JP2021001129A - イミダゾール化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、樹脂合成時の原料への溶解性と、樹脂中における二量化−開裂反応の反応性が良好なイミダゾール化合物を提供することを課題とする。【解決手段】本発明のイミダゾール化合物は、式(1)で表される。[式(1)中、Ar1は、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。Ar2は、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。Ar3は、炭素原子数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表す。L1は、−O−、−COO−又は−OCO−を表す。L2は、単結合又は−O−を表す。R1は、ポリオキシアルキレン基又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−及び/又は−CO−に置き換わっていてもよい。Ra1は、反応性基を表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、イミダゾール化合物に関する。
ヘキサアリールビイミダゾール(HABI)は、光照射により発色し、熱消色を示すフォトクロミック化合物として知られており、調色材料や光記録材料、ホログラム等の表示材料など、様々な分野への応用が検討されている。
HABIは、また、光照射によりトリアリールイミダゾリルラジカルを生成することでも知られており、光重合開始剤としても広く利用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。また、
近年では、HABIのフォトクロミズムをトナーに適用する試みがなされており、トナーバインダーとして、トリアリールイミダゾールのイミダゾール環間の結合により架橋された共重合体を用いると、圧力の付与によりガラス転移点を低下させることができるため、低温定着性が発現することなどが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2007−332045号公報 特開2004−137252号公報 特開2000−247958号公報 特開2012−128142号公報
本発明者らは、樹脂成形体にHABIの可逆的な二量化−開裂反応を適用することが可能か検討する中、従来から知られるイミダゾール化合物では、樹脂合成時の原料への溶解性が十分ではなく、また、樹脂中での二量化−開裂反応の反応性が十分に満足できるものではないことを見出した。本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、樹脂合成時の原料への溶解性と、樹脂中における二量化−開裂反応の反応性が良好なイミダゾール化合物を提供することを課題とする。
本発明のイミダゾール化合物は、式(1)で表される。
[式(1)中、
Ar1は、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
Ar2は、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
Ar3は、炭素原子数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表す。
1は、−O−、−COO−又は−OCO−を表す。
2は、単結合又は−O−を表す。
1は、ポリオキシアルキレン基又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−及び/又は−CO−に置き換わっていてもよい。
a1は、反応性基を表す。]。
本発明のイミダゾール化合物は、樹脂合成時の原料への溶解性が良好であるとともに、樹脂中における二量化−開裂反応の反応性が良好である。
図1は、化合物1の1H−NMRスペクトルを表す。 図2は、化合物1の13C−NMRスペクトルを表す。 図3は、化合物1のMALDI−MSスペクトルを表す。 図4は、二量体37のMALDI−MSスペクトルを表す。
以下、「式(x)で表される化合物」を単に「化合物(x)」などという場合がある。また、本発明の化合物には、その互変異性体やそれらの塩も含まれ、以下に例示する各成分、置換基及び官能基は、それぞれ単独で、或いは組み合わせて使用できる。
本発明のイミダゾール化合物は、式(1)で表される。本発明のイミダゾール化合物では、イミダゾールの2位に結合した芳香族環に直接反応性基が結合するのではなく、炭化水素基や結合性基を介して結合しているため、樹脂合成時の原料への溶解性が良好であるとともに、樹脂中における二量化−開裂反応の反応性が良好である。
[式(1)中、
Ar1は、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
Ar2は、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
Ar3は、炭素原子数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表す。
1は、−O−、−COO−又は−OCO−を表す。
2は、単結合又は−O−を表す。
1は、ポリオキシアルキレン基又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−及び/又は−CO−に置き換わっていてもよい。
a1は、反応性基を表す。]
本発明の化合物には、その互変異性体やそれらの塩も含まれ、以下に例示する各成分及び官能基は、それぞれ、単独で、或いは組み合わせて使用することができる。
Ar1、Ar2で表される芳香族炭化水素基としては、それぞれ独立に、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
Ar1、Ar2で表される芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよい。前記置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素原子数1〜10(好ましくは炭素原子数1〜5)のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素原子数6〜10の芳香族炭化水素基:フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基等が挙げられる。
Ar1、Ar2で表される芳香族の炭素原子数(置換基を有する場合、置換基も含めた炭素原子数)は、6〜20であり、好ましくは6〜10である。
Ar3で表される芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントラセンジイル基等が挙げられる。
Ar3で表される芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよい。前記置換基としては、Ar1、Ar2が有していてもよい置換基として挙げた基と同様の基が挙げられる。
Ar3で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数(置換基を有する場合、置換基も含めた炭素原子数)は、6〜20であり、好ましくは6〜10である。
1としては、−O−、−COO−又は−OCO−が挙げられ、−O−又は−COO−が好ましい。なお−O−、−COO−、−OCO−は、左側の結合手でAr3に結合しているものとする。
2は、単結合又は−O−を表す。
1で表されるポリオキシアルキレン基としては、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシブチレン基等の炭素原子数が2〜5のアルキレン基と−O−との組合せを繰り返し単位とする基などが挙げられる。前記繰り返し単位は、好ましくは2〜50、より好ましくは2〜20、さらに好ましくは2〜10である。
1で表される2価の炭化水素基としては、炭素原子数1〜50の2価の脂肪族炭化水素基、炭素原子数3〜20の2価の脂環式炭化水素基、炭素原子数6〜20の2価の芳香族炭化水素基、前記2価の脂肪族炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基及び2価の芳香族炭化水素基の2種以上を組み合わせた炭素原子数4〜50の基が挙げられる。
前記脂肪族炭化水素基としては、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基が挙げられ、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、ヘキサンジイル基、ヘプタンジイル基、オクタンジイル基、ノナンジイル基、デカンジイル基、ウンデカンジイル基、ドデカンジイル基、トリデカンジイル基、テトラデカンジイル基、ペンタデカンジイル基、ヘキサデカンジイル基、ヘプタデカンジイル基、オクタデカンジイル基、ノナデカンジイル基、エイコサンジイル基等のアルカンジイル基などが好ましい。前記脂肪族炭化水素基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
1は、前記脂肪族炭化水素基に含まれる1個以上の−CH2−が−O−及び/又は−CO−に置き換わった基であってもよい。また、2個以上の−CH2−が、−O−及び/又は−CO−に置き換わり、エステル結合(−OCO−、−COO−)、カーボネート結合(−OCOO−)を形成していてもよい。−CH2−が−O−及び/又は−CO−に置き換わる個数は、脂肪族炭化水素基中、例えば1個以上、2個以上であってもよく、10個以下、5個以下であってもよい。ただし、隣接する−CH2−が、同時に−O−に置き換わらない基であることが好ましい。
前記脂肪族炭化水素基には、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−R2−L3−Ra2で表される基などが結合していてもよい。
前記脂肪族炭化水素基の炭素原子数は、好ましくは1〜50、より好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜10である。
前記脂環式炭化水素基としては、飽和又は不飽和の脂環式炭化水素基が挙げられ、シクロプロパンジイル基、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基、シクロノナンジイル基、シクロデカンジイル基等の単環の脂環式炭化水素基;ビシクロ[1.1.0]ブタンジイル基、トリシクロ[2.2.1.0]ヘプタンジイル基、ビシクロ[3.2.1]オクタンジイル基、ビシクロ[2.2.2.]オクタンジイル基、アダマンタンジイル基、ビシクロ[4.3.2]ウンデカンジイル基、トリシクロ[5.3.1.1]ドデカンジイル基等の多環の脂環式炭化水素基などが好ましい。
前記脂環式炭化水素基には、置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素原子数1〜10(好ましくは炭素原子数1〜5)のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素原子数6〜10の芳香族炭化水素基:フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−R2−Raで表される基などが結合していてもよい。
前記脂環式炭化水素基には、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−R2−L3−Ra2で表される基などが結合していてもよい。
前記脂環式炭化水素基の炭素原子数(置換基を有する場合、置換基も含めた炭素原子数)は、好ましくは3〜50、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは3〜10である。
前記芳香族炭化水素基は、単環であっても多環であってもよく、フェニレン基、ナフチレン基、アントラセンジイル基、フルオレンジイル基等が挙げられる。
前記芳香族炭化水素基には、置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素原子数1〜10(好ましくは炭素原子数1〜5)のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素原子数6〜10の芳香族炭化水素基:フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基等;−R2−Raで表される基などが結合していてもよい。
前記芳香族炭化水素基には、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−R2−L3−Raで表される基などが結合していてもよい。
芳香族炭化水素基の炭素原子数(置換基を有する場合、置換委も含めた炭素原子数)は、好ましくは6〜50、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜10である。
前記2価の脂肪族炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基の2種以上を組み合わせた基としては、脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた2価の基、又は、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とを組み合わせた2価の基が好ましい。
前記脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基の2種以上を組み合わせた基の炭素原子数は、好ましくは4〜50、より好ましくは4〜20、さらに好ましくは4〜10である。
1で表される炭化水素基が置換基として有していてもよい−R2−L3−Ra2で表される基において、R2は、ポリオキシアルキレン基又は炭素原子数1〜50の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−及び/又は−CO−に置き換わっていてもよく、該炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。L3は、単結合又は−O−を表す。Ra2は、反応性基を表す。
2で表されるポリオキシアルキレン基としては、R1で表されるポリオキシアルキレン基として例示した基と同様の基が挙げられる。
2で表される炭化水素基(該炭化水素基に含まれる−CH2−が、−O−及び/又は―CO−に置き換わっている基も含む)としては、R1で表される炭化水素基として例示した基と同様の基が挙げられる。
2で表される炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ヒドロキシ基が挙げられる。
3は、単結合又は−O−を表す。
a1、Ra2で表される反応性基としては、重縮合反応により、ポリマー主鎖を形成しうる基が挙げられ、具体的には、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アリル基等のエチレン性二重結合を含む基;オキセタニル基等の環状エーテルを含む基などが挙げられる。前記環状エーテルを含む基は、置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素原子数1〜5の脂肪族炭化水素基を有していてもよい。なかでも、Ra1、Ra2で表される反応性基としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、置換基を有していてもよいオキセタニル基が好ましい。
前記化合物(1)としては、例えば、以下の式(1−1)〜(1−68)で表される化合物等が挙げられる。式中、nは、2〜10の整数を表す。
前記化合物(1)の製造方法の概要は、例えば、以下のスキームで表される。すなわち、本発明の化合物(1)は、
ルート1:化合物(a−1)と化合物(b)とを反応させて化合物(c)を得て(工程1)、化合物(d)及び化合物(e)を反応させることによって製造することができ(工程2)、
ルート2:化合物(a−2)と化合物(d)及び化合物(e)を反応させて(工程3)、化合物(g−1)又は化合物(g−2)を反応させることによって製造することもでき(工程4)、
ルート3:化合物(a−1)と化合物(h)とを反応させて化合物(i)を得て(工程5)、化合物(i)のエステル結合を加水分解して化合物(j)を得て(工程6)、化合物(d)及び化合物(e)を反応させて化合物(k)を得た後(工程7)、さらに化合物(l)を反応させることによって製造することもできる。
[上記スキーム中、
Ar1、Ar2、Ar3、L1、L2、R1、Ra1は、上記と同義である。
1は、酸素原子を含む複素環基を表す。
3は、ポリオキシアルキレン基又は炭素原子数1〜47の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−及び/又は−CO−に置き換わっていてもよい。
4は、炭素原子数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
1、X2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子を表す。]
1で表される酸素原子を含む複素環基は、単環であっても多環であってもよく、多環の場合、複数の単環の複素環基が共有結合により結合されたものであってもよく、橋かけ環であってもよい。前記A1で表される酸素原子を含む複素環基としては、オキシラニル基、オキセタニル基等の環状エーテル基;エポキシシクロヘキシル基、エポキシシクロペンチル基等のエポキシシクロアルキル基などが挙げられる。
3で表されるオキシアルキレン基としては、R1で表されるポリオキシアルキレン基と同様の基が挙げられ、オキシアルキレンの繰り返し単位は、好ましくは2〜49、より好ましくは2〜19、さらに好ましくは2〜9である。
3で表される炭化水素基としては、R1で表される炭化水素基として説明した基のうち、炭素原子数が1〜47である基が挙げられる。R3で表される脂肪族炭化水素基は、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−R2−L3−Ra2で表される基などが結合していてもよい。R3で表される脂肪族炭化水素基の炭素原子数は、好ましくは1〜47、より好ましくは1〜17、さらに好ましくは1〜7である。
3で表される前記脂環式炭化水素基には、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−R2−L3−Ra2で表される基などが結合していてもよい。R3で表される脂環式炭化水素基の炭素原子数は、好ましくは3〜47、より好ましくは3〜17、さらに好ましくは3〜7である。
3で表される芳香族炭化水素基には、置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−R2−L3−Ra2で表される基などが結合していてもよい。R3で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、好ましくは6〜47、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜10である。
3で表される脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基の2種以上を組み合わせた基の炭素原子数は、好ましくは4〜47、より好ましくは4〜17、さらに好ましくは4〜7である。
4で表される脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ペンチル基が挙げられる。R4で表される脂肪族炭化水素基の炭素原子数は、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3である。
1、X2で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、塩素原子が好ましい。
以下、各工程について説明する。
工程1、5について
工程1、5では、化合物(a−2)と、化合物(b)又は化合物(h)とを反応させることにより、化合物(c)又は化合物(i)を得ることができる。
前記反応時、トリフェニルホスフィン等の第3級有機リン化合物と、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等のアゾジカルボン酸エステルとを触媒として共存させる。
反応溶剤としては、テトラヒドロフラン等のエーテル溶剤を用いることができる。
工程2、3、7について
工程2、3、7では、化合物(a−2)、化合物(c)又は化合物(j)と、化合物(d)と、化合物(e)とを反応させることにより、イミダゾール環を形成し、それぞれ、化合物(f)、化合物(1)又は化合物(k)を得ることができる。
前記反応時、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の触媒を共存させる。
反応溶剤としては、工程2、7では、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール溶剤を用いることができ、工程3では、氷酢酸等を用いることができる。
工程4について
工程4では、化合物(f)と、化合物(g−1)又は化合物(g−2)とを反応させることにより、化合物(f)のカルボキシ基と化合物(g−1)の水酸基、又は、化合物(f)のカルボキシ基と化合物(g−2)の環状エーテルとが反応し、化合物(1)を得ることができる。
前記反応時、触媒を共存させる。化合物(g−1)と反応させる場合は、トリフェニルホスフィン等の第3級有機リン化合物と、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等のアゾジカルボン酸エステルとを触媒として用いる。反応溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤を用いることができる。
また、化合物(g−2)と反応させる場合は、テトラブチルアンモニウムクロリド等の触媒を用いることができる。反応溶剤としては、ジメチルホルムアミド等のアミド溶剤を用いることができる。
工程6について
工程6では、化合物(i)のエステル結合を加水分解することにより、化合物(j)を得ることができる。
前記反応時、水酸化カリウム等のアルカリ触媒を共存させてもよい。反応溶剤としては、エタノール等のアルコール溶剤を用いることができる。
工程8について
工程8では、化合物(k)と化合物(l)とを反応させることで、化合物(1)を得ることができる。
前記反応時、トリエタノールアミン等のアミン触媒を用いることができる。反応溶剤としては、テトラヒドロフラン等のエーテル溶剤を用いることができる。
本発明のイミダゾール化合物は、樹脂合成時の原料への溶解性と、樹脂中における二量化−開裂反応の反応性が良好であり、樹脂へのフォトクロミック性付与剤、ラジカル重合開始剤、フォトクロミック色素等として有用である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
合成例1:化合物Aの合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を取り付けた100mLの四つ口フラスコに、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA〔商品名〕、大阪有機化学社製)を14.17g(98.26mmol)、テトラヒドロフラン(THF)140g、トリフェニルホスフィン(Ph3P)25.77g(98.26mmol)、4−ヒドロキシベンズアルデヒド10.00g(81.89mmol)を入れ攪拌した。薄黄色透明溶液であった。続いて、氷浴下、テトラヒドロフラン20gに希釈したアゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)19.87g(98.26mmol)を30分かけ、滴下した。橙色透明の反応溶液を、室温で10時間攪拌した。反応溶液にヘキサンを加え、トリフェニルホスフィン等の副生成物を析出除去した後、クロロホルムで抽出を行い、水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレーターで溶媒を留去し、得られた赤色粘稠液体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒として、n−ヘキサン:酢酸エチル=80:20)にて精製し、目的物である化合物Aを13.62g、収率67.0%で得た。
実施例1:化合物1の合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を取り付けた100mLの四つ口フラスコに、化合物Aを4.87g(19.62mmol)、メタノール(MeOH)15g、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)0.00154g(0.137mmol)、ベンジル4.948g(23.54mmol)、酢酸アンモニウム(NH4OAc)3.629g(47.08mmol)メトキノン1500ppm、BHT500ppmを入れ、上から窒素ガスをブロー、液中から空気をバブリングし65℃24時間攪拌した。徐々に赤褐色溶液になり、数時間後に、壁に黄色の固体が析出した。室温付近まで冷却後、酢酸エチルで抽出を行い、水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレーターで溶媒を留去し、得られた赤色粘稠液体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒として、n−ヘキサン:酢酸エチル=80:20)にて精製し、目的化合物1を3.31g、収率38.5%で得た。
〔構造の同定方法〕
生成物(ロフィン化合物)の構造同定は、下記条件にて測定したH−NMR、13C−NMR、MALDI−MSにて行った。1H−NMRスペクトルを図1に、13C−NMRスペクトルを図2に、MALDI−MSスペクトルを図3に示す。
H−NMRはJEOL RESONANCE製「JNM−ECM400S」を用い、下記条件により測定した。
磁場強度:400MHz
積算回数:16回
溶媒:重水素化クロロホルム
試料濃度:2mg/0.5ml
13C−NMRはJEOL RESONANCE製「JNM−ECM400S」を用い、下記条件により測定した。
磁場強度:100MHz
積算回数:1000回
溶媒:重水素化クロロホルム
試料濃度:2mg/0.5ml
MALDI−MSは島津製作所/KRATOS製「AXIMA−QIT」を用い、下記条件により測定した。
装置名:AXIMA−QIT
メーカー:島津製作所製
測定範囲:m/z=50.00〜2000.00
変化率:25.6mA/min
最終電流値:40mA
カソード電圧:−10kV
・測定モード
m/z 〜300:extraLow
300〜750:Low
750〜:Mid
合成例2:化合物Bの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA〔商品名〕、大阪有機化学社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Bを12.11g、収率67.15%で得た。
実施例2:化合物2の合成
化合物Aの代わりに、化合物Bを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物2を3.92g、収率42.1%で得た。
合成例3:化合物Cの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA〔商品名〕、日本触媒社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Cを13.83g、収率72.1%で得た。
実施例3:化合物3の合成
化合物Aの代わりに、化合物Cを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物3を4.02g、収率44.4%で得た。
合成例4:化合物Dの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル(HPA〔商品名〕、日本触媒社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Dを11.11g、収率57.9%で得た。
実施例4:化合物4の合成
化合物Aの代わりに、化合物Dを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物4を2.90g、収率32.0%で得た。
合成例5:化合物Eの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、2−ヒドロキシブチルアクリレート(ライトアクリレートHOB−A〔商品名〕、共栄社化学社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Eを11.36g、収率55.9%で得た。
実施例5:化合物5の合成
化合物Aの代わりに、化合物Eを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物5を1.99g、収率22.5%で得た。
合成例6:化合物Fの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、ジエチレングリコールモノアクリレートを用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Fを15.57g、収率72.0%で得た。
実施例6:化合物6の合成
化合物Aの代わりに、化合物Fを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物6を2.67g、収率31.0%で得た。
合成例7:化合物Gの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、ポリプロピレングリコール-モノアクリレート(ブレンマーAP−400〔商品名〕、日油社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Gを30.29g、収率70.5%で得た。
実施例7:化合物7の合成
化合物Aの代わりに、化合物Gを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物7を2.86g、収率28.6%で得た。
合成例8:化合物Hの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、ペンタエリトリトールトリアクリレートを用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Hを14.20g、収率43.1%で得た。
実施例8:化合物8の合成
化合物Aの代わりに、化合物Hを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物8を1.444g、収率9.81%で得た。
合成例9:化合物Iの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、グリセリンジメタクリレート(701〔商品名〕、新中村化学社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Iを14.18g、収率52.1%で得た。
(実施例9)
化合物Aの代わりに、化合物Iを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物9を2.14g、収率13.6%で得た。
合成例10:化合物Jの合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を取り付けた500mLの四つ口フラスコに、テレフタルアルデヒド酸を17.85g(118.91mmol)、氷酢酸285g、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)0.0934g(0.832mmol)、ベンジル25.00g(118.91mmol)、酢酸アンモニウム27.50g(356.75mmol)を入れ、105℃6時間攪拌した。室温付近まで冷却後、氷水に添加し、得られた固体を濾取、クロロホルムで洗浄し、目的化合物Jを38.45g、収率95.0%で得た。
実施例10
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を取り付けた200mLの四つ口フラスコに、化合物Jを15.00g(44.07mmol)、ジメチルホルムアミド(DMF)90g、テトラブチルアンモニウムクロリド(TBACl)0.3184g(1.146mmol)、グリシジルメタクリレート(GMA)6.62g(44.07mmol)、メトキノン1500ppm、BHT500ppmを入れ、上から窒素ガスをブロー、液中から空気をバブリングし85℃40時間攪拌した。室温付近まで冷却後、酢酸エチルで抽出を行い、水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレーターで溶媒を留去し、得られた赤色粘稠液体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10)にて精製し、室温付近まで冷却後、氷水に添加し、得られた固体を濾取、クロロホルムで洗浄し、目的化合物10を12.5g、収率58.8%で得た。
実施例11:化合物11の合成
GMAの代わりに、サイクロマーM−100(ダイセル化学社製)を用いた以外は実施例10と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物11を11.52g、収率48.7%で得た。
実施例12:化合物12の合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を取り付けた100mLの四つ口フラスコに、化合物Jを5.00g(14.689mmol)、4HBA2.54g(17.63mmol)、トリフェニルホスフィン4.62g(17.63mmol)、DMF15.66gを入れ攪拌した。薄黄色透明溶液であった。続いて、氷浴下、DMF3.56gに希釈したアゾジカルボン酸ジイソプロピル3.56g(17.63mmol)を30分かけ、滴下した。橙色透明の反応溶液を、室温で10時間攪拌した。反応溶液をドライアップし、クロロホルムとヘキサンを加え、トリフェニルホスフィン等の副生成物を析出除去した後、クロロホルムで抽出を行い、水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレーターで溶媒を留去し、得られた赤色粘稠液体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン:酢酸エチル=80:20)にて精製し、目的化合物12を5.24g、収率76.44%で得た。
実施例13:化合物13の合成
4HBAの代わりに、HEAを用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物13を5.16g、収率80.12%で得た。
実施例14:化合物14の合成
4HBAの代わりに、HEMAを用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物14を5.38g、収率81.01%で得た。
実施例15:化合物15の合成
4HBAの代わりに、HPAを用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物15を4.38g、収率65.97%で得た。
実施例16:化合物16の合成
4HBAの代わりに、ライトエステルHOP(共栄社化学)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物16を3.95g、収率57.65%で得た。
実施例17:化合物17の合成
4HBAの代わりに、ライトエステルHOBA(共栄社化学)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物17を3.86g、収率56.32%で得た。
実施例18:化合物18の合成
4HBAの代わりに、ライトエステルHOBA(共栄社化学)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物18を3.91g、収率55.42%で得た。
実施例19:化合物19の合成
4HBAの代わりに、ブレンマーAE−90U(日油)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物19を6.99g、収率72.19%で得た。
実施例20:化合物20の合成
4HBAの代わりに、ブレンマーPE−90(日油)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物20を5.26g、収率53.21%で得た。
実施例21:化合物21の合成
4HBAの代わりに、ブレンマーAP−200(日油)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物21を7.46g、収率68.32%で得た。
実施例22:化合物22の合成
4HBAの代わりに、ブレンマーPP−500(日油)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物22を4.68g、収率42.10%で得た。
実施例23:化合物23の合成
4HBAの代わりに、サートマーSR−495(サートマー)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物23を1.50g、収率44.87%で得た。
実施例24:化合物24の合成
4HBAの代わりに、アロニックスM−305(東亞合成)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物24を1.39g、収率38.98%で得た。
実施例25
4HBAの代わりに、NKエステル701A(新中村化学)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的物25を1.62g、収率50.19%で得た。
合成例11:化合物Kの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)〔商品名〕、丸善石油化学社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Kを13.08g、収率72.5%で得た。
実施例26:化合物26の合成
化合物Aの代わりに、化合物Kを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物26を2.81g、収率30.2%で得た。
合成例12:化合物Lの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)〔商品名〕、丸善石油化学社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Lを11.47g、収率72.9%で得た。
実施例27:化合物27の合成
化合物Aの代わりに、化合物Lを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物27を2.96g、収率29.8%で得た。
合成例13:化合物Mの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(オキセタンアルコール)(アロンオキセタンOXT−101(OXA)〔商品名〕、東亜合成社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Mを12.64g、収率70.1%で得た。
実施例28:化合物28の合成
化合物Aの代わりに、化合物Mを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的物28を11.85g、収率63.6%で得た。
合成例14:化合物Nの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、3−エチル−3−(4−ヒドロキシブチルオキシメチル)オキセタン(ETERNACOLL(登録商標)HBOX〔商品名〕、宇部興産社製)を用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Nを9.56g、収率79.9%で得た。
実施例29:化合物29の合成
化合物Aの代わりに、化合物Nを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物29を5.55g、収率67.3%で得た。
実施例30:化合物30の合成
4HBAの代わりに、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)〔商品名〕、丸善石油化学社製)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物30を5.01g、収率77.7%gで得た。
実施例31:化合物31の合成
4HBAの代わりに、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)〔商品名〕、丸善石油化学社製)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物31を4.55g、収率75.4%で得た。
実施例32:化合物32の合成
4HBAの代わりに、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(オキセタンアルコール)(アロンオキセタンOXT−101(OXA)〔商品名〕、東亜合成社製)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物32を4.59g、収率71.29%で得た。
実施例33:化合物32の合成
4HBAの代わりに、3-エチル-3-(4-ヒドロキシブチルオキシメチル)オキセタン(ETERNACOLL(登録商標)HBOX〔商品名〕、宇部興産社製)を用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物33を5.24g、収率69.85%で得た。
合成例15
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を取り付けた500mLの四つ口フラスコに、4−ヒドロキシベンズアルデヒド7.00g(57.32mmol)、DMF150g、炭酸カリウム9.00g(65.12mmol)を添加し、90℃で撹拌した。次いで、4-クロロブチルアセテート7.90g(49.38mmol)を30分かけ、滴下した。滴下終了後、4時間90℃で反応させた後、室温に冷却し、2Lのビーカーに移し、そこに水250gを加えた。ジエチルエーテルで抽出を行い、10%水酸化カリウム水溶液100gで洗浄し、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレーターで溶媒を留去し、目的化合物Оを9.03g、収率66.7%で得た。
化合物О4.00g(16.93mmol)を200mlナスフラスコに入れ、エタノール(EtOH)100g、水酸化カリウム3.00g(53.47mmol)を入れ、4時間加熱還流させた。反応終了後、室温に冷却し、10%塩酸で中和し、ジエチルエーテルで抽出、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレーターで溶媒を留去し、得られた粘稠液体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン:酢酸エチル=60:40)にて精製し、目的物である化合物Pを2.11g、収率64.2%で得た。
合成例16:化合物Qの合成
化合物Aの代わりに、化合物Pを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的化合物Qを2.93g、収率70.1%で得た。
実施例34:化合物34の合成
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を取り付けた100mLの四つ口フラスコに、Q2.00g(5.20mmol)、無水THF40g、トリエチルアミン(TEA)1.00g(9.88mmol)を加え撹拌した。氷浴下、シリンジでゆっくり塩化アクリロイル1.10g(10.52mmol)を添加した。添加終了後、室温で16時間反応させた。反応終了後、クロロホルムで抽出、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレーターで溶媒を留去し、得られた粘稠液体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム:酢酸エチル=90:10)にて精製し、目的物である化合物34を1.76g、収率74.7%で得た。
合成例16:化合物Rの合成
4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに、エチレングリコールモノアリルエーテルを用いた以外は合成例1と同様に行い、上記構造式で表される化合物Rを11.94g、収率70.7%で得た。
実施例15:化合物35の合成
化合物Aの代わりに、化合物Rを用いた以外は実施例1と同様に行い、上記構造式で表される目的物35を2.29g、収率25.4%で得た。
実施例36:化合物36の合成
4HBAの代わりに、エチレングリコールモノアリルエーテルを用いた以外は実施例12と同様に行い、上記構造式で表される目的物36を4.54g、収率72.8%で得た。
実施例37:二量体の調製
攪拌装置、温度計を取り付けた200mLの3つ口フラスコに、化合物1を0.50g(1.14mmol)、酢酸エチル10g、ノルマルヘキサン30g、イオン交換水30gを入れ、撹拌させた。ついで、氷浴下、水酸化カリウム1.00g(17.82mmol)を入れた。そこに、フェリシアン化カリウム0.400g(1.21mmol)を少量ずつ加えた。加えた直後は、オレンジ、すぐに青色となった。室温下激しく撹拌させ、溶液の色が青色透明から、黄色透明溶液になった時点で反応を終了した。
混合物を、分液ロートへ移し、水槽が着色しなくなるまで洗浄した。溶媒をドライアップし、目的の二量体37を0.9376g、収率94.00%で得た。
生成物について、MALDI−MS測定を行い、化合物1の二量体37が得られていることを確認した。二量体37のMALDI−MSスペクトルを図4に示す。
同様の操作を2〜36の物質でも行ない、二量体38〜72を得た。
本発明のイミダゾール化合物は、樹脂合成時の原料への溶解性と、樹脂中における二量化−開裂反応の反応性が良好であり、樹脂へのフォトクロミック性付与剤、ラジカル重合開始剤、フォトクロミック色素等として有用である。

Claims (3)

  1. 式(1)で表されるイミダゾール化合物。
    [式(1)中、
    Ar1は、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
    Ar2は、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
    Ar3は、炭素原子数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表す。
    1は、−O−、−COO−又は−OCO−を表す。
    2は、単結合又は−O−を表す。
    1は、ポリオキシアルキレン基又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−及び/又は−CO−に置き換わっていてもよい。
    a1は、反応性基を表す。]
  2. 式(1)中、Ra1が、ビニル基、(メタ)アクリロイル基又は置換基を有していてもよいオキセタニル基である請求項1記載のイミダゾール化合物。
  3. 請求項1又は2記載のイミダゾール化合物の二量体。
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