JP2020526504A - 置換キノリニルシクロヘキシルプロパンアミド化合物および改良されたその製造方法 - Google Patents

置換キノリニルシクロヘキシルプロパンアミド化合物および改良されたその製造方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、置換キノリニルシクロヘキシルプロパンアミド化合物の製造のための、改良された方法に関する。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、米国仮出願第62/527,821号(2017年6月30日出願)米国仮出願第62/527,835号(2017年6月30日出願)、米国仮出願第62/649,155号(2018年3月28日出願)の利益を主張し、その全体が引用によって本明細書に援用される。
本開示は、置換キノリニルシクロヘキシルプロパンアミド化合物の合成のための、改良された方法に関する。
インドールアミン 2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO;IDO1としても知られる)は、免疫調節において働く、IFN−γ標的遺伝子である。IDOは免疫調節において主要な役割を有し、その免疫抑制機能はいくつかの方法において表れる。IDOおよび癌には、病態生理学的な関連が存在する。免疫恒常性の破壊は、腫瘍の成長および進行に密接に関係し、腫瘍微小環境におけるIDOの産生は、腫瘍の成長および移転を補助すると考えられる。さらに、IDO活性の上昇は、様々な異なる腫瘍に関連する(Brandacher, G. et al., Clin. Cancer Res., 12(4):1144-1151 (Feb. 15, 2006))。癌に加えて、IDOは免疫抑制、慢性感染、および自己免疫性疾患または障害(例えば、リウマチ性関節炎)に関係している。
IDOを阻害し、癌の治療に有用である、置換キノリニルシクロヘキシルプロパンアミド医薬化合物は、これまでに記載されている。例えば、WO2016/073770を参照されたい。そのため、生産コストを減少させ、生産安全性を向上させた、そのような化合物の改良された製造方法が必要である。
本開示は、式II:
Figure 2020526504

[式中、RはC1−6アルキル、アリール、またはC1−6ハロアルキルである]
で示される化合物、またはその立体異性体を、C1−6アルコキシド塩およびマロン酸ジC1−6アルキルの混合物と、適切な有機溶媒中で、スルホネート部位を置換するのに十分な時間および温度で接触させて、式III:
Figure 2020526504

[式中、RはC1−6アルキル、アリール、またはC1−6ハロアルキルである]
で示される化合物、またはその立体異性体を製造すること、および
式IIIの化合物、またはその立体異性体を、適切な有機酸と、適切な水性溶媒中で、加水分解および脱炭酸に十分な時間および温度で接触させて、式Iの化合物、またはその立体異性体を製造することを含む、
式I:
Figure 2020526504

で示される化合物、またはその立体異性体の合成方法に関する。
式IIの化合物、およびその立体異性体などの中間体化合物の合成方法もまた記載される。
記載される方法に従って合成される置換キノリニルシクロヘキシルプロパンアミド化合物、並びに置換キノリニルシクロヘキシルプロパンアミド化合物もまた開示される。
本開示は、以下の用語集および結尾の実施例などの、以下の記載を参照することによってさらに完全に理解されうる。明確性ために、別の局面の文脈において本明細書に記載される、本開示の組成物および方法のいくつかの特徴はまた、組み合わせて単一の局面で提供されうることが理解されるはずである。反対に、簡潔性のために、単一の局面の文脈において記載される、本開示の組成物および方法の様々な特徴はまた、別々にまたは任意のサブコンビネーションで提供されうる。
本明細書で用いられる「アルキル」は、分岐鎖および直鎖の両方の、特定の数の炭素原子を有する飽和脂肪族炭化水素基を含む。例えば、「C−Cアルキル」または「C1−6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有するアルキルを表す。アルキル基の例としては、限定されないが、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n−プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル)、およびペンチル(例えば、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)が挙げられる。
炭素原子の範囲、例えば、C1−6が本明細書において用いられている場合、全ての範囲、並びに個々の数の炭素原子が包含される。例えば、「C1−3」は、C1−3、C1−2、C2−3、C、C、およびCを含む。
本明細書で用いられる「ハロアルキル」は、分岐鎖および直鎖の両方の、1以上のハロゲンで置換された、特定の数の炭素原子を有する、飽和脂肪族炭化水素基を含む。ハロアルキルの例としては、限定はされないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、およびヘプタクロロプロピルが挙げられる。ハロアルキルの例としてはまた、分岐鎖および直鎖の両方の、1つ以上のフッ素原子で置換された、特定の数の炭素原子を有する、飽和脂肪族炭化水素基を含むことが意図される、「フルオロアルキル」が挙げられる。
用語「シクロアルキル」は、環状アルキル基をいう。C3−6シクロアルキルは、C、C、C、およびCシクロアルキル基を含むことが意図される。シクロアルキル基の例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびノルボロニルが挙げられる。1−メチルシクロプロピルおよび2−メチルシクロプロピルなどの分岐鎖シクロアルキル基は、「シクロアルキル」の定義に含まれる。用語「シクロアルケニル」は、環状アルケニル基をいう。C4−6シクロアルケニルは、C、C、およびCシクロアルケニル基を含むことが意図される。シクロアルケニル基の例としては、限定はされないが、シクロブテニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルが挙げられる。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、O、N、およびSから成る群から選択される、少なくとも1つのヘテロ原子を含む、任意の5〜10員の単環式または二環式飽和環構造をいう。ヘテロシクロアルキル基は、安定な構造を生じるように、環の任意のヘテロ原子または炭素原子において結合しうる。適切なヘテロシクロアルキル基の例としては、限定はされないが、アゼパニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ジオキソラニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、オキサゼパニル、オキシラニル、オキセタニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニルなどが挙げられる。
本明細書で用いられる「アルコキシ」は、−O−アルキル基をいう。
本明細書で用いられる「アリール」は、限定はされないが、フェニル、ビフェニル、インダニル、1−ナフチル、2−ナフチル、およびテトラヒドロナフチルなどの芳香環系をいう。
本明細書で用いられる「ヘテロアリール」は、N、O、およびSから選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、アリール単環式または二環式環をいい、ここで、窒素および硫黄原子は適宜、酸化され、窒素原子は適宜、4級化される。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子を介して、または炭素原子を介して、分子の残りの部位に結合しうる。ヘテロアリール基の限定されない例としては、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ベンゾトリアジニル、プリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、イソベンゾフリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾトリアジニル、チエノピリジニル、チエノピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、イミダゾピリジン、ベンゾチアゾリル(benzothiaxolyl)、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、キノリル、イソキノリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、プテリジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、チアゾリル、フリル、チエニルなどが挙げられる。
本明細書で用いられる「ハロ」または「ハロゲン」としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードが挙げられる。
本明細書で用いられる「薬学的に許容可能な塩」は、親化合物の酸または塩基性塩を製造することによって修飾される、本開示の誘導体をいう。薬学的に許容可能な塩の例としては、限定はされないが、アミンなどの塩基性基の無機または有機酸塩;およびカルボン酸などの酸性基のアルカリまたは有機塩が挙げられる。薬学的に許容可能な塩としては、例えば、非毒性の無機または有機酸から形成される、親化合物の従来の非毒性塩、または4級アンモニウム塩が挙げられる。例えば、そのような従来の非毒性塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、および硝酸などの無機酸に由来するもの;並びに、酢酸、アスパラギン酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸(例えば、L−リンゴ酸)、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸(例えば、エタン−1,2−ジスルホン酸)、シュウ酸、イセチオン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、グルコン酸、馬尿酸、グルタル酸、炭酸、イソ酪酸、マロン酸、スベリン酸、マンデル酸、フタル酸、ショウノウスルホン酸などの有機酸に由来する塩が挙げられる。
本発明の化合物はまた、化合物を構成する1つ以上の原子において、1、2、3個以上の原子の同位体の非天然な割合を含みうる。同位体の非天然な割合は、自然界に存在する分量から、該当する原子の100%を構成する割合の範囲として定義されうる。例えば、化合物は、放射性同位体、例えば、トリチウム(H)、ヨウ素−125(125I)、フッ素−18(18F)、および/または炭素−14(14C)、または非放射性同位体、例えば、重水素(H)、炭素−13(13C)、および/または窒素−15(15N)を含みうる。そのような同位体のバリエーションは、本出願の他の場所で記載されるものにさらなる有用性を提供することができる。例えば、本発明の化合物の同位体のバリエーションには、限定されないが、診断および/またはイメージング剤、または細胞毒性/放射能毒性治療剤などとしてのさらなる有用性が存在しうる。さらに、本発明の化合物の同位体のバリエーションは、治療における安全性、忍容性、または有効性の向上に寄与しうる、変化した薬物動態および薬力学的特性を有しうる。本発明の化合物の全ての同位体バリエーションは、放射性であるかどうかに関わらず、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
本開示の化合物の共結晶体、例えば、化合物1を含む共結晶体はまた、本開示の範囲内に含まれる。共結晶体形成剤の例としては、アミノ酸が挙げられ、例えば、プロリン、グリシン、アラニン、ヒスチジン、アルギニン、リシンなどによって調製される共結晶体である。他の共結晶体形成剤の例としては、糖、例えば、グルコースおよびフルクトースなどの単糖が挙げられる。他の共結晶体形成剤としては、例えば、マンニトールおよびソルビトールなどの糖アルコールが挙げられる。アミドは、他の適切な共結晶体形成剤であり、例えば、尿素、ニコチンアミド、およびイソニコチンアミドが挙げられる。アミンはまた、適切な共結晶体形成剤であり、例えば、イミダゾールおよびN−メグルミンが挙げられる。
本発明の薬学的に許容可能な塩および共結晶体は、従来の化学的方法によって、塩基性または酸性基を含む親化合物から合成することができる。一般に、そのような塩および共結晶は、これらの化合物の遊離酸または塩基の形態を、化学量論量の適切な塩基または酸または共結晶体形成剤と、水、または有機溶媒中で、または2つの混合物中で;一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルなどの非水性溶媒が好ましい、反応させることによって調製することができる。例えば、Allen, Jr., L.V., ed., Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd Edition, Pharmaceutical Press, London, UK (2012)を参照されたい。この開示は、引用によって本明細書に援用される。
以下の頭字語および略語が本開示において用いられる:
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
PEPPSI(登録商標)−IPr=[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン](3−クロロピリジル)パラジウム(II) ジクロライド
Ms=メシル(−S(O)−O−CH
MsCl=メシルクロライド(Cl−S(O)−O−CH
DME=ジメトキシエタン
dr=ジアステレオマー比
PivCl=ピバロイルクロライド(トリメチルアセチル クロライド)
AcOH=酢酸
NaHMDS=ヘキサメチルジシラザン ナトリウム塩(ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド)
T3P(登録商標)=プロピルホスホン無水物(2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスホリナン−2,4,6−トリオキシド溶液)
DMAC=ジメチルアセトアミド
MeCN=アセトニトリル(ACN)
NMP=N−メチル−2−ピロリドン
Pyr=ピリジン
TCFH=N,N,N’,N’−テトラメチルクロロホルムアミジニウム ヘキサフルオロホスフェート
N−Me−Imid=N−メチルイミダゾール
KF=カール・フィッシャー滴定分析、サンプル中の水の分量を決定するための滴定方法。
本開示は、式I:
Figure 2020526504
で示される化合物、並びにその立体異性体、並びにその塩の製造のための、改良された方法に関する。式Iの好ましい立体異性体としては、
Figure 2020526504

が挙げられる。
式Iの化合物は、単一の立体異性体、例えば、I−AまたはI−Bとして製造することができる。あるいは、式Iの化合物は、I−AおよびI−Bの混合物として製造することができる。これらの実施態様において、立体異性体の混合物、すなわち、I−AおよびI−Bの混合物を用いることによって、混合物は99重量%のI−Aを含むことができる。あるいは、混合物は、約95重量%、90重量%、85重量%、80重量%、75重量%、70重量%、65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、または約5重量%のI−Aを含むことができる。
また、本明細書に記載される方法を用いて、式I−Aの化合物、並びにその立体異性体、並びにその塩:
Figure 2020526504

[式中、R10およびR11は独立して、水素、ハロゲン、C1−4ハロアルキル、C3−6シクロアルキル、C3−6ヘテロシクロアルキル、フェニル、ヘテロアリール、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、CN、−SONH、NHSOCH、NHSOCF、OCF、SOCH、SOCF、またはCONHである]
を製造することができることが当業者に容易に理解されるであろう。
式Iの化合物(またはその立体異性体もしくは塩)は、スキーム1:
Figure 2020526504

に従って製造することができる。
本開示に従って、式II:
Figure 2020526504

[式中、RはC1−6アルキル、アリール、またはC1−6ハロアルキルである]
で表される化合物、またはその立体異性体を、C1−6アルコキシド塩およびマロン酸ジC1−6アルキルの混合物と、適切な有機溶媒中で、スルホン酸部位を置換するのに十分な時間および温度で接触させて、式III:
Figure 2020526504

で表される化合物、またはその立体異性体を製造することによって、式Iの化合物、またはその立体異性体、またはその塩が製造される。
式IIの化合物は、単一の立体異性体、または立体異性体の混合物でありうる。例えば、式IIの化合物は、
Figure 2020526504

である単一の異性体として提供されうる。
あるいは、式IIの化合物は、II−AおよびII−Bの混合物として提供されうる。いくつかの実施態様において、立体異性体の混合物、すなわち、II−AおよびII−Bの混合物を用いることによって、混合物は99重量%のII−Bを含みうる。あるいは、混合物は約95重量%、90重量%、85重量%、80重量%、75重量%、70重量%、65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、または約5重量%のII−Bを含みうる。
式IIIの化合物は、単一の異性体または立体異性体の混合物として製造されうる。例えば、式IIIの化合物は、
Figure 2020526504

である単一の異性体として製造されうる。
あるいは、式IIIの化合物は、III−AおよびIII−Bの混合物として提供されうる。これらの実施態様において、立体異性体の混合物、すなわち、III−AおよびIII−Bの混合物を用いることによって、混合物は99重量%のIII−Aを含みうる。あるいは、混合物は約95重量%、90重量%、85重量%、80重量%、75重量%、70重量%、65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、または約5重量%のIII−Aを含みうる。
本開示に従って、RはC1−6アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、またはヘキシルでありうる。好ましい局面において、Rはメチルである。
別の局面において、Rはアリールである。いくつかの実施態様において、Rはフェニルである。別の実施態様において、Rは置換フェニル、例えば、ハロ(例えばFまたはCl)で置換されたフェニル、C1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル)、またはC1−6ハロアルキル(例えば、−CF、−CHF、−CHF、または−CHCF)である。
別の局面において、RはC1−6ハロアルキル、例えば、−CF、−CHF、−CHF、または−CHCFである。
式IIの化合物から式IIIの化合物への変換には、C1−6アルコキシド塩を用いる。好ましいC1−6アルコキシド塩は、ナトリウム アミラート(NaOC(CHCHCH)である。他の適切なC1−6アルコキシド塩としては、カリウム アミラート、NaOBu、およびKOBuが挙げられる。他のC1−6アルコキシド塩としては、リチウム アミラートおよびLiOBuが挙げられる。
式IIの化合物から式IIIの化合物への変換には、C1−6アルコキシド塩とマロン酸ジC1−6アルキルとの混合物が用いられる。本開示に従って、マロネートのC1−6アルキル部位は独立して選択される。例えば、いくつかの局面において、マロン酸ジC1−6アルキルのC1−6アルキル部位は同じであり、例えば、ジ−tert−ブチル−マロネート、ジ−メチル−マロネート、ジ−エチル−マロネート、ジ−イソプロピル−マロネートである。別の局面において、マロン酸ジC1−6アルキルのC1−6アルキル部位は異なっており、例えば、CHOC(O)CHC(O)OBuである。
好ましい実施態様において、マロン酸ジC1−6アルキルに対するC1−6アルコキシド塩のモル比は、約1:1である。他の実施態様において、マロン酸ジC1−6アルキルに対するC1−6アルコキシド塩のモル比は、約0.5:1から約1.5:1、例えば、約0.5:1、0.6:1、0.7:1、0.8:1、0.9:1、1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、または約1.5:1である。マロン酸ジC1−6アルキルに対するC1−6アルコキシド塩のモル比の例としては、約0.8:1から1.2:1、または約0.8:1から1.1:1である。
好ましい実施態様において、式IIの化合物に対して、当量または過剰量のC1−6アルコキシド塩およびマロン酸ジC1−6アルキルが用いられる。例えば、例示的な実施態様において、式IIの化合物に対するC1−6アルコキシド塩およびマロン酸ジC1−6アルキルのモル比は、約1.5:1である。他の実施態様において、式IIの化合物に対するC1−6アルコキシド塩およびマロン酸ジC1−6アルキルのモル比は、約1:1から約3:1、例えば、約1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、1.9:1、2:1、2.1:1、2.2:1、2.3:1、2.4:1、2.5:1、2.6:1、2.7:1、2.8:1、2.9:1、または約3:1である。
式IIの化合物から式IIIの化合物への変換は、適切な有機溶媒中で行われる。有機溶媒の混合物もまた用いられうる。変換に適切な有機溶媒としては、例えば、トルエンおよびアニソールなどの芳香族炭化水素が挙げられ、特にトルエンが好ましい。他の適切な有機溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、およびジオキサンなどのエーテル性溶媒が挙げられる。変換はまた、極性溶媒、例えば、t−アミルアルコール、またはN−メチル−2−ピロリドン中で行われうる。
式IIの化合物を式IIIの化合物に変換するのは、式IIの化合物のスルホン酸部位を置換して式IIIの化合物を製造するのに十分な温度において行われる。本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、当業者は適切な温度を容易に理解することができる。好ましくは、反応温度は環境温度より高い、すなわち25℃より高い、好ましくは約35℃以上である。例えば、式IIIの化合物の変換に適切な温度は、反応溶媒の還流温度以下である温度である。別の局面において、式IIIの化合物への変換に適切な温度は、反応溶媒の還流温度以下の温度である。別の局面において、約80℃以上の温度が好ましい。本明細書で用いられる温度は、反応混合物の内部温度をいう。
当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、式IIの化合物を式IIIの化合物に変換するのに適切な時間を容易に理解することができる。例えば、変換はHPLCによって決定して、変換が実質的に完了するまで行われうる。いくつかの局面において、式IIIの化合物への実質的な変換のための時間は、約24時間である。別の局面において、実質的な変換のための時間は24時間未満、例えば、約20、18、16、14、12、10、または約8時間である。さらに別の局面において、実質的な変換のための時間は8時間未満である。好ましい実施態様において、実質的な変換のための時間は約12時間である。
本明細書に記載される方法によって、式IIIの化合物、またはその立体異性体が製造される。式IIIの化合物のC1−6アルキル基は、同じもの、または異なるものでありうる。好ましい式IIIの化合物は、C1−6アルキルがそれぞれt−ブチルであるものである。別の局面において、1つのC1−6アルキルがt−ブチルであり、他が−C(CHCHCHである。
本開示の好ましい実施態様において、式IIIの化合物は単離されておらず、さらなる変換反応のために単離または精製を行うことなく用いられる。あるいは、式IIIの化合物は、当技術分野において既知の方法を用いて単離され、および適宜精製されうる。
本開示に従って、式IIIの化合物、またはその立体異性体は、式IIIの化合物を適切な有機酸と、適切な水性有機溶媒中で、加水分解および脱炭酸によって式Iの化合物またはその立体異性体を生じるのに十分な時間および温度で接触させることによって、式Iの化合物またはその立体異性体に変換することができる。
式IIIの化合物を式Iの化合物に変換させるのに適切な有機酸としては、例えば、スルホン酸、特に好ましくはメタンスルホン酸が挙げられる。トリフルオロ酢酸もまた適切な酸である。好ましくは、酸は0以下のpKaを有する。別の実施態様において、式IIIの化合物は、式IIIの化合物をHSOなどの無機酸と接触させることによって、式Iの化合物に変換される。
このましい実施態様において、式IIIの化合物に対して過剰量の有機酸が用いられる。例えば、式IIIの化合物に対する有機酸のモル比は、約2:1から約20:1、または約8:1から約10:1、例えば、約2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、または約20:1である。
式IIIの化合物を式Iの化合物に変換するための溶媒は水性有機溶媒である、すなわち、溶媒は、溶媒の重量の少なくとも0.05重量%の水を含む。好ましくは、水性溶媒は約1重量%の水を含む。水に加えて、水性溶媒は単一の有機溶媒、または有機溶媒の混合物、好ましくは有機溶媒の混合物を含む。いくつかの局面において、溶媒は芳香族炭化水素(例えば、トルエン、アニソール)、エーテル性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン)、または極性溶媒(例えば、t−アミルアルコール、N−メチル−2−ピロリドン、スルホラン)、またはそれらの混合物である。いくつかの局面において、水性溶媒は水、スルホラン、および他の有機溶媒、好ましくはトルエンの混合物である。
式IIIの化合物から式Iの化合物への変換は、式IIIの化合物を加水分解および脱炭酸して、式Iの化合物を生じるのに十分な温度で行われる。当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて、適切な温度を容易に理解することができる。好ましい温度は25℃より上である。いくつかの局面において、単一の温度が、加水分解並びに脱炭酸の両方に有効でありうる。別の局面において、加水分解はある温度で行われ、脱炭酸は別の温度で行われる。加水分解および脱炭酸に異なる温度を用いる実施態様において、加水分解はより低い温度(例えば、約30℃および約80℃の間、好ましくは約40℃および約60℃の間)で行うことができ、脱炭酸はより高い温度(例えば、約90℃および約115℃の間、好ましくは約100℃および約110℃の間、特に好ましくは約115℃)で行うことができる。本明細書で用いられる温度は、反応混合物の内部温度をいう。
当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、式IIIの化合物を式Iの化合物に変換するのに適切な時間を理解することができる。例えば、変換はHPLCにより決定して、変換が実質的に完了するまで行われうる。いくつかの局面において、式Iへの実質的な変換のための時間は約30時間である。別の局面において、実質的な変換のための時間は約24時間以下、例えば、約24、22、20、18、16、14、12、10、または約8時間である。さらに別の局面において、実質的な変換のための時間は8時間未満である。好ましい実施態様において、実質的な変換のための時間は約15時間である。加水分解がある温度で行われ、脱炭酸が別の温度で行われる局面において、加水分解は約12時間未満で行われうる。例えば、加水分解は約12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または約1時間にわたって行われうる。これらの実施態様において、脱炭酸は約24時間以下で行われうる。例えば、脱炭酸は約24、22、20、18、16、14、12、10、または約8時間にわたって行われうる。
記載される方法に従って合成される式Iの化合物は、当業者に既知の方法を用いて、単離および適宜精製をすることができる。別の実施態様において、式Iの化合物は単離または精製を行わず、さらに反応に用いることができる。
あるいは、式Iの化合物、またはその立体異性体は、式IIの化合物、またはその立体異性体から、スキーム2:
Figure 2020526504

に従って合成することができる。
式Iの化合物およびその立体異性体の開示されている製造方法に加えて、本開示はまた、中間体化合物、例えば、式IIの化合物およびその立体異性体の製造方法に関する。スキーム3は、式IIの化合物、およびその立体異性体の製造方法をまとめる。
Figure 2020526504

式IIの化合物は、式IV:
Figure 2020526504

の化合物をルイス酸およびハイドライド源と、適切なアルコール性有機溶媒中で、カルボニルを還元し、式V:
Figure 2020526504

の化合物、またはその立体異性体を製造するのに十分な時間および温度で接触させることによって、製造することができる。
式Vの化合物は単一の立体異性体、または立体異性体の混合物でありうる。例えば、式Vの化合物は、
Figure 2020526504

である単一の異性体として提供されうる。
あるいは、式Vの化合物は、V−AおよびV−Bの混合物として提供されうる。これらの実施態様において、立体異性体の混合物、すなわち、V−AおよびV−Bの混合物を用いて、混合物は99重量%のV−Bを含みうる。あるいは、混合物は約95重量%、90重量%、85重量%、80重量%、75重量%、70重量%、65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、または約5重量%のV−Bを含みうる。
いくつかの実施態様において、式IVの化合物は、式IVの化合物の塩として提供される。適切な塩としては、任意の塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸(monohydrogencarbonic acid)、リン酸、一水素リン酸(monohydrogenphosphoric acid)、二水素リン酸(dihydrogenphosphoric)、硫酸、一水素硫酸(monohydrogensulfuric acid)、ヨウ化水素酸、亜リン酸、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、ショウノウスルホン酸、またはメタンスルホン酸塩が挙げられる。
式IVの化合物が塩形態で提供される局面において、塩形態は、適切な塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)で処理して、式IVの「遊離塩基」化合物にすることができる。過剰量の塩基は、遊離塩基変換に用いられる。式IVの遊離化合物は、当業者に既知の技術を用いて、次の反応に用いる前に単離、および適宜精製することができる。あるいは、式IVの遊離化合物は、単離せずに次の反応に用いることができる。
式IVの化合物から式Vの化合物への変換に用いられるルイス酸としては、例えば、カルシウムハライド(例えば、CaCl)、リチウムハライド(例えば、LiBr、LiCl)、マグネシウムハライド(例えば、MgBr)、亜鉛ハライド(例えば、ZnCl、ZnBr)、およびセリウムハライド(例えば、CeBr、CeCl)が挙げられる。好ましいルイス酸はセリウムハライドであり、CeCl(例えば、CeCl七水和物)が特に好ましい。
式IVの化合物から式Vの化合物への変換に用いられるハイドライド源(H)は既知であり、例えば、NaBH、LiAlH、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、およびNaCNBHが挙げられる。NaBHが特に好ましい。別のハイドライド源はNaHである。
好ましい実施態様において、式IVの化合物に対するルイス酸のモル比は、約0.05:1から約0.5:1、または約0.1:1から約0.3:1である。例えば、式IVの化合物に対するルイス酸のモル比は、約0.05:1、0.1:1、0.15:1、0.2:1、0.25:1、0.3:1、0.35:1、0.4:1、0.45:1、または約0.5:1である。
好ましい実施態様において、式IVの化合物に対するハライドのモル比は、約0.5:1から約5:1または約0.8:1から約2:1である。例えば、式IVの化合物に対するハライドのモル比は、約0.5:1、0.6:1、0.7:1、0.8:1、0.9:1、1:1、1.5:1、2:1、2.5:1、3:1、3.5:1、4:1、4.5:1、または約5:1である。
好ましい実施態様において、ハイドライドに対するルイス酸のモル比は、約0.01:1から約0.5:1または0.05:1から約0.375:1である。例えば、ハイドライドに対するルイス酸のモル比は、約0.01:1、0.02:1、0.03:1、0.04:1、0.05:1、0.06:1、0.07:1、0.08:1、0.09:1、0.1:1、0.125:1、0.15:1、0.175:1、0.2:1、0.225:1、0.25:1、0.275:1、0.3:1、0.325:1、0.35:1、0.375:1、0.4:1、0.425:1、0.45:1、0.475:1、または約0.5:1である。
好ましい実施態様において、ルイス酸および式IVの化合物は、ハイドライド源を反応混合物に加える前に組み合わせられる。
式IVの化合物を式Vの化合物に変換するために用いられる溶媒は、アルコール性溶媒、またはアルコール性溶媒の混合物である。適切なアルコール性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびそれらの混合物が挙げられる。式IVの化合物を式Vの化合物に変換するために用いられるアルコール性溶媒はまた、好ましくは溶媒の総重量に基づき10重量%未満の分量で、非アルコール性有機溶媒を含みうる。アルコール性溶媒に存在しうる適切な有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフラン、メチル tert−ブチルエーテル、イソプロピルアセテート、アセトニトリル、ジメトキシエタン、およびその混合物が挙げられる。好ましい実施態様において、アルコール性溶媒は無水である、すなわち、2%以下、好ましくは1%以下、好ましくは0.05%以下のKFを有する。
式IVの化合物の式Vの化合物への変換は、式IVの化合物のカルボニルを還元して、式Vの化合物を生じるのに十分な温度で行われる。当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、適切な温度を容易に理解することができる。好ましい温度は25℃以下のものである。ある局面において、温度は約20℃未満であり、さらに好ましくは約10℃未満である。いくつかの局面において、温度は約0℃である。好ましい局面において、温度は約−5℃および約5℃の間である。本明細書で用いられる温度は、反応混合物の内部温度をいう。
当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、式IVの化合物を式Vの化合物に変換するために適切な時間を容易に理解することができる。例えば、HPLCで決定して変換が実質的に完了するまで、変換が行われうる。例えば、いくつかの局面において、時間は約12時間以下である。例えば、時間は約12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または約1時間である。好ましくは、時間は約2時間以下である。
式Vの化合物またはその立体異性体は、単離または精製を行わずに、さらなる変換に用いられうる。別の局面において、式Vの化合物またはその立体異性体は、さらなる変換に用いられる前に、当業者に既知の方法を用いて、単離および適宜精製されうる。
本開示に従って、式Vの化合物またはその立体異性体を、X−SOと、アルキルアミン塩基の存在下、適切な無水有機溶媒中で、Xを置換して式IIの化合物またはその立体異性体を製造するのに十分な時間および温度で接触させることによって、式Vの化合物またはその立体異性体は、式IIの化合物またはその立体異性体に変換することができる。
本開示に従って、X−SOにおいてXはハロ、好ましくはClまたはBrである。Rは前記で定義される通りである。好ましいX−SO試薬としては、メタンスルホニルクロライドが挙げられる。
本開示に従ってまた、式Vの化合物またはその立体異性体を、RSO−O−SOと、アルキルアミン塩基の存在下、適切な無水有機溶媒中で、−O−SOを置換して式IIの化合物またはその立体異性体を製造するのに十分な時間および温度で接触させることによって、式Vの化合物またはその立体異性体は、式IIの化合物またはその立体異性体に変換される。好ましいRSO−O−SO試薬は、メタンスルホン酸無水物である。
式Vの化合物を式IIの化合物に変換する際に用いるための適切なアルキルアミン塩基としては、例えば、トリメチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどが挙げられる。アルキルアミン塩基の混合物もまた用いられうる。
式Vの化合物を式IIの化合物に変換する際に用いるための適切な無水有機溶媒は、2%未満のKFを含みうる。好ましくは、無水有機溶媒のKFは1%未満であり、好ましくは0.5%未満、さらに好ましくは0.05%未満であるであろう。無水有機溶媒は、単一の溶媒または溶媒の混合物でありうる。適切な無水有機溶媒としては、ジクロロメタンなどのハロゲン化溶媒が挙げられる。他の適切な無機有機溶媒としては、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、アニソール)、アセトニトリル、およびイソプロピルアセテートが挙げられる。ジクロロメタンが特に好ましい無水有機溶媒である。
式Vの化合物の式IIの化合物への変換は、X−SO試薬のX部位(またはRSO−O−SO試薬の−O−SO部位)を置換して、式IIの化合物を製造するのに十分な温度で行われる。当業者は、本明細書に開示される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、適切な温度を容易に理解することができるであろう。好ましい温度は25℃未満のものである。いくつかの局面において、温度は約20℃未満であり、さらに好ましくは約10℃未満である。いくつかの局面において、温度は約0℃以下である。好ましい局面において、温度は約−10および約−5℃の間である。本明細書で用いられる温度は、反応混合物の内部温度をいう。
当業者は、本明細書に開示される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、式Vの化合物を式IIの化合物に変換するのに適切な時間を容易にに理解することができるであろう。例えば、HPLCで決定して、変換が実質的に完了するまで、変換が行われうる。例えば、いくつかの局面において、時間は約8時間以下である。例えば、時間は約8、7、6、5、4、3、2、または約1時間でありうる。好ましくは、時間は約2時間未満であり、さらに好ましくは約1時間である。
式IIの化合物は、単一の異性体、すなわち式II−AまたはII−Bの化合物として製造されうる。あるいは、式IIの化合物は、II−AおよびII−Bの混合物として製造されうる。立体異性体の混合物、すなわちII−AおよびII−Bの混合物を製造する実施態様において、混合物は99重量%のII−Bを含みうる。あるいは、混合物は約95重量%、90重量%、85重量%、80重量%、75重量%、70重量%、65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、または約5重量%のII−Bを含みうる。
式IIの化合物またはその立体異性体は、単離せずにさらに変換に用いられうる。別の局面において、式IIの化合物またはその立体異性体は、さらなる変換に用いる前に、当技術分野において既知の方法を用いて、単離および適宜精製が行われうる。
あるいは、式IIの化合物は、スキーム4:
Figure 2020526504

に従って、式IVの化合物から製造することができる。
本開示はまた、式IVの中間体化合物を製造する方法に関する。式IVの化合物を製造する方法は、スキーム5および6に示す。
Figure 2020526504

Figure 2020526504
これらの方法に従って、式VI−Aまたは式VI−B:
Figure 2020526504

[式中、nは1または2である]
の化合物を、式VII:
Figure 2020526504

[式中、Yはハロである]
の化合物と、適切なC1−6アルキルシリルアミン塩基の存在下、適切な有機溶媒中で、Yを置換して式VIII−AまたはVIII−B:
Figure 2020526504

の化合物を製造するのに十分な時間および温度で接触させることによって、式IVの化合物を製造することができる。
当業者は、式VIIの化合物を、式VII−A:
Figure 2020526504

[式中、Y、R10、およびR11は前記で定義された通りである]
の化合物で置換することによって、式I−Cの化合物および立体異性体を製造することができることを容易に理解することができる。
式VII−Aの化合物は、当技術分野において既知であるか、あるいは当業者に既知の方法を用いて製造することができる。例えば、WO2016/073770を参照されたい。好ましい局面において、YはClである。
式VI−AおよびVI−Bの化合物は既知であるか、および/または当業者に既知の方法を用いて製造することができる。本開示に従って、VI−AおよびVI−Bの化合物におけるC1−6アルキル部位は独立して、C1−6アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチルなどから選択される。式VI−Aの化合物を用いる実施態様において、nは好ましくは1である。
式VIIの化合物は当技術分野において既知であるか、あるいは当業者に既知の方法を用いて製造することができる。例えば、WO2016/073770を参照されたい。好ましい局面において、YはClである。
式VI−A/VI−Bおよび式VIIの化合物を、式VIII−A/VIII−Bの化合物に変換する好ましい実施態様は、式VIIの化合物に対して、モル過剰量の式VI−A/VI−Bの化合物を用いる。例えば、好ましい方法は、式VIIの化合物に対して、約1.1:1から約2:1、または約1.5から約2:1、例えば、約1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、1.9:1、または約2:1のモル比の式VI−A/VI−Bの化合物を用いる。
式VIII−Aまたは式VIII−Bの化合物を製造する方法は、適切なC1−6シリルアミン塩基の存在下で行われる。C1−6シリルアミン塩基の例は、ヘキサメチルジシラザンナトリウム(ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、NaHMDS、((CHSi)NNa)である。
好ましい局面において、式VI−A/VI−Bの化合物に対して、モル過剰量のC1−6シリルアミン塩基が用いられる。例えば、好ましい方法は、式VI−AまたはVI−aの化合物に対して、約1.1:1から約5:1、例えば、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1または約5:1、例えば、約1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、1.9:1、2:1、2.1:1、2.2:1、2.3:1、2.4:1、2.5:1、2.6:1、2.7:1、2.8:1、2.9:1、3:1、3.1:1、3.2:1、3.3:1、3.4:1、3.5:1、3.6:1、3.7:1、3.8:1、3.9:1、4:1、4.2:1、4.3:1、4.4:1、4.5:1、4.6:1、4.7:1、4.8:1、4.9:1、または約5:1のモル比のC1−6シリルアミン塩基を用いる。
式VIII−Aまたは式VIII−Bの化合物の製造において用いるための適切な有機溶媒としては、単一の溶媒または溶媒の混合物が挙げられる。有機溶媒の例としては、例えば、トルエン、アニソール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、およびそれらの混合物が挙げられる。トルエンおよびテトラヒドロフランの混合物が特に好ましい。
式VI−A/VI−Bの化合物、および式VIIの化合物を、式VIII−AまたはVIII−Bの化合物に変換するのは、Y部位を式VIIの化合物で置き換えるのに十分な温度で行われる。当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野において既知の方法と組み合わせて用いて、適切な温度を容易に理解することができる。好ましい温度は25℃より低いものである。いくつかの局面において、温度は約20℃未満であり、さらに好ましくは約10℃未満である。いくつかの局面において、温度は約0℃以下である。好ましい局面において、温度は約−10℃未満、好ましくは−20℃以下である。本明細書で用いられる温度は、反応混合物の内部温度をいう。
当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、式VI−A/VI−Bの化合物および式VIIの化合物を、式VIII−AまたはVIII−Bの化合物に変換するのに適切な時間を、容易に理解することができる。例えば、HPLCで決定して、変換が実質的に完了するまで、変換を行うことができる。例えば、いくつかの局面において、時間は約8時間以下である。例えば、時間は約8、7、6、5、4、3、2、または約1時間でありうる。好ましくは、時間は約4時間以下であり、好ましくは約3時間である。
式VIII−Aおよび式VIII−Bの化合物は、単離または精製を行わず、次の変換に用いることができる。あるいは、式VIII−Aおよび式VIII−Bの化合物は、次の反応に使用する前に、単離および適宜精製されうる。
本開示に従って、式VIII−A/VIII−Bの化合物は、式IX−A/IX−Bの化合物を製造するために用いることができる。式IX−AおよびIX−Bの化合物は、式VIII−AまたはVIII−Bの化合物を、適切なヒドロキシド塩基と、適切な水性溶媒中で、加水分解によって式IX−Aまたは式IX−B:
Figure 2020526504

の化合物を製造するのに十分な時間および温度で接触させることによって、製造することができる。
ヒドロキシド塩基の例としては、KOHおよびNaOHが挙げられる。ヒドロキシド塩基の混合物もまた用いられうる。例示的な実施態様において、ヒドロキシド塩基は、水溶液、好ましくは約5Nまたは約10N水溶液として製造される。
好ましい実施態様において、式VIII−A/VIII−Bの化合物に対して、モル過剰量のヒドロキシド塩基が用いられる。例えば、式VIII−A/VIII−Bの化合物に対するヒドロキシド塩基のモル比は、1:1から約50:1、または5:1から約50:1、または約1:1から約10:1、例えば、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、30:1、40:1、または例えば50:1である。
式IX−AおよびIX−Bの化合物の製造に用いるための適切な水性溶媒としては、水および1つ以上の有機溶媒の混合物が挙げられる。適切な有機溶媒としては、エタノール、トルエン、アニソール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、およびそれらの混合物が挙げられる。特に好ましい水性溶媒は、水、テトラヒドロフラン、およびトルエンの混合物である。
式VIII−A/VIII−Bの化合物の、式IX−AまたはIX−Bの化合物への変換は、式VIII−AおよびVIII−Bの化合物を加水分解するのに十分な温度で行われる。当業者は、本明細書で記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、適切な温度を容易に理解することができる。好ましい温度は、25℃より上のものである。いくつかの局面において、温度は約50℃以上、好ましくは約60℃以上である。本明細書で用いられる温度は、反応混合物の内部温度をいう。
当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、式VIII−A/VIII−Bの化合物を式IX−AおよびIX−Bの化合物に変換するのに適切な時間を容易に理解することができる。例えば、HPLCで決定して、変換が実質的に完了するまで、変換を行うことができる。例えば、いくつかの局面において、時間は約24時間以下である。例えば、時間は約24、22、20、18、16、14、13、12、10、8、7、6、5、4、3、2、または約1時間でありうる。好ましくは、時間は約20時間以下、好ましくは約10時間である。
式IX−AまたはIX−Bの化合物を、適切な無機酸と、適切な水性溶媒中で、加水分解によって式IVの化合物を製造するのに十分な時間および温度で接触させることによって、式IX−AまたはIX−Bの化合物から、式IVの化合物を製造することができる。
式IVの化合物を製造するために用いられうる適切な無機酸としては、例えば、HCl、HBr、HSO、HNO、HPO、およびそれらの組み合わせが挙げられる。好ましい無機酸はHClである。
好ましい実施態様において、式IX−A/IX−Bの化合物に対して、過剰量の無機酸が用いられる。例えば、式IX−A/IX−Bの化合物に対する無機酸のモル比は、約5:1から約50:1、または約5:1から約7:1、例えば、約5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、15:1、20:1、25:1、30:1、35:1、40:1、45:1、または約50:1である。
式IVの化合物の製造に用いるための適切な水性溶媒としては、水および1つ以上の有機溶媒の混合物が挙げられる。適切な有機溶媒としては、エタノール、トルエン、アニソール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、およびそれらの混合物が挙げられる。特に好ましい水性溶媒は、水、テトラヒドロフラン、およびトルエンの混合物である。
式IX−A/IX−Bの化合物の、式IVの化合物への変換は、式IX−AおよびIX−Bの化合物を加水分解および脱炭酸するのに十分な温度で行われる。当業者は、本明細書に記載される方法を当技術分野における知識と組み合わせて用いて、適切な温度を容易に理解することができる。好ましい温度は、25℃より上のものである。いくつかの局面において、温度は50℃以上、好ましくは60℃以上である。好ましい温度範囲は約55℃および約65℃の間である。本明細書で用いられる温度は、反応混合物の内部温度をいう。
当業者は、本明細書に記載される方法を当技術分野における知識と組み合わせて用いて、式IX−A/IX−Bの化合物を式IVの化合物に変換するのに適切な時間を、容易に理解することができる。例えば、HPLCによって決定して、変換が実質的に完了するまで、変換を行うことができる。例えば、いくつかの局面において、時間は約24時間以下である。例えば、時間は約24、22、20、18、16、14、13、12、10、8、7、6、5、4、3、2、または約1時間でありうる。好ましくは、時間は約20時間以下であり、好ましくは約10時間以下、さらに好ましくは約3時間である。
あるいは、式IVの化合物は、スキーム7:
Figure 2020526504

に従って合成することができる。
式IVの化合物は、次の反応において単離または精製を行わず用いることができる。あるいは、式IVの化合物は、次の反応に用いる前に、当業者に既知の技術を用いて、単離および適宜精製を行うことができる。
式Iの化合物は、医薬化合物、例えばIDO阻害剤の製造に用いることができる。化合物1およびその立体異性体、並びに同位体バリアント、および薬学的に許容可能な塩、および共結晶体は、そのようなIDO阻害剤の例示的な実施態様である。化合物1の同位体バリアントとしては、1つ以上の13C、1つ以上のH、1つ以上の18F、1つ以上の15N、またはそれらの組み合わせを含むものが挙げられる。
Figure 2020526504
化合物1並びにその立体異性体の好ましい塩は、化合物1のメタンスルホン酸塩である。
Figure 2020526504
式Iの化合物は、例えば、WO2016073770に記載されるように、当技術分野においてこれまで記載された方法を用いて、化合物1およびその立体異性体に変換されうる。あるいは、式Iの化合物、およびその立体異性体は、スキーム8:
Figure 2020526504

に記載されるように、化合物1またはその立体異性体に変換することができる。
別の局面において、式Iの化合物およびその立体異性体は、スキーム9:
Figure 2020526504

に従って、化合物1またはその立体異性体に変換することができる。
化合物1の薬学的に許容可能な塩および共結晶体はまた、本明細書に記載される、および当技術分野における方法を用いて合成することができる。
式X:
Figure 2020526504

の化合物、およびその立体異性体を製造する別の方法はまた、本開示の範囲内である。
式Xの化合物は、本明細書に記載される方法を、当業者の知識と組み合わせて用いて、単一の立体異性体として合成することができる:
Figure 2020526504
立体異性体の混合物、すなわち、X−A、X−B、X−C、およびX−Dの任意の2つの、任意の分量における混合物もまた合成されうる。
式Xの化合物またはその立体異性体は、以下のスキーム10:
Figure 2020526504

に従って合成されうる。
本開示に従って、式XIの化合物(またはその立体異性体)を、例えば、希土類トリフラートまたは希土類アルコキシドなどの希土類触媒と、アルキルアルコール溶媒の存在下、式XIIの化合物(またはその立体異性体)を生成するのに十分な時間および温度で接触させることによって、式XIの化合物またはその立体異性体は、式XIIの化合物またはその立体異性体に変換される。
適切な希土類トリフラートとしては、例えば、Yb(OTf)およびY(OTf)、並びにそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、触媒量の希土類トリフラートが用いられる。例えば、式XIの化合物に対して、約10mol%の希土類トリフラートが用いられうる。10mol%未満、例えば約1、2、3、4、5、6、7、8、または9mol%もまた用いられうる。
適切な希土類アルコキシドとしては、例えば、Yb(OCHおよびY(OCH、並びにそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、触媒量の希土類アルコキシドが用いられる。例えば、式XIの化合物に対して、約10mol%の希土類アルコキシドが用いられうる。10mol%未満、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、または9mol%もまた用いられうる。
適切なアルキルアルコール溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノール、およびt−ブタノール、およびそれらの混合物などの、C1−6アルキルアルコールである。メタノールは、アルキルアルコール溶媒として特に好ましい。
式XIの化合物の式XIIの化合物への変換は、オキサゾリジノン部位を置換するのに十分な温度において行われる。当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、適切な温度を容易に理解することができる。好ましい温度は環境温度であるもの、例えば約25℃である。別の実施態様において、温度は環境温度より上、例えば、アルキルアルコール溶媒の還流温度である。いくつかの局面において、温度は約60℃である。本明細書で用いられる温度は、反応混合物の内部温度をいう。
当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、式XIの化合物を式XIIの化合物に変換するのに適切な時間を容易に理解することができる。例えば、HPLCによって決定して、変換が実質的に完了するまで、変換を行うことができる。いくつかの局面において、式Iの実質的な変換のための時間は、約10時間である。別の局面において、実質的な変換時間は、約10時間以下、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、または約9時間である。
記載される方法に従って合成される、式XIIの化合物は、当業者に既知の方法を用いて単離および/または精製することができる。別の局面において、式XIIの化合物は、単離および/または精製を行わず、さらなる反応に用いることができる。
式XIIの化合物(またはその立体異性体)を、ヒドロキシド塩基と、水性有機溶媒中で、式Xの化合物またはその立体異性体の製造に十分な時間および温度で接触させることによって、式XIIの化合物またはその立体異性体を、式Xの化合物またはその立体異性体に変換することができる。
ヒドロキシド塩基の例としては、KOHおよびNaOHが挙げられる。ヒドロキシド塩基の混合物もまた用いられうる。例示的な実施態様において、ヒドロキシド塩基は、水溶液、好ましくは約5Nまたは約10N水溶液として提供される。
好ましい実施態様において、式XIの化合物に対してモル過剰量のヒドロキシ塩基が用いられる。例えば、式XIの化合物に対するヒドロキシド塩基のモル比は、約5:1から約50:1、または約5:1から約10:1、例えば、約5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、15:1、20:1、25:1、30:1、35:1、40:1、45:1、または約50:1である。
式Xの化合物の製造に用いるのに適切な水性溶媒としては、水および1つ以上の有機溶媒の混合物が挙げられる。適切な有機溶媒としては、エタノール、トルエン、アニソール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルアセトアミド、およびそれらの混合物が挙げられる。特に好ましい水性溶媒は、水およびN,N−ジメチルアセトアミドの混合物である。
式XIIの化合物の式Xの化合物への変換は、式Xの化合物を生成するのに十分な温度で行われる。当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、適切な温度を容易に理解することができる。好ましい温度は、25℃以上のものである。いくつかの局面において、温度は約30℃である。本明細書で用いられる温度は、反応混合物の内部温度をいう。
当業者は、本明細書に記載される方法を、当技術分野における知識と組み合わせて用いて、式XIIの化合物を式Xの化合物に変換するのに適切な時間を容易に理解することができる。例えば、HPLCによって決定して、変換が実質的に完了するまで、変換を行うことができる。例えば、いくつかの局面において、時間は約30時間以下である。例えば、時間は約30、28、26、24、22、20、18、16、14、13、12、10、8、7、6、5、4、3、2、または約1時間でありうる。好ましくは、時間は約20時間以下、好ましくは約20時間である。
記載される方法に従って合成される式Xの化合物は、当技術分野における既知の方法を用いて、単離および適宜精製されうる。別の実施態様において、式Xの化合物は、さらに単離または精製を行わず、さらなる反応に用いることができる。
本明細書に記載される化合物は、必要な場合、遊離化合物または対応する塩の形態のいずれかで製造されうる。好ましい塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、またはリン酸などの無機酸に由来するもの、並びに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、ショウノウスルホン酸、メタンスルホン酸などの比較的非毒性の有機酸に由来する塩が挙げられる。ショウノウスルホン酸およびメタンスルホン酸が特に好ましい。
特に、化合物1およびその立体異性体は適宜、当技術分野において既知の方法を用いて、メタンスルホン酸および他の適切な薬学的に許容可能な塩または共結晶体に変換されうる。
例えば、化合物1のそのような塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、および硝酸などの無機酸に由来するもの;並びに酢酸、アスパラギン酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸(例えば、L−リンゴ酸)、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、p−トルエンスルホン酸、エタンスルホン酸、エタンジスルホン酸(例えば、エタン−1,2−ジスルホン酸)、シュウ酸、イセチオン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、グルコン酸、馬尿酸、グルタル酸、炭酸、イソ酪酸、マロン酸、スベリン酸、マンデル酸、フタル酸、ショウノウスルホン酸などの有機酸に由来する塩でありうる。
化合物1と適切な共結晶体形成剤を組み合わせて生成される、化合物1の共結晶体はまた、本開示の範囲内に含まれる。共結晶体形成剤の例としては、アミノ酸、例えば、プロリン、グリシン、アラニン、ヒスチジン、アルギニン、リシンなどと共に製造された共結晶体が挙げられる。共結晶体形成剤の他の例としては、糖、例えば、グルコースおよびフルクトースなどの単糖が挙げられる。他の共結晶体形成剤としては、糖アルコール、例えば、マンニトールおよびソルビトールなどが挙げられる。アミドは他の適切な共結晶体形成剤であり、例えば、尿素、ニコチンアミド、およびイソニコチンアミドが挙げられる。アミンもまた、適切な共結晶体形成剤であり、例えば、イミダゾールおよびN−メグルミンが挙げられる。
以下の化合物1の立体異性体:
Figure 2020526504

が特に好ましい。
以下の化合物1の立体異性体のメタンスルホン酸塩:
Figure 2020526504

が、有利な生物学的、薬物動態、および物理化学的性質のために特に好ましい。
化合物1の塩酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の臭化水素酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の硝酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の炭酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の一水素炭酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のリン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の一水素リン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の二水素リン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の硫酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のスルファミン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の一水素硫酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のヨウ化水素酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の酢酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のアスパラギン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のプロピオン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のイソ酪酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のマロン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の安息香酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のコハク酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のグリコール酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のステアリン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の乳酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のL−リンゴ酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のL−酒石酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のクエン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のL−アスコルビン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のパモ酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のマレイン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のヒドロキシマレイン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のフェニル酢酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のグルタミン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のサリチル酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のスルファニル酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の2−アセトキシ安息香酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のフマル酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のp−トルエンスルホン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のエタン−1,2−ジスルホン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のシュウ酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のイセチオン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のスベリン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のマンデル酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のフタル酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のベンゼンスルホン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のショウノウスルホン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のナフタレン−1,5−ジスルホン酸塩グルコン酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の馬尿酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のグルタル酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のナフタレン−2−ジスルホン(difulfonic)酸塩はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のプロリン共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のグリシン共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のアラニン共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のヒスチジン共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のアルギニン共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のリシン共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のグルコース共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のフルクトース共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のマンニトール共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のソルビトール共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1の尿素共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のニコチンアミド共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のイソニコチンアミド共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のイミダゾール共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
化合物1のN−メグルミン共結晶体はまた、本開示の範囲内である。
1つ以上の放射性同位体を含む本開示の化合物は、イメージングに用いられうる。例えば、WO2018017529を参照されたい。例えば、本開示の放射性標識化合物は、陽電子放出断層撮影(PET)において用いられうる。そのような方法は、対象における癌のイメージングにおいて有用である。好ましい放射性標識化合物は、
Figure 2020526504

である。[18F]−化合物1の薬学的に許容可能な塩もまた、本開示の範囲内である。[18F]−化合物1の製造方法の例を、以下のスキームに表す。
Figure 2020526504
18F]−化合物1の製造のための中間体として有用な以下の化合物はまた、本開示の範囲内である。
Figure 2020526504
本開示の方法および化合物の例は、以下の一般的な製造方法および以下に続く特定の実施態様を参照することにより説明される。本明細書に記載される様々な化合物を得るために、反応シーケンスを通して最終的に目的の置換基が維持されて、目的の生成物が得られるように、出発物質を適切に選択しうることが当業者に理解されるであろう。あるいは、最終的に目的の置換基の代わりに、反応スキームを通して維持され、目的の置換基に適切に置換されうる適切な基を用いることが必要または望ましい場合がある。
目的の化合物は、当業者の知識を本開示と組み合わせて用いて製造することができる。
実施例1
4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オン ((1R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホネート
Figure 2020526504
3000L反応器(反応器A)は、メカニカルスターラー、窒素入口およびディーン・スターク装置を備えていた。反応器に、220kgのエチル 4−オキソシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1.4当量)を加えた。次いで、1463kgのトルエンおよび131kgのエチレングリコール(2.1当量)を加えた。混合物に、2.2kgの(1R)−(−)−10−ショウノウスルホン酸(0.010当量)を添加した。バッチを真空下、ディーン・スターク・トラップ存在下、加熱還流した(〜60−65℃)。反応が完了するまで、混合物を〜3−4時間保持した。混合物に、402LのNaHCOの5重量%水溶液(2.4L、2.4L/kg)を添加した。30分間攪拌した後、層を分離させて、下層の水層を捨てた。混合物に402LのNaHCOの5重量%水溶液(2.4L、2.4L/kg)を加えた。有機層を403Lの水で洗浄し、KFが<0.02%になるまで、バッチを850Lに濃縮した。
8000L反応器(反応器B)に、168.0kgの4−クロロ−6−フルオロキノリン、次いで反応器A中のトルエン溶液、および反応器Aを浸すために用いられる、790.0kgのN,N−ジメチルホルムアミドを加えた。混合物が均一になるまで攪拌し、−20℃に冷却した。温度を<−20℃に維持しながら、反応器Bに1841kgの1M NaHMDS/THF溶液を加え、次いで92kgのTHFを加えた。反応が完了するまで、<−20℃で3時間維持した。
温度を20℃未満に維持しながら、反応器Bに10Lの塩化アンモニウムの12重量%水溶液を添加した。30分間攪拌した後、層を分離させ、下層の水層を捨てた。混合物に、840Lの塩化ナトリウムの12%水溶液を加えた。30分間攪拌した後、層を分離させ、下層の水層を捨てた。塩化ナトリウム水溶液の洗浄を2回以上繰り返し、有機層を真空、50℃で、840Lに濃縮した。混合物を541kgのエタノールで希釈した。
混合物に598kgの10N 水酸化カリウムを加え、加水分解が完全に行われるまで、混合物を60℃で10時間加熱した。バッチを20℃に冷却した。8000L反応器(反応器C)に、504kgの水、次いで650kgの37重量%の塩酸を添加した。溶液を60℃に維持し、温度を55−65℃に維持しながら、混合物を反応器Bから反応器Cに移した。二酸化炭素の放出を観測し、添加を制御した。反応が完了するまで、バッチを60−65℃で維持し、次いで35℃に冷却した。
温度を<45℃に維持しながら、混合物に366kgの10N 水酸化カリウムを2時間にわたって添加した。混合物に、2267kgの酢酸エチルおよび336kgの水を添加した。バッチを25℃に冷却し、層を分離させ、下層の水層を捨てた。混合物に、504kgの塩化ナトリウムの12%水溶液を添加した。30分間攪拌した後、層を分離して、下層の水層を捨てた。塩化ナトリウム水溶液の洗浄を3回以上繰り返し、有機層を真空、<60℃で、810Lに濃縮した。混合物の溶媒を、<60℃、真空下で酢酸エチルに交換し、KF<0.05%および9容量にした。反応器Dに移す間、固体を研磨濾過によって除去した。反応器Cおよび研磨濾紙を360Lの酢酸エチルに浸し、これを反応器Dに移した。反応器Dを35℃に加熱した。
反応器Eに、215kgの(1R)−(−)−10−ショウノウスルホン酸(1.0当量)、2873kgの酢酸エチルを加え、混合物が均一になるまで60℃で維持した。反応器Eに、反応器Dの内容物を、結晶化を生じさせるための0.8kgのシーズと共に加えた。反応器Dを、151kgの酢酸エチルを含む反応器Eに浸し、スラリーを60℃で1時間保持した。スラリーを1時間にわたり20℃に冷却し、8時間保持した。固形物を濾過し、973kgの酢酸エチルで2回洗浄した。固形物を<50℃、真空で乾燥させ、340.2kgの灰白色の固形物を、73.8%の収率で得た。
以下の再結晶を、必要に応じて行うことができる。窒素入口およびオーバーヘッドスターラーを備えた2.5Lの反応器に、50.0gの4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オン ((1R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホネート、次いで200mLのアセトニトリルを添加した。均一な溶液が得られるまで、混合物を60℃に加熱した。混合物を47℃に冷却し、0.20gのシーズを加えた。スラリーを45℃で1時間保持し、1LのMTBEを43−47℃の間で2時間にわたり加えた。スラリーを20℃に冷却し、3時間保持した。固形物を濾過し、150mLの1:5 アセトニトリル:MTBE溶液で洗浄し、次いで150mLのMTBEで2回洗浄した。固形物を真空、50℃で乾燥させ、46.4gの生成物を92.8%の収率、および96.0%の有効性で得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.21 (d, J=5.6 Hz, 1H), 8.56 (dd, J=10.5, 2.7 Hz, 1H), 8.36 (dd, J=9.3, 5.3 Hz, 1H), 8.09 - 7.98 (m, 2H), 6.68 - 6.58 (m, 4H), 4.17 (m, 1H), 2.96 (d, J=14.7 Hz, 1H), 2.84 (m, 2H), 2.72 - 2.55 (m, 1H), 2.50 - 2.46 (m, 1H), 2.42 - 2.33 (m, 2H), 2.29 - 2.05 (m, 5H), 2.02 - 1.79 (m, 3H), 1.38 - 1.25 (m, 2H), 1.05 (s, 3H), 0.75 (s, 3H); 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ 216.0, 209.4, 162.5, 161.8, 161.8, 160.0, 145.1, 136.0, 128.3, 128.2, 125.9, 125.8, 123.8, 123.5, 119.6, 109.3, 109.1, 58.1, 47.1, 46.9, 42.2, 42.1, 40.3, 36.8, 31.8, 26.3, 24.1, 19.9, 19.5. MS (ESI): C15H15FNO ([M + H]+)の遊離塩基の計算値, 244.11; 観測値, 244.32。HPLC分析:カラム:Waters XBridge BEH C8 3.5um、150x4.6mm ID;溶媒A:0.05%TFAを含む、水:MeCN(95:5 v/v);溶媒B:0.05%TFAを含む、水:MeCN(5:95 v/v);勾配:%B:0分 0%;22分 50%;27分 100%;30分 100%;停止時間:30分;流速:1.2ml/分;カラム温度:50℃;波長:220nm。4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オン ((1R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホネートの保持時間は7.4分であった。
実施例1A
反応器に、エチル 4−オキソシクロヘキサン−1−カルボキシレート12(129kg、1.4当量)、トルエン(1122kg)、エチレングリコール(93kg、2.1当量)、および(1R)−(−)−10−ショウノウスルホン酸(CSA)(1.6kg、0.010当量)を添加した。混合物を真空、ディーン・スターク条件下で加熱還流した(60℃)。混合物を4時間保持し、次いで25℃に冷却した。有機流を、NaHCOの5%水溶液(2x325kg)で洗浄した。有機層を水(309kg)で洗浄し、有機層を650Lに濃縮した。混合物を4−クロロ−6−フルオロキノリン(129kg、1.0当量)およびDMF(611kg)の溶液に添加した。均一になるまで溶液を攪拌し、−20℃に冷却した。この溶液に、温度を<−20℃に維持しながら、40重量%のNaHMDS/THF溶液(719kg)、次いでTHF(92kg)を加えた。反応液を<−20℃で3時間保持した。温度を20℃未満に維持しながら、混合物を12重量%のNHCl水溶液(1417kg)で反応を停止させた。混合物を攪拌し、層を分離させ、下層の水層を捨てた。混合物を12重量%のNaCl水溶液(3x662kg)で洗浄した。THF量が<10.0%であり、トルエン量が<2.0%になるまで、エタノールを繰り返し添加し、650Lの体積まで50℃で蒸留した。混合物をエタノール(424kg)で希釈し、水酸化カリウム(200kg、5.0当量)および水(258kg)の溶液を添加した。混合物を55−60℃で10−24時間加熱した。バッチを次いで20℃に冷却した。水(338kg)および37重量%のHCl水溶液(519kg、7.0当量)の混合物を、60−65℃に加熱した。生成物/EtOHの反応流を、熱いHCl水溶液に加え、これによってガスが発生した。さらなるガスの発生が観測される間、反応を60−65℃で3時間保持した。反応混合物を35℃に冷却し、温度を<45℃に維持しながら、2時間にわたり10N 水酸化カリウム(256kg)を加えた。混合物に、EtOAc(1735kg)を加えた。混合物を25℃に冷却し、層を分離させ、下層の水層を捨てた。有機層を12%の塩化ナトリウム水溶液(4x485kg)で洗浄した。有機層を真空、<60℃で濃縮した。KFが<0.050%になるまで、EtOAcを繰り返し加え、520Lの体積まで60℃で蒸留した。有機流をEtOAc(360kg)で希釈した。固形物を研磨濾過によって留去して、濾紙を酢酸エチル(205kg)で洗浄した。
(1R)−(−)−10−ショウノウスルホン酸(147kg、1.0当量)およびEtOAc(2057kg)を別の反応器に加えて、60℃に加熱した。45%の生成物/EtOAc流を(1R)−(−)−10−ショウノウスルホン酸/EtOAcに加えた。生成物(0.6kg、0.005当量)のシーズを加え、スラリーを60℃で1時間保持した。生じた55%の生成物/EtOAc流を4時間にわたり加えた。スラリーを60℃で1時間保持し、20℃で2時間冷却し、8時間保持した。固形物を濾過し、EtOAc(2x617kg)で洗浄した。固形物を真空、<50℃で乾燥させ、340.2kgの生成物を84.8%の収率および、98.0HPLC面積%で、灰白色の固形物として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.21 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.56 (dd, J = 10.5, 2.7 Hz, 1H), 8.36 (dd, J = 9.3, 5.3 Hz, 1H), 8.09-7.98 (m, 2H), 6.68-6.58 (m, 4H), 4.17 (m, 1H), 2.96 (d, J = 14.7 Hz, 1H), 2.84 (m, 2H), 2.72-2.55 (m, 1H), 2.50-2.46 (m, 1H), 2.42-2.33 (m, 2H), 2.29-2.05 (m, 5H), 2.02-1.79 (m, 3H), 1.38-1.25 (m, 2H), 1.05 (s, 3H), 0.75 (s, 3H); 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6) δ 216.0, 209.4, 162.5, 161.8, 161.8, 160.0, 145.1, 136.0, 128.3, 128.2, 125.9, 125.8, 123.8, 123.5, 119.6, 109.3, 109.1, 58.1, 47.1, 46.9, 42.2, 42.1, 40.3, 36.8, 31.8, 26.3, 24.1, 19.9, 19.5. HRMS (ESI): C15H15FNO の遊離塩基の計算値 ([M + H]+), 244.1132 ; 観測値, 244.1142.
実施例2
(1r,4r)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル メタンスルホネート
Figure 2020526504

不活性化した8000Lのグラスラインニング反応器Aに、338kgの4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オン ((1R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホネート(1.0当量)、および2275.2kgの酢酸エチル、および1690kgの水中の152.0kgの炭酸ナトリウム(2.0当量)の溶液を加えた。混合物を均一になるまで30分間攪拌した。攪拌を停止し、層を分離させ、下層の水層を捨てた。有機層に、1487kgの水中の264.0kgの塩化ナトリウムを加えた。混合物を攪拌し、層を分離させ、下層の水層を捨てた。有機層を真空、50℃で、1250Lに濃縮した。KFが2.0%であり、残留する酢酸エチルが2.0%になるまで、酢酸エチルをエタノールに溶媒交換した。体積をエタノールで1250Lに調節した。混合物を−5℃に冷却した。
不活性化した8000Lのグラスライニング反応器Bに、1071.2kgのエタノールおよび54kgの三塩化セリウム七水和物を加えた。混合物を均一になるまで、25℃で1時間保持し、次いで5℃に冷却した。温度を<5℃に維持しながら、内容物を反応器Aに移した。移動槽を68.7kgのエタノールですすいだ。混合物を−5℃に冷却し、30分間保持した。混合物に、0.08kgの水素化ホウ素ナトリウム(1.0当量)を4回で加え、バッチ温度が0℃を超えないようにした。反応変換が完了するまで、混合物を−5℃で1時間保持した。温度を<20℃に維持しながら、混合物に、1879.0kgの水中の213.1kgのクエン酸一水和物を加え、次いで68.7kgのエタノールですすいだ。
温度を20℃に維持しながら、1626kgの水中の142.1kgの重炭酸ナトリウムを加えることによって、pHをpH4−6の間に調整した。
溶液に、2238kgのジクロロメタンを加えた。混合物を攪拌し、層を分離させ、下層の有機層を反応器Cに移した。溶液に、2238kgのジクロロメタンを加えた。混合物を攪拌し、層を分離させ、下層の有機層を反応器Cに移した。
反応器Cに、1879kg中の213.0kgのクエン酸一水和物を加えた。次いで、1626kgの水中の1420.0kgの重炭酸ナトリウムを加えた。混合物を攪拌し、層を分離させ、下層の有機層を反応器Dに移した。反応器Dに、1627kgの水中の142.1kgの重炭酸ナトリウムを加えた。混合物を攪拌し、層を分離させ、下層の有機層を反応器Eに移した。反応器Eに、1530kgの水中の169.0kgの塩化ナトリウムを加えた。混合物を攪拌し、層を分離させ、下層の有機層を反応器Fに移した。KFが<0.05%であり、残留したエタノールが<0.50%になるまで、反応器Fに1798.0kgのジクロロメタンを繰り返し加え、1250Lの体積まで<50℃で蒸留した。溶液を20℃に冷却し、122.4kgのトリエチルアミンを加えた。混合物を−5℃に冷却し、温度を<0℃に維持しながら、98.6kgのメタンスルホニルクロライドを加えた。反応変換が完全に完了するまで、バッチを−5℃で1時間保持した。温度を<20℃に維持しながら、反応器Eに1047.0kgの水中の143.0kgの塩化アンモニウムを加え、混合物を20℃に昇温させた。混合物に、1802kgのジクロロメタンを加えた。混合物を攪拌し、層を分離させ、下層の有機層を反応器Gに移した。混合物に1190.0kgの水を加えた。混合物を攪拌し、層を分離して、下層の有機層を反応器Hに移した。混合物を真空、<45℃で、875Lに蒸留した。この混合物に、1800kgのテトラヒドロフランを加え、混合物を875Lに蒸留した。KFが<0.05%であり、DCMが<0.50%になるまで、蒸留およびテトラヒドロフランの再添加を3回繰り返した。
混合物を反応器Hに研磨濾過し、156.0kgのTHFで洗浄し、真空、<45℃で、875Lの体積まで蒸留した。バッチを20℃に冷却し、0.9kgのシーズを加えた。6.5時間にわたり、スラリーに1161.0kgのn−ヘプタンを加えた。スラリーを20℃で3時間保持し、濾過した。ケーキを、201.1kgのTHF:307.0kgのn−ヘプタンの混合物で洗浄し、次いで462.0kgのn−ヘプタンで洗浄した。ケーキを真空、<50℃で乾燥させて、67.6%の収率で灰白色の固形物として156.4kgを得た。
再結晶を行うことができる。反応器Aに、20.13gの(1r,4r)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル メタンスルホネート、および200mLのテトラヒドロフランを加えた。混合物を45℃に加熱し、オーバーヘッドスターラー、熱電温度計および窒素入口を備えた反応器Bに研磨濾過した。溶液を45℃で140mL(7容量)に濃縮し、20℃に冷却した。混合物をシードし、1時間保持した。200mL(10容量)のn−ヘプタンを4時間にわたり加え、スラリーを一晩保持した。固形物を濾過し、40mL(2容量)のn−ヘプタンで洗浄した。固形物を真空、<50℃で乾燥させ、収率89.6%および99.38HPLC面積%で、17.73gを得た。
1H NMR (601 MHz, DMSO−d) δ 8.80 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.08 (t, J=7.7 Hz, 1H), 8.02 (d, J=10.4 Hz, 1H), 7.65 (m, 1H), 7.40 (d, J=4.7 Hz, 1H), 4.77 - 4.68 (m, 1H), 3.40 - 3.30 (m, 1H), 2.19 (m, 2H), 1.95 - 1.81 (m, 4H), 1.76 - 1.64 (m, 2H). 13C NMR (151 MHz, DMSO-d6) δ 160.8, 159.1, 151.1, 149.8, 145.1, 132.6, 127.2, 119.1, 118.9, 118.2, 107.3, 107.1, 80.6, 37.8, 36.0, 32.2, 30.5. MS (ESI): C16H19FNO3Sの遊離塩基の計算値 ([M + H]+), 324.11; 観測値, 324.17. HPLC分析:カラム:Zorbax Eclipse Plus C18 1.8um、50x4.6mm ID;溶媒A:水:MeCN(90/10 v/v)を含む、10mM NHOAc;溶媒B:水:MeCN(10/90 v/v)を含む、10mM NHOAc;勾配:%B:0分 0%;17分 55%;20分 100%;24分 100%;停止時間:24分;流速:1.3ml/分;カラム温度:25℃;波長:220nm。(1r,4r)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル メタンスルホネートの保持時間は12.6分であった。
実施例2A
反応器に、4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オン((1R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホネート(243.6kg、1.0当量)、酢酸エチル(1747kg)、および8.3重量%の炭酸ナトリウム水溶液(1324kg)を加えた。混合物を均一になるまで30分間攪拌した。攪拌を停止し、層を分離させて、下層の水層を捨てた。有機流を15重量%のNaCl水溶液(1336kg)で洗浄した。KFが<2.0%であり、残留した酢酸エチルが<2.0%になるまで、エタノールを繰り返し加え、980Lの体積まで50℃で留去した。
別の反応器に、三塩化セリウム(III)七水和物(38.2kg、0.20当量)およびエタノール(771kg)を加えた。混合物を均一になるまで25℃で1時間保持し、5℃に冷却し、次いで反応物/エタノールの溶液に移した。反応流を−10℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(19.4kg)を4回で加え、バッチ温度が0℃を超えないようにした。混合物を−10〜0℃で1時間保持した。温度を<20℃で維持しながら、反応を10重量%クエン酸水溶液(1508kg)で停止させた。温度を20℃に調節して、混合物を4時間攪拌した。7.9重量%の重炭酸ナトリウム水溶液(1156kg)を加えることによって、pHをpH4−6の間に調整した。ジクロロメタン(1617kg)を加えた。混合物を30分間攪拌し、層を分離させ、上層の水層を別の反応器に移した。水層をジクロロメタン(1617kg)で逆抽出した。有機層を合わせて、10重量%のクエン酸水溶液(1508kg)、次いで7.9重量%の重炭酸ナトリウム水溶液(1156kg)を加えた。混合物を攪拌し、層を分離させ、上層の水層を捨てた。有機層を4.9重量%の重炭酸ナトリウム水溶液(1276kg)で洗浄し、さらに10重量%のNaCl水溶液(1348kg)で洗浄した。
KFが<0.05%であり、残留したエタノールが<0.50%になるまで、ジクロロメタンを繰り返し加え、980Lの体積まで<40℃で蒸留した。反応混合物を20℃に冷却し、トリエチルアミン(88.4kg、1.7当量)に加えた。混合物を−5℃に冷却し、温度を<0℃に維持しながら、メタンスルホニルクロライド(70.5kg、1.2当量)を加えた。バッチを−10〜0℃で1時間保持した。温度を<20℃に維持しながら、反応を12重量%の塩化アンモニウム水溶液(887kg)で停止させ、混合物を20℃に昇温させた。ジクロロメタン(1293kg)を加えた。混合物を攪拌し、層を分離して、上層の水層を捨てた。有機流を水(850kg)で洗浄した。KFが<0.05%であり、ジクロロメタンが<0.50%になるまで、THFを繰り返し加え、730Lの体積まで<45℃で蒸留した。
混合物を研磨濾過し、THF(434kg)で洗浄し、真空下、<45℃で、850Lの体積まで留去した。バッチを20℃に冷却し、0.1kgのシーズを加えた。n−ヘプタン(835kg)を3時間にわたり加えた。スラリーを20℃で3時間保持し、濾過した。ケーキをTHF(145kg)およびn−ヘプタン(223kg)のあらかじめ混合した溶液で洗浄し、次いでn−ヘプタン(334kg)で洗浄した。ケーキを真空下、<50℃で乾燥させ、75.1%の収率、99.0APで、灰白色の固形物として124.4kgの生成物を得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 8.80 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 8.08 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 7.65 (m, 1H), 7.40 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.77-4.68 (m, 1H), 3.40-3.30 (m, 1H), 2.19 (m, 2H), 1.95-1.81 (m, 4H), 1.76-1.64 (m, 2H). 13C NMR (150 MHz, DMSO-d6) δ 160.8, 159.1, 151.1, 149.8, 145.1, 132.6, 127.2, 119.1, 118.9, 118.2, 107.3, 107.1, 80.6, 37.8, 36.0, 32.2, 30.5. HRMS (ESI) C16H19FNO3Sの計算値 [M+H]+: 324.1064; 観測値, 324.1077
実施例3
2−((1s,4s)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)酢酸
Figure 2020526504

不活性化した5000Lのグラスライニング反応器Aに、848.8kgのトルエンおよび68.6kgのナトリウム t−アミラートを加えた。混合物を35℃に加熱し、温度を35℃で維持しながら、140.2kgのマロン酸ジtert−ブチルを加えた。混合物を1時間攪拌し、140.0kgの(1r,4r)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシルメタンスルホネートおよび364.1kgのトルエンを加えた。混合物を90℃に加熱し、反応が完全に完了するまで、12時間保持した。
混合物を40℃に冷却し、21.0kgの水および883.1kgのスルホラン、次いで415.9kgのメタンスルホン酸を加えた。混合物を60℃に昇温させ、1時間保持した。
混合物を次いで105℃に加熱し、反応が完全に完了するまで14時間保持した。混合物を60℃に冷却し、560.2kgの水を加えた。25℃に冷却した後、330kgの水酸化カリウムを、407kgの水中の水溶液として加えた。全ての固体が溶解するまで、混合物を25℃で1時間保持し、攪拌を停止し、層を分離させ、下層の水層を8000Lのグラスライニング反応器Bに移した。144.1kgの酢酸および1226.6kgの水から調製した酢酸水溶液を用いて、pHを5.5に調整した。混合物を3時間保持し、濾過した。湿ったケーキを、700kgの水で2回、608kgのトルエンで2回洗浄した。<50℃で真空乾燥させた後、109.2kgの生成物を灰白色の固形物として得た(収率87.8%)。
1H NMR (601 MHz, DMSO-d6) δ 12.07 (br s, 1H), 8.79 (d, J=4.3 Hz, 1H), 8.07 (dd, J=9.1, 5.9 Hz, 1H), 7.92 (dd, J=10.8, 2.4 Hz, 1H), 7.63 (td, J=8.6, 2.5 Hz, 1H), 7.48 (d, J=4.5 Hz, 1H), 3.43 - 3.25 (m, 1H), 2.42 (d, J=7.7 Hz, 2H), 2.34 - 2.19 (m, 1H), 1.89 - 1.76 (m, 2H), 1.72 - 1.60 (m, 6H). 13C NMR (151 MHz, DMSO-d6) δ 174.2, 160.7, 159.1, 152.3, 149.8, 145.1, 132.7, 127.2, 118.6, 107.2, 37.5, 36.2, 29.5, 29.1, 27.4. MS (ESI): 計算値 C17H19FNO2 ([M + H]+), 288.14; 観測値, 288.23。 HPLC分析:カラム:Zorbax Eclipse Plus C18 1.8um、50x4.6mm ID;溶媒A:水:MeOH(80/20 v/v)を含む、10mM NHOAc(7.7にpH調整);溶媒B:MeOH:水:MeCN(10/20/70 v/v)を含む、10mM NHOAc(7.7にpH調整);勾配:%B:0分 14%;9分 20%;19分 85%;20分 85%;20.5分 100%、停止時間:21分;流速:2.0ml/分;カラム温度:45℃;波長:220nm。2−((1s,4s)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)酢酸の保持時間は3.30分であった。
実施例3A
反応器に、トルエン(1035kg)およびナトリウム tert−ペントキシド(115.2kg、1.70当量)を加えた。混合物を35℃に加熱して、温度を35℃に維持しながら、マロン酸ジtert−ブチル(232.9kg、1.75当量)を加えた。混合物を1時間攪拌し、(1r,4r)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル メタンスルホネート(199.0kg、1.0当量)およびトルエン(515kg)を加えた。混合物を85℃に加熱し、12時間保持した。
混合物を55℃に冷却し、水(40kg)およびスルホラン(1255kg)、次いでメタンスルホン酸(532.2kg、9.0当量)を加えた。混合物を60℃に昇温させ、1時間保持した。混合物を次いで、105℃に加熱し、14時間保持した。混合物を60℃に冷却し、水(792kg)を加えた。25℃に冷却した後、水酸化カリウム水溶液(442kgのKOH、および535kgの水)を加えた。全ての固体が溶解するまで、混合物を25℃で1時間保持し、攪拌を停止し、層を分離させ、下層の水層を別の反応器に移した。88.7kgの酢酸および1287kgの水から調製した酢酸水溶液を用いて、pHを5.5に調整した。混合物を2時間保持し、濾過した。湿ったケーキを水(2x990kg)およびトルエン(2x862kg)で洗浄した。真空、<50℃で乾燥させた後、156.9kgの生成物を、88.7%の収率、99.5HPLC面積%で、灰白色の固形物として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 12.07 (br s, 1H), 8.79 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 8.07 (dd, J = 9.1, 5.9 Hz, 1H), 7.92 (dd, J = 10.8, 2.4 Hz, 1H), 7.63 (td, J = 8.6, 2.5 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 3.43 - 3.25 (m, 1H), 2.42 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 2.34 - 2.19 (m, 1H), 1.89 - 1.76 (m, 2H), 1.72 - 1.60 (m, 6H). 13C NMR (150 MHz, DMSO-d6) δ 174.2, 160.7, 159.1, 152.3, 149.8, 145.1, 132.7, 127.2, 118.6, 107.2, 37.5, 36.2, 29.5, 29.1, 27.4. HRMS (ESI) C17H19FNO2 の計算値 [M + H]+: 288.1394; 観測値, 288.1406.
実施例4
(R)−3−(2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)アセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン
Figure 2020526504

不活性化した5000Lのグラスライニング反応器Aに、THF(1121.7kg)および2−((1s,4s)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)酢酸(105.1kg)を加えた。反応器AをTHF(15.8kg)でゆすいだ。混合物を−5〜5℃に冷却した。ピバロイルクロライド(64.0kg)を加え、温度を−5〜5℃で維持した。トリエチルアミン(101.1kg)を加え、温度を−5〜5℃で維持した。混合物を窒素保護下で1時間、−5〜5℃で熟成させた。混合物に、−5〜5℃で(R)−(−)−4−フェニル−2−オキサゾリジノン(68.1kg)を加えた。塩化リチウム(20.2kg、〜4.6kg/ロット)を、−5〜5℃で、10〜15分間隔で、4回で加えた。反応器A壁をTHF(15.8kg)でゆすいだ。混合物を20−25℃に昇温させて、反応が完了するまで8時間保持した。
水(1050.6kg)およびイソプロピルアセテート(825.8kg)を混合物に加えた。混合物を1時間攪拌した。攪拌を停止し、層を分離させ、下層の水層を捨てた。塩化ナトリウム(105.0kg)の精製水中の溶液(948.2kg)を、2000Lのグラスライニング反応器Bに調製し、次いで反応器Bを上記の有機層に、20〜30℃で移した。混合物を0.5時間攪拌した。攪拌を停止し、層を分離させ、下層の水層を捨てた。有機層を、500Lが残るまで濃縮した。イソプロピルアセテート(466.3kg)を混合物に加えた。有機層を、500Lが残るまで濃縮した。イソプロピルアセテート(1850.5kg)を混合物に、45〜55℃で加え、0.5〜1時間攪拌した。有機流をヌッチェフィルターで、反応器Bに濾過した。濾過ケーキをイソプロピルアセテート(187.0kg)でゆすいだ。濾液を合わせて、700Lが残るまで真空で濃縮した。
固体が完全に溶解するまで、有機層を70〜75℃で加熱した。混合物を43〜47℃に冷却し、次いでシーズ(0.2kg)を混合物に加えた。混合物を43〜47℃で1時間攪拌した。n−ヘプタン(1178.5kg)を3時間にわたり混合物に加えて、次いで43〜47℃で1時間熟成させた。混合物を4時間にわたり、8〜12℃に冷却し、6時間熟成させた。スラリーを遠心分離によって濾過した。固形物を、インラインフィルターを介して、イソプロピルアセテート(45.2kg)およびn−ヘプタン(321.5kg)の溶液でゆすいだ。固形物を次いで、n−ヘプタンで2回ゆすいだ(2x358.2kg)。ケーキを真空、<50℃で乾燥させて、88.2%の収率で、139.6kgの白色の固形物を得た。
1H NMR (601 MHz, DMSO-d6) δ 8.80 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.08 (dd, J=9.2, 5.8 Hz, 1H), 7.92 (dd, J=10.9, 2.6 Hz, 1H), 7.63 (td, J=8.7, 2.6 Hz, 1H), 7.43 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.39 - 7.35 (m, 2H), 7.34 - 7.27 (m, 3H), 5.50 (dd, J=8.7, 3.8 Hz, 1H), 4.75 (t, J=8.7 Hz, 1H), 4.16 (dd, J=8.7, 3.8 Hz, 1H), 3.34 - 3.25 (m, 1H), 3.17 (dd, J=15.6, 6.8 Hz, 1H), 3.02 (dd, J=15.7, 8.0 Hz, 1H), 2.35 (br s, 1H), 1.83 - 1.75 (m, 2H), 1.73 - 1.56 (m, 6H); 13C NMR (151 MHz, DMSO-d6) d 171.6, 160.7, 159.1, 153.7, 152.2, 152.1, 149.8, 145.1, 140.0, 132.6, 132.6, 128.7, 127.9, 127.1, 127.1, 125.7, 119.0, 118.8, 118.4, 107.1, 107.0, 69.9, 57.0, 37.4, 36.5, 29.6, 29.0, 28.7, 27.4. MS (ESI): C26H26FN2O3 の遊離塩基の計算値 ([M + H]+), 433.19; 観測値, 433.19。HPLC分析:カラム:Kinetex C18 100A 2.6um、150x4.6mmID;溶媒A:水:MeCN(95/5 v/v)を含む、10mM NHOAc;溶媒B:水:MeCN(5/95 v/v)を含む、10mM NHOAc;勾配:%B:0分 15%;1分 15%;9分 65%;12分 65%;16分 90%;19.9分 100%;23分 100%;停止時間:23分;流速:1.0ml/分;カラム温度:25℃;波長:220nm。(R)−3−(2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)アセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの保持時間は、14.0分であった。
実施例4A
反応器に、THF(1138kg)および2−((1s,4s)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)酢酸(105.1kg、1.0当量)を追加した。混合物を−5〜5℃に冷却した。ピバロイルクロライド(64.0kg、1.45当量)を加えた。温度を−5〜5℃に維持しながら、トリエチルアミン(101.1kg、2.70当量)を加え、次いで混合物を1時間熟成させた。(R)−(−)−4−フェニル−2−オキサゾリジノン(68.1kg、1.15当量)および塩化リチウム(20.2kg、1.30当量)を加え、次いで反応器壁をTHF(15.8kg)でゆすいだ。混合物を25℃に昇温させ、8時間保持した。
水(1050.6kg)およびイソプロピルアセテート(825.8kg)を混合物に加えた。1時間混合した後、層を分離させ、下層の水層を捨てた。有機流を次いで、10重量% NaCl水溶液(1050kg)で洗浄した。有機流を、500Lが残るまで濃縮した。イソプロピルアセテート(466.3kg)を加え、有機流を500Lが残るまで濃縮した。イソプロピルアセテート(1850.5kg)を45−55℃で混合物に加え、1時間攪拌した。有機流を濾過して無機物を除去し、濾液をイソプロピルアセテート(187.0kg)でゆすいだ。流れ(stream)を合わせて、700Lが残るまで真空で濃縮した。
有機流を固体が完全に溶解するまで、70−75℃に加熱した。混合物を45℃に冷却し、次いでシーズ(0.2kg)を混合物に加えた。混合物を1時間攪拌した。n−ヘプタン(1178.5kg)を、3時間にわたり混合物に加え、次いで45℃で1時間熟成させた。混合物を4時間にわたり、10℃に冷却し、6時間熟成させた。スラリーを遠心によって濾過した。固形物をイソプロピルアセテート(45.2kg)およびn−ヘプタン(321.5kg)のあらかじめ混合した溶液でゆすいだ。次いで、固形物をn−ヘプタン(2x358.2kg)でゆすいだ。ケーキを真空、<50℃で乾燥させて、88.2%の収率で、99.95HPLC面積%で、白色の固形物として139.6kgの生成物を得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 8.80 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 8.08 (dd, J = 9.2, 5.8 Hz, 1H), 7.92 (dd, J = 10.9, 2.6 Hz, 1H), 7.63 (td, J = 8.7, 2.6 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 7.39 - 7.35 (m, 2H), 7.34 - 7.27 (m, 3H), 5.50 (dd, J = 8.7, 3.8 Hz, 1H), 4.75 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 4.16 (dd, J = 8.7, 3.8 Hz, 1H), 3.34 - 3.25 (m, 1H), 3.17 (dd, J = 15.6, 6.8 Hz, 1H), 3.02 (dd, J = 15.7, 8.0 Hz, 1H), 2.35 (br s, 1H), 1.83 - 1.75 (m, 2H), 1.73 - 1.56 (m, 6H); 13C NMR (150 MHz, DMSO-d6) d 171.6, 160.7, 159.1, 153.7, 152.2, 152.1, 149.8, 145.1, 140.0, 132.6, 132.6, 128.7, 127.9, 127.1, 127.1, 125.7, 119.0, 118.8, 118.4, 107.1, 107.0, 69.9, 57.0, 37.4, 36.5, 29.6, 29.0, 28.7, 27.4. HRMS (ESI) C26H26FN2O3 の計算値 [M + H]+: 433.1922, 観測値 433.1936
実施例5
(R)−3−((R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン
Figure 2020526504

窒素入口およびコンデンサを備えた2000Lのグラスライニング反応器(反応器A)に、94.96kgの(R)−3−(2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)アセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンおよび838.1kgのTHFを加えた。混合物を45℃に加熱し、次いで84.6kgのTHFを加えた。2000L反応器(反応器B)に、84.7kgのTHFを加えた。反応器Aの混合物を、フィルターを介して反応器Bに移し、反応器Aを41.1kgのTHFでゆすぎ、反応器Bに移した。混合物を−20℃に冷却し、21.1kgのTHFを加えた。温度を−20℃に維持しながら、混合物に50.1kgのMeIを加えた。温度を−20℃に維持しながら、混合物に4.8kgのTHF、次いで252.3kgの1M ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NaHMDS)/THFを加えた。混合物に21.0kgのTHFを加え、出発物質が消費されるまで混合物を−20℃で保持した。
反応器Cにおいて、16.5kgの酢酸の、340.6kgのTHF中の溶液を調製し、−10℃で保持した。反応器Cの温度を<−10℃に維持しながら、反応器Bの内容物を反応器Cに移した。反応器Bを21.0kgのTHFでゆすぎ、反応器Cに移した。混合物を20℃に昇温させた。1000L反応器(反応器D)に、65.0kgの塩化ナトリウムおよび454.3kgの水を加えた。反応器Cの内容物に、反応器Dの塩化ナトリウム溶液を加えた。30分間混合した後、層を分離させ、下層の水層を捨てた。
有機層を3000L反応器(反応器E)に移し、温度を50℃で維持しながら、真空で500Lまで留去した。混合物に741kgのアセトニトリルを加え、得られた混合物を500Lまで留去した。混合物に377.7kgのアセトニトリルを加え、溶液を60℃に昇温させ、60℃で30分保持した。溶液に252.2kgの水を2.5時間にわたり加え、温度を52℃に冷却した。温度を52℃に維持しながら、溶液に0.95kgのシーズを加え、懸濁液を2時間保持し、603.7kgの水を3時間にわたり加えた。スラリーを2.5時間にわたり20℃に冷却し、4時間保持した。スラリーを2回にわけて濾過した。それぞれの分量を、378.3kgのアセトニトリルおよび475.1kgの水から調製された212kgのアセトニトリル水溶液で2回洗浄し、次いで237kgの水で洗浄し、162kgのn−ヘプタンで洗浄した。ケーキを合わせて、55℃で乾燥させて、83%の収率で80.9kgの灰白色の固形物として得た。
80.9kgの(R)−3−((R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンを反応器に加え、次いで572.3kgのアセトニトリルに加えて、再結晶を行うことができる。均一な混合物が生成するまで、混合物を60℃に加熱した。溶液を60℃で30分間保持した。2.5時間にわたり溶液に214.4kgの水を加え、温度を52℃に冷却した。温度を52℃で維持しながら、溶液に0.81kgのシーズを加え、懸濁液を2時間保持し、513.7kgの水を3時間にわたり加えた。スラリーを20℃で2.5時間冷却し、4時間保持した。スラリーを濾過し、159.0kgのアセトニトリルおよび202.3kgの水から調製したアセトニトリル水溶液で2回洗浄し、次いで404.5kgの水で洗浄し、276.7kgのn−ヘプタンで洗浄した。
1H NMR (601 MHz, DMSO-d6) δ 8.85 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.10 (dd, J=9.2, 5.8 Hz, 1H), 7.97 (dd, J=10.9, 2.6 Hz, 1H), 7.66 (dd, J=8.7, 2.6 Hz, 1H), 7.41 - 7.40 (m, 3H), 7.32 - 7.30 (m, 3H), 5.53 (dd, J=8.7, 3.8 Hz, 1H), 4.76 (t, J=8.7 Hz, 1H), 4.29 (m, 1H), 4.15 (dd, J=8.6, 4.2 Hz, 1H), 3.42 - 3.38 (m, 1H), 2.05 - 2.01 (dd, 1H), 1.83 - 1.58 (m, 1H), 1.05 (d, J=8.7 Hz, 3H); 13C NMR (151 MHz, CDCl3-d) δ 172.1, 161.7, 153.8, 152.1; 149.7, 145.5, 139.1, 132.9, 132.8, 129.2, 128.8, 125.9, 119.1, 118.8, 118.3, 106.7, 106.5, 69.9, 57.7, 38.5, 37.3, 30.3, 29.8, 29.2, 27.9, 27.8; MS (ESI): C27H28FN2O3 の計算値 ([M + H]+), 447.51; 観測値, 447.40。
HPLC分析:カラム:Supelco Ascentis Express C8 2.7um、150x4.6mm PN=USZB002789;溶媒A:80%水および20%MeOH中の10mM 酢酸アンモニウム;溶媒B:75%アセトニトリルおよび20%MeOHおよび5%水中の、10mM 酢酸アンモニウム;勾配:%B:0分 10%;2分 10%;7分 55%;20分 68%;24分 100%;26分 0% 停止時間:30分;流速:1ml/分;波長:218nm;オーブン温度:30℃。(R)−3−((R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの保持時間は16.4 分であった。
実施例5A
反応器に(R)−3−(2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)アセチル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(95.0kg、1.0当量)およびTHF(838.1kg)を加えた。混合物を45℃に加熱し、次いでTHF(85kg)を加えた。有機流をフィルターを介して別の容器に移し、フィルターをTHF(41.1kg)でゆすいだ。混合物を−20℃に冷却し、THF(21kg)を加えた。温度を−20℃に維持しながら、THF(252.3kg、1.25当量)中のメチルアイオダイド(50.1kg、1.60当量)および1M ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NaHMDS)を加えた。反応器をTHF(25.8kg)でゆすぎ、次いで有機流を−20℃で3時間保持した。温度を−10℃未満で維持しながら、4.6重量%の酢酸水溶液(357kg)を加えて反応を停止させた。有機流を25℃に昇温させて、12.5重量%NaCl水溶液(519kg)を加えた。30分間混合した後、層を分離させて、下層の水層を捨てた。有機層を500Lに濃縮した。アセトニトリル(2x741kg)を加え、得られた混合物を2回、500Lに留去した。アセトニトリル(378kg)を加え、溶液を60℃に昇温させて、その温度を30分間保持した。水(252kg)を2.5時間にわたり加えて、温度を52℃に冷却した。温度を52℃で維持しながら、シーズ(1.0kg)を加え、スラリーを2時間保持し、水(604kg)を3時間にわたり加えた。スラリーを2.5時間にわたり20℃に冷却し、4時間保持した。スラリーを次いで、アセトニトリル(378kg)および水(475kg)のあらかじめ混合した溶液で2回洗浄し(2x424kg)、次いで水(237kg)およびn−ヘプタン(162kg)で洗浄した。ケーキを55℃で乾燥させて、83%の収率、94HPLC面積%で、灰白色の固形物として80.9kgの生成物として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 8.85 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 9.2, 5.8 Hz, 1H), 7.97 (dd, J = 10.9, 2.6 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 8.7, 2.6 Hz, 1H), 7.41-7.40 (m, 3H), 7.32 - 7.30 (m, 3H), 5.53 (dd, J = 8.7, 3.8 Hz, 1H), 4.76 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 4.29 (m, 1H), 4.15 (dd, J = 8.6, 4.2 Hz, 1H), 3.42 - 3.38 (m, 1H), 2.05 - 2.01 (dd, 1H), 1.83 - 1.58 (m, 1H), 1.05 (d, J = 8.7 Hz, 3H); 13C NMR (150 MHz, DMSO-d6) δ 175.9, 160.7, 159.1, 153.6, 152.3, 152.3, 149.8, 145.2, 139.9, 132.7, 132.6, 128.8, 127.9, 127.2, 127.1, 125.5, 119.0, 118.9, 118.3, 107.2, 107.0, 68.8, 57.0, 37.1, 36.0, 34.7, 28.4, 27.9, 27.5, 26.1, 15.8; HRMS (ESI): C27H28FN2O3 の計算値 [M + H]+: 447.2079, 観測値 447.2091。
実施例6
(R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパン酸
Figure 2020526504

窒素スイープ(nitrogen sweep)下、1800Lグラスライニング反応器(1)に、254.1kgのTHFおよび57.0kgの(R)−3−((R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン、次いで127.0kgのTHFを加えた。混合物に、66.9kgの過酸化水素(4.6当量)の30%(w/w)水溶液、次いで2.0kgの水を加えた。混合物を25℃に加熱し、温度を25℃、酸素濃度を<2.5%に維持しながら、8.7kgのLiOH一水和物の、57.3kgの水中の溶液を、4時間にわたり加えた。反応器に、9.9kgの水および152.4kgのTHFを加えた。変換が完全に行われるまで、反応液を保持した。
混合物を5℃に冷却し、温度を<30℃に維持しながら、171.8kgの水中の73.2kgの亜硫酸水素ナトリウムをゆっくりと加えた。混合物を攪拌しながら30分間保持し、次いで攪拌を行わずに30分間保持した。層を分離し、下層の水層を捨てた。混合物に、161.0kgのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)および48.9kgのTHFを加え、次いで70℃の温度が得られるまで、130mbarで真空蒸留した。混合物に、26.8kgのDMAC、次いで154.6kgの水を30分にわたり70℃で加えた。バッチを70℃で1.5時間保持し、103.0kgの水を30分にわたり加えた。バッチを70℃で1.5時間保持した。混合物を6時間にわたり20℃に冷却し、60時間保持した。スラリーを濾過し、167kgの1:1 DMA:水で2回洗浄した。ケーキを162kgの1:3 アセトニトリル:水で2回洗浄し、真空、50℃で乾燥させ、91.1%の収率で35.0kgの白色の固形物として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.95 (br s, 1H), 8.80 (d, 1H), 8.08 (dd, 1H), 7.95 (dd, 1H), 7.65 (t, 1H), 7.50 (d, 1H), 3.38 (br 1H), 2.78 - 2.66 (m, 1H), 1.86 - 1.61 (m, 9H), 1.09 (d, 3H); 13C NMR (151 MHz, DMSO-d6) δ 177.7, 159.9 (d, 1C), 152.2 (d, 1C), 149.8 (d, 1C), 145.1, 132.6 (d, 1C), 127.2 (d, 1C), 118.9 (d, 1C), 118.7, 107.1 (d, 1C), 39.1, 37.2, 35.7, 28.7, 27.8, 27.2, 26.2, 15.6; LCMS ESI (+) m/z 302 (M+H)。
HPLC分析:カラム:Ascentis Express C18 2.7um、150x4.6mm ID;溶媒A:水:アセトニトリル(95:5)中の0.05%TFA;溶媒B:水:アセトニトリル(5:95)中の0.05%TFA;勾配:%B:0分 15%;12分 60%;14分 100%;16分 100%;停止時間:16分;流速:1ml/分;波長:218nm。(R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパン酸の保持時間は7.0分であった。
実施例6A
反応器に、THF(640kg)および(R)−3−((R)−2−((1s、4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパノイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(144kg、1.0当量)、次いでTHF(320kg)を加えた。反応器に、過酸化水素の35重量%水溶液(144kg、4.6当量)、次いで水(14kg)を加えた。混合物を25℃に加熱し、LiOH溶液を加える間、酸素ガス発生を抑制するために、窒素スイープを行った。反応器上部の空間の温度を25℃、酸素濃度を<2.5%に維持しながら、無水LiOH(12.4kg、1.6当量)の水(144kg)溶液を、それぞれ3時間ずつ2回に分けて、6時間にわたり加えた。LiOH溶液の最初の分量の後、THFを加えた(128kg)。第二のLiOH溶液の分量の後、反応器に水(14kg)およびTHF(128kg)を加えた。反応液を3時間保持した。
混合物を10℃に冷却し、温度を<35℃に維持しながら、亜硫酸水素ナトリウムの30重量%水溶液(601kg)をゆっくりと加えた。30分間混合した後、層を分離させ、下層の水層を捨てた。混合物にN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)(541kg)を加えた。混合物を1時間25℃で攪拌し、次いで蒸留器に研磨濾過した。研磨濾紙をTHF(128kg)でゆすいだ後、蒸留器に移し、70℃の温度が得られるまで、バッチを130mbarで真空蒸留した。反応器にDMAc(68kg)を70℃で加え、次いで水(389kg)を30分にわたり加えた。バッチを70℃で1.5時間保持し、次いでさらに水(158kg)を2時間にわたり加えた。バッチを70℃で1.5時間保持した。混合物を6時間にわたり20℃に冷却し、少なくとも8時間保持した。スラリーを濾過し、DMAc(203kg)および水(216kg)のあらかじめ混合した溶液で洗浄した。固形物をさらに、アセトニトリル(171kg)および水(648kg)のあらかじめ混合した溶液で洗浄した。固体を真空、50℃で乾燥させ、89%の収率、99.7HPLC面積%で、白色の固形物として、86.5kgの生成物を得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 12.09 (s, 1H), 8.80 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 8.06 (dd, J = 9.2, 5.8 Hz, 1H), 7.91 (dd, J = 10.9, 2.8 Hz, 1H), 7.61 (ddd, J = 9.1, 8.2, 2.8 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 3.41-3.27 (m, 1H), 2.72-2.63 (m, 1H), 1.86-1.61 (m, 9H), 1.08 (d, J = 6.8 Hz, 3H); 13C NMR (150 MHz, DMSO-d6) δ 177.7, 159.9, 152.2, 149.8, 145.1, 132.6, 127.2, 118.9, 118.7, 107.1, 39.1, 37.2, 35.7, 28.7, 27.8, 27.2, 26.2, 15.6; HRMS (ESI) C18H21FNO2 の計算値 [M + H]+: 302.1551, 観測値 302.1563。
実施例7
(R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミド
Figure 2020526504

窒素雰囲気生成装置下で、50Lのグラスライニング反応器に、13.75kgのアセトニトリル、次いで2.68kgのN,N,N’,N’−テトラメチルクロロホルムアミジニウム ヘキサフルオロホスフェート(TCFH)を加え、2.0kgのアセトニトリルでゆすいだ。2.03kgのN−メチルイミダゾール、次いで1.95kgのアセトニトリルを加えた。2.48kgの(R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパン酸、次いで1.05kgのアセトニトリルを加えた。混合物を0.5時間保持し、次いで1.21kgの4−クロロアニリン、次いで1.0kgのアセトニトリルを加えた。HPLC分析によって反応が完了したと判断されるまで、混合物を20℃で保持した。溶液を次いで60℃に加熱し、9.25kgの水を加えた。溶液を次いで40℃に冷却し、混合物を1時間熟成させ、シーズ(32g)を加え、1.15kgの2:1 水:アセトニトリルでゆすぎ、得られたスラリーを1時間維持した。スラリーを次いで20℃に冷却し、25.75kgの水を加えた。スラリーを濾過し、ケーキを6.9kgの2:1 水:アセトニトリルで3回洗浄した。ケーキを50℃で真空乾燥させ、3.33kgの(R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミド水和物を、94.1%の収率で白色の固形物として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 10.09 (s, 1H), 8.86 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.08 (dd, J=9.0, 5.6 Hz, 1H), 7.95 (dd, J=10.9, 2.6 Hz, 1H), 7.70 - 7.60 (m, 3H), 7.54 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.33 (d, J=9.0 Hz, 2H), 3.43 - 3.31 (m, 3H), 2.90 - 2.80 (m, 1H), 1.99 - 1.55 (m, 9H), 1.13 (d, J=6.8 Hz, 3H); 13C NMR (151 MHz, DMSO-d6) δ 175.0, 159.9, 152.4, 149.7, 145.2, 138.1, 132.7, 128.5, 127.2, 126.7, 120.8, 119.0, 118.6, 107.2, 40.2, 37.4, 35.6, 28.5, 27.6, 27.4, 26.3, 16.1; HRMS (ESI); C24H24ClFN2O の計算値 ([M + H]+), 411.1619; 観測値 411.1649。
実施例7A
反応器に、N,N,N’,N’−テトラメチルクロロホルムアミジニウム ヘキサフルオロホスフェート(TCFH)(95kg、1.25当量)およびアセトニトリル(237kg)を加えた。N−メチルイミダゾール(69kg、3.10当量)、次いでアセトニトリル(32kg)を加えた。(R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパン酸(82.0kg、1.0当量)、次いでアセトニトリル(63kg)を加えた。混合物を0.5時間保持し、次いでアセトニトリル(96kg)中に溶解した4−クロロアニリン(40kg、1.15当量)の溶液を加え、次いでアセトニトリル(63kg)を加えた。混合物を20℃で3時間保持し、次いでアセトニトリル(128kg)を加えた。溶液を次いで、60℃に加熱し、水(303kg)を加えた。溶液を40℃に冷却し、シーズ(0.8kg)を加え、得られたスラリーを1時間保持した。スラリーを20℃で3時間冷却した。水(820kg)を1.5時間にわたり加え、スラリーを1時間熟成させた。スラリーを濾過し、ケーキを、水(325kg)およびアセトニトリル(130kg)のあらかじめ混合した溶液で、3回洗浄した(3x455kg)。ケーキを50℃で乾燥させて、乾燥させたケーキを酢酸エチル(1055kg)で溶解した。有機流にシーズ(1.7kg)を加えた。メタンスルホン酸(28kg)の酢酸エチル(453kg)中の溶液を2時間にわたり加え、スラリーを1時間熟成させた。スラリーを次いで濾過し、酢酸エチル(3x320kg)で洗浄した。ケーキを50℃で真空乾燥させて、90%の収率、99.94HPLC面積%で、124.8kgの生成物を白色の固形物として得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 10.19 (s, 1H), 9.24 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.40 (dd, J = 10.3, 2.6 Hz, 1H), 8.33 (dd, J = 9.4, 5.3 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.04 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 7.71 - 7.64 (m, 2H), 7.37 - 7.30 (m, 2H), 3.64 (ddt, J = 10.8, 7.3, 3.8 Hz, 1H), 2.98 - 2.89 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.05 - 1.60 (m, 9H), 1.14 (d, J = 6.7 Hz, 3H); 13C NMR (150 MHz, DMSO-d6) δ 175.0, 162.7, 161.1, 145.4, 138.2, 136.8, 128.6, 128.1, 126.7, 126.4, 123.3, 120.8, 119.8, 109.0, 39.8, 39.7, 38.6, 35.5, 28.3, 27.6, 27.2, 26.1, 16.2 HRMS (ESI): C24H25ClFN2O の計算値 [M + H]+: 410.1634; 観測値, 410.1625。
実施例8
(R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミド塩および共結晶体
窒素雰囲気生成装置下、10Lのグラスライニング反応器に、349gのN,N,N’,N’−テトラメチルクロロホルムアミジニウム ヘキサフルオロホスフェート(TCFH)および2Lのアセトニトリルを加えた。245gのN−メチルイミダゾールを加え、次いで0.3Lのアセトニトリルを加えた。300gの(R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパン酸を加え、次いで0.3Lのアセトニトリルを加えた。混合物を0.5時間保持し、次いで139gの4−クロロアニリンを加え、次いで0.4Lのアセトニトリルを加えた。HPLCで解析して、反応が完了したと判断されるまで、混合物を20℃で保持した。溶液を次いで60℃に加熱し、1.2Lの水を加えた。溶液を次いで40℃に冷却し、シーズ(3g)を加え、得られたスラリーを1時間保持した。スラリーを次いで20℃に冷却し、2.7Lの水を加えた。スラリーを濾過し、ケーキを3Lの2:1 水:アセトニトリルで3回洗浄した。
ケーキを約5Lの有機溶媒に溶解させ、溶液を約40℃、真空下で、約4Lの体積まで蒸留した。スラリーを約20℃に冷却し、例えば、水または有機溶媒中の適切な分量の酸または共結晶体形成剤の溶液を加えた。次いでスラリーを濾過し、洗浄し、乾燥させて、約445gの(R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミド塩または共結晶体を得た。
実施例9
(R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミド メタンスルホネート
Figure 2020526504

窒素雰囲気生成装置下で、10Lのグラスライニング反応器に、349gのN,N,N’,N’−テトラメチルクロロホルムアミジニウム ヘキサフルオロホスフェート(TCFH)および2Lのアセトニトリルを加えた。245gのN−メチルイミダゾールを加え、次いで0.3Lのアセトニトリルを加えた。300gの(R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパン酸を加え、次いで0.3Lのアセトニトリルを加えた。混合物を0.5時間保持し、次いで139gの4−クロロアニリン、次いで0.4Lのアセトニトリルを加えた。HPLC分析によって反応が完了したと判断されるまで、混合物を20℃で維持した。溶液を次いで60℃に加熱し、1.2Lの水を加えた。溶液を次いで40℃に冷却し、シーズ(3g)を加え、得られたスラリーを1時間保持した。スラリーを次いで20℃に冷却し、2.7Lの水を加えた。スラリーを濾過し、ケーキを3Lの2:1 水:アセトニトリルで3回洗浄した。ケーキを5.1Lの酢酸エチルに溶解させ、溶液を真空、41℃で4.2Lの体積に蒸留した。スラリーを20℃に冷却し、4.14gのシーズを加え、95.7gのメタンスルホン酸の2.9Lの酢酸エチル中の溶液を加えた。スラリーを次いで濾過し、1.65Lの酢酸エチルで2回洗浄し、50℃で真空乾燥させ、445gの(R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミド メタンスルホネートを白色の固形物として、88%の収率で得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 10.19 (s, 1H), 9.24 (d, J=5.7 Hz, 1H), 8.40 (dd, J=10.3, 2.6 Hz, 1H), 8.33 (dd, J=9.4, 5.3 Hz, 1H), 8.09 (d, J=5.7 Hz, 1H), 8.04 (t, J=8.6 Hz, 1H), 7.71 - 7.64 (m, 2H), 7.37 - 7.30 (m, 2H), 3.64 (ddt, J=10.8, 7.3, 3.8 Hz, 1H), 2.98 - 2.89 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.05 - 1.60 (m, 9H), 1.14 (d, J=6.7 Hz, 3H); 13C NMR (126 MHz, DMSO-d6) δ 175.0, 162.7, 161.1, 145.4, 138.2, 136.8, 128.6, 128.1, 126.7, 126.4, 123.3, 120.8, 119.8, 109.0, 39.8, 39.7, 38.6, 35.5, 28.3, 27.6, 27.2, 26.1, 16.2 MS (ESI): C24H24ClFN2O の計算値 ([M + H]+), 410.16; 観測値, 410.15。
HPLC分析:カラム:Sigma−Aldrich Supelco Ascentis Express C18 2.7um、150x4.6mmID;溶媒A:MeCN:水(5/95 v/v)中の0.05%TFA;溶媒B:MeCN:水(95/5 v/v)中の0.05%TFA;勾配:%B:0分 15%;1分 15%;13分 55%;19分 65%;24分 100%;24.1 15%;28分 15%;停止時間:24分;流速:1.0ml/分;カラム温度:30℃;波長:218nm。(R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミドのピークの保持時間は12.6分であった。
実施例10
メチル (R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパノエート
Figure 2020526504

メタノール(300.0mL)を250−mLのガラス反応器に加え、次いで窒素保護下でY(OTf)(0.606g、1.12mmol)を加え、次いで1時間にわたり60℃に昇温させた。(4R)−3−[(2R)−2−[4−(6−フルオロ−4−キノリル)シクロヘキシル]プロパノイル]−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オン(10.00g、22.40mmol)を全て一度に固体として加えた。反応混合物を次いで3時間熟成した。反応混合物を30℃に冷却し、真空で乾燥するまで濃縮した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.82 (d, 1H), 8.12 (dd, 1H), 7.75 - 7.62 (m, 1H), 7.54 - 7.43 (m, 1H), 7.35 (d, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.36 - 3.20 (m, 1H), 2.89 - 2.72 (m, 1H), 2.05 - 1.91 (m, 2H), 1.90 - 1.63 (m, 7H), 1.21 (d, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 177.2, 160.5 (d, 1C), 152.0 (d, 1C), 149.6, 145.6, 132.9 (d, 1C), 127.7 (d, 1C), 119.0 (d, 1C), 118.3, 106.7 (d, 1C), 51.5, 39.9, 38.3, 36.3, 29.4, 27.9, 27.7, 26.9, 15.7; LCMS ESI (+) m/z 316 (M+H)。HPLC分析:カラム:Ascentis Express C18 2.7um、150x4.6mmID;溶媒A:水:アセトニトリル(95:5)中の0.05% TFA;溶媒B:水:アセトニトリル(5:95)中の0.05% TFA;勾配:%B:0分 15%;12分 60%;14分 100%;16分 100%;停止時間:16分;流速:1ml/分;波長:218nm。メチル (R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパノエートの保持時間は9.2分であった。
実施例11
(R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパン酸
Figure 2020526504

DMAC(50.0mL)を粗製メチル (R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパノエートに30℃で加え、次いで5.0M NaOH(13.0mL、65.0mmol)を加えた。反応混合物を20時間攪拌した。クエン酸の50質量%溶液をゆっくりと加え、pHを調整した。反応混合物を70℃に昇温させて、次いで2時間にわたり水(20mL)を加え、次いで1時間熟成した。スラリーを20℃で6時間にわたり冷却し、次いで一晩保持した。スラリーを濾過し、1:1 DMAC/水(30mL)、1:3 MeCN/水(2x30mL)で洗浄し、次いで窒素スイープによって50℃のオーブンで乾燥させた。(R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパン酸(5.52g、18.3mmol、81.8%収率)を白色の固形物として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.95 (br s, 1H), 8.80 (d, 1H), 8.08 (dd, 1H), 7.95 (dd, 1H), 7.65 (t, 1H), 7.50 (d, 1H), 3.38 (br 1H), 2.78 - 2.66 (m, 1H), 1.86 - 1.61 (m, 9H), 1.09 (d, 3H); 13C NMR (151 MHz, DMSO-d6) δ 177.7, 159.9 (d, 1C), 152.2 (d, 1C), 149.8 (d, 1C), 145.1, 132.6 (d, 1C), 127.2 (d, 1C), 118.9 (d, 1C), 118.7, 107.1 (d, 1C), 39.1, 37.2, 35.7, 28.7, 27.8, 27.2, 26.2, 15.6; LCMS ESI (+) m/z 302 (M+H)。
HPLC分析:カラム:Ascentis Express C18 2.7um、150x4.6mmID;溶媒A:水:アセトニトリル(95:5)中の0.05% TFA;溶媒B:水:アセトニトリル(5:95)中の0.05% TFA;勾配:%B:0分 15%;12分 60%;14分 100%;16分 100%;停止時間:16分;流速:1ml/分;波長:218nm。(R)−2−((1s,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパン酸の保持時間は7.0分であった。
実施例12
Figure 2020526504

の合成
新たな250mLの丸底フラスコに、実施例11(9.5g、30mmol)からの化合物、テトラヒドロキシジボロン(7.28g、78.8mmol)および磁気攪拌子を加えた。100mLのメタノール、次いでN,N−ジイソプロピルエチルアミン(19.4mL、110mmol)を加え、溶液を20分間スパージした。別の100mLの丸底フラスコ(RBF)において、50mLのメタノール中の硝酸ニッケル(0.463g、1.58mmol)およびトリシクロヘキシルホスホニウムテトラフルオロボラート(1.29g、3.47mmol)を合わせて、淡緑色の溶液を得て、これを20分間スパージした。両方の溶液を20分間スパージした後、次いでNi/PCy3溶液を250mLのRBFに加えた(cannulate)。混合物を合わせて、室温で磁気攪拌してさらに45分間スパージした。混合物を次いで55℃に加熱した。5時間と15分後、混合物を室温に冷却し、35mLのTFA、170mLの水、および50mLのメタノールを加えた。次いで400mLのヘプタンを加え、混合物を攪拌し、層を分離した。豊富な水層を次いで、精製のために75mLの分量で、直接カラムにロードした。カラム:Biotage Ultra C18 400g、25ミクロンの球状粒子。移動相A:95/5/0.2 水/アセトニトリル/TFA。移動相B:アセトニトリル。勾配:0−3.7カラム体積(CV)(1CV=760ml):10−25%B(直線勾配)、50ml/分、3.7−4.8CV:90%B(維持)、50ml/分、4.8−5.8CV:10%B(維持)、50ml/分。目的の生成物を含む画分を合わせて、7.4Lの水で希釈し、固相抽出のために同じカラムに一度にロードした。ロードしたカラムを95/5 水/アセトニトリルで洗浄し、100%のTHFで溶出した。目的の生成物を含む画分を合わせて、ロータリーエバポレーターで濃縮して、5.52gの目的の生成物を56%の収率で白色の固形物として得た。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 12.14 (br s, 1H), 8.82 (d, J=4.6 Hz, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.39 (br s, 2H), 8.10 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.96 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.45 (d, J=4.6 Hz, 1H), 3.63 - 3.44 (m, 2H), 2.76 - 2.67 (m, 1H), 1.87 (br d、J=10.3 Hz, 2H), 1.82 - 1.66 (m, 7H), 1.11 (d, J=6.7 Hz, 3H)。13C NMR (151 MHz, DMSO-d6) δ 177.8, 153.4, 150.8, 148.8, 133.8, 132.1, 130.2, 128.4, 125.7, 118.0, 39.1, 37.2, 35.7, 29.0, 28.1, 27.4, 26.5, 15.7。HRMS (ESI); C18H23O4NB の計算値 ([M + H]+), 328.1715; 観測値 328.1718。
実施例13
Figure 2020526504

の合成
新たな25mLの丸底フラスコに、実施例12の化合物(A、0.500g、1.53mmol)、ピナコール(0.190g、1.61mmol)、およびテトラヒドロフラン(5.00mL、61.4mmol)を加えた。混合物を室温で90分間磁気攪拌した。混合物を次いで0℃に冷却し、1−メチルイミダゾール(0.730mL、9.17mmol)、次いで酢酸エチル(4.58mL、7.65mmol)中のプロピルホスホン酸無水物(1.67mol/L)、および4−クロロアニリン(391.0mg、3.065mmol)を加えた。2時間後に反応が完了し、混合物全体を、あらかじめ0℃に冷却した25mLの重炭酸ナトリウム(1.03mol/L)および水(15mL、832.649mmol)に加えた。酢酸エチル(5mL)を加え、分液漏斗中で層を分離した。水層を再び酢酸エチル(40mL、400mmol)で抽出した。豊富な有機層を合わせて、15mLの1:1 NaHCO飽和水溶液:水で洗浄した。豊富な有機層を次いで、1gのMgSOで乾燥させて、濾過した。粗製流を次いでカラムクロマトグラフィーで精製した。カラム:Biotage Ultra シリカ 25g、25ミクロン球状粒子。移動相A:ジクロロメタン。移動相B:酢酸エチル。勾配:0−20CV(1CV=33ml):30−100% EtOAc/DCM(直線勾配)、26ml/分。目的の生成物を含む画分を合わせて、ロータリーエバポレーターで濃縮し、369mgの目的の化合物を白色の固形物として、59%の収率で得た。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 10.11 (s, 1H), 8.92 (d, J=4.6 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.01 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.95 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.68 - 7.64 (m, 2H), 7.56 (d, J=4.6 Hz, 1H), 7.35 - 7.32 (m, 2H), 3.46 (br t, J=10.9 Hz, 1H), 2.89 - 2.83 (m, 1H), 2.00 - 1.93 (m, 2H), 1.87 (br d, J=12.6 Hz, 1H), 1.78 - 1.59 (m, 6H), 1.33 (s, 12H), 1.13 (d, J=6.7 Hz, 3H)。13C NMR (126 MHz, DMSO-d6) δ 175.0, 170.3, 153.2, 151.4, 149.4, 138.1, 133.3, 130.4, 129.4, 128.5, 126.7, 125.6, 120.8, 118.5, 84.0, 59.7, 40.3, 37.2, 35.6, 28.6, 28.0, 27.6, 26.5, 24.7, 24.7, 20.7, 16.0, 14.1。HRMS (ESI); C30H37O3N2BCl の計算値 ([M + H]+), 519.2580; 観測値 519.2579。
実施例14
Figure 2020526504

の合成
市販のSynthera合成モジュール(IBA)およびカスタムHPLCシステムを用いた自動化合成。[18F](R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1S,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミドの自動化合成は、反応のために適切に組み立てられたインテグレーター流体プロセッサーキット(integrator fluidic processor kit)を備えた、カセットタイプのIBA Synthera合成モジュールを用いて行った。その後、HPLC精製および再精製用のカスタム自動化システムに移した。インテグレーター流体プロセッサー(IFP)キットおよびカスタムシステムに、合成のための適切な前駆体を添加し、以下の表にまとめる。窒素の定常流によって制御して注入ループを充填して、Varian HPLCユニットで精製を行った。
Figure 2020526504

18F]フルオライド水溶液(2.0ml、59.2GBq/1.6Ci)を、予め条件を整えたSep−Pak light 46mg QMAに移した。移動が完了した後、[18F]フルオライド水溶液をQMA Sep−Pakから解放し、反応器に(「V1」からの)溶出混合物を加えた。溶媒を穏やかな窒素気流下および真空下で留去した。(「V2」からの)前駆体溶液を、乾燥させたフルオライド−18に加え、110℃で30分間加熱した。(「V4」からの)2.5mLの蒸留水および1.5mLのアセトニトリルで希釈した後、中間体バイアル(「前HPLC」)に移した。
混合物を次いで、5mLサンプル注入ループ、次いで半分取HPLCカラムにロードした。40%アセトニトリルの0.1%トリフルオロ酢酸水溶液中の混合物を、4.0mL/分の流速、1850PSIの圧力、UV220nmで、カラムを通した。生成物を、22〜24分にわたり、30mLの蒸留水を含む希釈フラスコに単離した。内容物全体を予め活性化したC18固相抽出カートリッジに移し、次いで1mLのエタノールと共に(「V5」から)、4mLの食塩水を含む生成物バイアルに放出し、注入用の食塩水溶液中の20%エタノールを製造した。31.2mCi(1.15GBq)の[18F](R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1S,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミド。
この生成物を逆相HPLCによって解析し、(R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1S,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミドの非放射性参照標準を共注入することによって、放射化学的純度、化学的純度および特異的活性を特定した。非放射性参照標準と16分において共溶出した、単離した生成物は、99%放射化学的、95%化学的に純粋であり、0.38GBq/nmol(10.47mCi/nmol)の特異的活性を有する。生成物をキラルHPLCによって解析した:非放射性参照標準の共注入によってキラル純度を解析した、(R)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1S,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミド(10分)および(S)−N−(4−クロロフェニル)−2−((1S,4S)−4−(6−フルオロキノリン−4−イル)シクロヘキシル)プロパンアミド(11.5分)。10分において非放射性参照標準と共溶出した、単離した生成物は、ee:>99.5%を有する。

Claims (22)

  1. 式II:
    Figure 2020526504

    [式中、RはC1−6アルキル、アリール、またはC1−6ハロアルキルである]
    で表される化合物、またはその立体異性体を;
    1−6アルコキシド塩およびマロン酸ジC1−6アルキルの、適当な有機溶媒中の混合物と;
    スルホン酸部位を置換するのに十分な時間および温度で接触させて;
    式III:
    Figure 2020526504

    で表される化合物、またはその立体異性体を製造すること、および
    式IIIの化合物、またはその立体異性体を、適切な有機酸と、適切な水性有機溶媒中で、加水分解および脱炭酸に十分な時間および温度で接触させて、式I:
    Figure 2020526504

    で表される化合物、またはその立体異性体を製造することを含む、
    式Iで表される化合物、またはその立体異性体の製造方法。
  2. 1−6アルコキシド塩がナトリウム t−アミラートであり、マロン酸ジC1−6アルキルがマロン酸ジtert−ブチルである、請求項1に記載の方法。
  3. 有機酸がメタンスルホン酸である、請求項1または2に記載の方法。
  4. がメチルである、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  5. 式IV:
    Figure 2020526504

    で表される化合物を、ルイス酸およびハイドライド源と、適切なアルコール性有機溶媒中で、カルボニルの還元を生じさせるのに十分な時間および温度で接触させて、式V:
    Figure 2020526504

    の化合物、またはその立体異性体を製造すること;および
    式Vの化合物、またはその立体異性体を、、X−SO−R[式中、Xはハロである]、またはR−SO−O−SO−Rと、アルキルアミン塩基の存在下、適切な無水有機溶媒中で、Xの置換に十分な時間および温度で接触させて、式IIの化合物、またはその立体異性体を製造することによって、
    式IIの化合物、またはその立体異性体が製造される、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  6. セシウムハライドがCeCl、またはその水和物であり、ハイドライド源がNaBHである、請求項5に記載の方法。
  7. XがClであり、Rがメチルである、請求項5または6に記載の方法。
  8. アルキルアミン塩基がEtNである、請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 式VI−AまたはVI−B:
    Figure 2020526504

    [式中、nは1または2である]
    で示される化合物を、式VII:
    Figure 2020526504

    [式中、Yはハロである]
    で示される化合物と、適切なC1−6アルキルシリルアミン塩基の存在下、適切な有機溶媒中で、Yの置換に十分な時間および温度で接触させて、式VIII−Aまたは式VIII−B:
    Figure 2020526504

    で示される化合物を製造すること、および
    式VIII−Aまたは式VIII−Bの化合物を、適切なヒドロキシ塩基と、適切な水性溶媒中で、加水分解に十分な時間および温度で接触させて、式IX−Aまたは式IX−B:
    Figure 2020526504

    で表される化合物を製造すること、および
    式IX−Aまたは式IX−Bの化合物を、適切な無機酸と、適切な水性溶媒中で、加水分解および脱炭酸に十分な時間および温度で接触させて、式IVの化合物を製造することによって、
    式IVの化合物が製造される、請求項5〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. nが1である、請求項9に記載の方法。
  11. YがClである、請求項9または10に記載の方法。
  12. 1−6アルキルシリルアミンがNaHMDSである、請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. ヒドロキシド塩基がKOHまたはNaOHである、請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 無機酸がHClである、請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 式Iの化合物が
    Figure 2020526504

    である、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  16. 式IIの化合物が
    Figure 2020526504

    である、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記請求項のいずれか1項に従って合成した式Iの化合物、またはその立体異性体を、化合物2:
    Figure 2020526504

    [式中、Rは、フェニルまたはベンジルである]
    またはその立体異性体に変換すること、および
    化合物2、またはその立体異性体を、化合物3:
    Figure 2020526504

    またはその立体異性体に変換すること、および
    化合物3、またはその立体異性体を、化合物4:
    Figure 2020526504

    またはその立体異性体に変換すること、および
    化合物4、またはその立体異性体を、化合物1、またはその立体異性体に変換すること、および
    適宜、化合物1の薬学的に許容可能な塩、または共結晶体、例えばメタンスルホン酸塩を製造することを含む、
    化合物1:
    Figure 2020526504

    またはその立体異性体を製造する方法。
  18. 化合物1が
    Figure 2020526504

    である、請求項17に記載の方法。
  19. 請求項17または18に従って合成される、化合物1、またはその立体異性体、またはその薬学的に許容可能な塩、例えばメタンスルホン酸塩、またはその共結晶体。
  20. Figure 2020526504

    のメタンスルホン酸塩である化合物。
  21. Figure 2020526504

    またはその薬学的に許容可能な塩、またはその共結晶体である化合物。
  22. Figure 2020526504

    またはその薬学的に許容可能な塩である化合物。
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