JP2020205471A - 絶縁通信用パルストランス装置、絶縁型dc/dcコンバータ、ac/dcコンバータ、電源アダプタ及び電気機器 - Google Patents
絶縁通信用パルストランス装置、絶縁型dc/dcコンバータ、ac/dcコンバータ、電源アダプタ及び電気機器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】パルストランスを用いて信号を正確に受け取る。【解決手段】パルストランス装置において、受信回路(Rx_1)は、送信回路への送信信号の入力に応答してパルストランスの受信側巻線に生じた電圧に基づき送信信号を受信する。受信回路は、所定電圧以上の電圧が受信側巻線に生じたときに矩形信号(Sig1)の信号レベルを第1レベルから第2レベルに切り替え、その後、所定の停止信号(ハイアクティブのSig3)を受けると矩形信号の信号レベルを第1レベルに戻す矩形信号生成回路(151)と、供給される受信側クロック信号(CLKR)に同期して矩形信号をラッチして出力するラッチ回路(152)と、第2レベルの矩形信号がラッチ回路にてラッチされた後、矩形信号生成回路に対し停止信号を出力する停止信号出力回路(153)と、を有する。【選択図】図9
Description
本発明は、絶縁通信用パルストランス装置、絶縁型DC/DCコンバータ、AC/DCコンバータ、電源アダプタ及び電気機器に関する。
送信側回路と受信側回路との絶縁を保ちつつ送信側回路及び受信側回路間の通信を実現する装置として絶縁通信用パルストランス装置がある。絶縁通信用パルストランス装置は送信側巻線及び受信側巻線を備える。送信側巻線にパルス状の電圧を印加して送信側巻線に電流を供給することで受信側巻線に電圧を発生させ、これに連動して受信側巻線に発生する電圧から受信信号を得ることができる。
受信側回路で受信信号をデジタル処理する場合、受信側巻線の発生電圧の二値化信号を受信側クロック信号で同期してラッチする。但し、送信信号の出力タイミングや送信側と受信側とのクロック周波数の違いなどによって、受信側で送信信号を受け取れないことがある(必要なラッチが行われないことがある)。これに対して幾つかの対応策も検討されるが改良の余地がある(詳細は後述)。正確な通信を実現する構成の開発が期待される。
本発明は、正確な通信の実現に寄与する絶縁通信用パルストランス装置、並びに、それを利用した絶縁型DC/DCコンバータ、AC/DCコンバータ、電源アダプタ及び電気機器を提供することを目的とする。
本発明に係る絶縁通信用パルストランス装置は、送信側巻線及び受信側巻線を有するパルストランスと、入力される送信信号に基づく電流を前記送信側巻線に供給する送信回路と、前記送信回路への前記送信信号の入力に応答して前記受信側巻線に生じた電圧に基づき前記送信信号を受信する受信回路と、を備えた絶縁通信用パルストランス装置において、前記受信回路は、第1レベル及び第2レベルの何れかの信号レベルをとる矩形信号を生成する回路であって、所定電圧以上の電圧が前記受信側巻線に生じたときに前記矩形信号の信号レベルを前記第1レベルから前記第2レベルに切り替え、その後、所定の停止信号を受けると前記矩形信号の信号レベルを前記第1レベルに戻す矩形信号生成回路と、供給される受信側クロック信号に同期して前記矩形信号をラッチして出力するラッチ回路と、前記第2レベルの前記矩形信号が前記ラッチ回路にてラッチされた後、前記矩形信号生成回路に対し前記停止信号を出力する停止信号出力回路と、を有する構成(第1の構成)である。
上記第1の構成に係る絶縁通信用パルストランス装置において、前記受信回路において、前記送信信号の受信は前記第2レベルの前記矩形信号を前記ラッチ回路にてラッチすることで実現され、前記ラッチ回路から前記送信信号の受信信号が出力される構成(第2の構成)であっても良い。
上記第1又は第2の構成に係る絶縁通信用パルストランス装置において、前記停止信号出力回路は、前記ラッチ回路の出力信号を前記受信側クロック信号の反転信号に同期してラッチする停止信号出力用ラッチ回路を有し、前記停止信号出力用ラッチ回路を用いて前記停止信号を生成する構成(第3の構成)であっても良い。
上記第1又は第2の構成に係る絶縁通信用パルストランス装置において、前記停止信号出力回路は、前記ラッチ回路の出力信号と前記矩形信号生成回路からの前記矩形信号との論理積信号を生成する論理積回路を有し、前記論理積回路を用いて前記停止信号を生成する構成(第4の構成)であっても良い。
上記第1〜第4の構成の何れかに係る絶縁通信用パルストランス装置において、前記矩形信号生成回路は、前記所定電圧以上の電圧が前記受信側巻線に生じている区間において前記第2レベルの信号レベルを持つ原パルス信号を生成する第1回路と、前記停止信号に基づき前記原パルス信号のパルス幅を調整した波形を有する加工パルス信号を前記矩形信号として生成する第2回路と、を有する構成(第5の構成)であっても良い。
本発明に係る絶縁型DC/DCコンバータは、電力用トランスの一次側及び二次側を互いに絶縁しつつ、前記電力用トランスの一次側巻線に接続されたスイッチングトランジスタをスイッチングすることにより、一次側における一次側電圧から二次側における二次側電圧を生成する絶縁型DC/DCコンバータにおいて、一次側に配置され、前記スイッチングトランジスタを駆動する一次側制御回路と、二次側に配置される二次側制御回路と、前記一次側制御回路及び前記二次側制御回路間の通信を実現するパルストランス部として、上記第1〜第5の構成の何れかに係る絶縁通信用パルストランス装置と、を備えた構成(第6の構成)であっても良い。
上記第6の構成に係る絶縁型DC/DCコンバータにおいて、前記パルストランス部は、前記絶縁通信用パルストランス装置を用いて、前記一次側制御回路及び前記二次側制御回路の内、一方の制御回路から他方の制御回路への一方向通信を実現する構成(第7の構成)であっても良い。
上記第6の構成に係る絶縁型DC/DCコンバータにおいて、前記パルストランス部は、前記絶縁通信用パルストランス装置を2つ備え、2つの絶縁通信用パルストランス装置を用いて、前記一次側制御回路及び前記二次側制御回路間の双方向通信を実現する構成(第8の構成)であっても良い。
本発明に係るAC/DCコンバータは、交流電圧を全波整流する整流回路と、全波整流された電圧を平滑化することで直流電圧を生成する平滑コンデンサと、前記直流電圧としての一次側電圧から直流の二次側電圧を出力電圧として生成する、上記第6〜第8の構成の何れかに係る絶縁型DC/DCコンバータと、を備えた構成(第9の構成)である。
本発明に係る電源アダプタは、交流電圧を受けるプラグと、上記第9の構成に係るAC/DCコンバータと、前記AC/DCコンバータを収容する筐体と、を備えた構成(第10の構成)である。
本発明に係る電気機器は、上記第9の構成に係るAC/DCコンバータと、前記AC/DCコンバータの出力電圧に基づき駆動される負荷と、を備えた構成(第11の構成)である。
本発明によれば、正確な通信の実現に寄与する絶縁通信用パルストランス装置、並びに、それを利用した絶縁型DC/DCコンバータ、AC/DCコンバータ、電源アダプタ及び電気機器を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、素子又は部位等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、素子又は部位等の名称を省略又は略記することがある。例えば、後述の“M1”によって参照されるスイッチングトランジスタは(図17参照)、スイッチングトランジスタM1と表記されることもあるし、トランジスタM1と略記されることもあり得るが、それらは全て同じものを指す。
まず、本発明の実施形態の記述にて用いられる幾つかの用語について説明を設ける。レベルとは電位のレベルを指し、任意の信号又は電圧についてハイレベルはローレベルよりも高い電位を有する。任意の信号又は電圧について、信号又は電圧がハイレベルにあるとは信号又は電圧のレベルがハイレベルにあることを意味し、信号又は電圧がローレベルにあるとは信号又は電圧のレベルがローレベルにあることを意味する。信号についてのレベルは信号レベルと表現されることがあり、電圧についてのレベルは電圧レベルと表現されることがある。任意の信号又は電圧において、ローレベルからハイレベルへの切り替わりをアップエッジと称し、ローレベルからハイレベルへの切り替わりのタイミングをアップエッジタイミングと称する。同様に、任意の信号又は電圧において、ハイレベルからローレベルへの切り替わりをダウンエッジと称し、ハイレベルからローレベルへの切り替わりのタイミングをダウンエッジタイミングと称する。
MOSFETを含むFET(電界効果トランジスタ)として構成された任意のトランジスタについて、オン状態とは、当該トランジスタのドレイン及びソース間が導通状態となっていることを指し、オフ状態とは、当該トランジスタのドレイン及びソース間が非導通状態(遮断状態)となっていることを指す。FETに分類されないトランジスタについても同様である。MOSFETは、特に記述無き限り、エンハンスメント型のMOSFETであると解して良い。MOSFETは“metal-oxide-semiconductor field-effect transistor”の略称である。PWMはパルス幅変調(Pulse Width Modulation)の略称である。
以下、任意のトランジスタについて、オン状態、オフ状態を、単に、オン、オフと表現することもある。任意のトランジスタについて、オフ状態からオン状態への切り替わりをターンオンと表現し、オン状態からオフ状態への切り替わりをターンオフと表現する。また、任意のトランジスタについて、トランジスタがオン状態となっている区間をオン区間と称することがあり、トランジスタがオフ状態となっている区間をオフ区間と称することがある。ハイレベル又はローレベルの信号レベルをとる任意の信号について、当該信号のレベルがハイレベルとなる区間をハイレベル区間と称し、当該信号のレベルがローレベルとなる区間をローレベル区間と称する。ハイレベル又はローレベルの電圧レベルをとる任意の電圧についても同様である。
<<第1実施形態>>
本発明の第1実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係る通信装置100の全体構成図である。通信装置100は、送信側装置110と、受信側装置120と、パルストランス装置130と、を備える。パルストランス装置130は、送信側装置110と受信側装置120との絶縁を保ったまま送信側装置110から受信側装置120への信号伝達を実現する絶縁通信用パルストランス装置であり、送信側装置110に接続される送信回路Txと、受信側装置120に接続される受信回路Rxと、送信回路Tx及び受信回路Rx間に設けられるパルストランスPTと、を備える。パルストランスPTは、送信回路Txに接続される送信側巻線(送信側インダクタ)WTと、受信回路Rxに接続される受信側巻線(受信側インダクタ)WRと、を備える。
本発明の第1実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係る通信装置100の全体構成図である。通信装置100は、送信側装置110と、受信側装置120と、パルストランス装置130と、を備える。パルストランス装置130は、送信側装置110と受信側装置120との絶縁を保ったまま送信側装置110から受信側装置120への信号伝達を実現する絶縁通信用パルストランス装置であり、送信側装置110に接続される送信回路Txと、受信側装置120に接続される受信回路Rxと、送信回路Tx及び受信回路Rx間に設けられるパルストランスPTと、を備える。パルストランスPTは、送信回路Txに接続される送信側巻線(送信側インダクタ)WTと、受信回路Rxに接続される受信側巻線(受信側インダクタ)WRと、を備える。
通信装置100は互いに絶縁された送信側回路及び受信側回路から成る。送信側装置110、送信回路Tx及び送信側巻線WTは送信側回路に配置され、受信側装置120、受信回路Rx及び受信側巻線WRは受信側回路に配置される。
送信側回路におけるグランドは“GNDT”にて参照され、受信側回路におけるグランドは“GNDR”にて参照される。送信側回路における電圧及び電位は、特に記述無き限り、グランドGNDTを基準とする電圧及び電位である。受信側回路における電圧及び電位は、特に記述無き限り、グランドGNDRを基準とする電圧及び電位である。送信側回路及び受信側回路の夫々において、グランドは0V(ゼロボルト)の基準電位を有する導電部(所定電位点)を指す又は基準電位そのものを指す。但し、グランドGNDTとグランドGNDRは互いに絶縁されているため、互いに異なる電位を有し得る。
送信側装置110から受信側装置120への信号伝達はパルス信号の伝達により実現される。つまり、送信側装置110から受信側装置120への信号伝達の際、送信側装置110は送信回路Txに対して送信パルス信号TPを出力する。この送信パルス信号TPがパルストランスPTを介して受信側回路に伝送されることで、受信回路Rxにて送信パルス信号TPの受信信号に相当する受信パルス信号RPが得られる。受信パルス信号RPは受信側装置120に送られる。送信パルス信号TP及び受信パルス信号RPを含むパルス信号とは、ローレベルを起点にして或るパルス幅だけハイレベルとなる矩形波状の電圧信号である。
図1において、配線141は送信側装置110と送信回路Txとを接続する配線を表し、配線142は受信側装置120と受信回路Rxとを接続する配線を表す。送信側装置110が送信回路Txに対して送信パルス信号TPを出力する際、配線141を通じて送信パルス信号TPが送信回路Txに送られる。受信回路Rxから受信パルス信号RPが受信側装置120に送られる際、配線142を通じて受信パルス信号RPが受信側装置120に送られる。
送信側装置110には送信側クロック信号CLKTを生成する送信側クロック信号生成回路(不図示)が設けられ、送信側装置110及び送信回路Txを含む送信側回路の一部は、送信側クロック信号CLKTに同期して動作する。受信側装置120には受信側クロック信号CLKRを生成する受信側クロック信号生成回路(不図示)が設けられ、受信側装置120及び受信回路Rxを含む受信側回路の一部は、受信側クロック信号CLKRに同期して動作する。
図2を参照し、送信側クロック信号CLKT及び受信側クロック信号CLKRは、共に、信号レベルがローレベル及びハイレベル間で周期的に変化する矩形波状の信号であるが、クロック信号CLKT及びCLKRは同期していない。クロック信号CLKTの周波数とクロック信号CLKRの周波数との一致/不一致は問わない。
送信回路Txは、送信側装置110から送信パルス信号TPが入力されたとき、送信パルス信号TPに基づくパルス状の電圧を送信側巻線WTに加えることで送信側巻線WTに電流を供給し、このとき、送信側巻線WTに流れる電流に変化を与える。送信側巻線WTに流れる電流に変化が生じる限りパルス状の電圧の供給の仕方は任意である。上記電流の変化により受信側巻線WRにて電圧が発生する。
図3に送信回路Txの構成の一例を示す。図3の送信回路Txは、Nチャネル型のMOSFETとして構成されたトランジスタMTxを備える。送信側巻線WTの両端の内、一端には所定の正の直流電圧Vaが印加され、他端はトランジスタMTxのドレインに接続される。直流電圧Vaは、送信側装置110及び送信回路Txを含む送信側回路内で生成される、グランドGNDTを基準とした直流電圧(例えば5V)である。トランジスタMTxのソースはグランドGNDTに接続される。送信パルス信号TPはトランジスタMTxのゲートに加わる。
トランジスタMTxのゲート信号がハイレベルである区間では、トランジスタMTxがオン状態となって直流電圧Vaが送信側巻線WTに印加され、送信側巻線WTに電流が流れる。トランジスタMTxのゲート信号がローレベルである区間では、トランジスタMTxがオフ状態となるため、送信側巻線WTに電流は流れない。トランジスタMTxのゲートには原則としてローレベルの信号が加わっており、送信パルス信号TPの供給によりトランジスタMTxのゲート信号がハイレベルとなる区間だけトランジスタMTxがオン状態となる。
図4に示す如く、ここでは、送信パルス信号TPは、送信側クロック信号CLKTの1クロック分だけハイレベルとなる矩形波状の信号であるとする。送信側クロック信号CLKTの1クロック分とは、送信側クロック信号CLKTの周期の長さ(換言すれば送信側クロック信号CLKTの周波数の逆数分の時間長さ)を指す。送信側装置110が送信回路Txに対し送信パルス信号TPを出力することでトランジスタMTxがオン状態となる区間において、送信側巻線WTに電流が流れると共に送信側巻線WTに流れる電流に変化が生じ、この電流の変化により受信側巻線WRにて電圧が発生する。
受信回路Rxは、送信回路Txへの送信パルス信号TPの入力に応答して受信側巻線WRにて発生した電圧に基づき送信パルス信号TPを受信し、受信信号を受信パルス信号RPとして受信側装置120に送る。この際、受信回路Rxに特徴的な構成を採用することで正確な信号伝送を可能としている。この特徴的な構成の説明に先立ち、受信回路Rxとの対比に供される第1〜第3参考構成を説明する。
―――第1参考構成―――
図5を参照して第1参考構成の動作を説明する。図5は第1参考構成に係るタイミングチャートである。第1参考構成では、クロック信号CLKTに同期して1クロック分のパルス幅を有する送信パルス信号511をパルストランスPTの送信側に供給する。第1参考構成に係る受信回路は、パルストランスPTの受信側巻線WRに生じた電圧の二値化信号512を受信側クロック信号CLKRに同期してラッチするラッチ回路を備え、ラッチ回路の出力信号から受信パルス信号(図1の信号RPに対応)を生成するよう構成されている。
図5を参照して第1参考構成の動作を説明する。図5は第1参考構成に係るタイミングチャートである。第1参考構成では、クロック信号CLKTに同期して1クロック分のパルス幅を有する送信パルス信号511をパルストランスPTの送信側に供給する。第1参考構成に係る受信回路は、パルストランスPTの受信側巻線WRに生じた電圧の二値化信号512を受信側クロック信号CLKRに同期してラッチするラッチ回路を備え、ラッチ回路の出力信号から受信パルス信号(図1の信号RPに対応)を生成するよう構成されている。
第1参考構成では、送信パルス信号511の出力タイミングやクロック信号CLKT及びCLKRの周波数の違いによって、送信パルス信号511を受信回路にて受け取れない(送信パルス信号511に基づく信号のラッチが行われない)ことがある。
―――第2参考構成―――
図6を参照して第2参考構成の動作を説明する。図6は第2参考構成に係るタイミングチャートである。第2参考構成でも、第1参考構成と同様に、クロック信号CLKTに同期して1クロック分のパルス幅を有する送信パルス信号521をパルストランスPTの送信側に供給する。また、第1参考構成と同様に、第2参考構成に係る受信回路は、パルストランスPTの受信側巻線WRに生じた電圧の二値化信号522を受信側クロック信号CLKRに同期してラッチするラッチ回路を備え、ラッチ回路の出力信号から受信パルス信号(図1の信号RPに対応)を生成するよう構成されている。但し、第2参考構成では、上述の説明とは異なり、クロック信号CLKT及びCLKRの周波数及びタイミング関係が一致するように同期がとられている。このため、送信パルス信号521を受信回路にて受け取ることができる(送信パルス信号521に基づく信号522のラッチを行うことができる)。
図6を参照して第2参考構成の動作を説明する。図6は第2参考構成に係るタイミングチャートである。第2参考構成でも、第1参考構成と同様に、クロック信号CLKTに同期して1クロック分のパルス幅を有する送信パルス信号521をパルストランスPTの送信側に供給する。また、第1参考構成と同様に、第2参考構成に係る受信回路は、パルストランスPTの受信側巻線WRに生じた電圧の二値化信号522を受信側クロック信号CLKRに同期してラッチするラッチ回路を備え、ラッチ回路の出力信号から受信パルス信号(図1の信号RPに対応)を生成するよう構成されている。但し、第2参考構成では、上述の説明とは異なり、クロック信号CLKT及びCLKRの周波数及びタイミング関係が一致するように同期がとられている。このため、送信パルス信号521を受信回路にて受け取ることができる(送信パルス信号521に基づく信号522のラッチを行うことができる)。
但し、送信側回路と受信側回路との間の絶縁性を確保した状態で、クロック信号CLKT及びCLKRの周波数及びタイミング関係を一致させるためには、別途の通信信号や同期回路が必要となり、回路規模が大型化する。
―――第3参考構成―――
図7を参照して第3参考構成の動作を説明する。図7は第3参考構成に係るタイミングチャートである。第3参考構成は、第1参考構成を基準とする構成であるが、送信パルス信号531に基づきパルストランスPTの受信側巻線WRに生じた電圧の二値化信号532を受け取って、その二値化信号532のパルス幅を伸ばす信号加工機能が追加されている。図7において、パルス信号533がパルス幅が伸ばされた後の信号に相当する。第3参考構成に係る受信回路では、加工済みのパルス信号533を受信側クロック信号CLKRに同期してラッチすることで受信パルス信号(図1の信号RPに対応)を生成する。パルス信号533のパルス幅が受信側クロック信号CLKRの1クロック幅よりも長くなるように信号加工を行うことで、確実に送信パルス信号531を受信回路にて受け取ることができる(送信パルス信号531に基づく信号532のラッチを行うことができる)。
図7を参照して第3参考構成の動作を説明する。図7は第3参考構成に係るタイミングチャートである。第3参考構成は、第1参考構成を基準とする構成であるが、送信パルス信号531に基づきパルストランスPTの受信側巻線WRに生じた電圧の二値化信号532を受け取って、その二値化信号532のパルス幅を伸ばす信号加工機能が追加されている。図7において、パルス信号533がパルス幅が伸ばされた後の信号に相当する。第3参考構成に係る受信回路では、加工済みのパルス信号533を受信側クロック信号CLKRに同期してラッチすることで受信パルス信号(図1の信号RPに対応)を生成する。パルス信号533のパルス幅が受信側クロック信号CLKRの1クロック幅よりも長くなるように信号加工を行うことで、確実に送信パルス信号531を受信回路にて受け取ることができる(送信パルス信号531に基づく信号532のラッチを行うことができる)。
但し、第3参考構成では図8に示すような通信ミスが生じることがある。図8のタイミングチャートでは、送信パルス信号534aに続いて送信パルス信号535bが比較的短い間隔で送信されている。このとき、第3参考構成に係る受信回路では、送信パルス信号534aに基づく二値化信号535aから信号加工機能によりパルス信号536aが生成され、送信パルス信号534bに基づく二値化信号535bから信号加工機能によりパルス信号536bが生成される。送信パルス信号534a及び534bは互いに分離した2つのパルス信号であるが、信号加工を経た信号においてローレベル区間(信号536a及び536b間のローレベル区間)が短くなるため、第3参考構成に係る受信回路では、送信パルス信号が1つであると誤認識することがある。
これらの事情を考慮し、本実施形態に係る受信回路Rxでは、上記の信号加工機能に対応するような機能を有しつつ、送信パルス信号TPに応答した必要なラッチが完了した時点で、信号加工(例えばパルス幅の伸長)を停止して次の受信に備えるようにしている。これにより、第3参考構成では受信不能な、短い間隔の送信パルス信号TPを受信することが可能となる。
[受信回路Rxの構成]
図9に受信回路Rxの構成を示す。受信回路Rxは、矩形信号生成回路151と、ラッチ回路152と、停止信号出力回路153と、を備える。
図9に受信回路Rxの構成を示す。受信回路Rxは、矩形信号生成回路151と、ラッチ回路152と、停止信号出力回路153と、を備える。
矩形信号生成回路151は、第1レベル及び第2レベルの何れかの信号レベルをとる矩形信号Sig1を生成して出力する。矩形信号生成回路151は、受信側巻線WRに接続されて受信側巻線WRの生じた電圧を検出する機能を有し、所定の閾電圧以上の電圧が受信側巻線WRに生じたときに矩形信号Sig1の信号レベルを第1レベルから第2レベルに切り替え(換言すれば、所定の閾電圧以上の電圧が受信側巻線WRに生じている区間において矩形信号Sig1の信号レベルを第2レベルとし)、その後、所定の停止信号を受けると矩形信号Sig1の信号レベルを第2レベルから第1レベルに戻す。停止信号は停止信号出力回路153から提供される。
ラッチ回路152は、受信側クロック信号CLKRの供給を受け、受信側クロック信号CLKRに同期して矩形信号生成回路151からの矩形信号Sig1をラッチし、ラッチした信号をラッチ信号Sig2として出力する。故に、ラッチ回路152において、第1レベルの矩形信号Sig1がラッチされている区間ではラッチ信号Sig2の信号レベルも第1レベルとなり、第2レベルの矩形信号Sig1がラッチされている区間ではラッチ信号Sig2の信号レベルも第2レベルとなる。
停止信号出力回路153は、ラッチ回路152からのラッチ信号Sig2を参照することで第2レベルの矩形信号Sig1がラッチ回路152にてラッチされたか否を確認し、第2レベルの矩形信号Sig1がラッチ回路152にてラッチされた後に矩形信号生成回路151に対し停止信号を出力する。停止信号出力回路153から矩形信号生成回路151に対して“0”又は“1”の論理値を有する信号Sig3が供給されている。“1”の論理値を有する信号Sig3が停止信号に相当し、“0”の論理値を有する信号Sig3は停止信号に相当しない。
上述の第1レベル及び第2レベルは互いに異なる信号レベルである。第1レベル及び第2レベルの内、任意の一方がローレベルであって他方がハイレベルであるが、ここでは、第1レベルがローレベルであって且つ第2レベルがハイレベルであると考える。また、ここでは、ハイレベルの信号Sig3に“1”の論理値が割り当てられると共にローレベルの信号Sig3に“0”の論理値が割り当てられているものとする(但し、その逆の割り当ても可能である)。故に、ハイレベルの信号Sig3が停止信号として機能することになる。
図10に、受信回路Rxに関わるタイミングチャートの例を示す。図10では、送信パルス信号TPとして2つの送信パルス信号TP[1]及びTP[2]が間隔をおいて送信回路Txに供給されたことが想定されている。送信パルス信号TP[1]の供給前において信号Sig1〜Sig3は全てローレベルであるとする。送信パルス信号TP[1]はタイミングTA1を起点に送信側クロック信号CLKTの1クロック分だけ送信回路Txに供給され、その後、送信パルス信号TP[2]はタイミングTA2を起点に送信側クロック信号CLKTの1クロック分だけ送信回路Txに供給される。図10の例では、タイミングTA1及びTA2間の時間は、送信側クロック信号CLKTの3クロック分の時間に相当する。
タイミングTB1及びTB3は、受信側クロック信号CLKRにおける互いに隣接するアップエッジタイミングであり、タイミングTB2及びTB4は、受信側クロック信号CLKRにおける互いに隣接するダウンエッジタイミングである。但し、任意の整数iに関し、タイミングTBi+1はタイミングTBiよりも後のタイミングであるとする。タイミングTB1〜TB4は全てタイミングTA1よりも後のタイミングである。図10の例では、タイミングTB1〜TB3はタイミングTA2よりも前であって且つタイミングTB4はタイミングTA2よりも若干後であるが、タイミングTB4はタイミングTA2より前になり得るし、偶然、タイミングTA2と一致することもある。
送信パルス信号TP[1]の供給に応答した動作について説明する。送信パルス信号TP[1]の供給に応答して受信側巻線WRに所定の閾電圧以上の電圧が発生することで、タイミングTA1において矩形信号Sig1の信号レベルがローレベル(第1レベル)からハイレベル(第2レベル)に切り替わる。矩形信号生成回路151は、停止信号を受けるまで矩形信号Sig1をハイレベルに維持できる。矩形信号Sig1がハイレベルになっている状態において、タイミングTB1にて受信側クロック信号CLKRにアップエッジが生じる。タイミングTB1における受信側クロック信号CLKRのアップエッジに応答してハイレベルの矩形信号Sig1がラッチ回路152によりラッチされ、ラッチ信号Sig2がローレベルからハイレベルに切り替わる。
停止信号出力回路153は、ラッチ信号Sig2のレベルを参照し、ハイレベルの矩形信号Sig1がラッチ回路152にてラッチされた後に(換言すればラッチ信号Sig2がローレベルからハイレベルに切り替わった後に)、ハイレベルの信号Sig3を停止信号として矩形信号生成回路151に出力する。図10の例では、受信側クロック信号CLKRの反転信号に同期して信号Sig3のレベルが切り替わることが想定されており、タイミングTB1の直後に訪れる受信側クロック信号CLKRのダウンエッジタイミングTB2にて信号Sig3にアップエッジが生じる。矩形信号生成回路151はハイレベルの信号Sig3を受けて矩形信号Sig1の信号レベルをローレベルに戻す。矩形信号Sig1がローレベルになっている状態において、タイミングTB3にて受信側クロック信号CLKRにアップエッジが生じる。タイミングTB3における受信側クロック信号CLKRのアップエッジに応答してローレベルの矩形信号Sig1がラッチ回路152によりラッチされ、ラッチ信号Sig2がハイレベルからローレベルに切り替わる。
停止信号出力回路153は、ラッチ信号Sig2のレベルを参照し、ローレベルの矩形信号Sig1がラッチ回路152にてラッチされた後に(換言すればラッチ信号Sig2がハイレベルからローレベルに切り替わった後に)、信号Sig3をハイレベルからローレベルに戻す。図10の例では、タイミングTB3の直後に訪れる受信側クロック信号CLKRのダウンエッジタイミングTB4にて信号Sig3にダウンエッジが生じる。
送信パルス信号TP[2]の供給に応答した動作は、送信パルス信号TP[1]の供給に応答した上述の動作と同様である。
ラッチ回路52から出力されるラッチ信号Sig2に受信パルス信号RPが重畳する(換言すればラッチ信号Sig2に受信パルス信号RPが含まれる)。送信パルス信号TP[1]、TP[2]に対応する受信パルス信号RPは、夫々、受信パルス信号RP[1]、RP[2]である。受信パルス信号RP[1]について言えば、タイミングTB1及びTB3間におけるラッチ信号Sig2のハイレベル区間が受信パルス信号RP[1]のハイレベル区間に相当する。受信パルス信号RP[1]、RP[2]は、送信パルス信号TP[1]、TP[2]に対応する2つの受信パルス信号RPとして、受信側装置120に送られる。
このように、受信回路Rxにおいて、送信パルス信号TPの受信はハイレベルの矩形信号Sig1をラッチ回路152にてラッチすることで実現され、ラッチ回路152から送信パルス信号TPの受信信号に相当する受信パルス信号RPが出力される。
図9の構成によれば、受信側クロック信号CLKRに同期して送信パルス信号TPが受けとられると(即ちラッチ回路152にてハイレベルの矩形信号Sig1がラッチされると)、矩形信号Sig1が速やかにローレベルに戻されることを通じてラッチ信号Sig2が速やかにローレベルに戻され、次の受信準備が整う。これにより、上記第3参考構成(図8参照)では受信不能な、短い間隔の送信パルス信号TPを受信することが可能となる。
[受信回路Rxの第1構成例]
図11に受信回路Rxの第1構成例を示す。図11の受信回路Rx_1は第1構成例に係る受信回路Rxである。受信回路Rx_1は、パルス信号発生回路161と、信号加工回路162と、同期型のD型フリップフロップであるDFF163及び164と、インバータ回路165を備える。第1構成例では、パルス信号発生回路161及び信号加工回路162により図9の矩形信号生成回路151が構成され、DFF163により図9のラッチ回路152が構成され、DFF164及びインバータ回路165により図9の停止信号出力回路153が構成される。信号加工回路162の出力信号S162が図9の矩形信号Sig1に対応し、DFF163の出力信号S163が図9のラッチ信号Sig2に対応し、DFF164の出力信号S164が図9の信号Sig3に対応する。図12に受信回路Rx_1におけるタイミングチャートを示す。
図11に受信回路Rxの第1構成例を示す。図11の受信回路Rx_1は第1構成例に係る受信回路Rxである。受信回路Rx_1は、パルス信号発生回路161と、信号加工回路162と、同期型のD型フリップフロップであるDFF163及び164と、インバータ回路165を備える。第1構成例では、パルス信号発生回路161及び信号加工回路162により図9の矩形信号生成回路151が構成され、DFF163により図9のラッチ回路152が構成され、DFF164及びインバータ回路165により図9の停止信号出力回路153が構成される。信号加工回路162の出力信号S162が図9の矩形信号Sig1に対応し、DFF163の出力信号S163が図9のラッチ信号Sig2に対応し、DFF164の出力信号S164が図9の信号Sig3に対応する。図12に受信回路Rx_1におけるタイミングチャートを示す。
パルス信号発生回路161は、受信側巻線WRに生じた電圧に応じた信号S161を出力する。信号S161は信号加工回路162に出力される。具体的には、パルス信号発生回路161は、受信側巻線WRの両端間に加わる電圧を所定の閾電圧と比較し、受信側巻線WRの両端間に加わる電圧の大きさが所定の閾電圧以上となっている区間において(即ち所定電圧以上の電圧が受信側巻線WRに生じている区間において)信号S161のレベルをハイレベルとし、それ以外の区間では信号S161のレベルをローレベルとする。コンパレータ又はインバータ回路にてパルス信号発生回路161を構成することができる。信号S161は、所定電圧以上の電圧が受信側巻線WRに生じている区間においてハイレベルの信号レベルを持つパルス信号を含むことになる(図12参照)。信号S161に含まれるパルス信号を特に原パルス信号と称する。故に、パルス信号発生回路161は原パルス信号発生回路と称されても良い。
信号加工回路162は、信号S161に含まれる原パルス信号を加工することで加工パルス信号を生成し、加工パルス信号を含む信号S162を出力する。受信回路Rx_1において、信号S162は、原パルス信号のパルス幅(ハイレベル区間の幅)を伸ばした波形を有する加工パルス信号を含む(図12参照)。信号加工回路162は、ハイレベルの信号S164を受けるまで加工パルス信号のパルス幅を伸ばすことができる。ハイレベルの信号S164は上記停止信号として機能する。即ち、信号S162に含まれる加工パルス信号は、原パルス信号のパルス幅を停止信号を受けるまで伸ばした波形を持つ(図12参照)。
原パルス信号から上記特性を有する加工パルス信号を生成できる限り、信号加工回路162の構成は任意であるが、図13に信号加工回路162の一構成例を示す。図13では、非同期型のRSフリップフロップ162aにて信号加工回路162が構成される。RSフリップフロップ162aは、セット端子、リセット端子及び出力端子を有し、セット端子に信号S161が入力され、リセット端子に信号S164が入力され、出力端子から信号S162が出力される。RSフリップフロップ162aは、セット端子への入力信号(S161)がハイレベルとなると出力端子からの出力信号(S162)をハイレベルとし、以後、リセット端子への入力信号(S164)がハイレベルとなるまで出力端子からの出力信号(S162)をハイレベルに維持する。RSフリップフロップ162aは、リセット端子への入力信号(S164)がハイレベルとなると、出力端子からの出力信号(S162)をローレベルとし、以後、セット端子への入力信号(S161)がハイレベルとなるまで出力端子からの出力信号(S162)をローレベルに維持する。尚、セット端子及びリセット端子への入力信号が同時にハイレベルとなるとき、出力信号(S162)は不定となる(それらが同時にハイレベルとなることは予定されていない)。
同期型のDFF163又は164としてのDFFの構成及び機能について説明する。DFF(163、164)は、D入力端子、Q出力端子及びクロック入力端子を備え、クロック入力端子への入力信号のアップエッジに同期してD入力端子への入力信号をラッチし、ラッチした信号であるラッチ信号をQ出力端子から出力する。
DFF163において、D入力端子には信号S162が入力され、クロック入力端子には受信側クロック信号CLKRが入力され、Q出力端子からラッチ信号S163が出力される。DFF164において、D入力端子にはラッチ信号S163が入力され、クロック入力端子には受信側クロック信号CLKRの反転信号が入力され、Q出力端子から信号S164が出力される。信号S164は信号加工回路162に入力される。インバータ回路165は受信側クロック信号CLKRを受けて受信側クロック信号CLKRの反転信号を生成し、その反転信号をDFF164のクロック入力端子に出力する。受信側クロック信号CLKRがハイレベル、ローレベルであるとき、受信側クロック信号CLKRの反転信号は、夫々、ローレベル、ハイレベルとなる。
受信回路Rx_1では、図12に示す如く、信号S161にアップエッジが生じたことに応答して信号S162にもアップエッジが生じ、その後の受信側クロック信号CLKRのアップエッジに応答してハイレベルの信号S162がDFF163にてラッチされることで信号S163にアップエッジが生じる。その後、受信側クロック信号CLKRのダウンエッジに応答してハイレベルの信号S163がDFF164にてラッチされて信号S164にアップエッジが生じ、停止信号として機能するハイレベルの信号S164が信号加工回路162に入力されることで信号S162にダウンエッジが生じる。そうすると、次の受信側クロック信号CLKRのアップエッジに同期して信号S163にダウンエッジが生じる。その後、次の受信側クロック信号CLKRのダウンエッジに同期して信号S164にダウンエッジが生じる。
上述したように、DFF163から出力されるラッチ信号S163が図9のラッチ信号Sig2に対応し、ラッチ信号S163に受信パルス信号RPが重畳する。ラッチ信号S163のハイレベル区間が受信パルス信号RPのハイレベル区間に相当する。
このように、受信回路Rx_1では、DFF163(ラッチ回路)の出力信号S163を受信側クロック信号CLKRの反転信号に同期してラッチするDFF164(停止信号出力用ラッチ回路)を利用して上記停止信号を生成する。
[受信回路Rxの第2構成例]
図14に受信回路Rxの第2構成例を示す。図14の受信回路Rx_2は第2構成例に係る受信回路Rxである。受信回路Rx_2は、パルス信号発生回路161、信号加工回路162及びDFF163と、論理積回路166と、を備える。第2構成例では、パルス信号発生回路161及び信号加工回路162により図9の矩形信号生成回路151が構成され、DFF163により図9のラッチ回路152が構成され、論理積回路166により図9の停止信号出力回路153が構成される。信号加工回路162の出力信号S162が図9の矩形信号Sig1に対応し、DFF163の出力信号S163が図9のラッチ信号Sig2に対応し、論理積回路166の出力信号S166が図9の信号Sig3に対応する。
図14に受信回路Rxの第2構成例を示す。図14の受信回路Rx_2は第2構成例に係る受信回路Rxである。受信回路Rx_2は、パルス信号発生回路161、信号加工回路162及びDFF163と、論理積回路166と、を備える。第2構成例では、パルス信号発生回路161及び信号加工回路162により図9の矩形信号生成回路151が構成され、DFF163により図9のラッチ回路152が構成され、論理積回路166により図9の停止信号出力回路153が構成される。信号加工回路162の出力信号S162が図9の矩形信号Sig1に対応し、DFF163の出力信号S163が図9のラッチ信号Sig2に対応し、論理積回路166の出力信号S166が図9の信号Sig3に対応する。
受信回路Rx_2は、図11の受信回路Rx_1を基準に、DFF164及びインバータ回路165を論理積回路166に置換した構成を有し、当該置換を除き受信回路Rx_1と同じ構成を有する。以下、受信回路Rx_1及び受信回路Rx_2間の共通点の説明を原則として省略し、受信回路Rx_2における受信回路Rx_1からの相違点を説明する。図15に受信回路Rx_2におけるタイミングチャートを示す。
まず、受信回路Rx_2において、パルス信号発生回路161、信号加工回路162及びDFF163の入出力信号については上述した通りである。但し、受信回路Rx_2における信号加工回路162には、信号S164(図11参照)の代わりに論理積回路166の出力信号S166が入力される。信号加工回路162として図13のRSフリップフロップ162aを用いるのであれば、RSフリップフロップ162aのリセット端子に信号S166を入力すれば良い。ハイレベルの信号S166は上記停止信号として機能する。故に、受信回路Rx_2では、信号S161のアップエッジに同期して信号S162のアップエッジが生じ、その後、信号S166のアップエッジに同期して信号S162のダウンエッジが生じる(図15参照)。
DFF163において、D入力端子には信号S162が入力され、クロック入力端子には受信側クロック信号CLKRが入力され、Q出力端子からラッチ信号S163が出力される。論理積回路166は信号S162及びS163の論理積信号を信号S166として出力する。信号S162及びS163の双方がハイレベルであるときに限り、信号S166はハイレベルとなり、それ以外では、信号S166はローレベルとなる。
故に、受信回路Rx_2では、図15に示す如く、信号S161にアップエッジが生じたことに応答して信号S162にもアップエッジが生じ、その後の受信側クロック信号CLKRのアップエッジに応答してハイレベルの信号S162がDFF163にてラッチされることで信号S163にアップエッジが生じる。そうすると、信号S162及びS163が共にハイレベルとなるので信号S166にアップエッジが生じ、これによって信号S162にダウンエッジが生じる。その後、次の受信側クロック信号CLKRのアップエッジに同期して信号S163にダウンエッジが生じる。信号S166がハイレベルとなる時間は微小時間で留まる。
上述したように、DFF163から出力されるラッチ信号S163が図9のラッチ信号Sig2に対応し、ラッチ信号S163に受信パルス信号RPが重畳する。ラッチ信号S163のハイレベル区間が受信パルス信号RPのハイレベル区間に相当する。
図15の例では、信号S162に含まれる加工パルス信号のパルス幅(ハイレベル区間の長さ)が信号S161に含まれる原パルス信号のパルス幅(ハイレベル区間の長さ)よりも短くなっているが、送信側クロックCLKT及び受信側クロックCLKRの周波数及びタイミング関係やパルス信号発生回路161の構成等によって、信号S162に含まれる加工パルス信号のパルス幅は、信号S161に含まれる原パルス信号のパルス幅より長くなることもあるし、短くなることもあるし、信号S161に含まれる原パルス信号のパルス幅と偶然一致することもある。これは、図11の受信回路Rx_1についても同様である。
故に、図11の受信回路Rx_1及び図14の受信回路Rx_2において、信号加工回路162は、上記停止信号に基づき原パルス信号のパルス幅(ハイレベル区間の幅)を調整した波形を有する信号を加工パルス信号として生成する回路であると言え、当該調整により、加工パルス信号のパルス幅(ハイレベル区間の幅)は、原パルス信号のパルス幅(ハイレベル区間の幅)よりも長くなることもあるし、短くなることもあるし、原パルス信号のパルス幅と偶然一致することもある。
<<第2実施形態>>
本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態及び後述の第3〜第5実施形態は第1実施形態を基礎とする実施形態であり、第2〜第5実施形態において特に述べない事項に関しては、矛盾の無い限り、第1実施形態の記載が第2〜第5実施形態にも適用される。第2実施形態の記載を解釈するにあたり、第1及び第2実施形態間で矛盾する事項については第2実施形態の記載が優先されて良い(後述の第3〜第5実施形態についても同様)。矛盾の無い限り、第1〜第5実施形態の内、任意の複数の実施形態を組み合わせても良い。
本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態及び後述の第3〜第5実施形態は第1実施形態を基礎とする実施形態であり、第2〜第5実施形態において特に述べない事項に関しては、矛盾の無い限り、第1実施形態の記載が第2〜第5実施形態にも適用される。第2実施形態の記載を解釈するにあたり、第1及び第2実施形態間で矛盾する事項については第2実施形態の記載が優先されて良い(後述の第3〜第5実施形態についても同様)。矛盾の無い限り、第1〜第5実施形態の内、任意の複数の実施形態を組み合わせても良い。
第2実施形態では、パルストランス装置130又は通信装置100をAC/DCコンバータに組み込んだ構成を説明する。
図16は、第2実施形態に係るAC/DCコンバータ1の全体構成図である。AC/DCコンバータ1は、フィルタ2と、整流回路3と、絶縁型DC/DCコンバータ4であるDC/DCコンバータ4と、平滑コンデンサC1と、出力コンデンサC2と、を備える。出力コンデンサC2はDC/DCコンバータ4の構成要素に含まれると解しても構わない。詳細は後述の説明から明らかとなるが、AC/DCコンバータ1では、一次側電圧VPからトランスを用いスイッチング方式にて二次側電圧VSを生成する。
AC/DCコンバータ1は、AC/DCコンバータ1の一次側に配置された一次側回路とAC/DCコンバータ1の二次側に配置された二次側回路とから成り、一次側回路と二次側回路とは互いに電気的に絶縁される。尚、DC/DCコンバータ4に注目した場合、上記一次側回路はDC/DCコンバータ4の一次側に配置された一次側回路であって、且つ、上記二次側回路はDC/DCコンバータ4の二次側に配置された二次側回路であると解される。フィルタ2、整流回路3及び平滑コンデンサC1は一次側回路に配置され、出力コンデンサC2は二次側回路に配置される。DC/DCコンバータ4は一次側回路と二次側回路に亘って配置される。
一次側回路におけるグランドは“GND1”にて参照され、二次側回路におけるグランドは“GND2”にて参照される。一次側電圧VPを含む、一次側回路における電圧は、グランドGND1を基準とする電圧である。二次側電圧VSを含む、二次側回路における電圧は、グランドGND2を基準とする電圧である。一次側回路及び二次側回路の夫々において、グランドは0V(ゼロボルト)の基準電位を有する導電部(所定電位点)を指す又は基準電位そのものを指す。但し、グランドGND1とグランドGND2は互いに絶縁されているため、互いに異なる電位を有し得る。
フィルタ2は、AC/DCコンバータ1に入力された交流電圧VACのノイズを除去する。交流電圧VACは商用交流電圧であって良い。整流回路3は、フィルタ2を通じて供給された交流電圧VACを全波整流するダイオードブリッジ回路である。平滑コンデンサC1は全波整流された電圧を平滑化することで直流電圧を生成する。平滑コンデンサC1にて生成された直流電圧は一次側電圧VPとして機能する。一次側電圧VPは一対の入力端子TM1H及びTM1L間に加わる。詳細には、平滑コンデンサC1の低電位側の端子はグランドGND1に接続されると共に入力端子TM1Lに接続され、平滑コンデンサC1の高電位側の端子は入力端子TM1Hに接続される。そして、入力端子TM1Lにおける電位を基準に入力端子TM1Hに一次側電圧VPが加わる。
DC/DCコンバータ4は、一次側電圧VPをスイッチング方式にて電力変換(直流−直流変換)することで、所定の目標電圧VTGにて安定化された二次側電圧VSを生成する。二次側電圧VSはAC/DCコンバータ1の出力電圧に相当し、一対の出力端子TM2H及びTM2L間に加わる。詳細には、出力コンデンサC2の低電位側の端子はグランドGND2に接続されると共に出力端子TM2Lに接続され、出力コンデンサC2の高電位側の端子は出力端子TM2Hに接続される。そして、出力端子TM2Lにおける電位を基準に出力端子TM2Hに二次側電圧VSが加わる。一対の入力端子TM1H及びTM1LはDC/DCコンバータ4における入力端子対に相当すると考えて良く、一対の出力端子TM2H及びTM2LはAC/DCコンバータ1又はDC/DCコンバータ4における出力端子対に相当すると考えて良い。
図16には負荷LDも示されている。負荷LDは、AC/DCコンバータ1の負荷であると考えることもできるし、DC/DCコンバータ4に注目すればDC/DCコンバータ4の負荷であると考えることもできる。負荷LDは、一対の出力端子TM2H及びTM2Lに接続され、二次側電圧VSに基づき駆動する任意の負荷である。例えば、負荷LDは、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、電源回路、照明機器、アナログ回路又はデジタル回路である。
図17に、AC/DCコンバータ1に設けられるDC/DCコンバータ4の内部構成例を示す。DC/DCコンバータ4は、一次側巻線W1及び二次側巻線W2を有する電力用トランスであるトランスTRを備える。トランスTRにおいて、一次側巻線W1と二次側巻線W2とは電気的に絶縁されつつ互いに逆極性にて磁気結合されている。
DC/DCコンバータ4の一次側回路(換言すればAC/DCコンバータ1の一次側回路)には、一次側巻線W1に加えて、一次側制御回路10と、一次側電源回路11と、平滑コンデンサC1と、スイッチング素子の例としてのスイッチングトランジスタM1と、センス抵抗RCSと、が設けられる。DC/DCコンバータ4に注目した場合、平滑コンデンサC1は入力コンデンサC1とも称される。上述したように、入力端子TM1L及びTM1H間に入力コンデンサC1が設けられ、入力コンデンサC1の両端子間に一次側電圧VPが加わる。
スイッチングトランジスタM1はNチャネル型のMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)として構成されている。一次側巻線W1の一端は入力端子TM1Hに接続されて直流の一次側電圧VPを受ける。一次側巻線W1の他端はスイッチングトランジスタM1のドレインに接続され、スイッチングトランジスタM1のソースはセンス抵抗RCSを介してグランドGND1に接続される。一次側電源回路11は、一次側電圧VPを直流―直流変換することで所望の電圧値を有する電源電圧VCCを生成して一次側制御回路10に供給する。一次側制御回路10は電源電圧(駆動電圧)VCCに基づいて駆動する。
一次側制御回路10はスイッチングトランジスタM1のゲートに接続され、スイッチングトランジスタM1のゲートに駆動信号DRVを供給することでスイッチングトランジスタM1をスイッチング駆動する。駆動信号DRVは、信号レベルがローレベル及びハイレベル間で切り替わる矩形波状の信号である。トランジスタM1のゲートにローレベル、ハイレベルの信号が供給されているとき、トランジスタM1は、夫々、オフ状態、オン状態となる。
DC/DCコンバータ4の二次側回路(換言すればAC/DCコンバータ1の二次側回路)には、二次側巻線W2に加えて、二次側制御回路20と、同期整流トランジスタM2と、ダイオードD2と、分圧抵抗R1〜R4と、出力コンデンサC2と、が設けられる。同期整流トランジスタM2(以下、SRトランジスタM2と称され得る)はNチャネル型のMOSFETとして構成されている。ダイオードD2はSRトランジスタM2の寄生ダイオードである。故に、SRトランジスタM2のソースからドレインに向かう方向を順方向としてダイオードD2がSRトランジスタM2に並列接続されることになる。ダイオードD2は寄生ダイオードとは別に設けられたダイオードであっても良い。
二次側巻線W2の一端は出力端子TM2Hに接続され、故に二次側巻線W2の一端には二次側電圧VSが加わる。二次側巻線W2の他端はSRトランジスタM2のドレインに接続される。二次側巻線W2の他端での電圧(換言すればSRトランジスタM2のドレイン電圧)を“VDR”にて表す。二次側巻線W2の他端及びSRトランジスタM2のドレイン間の接続ノードは分圧抵抗R1の一端に接続され、分圧抵抗R1の他端は分圧抵抗R2を介してグランドGND2に接続される。このため、分圧抵抗R1及びR2間の接続ノードには電圧VDRの分圧である電圧VAが加わる。一方、二次側電圧VSが加わる出力端子TM2Hは分圧抵抗R3の一端に接続され、分圧抵抗R3の他端は分圧抵抗R4を介してグランドGND2に接続される。このため、分圧抵抗R3及びR4間の接続ノードには二次側電圧VSの分圧である電圧VBが加わる。当然であるが、電圧VDR、VA及びVBは、二次側電圧VSと同様にグランドGND2を基準とする電圧である。
SRトランジスタM2のソースはグランドGND2に接続される。上述したように、出力端子TM2H及びTM2L間に出力コンデンサC2が設けられ、故に出力コンデンサC2の両端子間に二次側電圧VSが加わる。
二次側制御回路20は二次側電圧VSを電源電圧(駆動電圧)として用いて駆動する。二次側制御回路20は、SRトランジスタM2のゲート電圧を制御することでSRトランジスタM2のオン、オフを制御する。二次側制御回路20は、当該制御を、電圧VAに基づき又は電圧VA及びVBに基づき行っても良く、この際、トランジスタM1及びM2が同時にオンとならないようにSRトランジスタM2のゲート電圧を制御することができる。
DC/DCコンバータ4において、一次側回路と二次側回路とに亘ってパルストランス部30が設けられている。パルストランス部30は、一次側制御回路10及び二次側制御回路20間の通信を実現するための通信用トランスであり、1以上のパルストランスを備えて構成される。パルストランス部30を介した通信は絶縁形式の通信である(即ち一次側回路と二次側回路とを絶縁した状態での通信である)。制御回路10及び20間の通信は、制御回路10及び20の内の一方から他方への信号伝達のみが可能な一方向通信、又は、制御回路10及び20間の双方向通信である。
一次側制御回路10は、センス抵抗RCSでの電圧降下に相当する電流センス電圧VCSに基づいて駆動信号DRVを生成することができる他、パルストランス部30を介した二次側制御回路20の制御の下で、駆動信号DRVを生成することもできる。
一次側制御回路10には複数の端子が設けられており、一次側制御回路10に設けられた複数の端子には、スイッチングトランジスタM1のゲートに接続される端子TM11と、電源電圧VCCを受ける端子TM12と、グランドGND1に接続される端子TM13と、電流センス電圧VCSを受ける端子TM14と、一次側にてパルストランス部30に接続される端子TM15と、が含まれる。端子TM15は2以上の端子にて構成されることもある。
二次側制御回路20には複数の端子が設けられており、二次側制御回路20に設けられた複数の端子には、SRトランジスタM2のゲートに接続される端子TM21と、二次側電圧VSを受ける端子TM22と、グランドGND2に接続される端子TM23と、電圧VAを受ける端子TM24と、電圧VBを受ける端子TM25と、二次側にてパルストランス部30に接続される端子TM26と、が含まれる。端子TM26は2以上の端子にて構成されることもある。
このように構成されたDC/DCコンバータ4では、スイッチングトランジスタM1をスイッチングすることにより(換言すればスイッチングトランジスタM1をスイッチング制御することにより)一次側電圧VPから二次側電圧VSを得ることができる。即ち、スイッチングトランジスタM1のオン区間において一次側巻線W1にエネルギが蓄積され、蓄積されたエネルギがスイッチングトランジスタM1のオフ区間にて二次側巻線W2から放出されることにより出力コンデンサC2が充電されて二次側電圧VSが得られる。エネルギが二次側巻線W2から放出される際にSRトランジスタM2をオンにしておくことで損失の低減が図られる。
尚、一次側電源回路11を設ける代わりに、トランスTRに補助巻線を設けておき、補助巻線を含んで構成される自己電源回路にて一次側制御回路10の電源電圧VCCが生成されるようにしても良い。
また、センス抵抗RCSを介して流れる電流を一次側電流と称し、記号“IP”にて参照する。一次側電流IPは、入力端子TM1Hから一次側巻線W1及びスイッチングトランジスタM1を通じてグランドGND1へと流れる電流である。二次側回路において、グランドGND2から二次側巻線W2を通じて出力端子TM2Hへと流れる電流を二次側電流と称し、記号“IS”にて表す。
第1実施形態に示したパルストランス装置130を用いてパルストランス部30を構成することができる。
[一次側送信ケース]
一次側制御回路10から二次側制御回路20への信号伝達を行う一次側送信ケースを考える。一次側送信ケースにおいて、グランドGND1、GND2が、夫々、グランドGNDT、GNDR(図1参照)に相当し、且つ、送信側装置110が一次側制御回路10に含まれると共に受信側装置120が二次側制御回路20に含まれ、且つ、パルストランス装置130がパルストランス部30に設けられる。この場合、一次側制御回路10から送信パルス信号TPが出力され、送信パルス信号TPの受信信号である受信パルス信号RPが二次側制御回路20に入力されることになる。一次側送信ケースにおいて、一次側制御回路10からの送信パルス信号TPはパルストランス部30におけるパルストランス装置130内の送信回路Txに供給され、パルストランス部30におけるパルストランス装置130内の受信回路Rxにて受信パルス信号RPが生成されて二次側制御回路20に送られる。
一次側制御回路10から二次側制御回路20への信号伝達を行う一次側送信ケースを考える。一次側送信ケースにおいて、グランドGND1、GND2が、夫々、グランドGNDT、GNDR(図1参照)に相当し、且つ、送信側装置110が一次側制御回路10に含まれると共に受信側装置120が二次側制御回路20に含まれ、且つ、パルストランス装置130がパルストランス部30に設けられる。この場合、一次側制御回路10から送信パルス信号TPが出力され、送信パルス信号TPの受信信号である受信パルス信号RPが二次側制御回路20に入力されることになる。一次側送信ケースにおいて、一次側制御回路10からの送信パルス信号TPはパルストランス部30におけるパルストランス装置130内の送信回路Txに供給され、パルストランス部30におけるパルストランス装置130内の受信回路Rxにて受信パルス信号RPが生成されて二次側制御回路20に送られる。
一次側送信ケースにおいて、例えば、一次側制御回路10は、スイッチングトランジスタM1の状態に応じた信号を送信パルス信号TPとして出力することができる。具体的には例えば、一次側制御回路10は、図17には示されていないフィードバック回路から二次側電圧VSに応じたフィードバック信号を受け、フィードバック信号に基づいてトランジスタM1のオン区間及びオフ区間を定義するスイッチング制御信号(例えばPWM信号)を生成し、スイッチング制御信号に基づいてスイッチングトランジスタM1をスイッチングする。この際、一次側制御回路10は、トランジスタM1のターンオンタイミング及びターンオフタイミングの夫々において1つの送信パルス信号TPをパルストランス部30に出力する。
一次側送信ケースにおいて、パルストランス部30は、一次側制御回路10から送信パルス信号TPが出力されるたびに受信パルス信号RPを生成して二次側制御回路20に送る。二次側制御回路20は受信パルス信号RPに基づいてSRトランジスタM2のオン、オフを制御することができる。このとき、二次側制御回路20は、電圧VAも参照してSRトランジスタM2のオン、オフを制御して良い。単純には例えば、電圧VAも参照しつつ、トランジスタM1のオン区間においてSRトランジスタM2がオフ状態となるように且つトランジスタM1のオフ区間においてSRトランジスタM2がオン状態となるように、二次側制御回路20は受信パルス信号RPを受けるたびにSRトランジスタM2のオン/オフを切り替えることができる。このようなスイッチング制御を行う場合、1つの送信パルス信号TPに対して1つの受信パルス信号RPを確実に生成することが要求されるが、第1実施形態に係るパルストランス装置を用いれば、そのような要求に応えることが可能となる。
[二次側送信ケース]
二次側制御回路20から一次側制御回路10への信号伝達を行う二次側送信ケースを考える。二次側送信ケースにおいて、グランドGND2、GND1が、夫々、グランドGNDT、GNDR(図1参照)に相当し、且つ、送信側装置110が二次側制御回路20に含まれると共に受信側装置120が一次側制御回路10に含まれ、且つ、パルストランス装置130がパルストランス部30に設けられる。この場合、二次側制御回路20から送信パルス信号TPが出力され、送信パルス信号TPの受信信号である受信パルス信号RPが一次側制御回路10に入力されることになる。二次側送信ケースにおいて、二次側制御回路20からの送信パルス信号TPはパルストランス部30におけるパルストランス装置130内の送信回路Txに供給され、パルストランス部30におけるパルストランス装置130内の受信回路Rxにて受信パルス信号RPが生成されて一次側制御回路10に送られる。
二次側制御回路20から一次側制御回路10への信号伝達を行う二次側送信ケースを考える。二次側送信ケースにおいて、グランドGND2、GND1が、夫々、グランドGNDT、GNDR(図1参照)に相当し、且つ、送信側装置110が二次側制御回路20に含まれると共に受信側装置120が一次側制御回路10に含まれ、且つ、パルストランス装置130がパルストランス部30に設けられる。この場合、二次側制御回路20から送信パルス信号TPが出力され、送信パルス信号TPの受信信号である受信パルス信号RPが一次側制御回路10に入力されることになる。二次側送信ケースにおいて、二次側制御回路20からの送信パルス信号TPはパルストランス部30におけるパルストランス装置130内の送信回路Txに供給され、パルストランス部30におけるパルストランス装置130内の受信回路Rxにて受信パルス信号RPが生成されて一次側制御回路10に送られる。
二次側送信ケースでは、二次側制御回路20が主体となってトランジスタM1のスイッチング制御を行う二次側制御を実現できる。二次側制御において、二次側制御回路20は、スイッチングトランジスタM1に対するスイッチング制御信号を生成することができる。具体的には、二次側制御回路20は、二次側電圧VSに基づき(図17では電圧VBに基づき)二次側電圧VSが所定の目標電圧VTGに一致するように、トランジスタM1のオン区間及びオフ区間を定義するスイッチング制御信号(例えばPWM信号)を生成し、生成したスイッチング制御信号の情報を送信パルス信号TPとして出力することができる。より具体的には、二次側制御に係る二次側制御回路20は、スイッチング制御信号にて定義されるオン区間からオフ区間への遷移タイミング及びオフ区間からオン区間への遷移タイミングの夫々において、1つずつ送信パルス信号TPを出力する。
二次側送信ケースにおいて、パルストランス部30は、二次側制御回路20から送信パルス信号TPが出力されるたびに受信パルス信号RPを生成して一次側制御回路10に送る。二次側制御が行われるとき、一次側制御回路10は受信パルス信号RPに基づいてトランジスタM1のオン、オフを制御することができる。即ち、受信パルス信号RPを受けるたびにトランジスタM1の状態をオン状態及びオフ状態間で切り替えれば良い。但し、二次側制御の開始時点におけるトランジスタM1の状態はオフ状態であって、スイッチング制御信号にて定義されるオフ区間からオン区間への遷移タイミングに最初の送信パルス信号TPが二次側制御回路20から出力されるものとする。このようなスイッチング制御を行う場合、1つの送信パルス信号TPに対して1つの受信パルス信号RPを確実に生成することが要求されるが、第1実施形態に係るパルストランス装置を用いれば、そのような要求に応えることが可能となる。
二次側制御において、二次側制御回路20は、自身が生成したスイッチング制御信号に基づき、トランジスタM1のオン区間においてSRトランジスタM2をオフ状態とし、トランジスタM1のオフ区間の全部又は一部においてSRトランジスタM2をオン状態とすれば良い。
[双方向通信]
図17のパルストランス部30に2つのパルストランス装置130を設けておいても良く、この場合、パルストランス部30を介した制御回路10及び20間の双方向通信が可能となる。一方のパルストランス装置130を用いて一次側制御回路10から二次側制御回路20への信号伝達を実現し、他方のパルストランス装置130を用いて二次側制御回路20から一次側制御回路10への信号伝達を実現すれば良い。制御回路10及び20間の双方向通信が可能となるとき、上述の一次側送信ケースの動作を行うこともできるし、上述の二次側送信ケースの動作を行うこともできる他、制御回路10及び20間で任意の情報を共有できる。また、制御回路10及び20の何れか一方で異常が発生したとき、パルストランス部30を介し他方に異常の発生を通知することも可能であり、必要に応じ、トランジスタM1のスイッチング停止等を行うこともできる。
図17のパルストランス部30に2つのパルストランス装置130を設けておいても良く、この場合、パルストランス部30を介した制御回路10及び20間の双方向通信が可能となる。一方のパルストランス装置130を用いて一次側制御回路10から二次側制御回路20への信号伝達を実現し、他方のパルストランス装置130を用いて二次側制御回路20から一次側制御回路10への信号伝達を実現すれば良い。制御回路10及び20間の双方向通信が可能となるとき、上述の一次側送信ケースの動作を行うこともできるし、上述の二次側送信ケースの動作を行うこともできる他、制御回路10及び20間で任意の情報を共有できる。また、制御回路10及び20の何れか一方で異常が発生したとき、パルストランス部30を介し他方に異常の発生を通知することも可能であり、必要に応じ、トランジスタM1のスイッチング停止等を行うこともできる。
<<第3実施形態>>
本発明の第3実施形態を説明する。AC/DCコンバータ1に含まれるDC/DCコンバータ4として絶縁同期整流型DC/DCコンバータの構成を上述したが、DC/DCコンバータ4は、一次側巻線W1に加わる一次側電圧VPからスイッチング方式によりトランスTRの二次側において二次側電圧VSを生成する絶縁型DC/DCコンバータであれば任意である。
本発明の第3実施形態を説明する。AC/DCコンバータ1に含まれるDC/DCコンバータ4として絶縁同期整流型DC/DCコンバータの構成を上述したが、DC/DCコンバータ4は、一次側巻線W1に加わる一次側電圧VPからスイッチング方式によりトランスTRの二次側において二次側電圧VSを生成する絶縁型DC/DCコンバータであれば任意である。
例えば、図17に示したDC/DCコンバータ4では、いわゆるローサイドアプリケーションが採用されているが、ハイサイドアプリケーションが採用されても良い。ハイサイドアプリケーションが採用されたDC/DCコンバータ4では、SRトランジスタM2が出力端子TM2H側に設けられ、二次側電圧VSが加わる出力端子TM2HとトランスTRの二次側巻線W2との間にSRトランジスタM2が直列に挿入される。この他、本発明の主旨を損なわない形態で、二次側回路におけるSRトランジスタM2の配置位置を変更することが可能である。
また例えば、DC/DCコンバータ4は、ダイオード整流方式を採用したDC/DCコンバータ(絶縁ダイオード整流型DC/DCコンバータ)であっても良い。この場合、DC/DCコンバータ4において、図17のSRトランジスタM2及び寄生ダイオードD2の代わりに、整流ダイオードを二次側回路に設ける。整流ダイオードは二次側巻線W2とコンデンサC2との間に挿入され、一次側巻線W1から二次側巻線W2に伝搬された電力を整流する。
また例えば、DC/DCコンバータ4を、フォワード方式の絶縁型DC/DCコンバータとして構成しても良く、この場合にも、同期整流方式及びダイオード整流方式の何れが採用されて良い。
<<第4実施形態>>
本発明の第4実施形態を説明する。
本発明の第4実施形態を説明する。
AC/DCコンバータ1を用いて電源アダプタを構成しても良い。図18は、AC/DCコンバータ1を備える電源アダプタ620を示す図である。電源アダプタ620は、AC/DCコンバータ1、プラグ621、筐体622及び出力コネクタ623を備え、筐体622内にAC/DCコンバータ1が収容及び配置される。プラグ621は図示されないコンセントから商用交流電圧VACを受け、AC/DCコンバータ1はプラグ621を通じて入力された商用交流電圧VACから直流の二次側電圧VSを生成する。二次側電圧VSが、出力コネクタ623を通じ、図示されない任意の電気機器に供給される。電気機器としては、ノート型パーソナルコンピュータ、情報端末機、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話機(スマートフォンに分類されるものを含む)、携帯オーディオプレイヤなどが例示される。
AC/DCコンバータ1を備える電気機器を構成しても良い。図19(a)及び(b)は、AC/DCコンバータ1を備える電気機器640を示す図である。図19(a)及び(b)に示される電気機器640はディスプレイ装置であるが、電気機器640の種類は特に限定されず、オーディオ機器、冷蔵庫、洗濯機、掃除機など、AC/DCコンバータを内蔵する機器であれば任意である。電気機器640は、AC/DCコンバータ1、プラグ641、筐体642及び負荷643を備え、筐体642内にAC/DCコンバータ1及び負荷643が収容及び配置される。プラグ641は図示されないコンセントから商用交流電圧VACを受け、AC/DCコンバータ1はプラグ641を通じて入力された商用交流電圧VACから直流の二次側電圧VSを生成する。生成された二次側電圧VSは負荷643に供給される。負荷643は図16の負荷LDに相当する。負荷643は、二次側電圧VSに基づいて駆動する任意の負荷であって良く、例えば、マイコンコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、電源回路、照明機器、アナログ回路又はデジタル回路である。
<<第5実施形態>>
本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態では、第1〜第4実施形態に適用可能な応用技術、変形技術などを説明する。
本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態では、第1〜第4実施形態に適用可能な応用技術、変形技術などを説明する。
パルストランス装置130をAC/DCコンバータに組み込んだ例を上述したが、パルストランス装置130又はパルストランス装置130を含む通信装置100(図1参照)を、絶縁を保ちつつ信号伝達を行う必要のある任意の装置に組み込むことができる。
DC/DCコンバータ4をAC/DCコンバータ1の構成要素として用いることを上述したが、本発明は、これに限定されない。即ち例えば、DC/DCコンバータ4は、直流電圧を生成する任意の電圧源(例えばバッテリ)の出力電圧を一次側電圧VPとして受けて、二次側電圧VSを生成するものであっても構わない。
一次側制御回路10、二次側制御回路20及びパルストランス部30を1チップの半導体基板上に集積化した半導体装置SMC1を構成するようにしても良い。一次側制御回路10、二次側制御回路20及びパルストランス部30が集積化された1チップの半導体基板が樹脂にて構成されたパッケージ(筐体)に収容されて封止されることで半導体装置SMC1が構成される。
或いは、一次側制御回路10を第1半導体基板上に集積化した第1チップと、二次側制御回路20を第2半導体基板上に集積化した第2チップと、パルストランス部30を第3半導体基板上に集積化した第3チップとを作成し、第1〜第3チップを共通のパッケージ(筐体)に収容して封止することで半導体装置SMC2を構成しても良い。
但し、一次側制御回路10及び二次側制御回路20を別々の半導体装置として構成するようにしても良い。即ち、一次側制御回路10を第1半導体基板上に集積化した第1チップを第1パッケージに収容して封止することで半導体装置SMC3Aを構成し、これとは別に、二次側制御回路20を第2半導体基板上に集積化した第2チップを第2パッケージに収容して封止することで半導体装置SMC3Bを構成しても良い。この場合、パルストランス部30は、半導体装置SMC3A及びSMC3Bとは別に設けられたディスクリート部品であって良いが、パルストランス部30を第3半導体基板上に集積化した第3チップを第3パッケージに収容して封止することで半導体装置SMC3Cを構成しても良い。半導体装置SM1、SMC2及びSMC3Cにおいて、既存の集積回路プロセスを利用し、パルストランスを構成することが可能である。
一次側制御回路10が集積化された半導体装置(SM1、SMC2又はSMC3A)に、スイッチングトランジスタM1が更に集積化されて含まれていても良いし、センス抵抗RCSが更に集積化されて含まれていても良い。
二次側制御回路20が集積化された半導体装置(SM1、SMC2又はSMC3B)に、SRトランジスタM2が更に集積化されて含まれていても良いし、分圧抵抗R1及びR2が更に集積化されて含まれていても良いし、分圧抵抗R3及びR4が更に集積化されて含まれていても良い。
上述の主旨を損なわない形で、任意の信号又は電圧に関して、それらのハイレベルとローレベルの関係を逆にしても良い。また、上述の主旨を損なわない形で、FETのチャネル型を任意に変更可能である。即ち例えば、スイッチングトランジスタM1がPチャネル型のMOSFETとして構成されるよう、DC/DCコンバータ4の構成が変形されても良い。
上述の任意のトランジスタは、任意の種類のトランジスタであって良い。例えば、MOSFETとして上述された任意のトランジスタ(特に例えばスイッチングトランジスタM1)を、接合型FET、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)又はバイポーラトランジスタに置き換えることも可能である。任意のトランジスタは第1電極、第2電極及び制御電極を有する。FETにおいては、第1及び第2電極の内の一方がドレインで他方がソースであり且つ制御電極がゲートである。IGBTにおいては、第1及び第2電極の内の一方がコレクタで他方がエミッタであり且つ制御電極がゲートである。IGBTに属さないバイポーラトランジスタにおいては、第1及び第2電極の内の一方がコレクタで他方がエミッタであり且つ制御電極がベースである。
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
100 通信装置
110 送信側装置
120 受信側装置
130 パルストランス装置
Tx 送信回路
Rx 受信回路
PT パルストランス
WT 送信側巻線
WR 受信側巻線
151 矩形信号生成回路
152 ラッチ回路
153 停止信号出力回路
1 AC/DCコンバータ
2 フィルタ
3 整流回路
4 DC/DCコンバータ
10 一次側制御回路
20 二次側制御回路
30 パルストランス部
M1 スイッチングトランジスタ
M2 同期整流トランジスタ
TR トランス
W1 一次側巻線
W2 二次側巻線
110 送信側装置
120 受信側装置
130 パルストランス装置
Tx 送信回路
Rx 受信回路
PT パルストランス
WT 送信側巻線
WR 受信側巻線
151 矩形信号生成回路
152 ラッチ回路
153 停止信号出力回路
1 AC/DCコンバータ
2 フィルタ
3 整流回路
4 DC/DCコンバータ
10 一次側制御回路
20 二次側制御回路
30 パルストランス部
M1 スイッチングトランジスタ
M2 同期整流トランジスタ
TR トランス
W1 一次側巻線
W2 二次側巻線
Claims (11)
- 送信側巻線及び受信側巻線を有するパルストランスと、
入力される送信信号に基づく電流を前記送信側巻線に供給する送信回路と、
前記送信回路への前記送信信号の入力に応答して前記受信側巻線に生じた電圧に基づき前記送信信号を受信する受信回路と、を備えた絶縁通信用パルストランス装置において、
前記受信回路は、
第1レベル及び第2レベルの何れかの信号レベルをとる矩形信号を生成する回路であって、所定電圧以上の電圧が前記受信側巻線に生じたときに前記矩形信号の信号レベルを前記第1レベルから前記第2レベルに切り替え、その後、所定の停止信号を受けると前記矩形信号の信号レベルを前記第1レベルに戻す矩形信号生成回路と、
供給される受信側クロック信号に同期して前記矩形信号をラッチして出力するラッチ回路と、
前記第2レベルの前記矩形信号が前記ラッチ回路にてラッチされた後、前記矩形信号生成回路に対し前記停止信号を出力する停止信号出力回路と、を有する
ことを特徴とする絶縁通信用パルストランス装置。 - 前記受信回路において、前記送信信号の受信は前記第2レベルの前記矩形信号を前記ラッチ回路にてラッチすることで実現され、前記ラッチ回路から前記送信信号の受信信号が出力される
ことを特徴とする請求項1に記載の絶縁通信用パルストランス装置。 - 前記停止信号出力回路は、前記ラッチ回路の出力信号を前記受信側クロック信号の反転信号に同期してラッチする停止信号出力用ラッチ回路を有し、前記停止信号出力用ラッチ回路を用いて前記停止信号を生成する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁通信用パルストランス装置。 - 前記停止信号出力回路は、前記ラッチ回路の出力信号と前記矩形信号生成回路からの前記矩形信号との論理積信号を生成する論理積回路を有し、前記論理積回路を用いて前記停止信号を生成する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁通信用パルストランス装置。 - 前記矩形信号生成回路は、前記所定電圧以上の電圧が前記受信側巻線に生じている区間において前記第2レベルの信号レベルを持つ原パルス信号を生成する第1回路と、前記停止信号に基づき前記原パルス信号のパルス幅を調整した波形を有する加工パルス信号を前記矩形信号として生成する第2回路と、を有する
ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の絶縁通信用パルストランス装置。 - 電力用トランスの一次側及び二次側を互いに絶縁しつつ、前記電力用トランスの一次側巻線に接続されたスイッチングトランジスタをスイッチングすることにより、一次側における一次側電圧から二次側における二次側電圧を生成する絶縁型DC/DCコンバータにおいて、
一次側に配置され、前記スイッチングトランジスタを駆動する一次側制御回路と、
二次側に配置される二次側制御回路と、
前記一次側制御回路及び前記二次側制御回路間の通信を実現するパルストランス部として、請求項1〜5の何れかに記載の絶縁通信用パルストランス装置と、を備えた
ことを特徴とする絶縁型DC/DCコンバータ。 - 前記パルストランス部は、前記絶縁通信用パルストランス装置を用いて、前記一次側制御回路及び前記二次側制御回路の内、一方の制御回路から他方の制御回路への一方向通信を実現する
ことを特徴とする請求項6に記載の絶縁型DC/DCコンバータ。 - 前記パルストランス部は、前記絶縁通信用パルストランス装置を2つ備え、2つの絶縁通信用パルストランス装置を用いて、前記一次側制御回路及び前記二次側制御回路間の双方向通信を実現する
ことを特徴とする請求項6に記載の絶縁型DC/DCコンバータ。 - 交流電圧を全波整流する整流回路と、
全波整流された電圧を平滑化することで直流電圧を生成する平滑コンデンサと、
前記直流電圧としての一次側電圧から直流の二次側電圧を出力電圧として生成する、請求項6〜8の何れかに記載の絶縁型DC/DCコンバータと、を備えた
ことを特徴とするAC/DCコンバータ。 - 交流電圧を受けるプラグと、
請求項9に記載のAC/DCコンバータと、
前記AC/DCコンバータを収容する筐体と、を備えた
ことを特徴とする電源アダプタ。 - 請求項9に記載のAC/DCコンバータと、
前記AC/DCコンバータの出力電圧に基づき駆動される負荷と、を備えた
ことを特徴とする電気機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019110935A JP2020205471A (ja) | 2019-06-14 | 2019-06-14 | 絶縁通信用パルストランス装置、絶縁型dc/dcコンバータ、ac/dcコンバータ、電源アダプタ及び電気機器 |
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