高背側端子片30を「裏面側」としての可動側被保持部11の背面に接続している。
本実施形態によれば、連結表面14A及び連結裏面14Bは、低背側端子片20と高背側端子片30とを可動側被保持部11の正面と背面とに位置をずらして接続している。そして、端子4は、連結表面14A及び連結裏面14Bによって、その導通経路を接触端子片10から低背側端子片20及び高背側端子片30に分岐している。このため、連結表面14A及び連結裏面14Bにおいても、端子配列方向からの視点において、低背側端子片20及び高背側端子片30を互いに重なることなく配置することができる。よって、低背側端子片20と高背側端子片30とを双方の伸長方向であるY方向全体に亘って端子配列方向であるX方向で極限まで近づけた配置とすることができ、ソケットコネクタ1を小型化することができる。
フロント接触片12は、フロント弾性腕12aと、フロント接点部12bとを有している。フロント弾性腕12aは、プラグコネクタの挿入方向に沿って可動側被保持部11からY方向における前方に傾きを有して上方に向かって伸長している。フロント弾性腕12aは、その先(上)端に連結しているフロント接点部12bを変位可能に支持している。そして、フロント弾性腕12aは、プラグコネクタの端子に対してフロント接点部12bをY方向における後方から前方に向けて押圧接触させるように構成されている。本実施形態のフロント接触片12は、可動側被保持部11の上端かつX方向における中心から左右にずれた位置からそれぞれ1つずつ上方に向かって伸長している。
フロント接点部12bは、側面視でY方向における前方に突出する山状に屈曲している。すなわち、フロント接点部12bは、ロール面として形成されており、板面がプラグコネクタの端子とロール面接触するように構成されている。フロント接点部12bは、プラグコネクタの端子と接触する頂部が平面視で可動ハウジング3の挿入口3iよりもY方向における前方に突出するように配置されている。
リア接触片13は、フロント接触片12と同様の構成を有しており、X方向に配列される2つのフロント接触片12の間に隣接して設けられている。そして、リア接触片13の先(上)端は、フロント接触片12の先(上)端よりも下方に位置している。リア接触片13は、リア弾性腕13aと、リア接点部13bとを有している。リア弾性腕13aは、プラグコネクタの挿入方向に沿って可動側被保持部11からフロント弾性腕12aよりもY方向における前方に大きな傾きを有して上方に向かって伸長している。リア弾性腕13aは、その先(上)端に連結しているリア接点部13bを変位可能に支持している。そして、リア弾性腕13aは、プラグコネクタの端子に対してリア接点部13bをY方向における後方から前方に向けて押圧接触させるように構成されている。
リア接点部13bは、側面視でY方向における前方に突出する山状に屈曲している。すなわち、リア接点部13bは、ロール面として形成されており、板面がプラグコネクタの端子とロール面接触するように構成されている。リア接点部13bは、プラグコネクタの端子と接触する頂部が平面視で可動ハウジング3の挿入口3iよりもY方向における前方に突出するように配置されている。
低背側端子片20は、可動ハウジング側基部21と、「第1の可動端子部」としての低背側可動部22と、「第1のハウジング被保持部」としての固定側被保持部23と、「第1の基板接続部」としての基板接続部24とを有している。低背側端子片20は、材料とする平板状の導電性金属片が細長い板状に打抜き加工された後に曲げ加工されることで、部位毎に異なる機能を有する単一の部品として形成されている。
低背側端子片20は、プラグコネクタが可動ハウジング3に嵌合する際に弾性変形が可能な部位である。他方で、接触端子片10は、導通接続するプラグコネクタの端子に対して所定の接圧を必要とする。このため、低背側端子片20は、接触端子片10と比べて薄い板厚で形成されている。本実施形態の低背側端子片20は、接触端子片10の70〜80%の板厚を有している。
可動ハウジング側基部21は、低背側端子片20を接触端子片10に連結するための部位である。可動ハウジング側基部21は、低背側端子片20の前端に位置している。可動ハウジング側基部21は、その板面がXZ平面に沿った平板状であり、正面視でX方向に比べてZ方向に長い矩形状に形成されている。可動ハウジング側基部21は、背面側の板面が、接触端子片10の連結表面14Aと対向するように配置されている。そして、可動ハウジング側基部21は、レーザー溶接や抵抗溶接等によって連結表面14Aと接合されている。これによって、可動ハウジング側基部21は、接触端子片10の可動側被保持部11と接合されている。
ソケットコネクタ1は、接触端子片10と、低背側端子片20とが導通接続されていれば良い。したがって、接触端子片10と、低背側端子片20との連結方法は、溶接には限定されない。例えば、ソケットコネクタ1は、端子4を保持する可動側端子保持部3kに接触端子片10と、低背側端子片20との双方が圧入されることで、接触端子片10と、低背側端子片20とが導通接続されるように構成されていても構わない。
低背側可動部22は、低背側端子片20が有する可動部4aである。低背側可動部22は、固定側被保持部23と可動側被保持部11との間を伸長している。低背側可動部22は、可動ハウジング3を固定ハウジング2に対して三次元方向に変位可能に支持するフローティング機能を有する。低背側可動部22は、図3、図4等で示すように、固定側被保持部23に近い側から順に、第1の縦片部22aと、第1の屈曲部22bと、第2の縦片部22cと、第2の屈曲部22dと、第1の前後片部22eと、第3の屈曲部22fとを有している。
第1の縦片部22aは、固定側被保持部23からY方向における前側の斜め上方に伸長している。第1の屈曲部22bは、第1の縦片部22aの上端において側面視で逆U字状に湾曲している。第2の縦片部22cは、第1の屈曲部22bからY方向における前側の斜め下方に伸長している。第2の屈曲部22dは、第2の縦片部22cの下端においてY方向における前側に湾曲している。第1の前後片部22eは、第2の屈曲部22dからY方向における前方に伸長している。第3の屈曲部22fは、第1の前後片部22eのY方向における前端において上側に湾曲している。
低背側可動部22では、弾性変形した際の応力が、第1の縦片部22a、第2の縦片部22c及び第1の前後片部22eと比べて、第1の屈曲部22b、第2の屈曲部22d及び第3の屈曲部22fに集中しやすい。しかしながら、本実施形態では、第1の屈曲部22b、第2の屈曲部22d及び第3の屈曲部22fの板幅は、第1の縦片部22a、第2の縦片部22c及び第1の前後片部22eの板幅よりも広く形成されている。このため、本実施形態によれば、低背側可動部22が弾性変形した際の応力が、分散されやすくなる。
固定側被保持部23は、低背側端子片20を固定ハウジング2に固定するための部位である。固定側被保持部23は、第1の縦片部22aの下端と、基板接続部24の前端との間をZ方向に沿って伸長している。固定側被保持部23の板幅方向(X方向)における両側縁には、X方向のそれぞれの外方に向かって突出する圧入突起23aが形成されている。この圧入突起23aが、固定ハウジング2の後壁部2dに設けられた低背側端子片保持部2hAに対して圧入されて噛み込むことによって、低背側端子片20が固定ハウジング2に固定される(図7参照)。
基板接続部24は、低背側端子片20の一端を含んだ部分に位置し、低背側端子片20を回路基板P1の回路に導通接続するとともに回路基板P1に固定するための部位である。基板接続部24の一端(後端)側は、低背側端子片20が固定ハウジング2に取り付けられた状態において、固定ハウジング2の後壁部2dの下方からY方向における後方に向かって突出している(図2参照)。そして、基板接続部24の主に下側の板面と回路基板P1の上側の表面とによってはんだ付け部が構成されている(図2参照)。
高背側端子片30は、可動ハウジング側基部31と、「第2の可動端子部」としての高背側可動部32と、「第1のハウジング被保持部」としての固定側被保持部33と、「第2の基板接続部」としての基板接続部34とを有している。高背側端子片30は、材料とする平板状の導電性金属片が細長い板状に打抜き加工された後に曲げ加工されることで、部位毎に異なる機能を有する単一の部品として形成されている。
高背側端子片30は、低背側端子片20と同様に、プラグコネクタが可動ハウジング3に嵌合する際に弾性変形が可能な部位である。このため、高背側端子片30も、接触端子片10と比べて薄い板厚で形成されている。本実施形態の高背側端子片30は、低背側端子片20と同様に、接触端子片10の70〜80%の板厚を有している。
可動ハウジング側基部31は、高背側端子片30を接触端子片10に連結するための部位である。可動ハウジング側基部31は、高背側端子片30の前端に位置している。可動ハウジング側基部31は、その板面がXZ平面に沿った平板状であり、正面視でX方向に比べてZ方向に長い矩形状に形成されている。可動ハウジング側基部31は、正面側の板面が、接触端子片10の連結裏面14Bと対向するように配置されている。そして、可動ハウジング側基部31は、レーザー溶接や抵抗溶接等によって連結裏面14Bと接合されている。これによって、可動ハウジング側基部31は、接触端子片10の可動側被保持部11と接合されている。
ソケットコネクタ1は、接触端子片10と、高背側端子片30とが導通接続されていれば良い。したがって、接触端子片10と、高背側端子片30との連結方法は、溶接には限定されない。例えば、ソケットコネクタ1は、端子4を保持する可動側端子保持部3kに接触端子片10と、高背側端子片30との双方が圧入されることで、接触端子片10と、高背側端子片30とが導通接続されるように構成されていても構わない。
高背側可動部32は、高背側端子片30が有する可動部4aである。高背側可動部32は、固定側被保持部33と可動側被保持部11との間を伸長している。高背側可動部32は、可動ハウジング3を固定ハウジング2に対して三次元方向に変位可能に支持するフローティング機能を有する。高背側可動部32は、図3、図4等で示すように、固定側被保持部33に近い側から順に、第1の縦片部32aと、第1の屈曲部32bと、第2の縦片部32cと、第2の屈曲部32dと、第1の前後片部32eと、第3の屈曲部32fとを有している。
第1の縦片部32aは、固定側被保持部33からY方向における前側の斜め上方に伸長している。第1の屈曲部32bは、第1の縦片部32aの上端において側面視で逆U字状に湾曲している。第2の縦片部32cは、第1の屈曲部32bからY方向における前側の斜め下方に伸長している。第2の屈曲部32dは、第2の縦片部32cの下端においてY方向における前側に湾曲している。第1の前後片部32eは、第2の屈曲部32dからY方向における前方に伸長している。第3の屈曲部32fは、第1の前後片部32eのY方向における前端において上側に湾曲している。
高背側可動部32では、弾性変形した際の応力が、第1の縦片部32a、第2の縦片部32c及び第1の前後片部32eと比べて、第1の屈曲部32b、第2の屈曲部32d及び第3の屈曲部32fに集中しやすい。しかしながら、本実施形態では、第1の屈曲部32b、第2の屈曲部32d及び第3の屈曲部32fの板幅は、第1の縦片部32a、第2の縦片部32c及び第1の前後片部32eの板幅よりも広く形成されている。このため、本実施形態によれば、高背側可動部32が弾性変形した際の応力が、分散されやすくなる。
端子4の特に可動部4aにおいては、弾性変形しやすくするためにばね長を確保すると、その部位が柔らかくなるのに対して電気抵抗が大きくなる。これに対応するため、可動部4aの伸長方向、すなわちY方向及びZ方向に長い部位については可動部4aの板幅が太く形成されていても良く、可動部4aのY方向及びZ方向に短い部位については可動部4aの板幅が細く形成されていても良い。こうすることで、可動部4aの伸長方向に長い部位については、電気抵抗が小さくなり、可動部4aの伸長方向に短い部位については、ばねが柔らかくなる。これによって、可動部4aでは、部位によらずに、弾性変形しやすさ及び電気抵抗の両面で均等化を図ることができる。
さらに、低背側端子片20と高背側端子片30とが対向する部位についても、板幅が異なるように形成されていても良い。例えば、第1の縦片部22aと、第1の縦片部32aとでは、伸長方向により短い第1の縦片部22aがより細く、より長い第1の縦片部32aがより太く形成されていても良い。第1の前後片部22eと、第1の前後片部32eとでは、伸長方向により長い第1の前後片部22eがより太く、より短い第1の前後片部32eがより細く形成されていても良い。第2の縦片部22cと、第2の縦片部32cとでは、伸長方向の長さが同じであるため、板幅についても同じ太さで良い。
なお、可動ハウジング側基部21と、可動ハウジング側基部31とについても、同様に、より長い可動ハウジング側基部21がより太く、より短い可動ハウジング側基部31がより細く形成されていても良い。
固定側被保持部33は、高背側端子片30を固定ハウジング2に固定するための部位である。固定側被保持部33は、第1の縦片部32aの下端と、基板接続部34の前端との間をZ方向に沿って伸長している。固定側被保持部33の板幅方向(X方向)における両側縁には、X方向のそれぞれの外方に向かって突出する圧入突起33aが形成されている。この圧入突起33aが、固定ハウジング2の後壁部2dに設けられた高背側端子片保持部2hBに対して圧入されて噛み込むことによって、高背側端子片30が固定ハウジング2に固定される(図7参照)。
基板接続部34は、高背側端子片30の一端を含んだ部分に位置し、高背側端子片30を回路基板P1の回路に導通接続するとともに回路基板P1に固定するための部位である。基板接続部34の一端(後端)側は、高背側端子片30が固定ハウジング2に取り付けられた状態において、固定ハウジング2の後壁部2dの下方からY方向における後方に向かって突出している(図2参照)。そして、基板接続部34の主に下側の板面と回路基板P1の上側の表面とによってはんだ付け部が構成されている(図2参照)。
以上のように、低背側端子片20は、高背側端子片30と同様の構成を有し、その形状が類似している。そして、低背側端子片20は、側面視で、基板接続部以外の部位が高背側端子片30に沿い、かつ、互いに重ならないように伸長している。
すなわち、本実施形態のソケットコネクタ1は、可動部4aを分割してその数を増やす構成とされることによって、可動部4aの柔軟性を確保しながら大電流に適用させることが可能とされている。その上で、本実施形態によれば、低背側可動部22及び高背側可動部32の配列方向からの視点、すなわち側面視において、低背側可動部22及び高背側可動部32は、互いに重なることなく配置されている。このため、低背側可動部22と、高背側可動部32とが配列方向、すなわちX方向で近くても、互いに接触しにくい。よって、本実施形態によれば、低背側可動部22と、高背側可動部32とを配列方向で極限まで近づけた配置とすることができ、ソケットコネクタ1を小型化することができる。
さらに、本実施形態では、低背側可動部22と高背側可動部32とは、プラグコネクタの嵌合方向からの視点、すなわち平面視において、重ならないように配置されている。例えば、低背側可動部22と高背側可動部32とは、図6で示すように、X方向に沿って互い違いに等間隔で配置されている。このように、隣り合う低背側可動部22と高背側可動部32とは、X方向、Y方向及びZ方向のいずれにおいても重ならないように配置されている。このため、本実施形態のソケットコネクタ1によれば、可動部4aがどの方向に変位しても、低背側可動部22と、高背側可動部32とを互いに接触しにくくできる。
低背側可動部22と高背側可動部32とは、平面視において互いに重ならない範囲で、それぞれの配列方向、すなわちX方向で極限まで間隔を詰めるように配置しても良い。こうすることで、低背側可動部22と、高背側可動部32とが互いに接触しにくい状態でありながら、X方向について、ソケットコネクタ1を小型化することができる。
第2実施形態〔図7〜図9〕
以下、本発明の「可動コネクタ」の第2実施形態としてのソケットコネクタ101について図面を参照しつつ、主に、上述のソケットコネクタ1とは構成の異なる部分を説明する。すなわち、ソケットコネクタ101は、特に記載のない限り、上述のソケットコネクタ1と同様の効果を奏することができる。
ソケットコネクタ101の構成〔図7〜図9〕
本実施形態のソケットコネクタ101は、「第1のハウジング」としての固定ハウジング2と、「第2のハウジング」としての可動ハウジング3と、複数の端子104とを備えている。固定ハウジング2及び可動ハウジング3は、ソケットコネクタ1とソケットコネクタ101とで同様である。
端子104
本実施形態のソケットコネクタ101は、同じ形状を有している4つの端子104が端子4と同様に配置されている。したがって、ここでは、ソケットコネクタ101のY方向における後側に配置されている1つの端子104について説明する。
端子104は、弾性変形可能な可動部104aを有している。本実施形態においては、端子104が、「接触部」としての接触端子片10と、複数、例えば5本の低背側端子片120と、複数、例えば5本の高背側端子片130との3種類の端子片から構成されている。そして、可動部104aは、高背側端子片130及び低背側端子片120の双方に形成されている。低背側端子片120は、可動ハウジング側基部21と、「第1の可動端子部」としての低背側可動部22と、「第1のハウジング被保持部」としての固定側被保持部23と、「第1の基板接続部」としての基板接続部124とを有している。高背側端子片130は、可動ハウジング側基部31と、「第2の可動端子部」としての高背側可動部32と、「第1のハウジング被保持部」としての固定側被保持部33と、「第2の基板接続部」としての基板接続部134とを有している。
このように、端子104は、低背側端子片120が基板接続部124を有し、高背側端子片130が基板接続部134を有しており、低背側端子片120及び高背側端子片130がそれぞれ5本ずつで構成されている以外については端子4と同様である。
本実施形態では、プラグコネクタの嵌合方向からの視点、すなわち平面視において、低背側可動部22及び高背側可動部32の少なくとも一部が重なるように配置されている。このため、低背側可動部22と、高背側可動部32とが重なった分だけ、低背側可動部22及び高背側可動部32の配列方向、すなわちX方向で、ソケットコネクタ101を小型化することができる。
例えば、5本の低背側可動部22と5本の高背側可動部32とは、図8で示すように、双方ともにX方向に沿って等間隔で配置されている。そして、低背側可動部22及び高背側可動部32は、5本全てについて、平面視でX方向に互いにはみ出すことなく完全に重なるように配置されている。このため、ソケットコネクタ101は、低背側可動部22及び高背側可動部32の2つの可動部104aを有する構成でありながら、これらの配列方向であるX方向の幅が、1つの可動部104aである構成と同じ長さで収まっている。したがって、本実施形態によれば、分割された可動部104aによって柔軟性を確保しながらソケットコネクタ101を小型化することができる。
図9で示すように、低背側可動部22及び高背側可動部32が、平面視でX方向に互いにはみ出すことなく完全に重なるように配置されている場合には、基板接続部124と基板接続部134とが干渉してしまう。
これに対し、ソケットコネクタ101では、低背側可動部22から伸長した先に有する基板接続部124は、固定側被保持部23の「配列方向における第1の側」としての左側から伸長している。他方で、高背側可動部32から伸長した先に有する基板接続部134は、「第1の側」とは反対側である固定側被保持部33の「配列方向における第2の側」としての右側から伸長している。このため、基板接続部124と基板接続部134とを配列方向、すなわちX方向で近づけて配置することができる。よって、低背側可動部22及び高背側可動部32の配列方向、すなわちX方向で、ソケットコネクタ101を小型化することができる。
なお、本実施形態では、平面視において、低背側可動部22及び高背側可動部32の少なくとも一部が重なるように配置されていれば良く、側面視において、低背側可動部22及び高背側可動部32の少なくとも一部が重なることを排除するものではない。
変形例
第1実施形態では、端子4が、接触端子片10と、低背側端子片20と、高背側端子片30との3種類の端子片から構成されている。しかしながら、接触端子片10と、低背側端子片20及び高背側端子片30の一方とが予め結合した単一の部品として形成されていても良い。これは、第2実施形態でも同様である。
1 ソケットコネクタ(可動コネクタ)
2 固定ハウジング(第1のハウジング)
2a 収容空間
2b 固定金具取付部
2c 前壁部
2d 後壁部
2e 横壁部
2f 上壁部
2g 上面開口部
2hA 低背側端子片保持部
2hB 高背側端子片保持部
3 可動ハウジング(第2のハウジング)
3a 可動側係合部
3b 放熱部
3c 正面壁
3d 背面壁
3e 側面壁
3f 天面壁
3g 隔壁
3h 嵌合室
3i 挿入口
3j 挿入誘導面
3k 可動側端子保持部
4 端子
4a 可動部
5 固定金具
10 接触端子片(接触部)
11 可動側被保持部(第2のハウジング被保持部)
11a 圧入突起
12 フロント接触片
12a フロント弾性腕
12b フロント接点部
13 リア接触片
13a リア弾性腕
13b リア接点部
14A 連結表面(連結部)
14B 連結裏面(連結部)
20 低背側端子片
21 可動ハウジング側基部
22 低背側可動部(第1の可動端子部)
22a 第1の縦片部
22b 第1の屈曲部
22c 第2の縦片部
22d 第2の屈曲部
22e 第1の前後片部
22f 第3の屈曲部
23 固定側被保持部(第1のハウジング被保持部)
23a 圧入突起
24 基板接続部(第1の基板接続部)
30 高背側端子片
31 可動ハウジング側基部
32 高背側可動部(第2の可動端子部)
32a 第1の縦片部
32b 第1の屈曲部
32c 第2の縦片部
32d 第2の屈曲部
32e 第1の前後片部
32f 第3の屈曲部
33 固定側被保持部(第1のハウジング被保持部)
33a 圧入突起
34 基板接続部(第2の基板接続部)
101 ソケットコネクタ(可動コネクタ)
104 端子
104a 可動部
120 低背側端子片
124 基板接続部(第1の基板接続部)
130 高背側端子片
134 基板接続部(第2の基板接続部)
P1 回路基板
P2 上面(基板面)
X 幅方向、左右方向
Y 奥行き方向、前後方向(第1の方向)
Z 高さ方向、上下方向

Claims (5)

  1. 基板に取り付けられる第1のハウジングと、
    接続対象物と嵌合接続する第2のハウジングと、
    前記第2のハウジングを前記第1のハウジングに対して変位可能に支持する端子とを有する可動コネクタにおいて、
    前記端子は、
    前記第1のハウジングによって保持される第1のハウジング被保持部と、
    前記第2のハウジングによって保持される第2のハウジング被保持部と、
    前記第1のハウジング被保持部と前記第2のハウジング被保持部との間で弾性変形可能な可動部と、
    前記接続対象物と導通接続する接触部とを有し、
    前記可動部は、第1の可動端子部と、第2の可動端子部とを有し、
    前記第1の可動端子部及び前記第2の可動端子部の配列方向からの視点において、前記第1の可動端子部及び前記第2の可動端子部は、互いに重なることなく配置されていることを特徴とする可動コネクタ。
  2. 前記第1の可動端子部及び前記第2の可動端子部は、前記接続対象物の嵌合方向からの視点において、少なくとも一部が重なるように配置されている
    請求項1記載の可動コネクタ。
  3. 前記第1の可動端子部と前記第2の可動端子部とは、前記接続対象物の嵌合方向からの視点において、重ならないように配置されている
    請求項1記載の可動コネクタ。
  4. 前記端子は、さらに、第1の基板接続部と、
    第2の基板接続部とを有し、
    前記第1の基板接続部は、前記第1のハウジング被保持部の前記配列方向における第1の側から伸長しており、
    前記第2の基板接続部は、前記第1の側とは反対側である前記第1のハウジング被保持部の前記配列方向における第2の側から伸長する
    請求項2に記載の可動コネクタ。
  5. 前記端子は、前記接触部を前記第1の可動端子部と前記第2の可動端子部とに連結する連結部を有し、
    前記連結部は、前記第1の可動端子部を表面側に接続し、前記第2の可動端子部を裏面側に接続する
    請求項1〜請求項4いずれか1項に記載の可動コネクタ。
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