JP2020535379A - 液体保持ビードを含むガラスセラミックプレート - Google Patents

液体保持ビードを含むガラスセラミックプレート Download PDF

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Abstract

本発明は、液体保持ビードを含むガラスセラミックプレートに関する。調理装置のためのガラスセラミックプレート(100)は、プレートが使用される過程にあるときに液体と接触し得る第1の主面(101)と、第2の主面と、縁部と、前記第1の主面(101)に固定されており、それと接触している液体保持ビード(103)とを備える。保持ビード(103)は、液体保持リザーバを形成するようにして前記第1の主面の少なくとも1つの領域(104)を取り囲んでおり、1つが他の1つの内側に形成されており、親水性ゾーン(303)によって分離されている少なくとも2つの疎水性サブビード(103a〜b)を含み、2つの連続するサブビード間の親水性ゾーンの幅は、全体を通して500μm〜2.5cmである。【選択図】図1

Description

本発明は、液体保持ビードを含む調理装置用ガラスセラミックプレートに関する。ガラスセラミックプレートを調理装置に使用するとき、保持ビードは、プレートの表面上の調理器具又は容器から溢流しやすい液体を保持することを可能にする。
ガラスセラミックプレートは、今日、多くの調理装置における調理面として非常に広く使用されている。それらは、無機材料であり、通常、ケイ酸塩又はアルミノケイ酸塩をベースとしている。その主な利点は、表面の平坦性、低い膨張係数、耐熱衝撃性である。
ガラスセラミックプレート上で食品を調理する間に、食品液体が台所用器具又は容器から溢流し、その大きな平坦性のためにプレートの表面全体に急速に広がることがある。使用者の安全性及び調理装置が使用される環境の悪化の理由から、液体の予測できない流れは、プレートの表面から流出する前にプレート上に保持されることが好ましい。
食品液体は、一般に、水、水溶液、又は水が1つの成分である有機溶液である。
調理面上に液体を保持する目的を有する様々なシステム又は装置が、従来技術に記載されている。
欧州特許出願公開第1178265号明細書は、保持されるべき液体が流入する流路が表面に直接エッチングされているガラスセラミックプレートを含む調理装置を記載している。しかしながら、このような流路のエッチングは、ガラスセラミックプレートを局所的に弱くし、製品の機械加工又は取扱い中に不適切な破損を生じさせる傾向にある。
仏国特許出願公開第2913098号明細書は、調理容器の縁部にレベルセンサを配置して、溢流する前に液体レベルが上昇したことを警告する代替的な解決策を提案している。主な欠点は、各容器がセンサを必要とすることである。センサを忘れたり、作動させなかったりした場合には、液体は保持されない。
国際公開第2011/056742号パンフレットは、保持リザーバを形成するために、調理面の周囲に、又はこの面の特定の領域を取り囲むように配置された疎水性コーティングを記載している。これらの疎水性コーティングは、ある体積の液体を、それらが画定するリザーバ内に保持するという利点を有する。このタイプのリザーバでは、液体が一般に、膜状となる。これによれば、液体の体積は、リザーバの表面積及び形成される膜の高さによって規定される。更に、疎水性コーティングと接触する液体の流れについて行われた研究の文脈において、液体が疎水性コーティングを越えて溢流する前に膜によって得られる高さは、理論的な毛管高さ未満であることが観察された。この結果、保持される液体の体積が所望の体積よりも小さくなり、保持時間が予想されるものよりも短くなる。この理由は、内部圧力の局所的な変動を引き起こす、液体の流れの間の液体に固有の動きである。液体と疎水性材料との間の界面では、局所的な圧力変動が液体の膜を不安定にし、それによって、この膜がリザーバからこぼれることがある。
疎水性コーティングによって画定されているリザーバを備えた調理プレートを説明するために従来技術で報告されている保持体積の測定の大部分は、液体の流れがないプロトコルに従って行われた。これらのプロトコルは「静的」と呼ばれる。したがって、上述した現象であって、実際の溢流の場合の大部分に対応する現象は、一般に無視される。このようなリザーバを含む製品は、記載されたものよりも性能が劣るように見える。
本発明は、これらの問題を解決する。本発明者らは、特定の幾何学的制約を満たすパターンに従って疎水性ゾーンと親水性ゾーンとを交互に配置することにより、移動する液体の保持を改善すること、特にその流れを減速させるか、又は止めることさえも可能にすることを実証することができた。疎水性ゾーンの成分は、それらの疎水性を特徴付けるパラメータが特定の基準を満たす場合、この保持能力を増加させ得る。
したがって、本発明の1つの主題は、調理装置用のガラスセラミックプレートであって、
プレートが使用される過程にあるときに液体と接触し得る第1の主面と、
第2の主面と、
縁部と、
前記第1の主面に固定されており、かつ前記第1の主面と接触している液体保持ビードと
を含む、ガラスセラミックプレートである。
ガラスセラミックプレートは、保持ビードが、
液体保持リザーバを形成するように前記第1の主面の少なくとも1つの領域を囲んでおり、かつ
1つが他の1つの内側に形成されており、かつ親水性ゾーンによって分離されている少なくとも2つの疎水性サブビードを含み、
2つの連続するサブビード間の親水性ゾーンの幅は、全体を通して、少なくとも500μmより大きく、閾値未満であり、
液体が親水性ゾーンに存在するときに、前記閾値よりも大きい幅の親水性ゾーン中に存在する同一の液体に対して、溢流前の前記液体の保持時間又は体積の変化が5%未満であるようにして、前記閾値が規定される
ことを特徴とする。
好ましくは、閾値は、最大2.5cmである。2つの連続するサブビード間の親水性ゾーンの幅は、500μm〜2.5cmである。
「使用される過程にあるとき」という表現は、ガラスセラミックプレートが調理装置に使用されており、かつ液体を含む台所用品又は容器が液体と接するのに適したその面上で、又はその面の上方で使用されており又は取り扱われていることを手段する。
本書の残りの部分では、明確さ及び簡潔さの理由から、「ガラスセラミックプレートの表面」又はそれに相当する表現を使用することがある。この表現は、ガラスセラミックプレートの面の表面を示す。
材料の疎水性又は親水性は、通例、材料の表面と接触している水の静止滴によって形成される接触角の値に従って規定される。接触線は、水と材料と空気との間の三重界面線である。いわゆる静的接触角は、水滴の表面に接する平面と、水滴の下に位置する材料の表面の平面との間に形成される角度に対応する。角度の値が90°未満である場合、材料は親水性であると言われ、90°以上である場合、疎水性であると言われる。
接触角測定は、一般に、ゴニオメーターを使用して行われる。この器具は、較正された体積の水滴を表面上に堆積させる。イメージ解析ソフトウエアは、カメラの手段により液滴の形、基材の位置を検出し、次いで、接触角を測定する。ゴニオメーターの例としては、Krussが販売するDSA100、又はMobileDrop GH11ゴニオメーターがある。測定プロトコルの一例は、ASTM D7334−08(2013)規格の「Standard Practice for Surface Wettability of Coatings、Substrates and Pigments by Advancing Contact Angle Measurement」に記載されたプロトコルである。
本発明では、材料の疎水性又は親水性が上記規定に従って規定される。これによれば、親水性ゾーン上の水滴によって形成される接触角の値は、90°未満である。疎水性サブビード上の水滴によって形成される接触角の値は、90°以上である。
一実施形態では、親水性ゾーンがガラスセラミックプレートの表面上に堆積された1つ又は複数の親水性コーティングを含む。これらの親水性コーティングは、保持容量を増加させるために、プレートの表面の親水性を有利に増加させる目的を有する。
これらの親水性コーティングは、有機又は無機の性質のものであってもよい。親水性コーティングの成分は、ポリビニル、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸メチル、酢酸セルロース、又は酢酸ビニルと塩化ビニルとのコポリマーから選択することができる。無機材料の例は、シリカ、アルミナ又はジルコニアである。
これらのコーティングは、化学液相堆積、化学蒸着、真空化学堆積、スクリーン印刷、遠心コーティング、浸漬コーティング、ジェット印刷堆積、3D印刷堆積から選択される堆積方法に従って堆積されてもよい。
1つの好ましい実施形態では、親水性ゾーンは、表面処理を受けていないガラスセラミックプレートの表面によって形成されている。というのは、ほとんどのガラスセラミックプレートを構成するケイ酸塩及びアルミノケイ酸塩が、元々親水性材料であるためである。この実施形態は、実施がより単純かつ迅速になる。
本発明によれば、保持ビードは、食品の調理又は準備中に液体がこぼれやすいガラスセラミックプレートの面の少なくとも1つの領域を取り囲んでいる。それによれば、保持ビードは、液体を保持又は捕捉するためのリザーバを画定している。容器又は調理器具から溢流して、このように画定された領域上に広がって膜を形成する液体は、保持ビードによって流れが遮断される。
ガラスセラミックプレートが調理装置において使用されるときに、ガラスセラミックプレートの面の、加熱要素がその下に配置されているゾーン上には、一般に、調理器具又は容器が配置される。保持ビードは、有利にはこれらのゾーンの少なくとも1つを取り囲むことができる。
一実施形態では、保持ビードは、前記ガラスセラミックプレートの縁部から最大3cm、特に最大2cm、又は最大1cmの位置に配置されている。このようにしてプレートの周囲に配置されると、単一の保持ビードが、ガラスセラミックプレートの、調理器具又は容器が使用されるゾーンのすべてを取り囲むのに十分である。この実施形態は、加熱ゾーン又は調理ゾーンがガラスセラミックプレートの表面の1つ又は複数の部分によって形成される調理装置に特に有利である。また、堆積を必要とするものは1つのビードのみなので、実施がより単純かつ迅速になる。
1つの代替実施形態では、使用中に液体と接触し得るガラスセラミックプレートの主面に、いくつかの保持ビードが固定されている。これらの保持ビードの各々は、表面の異なる領域を取り囲むことができる。これらの領域は、互いに離れていても接触していてもよい。これらの様々な保持ビードのうちのいくつかは、離れていても接触していてもよく、すなわち、それらは共通部分を有していても有していなくてもよい。好ましくは、ガラスセラミックプレートの、液体を収容し得る調理器具又は容器が使用される領域を、これらの保持ビードが取り囲む。
少なくとも1つの保持ビードによって囲まれたガラスセラミックプレートの領域の表面積は、有利には、ガラスセラミックプレートの面の表面積の少なくとも60%、特に70%、好ましくは80%、又は90%ある。
保持ビードの幅は、有利には、2cm〜6cm、特に3cm〜6cm、更には3cm〜5cmとすることができる。
疎水性ビーズによって画定される領域は、任意の幾何学的形状:長方形、円形、楕円形、三角形、台形、平行六面体を有していてもよく、又は美的パターンの形状を採用してもよい。幾何学的形状は、ビーズ堆積法及びガラスセラミックプレートの使用によって課せられる技術的制約に応じて、又は顧客若しくは本発明を実施する者の美的嗜好に応じて、選択できる問題である。
本発明によれば、保持ビードは、互いに内接しておりかつ親水性ゾーンによって分離されている少なくとも2つの疎水性サブビードを含む。言い換えれば、各疎水性サブビードは、ガラスセラミックプレートの表面の領域を個別に画定している。次に、疎水性サブビードに適用される「1つが他の1つの内側に形成されている」という表現は、ガラスセラミックプレートの縁部側から始まる別の疎水性サブビードに連続するそれぞれの疎水性サブビードが、この別の疎水性サブビードによって画定されるプレートの面の領域内に位置することを意味する。
連続するサブビードは、保持ビードによって画定されている領域内の液体によって形成される膜の高さが、従来技術による保持ビードを使用して得られる高さ、及び単一のサブビードのみを含む高さよりも高くなるように十分に近くなければならない。
2つの連続するサブビードは、2つの連続するサブビード間の親水性ゾーンの幅が全体を通して500μm〜2.5cm、特に500μm〜1.2cm、又は更には700μm〜1.2cmである限り、不規則に又は規則的に離間されてもよい。
更に、疎水性サブビードの幅は、有利には保持効果に悪影響を及ぼすことなく、5mm〜20mm、特に7mm〜18mm、更には10mm〜15mmであってもよい。このようにして、この特徴は、疎水性サブビードを形成するために必要な材料の量を減少させることを可能にする。
液滴と材料の表面との接触は、2つの別個の接触角、すなわち前進角θa及び後退角θrを使用して特徴付けることもできる。これらの2つの角度は、材料との接触線がその体積の増加又は減少の影響下で移動するときに、材料の表面と接触する水滴によって形成される接触角に対応するので、動的であると言われる。接触線は、液滴の水と、材料の表面と、大気との間の界面で形成される三重線に対応する。
より具体的には、前進角θaは、液滴の水の体積の増加の影響下で接触線が前進する前における、水滴の表面に接する平面と、水滴の下に位置する材料の表面の平面との間に形成される角度である。
後退角θrは、液滴の水の体積の減少の影響下で接触線が後退する前における、水滴の表面に接する平面と、水滴の下に位置する材料の表面の平面との間に形成される角度である。
先行技術において利用可能な現在の知識によれば、前進角θaは、表面の濡れ特性又は撥水特性の尺度であると考えることができ、後退角θrは、表面への水滴の付着の尺度であると考えることができる。
前進角及び後退角の測定は、一般に、接触角測定に使用したものと同一の装置を使用して行われる。
保持される液体の体積は、保持ビードによって画定される領域の表面積、及び形成される膜によって得られる高さ又は厚さに依存する。しかしながら、容器又は器具から生じる液体の流れは、一般に、ある流量で連続的である。したがって、液体がリザーバからこぼれるまでの時間は同時に、保持ビードによって画定されている領域の表面積、流量、及びリザーバ内に到達する液体の最大高さに依存する。
1つの好ましい実施形態では、疎水性サブビードが水と接触しているとき、前記疎水性サブビードと液体との間の接触角のヒステリシスHは、20°以上、特に25°以上、又は30°以上であり、前記接触角のヒステリシスHは、1つの前記疎水性サブビード上の液体の前進角θaと後退角θrとの間の差として規定され、換言すれば、H=θa−θrである。全く驚くべきことに、このヒステリシスの値が20°以上、特に25°以上、又は30°以上である場合、液膜の最大高さ、すなわち保持される液体の体積が増加することが観察された。これによれば、移動する液体の保持が好適となる。ヒステリシスの値は、100以下であることが好ましい。
この驚くべき効果は、サブビード上の液体の前進角θaが108°〜120°、特に110°と120°との間にある場合に特に顕著である。
疎水性サブビードの作製に適し得る非常に多種多様な疎水性化合物又は材料が存在する。これらの材料の中で、当業者は特に、それらの他の特性、特に熱的及び/又は機械的特性が、ガラスセラミックプレートの使用環境又は用途に適合するものを選択し得る。
例えば、ガラスセラミックプレートが家庭用の調理装置に使用される場合、当業者は、温度が典型的には50℃〜150℃である高温液体との接触にも、疎水性を失うことなく耐える疎水性材料を選択することができる。同様に、疎水性材料がそれらの疎水性を劣化させたり、失ったりすることなく、加熱及び冷却の熱サイクルに耐えることが有利であり得る。
疎水性材料はまた、有利には、それらが高い機械的強度、特に高い耐摩耗性を有するように選択されてもよい。具体的には、ガラスセラミックプレートが家庭用の調理装置に使用される場合、ガラスセラミックプレートは、その表面上の調理容器及び/又は器具の動きに関連する多くの摩擦を受ける。疎水性サブビードが、ガラスセラミックプレートの表面の、これらの動きが激しくかつ頻繁であるゾーンの近傍に配置される場合、疎水性サブビードはまた、耐摩耗性を有しなければならない。他方、疎水性サブビードがこれらのゾーンから離れている場合、例えば、保持ビードがガラスセラミックプレートの周辺付近に配置される場合、疎水性サブビードが受ける摩擦はより少ない。したがって、保持ビードの位置の選択によっては、高い耐摩耗性が必ずしも必要ではない。
疎水性サブビードの生成に特に適し得る疎水性材料は、有機材料又は無機材料であり得る。有利には、疎水性サブビードがその表面張力が最大20mN・m-1、特に最大15mN・m-1、又は更に最大10mN・m-1である1種又は複数種の有機化合物又は無機化合物を含むことができる。このような疎水性化合物はまた、一般に、調理器具又は容器から溢流する液体が脂肪物質に富む場合に有用であり得る疎油性又は撥油性を有する。
非限定的な例として、疎水性サブビードは、ポリシロキサン、オルガノシロキサン、フルオロシロキサン、フルオロカーボン、フルオロポリマー、フルオロシラン、及びそれらの混合物から選択される1種又は複数種の有機化合物を含み得る。
また、非限定的な例として、疎水性サブビードは、コロイドシリカ、ナノ粒子シリカ、グラフェン、及びそれらの混合物から選択される1つ又は複数の無機化合物を含み得る。
疎水性サブビードはまた、複合体であってもよく、すなわち、全体として疎水性を有する材料の混合物を含んでもよい。例えば、疎水性サブビードは、非疎水性材料と疎水性粒子との混合物をベースとしていてよく、この疎水性粒子は、混合物に疎水性特性を与える。これらの疎水性粒子は、上述の疎水性材料から構成されていてもよい。
一般に、ビード液体がガラスセラミックプレート上に流れるとき、サブビードの表面のみが主に液体と接触する。その結果、これらの表面のみが疎水性を有することで十分であり得る。そのような場合、サブビードは、表面に疎水性を付与するために疎水性コーティングがその上に堆積されている非疎水性部分を含んでもよい。例えば、非疎水性部分は、エナメルであってもよく、疎水性コーティングは上述の疎水性材料のうちの1種をベースとしていてもよい。エナメルがガラスセラミックプレートの表面への疎水性コーティングの接着に有利であり、追加の機械的強度を提供することができるので、このような実施形態は特に有利である。
この実施形態では、疎水性サブビードは、疎水性コーティングを含む。次に、疎水性サブビードは、2つの工程、すなわち、エナメルをガラスセラミックプレートの表面上に堆積させることができる第1の工程と、次いで、疎水性コーティングをエナメル上に堆積させる第2の工程とで堆積させることができる。
疎水性サブビードを形成する材料の性質に加えて、材料の疎水性は、それらの表面の形態にも依存する。
本発明の1つの特定の実施形態では、疎水性サブビードの粗さパラメータRaの値は、1〜10μm、好ましくは2〜5μmである。本発明の別の実施形態では、疎水性サブビードの山高さ−谷深さパラメータRzの値が5〜50μm、好ましくは10〜20μmである。これら2つの実施形態を組み合わせてもよい。
パラメータRa及びRzの測定のための仕様は、標準規格ISO 4288:1996、製品の幾何特性仕様(GPS:Geometrical Product Specifications)−表面性状:輪郭表示方式−用語、定義及び表面性状パラメータに記載されている。本発明におけるパラメータRa、Rzの測定に使用したカットオフ長(波長カットオフ)は2.5mmである。
記載されたすべての実施形態を、組み合わせてもよい。
本発明の別の主題は、上記のようなガラスセラミックプレートの製造方法である。この製造方法において、疎水性サブビードは、化学液相堆積、化学気相堆積、真空化学堆積、例えば、噴霧、スクリーン印刷、遠心コーティング、浸漬コーティング、インクジェット印刷堆積、ワイピング、フレキソ印刷、マグネトロンスパッタリング、3D印刷堆積から選択される1つ又は複数の方法に従って堆積され得る。
また、本発明は、上記のような液体保持ビードを備えたガラスセラミックプレートを使用した調理装置に関する。
調理装置はまた、一般に、例えば、加熱電力又は温度に関する情報を調整及び/又は表示することを可能にする制御及び/又は表示ユニットを含む。これらのユニットは、ガラスセラミックプレートの下又は上に配置されていてよく、任意に接触して配置されていてもよい。用語「下」及び「上」は、液体と接触し得る主面の向きに対して規定され、ガラスセラミックプレートは、この面が調理装置の上面であるように向けられ、ここで調理容器又は調理器具が使用される。
例えば、表示ユニットは、ガラスセラミックプレートの下に配置されている、液体と接し得る主面と対向する面に光信号を投射する、情報を投影するための手段を含んでもよい。投影された情報は、ガラスセラミックプレートを通した透明性により見ることができる。
制御ユニットは、ガラスセラミックプレートの下に配置されている検知手段を備えるタッチデバイスであってもよい。これらの手段は、液体と接触し得る主面の対応するゾーン上の指の接触又は押圧の手段によって作動され得るタッチポインティング機能を、プレートの特定のゾーンに与える。それによれば、調理装置のスイッチオン及び加熱電力の調節は、指を動かすだけで行うことができる。あるいは、制御ユニットは、液体と接触しやすく、回転によって作動させることができる面上に配置されている機械的ボタンであってもよい。
液体が調理容器から溢流してガラスセラミックプレートの面上に流れるとき、液体が制御ユニットに到達しないことが有利である。制御ユニットが例えば、機械式ボタンである場合、それらは劣化しない。これらのユニットがタッチデバイスである場合、タッチポインティング機能は、液体の存在によって妨害されない。この場合、調理装置のスイッチを安全に切ることができる。
好ましくは、本発明による調理装置は、ガラスセラミックプレートの保持ビードによって画定されている領域内にない制御ユニットを更に含む。
本発明の利点を、以下に記載する図面及び実施例によって例示する。
図1は、本発明の第1の実施形態によるガラスセラミックプレートの概略図である。 図2は、本発明の第2の実施形態によるガラスセラミックプレートの概略図である。 図3は、図1の細部IIIの平面Aに沿った断面の概略図である。 図4は、図2の細部IVの平面Bに沿った断面の概略図である。 図5は、本発明の第3の実施形態によるガラスセラミックプレートの概略図である。 図6は、本発明の第4の実施形態によるガラスセラミックプレートを含む調理装置の概略図である。
図1は、本発明の第1の実施形態によるガラスセラミックプレート100を示す。このガラスセラミックプレート100は、それが使用される過程にあるときに液体と接触し得る主面101を含む。純粋に例示的な目的のために、ガラスセラミックプレートが調理装置に使用されるときに、ガラスセラミックプレートの面の加熱要素がその下に配置され得るゾーン102も示している。ガラスセラミックプレートは、液体と接触し得るプレートの主面101の領域104を取り囲む単一の液体保持ビード103を含む。保持ビード103は、ガラスセラミックプレートの周囲の近傍に配置され、ガラスセラミックプレートが調理装置において使用されるときに、ガラスセラミックプレートの面の加熱要素がその下に配置され得るゾーン102を取り囲んでいる。液体保持ビードは、親水性ゾーン303によって分離されている2つの疎水性サブビード103a〜103bを含む。疎水性サブビードと親水性ゾーンとの交互配置は、平面Aに沿った細部IIIを通る断面に対応する図3に示されている。
図2は、本発明の第2の実施形態によるガラスセラミックプレート100を示す。それは、それが使用される過程にあるときに液体と接触し得る主面101を含む。ガラスセラミックプレートが調理装置に使用されるときに、ガラスセラミックプレートの面の加熱要素がその下に配置され得るゾーン102も示されている。ガラスセラミックプレートは、液体と接触し得るプレートの主面101の領域104を取り囲む単一の液体保持ビード201を含む。保持ビード201は、ガラスセラミックプレートの周囲の近傍に位置し、ガラスセラミックプレートが調理装置で使用されるときに、加熱要素がその下に位置することができるガラスセラミックプレートの面のゾーン102を取り囲んでいる。液体保持ビードは、親水性ゾーン401及び402によって分離された3つの疎水性サブビード201a〜201cを含む。疎水性サブビードと親水性ゾーンとの交互配置は、平面Bに沿った細部IVを通る断面に対応する図4に示されている。
図1の平面Aに沿った細部IIIの断面が図3に示されており、ガラスセラミックプレート100は、第1の主面101、第2の主面302、及び縁部301を含む。主面101は、プレートが使用される過程にあるとき、液体と接触し得る。保持ビード103は、液体と接触し得る主面101に固定されており、かつこの主面101に接触している。保持ビード103は、親水性ゾーン303によって分離された2つの疎水性サブビード103a〜103bを含む。2つの連続するサブビードは、不規則に又は規則的に離間されてもよい。疎水性ゾーンの幅は、全体を通して500μm〜2.5cm、特に500μm〜1.2cm、又は更には700μm〜1.2cmである。疎水性サブビードの幅は、有利には、5mm〜20mm、特に7mm〜18mm、更には10mm〜15mmであってもよい。
図4は、図2から詳細IVの平面Bに沿った断面を示す。ガラスセラミックプレート100は、第1の主面101、第2の主面302、及び縁部301を含む。主面101は、プレートが使用される過程にあるとき、液体と接触し得る。保持ビード201は、液体と接触し得る主面101に固定されており、かつこの主面101に接触している。これは、2つの親水性ゾーン401及び402によって交互に分離された3つの疎水性サブビード201a〜201cを含む。3つの連続するサブビードは、不規則に又は規則的に離間されてもよい。疎水性ゾーンの幅は、全体を通して500μm〜2.5cm、特に500μm〜1.2cm、又は更には700μm〜1.2cmである。疎水性サブビードの幅は、有利には5mm〜20mm、特に7mm〜18mm、更には10mm〜15mmであってもよい。
図5は、第3の実施形態に係るガラスセラミックプレート100を示す。ガラスセラミックプレートは、プレートが使用される過程にあるときに液体と接触し得る面101を含む。ガラスセラミックプレートが調理装置に使用されるときに、ガラスセラミックプレートの面の加熱要素がその下に配置され得るゾーン102も示されている。ガラスセラミックプレートは、液体と接触し得るプレートの面の2つの領域503及び504を取り囲む1つの2つの液体保持ビード501及び502を備える。保持ビードは、ガラスセラミックプレートが調理装置に使用されるときに、ガラスセラミックプレートの面の加熱要素がその下に配置され得るゾーン102を取り囲んでいる。各液体保持ビード501及び502は、親水性ゾーン505及び506によってそれぞれ分離された2つの疎水性サブビード501a〜501b及び502a〜502bを含む。
図1からの本発明の第1の実施形態の変形例によるガラスセラミックプレートを含む調理装置600を、図6の平面図に示している。ガラスセラミックプレート100は、プレートが使用される過程にあるときに液体と接触し得る主面101を含む。純粋に例示的な目的のために、ガラスセラミックプレートが調理装置に使用されるときに、ガラスセラミックプレートの面の加熱要素がその下に配置され得るゾーン102も示されている。ガラスセラミックプレートは、液体と接触し得るプレートの主面101の領域104を取り囲んでいる単一の液体保持ビード103を含む。保持ビード103は、ガラスセラミックプレートの周囲の近傍に位置しており、ガラスセラミックプレートの面の加熱要素が下に位置し得るゾーン102を取り囲んでいる。液体保持ビードは、親水性ゾーン303によって分離された2つの疎水性サブビード103a〜103bを含む。調理装置は、表示ユニット601と、2つの制御ユニット602とを備える。ディスプレイ601及び制御ユニット602は、保持ビード103によって画定される領域104内にはない。
本発明によって得られる技術的効果を説明するために、本発明によるガラスセラミックプレートの2つの例を、従来技術による保持装置又はシステムを備えたガラスセラミックプレートの2つの例と比較する。
実施例で使用したガラスセラミックプレートは、市販のアルミノケイ酸リチウムガラスセラミックプレートである。
本発明の実施例では、2つの疎水性サブビードを含む保持ビードを、図1に示す配置に従って2つのガラスセラミックプレートの面に固定し、接触させ、ガラスセラミックプレートの各々について、疎水性サブビードの各々の幅及びそれらを分離する親水性ゾーンの幅を表1に報告する(実施例1及び2)。親水性ゾーンは、いかなる処理も受けていないガラスセラミックプレートの表面によって形成される。
従来技術によるガラスセラミックプレートの例を製造するために、単一の疎水性サブビードのみを含む保持ビードを、図1に示される同一の配置に従って、2つのガラスセラミックプレートの面に固定し、接触させる(実施例3及び4)。実施例3及び4は比較例である。保持ビードのサイズ変更に関連する実験的偏りを回避するために、サブビードによって覆われる表面積及び保持ビードによって囲まれる領域の表面積が実施例1及び2のものと同一であるように、サブビードの幅を適合させた。
4つの例では、保持ビードによって囲まれた領域(104)の表面積は同一である。
疎水性サブビードは、フッ素化トリクロロシランをベースとしている。それらを、減圧下での蒸着(化学蒸着)によって堆積させた。堆積中、疎水性サブビードの外側のガラスセラミックプレートの領域を、フッ素化化合物に対して不透過性であるマスクを使用して保護した。
各ガラスセラミックプレートの保持性能は、保持ビードに囲まれた領域の中央に平均流量2.4〜2.5ml/sで水を注入することにより評価した。この流量は、調理容器から溢流する液体の流量を表す。
保持ビードを越えて溢流する前の保持された最大体積及び最大保持時間を測定した。結果を表1に報告する。
本発明による実施例1及び2、並びに先行技術による比較例3及び4の比較は、本発明によるガラスセラミックプレートは、保持される液体の体積及び溢流前の保持時間が7%〜8%の増加を可能にすることを示す。
Figure 2020535379
本発明によるガラスセラミックプレートの3つの例を、異なる疎水性化合物を含む疎水性サブビードを使用して製造した。これらの化合物のいくつかは市販されている。
各実施例においては、同一のタイプのガラスセラミックプレートを使用しており、保持ビードによって囲まれた領域(104)の表面積は同一である。ガラスセラミックプレートは、アルミノケイ酸リチウムタイプである。これは、市販されているガラスセラミックプレートを代表するものである。
表2は、各実施例について、サブビードに使用した疎水性化合物の商品名、化合物の種類、接触角θc、前進角θa、後退角θc、及びヒステリシスHの値を示す。
接触角、前進角及び後退角は、Kruss社が販売するDSA100ゴニオメーターを使用して測定した。
実施例5では、疎水性サブビードは、シリコーン(Diamon fusion ultra(DFI))をベースとしている。それらを、噴霧又はワイピング(化学液相堆積)の手段によって2回堆積させた。
実施例6では、疎水性サブビードは、シリカ及びフルオロシラン(SiF7E)をベースとしている。それらを、以下の工程を含むプロトコルに従って堆積させた:
pH2のイソプロパノール中0.3重量%の加水分解されたTEOSの溶液を噴霧(化学液相堆積)によって堆積させ、
5分間乾燥させ、
pH2のイソプロパノール中のSiF7Eの溶液を噴霧又はワイピング(化学液相堆積)によって堆積させ、
15分間乾燥させる。
実施例7では、疎水性サブビードは、製品Nanofilm ABWをベースとしている。
各ガラスセラミックプレートの保持性能は、保持ビードによって囲まれている領域の中心に水を注ぎ、保持された液体の膜の最大高さh及びビードを越えて溢流する前の最大保持時間を測定することによって評価した。
静的条件下では、水をゆっくりと堆積させ、液体の動きを最小にするように注意を払い、形成した水の膜の高さを、保持ビードを越えて溢流するまで連続的に測定する。
動的条件下で、調理容器から溢流する液体の流量の典型となる流量で水を注ぎ、形成した水の膜の高さ及び時間を、保持ビードを越えて溢流するまで連続的に測定する。測定は、3つの流量値:1.8ml/s(流量1)、2.3ml/s(流量2)及び2.7ml/s(流量3)について行った。
測定した最大値を表2に示す。
実施例は、20°以上のヒステリシス値Hが、静的条件と比較して、動的条件下で溢流する前の、保持されるフィルムの最大高さ及び保持時間の値を増加させることを示す。保持時間は、特に流量が大きい場合、特に2〜4倍長い。
一方で実施例5と7を、他方で実施例7と8を比較すると、高いヒステリシス値、特に30より大きいヒステリシス値は、より長い保持時間を可能にすることが分かる。
実施例6及び7の比較は、同様の前進角の値に対して、ヒステリシス値の増加がより長い保持時間を可能にすることを示す。
Figure 2020535379
本発明の技術的効果を説明するために、4つの他の比較のための例である、実施例8、9、10及び11も実施した。これらの実施例では、2つの疎水性サブビードを含む保持ビードを、図1に示す配置に従って2つのガラスセラミックプレートの面に固定し、接触させ、ガラスセラミックプレートの各々について、疎水性サブビードの各々の幅及びそれらを分離する親水性ゾーンの幅を表1に報告する。実施例8、9及び10において、2つの連続するサブビード間の親水性ゾーンの幅は、500μm〜2.5cmの範囲外である。実施例11では、親水性ゾーンの幅はこの範囲外である。親水性ゾーンは、いかなる処理も受けていないガラスセラミックプレートの表面によって形成される。比較のために、2つのサブビードによって囲まれた親水性ゾーン(303)の表面積は、すべての実施例8、9、10及び11について同一である。
疎水性サブビードは、フッ素化トリクロロシランをベースとしている。それらを、減圧下での蒸着(化学蒸着)によって堆積させた。堆積中、疎水性サブビードの外側のガラスセラミックプレートの領域を、フッ素化化合物に対して不透過性であるマスクを使用して保護した。
各ガラスセラミックプレートの保持性能を、平均流量2.4〜2.5ml/sで保持ビードの連続しているサブビードによって画定されている親水性ゾーンの中心に水を注ぐことによって評価した。この流量は、調理容器から溢流する液体の流量を表す。
保持された体積及び親水性ゾーンを越えて溢流する前の最大保持時間を測定した。結果を表3に報告する。
本発明による実施例8及び9の結果を実施例10の結果と比較すると、本発明によるガラスセラミックプレートは、親水性ゾーン幅0.4cmを画定する2つの連続するサブビードを含む保持ビードを含むプレートと比較して、親水性ゾーンから溢流する前に保持される液体の体積において、実施例8については23%、及び実施例9については40%の増加を可能にすることが示されている。実施例9に保持された体積と比較して、2.5cmを超える親水性ゾーン幅を規定する2つの連続するサブビードを有する保持ビードを含む比較例11では、増加は3%である。体積及び時間の増加は親水性ゾーンの幅が500μm〜2.5cm、より具体的には0.5cm〜2.5cmである場合に、より具体的には上昇する。
Figure 2020535379

Claims (17)

  1. 調理装置のためのガラスセラミックプレート(100)であって、
    プレートが使用される過程にあるときに液体と接触し得る第1の主面(101)と、
    第2の主面(302)と、
    縁部(301)と、
    前記第1の主面(101)に固定されており、かつ前記第1の主面と接触している液体保持ビード(103、201、501、502)と
    を含み、
    前記保持ビード(103、201、501、502)が、
    液体保持リザーバを形成するように前記第1の主面の少なくとも1つの領域(104、503、504)を囲んでおり、かつ
    1つが他の1つの内側に形成されており、かつ親水性ゾーン(303、401〜402、506、505)によって分離されている少なくとも2つの疎水性サブビード(103a〜c、201a〜b、501a〜b、502a〜b)を含み、
    2つの連続するサブビード間の親水性ゾーンの幅が、全体を通して、少なくとも500μmより大きく、かつ閾値未満であり、
    液体が前記親水性ゾーンに存在するときに、前記閾値よりも大きい幅の親水性ゾーン中に存在する同一の液体に対して、溢流前の前記液体の保持時間又は体積の変化が5%未満となるようにして、前記閾値が規定される
    ことを特徴とする、調理装置のためのガラスセラミックプレート。
  2. 前記閾値が最大2.5cmであり、2つの連続するサブビード間の親水性ゾーンの幅が、全体を通して500μm〜2.5cmである、請求項1に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  3. 前記疎水性サブビード(103a〜b、201a〜c、501a〜b、502a〜b)が水と接触しているとき、前記疎水性サブビードと水との間の接触角のヒステリシスHが20°以上、特に25°以上、又は30°以上であり、前記接触角のヒステリシスHが、前記疎水性サブビード(103a〜b、201a〜c、501a〜b、502a〜b)上の水の前進角θaと後退角θrとの間の差として規定される、請求項1又は2に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  4. 前記前進角が、108°〜120°、特に110°〜120°である、請求項3に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  5. 前記疎水性サブビード(103a〜b、201a〜c、501a〜b、502a〜b)の幅が、5mm〜20mm、特に7mm〜18mm、更には10mm〜15mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  6. 前記疎水性サブビード(103a〜b、201a〜c、501a〜b、502a〜b)の粗さパラメータRaの値が、1〜10μm、好ましくは2〜5μmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  7. 前記疎水性サブビード(103a〜b、201a〜c、501a〜b、502a〜b)の山高さ−谷深さパラメータRzの値が5〜50μm、好ましくは10〜20μmで請求項1〜6のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  8. 前記保持ビード(103、201、501、502)の幅が、2cm〜6cm、特に3cm〜6cm、更には3cm〜5cmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  9. 前記保持ビード(103、201、501、502)が、前記ガラスセラミックプレートの縁部から最大3cm、特に最大2cm、又は最大1cmの位置に配置されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  10. 少なくとも1つの前記保持ビード(103、201、501、502)によって囲まれている前記ガラスセラミックプレートの領域(104、503、504)の表面積が、前記ガラスセラミックプレートの前記主面(101)の表面積の少なくとも60%、特に70%、好ましくは80%、更には90%を占める、請求項1〜9のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  11. 前記疎水性サブビード(103a〜b、201a〜c、501a〜b、502a〜b)が、表面張力が最大20mN・m-1、特に最大15mN・m-1、又は更に最大10mN・m-1である1種又は複数種の有機化合物または無機化合物を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  12. 前記疎水性サブビードが、ポリシロキサン、オルガノシロキサン、フルオロシロキサン、フルオロカーボン、フルオロポリマー、フルオロシラン及びそれらの混合物から選択される1つ又は複数種又は複数種の有機化合物を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  13. 前記親水性ゾーン(303、401〜402、506、505)が、表面処理を受けていないガラスセラミックプレートの表面によって形成されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  14. 前記親水性ゾーン(303、401〜402、506、505)が、ガラスセラミックプレートの表面の1つ又は複数の領域上に堆積されている1つ又は複数の親水性コーティングを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)。
  15. 前記疎水性サブビード(103a〜b、201a〜c、501a〜b、502a〜b)が、化学液相堆積、化学気相堆積、真空化学堆積、例えば噴霧、スクリーン印刷、遠心コーティング、浸漬コーティング、インクジェット印刷堆積、ワイピング、フレキソ印刷、マグネトロンスパッタリング、及び3D印刷堆積などのから選択される1つ又は複数の方法に従って堆積される、請求項1〜14のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)の製造方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載のガラスセラミックプレート(100)を含む、調理装置(600)。
  17. 制御ユニット(602)を更に含み、前記保持ビード(103、201、501、502)によって画定されている前記ガラスセラミックプレート(100)の領域(104、503、504)内に、前記制御ユニット(602)が存在しないようにされている、請求項16に記載の調理装置(600)。
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