JP2020515599A - UnyLinker迅速切断方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、固体支持体を用いるオリゴヌクレオチド合成の分野に関し、特に、UnyLinker型の固体支持体に結合した3'オキシ-LNAヌクレオシドを用いる場合に切断および脱保護が非常に迅速に起こるという知見に関する。

Description

発明の分野
本発明は、固体支持体を用いるオリゴヌクレオチド合成の分野に関し、特に、UnyLinker型の固体支持体に結合した3'オキシ-LNAヌクレオシドを用いる場合に切断および脱保護が非常に迅速に起こるという知見に関する。
背景
Ravikumar et al., Organic Process Research & Development 2008, 12, 399-410(非特許文献1)は、オリゴヌクレオチド合成のためのUnyLinker固体支持体について報告し、またUnyLinker支持体からの切断および脱保護が55℃で8時間以内に達成されると報告している(小規模合成)。Guzaev and Manoharan, J. AM. CHEM. SOC. 2003, 125, 2380-2381(非特許文献2)は、固体支持体からのオリゴヌクレオチド切断の速度論は、3'末端に2'-O-アルキルリボヌクレオシド残基を有する化合物では1-5〜2.3倍速かったことを開示している。国際公開公報第2005/049621号(特許文献1)は、オリゴマー固相合成のリンカーとしての5,6-ジヒドロキシ-イソインドール誘導体を開示している。
国際公開公報第2005/049621号
Ravikumar et al., Organic Process Research & Development 2008, 12, 399-410 Guzaev and Manoharan, J. AM. CHEM. SOC. 2003, 125, 2380-2381
発明に関する記載
本発明は、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断のための方法を提供し、該方法は、(i)濃厚水酸化アンモニウム溶液を用いて少なくとも約30分間かつ約6時間以下の時間にわたって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階であって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドの3'ヌクレオシドが、LNAヌクレオシドであり、式IまたはII:
Figure 2020515599
に記載のとおり3'位において固体支持体に共有結合しており、
式中、
A'およびA''の一方はSMまたはL-SMであり;
SMは支持媒体であり;
Lは連結部分であり;
A'およびA''の他方はHまたは置換基であり;
Ru、Rv、Rw、Rx、Ry、およびRzのそれぞれは、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、または置換アルキニルであり;
Y1およびY2はそれぞれ互いに独立してO、S、NR1 CH2、またはCR1R1であり;R1は、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、または置換アルキニルであり;
G1はO、S、またはNR'であり;ここでR'はHまたは置換基であり;XはOまたはSであり、RcはHまたはシアノエチルであり;ここで、塩基は核酸塩基であり、かつR3はオリゴヌクレオチドの残部である、段階を含む。
いくつかの態様において、Y1およびY2のそれぞれはOである。
いくつかの態様において、Y1およびY2の少なくとも1つはOである。
いくつかの態様において、A''はフェニルである。
いくつかの態様において、A''はL-SMである。
いくつかの態様において、A'はL-SMである。
本発明は、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断のための方法を提供し、該方法は、(i)濃厚水酸化アンモニウム溶液を用いて少なくとも約30分間かつ約6時間以下の時間にわたって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階であって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドの3'ヌクレオシドが、LNAヌクレオシドであり、式Iに記載のとおり3'位において固体支持体に共有結合している、段階を含む。
本発明は、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断のための方法を提供し、該方法は、(i)濃厚水酸化アンモニウム溶液を用いて少なくとも約30分間かつ約6時間以下の時間にわたって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階であって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドの3'ヌクレオシドが、LNAヌクレオシドであり、式AまたはC:
Figure 2020515599
に記載のとおり3'位において固体支持体に共有結合しており、
式中、黒い丸は固体支持体を表し;RcはHまたはシアノエチルであり、ReはアリールまたはC1〜10アルキル、例えば、フェニル、イソプロピル、またはメチルであり;ここで、塩基は核酸塩基であり、R3はオリゴヌクレオチドの残部であり、かつXはOまたはSである、段階を含む。
本発明は、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断のための方法を提供し、該方法は、(i)濃厚水酸化アンモニウム溶液を用いて少なくとも約30分間かつ約6時間以下の時間にわたって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階であって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドの3'ヌクレオシドが、LNAヌクレオシドであり、式Aに記載のとおり3'位において固体支持体に共有結合している、段階を含む。
本発明は、本発明の固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断のための方法により固体支持体からオリゴヌクレオチドを切断する段階を含む、オリゴヌクレオチドの合成方法を提供する。
本発明は、以下の連続的段階:
(a)式IもしくはIIの固体支持体または式BもしくはD:
Figure 2020515599
の固体支持体を提供する段階であって、
式中、黒い丸は固体支持体を表し;RcはHまたはシアノエチルであり、ReはアリールまたはC1〜10アルキル、例えば、フェニル、イソプロピル、またはメチルであり;ここで、塩基は核酸塩基であり、XはOまたはSであり、かつRzは、5'-OHブロック基であり、例えば、CH2ODMTr、CH2-アルキル-O-DMTr、CH-Me-O-DMTr、CH2OMMTr、CH2-アルキル-O-MMTr、CH(Me)-O-MMTr、CH-Ra-O-DMTrRb、およびCH-Ra-O-MMTrRbからなる群より選択されるブロック基である、段階、
(b)5'末端-OH基を提供するために5'基を非ブロック化する段階、
(c)ホスホラミダイトモノマーを5'末端-OH基にカップリングする段階、
(d)カップリングする段階において形成されたヌクレオシド間連結を酸化する段階、
(e)任意で、任意の未反応ホスホラミダイト5'末端-OH基をキャッピングする段階、
(f)段階(b)〜(e)を1回または複数回のさらなるサイクル数繰り返す段階(鎖伸長)、
(g)任意で、アミン洗浄を実施する段階、
(h)濃厚水酸化アンモニウム溶液を用いて少なくとも約30分間かつ約6時間以下の時間にわたって(または、特許請求するもしくは本明細書に記載する本発明のとおりに)、固体支持体からオリゴヌクレオチドを切断する段階、
(i)任意で、オリゴヌクレオチドを精製する段階
を含む、オリゴヌクレオチドの合成方法を提供する。
不完全な脱リン酸の結果としてこの種が存在する場合に観察される質量の増加と共に、不完全なUnylinker脱リン酸後に観察される理論的種。 化合物番号1〜4で示された図1の種のうちの3つが観察される、実施例1のクロマトグラムの例。FLPは「全長生成物」を意味し、これは所望の脱リン酸オリゴヌクレオチドである。 実施例1の濃厚水酸化アンモニウム中の55℃でのUnylinker脱リン酸速度を示す。 実施例2の濃厚水酸化アンモニウム中の室温でのUnylinker脱リン酸速度を示す。
詳細な説明
特に記載がないかぎり、数値に関して本明細書において用いられる用語は示した整数(温度または時間の整数などの)の+/-10%であり得る。本明細書において用いられる「アリール」なる用語は、環を形成する各原子が炭素原子である芳香環を意味する。アリール環は、5、6、7、8、9個、または9個を超える炭素原子によって形成される。アリール基は置換された、または無置換の基である。1つの局面において、アリールはフェニルまたはナフタレニルである。構造に応じて、アリール基はモノラジカルまたはジラジカル(すなわち、アリーレン基)であり得る。1つの局面において、アリールはC6〜10アリールである。いくつかの態様において、アリールはフェニルである。置換される場合、アリールは、C1〜4アルキル基、C6〜14アリール基、C1〜4アルコキシ基、C7〜14アラルキル基、C1〜4アルキル、C6〜14アリ−ル基、C1〜4アルコキシ、C6〜14アリール基、またはC6〜14アリールC1〜4アルキル基からなる群より選択される基で置換されていてもよい。複数の置換は、C1〜4アルキル基、C6〜14アリール基C1〜4、アルコキシ基、C7〜14アラルキル基、C1〜4アルキル、C6〜14アリール基、C1〜4アルコキシ、C6〜14アリール基、もしくはC6〜14アリールC1〜4アルキル基;またはヨウ化物、フッ化物、臭化物もしくは塩化物などのハロゲン化物からなる群より選択される基、例えばヨウ化物、フッ化物、臭化物もしくは塩化物などのハロゲン化物で置換されたフェニルからなる群より選択される基で依存的にまたは独立して選択されてもよい。「アルキル」基は、脂肪族炭化水素基を意味する。アルキル部分は飽和アルキル基(任意の不飽和の単位、例えば、炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合を含まないことを意味する)であってもよく、またはアルキル部分は不飽和アルキル基(少なくとも1つの不飽和の単位を含むことを意味する)であってもよい。アルキル部分は、飽和または不飽和のいずれの場合も、分枝、直鎖であり得、または環式部分を含み得る。アルキルの結合点は、環の一部ではない炭素原子にある。「アルキル」部分は1〜10個の炭素原子を有し得る(本明細書において出現する場合はいつでも、「1〜10」などの数値範囲は、所与の範囲内の各整数を指し;例えば、「1〜10個の炭素原子」は、アルキル基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子など、最大10個の炭素原子からなり得るが、本定義は数値範囲が指定されていない「アルキル」なる用語の出現も含むことを意味する)。アルキルは、分枝および直鎖アルキル基の両方を含む。本明細書に記載の化合物のアルキル基は、「C1〜6アルキル」または同様の呼称として示してもよい。例示にすぎないが、「C1〜6アルキル」は、アルキル鎖中に1、2、3、4、5、または6個の炭素原子があることを示し、すなわち、アルキル鎖は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、およびtert-ブチルからなる群より選択される。典型的なアルキル基には、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシル、アリル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルシクロヘキシルメチルなどが含まれる。1つの局面において、アルキルはC1〜6もしくはC1〜4アルキルまたはC1〜3アルキルである。C1〜3アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基を意味する。C1〜4アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルである。C1〜3アルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキル基を意味する。C1〜3アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、およびtert-ブチルである。「アシル保護基」は、アシル基-C(=O)-R7を含み、ここで、R7は末端基、例えば、アルキル-、アルキル-、アルケニル-、アルキニル-、シクロアルキル-、およびアリール基より選択される基;または無置換アルキル-、無置換アルケニル-、無置換アルキニル-、無置換シクロアルキル-、もしくは無置換アリール基より選択される基;または置換アルキル-、置換アルケニル-、置換アルキニル-、置換シクロアルキル-、もしくは置換アリール基より選択される基である。いくつかの態様において、R7は、無置換C1〜6-アルキル-、無置換C2〜6-アルケニル-、無置換C2〜6-アルキニル-、無置換C3〜7-シクロアルキル-もしくは無置換フェニル基または置換C1〜6-アルキル-、置換C2〜6-アルケニル-、置換C2〜6-アルキニル-、置換C3〜7-シクロアルキル-、もしくは置換フェニル基よりなる群より選択されてもよく;ここで、置換されている場合、置換基は、例えばハロゲン、C1〜6-アルキル、C2〜6-アルケニル、C2〜6-アルキニル、C1〜6-アルコキシ、置換されていてもよいアリールオキシ、または置換されていてもよいアリールからなる群より選択される1つまたは複数の置換基で一置換または多置換されていてもよい。いくつかの態様において、アシル保護基は、イソブツリル(isobuturyl)(-C(O=)CH(CH3)2)(本明細書においてiBuとも呼ばれる)である。イソブツリルなる用語は、イソブチリル(isobutyryl)とつづってもよい。
LNAヌクレオシド
式AおよびCのLNAヌクレオシド、または式BおよびDに示すLNAヌクレオシドは、2'-4'ビラジクルが2'-O-CH2-4'であるオキシ-LNAヌクレオシドである。いくつかの態様において、オキシ-LNAブリッジはβ-D立体配置(式Aに示すとおり)である。いくつかの態様において、オキシ-LNAブリッジはβ-D立体配置(式Cに示すとおり)である。
LNAオリゴヌクレオチド
LNAオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドである。LNAオリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチドであってもよい。式A、B、C、またはD中に存在するオリゴヌクレオチドは、少なくとも3'-ヌクレオチドがLNAヌクレオチドである場合、LNAオリゴヌクレオチドである。いくつかの態様において、2つの最も3'側の(3'末端)ヌクレオシドは、2つの3'末端β-D-オキシLNAヌクレオシドなどの、LNAヌクレオシドである。本明細書において用いられるオリゴヌクレオチドなる用語は、一般に当業者によって理解されるとおり、2つまたはそれ以上の共有結合ヌクレオシドを含む分子と定義される。アンチセンスオリゴヌクレオチドとして使用するために、オリゴヌクレオチドは典型的には7〜30ヌクレオチド長として合成される。LNAオリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチドに適したデザインのもの、例えばギャップマー、ヘッドマー、テールマー、トータルマー(完全LNA)、またはミックスマー(LNA/DNAミックスマーなどの、LNAおよび非LNAヌクレオチドの交互領域)であってもよい。
本明細書において用いられる「アンチセンスオリゴヌクレオチド」なる用語は、標的核酸、特に標的核酸上の連続配列にハイブリダイズすることにより、標的遺伝子の発現を調節することができるオリゴヌクレオチドを意味する。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、標的核酸に相補的であることによって定義することもできる。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、一本鎖である。アンチセンスオリゴヌクレオチドは基本的に二本鎖ではなく、したがってsiRNAではない。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、標的核酸に相補的な連続ヌクレオチドを含む。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、典型的には、1つまたは複数の修飾されたヌクレオシド間連結を含み、非限定的例として、LNAギャップマーまたは混合ウイングギャップマーの形態であってもよい。他の態様において、オリゴヌクレオチドは、LNAミックスマー(LNAおよび非LNAヌクレオチド、例えばLNAおよびDNA(例えば、国際公開公報第2007/112754号を参照されたく、参照により本明細書に組み入れられる)、またはLNAおよび2'-O-MOEヌクレオチド、またはLNA、DNAおよび2'O-MOEヌクレオチド)、またはLNAトータルマー(LNAヌクレオチドのみ−例えば、国際公開公報第2009/043353号を参照されたく、参照により本明細書に組み入れられる)であってもよい。
核酸塩基
核酸塩基なる用語は、本明細書において「塩基」とも呼ばれ、核酸ハイブリダイゼーションにおいて水素結合を形成する、ヌクレオシド中およびヌクレオチド中に存在するプリン(例えばアデニンおよびグアニン)およびピリミジン(例えばウラシル、チミン、およびシトシン)部分を含む。本発明の文脈において、核酸塩基なる用語はまた、天然核酸塩基とは異なってもよいが核酸ハイブリダイゼーション中に機能的である、修飾核酸塩基も含む。この文脈において「核酸塩基」は、アデニン、グアニン、シトシン、チミジン、ウラシル、キサンチン、およびヒポキサンチンなどの天然核酸塩基、ならびに非天然バリアントの両方を指す。そのようなバリアントは、例えば、Hirao et al (2012) Accounts of Chemical Research vol 45 page 2055およびBergstrom (2009) Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry Suppl. 37 1.4.1に記載されている。いくつかの態様において、核酸塩基部分は、プリンまたはピリミジンを修飾プリンまたはピリミジンに、例えば置換プリンまたは置換ピリミジンに、例えば、イソシトシン、プソイドイソシトシン、5-メチルシトシン、5-チオゾロ-シトシン、5-プロピニル-シトシン、5-プロピニル-ウラシル、5-ブロモウラシル 5-チアゾロ-ウラシル、2-チオ-ウラシル、2'チオ-チミン、イノシン、ジアミノプリン、6-アミノプリン、2-アミノプリン、2,6-ジアミノプリン、および2-クロロ-6-アミノプリンより選択される核酸塩基に変更することによって修飾される。核酸塩基部分は、対応する各核酸塩基の文字コード、例えばA、T、G、C、またはUによって示してもよく、各文字は任意で等価の機能の修飾核酸塩基を含み得る。例えば、例示したオリゴヌクレオチドにおいて、核酸塩基部分は、A、T、G、C、および5-メチルシトシンより選択される。任意で、LNAギャップマーに対して、5-メチルシトシンLNAヌクレオシドを用いてもよい。
ヌクレオチドおよびヌクレオシド
ヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドの構成要素であり、本発明のために、天然および非天然ヌクレオチドの両方を含む。本質的に、DNAおよびRNAヌクレオチドなどのヌクレオチドは、リボース糖部分、核酸塩基部分、および1つまたは複数のリン酸基(ヌクレオシド中には存在しない)を含む。修飾ヌクレオシドおよびヌクレオチドは、リボース糖部分、核酸塩基部分、またはヌクレオシド間連結への修飾の導入によって、等価のDNAまたはRNAヌクレオシド/ヌクレオチドと比べて修飾されている。ヌクレオシドおよびヌクレオチドは、交換可能に「単位」または「モノマー」と呼んでもよい。本明細書において用いられる「修飾ヌクレオシド」または「ヌクレオシド修飾」なる用語は、糖部分または(核酸)塩基部分の1つまたは複数の修飾の導入によって、等価のDNAまたはRNAヌクレオシドと比べて修飾されたヌクレオシドを意味する。修飾ヌクレオシドなる用語は、本明細書において「ヌクレオシド類似体」または修飾された「単位」または修飾された「モノマー」と交換可能に用いてもよい。修飾ヌクレオシドの例は、別の項の「オリゴマー修飾」およびその下位区分に記載されている。
修飾ヌクレオシド間連結
いくつかの態様において、式AまたはCのLNAオリゴヌクレオチドは1つまたは複数の修飾ヌクレオシド間連結を含む。「修飾ヌクレオシド間連結」なる用語は、2つのヌクレオシドを一緒に共有結合する、ホスホジエステル(PO)連結以外の連結として、当業者に一般に理解されるとおりに定義される。修飾ヌクレオシド間連結は、インビボ使用のためにオリゴヌクレオチドを安定化させるのに特に有用であり、ヌクレアーゼ切断に対して保護するのに役立ち得る。ホスホロチオエートヌクレオシド間連結は、ヌクレアーゼ耐性、有益な薬物動態、および製造しやすさのために特に有用である。いくつかの態様において、オリゴヌクレオチド中のヌクレオシド間連結またはその連続ヌクレオチド配列の少なくとも70%、例えば少なくとも80%または例えば少なくとも90%がホスホロチオエートである。修飾ヌクレオシド間連結は、ホスホロチオエート、ジホスホロチオエート、およびボラノホスフェートを含む群より選択されてもよい。いくつかの態様において、修飾ヌクレオシド間連結、例えばホスホロチオエート、ジホスホロチオエートまたはボラノホスフェートは、本発明のオリゴヌクレオチドのRNaseH動員と適合性である。いくつかの態様において、ヌクレオシド間連結は、硫黄(S)を含み、例えばホスホロチオエートヌクレオシド間連結である。いくつかの態様において、オリゴヌクレオチドのヌクレオシド間連結のすべてまたはその連続ヌクレオチド配列はホスホロチオエートである。さらなるヌクレオシド間連結は、国際公開公報第2009/124238号(参照により本明細書に組み入れられる)に開示されている。1つの態様において、ヌクレオシド間連結は、国際公開公報第2007/031091号(参照により本明細書に組み入れられる)に開示のリンカーより選択される。特に、ヌクレオシド間連結は、-O-P(O)2-O-、-O-P(O,S)-O-、-O-P(S)2-O-、-S-P(O)2-O-、-S-P(O,S)-O-、-S-P(S)2-O-、-O-P(O)2-S-、-O-P(O,S)-S-、-S-P(O)2-S-、-O-PO(RH)-O-、0-PO(OCH3)-0-、-O-PO(NRH)-O-、-O-PO(OCH2CH2S-R)-O-、-O-PO(BH3)-O-、-O-PO(NHRH)-O-、-O-P(O)2-NRH-、-NRH-P(O)2-O-、-NRH-CO-O-、-NRH-CO-NRH-より選択されてもよく、かつ/またはヌクレオシド間リンカーは、-O-CO-O-、-O-CO-NRH-、-NRH-CO-CH2-、-O-CH2-CO-NRH-、-O-CH2-CH2-NRH-、-CO-NRH-CH2-、-CH2-NRHCO-、-O-CH2-CH2-S-、-S-CH2-CH2-O-、-S-CH2-CH2-S-、-CH2-SO2-CH2-、-CH2-CO-NRH-、-O-CH2-CH2-NRH-CO-、-CH2-NCH3-O-CH2-からなる群より選択されてもよく、ここで、RHは水素およびC1〜4-アルキルより選択される。オリゴヌクレオチドは、特にLNAなどの修飾ヌクレオシドがヌクレアーゼ分解から連結を保護する領域において、ホスホロチオエート以外のヌクレオシド間連結、例えばホスホジエステル連結を含んでもよい。特に修飾ヌクレオシド単位間のまたは修飾ヌクレオシド単位に隣接した(典型的には非ヌクレアーゼ動員領域において)、1つまたは2つの連結などのホスホジエステル連結の包含は、オリゴヌクレオチドのバイオアベイラビリティおよび/または生体分布を修飾することができ、参照により本明細書に組み入れられる国際公開公報第2008/113832号を参照されたい。1つの態様において、オリゴヌクレオチド中のヌクレオシド間連結はすべて、ホスホロチオエートおよび/またはボラノホスフェート連結である。好ましくは、オリゴヌクレオチド中のヌクレオシド間連結はすべて、ホスホロチオエート連結である。
いくつかの態様において、オリゴヌクレオチドはホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。いくつかの態様において、オリゴヌクレオチド中のヌクレオシド間連結はすべてホスホロチオエートヌクレオシド間連結である。いくつかの態様において、オリゴマーのヌクレオシド連結は、ホスホジエステルおよびホスホロチオエートヌクレオチド間連結より独立して選択される。いくつかの態様において、オリゴヌクレオチドは、本明細書に記載のLNAまたは2'置換ヌクレオシドなどの1つまたは複数の親和性増強ヌクレオシドを含む。2'-O-MOEまたは2'-O-メチルなどの親和性増強ヌクレオシドは、DNAヌクレオシドなどの他のヌクレオシドと組み合わせて、例えばミックスマーまたはギャップマーの形態で、アンチセンスオリゴヌクレオチドに用いることが多く、またはすべてのヌクレオシドがDNAまたはRNA以外である、完全糖修飾オリゴヌクレオチドで用いてもよい。いくつかの態様において、本発明のプロセスまたは方法によって合成したオリゴヌクレオチドは、ギャップマー、LNAギャップマー、または混合ウイングギャップマーであってもよい。
ギャップマー
本明細書において用いられるギャップマーなる用語は、1つまたは複数の親和性増強修飾ヌクレオシド(隣接部)が5'および3'で隣接しているRNase H動員オリゴヌクレオチドの領域(ギャップ)を含む、アンチセンスオリゴヌクレオチドを意味する。様々なギャップマーデザインを本明細書において記載する。ヘッドマーおよびテールマーは、隣接部の1つが欠けている、すなわちオリゴヌクレオチドの末端の一方のみが親和性増強修飾ヌクレオシドを含む、RNase Hを動員することができるオリゴヌクレオチドである。ヘッドマーについては、3'隣接部が欠けており(すなわち、5'隣接部が親和性増強修飾ヌクレオシドを含む)、テールマーについては、5'隣接部が欠けている(すなわち、3'隣接部が親和性増強修飾ヌクレオシドを含む)。
LNAギャップマー
LNAギャップマーなる用語は、親和性増強修飾ヌクレオシドの少なくとも1つがLNAヌクレオシドである、ギャップマーオリゴヌクレオチドである。
混合ウイングギャップマー
混合ウイングギャップマーなる用語は、隣接領域が少なくとも1つのLNAヌクレオシドと、少なくとも1つの非LNA修飾ヌクレオシド、例えば少なくとも1つの2'置換修飾ヌクレオシド、例えば、2'-O-アルキル-RNA、2'-O-メチル-RNA、2'-アルコキシ-RNA、2'-O-メトキシエチル-RNA(MOE)、2'-アミノ-DNA、2'-フルオロ-DNA、アラビノ核酸(ANA)、および2'-フルオロ-ANAとを含む、LNAギャップマーを意味する。いくつかの態様において、混合ウイングギャップマーは、LNAヌクレオシド(例えば5'または3')を含む一方の隣接部を有し、他方の隣接部(それぞれ3'または5')は2'置換修飾ヌクレオシドを含む。
長さ
本明細書において言及するヌクレオチド分子の長さに言及する場合、それらのモノマー単位がヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体であるかに関係なく、長さはモノマー単位、すなわちヌクレオチドの数に対応する。ヌクレオチドに関して、モノマーおよび単位なる用語は、本明細書において交換可能に用いられる。
本発明のプロセスは、例えば、7〜30個のヌクレオチド、例えば7〜10個、例えば7、8、9、10、または10〜20個のヌクレオチド、例えば12〜18のヌクレオチド、例えば12、13、14、15、16、17、または18個のヌクレオチドからなる短いオリゴヌクレオチドの精製に特に適している。
固体支持体からの切断
本発明の方法により合成したオリゴヌクレオチドは、3'末端LNAヌクレオシドを含むLNAオリゴヌクレオチドである。実施例に示すとおり、本発明者らは、固体支持体(例えば、本明細書において開示するUnyLinker部分を含む支持体)に結合した3'末端LNAを有するLNAオリゴヌクレオチドを、固体支持体のUnylinker部分から、ほぼ室温(約20℃)〜約60℃、または約50℃〜約60℃の温度で濃厚水酸化アンモニウム溶液を用い、包括的脱保護および切断の条件下、約30分〜約6時間で切断し得ることを発見した。事実、包括的脱保護の約30分〜約4時間以内に、3'LNAヌクレオシドを有するLNAオリゴヌクレオチドを、UnyLinker固体支持体から効果的に切断および脱保護することができる。実施例に例示するとおり、本発明は、室温で約4時間以内に効果的な切断および脱保護を行うことを可能にする。
いくつかの態様において、本発明は、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断のための方法を提供し、該方法は、(i)濃厚水酸化アンモニウム溶液を用いて少なくとも約30分間かつ約6時間以下の時間にわたって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階であって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドの3'ヌクレオシドが、LNAヌクレオシドであり、式AまたはC:
Figure 2020515599
に記載のとおり3'位において固体支持体に共有結合しており、
式中、黒い丸は固体支持体を表し;RcはHまたはシアノエチルであり;ReはアリールまたはC1〜10アルキル、例えば、フェニル、イソプロピル、またはメチルであり;ここで、塩基は核酸塩基であり、R3はオリゴヌクレオチドの残部であり、かつXはOまたはSである、段階を含む。
いくつかの態様において、固体支持体からのオリゴヌクレオチドの切断をほぼ室温(約20℃)〜約60℃、または約50℃〜約60℃の温度で実施する。
いくつかの態様において、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドの少なくとも約90%は、本発明の方法において固体支持体からの切断、すなわち効果的な切断、例えば少なくとも約95%、例えば少なくとも約98%、例えば少なくとも約99%である。いくつかの態様において、固体支持体に結合した本質的にすべてのLNAオリゴヌクレオチドは、本発明の方法の最中に切断される。
いくつかの態様において、Reはメチルである。いくつかの態様において、Reはフェニルである。いくつかの態様において、Reはイソプロピルである。
いくつかの態様において、固体支持体はポリスチレン支持体(例えば、多孔性および多分散性ジビニルベンゼン架橋ポリスチレン粒子)である。いくつかの態様において、固体支持体はガラス支持体(例えば、制御細孔ガラス支持体)である。いくつかの態様において、固体支持体はポリスチレンおよびガラス支持体の組み合わせである。固体支持体(樹脂とも呼ばれる)は、典型的には直径50〜200μmの不溶性粒子で、これにオリゴヌクレオチドが合成中に結合する。多くのタイプの固体支持が使用されているが、制御細孔ガラス(CPG)およびポリスチレンまたはその組み合わせが最もよく用いられる。そのような固体支持体の例には、500ÅCPG、1000ÅCPG、Kinnovate Nittophase(登録商標)、Primer Support 5G、Prime Synthesis hybCPG(商標)が含まれる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約30分間かつ約5時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約30分間かつ約4時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約30分間かつ約3時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約30分間かつ約2時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約30分間かつ約90分以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約45分間かつ約5時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約45分間かつ約4時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約45分間かつ約3時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約45分間かつ約2時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約45分間かつ約90分間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約60分間かつ約5時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約60分間かつ約4時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約60分間かつ約3時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約60分間かつ約2時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約60分間かつ約90分間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約90分間かつ約5時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約90分間かつ約4時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約90分間かつ約3時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、少なくとも約90分間かつ約2時間以下の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、最大約1時間の時間にわたるかまたは約1時間である。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、最大約90分間の時間にわたる。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階は、最大約120分間の時間にわたる。
前述の時間の間、切断段階の温度は、約20℃から約60℃または約50℃から約60℃までであってもよい。
いくつかの態様において、本発明の方法は、オリゴヌクレオチドの切断およびオリゴヌクレオチドの包括的脱保護の両方をもたらす。実施例に示すとおり、用いる保護基に応じて、包括的脱保護は、約30分以内に起こることもあり、またはiBu保護グアニン残基(グアニンの環外窒素がiBu保護基で保護されている)などのいくつかの保護基に対しては、約90分間などの、1時間を超える時間が必要なこともある。実施例に示すとおり、30分以内(例えば、DMF保護グアニン残基を用いる場合)に、またはiBu保護グアニン残基を含むオリゴヌクレオチドに対しては1〜2時間の間で、本発明の方法を用いて、少なくとも95%、例えば少なくとも98%または少なくとも99%の脱保護などの効率的な脱保護が達成される。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム処理を、少なくとも約70分間、例えば少なくとも約80分間、例えば少なくとも約90分間、例えば少なくとも約100分間、例えば少なくとも約110分間、または少なくとも約120分間にわたって実施する。
いくつかの態様において、例えば、水酸化アンモニウム処理を少なくとも60分間またはそれ以上にわたって実施する場合に、LNAオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのアシル保護グアニン残基を含む。アシル保護グアニンは、LNAヌクレオシドまたは非LNAヌクレオシドのいずれかにおいて、例えばDNAヌクレオシドにおいて存在してもよい。
いくつかの態様において、水酸化アンモニウム溶液を用いて、固体支持体に結合したLNAオリゴヌクレオチドを少なくとも約2時間処理し、前記段階は、LNAオリゴヌクレオチドの包括的脱保護をもたらし、LNAオリゴヌクレオチドは少なくとも1つのアシル保護グアニン残基を含む。
いくつかの態様において、LNAオリゴヌクレオチドは、アシル保護グアニン残基またはiBu保護グアニン残基を含まない。実施例に示すとおり、iBu以外もしくはアシル以外のグアニン保護基、例えばDMF保護グアニン残基を有するLNAオリゴヌクレオチドの切断および脱保護、またはグアニン残基を含まないオリゴヌクレオチドの切断および脱保護は、本質的に約30分間〜約1時間で非常に迅速に切断および脱保護される。
いくつかの態様において、固体支持体に結合したLNAオリゴヌクレオチド中に存在する全てのグアニン残基は、DMF保護グアニン残基である。
いくつかの態様において、切断段階(段階(i))を、約55℃〜約60℃で濃厚水酸化アンモニウムを用いて実施する。
いくつかの態様において、段階(i)を、約55℃の温度で濃厚水酸化アンモニウムを用いて実施する。
いくつかの態様において、オリゴヌクレオチドは、10〜25ヌクレオチド長のホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。
オリゴヌクレオチド合成方法
本発明は、
(a)式BまたはD:
Figure 2020515599
の固体支持体を提供する段階であって、
式中、黒い丸は固体支持体を表し;RcはHまたはシアノエチルであり;ReはアリールまたはC1〜10アルキル、例えば、フェニル、イソプロピル、またはメチルであり;ここで、塩基は核酸塩基であり、XはOまたはSであり;
かつ、Rzは5'-OHブロック基であり、例えば、CH2ODMTr、CH2-アルキル-O-DMTr、CH-Me-O-DMTr、CH2OMMTr、CH2-アルキル-O-MMTr、CH(Me)-O-MMTr、CH-Ra-O-DMTrRb、およびCH-Ra-O-MMTrRbからなる群より選択されるブロック基である、段階、
(b)5'基を非ブロック化して5'末端-OH基を提供する段階、
(c)ホスホラミダイトモノマーを5'末端-OH基にカップリングする段階、
(d)カップリングする段階において形成されたヌクレオシド間連結を酸化する段階、
(e)任意で、任意の未反応5'末端-OH基をキャッピングする段階、
(f)段階(c)〜(e)を1回または複数回のさらなるサイクル数繰り返す段階(鎖伸長)、
(g)任意で、アミン洗浄を実施する段階、
(h)本発明の方法により、例えば、濃厚水酸化アンモニウム溶液を用いて少なくとも約30分間かつ約6時間以下の時間にわたって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理することにより、固体支持体からオリゴヌクレオチドを切断する段階、
(i)任意で、切断したオリゴヌクレオチドを精製する段階
を含む、オリゴヌクレオチドの合成方法を提供する。
段階(c)〜(e)を繰り返す(さらなる伸長サイクル)(段階f)場合、典型的には、次のホスホラミダイトモノマーは、5'-OH基がブロックされている(例えば、段階aで言及するブロック基を用いて)形態で提供され、かつカップリングの前に非ブロック化する。
いくつかの態様において、段階(a)で言及するブロック基、またはカップリングの前にホスホラミダイトモノマー中に存在するブロック基は、-CH2-O-DMTrである。
いくつかの態様において、式BまたはD中に存在するRz、および段階(c)で用いるホスホラミダイトモノマーにおいて存在するRzは、-CH2-O-DMTrである。
アミン洗浄段階は、オリゴヌクレオチド合成において用いられる任意の工程を指し、切断段階で用いる強い塩基性条件にオリゴヌクレオチドを曝露する前に、オリゴヌクレオチドを有機溶媒中の弱塩基溶液で処理し、例えばアセトニトリル中10%ジエチルアミン、または1:1 トリエチルアミン/アセトニトリルで処理する。アミン洗浄は、固体支持体からオリゴヌクレオチドを切断することなく、リン酸保護基を除去することになる。アミン洗浄を含む利点は、シアノエチル保護基および複素環式塩基、特にチミンなどの、リン酸保護基(Rc)の副反応により生成する、アクリロニトリルなどの不要なシアノチル(cyanothyl)付加体を回避することにある。
精製段階(i)は、イオン交換精製もしくは逆相クロマトグラフィー、またはイオン交換精製および逆相クロマトグラフィーの両方などの、オリゴヌクレオチド精製に適した任意の方法を用いてもよい。いくつかの態様において、精製は以下の連続的段階:(a)イオン交換精製、(b)脱塩、例えば、ダイアフィルトレーションにより、続いて(c)凍結乾燥および(d)逆相クロマトグラフィーを含む。精製の前に、水酸化アンモニウムを除去するかまたは少なくとも希釈するのが典型的である。
いくつかの態様において、精製段階は、ダイアフィルトレーションまたはサイズ排除クロマトグラフィーによる脱塩などの脱塩を含んでもよい。
または、DMT-ON逆相精製と、続く脱トリチルも、オリゴヌクレオチドを精製するための選択肢である(Capaldi and Scozzari, Chapter 14, Antisense Drug Technology: Principles, Strategies, and Applications, CRC Press 2008参照)。
いくつかの態様において、前述の方法は、段階(g)および(i)の両方を含む。いくつかの態様において、前述の方法は、段階(e)、(g)、および(i)を含む。いくつかの態様において、段階(b)〜(e)(伸長サイクル)を、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または14回などの約7〜25回繰り返す。
段階(b) - 非ブロック化する段階は、脱トリチルを含んでもよい。例えば、支持体結合ヌクレオシドが5'-DMT保護基(DMT=4,4'-ジメトキシトリチル)を有する場合、その役割は樹脂の官能基化中の重合を防止することであり、オリゴヌクレオチド合成が進行し得る前に、この保護基を支持体結合ヌクレオシドから除去(脱トリチル)する必要がある。
カップリングは、典型的には、アセトニトリルおよび活性化剤などの適切な溶媒で実施する。いくつかの態様において、溶媒はN-メチルイミダゾールを含む。いくつかの態様において、溶媒組成物は、0.01〜約1M N-メチルイミダゾール、例えば約0.1M N-メチルイミダゾールの濃度でN-メチルイミダゾールを含む。いくつかの態様において、活性化剤は、4,5-ジシアノイミダゾール(DCI)、テトラゾール、または5-(ベンジルチオ)-1H-テトラゾールを含む。いくつかの態様において、溶媒組成物は約0.5〜約2M DCIを含む。
カップリングは、亜リン酸トリエステル中間体を生成し、これは次いで、ヨウ素(ホスホジエステル連結を生じる)または硫化剤存在下などの、次の段階で酸化されて、ホスホロチオエート連結を生じる。
いくつかの態様において、酸化は硫化段階であり、これはホスホロチオエート連結を生じる。アセトニトリルなどの適切な溶媒中、3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン-1,1-ジオキシドもしくはフェニルアセチルジスルフィド、またはキサンタンヒドリドなどの硫化試薬を用いるかつピリジンまたは3-メチルピリジンなどの芳香族複素環式溶媒を任意で含む処理により、硫化を実施してもよい。いくつかの態様において、硫化は、アセトニトリルとピリジン1:1 v/v中のキサンタンヒドリド0.1M溶液中で行う。硫化は、典型的には室温で行う。カップリング収率は典型的には、各カップリングする段階の間約99.5%であり得るが、樹脂結合ヌクレオチド上の未反応5'-OH基は、そのままにすると次の回のカップリングに使用可能で、最終オリゴヌクレオチド中のn-1不純物を生じるレベルであるため、任意のキャッピング段階は有用である。未反応の5'-ヒドロキシル基をブロックするための、カップリング反応後の「キャッピング」段階。合成装置では、無水酢酸およびN-メチルイミダゾール(NMI)の2つのキャッピング溶液が使用される。これら2つの試薬(テトラヒドロフランおよび/またはアセトニトリルに少量のピリジンを添加して溶解)を、合成カラムに送達する前にDNA合成装置上で混合する。求電子混合物は速やかにアルコールをアセチル化し、無水酢酸とNMIとの反応から生成する酢酸による支持体結合オリゴヌクレオチドの不要な脱トリチルを防止するために、ピリジンによってpHを確実に塩基性のままにする。5'-ヒドロキシル基をアセチル化することで、その後の反応に不活性となる。
いくつかの態様において、酸化が硫化である場合にはキャッピングを硫化段階の後に行う。
いくつかの態様において、段階(c)で用いるホスホラミダイトモノマーは式E:
Figure 2020515599
のモノマーであり、
式中、R2は、水素、ヒドロキシル、ハロ、例えば、-F、アミノ、アジド、-SH、-CN、-OCN、-CF3、-OCF3、-O(Rm)-アルキル、-S(Rm)-アルキル、-N(Rm)-アルキル、-O(Rm)-アルケニル、-S(Rm)-アルケニル、-N(Rm)-アルケニル;-O(Rm)-アルキニル、-S(Rm)-アルキニル、または-N(Rm)-アルキニル;O-アルキレニル-O-アルキル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、O-アルカリール、O-アラルキル、O(CH2)2SCH3、O-(CH2)2-O-N(Rm)(Rn)またはO-CH2C(=O)-N(Rm)(Rn)、-O-(CH2)2OCH3、および-O-CH3からなる群より選択され、ここで、各RmおよびRnは独立して、H、アミノ保護基、または置換もしくは無置換C1〜10アルキルであり;
R4は、アルキル、シクロ-アルキル、シクロ-ヘテロアルキル、O-アルキル、S-アルキル、NH-アルキル、および水素からなる群より選択され;
または、R4およびR2は一緒にヌクレオシドのリボース環のC2'とC4'との間のビラジカル架橋を形成して、ロックト核酸(LNA)とも呼ばれる二環式核酸を形成する。いくつかの態様において、R2-R4ビラジカルは-O-CH2-または-O-CH(CH3)-のいずれかである。RzはRzは、5'-OHブロック基であり、例えば、CH2ODMTr、CH2-アルキル-O-DMTr、CH-Me-O-DMTr、CH2OMMTr、CH2-アルキル-O-MMTr、およびCH(Me)-O-MMTrからなる群より選択されるブロック基である。
いくつかの態様において、式ABもしくはD中に存在するRz、および/または段階(c)で用いるホスホラミダイトモノマーにおいて存在するRzは、CH2-O-DMTrである。
いくつかの態様において、R4は水素であり、かつR2は、C1〜6アルキル、メチル、C2〜6アルコキシ、2'-O-メトキシエチル、アミノ、およびフルオロからなる群より選択される。
いくつかの態様において、R4は水素であり、かつR2は水素である。
いくつかの態様において、R4は水素であり、かつR2はヒドロキシである。
いくつかの態様において、LNAオリゴヌクレオチドはホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであり、ホスホロチオエートヌクレオシド間連結は立体制御されておらず、すなわち立体無作為である。
実施例1
7×20μモル規模の合成を、200μmol/gのローディング(脱トリチルにより測定)のKinnovate Unylinkerポリスチレン支持体を用いて実施した。
以下のオリゴヌクレオチド:
5'-[(dt)S]11T*-3'
を合成した。図3に示すとおり、ヌクレオシドのリボース部分が2'-デオキシリボース(DNA)、2'-O-メトキシエチルリボース(2'-MOE)、LNA、アミノLNA、および(S)cEtからなる群から変動される、T*はTヌクレオシドを示した。3'-ヌクレオシドと固体支持体のUnylinker部分との間の連結は、図3に示すように、ホスホジエステル連結(式AのX=O)またはホスホロチオエート連結(式AのX=S)から変動された。したがって、合計7とおりの合成を実施した。
式D〜H:
Figure 2020515599
Figure 2020515599
に示すとおり、通常の5'-ジメトキシトリチル-3'-β-シアノエチルホスホラミダイトを用いて、合成を実施した。
以下に挙げる試薬を用いて以下の合成段階:
(a)ジクロロメタン中3%ジクロロ酢酸(v/v)を用いて、支持体結合ODMTr基を非ブロック化して末端-OH基を提供するために段階、
(b)活性化剤としてアセトニトリル中0.5Mジシアノイミダゾールを用いて、式D〜Gのホスホラミダイトモノマー(アセトニトリル中0.1M)を末端-OH基にカップリングする段階、
(c)アセトニトリルとピリジン1:1中0.1Mキサンタンヒドリド(X=S)またはピリジン/水/ヨウ素9/1/12.7(v/v/w)(X=O)のいずれかを用いて、カップリングする段階において生じたヌクレオシド間連結を酸化する段階、
(d)キャップA、キャップB1、およびキャップB2:
キャップA アセトニトリル中20%1-メチルイミダゾール(v/v);
キャップB1 アセトニトリル中40%無水酢酸(v/v);
キャップB2 アセトニトリル中60%ピリジンまたは2,6-ルチジン(v/v)
の2:1:1混合物を用いて、キャッピングする段階、
段階(a)〜(d)を1回または複数回のさらなるサイクル数繰り返す段階(鎖伸長)
により、合成を実施した。
合成をDMT-Offで実施し、すなわち、鎖伸長終了時に、段階(a)を実施して最終5'-DMTr基を切断した。この後、支持体結合オリゴヌクレオチドを、アセトニトリル中ジエチルアミン溶液(20%V/V)を用いて1時間処理した。
図1に示すとおり、得られた固体支持体の1/10をこの後、1mLの濃厚水酸化アンモニウムと混合して、55℃で0.5〜4時間放置し、続いて減圧下で蒸発させ、逆相UPLC-MSで分析した。
すべての場合において、図2に従い、不完全な脱リン酸に由来して見出される3つのピークの合計としてUnylinkerの%を算出する。すべてのピークは260nmの吸光度を介して検出する。
結果を以下の表、および図3に示す。
(表1)示したリボース修飾、および3'-ヌクレオシドとUnylinker部分との間の連結について、55℃での脱保護時間の関数として見出されたUnylinkerのパーセント
Figure 2020515599
実施例2
7×20μモル規模の合成を、200μmol/gのローディング(脱トリチルにより測定)のKinnovate Unylinkerポリスチレン支持体を用いて実施した。
以下のオリゴヌクレオチド:
5'-[(dt)S]11T*-3'
を合成した。図4に示すとおり、ヌクレオシドのリボース部分が2'-デオキシリボース(DNA)、2'-O-メトキシエチルリボース(2'-MOE)、LNA、アミノLNA、および(S)cEtからなる群から変動される、T*はTヌクレオシドを示した。3'-ヌクレオシドと固体支持体のUnylinker部分との間の連結は、図4に示すように、ホスホジエステル連結(式AのX=O)またはホスホロチオエート連結(式AのX=S)から変動された。したがって、合計7とおりの合成を実施した。
実施例1の式D〜Hに示すとおり、通常の5'-ジメトキシトリチル-3'-β-シアノエチルホスホラミダイトを用いて、合成を実施した。
以下に挙げる試薬を用いて以下の合成段階:
(a)ジクロロメタン中3%ジクロロ酢酸(v/v)を用いて、支持体結合ODMTr基を非ブロック化して末端-OH基を提供する段階、
(b)活性化剤としてアセトニトリル中0.5Mジシアノイミダゾールを用いて、式D〜Gのホスホラミダイトモノマー(アセトニトリル中0.1M)を末端-OH基にカップリングする段階、
(c)アセトニトリルおよびピリジン1:1中0.1Mキサンタンヒドリド(X=S)またはピリジン/水/ヨウ素9/1/12.7(v/v/w)(X=O)のいずれかを用いて、カップリングする段階において生じたヌクレオシド間連結を酸化する段階、
(d)キャップA、キャップB1、およびキャップB2:
キャップA アセトニトリル中20%1-メチルイミダゾール(v/v);
キャップB1 アセトニトリル中40%無水酢酸(v/v);
キャップB2 アセトニトリル中60%ピリジンまたは2,6-ルチジン(v/v)
の2:1:1混合物を用いて、キャッピングする段階、
段階(a)〜(d)を1回または複数回のさらなるサイクル数繰り返す段階(鎖伸長)
により、合成を実施した。
合成をDMT-Offで実施し、すなわち、鎖伸長終了時に、段階(a)を実施して最終5'-DMTr基を切断した。この後、支持体結合オリゴヌクレオチドを、アセトニトリル中ジエチルアミン溶液(20%V/V)を用いて1時間処理した。
図1に示すとおり、得られた固体支持体の1/10をこの後、1mLの濃厚水酸化アンモニウムと混合して、室温で4時間または18時間放置し、続いて減圧下で蒸発させて、逆相UPLC-MSによって分析した。
すべての場合に、図2に従い、不完全な脱リン酸に由来して見出される3つのピークの合計としてUnylinkerの%を算出する。すべてのピークは260nmの吸光度を介して検出する。
結果を以下の表2、および図4に示す。
(表2)示したリボース修飾、および3'-ヌクレオシドとUnylinker部分との間の連結について、室温での脱保護時間の関数として見出されたUnylinkerのパーセント
Figure 2020515599

Claims (18)

  1. (i)濃厚水酸化アンモニウム溶液を用いて少なくとも約30分間かつ約6時間以下の時間にわたって、固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階であって、該固体支持体に結合した該オリゴヌクレオチドの3'ヌクレオシドが、LNAヌクレオシドであり、式IまたはII:
    Figure 2020515599
    に記載のとおり3'位において該固体支持体に共有結合しており、
    式中、
    A'およびA''の一方はSMまたはL-SMであり;
    SMは支持媒体であり;
    Lは連結部分であり;
    A'およびA''の他方はHまたは置換基であり;
    Ru、Rv、Rw、Rx、Ry、およびRzのそれぞれは、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、または置換アルキニルであり;
    Y1およびY2はそれぞれ互いに独立してO、S、NR1 CH2、またはCR1R1であり;R1は、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、または置換アルキニルであり;
    G1はO、S、またはNR'であり;ここでR'はHまたは置換基であり;
    XはOまたはSであり、RcはHまたはシアノエチルであり;ここで、塩基は核酸塩基であり、かつR3は該オリゴヌクレオチドの残部である、該段階
    を含む、該固体支持体からの該オリゴヌクレオチドの切断のための方法。
  2. 前記固体支持体に結合した前記オリゴヌクレオチドの3'ヌクレオシドが、LNAヌクレオシドであり、式AまたはC:
    Figure 2020515599
    に記載のとおり3'位において該固体支持体に共有結合しており、
    式中、黒い丸は固体支持体を表し;XはOまたはSであり、RcはHまたはシアノエチルであり;Reは、アリールまたはC1〜10アルキル、例えば、フェニル、イソプロピル、またはメチルであり;ここで、塩基は核酸塩基であり、R3は該オリゴヌクレオチドの残部である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記固体支持体に結合した前記オリゴヌクレオチドの3'ヌクレオシドが、LNAヌクレオシドであり、式Iまたは式Aに記載のとおり3'位において該固体支持体に共有結合している、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記固体支持体に結合した前記オリゴヌクレオチドの3'ヌクレオシドが、LNAヌクレオシドであり、式IIまたは式Cに記載のとおり3'位において該固体支持体に共有結合している、請求項1または2に記載の方法。
  5. A''またはReがメチル、イソプロピル、またはフェニルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. Rcがシアノエチルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. XがOである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. XがSである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記水酸化アンモニウム溶液を用いて前記固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階を、室温から約60℃までの温度で実施する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記水酸化アンモニウム溶液を用いて前記固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階を、約50℃から約60℃までの温度で、例えば約55℃で実施する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記水酸化アンモニウム溶液を用いて前記固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階を、少なくとも約30分間かつ約4時間以下の時間にわたって実施する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記水酸化アンモニウム溶液を用いて前記固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階が、少なくとも約30分間かつ約2時間以下の時間にわたる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記水酸化アンモニウム溶液を用いて前記固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階が、最大約1時間の時間にわたるか、または約1時間である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記水酸化アンモニウム溶液を用いて前記固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを処理する段階が、少なくとも約2時間の時間にわたり、該段階が、LNAオリゴヌクレオチドの包括的脱保護をさらにもたらし、かつ該オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つのアシル保護グアニン残基を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記LNAオリゴヌクレオチドが、アシル保護グアニン残基を含まず、かつiBu保護グアニン残基も含まない、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記LNAオリゴヌクレオチド中に存在する全てのグアニン残基がDMF保護グアニン残基である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記オリゴヌクレオチドが、10〜25ヌクレオチド長のホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. (a)請求項1に記載の式IもしくはII2の固体支持体、または式BもしくはB:
    Figure 2020515599
    の固体支持体を提供する段階であって、
    式中、塩基、X、Y、Rc、およびReは、請求項1〜17のいずれか一項に記載のとおりであり、かつRzは、5'-OHブロック基であり、例えば、CH2ODMTr、CH2-アルキル-O-DMTr、CH-Me-O-DMTr、CH2OMMTr、CH2-アルキル-O-MMTr、およびCH(Me)-O-MMTrからなる群より選択されるブロック基である、該段階、
    (b)5'末端-OH基を提供するために5'基を非ブロック化する段階、
    (c)ホスホラミダイトモノマーを5'末端-OH基にカップリングする段階、
    (d)該カップリングする段階において形成されたヌクレオシド間連結を酸化する段階、
    (e)任意で、任意のカップリングしていないホスホラミダイトモノマーをキャッピングする段階、
    (f)段階(b)〜(e)を1回または複数回のさらなるサイクル数繰り返す段階(鎖伸長)、
    (g)任意で、アミン洗浄処理を実施する段階、
    (h)請求項1〜17のいずれか一項に記載のとおりに該固体支持体からオリゴヌクレオチドを切断する段階、
    (i)任意で、該オリゴヌクレオチドを精製する段階
    を含む、該オリゴヌクレオチドの合成方法。
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