JP2020516627A - 肝疾患を処置する方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は、肝疾患を予防および/または処置する方法であって、それを必要とする患者に、アポトーシスシグナル調節キナーゼ1(ASK1)阻害剤を、アセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤およびファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストと組み合わせて投与することを含む、方法に関する。肝疾患としては、限定されるものではないが、慢性および/または代謝性肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)ならびに非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が挙げられる。

Description

関連出願の引用
本願は、2017年4月12日に出願された米国仮出願第62/484,652号の米国特許法119条(e)の下での利益を主張する。この出願はその全体が、本明細書に参考として援用される。
分野
本開示は、肝疾患を予防および/または処置する方法に関する。
肝疾患は、一般に、疾患の持続期間に基づいて、急性または慢性に分類される。肝疾患は、感染、傷害、薬物もしくは毒性化合物への曝露、アルコール、食品中の不純物、および血液中における通常の物質の異常な蓄積、自己免疫プロセス、遺伝的欠陥(ヘモクロマトーシスなど)、または未知の原因(複数可)により、引き起こされ得る。
肝疾患は、世界中で、死亡の主要な原因である。特に、高脂肪の食事は、肝炎と驚くほど類似する方法で、肝臓に損傷を与えることが分かっている。アメリカ肝臓財団は、人口の20パーセントより多くが、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を有すると推定している。肥満、不健康な食事および座りがちな生活様式が、NAFLDの高い有病率に寄与し得ることを示唆している。処置せずに放置すると、NAFLDは、深刻な有害作用を引き起こす非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に進行し得る。NASHが発生すると、NASHは、肝臓を、時間の経過とともに、腫脹および瘢痕化(すなわち、肝硬変)を引き起こす。
予備的な報告は、ポジティブな生活様式の変化が、肝臓の損傷を予防または回復させ得ることを示唆しているが、NAFLDに対する効果的な医学的処置は存在しない。したがって、肝疾患を処置するための新たな効果的な医薬品を提供する必要性が残されている。
概要
本明細書において、肝疾患を処置および/または予防することを必要とする患者において、肝疾患を処置および/または予防する方法であって、患者に、治療有効量のアポトーシスシグナル調節キナーゼ1(ASK1)阻害剤を、治療有効量のアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤および治療有効量のファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストと組み合わせて投与することを含む方法が開示される。肝疾患としては、限定されるものではないが、慢性および/または代謝性肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)ならびに非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が挙げられる。
ある特定の実施形態では、本明細書において、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を処置および/または予防することを必要とする患者において、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を処置および/または予防する方法であって、患者に、治療有効量のASK1阻害剤を、治療有効量のACC阻害剤および治療有効量のFXRアゴニストと組み合わせて投与することを含む方法が提供される。
本明細書において提供される方法において、ASK1阻害剤、ACC阻害剤およびFXRアゴニストは、共投与することができる。このような実施形態では、ASK1阻害剤、ACC阻害剤およびFXRアゴニストは、単一の医薬組成物として一緒に、または1つより多くの医薬組成物で別々に、投与することができる。したがって、本明細書において、治療有効量のASK1阻害剤、治療有効量のACC阻害剤および治療有効量のFXRアゴニストを含む医薬組成物も提供される。
本明細書において、治療有効量のASK1阻害剤、治療有効量のACC阻害剤および治療有効量のFXRアゴニストを、薬学的に許容される賦形剤とともに含む医薬組成物も提供される。
ラットCDHFDモデルにおける定量的画像解析によるPSR陽性の面積パーセント(***p<0.001、****p<0.0001、一元配置分散分析によるビヒクルからの有意差;&&&&p<0.0001、t検定による処置の開始からの有意差;#p<0.05、##p<0.01、####p<0.0001、t検定による示された二重の組合せ(indicated double combinaion)からの有意差)。グラフは、平均±SDを示す。
ラットCDHFDモデルにおける定量的画像解析によるα−SMA陽性の面積パーセント(**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001、一元配置分散分析によるビヒクルからの有意差;&&&&p<0.0001、t検定による処置の開始からの有意差;##p<0.01、###p<0.001、####p<0.0001、t検定による示された二重の組合せからの有意差)。グラフは、平均±SDを示す。
ラットCDHFDモデルにおけるELISAによる血漿中で測定されたTimp1タンパク質(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、一元配置分散分析によるビヒクルからの有意差;&&&&p<0.0001、t検定による処置の開始からの有意差;##p<0.01、t検定による示された二重の組合せからの有意差)。グラフは、平均±SDを示す。
詳細な説明
定義および一般的なパラメーター
本明細書で使用される場合、以下の用語および語句は、一般に、これらが使用される文脈が他のものを示す範囲を除いて、下記に示す意味を有することを意図する。
本明細書で使用される場合、定量的測定の文脈で使用される「約」という用語は、表示した量±10%、またはあるいは、表示した量±5%もしくは±1%を意味する。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書に開示される化合物の塩であって、基本となる化合物(underlying compound)の生物学的有効性および性質を保持し、生物学的にまたは別段有害ではないものを指す。酸付加塩および塩基付加塩が存在する。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。
薬学的に許容される塩(それぞれ、酸付加塩または塩基付加塩)を形成するための基本となる化合物との反応に有用な酸および塩基は、当業者に公知である。本明細書に記載の化合物が酸付加塩として得られる場合、遊離塩基は、酸性塩の溶液を塩基性化することによって得ることができる。反対に、生成物が遊離塩基である場合、付加塩、特に、薬学的に許容される付加塩は、塩基性化合物から酸付加塩を調製するための従来の手順に従って、遊離塩基を適切な有機溶媒に溶解し、溶液を酸で処理することによって、生成され得る。当業者は、非毒性の薬学的に許容される付加塩を調製するために使用され得る様々な合成方法論を認識している。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。無機酸に由来する塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。有機酸に由来する塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。同様に、薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製することができる。無機塩基に由来する塩としては、ほんの一例として、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩が挙げられる。有機塩基に由来する塩としては、限定されるものではないが、アルキルアミン(すなわち、NH(アルキル))、ジアルキルアミン(すなわち、HN(アルキル))、トリアルキルアミン(すなわち、N(アルキル))、置換アルキルアミン(すなわち、NH(置換アルキル))、ジ(置換アルキル)アミン(すなわち、HN(置換アルキル))、トリ(置換アルキル)アミン(すなわち、N(置換アルキル))、アルケニルアミン(すなわち、NH(アルケニル))、ジアルケニルアミン(すなわち、HN(アルケニル))、トリアルケニルアミン(すなわち、N(アルケニル))、置換アルケニルアミン(すなわち、NH(置換アルケニル))、ジ(置換アルケニル)アミン(すなわち、HN(置換アルケニル))、トリ(置換アルケニル)アミン(すなわち、N(置換アルケニル)、モノ−、ジ−またはトリ−シクロアルキルアミン(すなわち、NH(シクロアルキル)、HN(シクロアルキル)、N(シクロアルキル))、モノ−、ジ−またはトリ−アリールアミン(すなわち、NH(アリール)、HN(アリール)、N(アリール))または混合されたアミンなどのような第1級アミン、第2級アミンおよび第3級アミンの塩が挙げられる。適切なアミンの特定の例としては、ほんの一例として、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソプロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N−エチルピペリジンなどが挙げられる。同様に、基本となる化合物(開示されたもの)から薬学的に許容される塩を調製する方法は、当業者に公知であり、例えば、Bergeら、Journal of Pharmaceutical Science、1977年1月、66巻、1号、および他の資料に開示されている。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」は、賦形剤、または開示される化合物またはその使用に有害ではない、溶媒、希釈剤、分散媒、コーティング剤、抗細菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などのような剤を含む。薬学的に活性な物質の組成物を調製するためのこのような担体および剤の使用は、本技術分野において周知である(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、Mace Publishing Co.、Philadelphia、PA、第17版(1985年);およびModern Pharmaceutics、Marcel Dekker, Inc.、第3版(G.S. BankerおよびC.T. Rhodes編)を参照のこと)。
「治療有効量」および「有効量」という用語は、互換的に(interchangeably)使用され、1回または複数の用量で、そのような処置を必要とする患者(例えば、ヒト)に投与された場合に、下記に定義する処置を達成するのに十分な化合物の量を指す。治療有効量は、患者、処置される疾患、患者の体重および/もしくは年齢、疾患の重症度、または資格のある処方者もしくは介護士によって決定された投与の方法に応じて、変化する。
「処置」または「処置すること」という用語は、(i)疾患の発病を遅らせる、すなわち、疾患の臨床症状を発生させないか、もしくはその発生を遅らせる;(ii)疾患を阻害する、すなわち、臨床症状の発生を阻む、および/または(iii)疾患を緩和する、すなわち、臨床症状もしくはその重症度の軽減をもたらす、という目的のために、式(I)の化合物または薬学的に許容される塩を投与することを意味する。
肝疾患
肝疾患は、疾患の持続期間に基づく、肝臓に対する急性または慢性の損傷である。肝臓の損傷は、感染、傷害、薬物またはアルコールもしくは食品中の不純物などの毒性化合物への曝露、血液中における通常の物質の異常な蓄積、自己免疫プロセス、遺伝的欠陥(ヘモクロマトーシスなど)、あるいは他の未知の原因により、引き起こされ得る。例示的な肝疾患としては、これらに限定されるものではないが、肝硬変、肝線維症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、肝虚血再灌流傷害、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、ならびにウイルス性およびアルコール性肝炎の両方を含む肝炎が挙げられる。
非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)は、アルコールが原因ではない、肝細胞中の余分な脂肪の蓄積である。NAFLDは、肝臓を、腫脹させ(すなわち、脂肪性肝炎)、次には、時間の経過とともに、瘢痕化(すなわち、肝硬変)を引き起こし、肝臓がんまたは肝不全をもたらし得る。NAFLDは、肝細胞(hepatocyte)中の脂肪の蓄積によって特徴付けられ、しばしば、メタボリックシンドロームのいくつかの態様(例えば、2型糖尿病、インスリン抵抗性、高脂血症、高血圧症)と関連する。この疾患の頻度は、炭水化物に富んだ高脂肪の食事の摂取に起因して、ますます一般的になっている。NAFLD患者の一部(約20%)は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を生じる。
脂肪肝疾患のサブタイプであるNASHは、より重症型のNAFLDである。これは、大滴性脂肪症(macrovesicular steatosis)、肝細胞の球状変性、および/または最終的に肝瘢痕化(すなわち、線維症)をもたらす炎症によって特徴付けられる。NASHと診断された患者は、進行した段階の肝線維症、および最終的には、肝硬変に進行する。末期疾患の肝硬変のNASH患者のための現在の処置は、肝臓移植である。
別の一般的な肝疾患は、原発性硬化性胆管炎(PSC)である。これは、肝臓の内側および外側の胆管にゆっくりと損傷を与える、慢性または長期間にわたる肝疾患である。PSCの患者において、胆管の閉塞に起因して肝臓中に胆汁が蓄積し、それが、徐々に肝細胞に損傷を与え、肝硬変または肝臓の瘢痕化を引き起こす。現在、PSCを治癒するための有効な処置は存在しない。PSCを有する多くの患者は、典型的には、上記疾患と診断されてから約10年後に、肝不全に起因して、肝臓移植が、最終的に必要である。PSCは、胆管がんももたらし得る。
肝線維症は、ほとんどの種類の慢性肝疾患で生じる、コラーゲンを含む細胞外マトリックスタンパク質の過剰な蓄積である。進行した肝線維症は、肝硬変、肝不全および門脈圧亢進症をもたらし、しばしば、肝臓移植を必要とする。
方法
本明細書において、肝疾患を処置および/または予防することを必要とする患者において、肝疾患を処置および/または予防する方法であって、患者に、治療有効量のASK1阻害剤を、治療有効量のACC阻害剤および治療有効量のFXRアゴニストと組み合わせて投与することを含む方法が開示される。活動性の肝疾患の存在は、血液中の酵素レベルの上昇の存在によって検出することができる。詳細には、臨床的に認められた正常範囲を上回るアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の血中レベルは、現在進行中の肝臓の損傷を示すことが公知である。ALTおよびASTの血中レベルについての肝疾患患者の日常的モニタリングが、医学的処置の間、肝疾患の進行を測定するために、臨床的に使用される。上昇したALTおよびASTの認められた正常範囲内への減少は、患者の現在進行中の肝臓の損傷の重症度の減少を反映する臨床的証拠と取られる。
ある特定の実施形態では、肝疾患は、慢性肝疾患である。慢性肝疾患は、肝臓実質の進行性の破壊が関与し、線維症および肝硬変をもたらす。一般に、慢性肝疾患は、ウイルス(B型肝炎、C型肝炎、サイトメガロウイルス(CMV)またはエプスタインバーウイルス(EBV)など)、毒性作用物質(toxic agent)または薬物(アルコール、メトトレキサートまたはニトロフラントインなど)、代謝性疾患(非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、ヘモクロマトーシスまたはウィルソン病など)、自己免疫疾患(自己免疫性慢性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(以前は、原発性胆汁性肝硬変として公知)または原発性硬化性胆管炎など)、または他の原因(右心不全など)によって引き起こされ得る。
一実施形態では、本明細書において、肝硬変のレベルを減少させるための方法が提供される。一実施形態では、肝硬変は、線維症および結節再生を伴う、通常の微細な小葉構造の喪失によって、病理学的に特徴付けられる。肝硬変の程度を測定するための方法は、本技術分野において周知である。一実施形態では、肝硬変のレベルは、約5%〜約95%減少する。一実施形態では、肝硬変のレベルは、対象において、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%減少する。一実施形態では、患者の線維症スコアは、ベースラインから、例えば、F4からF3、F3からF2、またはF2からF1に、減少し得る。
ある特定の実施形態では、肝疾患は、代謝性肝疾患である。一実施形態では、肝疾患は、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)である。NAFLDは、インスリン抵抗性およびメタボリックシンドローム(肥満、複合型高脂血症、糖尿病(2型)および高血圧)と関連している。NAFLDは、疾患の活動性の範囲を網羅していると考えられ、肝臓に
おける脂肪蓄積として始まる(肝臓脂肪症)。
肥満およびインスリン抵抗性の両方が、おそらく、NAFLDの疾患の経過において強い役割を果たすことが示されている。質の悪い食事に加えて、NAFLDには、いくつかの他の公知の原因がある。例えば、NAFLDは、アミオダロン、抗ウイルス薬(例えば、ヌクレオシドアナログ)、アスピリン(まれに、小児におけるライ症候群の部分として)、コルチコステロイド、メトトレキサート、タモキシフェンまたはテトラサイクリンなどのある特定の医薬によって引き起こされ得る。NAFLDはまた、腹部における脂肪沈着の増加を引き起こし得る高フルクトースのコーンシロップの存在によって、ソフトドリンクの摂取と関連しているが、スクロースの摂取は同様の効果を示す(スクロースのフルクトースへの分解に起因する可能性がある)。この感受性に対する2つの遺伝子変異が同定されているように、遺伝的特質も、役割を果たすことが公知である。
未処置のまま放置すると、NAFLDは、脂肪症が炎症および線維症と組み合わされた状態である、NAFLDの最も極度の形態である非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に発展し得る。NASHは、肝臓の肝硬変の主な原因とみなされる。したがって、本明細書において、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を処置および/または予防することを必要とする患者において、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を処置および/または予防する方法であって、患者に、治療有効量のASK1阻害剤を、治療有効量のACC阻害剤および治療有効量のFXRアゴニストと組み合わせて投与することを含む方法が提供される。
本明細書において、肝線維症を処置および/または予防することを必要とする患者において、肝線維症を処置および/または予防する方法であって、患者に、治療有効量のASK1阻害剤を、治療有効量のACC阻害剤および治療有効量のFXRアゴニストと組み合わせて投与することを含む方法も提供される。肝線維症は、ほとんどの種類の慢性肝疾患で生じる、コラーゲンを含む細胞外マトリックスタンパク質の過剰な蓄積である。ある特定の実施形態では、進行した肝線維症は、肝硬変および肝不全をもたらす。線維症、小葉の肝炎および門脈周辺の架橋壊死の程度の変化などの肝臓の組織構造を測定するための方法は、本技術分野において周知である。
一実施形態では、線維性組織、フィブロイドまたは線維性変性の形成である、肝線維症のレベルは、約90%より多く減少する。一実施形態では、線維性組織、フィブロイドまたは線維性変性の形成である、線維症のレベルは、少なくとも約90%、少なくとも約80%、少なくとも約70%、少なくとも約60%、少なくとも約50%、少なくとも約40%、少なくとも約30%、少なくとも約20%、少なくとも約10%、少なくとも約5%または少なくとも約2%減少する。
本明細書に記載の一部の実施形態は、治療有効量の本明細書に記載の化合物Iの形態または本明細書に記載の医薬組成物を投与することを含む、肝疾患を処置する方法を対象とする。肝疾患は、4つのステージに分類することができる:F0は線維症がないことを示し;F1は軽度の線維症を示し;F2は中程度の線維症を示し;F3は重度の線維症を示し;F4は肝硬変を示す。一実施形態では、本明細書において提供される化合物は、肝臓における線維化のレベルを減少させる。肝臓の線維化は、線維症として公知の、肝臓における過剰な細胞外マトリックス成分の沈着をもたらすプロセスである。これは、例えば、慢性のウイルス性B型肝炎およびC型肝炎、アルコール性肝疾患、薬物誘発性肝疾患、ヘモクロマトーシス、自己免疫性肝炎、ウィルソン病、原発性胆汁性胆管炎(以前は、原発性胆汁性肝硬変として公知)、硬化性胆管炎、肝臓の住血吸虫症などのいくつかの状態において観察される。一実施形態では、線維化のレベルは、約90%より多く減少する。一実施形態では、線維化のレベルは、少なくとも約90%、少なくとも約80%、少なくとも約70%、少なくとも約60%、少なくとも約50%、少なくとも40%、少なくとも約30%、少なくとも約20%、少なくとも約10%、少なくとも約5%または少なくとも2%減少する。本明細書に記載の一部の実施形態は、治療有効量の本明細書に記載の化合物Iの形態または本明細書に記載の医薬組成物を投与することを含む、肝疾患を処置する方法を対象とする。肝疾患は、4つのステージに分類することができる:F0は線維症がないことを示し;F1は軽度の線維症を示し;F2は中程度の線維症を示し;F3は重度の線維症を示し;F4は肝硬変を示す。
さらに他の実施形態では、本明細書において、原発性硬化性胆管炎(PSC)を処置および/または予防することを必要とする患者において、原発性硬化性胆管炎(PSC)を処置および/または予防する方法であって、患者に、治療有効量のASK1阻害剤を、治療有効量のACC阻害剤と組み合わせて、および治療有効量のFXRアゴニストと組み合わせて投与することを含む方法が提供される。
NASHを有する患者は、エピジェネティック検査において、健康な患者よりも、平均して約2.8歳、老けていることが観察されている。したがって、一実施形態では、NASHの処置に有用な化合物は、NASHに起因する老化のエピジェネティック年齢または効果を、遅らせるか、改善するか、または逆転するのに有用であろう。別の実施形態では、例えば、本明細書に開示されるASK1阻害剤化合物のACC阻害剤化合物とのおよびFXRアゴニストとの組合せなどのNASHの処置のための組合せ治療は、NASHに起因する老化効果の改善または逆転に有用であろう。
一実施形態では、ASK1阻害剤、ACC阻害剤およびFXRアゴニストは、組み合わせ製剤または別の医薬組成物で、一緒に投与されてもよく、それぞれの阻害剤は、任意の適切な剤形に製剤化してもよい。ある特定の実施形態では、本明細書において提供される方法は、ASK1阻害剤および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物、ならびにACC阻害剤および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物、ならびにFXRアゴニストおよび薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を、別々に投与することを含む。本開示による組み合わせ製剤は、ASK1阻害剤、ACC阻害剤およびFXRアゴニストと一緒に、1つまたは複数の薬学的に許容される担体または賦形剤、および必要に応じて、他の治療剤を含む。あるいは、ASK1阻害剤、ACC阻害剤またはFXRアゴニストのいずれか2つが、別の医薬組成物で投与される3つ目のものと、単一の製剤に組み合わされてもよい。有効成分を含有する組み合わせ製剤は、意図する投与の方法に適した任意の形態であり得る。
ASK1阻害剤
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(I):
の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(II):
の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(VII):
の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
式(I)、式(II)および式(VII)の化合物は、米国特許出願公開第2011/0009410号および同第2013/0197037号に記載のものなどの、当業者に公知の方法を使用して、合成および特徴付けることができる。一実施形態では、ASK1阻害剤は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩である。一実施形態では、ASK1阻害剤は、式(II)の化合物またはその薬学的に許容される塩である。一実施形態では、ASK1阻害剤は、式(V)の化合物またはその薬学的に許容される塩である。
ACC阻害剤
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、式(III):
の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ACC阻害剤は、式(IV):
の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
式(III)および式(IV)の化合物は、国際出願公開第WO2013/071169号に記載のものなどの、当業者に公知の方法を使用して、合成および特徴付けることができる。
FXRアゴニスト
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、FXRアゴニストは、式(V):
の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、FXRアゴニストは、式(VI):
の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
式(V)および式(VI)の化合物は、米国公開第2014/0221659号に記載のものなどの、当業者に公知の方法を使用して、合成および特徴付けることができる。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(I)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(III)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(V)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(I)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(IV)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(V)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(I)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(III)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(VI)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(I)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(IV)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(VI)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(II)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(III)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(V)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(II)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(IV)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(V)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(II)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(III)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(VI)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(II)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(IV)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(VI)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(VII)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(III)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(V)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(VII)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(IV)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(V)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(VII)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(III)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(VI)の化合物である。
本明細書に開示される方法および医薬組成物のある特定の実施形態では、ASK1阻害剤は、式(VII)の化合物であり、ACC阻害剤は、式(IV)の化合物であり、FXRアゴニストは、式(VI)の化合物である。
投薬および投与
有効成分を単独で投与することが可能であるが、有効成分を、下記に記載の医薬製剤または医薬組成物として提供することが好ましいことがある。本開示の動物(veterinary)用およびヒト用の両方の使用のための製剤は、有効成分の少なくとも1つと一緒に、1つまたは複数の許容されるそれらのための担体、および必要に応じて他の治療成分を含む。担体(複数可)は、製剤の他の成分と適合性であり、かつその受容者にとって生理学的に無害であるという意味で、「許容され」なければならない。
有効成分のそれぞれは、従来の担体および賦形剤を用いて製剤化することができ、担体および賦形剤は、通常の慣行に従って、選択される。錠剤は、賦形剤、流動促進剤、増量剤、結合剤などを含有することができる。水性製剤は、無菌の形態で調製され、経口投与以外による送達を意図する場合は、一般に、等張性である。すべての製剤は、必要に応じて、Handbook of Pharmaceutical Excipients(1986年)に示されているものなどの賦形剤を含有する。賦形剤としては、アスコルビン酸および他の抗酸化剤、EDTAなどのキレート剤、デキストリンなどの炭水化物、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ステアリン酸などが挙げられる。製剤のpHは、約3〜約11の範囲であるが、通常、約7〜10である。
典型的には、有効成分は、0.01ミリグラム〜2グラムの用量で投与される。一実施形態では、投薬量は、約10ミリグラム〜450ミリグラムである。別の実施形態では、投薬量は、約25〜約250ミリグラムである。別の実施形態では、投薬量は、約50または100ミリグラムである。一実施形態では、投薬量は、約100ミリグラムである。有効成分は、1日に1回、2回または3回、投与することができると想定される。また、有効成分は、1週間に1回または2回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、4週間ごとに1回、5週間ごとに1回、または6週間ごとに1回投与することができる。一実施形態では、ASK1阻害剤の用量は、18ミリグラムであり、ACC阻害剤の用量は、20ミリグラムであり、FXRアゴニストの用量は、20ミリグラムである。
有効成分のための医薬組成物は、前述の投与経路に適したものを含むことができる。製剤は、好都合には、単位剤形で提供することができ、薬剤学の分野において周知の方法のいずれかによって、調製されてもよい。技術および製剤は、一般に、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.、Easton、PA)に見出される。このような方法は、有効成分を、1つまたは複数の補助成分を構成する担体と組み合わせるステップを含む。一般に、製剤は、有効成分を、液体担体もしくは微粉化された固体担体または両方と、均一および緊密に組み合わせ、次いで、必要により、生成物を成形することによって、調製される。
経口投与に適した製剤は、有効成分の所定の量をそれぞれ含有する、カプセル剤、カシェ剤もしくは錠剤などの別々の単位として;粉剤・散剤(powder)もしくは顆粒剤として;水性もしくは非水性液体中の液剤もしくは懸濁剤として;または水中油型液体エマルジョンもしくは油中水型液体エマルジョンとして、提供することができる。有効成分はまた、ボーラス、舐剤またはペースト剤として、投与されてもよい。ある特定の実施形態では、有効成分は、皮下注射剤として、投与されてもよい。
錠剤は、必要に応じて、1つまたは複数の補助成分とともに、圧縮または成形することによって、作製することができる。圧縮錠剤は、適切な機械中で、必要に応じて、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤または界面活性剤と混合した、粉末または顆粒などの自由流動形態の有効成分を圧縮することにより調製することができる。成形錠剤は、適切な機械中で、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状の有効成分の混合物を成形することによって、作製することができる。錠剤は、必要に応じて、コーティングまたは切れ目が入れられていてもよく、必要に応じて、有効成分の錠剤からの遅延放出または徐放(controlled release)を提供するように、製剤化される。
有効成分は、状態に対して適切な任意の経路によって、投与することができる。適切な経路としては、経口、直腸、経鼻、局所(頬側および舌下を含む)、経膣および非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)などが挙げられる。好ましい経路は、例えば、受容者の状態によって、変わり得ることが理解される。ある特定の実施形態では、有効成分は、経口で生物学的に利用可能であり、したがって、経口で投薬することができる。一実施形態では、患者は、ヒトである。
本明細書に開示される方法における組合せで使用される場合、ASK1阻害剤、ACC阻害剤およびFXRアゴニストは、単一の医薬組成物で一緒に、または1つより多くの医薬組成物で別々に(同時にまたは逐次的に、のいずれか)、投与することができる。ある特定の実施形態では、ASK1阻害剤、ACC阻害剤およびFXRアゴニストは、一緒に投与される。他の実施形態では、ASK1阻害剤、ACC阻害剤およびFXRアゴニストは、別々に投与される。一部の態様では、ASK1阻害剤は、ACC阻害剤およびFXRアゴニストの前に投与される。一部の態様では、ACC阻害剤は、ASK1阻害剤およびFXRアゴニストの前に投与される。一部の態様では、FXRアゴニストは、ASK1阻害剤およびACC阻害剤の前に投与される。別々に投与される場合、ASK1阻害剤、ACC阻害剤およびFXRアゴニストは、同一または異なる送達経路によって、患者に投与することができる。
医薬組成物
本開示の医薬組成物は、式(I)の化合物、式(II)の化合物および式(VII)の化合物から選択される有効量のASK1阻害剤、式(III)の化合物および式(IV)の化合物から選択される有効量のACC阻害剤、ならびに式(V)の化合物および式(VI)の化合物から選択される有効量のFXRアゴニストを含む。
経口使用のために使用される場合、例えば、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ、水性もしくは油性懸濁剤、分散性粉剤・散剤もしくは顆粒剤、エマルジョン、ハードもしくはソフトカプセル剤、シロップ剤またはエリキシル剤を調製してもよい。経口使用を意図する組成物は、医薬組成物の製造のための本技術分野で公知の任意の方法に従って、調製してもよく、このような組成物は、口当たりがよい調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤を含む1つまたは複数の剤を含有していてもよい。有効成分を錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容される賦形剤との混合物で含有する錠剤は、許容される。例えば、これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウムもしくは炭酸ナトリウム、ラクトース、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、リン酸カルシウムもしくはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;例えば、セルロース、微結晶性セルロース、デンプン、ゼラチンまたはアカシアなどの結合剤;ならびに、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤であってもよい。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、または消化管中での崩壊および吸着を遅らせ、それによって、長期間にわたる持続的な作用を提供するために、マイクロカプセル化を含む公知の技術により、コーティングされていてもよい。例えば、時間を遅らせる材料、例えば、モノステアリン酸グリセリンもしくはジステアリン酸グリセリンなどを、単独でまたはワックスとともに、用いてもよい。
経口使用のための製剤はまた、有効成分が、不活性固体希釈剤、例えば、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されたハードゼラチンカプセル剤として、あるいは、有効成分が、水、または例えば、ピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油などの油性媒体と混合されたソフトゼラチンカプセル剤として、提供されてもよい。
本開示の水性懸濁剤は、活性材料を、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤との混合物で、含有する。このような賦形剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガムなどの懸濁化剤、ならびに、例えば、天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来する部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)などの分散化剤または湿潤剤が挙げられる。水性懸濁剤はまた、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピルなどの1つまたは複数の保存剤、1つまたは複数の着色剤、1つまたは複数の香味剤、および例えば、スクロースまたはサッカリンなどの1つまたは複数の甘味剤を含有していてもよい。
油性懸濁剤は、有効成分を、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはココナツ油などの植物油、または、例えば、流動パラフィンなどの鉱油に懸濁させることによって、製剤化してもよい。経口懸濁剤は、例えば、ミツロウ、固形パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤を含有していてもよい。例えば、上記で説明したものなどの甘味剤、および香味剤を、口当たりの良い経口調製物を提供するために、添加してもよい。これらの組成物は、例えば、アスコルビン酸などの抗酸化剤の添加により、保存され得る。
水の添加による水性懸濁剤の調製に適した本開示の分散性粉末および顆粒は、有効成分を、分散化剤または湿潤剤、懸濁化剤および1つまたは複数の保存剤との混合物で、提供する。適切な分散化剤または湿潤剤および懸濁化剤は、上記に開示されたものが例示される。追加の賦形剤、例えば、甘味剤、香味剤および着色剤も、存在していてもよい。
本開示の医薬組成物はまた、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油性相は、例えば、オリーブ油もしくはラッカセイ油などの植物油、例えば、流動パラフィンなどの鉱油、またはこれらの混合物であってもよい。適切な乳化剤としては、例えば、アカシアガムおよびトラガカントガムなどの天然に存在するガム、例えば、ダイズレシチンなどの天然に存在するホスファチド、例えば、ソルビタンモノオレエートなどの脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来するエステルまたは部分エステル、ならびに、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどのこれらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物が挙げられる。エマルジョンはまた、甘味剤および香味剤を含有していてもよい。シロップ剤およびエリキシル剤は、例えば、グリセロール、ソルビトールまたはスクロースなどの甘味剤とともに製剤化され得る。このような製剤はまた、鎮痛剤、保存剤、香味剤または着色剤を含有していてもよい。
本開示の医薬組成物は、例えば、無菌の注射用水性または油性懸濁剤などの、無菌の注射用調製物の形態であってもよい。この懸濁剤は、上記で言及した適切な分散化剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って、製剤化されてもよい。無菌の注射用調製物はまた、例えば、1,3−ブタン−ジオール中の溶液などの非毒性の非経口に許容される希釈剤もしくは溶媒中の無菌の注射用液剤もしくは懸濁剤であってもよく、または凍結乾燥粉剤として調製されてもよい。用いられ得る許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル液および等張の塩化ナトリウム溶液がある。加えて、無菌の固定油は、慣例的に、溶媒または懸濁化媒体として用いられてもよい。この目的のために、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の無菌性の固定油が用いられてもよい。加えて、例えば、オレイン酸などの脂肪酸を、同様に、注射剤の調製において使用してもよい。
単一の剤形を生成するために担体材料と組み合わされ得る有効成分の量は、処置される宿主および経口投与または皮下注射などの投与の特定の様式に応じて、変化する。例えば、ヒトに対する経口投与を意図する持続放出型製剤は、およそ1〜1000mgの活性材料を、総組成物の約5〜約95%(重量:重量)まで変化し得る適切で好都合な量の担体材料と配合して含有していてもよい。医薬組成物は、投与のために容易に測定可能な量を提供するように、調製することができる。例えば、静脈内注入を意図する水性液剤は、約30mL/時間の速度で、適切な容量の注入が起こり得るように、液剤1ミリリットルあたり約3〜500μgの有効成分を含有していてもよい。皮下投与のために製剤化される場合、製剤は、典型的には、約2〜約4カ月の期間にわたって、1カ月に約2回、投与される。
非経口投与のために適切な製剤としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を意図する受容者の血液と等張にする溶質を含有していてもよい、水性および非水性の無菌の注射液剤;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含んでいてもよい、水性および非水性の無菌の懸濁剤が挙げられる。
製剤は、単位用量または複数回用量の容器、例えば、密封されたアンプルおよびバイアルで提供することができ、使用の直前に、無菌の液体担体、例えば、注射用水の添加のみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保管されてもよい。即時注射液剤および懸濁剤は、先に記載した種類の、無菌の粉末、顆粒および錠剤から調製される。好ましい単位投薬量製剤は、有効成分の、本明細書の上記に列挙したような日用量もしくは単位一日部分用量(unit daily sub-dose)、またはこれらの適切な小部分を含有する製剤である。
(実施例1)
NASHにおける、アセチル−CoAカルボキシラーゼ阻害剤(式(VII))またはファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト(式(V))と組み合わせるアポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK1)阻害剤(式(II))の概念実証研究
前臨床データは、ASK1阻害剤とACC阻害剤またはFXRアゴニストとの組合せが単剤治療よりも有効であることを示唆する。この研究では、NASHを有する対象におけるこれらの組合せの安全性および有効性を評価した。
≧10%の肝臓プロトン密度脂肪率(PDFF)およびMREによる≧2.88kPaの肝硬度、あるいはNASHに一致する肝生検およびステージ2〜3の線維症によって診断されたNASHを有する70人の対象を登録した。一連のコホートは、18mgの式(II)、20mgの式(VII)もしくは30mgの式(V)による単剤治療(n=10/コホート)、または式(II)+式(VII)(18/20mg)もしくは式(II)+式(V)(18/30mg)による組合せ治療(n=20/コホート)を、経口で、QDで12週間受けた。中央で読み取るPDFFおよびMRE、ならびに血清線維化マーカーを、ベースライン(BL)、W4およびW12で測定した。重水素化された水を投与して、脂質の分別合成(fractional synthesis)(デノボの脂質生成[DNL])および線維化関連マーカー(データは保留中である)を測定した。
12週間にわたって、すべてのレジメンは、安全かつ十分に耐容性であった。類似の割合のAEが、単剤治療および組合せのコホートの間で観察された(表1)。処置を早期に中止した対象はいなかった。BLと比較して、式(VII)は、PDFF(p=0.006)およびTIMP−1(p=0.049)の有意な改善、ならびにALTおよびPIII−NPの有意ではない減少をもたらした(表1)。式(V)の単剤治療は、PDFF(p=0.010)、GGT(p=0.039)およびALTを減少させた。式(II)+式(VII)の組合せは、PDFF(p<0.001)、ALT(p=0.019)およびPIII−NP(p=0.057)の有意な減少をもたらした一方、式(II)+式(V)は、GGT(p=0.030)を減少させた。
NASHを有する患者におけるこの概念実証研究において、式(II)+式(VII)または式(II)+式(V)の組合せによる12週間の処置は、安全で、肝臓脂肪症、肝臓生化学および線維化マーカーの改善をもたらした。組織学的評価を伴うより長い期間の研究が、NASHにおける単剤治療に対する組合せの有効性をより良く特徴付けるために必要である。
NASHを有する患者におけるこの研究において、式(II)+式(IV)の組合せによる12週間の処置は、安全で、肝臓脂肪症、肝臓生化学および線維化マーカーの改善をもたらした。
(実施例2)
NASHのラットモデルにおける有効性
以下の研究を、線維症を伴う非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)のラットモデルにおけるACC阻害剤、ASK1阻害剤およびFXRアゴニストの組合せの有効性を、このモデルにおける個々の薬剤の有効性と比較して、評価するために実施した。線維症を伴うNASHを、コリンなしで、メチオニンが低く、飽和脂肪、コレステロールおよび糖が多い、コリン欠乏高脂肪食(CDHFD)を18週間投与することによって、雄ウィスターハンラットにおいて誘発した。対照動物は、通常の固形飼料で維持した。NASHの表現型を、18週間後に、対照マウスと比較してCDHFDラットで確立し、大滴性脂肪症(macrovesicular steatosis)、ALTおよびAST上昇、ならびに肝臓星細胞の活性化に関連する転写物のレベルの増加によって、特徴付けた。Matsumoto M.ら、An improved mouse model that rapidly develops fibrosis in non-alcoholic steatohepatitis.、International Journal of Experimental Pathology、2013年;94巻:93〜103頁を参照のこと。
CDHFDで8週間後、次に、ラットを、プラセボ(ビヒクル)、ASK1阻害剤(式(VII))、ACC阻害剤(式(III))、FXRアゴニスト(式(V))で、式(VII)および式(III)、式(VII)および式(V)、式(III)および式(V)、または式(VII)、式(III)および式(V)の組合せで、10週間処置した。対照ラットは、全体で18週間の研究期間中、通常の固形飼料のままとした。評価項目の分析は、ピクロシリウスレッド(Picrosirus Red)染色による肝線維化の定量、アルファ−平滑筋アクチン(α−SMA)染色による肝臓星細胞活性化の定量、線維化促進血液マーカーであるTimp1、HAおよびPIINPの測定、ならびに線維化促進転写物である肝臓中のTimp1およびCol1A1の測定を含んでいた。
方法
動物
雄ウィスターハンラット(研究開始時に、9週齢)を、Indianapolis、INのCrownBioで、本研究に使用した。動物を研究するために使用したすべての手順は、U.S. Department of Agriculture’s Animal Welfare Act(9 CFR Parts 1, 2, and 3);the Guide for the Care and Use of Laboratory Animals(Institute for Laboratory Animal Research、The National Academies Press、Washington, D.C.);およびthe National Institutes of Health、Office of Laboratory Animal Welfareに従った。
CDHFDラットモデルについての生存中の実験プロトコール
実験デザインを表2に示す。試験動物に、標準の固形飼料(LabDiet 5CR4)または市販のCDHFD(Research Diets Inc、A16092003)のいずれかを、18週までの間与えた。CDHFDで8週間後、10匹の動物(群1)を安楽死させ、残りの群に対して投薬を開始した。動物に、研究の残りの間(9週目〜18週目)、同容積の化合物を含有していない製剤(群2〜4、ビヒクル)または以下の表2に概要を述べる適切な化合物を、毎日1回、AM(7:00±1時間)に投薬した。式(VII)の化合物を、Research Diets,Inc.製のCDHFDに混合した。式(III)の化合物および式(V)の化合物を、0.5%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(中間の粘性)、1%w/wのエタノール、98.5%w/wの50mMトリス緩衝液、pH8の逆浸透水中で、適宜、別々または一緒に製剤化した。式(VII)の化合物を、CDHFD中0.03重量%で製剤化し、表2に示す群4、7、8および10のラットに与えた。式(III)の化合物を、2mg/mLで製剤化し、表2に示す用量で群5、7、9および10のラットに投与し、式(V)の化合物を、6mg/mLで製剤化し、表2に示す用量で群6、8、9および10のラットに投与した(すべての群:経口投与、1日1回の投薬頻度)。
研究の最終投薬後、各群の動物の半分を、投薬2時間後に安楽死させ、他の半分を、投薬24時間後に安楽死させた。血液を回収し、血漿に処理し、South San Francisco、CAのDC Therapeuticsに輸送した。肝臓を回収し、処理し、Davis、CAのVDx Preclinicalでパラフィンに包埋し、次いで、Foster CityのGilead Sciencesに輸送した。試料を、5μmの切片にし、切片を、その後の染色のためにガラススライド上にマウントした。
ピクロシリウスレッド染色:
切片を、0.2%のリンモリブデン酸(EMS、カタログ番号26357−01)中で前処理し、次いで、その後、飽和ピクリン酸溶液(EMS、カタログ番号26357−02)中の0.1%(W/V)のシリウスレッド88−89−1中で、室温で1時間インキュベートした。これに続いて、0.01NのHCl(EMS、カタログ番号26357)での分染、および段階的アルコール中での脱水を行った。
ピクロシリウスレッド(PSR)染色スライドの全スライド画像を、40倍の倍率で、Leica AT2スキャナーを使用して、キャプチャーした。デジタルスライド画像を、スキャン品質についてチェックし、注釈を付け、Leica Digital Image Hubアーカイブ内の適切なネットワークフォルダにエクスポートした。定量的画像解析を、Visiopharm画像解析ソフトウェア(Visiopharm、Hoersholm、Denmark)を使用して、全スライド画像に対して行い、PSRの程度および強度を決定した。PSR総染色面積を測定し、染色された肝臓の総面積の百分率として表した。結果を図1に示す。
α−SMA:
切片を、それぞれ5分間、3回交換したキシレンで脱パラフィンし、その後、それぞれ3分間、3回交換した100%EtOHで、1回交換した95%EtOHで、1回交換した80%EtOHで再水和し、続いて、蒸留水で2回連続してすすいだ。次いで、切片を、内因性ペルオキシダーゼブロッカーのPeroxidazed 1(Biocare Medical、カタログ番号PX968)中で5分間インキュベートし、蒸留水ですすいだ。次いで、熱誘導エピトープ回復(retrieval)を、Reveal Decloaker(Biocare Medical、カタログ番号RV1000M)を使用して、Decloaking Chamber NxGen(Biocare Medical、カタログ番号DC2012)で、95℃で40分間行い、続いて、回復緩衝液の蒸留水との置換によって段階的に冷却し、トリス緩衝化食塩水(TBS)中に置いた。免疫組織化学的検査を、以下のステップを使用して、Intellipath autostainer(Biocare Medical、カタログ番号IPS0001)を使用して、調製したスライドに対して行った。
1. 300μLのBackground Punisher(Biocare Medical、カタログ番号IP974G20)をスライドに適用し、10分間インキュベートし、続いて、TBSで洗浄する。
2. Da Vinci Green希釈剤(Biocare Medical、カタログ番号PD900L)中で1:50に希釈された、300μLの一次抗体のマウスモノクローナルSMAのクローン1A4(Biocare Medical、カタログ番号CM001)を適用する。室温で30分間インキュベートし、続いて、TBSで洗浄する。
3. 300μLのマウスオンラットHRPポリマー(Biocare Medical、カタログ番号MRT621H)を適用し、30分間インキュベートし、続いて、TBSで洗浄する。
4. DSB:1滴のDSB色素原/1mlの基質緩衝液(丁重に(respectfully)、Biocare Medical、カタログ番号BRI 4014C/BRI 4013)を調製する。300μLのDeep Space Black(DSB)色素原を5分間適用し、続いて、蒸留水で洗浄する。
5. Nuclear Fast Red(Biocare Medical、カタログ番号STNFRLT)で1分間対比染色し、続いて、蒸留水で洗浄する。
スライドを機器から除き、一連の段階的な組織学的グレードのアルコールからキシレンによって脱水し、カバースリップをのせた。
α−SMA染色スライドの全スライド画像を、40倍の倍率で、Leica AT2スキャナーを使用して、キャプチャーした。デジタルスライド画像を、スキャン品質についてチェックし、注釈を付け、Leica Digital Image Hubアーカイブ内の適切なネットワークフォルダにエクスポートした。定量的画像解析を、Visiopharm画像解析ソフトウェア(Visiopharm、Hoersholm、Denmark)を使用して、全スライド画像に対して行い、α−SMAの程度および強度を決定した。α−SMA総染色面積を測定し、染色された肝臓の総面積の百分率として表した。結果を図2に示す。
血漿TIMP−1のELISA:
血漿TIMP−1濃度を、市販のラットTIMP−1特異的ELISAキット(R&D Systems、Minneapolis、MN、カタログ番号RTM100)を使用して、二反復で決定した。TIMP−1を、製造者の仕様書に従い軽微に改変して、血漿中でアッセイした。緩衝液のRD1−21(50μL)を、マウス抗TIMP−1であらかじめコーティングしたELISAプレートのウェルに添加した。ELISAの前に、ラットTIMP−1の7点の検量線(NS0−発現組換えTIMP−1:2400〜37.5pg/mL)を作成し、血漿試料を、緩衝液のRD5−17で1:20に希釈した。試料および標準(それぞれ、50μL)を、RD1−21を含有するウェルに二反復で添加し、オービタルプレートシェーカー(300rpm)で、2時間インキュベートした(室温)。抗原の捕捉後、プレートを、自動プレート洗浄機を使用して、洗浄緩衝液で5回洗浄した(350μL/ウェル/洗浄)。洗浄後、ラットTIMP−1コンジュゲート(100μL)をそれぞれのウェルに添加し、プレートを、オービタルプレートシェーカー(300rpm)で、2時間インキュベートした(室温)。次いで、プレートを5回洗浄し、基質溶液(100μL)をそれぞれのウェルに添加した。プレートを、光から保護して、室温で30分間インキュベートした。最後に、停止溶液(100μL)をそれぞれのウェルに添加した。光学密度(O.D.)吸光度を、SpectraMax 190マイクロプレートリーダー(Molecular Devices、Sunnyvale、CA)で、450nmで直ぐに決定した。それぞれの標準および試料に対する相対O.D.をブランク試料に対してバックグラウンド補正し、O.D.のTIMP−1濃度への変換のための検量線を、4つのパラメーター曲線フィット法を使用して作成した。未知試料のTIMP−1濃度を、20の希釈係数を使用して、SoftMax Pro5ソフトウェアを使用して決定した。結果を図3に示す。
結果
実施例2は、ASK1阻害剤、ACC阻害剤およびFXRアゴニストでの組合せ処置が、NASHのラットモデルにおいて、2つの組合せまたは単独の組合せよりも高い有効性をもたらすことを実証する。特に、図1〜3は、ビヒクルまたは2つの(doube)組合せ群と比較して、式(VII)の化合物、式(III)の化合物および式(V)の化合物の3つの組合せによる、ピクロシリウス陽性の面積パーセント、α−SMA陽性の面積パーセントおよび線維化に関連する血漿マーカーTIMP1を含む線維化のマーカーの有意な減少を示す。

Claims (31)

  1. 肝疾患を処置および/または予防することを必要とする患者において、肝疾患を処置および/または予防する方法であって、前記患者に、治療有効量のASK1阻害剤を、治療有効量のACC阻害剤と組み合わせて、および治療有効量のFXRアゴニストと組み合わせて投与することを含む、方法。
  2. 肝疾患を処置および/または予防することを必要とする患者において、肝疾患を処置および/または予防する方法であって、前記患者に、治療有効量のASK1阻害剤を、治療有効量のACC阻害剤と組み合わせて、および治療有効量のFXRアゴニストと組み合わせて投与することを含み、
    前記ASK1阻害剤が、
    式(I):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
    式(II):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および
    式(VII):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩
    から選択され、
    前記ACC阻害剤が、
    式(III):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および
    式(IV):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩
    から選択され、
    前記FXRアゴニストが、
    式(V):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および
    式(VI):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩
    から選択される、方法。
  3. 前記ASK1阻害剤が、式(I)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ASK1阻害剤が、式(I)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  5. 前記ASK1阻害剤が、式(I)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  6. 前記ASK1阻害剤が、式(I)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  7. 前記ASK1阻害剤が、式(II)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  8. 前記ASK1阻害剤が、式(II)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  9. 前記ASK1阻害剤が、式(II)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  10. 前記ASK1阻害剤が、式(II)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  11. 前記ASK1阻害剤が、式(VII)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  12. 前記ASK1阻害剤が、式(VII)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  13. 前記ASK1阻害剤が、式(VII)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  14. 前記ASK1阻害剤が、式(VII)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項2に記載の方法。
  15. 前記ASK1阻害剤、前記ACC阻害剤および前記FXRアゴニストが、一緒に投与される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記ASK1阻害剤、前記ACC阻害剤および前記FXRアゴニストが、別々に投与される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記ASK1阻害剤、前記ACC阻害剤および前記FXRアゴニストの少なくとも2つが、一緒に投与される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記肝疾患が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 治療有効量のASK1阻害剤、治療有効量のACC阻害剤、治療有効量のFXRアゴニストを含む医薬組成物であって、
    前記ASK1阻害剤が、
    式(I):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および
    式(II):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および
    式(VII):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩
    から選択され、
    前記ACC阻害剤が、
    式(III):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および
    式(IV):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩
    から選択され、
    前記FXRアゴニストが、
    式(V):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および
    式(VI):
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩
    から選択される、医薬組成物。
  20. 前記ASK1阻害剤が、式(I)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  21. 前記ASK1阻害剤が、式(I)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  22. 前記ASK1阻害剤が、式(I)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  23. 前記ASK1阻害剤が、式(I)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  24. 前記ASK1阻害剤が、式(II)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  25. 前記ASK1阻害剤が、式(II)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  26. 前記ASK1阻害剤が、式(II)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  27. 前記ASK1阻害剤が、式(II)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  28. 前記ASK1阻害剤が、式(VII)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  29. 前記ASK1阻害剤が、式(VII)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(V)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  30. 前記ASK1阻害剤が、式(VII)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(III)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
  31. 前記ASK1阻害剤が、式(VII)の化合物であり、前記ACC阻害剤が、式(IV)の化合物であり、前記FXRアゴニストが、式(VI)の化合物である、請求項19に記載の組成物。
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