JP2020502239A - ククルビットウリル誘導体の調製のための方法 - Google Patents

ククルビットウリル誘導体の調製のための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、低いホルムアルデヒド含有量を有するククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体、前記ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を製造する方法、並びに、特に消費者用及び工業用製品における、及び工業プロセスにおける、前記ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体の使用に関する。

Description

本発明は、低いホルムアルデヒド含有量を有するククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体、前記ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を製造する方法、並びに、特に消費者用及び工業用製品における、及び工業プロセスにおける、前記ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体の使用に関する。
ククルビットウリルは、いくつかの物質を結合して、ホスト−ゲスト化合物を形成することが公知であり、このため、いくつかの用途において高い適用可能性を有する。
最新技術によると、ククルビットウリルの生成は、高温の強酸性水性条件下でグリコールウリルとホルムアルデヒドとの重縮合を行う、化学的プロセスである。例えば、9Mの硫酸又は5M〜9Mの塩酸が反応媒体として使用され、反応温度は、75℃を超え、通常75〜90℃である。反応時間は、典型的には24時間のオーダーである。そのような方法は、米国特許第6,793,839号にも記載されている。
この方法の主な欠点は、生成物における未反応ホルムアルデヒドの存在である。
ホルムアルデヒドに対する規制上の制限は、この物質の発がん可能性によってますます増加している。したがって消費者用製品において残留ホルムアルデヒドのレベルを減少することが、必要であると認識されている。例えば、果実及び野菜などの植物材料において測定される天然ホルムアルデヒドレベルと同じ低さ(6〜35ppm)のものが、極めて望ましい(EFSA Journal 2014;12(2):3550)。
したがって、低い残留ホルムアルデヒドレベルを有するククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体の形成をもたらす方法が、極めて望ましい。
本発明の第1の態様において、300ppm未満のホルムアルデヒドを含むククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体が提供され、すなわち、300ppm未満の残留ホルムアルデヒドレベルを有するククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体が提供される。ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体は、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満のホルムアルデヒドを含むことができる。好ましくは、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体は、25ppm未満のホルムアルデヒドを含む。より好ましくは、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体は、10ppm未満のホルムアルデヒドを含む。低レベルの残留ホルムアルデヒドは、医薬、パーソナルケア、家庭用、工業用及び消費者用製品の用途にとって有利である。
本発明の第2の態様において、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体の調製のための方法であって、グリコールウリル又はその誘導体を、酸の存在下かついかなるホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド前駆体も存在させずにメチレン架橋剤と混合するステップを含む、方法が提供される。特に、メチレン架橋剤はジアルコキシメタン試薬である。
グリコールウリルは、非置換グリコールウリル、アルコキシメチル化グリコールウリル、これらの他の誘導体及びこれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の第3の態様において、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体の調製のための方法であって、酸の存在下かついかなるホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド前駆体も存在させずに、完全アルコキシメチル化グリコールウリルを非置換グリコールウリルと混合するステップを含む、方法が提供される。
一実施形態において、完全アルコキシメチル化グリコールウリルは、テトラメトキシメチルグリコールウリルである。
一実施形態において、第2及び第3の態様において使用される酸は、鉱酸又は有機酸である。酸は、硫酸、硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、トルエンスルホン酸及びメタンスルホン酸から選択され得る。
一実施形態において、酸はメタンスルホン酸である。
本発明の第4の態様において、本発明の第2又は第3の態様に記載されている方法により得られる又は得ることができる、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体が提供される。
本発明の第5の態様において、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を含む組成物であって、300ppm未満のホルムアルデヒド及び適切な担体を含む、組成物が提供される。
本発明の第6の態様において、消費者用又は工業用製品における、第1又は第4の態様に記載されているククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体の使用が提供される。
本発明者らは、出発試薬としていずれのホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド前駆体も加えることなく、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を調製するための方法を見出した。この方法によって得られるククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体は、特に透明であり、残留ホルムアルデヒドを含まない。有利なことに、ホルムアルデヒドを含まないククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体は、従来技術の方法に多くの場合必要とされる煩わしい精製ステップを必要とすることなく得られる。
ククルビットウリル
本発明は、ホルムアルデヒドを含まない、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を提供する。
ククルビットウリルはキャヴィタンドファミリーのメンバーであり、ククルビットウリルの一般的な構造は、メチレン架橋によって連結しているグリコールウリルサブユニットの環状配置に基づいている。
例えば、ククルビット[8]ウリル(CB[8];CAS 259886−51−6)は、8個の反復グリコールウリル単位及び479Aの内部空洞容積を有する、樽形容器分子(barrel shaped container molecule)である(下記の構造を参照のこと)。
一実施形態において、ククルビットウリルは、CB[5]、CB[6]、CB[7]、CB[8]、CB[9]、CB[10]、CB[11]、CB[12]、CB[13]又はCB[14]化合物である。
一実施形態において、ククルビットウリルは、CB[5]、CB[6]、CB[7]、CB[8]、CB[9]、CB[10]、CB[11]又はCB[12]化合物である。
一実施形態において、ククルビットウリルは、CB[5]、CB[6]、CB[7]又はCB[8]化合物である。
一実施形態において、ククルビットウリルは、CB[6]化合物である。
一実施形態において、ククルビットウリルは、CB[7]化合物である。
一実施形態において、ククルビットウリルは、CB[8]化合物である。
本発明のククルビットウリルは、ククルビットウリルの単一の類似体を含むことができる又は代替的には、CB[5]、CB[6]、CB[7]、CB[8]、CB[9]、CB[10]、CB[11]、CB[12]、CB[13]及びCB[14]からなる群から選択される2つ以上の異なるサイズのククルビットウリルを含むことができる。2つ以上の異なるククルビットウリルの混合物は、CB[n]と定義される。
一実施形態において、ククルビットウリルは、CB[n]混合物である。
本発明のククルビットウリルが、CB[5]、CB[6]、CB[7]及びCB[8]から選択される少なくとも2つの異なるククルビットウリルを含む場合、CB[5]、CB[6]、CB[7]及び/又はCB[8]の総濃度は、ククルビットウリルの総重量の75重量%を超える、とりわけ約90重量%を超える、とりわけ約99重量%を超えることができる。ククルビットウリルの残りの構成成分は、CB[4]、CB[9]及び/又は高級ククルビットウリル(すなわち、CB[10]〜CB[20])を、単一のサイズのククルビットウリル又はこれらのサイズの混合物として含有することができる。
上記に記載されたククルビットウリルの重量%は、ククルビットウリル(全てのサイズ)の総重量に基づいている。
ククルビットウリル誘導体が、上記に記載された組成物及び用途に提供され、使用が見出される。ククルビットウリルの誘導体は、1、2、3、4個又はそれ以上の置換グリコールウリル単位を有する構造である。置換ククルビットウリル化合物は、下記の構造:
[式中、
nは、4〜20の整数であり、
各グリコールウリル単位では、
各Xは、O、S又はNRであり、
−R及び−Rは、−H及び以下の任意選択で置換されている基:−R、−OH、−OR、−COOH、−COOR、−NH、−NHR及び−N(Rからそれぞれ独立して選択され、ここでRは、C1〜20アルキル基、C6〜20カルボアリール基及びC5〜20ヘテロアリール基から独立して選択され、又は−R及び/若しくは−Rは、−N(Rであり、両方の−Rは、一緒になってC5〜7複素環式環を形成し、又は−R及び−Rは、ウラシル骨格と一緒になってC6〜8炭素環式環を形成する、C4〜6アルキレンである]により表され得る。
一実施形態において、グリコールウリル単位のうちの1個は、置換グリコールウリル単位である。したがって、−R及び−Rは、グリコールウリル単位のうちのn−1個において、それぞれ独立して−Hである。
一実施形態において、nは、5、6、7、8、9、10、11又は12である。
一実施態様において、nは5、6、7又は8である。
一実施態様において、各XはOである。
一実施形態において、各XはSである。
一実施形態において、R及びRは、それぞれ独立してHである。
一実施形態において、各単位では、R及びRの一方はHであり、他方は、−H及び以下の任意選択で置換されている基:−R、−OH、−OR、−COOH、−COOR、−NH、−NHR及び−N(Rから独立して選択される。一実施形態において、1個の単位では、R及びRの一方はHであり、他方は、−H及び以下の任意選択で置換されている基:−R、−OH、−OR、−COOH、−COOR、−NH、−NHR及び−N(Rから独立して選択される。この実施形態において、残りのグリコールウリル単位は、R及びRがそれぞれ独立してHであるようなものである。
好ましくは、−Rは、C1〜20アルキル基、最も好ましくはC1〜6アルキル基である。C1〜20アルキル基は、線状及び/又は飽和であり得る。各基−Rは、独立して非置換であっても、置換されていてもよい。好ましい置換基は、−R、−OH、−OR、−SH、−SR、−COOH、−COOR、−NH、−NHR及び−N(Rから選択され、ここで−Rは、C1〜20アルキル基、C6〜20カルボアリール基及びC5〜20ヘテロアリール基から選択される。置換基は、−COOH及び−COORから独立して選択され得る。
一部の実施形態において、−Rは−Rと同一ではない。一部の実施形態において、−Rは、好ましくは非置換である。
−R及び/又は−Rが−OR、−NHR又は−N(Rである場合、−Rは、好ましくはC1〜6アルキルである。一部の実施形態において、−Rは、置換基−OR、−NHR又は−N(Rで置換されている。各−RはC1〜6アルキルであり、好ましくはそれ自体が置換されている。
本発明のククルビットウリルは、未修飾形態であり得る、又は溶解性若しくは懸濁性、さらに一般的にこれらの製剤化及び取り扱いを改善するため、上記に記載されたように修飾され得る。
本発明のククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体は、低レベルの残留ホルムアルデヒドによって特徴付けられている。
一実施形態において、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体は、300ppm未満のホルムアルデヒドを含み、すなわち、ホルムアルデヒドとククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体との重量比は、300:1,000,000又は3:10,000であり、とりわけ200ppm未満のホルムアルデヒド、さらにとりわけ100ppm未満のホルムアルデヒド、例えば50ppm未満のホルムアルデヒド、好ましくは25ppm未満のホルムアルデヒドを含む。
一実施形態において、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体は、ホルムアルデヒドを含まない。本明細書において使用されるとき、用語「ホルムアルデヒドを含まない(free of formaldehyde)」又は「ホルムアルデヒドを含まない(formaldehyde free)」は、天然に見出されるレベルと同等のレベルのホルムアルデヒドを有する、すなわち、25ppm未満のホルムアルデヒド、とりわけ10ppm未満のホルムアルデヒドを有するククルビットウリルを意味することが意図される。
ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体におけるホルムアルデヒドのレベルを測定するための適切な方法は、当業者に公知である。試料中の残留ホルムアルデヒドのレベルは、蛍光検出を伴うHPLCを使用して決定することができる。遊離ホルムアルデヒドのポストカラム誘導体化は、HPLC系の区画において自動ポンプによりNash試薬を使用することによって実行される。誘導体化はインラインで実行され、したがって、カラムから溶出した全ての部分が反応する。次に蛍光を使用して、試料中のホルムアルデヒドの量を測定する。
方法
低いホルムアルデヒド含有量を有するククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体は、非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体を酸の存在下でメチレン架橋剤と混合することによって調製され得る。
用語「メチレン架橋剤」及び「試薬」は、本明細書中では互換的に使用される。
非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体と試薬の反応は、酸の存在下で実施されることが必要である。酸は、実施される反応を触媒するように作用する。酸を使用しないと、非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体と試薬は反応しない。
本明細書に記載されている方法における使用に適切な酸は、強酸を含む。強酸の例は、硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、トルエンスルホン酸及びアルカンスルホン酸などの鉱酸及び有機酸を含む。しかし、原則的にはあらゆる酸が使用され得る。
特に、使用される酸はアルカンスルホン酸である。アルカンスルホン酸の例は、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、イソプロパンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、イソブタンスルホン酸、sec−ブタンスルホン酸、tert−ブタンスルホン酸及びこれらの混合物を含む。
一実施形態において、酸はメタンスルホン酸である。
一実施形態において、非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体と酸は、同時に一緒に混合される。酸は過剰量で存在してもよく、そのことは非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体が酸に溶解するのを可能にする。次に試薬が、非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体と酸の混合物に少量ずつ又は滴加にて添加される。
代替的な方法は、非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体、酸及び試薬を同時に添加すること含む。別の方法は、非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体、酸及び試薬の順次添加を伴う。例えば、試薬を酸に添加し、続いて非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体を添加することができる。
酸は、酸の相が試薬の相と異なっている不均一系酸であってもよい。或いは、酸は、酸と試薬が同じ相にある均一系酸であってもよい。
一旦全ての構成成分が添加されると、次に反応混合物は、40℃〜200℃の温度に加熱される。或いは、非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体、及び酸は、試薬が添加される前に加熱反応容器内で混合され得る。加熱反応容器も40〜200℃の温度であり得る。
一実施形態において、方法は、少なくとも40℃、とりわけ少なくとも80℃、なおとりわけ少なくとも90℃の温度で実施される。例えば、方法は、約40℃〜約200℃、特に約70℃〜約110℃、とりわけ約75℃〜100℃の温度で実施され得る。例えば、方法は、約75℃、約85℃又は約100℃の温度で実施され得る。
方法は、最大24時間反応させることができる。より詳細には、方法は最大20時間、例えば最大18時間反応させる。しかし、より短い反応時間が可能であり、ある特定の場合において、方法は最大1時間、例えば、最大45分又は最大30分反応させる。
反応混合物の長時間の加熱の後、混合物は、例えば室温に冷却され得る。
最後に、本明細書に記載されている方法は、精製ステップをさらに含むことができる。一実施形態において、精製ステップは洗浄ステップである。代替的な精製ステップは再結晶化を含む。反応混合物の洗浄は、あらゆる適切な溶媒により実施され得る。そのような溶媒は、当業者に周知であり、例はアセトン及びメタノールを含む。反応混合物の洗浄は、あらゆる残りの試薬及び酸を除去するために多くの場合に必要である。しかし、よりクリーンな反応の結果、本発明の方法における洗浄及び乾燥ステップは、従来技術の方法と比較して煩雑さがはるかに少ない。
β−ジカルボニル化合物、アミド、イミン、アセタール形成剤、硫黄含有化合物、活性炭素、アンモニウム、有機アミン、酸化剤又はこれらの混合物などのホルムアルデヒドスカベンジャーが、従来技術の方法における精製ステップに多くの場合使用されている。そのような方法は、米国特許出願第2007/0138671号に開示されており、参照により本明細書に組み込まれる。しかし、ここでもよりクリーンな反応の結果として、本明細書に記載されている方法は、最終生成物におけるスカベンジャーの必要性を、排除するのでなければ最小限にする。
使用されるグリコールウリル誘導体に応じて、酸の存在下での非置換グリコールウリル及び/又はその誘導体の反応がメチレン架橋試薬の非存在下で実施され得る場合がある。例えば、出発グリコールウリルが、完全アルコキシメチル化グリコールウリル及び非置換グリコールウリルの混合物である場合、外部からのメチレン架橋剤(例えば、ジアルコキシメタン試薬)は必要とされない。
したがって、本発明のさらなる態様において、ククルビットウリルの調製のための方法であって、上記に記載された酸の存在下であるが、メチレン架橋剤の非存在下で、完全アルコキシメチル化グリコールウリルを非置換グリコールウリルと反応させるステップを含む、方法が提供される。
一実施形態において、完全アルコキシメチル化グリコールウリルは、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(CAS No.17464−88−9)であり、これは、本明細書中ではテトラメトキシメチルグリコールウリル(TMMG)と呼ばれることもある。
重要なことに、本明細書に記載されている方法は、いかなるホルムアルデヒド又はいかなるホルムアルデヒド生成前駆体も存在させずに実施される。用語「ホルムアルデヒド」は、式CHOの化合物を指し、ホルムアルデヒドの水溶液であるホルマリンを含む。用語「ホルムアルデヒド生成前駆体」又は「ホルムアルデヒド前駆体」は、本明細書中では互換的に使用され、水中のホルムアルデヒドと平衡して存在するホルムアルデヒドのポリマー及びオリゴマーを指す。ホルムアルデヒド前駆体の例は、パラホルムアルデヒド(ホルムアルデヒドの線状ポリマー)及びトリオキサン(ホルムアルデヒドの環状三量体)を含み、両方ともホルムアルデヒドに類似した化学的な特性を有し、多くの場合に互換的に使用される。他のホルムアルデヒド前駆体は、当業者に公知である。
有利には、本発明のメチレン架橋剤、例えば式(IV)の化合物は、水中のホルムアルデヒドと平衡して存在しない。
グリコールウリル
グリコールウリルは、ククルビットウリルを構成するモノマー単位である。グリコールウリルは、非置換グリコールウリル、アルコキシメチル化グリコールウリル、これらの他の誘導体及びこれらの混合物からなる群から選択される。
一実施形態において、グリコールウリルは式(I):
[式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素又は−CH−O−C〜Cアルキルである]により表される。
、R、R及びRの少なくとも1つが−CH−O−C〜Cアルキル基である場合、グリコールウリルは、アルコキシメチル化グリコールウリルと呼ばれ得る。R、R、R及びRがそれぞれ水素である場合、グリコールウリルは非置換グリコールウリルと呼ばれ得る。
−CH−O−C〜Cアルキル基は、好ましくは非置換である。
モノアルコキシメチル化グリコールウリルでは、R、R、R及びR基の1つは−CH−O−C〜Cアルキル基を表すが、残りの基は水素を表す。ジアルコキシメチル化グリコールウリルでは、R、R、R及びR基の2つは、それぞれ独立して−CH−O−C〜Cアルキル基を表すが、残りの基は水素を表す。トリアルコキシメチル化グリコールウリルでは、R、R、R及びR基の3つは、それぞれ独立して−CH−O−C〜Cアルキル基を表すが、残りの基は水素を表す。最後にテトラアルコキシメチル化グリコールウリルでは、R、R、R及びR基の4つは、それぞれ独立して−CH−O−C〜Cアルキル基を表す。
一実施形態にておいて、アルコキシメチル化グリコールウリルは、モノアルコキシメチル化、ジアルコキシメチル化、トリアルコキシメチル化及びテトラアルコキシメチル化グリコールウリル又はこれらの混合物から選択される。
一実施形態において、グリコールウリルは、モノメトキシメチルグリコールウリル、ジメトキシメチルグリコールウリル、トリメトキシメチルグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル又はこれらの混合物である。
別の実施形態において、R、R、R及びRは、それぞれ水素を表し、したがってグリコールウリルは、非置換グリコールウリルであり、式(II)により表される。
非置換又はモノメトキシメチル化、ジメトキシメチル化又はトリメトキシメチル化グリコールウリルは、本明細書において上記に記載された条件下でメチレン架橋試薬と反応する。
一実施形態において、グリコールウリルはテトラメトキシメチルグリコールウリル(TMMG)であり、式(III)の構造を有する。
グリコールウリルがTMMGである場合、酸の存在下でのTMMGと非置換グリコールウリルとの反応は、上記に記載されたようにメチレン架橋試薬の非存在下で実施され得る。
試薬
本明細書に記載されているある特定の方法は、試薬とグリコールウリルとの反応を伴う。試薬は、グリコールウリル単位間にメチレン架橋を形成することができる化合物でなければならない。試薬は、ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド前駆体、例えば、パラホルムアルデヒド若しくはトリオキサンであり得ない。
適切な試薬の1つのクラスは、式(IV)の化合物:
[式中、各Xは、電気陰性原子から独立して選択され、
及びRは、水素、非置換又は置換の、直鎖、分岐鎖又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素ラジカルからそれぞれ独立して選択され、
Rは、水素を表す]である。
一実施形態において、各Xは、酸素、窒素、硫黄及びリンから選択される。
一実施形態において、直鎖、分岐鎖又は環状、飽和又は不飽和の炭化水素ラジカルは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、オキソ、ニトロ又はC〜Cアルコキシで置換されている。
式(IV)の化合物の例は、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン、ジプロポキシメタン、ジブトキシメタン、1,3−ジオキサシクロペンタン、メチリジノグリセロール、2,4−ジチアペンタン、ビス(フェニルチオ)メタン、ビス(ジメチルホスフィノ)メタン、メチレンジアセテート及びメタンジオールを含む。
一実施形態において、試薬は、ジアルコキシメタン、ジエトキシメタン及びジプロポキシメタンから選択される。
ジアルコキシメタンは、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン、ジプロポキシメタン(1−(プロポキシメトキシ)プロパン)、ジイソプロポキシメタン(2−(イソプロポキシメトキシ)プロパン)、ジブトキシメタン(1−(ブトキシメトキシ)ブタン)、ジ(tert−ブトキシ)メタン(2−メチル−2−{[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]メトキシ}プロパン)及びこれらの混合物から選択され得る。
一実施形態において、試薬はジメトキシメタンである。
他の適切な試薬は、1,3−シクロケタールを含む。
1,3−シクロケタールは、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、グリセロールホルマール、1,3−ジオキセパン、1,3−ジオキソパン、ポリ(ビニルホルマール)などを含む。
他の適切な試薬は、アルコキシメチルアルカンスルホネート、例えば、メトキシメタンメタンスルホネート、メトキシメチルベンゼンスルホネート、メトキシメチルp−トルエンスルホネート、ベンジルオキシメチルメタンスルホネートなどを含む。
組成物
本発明の一態様において、低レベルの残留ホルムアルデヒドを有する、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を含む組成物が提供される。
別の態様において、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を含む組成物であって、300ppm以下、好ましくは150ppm以下、より好ましくは50ppm以下、最も好ましくは10ppm以下の、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体由来のホルムアルデヒド、すなわち、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を調製する方法に由来するホルムアルデヒドをさらに含む、組成物が提供される。ベンチマークとして、リンゴは約35ppmのホルムアルデヒドを含む。
組成物は、液体又は粉末などの固体の組成物であり得る。
組成物は、防腐剤、色素、顔料、金属イオン封鎖剤、界面活性剤及び酸化防止剤などの賦形剤をさらに含むことができる。
ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体の製造工程に由来する残留ホルムアルデヒドを低濃度で含む組成物の一つの利点として、同様にホルムアルデヒドを低濃度で含むその他の賦形剤を製剤工程において配合できる余裕が増え、どのような最終組成物であれそこに含まれるホルムアルデヒドの総量が欠点とみなされるようなことはない。そのような組成物は、消費者用製品となり得る。
本発明は、組成物を調製する方法であって、本明細書に記載されている低レベルの残留ホルムアルデヒドを有するククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を、消費者用及び工業用製品に使用されるものなど、並びに上記に考察された賦形剤などの1つ以上の賦形剤と混合するステップを含む、方法も提供する。
本発明のさらなる態様において、本発明のククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を含む消費者用又は工業用製品が提供される。
本発明の消費者用製品は、洗剤、クレンジング組成物(cleansing composition)、シャンプー、ソフナー(softener)、ソフナーシート、コンディショナー、リフレッシャー(refresher)、エアーフレッシュナー(air freshener)、脱臭組成物(deodorizing composition)、パーソナルデオドラント、触媒用の担体、薬物送達デバイス、医療デバイス、制汗剤、化粧料、ファインフレグランス(fine fragrance)、ボディミスト(body mist)、ろうそく、硬質表面クリーナー、クレンジングワイプ又はモップ、石けん、スタイリングゲル、吸湿剤、空気ろ過デバイス(air filtration device)、仕上剤、おむつ又は生理用品などであり得る。
他の参照
上記に記載された実施形態の適合性のあるあらゆる組合せは、あらゆる組合せが個別及び明示的に列挙されているかのように、本明細書に明示的に開示されている。
本発明の様々なさらなる態様及び実施形態は、本開示を考慮すると当業者に明白である。
「及び/又は」は、本明細書において使用される場合、2つの特定の特徴又は構成成分のそれぞれの、他方を伴う又は伴わない特定の開示であると考慮されるべきである。例えば、「A及び/又はB」は、まさにそれぞれ本明細書に個別に記載されているかのように、(i)A、(ii)B、並びに(iii)A及びBのそれぞれの特定の開示であると考慮されるべきである。
文脈から特に示されない限り、上記に記載された特徴の記載及び定義は、本発明のあらゆる特定の態様又は実施形態に限定されず、記載されている全ての態様及び実施形態に等しく当てはまる。
ここで本発明のある特定の態様及び実施形態は、実施例5〜8によって例示される。例1〜4は従来技術の方法である。
実験及び結果
ククルビットウリル試料の残留ホルムアルデヒドのレベルを、蛍光検出及びポストカラム誘導体化を伴うHPLCを使用してIntertekにより決定した。試験方法は、EU Directive 82/434/EEC修正90/207/EECに準じた。
実施例1
パラホルムアルデヒドを使用する塩酸中のククルビット[n]ウリルの合成
非置換グリコールウリル(20g)及び塩酸(37%w/v、30mL)を反応フラスコに入れ、90℃に加熱した。パラホルムアルデヒド(8.87g)を少量ずつ加え、次に反応混合物を100℃(内部)に18時間加熱した。反応混合物を冷却し、メタノール(150mL)に加えて、ベージュ色の粉末を生じ、これをH NMRで分析した。
H NMRによるおよその収率(回収生成物の%)、ククルビット[5]ウリル8%、ククルビット[6]ウリル44%、ククルビット[7]ウリル28%、ククルビット[8]ウリル18%、ククルビット[9]ウリル0%、ククルビット[10]ウリル0%、ククルビット[11]ウリル0%。
HPLC法による残留ホルムアルデヒドは、682ppmであった。
実施例2 ホルマリンを使用する塩酸中のククルビット[n]ウリルの合成
非置換グリコールウリル(20g)及び塩酸(37%w/v、30mL)を反応フラスコに入れ、90℃に加熱した。ホルマリン(40%v/v、21mL)を滴加し、反応混合物を100℃(内部)に18時間加熱した。反応混合物を冷却し、メタノール(150mL)に加えて、黄色の粉末を生じ、これをH NMRで分析した。
H NMRによるおよその収率(回収生成物の%)、ククルビット[5]ウリル8%、ククルビット[6]ウリル38%、ククルビット[7]ウリル38%、ククルビット[8]ウリル11%、ククルビット[9]ウリル0%、ククルビット[10]ウリル0%、ククルビット[11]ウリル0%。
HPLC法による残留ホルムアルデヒドは、567ppmであった。
実施例3
パラホルムアルデヒドを使用するメタンスルホン酸(MSA)中のククルビット[n]ウリルの合成
非置換グリコールウリル(20g)及びメタンスルホン酸(未希釈、82mL)を反応フラスコに入れ、90℃に加熱した。パラホルムアルデヒド(8.45g)を少量ずつ加え、次に反応混合物を100℃(内部)に18時間加熱した。反応混合物を冷却し、メタノール(410ml)に加えて、褐色の粉末を生じ、これをH NMRで分析した。
H NMRによるおよその収率(回収生成物の%)、ククルビット[5]ウリル0%、ククルビット[6]ウリル63%、ククルビット[7]ウリル35%、ククルビット[8]ウリル0%、ククルビット[9]ウリル0%、ククルビット[10]ウリル0%、ククルビット[11]ウリル0%。
HPLC法による残留ホルムアルデヒドは、1621ppmであった。
実施例4
ホルマリンを使用するメタンスルホン酸中のククルビット[n]ウリルの合成
非置換グリコールウリル(20g)及びメタンスルホン酸(未希釈、82mL)を反応フラスコに入れ、90℃に加熱した。ホルマリン(40%、21mL)を滴加し、次に反応混合物を100℃(内部)に18時間加熱した。反応混合物を冷却し、メタノール(410ml)に加えて、暗ベージュ色の粉末を生じ、これをH NMRで分析した。
H NMRによるおよその収率(回収生成物の%)、ククルビット[5]ウリル6%、ククルビット[6]ウリル48%、ククルビット[7]ウリル36%、ククルビット[8]ウリル8%、ククルビット[9]ウリル0%、ククルビット[10]ウリル0%、ククルビット[11]ウリル0%。
HPLC法による残留ホルムアルデヒドは、820ppmであった。
実施例5
ジメトキシメタン(メチラール)を使用するメタンスルホン酸中のククルビット[n]ウリルの合成
メタンスルホン酸(未希釈、82ml)を反応容器に加えた。これに、メチラール(24.83ml)を反応物に加えた。直後に非置換グリコールウリル(19.94g)を一度に加え、反応混合物を85℃(内部)に18時間加熱した。反応混合物をメタノール(250ml)に加えて、暗褐色のガム状ペーストを生じ、これをH NMRで分析した。
H NMRによるおよその収率(回収生成物の%)、ククルビット[5]ウリル0%、ククルビット[6]ウリル65%、ククルビット[7]ウリル35%、ククルビット[8]ウリル0%、ククルビット[9]ウリル0%、ククルビット[10]ウリル0%、ククルビット[11]ウリル0%。
HPLC法による残留ホルムアルデヒドは、24ppmであった。
実施例6
ジエトキシメタン(エチラール)を使用するメタンスルホン酸中のククルビット[n]ウリルの合成
非置換グリコールウリル(19.94g)及びメタンスルホン酸(未希釈、82mL)を反応フラスコに入れ、80℃に加熱した。エチラール(35.21mL)を滴加し、次に反応混合物を100℃(内部温度)に18時間加熱した。反応混合物を冷却し、アセトン(410ml)に加えて、褐色の粉末を生じ、これをH NMRで分析した。
H NMRによるおよその収率(回収生成物の%)、ククルビット[5]ウリル8%、ククルビット[6]ウリル42%、ククルビット[7]ウリル43%、ククルビット[8]ウリル7%、ククルビット[9]ウリル0%、ククルビット[10]ウリル0%、ククルビット[11]ウリル0%。
HPLC法による残留ホルムアルデヒドは、34ppmであった。
実施例7
ジプロポキシメタン(プロピラール)を使用するメタンスルホン酸中のククルビット[n]ウリルの合成
非置換グリコールウリル(19.94g)及びメタンスルホン酸(未希釈、82mL)を反応フラスコに入れ、80℃に加熱した。プロピラール(45mL)を滴加し、次に反応混合物を100℃(内部温度)に18時間加熱した。反応混合物を冷却し、アセトン(410ml)に加えて、ベージュ色の粉末を生じ、これをH NMRで分析した。
H NMRによるおよその収率(回収生成物の%)、ククルビット[5]ウリル0%、ククルビット[6]ウリル58%、ククルビット[7]ウリル42%、ククルビット[8]ウリル0%、ククルビット[9]ウリル0%、ククルビット[10]ウリル0%、ククルビット[11]ウリル0%。
HPLC法による残留ホルムアルデヒドは、5ppmであった。
実施例8
テトラメトキシメチルグリコールウリル(TMMG)を使用するメタンスルホン酸中のククルビット[n]ウリルの合成
非置換グリコールウリル(19.94g)及びメタンスルホン酸(未希釈、82mL)を反応フラスコに入れ、80℃に加熱した。TMMG(44.66g)を滴加し、次に反応混合物を100℃(内部温度)に18時間加熱した。反応混合物を冷却し、メタノール(410ml)に加えて、ベージュ色の粉末を生じ、これをH NMRで分析した。
H NMRによるおよその収率(回収生成物の%)、ククルビット[5]ウリル5%、ククルビット[6]ウリル58%、ククルビット[7]ウリル28%、ククルビット[8]ウリル9%、ククルビット[9]ウリル0%、ククルビット[10]ウリル0%、ククルビット[11]ウリル0%。
HPLC法による残留ホルムアルデヒドは、293ppmであった。

Claims (19)

  1. 300ppm未満のホルムアルデヒドを含む、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体。
  2. 200ppm未満のホルムアルデヒド、100ppm未満のホルムアルデヒド、50ppm未満のホルムアルデヒド、25ppm未満のホルムアルデヒド、10ppm未満のホルムアルデヒドを含む、又はホルムアルデヒドを含まない、請求項1に記載のククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体。
  3. ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体の調製のための方法であって、酸の存在下かついかなるホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド前駆体も存在させずに、グリコールウリルをメチレン架橋剤と混合するステップを含み、グリコールウリルが、非置換グリコールウリル、アルコキシメチル化グリコールウリル、これらの他の誘導体及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくはグリコールウリルが非置換グリコールウリルである、方法。
  4. グリコールウリル、メチレン架橋剤及び酸が、同時に混合される又は順次に混合される、請求項3に記載の方法。
  5. アルコキシメチル化グリコールウリルが、モノアルコキシメチル化、ジアルコキシメチル化、トリアルコキシメチル化又はこれらの混合物から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. メチレン架橋剤が、式(IV):
    [式中、各Xは、電気陰性原子から独立して選択され、
    及びRは、水素、非置換又は置換の、直鎖、分岐鎖又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素ラジカルからそれぞれ独立して選択され、
    Rは、水素を表し、
    好ましくは、電気陰性原子は、酸素、窒素、硫黄及びリンから選択される]の化合物である、請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. メチレン架橋剤が、ジアルコキシメタン試薬であり、好ましくはジアルコキシメタン試薬が、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン、ジプロポキシメタン(1−(プロポキシメトキシ)プロパン)、ジイソプロポキシメタン(2−(イソプロポキシメトキシ)プロパン)、ジブトキシメタン(1−(ブトキシメトキシ)ブタン)、ジ(tert−ブトキシ)メタン(2−メチル−2−{[(2−メチル−2−プロパニル)オキシ]メトキシ}プロパン)及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくはジアルコキシメタン試薬が、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン及びジプロポキシメタンからなる群から選択される、請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. メチレン架橋剤が、アルコキシメチルアルカンスルホネート、例えば、メトキシメタンメタンスルホネート、メトキシメチルベンゼンスルホネート、メトキシメチルp−トルエンスルホネート、ベンジルオキシメチルメタンスルホネート及びこれらの混合物である、請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。
  9. ククルビットウリルの調製のための方法であって、酸の存在下かついかなるホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド前駆体も存在させずに、完全アルコキシメチル化グリコールウリルを非置換グリコールウリルと反応させるステップを含み、好ましくは完全アルコキシメチル化グリコールウリルがテトラメトキシメチルグリコールウリルである、方法。
  10. 酸が不均一系酸又は均一系酸であり、酸が不均一系酸である場合、不均一系酸が、酸性樹脂などの固体支持体上にある、請求項3〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 酸が、鉱酸又は有機酸であり、好ましくは酸が、硫酸、硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、トルエンスルホン酸及びアルカンスルホン酸からなる群から選択される、請求項3〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 酸がメタンスルホン酸である、請求項3〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 酸が過剰量で与えられる、請求項3〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 40℃を超える温度で行われる、請求項3〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. グリコールウリル、存在する場合はメチレン架橋剤及び酸を最大18時間反応させる、請求項3〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 請求項3〜14のいずれか一項に記載の方法により得られる又は得ることができる、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体。
  17. 請求項1、2又は16のいずれか一項に記載のククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体、並びに適切な担体を含む組成物であって、好ましくはククルビットウリルが、CB[5]、CB[6]、CB[7]、CB[8]、これらの誘導体及びこれらの混合物からなる群から選択される、組成物。
  18. ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体を含む組成物であって、300ppm以下、好ましくは150ppm以下、より好ましくは50ppm以下、最も好ましくは10ppm以下の、ククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体由来のホルムアルデヒドをさらに含む、組成物。
  19. 消費者用又は工業用製品における、請求項1、2又は16のいずれか一項に記載のククルビットウリル及び/又はその1つ以上の誘導体の使用。
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