JP2020516901A - 検出方法および検出装置 - Google Patents

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Abstract

検出方法は、試料における、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の二次生成物を、液体クロマトグラフと質量分析計とを用い同時並行して検出することを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、検出方法および検出装置に関する。
レニン−アンジオテンシン−−アルドステロン系(renin-angiotensin--aldosterone system; RAAS)は、血液の量および全身の血管抵抗の調節において重要な役割を果たしており、これらは共に心拍出量および動脈圧にも影響する。
図11は、RAASにおける反応を模式的に示す。タンパク質分解酵素であるレニンは、主に腎臓により血液へと放出される。レニンはアンジオテンシン類の前駆体であるアンジオテンシノゲンに作用し、アンジオテンシンI(Ang1)を産生する。アンジオテンシンIは酵素によりさらに切断され、アンジオテンシンII(Ang2)が生じる。アンジオテンシンIIは強力な血圧上昇ペプチドであり、副腎皮質からのアルドステロン放出含むいくつかの反応に関与している。この放出されたアルドステロンは、腎臓におけるナトリウムイオンおよび水の保持を促進し、これにより血液量および心拍出量が増加して動脈圧が高まる。
RAASの機能不全は正常でない動脈圧をもたらす(例えば、もしRAASが異常に活性化すると、血圧は高くなり過ぎる)。高血圧、低血圧等に内在するこのようなRAASの機能不全を検出するため、アルドステロンの血漿レニン活性に対する比(アルドステロン/レニン比、aldosterone-to-renin ratio; ARR)を測定するアルドステロンおよびレニン検査が重要な診断ツールとして用いられている。これらのアルドステロンおよびレニン検査は、コン症候群としても知られる原発性アルドステロン症を含む様々な病気の検査に有用である。
アルドステロンは血中または24時間尿サンプルから直接測定される一方、血漿レニン活性は、通常、所定のインキュベーション時間において生成されるアンジオテンシンIの測定から算出される。
先行技術では、例えば、特許文献1においてアルドステロンは質量分析により定量され、特許文献2においてアンジオテンシンIは質量分析により定量される。
国際公開第2016/123275号 国際公開第2010/017499号
しかし、先行技術では、アルドステロンおよびアンジオテンシンIは別々に測定されている。このような場合、測定の数が増えたり、かつ/または試料が異なる前処理に供される際に、データのばらつきが問題となり得る。とりわけ、アルドステロンおよびアンジオテンシンIのデータが比較されたり、アルドステロンおよびアンジオテンシンIのデータを用いてアルドステロン/レニン比のようなパラメータが算出される場合、このような比較またはパラメータの精度は影響を受け得る。
本発明の第1の態様によると、検出方法は、試料における、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の二次生成物を、液体クロマトグラフと質量分析計とを用い同時並行して検出することを備える。
本発明の第2の態様によると、第1の態様の検出方法において、前記レニンのタンパク質分解の生成物はアンジオテンシンIであり、前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物はアンジオテンシンIIであることが好ましい。
本発明の第3の態様によると、第1または第2の態様の検出方法において、前記試料は、血漿または血清から調製されることが好ましい。
本発明の第4の態様によると、第1から第3までのいずれかの態様の検出方法において、前記液体クロマトグラフに前記試料が導入される前に、前記試料をオクタデシルシリルカラムに導入することをさらに備えることが好ましい。
本発明の第5の態様によると、第1から第4までのいずれかの態様の検出方法において、前記オクタデシルシリルカラムから出力される前記試料は、オンライン制御により前記液体クロマトグラフに導入されることが好ましい。
本発明の第6の態様によると、第1から第5までのいずれかの態様の検出方法において、アルドステロン、前記レニンのタンパク質分解の生成物、および、前記二次生成物が同時並行して検出され、前記方法は、前記試料に、前記レニンのタンパク質分解の生成物の第1内部標準を加えることと、前記試料に、前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物の第2内部標準を加えることとをさらに備え、前記第1内部標準は、分解された第1内部標準と前記第2内部標準とを分離して検出可能に設計されることが好ましい。
本発明の第7の態様によると、第6の態様の検出方法において、前記レニンのタンパク質分解の生成物は、アンジオテンシンIであり、前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物は、アンジオテンシンIの切断型であり、アンジオテンシンIの前記切断型に対応する前記第1内部標準の一部と、前記第2内部標準は安定同位体により異なって標識されることが好ましい。
本発明の第8の態様によると、第1から第7までのいずれかの態様の検出方法において、アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物の検出量に基づいて、アルドステロン/レニン比を算出することをさらに備えることが好ましい。
本発明の第9の態様によると、第1から第8までのいずれかの態様の検出方法において、前記レニンのタンパク質分解の生成物は、アンジオテンシンIであり、前記方法は、 アンジオテンシンIのイオン化と、アルドステロンのイオン化との間に、正イオンモードから負イオンモードへとイオン化のモードを切り替えることをさらに備えることが好ましい。
本発明の第10の態様によると、検出装置は、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の二次生成物を含む試料が導入される入力部と、液体クロマトグラフと、前記試料における、アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物を同時並行して検出する質量分析計とを備える。
本発明の第11の態様によると、第10の態様の検出装置において、前記液体クロマトグラフに接続されたオクタデシルシリルカラムであって、アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物をオンライン方式で抽出する前記カラムを備えることが好ましい。
本発明の第12の態様によると、第10または第11の態様の検出装置において、アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物の検出量に基づいて、アルドステロン/レニン比を算出する算出部と、前記算出部により算出された前記アルドステロン/レニン比を送信する送信部とをさらに備えることが好ましい。
本発明の第13の態様によると、第12の態様の検出装置において、前記アルドステロン/レニン比を出力する出力部をさらに備えることが好ましい。
本発明の第14の態様によると、第13の態様の検出装置において、前記出力部は、アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物の量を、前記アルドステロン/レニン比と共に出力することが好ましい。
本発明によれば、別々の試料によりアルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該タンパク質分解の二次生成物を測定するのと比較し、これらの分子のより精密な測定を行うことができる。
図1は、本発明の一実施形態の検出装置の構成を模式的に示す図である。 図2は、本発明の一実施形態の検出方法を示すフローチャートである。 図3は、アンジオテンシン類に関するアミノ酸配列とタンパク質分解反応を示す図である。 図4は、アンジオテンシン類の内部標準のアミノ酸配列を示す図である。 図5は、本発明の変形例の検出装置の構成を模式的に示す図である。 図6(A)は、実施例で得られたアンジオテンシンIの較正曲線を示す図であり、図6(B)は、図6(A)におけるそれぞれの黒丸に対応する各点の精度を示す表である。 図7(A)は、実施例で得られたアルドステロンの較正曲線を示す図であり、図7(B)は、図7(A)におけるそれぞれの黒丸に対応する各点の精度を示す表である。 図8は、実施例で得られたアンジオテンシンIとその内部標準のクロマトグラムを示す図である。 図9は、実施例で得られたアンジオテンシンIIとその内部標準のクロマトグラムを示す図である。 図10は、実施例で得られたアルドステロンとその内部標準のクロマトグラムを示す図である。 図11は、レニン−アンジオテンシン−−アルドステロン系の反応を示す図である。
第1実施形態
以下、図を参照して本発明の検出方法の第1実施形態を説明する。本実施形態の検出方法では、試料における、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物が液体クロマトグラフおよび質量分析計を用いて同時並行して検出される。以下では、本実施形態の検出方法に係る検出装置が図に示される。なお、本実施形態の検出方法に用いられる検出装置の構成は、当該装置によりアルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物(以下では、「アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物」は「ARR関連分子」と呼ぶ)の同時並行の測定が可能であれば限定されない。
本書において、「同時並行して測定される」または「同時並行して検出される」との用語は、一つの注入された試料からの複数の分子が質量分析により分離して測定または検出されることを指す。
図1は、本実施形態の検出装置100の構成を示す図である。検出装置100は、測定部10aと、データ処理部40とを備える。測定部10aは、移動相容器15aおよび15bと、供給ポンプ16aおよび16bと、注入器17と、液体クロマトグラフ20と、質量分析計30とを備える。データ処理部40は、制御部50と、出力部41と、送信部42と、記憶部43とを備える。制御部50は、算出部41と、測定制御部42とを備える。
測定部10aは、液体クロマトグラフィと質量分析により測定を行う。移動相容器15aおよび15bは、それぞれ溶媒Aおよび溶媒Bを備える。溶媒Aおよび溶媒Bは、それぞれ供給ポンプ16aおよび16bにより送出され、管の中を流れ、混合されて移動相を構成する。なお、測定部10aに係る流れのシステムは、グラジエント、イソクラティック、またはポリティピック溶離等の測定条件に応じて適宜選択され得る。
注入器17は、オートサンプラーまたは手動のサンプラーとすることができ、ARR関連分子を含む試料を移動相に注入する。試料の注入の後、移動相は液体クロマトグラフ20に導入される。なお、測定の精度を改善するため、試料には上記ARR関連分子に対応する内部標準が含まれてもよい。
液体クロマトグラフ(Liquid Chromatograph; LC)20は、導入された試料における分子の溶出を選択的に遅らせることにより、試料における各ARR関連分子を精製する。液体クロマトグラフ20の構成は、所望のARR関連分子の精製が可能であれば限定されない。例えば、ナノ−液体クロマトグラフ(nanoLC)、マイクロ−液体クロマトグラフ(microLC)、高速液体クロマトグラフ(High-performance liquid chromatograph; HPLC)または超高速液体クロマトグラフ(ultra High-performance liquid chromatograph; UHPLC)等を検出装置100に用いることができる。
液体クロマトグラフ20は、導入された試料が通過しARR関連分子が精製に供される分析カラムを備える。この分析カラムの充填剤は、当該精製が可能であれば限定されないが、当該充填剤は、C−4、C−8、C−12またはC−18等が結合されたアルキル基等の疎水基を含む、疎水性の表面を備えることが好ましい。当該分析カラムは、オクタデシルシリル(octadecylsilyl; ODS)カラム、またはC−18カラムであってその充填剤の表面にオクタデシルシリル基を備えるものが特に好ましい。
質量分析計(Mass spectrometer; MS)はARR関連分子をイオン化し、フィルターし、これらのイオン化された分子を検出する。液体クロマトグラフ20の構成は、所望のARR関連分子のイオン化、フィルター、および検出が可能であれば限定されない。例えば、シングル四重極質量分析計(single quadrupole mass spectrometer; シングルQMS)、トリプル四重極質量分析計(triple quadrupole mass spectrometer; トリプルQMS)、イオントラップ質量分析計(ion trap mass spectrometer; ITMS)、飛行時間型質量分析計(time of flight mass spectrometer; TOF−MS)、四重極−飛行時間型質量分析計(quadruple-time of flight mass spectrometer; Q−TOF−MS)を検出装置100に用いることができる。
測定に用いる質量分析計の種類に応じて、液体クロマトグラフィ−質量分析(liquid chromatograpy-mass spectrometry; LC/MS)、液体クロマトグラフ−タンデム質量分析(liquid chromatograph-tandem mass spectrometry; LC/MS/MS)、および液体クロマトグラフィ−多段階質量分析(liquid chromatography-multiple stage mass spectrometry; LC/MS)等の様々な測定のデザインを適宜用いることができる。好ましくは、質量分析計30はトリプル四重極質量分析計であり、検出装置100はLC/MS/MSが可能である。
イオン化の方法は、ARR関連分子がイオン化されて所望の生成物を生じれば限定されないが、検出装置100はエレクトロスプレー法(electrospray ionization; ESI)が可能であることが好ましい。
図1の破線矢印により模式的に示されるように、検出されたイオン、すなわち、イオン化されたARR関連分子またはイオン化されたARR関連分子に由来する生成イオンの量のデータ(MSデータ)は、アナログ−デジタル変換に供され、電子通信手段等を介してデータ処理部40の制御部50に送られる。
制御部50は、CPU等のプロセッサを備え、記憶部43に格納されたプログラムに基づいて機能し、検出装置100の全般的な動作を制御する。
制御部50の算出部51は、各ARR関連分子のピーク面積および/またはピーク値を算出し、ARR関連分子の量および/または濃度を導出する。本書に用いられる「ピーク面積」は、このピークに対応する質量電荷比を有するイオンの検出に対応する、クロマトグラムの面積を指す。なお、当該クロマトグラムからの検出された分子の定量が可能であれば、算出方法は限定されない。
好ましくは、算出部51はさらに、所定の時間のインキュベーション後に調製された試料におけるアンジオテンシンIの濃度と、インキュベーションなしの試料におけるアンジオテンシンIの濃度との差を算出することが好ましい。算出部51は、この差をこの所定の時間で割り、これにより試料が調製された由来となる血漿または血清の血漿レニン活性を導出する。例えば、もし所定のインキュベーション時間が3時間であれば、血漿レニン活性(plasma renin activity; PRA)は次式により算出される。PRA(ng/mL/hr)=(CAT−I(3hr)−CAT−I(0))/3(hr)、ここでCAT−I(t)は、インキュベーション時間(生成時間(generation time))tにおけるアンジオテンシンIの濃度である。
算出部51は、アルドステロンの濃度を血漿レニン活性で割ることにより、アルドステロン/レニン比(ARR)を算出する。なお、アルドステロンの濃度は、インキュベーションの前後の試料のMSデータから得てもよいし、導出されたアルドステロンの濃度等を平均することにより、これらの試料のMSデータから算出してもよい。
アルドステロン/レニン比、血漿レニン活性、および/またはARR関連分子の濃度を含む算出された値は、算出部51から出力部41、送信部42および/または記憶部43に出力される。
測定制御部52は、注入器17、液体クロマトグラフ20、質量分析計30および上記流れのシステム等が、本実施形態の検出方法に係る測定を完了させるため適切に機能するように測定部10aを制御する。
出力部41は、表示モニタまたはプリンター等の出力装置を備え、MSデータに関する情報を出力する。好ましくは、出力部は測定されたアルドステロン/レニン比を出力し、さらにアルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物の測定量を、アルドステロン/レニン比と共に出力し、測定結果をユーザーに知らせる。
送信部42は、インターネット等に接続された通信装置を備え、アルドステロン/レニン比等を含むMSデータに関する情報を送信し、測定結果を異なる場所等にいるユーザーに知らせる。
記憶部43は、制御部50が機能する際に基づくプログラムおよび、測定パラメータおよび結果となるデータ等の測定に関する情報を内部に格納する。
図2は、本実施形態の検出方法を示すフローチャートである。ステップS1001において、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物(ARR関連分子)を備える試料が調製される。好ましくは、測定の精度を高めるため、これらのARR関連分子の内部標準が試料に加えられる。
試料が取得される対象は、ほ乳類とすることができ、人間が好ましく、アルドステロンおよびレニン検査に供される人間が最も好ましい。対象は、健康でもよいし、高血圧若しくは低血圧、または他の血液血管系に関する症状に罹っていてもよい。
図3は、アンジオテンシン類に関するタンパク質分解反応の一部を示す図である。アンジオテンシンIの前駆体であるアンジオテンシノゲンは、レニンによるタンパク質分解(レニンのタンパク質分解)に供され、デカペプチドでありアミノ酸配列が「DRVYIHPFHL」(配列表の配列番号(SEC ID No.)1)であるアンジオテンシンIが生じる。アンジオテンシンIはアンジオテンシン変換酵素1(ACE1)により切断され、オクタペプチドであり配列が「DRVYIHPF」(配列表の配列番号2)であるアンジオテンシンIIとなる。他の場合では、アンジオテンシンIはアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)により切断され、配列が「DRVYIHPFH」(配列表の配列番号3)であるアンジオテンシン(1−9)か、または配列が「DRVYIHP」(配列表の配列番号4)であるアンジオテンシン(1−7)を生じる。アンジオテンシンIIはアミノペプチダーゼAにより切断され、配列が「RVYIHPF」(配列表の配列番号5)であるアンジオテンシンIIIとなる。
本書で用いられる「レニンのタンパク質分解の生成物」の語は、アンジオテンシンI等のレニンの酵素活性により生成される生成物を指す。
本書で用いられる「レニンのタンパク質分解の二次生成物」の語は、上記レニンのタンパク質分解の生成物のさらなるタンパク質分解により生成される生成物を指す。レニンのタンパク質分解の二次生成物は、アンジオテンシンII、アンジオテンシン(1−9)およびアンジオテンシン(1−7)を含む。
本検出方法においてアルドステロンと共に同時並行して測定されるアンジオテンシン類は、配列「RVYIHPF」を含むことが好ましく、「DRVYIHP」を含むことがより好ましく、「DRVYIHPF」を含むことがより一層好ましい。
ARR関連分子の内部標準は、分解された複数の内部標準が検出装置により分離されて検出できるように設計されることが好ましい。検出するレニンのタンパク質分解の生成物の内部標準を第1内部標準とし、検出する当該レニンのタンパク質分解の二次生成物の内部標準を第2内部標準とすると、第1内部標準は、分解された第1内部標準と第2内部標準とが分離して検出できるように設計されることが好ましい。
図4は、このような戦略に基づいて設計される内部標準の例示的な配列を示す表である。この例において、レニンのタンパク質分解の生成物はアンジオテンシンIであり、当該レニンのタンパク質分解の二次生成物は、アンジオテンシンIの切断型の一つであるアンジオテンシンIIである。もし、アンジオテンシンIの内部標準(ISTD1)が、バリンとイソロイシンが安定同位体で標識され、アミノ酸配列「DR[V13C,15N]Y[I13C,15N]HPFHL」(配列表の配列番号6)を含むように設計されたとすると、ISTD1のN末端切断型はアミノ酸配列「DR[V13C,15N]Y[I13C,15N]HPF」(配列表の配列番号7)を有する。この場合、もしアンジオテンシンIIの内部標準(ISTD2)が、アミノ酸配列「DR[V13C,15N]YIHPF」(配列表の配列番号8)を有するように設計され、ISTD1のアミノ酸配列におけるアンジオテンシンIIに対応する部分と比較して異なるように安定同位体により標識されていると、ISTD1とISTD2とは、異なる質量電荷比により質量分析計30によって分離して検出される。
試料は、血液、とりわけ血漿または血清から調製されることが好ましい。ACE活性はEDTAおよび/またはACE阻害剤等のカルシウムをキレートする薬剤により阻害されるべきである。これらの血漿または血清は、少なくとも2つの試料に分けられ、そのうちの一つが所定の時間インキュベーションされる。この所定の時間は、3時間または18時間が好ましいが適宜設計され得る。アンジオテンシン類は短い時間で分解され得るから、測定の精度を保証するため試料は適宜凍結され得る。検出装置100に注入される前に、レニンおよびACEは不活性化のまま保たれており、試料は有機溶媒または酸等を用いて除タンパクに供され、上清が試料として測定に用いられる。ステップS1001が終了したら、ステップS1003が行われる。
ステップS1003において、試料は適宜前処理に供される。前処理の方法は、本実施形態に係る測定が可能であれば限定されない。ステップS1003が終了したら、ステップS1005が行われる。
ステップS1005において、試料は液体クロマトグラフ30に導入され、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物を精製する。液体クロマトグラフィの条件は、ARR関連分子の精製が可能であれば限定されないが、逆相クロマトグラフィが行われることが好ましい。より好ましくは、充填剤の表面にオクタデシルシリル基を有する分析カラム。ステップS1005が終了したら、ステップS1007が行われる。
ステップS1007において、液体クロマトグラフから出力された試料は質量分析計30に導入され、アルドステロン、レニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物が同時並行して検出される。質量分析の条件は、ARR関連分子の同時並行した検出が可能であれば限定されない。
好ましくは、ARR関連分子はエレクトロスプレー法(ESI)によりイオン化され、ここでアンジオテンシンIおよび/またはアンジオテンシンIIは正イオンモードでイオン化され、アルドステロンは負イオンモードでイオン化される。この場合、イオン化のモードは、アンジオテンシンIまたはアンジオテンシンIIのイオン化と、アルドステロンのイオン化との間に、正イオンモードから負イオンモードに切り替えられる。人間の血液におけるアルドステロンの定量は、負イオンモードにおいて低ppt範囲の高い感度が必要とされるために通常困難となり得るが、本発明の発明者はこの測定を成し遂げた。
好ましくは、ARR関連分子の質量分析は、第1質量分離部Q1、イオン解離部Q2、および第2質量分離部Q3を有するトリプル四重極質量分析計(トリプルQMS)により多重反応モニタリング(multiple reaction monitoring; MRM)モードにより行われる。MRMモードでは、イオン化されたARR関連分子がQ1でプリカーサーイオンとして選択され、衝突誘起解離(collision-induced dissociation; CID)に供され、Q2で生成イオンを生じる。これらの生成された生成イオンはQ3で検出される。選択されるプリカーサーイオンの質量電荷比と、その生成イオンの質量電荷比との組み合わせはMRMトランジションと呼ばれる。実施例で用いられているように、MRMトランジションは、プリカーサーイオンの質量電荷比に記号「>」および生成イオンの質量電荷比を続けることで表現される。
好ましくは、本実施形態の質量分析において、アルドステロンの検出のため質量分析計30において検出されるイオンの一つは、330.9と331.9の間の質量電荷比を有し、および/または188.8と189.8の間の質量電荷比を有する。
好ましくは、本実施形態の質量分析において、アンジオテンシンIの検出のため質量分析計30において検出されるイオンの一つは、646.7と647.7の間の質量電荷比を有し、および/または618.8と619.8の間の質量電荷比を有する。
好ましくは、本実施形態の質量分析において、アンジオテンシンIIの検出のため質量分析計30において検出されるイオンの一つは、262.6と263.6の間の質量電荷比を有する。
好ましくは、本実施形態の質量分析において、アルドステロンの内部標準の検出のため質量分析計30において検出されるイオンの一つは、193.8と194.8の間の質量電荷比を有する。
好ましくは、本実施形態の質量分析において、アンジオテンシンIの内部標準の検出のため質量分析計30において検出されるイオンの一つは、659.9と660.9の間の質量電荷比を有する。
好ましくは、本実施形態の質量分析において、アンジオテンシンIIの内部標準の検出のため質量分析計30において検出されるイオンの一つは、109.8と110.8の間の質量電荷比を有する。ステップS1007が終了したら、ステップS1009が行われる。
ステップS1009において、他の試料が所定の時間インキュベーションされ、ステップS1003−S1007を含む上記測定と同様の測定が行われる。このステップは、増加したアンジオテンシンIの定量を可能にし、これにより、血漿レニン活性の定量を可能にする。なお、インキュベーションされる試料は、インキュベーションされない試料の測定の前にインキュベーションされてもよい。ステップS1009が終了したら、ステップS1011が行われる。
ステップS1011において、算出部51は、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物の検出量に基づいて、アルドステロン/レニン比を算出する。ステップS1011が終了したら、ステップS1013が行われる。
ステップS1013において、算出されたアルドステロン/レニン比および/または質量分析計30による測定に関するその他の情報が、送信部41により送信され、および/または出力部41により出力される。
以上で説明した実施形態によると、以下の有利な効果が得られる。
(1)本実施形態の検出方法は、単一の試料における、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物(ARR関連分子)を、液体クロマトグラフ20および質量分析計30を用いて同時並行して検出することを備える。これにより、これらのARR関連分子を別々の試料を用いて測定した場合と比較して、これらのARR関連分子のより精密な測定を行うことができる。
(2)本実施形態の検出方法では、レニンのタンパク質分解の生成物がアンジオテンシンIであり、当該レニンのタンパク質分解の二次生成物がアンジオテンシンIIであることが好ましい。これにより、アルドステロンおよびアンジオテンシンIおよび/またはアンジオテンシンIIを別々の試料を用いて測定した場合と比較して、これらの分子に関する値のより精密な測定を行うことができる。
(3)本実施形態の検出方法では、試料は、血漿または血清から調製されることが好ましい。これにより、血漿または血清におけるアルドステロンおよびアンジオテンシンIおよび/またはアンジオテンシンIIを別々の試料を用いて測定した場合と比較して、これらの分子に関する値のより精密な測定を行うことができる。
(4)本実施形態の検出方法において、この方法は、レニンのタンパク質分解の生成物の第1内部標準を試料に加えることと、当該レニンのタンパク質分解の二次生成物の第2内部標準を試料に加えることとをさらに備え、第1内部標準は、分解された第1内部標準と第2内部標準が分離して検出できるように設計されることが好ましい。これにより、レニンのタンパク質分解の生成物の分解が精度よく定量され、ARR関連分子のより精密な測定が可能となる。
(5)本実施形態の検出方法において、レニンのタンパク質分解の生成物は、アンジオテンシンIであり、当該レニンのタンパク質分解の二次生成物はアンジオテンシンIの切断型であり、アンジオテンシンIの切断型に対応する第1内部標準の一部と、第1内部標準とは、安定同位体により異なって標識されることが好ましい。これにより、アンジオテンシンIの切断が精度よく定量され、ARR関連分子のより精密な測定が可能となる。
(6)本実施形態の検出方法において、この方法は、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物の検出量に基づいて、アルドステロン/レニン比を算出することをさらに備えることが好ましい。これにより、これらのARR関連分子を別々の試料を用いて測定するのと比べて、より精密なアルドステロン/レニン比の測定が可能となる。
(7)検出装置100は、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または当該レニンのタンパク質分解の二次生成物(ARR関連分子)を含む試料が導入される入力部としての注入器17と、液体クロマトグラフ20と、試料におけるこれらのARR関連分子を同時並行して検出する質量分析計30とを備える。これにより、これらのARR関連分子を別々の試料を用いて測定するのと比べて、これらのARR関連分子のより精密な測定が可能となる。
第2実施形態
以下に、本発明の検出方法の第2の実施形態が説明される。本実施形態の検出方法において、前処理としてオンライン固相抽出が行われる。本実施形態の検出装置の構成は、検出装置100と類似しているが、オンライン方式による固相抽出カラム等が追加されている点が異なっている。構成において第1実施形態と同一の部分は同一の参照符号で参照し、関連する説明は適宜省略される。
図5は、第2実施形態の検出装置101の構成を模式的に示す図である。検出装置101は測定部10bと、データ処理部40とを備える。測定部10bは、前処理用移動相容器11と、前処理用供給ポンプ12と、切替バルブ13と、前処理カラム14と、移動相容器15aおよび15bと、供給ポンプ16aおよび16bと、液体クロマトグラフ20と、質量分光30とを備える。
前処理用移動相容器11は、前処理用移動相を備え、この前処理用移動相は、注入器17により注入された試料を前処理用カラム14へと運ぶ。前処理用供給ポンプ12は、前処理用移動相を送出する。
切替バルブ13は、検出装置101の流れのモードを切り替える。1つの流れのモードは、前処理用移動相が、注入された試料を前処理用カラム14へと運ぶ前処理モードである。他の流れのモードは、移動相が、前処理用カラム14の充填剤の表面に吸着された試料の成分を液体クロマトグラフィへと運ぶクロマトグラフィモードである。図5に例示された切替バルブでは、当該切替バルブにおける3つの実線で表現された流路から、3つの破線で表現された流路へと、あるいはその逆に、切替バルブ13が流路を切り替え、これにより、モードの切替を可能にしている。なお、オンライン固相抽出が可能であれば、切替バルブ13はいずれの種類のバルブでもよい。
前処理カラム14は、オンライン固相抽出とARR関連分子の同時並行の検出が可能であればいずれの種類のカラムでもよい。しかし、前処理カラムは、充填剤が、C−4、C−8、C−12またはC−18が結合されたアルキル基等の疎水基を含む疎水性表面を備える固相抽出カラムであることが好ましい。前処理カラム14は、オクタデシルシリル(ODS)カラム、または、充填剤の表面がオクタデシルシリル基を備えるC−18カラムであることが特に好ましい。
当該ODSカラムは、液体クロマトグラフ20における分析カラムの充填剤よりも疎水性の低い充填剤を有することがさらに好ましい。
本実施形態の検出方法では、注入された試料が前処理カラム14に導入され、前処理の後、前処理用カラム14において吸着された試料の成分が、オンライン制御により液体クロマトグラフ20に運ばれ導入されるように測定制御部52が測定部10bを制御する。
以上で説明した第2実施形態では、第1実施形態について記載した有利な効果の他に、以下の有利な効果がもたらされる。
(1)本実施形態の検出方法は、試料が液体クロマトグラフ20に導入される前に、試料をオクタデシルシリルカラム14に導入することを備える。これにより、ARR関連分子の測定の精度を高めることができる。
(2)本実施形態の検出方法では、オクタデシルシリルカラム14から出力された試料がオンライン制御により液体クロマトグラフ20に導入される。これにより、ARR関連分子の測定におけるリカバリーを改善することができる。さらに、オンライン制御によるこの検出方法は、アルドステロン/レニン比等の測定を簡素なプロトコルにより提供し、このため、医療施設に導入されると、この検出方法は医療サービスの効率化に寄与する。
以下の実施例では、行われた実験の結果が記載される。なお、本発明は、実施例の条件に限定されない。
実施例1
試料の調製
3つのレベルの既知のレニン活性と既知のアルドステロン活性を有する血清試料をバイオ・ラッド ラボラトリーズ株式会社から購入した。1つの試料は低温で保管し、参照(t0)として用い、他はレニンが活性を有する温度で3時間インキュベーションした。試料は2体積のアセトニトリル(ACN)を用いてタンパク質沈殿により抽出し、蒸発と再構成に供した。オンライン固相抽出は行わなかった。
LC/MS/MS測定
調製された試料は、超高速液体クロマトグラフ(UHPLC)および多重反応モニタリング(MRM)モードのトリプル四重極質量分析計(トリプルQMS)を用いてLC/MS/MS測定に供した。
UHPLCの条件
システム:Nexera X2(島津製作所)
カラム:Shim−Pack GIST(島津ジーエルシー)(オクタデシルシリルカラム、粒径;2μm、カラムの長さ;50mm、内径;2.1mm)
カラム温度:50℃
移動相:
(A)水+0.01% ギ酸
(B)メタノール
流速:0.4mL/分
グラジエント:
5%B(0−0.5分)、50%B(2分)、60%B(3分)、95%B(3.5−4分)、5%B(4.1分)
総測定時間(total run time):7(分)
ニードルのリンス(Needle Rinse):
R3(MeOH/ACN/イソプロピルアルコール(IPA)/HCOOH:33/33/33/1)
R1(水/ACN:9/1)
オートサンプラー温度:+5℃
注入量:15μL
MS/MSの条件
システム:加熱ESI(Heated ESI)を備えるLCMS−8060(島津製作所)
取得モード:MRM
温度:
脱溶媒管(Desolvation Line;DL)温度: 150℃
ヒートブロック温度: 300℃
インターフェイス温度: 400℃
ガス流量:
ネブライザー; 3L/分
ドライング; 5L/分
ヒーティング; 15L/分
CID; 300kPa
インターフェイス電圧:+/− 1.5kV
正イオンモードのESIに関する分子のMRMトランジション
アンジオテンシンI; 433.0>647.2 433.0>619.3
131115−アンジオテンシンI;437.3>660.4
アンジオテンシンII;524.2>263.1
1315−アンジオテンシンII;527.2>110.3(1)
131115−アンジオテンシンII;530.6>110.3(2)
負イオンモードのESIに関する分子のMRMトランジション
アルドステロン;359.4>331.4 359.4>189.3
−アルドステロン;365.2>194.3
較正曲線の導出
ウシ血清アルブミン/緩衝液に所定の量のアンジオテンシンIおよびアルドステロンを加え、アンジオテンシンIおよびアルドステロンの標準濃度溶液を得た。LC/MS/MS測定を行い、標準溶液の濃度と、測定された面積比との間の関係を導出した(アンジオテンシンIのピーク面積/その内部標準のピーク面積、および、アルドステロンのピーク面積/その内部標準のピーク面積)。
図6(A)は、実施例で得られたアンジオテンシンIの較正曲線を示す図である。図6(B)は、図6(A)におけるそれぞれの黒丸に対応する各点の精度を示す表である。この精度は、各標準の測定値を、理論的な値で割ることにより測定された。
図7(A)は、実施例で得られたアルドステロンの較正曲線を示す図である。図7(B)は、図7(A)におけるそれぞれの黒丸に対応する各点の精度を示す表である。
3つのレベルの既知のレニン活性と既知のアルドステロン濃度を有する試料に関するアンジオテンシンI、アンジオテンシンIIおよびアルドステロンの同時並行のLC/MS/MS測定の結果
測定された血漿レニン活性およびアルドステロン濃度は以下に示される。測定値は8回の測定の平均値である。製造者により提供された参照値は異なる方法(免疫アッセイ)により得られたものであった。
血漿レニン活性(PRA)の結果
参照PRA(ng/mL/hr) 測定PRA(ng/mL/hr) 精度
1.80 1.72 95.7%
5.60 5.25 93.7%
28.5 20.7 72.5%
アルドステロンの結果
参照濃度(pg/mL) 測定濃度(pg/mL) 精度
39.0 39.3 101%
86.0 101 118%
420 421 100%
実施例2
試料の調製
インキュベーションでは、試料は37℃に保持し穏やかに1時間撹拌した。試料を、1体積のアセトンを用いてタンパク質沈殿により抽出し、オンラインSPE−UHPLC−MS/MSに供した。0.2M EDTAならびに、阻害剤であるSBTI(大豆トリプシン阻害剤)およびPMSF(フッ化フェニルメタンスルホニル(Phenylmethanesulfonylfluoride))を用いてアンジオテンシンIの分解を停止させた。実施例2で用いたオンライン固相カラムはガードカラムGISS C−18(島津ジーエルシー)(オクタデシルシリルカラム、粒径;3μm、カラムの長さ;10mm、内径;2.1mm)であり、その充填剤は実施例2で用いたUHPLCカラムの疎水性よりも低い疎水性を有していた。その他のオンラインSPE条件は以下の通りである:
カラム温度:50℃
移動相:
(A;投入する際の相)水/メタノール 90/10(v/v)+0.01% ギ酸(v/v)
(B;洗浄する際の相)アセトニトリル/イソプロパノール 1/1 (v/v)
流速: 1.5mL/分
注入量:15μL
UHPLCとMS/MSについては、実施例1と同様のシステムを用いた。
実施例2において、実質的に100%の内部標準のリカバリーが達成され、この数字は、アンジオテンシンI、アンジオテンシンIIおよびアルドステロンの全てについて80%未満であった実施例1における内部標準のリカバリーの値を大きく上回った。
10a,10b…測定部、14…固相抽出カラム、17…注入器、20…液体クロマトグラフ、30…質量分析計、40…データ処理部、41…出力部、42…送信部、50…制御部、51…算出部、100,101検出装置。
本発明の第1の態様は、試料における、アルドステロン、レニンによるタンパク質分解の生成物、および前記レニンによるタンパク質分解の二次生成物を、液体クロマトグラフと質量分析計とを用い同時並行して検出することを備える検出方法に関する
本発明の第2の態様は、アルドステロン、レニンによるタンパク質分解の生成物、および前記レニンによるタンパク質分解の二次生成物を含む試料が導入される入力部と、液体クロマトグラフと、前記試料における、アルドステロン、前記レニンによるタンパク質分解の生成物、および前記レニンによるタンパク質分解の前記二次生成物を同時並行して検出する質量分析計とを備える検出装置に関する

Claims (14)

  1. 試料における、アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の二次生成物を、液体クロマトグラフと質量分析計とを用い同時並行して検出することを備える検出方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記レニンのタンパク質分解の生成物はアンジオテンシンIであり、
    前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物はアンジオテンシンIIである検出方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、
    前記試料は、血漿または血清から調製される検出方法。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法において、
    前記液体クロマトグラフに前記試料が導入される前に、前記試料をオクタデシルシリルカラムに導入することをさらに備える検出方法。
  5. 請求項4に記載の方法において、
    前記オクタデシルシリルカラムから出力される前記試料は、オンライン制御により前記液体クロマトグラフに導入される検出方法。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の方法において、
    アルドステロン、前記レニンのタンパク質分解の生成物、および、前記二次生成物が同時並行して検出され、
    前記方法は、
    前記試料に、前記レニンのタンパク質分解の生成物の第1内部標準を加えることと、
    前記試料に、前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物の第2内部標準を加えることとをさらに備え、
    前記第1内部標準は、分解された第1内部標準と前記第2内部標準とを分離して検出可能に設計される検出方法。
  7. 請求項6に記載の方法において、
    前記レニンのタンパク質分解の生成物は、アンジオテンシンIであり、
    前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物は、アンジオテンシンIの切断型であり、
    アンジオテンシンIの前記切断型に対応する前記第1内部標準の一部と、前記第2内部標準は安定同位体により異なって標識される検出方法。
  8. 請求項1から7までのいずれか一項に記載の方法において、
    アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物の検出量に基づいて、アルドステロン/レニン比を算出することをさらに備える検出方法。
  9. 請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法において、
    前記レニンのタンパク質分解の生成物は、アンジオテンシンIであり、
    前記方法は、
    アンジオテンシンIのイオン化と、アルドステロンのイオン化との間に、正イオンモードから負イオンモードへとイオン化のモードを切り替えることをさらに備える検出方法。
  10. アルドステロン、およびレニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の二次生成物を含む試料が導入される入力部と、
    液体クロマトグラフと、
    前記試料における、アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物を同時並行して検出する質量分析計とを備える検出装置。
  11. 請求項10に記載の検出装置において、
    前記液体クロマトグラフに接続されたオクタデシルシリルカラムであって、アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物をオンライン方式で抽出する前記カラムを備える検出装置。
  12. 請求項10または11に記載の検出装置において、
    アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物の検出量に基づいて、アルドステロン/レニン比を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された前記アルドステロン/レニン比を送信する送信部とをさらに備える検出装置。
  13. 請求項12に記載の検出装置において、
    前記アルドステロン/レニン比を出力する出力部をさらに備える検出装置。
  14. 請求項13に記載の検出装置において、
    前記出力部は、アルドステロン、および前記レニンのタンパク質分解の生成物、および/または前記レニンのタンパク質分解の前記二次生成物の量を、前記アルドステロン/レニン比と共に出力する検出装置。
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