JPH06102251A - 液体クロマトグラフ直結質量分析計 - Google Patents

液体クロマトグラフ直結質量分析計

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JPH06102251A
JPH06102251A JP4249531A JP24953192A JPH06102251A JP H06102251 A JPH06102251 A JP H06102251A JP 4249531 A JP4249531 A JP 4249531A JP 24953192 A JP24953192 A JP 24953192A JP H06102251 A JPH06102251 A JP H06102251A
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JP4249531A
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Kazumi Matsumura
和美 松村
Tadao Mimura
忠男 三村
Yoshiaki Kato
義昭 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】混合物試料の各成分のイオン化を促進し、か
つ、より確実な同定を可能とすること。 【構成】溶出した成分を分割し正,負両イオン化極性で
交互、または一定時間ずつに分析する。分析時には、各
イオン化促進溶媒を導入し感度の向上を行う構造をと
る。 【効果】本発明により試料の軽減および分析時間の短縮
が可能となる。さらに試料によっては両極性でイオン化
するためより詳しい分子量情報を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体クロマトグラフ直結
質量分析計(以下LC/MCと略す)に関し、特に混合
物分離分析において、各成分を一回の測定において正,
負両イオン化モード下で分子量情報の取得と高効率のイ
オン化を可能にするイオン源の機構に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来液体クロマトグラフと質量分析計を
結合することは困難であった。最近のLCの発達によ
り、LCで分けられた試料の同定を質量分析する要望が
高まり、いくつかのLC/MSのイオン源が開発され
た。これらのイオン源はいずれのものにおいても、イオ
ン化できる試料の範囲が限られており、万能なものはな
い。しばしばLCで分析される高極性物質の中の一部の
物質や、イオン性物質である蛋白質はエレクトロスプレ
イ法(以下ESIと略す)やイオンスプレイ法が開発さ
れMSによる分析が可能となった。図3にESI法の概
略を示す。以下図に従って説明する。カラムから溶出し
た成分は配管11を通りイオン源部に達する。配管11
はティ633に結合している。溶出液は内管12に導入
される。またティ633の一端には不活性ガスのボンベ
30が結合している。ここからガスが内管12と外管1
3の間に導入される。二重管12,13には電源40か
ら高電圧が印加される。内管12とサンプリング細孔8
1を中心に持つ対向電極80の間には電源40から供給
される高電圧が印加され、高電界が生成している。その
ため内管12の先端に達した試料溶液は高電界にさらさ
れる。この高電界によって液滴の表面には内管12に印
加した電圧の極性と同極性のイオンが局在する。液滴は
内管12の先端からサンプリング細孔81に移動しなが
ら溶媒の蒸発により微細化される。同極性のイオン電荷
による反発力が表面張力を上回ると液滴は更に微細化す
る。さらに内管12と外管13の間に導入されたガスの
力により、液滴の微細化は促進される。最終的に試料の
イオンが溶液から気体中に放出される。イオンはサンプ
リング細孔81から質量分析部に導入され、質量分散を
受けマススペクトルを与える。
【0003】ESI法は、蛋白質やペプチド等の高極
性,イオン性物質をたやすくイオン化し、多価イオンを
生じる特徴を持つ。そのため限られた質量範囲で分子量
1万以上の蛋白質の正確な分子量情報も与えることがで
きる。正イオン化測定モードにおいて塩基性アミノ酸残
基を多く含む蛋白質を酢酸等の酸を溶媒として分析を行
うと、アミノ基にプロトンが付加しやすくなり、多価イ
オンを容易に生成する。すなわち移動相に酸を用いると
正電荷を帯びる塩基性アミノ酸残基の数が多くなり、そ
の結果多価イオンを容易に生成することができる。現時
点での蛋白質,ペプチドの混合物を液体クロマトグラフ
ィーによって分離し、質量分析を行った報告では、移動
相に酸−有機溶媒系を使用している。試料を酸性溶液に
溶解したときに生じる電荷の数が、純水に溶解した場合
よりも多くなるため、塩基性蛋白質を、酸性移動相で分
離することは有用な手段と考えられる。一方酸性蛋白質
において移動相が酸性溶液の場合、あるいは酸性溶液に
溶解した場合、酸性アミノ酸残基のカルボキシル基の解
離がおさえられ、一方アミノ基にプロトンが付加する。
結果としてイオン化および質量分析が可能となることも
ある。しかし塩基性アミノ酸の数が酸性アミノ酸の数に
比べ極端に少ない試料の場合、イオン化が行われても質
量分析計の質量範囲を超えた多価イオンのみが生成し、
その結果質量分析が不可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現時点では、ペプチ
ド,蛋白質の混合物の質量分析を行うには酸性移動相を
使用し有機溶媒でグラジエント溶出を行うことが一般的
である。測定すべき混合物試料の成分すべてが塩基性ア
ミノ酸残基が酸性アミノ酸残基より多い、いわゆる塩基
性ペプチドや塩基性蛋白質である場合、正イオンモード
を使用すると、各成分は容易にイオン化される。しかし
成分の中で、酸性アミノ酸が塩基性アミノ酸よりはるか
に多いものや、塩基性アミノ酸のアミノ基の多くがスル
ホン基で修飾されているものがある場合では、そのペプ
チドは中性溶液中で全体としては負に帯電している。そ
のためイオン化は正イオンモードで行うより、負イオン
モードで行う方が効率良いと考えられる。ESIでは負
イオンモードでの測定も可能である。負イオンモードイ
オン化に際し、溶液中のプロトンを減少させるために、
PHを高くするか負イオン生成を促進する試薬等の添加
が必要である。しかし混合物試料の分離手段であるカラ
ムのうちシリカ系のカラムの一部は塩基性条件下での使
用が不可能である。仮に混合物成分の全てが酸性蛋白質
や酸性ペプチド(これらは負イオンモードでイオン化し
やすい)の場合、分離後の成分にイオン化を促進する試
薬を添加すれば負イオンモードで高感度測定が可能とな
る。しかし含まれる成分のうち、正イオンモードでイオ
ン化しやすい成分(塩基性ペプチド等)ではイオン化効
率の低下が起こる。従来はESI測定(通常数分から6
0分程度)を開始すれば、いずれか一方のイオンモード
で行う。また測定中に走査(Scan)毎に正負のモー
ドを切り換えながら測定すると両イオン化極性でイオン
化をおこなえると考えられる。しかし電気的な極性の切
り換え及び走査の切り換えは数秒で行うことができる
が、溶液の切り換えは通常少なくとも数分以上の時間を
要する。ここで一回の測定中、各成分を分割し、一方を
正イオン生成促進剤を添加し正イオンモードで検出し、
他方を負イオン生成促進剤を添加し負イオンモードで検
出すれることができれば、全ての成分について両イオン
モードでの測定が可能となる。さらに各試料成分に関し
て、いずれの極性が感度の高いモードであるかを知るこ
とができる。しかし別種類のイオン化促進剤を一箇所で
も同じ配管に導入すると、短時間で配管系を完全に洗浄
することは不可能である。さらに短時間で移動相の種類
の切り換えを行うと各イオン化促進溶媒の混合を招き、
結果としてイオン化促進が不可能になる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するに
はイオン源およびその配置、配管系の改良が必要であ
る。本発明では試料の溶出もしくはプログラミングによ
って、イオン源に印加する電圧の極性を正もしくは負に
切換える。イオン化促進剤添加方法について以下図2を
用いて説明する。導入された溶出液は管1を通る。この
管1は三方ジョイント631,632を貫通し、中管2
の内部に端を有している。ポンプ22からはイオン化促
進剤を送液する。三方ジョイント631と632の間で
は、イオン化促進剤は内管1と外管2の間に導入され
る。中管2は三方ジョイント63に一端を有し、三方ジ
ョイント632を貫通し、外管3の内部を貫通し、大気
中に他端を有している。図2では外管3の先端部に近い
側は二重管となっている。溶出液と促進剤の混合は内管
1が中管2の内部で端となった部分から、中間2の内部
で行われる。三方ジョイント632からの内管1の長さ
が10mmとし、また中管2の長さが45mmとすると混合
部は35mmの部分となる。内管1は拡散を防ぐためキャ
ピラリを使用する。その内径と外径は各々0.05mm,
0.3mmである。中管2の内径は内管1の外径より大き
くある必要があり、0.4mm である。外径は0.6mm で
ある。また補助ガスはボンベ30から三方ジョイント6
32に導入され中管2と外管3の間に導入される。ガス
の温度はイオン化を最適にするために温度制御されてい
る。ガスは外管3の先端より放出され、中管2から溶出
した液滴の微細化を促進する。ここでイオン化促進剤
は、正イオンモードでは酢酸やメタノールを添加するよ
うにする。負イオンモードではアンモニア等の負イオン
化促進剤を添加するようにする。混合の方法として、ポ
ストカラムで、三方ジョイントを用いて行うことも可能
である。しかしESIでの許容流量は0.01ml/min
程度と低く、そのため特殊な三方ジョイントが必要と
なる。
【0006】別発明として溶出した成分を分割する場
合、測定開始時から正負のイオン化を交互に行う方法が
ある。この方法はイオン化促進剤には正,負別種類のも
のを添加するため切換えが難しい。より確実にイオン化
の極性に適したイオン化促進剤を添加する方法として、
溶出した成分をUV検出器等70で確認し、そのピーク
を二等分割し各々を別種類のイオン化促進剤の添加によ
ってイオン化することが考えられる。分割は三方弁によ
って行う。正負両イオン化促進剤が混合しない手段につ
いて、以下図1の本発明の構成図を使用し説明する。試
料混合液はインジェクタ51から導入される。各成分は
カラム52によって分離された後検出器70に導入され
る。インターフェイス部は正イオン生成促進用61と負
イオン生成促進用62があり、並列に接続される。紫外
吸収光度計70等で試料の溶出及びバックグラウンドが
制御装置90に伝えられる。ここから信号が三方バルブ
53に送られ溶出成分を2つに分割する。例えば溶出成
分の後半が負イオン化促進用のインターフェイスに導入
されるものとする。通常三方弁は正イオン化促進用に接
続される。電源40,41から供給される印加電圧の極
性も正である。制御装置90には常に検出器70から信
号が送られている。この時すでに制御装置90はS/N
レベルの判定を行っている。S/Nが5以上になるとそ
の時点でこの部分をピークとして判定する。制御装置9
0は信号の微分係数が0となる時をピークトップと判定
し、その時点で三方弁53の負イオン化促進用イオン源
への切り換え、及び電源40,41の印加電圧の切り換
え、負イオン化促進溶媒を添加するポンプ222の作
動、正イオン化促進溶媒を添加するポンプ221の停止
を行う。三方弁53から試料全てが内管2(図2)の先
端に達する、すなわち試料全てがイオン化されるまでの
時間は、配管の内径と長さとイオン源に導入される流量
によって算出され、これらの値は予め制御装置90に登
録される。この時間が経過すると制御装置90から三方
ジョイント53及び電源40,41に信号が送られ流
路、極性の切り換えが行われ、同様に正イオン生成を行
う。UV検出器70からの配管はキャピラリ等を用い、
拡散,混合を防ぐ必要がある。また電界を乱すことがな
いよう、インターフェイスには同時には同極性の電圧が
印加される。溶出成分は成分を前後に分割する方法もあ
るが、質量分析計の走査毎に三方弁を切り替え検出を行
い、正,負モードを切り替えることも可能である。
【0007】また別の発明を示す。先述のイオン源を備
えることが本発明の特徴であるが、試料によっては、イ
オン化極性が同極性であってもイオン化促進剤が異なる
場合がある。この様な場合には溶出成分を三等分、ある
いは三分割(不等分割も可)以上にし、異なったイオン
化促進剤でイオン化を行い分析することができる。この
時三方弁ではなく、試料の分割数に相当する弁を使用す
ることが必要となる。この場合も制御装置90から指令
が送られる。
【0008】
【作用】図1を用い本発明の作用について示す。混合物
試料はインジェクタ51から導入され、カラム52によ
って各成分に分離される。分離された成分はUV検出器
70などの検出手段によってその溶出を確認される。こ
の溶出は制御装置90に信号として伝えられる。この信
号を受け、制御装置90から三方弁53に成分を分割す
るための信号が送られる。成分は正イオン化促進イオン
源部61と負イオン化促進イオン源部62とに分割導入
される。さらに制御装置90から電源40,41にポン
プ21と結合している側のイオン化促進イオン源部のイ
オン化モードに合わせた極性の電圧が印加される。ここ
で一方のイオン化モードでのイオン化が行われる。続い
て制御装置90により弁の切り換えが行われ同様に逆の
イオン化モードでのイオン化が行われる。イオン化促進
剤を添加することにより各イオン化モードでの感度の向
上を計ることができる。さらに正負イオン化促進イオン
源を各々設けることによって各イオン化促進剤の混合を
防ぐことができる。
【0009】
【実施例】図1,図4,図5を用い本発明の一実施例を
示す。図1は本発明の構成図である。混合物試料の分離
に使用される移動相はLCポンプ21から送られる。混
合物試料はインジェクタ51から導入される。混合物は
カラム52に導入され各成分に分離される。分離された
成分はUV検出器70等でその溶出を確認された後正イ
オン化促進剤を添加されるイオン源61部と負イオン化
促進剤を添加されるイオン源62部へ三方バルブ、ある
いは三方ジョイント等の分岐手段によって分割される。
その分割は制御装置90から送られる信号によって行わ
れる。分割はいかなる様式でもよいが、すばやくかつデ
ッドボリュームが生じないように行う必要がある。溶出
試料をその溶出時間で前半部と後半部に分けた場合、一
方を正イオン化促進剤を導入するイオン源に、また他方
を負イオン化促進剤を導入するイオン源に導入する。分
割導入は弁によって行う。弁の作動は制御装置90によ
って行う。その導入に同調して電源からイオン化プロー
ブ全体に正、または負の高電圧を印加する。イオン化促
進剤を送液するポンプもイオン化極性に同調して作動す
ることが好ましいが、これに限らない。試料の溶出する
時間の長さによって弁の切換えを試料溶液の前後、ある
いは質量分析計の走査に同調して交互に行う。これは予
め決めておくことが可能である。さらにプログラミング
して行ってもよい。
【0010】イオン源部61にはLCポンプ221が接
続され、正イオン生成促進剤である酢酸水やギ酸水が供
給される。またイオン源部62にも同様LCポンプ22
2が接続され負イオン生成促進剤であるアンモニア水や
イソプロパノール等が供給される。これらのポンプのO
N,OFFも制御装置90によって制御される。ここで
は試料にトリプシン消化を行ったVasoactive Intestina
l Peptide(VIPと略す)を使用した例を示す。VIP
のアミノ酸配列を図5に示す。トリプシンは塩基性アミ
ノ酸であるリジン(Kと略す),アルギニン(Rと略
す)のC末端側(カルボキシル末端)を特異的に切断す
る酵素である。また塩基性アミノ酸が2残基以上重なっ
た部分は切断を受けにくいため、K,Rの断片を考えな
いとこのペプチドは4つの断片に分けられる。各断片を
N末端側から順にVIP−T1,VIP−T2,VIP
−T3,VIP−T4とする。生じた酵素消化物を逆相
系のカラムで分離を行う。移動相は0.1%ギ酸水溶液
を使用し、0.1%ギ酸をふくむアセトニトリル溶液で
グラジエント溶出を行う。分配によって分離が行われる
ため、溶出する順序はVIP−T2,VIP−T3,V
IP−T4,VIP−T1の順である。このうちVIP
−T1には酸性アミノ酸残基であるアスパラギン酸(D
と略す)が2残基含まれている。酸性条件下で正電荷を
持ちうる箇所は両端のヒスチジン(Hと略す)とRであ
る。これらのアミノ酸残基も中性PHでは電荷が帯びに
くい。さらに塩基性条件下ではDとC末端が負の電荷を
帯びる。Hの等電点はPH7.59であり、Rの等電点
はPH10.76である。そのためPH7以下ではR,
Hともに正電荷を帯びた状態であるがPH8,PH9で
はRのみが正に帯電する。さらにPHが高くなりPH1
1以上なるとR,Hのアミノ基の解離はおさえられる。
一方Dの等電点はPH2.77 である。Dに関してはP
H3以上で負電荷を帯びた状態で存在する。従ってVI
P−T1では、PH11以上になるとR,Hのプロトン付加
は起こらずDのカルボキシル基のプロトンが放出され
た、いわゆる負電荷のみの存在が予想される。ここでペ
プチド全体は負電荷を帯びる。他の蛋白質やペプチドに
おいて、トリプシンで消化した生成物は塩基性アミノ酸
残基で切断を受けるため、塩基性アミノ酸の残基数が、
酸性アミノ酸の残基数をはるかに下回る場合には、その
断片は負イオン測定モードにて測定を行う方が、電荷の
価数が増えるため限られた質量範囲で測定を行う上で有
用である。また正,負両イオン化モードを同時に使用す
ることにより酸性物質,塩基性物質の混合物の同時測定
が可能となる。図4はUV検出器で溶出を確認したクロ
マトグラム、及びその時のイオン源に印加する電圧を示
したものである。電圧はピークの前半部を負に後半を正
の極性にしてプローブ全体に印加した。ここでは三方弁
を用いているが、弁を用いないで試料を二方向に同時に
流し(三方ジョイント等を用いて)、イオン化極性を交
互に変えることもできる。イオン化極性を交互に変える
方法で測定したVIPのトリプシン消化物のデータを図
5に示す。ここでは正イオン化モードでのみの測定以上
に詳しいイオン化情報が得られることがわかる。
【0011】さらに別の発明として、弁を成分の分割数
に合わせ、またイオン化プローブの数も使用するイオン
化促進剤の種類に合わせて設置する。ここでは多くのイ
オン化促進剤を使用することができる上、イオン化促進
剤同志の混合を防ぐことが可能となる。
【0012】これらの発明により成分を一回の測定で
正,負両極性でイオン化し測定を行うことができる。そ
のため測定試料の量を軽減することが可能となる。さら
に測定時間を短縮することも可能となる。また酸性成
分,塩基性成分が混合した試料においても、各成分の適
したイオン化極性モード(正,負)での分子量情報を得
ることができる。またイオン化促進剤を添加することで
酸性試料においても試料によっては正イオン化モードで
イオン化し得ることもあり、逆に塩基性成分でも負イオ
ン化モードでイオン化するものもある。これらの試料に
おいては両極性での擬分子イオンピーク、あるいは物質
由来の分子量情報を示すイオンピークを得ることができ
る。つまり両イオン化モードでイオン化が可能な試料に
ついては、より正確な分子量情報,構造情報を得ること
が可能となる。
【0013】
【発明の効果】本発明により、混合物試料を同一測定で
異なったイオン化極性でイオン化し測定することができ
る。さらに各極性でのイオン化を促進するため、酸性,
塩基性物質の混合物を同時に高感度測定することが可能
となる。測定を一度で両極性下で行うため、試料料の軽
減と時間の短縮が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】本発明の主要構成図である。
【図3】エレクトロスプレイ法の模式図である。
【図4】本発明におけるUV検出器でのピークとイオン
化極性の関係図である。
【図5】VIPトリプシン消化物の測定例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1,12…内管、2…中間、3,13…外管、11…送
液管、21…液体クロマトグラフポンプ1、22…液体
クロマトグラフポンプ2、30…不活性ガスボンベ、4
0…電源(イオン源用高電圧)、41…電源(差動排気
電圧用)、51…インジェクタ、52…カラム、53…
三方弁、61…正イオン化促進イオン源部、62…負イ
オン化促進イオン源部、70…検出器、80…対向電
極、81…サンプリング細孔、90…制御装置、221
…正イオン生成促進剤送液ポンプ、222…負イオン生
成促進剤送液ポンプ、631,632,633…三方ジ
ョイント(ティ)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正イオン検出,負イオン検出モードを交互
    もしくはプログラミングにより制御できる液体クロマト
    グラフ直結質量分析計において、イオン化のモードに同
    期して、正イオン化モードでは正イオン,負イオン化モ
    ードでは負イオンの生成を促進するイオン化促進剤をカ
    ラム分離後の溶出液に添加する手段を備えたことを特徴
    とする液体クロマトグラフ直結質量分析計。
  2. 【請求項2】請求項1において、紫外検出器等の手段に
    よって成分の溶出を確認し、その成分溶出によるピーク
    に対応する部分の前半部と後半部を分割し、各々を最適
    イオン化促進剤を加えた、正,負極性イオン化モードに
    より、イオン化することを特徴とする液体クロマトグラ
    フ直結質量分析計。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、正イオン化モー
    ドと負イオン化モードに対する各イオン化促進剤が、互
    いに混合しないことを特徴とする液体クロマトグラフ直
    結質量分析計。
  4. 【請求項4】請求項3において、正イオン化用,負イオ
    ン化用のプローブを各1個ずつ以上備えたことを特徴と
    する液体クロマトグラフ直結質量分析計。
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