開示される技法は、染色機を現場で較正するシステムおよび方法を提供することによって、従来技術の不利益を克服する。本較正技法は、インク分配レートに関する現場で染色された基質の測色値が、染色機を出荷する前に工場でセットされた比色色値に対応することを保証する。本較正技法は、本明細書で「工場フェーズ」と呼ばれる2ステージ工場較正フェーズと、必要に基づいてそれに続く、本明細書で「現場フェーズ」と呼ばれる任意の個数の2ステージ現場較正フェーズとを含む。
工場フェーズおよび現場フェーズのそれぞれは、それぞれ本明細書で工場最大化ステージおよび工場線形化ステージならびに現場最大化ステージおよび現場線形化ステージと呼ばれる最大化ステージおよび線形化ステージを含む。工場最大化ステージおよび現場最大化ステージのそれぞれでは、最大インク分配レートが、染色機に関して決定される。ターゲット最大測色値が達成されるまで、1つまたは複数の基質が、候補最大インク分配レートで染色される。工場線形化ステージおよび現場線形化ステージのそれぞれでは、染色機のインク分配レートの範囲およびそれに応じて染色される基質の対応する測色値が、線形化対応をもたらす形で写像される。各フェーズの任意のステージで、測色値を、分光光度計を使用して、またはその代わりにカメラと色検出アプリケーションとを用いて構成されたモバイル・デバイスを使用してのいずれかで測定することができる。通常、分光光度計は、工場フェーズで測色値を判定するのに使用され、モバイル・デバイスは、現場フェーズで測色値を判定するのに使用される。
したがって、工場最大化ステージは、染色機のインク・セットのインク色ごとに最大有効インク分配レートを判定する。最大有効インク分配レートは、それぞれの最大有効インク分配レートで染色される基質の対応する最大測色値とマッチングされる。染色機のインク分配レートは、染色機から生じるインクの流量に対応する。工場線形化ステージは、0から上記で判定された有効最大レートまでの範囲にわたる複数の異なるインク分配レートと、複数の異なるインク分配レートのそれぞれで染色された基質の対応する測色値との間の線形化関数を作る。工場較正フェーズで判定される測色値は、分光光度計を使用して測定される。工場較正フェーズの結果、すなわち、インク色ごとの有効最大インク分配レートおよび最大測色値ならびにそれぞれの線形化関数は、染色機と共に記憶される。
現場で染色機を使用する前に、染色機は、基準として工場較正フェーズの結果を使用して、上で説明したものと同様の技法を使用する2ステージ較正で較正される。現場最大化ステージでは、現場最大有効インク分配レートが、インク・チャネルごとに染色機に関して判定される。これは、現場で染色された基質の測色値が染色機と共に記憶された有効最大染色値とマッチするまで、現場で基質を染色し、染色された基質の測色値を判定し、インク分配レートを調整することによって達成される。
同様に、現場線形化ステージは、0から現場最大有効インク分配レートまでの範囲にわたる複数の異なるインク分配レートと複数の異なるインク分配レートのそれぞれで染色された基質の対応する測色値との間の線形化関数を作る。一実施形態では、測色値を、標準的なモバイル・デバイスにインストールされたアプリケーションを使用して現場で判定することができる。代替案では、測色値を、分光光度計を使用して現場で判定することができる。
ここで図1A〜図1Bを参照するが、図1A〜図1Bは、共に、開示される技法の実施形態に従って構成され、動作する、工場較正フェーズおよび後続の現場較正フェーズのそれぞれの2ステージ較正工程で染色機を較正する、全般的に100と参照されるシステムの概略図である。図1Aは、工場位置での染色機の工場較正フェーズに関するシステム100の構成要素を示し、図1Bは、顧客位置などの現場位置での染色機の現場較正フェーズに関するシステム100の構成要素を示す。通常、工場位置での染色機の較正は、現場位置での染色機の較正の前に行われる。染色機の現場較正は、染色機による各印刷バッチの前など、任意の回数だけ行うことができる。
図1Aを参照すると、システム100は、染色機102、工場最大化較正カード104、工場線形化較正カード106、分光光度計108、少なくとも1つの工場プロセッサ110、および糸などの染色可能な基質112を含む。本明細書では用語「糸」が、染色可能な基質112を指すのに使用されるが、これは、限定的であることを意図されたものではなく、任意の染色可能な基質を同様に使用できることを理解されたい。染色機102は、変化するインク分配レートでシアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックなどの複数の色で糸112の複数の部分を染色するように構成される。染料が染色機102によって分配されるレートは、機械制御または電子制御(図示せず)などのユーザ・インターフェースを介して制御可能である。一実施形態では、染料が染色機102によって分配されるレートは、工場プロセッサ110を介して制御可能であり、工場プロセッサ110を、染色機102に通信可能に結合することができる。
工場最大化較正カード104および工場線形化較正カード106は、それぞれ、染色機102によって染色された糸112のセグメントを表示するように構成される。糸112のセグメントを、タイミング・ベルト駆動(TBD)技法を使用して、工場最大化較正カード104および工場線形化較正カード106に巻き付けることができる。代替案では、糸112のセグメントを、工場最大化較正カード104および工場線形化較正カード106に刺繍する、または他の形で表面に表示することができる。
分光光度計108は、工場最大化較正カード104および工場線形化較正カード106に光学的に結合される。工場プロセッサ110は、分光光度計108および染色機102に通信可能に結合される。一実施形態では、工場プロセッサ110は、分光光度計108と一体化される。別の実施形態では、工場プロセッサ110は、染色機102と一体化される。
工場較正フェーズは、2つのステージ、すなわち、染色機102の最大有効インク分配レートを判定する工場最大インク分配レート(DR)ステージと、インク分配レートの範囲およびそれに応じて染色される基質の測色値との間の染色機102の線形化関係を判定する工場線形化ステージとを含む。工場最大インク分配レートステージの説明を、ここで続ける。
染色機102は、シアン、マゼンタ、およびイエローという標準的なインク・セット色に対応する3つのカラー・チャネルと、オプションで第4のブラック(キー)カラー・チャネルとを含むことができる。しかし、染色機102が、標準的なインク・セット色に限定されず、代替インク・セットに対応するより少数またはより多数のカラー・チャネルを含むことができることを理解されたい。染色機102のカラー・チャネルごとに、糸112の複数のセグメントが、3つのインク分配レートDR0、DR−1、DR+1など、複数の候補インク分配レート(DR)に従って染色機102を介して染色され、ここで、DR0は、100%インク分配と同等である測色値を生じる公称インク分配レートに対応し、DR−1は、100%−Δインク分配と同等である測色値を生じる公称−Δインク分配レートに対応し、DR+1は、100%+Δインク分配と同等である測色値を生じる公称+Δインク分配レートに対応する。測色値を、CIELab、CIE XYZ、CIE LUV、CIE UVW、および類似物などの任意の適切なデバイス独立比色空間に関して評価することができる。オプションで、染色工程の挙動が非常に非線形である場合には、染色機102は、100%、100%±Δ、および100%±2Δと同等のCIELab測色値に対応するものなど、5つの異なるインク分配レートで糸112を染色することができる。
ここで、開示される技法の実施形態に従って動作する、3つの異なる最大インク分配レートによる糸112の染色の例示的な結果を示す図2Aを参照する。列250Aは、シアンに関する3つの異なる最大インク分配レート、すなわち、100%、100%±Δcyanを示し、列250Bは、マゼンタに関する3つの異なる最大インク分配レート、すなわち、100%、100%±Δmagentaを示し、列250Cは、イエローに関する3つの異なる最大インク分配レート、すなわち、100%、100%±Δyellowを示す。染色された糸は、シャドウイングなどの照明ひずみを回避するために、相対的に平坦な形状を維持するように巻き付けられる、または刺繍される。
図2Aを参照しながら図1Aに戻って参照すると、カラー・チャネルごとに、3つの異なるインク分配レート(すなわち、公称、公称+Δ、公称−Δ)で染色された糸112のサンプルが、工場最大化較正カード104上に配置される。サンプルは、全般的に、図1Aでは図2Aの列250Aに対応する3つのシアンに染色されたサンプルを表す特徴112A
C、112A
C+Δ、および112A
C−Δ、図2Aの列250Bに対応する3つのマゼンタに染色されたサンプルを表す特徴112B
M、112B
M+Δ、および112B
M−Δ、ならびに図2Aの列250Cに対応する3つのイエローに染色されたサンプルを表す特徴112C
Y、112C
Y+Δ、および112C
Y−Δとして示される。カラー・チャネルのそれぞれについて、分光光度計108は、複数の染色されたサンプル112A
C、112A
C+Δ、および112A
C−Δ、112B
M、112B
M+Δ、および112B
M−Δ、ならびに112C
Y、112C
Y+Δ、および112C
Y−Δのそれぞれの比色CIELab値を測定する。したがって、この例では、カラー・チャネルごとに3つ(100%+Δ、100%、100%−Δ)の、9つの染色されたサンプルがある。オプションで、染色されたサンプルごとの各測定は、異なる方位角で複数回実行され、9つの染色されたサンプルのそれぞれのめいめいの測色値は、方位角のそれぞれの複数の測定値にわたって平均をとることによって判定され得る。次に、工場プロセッサ110は、3つの値(100%+Δ、100%、100%−Δ)の間で補間する(関数f)か他の形で近似することによって、ここではカラー・チャネルごとの工場有効最大インク分配レートと呼ばれる、有効最大測色値および対応するインク分配レートを判定する。
ここで、CVは、測色値、すなわち、CIELab測色値である。
工場有効最大インク分配レートが、事前にセットされた許容範囲を超え、その位置が機能限界の1つにある場合には、第2の反復を実行することができる。
工場プロセッサ110は、以前に判定された工場有効最大インク分配レートに基づいて、本明細書で線形化インク分配レートと呼ばれる、工場線形化ステージを実行する複数のインク分配レートを決定する。たとえば、カラー・チャネルごとに、工場プロセッサ110は、0と工場有効最大インク分配レートとの間のインク分配レートの範囲をN個の等間隔のインターバルに分割することができ、Nは、カラー・チャネルに応じて変化してもよい。代替案では、工場プロセッサ110は、0とカラー・チャネルごとの工場有効最大インク分配レートとの間のインク分配レートの範囲を、そのサイズがインク分配レートに対する糸の比色応答に依存するN個のインターバルに分割することができる。
工場プロセッサ110は、色対応に対する工場線形化インク分配レートを計算する。この対応は、工場線形化ステージを実行するために計算された複数のインク分配レートと、インク分配レートに従って染色された糸の対応する比色CIELab値flinFAC(DR)との間の線形関係である。
カラー・チャネルごとに、染色機102は、上で決定された複数の工場線形化インク分配レートに従って糸112の諸部分を染色する。たとえば、図2Cを参照すると、行262Dは、シアンの0から最大のまたは最大付近(95%)の有効インク分配レートまでの範囲にわたるインク分配レートでシアンに染色された複数の糸を示し、行262Eは、マゼンタの0から最大のまたは最大付近(95%)の有効インク分配レートまでの範囲にわたるインク分配レートでマゼンタに染色された複数の糸を示し、行262Fは、イエローの0から最大のまたは最大付近(95%)の有効インク分配レートまでの範囲にわたるインク分配レートでイエローに染色された複数の糸を示す。
戻って図1Aを参照すると、カラー・チャネルごとに、染色された糸は、それに応じて巻き付けられまたは刺繍され、特徴112D1、112D2、112D3…112DNとして示されているように、工場線形化較正カード106上に配置される。染色された糸は、インク分配レートの濃度、すなわち、0%インク分配レートから100%インク分配レートまでに従って順序付けられる。
分光光度計108は、工場線形化ステージを実行するために較正されたインク分配レートに従って染色された糸112D1、112D2、112D3…112DNの測色値を測定する。一実施形態では、各カラー・チャネルは、分光光度計108によって別々に獲得される。カラー・チャネルごとに、分光光度計108は、それに応じてN本の染色された糸の比色CIELab値を測定して、(DRi,CIELabi),i=1,…,nを得る。オプションで、染色されたサンプルごとの測定を、異なる方位角で複数回実行することができ、染色されたサンプルのそれぞれのめいめいの測色値を、方位角のそれぞれの複数の測定値にわたって平均をとることによって判定することができる。工場プロセッサ110は、分光光度計108から入手された測定値に基づいて補間曲線を構築し、色対応に対する工場非線形インク分配レートLab=fCURVE−FAC(DR)をもたらす。工場プロセッサ110は、上で計算された色対応に対する工場線形インク分配レートの逆数、すなわち、DRLIN−FAC=f−1(LabLIN)を使用して、色対応に対する工場線形インク分配レートfLIN−FAC(DR)を写像する。工場プロセッサ110は、線形化関数DR→DRLIN−FACを使用して、所望の測色値の線形化インク分配レートDRを判定する。
ここで、開示される技法の実施形態に従って動作する染色機102を較正するための、色対応に対する非線形インク分配に写像された、色対応に対する例示的な線形インク分配の概念図を示す図3を参照する。図3は、インク分配レート、すなわち、DR(x軸)に関する測色値を指すことのできる色値、すなわち、CV(y軸)を示す。たとえば、CIELab色空間を使用する時に、測色値は、L*、a*、またはb*値に関係する可能性がある。曲線300は、色値対応に対する線形インク分配レートを示す線形関係である。たとえば、曲線300は、色対応に対する工場線形インク分配レートfLIN−FAC(DR)を表す。fが、線形インク・パーセンテージとCVとの間の線形応答関係であるものとする、
CV=f(DRLin)
曲線302は、上で補間された曲線など、色値対応に対する非線形インク分配レートを示す。図3では、曲線302が凸であるが、これは、限定的であることを意図されたものではなく、曲線302は、他の非線形関係を示すことができる。gが、インク・パーセンテージとCVとの間の非線形関係、すなわち、較正パラメータ
CV=g(DRNL)
であるものとすると、線形DR色対応と非線形DR色対応との間の関係または線形写像304は、次の線形化関数によって与えられる。
DRlin=f−1(g(DRNL))
現場較正フェーズは、染色機102の最大有効インク分配レートを判定する現場最大化ステージと、インク分配レートの範囲とそれに従って染色された基質に生じる測色値との間の染色機102の線形化関係を判定する現場線形化ステージとを含む。現場最大化ステージの説明を、これから続ける。
ここで、上で説明された工場較正フェーズに続く、現場較正フェーズを実施するシステム100の構成要素を示す図1Bを参照する。システム100のこの配置は、工場較正に続いて顧客サイトで染色機102を較正するのに使用される。図1Bのシステム100は、現場最大化較正カード124、現場線形化較正カード126、および染色可能な糸132をさらに含む。現場最大化較正カード124の上には、少なくとも複数の対照的に変化するグレイスケール特徴124Aおよび複数の対照的に変化するカラースケール特徴124Bが印刷されている。現場線形化較正カード126の上には、少なくとも複数の対照的に変化するグレイスケール特徴126Aおよび複数の対照的に変化するカラースケール特徴126Bが印刷されている。現場最大化較正カード124および現場線形化較正カード126は、それぞれ、染色機102によって染色された糸132の諸部分を表示するように構成される。糸132の諸部分は、タイミング・ベルト駆動(TBD)技法を使用して、現場最大化較正カード124および現場線形化較正カード126に巻き付けられ得る。代替案では、糸132の諸部分は、現場最大化較正カード124および現場線形化較正カード126に刺繍され、配置され得る。たとえば、一実施形態では、図2Bのカード254が、現場最大化較正カード124を表し、図2Dのカード256が、現場線形化較正カード124を表す。別の実施形態では、図2Eのカード260が、現場最大化較正カード124を表し、図2Fのカード262が、現場線形化較正カード124を表す。システム100は、さらに、モバイル・デバイス142が光学検出器144、現場プロセッサ140、およびトランシーバ146を統一的に含む。
ここで、開示される技法の実施形態による、図1Bのモバイル・デバイス142の例示的実施態様を示す図1Cを参照する。モバイル・デバイス142は、少なくとも、現場プロセッサ140、光学検出器(カメラ)144、ユーザ・インターフェース(UI)148、メモリ150、およびトランシーバ146を含む。カメラ144、UI 148、メモリ150、およびトランシーバ146は、それぞれ、現場プロセッサ140に電磁気的に結合される。
現場プロセッサ140は、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、アクセラレータ処理ユニット(APU)、および類似物の任意の組合せを含むことができる。現場プロセッサ140は、1つまたは複数のプログラム・コード命令と、生画像および処理された画像などのデータとをメモリ150に記憶するように動作可能である。トランシーバ146は、それぞれの中距離RFトランシーバ(たとえば、WIFI)、それぞれの短距離トランシーバ(たとえば、Bluetooth)、およびそれぞれのセルラ通信トランシーバ(たとえば、GSM、LTE、WIMAX)のうちの1つまたは複数を含むことができる。トランシーバ146は、データおよび実行可能命令に関する無線周波数(RF)信号を送り、受信するように動作可能である。たとえば、トランシーバ146は、図1Bの染色機102と通信するように動作可能である。UI 148は、カメラ144を介して獲得された画像およびユーザから受け取ったタッチベースの入力を表示するように動作可能なタッチベースのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)である。
モバイル・デバイス142の光学検出器144は、現場最大化較正カード124および現場線形化較正カード126に光学的に結合される。オプションで、モバイル・デバイス142の現場プロセッサ140は、トランシーバ146を介してなど、染色機102に通信可能に結合される。
戻って図1Bを参照すると、染色機102のカラー・チャネル、すなわち、シアン、マゼンタ、およびイエローごとに、複数の糸132が、有効最大測色値に対応する複数の候補インク分配レートに従って染色機102を介して染色される。たとえば、染色機102は、現場最大化ステージを実行するために3つの候補インク分配レートDRsite0、DRsite−1、DRsite+1に従って糸132のサンプルを染色し、ここで、DRsite0は、100%インク分配と同等であるCIELab測色値を生じる公称インク分配レートに対応しなければならず、DRsite+1は、100%+Δインク分配と同等であるCIELab測色値を生じる公称+Δインク分配レートに対応しなければならず、DRsite−1は、100%−Δインク分配と同等であるCIELab測色値を生じる公称−Δインク分配レートに対応しなければならない。オプションで、染色工程の挙動が非常に非線形である場合には、染色機102は、100%、100%±Δ、および100%±2Δと同等のCIELab測色値に対応するものなど、5つの異なる候補インク分配レートで糸132を染色することができる。
ここで、3つの異なる候補最大インク分配レートに従う糸132の染色の例示的な結果を示す図2Aを参照する。列250Aは、シアンの3つの異なる最大インク分配レート、すなわち、100%、100%±Δcyanを示し、列250Bは、マゼンタの3つの異なる最大インク分配レート、すなわち、100%、100%±Δmagentaを示し、列250Cは、イエローの3つの異なる最大インク分配レート、すなわち、100%、100%±Δyellowを示す。染色された糸250A、250B、および250Cは、シャドウイングなどの照明ひずみを回避するために、相対的に平坦な形状を維持するように巻き付けられる、または刺繍される。
図2Aを参照しながら、戻って図1Bを参照すると、3つの異なる候補最大インク分配レート(すなわち、それぞれの列250A、250B、および250Cに対応する公称、公称+Δ、公称−Δ)で染色された糸132のサンプルは、現場最大化較正カード124上に配置される。明瞭さのために、サンプルは、図1Bでは、全般的に、図2Aの列250Aに対応する3つのシアンに染色されたサンプルを表す特徴132A、図2Aの列250Bに対応する3つのマゼンタに染色されたサンプルを表す特徴132B、および図2Aの列250Cに対応する3つのイエローに染色されたサンプルを表す132Cとして示される。カラー・チャネルのそれぞれについて、現場プロセッサ140は、現場最大化較正カード124に関する特徴132A、132B、および132Cに含まれる複数の染色されたサンプルのそれぞれの比色CIELab値を入手する。たとえば、光学検出器144は、現場最大化較正カード124に関する特徴132A、132B、および132Cに含まれる複数の染色されたサンプルのRGB画像を獲得することができる。現場プロセッサ140は、対応する測色値を判定するために、獲得されたRGB画像に、図5〜図6に関して下でより詳細に説明するものなどの色検出方法を適用することができる。代替案では、測色値を、現場分光光度計(図示せず)を使用して測定することができる。
したがって、この例では、カラー・チャネルごとに3つ(100%+Δ、100%、100の9つの染色されたサンプルがある。現場プロセッサ140は、方位に関してこれら3つの異なる測定値を補間するまたは平均をとることによって、9つの染色されたサンプルのそれぞれの各測色値を判定する。次に、現場プロセッサ140は、3つの値(100%+Δ、100%、100%−Δ)の間で補間し(関数f)または他の形で近似することによって、染色機のインク・チャネルごとに有効最大測色値に対応する現場有効最大インク分配レートを判定する。
ここで、CVは、測色値、すなわち、CIELab測色値である。
インク分配レートが許容範囲を超え、その位置がエッジの1つにある場合には、第2の反復を実行することができる。獲得された画像は、現場プロセッサ140にさらに供給され、現場プロセッサ140は、シャドウ、照明、および類似物に起因するひずみに関して画像を補正するために、グレイスケール特徴124Aおよびカラースケール特徴124Bを適用する。この技法の例示的実施態様の説明を、下で図5に関してより詳細に説明する。
上記のステップは、染色された糸の現場有効最大測色値が、図1Aに関して上で計算された染色機102に関連する工場有効最大測色値とマッチするまで、各反復で染色機102の現場最大化ステージを実行するための候補インク分配レートを調整しながら繰り返される。一実施形態では、現場プロセッサ140は、トランシーバ146を介して染色機102に電磁制御信号を通信することによって、染色機102のインク分配レートを自動的に調整する。別の実施形態では、現場プロセッサ140は、ユーザ・インターフェース148を介してユーザに染色機102の制御セッティングを指示することによって、染色機102のインク分配レートを調整する。この場合には、ユーザが、指示された制御セッティングに従って染色機102を調整する。
現場プロセッサ140は、上で判定された、判定された現場有効最大インク分配レートに基づいて、現場線形化ステージを実行するための複数のインク分配レートを判定する。たとえば、現場プロセッサ140は、0とカラー・チャネルごとの現場有効最大インク分配レートとの間の範囲をn個の均等なインターバルに分割することができ、nは、カラー・チャネルに応じて変化することができる。代替案では、現場プロセッサ140は、0とカラー・チャネルごとの現場有効最大インク分配レートとの間の範囲をN個のインターバルに分割することができ、これらのインターバルのサイズは、それぞれのインク分配レートでの染色機102による染色に対する糸132の比色応答に依存する。
図1Aおよび図3の曲線300に関して上で説明したように、現場プロセッサ140は、現場インク分配レートDRと対応する比色CIELab値flinONSITE(DR)との間の線形関係として、色対応に対する現場線形インク分配レートを計算する。現場プロセッサ140は、上で判定された現場線形化ステージの複数の現場インク分配レートとそれぞれの測色値との間の線形関係を計算する。
カラー・チャネルごとに、染色機102は、上で図2Cに関して説明された技法と同様に、現場線形化ステージに関して判定された複数のインク分配レートに従って糸132の諸部分を染色する。たとえば、図2Cを参照すると、行262Dは、シアンの0から最大のまたは最大付近(95%)の有効インク分配レートまでの範囲にわたるインク分配レートでシアンに染色された複数の糸を示し、行262Eは、マゼンタの0から最大のまたは最大付近(95%)の有効インク分配レートまでの範囲にわたるインク分配レートでマゼンタに染色された複数の糸を示し、行256Fは、イエローの0から最大のまたは最大付近(95%)の有効インク分配レートまでの範囲にわたるインク分配レートでイエローに染色された複数の糸を示す。
戻って図1Bを参照すると、カラー・チャネルごとに、現場線形化ステージに関して判定されたインク分配レートで染色された糸は、特徴132D、132E、および132Fとして示されているように、現場線形化較正カード126に巻き付けられ、またはこれに従って刺繍され、配置される。染色された糸は、それぞれの現場線形化インク分配レート、すなわち、0%インク分配レートから100%インク分配レートまでに従って位置決めされ得る。たとえば、図2Dを参照すると、線形化較正カード256は、最小インク分配レート(256CMIN)から最大インク分配レート(256CMAX)までの変化するインク分配レートに従って染色された複数のシアンの糸を配置されて図示されている。別の例として、図2Fを参照すると、線形化分配較正カード262は、最小インク分配レート(262CMIN−C、262CMIN−M、262CMIN−Y)から最大インク分配レート(262CMAX−C、262CMAX−M、262CMAX−Y)までの変化するインク分配レートに従って染色された複数のシアン、マゼンタ、およびイエローの糸を配置されて図示されている。一実施形態では、図2Dの線形化較正カード256が、現場線形化較正カード126を表す。別の実施形態では、図2Fの線形化分配較正カード262が、現場線形化較正カード126を表す。
戻って図1Bを参照すると、光学検出器144は、現場線形化ステージに関して判定されたインク分配レートに従って染色された巻き付けられた糸132D、132E、および132Fと共に工場線形化較正カード126の画像を獲得する。現場プロセッサ140は、下で図5〜図6に関して説明される技法にそのように従って、巻き付けられた糸132D、132E、および132Fの対応する比色Lab値を判定するために、獲得された画像を分析する。一実施形態では、各カラー・チャネルは、光学検出器144によって別々に獲得される。カラー・チャネルごとに、N個の染色された糸の比色CIELab値が、それに従って獲得されて、(DRi,CIELabi),i=1,…,Nが得られる。オプションでは、染色されたサンプルごとの各測定値が、異なる方位角で複数回獲得され、染色されたサンプルのそれぞれのめいめいの測色値が、方位のそれぞれの複数の測定値を補間するまたはその平均をとることによって判定され得る。現場プロセッサ140は、光学検出器144から入手された測定値を補間することによって曲線を構築し、色対応に対する現場非線形インク分配レートLab=fCURVE−ONSITE(DR)をもたらす。現場プロセッサ140は、上で計算された色対応に対する現場線形インク分配レートの逆数、すなわち、DRLIN−ONSITE=f−1(LabLIN)を使用して、色対応に対する現場線形インク分配レートfLIN−ONSITE(DR)を色対応に対する現場非線形インク分配レートに写像する。現場プロセッサ140は、線形化関数DR→DRLIN−ONSITEを使用して、所望の測色値に関する線形インク分配レートDRを判定する。
ここで、開示される技法の実施形態に従って構成され、動作する、最大化較正カード254の例示的実施態様の概略図である図2Bを参照する。最大化較正カード254は、現場較正フェーズで染色された糸132A、132B、および132Cなどの染色された糸の複数の巻き付けられた部分を配置するように構成された中央部分254Cを含む。一実施形態では、複数の染色された糸は、中央列254Cに沿って、すなわち、工場最大化ステージまたは現場最大化ステージのいずれかに関して判定されたインク分配レートでシアン、マゼンタ、およびイエローに染色された複数の糸を垂直に整列させることによって、配置され得る。たとえば、カラー・チャネルごとの3つ染色されたサンプルを、中央列254Cに沿って位置決めすることができる。代替のカラー・チャネルに対応する追加のまたは代替のインク・セットを使用することができる。別の実施形態では、各カラー・チャネルの最大化ステージに関して染色された糸を、最大化較正カード254上に配置し、別々に分析することができる。中央部分254Cの両側には、列254A1…254A6として配置された複数のグレイスケール特徴254Aと、列254BY1、254BM1、254BC1、254BY2、254BM2、254BC2として配置され、より明るい色からより暗い色へおよびグレイスケール勾配に従ってインターリーブする対照的な形で編成された複数のカラースケール特徴254Bとがある。一実施形態では、グレイスケール特徴254A1…254A6およびカラースケール特徴254BY1、254BM1、254BC1、254BY2、254BM2、254BC2は、図1Bの現場最大化較正カード124のグレイスケール特徴124Aおよびカラースケール特徴124Bに対応する。グレイスケール列254A1、254A2、254A3は、カラースケール列254BY1、254BM1、254BC1とインターリーブされ、中央列254Cの片側で明から暗への勾配の対向する順序で配置され、グレイスケール列254A4、254A5、および254A6は、カラースケール列254BY2、254BM2、および254BC2とインターリーブされ、中央列254Cの反対側で明から暗への勾配の対向する順序で配置される。最大化較正カード254は、複数の基準254D1、254D2、254D3、254D4をさらに含み、これらの基準254D1、254D2、254D3、254D4を使用して、印刷バッチ、用紙タイプ、および類似物などの最大化較正カード254の特性をそれに従って識別することができる。最大化較正カード254の実施態様が、限定的であることを意図されておらず、他の実施態様を使用できることに留意されたい。たとえば、追加のまたは異なるカラースケール特徴を、染色機102の異なるカラー・インク・セットに関して最大化較正カード254に印刷することができる。代替案では、追加のまたはより少数のグレイスケール特徴254Aを最大化較正カード254上に印刷することができ、最大化較正カード254上のグレイスケール特徴254Aおよびカラースケール特徴254Bの配置を変更することができる。
ここで、開示される技法の実施形態に従って構成され、動作する、例示的な線形化較正カード256の概略図である図2Dを参照する。一実施形態では、線形化較正カード256は、実質的に最大化較正カード254に類似する。一実施形態では、図1Bの現場線形化較正カード126が、線形化較正カード256によって表される。線形化較正カード256は、エリア、すなわち、図1Bの現場較正フェーズに関して複数の現場線形化インク分配レートに従って染色された染色された糸132D、132E、および132Fの複数の巻き付けられた部分を配置するように構成された中央部分256Cを含む。一実施形態では、染色された糸(すなわち、シアンで示された)は、それぞれ最小インク分配レートおよび最大インク分配レートに対応する、最も明るい色合い(256CMIN)から最も暗い色合い(256CMAX)まで、中央列256Cに沿って整列され得る。別の実施形態では、カラー・チャネルごとに最大化ステージに関して染色された糸を、最大化較正カード254上に配置し、別々に分析することができる。
中央列254Cの両側には、列256Aとして配置された複数のグレイスケール特徴と、列256Bとして配置され、より明るい色からより暗い色へおよびグレイスケール勾配に従ってインターリーブする対照的な形で編成された複数のカラースケール特徴とがある。一実施形態では、グレイスケール特徴256Aおよびカラースケール特徴256Bは、図1Bの現場線形化較正カード126のグレイスケール特徴126Aおよびカラースケール特徴124Bに対応する。グレイスケール特徴256Aは、6つのグレイスケール列256A1、256A2、256A3、256A4、256A5、および256A6を含む。カラースケール特徴256Bは、6つのカラースケール列256BY1、256BM1、256BC1、256BY2、256BM2、および256BC2を含む。グレイスケール列256A1、256A2、256A3は、中央列256Cの一方の側で、カラースケール列256BY1、256BM1、256BC1とインターリーブされ、明から暗への勾配の対向する順序で配置され、グレイスケール列256A4、256A5、および256A6は、中央列256Cの他方の側で、カラースケール列256BY2、256BM2、および256BC2とインターリーブされ、明から暗への勾配の対向する順序で配置される。線形化較正カード256は、複数の基準256D1、256D2、256D3、256D4をさらに含み、これらの基準256D1、256D2、256D3、256D4を使用して、それに応じて線形化較正カード256を識別することができる。
ここで、開示される技法の別の実施形態に従って構成され、動作する、全般的に260と参照される例示的な最大化分配較正カードの概略図である図2Eを参照する。最大化分配較正カード260は、図1Bのシステムに関連する現場有効最大インク分配レートを判定するのに使用され得る。最大化分配較正カード260の背景は、図2Eでは2つのグレイスケール・ストライプ260Aおよび260Bとして示された、対向するグレイスケール勾配で最大化分配較正カード260の幅にまたがる、少なくとも1つのグレイスケール・ストライプを表す。グレイスケール・ストライプ260Aおよび260Bにオーバーレイされ、最大化分配較正カード260の中央エリアなどのエリアに配置されるのが、3つのカラー・チャネル、すなわち、シアン、マゼンタ、およびイエローのそれぞれの異なる最大インク分配レートに従って染色された糸260C1、260C2、260C3、260M1、260M2、260M3、および260Y1、260Y2、260Y3である。
ここで、開示される技法の別の実施形態に従って構成され、動作する、全体的に262と参照される例示的な線形化分配較正カードの概略図である図2Fを参照する。線形化分配較正カード262を使用して、図1Bのシステムに関連する現場線形化ステージを実行することができる。線形化分配較正カード262の背景は、図2Fでは2つのグレイスケール・ストライプ262Aおよび262Bとして示された、対向するグレイスケール勾配(すなわち、2つのストライプの最も明るい色合いと最も暗い色合いとが整列するように、2つのストライプの勾配の方向が反対である)で線形化分配較正カード262の幅にまたがる、少なくとも1つのグレイスケール・ストライプを表す。グレイスケール・ストライプ262Aおよび262Bの上にオーバーレイされ、線形化分配較正カード262の中央エリアなどのエリアに配置されているのが、3つそれぞれのカラー・チャネル、すなわち、シアン、マゼンタ、およびイエローの最小インク分配レートから最大インク分配レートまでの変化するインク分配レートに従って染色された糸262MIN−C、262MIN−M、262MIN−Y…262MAX−C、262MAX−M、262MAX−Yである。照明に起因する糸の獲得された色強度に対するひずみは、暗から明へおよび明から暗への対照的なグレイスケール勾配を有する複数のグレイスケール・ストライプに対して異なって染色された糸を位置決めすることによって、可変グレイスケールを使用して補正される。
染色機を較正する方法の説明を、これから続ける。ここで、開示される技法の実施形態による、染色機の2フェーズ較正方法の概略図を共に示す図4A〜図4Bを参照する。図4Aは、染色機の工場較正フェーズを説明し、図4Bは、染色機の現場較正フェーズを説明する。
通常、工場較正フェーズは、現場較正フェーズの前に実行されるが、これは、限定的であることを意図されたものではない。各較正フェーズは、2つのステージを含む。工場較正フェーズは、工場最大化ステージおよび工場線形化ステージを含む。現場較正フェーズは、現場最大化ステージおよび現場線形化ステージを含む。工場最大化ステージおよび現場最大化ステージでは、染色された基質のターゲット最大測色値に対応する有効最大インク分配レートが判定される。工場線形化ステージおよび現場線形化ステージでは、インク分配レートの範囲とそれに従って染色された基質の対応する測色値との間の線形化された写像が判定される。用語「最大化基質」は、有効最大インク分配レートを判定するために染色される基質を指す。用語「線形化基質」は、線形化された写像を判定するために染色される基質を指す。したがって、「最大化基質」および「線形化基質」は、同一の基礎になる物理的特性を有するが、各較正フェーズの異なるステージに関して異なって染色される、糸の同一のスプールの異なるセグメントとすることができる。
ここで、開示される技法の実施形態に従って構成され、動作する、染色機の工場較正フェーズの方法の概略図である図4Aを参照する。工場較正フェーズは、染色機の有効最大測色値に対応する工場有効最大分配レートを判定するために、現場較正フェーズの前に実行され得る。工場有効最大測色値は、染色機と共に値を記憶し、現場最大化較正カード上に値を印刷することまたは他の形で値を現場に通信することのいずれかによって、現場較正を実行するためにその後に現場に供給され得る。
手順400では、複数のインク・チャネルのそれぞれについて、染色機の有効最大測色値に対応する有効最大インク分配レートを判定するために最大化ステージを実行する。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110は、染色機102の有効最大測色値に対応する工場有効最大インク分配レートを判定するために、染色機102に対して工場最大化ステージを実行する。
手順402では、複数のインク・チャネルのそれぞれについて、最大化ステージの実行に関する複数のインク分配レートに従って基質を染色する。図1Aを参照すると、糸112は、染色機102の工場最大化ステージを実行するために複数のインク分配レートに従って染色される。
手順404では、染色された基質に対応する複数の工場最大測色値を、分光光度計によって測定する。図1Aを参照すると、染色機102が、工場最大化ステージを実行するために複数のインク分配レートに従って糸112の複数のセグメントを複数の色に染色する。分光光度計108が、工場最大化ステージを実行するために複数のインク分配レートに従って染色された糸112の複数のセグメントのそれぞれの複数の工場最大測色値を獲得する。追加の糸タイプを、染色機102によって同様に染色し、分光光度計108によってその後に測定することができる。
手順406では、複数の工場最大測色値を、工場最大化ステージの実行に関するインク分配レートを用いて補間する。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、染色機102の工場最大化ステージの実行に関するインク分配レートを用いて工場最大測色値を補間する。
手順408では、工場線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートを、染色機の工場有効最大インク分配レートに基づいて判定する。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、工場有効最大インク分配レートを複数の分配インターバルに分割することによって、染色機102の線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートを判定する。
手順410では、色対応に関する工場線形インク分配レートを、工場線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートとそれぞれの測色値との間で計算する。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、i)工場有効最大インク分配レートと、ii)工場有効最大インク分配レートに基づく工場線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートと、iii)色対応に対する工場線形インク分配レートを計算する とを判定する。線形対応の図が、図3の線形の曲線300によって示されている。
手順412では、複数の基質を、工場線形化ステージに関して較正されたインク分配レートに従って染色する。図1Aを参照すると、染色機102が、工場線形化ステージの実行に関して判定されたインク分配レートに従って糸112の複数のセグメントを染色する。
手順414では、複数の染色された工場線形化基質の複数の工場線形化測色値を獲得する。図1Aを参照すると、分光光度計108が、工場線形化ステージの実行に関して判定されたインク分配レートに従って染色された糸112のそれぞれの複数のセグメントの測色値を検出する。
手順416では、色対応に対する工場非線形インク分配レートが、複数の工場線形化測色値と工場線形化ステージに関して較正された複数のインク分配レートとに基づいて補間される。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、分光光度計108によって獲得された工場線形化測色値に基づいて、色対応に対する工場非線形インク分配レートを補間する。非線形対応の図が、図3の非線形の曲線302によって示されている。
手順418では、色対応に対する工場線形インク分配レートが、色対応に対する工場非線形インク分配レートに写像され、これによって工場フェーズで染色機を較正する。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、複数の工場線形化測色値および複数の工場線形化インク分配レートに基づいて色対応に対する工場非線形インク分配レートを補間し、色対応に対する線形インク分配レートを色対応に対する非線形インク分配レートに写像する。この形で、工場プロセッサ110は、染色機102の工場較正を実行する。上記のステップは、染色機102のインク・カラー・チャネルごとに、および基質タイプごとに繰り返される。線形対応と非線形対等との間の写像の図が、線形の曲線300を非線形の曲線302に写像する図3の写像304によって示されている。
このように判定された有効最大インク分配レート、異なるインク分配レートの非線形および線形の値、ならびにオプションで糸タイプごとのインク濃度は、現場較正のためなどの後続使用のためにカラー・チャネルごとに記憶される。一実施形態では、これらの値は、追加の機械パラメータと一緒に、染色機102と共に提供されるメモリ・ストア(図示せず)の内部に記憶される。別の実施形態では、値は、染色機102の一意識別子を用いてデータベースに照会することによって値を現場較正フェーズのために入手できるように、ネットワークを介してアクセス可能な集中化されたデータベース(図示せず)に記憶される。
ここで、開示される技法の実施形態による、染色機の現場較正フェーズの方法の概略図である図4Bを参照する。現場較正フェーズは、通常、工場較正フェーズの後に、基準として工場有効最大測色値を使用して実行される。工場有効最大測色値は、現場最大化較正カードに値を印刷することによって、または電磁通信もしくは光通信を使用して値を供給することによってのいずれかで、現場較正フェーズのために供給され得る。
手順420では、複数のインク・チャネルのそれぞれおよび各糸タイプについて、複数の基質を、現場最大化ステージの実行に関して較正された複数のインク分配レートに従って染色する。図1Bおよび図2Bを参照すると、染色機102は、現場最大化ステージの実行に関して較正された複数のインク分配レートに従って糸132の複数のセグメントを複数の色に染色する。糸132の複数の染色されたセグメントは、最大化較正カード254に対応する現場最大化較正カード124上に位置決めされる。
手順422では、それぞれに染色された複数の基質の測色値が染色機に関連する工場有効最大測色値とマッチするまで、染色機の現場最大化ステージの実行に関して判定された複数のインク分配レートを調整する。一実施形態では、それぞれ複数の染色された基質および現場最大化較正カードの複数の測色値を獲得する。複数の染色された基質の現場有効最大測色値は、現場最大化ステージの実行に関して判定された複数のインク分配レートを用いて複数の獲得された測色値を補間することによって判定される。図1Bを参照すると、モバイル・デバイス142の光学検出器144が、現場最大化較正カード124上に位置決めされた糸132の複数の染色されたセグメントの1つまたは複数の画像を取り込む。モバイル・デバイス142は、下で図5に関してより詳細に説明するように、糸132の複数の染色されたセグメントの測色値を検出する。モバイル・デバイス142は、複数の染色された基質132の現場有効最大測色値が染色機102に関連する工場有効最大測色値とマッチするまで、染色機102の調整パラメータを判定する。
手順424では、現場有効最大インク分配レートを、マッチした現場有効最大測色値に従って判定する。図1Bを参照すると、モバイル・デバイス142は、マッチした現場有効最大測色値に従って現場有効最大インク分配レートを判定する。
手順426では、現場線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートを、現場有効最大インク分配レートに基づいて判定する。図1Bを参照すると、モバイル・デバイス142は、現場有効最大インク分配レートをインターバルに分割することによって、現場線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートを判定する。
手順428では、色対応に対する現場線形インク分配レートを、現場線形化ステージの実行に関して較正された複数のインク分配レートと対応する測色値との間で計算する。図1Bを参照すると、現場プロセッサ140は、i)現場有効最大インク分配レートを判定し、ii)現場有効最大インク分配レートに基づいて現場線形化ステージの実行に関して較正された複数のインク分配レートを判定し、iii)色対応に対する現場線形インク分配レートを計算する。線形対応の図が、図3の線形の曲線300によって示されている。
手順430では、複数の基質を、現場線形化ステージの実行に関して判定された複数のインク分配レートに従って染色する。図1Bを参照すると、染色機102は、現場線形化ステージの実行に関して較正された複数のインク分配レートに従って糸132の複数のセグメントを染色する。
手順432では、複数の染色された線形化基質の複数の測色値を、線形化現場較正カードに関して獲得する。図1Bおよび図2Dを参照すると、現場線形化ステップの実行に関して判定された複数のインク分配レートに従って染色された糸132の複数のセグメントが、現場線形化較正カード126上に位置決めされる。モバイル・デバイス142は、現場線形化較正カード126上に位置決めされた糸132の複数の染色されたセグメントの画像を取り込む。モバイル・デバイス142は、下で図5に関してより詳細に説明するものなどで、画像を分析して、糸132のそれぞれの染色された複数のセグメントの測色値を検出する。図2Dは、異なるインク分配レートに対応するシアンの変化する強度に染色された複数の糸が配置された現場線形化較正カード126を示すが、上のステップが、染色機102のインク・セットのカラー・チャネルごとに繰り返されることを理解されたい。この場合に、工程は、マゼンタおよびイエローまたは使用されるすべての他のカラー・インクに関して繰り返される。さらに、現場線形化較正カード126は、カラー・チャネルごとに9つの染色された糸が配置されて示されているが、これは、例示であることのみを意図され、より少数またはより多数の染色されたサンプルを測定することができる。
手順434では、色対応に対する現場非線形インク分配レートを、複数の現場線形化測色値および現場線形化ステージの実行に関して判定された複数のインク分配レートに基づいて補間する。図1Bを参照すると、現場プロセッサ140は、複数の現場線形化測色値と現場線形化ステージの実行に関して判定された複数のインク分配レートとの間で非線形対応を補間する。非線形対応の図が、図3の非線形の曲線302によって示されている。
手順436では、色対応に対する現場線形インク分配レートを、色対応に対する現場非線形インク分配レートに写像する。図1Bを参照すると、現場プロセッサ140は、複数の現場線形化測色値および複数の現場線形化インク分配レートに基づいて色対応に対する現場非線形インク分配レートを補間し、色対応に対する線形インク分配レートを色対応に対する非線形インク分配レートに写像する。線形対応と非線形対応との間の写像の図が、線形の曲線300を非線形の曲線302に写像する図3の写像304によって示されている。この形で、現場プロセッサ140は、染色機102の現場較正を実行する。
ここで、開示される技法の実施形態に従って構成され、動作する、染色機を較正する方法の概略図である図4Cを参照する。
手順440では、染色機の複数のインク・チャネルのそれぞれについて、最大化ステージを実行して、染色機の有効最大染色値に対応する有効最大インク分配レートを判定する。最大化ステージを実行する方法のより詳細な説明を、下で図4Dを参照して与える。手順440は、工場較正フェーズおよび現場較正フェーズのそれぞれについて実行される。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、染色機102に対して工場最大化ステージを実行して、染色機の有効最大測色値に対応する工場有効最大インク分配レートを判定する。図1Bを参照すると、現場プロセッサ140が、染色機102に対して現場最大化ステージを実行して、染色機の有効最大測色値に対応する現場有効最大インク分配レートを判定する。
手順442では、線形化ステージを実行する。線形化ステージを実行する方法のより詳細な説明を、下で図4Eを参照して与える。手順442は、工場較正フェーズおよび現場較正フェーズのそれぞれについて実行される。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、染色機102に対して工場線形化ステージを実行する。図1Bを参照すると、現場プロセッサ140が、染色機102に対して工場線形化ステージを実行する。
ここで、開示される技法の別の位実施形態に従って構成され、動作する、上の手順440で説明した最大化ステージを実行する方法の概略図である図4Dを参照する。図4Dの方法は、工場較正フェーズおよび現場較正フェーズのいずれにおいても実行され得る。
手順444では、染色機の複数のインク・チャネルのそれぞれについて、基質を、最大化ステージの実行に関する複数のインク分配レートに従って染色する。図1Aを参照すると、糸112が、染色機102の工場最大化ステージの実行に関する複数のインク分配レートに従って染色される。図1Bを参照すると、糸132が、染色機102の現場最大化ステージの実行に関する複数のインク分配レートに従って染色される。
手順446では、手順442で染色された基質の色値を、最大化較正カードに関して獲得する。色値は、分光光度計によって獲得された測色値 いずれかに対応し、あるいはその代わりに、色値は、カメラを用いて獲得されたRGB値とすることができる。獲得された色値がRGB値である、すなわち、標準的なカメラによって入手されたRGB値である時には、RGB値に対応する測色値を、下で図5および図6に関して説明する方法を適用することによって入手することができる。これらの対応する測色値は、本明細書で図4A〜図4Eに関して説明する現場最大化ステージまたは現場線形化ステージのいずれに関しても色値として使用され得る。図1Aを参照すると、分光光度計108が、工場最大化較正カード104に関してステップ442に従って染色機102によって染色された糸112の測色値を獲得する。図1Bを参照すると、光学検出器144が、現場最大化較正カード124に関してステップ442に従って染色機102によって染色された糸132の色値を獲得する。
手順448では、染色された基質の色値が染色機の有効最大測色値とマッチするまで、最大化ステージの実行に関する複数のインク分配レートを調整する。いくつかの実施形態では、染色機の有効最大インク分配レートの判定は、複数の最大インク分配レートおよび複数のそれぞれ染色された基質の複数の最大色値を補間することを含む。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110は、工場有効最大インク分配レートが染色機102の事前にセットされた許容範囲とマッチするまで、染色機102に対する最大化ステージの実行に関するインク分配レートを調整する。工場有効最大インク分配レートに対応する測色値は、染色機102の有効最大測色値である。図1Bを参照すると、現場プロセッサ140は、糸132の色値が染色機102の有効最大測色値とマッチするまで、染色機102に対する現場最大化ステージの実行に関するインク分配レートを調整する。
ここで、開示される技法の別の実施形態に従って構成され、動作する、上の手順442で説明された線形化ステージを実行する方法の概略図である。図4Eを参照する。
手順450では、染色機の複数のインク・チャネルのそれぞれについて、有効最大インク分配レートを複数のインターバルに分割することによって、線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートを判定する。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、有効最大インク分配レートを複数のインターバルに分割することによって、染色機102に対する工場線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートを判定する。図1Bを参照すると、現場プロセッサ140が、有効最大インク分配レートを複数のインターバルに分割することによって、染色機102に対する工場線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートを判定する。
手順452では、複数のインク分配レートと複数の測定された測色値との間の線形対応を計算する。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、複数のインク分配レートと複数の測色値との間の線形対応を計算する。図1Bを参照すると、現場プロセッサ140が、複数のインク分配レートと複数の測色値との間の線形対応を計算する。線形対応の例示的な図が、図3の線形の曲線300によって提示されている。
手順454では、基質の第1のセットを、複数のインク分配レートに従って染色する。図1Aを参照すると、糸112が、手順450で計算された複数のインク分配レートに従って染色機102によって染色される。図1Bを参照すると、糸132が、手順450で計算された複数のインク分配レートに従って染色機102によって染色される。
手順456では、染色された基質の第1のセットの色値を獲得する。色値は、分光光度計によって獲得された測色値 いずれか に対応し、またはその代わりに、色値は、カメラを用いて獲得されたRGB値とすることができる。獲得された色値がRGB値である、すなわち、標準的なカメラによって入手されるRGB値である時には、RGB値に対応する測色値を、図5および図6に関して下で説明する方法を適用することによって入手することができる。これらの対応する測色値は、本明細書で図4A〜図4Eに関して説明した現場最大化ステージまたは現場線形化ステージのいずれに関しても色値として使用され得る。図1Aを参照すると、分光光度計108が、手順454に従って染色された糸112の測色値を獲得する。図1Bを参照すると、光学検出器144が、手順454に従って染色された糸132の色値を獲得する。
手順458では、非線形対応を、複数のインク分配レートと獲得された色値との間で構築する。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、ステップ450で判定された複数のインク分配レートとステップ456で獲得された測色値との間で非線形対応を構築する。図1Bを参照すると、現場プロセッサ140が、手順450で判定された複数のインク分配レートと手順456で獲得された色値との間で非線形対応を構築する。非線形対応の例示的な図が、図3の非線形の曲線302によって提示されている。
手順460では、線形対応を非線形対応に写像する。図1Aを参照すると、工場プロセッサ110が、手順452で計算された線形対応を手順458で構築された非線形対応に写像する。図1Aを参照すると、現場プロセッサ140が、手順452で計算された線形対応を手順458で構築された非線形対応に写像する。線形対応と非線形対応との間の写像の例示的な図が、線形の曲線300を非線形の曲線302に写像する図3の写像304によって提示されている。
一実施形態では、上記のステップの1つまたは複数が、モバイル・デバイス142と共に構成されたコンピュータ・プログラム製品、すなわち、ソフトウェア・アプリケーションとして実施される。ソフトウェア・アプリケーションの命令は、メモリ150内に記憶され、少なくとも1つのプロセッサ、すなわち、現場プロセッサ140、工場プロセッサ110、およびクラウド・プロセッサなどの追加のプロセッサによって実行され得る。ソフトウェア・アプリケーションを実行する際に、少なくとも1つのプロセッサは、染色機102の複数のインク・チャネルごとに以下のステップを実行する。
・染色機102の有効最大測色値に対応する有効最大インク分配レートを判定するために最大化ステージを実行し、
・染色機102の線形化ステージを実行する。
染色機の線形化ステージは、以下のステップを含む
・有効最大インク分配レートを複数のインターバルに分割することによって線形化ステージの実行に関する複数のインク分配レートを判定することと、
・前記有効最大測色値から、複数のインク分配レートと複数の測定された測色値との間の線形対応を計算することと、
・前記複数のインク分配レートに従って染色された基質の第1のセットの色値を入手することと、
・複数のインク分配レートと獲得された色値との間の非線形対応を補間することと、
・線形対応を非線形対応に写像すること。
ここで、開示される技法の別の実施形態に従って構成され、動作する、染色機の色検出システム500の概略図である図5を参照する。図5は、カード502、サンプル504、モバイル・デバイス506、ストレージ・デバイス508、サーバ510、ネットワーク536、および染色機512を含むシステム500を示す。一実施形態では、染色機512は、図1Aから図1Bの糸染色機102に対応する糸染色機である。モバイル・デバイス508は、少なくとも、カメラ522、処理ユニット520(図示せず)、およびトランシーバ528を備える。モバイル・デバイス506は、図1Bのモバイル・デバイス142に対応することができる。サーバ510は、少なくとも、処理ユニット530(図示せず)およびトランシーバ534を備える。カード502の上には、少なくとも、カラー・チャート514、基準516A、516B、および516C、カード識別子518、ならびにオプションで、複数のグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dとして示された少なくとも1つのグレイスケール・ストライプが印刷されている。サンプル504は、図1Aの糸112または図1Bの糸132の染色されたセグメントのいずれにも対応することができる。モバイル・デバイス506およびサーバ510の動作および構成要素を、図1Bのモバイル・デバイス142および図1Aの工場プロセッサ110によって表すことができる。
下で説明する技法は、カード502を図2Bのカード254、図2Dの256、または図2Fのカード262に置換することによって、上で説明した較正技法に関連して使用され得、図2Bのカード254、図2Dの256、または図2Fのカード262は、図1Aのカード104、106および図1Bのカード124、126に対応することができる。したがって、カラー・チャート514は、図2Bのカラースケール特徴254Bまたは図2Dのカラースケール特徴256Bのいずれにも対応することができ、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dは、図2Bのグレイスケール特徴254Aおよび図2Dのグレイスケール特徴256Aのいずれにも対応することができる。
モバイル・デバイス506およびサーバ510は、それぞれの処理ユニット520および530、メモリ526および532、ならびにトランシーバ528および534が設けられる。処理ユニット520は、図1Bの現場プロセッサ140に対応することができ、処理ユニット530は、図1Aの工場プロセッサ110に対応することができる。モバイル・デバイス506は、さらに、図1CのUI 148およびカメラ144に対応するユーザ・インターフェース524およびカメラ522が設けられる。モバイル・デバイス506およびサーバ510は、それぞれのトランシーバ528および534ならびにネットワーク536を介してお互いと通信するように動作可能である。モバイル・デバイス506およびサーバ510のそれぞれの処理ユニット520および530は、1つまたは複数のプログラム・コード命令と、画像および処理された画像などのデータとをメモリ526および532内に記憶するように動作可能である。
モバイル・デバイス506は、インターネットなどの公衆ネットワークならびにプライベート・ネットワーク、ローカル・ネットワーク、およびリモート・ネットワークの任意の組合せを含むことのできるネットワーク536を介してサーバ510に通信可能に結合される。サーバ510は、トランシーバ534を介してストレージ・デバイス508および染色機512と通信している。オプションで、サーバ510は、ネットワーク536を介して染色機512と通信する。モバイル・デバイス406は、カード502およびサンプル504の可視範囲内に位置決めされる。サンプル504は、図1Aの糸112または図1Bの糸132に関して上で説明したものなど、染色され巻き付けられた糸セグメントとすることができる。サンプル404は、カラー・チャート414ならびにグレイスケール・ストライプ440Cおよび440Dに近接して、カード402に隣接してまたはカード402上に配置される。
カメラ522は、そのようにカード502のカラー・チャート514と同一平面に位置決めされたサンプル504の画像を獲得する。開示される技法は、サンプル504の色の検出において、カメラ522による画像の獲得に関する特殊な照明要件を課さない。モバイル・デバイス506は、獲得された画像をモバイル・デバイス506のメモリ526内に記憶し、獲得された画像は、RGB色空間内のカラー画素値(RIMG,GIMG,BIMG)として定義される。処理ユニット420は、基準516A、516B、および516Cの画素表現を検出することによるなど、獲得された画像画素(RIMG,GIMG,BIMG)内でカラー・チャート514の画素表現(RCC,GCC,BCC)、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの画素表現(RGS,GGS,BGS)、ならびにサンプル504の画素表現(RS,GS,BS)を検出する。モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、カード502のそれぞれの特徴の上で検出された画素表現に1つまたは複数の前処理手順を適用する。
モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、獲得された画像画素(RIMG,GIMG,BIMG)からカラー・チャート514の画素表現(RCC,GCC,BCC)、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの画素表現(RGS,GGS,BGS)、およびサンプル504の画素表現(RS,GS,BS)をクロッピングする。
モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、カード502およびサンプル504に関するカメラ522の角度に起因するひずみを補正するためにアフィン変換を適用することによるなど など、カラー・チャート514、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540D、およびサンプル504のクロッピングされた画素表現を改正する。
別の実施形態では、カラー・チャート514の画素表現を補正するために、モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、カラー・チャート514の各色正方形C
1(i,j)の各画素表現を画定する箱を判定し、箱のサイズは、獲得された画像の解像度の関数である。色正方形C
1(i,j)ごとに、モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、隣接する色正方形C
1(i,j)の間の境界上に配置された画素を省略しながら、画定された箱内の画素の平均RGB値を判定する。モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、各色正方形C
1(i,j)の各それぞれの画素にこの平均RGB値を割り当てる。同様に、モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、サンプル504とカラー・チャート514との間に境界上に配置された画素を平均値から省略しながら、サンプル504の画素表現の平均画素値を判定する。モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、サンプル504の画素表現の画素にこの平均値を割り当てる。サンプル504の平均RGB値を計算している間に、モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、サンプル504の画素表現内に固有のシャドウに起因するひずみを査定することができる。シャドウに起因するひずみが、事前定義のしきい値以内である場合には、モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、モバイル・デバイス506のUI 520に、カラー・チャート514の改正されたクロッピングされた画素表現を表示する。そうではなく、シャドウに起因するひずみが事前定義のしきい値をまたぐ場合には、モバイル・デバイス106の処理ユニット520は、別の画像を獲得するようにモバイル・デバイス506のユーザに警告することができる。カラー・チャート514、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540D、およびサンプル504から生じる前処理された画素表現は、それぞれ
と表される。モバイル・デバイス506は、少なくとも、カラー・チャート514の改正された正しい画像画素
、サンプル504の改正された正しい画像画素
、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの改正された正しい画像画素
、およびカード識別子518を含む前処理された画像データをそれぞれのトランシーバ528および534を介してサーバ510に供給する。
別の実施態様では、前述の前処理手順のうちの1つまたは複数が、サーバ510によって実行される。たとえば、1つのそのような実施態様では、モバイル・デバイス506は、カメラ522によって獲得された生画像データをそれぞれのトランシーバ528および534を介してサーバ510に送信し、サーバ510は、上で説明したそれぞれの前処理手順を生画像データに適用する。
ストレージ・デバイス508は、カード識別子518に関連するカード502に対応するグラウンド・トゥルース(GT)基準データを記憶する。カード502の基準データは、カード502の用紙のタイプ、カード502を印刷するのに使用されたインクのタイプ、カード502の印刷バッチ番号、および類似物など、カラー・チャート514ならびにグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの印刷された色の視覚的知覚に影響する可能性がある要因に関する。GT基準データは、以下で比色「グラウンド・トゥルース」(GT)データと呼ばれる、分光光度計(図示せず)を使用して、制御された照明の下で前もって獲得され、CIELab、CIEXYZ、および類似物などのデバイス独立色空間内で記憶された比色データをさらに含む。一実施形態では、カード502のカラー・チャート514ならびにグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの比色グラウンド・トゥルース・データは、分光光度計によって獲得されたGT色空間座標内のカラー・チャート514の色正方形ごとの絶対比色色空間データ、すなわち、カラー・チャート514のGTデータの(LGT−CC,aGT−CC,bGT−CC)ならびにグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540DのGTデータの(LGT−GS,aGT−GS,bGT−GS)に対応する。ストレージ・デバイス408は、カラー・チャート514ならびにグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540DのGT RGB基準データ(RGT−GS,GGT−GS,BGT−GS)をさらに含む。カラー・チャート514ならびにグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540DのGT RGB基準データは、カード502の製造時に判定され得る。一実施形態では、カラー・チャート514ならびにグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540DのRGB値を、カード402に印刷することができ、その後に、獲得された画像内でサーバ510に供給することができる。
別の実施形態では、ストレージ・デバイス508は、絶対比色GTデータにブラッドフォード変換またはCIECAM02などの色順応変換を適用することによって判定され得るものなど、カード502のカラー・チャート514ならびにグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの色正方形ごとの相対比色GT座標、すなわち、
および
を記憶する。色順応変換を、上で図1A〜図1Dに関して説明した方法に従って適用することができる。同様に、ストレージ・デバイス508は、カード502のグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540DのGT RGB座標、すなわち、それぞれ
を記憶することができる。
サーバ410の処理ユニット430は、それぞれのトランシーバ534および528を介してモバイル・デバイス106から受信した前処理された画像データを分析し、カード識別子518の画素表現を識別する。サーバ510の処理ユニット530は、カード識別子518の画素表現を使用して、カード502の基準データに対応する検索照会を判定する。一実施形態では、サーバ510の処理ユニット530は、トランシーバ534を介して検索照会を用いてストレージ・デバイス508に照会し、カラー・チャート514の相対比色GT基準データ
、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの相対比色GT基準データ
、ならびにカラー・チャート514とグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540DとのGT RGB成分、すなわち、
を取り出す。
別の実施形態では、サーバ510の処理ユニット530は、トランシーバ534を介して検索照会を用いてストレージ・デバイス508に照会し、カラー・チャート514の絶対GT比色基準データ(L
GT−CC,a
GT−CC,b
GT−CC)と、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの絶対GT比色基準データ(L
GT−GS,a
GT−GS,b
GT−GS)と、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540DのGT RGB成分、すなわち(R
GT−GS,G
GT−GS,B
GT−GS)を取り出す。サーバ510の処理ユニット530は、ブラッドフォード変換またはCieCam02を適用することによるなど、取り出された絶対比色基準データからそれぞれの相対GT比色基準データを計算する。サーバ510の処理ユニット530は、2つのグレイスケール照明補正ステップを実行する。第1のグレイスケール照明補正ステップでは、処理ユニット530は、ストレージ・デバイス508から取り出されたGT RGB成分を使用して、モバイル・デバイス506から受信したグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの画素表現に第1のグレイスケール照明補正変換を適用し、処理ユニット530は、モバイル・デバイス506から受信したグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの画素表現の画素値、すなわち、グラウンド・トゥルース画素値(R
GT−GS,G
GT−GS,B
GT−GS)と共通の値を有する
の平均をとって、
を入手する。
第2のグレイスケール照明補正ステップでは、サーバ510の処理ユニット530は、カラー・チャート514およびサンプル504の画素表現を補正するのに第1の補正ステップの結果を使用し、サーバ510の処理ユニット530は、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dのストレージ・デバイス508から取り出されたGT RGB基準データ、すなわち(R
GT−GS,G
GT−GS,B
GT−GS)と、獲得された画像から判定されたグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dの処理された画素値、すなわち、
との間で、回帰分析またはスプライン補間
を適用することによるなど、曲線(f
r,f
g,f
b)をあてはめることによってグレイスケール変換を判定する。
サーバ510の処理ユニット530は、あてはめられた曲線(f
r,f
g,f
b)の逆数、すなわち、
として第2のグレイスケール変換を計算する。サーバ510の処理ユニット530は、獲得された画像から入手されたカラー・チャート514およびサンプル504の前処理された画素値に第2のグレイスケール変換を適用する。
サーバ510の処理ユニット530は、カラー・チャート514の入手された相対比色GT基準データ
を使用して、色変換を構築し、ここで、グレイスケール補正された画素値は、以下のようにサンプル404の色を検出するのに使用される。
サーバ510の処理ユニット530は、カラー・チャート514およびサンプル504のグレイスケール補正された画素値を、基準データとして同一の色空間に変換する。たとえば、サーバ510の処理ユニット530は、それぞれカラー・チャート514およびサンプル504のグレイスケール補正された画素値
および
を、それぞれの相対比色GT色空間座標
および
に変換する。
サーバ510の処理ユニット530は、カラー・チャート514のグレイスケール補正された比色空間画素値
とカラー・チャート514の相対比色GT基準画素値
との間で次のように最小二乗法を適用して、
カラー・チャート514のグレイスケール補正された色空間座標
とストレージ・デバイス408から取り出された相対比色GTグラウンド・トゥルース色空間座標
との間の3次元モデルを構築する。
ここで、(P
L,P
a,P
b)は、ベクトル変換
を記述する。
サーバ510の処理ユニット530は、デバイス独立GT色空間内でのサンプル504のグレイスケール補正された色を推定するために、サンプル504の画素値に変換を適用する。
サーバ510の処理ユニット530は、サンプル504の色座標をGT色空間から表示用のRGB色空間に変換し、これによって、サンプル504のRGB色を検出する。RGB値は、染色機512の色域内になるように判定される。オプションで、サーバ510の処理ユニット530は、染色機512による染色に適切な染色する基質の1つまたは複数の特性に従って写像を実行する。たとえば、染色する基質を糸とすることができ、染色機512を糸染色機とすることができる。
サーバ510の処理ユニット530は、サンプル504の検出されたRGB色をストレージ・デバイス508で記憶し、検出されたRGB色をトランシーバ528および534ならびにネットワーク536を介してモバイル・デバイス510に供給する。モバイル・デバイス510は、ユーザ・インターフェース524でサンプル504の検出されたRGB色を表示する。オプションで、サーバ510の処理ユニット530は、検出されたRGB色を、染色機512のCMY色空間、CMYK色空間、またはCMY(K)色空間などの減色色空間に変換する。それに加えてまたはその代わりに、処理ユニット530は、本明細書で説明する方法のいずれかと共にディープ・ラーニング法を適用して、変化する照明条件、方位条件、および雑音条件の下で獲得されたカード502のトレーニング・データを使用し、ある範囲の異なるタイプのカメラおよびモバイル・デバイスを使用してニューラル・ネットワークを構築することによるなど、カメラ522がサンプル504と共にカード502の画像を獲得する時の照明を推定することができる。
これから、開示される技法の実施形態に従って構成され、動作する、染色機の色を検出す方法の説明を続ける。ここで、染色機のサンプルの色を検出す方法の概略図である図6を参照する。
手順600では、染色機の色域にまたがるカラー・チャートおよび少なくとも1つのグレイスケール・ストライプが印刷されたカードに隣接してサンプルを位置決めする。一実施形態では、少なくとも1つのグレイスケール・ストライプは、カードの縁に位置決めされる。サンプルは、カラー・チャートおよび少なくとも1つのグレイスケール・ストライプと同一平面に配置されたカードの切欠部分に配置され得る。少なくとも1つのグレイスケール・ストライプは、カラー・チャートにフレームを付ける4つのグレイスケール・ストライプを含むことができる。一実施形態では、切欠部分は、カラー・チャートの3つの異なる正方形および2つの異なるグレイスケール・ストライプと境を接する。
手順602では、カードに隣接して位置決めされたサンプルの画像を獲得する。
手順604では、画像内のカラー・チャート、サンプル、および少なくとも1つのグレイスケール・ストライプの画素表現をクロッピングし、改正することによって、獲得された画像をRGB色空間内で処理する。一実施形態では、画像内のカラー・チャートの画素表現の補正は、前記カラー・チャートの画素表現の各色正方形を画定する箱を判定することと、箱ごとに、箱の内部の画素の平均RGB値を判定し、平均RGB値は、カラー・チャートの画素表現の2つの隣接する色正方形の間の境界に配置された画素のRBG値を省略することと、各色正方形の各それぞれの画素に平均RGB値を割り当てることとを含む。
図5のシステムを参照すると、染色機512の色域にまたがるカラー・チャート514とオプションでグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dとが印刷されたカード502が提供される。カード502は、さらに、切欠部分504が設けられる。織物、紙、および類似物の片などのサンプルが、カラー・チャート514と同一平面で切欠部分520に位置決めされ、サンプル504が、カラー・チャート514の少なくとも2つの色正方形C3(4,5)およびC3(5,4)と少なくとも2つのグレイスケール・ストライプ540Cおよび540Dに隣接するようになっている。一実施態様では、サンプル504は、カラー・チャート514の3つの色正方形C3(4,5)、C3(4,4)、およびC3(5,4)と少なくとも2つのグレイスケール・ストライプ540Cおよび540Dとに隣接する。モバイル・デバイス506に一体化されたカメラ522が、カード502およびサンプル504の光学範囲内に位置決めされる。カメラ522は、そのようにカード502のカラー・チャート514ならびにグレイスケール・ストライプ540Cおよび540Dと同一平面に位置決めされたサンプル504の画像を獲得する。一実施態様では、モバイル・デバイス506の処理ユニット520は、獲得された画像のホワイトバランスをとることと、獲得された画像のカラー・チャート514とグレイスケール・ストライプ540Cおよび540Dとの画素表現を改正することとによって、獲得された画像をRGB色空間内で処理する。モバイル・デバイス506は、それぞれのトランシーバ528および534を介してサーバ510に処理された画像を供給する。別の実施態様では、モバイル・デバイス506は、それぞれのトランシーバ528および534を介してサーバ510に獲得された生画像を供給し、サーバ510の処理ユニット530は、獲得された画像のホワイトバランスをとることと、獲得された画像のカラー・チャート514とグレイスケール・ストライプ540Cおよび540Dとの画素表現を改正することとによって、獲得された画像をRGB色空間内で処理する。
手順606では、カードのカラー・チャートに対応する比色基準データ、カードの少なくとも1つのグレイスケール・ストライプに対応するRGB座標を伴う比色基準データ、およびカードに対応するカード特性データを取り出す。
図5のシステムを参照すると、ストレージ・デバイス508は、カラー・チャート514に対応する比色基準データ、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dに対応するRGB座標を有する比色基準データ、およびカードに対応するカード特性データを記憶する。サーバ510の処理ユニット530は、処理された画像を分析して、処理された画像のカード識別子518を識別する。サーバ510の処理ユニット530は、カード識別子518を使用して、データベースに照会し、ストレージ・デバイス508から、トランシーバ534を介して、カラー・チャート514に対応する比色基準データ、グレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dに対応するRGB座標を有する比色データ、およびカード502に対応するカード特性データを取り出す。
手順608では、カードの少なくとも1つのグレイスケール・ストライプの比色基準データに対応するRGB座標を使用して、画像内のカラー・チャートおよびサンプルの画素表現に対してグレイスケール照明補正を実行する。一実施形態では、グレイスケール照明補正の実行は、少なくとも1つのグレイスケール・ストライプの画素表現に適用される第1のグレイスケール補正ステップを実行することと、カラー・チャートおよび前記サンプルの画素表現に適用される第2のグレイスケール補正ステップを実行することとを含む。
手順610では、取り出されたカード特性データ、比色基準データ、ならびにカラー・チャートおよびサンプルのグレイスケール照明補正された画素表現から、サンプルの比色座標のセットを推定する。
手順612では、デバイス独立色空間内のサンプルの色座標をRGB色空間に変換し、これによって、サンプルのRGB色座標を検出し、ここで、RGB色座標は、染色機の色域内にある。糸などの染色する基質の1つまたは複数の特性を、変換ステップまたは推定ステップのいずれかに適用することもできる。
手順614では、サンプルの検出されたRGB色空間座標を記憶する。RGB色空間座標での検出された色を、その後に表示することができる。さらに、RGB色空間座標での検出された色を、その後、CMY、CMYK、またはCMY(K)+などの減色色空間に変換し、それに応じて基質を染色するために供給することができる。
図5のシステムを参照すると、サーバ510の処理ユニット530は、カード502のグレイスケール・ストライプ540A、540B、540C、および540Dのうちの少なくとも1つのRGB色空間基準データを使用して、カラー・チャート514およびサンプル504の画素表現に対してグレイスケール照明補正を実行する。サーバ510の処理ユニット530は、カラー・チャート514およびサンプル504のグレイスケール照明補正された画素表現ならびにストレージ・デバイス508から取り出されたカラー・チャート514に対応する比色基準データから、比色色空間でのサンプル504の色座標のセットを推定する。サーバ510の処理ユニット530は、デバイス独立色空間から染色機512の色域内のRGB色空間にサンプル504の色座標を変換し、これによって、サンプル504のRGB色空間座標を検出し、ここで、RGB色空間座標は、染色機512の色域内にある。サーバ510の処理ユニット530は、検出されたRGB色空間座標をストレージ・デバイス508で記憶し、検出されたRGB色をそれぞれのトランシーバ528および534ならびにネットワーク536を介してモバイル・デバイス510に供給する。モバイル・デバイス510は、検出されたRGB色をユーザ・インターフェース524で表示する。処理ユニット530は、さらに、検出されたRGB色を減色色空間に変換し、検出された色を染色機512に供給する。
当業者は、開示された技法が、特に図示され上で説明されたものに限定されないことを了解するであろう。むしろ、開示される技法の範囲は、以下の特許請求の範囲のみによって定義される。