JP2020536497A - 細胞培養におけるプロセス変量を制御するためのインサイチュラマン分光システム及び方法 - Google Patents

細胞培養におけるプロセス変量を制御するためのインサイチュラマン分光システム及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、製品の品質及び一貫性を改善するために、バイオリアクター細胞培養における1つ以上のプロセス変量をモニタリング及び制御するための、インサイチュラマン分光法及びシステムを提供する。この方法及びシステムは、細胞培養プロセス変量の正確な連続フィードバック及びモデル予測制御のため、細胞培養のリアルタイム評価のためのインサイチュラマン分光法及びケモメトリックモデリング技術を信号処理技術と組み合わせて利用する。ラマン分光法からのリアルタイムデータを使用して、細胞培養内のプロセス変量を連続的または断続的にモニタリングし、自動フィードバックコントローラーが、プロセス変量を所定の設定ポイントに維持するか、または可変量の作用物質をバイオリアクターに送達してバイオ製品の品質を最大化する特定のフィードプロトコールを維持する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年10月16日に出願された米国仮出願第62/572,828号、及び2018年4月25日に出願された同第62/662,322号の利益及び優先権を主張し、当該出願はいずれも許容される場合、それらの全体が参照により組み込まれる。
発明の分野
本発明は、概して、バイオリアクター細胞培養における1つ以上のプロセス変量をモニタリング及び制御するためのインサイチュラマン分光法及びシステムを含む、バイオリアクターシステム及び方法に関する。
発明の背景
食品医薬品局(FDA)のプロセス分析技術(PAT)フレームワークは、プロセスをよりよく理解し、製品の品質を管理するために、プロセス開発、プロセス分析、及びプロセス制御のための革新的な解決法の自主的な開発及び実装を奨励する。プロセスパラメーターは、製造プロセス中にモニタリング及び制御される。例えば、バイオ製品の製造中にバイオリアクターの細胞培養に栄養分をフィードすることは、重要なプロセスパラメーターである。現在のバイオ製品製造には、毎日のボーラスフィードの戦略が関与する。現在の方法では、毎日のボーラスフィードにより、細胞培養物の栄養分濃度が毎日少なくとも5倍に増大する。フィードとフィードとの間に培養物から栄養分が枯渇しないようにするために、毎日のボーラスフィードは栄養分を高濃度レベルに維持する。実際、各フィードは、次のフィードまで培養を維持するのに必要な全ての栄養分を持つように設計されている。しかし、毎日のボーラスフィードには大量の栄養分が含まれているため、バイオリアクターの栄養分レベルが大幅に変動し、生成物培養の製品品質の出力に不整合が生じる場合がある。
さらに、毎日の各ボーラスフィードに含まれる栄養分の濃度が高いため、得られるバイオ製品の翻訳後修飾の増大をもたらす。例えば、細胞培養物中の高濃度のグルコースは、最終的なバイオ製品の糖化の増大につながり得る。糖化とは、タンパク質のアミノ酸残基への還元糖の非酵素的付加であり、通常、タンパク質のN末端アミンで、及び正に帯電したアミン基で発生する。得られる糖化の生成物は、黄色または茶色の光学特性を有する場合があり、その結果、着色された医薬品が生成され得る(Hodge JE(1953)J Agric Food Chem.1:928−943(非特許文献1))。糖化はまた、治療用モノクローナル抗体(mAb)の単一の生産バッチ内に電荷変異体ももたらし、かつ結合阻害ももたらし得る(Haberger M et al.(2014)MAbs.6:327−339(非特許文献2))。
したがって、PATイニシアチブを促進する努力において、より高品質の生成物をもたらす、細胞培養物内の栄養分濃度を最適化し得る方法またはシステムの必要性が残っている。
Hodge JE(1953)J Agric Food Chem.1:928−943 Haberger M et al.(2014)MAbs.6:327−339
本明細書では、バイオリアクター細胞培養における1つ以上のプロセス変量をモニタリング及び制御するためのインサイチュラマン分光法及びシステムを開示する。
本発明の一実施形態は、インサイチュラマン分光法を使用して細胞培養培地中の1つ以上の分析物を定量すること;及び、細胞培養培地中のタンパク質の翻訳後修飾を1.0〜30パーセントに維持する所定の分析物濃度に一致するように、細胞培養培地中の1つ以上の分析物濃度を調整することを含む、細胞培養培地条件を制御するための方法を含む。いくつかの実施形態では、翻訳後修飾には糖化が含まれる。他の実施形態では、細胞培養物中のタンパク質としては、抗体、その抗原結合断片、または融合タンパク質が挙げられる。さらに他の実施形態では、細胞培養培地は、哺乳動物細胞、例えばチャイニーズハムスター卵巣細胞を含む。
いくつかの実施形態では、分析物はグルコースである。この態様では、所定のグルコース濃度は0.5〜8.0g/Lである。別の実施形態では、所定のグルコース濃度は1.0g/L〜3.0g/Lである。さらに別の実施形態では、グルコース濃度は2.0g/Lまたは1.0g/Lである。他の実施形態では、所定の分析物濃度は、細胞培養培地中のタンパク質の翻訳後修飾を1.0〜20パーセントまたは5.0〜10パーセントに維持する。さらに他の実施形態では、分析物の定量化は、連続的、断続的、または間隔を置いて実行される。例えば、分析物の定量化は、5分間隔、10分間隔、または15分間隔で実行される。さらに他の実施形態では、分析物の定量化は、毎時間または少なくとも毎日実行される。いくつかの実施形態では、分析物濃度の調整は自動的に実行される。さらに他の実施形態では、少なくとも2つまたは少なくとも3つまたは少なくとも4つの異なる分析物が定量化される。
本発明の別の実施形態は、0.5から8.0g/Lのグルコースを含む細胞培養培地において、タンパク質を分泌する細胞を培養すること;インサイチュラマン分光法を用いて、細胞の培養中に細胞培養培地中のグルコース濃度を増分的に決定すること;及び、分泌タンパク質の翻訳後修飾を1.0〜30.0パーセントに維持するため、1時間あたりに複数回のグルコースを自動的に送達することによりグルコース濃度を0.5〜8.0g/Lに維持するよう、グルコース濃度を調整することを含む、分泌タンパク質の翻訳後修飾を低減させるための方法を含む。一実施形態では、グルコースの濃度は1.0〜3.0g/Lである。
本発明のさらに別の実施形態は、細胞培養培地条件を制御するためのシステムを含み、このシステムは、このシステムに、細胞培養培地中の1つ以上の分析物の濃度を含むインサイチュラマン分光計からのデータを受信させるために;及び、細胞培養培地中のタンパク質の翻訳後修飾を1.0〜30パーセントに維持する所定の分析物濃度に一致するように細胞培養培地中の1つ以上の分析物濃度を調整させるために、1つ以上のプロセッサによる実行のためのソフトウェアコードを格納するコンピュータ可読媒体と通信する1つ以上のプロセッサを含む。一実施形態では、このソフトウェアコードはさらに、システムがデータに対してケモメトリック分析、例えば、部分最小二乗回帰モデリングを実行させるように構成される。他の実施形態では、このソフトウェアコードはさらに、システムに、データに対して1つ以上の信号処理技術、例えばノイズ低減技術を実行させるように構成される。
本発明の別の実施形態は、分泌タンパク質の翻訳後修飾を低減させるためのシステムを含み、このシステムは、このシステムに、タンパク質を分泌する細胞の培養中に細胞培養培地中のグルコースの濃度を含むインサイチュラマン分析装置からのスペクトルデータを増分的に受信させるために;及び、分泌されたタンパク質の翻訳後修飾を1.0〜30.0パーセントに維持するため、1時間あたりに複数回のグルコースを自動的に送達することによりグルコース濃度を0.5〜8.0g/L、例えば1.0〜3.0g/Lに維持するよう、グルコース濃度を調整させるために、1つ以上のプロセッサによる実行のためのソフトウェアコードを格納するコンピュータ可読媒体と通信する1つ以上のプロセッサを含む。一実施形態では、このソフトウェアコードはさらに、システムにスペクトルデータ内のピークをグルコース濃度に相関させるように構成されている。別の実施形態では、このソフトウェアコードはさらに、スペクトルデータに対して部分最小二乗回帰モデリングを実行するように構成される。さらに別の実施形態では、このソフトウェアコードは、スペクトルデータに対してノイズ低減技術を実行するようにさらに構成される。さらに他の実施形態では、グルコース濃度の調整は、自動化されたフィードバック制御ソフトウェアによって実行される。
本発明のさらなる特徴及び利点は、以下に説明する図面に関連して提供される以下の詳細な説明から確認され得る。
本発明の一実施形態による、細胞培養におけるプロセス変量を制御するための方法のフローチャートである。 本発明による図1に関連する細胞培養におけるプロセス変量を制御するためのシステムの概略図である。 オフライン栄養分サンプルによって確認された予測栄養分プロセス値を示すグラフである。 本発明による信号処理技術後のフィルタリングされた最終栄養分プロセス値を示すグラフである。 栄養分濃度の所定の設定ポイントのシフト後の予測された栄養分プロセス値及びフィルタリングされた最終的な栄養分プロセス値を示すグラフである。 本発明によるフィードバック制御された連続栄養分フィード及びボーラス栄養分フィードの翻訳後修飾に対するグルコース濃度の効果を示す折れ線グラフである。 本発明によるフィードバック制御された連続栄養分フィード及びボーラス栄養分フィードのインサイチュラマン予測グルコース濃度値を示すグラフである。 本発明によるフィードバック制御された連続栄養分フィード及びボーラス栄養分フィードの抗体力価を示す折れ線グラフである。 グルコース濃度の結果としての翻訳後修飾の正規化された割合を示す棒グラフである。 本発明によるフィードバック制御された連続栄養分フィード及びボーラス栄養分フィードのグルコース濃度を示すグラフである。 フィードバック制御細胞培養が、ボーラスフィードされた戦略細胞培養と比較して50%もPTMを低減し得ることを示すグラフである。
詳細な説明
I.定義
本明細書で使用する場合、文脈上明らかに別段に示されている場合を除き、「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」という単数形には、複数の言及物が含まれる。
本明細書中の値の範囲の記述は、本明細書中特に記載がない限り、その範囲内に含まれる別個の値それぞれを個別に示す短略方法として機能することを意図するにすぎず、各別個の値は、本明細書中個別に記載されたものであるかのように、本明細書中に組み込まれる。
「約」という用語の使用は、およそ+/−10%の範囲で、言及された値の上下のいずれかの値を記述するものとする;他の実施形態では、この値は、およそ+/−5%の範囲で、言及された値より上下いずれかの値の範囲であり得る;他の実施形態では、この値は、およそ+/−2%の範囲で、言及された値より上下いずれかの値の範囲であり得る;他の実施形態では、この値は、およそ+/−1%の範囲で、言及された値より上下いずれかの値の範囲であり得る。上記の範囲は、文脈によって明確になるように意図されており、それ以上の制限はない。本明細書中記載される全ての方法は、本明細書中特に記載がない限り、または文脈から明白に矛盾しない限り、任意の適切な順序で行ってもよい。本明細書内に提供される任意のかつ全ての実施例、または例示的言語(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をより良く明らかにすることを意図しており、別段の請求がない限り、本発明の範囲に対して制限を課すものではない。明細書の用語は、本発明の実施に不可欠な任意の非請求の要素を示すものと解釈されるべきではない。
「バイオ製品」という用語は、任意の抗体、抗体断片、修飾抗体、タンパク質、糖タンパク質、または融合タンパク質、及びバイオリアクタープロセスで製造される最終製剤原料を指す。
「制御」及び「制御する」という用語は、細胞培養のプロセス変量の量または濃度レベルを事前定義された設定ポイントに調整することを指す。
「モニター(する)」及び「モニタリング(する)」という用語は、細胞培養のプロセス変量または細胞培養のプロセス条件の量または濃度レベルを定期的にチェックすることを指す。
「定常状態」という用語は、細胞培養物の栄養分の濃度、プロセスパラメーター、または品質属性を、不変レベル、一定レベル、または安定レベルに維持することを指す。不変レベル、一定レベル、または安定レベルとは、所定の設定ポイント内のレベルを指すことが理解される。設定ポイント、したがって定常状態レベルは、オペレーターによる生産細胞培養の期間中にシフトされる場合がある。
II.バイオ製品を生成する方法
一実施形態は、製品の品質及び一貫性を改善するために、バイオリアクター細胞培養における1つ以上のプロセス変量をモニタリング及び制御するための方法を提供する。プロセス変量としては、限定するものではないが、グルコース、アミノ酸、ビタミン、成長因子、タンパク質、生細胞数、酸素、窒素、pH、死細胞数、サイトカイン、乳酸塩、グルタミン、他の糖、例えば、フルクトース及びガラクトース、アンモニウム、浸透圧、及びそれらの組み合わせが挙げられる。開示された方法及びシステムは、細胞培養プロセス変量の正確な連続フィードバック及びモデル予測制御のために、細胞培養のリアルタイム評価のためのインサイチュラマン分光法及びケモメトリックモデリング技術を信号処理技術と組み合わせて利用する。バイオリアクターの内容物のインサイチュラマン分光法により、試験のためにバイオリアクターの内容物のサンプルを物理的に取り出す必要なく、バイオリアクター内の1つ以上のプロセス変量の分析が可能になる。ラマン分光法のリアルタイムデータの使用を通して、細胞培養内のプロセス変量を、連続的または断続的にモニタリングし、自動フィードバックコントローラーが、プロセス変量を所定の設定ポイントに維持するか、または可変量の作用物質をバイオリアクターに送達してバイオ製品の品質を最大化する特定のフィードプロトコールを維持する。
開示された方法及びシステムは、細胞培養プロセスにおける1つ以上のプロセス変量を制御する。「細胞培養物」及び「細胞培養培地」という用語は互換的に使用され得、微生物、細胞、または細胞株の成長及び維持を支持するように設計された任意の固体、液体、または半固体を含み得る。ポリペプチド、糖、塩、核酸、細胞片、酸、塩基、pH緩衝液、酸素、窒素、粘度調整剤、アミノ酸、成長因子、サイトカイン、ビタミン、補因子、及び栄養分などの成分が、細胞培養培地内に存在してもよい。一実施形態は、哺乳動物細胞培養プロセスを提供し、哺乳動物細胞または細胞株を含む。例えば、哺乳動物細胞培養プロセスは、化学的に定義された基礎培地で増殖したチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を利用してもよい。
細胞培養プロセスは、バイオリアクター中で行われてもよい。バイオリアクターには、シードトレイン、フィードバッチ、及び連続バイオリアクターが挙げられる。バイオリアクターは、容量が約2L〜約10,000Lの範囲であり得る。一実施形態では、バイオリアクターは、60Lのステンレス鋼バイオリアクターであってもよい。別の実施形態において、バイオリアクターは、250Lのバイオリアクターであってもよい。各バイオリアクターはまた、細胞数を約5×10細胞/mL〜約100×10細胞/mLの範囲に維持しなければならない。例えば、バイオリアクターは、約20×10細胞/mL〜約80細胞/mLの細胞数を維持しなければならない。
開示された方法及びシステムは、細胞培養物に存在しかつ検出可能なラマンスペクトルを有する任意の分析物をモニタリング及び制御し得る。例えば、本発明の方法を用いて、細胞培養に添加される成分、細胞から分泌される物質、及び細胞死時に存在する細胞成分を含む、細胞培養培地の任意の成分をモニタリング及び制御し得る。開示されたシステム及び方法によってモニタリング及び/または制御され得る細胞培養培地の成分としては、限定するものではないが、栄養分、例えば、アミノ酸及びビタミン、乳酸塩、補因子、増殖因子、細胞成長速度、pH、酸素、窒素、生細胞数、酸、塩基、サイトカイン、抗体、及び代謝物が挙げられる。
一実施形態は、細胞培養物中の栄養分濃度をモニタリング及び制御するための方法を提供する。本明細書で使用される場合「栄養分」という用語は、成長及び生存に不可欠な栄養分を提供する任意の化合物または物質を指し得る。栄養分の例としては、限定するものではないが、グルコース、ガラクトース、ラクトース、フルクトース、またはマルトースなどの単糖;アミノ酸;及びビタミン類、例えば、ビタミンA、ビタミンB類、及びビタミンEが挙げられる。別の実施形態では、本発明の方法は、細胞培養物中のグルコース濃度をモニタリング及び制御することを含み得る。細胞培養の栄養分濃度、例えばグルコース濃度を制御することにより、タンパク質などのバイオ製品が、毎日のボーラス栄養分フィード戦略を使用して以前に可能であったよりも低い濃度範囲で生産され得ることが発見された。
さらに、細胞培養における栄養分濃度及び他のプロセス変量を制御することにより、本発明の方法は、タンパク質の1つ以上の翻訳後修飾を調節することをさらに提供する。特定の理論に束縛されるものではないが、細胞培養内でより低い栄養分濃度を提供することにより、タンパク質及び抗体の翻訳後修飾が減少され得ると考えられる。本発明により調節され得る翻訳後修飾の例としては、限定されるものではないが、糖化、グリコシル化、アセチル化、リン酸化、アミド化、既知の保護/保護基による誘導体化、タンパク質分解切断、及び天然には存在しないアミノ酸による修飾が挙げられる。別の実施形態は、タンパク質の糖化を調節するための方法及びシステムを提供する。例えば、細胞培養培地に低濃度範囲のグルコースを提供することにより、最終バイオ製品の分泌タンパク質または抗体の糖化レベルを下げ得る。
図1は、バイオリアクター細胞培養における1つ以上のプロセス変量、例えば栄養分濃度を制御するための例示的な方法のフローチャートである。モニタリング及び制御する各プロセス変量の所定の設定ポイントは、システムにプログラムされ得る。定義済みの設定ポイントは、プロセス全体で維持または調整される細胞培養物におけるプロセス変量の量を表す。グルコース濃度は、モニタリング及び調整され得る栄養分の一例である。上記で簡単に説明したように、バイオ製品(例えば、タンパク質、抗体、融合タンパク質、及び製剤原料)は、毎日のボーラス栄養分フィード戦略を使用する培地のグルコース濃度と比較して低レベルのグルコースを含む培養培地の細胞によって生成され得ることが発見された。一実施形態では、栄養分濃度の所定の設定ポイントは、細胞株を成長及び増殖させるのに必要な栄養分の最低濃度である。開示された方法及びシステムは、一定期間にわたって複数の少量の栄養分を培地に送達し得るか、または培養培地に安定した栄養分の流れを提供し得る。いくつかの実施形態では、所定の設定ポイントは、細胞培養培地内の条件に応じて、プロセス中に増減され得る。例えば、栄養分濃度の事前定義された量が、細胞培養培地内で細胞死または最適以下の成長条件をもたらす場合、事前定義された設定ポイントは増大されてもよい。ただし、栄養分濃度は、約0.5g/L〜約10g/Lの事前定義された設定ポイントに維持する必要がある。別の実施形態では、栄養分濃度は、約0.5g/L〜約8g/Lの所定の設定ポイントに維持されるべきである。さらに別の実施形態では、栄養分濃度は、約1g/L〜約3g/Lの所定の設定ポイントに維持されるべきである。さらに別の実施形態では、栄養分濃度は、約2g/Lの所定の設定ポイントに維持されるべきである。これらの事前定義された設定ポイントは、基本的に、プロセス全体を通して栄養分濃度を維持すべきベースラインレベルを提供する。
一実施形態では、細胞培養物中の1つ以上のプロセス変量、例えば栄養分濃度のモニタリングは、ラマン分光法により実行される(ステップ101)。ラマン分光法は、サンプルの識別及び定量に使用され得る分子振動に関する情報を提供する振動分光法の一種である。いくつかの実施形態では、プロセス変量のモニタリングは、インサイチュラマン分光法を使用して実行される。インサイチュラマン分析とは、ラマン分光計で分析するためにサンプルの一部を抽出する必要なく、元の場所でサンプルを分析する方法である。インサイチュラマン分析は、ラマン分光分析器が非侵襲的であり、汚染のリスクを減らし、細胞培養の生存率またはタンパク質の品質に影響を与えずに非破壊的であるという点で有利である。
インサイチュラマン分析は、細胞培養における1つ以上のプロセス変量のリアルタイム評価を提供し得る。例えば、インサイチュラマン分光法によって提供される生のスペクトルデータを使用して、細胞培養物中の栄養分濃度の現在の量を取得及びモニタリングし得る。この態様では、生のスペクトルデータが常に最新であることを保証するために、ラマン分光法からのスペクトルデータを、約10分から2時間ごとに取得する必要がある。別の実施形態では、スペクトルデータは約15分から1時間ごとに取得されるべきである。さらに別の実施形態では、スペクトルデータは、約20分から30分ごとに取得されるべきである。
この態様では、細胞培養における1つ以上のプロセス変量のモニタリングは、インサイチュラマン分析を可能にする任意の市販のラマン分光法分析装置によって分析され得る。インサイチュラマン分析装置は、細胞培養内の生のスペクトルデータを取得する必要がある(例えば、ラマン分析装置には、バイオリアクターに挿入され得るプローブを装備する必要がある)。適切なラマン分析装置としては、限定するものではないが、RamanRXN2及びRamanRXN4分析装置が挙げられる(Kaiser Optical Systems,Inc.Ann Arbor,MI)。
ステップ102では、スペクトルデータ内のピークをプロセス変量に相関させるために、インサイチュラマン分光法によって得られた生のスペクトルデータを、モニタリングまたは制御される特定のプロセス変量のオフライン測定値(例えば、オフライン栄養分濃度測定値)と比較してもよい。例えば、モニタリングまたは制御されるプロセス変量がグルコース濃度である場合、オフラインのグルコース濃度測定を使用して、どのスペクトル領域がグルコース信号を示すかを判断してもよい。オフライン測定データは、任意の適切な分析方法で収集され得る。さらに、SIMCA 13(MKS Data Analytic Solutions,Umea,Sweden)などの任意のタイプの多変量ソフトウェアパッケージを使用して、生のスペクトルデータ内のピークを、モニタリングまたは制御する特定のプロセス変量のオフライン測定値に相関させてもよい。しかし、いくつかの実施形態では、任意の種々のベースラインを除去するために、スペクトルフィルターで生のスペクトルデータを前処理することが必要な場合がある。例えば、生のスペクトルデータは、任意のタイプのポイント平滑化技術または正規化技術で前処理され得る。ラマン分析装置によるレーザー出力の変動と露光時間を補正するには、正規化が必要になる場合がある。一実施形態では、生のスペクトルデータは、21cm−1の点平滑化を伴う一次微分などの点平滑化、及び標準正規変量(SNV)正規化などの正規化で処理してもよい。
得られたスペクトルデータに対してケモメトリックモデリングを実行してもよい。この態様では、限定するものではないが、部分最小二乗法(PLS)、主成分分析(PCA)、直交部分最小二乗法(OPLS)、多変量回帰、正準相関、因子分析、クラスター分析、グラフィカルな手順などを含む1つ以上の多変量法を、スペクトルデータに使用してもよい。一実施形態では、得られたスペクトルデータを、PLS回帰モデルを作成するために使用する。PLS回帰モデルは、予測変量及び観測変量を新しい空間に投影することによって作成され得る。この態様では、ラマン分析から得られた測定値、及びオフライン測定値を使用して、PLS回帰モデルを作成してもよい。PLS回帰モデルは、予測された栄養分濃度値などの予測されたプロセス値を提供する。
ケモメトリックモデリングの後、信号処理技術を予測プロセス値(例えば、予測栄養分濃度値)に適用してもよい(ステップ103)。一実施形態では、信号処理技術は、ノイズ低減技術を含む。この態様では、1つ以上のノイズ低減技術を予測プロセス値に適用し得る。当業者に公知である任意のノイズ低減技術を利用してもよい。例えば、ノイズ低減技術には、データの平滑化及び/または信号除去が含まれ得る。平滑化は一連の平滑化アルゴリズム及びフィルターによって達成されるが、信号除去は信号特性を使用して、分析されたスペクトルデータに含まれてはならないデータを識別する。一実施形態では、予測プロセス値は、ノイズ低減フィルターによってノイズが軽減される。ノイズ低減フィルターは、最終フィルタープロセス値(例えば、最終フィルター栄養分濃度値)を提供する。この態様では、ノイズ低減技術は、生の測定値を、モデルに基づいて測定結果が得られるべきモデルベースの推定値と組み合わせる。一実施形態では、ノイズ低減技術は、現在の予測プロセス値とその不確実性を組み合わせる。不確実性は、予測プロセス値と現在のプロセス条件の再現性によって判断され得る。一旦、次の予測プロセス値が観測されれば、予測プロセス値の推定値(例えば、予測栄養分濃度値)は、より高い確実性でより多くの重みが推定値に与えられる加重平均を使用して更新される。反復アプローチを使用すると、以前の測定値と現在のプロセス条件に基づいて、最終プロセス値が更新され得る。この態様では、アルゴリズムは再帰的であり、現在の予測プロセス値、以前の値、及び実験的に決定された定数を利用するために、リアルタイムで実行できなければならない。ノイズ低減技術は、自動化されたフィードバックコントローラーが作用するノイズを低減することにより、ラマン分析及びPLS予測から受信した測定値のロバスト性を向上させる。
最終的なフィルタリングされたプロセス値(例えば、最終的なフィルタリングされた栄養分濃度値)を取得すると、最終的な値は、自動化されたフィードバックコントローラーに送られ得る(ステップ104)。自動フィードバックコントローラーを使用して、事前定義された設定ポイントでプロセス変量(例えば、栄養分濃度など)を制御及び維持し得る。自動化されたフィードバックコントローラーには、所望の設定ポイント(例えば、事前定義された設定ポイント)と測定されたプロセス変量との間の差としてエラー値を計算し、正確かつ応答性の高い補正を自動的に適用し得る任意のタイプのコントローラーが備えられ得る。自動化されたフィードバックコントローラーにはまた、プラットフォームインターフェースからリアルタイムで変化され得るコントロールも必要である。例えば、自動フィードバックコントローラーには、定義済みの設定ポイントの調整を可能にするユーザーインターフェースが必要である。自動化されたフィードバックコントローラーは、事前定義された設定ポイントの変更に対応し得る必要がある。
一実施形態では、自動化されたフィードバックコントローラーは、比例積分微分(PID)コントローラーであり得る。この態様において、PIDコントローラーは、所定の設定ポイントと測定されたプロセス変量(例えば、測定された栄養分濃度)との間の差を計算し、正確な補正を自動的に適用するように作動可能である。例えば、細胞培養物の栄養分濃度を制御する場合、PIDコントローラーは、濾過された栄養価と所定の設定ポイントとの差を計算し、栄養分量の補正を提供するように作動可能であり得る。この態様では、PIDコントローラーは、補正栄養分量がバイオリアクターに送り込まれ得るように、バイオリアクター上の栄養分ポンプに作動可能に接続され得る(ステップ105)。
ラマンリアルタイム分析及びフィードバック制御を使用することにより、本発明の方法は、細胞培養物に連続的かつ低濃度の栄養分を提供し得る。すなわち、本発明の方法は、細胞培養物への定常状態の栄養分添加を提供し得る。一実施形態では、所定の栄養分濃度を維持するために、栄養分ポンプを介して栄養分を細胞培養物に一定期間にわたって連続的に送り込んでもよい。別の実施形態では、栄養分は、栄養分ポンプを介して、デューティサイクルで細胞培養物に添加されてもよい。例えば、この態様では、栄養分の添加は時間をずらして行われてもよいし、ある期間にわたって断続的に行われてもよい。
開示された方法及びシステムはまた、毎日のボーラス栄養分フィード戦略を使用する培養培地中の栄養分濃度よりも低い栄養分濃度範囲、例えばグルコース濃度範囲を含む培養培地中でのバイオ製品の生産も可能にする。一実施形態では、栄養分濃度、例えばグルコース濃度は、ボーラス栄養分フィードよりも少なくとも3g/L低い。別の実施形態では、栄養分濃度、例えばグルコース濃度は、ボーラス栄養分フィードを使用して得られる培養培地中の栄養分濃度よりも少なくとも5g/L低い。さらに別の実施形態では、栄養分濃度、例えばグルコース濃度は、ボーラス栄養分フィードを使用して得られる栄養分濃度よりも少なくとも6g/L低い。
さらに、開示されたシステム及び方法により達成される培養培地中のより低い栄養分濃度及び定常状態の添加により、タンパク質及びモノクローナル抗体の翻訳後修飾の減少が可能になる。一実施形態では、開示された方法及びシステムは、培養物中の細胞によって栄養分が摂取されるかまたは消費される速度の近くでまたはその速度で栄養分を送達する。経時的に少量の栄養分を定常状態で添加することにより、標準的なボーラスフィード添加と比較して、低レベルの翻訳後修飾、例えば、低レベルの糖化を有するバイオ製品の生産が可能になる。重要なことに、栄養分の濃度を減らして定常状態で添加しても、抗体産生には影響しない。一実施形態では、栄養分濃度の低下は、標準ボーラスフィード添加で観察される翻訳後修飾と比較して、翻訳後修飾の30%もの減少をもたらす。別の実施形態において、減少した栄養分濃度は、標準ボーラスフィード添加で観察される翻訳後修飾と比較した場合、翻訳後修飾の40%もの減少をもたらす。さらに別の実施形態では、減少した栄養分濃度は、標準ボーラスフィード添加で観察される翻訳後修飾と比較した場合、翻訳後修飾の最大50%の減少をもたらす。
III.バイオリアクターシステム
別の実施形態は、バイオリアクター細胞培養における1つ以上のプロセス変量をモニタリング及び制御するためのシステムを提供する。複数の構成要素が単一のユーザーインターフェースで単一のシステムに統合されている。図2を参照すれば、ラマン分析装置200は、バイオリアクター300に作動可能に接続され得る。この態様では、ラマンプローブを、バイオリアクター300に挿入して、細胞培養内の1つ以上のプロセス変量、例えば、栄養分濃度の生のスペクトルデータを取得してもよい。ラマン分析装置200はまた、取得された生のスペクトルデータを受信して処理し得るように、コンピュータシステム500に作動可能に接続され得る。
コンピュータシステム500は通常、組み込みプロセッサ、チップオンシステム、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバシステム、及びミニコンピュータまたはメインフレームコンピュータなどの1つ以上のプログラムされた汎用コンピュータシステムを使用して、または分散ネットワークコンピューティング環境で実装され得る。コンピュータシステム500は、1つ以上のプロセッサ(CPU)502A〜502N、入力/出力回路504、ネットワークアダプタ506、及びメモリ508を備えてもよい。CPU502A〜502Nは、本システム及び方法の機能を実行するためにプログラム命令を実行する。通常、CPU 502A−502Nは、INTEL CORE(登録商標)プロセッサなどの1つ以上のマイクロプロセッサである。
入力/出力回路504は、コンピュータシステム500にデータを入力するか、または出力する機能を提供する。例えば、入力/出力回路は、キーボード、マウス、タッチパッド、トラックボール、スキャナ、アナログデジタルコンバータなどの入力デバイス、ビデオアダプタ、モニター、プリンターなどの出力デバイス、ならびにモデムなどの入力/出力デバイスを備えてもよい。ネットワークアダプタ506は、デバイス500をネットワーク510とインターフェースする。ネットワーク510は、限定するものではないが、インターネットを含む、任意の公的または私的なLANまたはWANであってもよい。
メモリ508は、コンピュータシステム500の機能を実行するためにCPU502によって実行されるプログラム命令、ならびにCPU502によって使用及び処理されるデータを格納する。メモリ508は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(PROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリなどの電気記憶装置、及び、例えば、磁気ディスクドライブ、テープドライブ、光ディスクドライブなど(統合ドライブエレクトロニクス(IDE)インターフェースを使用し得る)、またはそのバリエーションもしくは拡張などの電気機械メモリ、例えば、拡張IDE(EIDE)またはウルトラダイレクトメモリアクセス(UDMA)、または小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)ベースのインターフェース、またはそのバリエーションもしくは拡張、例えば、高速SCSI、ワイドSCSI、高速及びワイドSCSIなど、あるいはシリアルアドバンストテクノロジーアタッチメント(SATA)、またはそのバリエーションもしくは拡張、あるいはファイバーチャネルアービトレーテッドループ(FC−AL)インターフェースを含み得る。
メモリ508は、コントローラールーチン512、コントローラーデータ514、及びオペレーティングシステム520を含み得る。コントローラールーチン512は、1つ以上のコントローラーを実装するための処理を実行するソフトウェアルーチンを含み得る。コントローラーデータ514は、処理を実行するためにコントローラールーチン512が必要とするデータを含んでもよい。一実施形態では、コントローラールーチン512は、PLS回帰モデリングなどの多変量解析を実行するための多変量ソフトウェアを含み得る。この態様では、コントローラールーチン512は、ケモメトリックスPLSモデリングを実行するためのSIMCA−QPp(MKS Data Analytic Solutions,Umea,Sweden)を含んでもよい。別の実施形態では、コントローラールーチン512は、データセットに対してノイズ低減を実行するソフトウェアも含み得る。この態様では、コントローラールーチン512は、ノイズ低減フィルターモデルを実行するためのMATLABランタイム(The Mathworks Inc., Natick,MA)を含み得る。さらに、コントローラールーチン512は、例えばPIDコントローラーなどの自動化されたフィードバックコントローラーを操作するための、MATLABランタイムなどのソフトウェアを含み得る。自動フィードバックコントローラーを操作するソフトウェアは、事前定義された設定ポイントと測定されたプロセス変量(例えば、測定された栄養分濃度)との差を計算し、正確な補正を自動的に適用し得る必要がある。したがって、コンピュータシステム500はまた、補正栄養分量がバイオリアクター300に送り込まれ得るように、栄養分ポンプ400に作動可能に接続され得る。
開示されたシステムは、単一のバイオリアクターまたは複数のバイオリアクターのプロセス変量を制御及びモニタリングし得る。一実施形態では、このシステムは、少なくとも2つのバイオリアクターのプロセス変量を制御及びモニタリングし得る。別の実施形態では、このシステムは、少なくとも3つのバイオリアクターまたは少なくとも4つのバイオリアクターのプロセス変量を制御及びモニタリングし得る。例えば、このシステムは1時間で最大4つのバイオリアクターをモニタリングし得る。
以下の非限定的な実施例は、本発明によるバイオリアクター細胞培養における1つ以上のプロセス変量を制御するための方法を実証する。この実施例は、本発明の好ましい実施形態の単なる例示であり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではなく、その範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。
実施例1
材料及び方法
哺乳動物細胞の培養プロセスでは、化学的に定義された基本培地で増殖させたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を利用した。生産は、RSLogix 5000ソフトウェア(Rockwell Automation、Inc.Milwaukee,WI)によって制御される60Lのパイロットスケールステンレススチールバイオリアクターで行われた。
モデルのデータ収集には、BIO−PROオプティック(Kaiser Optical Systems、Inc.Ann Arbor,MI)を利用したKaiser RamanRXN2及びRamanRXN4分析装置(Kaiser Optical Systems、Inc.Ann Arbor,MI)のスペクトルデータが含まれていた。RamanRXN2及びRamanRXN4分析装置の操作パラメーターは、75回の蓄積に対して10秒のスキャン時間に設定した。RSLinx OPCサーバーへのOPC Reader/Writerを、データフローに使用した。
SIMCA 13(MKS Data Analytic Solutions,Umeda,Sweden)を使用して、スペクトルデータ内のピークをオフラインのグルコース測定値に関連付ける。生のスペクトルデータに対して、以下のスペクトルフィルタリングを実行した:21cm−1ポイントの平滑化を伴う1次導関数を使用して、さまざまなベースラインを除去し、標準正規変量(SNV)正規化によりレーザー出力の変動と露光時間を補正した。
Nova Bioprofile Flex(Nova Biomedical,Waltham,MA)でとった、対応するオフライン測定値を使用して、部分最小二乗回帰モデルを作成した。下の表1Aは、栄養分ケモメトリックスの部分最小二乗回帰モデルの詳細を示している。
(表1A)栄養分ケモメトリックの部分最小二乗回帰モデルの詳細
Figure 2020536497
信号処理技術、特にノイズ低減フィルタリングも実行された。ノイズ低減技術は、生の測定値と、モデルに基づいた測定値が得られるべきモデルベースの推定値とを組み合わせた。反復的なアプローチを使用すると、以前の測定及び現在のプロセス条件に基づいて、フィルタリングされた測定を更新することが可能になる。
MATLAB Runtime(The Mathworks Inc.,Natick,MA)で個別にプログラムされたアルゴリズムを有する逆作用の比例積分微分(PID)制御を利用した。チューニング定数などのPIDコントローラーの全ての変量には、プラットフォームインターフェースからリアルタイムで変化する機能がある。
結果
図3は、オフライン栄養分サンプルによって確認された予測栄養分プロセス値を示す。図3から分かるように、ラマン分析装置及びケモメトリックモデルは、オフライン分析法の変動性内の栄養分濃度値を予測した。これによって、本発明の方法によるインサイチュラマン分光法及びケモメトリックモデリングが、栄養分濃度値の正確な測定を提供することが実証される。
図4は、信号処理技術の後のフィルタリングされた最終栄養分プロセス値を示す。図4から分かるように、信号処理技術は、生の予測栄養分プロセス値のノイズを低減する。予測された栄養価のノイズ低減フィルタリングにより、フィードバック制御システム全体のロバスト性が向上する。
図5は、フィードバック制御された連続栄養分フィードバッチにおける栄養分濃度の所定の設定ポイントにおけるシフト後の予測栄養分プロセス値及びフィルタリングされた最終栄養分プロセス値を示す。フィルタリング処理された栄養分プロセス値の調整からわかるように、栄養分濃度の設定ポイントのシフトが発生するとき、フィードバックコントローラーからの首尾よい応答が観察される。実際、PIDコントローラーは、ノイズフィルタリング処理された栄養分プロセス値から外れて作動する設定ポイントの変更に迅速に応答することが可能であった。
図3〜図5に示す結果に基づいて、本発明の方法は、連続的かつ安定的な栄養分添加のための自動フィードバック制御を可能にするリアルタイムデータを提供する。
実施例2
材料及び方法
生産は250Lのシングルユースのバイオリアクターで行った。部分最小二乗回帰モデルを作成した。以下の表1Bは、栄養分ケモメトリックスの部分最小二乗回帰モデルの詳細を示している。
(表1B)栄養分ケモメトリックの部分最小二乗回帰モデルの詳細
Figure 2020536497
この実施例では、ノイズフィルタリング手法は使用しなかった。
結果
図6は、翻訳後修飾に対するグルコース濃度の影響を示している。図6から分かるように、グルコース濃度が高いほど、PTMの割合が高くなる。図6のデータポイントを、バッチ日を通しての翻訳後修飾(PTM)の正規化された%及びグルコース濃度について、以下の表2に示す。
(表2)図6に関する、正規化されたPTM%及びグルコース濃度のデータポイント
Figure 2020536497
図7は、本発明によるフィードバック制御された連続栄養分フィード及びボーラス栄養分フィードのインサイチュラマン予測グルコース濃度値を示す。図7の太線の黒い線は、事前定義された設定ポイントを表す。事前定義された設定ポイント(SP1)は、最初は3g/L(SP1)に設定され、5g/L(SP2)に増大された。図7から分かるように、ラマンは、事前定義された設定ポイントのシフト中に正確に調整されたグルコース濃度を予測した。バッチ日を通してのラマン予測グルコース濃度値についての図7におけるデータポイントを、以下の表3に示す。
(表3)図7のラマン予測グルコース濃度データポイント
Figure 2020536497
Figure 2020536497
Figure 2020536497
Figure 2020536497
Figure 2020536497
Figure 2020536497
Figure 2020536497
Figure 2020536497
Figure 2020536497
図8は、フィードバック制御された連続栄養分フィード及びボーラス栄養分フィードの抗体力価を示す。図8からわかるように、抗体産生はいずれの方法によっても影響を受けない。以下の表4及び5は、図8について、それぞれ、ボーラスフィードの抗体力価及びフィードバック制御の抗体力価のデータポイントを示す。
(表4)図8のボーラスフィード抗体力価データポイント
Figure 2020536497
(表5)図8のフィードバック制御抗体力価データポイント
Figure 2020536497
図9は、グルコース濃度の結果としてのPTMの正規化された割合を示す。図9から分かるように、グルコース濃度が約6g/L〜8g/L(ボーラスフィード産物用の設定ポイント)から5g/L(設定ポイント2)〜3g/L(設定ポイント1)に減少すると、PTMが減少する。言い換えれば、栄養分への曝露が少ないと、PTMが低下する。図9のデータポイント、PTMの正規化された割合を以下の表6に示す。
(表6)図9の正規化された%のPTMデータポイント
Figure 2020536497
図10は、本発明によるフィードバック制御された連続栄養分フィード及びボーラス栄養分フィードのグルコース濃度を示す。図10に示されるように、本発明の方法によって、グルコースの低減された定常濃度が得られ得る。図10のデータポイントを、グルコース濃度について、下の表7に示す。
(表7)図10のグルコース濃度データポイント
Figure 2020536497
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Claims (38)

  1. 細胞培養培地条件を制御するための方法であって、
    インサイチュラマン分光法を使用して、前記細胞培養培地中の1つ以上の分析物を定量化すること;及び
    前記細胞培養培地中のタンパク質の翻訳後修飾を1.0〜30パーセントに維持する所定の分析物濃度に一致するように、前記細胞培養培地中の1つ以上の分析物濃度を調整すること
    を含む、前記方法。
  2. 前記翻訳後修飾が糖化を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記細胞培養物中のタンパク質が抗体またはその抗原結合断片を含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記細胞培養物中のタンパク質が融合タンパク質を含む、請求項1記載の方法。
  5. 前記細胞培養培地が哺乳動物細胞を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記哺乳動物細胞がチャイニーズハムスター卵巣細胞を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記分析物がグルコースである、請求項1に記載の方法。
  8. 所定のグルコース濃度が0.5〜8.0g/Lである、請求項7に記載の方法。
  9. グルコース濃度が1.0g/L〜3.0g/Lである、請求項7に記載の方法。
  10. グルコース濃度が2.0g/Lである、請求項7に記載の方法。
  11. グルコース濃度が1.0g/Lである、請求項7に記載の方法。
  12. 前記所定の分析物濃度が、前記細胞培養培地中のタンパク質の翻訳後修飾を1.0〜20パーセントに維持する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記所定の分析物濃度が、前記細胞培養培地中のタンパク質の翻訳後修飾を5.0〜10パーセントに維持する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記分析物の定量化が連続的に実行される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記分析物の定量化が断続的に実行される、請求項1に記載の方法。
  16. 前記分析物の定量化が、間隔を置いて実行される、請求項1に記載の方法。
  17. 前記分析物の定量化が5分間隔で実行される、請求項1に記載の方法。
  18. 前記分析物の定量化が10分間隔で実行される、請求項1に記載の方法。
  19. 前記分析物の定量化が15分間隔で実行される、請求項1に記載の方法。
  20. 前記分析物の定量化が毎時間実行される、請求項1に記載の方法。
  21. 前記分析物の定量化が少なくとも毎日実行される、請求項1に記載の方法。
  22. 前記分析物濃度の調整が自動的に実行される、請求項1に記載の方法。
  23. 少なくとも2つの異なる分析物が定量化される、請求項1に記載の方法。
  24. 少なくとも3つの異なる分析物が定量化される、請求項1に記載の方法。
  25. 少なくとも4つの異なる分析物が定量化される、請求項1に記載の方法。
  26. 分泌タンパク質の翻訳後修飾を低減させるための方法であって、
    0.5〜8.0g/Lのグルコースを含む細胞培養培地において、前記タンパク質を分泌する細胞を培養すること;
    インサイチュラマン分光法を用いて、前記細胞の培養中に前記細胞培養培地中のグルコース濃度を増分的に決定すること;
    前記分泌タンパク質の翻訳後修飾を1.0〜30.0パーセントに維持するため、1時間あたりに複数回のグルコースを自動的に送達することによりグルコース濃度を0.5〜8.0g/Lに維持するよう、グルコース濃度を調整すること
    を含む、前記方法。
  27. グルコースの濃度が1.0〜3.0g/Lである、請求項26に記載の方法。
  28. 細胞培養培地条件を制御するためのシステムであって、前記システムに、
    前記細胞培養培地中の1つ以上の分析物の濃度を含むインサイチュラマン分光計からのデータを受信させるために;及び
    前記細胞培養培地中のタンパク質の翻訳後修飾を1.0〜30パーセントに維持する所定の分析物濃度に一致するように前記細胞培養培地中の1つ以上の分析物濃度を調整させるために
    1つ以上のプロセッサによる実行のためのソフトウェアコードを格納するコンピュータ可読媒体と通信する前記1つ以上のプロセッサを含む、前記システム。
  29. 前記システムに、前記データに対してケモメトリック分析を実行させるように、前記ソフトウェアコードがさらに構成される、請求項28に記載のシステム。
  30. 前記ケモメトリック分析が、部分最小二乗回帰モデリングを含む、請求項29に記載のシステム。
  31. 前記システムに、前記データに対して1つ以上の信号処理技術を実行させるように、前記ソフトウェアコードがさらに構成される、請求項28に記載のシステム。
  32. 前記信号処理技術がノイズ低減技術を含む、請求項31に記載のシステム。
  33. 分泌タンパク質の翻訳後修飾を減少させるためのシステムであって、前記システムに、
    前記タンパク質を分泌する細胞の培養中に、細胞培養培地中のグルコース濃度を含むインサイチュラマン分析装置からのスペクトルデータを増分的に受信させるために;及び
    前記分泌タンパク質の翻訳後修飾を1.0〜30.0パーセントに維持するため、1時間あたりに複数回のグルコースを自動的に送達することによりグルコース濃度を0.5〜8.0g/Lに維持するよう、グルコース濃度を調整させるために、
    1つ以上のプロセッサによる実行のためのソフトウェアコードを格納するコンピュータ可読媒体と通信する前記1つ以上のプロセッサを含む、前記システム。
  34. 前記システムに、前記スペクトルデータ内のピークをグルコース濃度と相関させるように、前記ソフトウェアコードがさらに構成される、請求項33に記載のシステム。
  35. 前記スペクトルデータに対して部分最小二乗回帰モデリングを実行するように、前記ソフトウェアコードがさらに構成される、請求項33に記載のシステム。
  36. 前記スペクトルデータに対してノイズ低減技術を実行するように、前記ソフトウェアコードがさらに構成される、請求項33に記載のシステム。
  37. 前記グルコース濃度の調整が、自動化されたフィードバック制御ソフトウェアによって実行される、請求項33に記載のシステム。
  38. 前記グルコースの濃度が1.0〜3.0g/Lである、請求項33に記載のシステム。
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