JP2007529428A - ククルビットウリル基を含む化合物の製造方法 - Google Patents

ククルビットウリル基を含む化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、複数個のククルビットウリル基を含む化合物を製造する方法を提供する。該方法は、1以上の化学式A−L−A(式中、Lは結合基及びAは化学式(A)の基である)の化合物、及び酸を含む混合物を形成すること、及び該混合物を、少なくともいくつかの基Aがククルビットウリル基を形成するための効果的な条件にさらすこと、を含む。
Figure 2007529428

【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、複数個のククルビットウリル基を含む化合物の製造方法に関する。
発明の背景
ククルビットウリルは、グリコールウリル又はグリコールウリル類縁体のオリゴマーに基づく大環状化合物の1種である。
「ククルビットウリル」は、メチレン架橋により6つのグリコールウリル分子が繋がって形成された環状オリゴマーに与えられた名前である。しかしながら、用語「ククルビットウリル」は化合物の1種を言及するためにも使われているし、本明細書において使用されている。混乱を避けるために、本明細書では、化合物ククルビットウリルを「無置換ククルビット[6]ウリル」と言う。
無置換ククルビット[6]ウリルは、R.Behrend、E.MeyerおよびF.Ruscheの論文中で1905年に初めて文献で報告された(Leibigs.Ann.Chem.、339、1、1905)。無置換ククルビット[6]ウリルの大環状構造はW.A.Freemanらにより1981年に初めて記載された(「Cucurbituril」、J.Am.Chem.Soc.、103(1981)、7367-7368)。無置換ククルビット[6]ウリルはC36362412の化学式を有し、中心空洞を持つ大環状化合物である。
置換ククルビットウリルであるデカメチルククルビット[5]ウリルは、1992年にFlinnらにより初めて合成され特定された(Angew.Chem.Int.Ed.Engl.、1992、31、1475)。
様々な無置換及び置換ククルビット[4−12]ウリルならびに無置換及び置換ククルビット[4−12]ウリルの製造方法は、本出願人の国際特許出願番号PCT/AU00/00412(WO 00/68232)に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。
ある種のククルビット[4−20]ウリル及びこの種のククルビット[4−20]ウリルの製造方法もまた、米国特許番号6,365,734に開示されている。
ククルビット[n]ウリルは、中心空洞への2つの入り口を有する堅い中心空洞を含む。これらの入り口は極性基に囲まれており、中心空洞の内径よりも直径が狭い。
様々なククルビットウリル類縁体もまた、近年開示されている(例えば、Lagona J.らによる「Cucurbit[N]uril Analogues」、Organic Letters 、2003、Vol 5、No.20、3745-3747中で)。これらの類縁体はククルビット[n]ウリルと類似の大環状構造を有しており、ククルビット[n]ウリルと類似する方法で、他の化合物と複合体を形成する。ククルビット[n]ウリルと同じように、ククルビットウリル類縁体は中心空洞への2つの入り口を有する堅い中心空洞を含み、これらの入口は極性基に囲まれており、中心空洞の内径よりも狭い直径を有している。
ククルビット[4−12]ウリル及びククルビットウリル類縁体は選択的に様々な分子を複合する。例えば、ククルビット[4−12]ウリル又はククルビットウリル類縁体の中心空洞は選択的に気体及び揮発性分子を封入する。ククルビット[4−12]ウリル及びククルビットウリル類縁体はまた、中心空洞の極性末端において、分子と複合体を選択的に形成し得る。
ククルビット[4−12]ウリル及びククルビットウリル類縁体は、気体、揮発性物質及び他の分子と複合体を形成し、その後(これらを)放出するために使用され得る。これらの特性はククルビット[4−12]ウリル及びククルビットウリル類縁体に多種様々な用途を与える。これらの用途には、例えば、
・ 汚染物質の取り込み及び除去
・ 香りをゆっくりと長時間にわたり放出するオドライザ−(odourisers)としての用途
・ 不快なにおい又は毒性の蒸気を閉じ込める、及び
・ 例えば、クロマトグラフィーカラムにおける、化学物質精製又は分離技術、
が挙げられる。
ククルビットウリル及びククルビットウリル類縁体のこれらの用途は、ククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体と他の分子との複合体を形成することを含む。典型的には、複合体は、ククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体を通して分子を含んだ気体又は液体を移動させ、ククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体を分子と接触させることにより形成される。しかしながら、多くの場合、いくつかのククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体分子は、ククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体を通した気体又は液体の移動による物理的ダメージもしくは流失により、又はククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体が液体に溶解しており該液体と共に流失すること、のいずれかによりこの工程中で失われる。
発明の要旨
本発明者は、複数(2以上)のククルビットウリル基を含む化合物の製造方法の開発を試みた。複数のククルビットウリル基を含む化合物は、該化合物の大きさにより、単独のククルビットウリル基を含む、より小さなククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体分子よりも、一般的に気体又は液体の移動による物理的ダメージ又は流失の影響を受け難い。さらに、そのような化合物の高分子量のため、化合物が液体中に溶解している場合には、液体中の所定の環境において化合物を維持するための人工的もしくは生物学的な膜又はフィルムが使用され得る。
ククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体を製造し、次いで有機分子を結合するための当該分野において公知の反応を用いて、ククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体を結合することにより、複数個のククルビットウリル基を含む化合物が製造され得る。例えば、2つのククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体は、ククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体上の適切な置換基間での縮合反応により結合され得る。しかしながら、この工程は、初めにククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体を形成する工程と、次いで形成されたククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体を結合する別の工程とを含む。
複数個のククルビットウリル基を含む化合物を製造するための代わりの方法を提供することは有利なことである。
本発明者は、今、複数個のククルビットウリル基を含む化合物を製造するための代わりの方法を発見した。
一つの局面において、本発明は複数個のククルビットウリル基を含む化合物を製造するための方法を提供し、該方法は以下の工程を含む:
(a)1以上の化学式(1)
A−L−A (1)
(式中、
Lは結合基;及び
各Aは独立して選択され、化学式(A)
Figure 2007529428
(式中、
化学式(A)における化学式(B)
Figure 2007529428
の各ユニットに関して、
及びRは、同一でも異なっていてもよく、各々独立して、Lとの結合又は1価の基から選択され、あるいは
、R及びこれらが結合した炭素原子は、置換されていてもよい環状基を一緒に形成し、
あるいは
化学式(B)の1つのユニットのR及び化学式(B)の隣接するユニットのRは、結合又は2価の基を一緒に形成し、
ならびに、
各Rは独立して、=O、=S、=NR’、=CXZ、=CZR’、=CXR’’及び=CZ、からなる群から選択され(式中、Zは電子吸引性基であり、R’は、Lとの結合、H、置換されていてもよい直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基、あるいは置換されていてもよい複素環式基、からなる群から選択され、R’’はLとの結合である);ならびに、
各Rは独立して、Lとの結合、H、アルキル及びアリールからなる群から選択され;
及びRは、同一でも異なっていてもよく、H及び−CHRORからなる群から独立して選択され、又はR及びRは、基−CHR−O−CHR−を一緒に形成し(ここで各Rは独立して、Lとの結合、H、アルキル及びアリールからなる群から選択される)、
及びR10は、同一でも異なっていてもよく、H及び−CHRORからなる群から独立して選択され、又はR及びR10は、基−CHR−O−CHR−を一緒に形成し(ここで各Rは独立して、Lとの結合、H、アルキル及びアリールからなる群から選択される);ならびに
Xは0又は1〜10の整数であり、典型的には、Xは0、1、2、3又は4である);
(但し、少なくとも1つのR、RもしくはRがLとの結合であるか、又は少なくとも1つのRが=NR’’、=CZR’’もしくは=CXR’’(ここでR’’はLとの結合である)である);
の基である)
の化合物及び酸を含む混合物を形成する工程;ならびに
(b)混合物を、少なくともいくつかの基Aが反応してククルビットウリル基を形成するのに効果的な条件にさらし、それによって、複数個のククルビットウリル基を含む化合物を形成する工程。
及びRは、化学式(A)中の化学式(B)の異なるユニットにおいて同一でも異なっていてもよい。
Zは、例えば、−NO、−COR、−COR又は−CX(式中、Xはハロであり、及びRはH、置換されていてもよい直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基、あるいは置換されていてもよい複素環式基である)であり得る。
典型的には、化学式(A)中の各Rは、H、アルキル又はアリール、より典型的にはHである。典型的にはRは=Oである。
いくつかの態様において、混合物は、さらに、2つの基Aを結合し得る1以上の化合物(「追加の化合物」)を含む。典型的には、そのような態様において、少なくともいくつかのククルビットウリル基は、化学式(1)の1分子の基A、化学式(1)の他の分子の基A及び1以上の追加の化合物から形成される。
追加の化合物は、以下に定義した化学式(2)又は化学式(6)の化合物であり得る。
典型的には、追加の化合物は化学式(2)
Figure 2007529428
(式中、該化合物における化学式(B)
Figure 2007529428
の各ユニットに関して、
及びRは、同一でも異なっていてもよく、各々1価の基であり、あるいは
、R及びこれらが結合した炭素原子は、置換されていてもよい環状基を一緒に形成し、あるいは、
化学式(B)の1つのユニットのR及び化学式(B)の隣接するユニットのRは、結合もしくは2価の基を一緒に形成し、
ならびに
各Rは独立して、=O、=S、=NR、=CXZ、=CRZ及び=CZ(式中、Zは、−NO、−COR、−COR又は−CXのような電子吸引性基であり、Xはハロであり、Rは、H、置換されてもいてよい直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基、あるいは置換されていてもよい複素環式基である)からなる群から選択される)、
各Rは独立して、H、アルキル及びアリールからなる群から選択され;
11及びR12は同一でも異なっていてもよく、H及び−CHRORからなる群から独立して選択され、又はR11及びR12は基−CHR−O−CHR−(式中、各Rは独立して選択され、上記で定義した通りである)を一緒に形成し、
13及びR14は同一でも異なっていてもよく、H及び−CHRORからなる群から独立して選択され、又はR13及びR14は基−CHR−O−CHR−(式中、各Rは独立して選択され、上記で定義した通りである)を一緒に形成し、ならびに
yは0又は1〜9の整数であり、典型的にはyは0、1又は2である)
の化合物である。
及びRは化学式(2)における化学式(B)の異なるユニットにおいて同一でも異なっていてもよい。典型的にはRはHである。典型的にはRは=Oである。
本発明のいくつかの態様において、追加の化合物は、化学式(6):
Figure 2007529428
(式中、R11、R12、R13及びR14は上記の化学式(2)で定義した通りであり、典型的にはR11〜R14は各々Hである)
のビス−ヒドラジン化合物である。
混合物中の化学式(1)の化合物(単数又は複数)の基Aが平均して1〜2の化学式(B)のユニットを含む場合、該混合物は典型的には、1以上の追加の化合物を含む。
本発明の方法の工程(b)は、典型的には混合物を20℃〜120℃の温度まで加熱することを含む。
本発明のいくつかの態様において、工程(b)はさらに、1以上の化学式(1)の化合物を、基Aの間で、又は基Aと追加の化合物との間で架橋を形成し得る化合物と接触させることを含む。典型的には、該化合物を1以上の化学式(1)の化合物及び酸を含む混合物中に組み入れることにより、1以上の化学式(1)の化合物はそのような化合物と接触させられる。
典型的には、基Aの間で、又は基Aと追加の化合物との間で架橋を形成し得る化合物は、化学式RCORの化合物(ここでRは上記で定義した通りであり、各Rは独立して選択される)、化学式ROC(RORの化合物(ここでRは上記で定義した通りであり、各Rは独立して選択される)、トリオキサン、置換されていてもよい3,4−ジヒドロピラン又は置換されていてもよい2,3−ジヒドロフランである。これらの化合物は、基Aの間で、及び基Aと化学式(2)又は(6)の化合物との間で、化学式−CHR−の架橋を形成することが可能である。当業者に明らかなように、これらの化合物は、R〜R14が結合している窒素原子に結合した化学式−CHR−の架橋を形成するための基R〜R14との反応、又は基R〜R14の置換により、基Aの間で、及び基Aと化学式(2)又は(6)の化合物との間で、化学式−CHR−の架橋を形成する。
当業者に明らかなように、本発明のいくつかの態様においては、本発明の方法の工程(b)においてククルビットウリル基を形成するために、混合物中に、基Aの間で、又は基Aと追加の化合物との間で架橋を形成し得る化合物を含むことは必須ではない。例えば、混合物中の化学式(1)の化合物及び存在する場合には化学式(2)又は(6)の追加の化合物における全ての基R、R、R、R10、R11、R12、R13及びR14がH以外である場合、そのような化合物の存在なしにククルビットウリル基を形成するために、本発明の方法の工程(b)において、基Aは互いに、ならびに存在する場合には化学式(2)及び(6)の追加の化合物と反応し得る。しかしながら、全ての基R、R、R、R10、R11、R12、R13及びR14がHである場合、本方法の工程(b)においてククルビットウリル基を形成するために、そのような化合物は、基Aが互いに及び存在する場合には化学式(2)又は(6)の追加の化合物と反応するために混合物中に含まれていなければならない。
典型的には、混合物中の化学式(1)、(2)及び(6)の化合物における、Hである基R、R、R、R10、R11、R12、R13及びR14の、Hでないものに対するモル比が1よりも大きい場合、基Aの間で、及び基Aと化学式(2)又は(6)の化合物との間で架橋を形成し得る化合物が、該混合物中に含まれる。
1以上の化学式(1)の化合物を酸に加え混合することにより、1以上の化学式(1)の化合物及び酸を含む混合物が製造され得る。混合物がさらに他の成分(例えば1以上の追加の化合物、又は基Aの間で、もしくは基Aと追加の化合物との間で架橋を形成し得る1以上の化合物など)を含む場合、該混合物は、混合物の様々な成分を任意の順序で合わせることにより製造され得る。
化学式(1)において、結合基Lは、2つの基Aを結合し得る任意の基であり得る。Lは典型的には、2つの基Aを結合する2価の基である。しかしながら、いくつかの態様において、基Lは、一方の又は両方の基Aへの1より多い結合を有し得る。該結合基は、例えば、炭化水素鎖又は高分子鎖のような有機基、又は金属もしくは金属錯体であり得る。Lは典型的には、高分子又は他の有機基である。結合基Lは−CH−、−O−又は−NH−と同程度の短さ、又は高分子鎖と同程度の長さであり得る。
典型的には、基Aは、基Aにおける1つのR又はRでの結合により(すなわち、化学式(A)における1つのR又はRがLとの結合である)、又は基Aにおける化学式(B)の1つのユニット中のR及びRでの両方の結合により(すなわち、化学式(A)における化学式(B)の1つのユニット中のRとRとの両方が、各々Lとの結合である)、結合基Lに結合している。しかしながら、本発明のいくつかの態様において、R又はRでの結合により基Aは結合基Lに結合している(すなわち、化学式(A)における1つのRがLとの結合であるか、又は化学式(A)における1つのRが=NR’’、=CXR’’又は=CZR’’(ここでR’’はLとの結合である)である)。
いくつかの態様において、結合基Lは、1以上のさらなる基Aを含む。例えば、基Lは、化学式(A)の基を含む1以上の基により置換された、高分子鎖を含み得る。
他の局面において、本発明は、本発明の方法により製造された複数個のククルビットウリル基を含む化合物を提供する。
定義
WO 00/68232及び米国特許番号6,365,734ならびに該発明者らのさらなる研究に開示されているククルビットウリルを考慮して、この種のククルビットウリルはWO 00/68232又は米国特許番号6,365,734のいずれにおいて記載されているよりも広い。
本明細書において、用語「ククルビットウリル」は、化学式(C):
Figure 2007529428
(式中、
該化合物中の化学式(D):
Figure 2007529428
の各ユニットに関して、
及びRは、同一でも異なっていてもよく、各々1価の基であり、あるいは、
、R及びこれらが結合した炭素原子は、置換されていてもよい環状基を一緒に形成し、あるいは、
化学式(D)の1つのユニットのR及び化学式(D)の隣接するユニットのRは、結合もしくは2価の基を一緒に形成し、
各Rは独立して、=O、=S、=NR、=CXZ、=CRZ、及び=CZからなる群から選択され(式中、Zは、−NO、−COR、−COR又は−CXのような電子吸引性基であり、Xはハロであり、Rは、H、置換されていてもよい直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基、あるいは置換されていてもよい複素環式基である)、
各Rは独立して、H、アルキル及びアリールからなる群から選択され;
ならびにnは重合度であり、すなわち、化合物における化学式(D)のユニットの数である)
の化合物を言う。
多様なククルビットウリルを区別するために、本発明者は用語「ククルビット[n]ウリル」を採用し、ここでnはククルビットウリルの重合度であり、すなわち、ククルビットウリルの大環状環中の化学式(D)のユニットの数である。例えば、一緒に繋がった8個の化学式(D)のユニットを含むククルビットウリルは、ククルビット[8]ウリルとして表される。
特に示していない限り、本明細書で用いられている、用語「ククルビットウリル」及び「ククルビット[n]ウリル」は、nが4〜12の整数であるククルビット[n]ウリルを言う。
本明細書で用いられている、用語「無置換ククルビットウリル」及び「無置換ククルビット[n]ウリル」は、ククルビットウリル中の化学式(D)の全てのユニットにおいて、Rが=O、ならびにR、R及びRがHであるククルビットウリルを言う。本明細書で用いられている、用語「置換ククルビットウリル」及び「置換ククルビット[n]ウリル」は、無置換ククルビットウリル以外のククルビットウリルを言う。
本明細書で用いられている、用語「ククルビットウリル類縁体」は、大環状環が中心空洞への2つの入り口を有した堅い中心空洞を含み、その入り口は極性基に囲まれており、かつ中心空洞の内径よりも狭い直径を有するようなククルビット[n]ウリルの大環状環に類似する大環状環を含む化合物を言い、ここで該化合物はククルビット[n]ウリルと同一の又は実質的に同一の方法により他の分子と複合体を形成することが可能である。ククルビットウリル類縁体は、例えば、上記で定義した化学式(C)のククルビットウリルの基本環状構造を有し得るが、そこで化学式(D)の1つ又はいくつか(全てではない)のユニットが、化学式:
Figure 2007529428
の基のような他の基により置換されている。
本明細書で用いられている、用語「ククルビットウリル基」は、ククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体の大環状環を言い、該大環状環は、中心空洞への2つの入り口を有した堅い中心空洞を含み、その入り口は極性基に囲まれており、かつ中心空洞の内径よりも狭い直径を有する。
本明細書で用いられている、用語「ククルビット[n]ウリル基」は、上記の化学式(C)で示される環状構造(すなわち、基R、R、R及びRを除く化学式(C)の一部)を有するククルビットウリル基を言う。
本明細書において、用語「グリコールウリル類縁体」は、化学式(5):
Figure 2007529428
(式中、
及びRは、同一でも異なっていてもよく、各々1価の基であり、あるいは、
、R及びこれらが結合した炭素原子は、置換されていてもよい環状基を一緒に形成し、R及びR11〜R14は、上記の化学式(2)で定義した通りである)の化合物を言う。
本明細書で用いられている、用語「アルキル」は直鎖、分岐の又はモノもしくはポリ環状のアルキルを言う。典型的には、アルキルはC−C30アルキル、例えば、C−Cアルキルである。直鎖及び分岐のアルキルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、ヘキシル、4−メチルペンチル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1,2,2−トリメチルプロピル及び1,1,2−トリメチルプロピルが挙げられる。環状アルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。
本明細書で用いられている、用語「アルケニル」は直鎖、分岐又は環状のアルケニルを言う。典型的には、アルケニルはC−C30アルケニル、例えばC−Cアルケニルである。
アルケニルの例としては、ビニル、アリル、1−メチルビニル、ブテニル、イソブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、シクロペンテニル、1−メチルシクロペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、シクロヘキセニル、1−ヘプテニル、3−ヘプテニル、1−オクテニル、シクロオクテニル、1−ノネニル、2−ノネニル、3−ノネニル、1−デセニル、3−デセニル、1,3−ブタジエニル、1,4−ペンタジエニル、1,3−シクロペンタジエニル、1,3−ヘキサジエニル、1,4−ヘキサジエニル、1,3−シクロヘキサジエニル、1,4−シクロヘキサジエニル、1,3−シクロヘプタジエニル、1,3,5−シクロヘプタトリエニル及び1,3,5,7−シクロオクタテトラエニルが挙げられる。
本明細書で用いられている、用語「アルキニル」は、直鎖、分岐又は環状のアルキニルを言う。典型的には、該アルキニルはC−C30アルキニル、例えば、C−Cアルキニルである。
本明細書で用いられている、用語「アリール」は、単独の、多核の、共役又は縮合した芳香族炭化水素又は芳香族複素環系の基を言う。アリールの例には、フェニル、ナフチル及びフリルが挙げられる。アリールが複素環式芳香族環系を含む場合、該複素環式芳香族環系は、N、O及びSから独立して選択される1〜4のヘテロ原子を含み得る。
好ましい態様の詳細な説明
当業者に明らかなように、化学式(1)及び(2)において、R及びRは、本発明の方法の工程(b)において1以上の化学式(1)の化合物中の基Aが反応して、ククルビットウリル基を形成するのを妨げない任意の基であり得る。本発明はR及びRが特定の基である方法に限定されない。
化学式(1)、(2)及び(5)において、R又はRが1価の基である場合、該1価の基は典型的には、−R、−OR、−NR(各Rは独立して選択される)、−NO、−CN、−X、−COR、−COX、−COOR、
Figure 2007529428
(各Rは独立して選択される)、
Figure 2007529428
(各Rは独立して選択される)、−SeR、−SiR(各Rは独立して選択される)、−SR、−SOR、
Figure 2007529428
−SOR、−S−S−R、−BR(各Rは独立して選択される)、−PR(各Rは独立して選択される)、
Figure 2007529428
(各Rは独立して選択される)、
Figure 2007529428
(各Rは独立して選択される)、−P(各Rは独立して選択される)又は金属もしくは金属錯体である
(式中、Rは、H、置換されていてもよい直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基、あるいは置換されていてもよい複素環式基であり、Xはハロである)。
又はRが1価の基である場合、該1価の基は、例えばH、置換されていてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、等)、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよい複素環又は置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピリジル、フラニル、チオフェニル又はピラゾリル)、−OR、−SR又は−NRであり得る。
いくつかの態様において、R又はRは30未満の炭素原子を含む1価の基である。該1価の基は例えば、C−C30アルキル、C−C30アルケニル、炭素原子5〜30を含む環状炭化水素基、O、N又はSのような1つ以上のヘテロ原子を有する炭素原子4〜30を含む脂肪族環状基、炭素原子6〜30を含みヘテロ原子のないアリール基、又はO、N又はSのような1つ以上のヘテロ原子を有する炭素原子5〜30を含むヘテロアリール基であり得る。
又はRは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ等のアルコキシ基であり得る。R又はRはまた、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ又はアルキルチオ基であり得る。
、R及びこれらが結合した炭素原子によって形成される置換されていてもよい環状基の例には、置換されていてもよい飽和又は不飽和の炭素原子5〜30を含む環状炭化水素基、及び置換されていてもよい飽和又は不飽和の炭素原子3〜30、典型的には4〜30を含み、O、N又はSのような1以上のヘテロ原子を有する環状基が挙げられる。該置換されていてもよい環状基は2以上の縮合環を含み得る。
化学式(A)における化学式(B)の隣接するユニット、化学式(2)における化学式(B)の隣接するユニット、又はククルビット[n]ウリルにおける化学式(D)の隣接するユニットのR及びRを結合し得る2価の基は、例えば、2価の置換されていてもよい直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和の、1以上の炭素原子を含む炭化水素基であり得る。該2価の基は、1以上のO、N又はSのようなヘテロ原子からなるか又はこれらを含んでいてもよい。
R又はR’が置換されていてもよい炭化水素基、又は置換されていてもよい複素環式基である場合、R又はR’は、例えば、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、又は置換されていてもよいアリールであり得る。
R又はR’が置換されていてもよい炭化水素基、又は置換されていてもよい複素環式基である場合、該炭化水素基又は複素環式基は、1以上の置換基で置換されていてもよい。同様に、R、R及びこれらが結合した炭素原子が、置換されていてもよい環状基を一緒に形成する場合、該環状基は、1以上の置換基で置換されていてもよい。任意の置換基は任意の基であり得、例えば、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよい複素環(ヘテロシクリル)、置換されていてもよいアリール、ハロ(F、Cl、Br又はI)、ヒドロキシル、アルコキシル、カルボニル、ハロゲン化アシル、ニトロ、カルボン酸、カルボン酸エステル、アミノ、イミノ、シアノ、イソシアネート、チオール、チオール−エステル、チオ−アミド、チオ−ウレア、スルホン、スルファイド、スルホキシド又はスルホン酸基又は金属もしくは金属錯体であり得る。該任意の置換基はまた、ボラン、ホスフィン、アルキルホスフィン、ホスフェート又はホスホルアミド(phosphoramide)のようなリン含有基、シリコン含有基、あるいはセレニウム含有基であり得る。
典型的には、Zは、−NO、−COR、−COR又はCXであり、ここでXはハロ(F、Cl、Br又はI)であり、Rは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール又は飽和もしくは不飽和の複素環(ヘテロシクリル)である。
本発明のいくつかの態様において、化学式(1)及び(2)の化合物中の化学式(B)の全てのユニットにおいて、Rは=O及びRはHである。
基Lは2つの基Aを結合し得る任意の基であり得る。Lは典型的には2価の有機基である。いくつかの態様において、Lは高分子である。いくつかの態様においてLは化学式−(CR−(E−(CR−)(CR−又は−(CR−(E−(CR=CR)−)(CR
(式中、
Eは、−O−、−NR−、−S−、飽和又は不飽和の2価の炭化水素基、又は置換されていてもよい脂肪族又は芳香族の2価の複素環式基であり;
Rは上記の化学式(2)で定義した通りであり、ならびに
a、b、c及びdは各々0又は1〜30の整数である(但し、a、b、c及びdの全てが0でない))の基である。
例えば、Lは化学式−(CR−、−(CR=CR)−又は−(NR)
(ここでRは上記の通りであり、aは1〜30の整数である)の基であり得る。Eが置換されていてもよい複素環式基である場合、該複素環式基は1以上の置換基で置換されていてもよい。任意の置換基は任意の基であり得、例えば、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよい複素環(ヘテロシクリル)、置換されていてもよいアリール、ハロ(F、Cl、Br又はI)、ヒドロキシル、アルコキシル、カルボニル、ハロゲン化アシル、ニトロ、カルボン酸、カルボン酸エステル、アミノ、イミノ、シアノ、イソシアネート、チオール、チオール−エステル、チオ−アミド、チオ−ウレア、スルホン、スルファイド、スルホキシド又はスルホン酸基あるいは金属又は金属錯体であり得る。該任意の置換基はまた、ボラン、ホスフィン、アルキルホスフィン、ホスフェート又はホスホルアミド(phosphoramide)のようなリン含有基、シリコン含有基、あるいはセレニウム含有基であり得る。
Lは、例えば、−CH−、−(CH−、−(CH=CH)−、−O−、−NH−、−CH−NH−、−CH(CH)(CHCH(CH)−又は−(CH−N(CH)CHCHN(CH)−(CH−(ここでn及びpは整数であり、例えば1、2、3、4、5、6、7等のような1〜30の整数である)であり得る。Lはまた、−CHSi(R)CH−(ここでRはH、置換されていてもよい直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基あるいは置換されていてもよい複素環式基である)のような有機金属基でもあり得る。いくつかの態様において、Lは、金属原子であり(もしくは金属原子を含み)、化学式(1)の化合物は金属錯体である。
好ましい態様において、追加の化合物は化学式(2)の化合物である。当業者に明らかなように、混合物中の化学式(1)及び(2)の化合物における基R、R、R、R10、R11、R12、R13及びR14が水素以外である場合、基Aは互いに及び化学式(2)の化合物と反応することができ、基Aの間で、及び基Aと化学式(2)の化合物との間で架橋を形成し得る化合物の存在なしに、本方法の工程(b)においてククルビットウリル基を形成する。しかしながら、全てのこれらの基がHである場合、又はククルビットウリル基を形成する基A及び化学式(2)の化合物(単数又は複数)においてHであるこれらの基の総数がHでない総数よりも多くなる場合、基A、及び1以上の化学式(2)の化合物が本方法の工程(b)においてククルビットウリル基を形成するために、基Aの間で、及び基Aと化学式(2)の化合物との間で架橋を形成し得る化合物が、混合物中に含まれていなければならない。
基Aの間で、及び基Aと化学式(2)又は(6)の化合物との間で架橋を形成し得る化合物は、典型的には、化学式RCORの化合物(式中、各Rは独立して、H、アルキル及びアリールからなる群から選択される)、化学式ROC(RORの化合物(式中、各Rは独立して、H、アルキル及びアリールからなる群から選択される)、トリオキサン、置換されていてもよい3,4−ジヒドロピラン及び置換されていてもよい2,3−ジヒドロフランである。置換されていてもよい3,4−ジヒドロピラン又は置換されていてもよい2,3−ジヒドロフランは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又はハロのような基により置換されていてもよい。化学式RCORの化合物は、例えば、ホルムアルデヒドであり得る。
典型的には、該混合物は、さらに鋳型化合物を含む。本明細書で用いられている用語「鋳型化合物」は、本発明の方法により形成される異なる大きさのククルビットウリル基の相対量に影響する化合物を言う。鋳型化合物を含まない又は異なる鋳型化合物を含むが、そのほかの点では同一の条件下で反応させた混合物を用いて製造したククルビット[6]ウリルに対するククルビット[5]ウリルの比と比較される場合、例えば鋳型化合物は、混合物に加えられた際に、例えばククルビット[6]ウリル基に対するククルビット[5]ウリル基の比を変えることができる。
典型的には、鋳型化合物は塩である。しかしながら、多くのほかの化合物もまた鋳型化合物として作用し得ることが見出されている。
本発明の方法によって形成される異なる大きさのククルビットウリル基の比を変え得る任意の化合物が鋳型化合物として使用され得る。鋳型化合物は、有機化合物、有機化合物の塩、又は無機化合物であり得る。鋳型化合物として使用され得る適切な化合物としては、塩化アンモニウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム、臭化アンモニウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化ルビジウム、臭化セシウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、o−カルボラン、チオアセトアミド、N−(1−ナフチル)エチレンジアミン、2,2’−ビキノリン、p−ブロモアナリン(p−bromoanaline)、タウリン、ブルーテトラゾリウム、2−アミノ−3−メチル安息香酸、インドール−3−アルデヒド、シスチン、4−アセトアミドアニリン、p−アミノフェノール、アセトアミド、4−アミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド(bezaldehyde)、2−アミノベンズイミダゾ−ル、ビス−(4,4'−ビピリジル)−α,α'−キシレン、赤リン、及びp−トルエンスルホン酸リチウムが挙げられる。本発明者は、多数の他の化合物が鋳型化合物としての使用に適し得るため、上記リストは網羅的であると見なすべきでないと考える。酸の陰イオンもまた、鋳型化合物と見なしてもよい。
鋳型化合物は、単独で反応混合物に加えられてもよく、又は2以上の鋳型化合物が反応混合物に加えられてもよい。
塩が鋳型化合物として使用される場合、塩は、好ましくは金属ハライド、アンモニウムハライド、金属サルフェート又は金属トシレートである。該塩の陰イオンは、使用される酸の陰イオンに対応するのが好ましい。例えば、使用される酸が塩酸の場合、金属塩化物又は塩化アンモニウムが望ましい塩である。同様に、ヨウ化水素酸が酸の場合は、ヨージドを含む塩が好ましくは使用され、臭化水素酸が使用される場合は、ブロミドを含む塩が好ましくは使用される。
酸は、好ましくは強鉱酸又は強有機酸である。原理上、いずれの酸も使用し得る。酸は、起こっている反応を触媒するために働く。
好ましい酸には、硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、重水素で置換された硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸及びメタンスルホン酸が挙げられる。該リストは網羅的ではなく、反応を触媒し得るいずれの酸も本発明の方法において使用し得ることが理解されよう。
該混合物は、水性系であっても、そうでなくともよい。該混合物が水性系である場合、該酸は好ましくは該混合物中に、混合物中の酸の濃度が5Mより高くなるような量で含まれる。
溶媒もまた該混合物に加えられ得る。溶媒は、例えば、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、1,1,1−トリフルオロエタノール(trifluorethanol)又はイオン性液体から選択され得る。
典型的には、工程(b)は、混合物を、少なくともいくつかの基Aが反応してククルビットウリル基を形成するのに効果的な条件にさらすことを含み、ここで少なくともいくつかの形成されたククルビットウリル基は、化学式(1)の1分子の基A及び化学式(1)の他の分子の基Aから形成される。
本発明の方法の工程(b)は、典型的には、複数個のククルビットウリル基を含む化合物を形成するのに十分な時間、20℃〜120℃の温度まで混合物を加熱することを含む。典型的には、該温度は60℃〜110℃であり、最も好ましくは80℃〜110℃である。混合物の沸騰は避けるのが好ましい。還流下での加熱は要求されないが使用してもよい。
いくつかの態様において、工程(b)は、1以上の化学式(1)の化合物を、基Aの間で、又は基Aと追加の化合物との間で架橋を形成し得る化合物と接触させること、及び複数個のククルビットウリル基を含む化合物を形成するのに十分な時間、20℃〜120℃の温度まで混合物を加熱することを含む。
本発明の方法は、下記の限定しない実施例を参照して以下で説明される。
1. 化学式(1)及び(2)の化合物の製造
化学式(1)及び(2)の化合物は、様々な方法により製造され得る。
(a) 化学式(5)のグルコ−ルウリル類縁体の合成
化学式(2)は、上記に定義した化学式(5)のグリコールウリル類縁体を包含する。
化学式(5)は、化学式:
Figure 2007529428
のグリコールウリルを包含する。
化学式(5)はまた、化学式:
Figure 2007529428
の置換グリコールウリルを包含する。
多数の置換グリコールウリルが文献において知られている。個々の参照が、Harro PetersenによるSynthesis、1973、249-293におけるレビュー記事に対してなされ、これは約30の置換されたグリコールウリルのリストを含む。該記事以来の文献は、置換グリコールウリルの他のいくつかの例を開示し、基本的に、任意のα−又はβ−ジケトンが、置換又は無置換のグリコールウリルを作るために使用され得ると考えられている。
さらなる置換グリコールウリルは、WO 00/68232に開示されている。
置換グリコールウリル及び他のグリコールウリル類縁体は、当該分野において公知の方法により製造され得る。例えば、置換グリコールウリル及び他のグリコールウリル類縁体は、Harro PetersenによるSynthesis、1973、249-293におけるレビュー記事に記載されている通りに製造され得る。
グリコールウリル類縁体は、例えば次の反応スキーム:
Figure 2007529428
(式中、各R、R及びR基は独立して選択され、上記の化学式(2)で定義された通りであり、Xはハロ又はチオエーテルのような脱離基である)において記載されている通りに製造することができる。
スキーム1の反応は次の条件下で実施してもよい。
a)数日間、室温における水中での反応;
b)共溶媒を伴う又伴わない、酸性水中での反応;
c)反応水を共沸により除きながら、酸触媒の存在下における炭化水素溶媒中での反応;
d)反応中生成する水の除去をする又はしない、ルイス酸の存在下における炭化水素溶媒中での反応。
スキーム2において、ジアミン中間体を形成する反応は、共溶媒を伴う又は伴わないで、酸性水中で行われる。グリコールウリル類縁体を形成するジアミン中間体の反応は、塩基性条件下で行われる。グリコールウリル類縁体(1つのRが=NHであり、他方のRが=Oである)を形成するためのスキーム2の反応の例は、I.J.Dagley及びM.Kony、Heterocycles 1994、38、595に記載されている。
スキーム1は、例えば、次の置換グリコールウリル(化合物1.1〜1.13)
Figure 2007529428
を製造するために使用し得る。
化学式(2)の化合物(R11及びR12は、基−CHR−O−CHR−を一緒に形成し、R13及びR14は基−CHR−O−CHR−を一緒に形成する)は、化学式(2)の化合物(R11〜R14がHである)を、トリオキサン、化学式(RCOの化合物又は化学式ROC(RORの化合物(Rは上記に定義した通りであり、各Rは独立して選択される)、及び酸と一緒に混合し、該混合物を約20℃〜60℃まで加熱することによって製造され得る。典型的には、強鉱酸又は強有機酸を使用する場合、該混合物を20℃〜40℃まで加熱する。しかしながら、トリフルオロ酢酸のようなより弱い酸を使用する場合は、該混合物は約60℃まで加熱することができる。
いくつかの又は全てのR11〜R14が−CHRORである化学式(2)の化合物は、化学式(2)の化合物(R11〜R14がH)を、化学式XHRCORの化合物(Xはハロであり、各Rは独立して選択され、上記に定義した通りである)と、塩基性条件下において反応させることによって製造し得る。該反応は、典型的には室温において起こるが、反応混合物は約40℃まで加熱することができる。
実施例1
7M塩酸(1.27mL)に懸濁した3a−(4−(1−クロロブタン)−6a−メチルグリコールウリル(化合物1.7)(1g、4.2mmo1)に40%ホルムアルデヒド(15mL)を加え、混合物を室温で18時間攪拌した。得られた沈殿ジエーテルを、ろ過により集め、水で洗い乾燥させた。
実施例2
濃硫酸(7mL)に溶解した3a−(p−ヨードフェニル)−6a−メチルグリコールウリル(化合物1.2、X=I)(1g、1.8mmo1)に、40%ホルムアルデヒド(1.7mL)を室温で加えた。20〜30分後、混合物を氷水にあけ、沈殿したジエーテルをろ過により集め、80℃で真空乾燥させた(収率80%)。
実施例3
濃硫酸(7mL)に溶解した3a,6a−ジフェニルグリコールウリル(1g、1.8mmo1)に、40%ホルムアルデヒド(0.7mL)を室温で加えた。20〜30分後、混合物を氷水にあけ、沈殿したジエーテルをろ過により集め、80℃で真空乾燥させた(収率95%)。
実施例4
濃硫酸(6mL)に溶解した3a,6a−ジ(p−ヨードフェニル)グリコールウリル(1g、1.8mmo1)に、40%ホルムアルデヒド(0.54mL)を室温で加えた。20〜30分後、混合物を氷水にあけ、沈殿したジエーテルをろ過により集め、80℃で真空乾燥させた。
実施例5
3a,6a−シクロペンタノグリコールウリル(1g、5.49mmo1)を、ジメチルスルホキシド(1mL)、水(2mL)及び40%ホルムアルデヒド(1.6mL)の混合物に室温で加え、1M NaOHで混合物のpHを9に調整した。12時間後、混合物をメタノ−ル(15mL)にあけ、沈殿したテトロ−ル(化合物2.6)をろ過により集め、80℃で真空乾燥させた(82%収率)。
実施例6
トリフルオロ酢酸(2mL)に溶解した3a−(4−ブト−2−エン)−6a−メチルグリコールウリル(化合物1.3)(1g、0.48mmo1)に40%ホルムアルデヒド(1.46mL)を加え、混合物を60℃まで12時間加熱した。溶媒を蒸発させ、ジエーテルを得た(収率70%)。1時間未満の短い反応時間においては、アルコール及びエーテルの混合物が形成される。
グリコールウリルのジエーテル類縁体もまた、参照として本明細書で組込まれた、A.Wu、A.Chakraborty、D.Witt、J.Lagona、F.Damkai、M.A.Ofori、J.K.Chiles、J.C.Fettinger、及びL.Isaacs J.Org.Chem.2002、67、5817-5830の方法と同様に、無水条件下で製造し得る。
(b)オリゴマーの合成
化学式(2)の化合物は、化学式−CHR−の架橋により結合された化学式(B)の2〜10のユニットを含むオリゴマーを含む。そのようなオリゴマー、及びyが10であること以外は上記で定義した通りの化学式(2)のオリゴマーは、下記の「(c)化学式(1)の化合物の合成」において記載されているように、化学式(1)の化合物を製造するための前駆体として使用され得る。
グリコールウリル類縁体は、そのようなオリゴマーを製造するために使用し得る。オリゴマーは、1以上のグリコールウリル類縁体を酸、及び必要に応じてグリコールウリル類縁体の間で化学式−CHR−の架橋を形成し得る化合物と混合し、該混合物を加熱することにより製造し得る。化学式−CHR−の架橋を形成し得る化合物は、トリオキサン、化学式RCORの化合物又は化学式ROC(RORの化合物(式中、Rは上記で定義した通りであり、各Rは独立して選択される)であり得る。
化学式−CHR−の架橋により結合された2以上の化学式(B)のユニットを含む化学式(2)の化合物はまた、より多くの化学式(B)のユニットを含むオリゴマーを製造するための上記の条件と類似する条件下で、グリコールウリル類縁体又は化学式−CHR−の架橋により結合された2以上の化学式(B)のユニットを含む他の化学式(2)の化合物と反応し得る。
本発明者は、適切な反応温度と反応時間とを用いて、化学式−CHR−の架橋により結合された化学式(B)の2〜11のユニットを含むオリゴマーを、オリゴマーが反応してククルビットウリルを形成することなく製造し得ることを見出した。典型的には、該オリゴマーは、50℃よりも低い温度まで約20時間未満、反応混合物を加熱することにより製造される。この工程は、典型的には、異なる数の化学式(B)のユニットを含有するオリゴマーの混合物の製造をもたらす。所望であれば、特定の長さを有するオリゴマーは、結晶化又はクロマトグラフィ−により、混合物中の他のオリゴマーから分離され得る。
化学式(2)の化合物の例には、以下に示す構造を有する化合物2.1〜2.7
Figure 2007529428
が挙げられる。
実施例7
トリフルオロ酢酸(15mL)に溶解した3a−イソプロピルグリコールウリル(1g、5.4mmo1)に、40%ホルムアルデヒド(1.62mL)を加え、混合物を50℃で加熱又は24時間還流した。溶媒を蒸発させ、主に2量体(化合物2.3)を得、これを精製又は粗製のまま使用した。
実施例8
トリフルオロ酢酸(15mL)に溶解したアルキルテザード(alkyltethered)ビスグリコールウリル(化合物1.11)(500g、1.9mmo1)に、40%ホルムアルデヒド(0.855mL)を加え、混合物を50℃で加熱又は24時間還流した。溶媒を蒸発させ、主に2量体を得、これを精製又は粗製のまま使用した。
実施例9
トリフルオロ酢酸(15mL)に溶解した3a−(4−(1−クロロ−4−メチルブタン)グリコールウリル(化合物1.6)(1g、4.2mmo1)に40%ホルムアルデヒド(1.26mL)を加え、混合物を50℃で加熱又は24時間還流した。溶媒を蒸発させ、エーテルとして2量体ホルムアルデヒド誘導体を得た。
実施例10
3a−(4−(1−クロロ−4−メチルブタン)グリコールウリル(化合物1.6)のホルムアルデヒドジエーテル誘導体(1g、2.9mmo1)及び無置換グリコールウリル2量体(化合物2.2)(1.8g、5.8mmo1)を、濃HCl(5mL)中で室温で一緒に混合した。30分後かつ1時間までに、均一な混合物をMeOH(10mL)にあけ、沈殿を集めて乾燥し、主に5量体を得た。
実施例11
3a,6a−ジフェニルグリコールウリルのホルムアルデヒドジエーテル誘導体(2.9g、7.7mmo1)、無置換グリコールウリル2量体(化合物2.2)(4.7g、15.4mmo1)及びKCO(530mg)を、メタンスルホン酸(40mL)中で室温で20分、次いで50℃で10分、一緒に混合した。均一な混合物をMeOH(60mL)にあけ、沈殿を集めて乾燥し、主に5量体を得た。
実施例12
ジメチルグリコールウリルのホルムアルデヒドジエーテル誘導体(化合物2.5)(1g、5.9mmo1)及び無置換グリコールウリル2量体(化合物2.2)(0.91g、2.95mmo1)を濃HCl(2mL)中で、室温で30分から1時間、一緒に攪拌し、均一な混合物をMeOH(10mL)にあけ、沈殿を集めて乾燥し、主にジエーテル4量体を得た。
実施例13
3a,6a−シクロペンタノグリコールウリルのテトロール誘導体(化合物2.6)(1g、3.3mmo1)を、濃HCl(2mL)中の無置換グリコールウリル(937mg、6.6mmo1)溶液に加え、混合物を、室温で30分間攪拌した。均一な混合物をMeOH(10mL)にあけ、沈殿を集めて乾燥し、主に3量体を得た。
実施例7〜13は、オリゴマー中の化学式(B)の全てのユニットにおいて、Rが=O及びRがHであるオリゴマーの製造に関係しているが、類似の工程は、いくつかの又は全てのR基が=O以外であり及び/又はいくつかの又は全てのR基がH以外である、オリゴマーを製造するために使用することができる。例えば、Rが=O以外のオリゴマーは、Rが=O以外のグリコールウリル類縁体を出発物質として使用することにより製造され得る。RがH以外のオリゴマーは、化学式RCOR(一方又は両方のR基がH以外である)の化合物をホルムアルデヒドの代わりに用いる、実施例7〜9に例示された工程と類似の工程を用いて製造され得る。
(c)化学式(1)の化合物の合成
化学式(2)の化合物、及びyが10であること以外は上記に記載された通りの化学式(2)のオリゴマーは、化学式(1)の化合物を製造するための前駆体として使用することができる。これは、単独又は対の電子の求核又は求電子置換反応、カップリング反応及び縮合反応のような様々な反応を介して可能である。そのような反応は、例えば、以下で示した化合物3.1〜3.6のような化合物を製造するために使用され得る。同様に、慣用の配位化学技法もまた化学式(1)の化合物を製造するために使用することができ、ここでLは金属であるか又は金属を含み、化学式(1)の化合物は金属錯体である。そのような技法は例えば、以下に示したビス−フェナントロリングリコールウリルコバルト配位錯体3.7のような化合物を製造するために使用され得る。
あるいは、結合した化学式(1)のグリコールウリルは上記のスキーム1に記載された反応条件を用いてポリケトン(例えば、化合物1.11(Rが−CHCHCHCHCHCHCH−であり、ならびにR及びRがCHである場合)、又は化合物1.12(Rが−CHCHCHCHCH−であり、ならびにR及びRがCHである場合)を得るためには、RCOCORCOCOR)から直接製造され得る。
化学式(1)の様々な化合物(化合物3.1〜3.7)の構造は以下に示す:
Figure 2007529428
Figure 2007529428
実施例14
酸性化水(pH1)(0.5mL)(必要に応じて共溶媒THF(3mL)と共に)中のウンデカン−2,3,9,10−テトロン又はテトラメトキシアセタール(1.4gm)及び尿素(1.13gm)の混合物を数日間、室温で攪拌した。結合したグリコールウリル(化合物1.12)の固体をろ過により収集し、メタノ−ルで洗浄し、乾燥した(1gm)。
化合物3.2の製造
40%ホルムアルデヒド水溶液(0.7mL)を8M HCl(1.2mL)中に懸濁した結合グリコールウリル(化合物1.12)(0.53gm)に周囲温度で加えた。攪拌混合物をこの温度で20時間維持した。メタノ−ル(5mL)をこの均一溶液に加え、沈殿をろ過により集め真空で乾燥した。生成物(化合物3.2、n=1)をさらに精製することなく本発明の方法において用いた。
2. 複数個のククルビットウリル基を含む化合物の形成
下記の実施例15及び16において、「化合物3.2」は、実施例14に記載された通りに製造された、n=1の化合物3.2であった。
実施例15
化合物3.2(350mg)を32% HCl(5mL)中の無置換グリコールウリル2量体(化合物2.2)(332mg)の高純度懸濁液に加えた。混合物を室温で2時間攪拌し、ゲルを形成した。混合物を95℃まで3時間加熱し、均一の溶液を得た。全ての揮発性物質を真空で除去し、固体生成物を得た。該固体生成物は複数個のククルビットウリル基を含む化合物を含んでいた。
高分子生成物のより少ない架橋結合を与える代わりの手順を、以下に記載の通りに実施した。
化合物3.2(350mg)を32% HCl(5mL)中の無置換グリコールウリル2量体(化合物2.2)(663mg)の高純度懸濁液に加えた。混合物を室温で2時間攪拌し、ゲルを形成することなく均一の混合物を得た。次いで(350mg)の化合物3.2を加え、室温における初めの20分間の後、混合物を95℃まで3時間加熱した。全ての揮発性物質を真空で除去し、固体生成物を得た。この生成物は水及び塩溶液に不溶であった。この固体生成物は複数個のククルビットウリル基を含む化合物を含んでいた。
実施例16
化合物3.2(350mg)を32% HCl(3mL)中の無置換グリコールウリル(77mg)に加えた。混合物を室温で2時間攪拌し、ゲルを形成した。混合物を95℃まで3時間攪拌し、均一の溶液を得た。全ての揮発性物質を真空で除去し、固体生成物を得た。この固体生成物は、複数個のククルビットウリル基を含む化合物を含んでいた。
実施例17
化合物3.5と類似の構造を有する化学式(1)の化合物を、ポリエチレンイミン(50%水溶液3mL;2000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレンイミン)をビスブロモメチルグリコールウリル(化合物1.13、100mg)と共に12時間加熱することにより製造した。得られた混合物を氷浴中で冷却し、塩酸で酸性化し、酸濃度をHClガスを混合物に通じることにより飽和状態にまで上げた。室温においてパラホルムアルデヒド(37mg)を加え、混合物を室温で12時間維持した。次いで化合物2.2(188mg)及びパラホルムアルデヒド(18mg)を加え、混合物を90℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、複数個の主にククルビット[5]ウリル基を含む固体生成物を得た。ククルビット[5]ウリル基の優位性は、気体吸着実験によって証明した。
実施例18
化合物3.5と類似の構造を有する化学式(1)の化合物を、ポリエチレンイミン(50%水溶液3mL;2000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレンイミン)をビスブロモメチルグリコールウリル(化合物1.13、100mg)と共に12時間加熱することにより製造した。得られた混合物を氷浴中で冷却し、塩酸で酸性化し、酸濃度をHClガスを混合物に通じることにより飽和状態にまで上げた。室温においてパラホルムアルデヒド(37mg)を加え、混合物を室温で12時間維持した。次いで化合物2.7(240mg)を加え、混合物を90℃まで3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、複数個の主にククルビット[5]ウリル基を含む固体生成物を得た。ククルビット[5]ウリル基の優位性は、特にアセチレン/プロパン比において気体吸着取り込みによって証明した。
本発明の方法のさらなる実施例は、以下の代表的な反応スキーム(1)〜(6)により提供される。
Figure 2007529428
Figure 2007529428
代表的な反応スキーム(1)〜(6)において、n及びyは整数であり、ならびにXはN、S又はOのようなヘテロ原子である。
上記の代表的な反応スキーム(1)〜(6)は、単なる例示であり、示された生成物は、本発明の方法により製造されたいくつかの化合物中でククルビットウリル基が結合されていてもよい方法の単なる例示である。
本発明の方法は、複数個のククルビットウリル基を含む化合物を製造するために使用することができる。本発明のいくつかの態様において、製造された化合物は、多数の結合ククルビットウリル基を含む化合物である。本発明の方法により製造された化合物中のククルビットウリル基が線状、分岐又は架橋結合様式により結合しているかどうか、及び架橋結合の程度は、用いた基A及び追加の化合物(もしあれば)及び形成されたククルビットウリル基の大きさに依存している。形成されたククルビットウリル基の大きさの分布は鋳型化合物の存在又は非存在により変えることができる。形成されたククルビットウリル基がククルビット[6]ウリル基である場合、上記の例示の反応スキーム(4)及び(5)において4.4及び4.5で説明した方法と類似する方法で結合した、複数個のククルビットウリル基を含む化合物が主に生じる。
本発明の方法の利点は、該方法が、単独のククルビットウリル基を含むククルビットウリル又はククルビット類縁体を初めに製造し、ククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体を結合する次の工程を続けて行う必要のない、複数個のククルビットウリル基を含む化合物の製造を含む、と言うことである。これはコスト及び時間の節約をもたらし得る。
本発明の方法により製造される複数個のククルビットウリル基を含む化合物はWO 00/68232に記載されたククルビットウリルと同様の目的に用いられ得る。本発明の方法により製造された複数個のククルビットウリル基を含む化合物は、例えば、例えば、治療活性剤の遅延放出のための製剤中で、化合物中のククルビットウリル基に複合した化合物の遅延放出を与えるために用いることができる。
いくつかの態様において、本発明の方法は、数多くの結合ククルビットウリル基を含む化合物を製造するために使用され得る。そのような化合物は、巨大分子であり、それゆえ通常、単独のククルビットウリル基を含むより小さなククルビットウリル又はククルビットウリル類縁体分子よりも、化合物内を通過する液体又は気体によって物理的に流失され難い。さらには、複数個のククルビットウリル基を含む化合物が液体中に溶解したそれらの応用においては、該化合物の高分子量は、必要であるならば、人工的又は生物学的なフィルム又は膜を用いて液体中の所定の環境でこの化合物が都合良く維持され得ることを意味している。
いくつかの態様において、本発明の方法により製造された2以上のククルビットウリル基を含む化合物は、ククルビットウリル基の複合特性を維持しながら、物品に成形又はそうでなければ形作られる。例えば、複数個のククルビットウリル基を含むいくつかの化合物は、フィルム又はビーズに形作られ得る。そのようなフィルムは分離溶液および気体を分配するために使用でき、フィルム上のククルビットウリル基は溶液又は気体から選択的に特定の分子又は物質を捕捉することが可能であるため、一つの溶液又は気体から他の溶液又は気体へ、選択的な物質がフィルムを通過することを許容する。
広く記載された本発明の精神又は範囲から離れることなく、多くの変形及び/又は修飾が、本明細書に記載された特定の態様において示されたような本発明に対してなされ得ることは当業者に理解される。それゆえ、本明細書に記載又は例示された特定の態様は全ての点において例示的であり限定的でないものとみなされる。

Claims (11)

  1. 複数個のククルビットウリル基を含む化合物の製造方法であって、該方法は以下の工程を含む:
    (a)1以上の化学式(1)
    A−L−A (1)
    (式中、
    Lは結合基;及び
    各Aは独立して選択され、化学式(A)
    Figure 2007529428
    (式中、
    化学式(A)における化学式(B)
    Figure 2007529428
    の各ユニットに関して、
    及びRは、同一でも異なっていてもよく、各々独立して、Lとの結合又は1価の基から選択され、あるいは
    、R及びこれらが結合した炭素原子は、置換されていてもよい環状基を一緒に形成し、
    あるいは
    化学式(B)の1つのユニットのR及び化学式(B)の隣接するユニットのRは、結合又は2価の基を一緒に形成し、
    ならびに、
    各Rは独立して、=O、=S、=NR’、=CXZ、=CZR’、=CXR’’及び=CZからなる群から選択され(式中、Zは電子吸引性基であり、Xはハロであり、R’は、Lとの結合、H、置換されていてもよい直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基、あるいは置換されていてもよい複素環式基、からなる群から選択され、R’’はLとの結合である);
    各Rは独立して、Lとの結合、H、アルキル及びアリールからなる群から選択され;
    及びRは、同一でも異なっていてもよく、H及び−CHRORからなる群から独立して選択され、又はR及びRは、基−CHR−O−CHR−を一緒に形成し(ここで各Rは独立して、Lとの結合、H、アルキル及びアリールからなる群から選択される)、
    及びR10は、同一でも異なっていてもよく、H及び−CHRORからなる群から独立して選択され、又はR及びR10は、基−CHR−O−CHR−を一緒に形成し(ここで各Rは独立して、Lとの結合、H、アルキル及びアリールからなる群から選択される);ならびに
    Xは0又は1〜10の整数である);
    (但し、少なくとも1つのR、RもしくはRがLとの結合であるか、又は少なくとも1つのRが=NR’’、=CZR’’もしくは=CXR’’(ここでR’’はLとの結合である)である);
    の基である)
    の化合物及び酸を含む混合物を形成する工程;ならびに
    (b)混合物を、少なくともいくつかの基Aが反応してククルビットウリル基を形成するのに効果的な条件にさらし、それにより、複数個のククルビットウリル基を含む化合物を形成する工程。
  2. 混合物が化学式(6):
    Figure 2007529428
    の化合物、及び、化学式(2):
    Figure 2007529428
    (式中、化学式(2)の化合物における化学式(B)
    Figure 2007529428
    の各ユニットに関して、
    及びRは、同一でも異なっていてもよく、各々1価の基であり、あるいは
    、R及びこれらが結合した炭素原子は、置換されていてもよい環状基を一緒に形成し、あるいは、
    化学式(B)の1つのユニットのR及び化学式(B)の隣接するユニットのRは、結合もしくは2価の基を一緒に形成し、
    ならびに
    各Rは独立して、=O、=S、=NR、=CXZ、=CRZ及び=CZ(式中、Zは電子吸引性基であり、Xはハロであり、Rは、H、置換されてもいてよい直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基、あるいは置換されていてもよい複素環式基である)からなる群から選択される)、
    化学式(2)中の各Rは独立して、H、アルキル及びアリールからなる群から選択され;
    11及びR12は同一でも異なっていてもよく、H及び−CHRORからなる群から独立して選択され、又はR11及びR12は基−CHR−O−CHR−(ここで各Rは独立して選択され、上記で定義した通りである)を一緒に形成し、
    13及びR14は同一でも異なっていてもよく、H及び−CHRORからなる群から独立して選択され、又はR13及びR14は基−CHR−O−CHR−(ここで各Rは独立して選択され、上記で定義した通りである)を一緒に形成し、ならびに
    yは0又は1〜9の整数である)
    の化合物から選択される1以上の化合物をさらに含み、
    形成されたククルビットウリル基の少なくともいくつかが、化学式(1)の1分子の基A、化学式(1)の少なくとも1つの他の分子の基A、及び化学式(2)又は(6)の1以上の分子、から形成される、請求項1記載の方法。
  3. 工程(b)が20℃〜120℃の温度まで混合物を加熱することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 工程(b)がさらに、1以上の化学式(1)の化合物を、基Aの間で、及び基Aと化学式(2)又は(6)の化合物との間で架橋を形成し得る化合物と接触させ、該混合物を20℃〜120℃の温度まで加熱することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 基Aの間で、及び基Aと化学式(2)又は(6)の化合物との間で架橋を形成し得る化合物が、化学式RCORの化合物(ここで各Rは独立して、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される)、化学式ROC(RORの化合物(ここで各Rは独立して、H、アルキル、及びアリールからなる群から選択される)、トリオキサン、置換されていてもよい3,4−ジヒドロピラン及び置換されていてもよい2,3−ジヒドロフランからなる群から選択される、請求項4記載の方法。
  6. 基Aの間で、及び基Aと化学式(2)又は(6)の化合物との間で架橋を形成し得る化合物がホルムアルデヒドである、請求項4記載の方法。
  7. がO及びRがHである、請求項1〜6にいずれか1項に記載の方法。
  8. Lが高分子である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. Lが化学式−(CR−(E−(CR−)(CR−又は−(CR−(E−(CR=CR)−)(CR
    (式中、
    Eは、−O−、−NR−、−S−、飽和又は不飽和の2価の炭化水素基、又は置換されていてもよい脂肪族又は芳香族の2価の複素環式基であり;
    Rは、H、置換されていてもよい直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基、あるいは置換されていてもよい複素環式基であり、ならびに
    a、b、c及びdは各々0又は1〜30の整数である
    (但し、a、b、c及びdの全てが0でない))の基である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  10. Lが、−(CH−、−(CH=CH)−、−O−、−NH−、−CH−NH−、−CH(CH)(CHCH(CH)−又は−(CH−N(CH)CHCHN(CH)−(CH−(ここでn及びpは整数である)である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法により製造された、複数個のククルビットウリル基を含む化合物。
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