JP2020514381A - 寄生虫性疾患の処置のための化合物および方法 - Google Patents

寄生虫性疾患の処置のための化合物および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020514381A
JP2020514381A JP2019551706A JP2019551706A JP2020514381A JP 2020514381 A JP2020514381 A JP 2020514381A JP 2019551706 A JP2019551706 A JP 2019551706A JP 2019551706 A JP2019551706 A JP 2019551706A JP 2020514381 A JP2020514381 A JP 2020514381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
μmol
residue
give
compound
mmol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019551706A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020514381A5 (ja
JP7306997B2 (ja
Inventor
イーモン コマー
イーモン コマー
信高 加藤
信高 加藤
マーシャル モーニングスター
マーシャル モーニングスター
ブルーノ メリロ
ブルーノ メリロ
Original Assignee
ザ・ブロード・インスティテュート・インコーポレイテッド
プレジデント・アンド・フェロウズ・オブ・ハーバード・カレッジ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ・ブロード・インスティテュート・インコーポレイテッド, プレジデント・アンド・フェロウズ・オブ・ハーバード・カレッジ filed Critical ザ・ブロード・インスティテュート・インコーポレイテッド
Publication of JP2020514381A publication Critical patent/JP2020514381A/ja
Publication of JP2020514381A5 publication Critical patent/JP2020514381A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7306997B2 publication Critical patent/JP7306997B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/397Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having four-membered rings, e.g. azetidine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • A61P33/02Antiprotozoals, e.g. for leishmaniasis, trichomoniasis, toxoplasmosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • A61P33/02Antiprotozoals, e.g. for leishmaniasis, trichomoniasis, toxoplasmosis
    • A61P33/06Antimalarials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

様々な寄生虫性疾患の処置に有用な化合物が本明細書において提供される。これらの化合物およびそれらの薬学的に許容される塩は、薬学的組成物、獣医学的組成物に製剤化されてもよく、マラリアおよびクリプトスポリジウム症を含む、寄生虫によって拡大される疾患の処置および/または予防の方法で用いられ得る。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2017年3月20日に出願の米国仮特許出願第62/473,771号の優先権を主張し、その内容はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
背景
マラリアは寄生原虫によって引き起こされる媒介性感染症であり、南北アメリカ、アジア、アフリカの一部を含む熱帯および亜熱帯地域に蔓延している。ヒトに感染し得る5つのマラリア原虫種(熱帯熱マラリア原虫(P. falciparum)、三日熱マラリア原虫(P. vivax)、卵形マラリア原虫(P. ovale)、四日熱マラリア原虫(P. malariae)、およびサルマラリア原虫(P. knowlesi))のうち、最も重篤な形態の疾患は熱帯熱マラリア原虫および三日熱マラリア原虫によって引き起こされる。加えて、いくつかのマラリア原虫種はヒト以外の哺乳類に感染する。例えば、P.ベルゲイ(P. berghei)、P.チャバウディ(P. chabaudi)、P.ビンケイ(P. vinckei)、およびP.ヨエリ(P. yoelii)は特定のげっ歯類においてマラリアを引き起こすことがある。
毎年約5億1500万人がマラリアに冒され、これらの人々のうち100万〜300万人がこの病気で亡くなっている。現在の抗マラリア薬の大半が、寄生虫が赤血球内に生息する無性生殖血液期を標的としている。肝臓期および伝播期の寄生虫はマラリアの症状を引き起こさないが、予防および伝播遮断薬は病気の流行を積極的に防止しかつ脆弱な集団を防護するために不可欠である。クロロキン、アトバコン、ピリメタミン、およびスルファドキシンなどの現在の承認済抗マラリア薬はヒトマラリア原虫内のほんのわずかな標的に限定されており、現在の薬物に対する広範囲に及ぶ耐性の増大が、新規な生物学的標的を有する新規な抗マラリア薬の開発を促している。
クリプトスポリジウム症は別の寄生虫性疾患であり、アピコンプレクサ門における寄生原虫の一属であるクリプトスポリジウムによって引き起こされる。クリプトスポリジウム症は最も一般的には細胞内アピコンプレクサ寄生虫であるC.パルブム(C. parvum)およびC.ホミニス(C. hominis)によって引き起こされる。これはC.カニス(C. canis)、C.フェリス(C. felis)、C.メレアグリジス(C. meleagridis)、およびC.ムリス(C. muris)によって引き起こされることもある。クリプトスポリジウム症は遠位小腸に影響し、かつ免疫正常者および免疫不全者の両方で呼吸器に影響し得る。クリプトスポリジウム症は最も一般的な水媒介性疾患の1つであり、世界中で見られる。これはウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ヤギ、およびヤモリを含む他の動物にも伝播し得る。ニタゾキサニドはクリプトスポリジウム症のための現在の標準治療であるが、この薬は小児では部分的な効果しか呈さず、エイズ患者では効果がプラセボと同程度である。
概要
上にまたは本明細書の他の箇所に記載するように、化合物、薬学的組成物、ならびに化合物を含む/用いるマラリアおよびクリプトスポリジウム症を含む寄生虫性疾患を処置するかまたは防止する方法が本明細書において開示される。
いくつかの態様では、これらの薬学的組成物はヒト以外の対象への使用のための獣医学的組成物として製剤化される。
化合物は式(I)の構造を有してもよく、またはその薬学的に許容される塩である:
Figure 2020514381
式中、「破線」の結合は単結合または二重結合であってもよく;
R1は置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
R2は置換されていてもよいアルコキシ、シクロアルコキシまたはヘテロシクリルであり;
R3は水素または-CH2-Xであり;
R4およびR5は独立して水素、-X、または-CH2-Xであり、R4およびR5は一緒になって5員または6員の縮合環を形成してもよく、R4およびR5の少なくとも一方は水素ではなく;
R6およびR7は独立して水素またはRであり;かつ
z1〜z8は独立してそれぞれ出現時にCHまたはNより選択され;ここで
-Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-OR、-S(O)R、-S(O)2R、-N(R)-S(O)2R、-S(O)2-N(R)(R)、-S(O)2-NHR、-N(R)-C(O)-Rまたは-N(R)(R)より選択され;かつ
Rは、独立してそれぞれ出現時に、置換されていてもよいC1〜C12アルキルより選択される。-Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-NH2または-N(R)(R)より選択されていてもよい。いくつかの態様では、R4および/またはR5における-X基(R4および/またはR5が-CH2-Xである場合の-X基を含む)は-OH、NH2、または-N(R)(R)より選択されていてもよい。また、Rは独立してそれぞれ出現時にC1〜4直鎖または分岐炭化水素より選択されていてもよい。
いくつかの態様では、R6およびR7はそれぞれ水素である。いくつかの態様では、R4およびR5は-Xまたは-CH2-Xより選択される同じ官能基であってもよい(例えば、R4は-OHでありR5は-OHである、R4は-NH2でありR5は-NH2である、R4は-OCH3でありR5は-OCH3である、など)。別の態様では、R5は水素であり、R4は-Xまたは-(CH2)-Xである。別の態様では、R4は水素であり、R5は-Xまたは-(CH2)-Xである。いくつかの態様では、R4およびR5は独立して-OHおよび-ORより選択され、かつR4およびR5は一緒になって6員の縮合環を形成する。いくつかの態様では、R6はC1〜4直鎖または分岐炭化水素である。別の態様では、R6は水素である。R1は置換されていてもよいC6アリールまたはヘテロアリール(例えば、フェニル、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、ピリジルなど)であってもよい。いくつかの態様では、R2はC1〜4直鎖または分岐アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなど)である。いくつかの態様では、R2は1つまたは複数のFで置換されたC1〜4直鎖または分岐アルコキシ(例えば、-OCF3、-OCHF2、または-OCH2F)である。別の態様では、R2はC3〜6ヘテロシクリル(例えば、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、オキセタニル、アゼチドニル、チエタニル、ジアゼチジニル、ジオキセタニル、ジチエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリルなど)である。好ましい態様では、R2はオキセタニルまたはアゼチジニルである。別の態様では、R2はC3〜6シクロアルコキシ(例えば、シクロプロポキシ)である。いくつかの態様では、R3は-CH2-Xであり、-XはN(R)(R)である。
z1〜z8のぞれぞれはCHであってもよい。いくつかの態様では、z1〜z4の1つはNであり、残りはCHである。いくつかの態様では、z5〜z8の1つはNであり、残りはCHである。いくつかの態様では、z1およびz4はそれぞれNであり、z3およびz2はそれぞれCHである。いくつかの態様では、z5およびz7はそれぞれNであり、z6およびz8はそれぞれCHである。
式(I)の構造における任意の立体中心はいずれの配置であってもよいし、または各立体中心のラセミ混合物として存在してもよい(例えば、立体異性体、ジアステレオマーなど)。いくつかの態様では、化合物は式(II)の構造を有する。
Figure 2020514381
いくつかの態様では、化合物は式(IIb)の構造を有する。
Figure 2020514381
いくつかの態様では、化合物は式(IIa)の構造を有する。
Figure 2020514381
化合物はまた式(III)の構造を有してもよい:
Figure 2020514381
式中、「破線」の結合は単結合または二重結合であってもよく;
R1は置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
R2は置換されていてもよいアルコキシ、シクロアルコキシまたはヘテロシクリルであり;
R3は水素または-CH2-Xであり;
R6およびR7は独立して水素またはRであり;かつ
z1〜z8は独立してそれぞれ出現時にCHまたはNより選択され;ここで
-Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-OR、-S(O)R、-S(O)2R、-N(R)-S(O)2R、-S(O)2-N(R)(R)、-S(O)2-NHR、-N(R)-C(O)-Rまたは-N(R)(R)より選択され;かつ
Rは独立してそれぞれ出現時にC1〜C12アルキルであるが;
但し、R6が水素である場合、R3は-CH2-N(R)(R)であり、「破線」の結合は二重結合である。いくつかの態様では、「破線」の結合は二重結合である。別の態様では、「破線」の結合は単結合である。-Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-NH2または-N(R)(R)より選択されていてもよい。また、Rは独立してそれぞれ出現時にC1〜4直鎖または分岐炭化水素より選択されていてもよい。
z1〜z8はそれぞれCHであってもよい。いくつかの態様では、z1〜z4の1つはNであり、残りはCHである。いくつかの態様では、z5〜z8の1つはNであり、残りはCHである。いくつかの態様では、z1およびz4はそれぞれNであり、z3およびz2はそれぞれCHである。いくつかの態様では、z5およびz7はそれぞれNであり、z6およびz8はそれぞれCHである。
いくつかの態様では、R6およびR7はそれぞれ水素である。いくつかの態様では、R6は低級アルキル(例えば、メチル、エチルなど)である。いくつかの態様では、R6はC1〜4直鎖または分岐炭化水素である。別の態様では、R6は水素である。R1は置換されていてもよいC6アリールまたはヘテロアリール(例えば、フェニル、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、ピリジルなど)であってもよい。いくつかの態様では、R2はC1〜4直鎖または分岐アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなど)である。いくつかの態様では、R2は1つまたは複数のFで置換されたC1〜4直鎖または分岐アルコキシ(例えば、-OCF3、-OCHF2、または-OCH2F)である。別の態様では、R2はC3〜6ヘテロシクリル(例えば、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、オキセタニル、アゼチドニル、チエタニル、ジアゼチジニル、ジオキセタニル、ジチエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリルなど)である。好ましい態様では、R2はオキセタニルまたはアゼチジニルである。別の態様では、R2はC3〜6シクロアルコキシ(例えば、シクロプロポキシ)である。
いくつかの態様では、化合物は式(IV)の構造を有する。
Figure 2020514381
いくつかの態様では、化合物はその薬学的に許容される塩の化合物E1〜E38のいずれかである。
上に記載の化合物のいずれも薬学的組成物において用いられてもよい。いくつかの態様では、薬学的組成物は薬学的に許容される賦形剤と、式(I)の構造を有する化合物またはその薬学的に許容される塩とを含んでもよく:
Figure 2020514381
式中、「破線」の結合は単結合または二重結合であってもよく;
R1は置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
R2は置換されていてもよいアルコキシ、シクロアルコキシまたはヘテロシクリルであり;
R3は水素または-CH2-Xであり;
R4およびR5は独立して水素、-X、または-CH2-Xであり、R4およびR5は一緒になって5員または6員の縮合環を形成してもよく、R4およびR5の少なくとも一方は水素ではなく;
R6およびR7は独立して水素またはRであり;かつ
z1〜z8は独立してそれぞれ出現時にCHまたはNより選択され;ここで
-Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-OR、-S(O)R、-S(O)2R、-N(R)-S(O)2R、-S(O)2-N(R)(R)、-S(O)2-NHR、-N(R)-C(O)-Rまたは-N(R)(R)より選択され;かつ
Rは、独立してそれぞれ出現時に、置換されていてもよいC1〜C12アルキルより選択される。-Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-NH2または-N(R)(R)より選択されていてもよい。いくつかの態様では、R4および/またはR5における-X基(R4および/またはR5が-CH2-Xである場合の-X基を含む)は-OH、NH2、または-N(R)(R)より選択されていてもよい。また、Rは独立してそれぞれ出現時にC1〜4直鎖または分岐炭化水素より選択されていてもよい。
いくつかの態様では、薬学的組成物は薬学的に許容される賦形剤と、式(III)の構造を有する化合物とを含んでもよく:
Figure 2020514381
式中、「破線」の結合は単結合または二重結合であってもよく;
R1は置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
R2は置換されていてもよいアルコキシ、シクロアルコキシまたはヘテロシクリルであり;
R3は水素または-CH2-Xであり;
R6およびR7は独立して水素またはRであり;かつ
z1〜z8は独立してそれぞれ出現時にCHまたはNより選択され;ここで
-Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-OR、-S(O)R、-S(O)2R、-N(R)-S(O)2R、-S(O)2-N(R)(R)、-S(O)2-NHR、-N(R)-C(O)-Rまたは-N(R)(R)より選択され;かつ
Rは独立してそれぞれ出現時にC1〜C12アルキルであるが;
但し、R6が水素である場合、R3は-CH2-N(R)(R)であり、「破線」の結合は二重結合である。いくつかの態様では、「破線の結合は二重結合である。別の態様では、「破線」の結合は単結合である。-Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-NH2または-N(R)(R)より選択されていてもよい。また、Rは独立してそれぞれ出現時にC1〜4直鎖または分岐炭化水素より選択されていてもよい。いくつかの態様では、化合物は有効量で薬学的組成物に存在する。例えば、化合物はマラリアの処置または予防のための有効量で存在してもよい。いくつかの態様では、化合物はクリプトスポリジウム属からの寄生虫によって引き起こされる疾患(例えば、クリプトスポリジウム症)の処置または予防のための有効量で存在してもよい。いくつかの態様では、薬学的組成物はマラリアおよびクリプトスポリジウム症の処置のために製剤化されていてもよい。
対象における疾患の処置または予防の関連方法も開示される。いくつかの態様では、対象における寄生虫性疾患の処置または予防の方法は、有効量の本明細書において開示する任意の化合物を対象に投与する工程を含む。いくつかの態様では、有効量の化合物は薬学的組成物(例えば、獣医学的組成物など)で製剤化される。
寄生虫性疾患はマラリアであってもよい。いくつかの態様では、マラリアは薬物耐性マラリア(例えば、クロロキン、キニーネ、プリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アルテムエーテル、ルメファントリン、アルテスネイト、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン、またはそれらの任意の組み合わせなどに耐性のあるマラリア)である。いくつかの態様では、マラリアは血液期マラリアである。いくつかの態様では、マラリアは伝播期マラリアである。いくつかの態様では、マラリアは肝臓期マラリアである。いくつかの態様では、対象はマラリア病原性の寄生虫に感染しており、処置がそれらの肝臓からの感染の拡大を防止する。いくつかの態様では、マラリアは熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、サルマラリア原虫、P.ベルゲイ、P.チャバウディ、P.ビンケイ、またはP.ヨエリより選択される蚊種が媒介する。好ましい態様では、蚊種は熱帯熱マラリア原虫である(特に対象がヒトである場合)。
寄生虫性疾患はクリプトスポリジウム症であってもよい。いくつかの態様では、クリプトスポリジウム症はC.パルブムによって媒介される。
いくつかの態様では、対象はヒトである。別の態様では、対象はヒトではない(例えば、薬学的組成物は獣医学的組成物として製剤化される)。いくつかの態様では、対象はマウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、トカゲ、ヤモリ、ウシ、子ウシ、ヒツジ、子ヒツジ、ウマ、子ウマ、ブタ、または子ブタである。
発明のこれらおよび他の局面は、発明を実施するために企図される単なる様々な形態である例示の以下の詳細な説明から当業者には明らかであろう。理解されるように、発明は、発明から逸脱しない追加の異なる自明な局面が可能である。したがって、明細書は本質的に例示であり限定ではない。
詳細な説明
定義
本明細書において採用される用語は特定の態様を説明する目的のためにあり、限定することを意図していないと理解されたい。さらに、本明細書において記載のものと類似または均等なあらゆる方法および材料が本開示の実施または試験において用いられ得るが、好ましい方法および材料をこれより記載する。
「アシル」という用語は、本明細書において用いるように、本明細書において規定される、カルボニル基を介して親分子基に結合した水素または本明細書において規定されるアルキル基を表し、ホルミル(すなわち、カルボキシアルデヒド基)、アセチル、トリフルオロアセチル、プロピオニル、およびブタノイルが例示される。例示的な非置換アシル基は炭素を1〜6個、1〜11個、または1〜21個含む。いくつかの態様では、アルキル基は本明細書において記載の置換基1、2、3、または4個でさらに置換される。
本明細書において用いるように、「アルキル」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、炭素原子が1〜20個(例えば、炭素原子が1〜16個、炭素原子が1〜12個、炭素原子が1〜10個、または炭素原子が1〜6個など)の分岐または直鎖の一価飽和脂肪族炭化水素基を指す。
本明細書において用いる「アルキレン」という用語は、2個の水素原子の除去による、直鎖または分岐鎖飽和炭化水素に由来する飽和二価炭化水素基を表し、メチレン、エチレン、およびイソプロピレンが例示される。いくつかの態様では、アルキレンはアルキル基について本明細書において規定する置換基1、2、3、または4個でさらに置換されていてもよい。
本明細書において用いるように、「アルケニル」という用語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、オレフィン結合を有する直鎖または分岐炭化水素残基を指す。
「アミノ」という用語は、本明細書において用いるように、-N(RN1)2を表し、ここで各RN1は独立してH、OH、NO2、N(RN2)2、SO2ORN2、SO2RN2、SORN2、N保護基、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、アルカリール、シクロアルキル、アルクシクロアルキル、カルボキシアルキル(例えば、O-保護基で置換されていてもよい、例えば、置換されていてもよいアリールアルコキシカルボニル基または本明細書において記載の任意のもの)、スルホアルキル、アシル(例えば、アセチル、トリフルオロアセチル、または本明細書において記載の他のもの)、アルコキシカルボニルアルキル(例えば、O-保護基で置換されていてもよい、例えば、置換されていてもよいアリールアルコキシカルボニル基または本明細書において記載の任意のもの)、ヘテロシクリル(例えば、ヘテロアリール)、またはヘテロシクリルアルキル(例えば、ヘテロアリールアルキル)、ここでこれらの記載のRN1基のそれぞれは各基について本明細書において規定するように置換され得るか;または2個のRN1が結合してヘテロシクリルもしくはN-保護基を形成し、また、ここで各RN2は独立してH、アルキル、またはアリールである。アミノ基は非置換アミノ(すなわち、-NH2)または置換アミノ(すなわち、-N(RN1)2)であり得る。好ましい態様では、アミノは-NH2または-NHRN1であり、ここでRN1は独立してOH、NO2、NH2、NRN2 2、SO2ORN2、SO2RN2、SORN2、アルキル、カルボキシアルキル、スルホアルキル、アシル(例えば、アセチル、トリフルオロアセチル、または本明細書において記載の他のもの)、アルコキシカルボニルアルキル(例えば、t-ブトキシカルボニルアルキル)またはアリールであり、各RN2はH、C1〜20アルキル(例えば、C1〜6アルキル)、またはC6〜10アリールであり得る。
「アリール」という用語は少なくとも1個の芳香環を有する6〜12個の炭素原子の芳香族単環式または多環式基を指す。そのような基の例はフェニル、ナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタリル、1,2-ジヒドロナフタリル、インダニル、および1H-インデニルを非限定的に含む。
明細書において用いる「アリールアルキル」基は、本明細書において規定するアルキレン基を介して親分子基に結合した本明細書において規定するアリール基を表す。例示的な非置換アリールアルキル基は7〜30個の炭素(例えば、7〜16個または7〜20個の炭素、例えば、C6〜10アリールC1〜6アルキル、C6〜10アリールC1〜10アルキル、またはC6〜10アリールC1〜20アルキル)である。いくつかの態様では、アルキレンおよびアリールはそれぞれ、各々の基について本明細書において規定する置換基1、2、3、または4個でさらに置換されていてもよい。
アルキル、炭素環式、およびアリール基は置換されているかまたは非置換であってもよい。置換されている場合、概して例えば1〜4個の置換基が存在するであろう。これらの置換基は、結合するアルキル、炭素環式、またはアリール基と環を形成してもよい。置換基は、例えば、アルキル、アリール、アリールアルキルなどの炭素含有基(例えば、置換および非置換フェニル、置換および非置換ベンジル);ハロゲン原子、およびハロアルキルなどのハロゲン含有基(例えば、トリフルオロメチル);アルコールなどの酸素含有基(例えば、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アリール(ヒドロキシル)アルキル)、エーテル(例えば、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、より好ましくは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシなど)、アルデヒド(例えば、カルボキシアルデヒド)、ケトン(例えば、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アリールカルボニル、アリールアルキルカルボニル、アリールカルボニルアルキル)、酸(例えば、カルボキシ、カルボキシアルキル)、エステルなどの酸誘導体(例えば、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシアルキル)、アミド(例えば、アミノカルボニル、モノまたはジアルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、モノまたはジアルキルアミノカルボニルアルキル、アリールアミノカルボニル)、カルバメート(例えば、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、モノまたはジアルキルアミノカルボニルオキシ、アリールアミノカルボニルオキシ)および尿素(例えば、モノまたはジアルキルアミノカルボニルアミノまたはアリールアミノカルボニルアミノ);アミンなどの窒素含有基(例えば、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アミノアルキル、モノまたはジアルキルアミノアルキル)、アジド、ニトリル(例えば、シアノ、シアノアルキル)、ニトロ;チオール、チオエーテル、スルホキシドおよびスルホンなどの硫黄含有基(例えば、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、アリールチオアルキル、アリールスルフィニルアルキル、アリールスルホニルアルキル);ヘテロシクリルヘテロアルキル基、および1つまたは複数のヘテロ原子を含有する複素環基(例えば、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピロニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアナフチル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インドリル、オキシインドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、7-アザインドリル、ベンゾピラニル、クマリニル、イソクマリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、シンノリニル、キナゾリニル、ピリドピリジル、ベンゾオキサジニル、キノキサリニル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニル、フタラジニルおよびカルボリニル)を含んでもよい。
「アジド」という用語は、-N=N=Nとしても表すことができる-N3基を表す。
本明細書において用いる「炭素環式」および「カルボシクリル」という用語は、環が炭素原子によって形成される置換されていてもよい非芳香族C3〜12単環式、二環式、または三環式構造を指す。炭素環式構造はシクロアルキル、シクロアルケニル、およびシクロアルキニル基を含む。
「シクロアルキル」という用語は、炭素原子が3〜10個、好ましくは3〜6個の一価の単または多炭素環式基を指す。この用語はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、アダマンチル、およびインダニルなどの基がさらに例示される。好ましい態様では、「シクロアルキル」部分は1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよい。特に明記しない限り、各置換基は独立してアルキル、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシルまたは酸素であり得る。シクロアルキル部分の例は置換されていてもよいシクロプロピル、置換されていてもよいシクロブチル、置換されていてもよいシクロペンチル、置換されていてもよいシクロペンテニル、置換されていてもよいシクロヘキシル、および置換されていてもよいシクロヘプチル、または本明細書において具体的に例示されるものを非限定的に含む。
「シアノ」という用語は、本明細書において用いるように、-CN基を表す。
本明細書において用いるように、「ハロ」または「ハロゲン」という用語はフッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)またはヨウ素(ヨード)基を意味する。
「ヘテロアルキル」という用語は、本明細書において用いるように、構成炭素原子の1つまたは複数がそれぞれ窒素、酸素、または硫黄で置き換えられた、本明細書において規定するアルキル基を指す。いくつかの態様では、ヘテロアルキル基は、アルキル基について本明細書に記載される置換基1、2、3、または4個でさらに置換されていてもよい。ヘテロアルキル基の例は、本明細書において用いるようにアルキル-O-を指す「アルコキシ」;本明細書において用いるようにアルキル-CO-を指す「アルコイル」である。アルコキシ置換基またはアルコキシ含有置換基は、例えば、1つまたは複数のアルキル基で置換されていてもよい。
「ヘテロアリール」という用語は、N、O、およびSより選択される1、2、または3個の環ヘテロ原子を含有し残りの環原子がCである芳香環を少なくとも1個有する、5〜12個の原子の芳香族単環式または多環式基を指す。ヘテロアリール基の1または2個の環炭素原子はカルボニル基で置き換えられてもよい。ヘテロアリール基の例はピリジル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、およびベンゾチアゾリルである。
「複素環」または「ヘテロシクリル」という用語は、炭素環原子の1、2または3個がN、OまたはSなどのヘテロ原子によって置き換えられた単環式または多環式アルキル環を意味する。ヘテロシクリル基の例はオキセタニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、および1,3-ジオキサニルを非限定的に含む。ヘテロシクリル基は非置換であっても置換されていてもよく、結合は、適切な場合はそれらの炭素骨格またはそれらのヘテロ原子を介したものであってもよい。
「ヘテロシクリルヘテロアルキル」という用語は、ヘテロアルキル基(例えば、エーテルまたはアルコキシ基)を介して親分子基に結合した本明細書において規定する複素環基を指す。ヘテロシクリルヘテロアルキル基の例は-OCH2CH2(モルホリノ)基である。
上に記載のヘテロシクリルおよびヘテロアリール基は独立して1、2、3個、またはそれ以上の置換基で置換されていてもよい。置換基は、例えば、アルキル、アリール、アリールアルキルなどの炭素含有基(例えば、置換および非置換フェニル、置換および非置換ベンジル);ハロゲン原子、およびハロアルキルなどのハロゲン含有基(例えば、トリフルオロメチル);アルコールなどの酸素含有基(例えば、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アリール(ヒドロキシル)アルキル)、エーテル(例えば、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル)、アルデヒド(例えば、カルボキシアルデヒド)、ケトン(例えば、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アリールカルボニル、アリールアルキルカルボニル、アリールカルボニルアルキル)、酸(例えば、カルボキシ、カルボキシアルキル)、エステルなどの酸誘導体(例えば、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシアルキル)、アミド(例えば、アミノカルボニル、モノまたはジアルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、モノまたはジアルキルアミノカルボニルアルキル、アリールアミノカルボニル)、カルバメート(例えば、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、モノまたはジアルキルアミノカルボニルオキシ、アリールアミノカルボニルオキシ)および尿素(例えば、モノまたはジアルキルアミノカルボニルアミノまたはアリールアミノカルボニルアミノ);アミンなどの窒素含有基(例えば、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アミノアルキル、モノまたはジアルキルアミノアルキル)、アジド、ニトリル(例えば、シアノ、シアノアルキル)、ニトロ;チオール、チオエーテル、スルホキシドおよびスルホンなどの硫黄含有基(例えば、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、アリールチオアルキル、アリールスルフィニルアルキル、アリールスルホニルアルキル);ならびに1つまたは複数のヘテロ原子を含有する複素環基(例えば、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピロニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアナフチル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インドリル、オキシインドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、7-アザインドリル、ベンゾピラニル、クマリニル、イソクマリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、シンノリニル、キナゾリニル、ピリドピリジル、ベンゾオキサジニル、キノキサリニル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニル、フタラジニル、ベンゾチアゾリルおよびカルボリニル)を含んでもよい。
「ヒドロキシル」という用語は、本明細書において用いるように、-OH基を表す。いくつかの態様では、水酸基は本明細書において規定するO保護基で置換されていてもよい。
「N保護基」という用語は、本明細書において用いるように、合成法中に望ましくない反応からアミノ基を保護することを意図した基を表す。一般的に用いられるN保護基は参照により本明細書に組み入れられるGreene, "Protective Groups in Organic Synthesis," 3rd Edition (John Wiley & Sons, New York, 1999)に開示されている。「O保護基」という用語は、本明細書において用いるように、合成法中の望ましくない反応から酸素含有(例えば、フェノール、ヒドロキシル、またはカルボニル)基を保護することを意図した基を表す。一般的に用いられるO保護基は参照により本明細書に組み入れられるGreene, "Protective Groups in Organic Synthesis," 3rd Edition (John Wiley & Sons, New York, 1999)に開示されている。「パーフルオロアルキル」という用語は、本明細書において用いるように、アルキル基に結合した各水素基がフッ化物基によって置き換えられた本明細書において規定するアルキル基を表す。例えば、パーフルオロアルキル基は、トリフルオロメチルおよびペンタフルオロエチルが例示される。
「スルホニル」という用語は、本明細書において用いるように、-S(O)2-基を表す。
「置換」炭化水素は、置換基として1つまたは複数の炭化水素基、置換炭化水素基を有してもよく、または1つまたは複数のヘテロ原子を含んでもよい。置換炭化水素基の例はヘテロアリールなどの複素環を非限定的に含む。特に明記しない限り、1つまたは複数のヘテロ原子で置換された炭化水素は1〜20個のヘテロ原子を含むであろう。別の態様では、1つまたは複数のヘテロ原子で置換された炭化水素は1〜12個または1〜8個または1〜6個または1〜4個または1〜3個または1〜2個のヘテロ原子を含む。ヘテロ原子の例は酸素、窒素、硫黄、リン、ハロゲン(F、Cl、Br、Iなど)、ホウ素、シリコンなどを非限定的に含む。いくつかの態様では、ヘテロ原子は酸素、窒素、硫黄、リン、およびハロゲン(F、Cl、Br、Iなど)からなる群より選択されるであろう。いくつかの態様では、ヘテロ原子または基が炭素と置換してもよい。いくつかの態様では、ヘテロ原子または基が水素と置換してもよい。いくつかの態様では、置換炭化水素は分子の骨格または鎖に1つまたは複数のヘテロ原子を含んでもよい(例えば、「オキサ」のように2個の炭素原子の間に介挿される)。いくつかの態様では、置換炭化水素は分子の骨格または鎖から垂下した1つまたは複数のヘテロ原子を含んでもよい (例えば、「オキソ」のように鎖または骨格の炭素原子に共有結合して骨格または鎖の水素を置き換える、など)。
「置換基」という用語は、例えば、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルケニル、シクロアルケニル、アリール、またはヘテロアリール基上で「置換し」、その基の任意の原子にてその中の1つまたは複数の水素原子と置き換わる基を指す。1つの局面では、基上の置換基は、独立して、その置換基について示された許容可能な原子または原子団の任意の1つであるかまたは2つ以上の任意の組み合わせである。別の局面では、置換基自体が上記の置換基のいずれか1つで置換されていてもよい。さらに、本明細書において用いるように、「置換されていてもよい」という表現は非置換(例えば、Hで置換されている)または置換を意味する。所与の原子での置換は原子価によって制限されると理解される。一般的な置換基はハロ、C1〜12直鎖または分岐鎖アルキル、C2〜12アルケニル、C2〜12アルキニル、C3〜12シクロアルキル、C6〜12アリール、C3〜12ヘテロアリール、C3〜12ヘテロシクリル、C1〜12アルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、-COOR、-C(O)NRR'、-OR、-SR、-NRR'、およびオキソを含み、例えば、トリフルオロメトキシ、塩素、臭素、フッ素、メチル、メトキシ、ピリジル、フリル、トリアジル、ピペラジニル、ピラゾイル、イミダゾイルなどの部分によるモノまたはジまたはトリ置換であり、それぞれハロ、N、O、S、およびPなどの1つまたは複数のヘテロ原子を任意で含有する。RおよびR'は独立して水素、C1〜12アルキル、C1〜12ハロアルキル、C2〜12アルケニル、C2〜12アルキニル、C3〜12シクロアルキル、C4〜24シクロアルキルアルキル、C6〜12アリール、C7〜24アラルキル、C3〜12ヘテロシクリル、C3〜24ヘテロシクリルアルキル、C3〜12ヘテロアリール、またはC4〜24ヘテロアリールアルキルである。特に明記しない限り、本明細書において記載するすべての基は、原子価により許容される範囲で、1つまたは複数の一般的な置換基を任意で含有する。さらに、本明細書において用いるように、「置換されていてもよい」という表現は非置換(例えば、Hで置換されている)または置換を意味する。本明細書において用いるように、「置換」という用語は、水素原子が除去され、置換基(例えば、一般的な置換基)によって置き換えられることを意味する。化学技術における当業者には所与の原子での置換は原子価によって制限されると理解される。「置換されていてもよい」または「置換」という修飾語のないアルキルなどの置換基(基)接頭語の使用は特定の置換基が非置換であることを意味すると理解される。しかしながら、「置換されていてもよい」または「置換」という修飾語のない「ハロアルキル」の使用は、なお、少なくとも1つの水素原子がハロで置き換えられたアルキル基を意味すると理解される。
本明細書における化合物の説明は当業者には公知の化学結合の原理によって制限されることが理解されるであろう。したがって、基が多数の置換基のうちの1つまたは複数で置換される可能性がある場合、そのような置換は、原子価などに関する化学結合の原理に順じ、かつ本質的に不安定ではない化合物を与えるように選択される。
本明細書において提供される化合物は1つまたは複数の不斉炭素原子を有し得、光学的に純粋な鏡像異性体、ラセミ体などの鏡像異性体の混合物、光学的に純粋なジアステレオマー、ジアステレオマーの混合物、ジアステレオ異性ラセミ体またはジアステレオ異性ラセミ体の混合物の形態で存在し得る。光学活性形態は、例えば、ラセミ体の分割によって、不斉合成または不斉クロマトグラフィー(キラル吸着剤または溶離液によるクロマトグラフィー)によって取得し得る。すなわち、開示の化合物のいくつかはさまざまな立体異性体形態で存在する場合がある。立体異性体はそれらの空間配置のみが異なる化合物である。鏡像異性体は、最も一般的にはキラル中心をつとめる非対称に置換された炭素原子を含有するので、鏡像が重ね合わせられない立体異性体のペアである。「鏡像異性体」とは互いに鏡像であり重ね合わせることができない一対の分子のうちの一方を意味する。ジアステレオマーは、最も一般的には2つ以上の非対称に置換された炭素原子を含有するので鏡像としては関連性が無い、1つまたは複数のキラル炭素原子の周りの置換基の配置を表す立体異性体である。化合物の鏡像異性体は、例えば、キラルクロマトグラフィーおよびそれに基づく分離方法などの1つまたは複数の周知の技術および方法を用いてラセミ体から鏡像異性体を分離することによって調製し得る。本明細書において記載の化合物の鏡像異性体をラセミ混合物から分離するための適切な技術および/または方法は当業者によって容易に決定され得る。「ラセミ体」または「ラセミ混合物」は2つのエナンチオマーを含有する混合物を意味し、ここで、そのような混合物は光学活性を示さない、つまり偏光面を回転させない。「幾何異性体」とは(例えば、炭素-炭素二重結合に対する、シクロアルキル環に対する、架橋二環式系に対する)置換基原子の配向が異なる異性体を意味する。炭素-炭素二重結合のそれぞれの側にある原子(H以外)はE(置換基は炭素-炭素二重結合の両側にある)またはZ(置換基は同じ側に配向する)配置になる場合がある。「R」、「S」、「S*」、「R*」、「E」、「Z」、「シス」、および「トランス」はコア分子に対する配置を示す。開示の化合物のいくつかはアトロプ異性体の形態で存在する場合がある。アトロプ異性体は、配座異性体の単離を可能にさせるほどに回転に対する立体歪み障壁が高い、単結合の回りの回転が妨げられていることから生じる立体異性体である。本明細書において開示の化合物は、異性体特異的合成または異性体混合物からの分割によって個々の異性体として調製してもよい。従来の分割技術は、光学的に活性な酸を用いて異性体ペアの各異性体の遊離塩基の塩を形成すること(その後に遊離塩基の分別結晶化および再生がある)、光学的に活性なアミンを用いて異性体ペアの各異性体の酸形態の塩を形成すること(その後に遊離酸の分別結晶化および再生がある)、光学的に純粋な酸、アミンまたはアルコールを用いて異性体ペアの各異性体のエステルまたはアミドを形成すること(その後にキラル補助剤のクロマトグラフィー分離および除去がある)、または様々な周知のクロマトグラフィー法を用いて出発物質または最終生成物の異性体混合物を分割することを含む。開示の化合物の立体化学が構造によって名付けられるかまたは図示される場合、名付けられたかまたは図示された立体異性体は他の立体異性体に対して少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9重量%ある。単一の鏡像異性体が構造によって名付けられるかまたは図示される場合、名付けられたかまたは図示された鏡像異性体は少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9重量%光学的に純粋である。単一のジアステレオマーが構造によって名付けられるかまたは図示される場合、名付けられたかまたは図示されたジアステレオマーは少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9重量%純粋である。パーセント光学純度は鏡像異性体の重量とその光学異性体の重量との合計に対する鏡像異性体の重量の比である。重量基準のジアステレオマー純度はすべてのジアステレオマーの重量に対する1つのジアステレオマーの重量の比である。開示の化合物の立体化学が構造によって名付けられるかまたは図示されている場合、名付けられたかまたは図示された立体異性体は他の立体異性体に対してモル分率で少なくとも60%、70%、80%、90%、99%、または99.9%純粋である。単一の鏡像異性体が構造によって名付けられるかまたは図示される場合、名付けられたかまたは図示された鏡像異性体はモル分率で少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9%純粋である。単一のジアステレオマーが構造によって名付けられるかまたは図示される場合、名付けられたかまたは図示されたジアステレオマーはモル分率で少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9%純粋である。モル分率によるパーセント純度は鏡像異性体のモルとその光学異性体のモルとの合計に対する鏡像異性体のモルの比である。同様に、モル分率によるパーセント純度はジアステレオマーのモルとその異性体のモルとの合計に対するジアステレオマーのモルの比である。立体化学を示すことなく開示の化合物が構造によって名付けられるかまたは図示され、かつ化合物が少なくとも1個のキラル中心を有する場合、名称または構造は、対応する光学異性体から遊離した化合物の鏡像異性体のいずれも、化合物のラセミ混合物、または1つのエナンチオマーが対応する光学異性体と比べて濃縮された混合物を包含すると理解されたい。立体化学を示すことなく開示の化合物が構造によって名付けられるかまたは図示され、かつ2個以上のキラル中心を有する場合、名称または構造は、他のジアステレオマーを含まないジアステレオマー、他のジアステレオマーペアから遊離した多数のジアステレオマー、ジアステレオマーの混合物、ジアステレオマーペアの混合物、1つのジアステレオマーが他のジアステレオマーと比べて濃縮されたジアステレオマーの混合物、または1つまたは複数のジアステレオマーが他のジアステレオマーと比べて濃縮されたジアステレオマーの混合物を包含すると理解されたい。
開示はこれらの形態のすべて含む。
薬剤の「有効量」または「治療有効量」という用語は、本明細書において用いるように、臨床結果などの有益または所望の結果をもたらすのに十分な量であり、よって「有効量」とはそれが適用される文脈に応じて異なる。例えば、抗マラリア薬である薬剤を投与する文脈では、薬剤の有効量は、例えば、1つまたは複数の症状または状態の緩和または改善または防止または予防;疾患、障害、または状態の程度の低下;疾患、障害、または状態の安定した(すなわち悪化しない)状況;疾患、障害、または状態の拡大を防止すること(例えば、肝臓を超えたマラリア原虫感染の拡大を防止すること、全身性疾患を防止すること、マラリアの症候期を防止すること、マラリア原虫感染の確立を防止すること、および/または蚊への再伝播を防止することによって疾患のさらなる拡大を防止することなど);疾患、障害、または状態の進行を遅延するかまたは遅らせること;疾患、障害、または状態の改善または軽減;ならびに、薬剤を投与せずに得られる応答と比較して、検出可能であるかまたは検出不可能であるかに関わらず、寛解(部分的または完全)を達成するのに十分な量である。
「薬学的組成物」という用語は、本明細書において用いるように、薬学的に許容される賦形剤とともに製剤化された本明細書において記載の化合物を含有する組成物を表す。いくつかの態様では、薬学的組成物は、哺乳類における疾患の処置のための治療計画の一部として政府の規制機関の承認を得て製造または販売される。薬学的組成物は、例えば、単位投与形態での経口投与用に(例えば、錠剤、カプセル、カプレット、ジェルキャップ、またはシロップ);局所投与用に(例えば、クリーム、ゲル、ローション、または軟膏);静脈内投与用に(例えば、粒子状塞栓物を含まない滅菌溶液としておよび静脈内使用に好適な溶媒系において);あるいは本明細書において記載の任意の他の製剤(下を参照されたい)で製剤化し得る。
本明細書の組成物の調製のための有用な薬学的担体は固体、液体、または気体であり得る。よって、組成物は錠剤、丸剤、カプセル、坐剤、粉末、腸溶性コーティングまたは他の保護製剤(例えば、イオン交換樹脂への結合または脂質-タンパク質小胞へのパッケージング)、徐放性製剤、溶液、懸濁液、エリキシル剤、エアロゾルの形態をとり得る。担体は石油、動物、植物または合成起源のものを含む様々な油、例えば、ピーナッツ油、大豆油、鉱油、およびゴマ油より選択し得る。水、生理食塩水、水性デキストロース、およびグリコールは、特に(血液と等張の場合)注射液には、好ましい液体担体である。例えば、静脈内投与用の製剤は、固体活性成分を水に溶解して水溶液を生成し溶液を滅菌することによって調製される活性成分の滅菌水溶液を含む。好適な薬学的賦形剤はデンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、タルク、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカ、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレングリコール、水、およびエタノールを含む。組成物は防腐剤、安定剤、湿潤または乳化剤、浸透圧調整用の塩、および緩衝剤などの従来の薬学的添加物に供してもよい。好適な薬学的担体およびそれらの製剤化はE. W. MartinによるRemington's Pharmaceutical Sciencesに記載されている。そのような組成物は、どのような場合でも、レシピエントに投与するための適切な剤形を調製するように、好適な担体とともに有効量の活性化合物を含有するであろう。
本明細書において用いるように、「薬学的に許容される塩」という用語は、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応なくヒトおよび動物の組織と接触する使用に好適でありかつ妥当なベネフィット・リスク比で釣り合いがとれた、本明細書において記載のあらゆる化合物の塩を指す。薬学的に許容される塩は当技術分野において周知である。例えば、薬学的に許容される塩はBerge et al., J. Pharmaceutical Sciences 66:1-19, 1977およびPharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use, (Eds. P.H. Stahl and C.G. Wermuth), Wiley-VCH, 2008に記載されている。塩は、無機および有機の酸および塩基を含む薬学的に許容される非毒性の酸および塩基から調製してもよい。代表的な酸付加塩は酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジクロロ酢酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、 ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、ムチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩を含む。代表的な塩基性塩はナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムを含むアルカリまたはアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、ならびにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、カフェイン、およびエチルアミンを非限定的に含む非毒性のアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミンカチオンを含む。
本明細書において用いるように、「対象」という用語は、例えば、実験、診断、予防、および/または治療目的のために、開示に係る組成物が投与されることがあるあらゆる生物を指す。典型的な対象はあらゆる動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、およびヒトなどの哺乳類、トカゲ、ヤモリなど)を含む。対象は家畜(例えば、ウシ、子ウシ、ヒツジ、子ヒツジ、ウマ、子ウマ、ブタ、子ブタなど)、またはネズミ科の動物(例えば、ラット、マウスなど)であってもよい。対象は処置が求められるかもしくはその必要があるか、処置を要するか、処置を受けているか、将来処置を受けるものであってもよく、または特定の疾患もしくは状態について熟練した専門家によるケアを受けるヒトまたは動物であってもよい。
本明細書において用いられ、かつ当技術分野で十分に理解されるように、状態を「処置する」または状態(例えば、マラリアなどの本明細書において記載の状態)の「処置」とは臨床結果などの有益または所望の結果を得るためのアプローチである。有益または所望の結果は、1つまたは複数の症状または状態の緩和または改善;疾患、障害、または状態の程度の低下;疾患、障害、または状況の安定した(すなわち悪化しない)状況;疾患、障害、または状況の拡大を防止すること(例えば、肝臓を超えたマラリア原虫感染の拡大を防止することまたは蚊への再伝播を防止すること、全身性疾患を防止すること、マラリアの症候期を防止すること、および/またはマラリア原虫感染の確立を防止すること);疾患、障害、または状況の進行を遅延するかまたは遅らせること;疾患、障害、または状況の改善または軽減;ならびに検出可能であるかまたは検出不可能であるかに関わらず寛解(部分的または完全)を非限定的に含む。疾患、障害、または状態を「軽減する」とは、処置をしない場合の程度もしくは時間的経過と比較して、疾患、障害、または状態の程度および/または望ましくない臨床症状が軽減されること、および/または進行の時間的経過が遅延されるかもしくは延長されることを意味する。
「単位剤形」という用語は、任意の好適な1つまたは複数の薬学的賦形剤と関連して各単位が所望の治療効果をもたらすように計算された所定量の活性物質を含有する、ヒト対象および他の哺乳類のための単一用量として好適な物理的に個別の単位を指す。例示的で非限定的な単位剤形は錠剤(例えば、チュアブル錠)、カプレット、カプセル(例えば、ハードカプセルまたはソフトカプセル)、ロゼンジ、フィルム、ストリップ、ゲルキャップ、およびシロップを含む(下も参照されたい)。
開示の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明およびクレームに記載されている。
化合物
本開示はマラリアの処置に有用な新規な化合物および薬学的組成物を提供する。開示はこれらの化合物および組成物を用いる方法も提供する。
いくつかの態様では、化合物は表1に列挙した任意の化合物であってもよい。
Figure 2020514381
Figure 2020514381
Figure 2020514381
Figure 2020514381
Figure 2020514381
Figure 2020514381
Figure 2020514381
Figure 2020514381
Figure 2020514381
各立体異性体は合成例に記載のように単離され、下に記載のように任意の生物学的実験で用いられた。しかしながら、各ジアステレオマー(すなわち、異性体1または異性体2)は記載のように単離され混合物としては存在しなかったが、C3またはC4位での立体化学は決定できなかった。
化学名と化学式との間に矛盾がある場合は、示された化学名を有する化合物および示された化学構造を有する化合物の両方が本発明に包含されるとみなされることを理解されたい。
本発明の化合物は化合物自体ならびに、該当する場合は、それらの塩およびそれらのプロドラッグを含む。塩は、例えば、アニオンと、本明細書において記載の化合物上の正電荷を持つ置換基(例えば、アミノ)との間で形成し得る。好適なアニオンは塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、および酢酸塩を含む。同様に、塩はカチオンと、本明細書において記載の化合物上の負電荷を持つ置換基(例えば、カルボキシレート)との間でも形成し得る。好適なカチオンはナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、およびテトラメチルアンモニウムイオンなどのアンモニウムカチオンを含む。プロドラッグの例は、対象への投与時に活性化合物を提供することが可能な、カルボン酸基のC1〜6アルキルエステルを含む。
本開示の化合物の薬学的に許容される塩は薬学的に許容される無機および有機の酸および塩基に由来するものを含む。本明細書において用いられるように、「薬学的に許容される塩」という用語は本明細書において開示される化合物に対する薬学的に許容される酸または塩基の添加によって形成される塩を指す。本明細書において用いられるように、「薬学的に許容される」という表現は、毒物学的観点から薬学的用途における使用に許容可能であり活性成分と有害な相互作用をしない物質を指す。
好適な酸塩の例は酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩およびウンデカン酸塩を含む。シュウ酸などの他の酸は、それら自体は薬学的に許容されないが、本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容される酸付加塩を得る際の中間体として有用な塩の調製において採用してもよい。適切な塩基に由来する塩はアルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウムおよびN-(アルキル)4 +塩を含む。本発明は本明細書において開示する化合物のあらゆる塩基性窒素含有基の四級化も想定している。水または油に可溶性または分散性の生成物がそのような四級化によって得られる場合がある。本明細書における式のいずれかの化合物の塩形態はカルボキシル基のアミノ酸塩であり得る(例えば、L-アルギニン、-リジン、-ヒスチジン塩)。
好適な塩のリストはRemington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985, p. 1418;Journal of Pharmaceutical Science, 66, 2 (1977);および"Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use A Handbook; Wermuth, C. G. and Stahl, P. H. (eds.) Verlag Helvetica Chimica Acta, Zurich, 2002 [ISBN 3-906390-26-8]に見出され、それらのそれぞれはそれら全体が参照により本明細書に組み入れられる。
化合物の中性形態は、従来の様式で塩を塩基または酸と接触させ、親化合物を単離することによって再生してもよい。化合物の親形態は、極性溶媒への溶解性などの特定の物理的特性において様々な塩形態とは異なるが、それ以外は、塩は本発明の目的には化合物の親形態と等価である。
塩形態に加えて、本発明はプロドラッグ形態である化合物を提供する。本明細書において記載の化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で化学変化を受けて本発明の化合物を提供する化合物である。加えて、プロドラッグはエクスビボ環境における化学的または生化学的な方法によって本発明の化合物へ変換され得る。例えば、プロドラッグは、好適な酵素的または化学的試薬とともに経皮パッチリザーバに入れられると、本発明の化合物にゆっくりと変換され得る。プロドラッグは、いくつかの状況では親薬物よりも投与が容易なことがあるので有用であることが多い。それらは、例えば、親薬物よりも経口投与による生物学的利用能が高いことがある。プロドラッグはまた親薬物よりも薬理学的組成物への溶解度が向上していることがある。プロドラッグの加水分解的開裂または酸化的活性化に依るものなど多種多様なプロドラッグ誘導体が当技術分野で公知である。プロドラッグの例は、非限定的には、エステル(「プロドラッグ」)として投与されるが活性体であるカルボン酸まで代謝的に加水分解される本発明の化合物であろう。追加の例は本発明の化合物のペプチジル誘導体を含む。
本発明は化合物の様々な水和物および溶媒和物形態も含む。
本発明の化合物はまた、そのような化合物を構成する1つまたは複数の原子では天然に存在しない割合の原子同位体を含有してもよい。例えば、化合物はトリチウム(3H)、ヨウ素125(125I)または炭素14(14C)などの放射性同位体で放射性標識されていてもよい。本発明の化合物のすべての同位体バリエーションは放射性であるかどうかにかかわらず本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
方法
本明細書において記載の化合物は本明細書において提供される方法で有用であり、任意の特定の理論に拘束されるものではないが、マラリアを引き起こす寄生原生動物(例えば、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、および/またはサルマラリア原虫)および/またはクリプトスポリジウム症を引き起こす寄生原生動物(例えば、C.パルブム、C.ホミニス、C.カニス、C.フェリス、C.メレアグリジス、およびC.ムリス)の成長を阻害するかまたはそれを殺す能力を通じて望ましい効果を発揮すると考えられる。いくつかの態様では、処置は肝臓からのマラリア原虫および/またはクリプトスポリジウム原虫感染の拡大を防止すること、全身性疾患を防止すること、マラリアの症候期を防止すること、感染の確立を防止すること、および/またはさらなる伝播(例えば、蚊への)を防止することなどの原因予防を含む。いくつかの態様では、マラリアの処置は治癒を達成することを意図した処置(例えば、三日熱マラリア原虫または四日熱マラリア原虫の)、例えば、根治処置(すなわち、肝臓からヒプノゾイトを消滅させること)を指す。様々な例では、方法は肝臓からの、マラリアを引き起こす寄生虫の感染の広がりを防止する工程を含む。いくつかの態様では、クリプトスポリジウム症の処置は対象の感染部位(例えば、肝臓、腸、気道など)を超えたクリプトスポリジウムの拡大の防止などの原因予防を含む。
化合物は、クロロキン、キニーネ、プリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アルテムエーテル、ルメファントリン、アルテスネイト、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン、およびこれらの任意の組み合わせに耐性であるマラリアなどの薬剤耐性マラリアの処置に有用なことがある。
薬学的組成物
1.製剤
本明細書において記載の方法における使用向けに化合物を薬学的または獣医学的組成物として製剤化し得る。選択される製剤は処置される対象、投与の様式、および所望の処置の種類(例えば、防止、予防、または治療)に応じて異なり得る。製剤化技術の概要はRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st Edition, Lippincott Williams & Wilkins, (2005);およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technology, eds. J. Swarbrick and J. C. Boylan, 1988-1999, Marcel Dekker, New Yorkに見出され、これらのぞれそれは参照により本明細書に組み入れられる。例示的な投与経路および製剤を下に記載する。
開示の方法の実施においては、化合物(またはその薬学的に許容される塩)または組成物は当技術分野で公知のあらゆる通常かつ許容される経路および方法によって投与し得る。よって、化合物または組成物は、例えば、腸または胃腸経路によって(例えば、経口または直腸)、局所的(例えば、皮膚またはアクセス可能な粘膜(例えば、口腔内(例えば、舌下または頬)、鼻腔内、直腸内、または尿生殖器表面)に対するもの)、非経口的(例えば、筋肉内、静脈内、皮下、関節内、小胞内、くも膜下腔内、硬膜外、眼、または耳への塗布または注射によって)、経皮的、または吸入によって(例えば、エアロゾルによって)投与し得る。
組成物は当業者によって適切であると判断される固体、液体、または気体の形態であり得る。よって、一般的な例として、薬学的組成物は錠剤、カプセル、シロップ、丸剤、腸溶コーティングまたは他の保護された製剤、徐放製剤、エリキシル剤、粉末、顆粒、懸濁液、エマルジョン、溶液、ゲル(例えば、ヒドロゲル)、ペースト、軟膏、クリーム、絆創膏、経皮パッチ、水薬、坐剤、浣腸剤、注射剤、インプラント、スプレー、またはエアロゾルの形態であってもよい。
組成物は、概して、当技術分野において周知のように、有効量の本明細書において記載の化合物と1つまたは複数の薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む。よって、組成物は1つまたは複数の希釈剤、緩衝液、防腐剤、塩、炭水化物、アミノ酸、担体タンパク質、脂肪酸、脂質などを含み得る。本明細書において記載の化合物は合計が、例えば、組成物の総重量の1〜95重量%の量で存在してもよい。
注射向けには、製剤は、液体の溶液もしくは懸濁液として、または注射前に液体中の溶液もしくは懸濁液になるのに適した固体形態として、またはエマルジョンとして従来の形態で調製し得る。これらの製剤のための好適な賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、およびグリセロールを含む。そのような組成物は湿潤剤または乳化剤などの非毒性助剤および酢酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタンなどのpH緩衝剤なども含有し得る。
経口用途向けの製剤は、1つまたは複数の非毒性の薬学的に許容される賦形剤との混合物中で化合物を含有する錠剤を含む。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤または充填剤(例えば、スクロース、ソルビトール、糖、マンニトール、微結晶性セルロース、ジャガイモデンプンを含むデンプン、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム);造粒剤および崩壊剤 (例えば、微結晶性セルロースを含むセルロース誘導体、ジャガイモデンプンを含むデンプン、クロスカルメロースナトリウム、アルギネート、またはアルギン酸);結合剤(例えば、スクロース、グルコース、ソルビトール、アカシア、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、デンプン、アルファ化澱粉、微結晶性セルロース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリエチレングリコール);ならびに潤滑剤、滑剤、および粘着防止剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、硬化植物油、またはタルク)であってもよい。他の薬学的に許容される賦形剤は着色剤、香味剤、可塑剤、保湿剤、および緩衝剤であり得る。
経口用途向けの製剤もチュアブル錠として、または活性成分が不活性固体希釈剤(例えば、ジャガイモデンプン、ラクトース、微結晶性セルロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリン)と混合されたハードゼラチンカプセルとして、または活性成分が水または油性媒体、例えば、ピーナッツ油、流動パラフィン、もしくはオリーブ油と混合されたソフトゼラチンカプセルとして提供されていてもよい。粉末、顆粒、およびペレットが、例えば、ミキサー、流動床装置または噴霧乾燥器具を用いて従来の様式で、錠剤およびカプセルについて上に記載の成分を用いて調製されていてもよい。
溶解または拡散制御放出は、化合物の錠剤、カプセル、ペレット、もしくは顆粒製剤の適切なコーティングによって、または化合物を適切なマトリクスに組み込むことによって達成し得る。制御放出コーティングは上に記載の1つまたは複数のコーティング物質および/または、例えば、シェラック、蜜蝋、グリコワックス、ヒマシワックス、カルナバワックス、ステアリルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセロール、エチルセルロース、アクリル樹脂、dl-ポリ乳酸、酢酸酪酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリレート、メチルメタクリレート、2-ヒドロキシメタクリレート、メタクリレートヒドロゲル、1,3ブチレングリコール、エチレングリコールメタクリレート、および/またはポリエチレングリコールを含んでもよい。制御放出マトリクス製剤において、マトリクス材料はまた、例えば、水和メチルセルロース、カルナバワックスおよびステアリルアルコール、カルボポール934、シリコン、トリステアリン酸グリセリル、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、および/またはハロゲン化フルオロカーボンを含んでもよい。
経口投与向けに化合物および組成物が組み込まれ得る液体形態は水溶液、好適に風味付けしたシロップ、水性または油性懸濁液、および綿実油、ゴマ油、ココナッツ油、またはピーナッツ油などの食用油で風味付けしたエマルジョンや、エリキシル剤および同様の薬学的ベヒクルを含む。
薬学的組成物はまたヒト以外の対象での使用を意図した獣医学的組成物として製剤化されていてもよい。本発明に係る獣医学的組成物は要求される投与様式、例えば、鼻腔、経口、皮内、皮膚または非経口に適する任意の適切な形態であり得る。好ましい態様では、組成物は経口投与を意図した形態であり、例えば、家畜が食する際に餌に混合されるかまたは食後に直接口に入れられる。発明の獣医学的組成物は鼻腔、経口または注射可能な液体懸濁液または溶液の形態、あるいは固体または半固体形態、粉末、ペレット、カプセル、顆粒、糖衣錠、ゲル、スプレー、カシェ剤、丸剤、錠剤、ペースト、インプラントまたはゲルである。特定の態様では、組成物は経口固体形態、好ましくは錠剤の形態である。いくつかの態様では、獣医学的組成物は、特定の動物種(例えば、ウシ、子ヒツジ、ヤギ、ウマなど)のための有効量の化合物を有してもよい。
好ましい態様では、発明の組成物は経口投与向けにペレットまたは錠剤で製剤化される。この種類の製剤によれば、それらは賦形剤としてラクトース一水和物、微結晶性セルロース、クロスポビドン/ポビドン、芳香剤、圧縮可能な糖およびステアリン酸マグネシウムを含む。組成物がペレットまたは錠剤の形態である場合、それらは、例えば、1mg、2mg、または4mgのトラセミドペレットまたは錠剤である。そのようなペレットまたは錠剤は分割可能であるため、1日1回または2回の摂取で発明に係る薬量に適合するように切断し得る。さらに好ましい態様では、発明の組成物は非経口投与向けの注射可能な溶液または懸濁液に製剤化される。注射可能な組成物は、従来の方法に従って、治療に有効な量のトラセミドをpH調整剤、緩衝剤、懸濁剤、可溶化剤、安定剤、等張化剤および/または防腐剤と混合することによって、ならびに混合物を静脈内、皮下、筋肉内注射または灌流に変換することによって製造される。場合によっては、注射可能な組成物は従来の方法に従って凍結乾燥されていてもよい。懸濁剤の例はメチルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびポリエトキシ化ソルビタンモノラウレートを含む。可溶化剤の例はポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリソルベート80、ニコチンアミド、ポリエトキシ化ソルビタンモノラウレート、マクロゴールおよびひまし油脂肪酸のエチルエステルを含む。さらに、安定剤は亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムおよびエーテルを含む一方で、防腐剤はp-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾールおよびクロロクレゾールを含む。等張化剤の例はマンニトールである。注射可能な懸濁液または溶液を調製する場合、それらが血液と等張であることを確認することが望ましい。
2.キット
化合物および組成物は任意で1つまたは複数の他の薬剤と共にキットに包装し得る(下を参照されたい)。キットの非限定例は、例えば、2つ以上の丸剤、丸剤と粉末、バイアル内の坐剤と液体、または2つの局所クリームを含有するものを含む。キットは、粉末形態を再構成するためのバイアル、注射用シリンジ、カスタマイズされたIV送達システム、または吸入器などの、対象への単位用量の投与に役立つ任意の要素を含み得る。加えて、単位用量キットは組成物の調製および投与のための指示書を含み得る。キットは対象1人のための単回使用単位用量、特定の対象のための複数回使用(一定用量であるか、または治療の進行に応じて個々の化合物の効力が異なる場合がある)として製造され得るか、またはキットは複数の対象への投与に好適な複数の用量を含み得る(「バルク包装」)。キットの構成要素はカートン、ブリスターパック、ボトル、およびチューブに集め得る。
3.用量
化合物の用量は投与の様式、対象の年齢および体重、ならびに処置される対象の状態などの多くの要因に応じて異なり、最終的には担当する医師または獣医によって決定されるであろう。担当する医師または獣医によって決定されるこのような化合物の量は本明細書においておよびクレームにおいて「治療有効量」と呼ばれる。例えば、本明細書において開示する化合物の用量は典型的には1日あたり約1〜約1000mgの範囲である。好ましくは、治療有効量は1日あたり約1mg〜約500mgの量である。
各薬物の投与は、本明細書において記載のように、独立して1日〜1年間にわたり1日1〜4回であり得、対象の生涯にわたるものであってもよい。習慣的な長期の投与が指示される場合がある。
4.併用療法
化合物および薬学的組成物は併用療法において製剤化され採用され得る、すなわち、化合物および薬学的組成物は1つまたは複数の他の所望の治療剤または医療法と同時に、その前に、またはその後に製剤化されるかまたは投与され得る。併用レジメンにおいて採用する治療(治療剤または方法)の特定の組み合わせでは、所望の治療剤および/または方法の適合性ならびに達成すべき所望の治療効果が考慮されるであろう。採用される治療は同じ障害に対して所望の効果を達成する場合があること、または異なる効果(例えば、任意の有害作用の制御)を達成する場合があることも理解されるであろう。
本明細書において記載の化合物と組み合わせる他の薬物の例はマラリアの処置のための医薬品(例えば、クロロキン、キニーネ、ピリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アルテムエーテル、ルメファントリン、アルテスネイト、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン、マラリアの処置に承認された任意の他の治療薬、およびそれらの組み合わせ)および/またはクリプトスポリジウム症の処置のための医薬品(例えば、ニタゾキサニド)を含む。本明細書において記載の化合物と組み合わせる薬物の他の例は、異なってはいるものの付随するかまたは関連する症状または適応症の処置のための医薬品を含む。併用方法は、当業者によって適切であると判断されるように、一緒にまたは別々に製剤化される2つ(またはそれ以上)の薬剤の使用を伴い得る。一例では、薬剤の同時またはほぼ同時の投与のために2つ以上の薬物が一緒に製剤化される。
次の実施例は代表的な数の化合物の合成およびマラリアの処置におけるこれらの化合物の使用を説明している。したがって、実施例は開示を限定するのではなく説明することを意図している。具体的に例示されていない追加の化合物が本明細書において記載の方法と組み合わせて従来の方法を用いて合成される場合がある。
化合物の合成
材料および方法
反応はすべてN2またはアルゴン雰囲気下で行った。すべての試薬および溶媒を業者から購入し受領したまま用いるか、または脚注の参考文献に従って合成した。NMRスペクトルはBruker300(300MHz 1H、75MHz 13C)およびBruker400(400MHz 1H、100MHz 13C)分光計に記録した。プロトンの化学シフトはNMR溶媒を基準としたppm(6)で報告される。データは次のように報告する:化学シフト、多重度(br=ブロード、s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、p=五重線、m=多重線、結合定数(Hz);積分)。特に明記しない限り、NMRデータは25℃で収集した。Teledyne Isco Combiflash Rfで40〜60pirnシリカゲル(60Åメッシュ)を用いてフラッシュクロマトグラフィーを実施した。純度分析のために、すべての実施例で210nmのUV吸光度によって純度を測定し、ポジティブエレクトロスプレーイオン化によりSQ質量分析計で同定した。次の方法を用いた:タンデム液体クロマトグラフィー/質量分析(LCMS)はWaters 2795分離モジュールおよび3100質量検出器で実施した。移動相Aは0.01%ギ酸水溶液で構成された一方、移動相Bは0.01%ギ酸アセトニトリル溶液で構成された。1.75mL/minで2.5、5、または7.5分にわたって5%から95%まで移動相Bの勾配をかけた。Agilent Poroshell 120 EC-C18、2.7mM、3.0×30mmカラムを用い、カラム温度を40℃に維持した。2.1mLの試料溶液を注入した。分析TLCはEM Reagent 0.25mmシリカゲル60-Fプレート上で実施した。可視化はUV光および過マンガン酸カリウム(KMnO4)水溶液染色に続いて加熱をして達成した。Agilent 6230飛行時間型質量分析計で(M+H)+として正確な質量測定値を得た。化合物の純度および同定もUPLC-MSによって決定した。純度は210nmでのUV吸光度で測定した。ポジティブおよびネガティブエレクトロスプレーイオン化によってSQ質量分析計で同定した。移動相Aは0.1%水酸化アンモニウムまたは0.05%トリフルオロ酢酸水溶液で構成した一方、移動相Bは0.1%水酸化アンモニウムまたは0.06%トリフルオロ酢酸アセトニトリル溶液で構成した。0.9mL/minで2.65分かけて5%から95%まで移動相Bの勾配をかけた。Acquity BEH C18、1.7um、2.1×50mmカラムを用い、カラム温度を65℃に維持した。化合物を1mg/mLの名目濃度でDMSOに溶解し、この溶液を1.0μL注入した。キラル分離はSFC-MSによって実施した。Berger G600超臨界流体クロマトグラフをポジティブAPCIモードで動作するWaters ZQシングル四重極質量分析計と組み合わせた。20%イソプロパノールで変性した液化CO2を用いて、40℃に維持した4.6×100mm Chiralpak AD-Hカラムで4.0mL/minにて5.0分間アイソクラチック分離を実施した。化合物は1mg/mLの名目濃度でメタノールに溶解し、この溶液を10μL注入した。下の合成例は特に限定するものではなく、本発明の化合物を合成するための他の方法が当業者には周知である。
略称
下の合成例全体を通じて様々な略称が採用されており、当業者には周知である。表2は実施例および対応する参考文献全体を通じて用いられる略語の様々な例を説明している。
Figure 2020514381
実施例1:(3S,4R,8R,9S,10S)-N-(4-シクロプロポキシフェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E1」)
Figure 2020514381
中間体1:((8R,9R,10S,Z)-9-(4-ブロモフェニル)-6-((2-ニトロフェニル)スルホニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-10-イル)メタノール
DCM(27.00mL)中の(8R,9R,10S,Z)-10-((ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)メチル)-9-(4-ブロモフェニル)-6-((2-ニトロフェニル)スルホニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン(2.00g、2.66mmol)(Journal of Organic Chemistry (2012), 77(17), 7187-7211; WO 2015070204)の溶液にTFA(3.03g、26.60mmol、1.97mL)を加えた。混合物を15℃で20時間撹拌した。NaHCO3溶液(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いでDCM180mL(3×60mL)で抽出した。合わせた有機層を[NaSO4]で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:DCM=1:1からDCM:MeOH=10:1)で精製して、中間体1(1.47g、粗製)を黒色の固形物として得た。反応生成物の存在はNMRおよびLCMSによって確認した。
中間体2:2-(((8R,9S,10S,Z)-9-(4-ブロモフェニル)-6-((2-ニトロフェニル)スルホニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-10-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
脱気してN2でパージしたTHF(5mL)中のトリフェニルホスフィン(1.52g、5.78mmol)の混合物にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.17g、5.78mmol、1.12mL)を加えた。N2雰囲気下0℃で撹拌したこの混合物に、脱気してN2でパージしたTHF(5mL)中の中間体1(1.47g、2.89mmol、1.00eq)とイソインドリン-1,3-ジオン(637.81mg、4.34mmol、1.50eq)の混合物を加えた。混合物を16℃で18時間N2雰囲気下で撹拌した。H2O(20mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いでDCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を[Na2SO4]で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル= 5:1〜2:1)で精製し、NMRおよびLCMSによって確認されるように中間体2(1.26g、1.98mmol、収率68.39%)を褐色の固形物として得た。
中間体3:2-(((8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-6-((2-ニトロフェニル)スルホニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-10-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
アセトン/水(15.00mL)中の中間体2(1.26g、1.98mmol)の溶液にN-メチルモルホリンN-オキシド(463.09mg、3.95mmol、417.20μL)次いでOsO4(5.02mg、19.76μmol、1.03μL)を加えた。混合物を15℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を[Na2SO4]で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 3/1〜0:1)で精製し、LCMSおよびNMRによって確認されるように中間体3(1.11g、1.65mmol、収率83.48%)を白色の固形物として得た。
中間体4aおよび4b:2-(((3aR,6aR,7S,8R,10aS)-7-(4-ブロモフェニル)-2,2-ジメチル-5-((2-ニトロフェニル)スルホニル)オクタヒドロ-3aH-アゼト[1,2-α][1,3]ジオキソロ[4,5-f][1,4]ジアゾシン-8-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(中間体4a)および2-(((3aS,6aS,7S,8R,10aS)-7-(4-ブロモフェニル)-2,2-ジメチル-5-((2-ニトロフェニル)スルホニル)オクタヒドロ-3aH-アゼト[1,2-α][1,3]ジオキソロ[4,5-f][1,4]ジアゾシン-8-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(中間体4b)
DCM(10.00mL)中の中間体3(880.00mg、1.31mmol)と2,2-ジメトキシプロパン(272.97mg、2.62mmol、321.14μL)との溶液にTsOH(225.66mg、1.31mmol)を加えた。混合物を15℃で撹拌した。20時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1:1)で精製して、NMRおよびLCMSによって確認されるように、シスジオール、中間体4a(極性がより低い、53.00mg、74.48μmol、収率5.68%)を白色の固形物としておよび中間体4b(極性がより高い、260.00mg、365.38μmol、収率27.88%)を白色の固体としてそれぞれ得た。
中間体5:((3aR,6aR,7S,8S,10aS)-7-(4-ブロモフェニル)-2,2-ジメチル-5-((2-ニトロフェニル)スルホニル)オクタヒドロ-3aH-アゼト[1,2-α][1,3]ジオキソロ[4,5-f][1,4]ジアゾシン-8-イル)メタンアミン
エタノール(5.00 mL)中の中間体4b(360.00mg、505.92μmol)の溶液にヒドラジン水和物(37.99mg、758.88μmol、36.88μL)を加えた。70℃で1.5時間撹拌した後、反応混合物をセライトでろ過し、減圧下で濃縮して、NMRおよびLCMSによって確認されるように、中間体5(239.00mg、411.02μmol、収率81.24%)を黄色の固形物として得た。
中間体6:1-((3aR,6aR,7S,8S,10aS)-7-(4-ブロモフェニル)-2,2-ジメチル-5-((2-ニトロフェニル)スルホニル)オクタヒドロ-3aH-アゼト[1,2-α][1,3]ジオキソロ[4,5-f][1,4]ジアゾシン-8-イル)-N,N-ジメチルメタンアミン
DCM(500μL)中の中間体5(239.00mg、411.02μmol)とホルムアルデヒド(200.47mg、2.47mmol、183.92μL)との溶液にMgSO4(494.74mg、4.11mmol)および酢酸(49.36mg、822.04μmol、47.01μL)を加えた。20分後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(60.32mg、1.23mmol)を加え、混合物を15℃で23時間撹拌した。反応混合物をセライトでろ過し減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)で精製して、LCMSによって確認されるように、中間体6(210.00mg、344.53μmol、収率83.82%)を黄色の油状物として得た。
中間体7:1-((3aR,6aR,7R,8S,10aS)-7-(4-ブロモフェニル)-2,2-ジメチルオクタヒドロ-3aH-アゼト[1,2-α][1,3]ジオキソロ[4,5-f][1,4]ジアゾシン-8-イル)-N,N-ジメチルメタンアミン
CH3CN(2.00mL)中の中間体6(210.00mg、344.53μmol)の溶液にベンゼンチオール(17.08mg、155.04μmol、15.82μL)を加え、次いでCs2CO3(224.51mg、689.06μmol)を加えた。混合物を40℃で1.5時間N2雰囲気下で撹拌した。H2O(5mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、DCM15mL(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を[Na2SO4]で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)で精製して、NMRおよびLCMSによって確認されるように、中間体7(72.00mg、169.66μmol、収率49.24%)を黄色の油状物として得た。
中間体8:(3aR,6aR,7S,8S,10aS)-7-(4-ブロモフェニル)-N-(4-シクロプロポキシフェニル)-8-((ジメチルアミノ)メチル)-2,2-ジメチルヘキサヒドロ-3aH-アゼト[1,2-α][1,3]ジオキソロ[4,5-f][1,4]ジアゾシン-5(4H)-カルボキサミド
DCM(2.00mL)中の中間体7(48.00mg、113.11μmol)の溶液にN2雰囲気下でTEA(5.72mg、56.55μmol、7.84μL)および1-(シクロプロポキシ)-4-イソシアナト-ベンゼン(23.78mg、135.73μmol)を加えた。15℃で22時間撹拌した後、H2O(5mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いでDCM15mL(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)で精製して、LCMSによって確認されるように、中間体8(29.40mg、49.04μmol、収率43.35%)を淡色の油状物として得た。
中間体9:(3aR,6aR,7S,8S,10aS)-N-(4-シクロプロポキシフェニル)-8-((ジメチルアミノ)メチル)-2,2-ジメチル-7-(4-(フェニルエチニル)フェニル)ヘキサヒドロ-3aH-アゼト[1,2-α][1,3]ジオキソロ[4,5-f][1,4]ジアゾシン-5(4H)-カルボキサミド
N2雰囲気下のCH3CN(1.00mL)中の中間体8(29.00mg、48.37μmol)の溶液に、TEA(97.89mg、967.38μmol、134.09μL)およびエチニルベンゼン(24.70mg、241.84μmol、26.56μL)およびXPhos Pd G3(6.14mg、7.26μmol)を加えた。70℃で1時間撹拌した後、H2O(4mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いでDCM15mL(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、LCMSによって確認されるように、中間体9(30.00mg)を淡色の油状物として得た。
E1の合成:(3S,4R,8R,9S,10S)-N-(4-シクロプロポキシフェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
CH3CN(500.00μL)中の中間体9(20.00mg、32.22μmol)の溶液に1M HCl(500.00μL)を加えた。15℃で18時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、化合物E1(8.20mg、14.12μmol、収率43.83%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例2:(3S,4R,8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E2」)
Figure 2020514381
中間体10:2-(((3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-6-((2-ニトロフェニル)スルホニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-10-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
CH3CN(2.00mL)および1M HCl(2.00mL)中の中間体4a(170.00mg、238.90μmol)の溶液を20℃で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)で精製して、NMRによって確認されるように、中間体10(140.00mg、208.49μmol、収率87.27%)を白色の固形物として得た。
中間体11:2-(((3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジメトキシ-6-((2-ニトロフェニル)スルホニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-10-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン
DCM(4.00mL)中の中間体10(125.00mg、186.15μmol)の溶液にN2雰囲気下0℃でテトラフルオロホウ酸トリメチルオキソニウム(137.67mg、930.75μmol)およびN1,N1,N8,N8-テトラメチルナフタレン-1,8-ジアミン(239.36mg、1.12mmol)を加えた。RT(15℃)で18時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、酢酸エチル)で精製して、NMRによって確認されるように、中間体11(100.00mg、142.94μmol、収率76.79%)を白色の固形物として得た。
中間体12:((3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジメトキシ-6-((2-ニトロフェニル)スルホニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-10-イル)メタンアミン
エタノール(3.00mL)中の中間体11(100.00mg、142.94μmol)の溶液にN2H4.H2O(10.73mg、214.42μmol、10.42μL)を加えた。70℃で1時間撹拌した後、反応混合物をセライトでろ過し、減圧下で濃縮して、NMRによって確認されるように粗中間体12(87.00mg)を黄色の固形物として得た。
中間体13:1-((3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジメトキシ-6-((2-ニトロフェニル)スルホニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-10-イル)-N,N-ジメチルメタンアミン
DCM(2.00mL)中の中間体12(87.00mg、152.77μmol)の溶液にHCHO(27.53mg、916.64μmol、25.25μL)、MgSO4(183.89mg、1.53mmol)、NaBH(OAc)3(97.14mg、458.32μmol)およびAcOH(18.35mg、305.55μmol、17.47μL)を加えた。15℃で3時間撹拌した後、反応混合物をセライトでろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)で精製して中間体13(46.00mg、76.98μmol、収率50.39%)を黄色の油状物として得た。
中間体14:((3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジメトキシ-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-10-イル)メタンアミン
CH3CN(2.00mL)中の中間体13(46.00mg、76.98μmol)の溶液にベンゼンチオール(12.72mg、115.48μmol、11.78μL)およびCs2CO3(50.17mg、153.97μmol)を加えた。N2雰囲気下40℃で1.5時間撹拌した後、H2O(2mL)の添加によって反応混合物をクエンチしDCM15mL(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を[Na2SO4]で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)で精製して、LCMSで確認されるように、中間体14(17.00mg、41.23μmol、収率53.55%)を白色の油状物として得た。
中間体15:(3S,4R,8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(2.00mL)中の中間体14(17.00mg、41.23μmol)の溶液にTEA(2.09mg、20.61μmol、2.86μL)および1-イソシアナト-4-メトキシ-ベンゼン(6.15 mg、41.23μmol、5.30μL)を加えた。N2雰囲気下15℃で2.5時間混合物を撹拌した後、H2O(5mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いでDCM15mL(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(DCM:MeOH=10:1)で精製して、LCMSによって確認されるように、中間体15(33.00mg、粗製)を透明の油状物として得た。
E2の合成:(3S,4R,8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジメトキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
アセトニトリル(2.00mL)中の中間体15(33.00mg、58.77μmol)の溶液にN2雰囲気下でTEA(118.94mg、1.18mmol、162.93μL)およびXPhos Pd G3(7.46mg、8.82μmol)を加えた。70℃で1時間撹拌した後、H2O(2mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いでDCM15mL(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を[Na2SO4]で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)に続いて分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、4.4mg、7.55μmol、収率12.85%を白色の固形物として得た。構造はLCMSおよびNMRによって確認した。
Figure 2020514381
実施例3:(4S,8R,9R,10S)-4-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E3」)
Figure 2020514381
中間体16:N-[(1S)-3-[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2-ニトロフェニル)スルホニルアミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]-1-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
DCM(40.00mL)中のN-(((2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-((トリチルオキシ)メチル)アゼチジン-2-イル)メチル)-2-ニトロベンゼンスルホンアミド(WO2015070204)(1.20g、1.72mmol)と(1-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-4-オキソブタン-2-イル)カルバミン酸(S)-tert-ブチル(US20150266867)(911.52mg、2.06mmol)との溶液にMgSO4(2.07g、17.20mmol)およびNaBH(OAc)3(729.07mg、3.44mmol)を加えた。15℃で2時間撹拌した後、飽和NaHCO3水溶液(15mL)の添加によって反応混合物をクエンチしDCM(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20:1〜3:1)で精製して中間体16(2.00g)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体17:((S)-4-((2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-((2-ニトロフェニルスルホンアミド)メチル)-4-((トリチルオキシ)メチル)アゼチジン-1-イル)-1-ヒドロキシブタン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル
THF(6mL)中の中間体16(500.00mg、444.74μmol)の溶液にTBAF(174.42mg、667.11μmol)を15℃で加えた。15℃で1時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM:MeOH=100:1〜20:1)によって精製して、中間体17(300.00mg、338.65μmol、収率76.15%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体18:N-[[(2R,3R,4S)-1-[(3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-ブチル]-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
DCM(16.00mL)中の中間体17(800.00mg、903.08μmol)の溶液にTMSOTf(602.15mg、2.71mmol、489.55μL)および2,6-ルチジン(387.06mg、3.61mmol、420.72μL、4eq)を加えた。15℃で16時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM:MeOH=1:0〜20:1)によって精製して、中間体18(700mg、粗製)を白色の固形物(TEA含有)として得た。
Figure 2020514381
中間体19:N-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-1-[(3S)-3-(ジメチルアミノ)-4-ヒドロキシ-ブチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
DCM(15.00mL)中の中間体18(700.00mg、890.88μmol)の溶液にHCHO(86.77mg、1.07mmol、79.61μL、純度37%)、MgSO4(1.07g、8.91mmol)、次いでNaBH(OAc)3(377.63mg、1.78mmol)を少量づつ加えた。15℃で1時間撹拌した後、飽和NaHCO3水溶液(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチしDCM(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM:MeOH =1:0〜15:1)によって精製して、中間体19(500mg、614.40μmol、収率68.97%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体20:(4S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-N,N-ジメチル-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-アミン。
0℃のTHF(19ml)中のトリフェニルホスフィン(1g、3.76mmol)の溶液にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.72mL、3.76mmol)をゆっくりと加えた。次いでこの混合物を0℃のTHF(75mL)中の中間体19(500mg、614.40μmol)の溶液に加えた。15℃で4時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM:MeOH=20:1)によって精製して中間体20(200.00mg、251.33μmol、収率40.91%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体21:(4S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-N,N-ジメチル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-アミン
アセトニトリル(3.00mL)中の中間体20(150.00mg、188.49μmol)の溶液にCs2CO3(368.49mg、1.13mmol)およびベンゼンチオール(83.07mg、753.96μmol、76.92μL)を加えた。40℃で16時間撹拌した後、水(15mL)の添加によって反応混合物をクエンチし酢酸エチル(2X5mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)によって精製して、中間体21(90.00mg、147.39μmol、収率78.20%)を白色の固形物として取得し直接用いた。
中間体22:(4S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-(ジメチルアミノ)-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(3.00mL)中の中間体21(90.00mg、147.39μmol)の溶液に1-イソシアナト-4-メトキシ-ベンゼン(26.38mg、176.87μmol)を加えた。15℃で1時間撹拌した後、水(15mL)の添加によって反応混合物をクエンチしDCM(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=20:1)によって精製して、中間体22(90.00mg、118.46μmol、収率80.37%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体23:(4S,8R,9R,10S)-4-(ジメチルアミノ)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
アセトニトリル(1mL)中の中間体22(64.00mg、84.24μmol)とエチニルベンゼン(25.81mg、252.71μmol)との溶液にXPhos Pd G3(7.13mg、8.42μmol)およびCs2CO3(54.89mg、168.47μmol)を加えた。70℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(酢酸エチル:メタノール=10:1)によって精製して、中間体23(47.00mg、60.18μmol、収率71.44%)を褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E3の合成:(4S,8R,9R,10S)-4-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(1mL)中の中間体23(40.00mg、51.22μmol)の溶液にTFA(58.40mg、512.17μmol、37.92μL)を加えた。25℃で12時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO3でクエンチしDCM(3×5mL)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、化合物E3(21.70mg、40.28μmol、収率78.6%)を白色の固形物として得た。HRMS(ESI):C33H38N4O3[M+H]+の計算値539.29、測定値539.30
Figure 2020514381
実施例4:(3Z,8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド(「E4」)
Figure 2020514381
中間体24:(3Z,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン
アセトニトリル(6mL)中の(8R,9R,10S,Z)-10-((ビス(4-メトキシフェニル)(フェニル)メトキシ)メチル)-9-(4-ブロモフェニル)-6-((2-ニトロフェニル)スルホニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エンおよびベンゼンチオール(132.09mg、1.20mmol、122.31μL)の溶液に25℃のCs2CO3(260.41mg、799.25μmol)を加えた。50℃で12時間撹拌した後、反応混合物をH2O(5mL)でクエンチしDCM(10mL)で抽出して有機相を得た。有機相を濃縮し分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して中間体24(450mg、795.70μmol、収率99.56%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体25:(3Z,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド
DCM(2mL)中の中間体24(400mg、707.29μmol)とEt3N(196.08μL、1.41mmol)との溶液に0℃の1-イソシアナト-4-メトキシ-ベンゼン(116.04mg、778.02μmol)を滴下した。25℃で5時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体25(400mg、559.68μmol、収率79.13%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体26:(3Z,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド
DCM(1mL)中の中間体25(360.00mg、503.71μmol)の溶液に0℃のTFA(3mL、5037μmol)を滴下した。25℃で1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO3(3mL)でクエンチしDCM(5mL)で抽出して有機相を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:2)で精製して、中間体26(210mg、444.57μmol、収率88.26%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体27:(3Z,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド
THF(2mL)中の中間体26(210.00mg、444.57μmol)とイソインドリン-1,3-ジオン(71.95mg、489.03μmol)とPPh3(233.21mg、889.13μmol)との溶液に25℃のDIAD(179.79mg、889.13μmol)を滴下した。25℃で5時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体27(200mg、332.51μmol、収率74.79%)を薄褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体28:(3Z,8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド
MeOH(1mL)中の中間体27(60.00mg、99.75μmol)の溶液に2-アミノエタノール(60.33μL、997.52μmol)を滴下した。25℃で3時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)によって精製して、中間体28(33.00mg、70.01μmol、収率70.18%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体29:(3Z,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド
DCM(2mL)中の中間体28(23.00mg、48.79μmol)の撹拌溶液に25℃のNaBH(OAc)3(51.70mg、243.96μmol)を加えた。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)によって精製して、中間体29(20mg、40.04μmol、収率82%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E4の合成:(3Z,8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド
アセトニトリル(1mL)中の中間体29(20.00mg、40.04μmol)とエチニルベンゼン(12.27mg、120.13μmol、13.19μL)との溶液にXPhos Pd G3(3.39mg、4.00μmol)およびCs2CO3(26.09mg、80.09μmol)を加えた。70℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(0.04%HCl/アセトニトリル/H2O系)によって精製して、(3Z,8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド(2.00mg、3.84μmol、収率9.59%)を白色の固形物として得た。C32H33N4O[M+H]+のHRMS(ESI)計算値489.27、測定値520.10
Figure 2020514381
実施例5:(3S,4R,8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E5」)
Figure 2020514381
中間体30aおよび30b:(3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-((1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド (30a)および(3R,4S,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-((1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(30b)
アセトン/H2O=10:1(1mL)中の中間体27(60mg、99.75μmol)の撹拌溶液にNMO(17.53mg、149.62μmol)およびOsO4(2.54mg、9.98μmol)を室温で加えた。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:5)によって精製して、中間体30a(極性がより低い)(25mg、39.34μmol、収率39.44%)を薄褐色の固形物として、および中間体30b(極性がより高い)(25mg、39.34μmol、収率39.44%)を薄褐色の固形物として得た。
中間体30a
Figure 2020514381
中間体30b
Figure 2020514381
中間体31a:(3S,4R,8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
MeOH(2mL)中の中間体30a(120mg、188.83μmol)の撹拌溶液に2-アミノエタノール(115.34mg、1.89mmol)を加えた。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=8:1)によって精製して、中間体31a(70mg、138.50μmol、収率73.35%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体32a:(3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(2mL)中の31a(70.00mg、138.50μmol)の撹拌溶液にHCHO(112.41mg、1.39mmol、103.13μL、37%溶液)およびMgSO4(166.72mg、1.39mmol)を加えた。25℃で0.5時間撹拌した後、さらにNaBH(OAc)3(146.77mg、692.52μmol)を加えた。さらに1.5時間後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=5:1)によって精製して、中間体32a(60mg、112.47μmol、収率81%)を薄褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E5の合成:(3S,4R,8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
アセトニトリル(1mL)中の中間体32a(20.00mg、40.04μmol)とエチニルベンゼン(12.27mg、120.13μmol, 13.19μL)との溶液にXPhos Pd G3(3.39mg、4.00μmol、0.10eq)およびCs2CO3(26.09mg、80.09μmol)を加えた。70℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、(3S,4R,8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(2.00mg、3.84μmol、収率9.59%)を白色の固形物として得た。C33H38N4O4[M+H]+のHRMS(ESI)計算値554.29、測定値554.20
Figure 2020514381
実施例6:(3R,4S,8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E6」)
Figure 2020514381
中間体31b:(3R,4S,8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
MeOH(2mL)中の中間体30b(30mg、47.21μmol)の撹拌溶液に25℃の2-アミノエタノール(28.84mg、472.10μmol)を加えた。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=8:1)によって精製して、中間体31b(20mg、39.57μmol、収率83.82%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体32b:(3R,4S,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(2mL)中の中間体31a(10mg、19.79μmol)の撹拌溶液に25℃のHCHO(16.06mg、197.90μmol、14.73μL、37%溶液)およびMgSO4(23.82mg、197.90μmol)を加えた。25℃で0.5時間撹拌した後、さらにNaBH(OAc)3(20.97mg、98.95μmol)を加えた。25℃で1.5時間撹拌した後、さらに反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=5:1)によって精製して、中間体32b(10mg、18.75μmol、収率47.36%)を薄褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E6の合成:(3R,4S,8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
アセトニトリル(1mL)中の中間体32b(10mg、18.75μmol)とエチニルベンゼン(5.74mg、56.24μmol、6.18μL)との溶液にXPhos Pd G3(1.59mg、1.87μmol)およびCs2CO3(12.22mg、37.49μmol)を加えた。70℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(0.04%HCl/ACN/H2O系)によって精製して、(3R,4S,8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(2mg、3.61μmol、収率19.23%)を白色の固形物として得た。C33H38N4O4[M+H]+のHRMS(ESI)計算値554.29、測定値554.2
Figure 2020514381
実施例7〜9
中間体(「Int.」)32aまたは32bのいずれかから開始して表3に記載されたアルキンおよび特定されたアルデヒド(示されている場合)と共に実施例6に従って以下の実施例化合物(E7〜E9)を調製した。
Figure 2020514381
Figure 2020514381
実施例10:(3S,4R,8R,9S,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-[[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E10」)
Figure 2020514381
中間体 33a:(3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-10-[(イソプロピルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(1.00mL)中の中間体31a(100.00mg、197.86μmol)、アセトン(68.95mg、1.19mmol、87.28μL)、AcOH(11.88mg、197.86μmol、11.31μL)およびMgSO4(238.16mg、1.98mmol)の溶液にNaBH(OAc)3(125.80mg、593.58μmol)を加えた。20℃で12時間撹拌した後、反応混合物をセライトでろ過し、減圧下で濃縮して、粗中間体33a(116.00mg)を薄黄褐色の固形物として得た。
中間体34a:(3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-10-[[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(1.00mL)中の中間体33a(116.00mg、211.88μmol)、ホルムアルデヒド(103.08mg、1.27mmol、94.57μL)、MgSO4(255.04mg、2.12mmol)およびAcOH(12.72mg、211.88μmol、12.11μL)の溶液にNaBH(OAc)3(134.72mg、635.64μmol)を加えた。20℃で2時間撹拌した後、反応混合物をセライトでろ過し、減圧下で濃縮して、粗中間体34b(138.00mg、粗製)を暗黄色の固形物として得た。
E10の合成:(3S,4R,8R,9S,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-[[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
CH3CN(1.00mL)中の中間体34a(30.00mg、53.43μmol)とエチニルベンゼン(10.91mg、106.86μmol、11.73μL)との溶液にEt3N(16.22mg、160.29μmol、22.22μL)およびXPhos Pd G3 (4.52mg、5.34μmol)を加えた。70℃で2時間撹拌した後、反応混合物をセライトでろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、(3S,4R,8R,9S,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-[[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(11.20mg、17.81μmol、収率33.34%、ギ酸塩)を薄黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例11:(3R,4S,8R,9S,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-[[イソプロピル(メチル)アミノ]メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E11」)
実施例E11は中間体31bで開始して実施例10に記載の合成を用いて調製した。
Figure 2020514381
実施例12:(3S,4R,8R,9S,10S)-9-[4-[2-(2,3-diフルオロフェニル)エチニル]フェニル]-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E12」)
Figure 2020514381
中間体35a:(3S,4R,8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-9-(4-エチニルフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
CH3CN(1.00mL)中の中間体32a(54.00mg、101.23μmol)とエチニルトリメチルシラン(29.83mg、303.69μmol、42.01μL)との溶液にCs2CO3(131.93mg、404.92μmol)およびXPhos Pd G3(8.57mg、10.12μmol)を加えた。N2雰囲気下70℃で2時間撹拌した後、反応混合物をセライトでろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物2(78.00mg、粗製)を暗黄色の固形物として得た。
E12の合成:(3S,4R,8R,9S,10S)-9-[4-[2-(2,3-diフルオロフェニル)エチニル]フェニル]-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
CH3CN(500μL)中の(3R,4S,8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-9-(4-エチニルフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(中間体35a)(21.60mg、45.13μmol)および1-ブロモ-2,3-ジフルオロベンゼン(8.71mg、45.13μmol、5.06μL)の溶液にCs2CO3(29.41mg、90.26μmol)およびXPhos Pd G3(3.82mg、4.51μmol)を加えた。N2雰囲気下40℃で1時間撹拌した後、残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=8:1)によって精製して触媒を除去し、次いで分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)によって精製して、(3S,4R,8R,9S,10S)-9-[4-[2-(2,3-diフルオロフェニル)エチニル]フェニル]-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(2.00mg、3.14μmol、収率6.96%、ギ酸塩)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例13:(3R,4S,8R,9S,10S)-9-(4-((2,3-ジフルオロフェニル)エチニル)フェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E13」)
Figure 2020514381
中間体36b:(3R,4S,8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-9-(4-エチニルフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
CH3CN(1.00mL)中の(3R,4S,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(中間体32b)(40.00mg、74.98μmol)およびエチニル(トリメチル)シラン(22.09mg、224.95μmol、31.12μL)の溶液にCs2CO3(97.72mg、299.93μmol)およびXPhos Pd G3(6.35mg、7.50μmol)を加えた。70℃で1時間N2雰囲気で撹拌した後、反応混合物をセライトでろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(DCM:MeOH=10:1、Rf=0.2)によって精製して、中間体36b(30.00mg、62.69μmol、収率83.60%)を薄黄色の固形物として得た。
中間体37b:(3aS,6aR,7S,8S,10aR)-8-((ジメチルアミノ)メチル)-7-(4-エチニルフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-2,2-ジメチルヘキサヒドロ-3aH-アゼト[1,2-α][1,3]ジオキソロ[4,5-f][1,4]ジアゾシン-5(4H)-カルボキサミド
2,2-ジメトキシプロパン(500μL)およびDCM(500μL)中の中間体36b(30.00mg、62.69μmol)の溶液にTsOH(1.08mg、6.27μmol)を加えた。20℃で1時間撹拌した後、反応物を濃縮し分取TLC(DCM:MeOH=10:1)によって精製して、中間体37b(20.00mg、38.56μmol、収率61.51%)を黄色の油状物として得た。
中間体38b:(3aS,6aR,7S,8S,10aR)-7-(4-((2,3-ジフルオロフェニル)エチニル)フェニル)-8-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)-2,2-ジメチルヘキサヒドロ-3aH-アゼト[1,2-α][1,3]ジオキソロ[4,5-f][1,4]ジアゾシン-5(4H)-カルボキサミド
CH3CN(500μL)中の中間体37b(20.00mg、38.56μmol)と1-ブロモ-2,3-ジフルオロ-ベンゼン(22.33mg、115.68μmol、12.98μL)との溶液にCs2CO3(50.25mg、154.24μmol)およびXPhos Pd G3(3.26mg、3.86μmol)を加えた。N2雰囲気下70℃で1時間撹拌した後、反応混合物を分取TLC(DCM:MeOH=10:1)によって精製して、中間体38b(15.00mg、23.78μmol、収率61.68%)を黄色の油状物として得た。
E13の合成:(3R,4S,8R,9S,10S)-9-(4-((2,3-ジフルオロフェニル)エチニル)フェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
CH3CN(500.00μL)中の中間体38b(15.00mg、23.78μmol、1.00eq)の混合物に1M HCl(500.00μL)を加えた。15℃で12時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)によって精製して、(3S,4R,8R,9S,10S)-9-(4-((2,3-ジフルオロフェニル)エチニル)フェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(11.00mg、17.28μmol、収率72.65%、ギ酸塩)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例14:(4aR,7aR,8S,9S,11aS)-9-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)-8-(4-(フェニルエチニル)フェニル)オクタヒドロ-2H-アゼト[1,2-α][1,4]ジオキシノ[2,3-f][1,4]ジアゾシン-6(3H)-カルボキサミド(「E14」)
Figure 2020514381
中間体39a:(4aR,7aR,8S,9S,11aS)-8-(4-ブロモフェニル)-9-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)オクタヒドロ-2H-アゼト[1,2-α][1,4]ジオキシノ[2,3-f][1,4]ジアゾシン-6(3H)-カルボキサミド
DCE(1.00mL)中の中間体32a(30.00mg、56.24μmol)、NaOH(15.00mg、112.48μmol、180.30μL、30%m/v)とTBAB(3.63mg、11.25μmol)との混合物を55℃で12時間撹拌した。LC-MSは、約40%の反応物1が残存していることを示した。所望の中間体MSによる新しいピークが1つ検出された。反応混合物を10mLのDCMで希釈し、15mLのH2O*5で洗浄した。次いで3mLのブライン*2で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)によって精製して中間体39(10.00mg、17.87μmol、収率31.78%)を無色の油状物として得た。
E14の合成:(4aR,7aR,8S,9S,11aS)-9-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)-8-(4-(フェニルエチニル)フェニル)オクタヒドロ-2H-アゼト[1,2-α][1,4]ジオキシノ[2,3-f][1,4]ジアゾシン-6(3H)-カルボキサミド
CH3CN(500μL)中の中間体39a(20.00mg、35.75μmol)とエチニルベンゼン(10.95mg、107.25μmol、11.77μL)との溶液にCs2CO3(46.59mg、143.00μmol)およびXPhos Pd G3(3.03mg、3.58μmol)を加えた。N2雰囲気下70℃で1時間 N2雰囲気下で撹拌した後、反応混合物を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)によって濃縮し精製して触媒を除去し、次いで分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)によって精製して、(4aR,7aR,8S,9S,11aS)-9-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)-8-(4-(フェニルエチニル)フェニル)オクタヒドロ-2H-アゼト[1,2-α][1,4]ジオキシノ[2,3-f][1,4]ジアゾシン-6(3H)-カルボキサミド(ギ酸塩)、6.00mg、10.33μmol、収率28.90%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例15:(3S,8R, 9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E15」)
Figure 2020514381
中間体40:N-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-1-[(2S)-4-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-2-ヒドロキシ-ブチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル] -2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
CH3CN(4.00mL)中のN-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド(400.00mg、572.56μmol)とLiClO4(121.83mg、1.15mmol、50.34μL)との溶液にtert-ブチル-[2-[(2R)-オキシラン-2-イル]エトキシ]-ジフェニル-シラン(Organic Letters (2016), 18(3), 468-471)(373.88mg、1.15mmol)を加えた。80℃で16時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残渣をH2O(20mL)で希釈し、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=2/1)によって精製して、中間体40(250.00mg、243.87μmol、収率42.59%)を薄黄色の固形物として得た。
中間体41:酢酸[(1S)-1-[[(2R,3R,4S)-2-[[アセチル-(2-ニトロフェニル)スルホニル-アミノ]メチル]-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]メチル]-3-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-プロピル]
DCM(3.00mL)中のN-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-1-[(2S)-4-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-2-ヒドロキシ-ブチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド(中間体40)(250.00mg、243.87μmol)とEt3N(24.68mg、243.87μmol、33.81μL)とDMAP(2.98mg、24.39μmol)との溶液にAc2O(62.24mg、609.68μmol、57.10μL)を加えた。15℃で16時間撹拌した後、H2O(20mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いでDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=3/1、プレート2)によって精製して、中間体41(270.00mg、243.42μmol、収率99.81%)を白色の固形物として得た。
中間体42:酢酸[(1S)-1-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2-ニトロフェニル)スルホニルアミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]メチル]-3-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-プロピル]
THF(2mL)およびH2O(2mL)中の酢酸[(1S)-1-[[(2R,3R,4S)-2-[[アセチル-(2-ニトロフェニル)スルホニル-アミノ]メチル]-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]メチル]-3-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-プロピル](中間体41)(270.00mg、243.42μmol)の溶液にLiOH.H2O(20.43mg、486.84μmol)を加えた。15℃で1時間撹拌した後、反応混合物をH2O(30mL)で希釈しDCM(20mL*4)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL*3)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=3/1、プレート1)によって精製して中間体42(200.00mg、187.41μmol、収率76.99%)を白色の固形物として得た。
中間体43:酢酸[(1S)-1-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2-ニトロフェニル)スルホニルアミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]メチル]-3-ヒドロキシ-プロピル]
THF(3mL)中の酢酸[(1S)-1-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2-ニトロフェニル)スルホニルアミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]メチル]-3-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-プロピル](中間体42)(200.00mg、187.41μmol)の溶液にTBAF(98.00mg、374.82μmol)を加えた。15℃で2時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残渣をDCM(30mL)で希釈し、H2O(15mL*5)に次いで食塩水(10mL*3)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1、プレート1)によって精製して、中間体43(150.00mg、180.99μmol、収率96.57%)を白色の固形物として得た。
中間体44:酢酸[(3S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]
THF(2mL)中のPPh3(94.94mg、361.98μmol、2.00eq)とDIAD(73.20mg、361.98μmol、70.38μL、2.00eq)との混合物をN2雰囲気下0℃で撹拌し、乳白色の混合物を得た。この混合物にTHF(1mL)中の酢酸[(1S)-1-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2-ニトロフェニル)スルホニルアミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]メチル]-3-ヒドロキシ-プロピル](中間体43)(150.00mg、180.99μmol)を加えた。15℃で16時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残渣をDCM(30mL)で希釈し、H2O(10mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1、プレート1)によって精製して、中間体44(150.00mg、粗製)を白色の固形物として得た。
中間体45:酢酸[(3S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]
CH3CN(3mL)中の酢酸[(3S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル](中間体44)(150mg、185.01μmol)の溶液にCs2CO3(120.56mg、370.02μmol)およびベンゼンチオール(30.58mg、277.52μmol、28.31μL)を加えた。40℃で2時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残渣をH2O(30mL)で希釈しDCM(20mL*5)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL*3)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1、プレート1)によって精製して中間体45(180.00mg、粗製)を黄色の固形物として得た。
中間体46:酢酸[(3S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]
DCM(3mL)中の酢酸[(3S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル](中間体45)(180mg、287.73μmol)の溶液に1-イソシアナト-4-メトキシベンゼン(42.91mg、287.73μmol、36.99μL)を加えた。15℃で1時間撹拌した後、H2O(15mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いでDCM(20mL*4)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO3溶液(15mL)、ブライン(15mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1、プレート1)によって精製して中間体46(200mg、258.15μmol、収率89.72%)を白色の固形物として得た。
中間体47:酢酸[(3S, 8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(ヒドロキシメチル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]
DCM(3mL)中の酢酸[(3S, 8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル](中間体46)(200mg、258.15μmol、1.00eq)の溶液にTFA(294.34mg、2.58mmol、191.13μL)を加えた。15℃で2時間撹拌した後、NaHCO3溶液(20mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、DCM(20mL*5)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL*3)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1、プレート1)によって精製して中間体47(130.00mg、244.16μmol、収率94.58%)を白色の固形物として得た。
中間体48:酢酸[(3S, 8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]
THF(1mL)中のPPh3(128.08mg、488.32μmol、2.00eq)とDIAD(98.74mg、488.32μmol、94.94μL、2.00eq)との混合物をN2雰囲気下0℃で撹拌し、乳白色の混合物を得た。この乳白色の混合物に0℃のTHF(1mL)中の酢酸(3S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(ヒドロキシメチル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル](中間体47)(130mg、244.16μmol)とイソインドリン-1,3-ジオン(53.88mg、366.24μmol)との溶液を加えた。15℃で12時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去し、次いで分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1、プレート1)によって精製して中間体48(200mg、粗製)を黄色の油状物として得た。
中間体49:(3S, 8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
EtOH(2mL)中の酢酸[(3S,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル](中間体48)(200mg、302.32μmol)の溶液にN2H4.H2O(29.39μL、604.64μmol)を加えた。70℃で2時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残渣をH2O(10mL)で希釈しDCM(10mL*5)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これを分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1、プレート1)によって精製して中間体49(60mg、122.60μmol、収率40.55%)を白色の固形物として得た。
中間体50:(3S,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(3mL)中の(3S,8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(中間体49)(60mg、122.60μmol)とホルムアルデヒド(54.77μL、735.60μmol)とMgSO4(147.57mg、1.23mmol)とAcOH(0.70μL、12.26μmol)との溶液にNaBH(OAc)3(77.95mg、367.80μmol)を加えた。15℃で2時間撹拌した後、反応混合物をセライトでろ過し、NaHCO3溶液(10mL*3)で洗浄した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して中間体50(50mg、96.63μmol、収率78.81%)を白色の固形物として得た。
E15の合成:(3S,8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
CH3CN(1mL)中の(3S,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(中間体50)(50mg、96.63μmol)とエチニルベンゼン(29.61mg、289.89μmol、31.84μL)との溶液にCs2CO3(125.94mg、386.52μmol)およびXPhos Pd G3触媒(8.18mg、9.66μmol)を加えた。N2雰囲気下70℃で1時間撹拌した後、反応混合物を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1、プレート1)によって精製して触媒を除去し粗生成物を得、これを分取HPLC(分取HPLC(カラム:Luna C18 150*25 5u;移動相:A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)によってさらに精製して、生成物フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(10mg、17.10μmol、収率17.7%、ギ酸塩))を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例16〜17:(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミドの異性体
Figure 2020514381
中間体51:(8R,9S,10S)-10-トリチルオキシメチル-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-ブロモフェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
THF(1.00mL)中の(3Z,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド(中間体25、980.00mg、1.37mmol、1.00eq)の溶液にBH3-Me2S(10M、686μL、5.00eq)を0℃で加え、反応混合物を25℃で3時間撹拌した。H2O(1.24g、68.56mmol、1.24mL、50.00eq)をゆっくりと加え、反応混合物を25℃で30分間撹拌した。次いで反応溶液にNaOH/H2O(18.27g、68.50mmol、純度15%、50.00eq)およびH2O2(6.66g、68.56mmol、5.65mL、純度35%、50.00eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で3時間撹拌した。反応物をH2O(10mL)でクエンチしDCM(50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を白色の固形物(混合物)として得て、これをさらに精製することなく次の工程で用いた。
中間体52:酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]
DCM(2mL)中の中間体51(1.2g、1.64mmol)とEt3N(497.85mg、4.92mmol)とDMAP(20.04mg、164μmol)との溶液に0℃でAc2O(334.86mg、3.28mmol)を加えた。25℃で3時間撹拌した後、反応物をH2O(10mL)でクエンチしDCM(20mL)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]の2つの異性体を得た。各異性体は分取TLCによって分離して、異性体1(126mg、収率9.92%、Rf=0.5)を白色の固形物として、異性体2(197mg、収率15.50%、Rf=0.4)を白色の固形物として、混合画分である酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル](624mg、収率49.11%、Rf=0.3)を白色の固形物として生成した。各立体異性体は個別に分離されたが、各化合物の4位の立体化学は決定できなかった。
異性体1:
Figure 2020514381
異性体2:
Figure 2020514381
混合画分
Figure 2020514381
中間体53:酢酸(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(ヒドロキシメチル)-6-((4-メトキシフェニル)カルバモイル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル
DCM(2mL)中の酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル](624mg、805.43μmol)の溶液にTFA(918.35mg、8.05mmol、596.33μL)を加えた。25℃で3時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO3(10mL)によってクエンチしDCM(20mL)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得、分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体53(265mg、収率61.80%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体54:酢酸[(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]
THF(2mL)中の中間体53(275mg、516.5μmol)とイソインドリン-1,3-ジオン(83.59mg、568.15μmol)とPPh3(203.21mg、774.75μmol)との溶液に25℃のDIAD(156.66mg、774.75μmol)を滴下した。25℃で5時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体54(460mg、粗製)を薄黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体55:酢酸[(8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]
EtOH(1mL)中の中間体54(460mg、695.35μmol)の溶液にヒドラジン水和物(53.28mg、1.04mmol、51.73μL)を滴下した。80℃で2時間撹拌した後、反応混合物をろ過し濃縮して、精製することなく中間体55(500mg、粗製)を褐色の液体として得、次の工程で直接用いた。HRMS(ESI):C24H28BrN4O3[M+H]+の計算値531.15、測定値531.1
中間体56:(8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
EtOH:H2O=2:1(1mL)中の中間体55(300mg、564.50μmol)の溶液にLiOH.H2O(47.37mg、1.13mmol)を加えた。40℃で2時間撹拌した後、反応混合物をH2O(3mL)で希釈しDCM(10mL)で抽出して有機層を得た。有機層を濃縮し分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)によって精製して白色の固形物として中間体56(90mg、収率32.58%)を得た。
Figure 2020514381
中間体57:(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(2mL)中の中間体56(90mg、183.9μmol)の撹拌溶液にHCHO(149.26mg、1.84mmol、136.93μL、37%溶液)およびMgSO4(442.72mg、3.68mmol)を加えた。25℃で0.5時間撹拌した後、さらにNaBH(OAc)3(194.88mg、919.49μmol)を加えた。25℃で1.5時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)によって精製して、中間体57(58mg、収率60.95%)を薄褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E16およびE17の合成:(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド異性体1(E16)および異性体2(E17)
アセトニトリル(1mL)中の中間体57(50mg、96.63μmol)とエチニルベンゼン(29.61mg、289.89μmol)との溶液にXPhos Pd G3(8.18mg、9.66μmol)およびCs2CO3(62.97mg、193.26μmol)を加えた。70℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製して、(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミドの各立体異性体を得た。各異性体を分離して異性体1(5.1mg、収率9.80%)および異性体2(17.1mg、収率32.85%)を白色の固形物として生成した。
E16:異性体1:
Figure 2020514381
E17:異性体2:
Figure 2020514381
実施例18〜19:(8R,9R,10S)-4-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド異性体1(「E18」)および異性体2(「E19」)
Figure 2020514381
中間体58:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-3-オキソ-10-((トリチルオキシ)メチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(5mL)中の中間体51(500.00mg、682.41μmol、1eq)の溶液にデス・マーチン(347.32mg、818.89μmol)を加えた。25℃で3時間撹拌した後、反応混合物を飽和Na2SO3(5mL)によってクエンチしDCM(10mL)で抽出して有機層を得た。有機層を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって濃縮して中間体58(280mg、収率56.15%)を褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体59:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3-(ジメチルアミノ)-N-(4-メトキシフェニル)-10-((トリチルオキシ)メチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
MeOH(2mL)中の中間体58(250mg、342.14μmol)の撹拌溶液にN-メチルメタンアミン(2M、1.71mL)およびCH3COOH(205.46mg、3.42mmol)を加えた。25℃で0.5時間撹拌した後、NaBH3CN(21.50mg、342.14μmol)を加えた。25℃で1.5時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=15:1)によって精製して中間体59(120mg、収率46.16%)を薄褐色の固形物として得た。C32H33N4O[M+H]+のHRMS(ESI)計算値759.28、測定値759.2。
中間体60:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(1mL)中の中間体59(115mg、151.36μmol)の撹拌溶液にTFA(172.58mg、1.51mmol)を加えた。25℃で12時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO3(5mL)でクエンチしDCM(5mL)で抽出して有機層を得た。有機溶液を採取し、濃縮し、次いで分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)によって精製して中間体60(45.00mg、収率57.45%)を薄褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E18およびE19の合成:(8R,9R,10S)-4-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド異性体1(E18)および異性体2(E19)
アセトニトリル(1mL)中の中間体59(30mg、57.98μmol)とエチニルベンゼン(17.76mg、173.94μmol)との溶液にXPhos Pd G3(4.91mg、5.80μmol)およびCs2CO3(37.78mg、115.96μmol)を加えた。70℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製して、異性体1(E18)(2.60mg、収率8.32%)および異性体2(E19)(11.40mg、収率36.50%)として分離した(8R,9R,10S)-4-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミドの各立体異性体を白色の固形物として得た。
E18:異性体1
Figure 2020514381
E19:異性体2
Figure 2020514381
実施例20〜21:(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-(ジメチルアミノ)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド異性体1(「E20」)および異性体2
実施例21(「E21」)
Figure 2020514381
中間体61:(8R,9S,10S)-3-(ジメチルアミノ)-10-((1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
THF(2mL)中の実施例18および19の混合物(165mg、318.87μmol、1eq)とイソインドリン-1,3-ジオン(51.61mg、350.75μmol)とPPh3(125.45mg、478.30μmol)との溶液にDIAD(96.72mg、478.30μmol)を滴下した。25℃で12時間撹拌した後、残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1)によって精製して、中間体61(184mg、収率89.25%)を薄黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体62:(8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-3-(ジメチルアミノ)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
EtOH(1mL)中の中間体61(174mg、260.56μmol)の溶液にヒドラジン水和物(19.96mg、390.84μmol)を滴下した。80℃で2時間撹拌した後、反応混合物をろ過し濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=6:1)によって精製して、中間体62(50.00mg、収率35.69%)を褐色の液状物として得た。C33H39N5O2[M+H]+のHRMS(ESI)計算値538.31、測定値538.2
E20およびE21の合成:(4S,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-(ジメチルアミノ)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E20)および(4R,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-(ジメチルアミノ)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E21)
DCM(2.00mL)中の中間体61(50mg、96.81μmol)の撹拌溶液にHCHO(78.57mg、968.10μmol、72.08μL)およびMgSO4(116.53mg、968.10μmol)を加えた。25℃で0.5時間撹拌した後、CH3COOH(5.81mg、96.81μmol)およびNaBH(OAc)3(102.59mg、484.05μmol)を加えた。25℃で1.5時間撹拌した後、反応混合物をH2O(5mL)によってクエンチしDCM(20mL*3)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLCによって精製して、(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-(ジメチルアミノ)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミドの各異性体を異性体1(E20)(2.90mg、5.33μmol、収率5.51%)を薄褐色の固形物として
Figure 2020514381
を、および異性体2(E21)(15.20mg、27.91μmol、収率28.83%)を薄褐色の固形物として
Figure 2020514381
を、取得しかつ分離した。
実施例22:(3S,4R,8R,9R,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(ピリジン-3-イルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E22」)
Figure 2020514381
中間体63aおよび63b:(3S,4R,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(63a)および(3R,4S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(63b)
アセトン/H2O=10:1(1mL)中の中間体25(220mg、307.83μmol)とNMO(43.27mg、369.4μmol)との溶液に25℃のOsO4(7.83mg、30.78μmol)を加えた。25℃で12時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣をprep-TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:5)によって精製し、中間体63a(120mg、収率52.07%)を白色の固形物として
Figure 2020514381
を、および中間体63b(134mg、収率58.14%)を白色の固形物として
Figure 2020514381
を、得た。
中間体64a:(3S,4R,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(2mL)中の中間体63a(60mg、80.14μmol)の溶液にTFA(91.37mg、801.39μmol)を加えた。25℃で3時間撹拌した後、反応物をNaHCO3(10mL)でクエンチしDCM(20mL)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製し中間体64a(35mg、収率86.24%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E22の合成:(3S,4R,8R,9R,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(ピリジン-3-イルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
アセトニトリル(1mL)中の中間体64a(20mg、39.5μmol)と3-エチニルピリジン(8.15mg、78.99μmol)との溶液にXPhos Pd G3(3.34mg、3.95μmol)およびCs2CO3(25.74mg、78.99μmol)を加えた。70℃で1時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、(3S,4R,8R,9R,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(ピリジン-3-イルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(6.8mg、収率29.69%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例23:(3R,4S,8R,9R,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(ピリジン-3-イルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E23」)
Figure 2020514381
中間体64b:(3R,4S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(2mL)中の中間体63b(130mg、173.63μmol)の溶液にTFA(197.98mg、1.74mmol)を加えた。25℃で3時間撹拌した後、反応物をNaHCO3(10mL)でクエンチしDCM(20mL)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル)によって精製し中間体64b(75mg 収率85.30%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E23の合成:(3R,4S,8R,9R,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(ピリジン-3-イルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
アセトニトリル(1mL)中の中間体64b(20mg、39.50μmol)と3-エチニルピリジン(8.15mg、78.99μmol)との溶液にXPhos Pd G3(3.34mg、3.95μmol)およびCs2CO3(25.74mg、78.99μmol)を加えた。70℃で2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、(3R,4S,8R,9R,10S)-3,4-ジヒドロキシ-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(ピリジン-3-イルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(7.4mg、収率29.69%)を白色の固形物として得た。C30H32N4O5[M+H]+のHRMS(ESI)計算値529.24、測定値529.30
Figure 2020514381
中間体A5の合成:酢酸[(1S)-1-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-オキソ-プロピル]
Figure 2020514381
中間体A2:tert-ブチル-[[(2S)-オキシラン-2-イル]メトキシ]-ジフェニル-シラン
0℃のDCM(80mL)中の(R)-オキシラン-2-イルメタノール(3.00g、40.50mmol、2.68mL)とイミダゾール(5.51g、80.99mmol)との溶液にTBDPSCl(13.36g、48.60mmol、12.48mL)を加えた。25℃で12時間撹拌した後、反応物をH2O(20mL)でクエンチしDCM(60mL*2)によって抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)によって精製して、中間体A2(12.66g、収率100.00%)を無色の液体として得た。
Figure 2020514381
中間体A3:(2S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシペンタ-4-エン-2-オール
CuI(1.83g、9.60mmol、1.5eq)を窒素下で三口フラスコに入れ、次いで無水THF(20mL)を加えた。得られた混合物を-78℃まで冷却し、次いで内部温度を-78℃未満に維持しながら臭化ビニルマグネシウム(1M、22.40mL、3.5eq)を滴下した。不均質混合物を-20℃まで温め、この温度で30分間撹拌した。溶液を再び-78℃まで冷却した後、中間体A2(2.00g、6.40mmol、1eq)を滴下した。混合物を撹拌し、20℃まで12時間徐々に温めた。H2O(20mL)で反応混合物をクエンチし、DCM(60mL*2)によって抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=7:1)によって精製して、中間体A3(2.18g、収率100.00%)を無色の液体として得た。
Figure 2020514381
中間体A4:酢酸[(1S)-1-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]ブタ-3-エニル]
0℃のDCM(2mL)中の中間体A3(2.18g、6.40mmol、1eq)、Et3N(1.94g、19.21mmol、3eq)とDMAP(78.21mg、640.18μmol、0.1eq)との溶液に無水酢酸(980.06mg、9.60mmol、1.5eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)は反応が完了したことを示し、反応混合物はH2O(10mL)でクエンチしDCM(20mL*3)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)によって精製し、中間体A4(2.30 g、収率93.94%)を無色の液状物として得た。
Figure 2020514381
中間体A5:酢酸[(1S)-1-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-オキソ-プロピル]
DCM/MeOH=1:1(30mL)中の中間体A4(1.70g、4.44mmol、1eq)の-78℃の溶液を溶液が青色になるまでO2中のO3流で処理した。次いで色が無くなるまで溶液にN2を吹き込んだ。得られた溶液をMe2S(2.76g、44.44mmol、10eq)で処理し、20℃まで温め、2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)は反応が完了したことを示し、反応混合物はDCM(50mL)で希釈しH2O(10mL)で洗浄して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、中間体A5(1.70g、粗製)をさらに精製することなく無色の液状物として得た。
実施例24:(4S,8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-4-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E24」)
Figure 2020514381
中間体69:酢酸[(1S)-3-[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2-ニトロフェニル)スルホニルアミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]-1-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]プロピル]
DCM(12mL)中のN-(((2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-((トリチルオキシ)メチル)アゼチジン-2-イル)メチル)-2-ニトロベンゼンスルホンアミド(WO2015070204)(1.20g、1.72mmol、1eq)の撹拌溶液に25℃の中間体A5(1.46g、3.78mmol、2.2eq)およびCH3COOH(103.29mg、1.72mmol、1eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で0.5時間撹拌した。混合物にNaBH(OAc)3(1.09g、5.16mmol、3当量)を加えた。得られた反応混合物を25℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、H2O(5mL)によって反応混合物をクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して、有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体69(1.67g、粗製)を薄褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体70:酢酸[(1S)-3-[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2-ニトロフェニル)スルホニルアミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]-1-(ヒドロキシメチル)プロピル]
THF(16mL)中の中間体69(1.67g、1.56mmol、1eq)の撹拌溶液にTBAF(1.22g、4.68mmol、3eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体70(920.00mg、収率71.16%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体71:酢酸[(4S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]
THF(20mL)中の中間体70(660.00mg、796.36μmol、1eq)の撹拌溶液にPPh3(835.51mg、3.19mmol、4eq)とDIAD(644.13mg、3.19mmol、619.35μL、4eq)との混合物を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体71(445.00mg、粗製)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体72:酢酸[(4S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]
THF(20.00mL)中の中間体71(660.00mg、796.36μmol、1eq)の撹拌溶液にPPh3(835.51mg、3.19mmol、4eq)とDIAD(644.13mg、3.19mmol、619.35μL、4eq)との混合物を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体72(445.00mg、粗製)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体73:酢酸[(4S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]
DCM(2mL)中の中間体72(154.00mg、246.17μmol、1eq)とEt3N(49.82mg、492.34μmol、68.25μL、2eq)との撹拌溶液に1-イソシアナト-4-メトキシベンゼン(40.39mg、270.78μmol、34.82μL、1.1eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物をH2O(2mL)によってクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体73(169mg、収率88.61%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体74:酢酸[(4S,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(ヒドロキシメチル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]
DCM(2mL)中の中間体73(169.00mg、218.14μmol、1eq)の撹拌溶液にTFA(248.72 mg, 2.18mmol、10eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物をNaHCO3によってクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:2)によって精製して、中間体74(81.00mg、152.13μmol、収率69.74%)を白色の固形物として得た。HRMS(ESI):C25H30BrN3O5[M+H]+の計算値532.14、測定値534.1
中間体75:酢酸[(4S,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]
THF(2mL)中の中間体74(81.00mg、104.55μmol、1eq)とイソインドリン-1,3-ジオン(16.92mg、115.01μmol、1.1eq)とPPh3(41.13mg、156.82μmol、1.5eq)との溶液に25℃のDIAD(31.71mg、156.82μmol、30.49μL、1.5eq)をN2下で滴下した。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体75(58.00mg、収率83.86%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体76:酢酸(4S,8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-6-((4-メトキシフェニル)カルバモイル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル
EtOH(1mL)中の中間体75(58.00mg、87.67μmol、1eq)の溶液に25℃のヒドラジン水和物(6.72mg、131.51μmol、6.52μL、純度98%、1.5eq)をN2下で滴下した。得られた反応混合物を70℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣中間体76をさらなる精製をせずに得た。HRMS(ESI):C25H31BrN4O4[M+H]+の計算値531.15、測定値531.1
中間体77:(4S,8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-4-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
EtOH:H2O=1:1(1mL)中の中間体76(46.00mg、86.56μmol、1eq)の溶液に25℃のLiOH.H2O(7.26mg、173.12μmol、2eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物をH2O(2mL)によってクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、中間体77(80.00mg、粗製)を白色の固形物として得た。HRMS(ESI):ET6538-397-P1P C23H29BrN4O3[M+H]+の計算値489.14、測定値491.1
中間体78:(4S,8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-4-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
THF(2mL)中の中間体77(757.00mg、1.01mmol、1eq)とイソインドリン-1,3-ジオン(164.07mg、1.12mmol、1.1eq)とPPh3(398.85mg、1.52mmol、1.5eq)との溶液に25℃のDIAD(307.49mg、1.52mmol、1.5eq)をN2下で滴下した。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体78(1.13g、粗製)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E24の合成:(4S,8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-4-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E24)
アセトニトリル(1mL)中の中間体78(40.00mg、77.30μmol、1eq)とエチニルベンゼン(23.68mg、231.90μmol、25.47μL、3.00eq)との溶液にXPhos Pd G3(6.54mg、7.73μmol、0.1eq)およびCs2CO3(50.37mg、154.60μmol、2eq)を加えた。得られた反応混合物を70℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製して、(4S,8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-4-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド (6.10mg、収率14.65%)を白色の固形物として得た。HRMS(ESI):C33H38N4O3[M+H]+の計算値539.29、測定値539.4
Figure 2020514381
実施例25:(8R,9S,10S)-3,10-ビス[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E25」)
Figure 2020514381
Figure 2020514381
Figure 2020514381
中間体79:N-[[(2R,3R,4S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-N-(2-ニトロフェニル)スルホニル-カルバミン酸tert-ブチル
DCM(60mL)中のN-(((2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-((トリチルオキシ)メチル)アゼチジン-2-イル)メチル)-2-ニトロベンゼンスルホンアミド(WO2015070204)(8.50g、11.51mmol、1eq)、DMAP(140.58mg、1.15mmol、0.1eq)およびEt3N(3.49g、34.52mmol、4.79mL、3eq)の溶液にBOC2O(2.76g、12.66mmol、1.1eq)を加え、反応混合物を25℃で4時間撹拌した。TLC(石油エーテル:DCM=3:1)は反応が完了したことを示し、反応混合物はH2O(100mL)でクエンチしDCM(300mL)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって精製して、中間体79(8.19g、収率84.83%)を褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体80:N-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-N-(2- ニトロフェニル)スルホニル-カルバミン酸tert-ブチル
EtOH(10mL)中の中間体79(7.70g、9.18mmol、1eq)の溶液に1,3-ジメチルヘキサヒドロピリミジン-2,4,6-トリオン(2.15g、13.77mmol、1.5eq)およびPd(PPh3)4(1.06g、917.98μmol、0.1eq)を加え、反応混合物を40℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応物は10%NaOH(20mL)でクエンチし、DCM(500mL)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって精製して、中間体80(6.44g、8.06mmol、収率87.83%)を薄褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体81:N-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-1-[2-(ヒドロキシメチル)アリル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-N-(2-ニトロフェニル)スルホニル-カルバミン酸tert-ブチル
DMF(60mL)中の中間体80(6.44g、8.06mmol、1eq)とK2CO3(3.34g、24.18mmol、3eq)との溶液に25℃の2-(ブロモメチル)プロパ-2-エン-1-オール(1.83g、12.09mmol、1.5eq)を加え、反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応物はH2O(50mL)でクエンチし、DCM(100mL)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)によって精製して、中間体81(5.52g、収率78.83%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体82:N-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-1-[2-(ヒドロキシメチル)アリル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル] -2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
MeOH(50mL)中の中間体81(5.00g、5.75mmol、1eq)の溶液にK2CO3(3.97g、28.75mmol、5eq)を加え、反応混合物を80℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応物はH2O(100mL)でクエンチし、DCM(300mL)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体82(2.50g、3.25mmol、収率56.56%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体83:N-アリル-N-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-1-[2-(ヒドロキシメチル)アリル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
DMF(1.00mL)中の中間体82(2.50g、3.25mmol、1eq)の溶液に25℃の3-ブロモプロパ-1-エン(590.18mg、4.88mmol、1.5eq)およびK2CO3(1.35g、9.76mmol、3eq)を加え、反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応物はH2O(100mL)でクエンチし、DCM(500mL)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体83(2.62g、収率99.68%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体84:[(3E,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-3-イル]メタノール
DCM(20mL)中の中間体83(2.20g、2.72mmol、1eq)の溶液に、[1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)イミダゾリジン-2-イリデン]-ジクロロ-[(2-イソプロピルフェニル)メチレン]ルテニウム(ホイベダ・グラブス第二世代触媒)(426.12mg、680.04μmol、0.25eq)を加え、反応混合物を40℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応物を濃縮して残渣を得た。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体84(2.12g、収率100.00%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体85:[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]メタノール
THF(15mL)中の中間体84(750.00mg、960.65μmol、1eq)とEt3N(1.94g、19.21mmol、2.66mL、20eq)との溶液に2-ニトロベンゼンスルホノヒドラジド(2.09g、9.61mmol、10eq)を加え、反応混合物を40℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応物をH2O(3mL)によってクエンチし、DCM(10mL*2)で抽出して有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体85(1.50g、収率100.00%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体86:酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]メチル
0℃のDCM(15mL)中の中間体85(1.49g、1.90ミリモル、1eq)とEt3N(576.78mg、5.70ミリモル、3eq)とDMAP(23.21mg、190.00μmol、0.1eq)との溶液に無水酢酸(387.94mg、3.80mmol、355.91μL、2eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物はH2O(10mL)でクエンチし、DCM(30mL*2)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体86(1.51g、収率96.32%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体87:酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]メチル
アセトニトリル(15mL)中の中間体86(1.51g、1.83mmol、1eq)とベンゼンチオール(302.57mg、2.75mmol、280.16μL、1.5eq)との溶液に25℃のCs2CO3(1.19g、3.66mmol、2eq)を滴下した。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物をH2O(10mL)でクエンチし、DCM(20mL*3)で抽出して有機層を得た。有機物を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)によって精製して、中間体87(1.09g、粗製)を白色の固形物として得た。HRMS(ESI):C37H39BrN2O3[M+H]+の計算値639.21、測定値639.1
中間体88:酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]メチル
DCM(10mL)中の中間体87とEt3N(344.05mg、3.40mmol、2eq)との溶液に0℃の1-イソシアナト-4-メトキシ-ベンゼン(278.91mg、1.87mmol、1.1eq)を滴下した。得られた反応混合物を25℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物はH2O(20mL)でクエンチし、DCM(50mL*3)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体87(1.10g、収率81.76%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体89:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
MeOH(7mL)中の中間体88(750.00mg、950.85μmol、1eq)の溶液にK2CO3(394.25mg、2.85mmol、3eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物をろ過してろ液を得、濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体88(757.00mg、粗製)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体90:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
THF(2mL)中の中間体89(757.00mg、1.01mmol、1eq)とイソインドリン-1,3-ジオン(164.07mg、1.12mmol、1.1eq)とPPh3(398.85mg、1.52mmol、1.5eq)との溶液に25℃のDIAD(307.49mg、1.52mmol、1.5eq)をN2下で滴下した。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体90(1.13g、粗製)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体91:(8R,9R,10S)-3-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
EtOH(2mL)中の中間体90(1.13g、1.29mmol、1eq)の溶液にNH2NH2.H2O(98.86mg、1.94mmol、純度98%、1.5eq)を滴下した。得られた反応混合物を70℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物をH2O(2mL)によってクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)によって精製して、中間体91(586.00mg、収率60.91%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体92:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(6mL)中の中間体91(586.00mg、785.80μmol、1eq)の撹拌溶液にHCHO(637.77mg、7.86mmol、585.11μL、10eq)およびMgSO4(945.86mg、7.86mmol、10eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で0.5時間撹拌した。混合物にCH3COOH(47.19mg、785.80μmol、1eq)およびNaBH(OAc)3(832.71mg、3.93mmol、5eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、H2O(5mL)によって反応混合物をクエンチし、DCM(20mL*3)で抽出して、有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)によって精製して、中間体92(370.00mg、収率60.85%)を薄褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体93:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(1mL)中の中間体92(370.00mg、478.16μmol、1eq)の撹拌溶液にTFA(545.20mg、4.78mmol、10eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、NaHCO3(5mL)によって反応混合物をクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して、有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=8:1)によって精製して、薄褐色の固形物として得た(172.00mg、収率67.68%)。
Figure 2020514381
中間体94:(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-10-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
THF(2mL)中の中間体93(172.00mg、323.62μmol、1eq)とイソインドリン-1,3-ジオン(52.38mg、355.98μmol、1.1eq)とPPh3(127.32mg、485.43μmol、1.5eq)との溶液に25℃のDIAD(98.16mg、485.43μmol、1.5eq)をN2下で滴下した。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)によって精製して、中間体94(152.00mg、収率71.10%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体95:(8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
EtOH(2mL)中の中間体94(152.00mg、230.09μmol、1eq)の溶液にNH2NH2.H2O(17.63mg、345.14μmol、17.12μL、純度98%、1.5eq)を滴下した。得られた反応混合物を70℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物をH2O(2mL)によってクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=5:1)によって精製して、中間体95(80.00mg、収率65.54%)を白色の固形物として得た。HRMS(ESI):C26H36BrN5O2[M+H]+の計算値530.21、測定値530.1
中間体96:(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,10-ビス[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(2mL)中の中間体95(120.00mg、226.20μmol、1eq)の撹拌溶液にHCHO(183.43mg、2.26mmol、168.28μL、10eq)およびMgSO4(272.28mg、2.26mmol、10eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で0.5時間撹拌した。混合物にCH3COOH(13.58mg、226.20μmol、1eq)およびNaBH(OAc)3(239.71mg、1.13mmol、5eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、H2O(5mL)によって反応混合物をクエンチし、DCM(20mL*3)で抽出して、有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=2:1)によって精製して白色の固形物として(100.00mg、収率79.15%)得た。
Figure 2020514381
E25の合成:(8R,9S,10S)-3,10-ビス[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E25)
アセトニトリル(1mL)中の中間体96(50.00mg、89.52μmol、1 eq)とエチニルベンゼン(27.43mg、268.55μmol、29.49μL、3eq)との溶液にXPhos Pd G3(7.58mg、8.95μmol、0.1eq)およびCs2CO3(58.33mg、179.04μmol、2eq)を加えた。得られた反応混合物を70℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、H2O(5mL)によって反応混合物をクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して、有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、実施例25(10.00mg、17.25μmol、収率19.27%)を白色の固形物として得た。HRMS(ESI):C36H45N5O2[M+H]+の計算値580.36、測定値580.5
Figure 2020514381
実施例26:(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E26」)
Figure 2020514381
中間体97:酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(ヒドロキシメチル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]メチル
DCM(3.6mL)中の中間体88(180.00mg、228.20μmol、1eq)の撹拌溶液にTFA(2.28mmol、168.96μL、10eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、飽和NaHCO3(10mL)で反応混合物をクエンチし、DCM(50mL*3)で抽出して有機層を得て、この層を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)によって精製して、中間体97(300.00mg、粗製)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体98:酢酸[(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]メチル
THF(2mL)中の中間体97(300.00mg、549.00μmol、1eq)とイソインドリン-1,3-ジオン(88.85mg、603.90μmol、1.1eq)とPPh3(216.00mg、823.50μmol、1.5eq)との溶液に25℃のDIAD(166.52mg、823.50μmol、1.5eq)を滴下した。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体98(458.00mg、粗製)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体99:酢酸[(8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]メチル
EtOH(2mL)中の中間体98(458.00mg、677.95μmol、1eq)の溶液にNH2NH2.H2O(51.95mg、1.02mmol、純度98%、1.5eq)を滴下した。得られた反応混合物を70℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物をH2O(2mL)によってクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)によって精製して、中間体99(180.00mg、収率48.67%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体100:酢酸[(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]メチル DCM(2mL)中の中間体99(180.00mg、329.99μmol、1eq)の撹拌溶液にHCHO(267.83mg、3.30mmol、245.71μL、10eq)およびMgSO4(397.21mg、3.30mmol、10eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で0.5時間撹拌した。混合物にCH3COOH(19.82mg、329.99μmol、1eq)およびNaBH(OAc)3(349.69mg、1.65mmol、5eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、H2O(5mL)によって反応混合物をクエンチし、DCM(20mL*3)で抽出して、有機層を得た。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)によって精製して、中間体100(134.00mg、収率70.80%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体101:酢酸[(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]メチル
アセトニトリル(1mL)中の中間体100(60.00mg、104.62μmol、1eq)とエチニルベンゼン(32.05mg、313.85μmol、34.47μL、3eq)との溶液にXPhos Pd G3(8.86mg、10.46μmol、0.1eq)およびCs2CO3(68.17mg、209.23μmol、2eq)を加えた。得られた反応混合物を70℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=7:1)によって精製して中間体101(42.00mg、収率67.50%)を褐色の固形物として得た。HRMS(ESI):C36H42N4O4[M+H]+の計算値595.32、測定値565.2
E26の合成:(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-3-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E26)
MeOH(2mL)中の中間体101(42.00mg、70.62μmol、1eq)の溶液にK2CO3(29.28mg、211.86μmol、3eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、H2O(5mL)によって反応混合物をクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して、有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、化合物E26(10.80mg、収率27.67%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例27:(8R,9R,10S)-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E27」)
Figure 2020514381
中間体102:(8R,9R,10S)-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
アセトニトリル(1mL)中の中間体92(30.00mg、38.77μmol、1 eq)とエチニルベンゼン(11.88mg、116.31μmol、12.77μL、3eq)との溶液にXPhos Pd G3(3.28mg、3.88μmol、0.1eq)およびCs2CO3(25.26mg、77.54μmol、2eq)を加えた。得られた反応混合物を70℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=7:1)によって精製して中間体102(50.00mg、粗製)を褐色の固形物として得た。HRMS(ESI):C53H54N4O3[M+H]+の計算値795.42、測定値795.4
E27の合成:(8R,9R,10S)-3-[(ジメチルアミノ)メチル]-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E27)
DCM(1mL)中の中間体102(50.00mg、62.89μmol、1eq)の撹拌溶液にTFA(71.71mg、628.91μmol、46.56μL、10.00eq)を加えた。得られた反応混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、NaHCO3(5mL)によって反応混合物をクエンチし、DCM(10mL*3)で抽出して、有機層を得た。層を無水Na2SO4で乾燥させ濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製し、化合物E27(4.70mg、収率13.52%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例28:(3R,8R,9R,10S)-3-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E28」)
Figure 2020514381
中間体103:N-[[(2R,3R,4S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2,2,2-トリフルオロ-アセトアミド
DCM(250.00mL)中の[(2R,3R,4S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メタンアミン(J.O.C. (2012), 77(17), 7187-7211)(25.00g、31.62mmol、1.00eq)の溶液にTEA(25.59g、252.92mmol、35.06mL、8.00eq)を加え、次いでそれを0℃まで冷却した。TFAA(26.56g、126.46mmol、17.59mL、4.00eq)を反応混合物に滴下した。20℃で16時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO3溶液(100mL)によってクエンチし、DCM(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 20/1〜1:1)によって精製し、中間体103(11.00g、16.94mmol、収率53.56%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体104:N-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2,2,2-トリフルオロ-アセトアミド
EtOH(169.00mL)中の中間体103(11.00g、16.94mmol、1.00eq)の溶液にN2雰囲気下で1,3-ジメチルバルビツール酸(3.97g、25.41mmol、1.50eq)およびPd(PPh3)4(1.96g、1.69mmol、0.10eq)を加えた。混合物を40℃で16時間撹拌した。反応混合物をNaHCO3溶液(200mL)によってクエンチし、DCM(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜5:1)によって精製し、中間体104(7.80g、12.80mmol、収率75.55%を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体105:N-[(1R)-1-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2,2,2-トリフルオロアセチル)アミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]メチル]-3-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
DCM(50.00mL)中の中間体104(4.00g、6.56mmol、1.00eq)とN-[(1R)-3-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-1-ホルミル-プロピル]カルバミン酸tert-ブチル(その全体が参照により本明細書に組み入れられるBioorganic & Medicinal Chemistry (2006), 14(1), 214-236に記載のように合成)(2.90g、6.56mmol、1.00eq)との溶液にMgSO4(158.00mg、1.31mmol、20.00eq)およびNaBH(OAc)3(139.10mg、656.30μmol、10.00eq)を加えた。20℃で16時間撹拌した後、さらなるN-[(1R)-3-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-1-ホルミル-プロピル]カルバミン酸tert-ブチル(1g)を加えた。さらに0.5時間後、反応混合物をNaHCO3溶液(200mL)によってクエンチし、DCM(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 20/1〜10:1)によって精製し、中間体105(4.20g、4.06mmol、収率61.85%を黄色のガム状物として得た。
Figure 2020514381
中間体106:N-[(1R)-1-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2,2,2-トリフルオロアセチル)アミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]メチル]-3-ヒドロキシ-プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
THF(50.00mL)中の中間体105(4.20g、4.06mmol、1.00eq)の溶液にTBAF(1.59g、6.09mmol、1.50eq)を加えた。20℃で16時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜2:1)によって精製し、中間体106(2.30g、2.89mmol、収率71.23%を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体107:N-[(1R)-1-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-[[(2,2,2-トリフルオロアセチル)アミノ]メチル]-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-1-イル]メチル]-3-オキソ-プロピル]カルバミン酸tert-ブチル
DCM(30.00mL)中の中間体106(2.30g、2.89mmol、1.00eq)の溶液にN2下0℃のDMP(2.45g、5.78mmol、1.79mL、2.00eq) を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応物106が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示し、反応混合物はH2O(20mL)中のNaHCO3(2.5g)とNa2SO3(2.5g)との溶液によってクエンチし、DCM(20mL×3)で抽出し、合わせた有機層を濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=2/1〜0:1)によって精製し、中間体107(1.80g、2.27mmol、収率78.37%を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体108:N-[(3R,5Z,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-5-エン-3-イル]カルバミン酸tert-ブチル
MeOH(20.00mL)およびH2O(77.13mg、4.28mmol、77.13μL、2.00eq)中の中間体107(1.70g、2.14mmol、1.00eq)の溶液にK2CO3(591.32mg、4.28mmol、2.00eq)を加えた。20℃で16時間撹拌した後、追加のK2CO3(200mg)を加えた。さらに2時間後、反応混合物を水(30mL)に溶解し、DCM(20mL×3)で抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、次いで濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 5/1〜0:1)によって精製し、中間体108(750.00mg、771.30μmol、収率45.05%、純度70%)を黄色の固形物として得た。
中間体109:N-[(3R,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]カルバミン酸tert-ブチル
DCM(18.00mL)中の中間体108(750.00mg、1.10mmol、1.00eq)の溶液にAcOH(66.17mg、1.10mmol、63.02μL、1.00eq)およびNaBH(OAc)3(2.34g、11.02mmol、10.00eq)を加えた。混合物を20℃で0.5時間撹拌した。LCMSは、反応物108が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示し、反応混合物はNaHCO3溶液(20mL)によってクエンチし、DCM(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層を濃縮して中間体109を黄色の固形物(750mg、粗製)として得て、これを次の工程で直接用いた。
中間体110:N-[(3R,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-3-イル]カルバミン酸tert-ブチル
DCM(10.00mL)中の中間体109(750.00mg、769.02μmol、1.00eq)の溶液にTEA(38.91mg、384.51μmol、53.30μL、0.50eq)および1-イソシアナト-4-メトキシ-ベンゼン(137.64mg、922.82μmol、118.66μL、1.20eq)を加えた。混合物を20℃で0.5時間撹拌した。LCMSは、反応物109が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示した。反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸メチル)、さらに分取HPLC(カラム;Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)で精製した。中間体110(150.00mg、180.33μmol、収率23.45%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体111:(3R,8R,9R,10S)-3-アミノ-9-(4-ブロモフェニル)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(3.00mL)中の中間体110(120.00mg、144.26μmol、1.00eq)の溶液に0℃のTFA(1.54g、13.51mmol、1.00mL、93.63eq)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応物110が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示し、反応混合物はNaHCO3溶液(20mL)によってクエンチし、NH3.H2O(1mL)で洗浄し、DCM(10mL×3)で抽出し、合わせた有機層を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)で精製して中間体111(60.00mg、122.60μmol、収率84.98%)を白色の固形物として得た。
中間体112:(3R,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-3-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(3.00mL)中の中間体111(60.00mg、122.60μmol、1.00eq)とHCHO(99.50mg、1.23mmol、91.28μL、10.00eq)との溶液にMgSO4(147.57mg、1.23mmol、10.00eq)およびNaBH(OAc)3(259.84mg、1.23mmol、10.00eq)を20℃で加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応物111が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示し、反応混合物はNaHCO3溶液(10mL)によってクエンチし、DCM(5mL×3)で抽出し、合わせた有機層を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)によって精製して中間体112(38.00mg、73.44μmol、収率59.90%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E28の合成:(3R,8R,9R,10S)-3-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E28)
CH3CN(350.00μL)中の中間体112(25.00mg、48.31μmol、1.00eq)とエチニルベンゼン(14.80mg、144.93μmol、15.91μL、3.00eq)との溶液にN2雰囲気下でCs2CO3(47.22mg、144.93μmol、3.00eq)およびXPhos Pd G3(4.09mg、4.83μmol、0.10eq)を加えた。混合物を70℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応物1が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示し、反応混合物を水(2mL)に溶解し、DCM(2mL×3)で抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、次いで濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)でさらに精製して、化合物E28(13.00mg、24.13μmol、収率49.95%、ギ酸塩として)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例29:(3S,8R,9R,10S)-3-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E29」)
中間体105(中間体105)の合成後に、中間体105の代わりにエナンチオマーN-[(1S)-3-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ-1-ホルミル-プロピル]カルバミン酸tert-ブチル(Bioorganic & Medicinal Chemistry (2006))を利用して、実施例28に記載されたものと同様に合成を実施した。
Figure 2020514381
実施例30:(4R,8R,9R,10S)-4-(ジメチルアミノ)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E30」)
エナンチオマー(R)-(1-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-4-オキソブタン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル(US 20150266867)を出発物質として利用して実施例3に示すように合成を実施した。
Figure 2020514381
実施例31:(8R,9R,10S)-4-((ジメチルアミノ)メチル)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E31」)
Figure 2020514381
中間体113:N-[[(2R,3R,4S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-N-[2-(ヒドロキシメチル)アリル]-2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
DMF(62.5mL)中のN-[[(2R,3R,4S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)-4-(トリチルオキシメチル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド(WO2015070204)(5.00g、6.77mmol、1.00eq)の溶液にK2CO3(2.11g、15.23mmol、2.25eq)を加え、0℃まで冷却し、これによってDMF(7.5mL)中の2-(ブロモメチル)プロパ-2-エン-1-オール(2.04g、13.54mmol、2.00eq)を加えた。混合物を20℃で16時間撹拌した。LC-MSは、反応物113が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を水(300ml)の添加によってクエンチし酢酸エチル(100mL*2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 20:1〜2:1)によって精製し、中間体113(5.00g、6.18mmol、収率91.32%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体114:[(3E,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-4-イル]メタノール
DCM(500.00mL)中の中間体113(5.00g、6.18mmol、1.00eq)の溶液にホベイダ・グラブス第二世代触媒(774.77mg、1.24mmol、0.20eq)を加えた。混合物を55℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)は中間体113が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20:1〜1:1)によって精製し、中間体114(4.00g、5.12mmol、収率82.90%)を褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体115:[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]メタノール
THF(51.00mL)中の中間体114(4.00g、5.12mmol、1.00eq)の溶液に2-ニトロベンゼンスルホノヒドラジド(5.56g、25.60mmol、4.00eq)およびTEA(5.18g、51.23mmol、7.10mL、10.00eq)を加えた。40℃で16時間撹拌した後、水(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし酢酸エチル(50mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜1:1)で精製して中間体115(3.60g、粗製)を白色の固形物として得た。
中間体116:酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]メチル
DCM(80.00mL)中の中間体115(3.60g、4.60mmol、1.00eq)の溶液に0℃のDMAP(56.19mg、460.00μmol、0.1eq)およびTEA(465.40mg、4.60mmol、637.53μL、1.00eq)、次いでAc2O(939.07mg、9.20mmol、861.53μL、2.00eq)を加えた。20℃で2時間撹拌した後、飽和NaHCO3水溶液(150mL)の添加によって反応混合物をクエンチしDCM(50mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=30/1〜1:1)によって精製し、中間体116(3.00g、3.64mmol、収率79.07%)を白色の固形物として得た。
中間体117:酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]メチル
アセトニトリル(80.00mL)中の中間体116 6(3.00g、3.64mmol、1.00eq)の溶液に0℃のCs2CO3(1.42g、4.37mmol、1.20eq)およびベンゼンチオール(「PhSH」)(601.14mg、5.46mmol、1.50eq)を加えた。20℃で16時間撹拌した後、水(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし酢酸エチル(30mL*2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10:1〜1:1)によって精製し、中間体117(2.00g、3.13mmol、収率85.90%)を白色の固形物として得た。
中間体118:酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]メチル
DCM(50.00mL)中の中間体117(2.00g、3.13mmol、1.00eq)の溶液に0℃の1-イソシアナト-4-メトキシ-ベンゼン(560.21mg、3.76mmol、1.20eq)を滴下した。混合物を15℃で2時間撹拌した。LC-MSは、中間体117が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を水(100ml)の添加によってクエンチしDCM(30mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM:MeOH=100:1〜20:1)によって精製して、中間体118(2.20g、2.79mmol、収率89.11%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体119:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(1.00mL)およびMeOH(1mL)中の中間体118(200.00mg、253.56μmol、1.00eq)の溶液にK2CO3(175.22mg、1.27mmol、5.00eq)を加えた。混合物を15℃で4時間撹拌した。LC-MSは、中間体118が完全に消費され、所望のMSのメインピークが1つ検出されたことを示した。反応混合物を水(10mL)の添加によってクエンチしDCM(5mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10:1〜1:1)によって精製し、中間体119(150.00mg、200.88μmol、収率79.22%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体120:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
3mLのTHF中のPPh3(0.15g)の溶液に0℃のDIAD(0.11mL)を加えた。5分後、この混合物を0℃のTHF(1mL)中の中間体119(20.00mg、26.78μmol、1.00eq)およびイソインドリン-1,3-ジオン(5.91mg、40.17μmol、1.50eq)の溶液に加えた。混合物を15℃で16時間撹拌した。LC-MSは、中間体9が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1:1)によって精製して、中間体120(10.00mg、11.42μmol、収率42.63%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体121:(8R,9R,10S)-4-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
EtOH(10.00mL)中の中間体120(500.00mg、570.87μmol、1.00eq)の溶液にN2H4.H2O(28.58mg、570.87μmol、27.75μL、1.00eq)を加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。LC-MSは、中間体120が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を水(30mL)の添加によってクエンチしDCM(10mL*2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM:MeOH =100:1〜10:1)によって精製して、中間体121(150.00mg、粗製)をPh3POを含有する黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体122:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)-10-((トリチルオキシ)メチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(5.00mL)中の中間体121(150.00mg、201.14μmol、1.00eq)の溶液にMgSO4(290.53mg、2.41mmol、12.00eq)およびHCHO(98.21mg、1.21mmol、90.10μL、純度37%、6.02eq)、次いでNaBH(OAc)3(639.44mg、3.02mmol、15.00eq)を加えた。混合物を15℃で16時間撹拌した。LC-MSは、中間体121が完全に消費され、所望のMSが1つ検出されたことを示した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(20mL)の添加によってクエンチしDCM(5mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=20:1)によって精製して中間体122(60.00mg、77.54μmol、収率38.55%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体123:(8R,9R,10S)-4-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-10-(トリチルオキシメチル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
アセトニトリル(1.00mL)中の中間体122(60.00mg、77.54μmol、1.00eq)の溶液にエチニルベンゼン(23.76mg、232.62μmol、25.55μL、3.00eq)、Cs2CO3(101.06mg、310.16μmol、4.00eq)およびXphos Pd G3 (6.56mg、7.75μmol、0.1 eq)を加えた。混合物を70℃で2時間撹拌した。LC-MSは、反応物が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を水(10mL)の添加によってクエンチしDCM(5mL*2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=20:1)で精製して中間体123(50.00mg、62.89μmol、収率81.11%)を黄色の固形物として得た。
E31の合成:(8R,9R,10S)-4-((ジメチルアミノ)メチル)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E31)
DCM(1.00mL)中の中間体123(50.00mg、62.89μmol、1.00eq)の溶液にTFA(71.71mg、628.90μmol、46.56μL、10.00eq)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。LC-MSは、中間体123が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(10mL)の添加によってクエンチしDCM(5mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)によって精製して、化合物E31(4.50mg、8.14μmol、収率12.95%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例32:(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-4-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E32」)
Figure 2020514381
中間体124:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-[(ジメチルアミノ)メチル]-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(10.00mL)中の中間体122(400.00mg、516.93μmol、1.00eq)の溶液にTFA(589.40mg、5.17mmol、382.73μL、10.00eq)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。LC-MSは中間体122が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(10mL)の添加によってクエンチしDCM(5mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM:MeOH =100:1〜10:1)によって精製して、中間体124(130.00mg、粗製)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体125:(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4-[(ジメチルアミノ)メチル]-10-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
3mLのTHF中のPPh3(0.15g)の溶液に0℃のDIAD(0.11mL)を加えた。この混合物(1.16mL)を0℃のTHF(1.00mL)中の中間体124(30.00mg、56.45μmol、1.00eq)とイソインドリン-1,3-ジオン(12.46mg、84.67μmol、1.50eq)との溶液に加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。LC-MSは、中間体124が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=20:1)によって精製して、中間体125(30.00mg、粗製)を、Ph3POを含有する白色の固形物として得た。
中間体126:(8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-4-[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
EtOH(2.00mL)中の中間体125(100.00mg、151.38μmol、1.00eq)の溶液にN2H4.H2O(7.58mg、151.38μmol、7.36μL、1.00eq)を加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。LC-MSは、中間体125が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を水(10mL)の添加によってクエンチしDCM(5mL*2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=8:1)で精製して中間体126(90.00mg、粗製)を黄色の固形物として得た。
中間体127:(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-4,10-ビス[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(2.00mL)中の中間体126(45.00mg、84.83μmol、1.00eq)の溶液にHCHO(41.31mg、508.98μmol、37.90μL、37%溶液、6.00eq)およびMgSO4(122.53mg、1.02mmol、12.00eq)を加え、30分間撹拌した後、NaBH(OAc)3(269.68mg、1.27mmol、15.00eq)を加えた。混合物を15℃で16時間撹拌した。LC-MSは、中間体126が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(10mL)の添加によってクエンチしDCM(3mL*2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)で精製して中間体127(20.00mg、35.81μmol、収率42.21%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
E32の合成:(8R,9S,10S)-4,10-ビス[(ジメチルアミノ)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E32)
アセトニトリル(1.00mL)中の中間体127(15.00mg、26.86μmol、1.00eq)の溶液にエチニルベンゼン(10.97mg、107.42μmol、3.00eq)、Xphos Pd G3 (2.27mg、2.69μmol、0.10eq)およびCs2CO3(35.00mg、107.42μmol、4.00eq)を加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。LC-MSは、中間体127が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を水(10mL)の添加によってクエンチし酢酸エチル(3mL*2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=8:1)で精製して化合物E32(4.30mg、7.42μmol、収率27.61%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例33:(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-4-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E33」)
Figure 2020514381
中間体128:酢酸[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(ヒドロキシメチル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]メチル
DCM(10.00mL)中の中間体118(600.00mg、760.68μmol、1.00eq)の溶液にTFA(867.33mg、7.61mmol、563.20μL、10.00eq)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。LC-MSは、中間体118が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(30mL)の添加によってクエンチしDCM(10mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH=1:0〜20:1)によって精製して、中間体128(300.00mg、549.00μmol、収率72.17%)を白色の固形物として得た。
中間体129:酢酸[(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]メチル
0℃のTHF(19ml)中のトリフェニルホスフィン(1g、3.76mmol)の溶液にDIAD(0.73mL、3.76mmol)をゆっくりと加えた。この調製された混合物(11mL)を0℃のTHF(15.00mL)中の中間体128(300.00mg、549.00μmol、1.00eq)とイソインドリン-1,3-ジオン(121.16mg、823.50μmol、1.50eq)との溶液に加え、次いで混合物をN2雰囲気下25℃で16時間撹拌した。LC-MSは、中間体128が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM:MeOH =1:0〜10:1)によって精製して、中間体129(400.00mg、粗製)を、Ph3POを含有する黄色の固形物として得た。
中間体130:酢酸[(8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]メチル
EtOH(10.00mL)中の中間体129(400.00mg、592.09μmol、1.00eq)の溶液にN2H4.H2O(29.64mg、592.09μmol、28.78μL、1.00eq)を加えた。混合物を70℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)の添加によってクエンチしDCM(30mL*2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM:MeOH=1:0〜20:1)によって精製して、中間体130(280.00mg、513.32μmol、収率86.70%)を白色の固形物として得た。
中間体131:酢酸[(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]メチル
DCM(5.00mL)中の中間体130(140.00mg、256.66μmol、1.00eq)の溶液にMgSO4(370.73mg、3.08mmol、12.00eq)およびHCHO(124.99mg、1.54mmol、114.67μL、37%溶液、6.00eq)を加え、次いでNaBH(OAc)3(815.95mg、3.85mmol、15.00eq)を少量づつ加えた。混合物を15℃で16時間撹拌した。LC-MSは、中間体130が完全に消費され、所望のMSが1つ検出されたことを示した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(20mL)の添加によってクエンチしDCM(5mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=20:1)によって精製して、中間体131(73.00mg、127.28μmol、収率49.59%)を白色の固形物として得た。
中間体132:酢酸[(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-6-[(4-メトキシフェニル)カルバモイル]-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-4-イル]メチル
アセトニトリル(4.00mL)中の中間体131(73.00mg、127.28μmol、1.00eq)の溶液にエチニルベンゼン(39mg、381.85μmol、3.00eq)、Xphos Pd G3 (10.77mg、12.73μmol、0.10eq)およびCs2CO3(165.89mg、509.14μmol、4.00eq)を加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。LC-MSは、中間体131が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を水(10mL)の添加によってクエンチし酢酸エチル(3mL*2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3mL*2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)で精製して中間体132(30.00mg、50.44μmol、収率39.63%)を褐色の固形物として得た。
E33の合成:(8R,9S,10S)-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-4-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E33)
MeOH(500.00μL)/DCM(0.5mL)中の中間体132(30.00mg、50.44μmol、1.00eq)の溶液にK2CO3(34.86mg、252.20μmol、5.00eq)を加えた。混合物を15℃で1時間撹拌した。LC-MSは、中間体132が完全に消費され、所望のMSのメインピークが1つ検出されたことを示した。反応混合物を水(10mL)の添加によってクエンチしDCM(5mL*2)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Luna C18 150*25 5u;移動相:[水(0.225%ギ酸)-アセトニトリル];B%:25%〜45%、12分)によって精製して化合物E33(11.00mg、18.37μmol、収率36.42%、ギ酸塩))を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例34:(8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E34」)
Figure 2020514381
中間体133:(2R,3R,4S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-2-カルボニトリル
DCM(291.00mL)中の(2R,3R,4S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)-4-((トリチルオキシ)メチル)アゼチジン-2-カルボニトリル(J.O.C (2012), 77(17), 7187-7211)(16.00g、29.12mmol、1.00eq)の溶液に25℃のTFA(33.20g、291.20mmol、21.56mL、10.00eq)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。TLCは反応物が完全に消費されたことを示し、所望の生成物が観察され、NaHCO3溶液(500mL)でクエンチし、DCM(200mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣(8.95g、粗製)を黄色の固形物として得て、これを次の工程に直接用いた。
中間体134:(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-2-カルボニトリル
EtOH(290.00mL)中の中間体133(8.95g、29.14mmol、1.00eq)と1, 3-ジメチルバルビツール酸(6.82g、43.71mmol、1.50eq)とPd(PPh3)4(3.37g、2.91mmol、0.10eq)との混合物を、3回、脱気しN2でパージし、次いで混合物をN2雰囲気下40℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応物133が完全に消費されたことを示し、所望のMSが観察され、濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(10mM NH4HCO3)B:アセトニトリル)で精製し、中間体134(4.70g、17.60mmol、収率60.38%)を橙色の固形物として得た。
中間体135:(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)-1-(1-メチルアリル)アゼチジン-2-カルボニトリル
THF(3.50mL)中の中間体134(1.60g、5.99mmol、1.00eq)の溶液にP(OEt)3(39.81mg、239.59μmol、41.04μL、0.04eq)、酢酸(E)-ブタ-2-エン-1-イル(724.70mg、6.35 mmol、1.06eq)、アリル(クロロ)パラジウム(21.92mg、59.90μmol、0.01eq)およびDBU(911.89mg、5.99mmol、902.86μL、1.00eq)を加え、混合物を、3回、脱気しN2でパージし、次いで混合物をN2雰囲気下40℃で16時間撹拌した。反応物を水(15mL)でクエンチし、DCM(20mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 10/1〜0:1)によって精製し、中間体135(150.00mg、466.98μmol、収率7.80%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体136:(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-1-(1-メチルアリル)アゼチジン-2-カルボニトリル
DMF(6.00mL)中の中間体135(1.23g、3.83mmol、1.00eq)の溶液にイミダゾール(1.56g、22.98mmol、6.00eq)およびTBSCl(2.31g、15.32mmol、1.88mL、4.00eq)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応物が完全に消費されたことを示し、所望のMSが観察され、水(30mL)で洗浄し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 100/1〜10:1)によって精製し、中間体136(1.60g、3.67mmol、収率95.93%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体137:[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-1-(1-メチルアリル)アゼチジン-2-イル]メタンアミン
THF(200.00mL)中の中間体136(1.85g、4.25mmol、1.00eq)の溶液にN2雰囲気下0℃のLiBHEt3(1M、5.06mL、10.00eq)を加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応物136が完全に消費されたことを示し、所望のMSが観察され、H2O(100mL)でクエンチ、酢酸エチル(300ml×3)で抽出し、濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH=1/0〜10:1)によって精製して、中間体137(1.40g、3.19mmol、収率74.95%)を油状物として得た。
中間体138:N-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-1-(1-メチルアリル)アゼチジン-2-イル]メチル] -2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
THF(55.00mL)中の中間体138(1.36g、3.09mmol、1.00eq)の溶液に0℃のTEA(9.91g、97.95mmol、13.58mL、31.70eq)および2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(2.05g、9.27mmol、3.00eq)を加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応物1が完全に消費されたことを示し、所望のMSが観察され、濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20/1〜5:1)で精製して中間体138(1.93g、粗製)を黄色の油状物として得た。
中間体139:N-アリル-N-[[(2R,3R,4S)-3-(4-ブロモフェニル)-4-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-1-(1-メチルアリル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
DMF(15.00mL)中の中間体138(1.95g、3.12mmol、1.00eq)の溶液にK2CO3(647.17mg、4.68mmol、1.50eq)、次いで3-ブロモプロパ-1-エン(1.13g、9.36mmol、808.84μL、3.00eq)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応物138が完全に消費され、所望のMSが観察されたことを示し、ブライン(20mL×3)で洗浄し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 20/1〜5:1)によって精製し、中間体139(1.90g、2.86mmol、収率91.61%を黄色のガム状物として得た。
Figure 2020514381
中間体140:[(3Z,8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-2-メチル-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-10-イル]メトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン
DCE(368.00mL)中の中間体139(1.84g、2.77mmol、1.00eq)の溶液にホベイダ・グラブス第一世代触媒(569.51mg、692.50μmol、0.25eq)を加えた。混合物を90℃で16時間撹拌した。反応混合物をろ過し減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=5:1)によって精製した。中間体140(1.25g、1.96mmol、収率70.88%)を薄黒色の固形物として得た。
中間体141:[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-2-メチル-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-10-イル]メトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン
THF(40.00mL)中の中間体140(1.00g、1.57mmol、1.00eq)の溶液にTEA(1.43g、14.13mmol、1.96mL、9.00eq)および2-ニトロベンゼンスルホノヒドラジド(1.02g、4.71mmol、3.00eq)を加えた。混合物を油浴中40℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応物140が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示した。反応混合物をNaHCO3の飽和溶液(20mL)でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した(30mL×3)。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=20/1〜5:1)によって精製し、中間体141(830.00mg、1.04mmol、収率66.22%、純度80%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体142:[(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-2-メチル-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-10-イル]メトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン
CH3CN(8.00mL)中の中間体141(830.00mg、1.30mmol、1.00eq)の溶液にCs2CO3(508.28mg、1.56mmol、1.20eq)およびベンゼンチオール(214.77mg、1.95mmol、198.86μL、1.50eq)を加えた。20℃で16時間撹拌した後、反応物を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=5:1)によって精製し、中間体142(580.00mg、1.02mmol、収率78.70%、純度80%)を黄色の固形物として得た。
中間体143:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-N-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(10.00mL)中の中間体142(550.00mg、1.21mmol、1.00eq)の溶液に0℃のTEA(61.36mg、606.35μmol、84.05μL、0.50eq)および1-イソシアナト-4-メトキシ-ベンゼン(180.88mg、1.21mmol、155.93μL、1.00 eq)を加えた。20℃で3時間撹拌した後、反応物を水(10mL)で希釈し、DCM(20mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜5:1)によって精製し、中間体143(700.00mg、1.16mmol、収率95.99%)を黄色の固形物として得た。
中間体144:(8R,9R,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
THF(10.00mL)中の中間体143(690.00mg、1.14mmol、1.00eq)の溶液にTBAF(596.13mg、2.28mmol、2.00eq)を加えた。混合物を50℃で16時間撹拌した。TLCは反応物1が完全に消費され、所望の生成物が観察されたことを示し、水(10mL×3)で洗浄し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH=1/0〜20:1)によって精製して、中間体144(440.00mg、900.86μmol、収率79.02%)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体145:(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-[(1,3-ジオキソ-3a,7a-ジヒドロイソインドール-2-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
THF(18.00mL)中の中間体144(420.00mg、859.92μmol、1.00eq)の溶液に0℃のイソインドリン-1,3-ジオン(189.78mg、1.29mmol、1.50eq)、PPh3(451.09mg、1.72mmol、2.00eq)およびDIAD(347.77mg、1.72mmol、334.39μL、2.00eq)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応物145が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示し、水(10mL)で洗浄し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 5/1〜1:1)によって精製し、中間体145(800.00mg、645.63μmol、収率75.08%、純度50%)を褐色のガム状物として得た。
中間体146:(8R,9S,10S)-10-(アミノメチル)-9-(4-ブロモフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
EtOH(14.00mL)中の中間体145(750.00mg、605.28μmol、1.00eq)の溶液にNH2NH2.H2O(30.30mg、605.28μmol、29.42μL、1.00eq)を加えた。混合物を80℃で2時間撹拌した。LCMSは、中間体145が完全に消費され、大部分が所望の生成物(中間体146)であることを示し、水(40mL)で洗浄し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MEOH=0/1〜10:1)で精製して(10S,10aR)-9-アミノ-10-(4-ブロモフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-6-メチルオクタヒドロピロロ[1,2-α][1,4]ジアゾシン-2(1H)-カルボキサミド(「R146」)(190mg)を黄色の混合物の固形物として得
Figure 2020514381
中間体146(40mg)を黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
H)。
中間体147:(8R,9S,10S)-9-(4-ブロモフェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド
DCM(3.00mL)中の化合物146(15.00mg、21.54umol、1.00eq)の溶液にHCHO(17.48mg、215.42umol、16.04uL、純度37%、10.00eq)およびMgSO4(51.86mg、430.83umol、20.00eq)に続いてNaBH(OAc)3(45.66mg、215.42umol、10.00eq)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した後、得られた混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLC(SiO2、ジクロロメタン:メタノール=20:1)によって精製して、化合物147(5.00mg、7.76umol、収率36.02%、純度80%)を薄黄色の固形物として得た。
E34の合成:(8R,9S,10S)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E34)
CH3CN(500.00μL)中の中間体147(5.00mg、9.70μmol、1.00eq)の溶液にエチニルベンゼン(2.97mg、29.10μmol、3.19μL、3.00eq)、Cs2CO3(12.64mg、38.80μmol、4.00eq)を加え、N2で3回脱気し、次いでXPhos Pd G3(821.04ug、0.97μmol、0.10eq)を加えた。70℃で3時間撹拌した後、反応物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1:1)によって精製して、化合物E34(5.00mg、9.32μmol、収率96.04%)を薄黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例35:(8R,9R,10S)-10-(ヒドロキシメチル)-N-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E35」)
Figure 2020514381
CH3CN(1.00mL)中の中間体144(20.00mg、40.95μmol、1.00eq)の溶液にエチニルベンゼン(12.55mg、122.85μmol、13.49μL、3.00eq)、Cs2CO3(53.37mg、163.80μmol、4.00eq)を加え、N2で3回脱気し、次いでXPhos Pd G3(3.47mg、4.10μmol、0.10eq)を加えた。混合物を70℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応物144が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示し、水(10mL)で洗浄し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(10mM NH4HCO3); B:アセトニトリル)で精製し、化合物E35(8.30mg、16.29μmol、収率39.77%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例36:(3S,4R,8R,9S)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E36」)
Figure 2020514381
中間体150:(R)-2-(アリルアミノ)-1-(4-ブロモフェニル)エタン-1-オール
(R)-2-ブロモフェニル)オキシラン(8.0g、40.2mmol)を入れたフラスコにアリルアミン(12.03ml、161mmol)を加えた。混合物を55℃で20時間撹拌した。この時間の後、LCMSによる分析は反応が完了したことを示し、混合物を室温まで冷却し、有機溶媒を減圧下で蒸発させた。ヘキサンを残渣に加えると白色の固形物が形成され、ろ過し、高真空下で2時間乾燥させて、所望の生成物(R)-2-(アリルアミノ)-1-(4-ブロモフェニル)エタン-1-オール(9.66g、37.7mmol、収率94%)を白色の固形物として得た。生成物をさらなる精製をせずに次の工程で用いた。
Figure 2020514381
中間体151:(R)-2-(アリル(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)アミノ)アセトニトリル
室温の無水アセトニトリル(60ml)中の(R)-2-(アリルアミノ)-1-(4-ブロモフェニル)エタン-1-オール(9.66g、37.7mmol)の溶液にK2CO3(7.82g、56.6mmol)および2-ブロモアセトニトリル(7.88ml、113mmol)を加えた。不均質混合物を窒素雰囲気下85℃で18時間撹拌した。この時間の後、LCMSによる分析は反応が完了したことを示し、混合物を室温まで冷却させた。有機溶媒を減圧下で蒸発させ、水(50ml)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機成分をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン=20〜30%)で精製し、(R)-2-(アリル(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)アミノ)アセトニトリル(9g、30.5mmol、収率81%)を薄黄色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体152:(R)-2-(アリル(2-(4-ブロモフェニル)-2-クロロエチル)アミノ)アセトニトリル
0℃の無水DMF(100ml)中のピリジン(12.1ml、151mmol)の溶液に塩化チオニル(4.38ml、60.3mmol)を滴下した。混合物を0℃で15分間撹拌した。この溶液にDCM(10ml)中の(R)-2-(アリル(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)アミノ)アセトニトリル(8.9g、30.2mmol)を5分間かけて加えた。この混合物を0℃で30分間撹拌すると、TLC分析は反応が完了したことを示した。反応混合物にNaHCO3飽和水溶液を加え、得られた溶液を10分間激しく撹拌した後、分液漏斗に移した。層を分離し水相をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン=0〜20%)で精製して、所望の中間体(5.00g、9.87mmol、収率92%)を褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体153:(2R,3S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)アゼチジン-2-カルボニトリル
100mlの丸底フラスコに(R)-2-(アリル(2-(4-ブロモフェニル)-2-クロロエチル)アミノ)アセトニトリル(0.55g、1.754mmol)および無水THF(10ml)を入れ、薄黄色の溶液を得た。フラスコをドライアイス/アセトン浴に完全に浸漬させ、-50℃まで冷却した。LiHMDS(1M、THF溶液)をこの冷却溶液に滴下した。完全に添加した後、反応物を-50℃で1時間撹拌した。LCMSおよびTLC分析(ヘキサン中の20%EtOAc、KMnO4染色)は出発物質の完全な消失を示した。反応混合物をNH4Cl飽和水溶液で処理し、得られた溶液を10分間激しく撹拌した後、分液漏斗に移した。層を分離し、水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン=0〜20%)で精製し、画分の2つの主要なセットを得た。画分の1つ目のセット(0.16g、0.577mmol、収率33%)から、(2S,3S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)アゼチジン-2-カルボニトリル副産物が得られた。画分の2つ目のセット(0.17g、0.613mmol、収率35%)を静置すると固化して所望の生成物(2R,3S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)アゼチジン-2-カルボニトリルが得られた。
Figure 2020514381
中間体154:((2R,3S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)アゼチジン-2-イル)メタンアミン
DCM(23ml)中であり0℃まで冷却した(2R,3S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)アゼチジン-2-カルボニトリル(0.62g、2.25mmol)の溶液に撹拌しながらDIBAL-H(2.41ml、13.51mmol)をシリンジでゆっくりと加えた。15分後、45分間にわたり反応物を室温まで温めた。この時間の後、LCMSによる分析は反応が完了したことを示し、反応物は0℃まで冷却させ、メタノール(1.366ml、33.8mmol)をゆっくりと加えた。この混合物に、ロシェル溶液(100mL)をゆっくりと加えた(要注意、発熱性)。水相をDCMで抽出し、合わせた有機相をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮して(2R,3S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)アゼチジン-2-カルボニトリルを黄色の油状物として得て、これを精製せずに次の工程で用いた。
中間体155:N-(((2R,3S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)アゼチジン-2-イル)メチル)-2-ニトロベンゼンスルホンアミド
DCM(26ml)中であり0℃まで冷却した中間体154(1.454g、5.171mmol)の溶液に2,6-ルチジン(1.797ml、15.51mmol)に続いて2-ニトロベンゼン-1-スルホニルクロリド(1.261g、5.69mmol)を一度に加えた。次いで溶液を室温まで温め、16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン=0〜20%)で精製して、中間体155(2.4g、収率100%)を得た。
中間体156:N-アリル-N-[[(2R,3S)-1-アリル-3-(4-ブロモフェニル)アゼチジン-2-イル]メチル]-2-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
DMF(10.00mL)中の中間体155(5.00g、10.72mmol、1.00eq)の溶液にK2CO3(2.22g、16.08mmol、1.50eq)および3-ブロモプロパ-1-エン(1.95g、16.08mmol、1.39mL、1.50eq)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応物156が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示し、反応混合物を水(100mL)に溶解し、DCM(20mL×3)で抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、次いで濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜5:1)によって精製し、中間体156(5.00g、9.87mmol、収率92.10%)を褐色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体157:(3Z,8R,9S)-9-(4-ブロモフェニル)-6-(2-ニトロフェニル)スルホニル-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン
トルエン(500.00mL)中の中間体156(5.00g、9.87mmol、1.00eq)の溶液にホベイダ・グラブス第一世代触媒(812mg)をN2雰囲気下で加えた。混合物を油浴中60℃で16時間撹拌した。追加のホベイダ・グラブス第一世代触媒(1218mg)を加え、さらに16時間撹拌した。反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル= 5/1〜0:1)によって精製し、中間体157(1.20g、1.25mmol、収率12.71%、純度50%)を、回収されたSM(2.2g)と共に黒色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体158:(3Z,8R,9S)-9-(4-ブロモフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン
CH3CN(17.00mL)中の中間体157(1.70g、1.78mmol、1.00eq)の溶液にベンゼンチオール(293.67mg、2.67mmol、271.92μL、1.50eq)およびCs2CO3(694.74mg、2.13mmol、1.20eq)を加えた。40℃で16時間撹拌後、反応混合物を水(100mL)に溶解し、DCM(30mL×3)で抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、次いで濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1〜ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製して、中間体158(650.00mg、1.55mmol、収率87.18%、純度70%)を黒色の油状物として得た。
Figure 2020514381
中間体159:(3Z,8R,9S)-9-(4-ブロモフェニル)-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカ-3-エン-6-カルボキサミド
DCM(10.00mL)中の中間体158(650.00mg、1.55mmol、1.00eq)の溶液にTEA(78.52mg、775.92μmol、107.56μL、0.50eq)次いで1-イソシアナト-4-メトキシ-ベンゼン(277.75mg、1.86mmol、239.44μL、1.20eq)をN2雰囲気下20℃で加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応物158が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示し、反応混合物を水(10mL)に溶解し、DCM(5mL×3)で抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、次いで濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5/1〜1:1)によって精製し、中間体159(560.00mg、1.27mmol、収率81.84%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
中間体160aおよび160b;(3S,4R,8R,9S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(160a);(3R,4S,8R,9S)-9-(4-ブロモフェニル)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(160b)
アセトン(5.00mL)およびH2O(500.00μL)中の中間体159(500.00mg、1.13mmol、1.00eq)の溶液に-78℃のNMO(198.63mg、1.69mmol、178.95μL、1.50eq)およびOsO4(2.87mg、11.30μmol、0.59μL、0.01eq)を加えた。得られた反応混合物を次いで20℃で0.5時間撹拌した。TLCは反応物が完全に消費され、2つの所望の生成物が観察されたことを示し、反応混合物を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル)で精製した。中間体160a(100.00mg、209.93μmol、収率61.92%)が白色の固形物として得られ
Figure 2020514381
中間体160b(275.00mg、577.29μmol、収率72.98%)が白色の固形物として得られた。
Figure 2020514381
E36の合成:(3S,4R,8R,9S)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E36)
CH3CN(150.00μL)中の中間体160a(10.00mg、20.99μmol、1.00eq)とエチニルベンゼン(6.43mg、62.97μmol、6.91μL、3.00eq)との溶液にN2雰囲気下でCs2CO3(27.36mg、83.96μmol、4.00eq)およびXphos Pd G3(1.78mg、2.10μmol、0.10eq)を加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応物1が完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示した。反応混合物をろ過し、フィルターケーキをDCM(10mL)で洗浄し、ろ液を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1:1)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)でさらに精製して、化合物E36(4.00mg、8.04μmol、収率38.30%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例37:(3R,4S,8R,9S)-3,4-ジヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニル)-9-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(「E37」)
Figure 2020514381
CH3CN(150.00μL)中の中間体160b(10.00mg、20.99μmol、1.00eq)とエチニルベンゼン(6.43mg、62.98μmol、6.92μL、3.00eq)との溶液にN2雰囲気下でCs2CO3(27.36mg、83.97μmol、4.00eq)およびXphos Pd G3(1.78mg、2.10μmol、0.10eq)を加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応物160bが完全に消費され、大部分が所望の生成物であることを示した。反応混合物をろ過し、フィルターケーキをDCM(5mL)で洗浄し、ろ液を濃縮して残渣を得た。残渣を分取TLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*30 5u;A:水(0.225%ギ酸)B:アセトニトリル)でさらに精製して、化合物E37(5.00mg、10.05μmol、収率47.87%)を白色の固形物として得た。
Figure 2020514381
実施例38:(3R,4S,8R,9S,10S)-N-(4-シクロプロポキシフェニル)-10-((ジメチルアミノ)メチル)-3,4-ジヒドロキシ-9-(4-(フェニルエチニル)フェニル)-1,6-ジアザビシクロ[6.2.0]デカン-6-カルボキサミド(E38)
化合物E38の合成は中間体4aの代わりに中間体4bを用いた以外は化合物E1の合成と同一の合成経路で実施した。次いで上に記載と同じ反応工程に従った。
生物活性の測定
実施例39:インビトロ熱帯熱マラリア原虫血液期培養およびアッセイ
熱帯熱マラリア原虫(Dd2、3D7、D6、K1、NF54、V1/3、HB3、7G8、FCBおよびTM90C2B)の株をMalaria Research and Reference Reagent Resource Center (MR4)から入手した。熱帯熱マラリア原虫分離株は37℃の93%N2、4%CO2、3%O2の雰囲気中で完全培養培地(10.4g/L RPMI 1640、5.94g/L HEPES、5g/LアルブマックスII、50mg/Lヒポキサンチン、2.1g/L重炭酸ナトリウム、10%ヒト血清および43mg/Lゲンタマイシン)においてO陽性のヒト血液とともに維持した。寄生虫は、寄生虫血症が3〜8%に達するまで培地で培養した。寄生虫血症は、ギムザ染色された血液塗抹標本から少なくとも500個の赤血球を検査することにより決定した。化合物スクリーニングのために、培地で2.0%寄生虫血症および2.0%ヘマトクリットの寄生虫希釈液を作成した。25μlの培地を384ウェルの黒色透明底プレートに分注し、DMSO中の各化合物100nlを対照化合物(メフロキン)とともにアッセイプレートに移した。次に、培地中の25μlの寄生虫懸濁液をアッセイプレートに分注して、最終寄生虫血症を1%および最終ヘマトクリットを1%にした。アッセイプレートを72時間37℃でインキュベートした。溶解緩衝液(20mM Tris-HCl、5mM EDTA、0.16%(w/v)サポニン、1.6%(v/v)Triton X-100)中の10× SYBR Green I(Invitrogen;10,000×濃度で供給)からなる検出試薬10μlをアッセイプレートに分注した。至適な染色のために、アッセイプレートを24時間室温で暗所に放置した。アッセイプレートをEnvision(PerkinElmer)において485nm励起および530nm発光設定の505ダイクロイックミラーで読み取った。
上記のプロトコルに従って化合物E1〜E38の50%有効濃度(EC50)を熱帯熱マラリア原虫Dd2に対して測定し、結果は、50nM未満のEC50については+++、50nM〜250nMのEC50については++、およびEC50>250nMについては+として下の表4に示す。
Figure 2020514381
実施例40:インビトロP.ベルゲイ肝臓期アッセイ
HepG2細胞(ATCC)を標準的な組織培養インキュベータ(37℃、5%CO2)中でDMEM、10%(v/v)FBS(Sigma)、および1%(v/v)抗生剤-抗真菌剤で維持した。P.ベルゲイ(ANKA GFP-luc)に感染させたハマダラカ(A. stephensi)をNew York University Langone Medical Center Insectaryから入手した。アッセイには、1ウェルあたり約17,500個のHepG2細胞を384ウェルマイクロタイタープレートにデュプリケートで加えた。37℃で18〜24時間後、培地を交換し化合物を加えた。1時間後、切開したばかりの蚊から得られた寄生虫をプレートに加え(1ウェルあたり寄生虫4,000個)、プレートを1,000r.p.mで10分間回転し、次いで37℃でインキュベートした。最終的なアッセイ体積は30μlであった。37℃で48時間インキュベートした後、Bright-Glo(Promega)を寄生虫プレートに加えて相対発光を測定した。各プレートの相対シグナル強度をEnVision(PerkinElmer)システムにより評価した。
実施例41:インビトロ熱帯熱マラリア原虫肝臓期アッセイ
マイクロパターン共培養(MPCC)とは、コロニーにまとまりかつ支持間質細胞に囲まれた初代ヒト肝細胞のインビトロ共培養システムである。この形式の肝細胞は、主な肝臓特異的機能および遺伝子発現によって評価されるように、増殖せずに最大で4〜6週間まで機能的表現型を維持する。簡潔に説明すると、96ウェルプレートをラット尾I型コラーゲン(50μg/mL)で均一にコーティングし、選択的肝細胞接着を仲介する500μmの島型マイクロドメインにコラーゲンをパターン化するためのソフトリソグラフィー技術に供した。MPCCを作成するために、凍結保存した初代ヒト肝細胞(BioreclamationIVT)を100gにて6分間4℃で遠心分離してペレット化し、トリパンブルー色素排除試験(典型的には70〜90%)を用いて生存率を評価し、1%ペニシリン-ストレプトマイシンを含む無血清DMEM中でマイクロパターン化コラーゲンプレート(各ウェルが500μMのコロニーにまとまった約10,000個の肝細胞を含む)に播種した。細胞を2〜3時間後に1%ペニシリン-ストレプトマイシンを含む無血清DMEMで洗浄し、ヒト肝細胞培養培地48で置き換えた。肝細胞播種の24時間後に3T3-J2マウス胚線維芽細胞を播種した(1ウェルあたり細胞7,000個)。
MPCCは肝細胞を播種した1日後に75,000個のスポロゾイト(NF54)(Johns Hopkins University)に感染させた。37℃および5%CO2で3時間インキュベートした後、ウェルをPBSで1回洗浄し、各化合物を加えた。培養物に毎日投薬した。試料は感染の3.5日後に固定した。免疫蛍光染色のために、MPCCは4℃にて-20℃メタノールで10分間固定し、PBSで2回洗浄し、PBS中の2%BSAでブロックし、マウス抗熱帯熱マラリア原虫Hsp70抗体(クローン4C9、2μg/mL)と1時間室温でインキュベートした。試料をPBSで洗浄し、次いでAlexa 488結合ヤギ抗マウス二次抗体とともに1時間室温でインキュベートした。試料をPBSで洗浄し、DNA色素Hoechst33258(Invitrogen;1:1,000)で対比染色し、フルオロマウントG(Southern Biotech)でスライドガラスにマウントした。画像はNikon Eclipse Ti蛍光顕微鏡で撮影した。増殖する肝臓期寄生虫の直径を測定し、対応する面積を計算するために用いた。
実施例42:熱帯熱マラリア原虫細胞質PheRS生化学アッセイ
細胞質熱帯熱マラリア原虫PheRSのα-(PF3D7_0109800)およびβ-(PF3D7_1104000)サブユニット両方のタンパク質配列をPlasmoDB(http://plasmodb.org/plasmo/)から入手した。大腸菌での発現に最適化された完全長のαおよびβサブユニット遺伝子配列はNco1およびKpn1部位を用いてpETM11(カナマイシン耐性)およびpETM20(アンピシリン耐性)発現ベクターにクローニングし、大腸菌B834細胞に共形質転換した。タンパク質発現は0.5mMイソプロピルβ-d-1-チオガラクトピラノシド(IPTG)の添加によって誘導し、37℃で0.6〜0.8のOD600が達成されるまで細胞を成長させた。次いで、誘導後20時間18℃でそれらを成長させた。5,000gで20分間の遠心分離により細胞を分離し、50mM Tris-HCl(pH7.5)、200mM NaCl、4mM β-メルカプトエタノール、15%(v/v)グリセロール、0.1mg/mLリゾチームおよび1mMフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)からなる緩衝液に細菌ペレットを懸濁させた。超音波処理によって細胞を溶解し、20,000gで1時間の遠心分離によって透明化した。上清をプレパック済みNiNTAカラム(GE Healthcare)にアプライし、溶出緩衝液(50mM Tris-HCl(pH7.5)、80mM NaCl、4mM β-メルカプトエタノール、15%(v/v)グリセロール、1Mイミダゾール)を用いる勾配ミキシングによって結合タンパク質を溶出した。純粋な画分をプールし、さらなる精製のためにヘパリンカラムにロードした。再び、結合タンパク質はヘパリン溶出緩衝液50mM Tris-HCl(pH 7.5)、1M NaCl、4mM β-メルカプトエタノール、15%(v/v)グリセロール)の勾配を用いて溶出した。純粋な画分を再びプールし、50mM Tris-HCl(pH7.5)、200mM NaCl、4 mM β-メルカプトエタノール、1mM DTTおよび0.5 mM EDTAを含有する緩衝液で一晩透析した。TEVプロテアーゼをタンパク質試料に加え(プロテアーゼ:タンパク質比1:50)、20℃で24時間インキュベートしてポリヒスチジンタグを除去した。50mM Tris-HCl(pH7.5)、200mM NaCl、4mM β-メルカプトエタノール、1mM MgCl2におけるGE HiLoad 60/600 Superdexカラムでのゲルろ過クロマトグラフィーによってタンパク質をさらに精製した。溶出タンパク質(熱帯熱マラリア原虫cPheRSのヘテロダイマー)を収集し、SDS-PAGEで純度を測定し、-80℃で保存した。
熱帯熱マラリア原虫の核にコードされた(nuclear-encoded)tRNAPheはNature 538、344-349(2016年10月20日)doi:10.1038/nature19804に記載のインビトロ転写法を用いて合成した。熱帯熱マラリア原虫細胞質ゾルPheRSのアミノアシル化および酵素阻害アッセイはBiochem. J. 465, 459-469 (2015)に記載のように実施した。酵素アッセイは30mM HEPES(pH7.5)、150mM NaCl、30mM KCl、50mM MgCl2、1mM DTT、100μM ATP、100μM L-フェニルアラニン、15μM熱帯熱マラリア原虫tRNAPhe、2U/mL大腸菌無機ピロホスファターゼ(NEB)および500nM組換え熱帯熱マラリア原虫PheRSを含有する緩衝液中3℃で実施した。異なる時点での反応は40mM EDTAの添加およびそれに続いて氷へ移すことによって停止させた。組換えマルトース結合タンパク質を陰性対照として用いた。cPheRS阻害アッセイは、アッセイ緩衝液中、強力なバインダーには0.01nM、0.1nM、1nM、10nM、100nM、1μM、5μMおよび10μMの阻害剤濃度ならびにより弱いバインダーには1nM、10nM、100nM、1μM、10μM、100μMおよび500μMの阻害剤濃度を用いて実施した。酵素および阻害実験はトリプリケートで二回実施した。
実施例43:哺乳類細胞の細胞毒性アッセイ
哺乳類細胞(HepG2、A549、およびHEK293)はATCCから入手し、10%FBSおよび1%(v/v)抗生剤-抗真菌剤を含むDMEM中で常法によって培養した。細胞毒性アッセイのために、化合物処理の1日前に1×106個の細胞を384ウェルプレートに播種した。漸増用量の化合物で細胞を72時間処理し、Cell-Titer Glo(Promega)用いて生存率を測定した。ユニバーサルマイコプラズマ検出キット(ATCC)を用いてすべての細胞株のマイコプラズマ汚染を検査した。
実施例44:インビトロADME/PKおよび安全性アッセイ
インビトロ特性評価アッセイ(タンパク質結合、ミクロソーム安定性、肝細胞安定性、シトクロムP450(CYP)阻害、および水溶性)は業界で標準的な手法に従って実施した。標準的な手法を用いたQ-Patchシステムを用いてイオンチャネル阻害試験を実施した。
実施例45:インビボP.ベルゲイ血液期アッセイ
CD-1マウス(実験群あたりn=4;雌;6〜7週齢;20〜24g、Charles River)に約1×105個のP.ベルゲイ(ANKA GFP-luc)血液期寄生虫を処置の24時間前に静脈内接種し、化合物を経口投与した(0時間目)。寄生虫血症はインビボイメージングシステム(IVIS SpectrumCT、PerkinElmer)によってモニタリングして生物発光シグナルを取得した(150mg kg-1のルシフェリンを撮像の約10分前に腹腔内注射した)。さらに、各マウスから血液塗抹標本を定期的に取得し、ギムザで染色し、血液寄生虫血症の視覚的な検出のために顕微鏡で観察した。25%を超える寄生虫血症の動物は人道的に安楽死させた。
実施例46:インビボP.ベルゲイ原因予防アッセイ
CD-1マウス(実験群あたりn=4;雌;6〜7週齢;20〜24g、Charles River)に、ハマダラカから切開したばかりの約1×105個のP.ベルゲイ(ANKA GFP-luc)スポロゾイトを静脈内接種した。感染直後にマウスを化合物の単回経口投与で処置し、P.ベルゲイ赤血球期アッセイについて記載されているように感染をモニタリングした。経時実験のために、化合物処置(10mg kg-1の単回経口投与)の時間を感染の5日前から感染の2日後まで変化させた。
実施例47:インビボP.ベルゲイ伝播期アッセイ
CD-1(実験群あたりn=3;雌;6〜7週齢;21〜24g、Charles River)マウスを、ベヒクルまたは化合物による処置の96時間前に、にP.ベルゲイ(ANKA GFP-luc)で感染させた(0日目)。2日目にメスのハマダラカに20分間マウスの血を吸わせた。1週間後(9日目)、蚊の中腸を切開し、顕微鏡(倍率12.5倍)を覗いてオーシストを数えた。
実施例48:インビボ熱帯熱マラリア原虫血液期アッセイ
生体適合性の熱帯熱マラリア原虫(3D7HLH/BRD)をPLoS One 3, e2252 (2008)に記載のように選択した。簡単に説明すると、NSGマウス(実験グループあたりn=2;雌;4〜5週齢;19〜21g;The Jackson Laboratory)に1mlのヒト赤血球(O陽性、50%ヘマトクリット、5%アルブマックスを含む50%RPMI 1640)を毎日腹腔内注射して、ヒト化循環赤血球(huRBC NSG)を有するマウスを作製した。約2×107個の血液期熱帯熱マラリア原虫3D7HLH/BRD(FASEB J. 25、3583-3593(2011))でhuRBC NSGマウスを静脈内感染させ、感染の5週間後に>1%寄生虫血症を達成した。3回のインビボ継代後、寄生虫を凍結し実験に用いた。1×107個の血液期熱帯熱マラリア原虫3D7HLH/BRD感染の約48時間後、平均寄生虫血症は約0.4%であった。huRBC NSGマウスを単回投与の化合物で経口処置し、寄生虫血症をIVISによって30日間モニタリングして、生物発光シグナルを取得した(150mg kg-1のルシフェリンを撮像の約10分前に腹腔内注射した)。
実施例49:インビボ熱帯熱マラリア原虫伝播期アッセイ
huRBCNSGマウス(実験グループあたりn=2;雌;4〜5週齢;18〜20g;Jackson Laboratory)を血液期の熱帯熱マラリア原虫3D7HLH/BRDに2週間感染させ、成熟した生殖母細胞を発達させた。その後マウスを単回経口用量の化合物で処置した。血液試料は11日間採取した。寄生虫病期の分子検出のために、対照および処置マウスから40μlの血液を取得した。簡単に説明すると、ゲノムDNAエリミネーターカラム(Qiagen)ともにRNeasy Plus Kitを用いて血液試料から全RNAを単離した。一本鎖cDNA合成は、SuperScript III First-Strand Synthesis System (Life Technologies)を用いて、抽出されたRNAから実施した。Sci. Transl. Med. 6, 244re5 (2014)に記載のように、時期特異的qRT-PCRアッセイを用いて寄生虫期を定量した。プライマーはPF3D7_0501300(環状期(ring stage)寄生虫)、PF3D7_1477700(未成熟生殖母細胞)およびPF3D7_1031000(成熟生殖母細胞)の転写レベルを測定するように設計した。PF3D7_1120200(熱帯熱マラリア原虫UCE)転写産物用のプライマーは構成的に発現する寄生虫マーカーとして用いた。アッセイは最終濃度250nMの各遺伝子用のプライマーを含む20μlの総反応体積のcDNAを用いて実施した。増幅はSYBR Green Master Mix (Applied Biosystems)を用いてViia7 qRT-PCR機器(Life Technologies)で次の反応条件で実施した:1サイクル×10分95℃ならびに40サイクル×1秒95℃および20秒60℃。各cDNA試料をトリプリケートで行い、平均Ct値を分析に用いた。各マーカーのカットオフ(陰性対照)を超えて得られたCt値は特定の転写物の存在が無いと見なした。寄生虫接種前の各マウスからの血液試料も同じプライマーセットを用いて「バックグラウンドノイズ」について試験した。どの試料からも増幅は検出されなかった。
実施例50:インビボ熱帯熱マラリア原虫肝臓期アッセイ
FRGノックアウトC57BL/6(ヒト再増殖、>70%)マウス(huHep FRGノックアウト;実験グループあたりn=2;雌;5.5〜6ヶ月齢;19〜21g;Yecuris)に約1×105個の熱帯熱マラリア原虫(NF54HT-GFP-luc)スポロゾイトを静脈内接種し、接種1日後に単回10mg kg-1経口用量として化合物を投与した。感染はIVISによって毎日モニタリングした。接種の5日後にヒト赤血球(0.4ml、O陽性、50%ヘマトクリット、50%RPMI 1640、5%アルブミン)の毎日の生着(engraftment)を開始した。qPCR分析のために、接種7日後に血液試料(40μl)を採取した。血液期寄生虫の分子検出のために、対照および処置マウスから40μlの血液を得た。簡単に説明すると、ゲノムDNAエリミネーターカラム(Qiagen)とともにRNeasy Plus Kitを用いて血液試料から全RNAを分離した。一本鎖cDNA合成は、SuperScript III First-Strand Synthesis System(Life Technologies)を用いて、抽出されたRNAから実施した。血液期寄生虫の存在はPLOS Comput. Biol. 9, e1003392 (2013)に記載されているように時期特異性が高いqRT-PCRアッセイを用いて定量化した。プライマーはPF3D7_1120200(熱帯熱マラリア原虫UCE)の転写レベルを測定するように設計した。アッセイは最終濃度250nMの各遺伝子用のプライマーを含む20μlの総反応容量のcDNAを用いて実施した。増幅はSYBR Green Master Mix (Applied Biosystems)を用いてViia7 qRT-PCR機器(Life Technologies)で実施し、反応条件は次のとおりである:1サイクル×10分95℃ならびに40サイクル×1秒95℃および20秒60℃。各cDNA試料をトリプリケートで行い、平均Ct値を分析に用いた。各マーカーのカットオフ(陰性対照)を超えて得られたCt値は特定の転写物の存在が無いと見なした。各マウスからの血液試料も寄生虫接種前に同じプライマーセットを用いてバックグラウンドノイズについて試験した。どの試料からも増幅は検出されなかった。
実施例51:インビボC.パルブムアッセイ
慢性無症候性C.パルブム感染のNOD SCIDガンママウスモデルを用いてインビボにおける化合物の有効性を試験した。NOD SCIDガンママウスを離乳5〜7日後に胃管栄養法によって約1×105個のC.パルブムオーシストに感染させた。感染した動物は感染の1週間後に糞便からオーシストを排出し始め、これは定量PCR(qPCR)によって測定される。陽性対照化合物であるパロモマイシンでの経験に基づくと、4日間の薬剤化合物後に寄生虫排出の80%の減少を検出すべく80%の検定力を達成するためには実験群毎にマウスが4匹必要である。実験薬物レジメン群に加えて、追加の陰性(DMSO/メチルセルロース担体による胃管栄養法)および陽性(1日1回のパロモマイシン2000mg/kg)対照群が各実験に含まれる。マウスは離乳後5〜7日(-6日目)で感染させ、感染を1週間後(0日目)に確認し、実験化合物を1〜4日目に胃管栄養法によって投与する。投与頻度は示したとおりである。処置有効性は5日目にqPCRによる糞便オーシスト排出の測定によって評価した。
実施例52:C.パルブムインビトロEC50アッセイ
ヒト回盲腺癌(HCT-8)細胞はATCCから入手し、HEPES、ピルビン酸ナトリウム(1mM)、および10%ウマ血清(ATCC)と120U/mlペニシリンと120μg/mlストレプトマイシンを加えたL-グルタミン(ATCC)を含むRPMI1640培地を有するT-75組織培養フラスコで維持した。細胞を、384ウェルの、組織培養処理され周囲が黒く底が透明なマイクロウェルプレート(BD Falcon)に8,850個/ウェルの密度で細胞を播種し、コンフルエントになるまで成長させた。次いで、これらに接種培地(ウマ血清不含RPMI1640)に懸濁させた5.5×103個の刺激(primed)C.パルブムオーシスト(Bunchgrass Farms、Deary、ID)を接種した。オーシストは過去に記載されたプロトコル(J. Eukaryot. Microbiol. 46:56S-57S)に従って脱嚢のために刺激(primed)された。簡単に記載すると、オーシストは10mM HClで10分間、37℃で処理し、遠心分離し、Ca2+およびMg2+を加えたリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中のタウロコール酸ナトリウム(Sigma-Aldrich)の2mM溶液で処理した。懸濁液を10分間16℃でインキュベートし、次いで接種培地で希釈し、各ウェルに加えた。感染細胞を37℃で3時間インキュベートし、この時点で20%ウマ血清を含む同じ体積の増殖培地(総血清濃度10%)。化合物を希釈し、EC50曲線の作製のために0.12、0.37、1.1、3.3、および10μMの固定用量(各濃度、n=14)で分析した。最終EC50曲線の場合、3つのウェルを感染させずに残したが、対応する濃度の化合物のそれぞれで処理してバックグラウンド染色を評価した。すべての曲線は、ボトム制約(bottom constraint)を0に設定したGraphPad Prism中のlog[阻害剤]対応答_変数スロープ式(log[inhibitor] versus response _ variable slope equation)(式3)を用いて作製した。
上に記載のプロトコルに従って、式(I)の構造を持ついくつかの化合物の50%有効濃度(EC50)をC.パルブムに対して測定し、結果を以下の表5に示す。
Figure 2020514381
他の態様
明細書において引用したあらゆる特許、特許出願、および刊行物の開示はそれら全体が参照により本明細書に組み入れられる。US Publication No. 2016/0289235の開示も参照により組み入れられる。特定の態様では、発明の化合物はUS Publication No. 2016/0289235の表1に記載の化合物ではない。
開示は特定の態様を提供するが、それはさらなる変更が可能であり、本願は以下のあらゆる変形、使用、または適応を包含することを意図しており、通常は、本明細書に記載され本開示からのそのような逸脱を含む原理は、開示が関連する技術内の公知または慣習的な実施範囲内にあり、上に記載の本質的な特徴に適用され得ることが理解されるであろう。

Claims (82)

  1. 式(I)の構造を有する化合物またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020514381
    式中、「破線」の結合は単結合または二重結合であってもよく;
    R1は置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
    R2は置換されていてもよいアルコキシ、シクロアルコキシまたはヘテロシクリルであり;
    R3は水素または-CH2-Xであり;
    R4およびR5は独立して水素、-X、または-CH2-Xであり、R4およびR5は一緒になって5員または6員の縮合環を形成してもよく、R4およびR5の少なくとも一方は水素ではなく;
    R6およびR7は独立して水素またはRであり;かつ
    z1〜z8は独立してそれぞれ出現時にCHまたはNより選択され;ここで
    -Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-OR、-S(O)R、-S(O)2R、-N(R)-S(O)2R、-S(O)2-N(R)(R)、-S(O)2-NHR、-N(R)-C(O)-Rまたは-N(R)(R)より選択され;かつ
    Rは、独立してそれぞれ出現時に、置換されていてもよいC1〜C12アルキルより選択される。
  2. 式(II)の構造:
    Figure 2020514381
    を有する、請求項1記載の化合物。
  3. R7が水素である、請求項1または2記載の化合物。
  4. 式(IIb)の構造:
    Figure 2020514381
    を有する、請求項1記載の化合物。
  5. 式(IIa)の構造:
    Figure 2020514381
    を有する、請求項1記載の化合物。
  6. R4およびR5が、-Xまたは-CH2-Xより選択される同じ官能基である、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。
  7. R5が水素であり、R4が-Xまたは-(CH2)-Xである、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。
  8. R4が水素であり、R5が-Xまたは-(CH2)-Xである、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。
  9. R4またはR5の基-Xまたは-(CH2)-Xの-Xが、-OH、-NH2、または-N(R)(R)である、請求項6〜8のいずれか一項記載の化合物。
  10. R4およびR5が独立して-OHおよび-ORより選択され、R4およびR5が一緒になって6員の縮合環を形成する、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。
  11. R6が、C1〜4直鎖または分岐炭化水素である、請求項1〜10のいずれか一項記載の化合物。
  12. R6が水素である、請求項1〜10のいずれか一項記載の化合物。
  13. Rが独立してそれぞれ出現時にC1〜4直鎖または分岐炭化水素である、請求項1〜11のいずれか一項記載の化合物。
  14. R1が、置換されていてもよいC6アリールまたはヘテロアリールである、請求項1〜13のいずれか一項記載の化合物。
  15. R1が、フェニル、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、またはピリジルである、請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物。
  16. R2が、C1〜4直鎖または分岐アルコキシである、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  17. R2が、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、またはイソプロポキシである、請求項1〜16のいずれか一項記載の化合物。
  18. R2が、1つまたは複数のFで置換されたC1〜4直鎖または分岐アルコキシである、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  19. R2が、-OCF3、-OCHF2、または-OCH2Fである、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  20. R2が、C3〜6ヘテロシクリル(例えば、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、オキセタニル、アゼチドニル、チエタニル、ジアゼチジニル、ジオキセタニル、ジチエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリルなど)である、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  21. R2がオキセタニルまたはアゼチジニルである、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  22. R2がC3〜6シクロアルコキシである、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  23. R2がシクロプロポキシである、請求項22記載の化合物。
  24. z1〜z4の1つがNであり、残りがCHである、請求項1または6〜23のいずれか一項記載の化合物。
  25. z5〜z8の1つがNであり、残りがCHである、請求項1または6〜24のいずれか一項記載の化合物。
  26. z1およびz4がそれぞれNであり、z3およびz2がそれぞれCHである、請求項1、6〜23または25のいずれか一項記載の化合物。
  27. z5およびz7がそれぞれNであり、z6およびz8がそれぞれCHである、請求項1、6〜23、または26のいずれか一項記載の化合物。
  28. 式(III)の構造を有する化合物:
    Figure 2020514381
    式中、「破線」の結合は単結合または二重結合であってもよく;
    R1は置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
    R2は置換されていてもよいアルコキシ、シクロアルコキシまたはヘテロシクリルであり;
    R3は水素または-CH2-Xであり;
    R6およびR7は独立して水素またはRであり;かつ
    z1〜z8は独立してそれぞれ出現時にCHまたはNより選択され;ここで
    -Xは独立してそれぞれ出現時に-OH、-OR、-S(O)R、-S(O)2R、-N(R)-S(O)2R、-S(O)2-N(R)(R)、-S(O)2-NHR、-N(R)-C(O)-Rまたは-N(R)(R)より選択され;かつ
    Rは独立してそれぞれ出現時にC1〜C12アルキルであるが;
    但し、R6が水素である場合、R3は-CH2-N(R)(R)であり、「破線」の結合は二重結合である。
  29. 式(IV)の構造:
    Figure 2020514381
    を有する、請求項28記載の化合物。
  30. 「破線」の結合が二重結合である、請求項28または29記載の化合物。
  31. R6が、C1〜4直鎖または分岐炭化水素である、請求項28または29記載の化合物。
  32. R1が、置換されていてもよいC6アリールまたはヘテロアリールである、請求項28〜31のいずれか一項記載の化合物。
  33. R1が、フェニル、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、またはピリジルである、請求項28〜32のいずれか一項記載の化合物。
  34. R2が、C1〜4直鎖または分岐アルコキシである、請求項28〜33のいずれか一項記載の化合物。
  35. R2が、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、またはイソプロポキシである、請求項28〜23のいずれか一項記載の化合物。
  36. R2がC3〜6シクロアルコキシである、請求項35記載の化合物。
  37. R2がシクロプロポキシである、請求項35記載の化合物。
  38. R2が、1つまたは複数のFで置換されたC1〜4直鎖または分岐アルコキシである、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  39. R2が、-OCF3、-OCHF2、または-OCH2Fである、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  40. R2が、C3〜6ヘテロシクリル(例えば、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、オキセタニル、アゼチドニル、チエタニル、ジアゼチジニル、ジオキセタニル、ジチエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリルなど)である、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  41. R2がオキセタニルである、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
  42. z1〜z4の1つがNであり、残りがCHである、請求項28または30〜37のいずれか一項記載の化合物。
  43. z5〜z8の1つがNであり、残りがCHである、請求項28または30〜42のいずれか一項記載の化合物。
  44. z1およびz4がそれぞれNであり、z3およびz2がそれぞれCHである、請求項28、30〜37または43のいずれか一項記載の化合物。
  45. z5およびz7がそれぞれNであり、z6およびz8がそれぞれCHである、請求項28、30〜37、または44のいずれか一項記載の化合物。
  46. 化合物E1〜E38からなる群より選択される、請求項1または28記載の化合物。
  47. 薬学的に許容される賦形剤および請求項1〜46のいずれか一項記載の化合物を含む、薬学的組成物。
  48. 化合物が有効量で存在する、請求項47記載の薬学的組成物。
  49. 獣医学的組成物として製剤化された、請求項47記載の薬学的組成物。
  50. 化合物が、マラリアを処置するための有効量で存在する、請求項47〜49のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  51. 化合物が、クリプトスポリジウム属からの寄生虫によって引き起こされる疾患を処置するための治療有効量で存在する、請求項47〜49のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  52. 疾患がクリプトスポリジウム症である、請求項51記載の薬学的組成物。
  53. 有効量の請求項1〜46のいずれか一項記載の化合物を対象に投与する工程
    を含む、対象における寄生虫性疾患の処置または予防の方法。
  54. 寄生虫性疾患がマラリアである、請求項53記載の方法。
  55. マラリアが薬剤耐性マラリアである、請求項53記載の方法。
  56. 薬剤耐性マラリアが、クロロキン、キニーネ、プリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アルテムエーテル、ルメファントリン、アルテスネイト、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン、またはそれらの任意の組み合わせに耐性である、請求項55記載の方法。
  57. マラリアが肝臓期マラリアである、請求項53記載の方法。
  58. 対象の肝臓がマラリア病原性の寄生虫に感染しており、処置がそれらの肝臓からの感染の拡大を防止する、請求項57記載の方法。
  59. マラリアが血液期マラリアである、請求項53記載の方法。
  60. マラリアが伝播期マラリアである、請求項53記載の方法。
  61. マラリアが、熱帯熱マラリア原虫(P. falciparum)、三日熱マラリア原虫(P. vivax)、卵形マラリア原虫(P. ovale)、四日熱マラリア原虫(P. malariae)、サルマラリア原虫(P. knowlesi)、P.ベルゲイ(P. berghei)、P.チャバウディ(P. chabaudi)、P.ビンケイ(P. vinckei)、またはP.ヨエリ(P. yoelii)より選択される蚊種において媒介される、請求項53記載の方法。
  62. 蚊種が熱帯熱マラリア原虫である、請求項61記載の方法。
  63. 寄生虫性疾患がクリプトスポリジウム症である、請求項53記載の方法。
  64. クリプトスポリジウム症がC.パルブム(C. parvum)によって媒介される、請求項63記載の方法。
  65. 対象がヒトである、請求項53記載の方法。
  66. 対象がヒトではない、請求項53記載の方法。
  67. 対象が、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、トカゲ、ヤモリ、ウシ、子ウシ、ヒツジ、子ヒツジ、ウマ、子ウマ、ブタ、または子ブタである、請求項66記載の方法。
  68. 請求項47〜52のいずれか一項記載の薬学的組成物を対象に投与する工程
    を含む、対象における寄生虫性疾患の処置または予防の方法。
  69. 寄生虫性疾患がマラリアである、請求項68記載の方法。
  70. マラリアが薬剤耐性マラリアである、請求項68記載の方法。
  71. 薬剤耐性マラリアが、クロロキン、キニーネ、プリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アルテムエーテル、ルメファントリン、アルテスネイト、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン、またはそれらの任意の組み合わせに耐性である、請求項70記載の方法。
  72. マラリアが肝臓期マラリアである、請求項68記載の方法。
  73. 対象の肝臓がマラリア病原性の寄生虫に感染しており、処置がそれらの肝臓からの感染の拡大を防止する、請求項72記載の方法。
  74. マラリアが血液期マラリアである、請求項68記載の方法。
  75. マラリアが伝播期マラリアである、請求項68記載の方法。
  76. マラリアが、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、サルマラリア原虫、P.ベルゲイ、P.チャバウディ、P.ビンケイ、またはP.ヨエリより選択される蚊種において媒介される、請求項68記載の方法。
  77. 蚊種が熱帯熱マラリア原虫である、請求項68記載の方法。
  78. 寄生虫性疾患がクリプトスポリジウム症である、請求項68記載の方法。
  79. クリプトスポリジウム症がC.パルブムによって媒介される、請求項78記載の方法。
  80. 対象がヒトである、請求項68記載の方法。
  81. 対象がヒトではない、請求項68記載の方法。
  82. 対象が、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、トカゲ、ヤモリ、ウシ、子ウシ、ヒツジ、子ヒツジ、ウマ、子ウマ、ブタ、または子ブタである、請求項81記載の方法。
JP2019551706A 2017-03-20 2018-03-20 寄生虫性疾患の処置のための化合物および方法 Active JP7306997B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762473771P 2017-03-20 2017-03-20
US62/473,771 2017-03-20
PCT/US2018/023270 WO2018175385A1 (en) 2017-03-20 2018-03-20 Compounds and methods for the treatment of parasitic diseases

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2020514381A true JP2020514381A (ja) 2020-05-21
JP2020514381A5 JP2020514381A5 (ja) 2021-04-30
JP7306997B2 JP7306997B2 (ja) 2023-07-11

Family

ID=63586520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019551706A Active JP7306997B2 (ja) 2017-03-20 2018-03-20 寄生虫性疾患の処置のための化合物および方法

Country Status (17)

Country Link
US (2) US11174260B2 (ja)
EP (1) EP3600286B1 (ja)
JP (1) JP7306997B2 (ja)
KR (1) KR20190129968A (ja)
CN (1) CN110650738B (ja)
AU (1) AU2018240031B2 (ja)
BR (1) BR112019019494A2 (ja)
CA (1) CA3057087A1 (ja)
CO (1) CO2019011546A2 (ja)
ES (1) ES2966369T3 (ja)
IL (1) IL269390B (ja)
MX (1) MX2019011271A (ja)
MY (1) MY197171A (ja)
PH (1) PH12019502150A1 (ja)
SG (1) SG11201908691PA (ja)
WO (1) WO2018175385A1 (ja)
ZA (1) ZA201906213B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG11201908691PA (en) 2017-03-20 2019-10-30 Broad Inst Inc Compounds and methods for the treatment of parasitic diseases
CN110168093B (zh) * 2017-09-12 2023-08-15 中科蓝华(广州)生物医药技术有限公司 一种转染细胞内寄生虫的试剂盒及其应用
WO2020041384A1 (en) * 2018-08-20 2020-02-27 The Broad Institute, Inc. 3-phenyl-2-cyano-azetidine derivatives, inhibitors of rna-guided nuclease activity
US20220033404A1 (en) * 2018-09-18 2022-02-03 Washington University Treatment of infections of toxoplasma gondii and closely related parasites
EP3908587B1 (en) 2019-01-09 2024-05-22 Eisai R&D Management Co., Ltd. Method for synthesis of diazabicyclo[6.2.0]decane related compounds
US20230009323A1 (en) * 2019-10-25 2023-01-12 The Broad Institute, Inc. Compounds and methods for the treatment of cryptosporidiosis
WO2022067060A1 (en) * 2020-09-24 2022-03-31 The Broad Institute, Inc. Apicomplexan parasite inhibition

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3176017A (en) * 1963-02-26 1965-03-30 American Home Prod Aroylalkyl derivatives of diazabicyclo-nonanes and-decanes
WO2016172631A2 (en) * 2015-04-24 2016-10-27 President And Fellows Of Harvard College Substrate selective inhibitors of insulin-degrading enzyme (ide) and uses thereof
JP2017502080A (ja) * 2013-11-11 2017-01-19 ザ・ブロード・インスティテュート・インコーポレイテッド マラリアの治療のための化合物及び方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3542780A (en) 1967-07-25 1970-11-24 American Home Prod 2-amidino-1,2,3,4-tetrahydropyrazine(1,2-a)indoles
US3531485A (en) 1967-08-14 1970-09-29 American Home Prod Aryl-substituted diazabicycloalkanes
YU2101A (sh) 1998-07-14 2005-06-10 Bayer Aktiengesellschaft Antiparazitski derivati artemisinina (endoperoksidi)
UA77515C2 (en) 2002-04-04 2006-12-15 Diazabicyclo alkane derivatives possessing neuroldnin-nk1 receptor antagonistic activity
EP1698375B1 (en) 2003-12-25 2014-04-02 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. Azetidine ring compounds and drugs comprising the same
CN105164124B (zh) * 2012-11-19 2017-03-15 诺华股份有限公司 用于治疗寄生虫疾病的化合物和组合物
SG10201703094UA (en) 2012-12-20 2017-06-29 Ucb Biopharma Sprl Therapeutically active pyrazolo-pyrimidine derivatives
UY35772A (es) 2013-10-14 2015-05-29 Bayer Cropscience Ag Nuevos compuestos plaguicidas
GB2533536B (en) 2013-10-24 2021-05-19 Toyota Motor Co Ltd Cathode active material for sodium batteries, and sodium battery
US20160326157A1 (en) 2014-01-06 2016-11-10 President And Fellows Of Harvard College Monobactams and methods of their synthesis and use
LT3122745T (lt) 2014-03-24 2019-04-10 Novartis Ag Monobaktamo organiniai junginiai, skirti bakterinių infekcijų gydymui
SI3210973T1 (sl) 2014-10-24 2021-04-30 Takeda Pharmaceutical Company Limited Heteroarilne spojine za zdravljenje oftalmičnih bolezni
SG11201908691PA (en) 2017-03-20 2019-10-30 Broad Inst Inc Compounds and methods for the treatment of parasitic diseases
US20220033404A1 (en) 2018-09-18 2022-02-03 Washington University Treatment of infections of toxoplasma gondii and closely related parasites
WO2020219610A1 (en) 2019-04-23 2020-10-29 Washington University Compounds and methods for the treatment of parasitic diseases

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3176017A (en) * 1963-02-26 1965-03-30 American Home Prod Aroylalkyl derivatives of diazabicyclo-nonanes and-decanes
JP2017502080A (ja) * 2013-11-11 2017-01-19 ザ・ブロード・インスティテュート・インコーポレイテッド マラリアの治療のための化合物及び方法
WO2016172631A2 (en) * 2015-04-24 2016-10-27 President And Fellows Of Harvard College Substrate selective inhibitors of insulin-degrading enzyme (ide) and uses thereof

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
KATO, N. ET AL.: "Diversity-oriented synthesis yields novel multistage antimalarial inhibitors", NATURE, vol. 538, JPN6022005814, 2016, pages 344 - 365, ISSN: 0004908150 *

Also Published As

Publication number Publication date
RU2019132950A3 (ja) 2021-06-29
US11174260B2 (en) 2021-11-16
KR20190129968A (ko) 2019-11-20
MX2019011271A (es) 2020-01-20
CN110650738B (zh) 2023-05-09
EP3600286A4 (en) 2020-12-02
CN110650738A (zh) 2020-01-03
RU2019132950A (ru) 2021-04-21
US20200095253A1 (en) 2020-03-26
CA3057087A1 (en) 2018-09-27
CO2019011546A2 (es) 2020-02-28
ZA201906213B (en) 2022-03-30
SG11201908691PA (en) 2019-10-30
US11866441B2 (en) 2024-01-09
IL269390A (en) 2019-11-28
MY197171A (en) 2023-05-28
US20220162211A1 (en) 2022-05-26
WO2018175385A1 (en) 2018-09-27
EP3600286B1 (en) 2023-08-16
ES2966369T3 (es) 2024-04-22
JP7306997B2 (ja) 2023-07-11
BR112019019494A2 (pt) 2020-04-28
EP3600286A1 (en) 2020-02-05
IL269390B (en) 2022-08-01
AU2018240031B2 (en) 2022-07-14
AU2018240031A1 (en) 2019-10-10
PH12019502150A1 (en) 2020-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7306997B2 (ja) 寄生虫性疾患の処置のための化合物および方法
JP6934930B2 (ja) 抗寄生生物活性を有するアゼパニル(azepanyl)誘導体およびそれを含む医薬組成物
CA2923614C (en) Phtalazinone derivatives and manufacturing process thereof
JP2002520416A (ja) 寄生虫に作用するアルテミシニン誘導体(エンドペルオキシド類)
TWI507410B (zh) 新穎磷酸二酯酶抑制劑
EP3549939A1 (en) Benzimidazole derivatives as bromodomain inhibitors
TW200838528A (en) Antibacterial quinoline derivatives
US10059711B2 (en) Compounds and methods for the treatment of malaria
US9266842B2 (en) Anti-malarial agents
TW201625655A (zh) 多烯巨環內酯衍生物
US9428507B2 (en) Compounds for the treatment of malaria
BR112014025416B1 (pt) agentes antimaláricos, composição farmacêutica compreendendo-os e uso dos mesmos
WO2014210319A2 (en) Inhibitors of plasmodium falciparum equilibrative nucleoside transporter type 1 as anti-parasitic compounds
JP2017514804A (ja) マラリアの予防又は治療に有用なトリアミノピリミジン化合物
JP2019522048A (ja) 抗感染剤
AU2013372386B2 (en) Piperidinylcarbazole as antimalarial
WO2023274396A1 (zh) 苯并氮杂环类化合物及其在药物中的应用
RU2793122C2 (ru) Соединения и способы лечения паразитарных заболеваний
CZ2001165A3 (cs) Deriváty (endoperoxidy) artemisininu s antiparazitickými účinky

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191112

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191023

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210319

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220216

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221031

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230629

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7306997

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150