JP2020516684A - 炎症及び炎症性疾患の治療法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、炎症、又は炎症性若しくは自己免疫性疾患を治療又は予防する方法、皮膚又は爪の疾患又は感染症を治療又は予防する方法、胃腸感染症の症状を治療又は予防する方法、及び、創傷治癒を促進する方法、を提供する。これらの方法の各実施形態は、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・パラファラギニス、及びラクトバチルス・ラピから選択される2種以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む。【選択図】なし

Description

本開示は、全体としては、炎症、並びに炎症性及び自己免疫性疾患の治療法に関する。また、創傷治癒を促進する方法も提供される。本明細書に開示されるこれらの方法は、それを必要とする哺乳類対象への2以上の微生物菌株、培養上清又は無細胞濾液の投与を含む。
炎症は、感染及び傷害からの身体の保護を補助する正常な反応機構である。しかし、炎症反応の異常又は無制御は、急性又は慢性の炎症性及び自己免疫性の障害又は疾患の発症をもたらす可能性がある。慢性の炎症性及び自己免疫性疾患は、消耗性であり、患者に多大な不快感及び疼痛を引き起こす可能性がある。さらに、そのような疾患は、世界人口が高齢化するにつれて、有病率が増加傾向にある。
ステロイド類は、何十年にも亘り頼りにされてきた主要な抗炎症治療薬である。最近になって、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)が、炎症の管理又は治療に一般的に使用され始めてきた。しかし、そのような薬剤の継続的な使用は多大な不利益及び副作用をもたらす。例えば、継続的なステロイド使用が関連付けられるものとして、胃の潰瘍及び出血をはじめとする重大な副作用がある。さらに、NSAIDが、治療の長さ及び薬剤の種類によっては胃腸管に病変を発現させるということもよく知られている。この問題は、炎症状態及び関連疼痛の管理に長期間の治療が必要とされる慢性炎症性障害の治療など、長期間に延長された治療法が必要な場合に、特に重要となる。
炎症、並びに炎症性及び自己免疫性疾患に対する改善された治療選択肢の新規開発が尚も求められている。
本開示の一態様は、対象における炎症、又は炎症性若しくは自己免疫性疾患を治療又は予防する方法であって、上記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ(Lactobacillus buchneri)、ラクトバチルス・ゼアエ(Lactobacillus zeae)、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス・パラファラギニス(Lactobacillus parafarraginis)、及びラクトバチルス・ラピ(Lactobacillus rapi)から選択される2種以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
特定の実施形態では、上記炎症は、胃腸管系の炎症又は関節の炎症である。胃腸管系の炎症は、例えば、胃炎又は胃腸炎であってもよい。本方法は、食中毒などの、胃腸感染症の1又は複数の症状の治療又は予防に使用されてもよい。胃腸感染症は、細菌感染症、ウイルス感染症又は寄生虫感染症であり得る。上記少なくとも1つの症状は、下痢、便の硬さ不良、又は便潜血を含む血便(faceal blood occurence)であり得る。
上記関節の炎症は、関節炎であってもよいし、関節炎に関連していてもよい。関節炎は、例えば、関節リウマチ又は変形性関節症であってもよい。
特定の実施形態では、上記炎症性疾患は、炎症性の胃腸管系の疾患又は炎症性の皮膚の疾患である。胃腸管系疾患は、炎症性腸疾患であってもよい。炎症性腸疾患は、例えば、過敏性腸症候群、又は、潰瘍性大腸炎若しくはクローン病などの大腸炎であってもよい。
上記炎症は、皮膚若しくは爪の疾患若しくは感染症に関連していてもよく、且つ/又は、炎症性の皮膚疾患に関連していてもよい。皮膚疾患は、例えば、乾癬、皮膚炎、湿疹、酒さ、ざ瘡、魚鱗癬(ichtyosis)、又は、炎症、プラーク若しくは皮膚病変を特徴とするか若しくはそれに関連したその他の皮膚疾患であってもよい。皮膚又は爪の疾患又は感染症は、白癬などの真菌性の皮膚又は爪の感染症であってもよい。真菌感染症の例としては、足白癬(水虫)、股部白癬(鼠径部の白癬、いんきん)、頭部白癬(頭部及び頭皮の白癬)、体部白癬(胴体の白癬)及び爪白癬(手の爪又は足の爪の白癬、爪真菌症)が挙げられる。
胃腸管系の炎症の治療、関節の炎症の治療、又は関連する炎症性疾患の治療の例示的な実施形態においては、上記組み合わせは経口投与されてもよいし、又は舌下投与されてもよい。皮膚炎の治療、関節の炎症の治療、又は関連疾患の治療の例示的な実施形態においては、上記組み合わせは局所投与されてもよい。
本方法は、上記ラクトバチルス属種のうちの2種、3種、4種若しくは全ての菌株の組み合わせ、又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液の投与を含んでもよい。上記組み合わせは、相乗効果を示す組み合わせであってもよい。
ラクトバチルス・ブフネリ菌株は、ラクトバチルス・ブフネリLb23であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・ブフネリ菌株は、寄託番号:V11/022946として寄託されたラクトバチルス・ブフネリLb23である。
ラクトバチルス・ゼアエ菌株は、ラクトバチルス・ゼアエLz26であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・ゼアエ菌株は、寄託番号:V11/022948として寄託されたラクトバチルス・ゼアエLz26である。
ラクトバチルス・パラカゼイは、ラクトバチルス・パラカゼイLp9であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・パラカゼイ菌株は、寄託番号:V12/022849として寄託されたラクトバチルス・パラカゼイLp9である。
ラクトバチルス・パラファラギニス菌株は、ラクトバチルス・パラファラギニスLp18であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・パラファラギニス菌株は、寄託番号:V11/022945として寄託されたラクトバチルス・パラファラギニスLp18である。
ラクトバチルス・ラピ菌株は、ラクトバチルス・ラピLr24であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・ラピ菌株は、寄託番号:V11/022947として寄託されたラクトバチルス・ラピLr24である。
1つの例示的な実施形態では、本方法は、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ及びラクトバチルス・パラカゼイの組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液の投与を含む。別の例示的な実施形態では、本方法は、ラクトバチルス・ブフネリLb23、ラクトバチルス・ゼアエLz26及びラクトバチルス・パラカゼイLp9の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液の投与を含む。
本方法は、アセトバクター・ファバルム(Acetobacter fabarum)菌株、又は、上記菌株が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液の投与をさらに含んでもよい。アセトバクター・ファバルム菌株は、アセトバクター・ファバルムAfl5であってもよい。特定の実施形態においては、アセトバクター・ファバルム菌株は、寄託番号:V11/022943として寄託されたアセトバクター・ファバルムAfl5である。
本方法は、酵母菌株、又は、上記菌株が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液の投与をさらに含んでもよい。酵母は、カンジダ・エタノリカ(Candida ethanolica)菌株であってもよい。カンジダ・エタノリカ菌株は、カンジダ・エタノリカCe31であってもよい。特定の実施形態においては、カンジダ・エタノリカ菌株は、寄託番号:V11/022944として寄託されたカンジダ・エタノリカCe31である。
ある例示的な実施形態では、ラクトバチルス・パラファラギニス、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ラピ、ラクトバチルス・ゼアエ、アセトバクター・ファバルム及びカンジダ・エタノリカの組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液が投与される。別の例示的な実施形態では、ラクトバチルス・パラファラギニスLp18、ラクトバチルス・ブフネリLb23、ラクトバチルス・ラピLr24、ラクトバチルス・ゼアエLz26、アセトバクター・ファバルムAfl5及びカンジダ・エタノリカCe31の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液が投与される。
菌株のうちの1種又は複数種をカプセル化してもよい。複数種の菌株をカプセル化する場合、菌株を、個別にカプセル化してもよいし、単一のカプセル封入体に配合してもよい。
特定の実施形態では、少なくとも1種の菌株、培養上清又は無細胞濾液は、薬学的に許容可能な組成物の形態で投与される。
本方法は、対象に、有効量の、1又は複数の抗菌剤を投与することをさらに含んでもよい。
本開示の別の態様は、皮膚又は爪の疾患又は感染症を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・パラファラギニス、及びラクトバチルス・ラピから選択される2種類以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
上記皮膚又は爪の疾患又は感染症は、例えば、乾癬、皮膚炎、湿疹、酒さ、ざ瘡、魚鱗癬(ichtyosis)、又は、炎症、プラーク若しくは皮膚病変を特徴とするか若しくはそれに関連したその他の皮膚疾患であってもよい。皮膚及び/又は爪の疾患は、白癬などの真菌性の皮膚又は爪の感染症であってもよい。真菌感染症の例としては、足白癬(水虫)、股部白癬(鼠径部の白癬、いんきん)、頭部白癬(頭部及び頭皮の白癬)、体部白癬(胴体の白癬)及び爪白癬(手の爪又は足の爪の白癬、爪真菌症)が挙げられる。
本開示の別の態様は、胃腸感染症の少なくとも1つの症状を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・パラファラギニス、及びラクトバチルス・ラピから選択される2種類以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
上記胃腸感染症は、細菌感染症、ウイルス感染症又は寄生虫感染症であってもよい。上記少なくとも1つの症状は、下痢、便の硬さ不良、又は便潜血を含む血便であってもよい。
本開示の別の態様は、対象における炎症又は炎症性若しくは自己免疫性疾患を治療又は予防する方法であって、上記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株及びラクトバチルス・ゼアエ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、皮膚又は爪の疾患又は感染症を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株及びラクトバチルス・ゼアエ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、胃腸感染症の少なくとも1つの症状を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株及びラクトバチルス・ゼアエ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、対象における炎症又は炎症性若しくは自己免疫性疾患を治療又は予防する方法であって、上記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株及びラクトバチルス・パラカゼイ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、皮膚又は爪の疾患又は感染症を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株及びラクトバチルス・パラカゼイ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、胃腸感染症の少なくとも1つの症状を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株及びラクトバチルス・パラカゼイ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、対象における炎症又は炎症性若しくは自己免疫性疾患を治療又は予防する方法であって、上記対象に、ラクトバチルス・パラファラギニス菌株、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ラピ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株、アセトバクター・ファバルム菌株及びカンジダ・エタノリカ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、皮膚又は爪の疾患又は感染症を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・パラファラギニス菌株、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ラピ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株、アセトバクター・ファバルム菌株及びカンジダ・エタノリカ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、胃腸感染症の少なくとも1つの症状を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・パラファラギニス菌株、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ラピ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株、アセトバクター・ファバルム菌株及びカンジダ・エタノリカ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、対象における創傷治癒を促進する方法であって、上記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・パラファラギニス、及びラクトバチルス・ラピから選択される2種類以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、対象における創傷治癒を促進する方法であって、上記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株及びラクトバチルス・ゼアエ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、対象における創傷治癒を促進する方法であって、上記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株及びラクトバチルス・パラカゼイ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
本開示の別の態様は、対象における創傷治癒を促進する方法であって、上記対象に、ラクトバチルス・パラファラギニス菌株、ラクトバチルス・ブフネリ株、ラクトバチルス・ラピ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株、アセトバクター・ファバルム菌株及びカンジダ・エタノリカ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法を提供する。
上記の態様及び実施形態によれば、本方法は、対象に、上記の微生物菌株の組み合わせを含むプロバイオティクス組成物を投与することを含んでもよい。プロバイオティクス組成物は、食品又は飲料の形態で投与されてもよい。
また本明細書においては、炎症、炎症性若しくは自己免疫性疾患、皮膚若しくは爪の疾患若しくは感染症、又は胃腸感染症の少なくとも1つの症状を治療又は予防する組成物を製造するための、ラクトバチルス・パラファラギニス、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ラピ及びラクトバチルス・ゼアエから選択される2種類以上のラクトバチルス菌株、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液の使用も提供される。
また本明細書においては、創傷治癒を促進する組成物を製造するための、ラクトバチルス・パラファラギニス、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ラピ及びラクトバチルス・ゼアエから選択される2種類以上のラクトバチルス菌株、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液の使用も提供される。
本開示の例示的な実施形態が本明細書に記載されるが、単なる非限定例示であって、以下の図が参照される。
治療後1〜11日目のDSS誘導性急性大腸炎モデルマウス(実施例3に記載)における血便スコア。左から右に、第1群:ビヒクルのみの陰性対照;第2群:3%DSS+ビヒクル;第3群:3%DSS+各菌種が10cfu/mLである実施例3に記載の製剤;第4群:3%DSS+各菌種が10cfu/mLである実施例3に記載の製剤。**p<0.01、ダネット検定、第2群と比較。 治療後1〜11日目のDSS誘導性急性大腸炎モデルマウス(実施例3に記載)における血便及び便の硬さの複合スコア。左から右に、第1群:ビヒクルのみの陰性対照;第2群:3%DSS+ビヒクル;第3群:3%DSS+各菌種が10cfu/mLである実施例3に記載の製剤;第4群:3%DSS+各菌種が10cfu/mLである実施例3に記載の製剤。***p<0.001、ダネット検定、第2群と比較。
特段の記載がない限り、本明細書で使用される全ての専門用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載される方法及び材料と類似又は等価の方法及び材料を、本発明の実施又は試験で使用できるが、典型的な方法及び材料が記載される。
本明細書で使用される場合、冠詞「a」及び「an」は、その冠詞の文法上の目的語が1つであること、又は2つ以上であること(すなわち、少なくとも1つであること)、を指す。例として、「an element」は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、同じ機能又は結果を達成する際に記載された値と等価であると当業者に見なされる数値範囲を表すと理解される。
本明細書及び特許請求の範囲の全体を通じて、文脈上別の意味と解する必要がない限り、「含む(comprise)」、及び「含む(comprises)」又は「含むこと(comprising)」などの用語の変形は、記載された整数若しくは工程又は整数群若しくは工程群を包含するが、他の整数若しくは工程又は整数群若しくは工程群が排除されないことを意味すると理解される。
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、その意味の中に、無毒であるが、所望の治療効果を与えるのに十分な組成物の量を包含する。必要とされる正確な量は、治療されている種、対象の年齢及び全身状態、治療されている炎症性/自己免疫性疾患の重症度、投与されている特定の薬剤及び投与様式などの要素に依存して、対象によって異なる。いかなる所与の症例においても、適切な「有効量」は、当業者が通例の実験法だけを用いて決定可能である。
「対象」という用語は、本明細書で使用される場合、哺乳類を指し、ヒト、霊長類、家畜用動物(例えば、ウシ、乳牛、ウマ、ヒツジ、ブタ)、臨床検査用動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット)、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ、ネコ)、高性能動物(例えば、競走馬)、及び捕獲された野生動物を包含する。例示的な実施形態では、上記哺乳動物は、ヒト又は家畜用動物である。
本明細書で使用される場合、「治療する(treating)」、「治療(treatment)」などの用語は、炎症、又は疾患若しくは当該疾患の少なくとも1つの症状を治療する、又はその進行を阻害、遅延、若しくは逆行させる、あらゆる全ての適用を指し、疾患の重症度の低減を含む。すなわち、治療は、疾患の完全な消失又は回復まで対象が治療されることを必ずしも意味しない。同様に、「予防する(preventing)」、「予防(prevention)」などの用語も、炎症性/自己免疫性疾患の確立を阻止する、又は係る疾患の発生を遅延させる、あらゆる全ての適用を指す。
「所望により(optionally)」という用語は、本明細書で使用される場合、その後に記載される特徴が存在しても存在しなくてもよいこと、又は、その後に記載される事象若しくは状況が起こっても起こらなくてもよいことを意味する。すなわち、本明細書は、上記特徴が存在する実施形態と、上記特徴が存在しない実施形態実施形態、及び上記事象又は状況が起こる実施形態と、上記事象又は状況が起こらない実施形態とを含み包含すると理解される。
本明細書において、「プロバイオティクス(probiotic)」という用語は、最も広い解釈で、有効量で対象に投与された場合に当該対象における健康上の利益を促進する微生物細胞の集団若しくは調製物、又は微生物細胞の集団若しくは調製物の成分を指すと理解される。
本明細書において、「プレバイオティクス(prebiotic)」という用語は、最も広い解釈で、消化器系のプロバイオティクス細菌の増殖及び/又は活性を刺激する、消化されないあらゆる物質を指すと理解される。
本明細書において、「食品(food(s))」、又は「飲料(beverage(s))」という用語は、健康食品及び健康飲料、機能性食品及び機能性飲料、並びに特定の健康用途の食品及び飲料を包含するが、これらに限定はされない。本発明のそのような食品又は飲料がヒト以外の対象に使用される場合、上記用語は飼料を包含するように使用できる。
本明細書においては、炎症、炎症性若しくは自己免疫性疾患、又は皮膚若しくは爪の疾患若しくは感染症を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・パラファラギニス、及びラクトバチルス・ラピから選択される2種類以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法が提供される。
また本明細書においては、炎症、炎症性若しくは自己免疫性疾患、又は皮膚若しくは爪の疾患若しくは感染症を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株及びラクトバチルス・ゼアエ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法も提供される。
また本明細書においては、炎症、炎症性若しくは自己免疫性疾患、又は皮膚若しくは爪の疾患若しくは感染症を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株及びラクトバチルス・パラカゼイ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法も提供される。
また本明細書においては、炎症、炎症性若しくは自己免疫性疾患、又は皮膚若しくは爪の疾患若しくは感染症を治療又は予防する方法であって、治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・パラファラギニス菌株、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ラピ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株、アセトバクター・ファバルム菌株及びカンジダ・エタノリカ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法も提供される。
本明細書で使用される場合、「炎症性疾患(inflammatory condition)」という用語は、通常、炎症、すなわち、病原性微生物感染及び/又はウイルス感染などの侵害刺激に対する複雑な生物学的反応を特徴とする状態を指す。炎症性疾患の臨床的特徴は侵害刺激(又は刺激)によって異なる場合が多いが、罹患した臓器又は組織の熱、疼痛、発赤又は腫脹を特徴とし得る。炎症性疾患は急性であっても慢性であってもよい。
特定の実施形態では、上記炎症は、胃腸管系の炎症又は関節の炎症であってもよい。胃腸管系の炎症は、例えば、胃炎又は胃腸炎であってもよい。関節の炎症は、関節炎であってもよいし、関節炎に関連していてもよい。関節炎は、例えば、関節リウマチ又は変形性関節症であってもよい。
他の特定の実施形態では、上記疾患は、胃腸管系の疾患、又は皮膚若しくは爪の疾患若しくは感染症であってもよい。胃腸管系疾患は、炎症性腸疾患であってもよい。炎症性腸疾患は、例えば、大腸炎又は過敏性腸症候群であってもよい。大腸炎は、例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病、虚血性大腸炎、又はクロストリジウム・ディフィシル(C. diff)腸炎であってもよい。皮膚疾患は、例えば、乾癬、皮膚炎、湿疹、酒さ、ざ瘡、魚鱗癬(ichtyosis)、真菌皮膚感染症及び/若しくは真菌爪感染症、又は、炎症、プラーク若しくは皮膚病変を特徴とするか若しくはそれに関連したその他の皮膚疾患であってもよい。乾癬の形態例としては、尋常性乾癬、滴状乾癬及び膿疱性乾癬が挙げられる。皮膚炎の形態例としては、アトピー性皮膚炎、小児皮膚炎、脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎、職業性皮膚炎、手皮膚炎、貨幣状皮膚炎、うっ滞性皮膚炎、口囲皮膚炎、及び疱疹状皮膚炎が挙げられる。真菌感染症の例としては、足白癬(水虫)、股部白癬(鼠径部の白癬、いんきん)、頭部白癬(頭部及び頭皮の白癬)、体部白癬(胴体の白癬)及び爪白癬(手の爪又は足の爪の白癬、爪真菌症)が挙げられる。
炎症性又は自己免疫性疾患の他の例としては、例えば、副鼻腔炎、アレルギー性疾患(例えば、喘息)、慢性疲労症候群、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、前立腺の炎症、尿路の炎症、骨盤腹膜炎、膵炎、脈管炎、痛風を含む足の炎症、生理痛が挙げられる。
本明細書で例証されるように、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ及びラクトバチルス・パラカゼイの組み合わせは、大腸炎モデルマウスにおいて、便の硬さを有意に向上し、血便を有意に減少させた。従って、本開示の各実施形態は、細菌感染症(例えば、サルモネラ菌(Salmonella)、大腸菌(E. coli)、リステリア菌(Listeria)、セレウス菌(B. cereus))、ウイルス感染症(例えば、ノロウイルス、ロタウイルス)、又は寄生虫感染症(例えば、ジアルジア属、クリプトスポリジウム属、回虫属、アイメリア属又は旋毛虫属)などの胃腸感染症の少なくとも1つの症状を治療又は予防する方法を提供する。通常、上記少なくとも1つの症状は、便の硬さ不良、下痢、又は便潜血を含む下血である。すなわち、本開示の方法は、例えば旅行者にとって、食中毒に対する予防若しくは治療として、又は、食中毒の重症度を低減するのに有効であると判明し得る。
本開示の各実施形態は、炎症、又は炎症性若しくは自己免疫性疾患、皮膚及び爪の疾患若しくは感染症、並びに胃腸感染症の症状を阻害又は低減する方法を提供する。「阻害すること(inhibiting)」、及び「阻害(inhibition)」、「阻害する(inhibits)」などのその変形、「低減する(reduces)」、「低減すること(reducing)」などの用語は、本明細書では同義的に使用され、炎症の重症度、又は疾患の重症度、又は感染症の重症度、又は炎症、疾患若しくは感染症の少なくとも1つの症状の改善(すなわち、減少)を表す。
また本明細書においては、創傷治癒を促進する方法であって、促進を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・パラファラギニス、及びラクトバチルス・ラピから選択される2種類以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法も提供される。
また本明細書においては、創傷治癒を促進する方法であって、促進を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株及びラクトバチルス・ゼアエ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法も提供される。
また本明細書においては、創傷治癒を促進する方法であって、促進を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株及びラクトバチルス・パラカゼイ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法も提供される。
また本明細書においては、創傷治癒を促進する方法であって、促進を必要とする対象に、ラクトバチルス・パラファラギニス菌株、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ラピ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株、アセトバクター・ファバルム菌株及びカンジダ・エタノリカ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、上記方法も提供される。
創傷治癒に関連して本明細書で使用される場合、「促進すること(promoting)」、「促進(promotion)」という用語及びその変形は、本明細書に開示される組み合わせ又は組成物が、創傷治癒及び/又は創傷治癒に関連した組織再生に関連した自然のプロセスを誘導、増強、又は促進可能であることを言う。各実施形態において、促進は、上記組み合わせ又は組成物の投与が無い場合に観察される治癒に対するものであってもよい。促進は、直接的であっても間接的であってもよい。創傷治癒の間接的な促進においては、創傷治癒又は組織再生のプロセスを直接的又は間接的に制御するか又は影響を与える分子の発現又は活性を、上記組み合わせ又は組成物がもたらしてもよいことが理解されるであろう。上記促進は、質的、量的、及び/又は時間的な促進であってもよい。すなわち、例えば、上記組み合わせ又は組成物の投与が、このような投与が行われない場合に起こるものよりも、急速な創傷治癒及び/又は組織再生をもたらしてもよい。
上記創傷は、例えば、手術創、切開創又は表在性創傷(切り傷、擦り傷、打ち傷(contusion)又は痣(bruise)など)であってもよい。
本開示の特定の態様及び実施形態では、方法は、ラクトバチルス・パラファラギニス、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ラピ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、アセトバクター・ファバルム及びカンジダ・エタノリカから選択される2種類以上の菌株、及び/又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液の投与を含む。
ラクトバチルス・パラファラギニス菌株は、ラクトバチルス・パラファラギニスLp18であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・パラファラギニス菌株は、オーストラリアの国立計量研究所(National Measurement Institute)に、2011年10月27日に寄託番号:V11/022945として寄託されたラクトバチルス・パラファラギニスLp18である。この菌株は以前に国際公開公報WO2013/063658に記載された。
ラクトバチルス・ブフネリ菌株は、ラクトバチルス・ブフネリLb23であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・ブフネリ菌株は、オーストラリアの国立計量研究所に、2011年10月27日に寄託番号:V11/022946として寄託されたラクトバチルス・ブフネリLb23である。この菌株は以前に国際公開公報WO2013/063658に記載された。
ラクトバチルス・ラピ菌株は、ラクトバチルス・ラピLr24であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・ラピ菌株は、オーストラリアの国立計量研究所に、2011年10月27日に寄託番号:V11/022947として寄託されたラクトバチルス・ラピLr24である。この菌株は以前に国際公開公報WO2013/063658に記載された。
ラクトバチルス・ゼアエ菌株はラクトバチルス・ゼアエLz26であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・ゼアエ菌株は、オーストラリアの国立計量研究所に、2011年10月27日に寄託番号:V11/022948として寄託されたラクトバチルス・ゼアエLz26である。この菌株は以前に国際公開公報WO2013/063658に記載された。
ラクトバチルス・パラカゼイは、ラクトバチルス・パラカゼイLp9であってもよい。特定の実施形態においては、ラクトバチルス・パラカゼイ菌株は、オーストラリアの国立計量研究所に、2012年12月14日に寄託番号:V12/022849として寄託されたラクトバチルス・パラカゼイLp9である。この菌株は以前に国際公開公報WO2014/172758に記載された(ここでの名称は「T9」菌株)。
アセトバクター・ファバルム菌株は、アセトバクター・ファバルムAfl5であってもよい。特定の実施形態においては、アセトバクター・ファバルム菌株は、オーストラリアの国立計量研究所に、2011年10月27日に寄託番号:V11/022943として寄託されたアセトバクター・ファバルムAfl5である。この菌株は以前に国際公開公報WO2013/063658に記載された。
カンジダ・エタノリカ菌株は、カンジダ・エタノリカCe31であってもよい。特定の実施形態においては、カンジダ・エタノリカ菌株は、オーストラリアの国立計量研究所に、2011年10月27日に寄託番号:V11/022944として寄託されたカンジダ・エタノリカCe31である。この菌株は以前に国際公開公報WO2013/063658に記載された。
本方法は、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ラクトバチルス・ディオリボランス(Lactobacillus diolivorans)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、及び、オーストラリアの国立計量研究所に2012年12月14日に寄託番号:V12/022850として寄託された、本明細書では「TB」と称する菌株(以前、国際公開公報WO2014/172758に記載された)から選択される1若しくは複数の追加の菌株、又は、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液の投与をさらに含んでもよい。
本開示に従って投与される個々の微生物菌株の濃度は、使用される個々の菌株の種類及び数、治療される炎症、疾患又は感染症の厳密な性質及び重症度、組成物の適用形態、並びに組成物の適用手段を含む、様々な要素によって変わる。いかなる所与の症例においても、適切な濃度は、当業者が通例の実験法だけを用いて決定可能である。単なる例示ではあるが、上記組み合わせ又は組成物の中に存在する各菌株の濃度は、約1×10cfu/mL〜約1×1010cfu/mLであってよく、約1×10cfu/mL、約2.5×10cfu/mL、約5×10cfu/mL、1×10cfu/mL、約2.5×10cfu/mL、約5×10cfu/mL、1×10cfu/mL、約2.5×10cfu/mL、約5×10cfu/mL、1×10cfu/mL、約2.5×10cfu/mL、約5×10cfu/mL、1×10cfu/mL、約2.5×10cfu/mL、約5×10cfu/mL、1×10cfu/mL、約2.5×10cfu/mL、約5×10cfu/mL、1×10cfu/mL、約2.5×10cfu/mL、又は約5×10cfu/mLであってもよい。特定の例示的な実施形態では、ラクトバチルス属菌株の最終濃度は約2.5×10cfu/mLであってよく、アセトバクター・ファバルムの最終濃度は約1×10cfu/mLであってよく、カンジダ・エタノリカの最終濃度は約1×10cfu/mLであってよい。
ある例示的な実施形態では、菌株の組み合わせ又は組成物の状態で投与される微生物菌株の最終濃度は、約10〜10cfu/mLであってよい。
本開示では、本明細書に記載の微生物菌株のバリアントの使用も企図されている。本明細書で使用される場合、「バリアント」という用語は、本明細書に開示及び例示された微生物菌株の自然発生的なバリアント又は変異体、及び特別に開発されたバリアント又は変異体の両方を指す。バリアントは、炎症性皮膚疾患の治療又は予防の観点から同様の有利な特性を共有している限りにおいて、本明細書に例示された特定の菌株と同一の同定用の生物学的特性を有していても有していなくてもよい。本明細書に例示された微生物菌株のバリアントの好適な調製法の例としては、エレメント若しくはトランスポゾンの挿入又は相同組換えなどを介した遺伝子組み込み技術、遺伝子を改変、挿入、欠失、活性化又はサイレンシングするための他の組換えDNA技術、種内原形質融合、紫外線又はX線の照射による変異誘発、ニトロソグアニジン、メチルメタンスルホン酸、ナイトロジェンマスタードなどの化学変異原での処理による変異誘発、並びにバクテリオファージを介した形質導入が挙げられるが、これらに限定されない。好適且つ適用可能な方法は、当該技術分野において周知であり、特に挙げると、例えば、J. H. Miller, Experiments in Molecular Genetics, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1972); J. H. Miller, A Short Course in Bacterial Genetics, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1992);及びJ. Sambrook, D. Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3rd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (2001)に記載されている。
また、「バリアント」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書に開示される菌株に系統学的にごく近縁の微生物菌株、並びに、1又は複数の系統学的に有益な情報を与えるマーカー(rRNA遺伝子、伸長因子遺伝子、開始因子遺伝子、RNAポリメラーゼサブユニット遺伝子、DNAジャイレース遺伝子、熱ショックタンパク質遺伝子、及びrecA遺伝子など)において、本明細書に開示される菌株と実質的に配列同一性を有する菌株も企図している。例えば、本明細書で企図される「バリアント」菌株の16SrRNA遺伝子は、本明細書に開示される菌株と約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%又は約99%の配列同一性を共有してもよい。
本開示によれば、投与される組み合わせは、上記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を含んでもよい。すなわち、上記組み合わせは、1種又は複数種の菌株と、培地由来の1又は複数の培養上清又は無細胞濾液との組み合わせを含んでもよいし、あるいは、上記菌株の代わりに、上記菌株が(独立して、又は一緒に)培養された培地に由来する1又は複数の培養上清又は無細胞濾液を含んでもよい。
本明細書に記載の微生物菌株及びその組み合わせは、本開示においては通常、組成物の形態で投与される。本開示は特に、本明細書に記載の微生物菌株の組み合わせを含むこのような組成物、及びこのような組成物の投与に関する。しかし、投与される微生物菌株のそれぞれが、同一の組成物に含まれる必要はないことは、当業者には理解されるであろう。別々に投与する場合、投与は逐次であっても同時であってもよい。
本開示に係る使用のための組成物は、関連成分を混合し、得られた混合物を対象への投与に適した剤形へと製剤化することにより調製されてよい。すなわち、組成物は、薬学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤、及び/又は補助剤を含んでよい。担体、希釈剤、賦形剤及び補助剤は、組成物の他の成分との相溶性、及び組成物を投与される対象に対する無害性という観点で「許容可能な」ものでなければならない。好適な投与用組成物の調製法、並びに、局所投与用に製剤化された組成物における使用に適した担体、希釈剤、賦形剤及び補助剤は、当業者に周知である。例示的な実施形態では、組成物は、無菌等張生理食塩水又は3%スクロースを含む担体を用いて製剤化される。
菌株及び組成物は、好都合又は好適なあらゆる経路で投与してよい。種々の経路としては、経口経路、直腸経路、局所経路、鼻腔内経路、眼内経路、経粘膜経路、腸管内経路、経腸経路、筋肉内経路、皮下経路、髄内経路、くも膜下腔内経路、脳室内経路、脳内経路、膀胱内経路、静脈内経路、及び腹腔内経路が挙げられるが、これらに限定されない。ここで、上記投与経路は腟内経路ではない。菌株及び組成物は、あらゆる好適な形態で投与することができ、通常、固体又は液体の形態で投与される。例えば、菌株及び組成物は、当業者に周知の方法及び技術を用いて、錠剤、トローチ剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、カシェ剤、粒剤、散剤、ゲル剤、パスタ剤、水剤、懸濁剤、可溶性サシェ剤、カプレット剤、菓子錠剤、発泡錠、咀嚼錠、多層錠剤などへと製剤化してもよい。経口投与について、菌株及び組成物は、好都合には、種々の飲料、食品、栄養補助食品、栄養補給剤、食品添加物、医薬品、OTC製剤及び動物用飼料添加剤中に組み入れてもよい。局所投与について、好適なビヒクルとしては、ローション、リニメント、ゲル、クリーム、軟膏、泡、噴霧剤、油、粉末などが挙げられるが、これらに限定されない。組成物は、経皮パッチ、硬膏剤、及び創傷被覆材(包帯又はハイドロコロイド被覆材など)に、通常は液体又は半液体の形態で、含ませてもよい。
当業者には理解されることであるが、薬学的に許容可能な担体又は希釈剤の選択は、投与経路、並びに治療される疾患及び対象の性質に依存するであろう。特定の担体又は送達系、及び投与経路は、当業者が容易に決定することができる。本開示の方法で有用である適切な製剤は、当業者が従来のアプローチを用いて容易に決定することができる。
例えば、本開示の方法において有用な組成物は、許容可能な希釈剤(生理食塩水及び滅菌水など)を含有する液剤の形態に、あるいは、所望の口当たり、稠度、粘度及び外見を与えるように許容可能な希釈剤又は担体を含有するローション剤、クリーム剤又はゲル剤の形態に投与用製剤化してもよい。許容可能な希釈剤及び担体は当業者に周知であり、例えば、エトキシ化及び非エトキシ化界面活性剤、脂肪族アルコール、脂肪酸、炭化水素油(パーム油、ヤシ油、及び鉱油など)、カカオバターワックス、シリコーン油(silicon oil)、pH調製剤、セルロース誘導体、非イオン性有機及び無機塩基などの乳化剤、保存剤、ワックスエステル、ステロイドアルコール、トリグリセリドエステル、レシチン及びセファリンなどのリン脂質、多価アルコールエステル、脂肪族アルコールエステル、親水性のラノリン誘導体、並びに親水性のミツロウ誘導体が挙げられるが、これらに限定はされない。
あるいは、当該技術分野において周知の薬学的に許容可能な担体を用いて、上記の微生物菌株を、経口投与に適した用量に容易に製剤化することができる。これらの担体は、糖、デンプン、セルロースとその誘導体、麦芽、ゼラチン、タルク、硫酸カルシウム、植物油、合成油、ポリオール、アルギン酸、リン酸緩衝液、乳化剤、等張生理食塩水、及びパイロジェンフリー水から選択してもよい。
局所投与用に製剤化された組成物について、薬学的に許容可能な希釈剤の例としては、脱塩又は蒸留水;生理食塩水;植物油(例えば、ピーナッツ油、サフラワー油、オリーブ油、綿実油、トウモロコシ油、ゴマ油、例えば、ピーナッツ油、サフラワー油、オリーブ油、綿実油、トウモロコシ油、ゴマ油、ラッカセイ油、又はヤシ油);メチルポリシロキサン、フェニルポリシロキサン及びメチルフェニルポリシロキサン(methylphenylpolysolpoxane)などのポリシロキサン類を含むシリコーン油;揮発性シリコーン類;流動パラフィン、軟パラフィン又はスクアランなどの鉱油;メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム又はヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体;低級アルカノール類(例えば、エタノール又はイソプロパノール);低級アラルカノール類(aralkanols);低級ポリアルキレングリコール類又は低級アルキレングリコール類(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、又はグリセリン);パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル又はオレイン酸エチルなどの脂肪酸エステル類;ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrridone);寒天;カラギーナン;トラガカントゴム又はアラビアゴム、並びにワセリンが挙げられる。
別の実施形態では、上記組成物は、ポビドン又はプロピレングリコールなどの懸濁化剤及び/又は保湿剤、並びに、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン(TEA)又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)などの上記組成物の粘度を調整するための中和剤をさらに含んでもよい。
菌株及び組成物は、所望の結果に応じて、例えば、1日1回投与されてもよいし、1日複数回投与されてもよい。投与される抽出物又は組成物の量、及び投与頻度は、菌株の種類、対象が患っている疾患の性質及び重症度、対象の年齢及び全体的な健康、並びに所望の治療成績を含む、一連の要因に応じて変えてもよい。適切な投薬計画(dosage regime)は当業者が容易に決定することができる。
例示的な実施形態では、最終濃度が約10〜10cfu/mLである微生物菌株の組み合わせからなる約0.25mL〜約10mLの液剤を、1日1回、1日2回、又はより頻繁に、ヒト対象に経口投与してもよい。液剤の体積は、約0.25mL、0.5mL、0.75mL、1mL、1.25mL、1.5mL、1.75mL、2mL、2.25mL、2.5mL、2.75mL、3mL、3.5mL、4mL、4.5mL、5mL、5.5mL、6mL、6.5mL、7mL、7.5mL、8mL、8.5mL、9mL、9.5mL、又は10mLとしてよい。ある特定の例示的な実施形態においては、ヒト用液剤は、約10〜10cfu/mLの微生物菌株を含むおよそ1mL〜2mLの製剤である。
他の例示的な実施形態では、最終濃度が約10〜10cfu/mLである微生物菌株の組み合わせからなる約1mL〜約25mLの液剤を、1日1回、1日2回、又はより頻繁に、家畜用動物対象に経口投与してもよい。液剤の体積は、約1mL、2mL、3mL、4mL、5mL、6mL、7mL、8ml、9mL、10mL、11mL、12mL、13mL、14mL、15mL、16mL、17mL、18mL、19mL、20mL、21mL、22mL、23mL、24mL、又は25mLとしてよい。ある特定の例示的な実施形態においては、家畜用液剤は、約10〜10cfu/mLの微生物菌株を含むおよそ10〜15mLの製剤である。
上記の微生物菌株は他の治療剤又は美容剤と組み合わせてもよく、例えば、抗生剤、抗菌剤、防腐剤、麻酔剤、抗感染症剤、抗炎症剤、並びに、ステロイド類及びNSAIDsなどの炎症性疾患の治療に適応される他の治療薬が挙げられるが、これらに限定はされない。こののような更なる薬剤は、本開示の主題である1又は複数の微生物菌株と、同じ時点で投与されても、異なる時点で投与されてもよく(すなわち、同時であっても順次であってもよく)、さらに、同一経路で投与されてもよいし、異なる経路で投与されてもよい。更なる治療薬は本方法で使用される微生物菌株と共製剤化されてもよい。
使用可能な更なる抗炎症剤の例としては、プロピオン酸クロベタゾール、ジプロピオン酸ベタメタゾン、プロピオン酸ハロベタソール(halobetasol proprionate)、酢酸ジフロラゾン、フルオシノニド、ハルシノニド、アムシノニド、デスオキシメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、フランカルボン酸モメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、フルオシノロンアセトニド、吉草酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、フルランドレノリド、トリアムシノロンアセトニド、フランカルボン酸モメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、プロピオン酸フルチカゾン、デソニド、フルオシノロンアセトニド、吉草酸ヒドロコルチゾン、プレドニカルベート、トリアムシノロンアセトニド、デソニド、ヒドロコルチゾン(hydrocorti-sone)、ヒドロコルチゾンアセポネート、ヒドロコルチゾンブテプレート、メチルプレドニゾロンアセポナート、フランカルボン酸モメタゾン及びプレドニカルベートなどのステロイド系及び非ステロイド系化合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な非ステロイド系抗炎症性化合物の例としては、インドメタシン、ケトプロフェン、フェルビナク、ジクロフェナク、イブプロフェン、ピロキシカム、ベンジダミン(benzydamin)、アセチルサリチル酸、ジフルニサル、サルサラート、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、ロキソプロフェン、インドメタシン、スリンダク、エトドラク、ケトロラク、ジクロフェナク(diclo-fenac)、ナブメトン、ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、イソキシカム、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸、フィロコキシブ、及びリコフェロン、半合成グリコサミノグリコサンエーテル、フラバノール類、フラボノイド類、イソフラボン類、並びに誘導体が挙げられるが、これらに限定はされない。
抗感染症薬は、対象における感染症を治療するいかなる剤であってもよい。特定の実施形態においては、抗感染症薬は、アポトーシス小体を介して全体として又は部分的に細胞間を移動可能な感染性生物を、死滅させることができるか、又はその増殖を阻害できる。好適な抗感染症薬としては、抗ウイルス剤、抗細菌剤、抗原生動物剤、抗真菌剤又はその組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。
抗ウイルス剤としては、硫酸アバカビル、アシクロビル(特にアシクロビルナトリウム)、アデホビル、アマンタジン(特にアマンタジン塩酸塩)、アンプレナビル、アンプリゲン、アタザナビル、シドホビル、ダルナビル、デラビルジン(特にデラビルジンメシル酸塩)、ジダノシン、ドコサノール、ドルテグラビル、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エルビテグラ、エンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン(fomivirisen)(特にホミビルセンナトリウム)、ホスカルネット(特にホスカルネットナトリウム)、ガンシクロビル、イバシタビン、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル(特にインジナビル硫酸塩)、イノシンプラノベクス、ラミブジン、ロピナビル、マラビロック、メチサゾン、モロキシジン、ネルフィナビル(特にネルフィナビルメシル酸塩)、ネビラピン、ニタゾキサニド、オセルタミビル(特にオセルタミビルリン酸塩)、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン(特にリマンタジン塩酸塩)、リトナビル、サキナビル(特にサキナビルメシル酸塩)、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル(telaprivir)、テノホビル、チプラナビル(tipranovir)、トリフルリジン、トロマンタジン、ウミフェノビル、バラシクロビル(特にバラシクロビル塩酸塩)、バルガンシクロビル、ビクリビロック、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩及び組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。
抗菌剤の例としては、キノロン系抗菌剤(例えば、アミフロキサシン、シノキサシン、シプロフロキサシン、エノキサシン、フレロキサシン、フルメキン、ロメフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、オキソリニン酸、ペフロキサシン、ロソクサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、スパルフロキサシン、クリナフロキサシン、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン、ゲミフロキサシン、及びガレノキサシン)、テトラサイクリン系抗菌剤、グリシルサイクリン系抗菌剤及びオキサゾリジノン系抗菌剤(例えば、クロルテトラサイクリン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、リメサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン、チゲサイクリン;リネゾリド(linezolide)、エペレゾリド)、グリコペプチド系抗菌剤、アミノグリコシド系抗菌剤(例えば、アミカシン、アルベカシン、ブチロシン、ジベカシン、ホルチミシン(fortimicins)、ゲンタマイシン、カナマイシン、モエノマイシン(menomycin)、ネチルマイシン、リボスタマイシン、シソマイシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン)、β−ラクタム系抗菌剤(例えば、イミペネム、メロペネム、ビアペネム、セファクロル、セファドロキシル、セファマンドール、セファトリジン、セファゼドン、セファゾリン、セフィキシム、セフメノキシム、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォラニド、セフォタキシム、セフォチアム、セフピミゾール、セフピラミド、セフポドキシム、セフスロジン、セフタジジム、セフテラム、セフテゾール、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフロキシム、セフゾナム、セファセトリル、セファレキシン、セファログリシン、セファロリジン、セファロチン、セファピリン、セフラジン、セフメタゾール(cefinetazole)、セフォキシチン、セフォテタン、アズトレオナム(azthreonam)、カルモナム、フロモキセフ、モキサラクタム、アムジノシリン、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、カルベニシリン、ベンジルペニシリン、カルフェシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、メチシリン、メズロシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ピペラシリン、スルベニシリン、テモシリン、チカルシリン、セフジトレン、SC004、KY−020、セフジニル、セフチブテン、FK−312、S−1090、CP−0467、BK−218、FK−037、DQ−2556、FK−518、セフォゾプラン、ME1228、KP−736、CP−6232、Ro 09−1227、OPC−20000、LY206763)、リファマイシン系抗菌剤、マクロライド系抗菌剤(例えば、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、オレアンドマイシン、ロキタマイシン、ロサラミシン、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン)、ケトライド系抗菌剤(例えば、テリスロマイシン、セスロマイシン)、クーママイシン系抗菌剤、リンコマイシン系抗菌剤(例えば、クリンダマイシン、リンコマイシン)、クロラムフェニコール、クロファジミン、シクロセリン、ダプソン、塩酸エタンブトール、イソニアジド、ピラジンアミド、リファブチン、リファンピン、リファペンチン、及び硫酸ストレプトマイシンが挙げられるが、これらに限定されない。
抗原生動物剤の例としては、アトバコン、メトロニダゾール塩酸塩を含むメトロニダゾール、ペンタミジンイセチオン酸塩を含むペンタミジン、クロロキン塩酸塩及びクロロキンリン酸塩を含むクロロキン、ドキシサイクリン、ヒドロキシクロロキン硫酸塩、メフロキン塩酸塩を含むメフロキン、プリマキンリン酸塩を含むプリマキン、ピリメタミン、ピリメタミン/スルファドキシン、トリメトプリム、スルファメトキサゾール、クリンダマイシン、キニーネ、キニジン、スルファジアジン、アルテメテル、ルメファントリン、アーテスネート、ニタゾキサニド、スラミン、メラルソプロール、エフロールニチン、ニフルチモックス、スチボグルコン酸ナトリウムを含むスチボグルコネート、リポソーマルアムホテリシンBを含むアンホテリシンB、ミルテホシン、パロモマイシン、ケトコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、並びにこれらの薬学的に許容可能な塩、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
抗真菌薬の例としては、アバファンジン(abafungin)、アルバコナゾール、アモロルフィン、アンホテリシンB、アンホテリシンB/硫酸コレステロール複合体、アンホテリシンB/脂質複合体、リポソーマルアンホテリシンB、アニデュラファンギン、ビホナゾール、ブテナフィン、ブトコナゾール、カンジシジン、カスポファンギン、クロトリマゾール、エコナゾール、エフィナコナゾール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルシトシン、微粒グリセオフルビン、超微粒グリセオフルビン、ハマイシン、イサブコナゾール、イソコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾール、ミカファンギン、ミコナゾール、ナフチフィン、ナタマイシン、ニスタチン、オモコナゾール、オキシコナゾール、ポサコナゾール、プロピコナゾール、ラブコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール、テルビナフィン塩酸塩を含むテルビナフィン、テルコナゾール、チオコナゾール、ボリコナゾール、及びこれらの薬学的に許容可能な塩、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。
例示的な実施形態では、本明細書に記載の微生物菌株の組み合わせは、プロバイオティクス組成物の形態で提供される。そのような組成物は、1種又は複数種の更なるプロバイオティック微生物をさらに含んでいてもよく、例えば、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ブルガリクス(Lactobacillus bulgaricus)、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィズス菌(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・アニマリスsubsp.ラクティス(Bifidobacterium animalis subsp. lactis)、及びビフィドバクテリウム・アニマリスsubsp.アニマリス(Bifidobacterium animalis subsp. animalis)が挙げられる。
プロバイオティクス組成物は、1又は複数のプレバイオティクス成分を含んでいてもよい。好適なプレバイオティクスとしては、例えば、ポリデキストロース、イヌリン、フラクトオリゴ糖(FOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、マンナンオリゴ糖、タンパク質ベースのモエギイガイ抽出物、並びに、生タマネギ、生ニラ、生のチコリー(chickory)の根、及び生アーティチョークなどの種々のプレバイオティクス含有食品などが挙げられる。ある特定の実施形態では、プレバイオティクスはフラクトオリゴ糖である。
本明細書に記載の微生物の組み合わせを含む組成物は、あらゆる好適な形態で投与されてよく、例えば、上記の剤形のいずれの形態で投与されてもよい。プロバイオティクス組成物は、あらゆる種類の飲料若しくは食品(例えば、水、フルーツジュース又はヨーグルト)に使用者が混合するのに適した、又は、飲料若しくは追加の食品が無い場合には粉末として消費するのに適した、粉末状で使用者に提供されてもよい。そのため、プロバイオティクス組成物は、好都合にも、種々の食料及び/又は飲料製品、栄養補助製品、プロバイオティクスサプリメント、食品添加物、並びにOTC製剤に組み入れることが可能である。食品又は食品添加物は、粉末状などの固形であっても、液状であってもよい。各種飲料又は食品の具体例としては、水ベースの飲料、牛乳ベースの飲料、ヨーグルトベースの飲料、乳製品ベースの飲料、豆乳若しくはオートミルクなどの代用乳ベースの飲料、又は、ジュースベースの飲料、水、ソフトドリンク、炭酸飲料、及び栄養飲料(そのような飲料を調製するための飲料の濃縮原液及び乾燥粉末を含む);クラッカー、パン、マフィン、ロール、ベーグル、ビスケット、シリアル、バー(ミューズリーバー、ヘルスフードバーなど)などの焼き製品、ドレッシング、ソース、カスタード、ヨーグルト、プリン、包装済みの冷凍食品、スープ及び菓子が挙げられるが、これらに限定されない。
あらゆる先行刊行物(又はそれに由来する情報)、又はあらゆる公知の事項に対する本明細書中の参照は、その先行刊行物(又はそれに由来する情報)又は公知の事項が、本明細書が関する試みの範囲における共通一般知識の一部を形成してという認知、承認、又はあらゆる何らかの形の示差と見なされず、見なされるべきでもない。
以下、特定の実施例を参照して本開示を説明するが、これらの実施例は決して、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
以下の実施例は本発明の例示であって、本明細書全体を通して説明の本開示の一般的性質を何らかの形で限定するものと解釈されるべきではない。
実施例1:ヒトの症例研究
症例研究1
放射線療法の後、対象は歯肉感染症を発現し始めたため、抗生剤を処方された。しかし、抗生剤を摂取後、対象の皮膚が発疹性の病変を生じ、発疹は身体の大部分を冒したが脚部が最も顕著であった。数か月後、落屑を伴う皮膚炎が発現し、同時に全身性の腫脹も見られた。6か月間の間に適用された治療には、抗ヒスタミン剤、4コースの抗生剤、コルチゾン軟膏(1日2回)、加湿、及び油浴が含まれた。抗生剤はいくらかの一時的な軽減をもたらしたように見えたが、抗生剤のコースが終わる毎に皮膚は病変、みみずばれ、及び発疹を繰り返した。
ラクトバチルス・パラファラギニスLp18、ラクトバチルス・ブフネリLb23、ラクトバチルス・ラピLr24、ラクトバチルス・ゼアエLz26、アセトバクター・ファバルムAfl5及びカンジダ・エタノリカCe31の組み合わせを含む液体組成物を、皮膚の病変、みみずばれ、及び発疹が最も問題となっていた対象の足首に塗布した。綿球を液体組成物に浸し、次いでそれをプラスチックフィルムにより足首に一晩接触固定したところ、即効性が認められた。液体組成物による初期治療の前、足首の領域は全体的に鮮紅色であり、皮膚層の落屑も見られた。液体組成物による初期治療の次の日の朝、上記の赤みは低減しており、皮膚の落屑も消えていた。直径約2cmのいくつかの隆起部により、問題の原因が特定された。液体組成物による次の治療をこれら隆起部の領域に限定したところ、日毎に腫れは引いていき、最終的には2週間を経たずして消失した。これと同じ期間に、発疹及び腫脹は消失した。
症例研究2
55歳男性。腰及び膝の動作から生じる関節痛、それによる特に登りの坂や階段での長距離歩行困難(difficulty walking distance)を訴えて受診した。この対象に、ラクトバチルス・ブフネリLb23、ラクトバチルス・ゼアエLz26及びラクトバチルス・パラカゼイLp9の組み合わせを含む2mlの液剤を、毎日、数分間舌下に置かせてから嚥下させた。この製剤は、2〜3%スクロースを含む無菌生理食塩水中に約10〜10cfu/mLの上記微生物菌株を含んでいた(使用まで4℃で保存)。
2〜3日後、関節痛は和らぎ、現在ではこの対象は運動及び登り階段歩行時の痛みから解放されている。治療後、登り階段を登る際のこの対象の動作は、まず一歩踏み出し、負傷した脚を同じ段に持ち上げ、それから次の一歩を踏み出す必要がなくなった。
症例研究3
53歳男性。右膝の変形性関節症、老化による背痛、ガーデニングを含む通常の家事及び運動から生じる痛み及び炎症があると診断された。この男性は、期間を問わずこれらの通常の活動を行った場合、翌日には必ず寝たきりとなるか酷い痛みを覚えていた。この対象には、症例研究2で記載した液剤を毎日2mL摂取させた。治療後、この男性は痛みから解放され、痛みも不快感もなく、ガーデニング及び運動を含む通常の活動を再開することができている。またこの男性は、関節及び背中が治療前よりも広い範囲で動くことを報告した。
症例研究4
58歳男性。脚の外科治療を受けた。症例研究2で記載した製剤を2mL、数日間投与したところ、この対象は、医師の予想よりもかなり速く創傷が治癒したと報告した。加えて、この男性は、膝の動作及び腰の変形性関節症に付随する関節痛が改善したことにより、自営農業に関する作業を行う際に関節痛なしで自由に動作できることを報告した。
症例研究5
40歳女性。消化に関する問題と、より長期に亘る過敏性腸症候群とを抱えていた。症例研究2で記載された2mLの製剤を舌下に3日間、毎日摂取させたところ、消化管における問題が少なくなり、全体的な健康の即時改善も見られたことが報告された。この女性の、自身の腸の問題を制御する能力は著しい改善を見せ、便通はより定期的なものとなった。
症例研究6
53歳男性。エリートレベルのスポーツを行うことによる両膝の頻繁な腫れと痛み、その結果としての、外側半月板切除及び内側半月板切除、並びに前十字靱帯(ACL)靱帯損傷を報告した。変形性関節症も疑われた。症例研究2で記載された2mLの製剤を舌下に2週間、毎日摂取させたところ、腫れが低減し関節痛が和らいだと報告された。硬い面の長距離歩行が改善し、膝部は全体的に痛みが少なくなり、一日の終わりの痛みも軽減された。
症例研究7
34歳女性。過敏性腸症候群の疑いがあったが、症例研究2で記載された2mLの製剤の毎日舌下摂取を含む4週間の治療計画(treatment regime)の間に、50〜70%の症状低減(胃痛、鼓腸の減少及び腸調整能の増大)を報告した。
症例研究8
35歳男性。以前の傷害(半月板及び靱帯の損傷)に起因する右膝の炎症及び疼痛(評価6/10)を訴えて受診。この対象に、症例研究2で記載された2mLの製剤を5日間連続で毎朝経口摂取させた(総累積投与量=10mL)。3日後に症状の改善が見られ、痛みが無視できるレベル(評価1/10)にまで減弱した。不快感もほとんどなし。加えて、この男性は、上記製剤による治療を開始した時点では、低レベルの慢性感染症が原因と疑われる耳、鼻及び咽頭における炎症をいくらか患っていた。この炎症と腫れは周期的にかなりの痛みを生じ(評価5/10)、体液のクリアランスも困難であった。上記製剤の摂取中及び摂取後、この対象は痛みの減弱(評価1/10に減弱)と炎症の減弱を認め、粘膜クリアランスの改善も報告した。この対象は、自身の全体的な健康レベルが改善したと感じ、自身の全体的な健康状態の改善を報告した。
症例研究9
30歳女性。頭皮及び背中の湿疹を訴えて受診。症例研究2で記載された製剤の数日間の局所投与の後、この対象の病変は解消した。
症例研究10
43歳男性。両足の指の間に足白癬を訴えて受診。この対象に、症例研究2で記載された製剤を片足につき0.75mL〜1mL毎日局所適用し、患部を軽く擦った。2〜3日以内に症状は完全に消失し、製剤の塗布は7日後に止めた。
症例研究11
43歳女性。片足の親指に発症した足指爪真菌症を訴えて受診。症例研究2で記載された約1mLの製剤を、患部の爪、その爪の少し上部の角質及び皮膚に擦り込むことにより、毎日局所適用した。真菌感染症の症状は7日間以内に完全に消失した。
実施例2:動物の症例研究
症例研究1
乳牛。搾乳場で立たされたことにより乳房を負傷。この雌ウシを、ラクトバチルス・ブフネリLb23、ラクトバチルス・ゼアエLz26、及びラクトバチルス・パラカゼイLp9の組み合わせを含む15mLの製剤で、経口により毎日治療した。この製剤は、2〜3%スクロースを含む無菌生理食塩水中に、約10〜10cfu/mLの上記微生物菌株を含んでいた(使用まで4℃で保存)。
獣医師による所見では、挫傷及び腫脹が製剤投与を行わない場合の予想よりも速く鎮静し、この雌ウシは24〜48時間の治療で正常な摂食を再開した。
症例研究2
仔ウシは、下痢(非特異性の腸の問題)などの消化器系の問題を発症する場合が多く、悪化すると48時間で死に至る可能性がある。下痢を患う仔ウシを、ドレンチング又は乳剤を介し、上記(動物症例研究1)の15mLの製剤で治療した結果、この仔ウシは生存し、24〜48時間以内に目立ってストレスが減少し、正常な摂食パターンに戻った。
症例研究3
ウマ。負傷した肢から明らかな苦痛と痛みを受けていた。このウマは立ち上がりたがらず、食欲も失っていた。動物症例研究1で記載された15mLの製剤による1日2回の経口治療を行ったところ、わずか24〜48時間以内に、全ての肢で立って横たわらなかったことから示されるように、このウマは目立ってよりリラックスし、苦痛も軽減された。このウマは最初の治療の24時間以内に正常な摂食を再開した。
実施例3:DSS誘導性急性大腸炎モデルマウス
次に、本発明者らは、マウスにおける急性大腸炎のデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘導モデルにおいて、ラクトバチルス・ブフネリLb23、ラクトバチルス・ゼアエLz26及びラクトバチルス・パラカゼイLp9を含む製剤の効果を調べた。この製剤は、2〜3%スクロースを含む無菌生理食塩水中に、約10又は10cfu/mLの微生物菌株を含んでいた(使用まで4℃で保存)。投与前、各細菌製剤を細胞生存率/細胞数について分析した。DSSはMPバイオメディカル社製であり、室温で保存された。投与の1日目、滅菌水にDSSを溶解することにより3%DSS溶液を新たに調製した。
40匹の雌のC57BL/6NTacマウスを4つの治療群に分けた:
第1群:非治療(陰性対照)群。n=10。
第2群:3%DSS+ビヒクル(9%無菌生理食塩水)。n=10。
第3群:3%DSS+10cfu/mLの細菌製剤。n=10。
第4群:3%DSS+10cfu/mLの細菌製剤。n=10。
第2群〜第4群の動物には、1〜5日目、13〜17日目、及び25〜29日目に、無菌飲料水を介した自由食餌で3%DSSを与え、一方、第1群の動物には、滅菌水のみを飲料水として与え続けた。第2群〜第4群の動物には、1日1回、強制経口投与により、1mLのビヒクル、1mLの10cfu/mL細菌製剤、又は1mLの10cfu/mL細菌製剤をそれぞれ与えた。
DSS誘導性大腸炎の症状(便の硬さ及び血便)を、1日目から29日目までの生存エンドポイントを一日おきに測定することにより評価した。各投与日に、投与の1〜2時間後に評価を実施した。
各マウスについて、1日目の便を採取し、硬さを検査した。便の硬さは以下の通りに評点した:正常=0;軟らかいが、形状を保っている=1;非常に軟らかい=2;下痢=4。便中の血液は、Hemoccult Tape Test Kit(ベックマン・コールター社、製造業者の取扱説明書に従う)を用いて検出した。血便の評点は以下の通りとした:ヘモカルト陰性=0;ヘモカルト陽性(ストリップ上に僅かな呈色)=1;ヘモカルト陽性(ストリップ上により暗い呈色)=2;明らかな血液の痕跡=3;肉眼で見える直腸出血=4。
図1に示すように、治療1〜11日目に亘って、第2群と比較して、第4群の治療マウスにおいて血便は有意に低減した(p<0.01)。同様に、便の硬さ及び血便の組み合わせは、第2群と比較して、第4群の治療マウスにおいて有意に改善された(p<0.001)。試験期間を通じて、群間で体重に有意差は無かった。

Claims (27)

  1. 対象における炎症、又は炎症性若しくは自己免疫性疾患を治療又は予防する方法であって、
    前記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ(Lactobacillus buchneri)、ラクトバチルス・ゼアエ(Lactobacillus zeae)、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス・パラファラギニス(Lactobacillus parafarraginis)、及びラクトバチルス・ラピ(Lactobacillus rapi)から選択される2種以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清又は無細胞濾液を投与することを含む、前記方法。
  2. 皮膚又は爪の疾患又は感染症を治療又は予防する方法であって、
    治療又は予防を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・パラファラギニス、及びラクトバチルス・ラピから選択される2種以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、前記方法。
  3. 前記ラクトバチルス属種のうちの2種、3種、4種若しくは全ての菌株の組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. ラクトバチルス・ブフネリ及びラクトバチルス・ゼアエの組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1種若しくは複数種の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  5. ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、及びラクトバチルス・パラカゼイの組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  6. アセトバクター・ファバルム(Acetobacter fabarum)菌株若しくは当該菌株が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液、及び/又は、カンジダ・エタノリカ(Candida ethanolica)菌株若しくは当該菌株が培養された培地に由来する培養上清若しくは無細胞濾液を投与することをさらに含む、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の方法。
  7. ラクトバチルス・パラファラギニス、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ラピ、ラクトバチルス・ゼアエ、アセトバクター・ファバルム、及びカンジダ・エタノリカの組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記炎症が胃腸管系の炎症である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記胃腸管系の炎症が胃炎又は胃腸炎を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記炎症が関節の炎症である、請求項1に記載の方法。
  11. 前記関節の炎症が関節炎を含むか、又は関節炎と関連している、請求項10に記載の方法。
  12. 前記関節炎が関節リウマチ又は変形性関節症である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記炎症性若しくは自己免疫性疾患が胃腸管系の疾患である、請求項1に記載の方法。
  14. 前記胃腸管系の疾患が炎症性腸疾患である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記炎症性腸疾患が、潰瘍性大腸炎、クローン病、又は過敏性腸症候群である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記胃腸管系の疾患が胃腸感染症であるか、又は胃腸感染症と関連している、請求項13に記載の方法。
  17. 前記炎症性若しくは自己免疫性疾患が、皮膚若しくは爪の疾患若しくは感染症であるか、又は皮膚若しくは爪の疾患若しくは感染症と関連している、請求項1に記載の方法。
  18. 前記皮膚の疾患が、乾癬、皮膚炎、湿疹、酒さ、ざ瘡、又は魚鱗癬(ichtyosis)である、請求項2又は請求項17に記載の方法。
  19. 前記皮膚又は爪の感染症が真菌感染症である、請求項2又は請求項17に記載の方法。
  20. 前記真菌感染症が、足白癬(水虫)、股部白癬(いんきん)、頭部白癬、体部白癬、又は爪白癬(爪真菌症)である、請求項19に記載の方法。
  21. 胃腸感染症の少なくとも1つの症状を予防又は治療する方法であって、
    予防又は治療を必要とする対象に、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・パラファラギニス、及びラクトバチルス・ラピから選択される2つ以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、前記方法。
  22. 前記少なくとも1つの症状が、便の硬さ不良、下痢、又は血便である、請求項21に記載の方法。
  23. 対象における創傷治癒を促進する方法であって、
    前記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ、ラクトバチルス・ゼアエ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・パラファラギニス、及びラクトバチルス・ラピから選択される2種以上のラクトバチルス属菌株の組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、前記方法。
  24. 対象における創傷治癒を促進する方法であって、
    前記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株及びラクトバチルス・ゼアエ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、前記方法。
  25. 対象における創傷治癒を促進する方法であって、
    前記対象に、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株、及びラクトバチルス・パラカゼイ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、前記方法。
  26. 対象における創傷治癒を促進する方法であって、
    前記対象に、ラクトバチルス・パラファラギニス菌株、ラクトバチルス・ブフネリ菌株、ラクトバチルス・ラピ菌株、ラクトバチルス・ゼアエ菌株、アセトバクター・ファバルム菌株、及びカンジダ・エタノリカ菌株を含む微生物菌株の組み合わせ、及び/又は、前記菌株のうちの1種若しくは複数種が培養された培地に由来する1若しくは複数の培養上清若しくは無細胞濾液を投与することを含む、前記方法。
  27. 前記創傷が手術創である、請求項23〜請求項26のいずれか一項に記載の方法。
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