JP2020524386A - イオン交換分離膜およびこれを含むフロー電池 - Google Patents

イオン交換分離膜およびこれを含むフロー電池 Download PDF

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Abstract

本明細書は、第1イオン交換樹脂層と、前記第1イオン交換樹脂層の両面にそれぞれ備えられた第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層とを含み、前記第2イオン交換樹脂層および前記第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、前記第1イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEW(Equivalent Weight)を有するアイオノマーを含むものであるイオン交換分離膜に関する。

Description

本出願は、2018年5月17日付で韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2018−0056466号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に組み込まれる。
本明細書は、イオン交換分離膜およびこれを含むフロー電池に関する。
最近、化石燃料の使用によって温室ガスの発生および環境汚染問題を引き起こす火力発電や、施設安定性および廃棄物処理の問題点を有する原子力発電などの既存の発電システムが様々な限界点を露呈するにつれ、より環境に優しく高い効率を有するエネルギーの開発とこれを用いた電力供給システムの開発に関する研究が大きく増加している。これによって、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して貯蔵し、必要時に再度電気エネルギーに変換して使用することができ、軽量化が可能な二次電池に関する開発が活発に進められている。
特に、大容量電力貯蔵システムとして、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池、レドックスフロー電池、超高容量キャパシタ、鉛蓄電池などが開発されているが、そのうち、大型化システムに最も適した高容量および高効率二次電池としてレドックスフロー電池(Redox Flow Battery、RFB)が注目されている。
このようなレドックスフロー電池は、他の電池とは異なり、活物質を固体状態ではない水溶液状態のイオンとして用いて、正極および負極で各イオンの酸化還元反応によってエネルギーを貯蔵するメカニズムを有する電池である。レドックスカップルによってV/Br、Zn/Br、およびV/Vなどのような種類があり、そのうち、バナジウムレドックスフロー電池(Vanadium Redox Flow Battery、VRFB)は、高い開回路電圧はもちろん、カソードおよびアノードに同じ種類の酸化還元物質を使用できるので、他の種類のレドックスフロー電池に比べて多くの研究が行われてきた。
バナジウムレドックスフロー電池は、伝達媒体として電解液を用いるため、イオン交換分離膜(ion exchange mebrane)が必要であるが、前記イオン交換分離膜は、バナジウムレドックスフロー電池の寿命および製造単価を決定する核心素材である。実際に遷移金属を含む強酸性物質を電解液として用いるシステムに適用されるために、前記イオン交換分離膜は、耐酸性および耐酸化性に優れていなければならず、低い透過度および優れた機械的物性が求められる。
特に、イオン交換分離膜は、正極電解液のバナジウムイオン(V4+およびV5+)が負極電解液にクロスオーバー(crossover)されたり、負極電解液のバナジウムイオン(V2+およびV3+)が正極電解液にクロスオーバーされるのを防止することが重要である。クロスオーバーが起こると、正極電解液および負極電解液が汚染して電池の性能が低下するからである。また、充放電時、水素イオンの透過度が高いほど、電池の内部抵抗が低くなって電池の性能を向上させることができる。
したがって、正極電解液および負極電解液が互いにクロスオーバーされるのを防止しながら、水素イオンの透過度も高いイオン交換分離膜の開発が求められている。
本明細書は、イオン交換分離膜およびこれを含むフロー電池を提供しようとする。
本明細書は、第1イオン交換樹脂層と、前記第1イオン交換樹脂層の両面にそれぞれ備えられた第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層とを含み、
前記第1〜第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、アイオノマーを1種以上含み、
前記第2イオン交換樹脂層および前記第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、前記第1イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEW(Equivalent Weight、当量)を有するアイオノマーを含むものであるイオン交換分離膜を提供する。
また、本明細書は、負極と、正極と、前記負極および前記正極の間に備えられた前記イオン交換分離膜とを含むフロー電池を提供する。
本明細書の一実施態様に係るイオン交換分離膜は、正極電解液および負極電解液が互いにクロスオーバーされるのを効果的に防止することにより、電池の性能を向上させることができる。
本明細書の一実施態様に係るイオン交換分離膜は、充放電時、水素イオンの透過度が高いので、電池の性能を向上させることができる。
本明細書の一実施態様に係るイオン交換分離膜の例を示すものである。 本明細書の他の実施態様に係るイオン交換分離膜の例を示すものである。 本明細書のさらに他の実施態様に係るイオン交換分離膜の例を示すものである。 フロー電池の一般的な構造を示すものである。 実施例1および比較例1〜3の単電池に対して充放電回数に応じた残留容量を示すものである。 実施例1および比較例1〜3の単電池に対して充放電回数に応じた電流効率を示すものである。 実施例1および比較例1〜3の単電池に対して充放電回数に応じた電圧効率を示すものである。 実施例1および比較例1〜3の単電池に対して充放電回数に応じたエネルギー効率を示すものである。 実施例1、比較例4および5の単電池に対して充放電回数に応じた残留容量を示すものである。 実施例1、比較例4および5の単電池に対して充放電回数に応じた電流効率を示すものである。 比較例4で製造された分離膜の外観を撮影したものである。 比較例5で製造された分離膜の外観を撮影したものである。 実験例2でバナジウムイオンの透過度の測定に使用されたH型セルの構造を示すものである。
レドックスフロー電池は、他の電池とは異なり、活物質を固体状態ではない水溶液状態のイオンとして用いて、正極および負極で各イオンの酸化還元反応によってエネルギーを貯蔵するメカニズムを有する電池である。レドックスカップルによってV/Br、Zn/Br、およびV/Vなどのような種類があり、そのうち、バナジウムレドックスフロー電池(Vanadium Redox Flow Battery、VRFB)は、高い開回路電圧はもちろん、カソードおよびアノードに同じ種類の酸化還元物質を使用できるので、他の種類のレドックスフロー電池に比べて多くの研究が行われてきた。
バナジウムレドックスフロー電池は、伝達媒体として電解液を用いるため、イオン交換分離膜(ion exchange mebrane)が必要であるが、前記イオン交換分離膜は、バナジウムレドックスフロー電池の寿命および製造単価を決定する核心素材である。実際に遷移金属を含む強酸性物質を電解液として用いるシステムに適用されるために、前記イオン交換分離膜は、耐酸性および耐酸化性に優れていなければならず、低い透過度および優れた機械的物性が求められる。
特に、イオン交換分離膜は、正極電解液のバナジウムイオン(V4+およびV5+)が負極電解液にクロスオーバー(crossover)されたり、負極電解液のバナジウムイオン(V2+およびV3+)が正極電解液にクロスオーバーされるのを防止することが重要である。クロスオーバーが起こると、正極電解液および負極電解液が汚染して電池の性能が低下するからである。また、充放電時、水素イオンの透過度が高いほど、電池の内部抵抗が低くなって電池の性能を向上させることができる。
本明細書の一実施態様に係るイオン交換分離膜は、正極電解液および負極の電解液が互いにクロスオーバーされるのを効果的に防止することにより、電池の性能を向上させることができる。
具体的には、EWが高ければ、高分子の単位重量あたりのスルホン酸の個数は次第に減少するので、水素イオン伝導度は減少するが、バナジウムイオンのクロスオーバーも減少する。逆に、EWが低ければ、高分子の単位重量あたりのスルホン酸の個数は次第に増加するので、水素イオン伝導度は増加するが、バナジウムイオンのクロスオーバーも増加する。したがって、単層から形成されたイオン交換分離膜の場合、水素イオン伝導度は増加させながら、クロスオーバーは減少させる効果を導出することが困難である。
本明細書の一実施態様に係るイオン交換分離膜は、EWが最も低いアイオノマーを含む第1イオン交換樹脂層を備えた後、前記第1イオン交換樹脂層の両面にそれぞれ第1イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEWを有するアイオノマーを含む第2および第3イオン交換樹脂層を備えることにより、水素イオン伝導度は増加させながら、バナジウムイオンのクロスオーバーを効果的に防止することができる。
本明細書の一実施態様に係るイオン交換分離膜は、充放電時、水素イオンの透過度が高いので、電池の性能を向上させることができる。
以下、本明細書についてより詳細に説明する。
本明細書において、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含できることを意味する。
本明細書は、第1イオン交換樹脂層と、前記第1イオン交換樹脂層の両面にそれぞれ備えられた第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層とを含み、
前記第1〜第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、アイオノマーを1種以上含み、
前記第2イオン交換樹脂層および前記第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、前記第1イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEW(Equivalent Weight、当量)を有するアイオノマーを含むものであるイオン交換分離膜を提供する。
図1は、本明細書の一実施態様に係るイオン交換分離膜の例を示すものである。前記図1には、第1イオン交換樹脂層101の両面にそれぞれ第2イオン交換樹脂層102および第3イオン交換樹脂層103が備えられているイオン交換分離膜の構造が例示されている。
具体的には、本明細書の一実施態様に係るイオン交換分離膜は、多層のイオン交換樹脂層を備えることにより、水素イオン伝導度は増加しながら、バナジウムイオンのクロスオーバーは防止することができる効果がある。
また、本明細書の一実施態様に係るイオン交換分離膜は、第1イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEWを有するアイオノマーを含む第2および第3イオン交換樹脂層を第1イオン交換樹脂層の両面に備えることにより、第1イオン交換樹脂層の一面にのみ備えられる非対称形態に比べてクロスオーバーを効果的に防止することができる。具体的には、第1イオン交換樹脂層の一面にのみ第2イオン交換樹脂層が備えられる場合、第2イオン交換樹脂層が備えられた反対面で発生するクロスオーバーを防止することができない。
本明細書において、EW(Equivalent Weight)は、1当量のスルホン酸を有するポリマーの重量を意味するもので、単位は、g/molまたはg/eqである。
前記EWは、滴定により、1gあたりのスルホン酸のモル数を計算することにより得られる。例えば、1gに相当する高分子を3M NaClに入れて1日間撹拌した後、0.1MのNaOH標準溶液をPH7になるまで添加した後、下記の式1によりEWを計算することができる。
*m=高分子の質量=1g
*[NaOH]=0.1M
*VNaOH=投入されたNaOHの体積
本明細書の一実施態様によれば、前記第1〜第3イオン交換樹脂層それぞれは、500g/mo1以上1,100g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものであり、好ましくは700g/mol以上1,000g/mol以下、さらに好ましくは720g/mol以上980g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含む。
本明細書の一実施態様によれば、前記第1〜第3イオン交換樹脂層を含むイオン交換分離膜において、第1イオン交換樹脂層は、500g/mol以上900g/mol以下、好ましくは650g/mol以上870g/mol以下、さらに好ましくは720g/mol以上830g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含み、
この場合、前記第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、900g/mol超過1,100g/mol以下、好ましくは900g/mol超過1,000g/mol以下、さらに好ましくは930g/mol以上980g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含む。
本明細書の一実施態様によれば、前記第1〜第3イオン交換樹脂層それぞれの厚さは、5μm以上30μm以下であることが好ましく、5μm〜25μmがさらに好ましく、7μm〜20μmが最も好ましい。前記第1〜第3イオン交換樹脂層それぞれの厚さが前記厚さ範囲を満足しない場合、エネルギー効率が減少する。
特に、前記第1イオン交換樹脂層の厚さが5μm未満の時は、水素イオン伝導度の向上効果が大きくなく、30μmを超える場合には、他の層の効果を確認しにくいという欠点がある。
本明細書の一実施態様によれば、前記イオン交換分離膜は、前記第2イオン交換樹脂層の前記第1イオン交換樹脂層と接する反対面に備えられた第4イオン交換樹脂層と、前記第3イオン交換樹脂層の前記第1イオン交換樹脂層と接する反対面に備えられた第5イオン交換樹脂層とを含み、
前記第4イオン交換樹脂層および第5イオン交換樹脂層はそれぞれ、アイオノマーを1種以上含み、
前記第4イオン交換樹脂層および第5イオン交換樹脂層はそれぞれ、前記第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEWを有するアイオノマーを含む。
図2は、本明細書の他の実施態様に係るイオン交換分離膜の例を示すものである。前記図2には、第5イオン交換樹脂層105上に第3イオン交換樹脂層103が備えられ、前記第3イオン交換樹脂層上に第1イオン交換樹脂層101が備えられ、前記第1イオン交換樹脂層上に第2イオン交換樹脂層102が備えられ、前記第2イオン交換樹脂層上に第4イオン交換樹脂層104が備えられたイオン交換分離膜の構造が例示されている。
本明細書の一実施態様によれば、前記第1〜第5イオン交換樹脂層それぞれは、500g/mo1以上1,100g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものであり、好ましくは700g/mol以上1,000g/mol以下、さらに好ましくは720g/mol以上980g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含む。
本明細書の一実施態様によれば、前記第1〜第5イオン交換樹脂層を含むイオン交換分離膜において、前記第1イオン交換樹脂層は、500g/mol以上750g/mol以下、好ましくは650g/mol以上720g/mol以下、さらに好ましくは700g/mol以上720g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含み、
この場合、前記第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、750g/mol超過900g/mol以下、好ましくは790g/mol以上870g/mol以下、さらに好ましくは790g/mol以上830g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含み、
前記第4イオン交換樹脂層および第5イオン交換樹脂層はそれぞれ、900g/mol超過1,100g/mol以下、好ましくは900g/mol超過1000g/mol以下、さらに好ましくは930g/mol以上980g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含む。
本明細書の一実施態様によれば、第4イオン交換樹脂層および第5イオン交換樹脂層の厚さは、互いに同一または異なり、それぞれ5μm以上30μm以下が好ましく、5μm〜20μmがさらに好ましく、7μm〜15μmが最も好ましい。
前記それぞれのイオン交換樹脂層の厚さは、イオン交換分離膜をコーティングする過程で調節可能である。例えば、Bar−coaterを用いてイオン交換分離膜をコーティングする場合、Barと底との間の高さの差に応じて、形成される分離膜の厚さが変化するので、これによるイオン交換樹脂層の厚さを調節することができる。
本明細書の一実施態様によれば、前記イオン交換分離膜は、前述した内容と同一の方式で外層が最も高いEWを有するアイオノマーを含むイオン交換樹脂層である多層構造を含むことができる。
例えば、前記イオン交換分離膜は、前記第4イオン交換樹脂層の前記第2イオン交換樹脂層と接する反対面に備えられた第6イオン交換樹脂層と、前記第5イオン交換樹脂層の前記第3イオン交換樹脂層と接する反対面に備えられた第7イオン交換樹脂層とを含み、
前記第6イオン交換樹脂層および第7イオン交換樹脂層はそれぞれ、アイオノマーを1種以上含み、
前記第6イオン交換樹脂層および第7イオン交換樹脂層はそれぞれ、前記第4イオン交換樹脂層および第5イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEWを有するアイオノマーを含む。
図3は、本明細書のさらに他の実施態様に係るイオン交換分離膜の例を示すものである。前記図3には、第7イオン交換樹脂層107上に第5イオン交換樹脂層105が備えられ、第5イオン交換樹脂層上に第3イオン交換樹脂層103が備えられ、前記第3イオン交換樹脂層上に第1イオン交換樹脂層101が備えられ、前記第1イオン交換樹脂層上に第2イオン交換樹脂層102が備えられ、前記第2イオン交換樹脂層上に第4イオン交換樹脂層104が備えられ、前記第4イオン交換樹脂層上に第6イオン交換樹脂層が備えられたイオン交換分離膜の構造が例示されている。
本明細書の一実施態様によれば、前記第1〜第7イオン交換樹脂層それぞれは、500g/mo1以上1,100g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものであり、好ましくは700g/mol以上1,000g/mol以下、さらに好ましくは720g/mol以上980g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含む。
本明細書の一実施態様によれば、前記第1〜第7イオン交換樹脂層を含むイオン交換分離膜において、前記第1イオン交換樹脂層は、500g/mol以上790g/mol以下、好ましくは650g/mol以上720g/mol以下、さらに好ましくは700g/mol以上720g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含み、
この場合、前記第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、790g/mol超過870g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含み、
前記第4イオン交換樹脂層および第5イオン交換樹脂層はそれぞれ、870g/mol超過930g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含み、
前記第6イオン交換樹脂層および第7イオン交換樹脂層はそれぞれ、930g/mol超過1,100g/mol以下、好ましくは930g/mol超過980g/mol以下、さらに好ましくは950g/mol以上960g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含む。
本明細書の一実施態様によれば、第6イオン交換樹脂層および第7イオン交換樹脂層の厚さは、互いに同一または異なり、それぞれ5μm以上30μm以下が好ましく、5μm〜20μmがさらに好ましく、7μm〜15μmが最も好ましい。
本明細書の一実施態様によれば、前記イオン交換分離膜の厚さは、15μm以上200μm以下が好ましく、20μm以上100μm以下がさらに好ましく、20μm以上50μm以下が最も好ましい。具体的には、前記イオン交換分離膜の厚さが20μm以上50μm以下の時、最も高い効率を示す。
本明細書は、負極と、正極と、前記負極および前記正極の間に備えられた前記イオン交換分離膜とを含むフロー電池を提供する。
図4に示されるように、本明細書のフロー電池は、負極電解液または正極電解液をそれぞれ貯蔵する負極タンク(Anolyte Tank)および正極タンク(Catholyte Tank)と、前記負極タンクおよび正極タンクと連結され、前記電解液を負極および正極にそれぞれ供給するポンプ(Pump)と、電解液中の活物質であるバナジウムイオンの酸化還元が起こる正極セル(Positive Half−Cell)および負極セル(Negative Half−Cell)と、前記正極セルおよび負極セルの間に備えられるイオン交換分離膜とから構成される。前記図4は、本明細書のフロー電池を例示したものであり、これに限定されるものではない。
前記正極は、放電される時に電子を受けて還元される電極を意味し、逆に、電池の充電時には正極活物質が酸化されて電子を出す負極(酸化電極)の役割を果たすことができる。
前記負極は、放電される時に酸化されて電子を出す電極を意味し、逆に、電池の充電時には電子を受けて還元される正極(還元電極)の役割を果たすことができる。
前記正極および負極はそれぞれ、集電体と、前記集電体と分離膜との間に備えられたカーボンフェルトなどの多孔性カーボンとを含み、前記正極は、正極電解液が正極タンクから注入および排出され、前記負極は、負極電解液が負極タンクから注入および排出されながら反応して電気エネルギーを充電し放電することができる領域を意味する。
前記正極電解液および負極電解液は、電解液活物質としてそれぞれ正極活物質および負極活物質を含むことができる。前記正極活物質は、放電時に電子を受けて還元され、充電時に酸化されて電子を出す物質を意味し、前記負極活物質は、放電時に酸化されて電子を出し、充電時に電子を受けて還元される物質を意味する。
前記フローバッテリーの電解液活物質がバナジウムイオンの場合、前記正極電解液は、V5+およびV4+のうちの少なくとも1つを含み、前記負極電解液は、V2+およびV3+のうちの少なくとも1つを含むことができる。
前記正極電解液および負極電解液は、溶媒をさらに含むことができるが、前記溶媒は、電解液活物質を溶かすことができれば特に限定せず、例えば、硫酸水溶液、塩酸水溶液、硝酸水溶液、およびこれらの混合溶液を含むことができる。
前記硫酸水溶液、塩酸水溶液、硝酸水溶液、またはこれらの混合溶液中の酸のモル濃度は、1M以上6M以下であってもよい。言い換えれば、1リットルの電解液中の酸のモル数は、1mol以上6mol以下であってもよい。この時、酸は、硫酸、塩酸、硝酸、またはこれらの混合を意味し、硫酸水溶液、塩酸水溶液、硝酸水溶液、またはこれらの混合溶液はそれぞれ、水に硫酸、塩酸、硝酸、またはこれらの混合を添加したものをいう。
前記フロー電池は、バナジウムフロー電池であってもよい。具体的には、前記フロー電池は、正極電解液がV5+およびV4+のうちの少なくとも1つを含み、負極電解液がV2+およびV3+のうちの少なくとも1つを含むバナジウムフロー電池であってもよい。
本明細書は、前記フロー電池を単位電池として含む電池モジュールを提供する。
前記電池モジュールは、本明細書のフロー電池の間にバイポーラ(bipolar)プレートを挿入してスタッキング(stacking)して形成される。
前記電池モジュールは、具体的には、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、または電力貯蔵装置の電源として使用できる。
以下、本明細書を具体的に説明するために実施例を挙げて詳細に説明する。しかし、本明細書に係る実施例は種々の異なる形態に変形可能であり、本明細書の範囲が以下に述べる実施例に限定されると解釈されない。本明細書の実施例は、当業界における平均的な知識を有する者に本明細書をより完全に説明するために提供されるものである。
<実施例>
本実験に使用されたアイオノマー溶液の特性は以下の通りである。
*製造会社:Solvay社
*Aquivionの構造:
*AquivionE98溶液:EW980g/mol、25wt%水溶液
*AquivionE72溶液:EW720g/mol、25wt%水溶液
*AquivionE83溶液:EW830g/mol、25wt%水溶液
*AquivionE79溶液:EW790g/mol、25wt%水溶液
<実施例1>
AquivionE98溶液を100μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第3イオン交換樹脂層を形成した。その上に、AquivionE72溶液を200μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第1イオン交換樹脂層を形成した。その上に、AquivionE98溶液を300μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第2イオン交換樹脂層を形成した。この後、循環オーブンにて、80℃で3時間、180℃で15時間、200℃で4分間乾燥した後、蒸留水に浸してswellingして、各層の厚さが下記表1のようなイオン交換分離膜1を製造した。
<実施例2>
AquivionE98溶液を50μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第5イオン交換樹脂層を形成した。その上に、AquivionE83溶液を100μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第3イオン交換樹脂層を形成した。その上に、AquivionE72溶液を150μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第1イオン交換樹脂層を形成した。その上に、AquivionE83溶液を200μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第2イオン交換樹脂層を形成した。その上に、AquivionE98溶液を250μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第4イオン交換樹脂層を形成した。この後、循環オーブンにて前記実施例1と同一の条件で乾燥した後、蒸留水に浸してswellingして、各層の厚さが下記表2のようなイオン交換分離膜2を製造した。
<比較例1>
AquivionE98溶液を300μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して単層のイオン交換樹脂層を形成した。この後、循環オーブンにて前記実施例1と同一の条件で乾燥した後、蒸留水に浸してswellingして、厚さ50μmのイオン交換分離膜Aを製造した。
<比較例2>
AquivionE72溶液を300μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して単層のイオン交換樹脂層を形成した。この後、循環オーブンにて前記実施例1と同一の条件で乾燥した後、蒸留水に浸してswellingして、厚さ50μmのイオン交換分離膜Bを形成した。
<比較例3>
AquivionE98溶液およびAquivionE72溶液を65:35の重量比で混合して、EWが870g/molのアイオノマー溶液を製造した。これを300μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して単層のイオン交換樹脂層を形成した。この後、循環オーブンにて前記実施例1と同一の条件で乾燥した後、蒸留水に浸してswellingして、厚さ50μmのイオン交換分離膜Cを形成した。
<比較例4>
AquivionE72溶液を100μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第1イオン交換樹脂層を形成した。前記第1イオン交換樹脂層上に、EWが1,100g/molのアイオノマー溶液(Dupont社のNafion(25wt% in水/イソプロパノール))を300μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第2イオン交換樹脂層を形成した。この後、循環オーブンにて前記実施例1と同一の条件で乾燥した後、蒸留水に浸してswellingして、各層の厚さが下記表3のようなイオン交換分離膜Dを製造した。
<比較例5>
AquivionE72溶液を100μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第3イオン交換樹脂層を形成した。その上に、AquivionE98溶液を200μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第1イオン交換樹脂層を形成した。その上に、AquivionE72溶液を300μmの厚さのコーティングバーを用いて製膜して第2イオン交換樹脂層を形成した。この後、循環オーブンにて前記実施例1と同一の条件で乾燥した後、蒸留水に浸してswellingして、各層の厚さが下記表4のようなイオン交換分離膜Eを製造した。
<実験例1:VRFB単電池の性能評価>
前記実施例および比較例で製造された分離膜を単電池により充放電評価して、その結果を下記表5に示した。
単電池は、25cmの活性面積を有する単位電池に電極としてカーボンフェルトを装着し、前記実施例および比較例の分離膜を装着し、電解液としてはバナジウム1.6M、硫酸2M水溶液(製造会社:OXKEM)を使用した。
両側電極に1mL/min・cmの速度で前記電解液50mLをそれぞれ循環供給し、200mA/cmの電流で1.7Vまで充電、0.8Vまで放電を50回繰り返した。
前記表5で、残留容量は、50回の充放電テスト後の電池の容量を測定したものであり、20回の平均効率は、初期20回で測定された電流、電圧およびエネルギー効率の平均値を表したものである。前記エネルギー効率は、充/放電時にそれぞれエネルギーを測定して、充電時のエネルギーに対する放電時のエネルギー値を百分率で表したものである。平均EWは、各層に使用されたアイオノマーのEW値に各層の厚さを乗じて、これを全体厚さで割った値である。表5の結果を通して、実施例1のエネルギー効率が最も高いことを確認することができる。また、EW値が類似する実施例1(EW876)、比較例3(EW870)および比較例5(EW876)を比較すれば、実施例1の残留容量が最も高いことを確認することができる。
図5〜8はそれぞれ、実施例1および比較例1〜3の単電池に対して充放電回数に応じた残留容量、電流効率、電圧効率およびエネルギー効率を示す図である。具体的には、図5の残留容量は、100%を1.0としてその割合を表したものである。
図5で、比較例1〜3を比較すれば、EW値が小さいほど、残留容量が大きく減少することが分かる。EW値が小さければ、スルホン酸の個数が増加するので、イオン伝導度が高く、同時にバナジウムイオンの透過度(cross−over)が高くて残留容量が急激に減少するのである。ここで、EW値が類似する実施例1(EW876)と比較例3(EW870)とを比較すれば、多層の構造を有する実施例1の方が、単層の比較例3に比べて、残留容量減少率が低いことを確認することができる。
図6で、比較例1〜3を比較すれば、EW値が小さいほど、電流効率が低いことが分かる。EW値が小さければ、スルホン酸の個数が増加するので、イオン伝導度が高く、同時にバナジウムイオンの透過度(cross−over)が高くて電流効率が減少するのである。EW値が類似する実施例1(EW876)と比較例3(EW870)とを比較すれば、電流効率が類似していることを確認することができるが、実施例1の方が、多層構造であるにもかかわらず、電流効率が減少しないことを確認することができる。
図7で、比較例1〜3を比較すれば、EW値が小さいほど、電圧効率が高いことが分かる。EW値が小さければ、スルホン酸の個数が増加するので、イオン伝導度が高くて電圧効率が向上するのである。実施例1は、比較例1〜3に比べて、最大3%程度電圧効率が高いことを確認することができる。
図8の場合、前記電流効率および電圧効率の向上によって、実施例1のエネルギー効率が、比較例1〜3に比べて高いことを確認することができる。
図9の残留容量は、充放電テスト20回までの残留容量に対して100%を1.0としてその割合を表したものである。
図9および図10を通して、第1イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEWを有するアイオノマーを含む第2イオン交換樹脂層を片面にのみ備えた非対称構造の比較例4に比べて、実施例1の方が、残留容量減少率は小さくかつ、電流効率は同等水準を維持することを確認することができる。また、第1イオン交換樹脂層の両面に前記第1イオン交換樹脂層のアイオノマーより低いEW値を有するアイオノマーを含む第2、第3イオン交換樹脂層を形成した比較例5に比べて、実施例1の方が、残留容量減少率は小さくかつ、電流効率は同等水準を維持することを確認することができる。
さらに、図11および12はそれぞれ、比較例4および5で製造された分離膜の外観を撮影したものであるが、比較例4の場合、非対称構造によって、両面の湿潤時の膨張程度が異なっていて、水に浸せば分離膜が巻き込まれることを確認することができる。この場合、加工性に劣り、電池の締結に困難がある。反面、比較例5の場合、EW値を問わず対称構造を有しているため、分離膜の巻き込み現象は現れないことを確認することができる。
<実験例2:バナジウムイオンの透過度評価>
バナジウムイオンの透過度は、図13のようなH形態のcellの真ん中に製造した分離膜を装着して測定された。具体的には、一方にはバナジウム溶液(1MのVOSOおよび2Mの硫酸(HSO)水溶液)190mlを入れて、他方にはマグネシウムスルフェート溶液(1MのMgSOおよび2Mの硫酸(HSO)水溶液)190mlを入れた。この後、時間によるバナジウムイオンの透過される濃度をICP−OES(Optima8300)により確認した。透過度は下記の式2を適用して計算し、その結果を下記表6に示した。
式2中、
Vは、硫酸溶液の体積を意味し、
は、硫酸マグネシウムタンクのバナジウムイオンの初期濃度を意味し、
は、t時間における硫酸マグネシウムタンクのバナジウムイオンの濃度を意味し、
Sは、硫酸溶液に接したフィルムの面積を意味し、
Pは、バナジウムイオンの透過度を意味し、
Lは、フィルムの厚さを意味する。
EW値が小さくなるほど、イオン伝導度が高くなると同時に、バナジウムイオンの透過度が増加するので、イオン伝導度を向上させながら、バナジウムイオンの透過度を減少させる前記表6の結果を通して、実施例1および2のバナジウムイオンの透過度は、EW値が類似する比較例3に比べて25%以上減少したことを確認することができる。これは、EW値の大きいアイオノマーが含まれた外層のイオン交換樹脂層でバナジウムイオンの透過を防ぐ役割をするからである。すなわち、本明細書の一実施態様によりイオン交換分離膜を製造する場合、EW値が小さくてイオン伝導度が高いながらも、同時にバナジウムイオンの透過度は低い分離膜の製造が可能である。
101:第1イオン交換樹脂層
102:第2イオン交換樹脂層
103:第3イオン交換樹脂層
104:第4イオン交換樹脂層
105:第5イオン交換樹脂層
106:第6イオン交換樹脂層
107:第7イオン交換樹脂層

Claims (10)

  1. 第1イオン交換樹脂層と、前記第1イオン交換樹脂層の両面にそれぞれ備えられた第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層とを含み、
    前記第1〜第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、アイオノマーを1種以上含み、
    前記第2イオン交換樹脂層および前記第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、前記第1イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEW(Equivalent Weight)を有するアイオノマーを含むものであるイオン交換分離膜。
  2. 前記第1〜第3イオン交換樹脂層それぞれは、500g/mo1以上1,100g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものである、請求項1に記載のイオン交換分離膜。
  3. 前記第1イオン交換樹脂層は、500g/mol以上900g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものであり、
    前記第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、900g/mol超過1,100g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものである、請求項1または2に記載のイオン交換分離膜。
  4. 前記第1〜第3イオン交換樹脂層それぞれの厚さは、5μm以上30μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のイオン交換分離膜。
  5. 前記第2イオン交換樹脂層の前記第1イオン交換樹脂層と接する反対面に備えられた第4イオン交換樹脂層と、前記第3イオン交換樹脂層の前記第1イオン交換樹脂層と接する反対面に備えられた第5イオン交換樹脂層とを含み、
    前記第4イオン交換樹脂層および第5イオン交換樹脂層はそれぞれ、アイオノマーを1種以上含み、
    前記第4イオン交換樹脂層および第5イオン交換樹脂層はそれぞれ、前記第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層のアイオノマーより高いEWを有するアイオノマーを含むものである、請求項1に記載のイオン交換分離膜。
  6. 前記第1〜第5イオン交換樹脂層それぞれは、500g/mo1以上1,100g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものである、請求項5に記載のイオン交換分離膜。
  7. 前記第1イオン交換樹脂層は、500g/mol以上750g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものであり、
    前記第2イオン交換樹脂層および第3イオン交換樹脂層はそれぞれ、750g/mol超過900g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものであり、
    前記第4イオン交換樹脂層および第5イオン交換樹脂層はそれぞれ、900g/mol超過1,100g/mol以下のEWを有するアイオノマーを1種以上含むものである、請求項5または6に記載のイオン交換分離膜。
  8. 前記第1〜第5イオン交換樹脂層それぞれの厚さは、5μm以上30μm以下である、請求項5〜7のいずれか一項に記載のイオン交換分離膜。
  9. 前記イオン交換分離膜の厚さは、15μm以上200μm以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のイオン交換分離膜。
  10. 負極と、正極と、前記負極および前記正極の間に備えられた請求項1〜9のいずれか1項に記載のイオン交換分離膜とを含むフロー電池。
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