JP2020505336A - キラルピロリジン−2−イル−メタノール誘導体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(式中、R1はアリールまたはヘテロアリールであり、アリールまたはヘテロアリールは両方とも、C1〜4-アルキル、ハロ-C1〜4-アルキル、C1〜4-アルコキシ、またはハロゲンによって置換されていてもよい)
の新規の製造方法は、以下の工程を含む:
(a)式IIのピロリジンカルボン酸誘導体
(式中、R2はアミノ保護基である)
を、式IVのN,O-ジアルキルヒドロキシルアミン
R4ONHR3 IV
(式中、R3およびR4は互いに独立してC1〜4-アルキルである)
で、式IIIのカルバモイルピロリジン誘導体
(式中、R2は上記の通りであり、R3およびR4は互いに独立してC1〜4-アルキルである)
へ変換する;
(b)式IIIのカルバモイルピロリジン誘導体を、以下の式のグリニャール試薬
R1MgHal
(式中、R1は上記の通りであり、Halはハロゲン原子を表す)
と反応させ、式IVのアロイルピロリジン誘導体
(式中、R1およびR2は上記の通りである)
を形成させる;ならびに
(c)式IVのアロイルピロリジン誘導体を、先ず、アミノ保護基R2から遊離し、続いて、水素化触媒の存在下で水素化し、式Iのキラルピロリジン-2-イル-メタノール誘導体を形成する。
工程(a)は、N,O-ジアルキルヒドロキシルアミンを用いた式IIのピロリジンカルボン酸誘導体の式IIIのカルバモイルピロリジン誘導体への変換を必要とする。
R4ONHR3 IV
(式中、R3およびR4は互いに独立してC1〜4-アルキルである)
を有し、通常、塩酸塩のような好適な塩の形態で適用される。
工程(b)は、式IVのアロイルピロリジン誘導体を形成するための式IIIのカルバモイルピロリジン誘導体とグリニャール試薬との反応を必要とする。
工程(c)は、第1工程において、式IVのアロイルピロリジン誘導体中のアミノ保護基R2の除去、および、第2工程において、式Iのキラルピロリジン-2-イル-メタノール誘導体を形成するための水素化触媒の存在下での水素化を必要とする。
rt = 室温、T3P(登録商標) = プロピルホスホン酸無水物、EtOAc = 酢酸エチル、NMM = 4-メチルモルホリン、ACN = アセトニトリル、PhMgBr = フェニルマグネシウムブロミド、THF = テトラヒドロフラン、CPME = シクロペンチルメチルエーテル、n-PrOH = 1-プロパノール、i-PrOH = 2-プロパノール、n-PrOAc = 酢酸プロピル、TFA = トリフルオロ酢酸。
オーバーヘッドスターラーを備えた500mL丸底フラスコに、(S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-2-カルボン酸(50 g, 232 mmol, 当量: 1)およびN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(27.2 g, 279 mmol, 当量: 1.2)を入れた。不活性雰囲気下で、固体をアセトニトリル(354 g, 450 ml, 当量: -)中に懸濁し、淡黄色懸濁液が得られた。N-メチルモルホリン(70.5 g, 76.6 ml, 697 mmol, 当量: 3)をrtで40分にわたって滴下した。添加中、反応をrtに維持した。結果として生じた懸濁液へ、EtOAc中の1-プロパンホスホン酸無水物(50%, 222 g, 205 ml, 348 mmol, 当量: 1.5)を、反応混合物をrtに維持しながら40分にわたって添加した。添加後、懸濁液をrtで2時間撹拌し、水(175 mL)で希釈し、30分撹拌し、その後、クエン酸(325 ml 1.6 M, 520 mmol)を添加した。結果として生じた透明黄色溶液を、EtOAc (各々500 mL)で3回抽出した。有機相を、2回、5% NaHCO3 (各々625 mL)で、続いて10% NaCl溶液(625 mL)で洗浄した。合わせた有機相を減圧下で濃縮し、油状残渣をトルエン(500 mL)中に懸濁し、濾過し、透明溶液を減圧下で再び濃縮し、56.3 g (94%)のtert-ブチル (2S)-2-[メトキシ(メチル)カルバモイル]ピロリジン-1-カルボキシラートが、透明帯黄色オイルとして、化学純度95.0% (下記GC法を参照のこと)および鏡像体過剰率>99.9% (下記キラルHPLC法を参照のこと)で得られた。
オーバーヘッドスターラーを備えた500mL丸底フラスコに、シクロペンチルメチルエーテル(100 mL)中の(S)-tert-ブチル 2-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(26.18 g, 99.9 mmol, 当量: 1)を入れた。透明溶液を0℃へ冷却し、フェニルマグネシウムブロミド(THF中1.0M, 150 ml, 150 mmol, 当量: 1.5)を、温度を0℃に維持しながら30分にわたって滴下した。結果として生じた淡褐色透明溶液を0℃で80分撹拌し、次いで1時間にわたってrtへ加温し、rtで2時間および20分撹拌した。rtで25分後、透明溶液は濁った。
オーバーヘッドスターラーを備えた350mL丸底フラスコに、1-プロパノール(114 g, 143 ml, 当量: -)中の(S)-tert-ブチル 2-ベンゾイルピロリジン-1-カルボキシラート(28.5 g, 104 mmol, 当量: 1)を入れた。透明黄色溶液を70℃へ加熱し、次いでHCl 37% (15.3 g, 12.7 ml, 155 mmol, 当量: 1.5)を15分にわたって滴下した。結果として生じた暗黄色透明溶液を70℃で3時間撹拌し、この時点で出発材料の完全な消失が観察された。反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブへ移し、フラスコを追加の1-プロパノール(11 g, 14 ml, 当量: -)でリンスし、この溶液もオートクレーブへ移した。アルゴンの雰囲気を確立した後、炭素担持パラジウム(10%, 1.81 g, 1.7 mmol, 当量: 0.02)を添加した。オートクレーブをH2で3回フラッシュし、30℃へ加熱し、撹拌下で水素圧を5 barへ増加させた。3時間後、反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブを換気した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを1-プロパノール(200 ml, 当量: -)で洗浄した。粗製反応混合物は、所望の(R)-フェニル-[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール塩酸塩(94.8%)、(S)-フェニル-[(2S)-ピロリジン-2-イル]メタノール塩酸塩(3.1%)、(S)-フェニル-[(2R)-ピロリジン-2-イル]メタノール塩酸塩(1.0%)、(2S)-2-ベンジルピロリジンの混合物を示した(下記キラルSFC法を参照のこと)。
30 Lリアクターに、(S)-フェニル((R)-ピロリジン-2-イル)メタノール(1.16 kg, 5.44 mol)およびアセトニトリル(13.8 kg, 17.5 l, 当量: -)を入れた。結果として生じた懸濁液を、溶液が得られるまで80℃へ加熱し、体積を蒸留によって1 L減らした。透明黄色溶液を3時間にわたって0℃へ冷却した。結果として生じた懸濁液を0℃でさらに1時間撹拌し、次いで濾過した。白色結晶を冷(0℃)アセトニトリル(3.93 kg, 5 l, 当量: -)で洗浄し、減圧下で乾燥させ、所望の生成物(1057 g, 91%)が化学純度>99% (下記HPLC法を参照のこと)および鏡像体過剰率>99% (下記キラルSFC法を参照のこと)で得られた。
30Lリアクターに、(R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-2-カルボン酸(2300 g, 10.7 mol, 当量: 1)およびN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.09 kg, 11.1 mol, 当量: 1.04)を入れた。不活性雰囲気下で、固体をアセトニトリル(16.2 kg, 20.6 l, 当量: -)中に懸濁し、淡黄色懸濁液が得られた。N-メチルモルホリン(3.24 kg, 3.52 l, 32.1 mol, 当量: 3)をrtで15分にわたって滴下した。添加中、反応をrtに維持した。結果として生じた懸濁液をrtで40分撹拌し、その後、EtOAc中の1-プロパンホスホン酸無水物(50%, 7.48 kg, 6.93 l, 11.8 mol, 当量: 1.1)を、反応混合物をrtに維持しながら70分にわたってrt℃で添加した。添加後、懸濁液をrtで2時間撹拌し、次いで総体積18 Lまで減圧下で60℃にて濃縮した。溶媒を一定体積下においてトルエンと減圧下で置き換えた。トルエン(7.71 kg, 9 l, 当量: -)を添加し、懸濁液をさらに希釈し、その後、それを濾過し、結果として生じた透明溶液を、水(7.36 l, 当量: -)中のクエン酸一水和物(1.84 kg, 8.76 mol, 当量: 0.819)の溶液、続いて、水(8.62 L)中のNaHCO3 (460 g, 5.48 mol, 当量: 0.512)の溶液、続いて、水(8.24 L)中のNaCl (920 g)の溶液で洗浄した。次いで、有機相を分離した。水相をトルエン(8.65 kg)で再抽出し、有機相を合わせ、6 Lまで減圧下で50℃にて濃縮し、濾過し、トルエンで洗浄し、トルエン(3200 g)中のtert-ブチル(2R)-2-[メトキシ(メチル)カルバモイル]ピロリジン-1-カルボキシラート(2510 g, 91%)の溶液が得られた。
30Lリアクターに、トルエン(3200 g)中の(R)-tert-ブチル 2-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(2382 g, 9.22 mol, 当量: 1)を入れた。トルエンを添加し(4.35 kg, 5 L)、透明溶液をrtへ冷却し、フェニルマグネシウムブロミド(THF中15%, 17 kg, 17.3 L, 14.1 mol, 当量: 1.53)を、温度をrtに維持しながら60分にわたって添加した。最初は透明黄色の溶液は、反応の間に褐色に変化した。rtで4時間後、反応混合物を5℃へ冷却し、30分にわたって撹拌下で5℃の水(10 L)中のクエン酸一水和物(2.1 kg, 10.9 mol, 当量: 1.19)の溶液へ添加した。有機相を分離し、2回、水中のNaHCO3の溶液(5%, 10 L)、続いて水中のNaClの溶液(5%, 10 L)で洗浄した。有機相を再び分離し、減圧下で濃縮し、赤色オイル(3.16 kg)が得られ、これをトルエン(4.33 kg, 5 l, 当量: -)中に再溶解し、濾過し、結果として生じた溶液をn-プロパノール(8 kg, 10 l, 当量: -)で希釈した。溶液を活性炭で濾過し、追加のn-プロパノール(2.4 kg, 3 L, 当量: -)で洗浄し、50℃にて減圧下で再び濃縮し、残渣をn-プロパノール(4.4 kg, 5.5 L, 当量: -)中に再溶解した。35℃の透明赤色溶液へ、水(5.5 kg, 5.5 L, 当量: -)を30分にわたって添加し、結果として生じた溶液に、純粋なtert-ブチル(2R)-2-ベンゾイルピロリジン-1-カルボキシラートを播種した。結晶化が始まった後、追加の水(22 kg, 22 L, 当量: -)を添加した。結果として生じた懸濁液をrtで30分撹拌し、次いで5℃へ冷却し、5時間撹拌した。結晶性固体を濾別し、リアクターおよび固体をn-プロパノール(0.5 L)および水(3.0 L)の溶液で洗浄した。固体をn-プロパノール(4 kg, 5 L)中に溶解し、50℃にて減圧下で濃縮し、残留水を除去し、結果として生じた固体をn-プロパノール(4 kg, 5 L)中に再び溶解し、50℃にて減圧下で濃縮し、橙色結晶性固体(1.90 kg, 75%)が純度99.2% (下記GC法を参照のこと)および鏡像体過剰率>99% (キラルSFC法を参照のこと)で得られた。
オーバーヘッドスターラーを備えた4500mL丸底フラスコに、1-プロパノール(1.84 kg, 2.3 l, 当量: -)中の(R)-tert-ブチル 2-ベンゾイルピロリジン-1-カルボキシラート(476 g, 1.73 mol, 当量: 1)を入れた。透明黄色溶液を60℃へ加熱し、次いでHCl 37% (261 g, 221 ml, 2.65 mol, 当量: 1.53)を15分にわたって滴下した。結果として生じた暗黄色透明溶液を60℃で3時間撹拌し、次いで70℃へ加熱し、さらに3時間撹拌し、この時点で出発材料の完全な消失が観察された。反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブへ移し、フラスコを追加の1-プロパノール(110 g, 140 ml, 当量: -)でリンスし、この溶液もオートクレーブへ移した。アルゴンの雰囲気を確立した後、炭素担持パラジウム(10%, 18.3 g, 17.2 mmol, 当量: 0.01)を添加した。オートクレーブをH2で3回フラッシュし、25℃へ加熱し、撹拌下で水素圧を5 barへ増加させた。3時間後、反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブを換気した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを1-プロパノール(500 ml, 当量: -)で洗浄した。粗製反応混合物は、所望の(S)-フェニル-[(RS)-ピロリジン-2-イル]メタノール塩酸塩を97.3%純度(下記キラルSFC法を参照のこと)で示した。
30 Lリアクターに、上述の化学純度98%および鏡像体過剰率99%を有する(S)-フェニル((R)-ピロリジン-2-イル)メタノール(1.32 kg, 6.16 mol)ならびにアセトニトリル(15.7 kg, 20 l, 当量: -)を入れた。結果として生じた懸濁液を、溶液が得られるまで80℃へ加熱し、体積を蒸留によって1.5 L減らした。透明黄色溶液を3時間にわたって0℃へ冷却した。結果として生じた懸濁液を0℃でさらに1時間撹拌し、次いで濾過した。白色結晶を冷(0℃)アセトニトリル(3.93 kg, 5 l, 当量: -)で洗浄し、減圧下で乾燥させ、所望の生成物(1202 g, 91%)が化学純度>99% (下記HPLC法を参照のこと)および鏡像体過剰率>99% (下記キラルSFC法を参照のこと)で得られた。
マグネチックスターラー、アルゴン注入口、温度計およびシリンジポンプを備えた100mL四口フラスコに、シクロペンチルメチルエーテル(3 mL)中の(R)-tert-ブチル 2-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(2.5 g, 9 mmol, 当量: 1)を入れた。黄色溶液を0℃へ冷却した。p-トリルマグネシウムブロミド(THF中1M, 18 ml, 18 mmol, 当量: 2)を、温度を0℃に維持しながら30分にわたって滴下した。結果として生じた淡黄褐色透明溶液を0℃で80分撹拌し、次いで1時間にわたってrtへ加温し、rtで3時間撹拌した。
マグネチックスターラーおよび還流凝縮器を備えた25mL三口フラスコに、1-プロパノール(4.8 g, 6 ml, 当量: -)中の(R)-tert-ブチル 2-(4-メチルベンゾイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1.2 g, 4.15 mmol, 当量: 1)を入れた。透明淡褐色溶液を70℃へ加熱し、次いで塩酸25% (720 mg, 600μl, 4.93 mmol, 当量: 1.19)を1分にわたって滴下した。結果として生じた暗褐色溶液を70℃で6時間撹拌した。追加の塩酸25% (490 mg, 408μl, 3.36 mmol, 当量: 0.81)を滴下し、溶液を70℃でさらに2時間撹拌し、この時点で出発材料の完全な消失が観察された。反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブへ移し、フラスコを追加の1-プロパノール(3.2 g, 4 ml)でリンスし、この溶液もオートクレーブへ移した。アルゴンの雰囲気を確立した後、炭素担持パラジウム(5.031%, 11 mg, 5.18μmol, 当量: 0.00125)を添加した。オートクレーブをH2でフラッシュし、撹拌下で水素圧を22℃で5 barへ増加させた。10時間後、オートクレーブを換気した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを1-プロパノールで洗浄した。
マグネチックスターラー、アルゴン注入口、温度計およびシリンジポンプを備えた100mL四口フラスコに、トルエン(15 mL)中の(R)-tert-ブチル 2-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(2.5 g, 9 mmol, 当量: 1)を入れた。淡黄色溶液を0℃へ冷却した。m-トリルマグネシウムブロミド(THF中1 M, 13.1 ml, 13.1 mmol, 当量: 1.45)を、温度を0℃に維持しながら30分にわたって滴下した。結果として生じた淡褐色透明溶液を0℃で80分撹拌し、次いで1時間にわたってrtへ加温し、rtで3時間撹拌した。溶液を0℃へ再冷却し、追加のm-トリルマグネシウムブロミド(THF中1M, 1.8 ml, 1.8 mmol, 当量: 0.2)を、温度を0℃に維持しながら15分にわたって滴下し、次いでrtで1時間撹拌した。
マグネチックスターラーおよび還流凝縮器を備えた25mL三口フラスコに、1-プロパノール(4 g, 5 ml, 当量: -)中の(R)-tert-ブチル 2-(3-メチルベンゾイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1 g, 3.46 mmol, 当量: 1)を入れた。透明溶液を70℃へ加熱し、次いで塩酸25% (756 mg, 630μl, 5.18 mmol, 当量: 1.5)を1分にわたって滴下した。透明溶液を70℃で3時間撹拌し、この時点で出発材料の完全な消失が観察された。反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブへ移し、フラスコを追加の1-プロパノール(4 g, 5 ml)でリンスし、この溶液もオートクレーブへ移した。アルゴンの雰囲気を確立した後、炭素担持パラジウム(5.031%, 18.3 mg, 8.65μmol, 当量: 0.0025)を添加した。オートクレーブをH2でフラッシュし、撹拌下で水素圧を22℃で5 barへ増加させた。3時間後、オートクレーブを換気した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを1-プロパノールで洗浄した。
マグネチックスターラー、アルゴン注入口、温度計およびシリンジポンプを備えた100mL四口フラスコに、トルエン(5 mL)中の(R)-tert-ブチル 2-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(4 g, 15.1 mmol, 当量: 1)を入れた。淡黄色溶液を0℃へ冷却した。(4-(tert-ブチル)フェニル)マグネシウムブロミド(2-MeTHF中0.5M, 60.5 ml, 30.3 mmol, 当量: 2)を、温度を0℃に維持しながら30分にわたって滴下した。結果として生じた淡橙色透明溶液を0℃で60分撹拌し、次いでrtへ加温し、rtで17時間撹拌した。
マグネチックスターラーおよび還流凝縮器を備えた25mL三口フラスコに、1-プロパノール(6 g, 7.5 ml, 当量: -)中の(R)-tert-ブチル 2-(4-(tert-ブチル)ベンゾイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1.5 g, 3.62 mmol, 当量: 1)を入れた。透明淡褐色溶液を70℃へ加熱し、次いで塩酸25% (628 mg, 524μl, 4.31 mmol, 当量: 1.19)を1分にわたって滴下した。褐色溶液を70℃で6時間撹拌した。追加の塩酸25% (428 mg, 356μl, 2.93 mmol, 当量: 0.81)を滴下し、溶液を70℃でさらに2時間撹拌し、この時点で出発材料の完全な消失が観察された。反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブへ移し、フラスコを追加の1-プロパノール(4 g, 5 ml, 当量: -)でリンスし、この溶液もオートクレーブへ移した。アルゴンの雰囲気を確立した後、炭素担持パラジウム(5.031%, 9.57 mg, 4.52μmol, 当量: 0.00125)を添加した。オートクレーブをH2でフラッシュし、撹拌下で水素圧を22℃で5 barへ増加させた。16時間後、オートクレーブを換気した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを1-プロパノールで洗浄した。
マグネチックスターラー、アルゴン注入口、温度計およびシリンジポンプを備えた100mL四口フラスコに、トルエン(4 mL)中の(R)-tert-ブチル 2-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(3 g, 11.3 mmol, 当量: 1)を入れた。淡黄色溶液を0℃へ冷却した。ナフタレン-2-イルマグネシウムブロミド(THF中0.5M, 45.4 ml, 22.7 mmol, 当量: 2)を、温度を0℃に維持しながら30分にわたって滴下した。結果として生じた淡褐色透明溶液を0℃で1時間撹拌し、次いでrtへ加温し、rtで16時間撹拌した。溶液は濁った。
マグネチックスターラーおよび還流凝縮器を備えた25mL三口フラスコに、1-プロパノール(3.2 g, 4 ml, 当量: -)中の(R)-tert-ブチル 2-(2-ナフトイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(0.8 g, 2.37 mmol, 当量: 1)を入れた。透明黄色溶液を70℃へ加熱し、次いで塩酸25% (519 mg, 433μl, 3.56 mmol, 当量: 1.5)を1分にわたって滴下した。透明淡黄色溶液を70℃で3.5時間撹拌し、この時点で出発材料の完全な消失が観察された。反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブへ移し、フラスコを追加の1-プロパノール(3.2 g, 4 ml, 当量: -)でリンスし、この溶液もオートクレーブへ移した。アルゴンの雰囲気を確立した後、炭素担持パラジウム(5.031%, 12.5 mg, 5.93μmol, 当量: 0.0025)を添加した。オートクレーブをH2でフラッシュし、撹拌下で水素圧を22℃で5 barへ増加させた。10時間後、オートクレーブを換気した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを1-プロパノールで洗浄した。
マグネチックスターラーおよび還流凝縮器を備えた25mL三口フラスコに、1-プロパノール(4 g, 5 ml, 当量: -)中の(R)-tert-ブチル 2-(3,5-ジフルオロベンゾイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1 g, 3.12 mmol, 当量: 1)を入れた。透明溶液を70℃へ加熱し、次いで塩酸25% (683 mg, 569μl, 4.68 mmol, 当量: 1.5)を1分にわたって滴下した。透明淡黄色溶液を70℃で4時間撹拌し、この時点で出発材料の完全な消失が観察された。反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブへ移し、フラスコを追加の1-プロパノール(4 g, 5 ml, 当量: -)でリンスし、この溶液もオートクレーブへ移した。アルゴンの雰囲気を確立した後、炭素担持パラジウム(5.031%, 16.5 mg, 7.8μmol, 当量: 0.0025)を添加した。オートクレーブをH2でフラッシュし、撹拌下で水素圧を22℃で5 barへ増加させた。96時間後、オートクレーブを換気した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを1-プロパノールで洗浄した。
マグネチックスターラー、アルゴン注入口、温度計およびシリンジポンプを備えた100mL四口フラスコに、トルエン(5 mL)中の(R)-tert-ブチル 2-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(4 g, 15.1 mmol, 当量: 1)を入れた。淡黄色溶液を0℃へ冷却した。(3,5-ジメトキシフェニル)マグネシウムブロミド(THF中0.5M, 60.5 ml, 30.3 mmol, 当量: 2)を、温度を0℃に維持しながら30分にわたって滴下した。結果として生じた淡褐色透明溶液を0℃で60分撹拌し、次いでrtへ加温し、rtで3時間撹拌した。
マグネチックスターラーおよび還流凝縮器を備えた25mL三口フラスコに、1-プロパノール(4.8 g, 6 ml, 当量: -)中の(R)-tert-ブチル 2-(3,5-ジメトキシベンゾイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1.2 g, 3.5 mmol, 当量: 1)を入れた。透明溶液を70℃へ加熱し、次いで塩酸25% (765 mg, 637μl, 5.24 mmol, 当量: 1.5)を1分にわたって滴下した。透明溶液を70℃で3.5時間撹拌し、この時点で出発材料の完全な消失が観察された。反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブへ移し、フラスコを追加の1-プロパノール(3.2 g, 4 ml, 当量: -)でリンスし、この溶液もオートクレーブへ移した。アルゴンの雰囲気を確立した後、炭素担持パラジウム(5.031%, 18.5 mg, 8.75μmol, 当量: 0.0025)を添加した。オートクレーブをH2でフラッシュし、撹拌下で水素圧を22℃で5 barへ増加させた。72時間後、オートクレーブを換気した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを1-プロパノールで洗浄した。
マグネチックスターラー、アルゴン注入口、温度計およびシリンジポンプを備えた100mL四口フラスコに、トルエン(3 mL)中の(R)-tert-ブチル 2-(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(2.5 g, 9.46 mmol, 当量: 1)を入れた。淡黄色溶液を0℃へ冷却した。(3,4,5-トリフルオロフェニル)マグネシウムブロミド(2-MeTHF中0.5M, 37.8 ml, 18.9 mmol, 当量: 2)を、温度を0℃に維持しながら30分にわたって滴下した。結果として生じた淡褐色透明溶液を0℃で60分撹拌し、次いで1時間にわたってrtへ加温し、rtで19時間撹拌した。褐色溶液は濁った。
マグネチックスターラーおよび冷却器を備えた25mL三口フラスコに、1-プロパノール(4.8 g, 6 ml, 当量: -)中の(R)-tert-ブチル 2-(3,4,5-トリフルオロベンゾイル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1.2 g, 3.52 mmol, 当量: 1)を入れた。透明淡黄色溶液を70℃へ加熱し、次いで塩酸25% (769 mg, 641μl, 5.27 mmol, 当量: 1.5)を1分にわたって滴下した。透明淡黄色溶液を70℃で4時間撹拌し、この時点で出発材料の完全な消失が観察された。反応混合物をrtへ冷却し、オートクレーブへ移し、フラスコを追加の1-プロパノール(4.8 g, 6 ml, 当量: -)でリンスし、この溶液もオートクレーブへ移した。アルゴンの雰囲気を確立した後、炭素担持パラジウム(5.031%, 18.6 mg, 8.8μmol, 当量: 0.0025)を添加した。オートクレーブをH2でフラッシュし、撹拌下で水素圧を22℃で5 barへ増加させた。20時間後、オートクレーブを換気した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを1-プロパノールで洗浄した。
Claims (15)
- 式Iのキラルピロリジン-2-イル-メタノール誘導体またはその塩:
(式中、R1はアリールまたはヘテロアリールであり、アリールまたはヘテロアリールは両方とも、C1〜4-アルキル、ハロ-C1〜4-アルキル、C1〜4-アルコキシ、またはハロゲンによって置換されていてもよい)
の製造方法であって、以下の工程を含む、方法:
(a)式IIのピロリジンカルボン酸誘導体
(式中、R2はアミノ保護基である)
を、式IVのN,O-ジアルキルヒドロキシルアミン
R4ONHR3 IV
(式中、R3およびR4は互いに独立してC1〜4-アルキルである)
で、式IIIのカルバモイルピロリジン誘導体
(式中、R2は上記の通りであり、R3およびR4は互いに独立してC1〜4-アルキルである)
へ変換する;
(b)式IIIのカルバモイルピロリジン誘導体を、以下の式のグリニャール試薬
R1MgHal
(式中、R1は上記の通りであり、Halはハロゲン原子を表す)
と反応させ、式IVのアロイルピロリジン誘導体
(式中、R1およびR2は上記の通りである)
を形成させる:ならびに
(c)式IVのアロイルピロリジン誘導体を、先ず、アミノ保護基R2から遊離し、続いて、水素化触媒の存在下で水素化し、式Iのキラルピロリジン-2-イル-メタノール誘導体を形成する。 - R1が、C1〜4-アルキル、ハロ-C1〜4-アルキル、またはC1〜4-アルコキシによって置換されていてもよい、アリールである、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
- R1がフェニルである、請求項4記載の方法。
- 工程(a)における変換が、カップリング剤、アミン塩基、および有機溶媒の存在下において0℃〜60℃の反応温度で行われる、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
- カップリング剤が、
HOBt(1-ヒドロキシベンゾトリアゾール)、HOSu(N-ヒドロキシスクシンイミド)、またはHOAt(1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール)より選択される添加剤と共に、DCC(N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド)、EDC(N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド-ヒドロクロリド)、TBTU(N,N,N',N'-テトラメチル-O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムテトラフルオロボラート)、HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート)、およびそれらの通常の組み合わせより、またはn-プロピルホスホン酸無水物(T3P(登録商標))
より選択される、請求項6記載の方法。 - アミン塩基が第三級アミンであり、有機溶媒が極性非プロトン性溶媒である、請求項6記載の方法。
- 工程(b)におけるグリニャール反応が、有機溶媒、好ましくはエーテルもしくは芳香族炭化水素溶媒またはそれらの混合物中において、-10℃〜50℃の反応温度で行われる、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
- アミノ保護基R2が、酸性条件下で開裂可能な基である、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
- R2がtert-ブトキシカルボニル(BOC)である、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
- 工程(c)におけるアミノ保護R2基からの遊離が、強酸を用いて、好ましくは塩酸を用いて行われる、請求項1〜11のいずれか一項記載の方法。
- 工程(c)における水素化が、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、および白金(platin)より、好ましくはパラジウムより選択される白金族金属(platin group metal)からなる水素化触媒の存在下で行われる、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法。
- 水素化が、極性プロトン性溶媒中において0℃〜60℃の反応温度および1〜10 barの水素圧で行われる、請求項13記載の方法。
- 式I、Ia、またはIbのキラルピロリジン-2-イル-メタノール誘導体またはその塩が、その塩酸塩の形態で得られる、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
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