JP2022103602A - 絶縁型dc/dcコンバータ及びac/dcコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】良好なスイッチング制御を実現する。【解決手段】絶縁型DC/DCコンバータにおいて、二次側電圧に応じた周波数情報を有する制御信号を絶縁伝送回路を通じて二次側から一次側に伝送する。一次側制御回路(10)では、二次側からの受信信号(RX)に基づき上記制御信号の周波数に応じた周波数(f1)を有する信号(Sin1)を生成し、その信号と位相が一致した信号(Sin2)を位相同期回路(120、130)にて生成する。位相同期回路の生成信号(Sin2)の周波数(f2)にて、電力用トランスの一次側巻線に直列に接続されたスイッチング素子をスイッチングする。スイッチング素子を通じて一次側巻線に流れる一次側電流のピーク値は、位相同期回路の位相比較結果を示す信号(Eout)に応じて設定される。【選択図】図9

Description

本開示は、絶縁型DC/DCコンバータ及びAC/DCコンバータに関する。
第1タイプの絶縁型DC/DCコンバータでは、二次側電圧の情報をフォトカプラを用いて一次側に伝達する。一次側制御回路は、伝達された情報に基づき、電力用トランスの一次側巻線に接続されたスイッチングトランジスタをスイッチング駆動し、これによって二次側電圧の安定化を図る(下記特許文献1参照)。
特開2006-197688号公報
部品点数や実装面積の削減などを考慮し、第2タイプの絶縁型DC/DCコンバータも検討される。第2タイプの絶縁型DC/DCコンバータでは、フォトカプラと異なる絶縁素子(例えばパルストランス)を利用し、二次側電圧の情報を表す制御信号をデジタル信号形式で一次側に伝送する。この際、二次側電圧に応じた周波数を有する制御信号を二次側で生成し、制御信号を一次側に伝送することで、制御信号に同期してスイッチングトランジスタをスイッチングさせることができる。
しかし、単にスイッチング周波数を制御するだけでは、制御として十分でないことが多く、改善が要望される。例えば、負荷が重くなることで制御信号の周波数が一次側の最大動作周波数に達した際、それ以上の制御ができなくことが懸念される。
本開示は、良好なスイッチング制御の実現に寄与する絶縁型DC/DCコンバータ及びAC/DCコンバータを提供することを目的とする。
本開示に係る絶縁型DC/DCコンバータは、互いに絶縁された一次側巻線及び二次側巻線を有する電力用トランスを用いて、一次側における一次側電圧から二次側における二次側電圧を生成する絶縁型DC/DCコンバータであって、前記一次側巻線に対して直列に接続されたスイッチング素子と、一次側に配置される回路であって、前記スイッチング素子をスイッチングする一次側制御回路と、二次側に配置される回路であって、前記二次側電圧に応じた周波数を有する制御信号を生成する二次側制御回路と、前記制御信号の周波数情報を絶縁形式で前記一次側制御回路に伝送する絶縁伝送回路と、を備え、前記一次側制御回路は、前記絶縁伝送回路による前記二次側制御回路からの受信信号に基づき、前記制御信号の周波数に応じた第1周波数を有する第1入力信号を生成する第1入力信号生成部と、前記第1入力信号と第2入力信号との位相差に応じた信号を出力する位相比較部と、前記位相比較部の出力信号に応じた第2周波数を有する信号を前記第2入力信号として生成する第2入力信号生成部と、前記第2周波数をスイッチング周波数として用いて前記スイッチング素子をスイッチング駆動するスイッチング駆動部と、前記位相比較部の出力信号に基づき、前記スイッチング素子を通じて前記一次側巻線に流れる一次側電流のピーク値を設定するピーク電流設定部と、を備えた構成(第1の構成)である。
上記第1の構成に係る絶縁型DC/DCコンバータにおいて、前記第2入力信号生成部は、前記位相比較部の出力信号に基づき前記第2周波数を所定周波数範囲内で調整し、前記位相比較部及び第2入力信号生成部により、前記所定周波数範囲内で前記第2周波数を前記第1周波数に追従させる位相同期回路が形成される構成(第2の構成)であっても良い。
上記第2の構成に係る絶縁型DC/DCコンバータにおいて、前記第1周波数が前記所定周波数範囲の最大周波数を超えて上昇したとき、前記第2入力信号生成部は前記位相比較部の出力信号に基づいて前記第2周波数を前記最大周波数に設定し、これにより前記最大周波数が前記スイッチング周波数に設定され、前記ピーク電流設定部は前記位相比較部の出力信号に基づき前記第1周波数の前記上昇に伴って前記ピーク値を高める構成(第3の構成)であっても良い。
上記第2の構成に係る絶縁型DC/DCコンバータにおいて、前記一次側制御回路は、前記第1周波数が前記所定周波数範囲の最大周波数未満であるとき、前記位相比較部及び第2入力信号生成部により前記所定周波数範囲内で前記第2周波数を前記第1周波数に追従させる第1動作モードで動作し、前記第1周波数が前記所定周波数範囲の最大周波数以上であるとき、第2動作モードで動作し、前記スイッチング駆動部は、前記第1動作モードにおいて、前記第2周波数を前記スイッチング周波数として用いて前記スイッチング素子をスイッチング駆動し、前記第2動作モードにおいて、前記スイッチング周波数を前記最大周波数で固定した状態で前記スイッチング素子をスイッチング駆動し、前記ピーク電流設定部は、前記第1動作モードにおいて、前記位相比較部の出力信号に応じて前記ピーク値を設定し、前記第2動作モードにおいて、前記第1周波数に応じて前記ピーク値を設定する構成(第4の構成)であっても良い。
上記第1~第4の構成の何れかに係る絶縁型DC/DCコンバータにおいて、前記二次側制御回路は、前記二次側電圧に比例するフィードバック電圧を所定の基準電圧と比較し、前記フィードバック電圧が前記基準電圧より低いときに前記制御信号の周波数を上昇させ、前記フィードバック電圧が前記基準電圧より高いときに前記制御信号の周波数を低下させ、前記第1入力信号生成部は、前記第1周波数を前記制御信号の周波数に比例させる構成(第5の構成)であっても良い。
上記第1~第5の構成の何れかに係る絶縁型DC/DCコンバータにおいて、前記絶縁伝送回路は、前記制御信号の周波数情報を、一次側及び二次側に亘って設けられた絶縁素子を用いて一次側に伝送し、前記絶縁素子は、パルストランス又はコンデンサにより構成される構成(第6の構成)であっても良い。
本開示に係るAC/DCコンバータは、交流電圧を全波整流する整流回路と、全波整流された電圧を平滑化することで直流電圧を生成する平滑コンデンサと、前記直流電圧としての一次側電圧から直流の二次側電圧を出力電圧として生成する、上記第1~第6の構成の何れかに係る絶縁型DC/DCコンバータと、を備えた構成(第7の構成)である。
本開示によれば、良好なスイッチング制御の実現に寄与する絶縁型DC/DCコンバータ及びAC/DCコンバータを提供することが可能となる。
本開示の第1実施形態に係るAC/DCコンバータの全体構成を示す図である。 本開示の第1実施形態に係り、AC/DCコンバータに含まれるDC/DCコンバータの構成図である。 本開示の第1実施形態に係り、AC/DCコンバータの動作の流れを示す図である。 本開示の第1実施形態に係る二次側制御回路の構成図である。 本開示の第1実施形態に係り、二次側制御回路における制御信号生成部の構成例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係り、二次側制御回路内の幾つかの信号波形を示す図である。 本開示の第1実施形態に係り、絶縁伝送回路の構成の例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係り、絶縁伝送回路の構成の他の例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係り、一次側制御回路の構成図である。 本開示の第1実施形態に係り、一次側制御回路における正規化回路の構成例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係り、一次側制御回路における正規化回路の入出力信号を示す図である。 本開示の第1実施形態に係り、一次側制御回路における位相比較部の構成例を示す図である。 図12の位相比較部の動作を説明するための図である。 本開示の第1実施形態に係り、AC/DCコンバータにおける各部の電圧等の波形図である。
以下、本開示の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、素子又は部位等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、素子又は部位等の名称を省略又は略記することがある。例えば、後述の“130”によって参照される電圧/周波数変換部は(図9参照)、電圧/周波数変換部130と表記されることもあるし、変換部130と略記されることもあり得るが、それらは全て同じものを指す。
まず、本開示の実施形態の記述にて用いられる幾つかの用語について説明を設ける。レベルとは電位のレベルを指し、任意の注目した信号又は電圧についてハイレベルはローレベルよりも高い電位を有する。任意の注目した信号又は電圧について、信号又は電圧がハイレベルにあるとは信号又は電圧のレベルがハイレベルにあることを意味し、信号又は電圧がローレベルにあるとは信号又は電圧のレベルがローレベルにあることを意味する。信号についてのレベルは信号レベルと表現されることがあり、電圧についてのレベルは電圧レベルと表現されることがある。任意の注目した信号について、当該信号がハイレベルであるとき、当該信号の反転信号はローレベルをとり、当該信号がローレベルであるとき、当該信号の反転信号はハイレベルをとる。任意の注目した信号又は電圧において、ローレベルからハイレベルへの切り替わりをアップエッジ(或いはライジングエッジ)と称し、ローレベルからハイレベルへの切り替わりのタイミングをアップエッジタイミング(或いはライジングエッジタイミング)と称する。同様に、任意の注目した信号又は電圧において、ハイレベルからローレベルへの切り替わりをダウンエッジ(或いはフォーリングエッジ)と称し、ハイレベルからローレベルへの切り替わりのタイミングをダウンエッジタイミング(或いはフォーリングエッジタイミング)と称する。
MOSFETを含むFET(電界効果トランジスタ)として構成された任意のトランジスタについて、オン状態とは、当該トランジスタのドレイン及びソース間が導通している状態を指し、オフ状態とは、当該トランジスタのドレイン及びソース間が非導通となっている状態(遮断状態)を指す。FETに分類されないトランジスタについても同様である。MOSFETは、特に記述無き限り、エンハンスメント型のMOSFETであると解される。MOSFETは“metal-oxide-semiconductor field-effect transistor”の略称である。
以下、任意のトランジスタについて、オン状態、オフ状態を、単に、オン、オフと表現することもある。任意のトランジスタについて、オフ状態からオン状態への切り替わりをターンオンと表現し、オン状態からオフ状態への切り替わりをターンオフと表現する。また、任意のトランジスタについて、トランジスタがオン状態となっている期間をオン期間と称することがあり、トランジスタがオフ状態となっている期間をオフ期間と称することがある。ハイレベル又はローレベルの信号レベルをとる任意の信号について、当該信号のレベルがハイレベルとなる期間をハイレベル期間と称し、当該信号のレベルがローレベルとなる期間をローレベル期間と称する。ハイレベル又はローレベルの電圧レベルをとる任意の電圧についても同様である。
<<第1実施形態>>
本開示の第1実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係るAC/DCコンバータ1の全体構成図である。AC/DCコンバータ1は、フィルタ2と、整流回路3と、絶縁型DC/DCコンバータ4であるDC/DCコンバータ4と、平滑コンデンサC1と、出力コンデンサC2と、を備える。出力コンデンサC2はDC/DCコンバータ4の構成要素に含まれると解しても構わない。詳細は後述の説明から明らかとなるが、AC/DCコンバータ1では、一次側電圧Vからトランスを用いスイッチング方式にて二次側電圧Vを生成する。
AC/DCコンバータ1は、AC/DCコンバータ1の一次側に配置された一次側回路とAC/DCコンバータ1の二次側に配置された二次側回路とから成り、一次側回路と二次側回路とは互いに電気的に絶縁される。本明細書において、絶縁とは直流の信号及び電力の伝達が遮断されていることを意味する。フィルタ2、整流回路3及び平滑コンデンサC1は一次側回路に配置され、出力コンデンサC2は二次側回路に配置される。DC/DCコンバータ4は一次側回路と二次側回路に亘って配置される。尚、DC/DCコンバータ4に注目した場合、上記一次側回路は、DC/DCコンバータ4を構成する回路の内の一次側に配置された回路であって、且つ、上記二次側回路は、DC/DCコンバータ4を構成する回路の内の二次側に配置された回路である、と解しても良い。
一次側回路におけるグランドは“GND1”にて参照され、二次側回路におけるグランドは“GND2”にて参照される。一次側電圧Vを含む、一次側回路における任意の電圧又は信号は、グランドGND1を基準とする電圧又は信号であって、グランドGND1から見た電位を有する。二次側電圧Vを含む、二次側回路における任意の電圧又は信号は、グランドGND2を基準とする電圧又は信号であって、グランドGND2から見た電位を有する。一次側回路及び二次側回路の夫々において、グランドは0V(ゼロボルト)の基準電位を有する基準導電部(所定電位点)を指す又は基準電位そのものを指す。但し、グランドGND1とグランドGND2は互いに絶縁されているため、互いに異なる電位を有し得る。基準導電部は金属等の導体にて形成される。一次側回路に設けられ且つ電源電圧を要する任意の回路(アンプ、コンパレータ等)は一次側電圧Vに基づく電圧を電源電圧として用いて駆動し、二次側回路に設けられ且つ電源電圧を要する任意の回路(アンプ、コンパレータ等)は二次側電圧Vに基づく電圧を電源電圧として用いて駆動する。
フィルタ2は、AC/DCコンバータ1に入力された交流電圧VACのノイズを除去する。交流電圧VACは商用交流電圧であって良い。整流回路3は、フィルタ2を通じて供給された交流電圧VACを全波整流するダイオードブリッジ回路である。平滑コンデンサC1は全波整流された電圧を平滑化することで直流電圧を生成する。平滑コンデンサC1にて生成された直流電圧は一次側電圧Vとして機能する。一次側電圧Vは一対の入力端子TM1H及びTM1L間に加わる。詳細には、平滑コンデンサC1の低電位側の端子はグランドGND1に接続されると共に入力端子TM1Lに接続され、平滑コンデンサC1の高電位側の端子は入力端子TM1Hに接続される。そして、入力端子TM1Lにおける電位を基準に入力端子TM1Hに一次側電圧Vが加わる。
DC/DCコンバータ4は、一次側電圧Vをスイッチング方式にて電力変換(直流-直流変換)することで、所定の目標電圧VTGにて安定化された二次側電圧Vを生成する。二次側電圧VはAC/DCコンバータ1の出力電圧に相当し、一対の出力端子TM2H及びTM2L間に加わる。詳細には、出力コンデンサC2の低電位側の端子はグランドGND2に接続されると共に出力端子TM2Lに接続され、出力コンデンサC2の高電位側の端子は出力端子TM2Hに接続される。そして、出力端子TM2Lにおける電位を基準に出力端子TM2Hに二次側電圧Vが加わる。一対の入力端子TM1H及びTM1LはDC/DCコンバータ4における入力端子対に相当すると考えて良く、一対の出力端子TM2H及びTM2LはAC/DCコンバータ1又はDC/DCコンバータ4における出力端子対に相当すると考えて良い。
図1には負荷LDも示されている。負荷LDは、AC/DCコンバータ1の負荷であると考えることもできるし、DC/DCコンバータ4に注目すればDC/DCコンバータ4の負荷であると考えることもできる。負荷LDは、一対の出力端子TM2H及びTM2Lに接続され、二次側電圧Vに基づき駆動する任意の負荷である。例えば、負荷LDは、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、電源回路、照明機器、アナログ回路又はデジタル回路である。
図2に、AC/DCコンバータ1に設けられるDC/DCコンバータ4の内部構成例を示す。DC/DCコンバータ4は、一次側巻線W1及び二次側巻線W2を有する電力用トランスであるトランスTRを備える。図2のDC/DCコンバータ4が採用されたAC/DCコンバータ1はフライバック方式のAC/DCコンバータであり、トランスTRにおいて、一次側巻線W1と二次側巻線W2とは電気的に絶縁されつつ互いに逆極性にて磁気結合されている。
DC/DCコンバータ4の一次側回路(換言すればAC/DCコンバータ1の一次側回路)には、一次側巻線W1に加えて、一次側制御回路10と、一次側電源回路11と、スナバ回路12と、平滑コンデンサC1と、スイッチング素子の例としてのスイッチングトランジスタM1と、センス抵抗RCSと、が設けられる。DC/DCコンバータ4に注目した場合、平滑コンデンサC1は入力コンデンサC1とも称される。上述したように、入力端子TM1L及びTM1H間に入力コンデンサC1が設けられ、入力コンデンサC1の両端子間に一次側電圧Vが加わる。
スイッチングトランジスタM1はNチャネル型のMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)として構成されている。一次側巻線W1の一端は入力端子TM1Hに接続されて直流の一次側電圧Vを受ける。一次側巻線W1の他端はスイッチングトランジスタM1のドレインに接続され、スイッチングトランジスタM1のソースはセンス抵抗RCSを介してグランドGND1に接続される。一次側電源回路11は、一次側電圧Vを直流―直流変換することで所望の電圧値を有する電源電圧VCCを生成して一次側制御回路10に供給する。一次側制御回路10は電源電圧(駆動電圧)VCCに基づいて駆動する。
一次側制御回路10はスイッチングトランジスタM1のゲートに接続され、スイッチングトランジスタM1のゲートに駆動信号DRVを供給することでスイッチングトランジスタM1をスイッチング駆動する。駆動信号DRVは、信号レベルがローレベル及びハイレベル間で切り替わる矩形波状の信号である。トランジスタM1のゲートにローレベル、ハイレベルの信号が供給されているとき、トランジスタM1は、夫々、オフ状態、オン状態となる。スナバ回路12は一次側巻線W1に並列接続され、トランジスタM1のターンオフ時にトランジスタM1のドレインに生じうる過渡的な高電圧を吸収する。
DC/DCコンバータ4の二次側回路(換言すればAC/DCコンバータ1の二次側回路)には、二次側巻線W2に加えて、二次側制御回路20と、整流ダイオードD2と、分圧回路DIVと、出力コンデンサC2と、が設けられる。
二次側巻線W2の一端は整流ダイオードD2のアノードに接続され、整流ダイオードD2のカソードは出力端子TM2Hに接続される。二次側巻線W2の他端は出力端子TM2Lに接続される。上述したように、出力端子TM2L及びTM2H間に出力コンデンサC2が設けられ、出力コンデンサC2の両端子間に二次側電圧Vが加わる。分圧回路DIVは複数の分圧抵抗から成り、二次側電圧Vを分圧することで二次側電圧Vに応じたフィードバック電圧VFBを生成する。ここでは、分圧回路DIVは分圧抵抗Ra及びRbの直列回路から成り、分圧抵抗Raの一端が出力端子TM2Hに接続され、分圧抵抗Raの他端が分圧抵抗Rbを介してグランドGND2に接続されているものとする。そうすると、分圧抵抗Ra及びRb間の接続ノードには二次側電圧Vの分圧であるフィードバック電圧VFBが加わる。二次側制御回路20は二次側電圧Vを電源電圧(駆動電圧)として用いて駆動する。
一次側回路において、入力端子TM1Hから、一次側巻線W1、スイッチングトランジスタM1及びセンス抵抗RCSを通じてグランドGND1へと流れる電流を一次側電流と称し、記号“I”にて参照する。二次側回路において、グランドGND2から二次側巻線W2を通じ整流ダイオードD2のアノードに向けて流れる電流を二次側電流と称し、記号“I”にて表す。また、センス抵抗RCSの両端間に生じる電圧(即ちセンス抵抗RCSでの電圧降下)を電流センス電圧VCSと称する。電流センス電圧VCSは、グランドGND1の電位を基準とする電圧であって、一次側電流Iに比例する(より詳細には一次側電流Iの瞬時値に比例する)電圧値を有する。
DC/DCコンバータ4において、一次側回路と二次側回路とに亘って絶縁伝送回路30が設けられている。絶縁伝送回路30は、一次側制御回路10及び二次側制御回路20間の通信を実現するための回路である。絶縁伝送回路30を介した通信は絶縁形式の通信である(即ち一次側回路と二次側回路とを絶縁した状態での通信である)。本実施形態において、絶縁伝送回路30を介した通信は二次側制御回路20から一次側制御回路10への一方向通信である。但し、制御回路10及び20間で双方向通信が可能となるようDC/DCコンバータ4を構成しても良い。以下では、二次側制御回路20から一次側制御回路10への一方向通信にのみ注目する。
一次側制御回路10は、二次側制御回路20に依らず電流センス電圧VCSに基づいて駆動信号DRVを生成することができる他、絶縁伝送回路30を介した二次側制御回路20の制御の下で、駆動信号DRVを生成することもできる。
一次側制御回路10には複数の端子が設けられており、一次側制御回路10に設けられた複数の端子には、電源電圧VCCを受ける端子TM11と、グランドGND1に接続される端子TM12と、スイッチングトランジスタM1のゲートに接続される端子TM13と、電流センス電圧VCSを受ける端子TM14と、一次側にて絶縁伝送回路30に接続される端子TM15と、が含まれる。
二次側制御回路20には複数の端子が設けられており、二次側制御回路20に設けられた複数の端子には、二次側電圧Vを受ける端子TM21と、グランドGND2に接続される端子TM22と、フィードバック電圧VFBを受ける端子TM23と、二次側にて絶縁伝送回路30に接続される端子TM24と、が含まれる。尚、分圧回路DIVは二次側制御回路20に内蔵されるものであっても良く、この場合、端子TM23は二次側制御回路20の内部端子を表す。
このように構成されたDC/DCコンバータ4では、スイッチングトランジスタM1をスイッチングすることにより一次側電圧Vから二次側電圧Vを得ることができる。このスイッチングにより、スイッチングトランジスタM1は交互にオン、オフとされる。スイッチングトランジスタM1のオン期間において一次側巻線W1にエネルギが蓄積される。そして、蓄積されたエネルギがスイッチングトランジスタM1のオフ期間にて二次側巻線W2から放出されることにより(詳細には、上記蓄積されたエネルギに基づく二次側電流IがスイッチングトランジスタM1のオフ期間にて整流ダイオードD2を通じて流れることにより)出力コンデンサC2が充電されて二次側電圧Vが得られる。
尚、一次側電源回路11を設ける代わりに、トランスTRに補助巻線を設けておき、補助巻線を含んで構成される自己電源回路にて一次側制御回路10の電源電圧VCCが生成されるようにしても良い。
また、ここでは、ダイオード整流方式が採用されたDC/DCコンバータ4の構成を例に挙げたが、DC/DCコンバータ4は、一次側巻線W1に加わる一次側電圧Vからスイッチング方式によりトランスTRの二次側において二次側電圧Vを生成する絶縁型DC/DCコンバータであれば任意である。例えば、二次側回路において整流ダイオードD2の代わりに同期整流トランジスタ(不図示)を設けることで、同期整流方式のDC/DCコンバータ4を構成するようにしても良い。この場合、二次側巻線W2の一端と出力端子TM2H又はTM2Lとの間に同期整流トランジスタが挿入され、スイッチトランジスタM1のオフ期間の全部又は一部において二次側制御回路20により同期整流トランジスタがオンとされる。また例えば、DC/DCコンバータ4を、フォワード方式の絶縁型DC/DCコンバータとして構成しても良く、この場合にも同期整流方式及びダイオード整流方式の何れかが採用されて良い。
図3はAC/DCコンバータ1及びDC/DCコンバータ4の動作フローチャートである。AC/DCコンバータ1に対する交流電圧VACの入力が開始されると(ステップSTP1)、一次側電圧Vが上昇することで一次側制御回路10が起動可能な電源電圧VCCが生成されて一次側制御回路10が起動する(ステップSTP2)。一次側制御回路10が起動すると、一次側制御回路10は、まず所定のバースト動作を行う(ステップSTP3)。バースト動作は、二次側制御回路20に依らず、一次側制御回路10単体で実行される。バースト動作において、一次側制御回路10は、スイッチングトランジスタM1をターンオンした後、電流センス電圧VCSの電圧値が所定値に達した時点でスイッチングトランジスタM1をターンオフするという動作を周期的に繰り返し実行する。これにより、出力コンデンサC2が充電されてゆき、二次側電圧Vが所定の二次側起動電圧に達すると二次側制御回路20が起動する(ステップSTP4)。二次側制御回路20の起動後、制御回路10及び20の協働によりトランジスタM1がスイッチング駆動されるフィードバック制御が開始される(ステップSTP5)。
以下、本実施形態では、二次側制御回路20の起動後に実行されるフィードバック制御の内容、及び、フィードバック制御を行うための構成について説明する。
[二次側制御回路20]
図4に二次側制御回路20の内部構成を示す。二次側制御回路20は、誤差電圧VERRを生成する誤差電圧生成部210と、誤差電圧VERRに基づいて制御信号TXを生成する制御信号生成部220と、制御信号生成部220にて生成された制御信号TXを低インピーダンスで出力するバッファ回路230と、を備える。フィードバック電圧VFB、誤差電圧VERR及び後述の基準電圧VREF、並びに、制御信号TXは、二次側回路における電圧又は信号であり、故にグランドGND2から見た電位を有する(グランドGND2の電位を0Vとした電位を有する)。
誤差電圧生成部210はエラーアンプ211を有する。エラーアンプ211の反転入力端子及び非反転入力端子には、夫々、フィードバック電圧VFB及び基準電圧VREFが入力され、エラーアンプ211の出力端子からフィードバック電圧VFB及び基準電圧VREF間の差分に応じた誤差電圧VERRが出力される。基準電圧VREFは、二次側制御回路20内で生成された正の直流電圧であって、グランドGND2の電位よりも高い所定電圧値を有する。エラーアンプ211は、フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFよりも低いときには誤差電圧VERRが上昇するように、自身の出力端子を通じて誤差電圧VERRが加わる配線に対し電流を出力し、フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFよりも高いときには誤差電圧VERRが低下するように、自身の出力端子を通じて誤差電圧VERRが加わる配線から電流を引き込む。フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFと一致するようにフィードバック制御が行われるため、二次側電圧Vは基準電圧VREFと分圧回路DIVの分圧比とで定まる目標電圧VTGにて安定化される。
図4の構成例では、誤差電圧生成部210にコンデンサ212及び抵抗213が設けられ、エラーアンプ211、コンデンサ212及び抵抗213により積分回路が形成される。即ち、図4の構成例では、エラーアンプ211の出力端子に抵抗213の一端が接続され、抵抗213の他端がコンデンサ212を介してエラーアンプ211の反転入力端子に接続される。結果、フィードバック電圧VFB及び基準電圧VREF間の差分の時間方向への積分が誤差電圧VERRとして得られる。
制御信号生成部220は、誤差電圧VERRに応じた周波数を有するデジタルの制御信号TXを生成する。電圧情報を周波数情報に変換する任意の可変周波数発振器により制御信号生成部220を構成することができる。
図5に制御信号生成部220の回路例を示す。図5の制御信号生成部220は、アンプ221と、トランジスタ222、224、225及び228と、抵抗223と、コンパレータ226と、コンデンサ227と、を備える。トランジスタ222及び228はNチャネル型のMOSFETとして構成され、トランジスタ224及び225はPチャネル型のMOSFETとして構成される。図5の制御信号生成部220における幾つかの電圧及び信号の波形を図6に示す。
アンプ221の非反転入力端子に誤差電圧VERRが入力される。アンプ221の反転入力端子はトランジスタ222のソースに接続される。トランジスタ222のソースは抵抗223を介してグランドGND2に接続される。アンプ221の出力端子はトランジスタ222のゲートに接続される。トランジスタ222のドレインと、トランジスタ224のゲート及びドレインと、トランジスタ225のゲートと、は互いに共通接続される。トランジスタ224及び225の各ソースには内部電源電圧VREG2が入力される。内部電源電圧VREG2は、グランドGND2の電位を基準とした正の所定の直流電圧である。二次側制御回路20に含まれるレギュレータ(不図示)は、二次側電圧Vに基づいて上述の基準電圧VREF及び内部電源電圧VREG2並びに後述の対比電圧Vr2を生成する。アンプ221及びコンパレータ226は内部電源電圧VREG2に基づいて動作する。二次側電圧Vそのものを内部電源電圧VREG2として用いても良い。
トランジスタ225のドレインは、コンパレータ226の非反転入力端子と、コンデンサ227の一端と、トランジスタ228のドレインと、に共通接続される。コンデンサ227の他端及びトランジスタ228のソースはグランドGND2に接続される。コンパレータ226の非反転入力端子における電圧、即ちコンデンサ227の両端間電圧を、電圧Vc2と称する。コンパレータ226の反転入力端子には対比電圧Vr2が入力される。対比電圧Vr2は、グランドGND2の電位を基準とした正の所定の直流電圧であって、内部電源電圧VREG2よりも低い電圧値を有する。コンパレータ226の出力端子はトランジスタ228のゲートに接続される。コンパレータ226の出力端子から制御信号TXが出力される。コンパレータ226の出力端子はバッファ回路230の入力端子に接続される。このため、コンパレータ226の出力端子からの出力信号がインピーダンス変換された信号がバッファ回路230から出力される。出力インピーダンスが相違する以外、コンパレータ226の出力信号とバッファ回路230の出力信号は等価であるため、バッファ回路230の出力信号も制御信号TXとして機能する。制御信号生成部220の構成要素にバッファ回路230が含まれると解しても良い。
図5の如く構成された制御信号生成部220では、誤差電圧VERRに比例するドレイン電流がトランジスタ224に流れる。トランジスタ224及び225によりカレントミラー回路が形成されるので、誤差電圧VERRに比例する電流がトランジスタ225のドレインを通じてコンデンサ227に供給される。コンデンサ227の両端間電圧Vc2が十分に低い状態ではコンパレータ226の出力信号はローレベルである。コンパレータ226の出力信号がローレベルであるときトランジスタ228はオフ状態である。図6に示す如く、コンデンサ227の両端間電圧Vc2が十分に低い状態を起点に、トランジスタ225のドレインを通じて電流がコンデンサ227に供給されるとコンデンサ227の両端間電圧Vc2が上昇してゆき、コンデンサ227の両端間電圧Vc2が対比電圧Vr2に達するとコンパレータ226の出力信号がローレベルからハイレベルに切り替わる(従って制御信号TXがローレベルからハイレベルに切り替わる)。コンパレータ226の出力信号がハイレベルであるときトランジスタ228はオン状態となる。このため、コンパレータ226の出力信号がローレベルからハイレベルに切り替わると、トランジスタ228のチャネルを通じてコンデンサ227の蓄積電荷が放電され、速やかにコンパレータ226の出力信号がローレベルに戻る(従って制御信号TXがハイレベルからローレベルに戻る)。コンパレータ226の出力信号がローレベルに戻るとトランジスタ228がターンオフし、コンデンサ227の充電が再開される。
このような動作の繰り返しにより、制御信号TXはローレベル又はハイレベルの何れかの信号レベルをとる矩形波信号となる。制御信号TXの周波数を記号fTXで表す。制御信号TXのレベルは原則としてローレベルであり、周波数fTXの逆数の間隔で周期的に制御信号TXのレベルが微小時間だけハイレベルとなる。つまり、微小時間だけハイレベルとなるパルスPLS2が制御信号TXに含められ、パルスPLS2の発生周期は周波数fTXの逆数と一致する。換言すれば、制御信号TXにおける、互いに隣接するアップエッジタイミングの間隔は、周波数fTXの逆数と一致する。誤差電圧VERRの上昇、低下につれて、トランジスタ225のドレイン電流が増大、減少するので、周波数fTXは誤差電圧VERRの上昇につれて高くなり、誤差電圧VERRの低下につれて低くなる。
図5に示す回路構成は一例に過ぎない。誤差電圧VERRに応じて周波数fTXが上述の如く変化する限り、制御信号生成部220の具体的な回路構成は任意である。制御信号TXのデューティが50%となるように、制御信号生成部220において、コンパレータ226の出力信号の波形整形を行っても良い。また、周波数fTXが所定の二次側最大周波数を超えないように制御信号生成部220が構成されていても良い。バッファ回路230から出力される制御信号TXが端子TM24を通じて絶縁伝送回路30に入力される(図2参照)。
[絶縁伝送回路30]
絶縁伝送回路30は、二次側制御回路20から出力される制御信号TXの周波数情報を絶縁形式で一次側回路(一次側制御回路10)に伝送する。制御信号TXの周波数情報とは、制御信号TXの周波数fTXを表す情報を指す。この際、絶縁伝送回路30は、制御信号TXの周波数情報を、一次側及び二次側に亘って設けられた絶縁素子を用いて一次側に伝送する(換言すれば、一次側回路及び二次側回路に亘って設けられた絶縁素子を用いて一次側回路に伝送する)。絶縁素子として、例えば、パルストランス又はコンデンサを用いることができる。
図7に絶縁伝送回路30の一例である絶縁伝送回路30Aの構成を示す。絶縁伝送回路30Aは、送信部311、パルストランス312及び受信部313を備える。
パルストランス312は、互いに絶縁されつつ磁気結合された一次側巻線312_1及び二次側巻線312_2から成る。一次側巻線312_1は一次側回路内に配置され、二次側巻線312_2は二次側回路内に配置される。二次側巻線312_2の両端は送信部311に接続され、二次側巻線312_2の両端の内、一端のみがグランドGND2に接続される。一次側巻線312_1の両端は受信部313に接続され、一次側巻線312_1の両端の内、一端のみがグランドGND1に接続される。
送信部311は、制御信号TXのアップエッジに同期して(即ちパルスPLS2に同期して)、パルストランス312の二次側巻線312_2に送信パルス信号TPに出力する。送信パルス信号TPを二次側巻線312_2に出力するとは、送信パルス信号TPによるパルス状の電圧を二次側巻線312_2に供給することで二次側巻線312_2に流れる電流に変化を与えることを意味し、二次側巻線312_2に流れる電流に変化が生じる限りパルス状の電圧の供給の仕方は任意である。上記電流の変化により一次側巻線312_1にてパルス状の電圧が発生する。制御信号TXのアップエッジタイミングにおいて一次側巻線312_1にパルス状の電圧が発生するよう、送信部311は送信パルス信号TPに出力する。
受信部313は、一次側巻線312_1に発生した電圧に基づき受信信号RXを生成する。受信部313は、例えば受信コンパレータを有し、受信コンパレータを用いて一次側巻線312_1の一端の電圧(グランドGND1に接続されていない側の一端の電圧)をを所定の閾電圧と比較し、前者の電圧の値が閾電圧以上であるときに、微小時間だけハイレベルとなるパルスPLS1を受信信号RXに含める。受信信号RXのレベルは原則としてローレベルであり、周波数fTXの逆数の間隔で周期的に受信信号RXのレベルが微小時間だけハイレベルとなる。つまり、微小時間だけハイレベルとなるパルスPLS1が受信信号RXに発生し、パルスPLS1の発生周期は周波数fTXの逆数と一致する。故に、受信信号RXは制御信号TXの周波数情報を含む。受信信号RXは、一次側回路における信号であり、故にグランドGND1から見た電位を有する(グランドGND1の電位を0Vとした電位を有する)。受信信号RXにおいてローレベルの電位は実質的にグランドGND1の電位と一致する。
図8に絶縁伝送回路30の他の例である絶縁伝送回路30Bの構成を示す。絶縁伝送回路30Bは、コンデンサ331~333と抵抗334とコンパレータ335とを備える。図8に示される端子341~344は絶縁伝送回路30Bに設けられた内部端子又は金属パッドである。端子341及び343は二次側回路内に設けられ、端子342及び344は一次側回路内に設けられる。
コンデンサ331及び332は、夫々に、一次側及び二次側に亘って設けられるコンデンサ(換言すれば一次側回路及び二次側回路に亘って設けられるコンデンサ)であり、高耐圧セラミックコンデンサ等にて構成される。コンデンサ331の一端は二次側回路内において端子341に接続され、コンデンサ331の他端は一次側回路内において端子342に接続される。コンデンサ332の一端は二次側回路内において端子343に接続され、コンデンサ332の他端は一次側回路内において端子344に接続される。端子343はグランドGND2に接続され、端子343の電位を基準に制御信号TXが端子341に入力される。制御信号TXがローレベルであるとき端子341及び343間の電位差はゼロであり、制御信号TXがハイレベルであるとき、端子343の電位から見て端子341の電位が所定電圧だけ高くなる。図2に示される端子TM24を通じてバッファ回路230からの制御信号TXが端子341に入力される。
コンデンサ333、抵抗334及びコンパレータ335は、一次側回路に設けられる。コンデンサ333及び抵抗334の各一端は端子342に接続される一方、コンデンサ333及び抵抗334の各他端は端子344に接続される。端子344はグランドGND1に接続される。端子344の電位から見て端子342に生じる電圧を電圧Vcと称する。端子342はコンパレータ335の非反転入力端子に接続される。このため、コンパレータ335の非反転入力端子には電圧Vcが入力される。コンパレータ335の反転入力端子には所定の正の閾電圧VTHが入力される。閾電圧VTH及びVcは、一次側回路における電圧であり、故にグランドGND1から見た電位を有する(グランドGND1の電位を0Vとした電位を有する)。
コンパレータ335は、電圧Vcと閾電圧VTHとを比較し、その比較結果に基づく信号を受信信号RXとして出力する。具体的には、コンパレータ335は、電圧Vcが閾電圧VTHより高い場合には受信信号RXをハイレベルとし、電圧Vcが閾電圧VTHより低い場合には受信信号RXをローレベルとする。“Vc=VTH”の場合には、受信信号RXはハイレベル又はローレベルとなる。制御信号TXのアップエッジに同期して電圧Vcが微小時間だけ閾電圧VTHを超えることで、受信信号RXに微小時間だけハイレベルとなるパルスPLS1が生じる。結果、受信信号RXでは周波数fTXの逆数の間隔でパルスPLS1が生じるため、受信信号RXに制御信号TXの周波数情報が含まれることになる。
絶縁伝送回路30として絶縁伝送回路30Aを用いた場合の受信信号RXと、絶縁伝送回路30として絶縁伝送回路30Bを用いた場合の受信信号RXとは、実質的に同じ信号である。絶縁伝送回路30として絶縁伝送回路30A及び30Bの何れを用いても良い。
一次側回路において、絶縁伝送回路30(30A又は30B)から出力される受信信号RXは一次側制御回路10の端子TM15(図2参照)に入力される。尚、パルスPLS2は、制御信号TXの一部であって、制御信号TXに含まれるハイレベルの信号に相当する。パルスPLS1は、受信信号RXの一部であって、受信信号RXに含まれるハイレベルの信号に相当する。制御信号TX中のパルスPLS2の発生タイミング(制御信号TX中のアップエッジタイミング)と受信信号RX中のパルスPLS1の発生タイミング(受信信号RX中のアップエッジタイミング)との間には、実際には若干のずれがあるが、以下では、当該ずれの存在を無視する(ずれは無いと仮定する)。
[一次側制御回路10]
図9に一次側制御回路10の概略的な内部構成を示す。一次側制御回路10は、正規化回路110と、位相比較部120と、電圧/周波数変換部130と、スイッチング駆動部140と、コンパレータ150と、判定電圧設定部160と、を備える。
正規化回路110は、絶縁伝送回路30(30A又は30B)にて生成された受信信号RXを端子TM15を通じて受ける。正規化回路110は、受信信号RXを正規化することで、制御信号TXの周波数fTXに応じた周波数f1を有する信号Sin1を生成する。
図10に正規化回路110の構成例を示す。図11に受信信号RXと信号Sin1との関係を示す。図10の正規化回路110は、ポジティブエッジトリガ型のDフリップフロップであるFF111と、インバータ回路112と、を備える。FF111はD入力端子、クロック入力端子及びQ出力端子を有する。FF111のクロック入力端子に対して受信信号RXが入力され、FF111のD入力端子に対してインバータ回路112の出力信号が入力される。FF111のQ出力端子はインバータ112の入力端子に接続され、FF111のQ出力端子から信号Sin1が出力される。
インバータ回路112は、自身の入力端子への入力信号(Sin1)の反転信号をFF111のD入力端子へ出力する。FF111は、受信信号RXのアップエッジ(PLS1)に同期してインバータ回路112の出力信号をラッチし、ラッチした信号をQ出力端子から出力する。図10の正規化回路110は、受信信号RXを1/2の分周比で分周する分周器として機能する。従って、受信信号RXにアップエッジ(PLS1)が生じるごとに信号Sin1にてアップエッジ及びダウンエッジの何れかが生じ、信号Sin1にてアップエッジ及びダウンエッジは交互に生じる。信号Sin1のデューティは、制御信号TXの周波数fTXが変化する過渡状態において50%から微小量だけずれることはあるが、そのような過渡状態を無視すれば信号Sin1のデューティは50%である。即ち、信号Sin1において、ハイレベル期間とローレベル期間との比は1:1であるとみなすことができる。
尚、図10の回路構成は例に過ぎない。周波数fTXに比例する周波数f1を有した矩形波信号を信号Sin1として生成できる限り、正規化回路110(第1入力信号生成部)の具体的な回路構成は任意である。
位相比較部120に対し、正規化回路110からの信号Sin1と電圧/周波数変換部130からの信号Sin2とが入力される。信号Sin1は位相比較部120に対する第1入力信号として機能し、信号Sin2は位相比較部120に対する第2入力信号として機能する。このため、正規化回路110及び電圧/周波数変換部130は第1及び第2入力信号生成部として機能する。上述したように信号Sin1は周波数f1を有する矩形波信号である。後にも説明されるが信号Sin2も矩形波信号である。信号Sin2の周波数を記号f2にて表す。
位相比較部120は、信号Sin1の位相と信号Sin2の位相とを比較し、それらの位相差(即ち信号Sin1の位相と信号Sin2の位相との差)に応じた信号Eoutを出力する。本実施形態において、信号Eoutは電圧信号であるので、信号Eoutを電圧Eotとも称する。位相比較部120は、周波数f1が周波数f2よりも高く、結果、信号Sin2に対して信号Sin1の位相が進んでいるとき、電圧Eoutを上昇させる一方、周波数f1が周波数f2よりも低く、結果、信号Sin2に対して信号Sin1の位相が遅れているとき、電圧Eoutを低下させる。
電圧/周波数変換部130は、電圧Eoutを周波数f2に変換し、周波数f2を有する信号Sin2を位相比較部120に出力する。信号Sin2は、信号Sin1と同様、ハイレベルとローレベルの信号レベルを交互にとる矩形波信号であり、信号Sin2のデューティは50%である。即ち、信号Sin2において、ハイレベル期間とローレベル期間との比は1:1である。公知の電圧制御発振器(VCO)を用いて電圧/周波数変換部130を形成することができ、例えば、図5の制御信号生成部220と同様又は類似の回路を用いて電圧/周波数変換部130を形成して良いが、以下に、信号Sin2の特性、並びに、電圧Eout及び周波数f2間の関係を示す。
電圧/周波数変換部130は、電圧Eoutに応じて周波数f2を所定の周波数範囲fRNG内で調整する(即ち可変設定する)。周波数範囲fRNGは、所定の最小周波数fMINから所定の最大周波数fMAXまでの範囲である(0<fMIN<fMAX)。変換部130は、電圧Eoutが高くなるにつれて周波数f2を高く設定し、電圧Eoutが低くなるにつれて周波数f2を低く設定する。“fMIN≦f2≦fMAX”を満たす範囲内で、周波数f2及び電圧Eout間の関係は線形であっても良いし(即ち、周波数f2は電圧Eoutに比例していても良いし)、非線形であっても良い。
位相比較部120と電圧/周波数変換部130の協働により、周波数f2が周波数f1よりも低ければ電圧Eoutの上昇を通じて周波数f2が上昇し、周波数f2が周波数f2よりも高ければ電圧Eoutの低下を通じて周波数f2が低下する。つまり、位相比較部120と電圧/周波数変換部130とにより位相同期回路(phase locked loop)が形成される。位相同期回路は、周波数範囲fRNG内で信号Sin2の位相が信号Sin1の位相と一致するよう、従って周波数f2が周波数f1に追従するよう(理想的には一致するよう)信号Sin2の周波数f2及び位相を制御する。
但し、変換部130は、電圧Eoutが上昇して一定電圧に達して以後は周波数f2を最大周波数fMAXに固定する。即ち、電圧Eoutが所定の上限電圧に向けて上昇する過程において周波数f2は最大周波数fMAXに向けて上昇し、電圧Eoutが上限電圧と一致すると“f2=fMAX”となるが、電圧Eoutが上限電圧以上であるとき、変換部130は、電圧Eoutに依らず周波数f2を最大周波数fMAXに固定する。つまり、周波数f1が最大周波数fMAXを超えて上昇したとき、変換部130は、上限電圧以上の電圧Eoutに基づいて周波数f2を最大周波数fMAXに設定及び固定する。最大周波数fMAXは、一次側制御回路10にて予め定められた、スイッチングトランジスタM1の最大スイッチング周波数(最大動作周波数)に相当する。周波数f1が最大周波数fMAXを超えて上昇する際の対応は、判定電圧設定部160により実現される(これについては後述の説明から明らかとなる)。尚、変換部130は、電圧Eoutが所定の下限電圧以下であるとき周波数f2を最小周波数fMINに固定しても良い(ここで下限電圧は上限電圧より低い)。
図12に位相比較部120の構成例を示す。図12の位相比較部120は、FF121U及び121Dと、スイッチ付き電流源122U及び122Dと、NAND回路123と、抵抗124と、コンデンサ125及び126と、を備える。
FF121U及び121Dは、ポジティブエッジトリガ型のDフリップフロップである。FF121U及び121Dは、夫々に、D入力端子、クロック入力端子、Q出力端子及びリセット入力端子を備える。FF121U及び121Dの各D入力端子には内部電源電圧VREG1が印加される。内部電源電圧VREG1は、グランドGND1の電位を基準とした正の所定の直流電圧である。FF121U及び121Dの電源電圧は内部電源電圧VREG1である。このため、内部電源電圧VREG1のレベルはFF121U及び121Dにとってのハイレベルに相当する。一次側制御回路10の電源電圧VCCそのものが内部電源電圧VREG1であっても良いし、電源電圧VCCと異なる電圧値を有する内部電源電圧VREG1が電源電圧VCCに基づき一次側制御回路10内で生成されても良い。FF121Uのクロック入力端子には信号Sin1が入力され、FF121Dのクロック入力端子には信号Sin2が入力される。FF121U及び121Dの各リセット入力端子にはNAND回路123の出力信号が入力される。FF121U及び121Dにおいてリセット入力端子には負論理が適用される。
NAND回路123は、2入力の否定論理積回路であり、第1及び第2入力端子並びに出力端子を有する。FF121UのQ出力端子からの出力信号(以下、FF121Uの出力信号と称する)がNAND回路123の第1入力端子に入力され、FF121DのQ出力端子からの出力信号(以下、FF121Dの出力信号と称する)がNAND回路123の第2入力端子に入力される。NAND回路123は、FF121U及び121Dの出力信号の否定論理積信号をFF121U及び121Dの各リセット入力端子へ出力する。NAND回路123の出力信号は、FF121U及び121Dの出力信号が共にハイレベルとなる期間においてのみローレベルとなり、他の期間ではハイレベルとなる。
FF121Uの出力信号がローレベルである状態を起点に考えると、FF121Uは信号Sin1のアップエッジに同期してFF121Uの出力信号をローレベルからハイレベルに切り替え、以後、NAND回路123の出力信号がローレベルとなるまでFF121Uの出力信号をハイレベルに維持する。NAND回路123の出力信号がローレベルとなるとFF121Uの出力信号はハイレベルからローレベルに戻る。FF121Dについても同様である。即ち、FF121Dの出力信号がローレベルである状態を起点に考えると、FF121Dは信号Sin2のアップエッジに同期してFF121Dの出力信号をローレベルからハイレベルに切り替え、以後、NAND回路123の出力信号がローレベルとなるまでFF121Dの出力信号をハイレベルに維持する。NAND回路123の出力信号がローレベルとなるとFF121Dの出力信号はハイレベルからローレベルに戻る。
FF121Uの出力信号はスイッチ付き電流源122Uに供給され、FF121Dの出力信号はスイッチ付き電流源122Dに供給される。スイッチ付き電流源122Uは内部電源電圧VREG1が加わる端子とノード127との間に直列に挿入され、スイッチ付き電流源122Dはノード127とグランドGND1との間に直列に挿入される。スイッチ付き電流源122Uは、FF121Uの出力信号のハイレベル期間においてのみ所定の定電流IUを内部電源電圧VREG1が加わる端子からノード127に向けて出力する。FF121Uの出力信号のローレベル期間では、スイッチ付き電流源122Uにおいて定電流IUを発生させる電流源はノード127から遮断され、スイッチ付き電流源122Uとノード127との間で電流は流れない。スイッチ付き電流源122Dは、FF121Dの出力信号のハイレベル期間においてのみ所定の定電流IDをノード127からグランドGND1に向けて引き込む。FF121Dの出力信号のローレベル期間では、スイッチ付き電流源122Dにおいて定電流IDを発生させる電流源はノード127から遮断され、スイッチ付き電流源122Dとノード127との間で電流は流れない。定電流IUの値と定電流IDの値は等しい。
ノード127とグランドGND1との間には、抵抗124及びコンデンサ125の直列回路が挿入され、その直列回路とは別にコンデンサ126も挿入される。より具体的には、ノード127には抵抗124の一端が接続され、抵抗124の他端はコンデンサ125を介してグランドGND1に接続される。ノード127にはコンデンサ126の一端が接続され、コンデンサ126の他端はグランドGND1に接続される。ノード127における電圧が電圧Eoutとして位相比較部120から出力される。
図13(a)に示す如く周波数f2が周波数f1よりも低く、従って信号Sin2の位相が信号Sin1の位相よりも遅れているとき、信号Sin1のアップエッジタイミングから信号Sin2のアップエッジタイミングまでの期間においてコンデンサ126を含む容量部が定電流IUにて充電されることでノード127の電圧が上昇する(但し、この上昇は内部電源電圧VREG1までに制限される)。ノード127の電圧上昇(即ち電圧Eoutの上昇)は周波数f2の上昇をもたらす。逆に、図13(b)に示す如く周波数f2が周波数f1よりも高く、従って信号Sin2の位相が信号Sin1の位相よりも進んでいるとき、信号Sin2のアップエッジタイミングから信号Sin1のアップエッジタイミングまでの期間においてコンデンサ126を含む容量部が定電流IDにて放電されることでノード127の電圧が低下する(但し、この低下はグランドGND1の電位までに制限される)。ノード127の電圧低下(即ち電圧Eoutの低下)は周波数f2の低下をもたらす。このように、周波数f2が周波数f1に追従するよう(理想的には一致するよう)信号Sin2の周波数f2及び位相が制御される。
また、電圧/周波数変換部130は、信号Sin2に加えて信号SETも生成する(図9参照)。信号SETはスイッチング駆動部140に供給される。信号SETは、信号Sin2と同様に、周波数f2を持つ矩形波信号であるが、信号SETにおけるハイレベル期間の長さは所定の微小時間である。つまり、変換部130は、信号Sin2のアップエッジに同期して信号SETにもアップエッジを生じさせ、所定の微小時間の経過後、信号SETにダウンエッジを生じさせる。ワンショットパルス生成回路を用いて信号SETを生成することができる。
スイッチング駆動部140(図9参照)は、信号SETとコンパレータ150から供給される信号RSTに基づいて、スイッチングトランジスタM1のゲートに供給される駆動信号DRVを生成する。具体的には、スイッチング駆動部140は、FF141及びドライバ142を備える。FF141は、RS型のフリップフロップであり、セット入力端子(S)と、リセット入力端子(R)と、出力端子(Q)と、備える。FF141において、セット入力端子(S)に対し信号SETが入力され、リセット入力端子(R)に対し信号RSTが入力される。
FF141は、セット入力端子(S)への入力信号がハイレベルであって且つリセット入力端子(R)への入力信号がローレベルであるとき、“1”の論理値をラッチして保持し、セット入力端子(S)への入力信号がローレベルであって且つリセット入力端子(R)への入力信号がハイレベルであるとき、“0”の論理値をラッチして保持する。FF141は、セット入力端子(S)への入力信号及びリセット入力端子(R)への入力信号が共にローレベルであるとき、自身が保持している論理値をそのまま保持する。FF141において、セット入力端子(S)及びリセット入力端子(R)への入力信号が共にハイレベルとなることは無い。FF141は、自身が保持している論理値が“1”であるとき、ハイレベルの信号を出力端子(Q)から出力し、自身が保持している論理値が“0”であるとき、ローレベルの信号を出力端子(Q)から出力する。ドライバ142は、端子TM13を通じてトランジスタM1のゲートに接続され、FF141の出力信号をインピーダンス変換して得られる信号を駆動信号DRVとしてトランジスタM1のゲートに供給する。FF141の出力信号がハイレベルであるとき、駆動信号DRVもハイレベルとなってトランジスタM1がオン状態となり、FF141の出力信号がローレベルであるとき、駆動信号DRVもローレベルとなってトランジスタM1がオフ状態となる。
コンパレータ150の非反転入力端子は、端子TM14を通じて、トランジスタM1のソースとセンス抵抗RCSとの接続ノードに接続され、電流センス電圧VCSを受ける。コンパレータ150の反転入力端子には判定電圧VOFFが供給される。コンパレータ150は、電流センス電圧VCSを判定電圧VOFFと比較し、比較結果を示す信号RSTを出力する。具体的には、コンパレータ150は、電流センス電圧VCSが判定電圧VOFFより高い場合には信号RSTをハイレベルとし、電流センス電圧VCSが判定電圧VOFFより低い場合には信号RSTをローレベルとする。“VCS=VOFF”の場合、信号RSTはハイレベル及びローレベルの何れかになるが、ここではハイレベルになると考える。電圧VCS、VOFF及びEout並びに信号Sin1、Sin2、SET、RST及びDRVは、一次側回路における電圧又は信号であり、故にグランドGND1から見た電位を有する(グランドGND1の電位を0Vとした電位を有する)。
上記の構成により、一次側制御回路10において、以下の単位動作が行われる。単位動作において、スイッチング駆動部140は、信号SETのアップエッジに同期して駆動信号DRVをローレベルからハイレベルに切り替えることによりトランジスタM1をターンオンさせ、その後、電流センス電圧VCSが判定電圧VOFFに達すると駆動信号DRVをハイレベルからローレベルに切り替えることによりトランジスタM1をターンオフさせる。単位動作は信号SETのアップエッジの発生周期にて繰り返し行われる。信号SETのアップエッジの発生周期は信号Sin2の周波数f2の逆数に相当するため、スイッチング駆動部140は、周波数f2をスイッチング周波数として用いてトランジスタM1をスイッチング駆動することになる。周波数f2が周波数範囲fRNG内にあるときには位相同期回路(120、130)により、制御信号TXの周波数fTXに比例するスイッチング周波数でトランジスタM1がスイッチング駆動される。また、一次側電流Iのピーク値とセンス抵抗RCSの抵抗値との積が判定電圧VOFFに相当するので、判定電圧VOFFにより一次側電流Iのピーク値が定められる、と言える。故に、判定電圧設定部160はピーク電流設定部として機能するとも言える。
判定電圧設定部160は、位相比較部120から出力される電圧Eoutに基づいて、判定電圧VOFFを可変設定する。この際、電圧Eoutの上昇に伴って判定電圧VOFFを上昇させ、電圧Eoutの低下に伴って判定電圧VOFFを低下させる。尚、電圧Eout及びVOFF間の関係は線形であっても良いし、非線形であっても良い。
従って、信号Sin1の周波数f1が最大周波数fMAXを超えて上昇したとき、その上昇によりもたらされる電圧Eoutの上昇を受けて、判定電圧設定部160は判定電圧VOFFを上昇させる。判定電圧VOFFの上昇により一次側電流Iのピーク値も上昇する。このため、“f1>fMAX”の成立期間では、トランジスタM1のスイッチング周波数が最大周波数fMAXに固定された状態で、周波数f1に基づく判定電圧VOFFの調整を通じ二次側電圧Vの安定化(二次側電圧Vの目標電圧VTGへの追従)が図られる。
尚、判定電圧設定部160は、位相同期回路の機能により周波数範囲fRNG内で周波数f2が周波数f1に追従しているときにおいても、電圧Eoutに応じて判定電圧VOFFを調整して良く、この際、周波数f1が高いほど(従って電圧Eoutが高いほど)判定電圧VOFFを高めても良い(即ち一次側電流Iのピーク値を高く設定して良い)。但し、位相同期回路の機能により周波数範囲fRNG内で周波数f2が周波数f1に追従しているときにおいて、電圧Eoutが所定電圧以下にあるときには電圧Eoutに依らず判定電圧VOFFが不変とされることがあっても良い。
図14に、AC/DCコンバータ1における各部の電圧等の波形を示す。時間の経過について、時刻t1、t2、t3が、この順番で訪れるものとする。図14において、実線波形610_LDは負荷LDの消費電流の波形である(図1参照)。図14の例では、時刻t1及びt2間において負荷LDの消費電流は比較的低い電流にて一定であり、時刻t2以降、負荷LDの消費電流が単調増加する。破線波形610_VREF及び実線波形610_VFBは夫々二次側における基準電圧VREF及びフィードバック電圧VFBの波形である(図2及び図4参照)。時刻t1及びt2間において実際には電圧VREF及びVFBが実質的に一致しているが、図14では、図示の便宜上、それらの波形を上下方向に若干ずらして示している。実線波形610_VERRは二次側における誤差電圧VERRの波形である(図4参照)。
実線波形610_f1及び破線波形610_f2は夫々一次側における信号Sin1の周波数f1の波形及び信号Sin2の周波数f2の波形である(図9参照)。時刻t1及びt2間において実際には周波数f1及びf2が実質的に一致しているが、図14では、図示の便宜上、それらの波形を上下方向に若干ずらして示している。実線波形610_Eoutは一次側における電圧Eoutの波形である(図9参照)。実線波形610_VCSは一次側における電流センス電圧VCSの波形である(図9参照)。電流センス電圧VCSは周波数f2にて変動する鋸波状の波形を持つが、図14では、その波形を概略的に示している。破線波形610_VOFFは一次側における判定電圧VOFFの波形である(図9参照)。
上述したように、時刻t1及びt2間において負荷LDの消費電流は比較的低い電流にて一定であり、位相同期回路(120、130)の機能により、周波数f1及びf2は最大周波数fMAXよりも小さな周波数で実質的に一致している。時刻t2を境に、負荷LDの消費電流が増加を開始し、過渡的にフィードバック電圧VFBが基準電圧VREFより低くなることで誤差電圧VERRが上昇する。誤差電圧VERRの上昇に伴い二次側の制御信号TXの周波数fTXの上昇を通じて一次側の信号Sin1の周波数f1も上昇する。時刻t3までは、周波数f1が最大周波数fMAXより低いため、位相同期回路(120、130)の機能により、周波数f1の上昇に追従して周波数f2も上昇し、周波数f1と周波数f2との実質的な一致状態は維持される。また、時刻t2及びt3間において、周波数f1の上昇は電圧Eoutの上昇をもたらし、電圧Eoutの上昇に伴って判定電圧VOFFも上昇する(即ち一次側電流Iのピーク値も上昇する)。
時刻t3において周波数f1が最大周波数fMAXに達し、時刻t3以後、“f1>fMAX”の状態が維持される。そうすると、時刻t3において又はその直後において、周波数f2も最大周波数fMAXに達するが、時刻t3以後、“f1>fMAX”の状態が維持される期間において、電圧Eoutに依らず周波数f2は最大周波数fMAXにて固定される。一方、時刻t3以後、“f1>f2=fMAX”であることに基づき電圧Eoutが上昇してゆき、電圧Eoutの上昇につれて判定電圧VOFFも上昇してゆく(即ち一次側電流Iのピーク値も上昇してゆく)。一次側電流Iのピーク値の上昇に伴い一次側回路から二次側回路に伝達される単位時間あたりのエネルギが増大し、二次側においてフィードバック電圧VFBが基準電圧VREFにまで上昇すると誤差電圧VERRの上昇は止まる。誤差電圧VERRの上昇が止まると、周波数fTX及びf1の上昇も止まる。
このように、周波数f1が最大周波数fMAXに達して以後、“f1≧fMAX”となる状態においては、一定周波数(fMAX)によるPWM制御にてトランジスタM1がスイッチング駆動され、この際、一次側電流Iのピーク値の制御を通じて二次側電圧Vの安定化が図られる。PWMはパルス幅変調(pulse width modulation)の略称である。
尚、二次側制御回路20において、誤差電圧VERRに依らず周波数fTXが所定の二次側最大周波数を超えることが無いように、周波数fTXに上限が定められていても良い。この場合において、図10の正規化回路110が用いられる場合、信号Sin1の周波数f1の最大値は二次側最大周波数の半分となる。何れにせよ、周波数f1の最大値は、上記最大周波数fMAXよりも高い。
二次側電圧Vに基づき二次側でデジタルの制御信号TXを生成し、制御信号TXの周波数fTXに応じたスイッチング周波数で一次側のトランジスタM1をスイッチング駆動させる制御方式を採用した場合、周波数fTXの高まりに伴いスイッチング周波数が一次側で定められた最大スイッチング周波数(fMAX)に達した後は、二次側電圧Vを目標電圧VTGにて安定化させるための制御が不能になることが懸念される。本実施形態によれば、スイッチング周波数(f2)が最大スイッチング周波数(fMAX)より小さいときには位相同期回路(120、130)を用いたスイッチング周波数の制御を通じて二次側電圧Vが安定化され、スイッチング周波数(f2)が最大スイッチング周波数(fMAX)に達した後には、最大スイッチング周波数(fMAX)でPWM制御を行いつつ二次側電圧Vに基づく周波数fTX及びf1に応じて一次側電流Iのピーク値の制御が行われる。このため、上記のような懸念が解消される。
一般的に、AC/DCコンバータにおいてアプリケーション設計をする際には、最大負荷となった状態で一定のスイッチング周波数にて動作することを前提に、トランスやEMIフィルタ等の設計が行われる。一定周波数でのPWM制御が可能でないとき、このようなアプリケーション設計が困難となる。本実施形態の如く、一定周波数(fMAX)でのPWM制御が可能になることでアプリケーション設計が格段に容易となる。また、AC/DCコンバータでは周波数スペクトルを拡散させるために、一次側のスイッチング周波数を変動させるジッタ生成回路が設けられることも多い。本実施形態では、位相同期回路(120、130)の動作の中でスイッチング周波数(f2)が多少変動することが見込まれるため、ジッタ生成回路を省略できる可能性がある。更に“f2<fMAX”における制御と“f2>fMAX”における制御との切り替えに特段のモード切り替え等は不要であり、滑らかな制御の切り替えも実現される。
<<第2実施形態>>
本開示の第2実施形態を説明する。第2実施形態は第1実施形態を基礎とする実施形態であり、第2実施形態において特に述べない事項に関しては、矛盾の無い限り、第1実施形態の記載が第2実施形態にも適用される。第2実施形態の記載を解釈するにあたり、第1及び第2実施形態間で矛盾する事項については第2実施形態の記載が優先されて良い。
一次側制御回路10は、二次側からの制御信号TXに基づく信号Sin1の周波数f1が最大スイッチング周波数(fMAX)にまで上昇したとき、それを検出してロジック信号により一次側のスイッチング周波数を最大スイッチング周波数(fMAX)に固定し、その状態で一次側電流Iのピーク値を周波数f1に応じて制御するようにしても良い。これは、一次側制御回路10において動作モードの切り替えを行うことに相当する。以下、動作モードの切り替えについて説明する。
第2実施形態に係る一次側制御回路10は、自身の動作モードを第1及び第2動作モード間で切り替える機能を持つ。周波数f1が最大周波数fMAX未満であるとき、一次側制御回路10は第1動作モードで動作し、周波数f1が最大周波数fMAX以上であるとき、一次側制御回路10は第2動作モードで動作する。周波数f1に応じて一次側制御回路10の動作モードを第1又は第2動作モードに設定する動作モード設定部(不図示)が一次側制御回路10に設けられていると考えて良い。
第1動作モードにおける一次側制御回路10では、位相同期回路(120、130)を用い、所定の周波数範囲fRNG内で周波数f2を周波数f1に追従させる(従ってトラジスタM1のスイッチング周波数を周波数f1に追従させる)。第1動作モードにおける一次側制御回路10の動作は、第1実施形態に係る一次側制御回路10の動作の内、“f1<fMAX”での動作と同じであって良い。従って、第1動作モードにおいて、スイッチング駆動部140は、信号Eoutに応じた周波数f2を有する、変換部130からの信号SETに基づいてトランジスタM1をスイッチング駆動する(即ち、周波数f2をスイッチング周波数として用いてトランジスタM1をスイッチング駆動する)。第1動作モードにおける判定電圧設定部160の動作は第1実施形態で示した通りであり、電圧Eoutに応じて判定電圧VOFFを可変設定して良い。
第2動作モードにおける一次側制御回路10では、トランジスタM1のスイッチング周波数を最大周波数fMAXに固定した状態でトランジスタM1をスイッチング駆動し、周波数f1に応じて判定電圧VOFFを可変設定する。第2動作モードでは、最大周波数fMAXを有する信号SET(即ち最大周波数fMAXの逆数の間隔で微小時間だけハイレベルとなる信号)がセット信号出力回路(不図示)からスイッチング駆動部140に供給されることで、トランジスタM1のスイッチング周波数が最大周波数fMAXに固定される。上記セット信号出力回路は、変換部130に内包される回路であっても良いし、変換部130とは別に一次側制御回路10に設けられる回路であっても良い。第2動作モードにおいて位相同期回路(120、130)は無効とされて良い。第2動作モードにおいて、判定電圧設定部160は、周波数f1が高まるほど判定電圧VOFFを上昇させ、周波数f1が低くなるほど判定電圧VOFFを低下させる。
これにより、第1実施形態に示したものと同様の動作(例えば図14に示す動作)が実現される。但し、動作モードの切り替えが必要な分、制御又は構成が若干複雑になる可能性がある(故に第1実施形態の方が好ましい)。
<<第3実施形態>>
本開示の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、第1及び第2実施形態に適用可能な応用技術、変形技術などを説明する。
DC/DCコンバータ4をAC/DCコンバータ1の構成要素として用いることを上述した。しかしながら、DC/DCコンバータ4は、直流電圧を生成する任意の電圧源(例えばバッテリ)の出力電圧を一次側電圧Vとして受けて、二次側電圧Vを生成するものであっても構わない。
一次側制御回路10、二次側制御回路20及び絶縁伝送回路30を1チップの半導体基板上に集積化した半導体装置SMC1(不図示)を構成するようにしても良い。一次側制御回路10、二次側制御回路20及び絶縁伝送回路30が集積化された1チップの半導体基板が樹脂にて構成されたパッケージ(筐体)に収容されて封止されることで半導体装置SMC1が構成される。
或いは、一次側制御回路10を第1半導体基板上に集積化した第1チップと、二次側制御回路20を第2半導体基板上に集積化した第2チップと、絶縁伝送回路30を第3半導体基板上に集積化した第3チップとを作成し、第1~第3チップを共通のパッケージ(筐体)に収容して封止することで半導体装置SMC2(不図示)を構成しても良い。
一次側制御回路10及び二次側制御回路20を別々の半導体装置として構成するようにしても良い。即ち、一次側制御回路10を第1半導体基板上に集積化した第1チップを第1パッケージに収容して封止することで半導体装置SMC3(不図示)を構成し、これとは別に、二次側制御回路20を第2半導体基板上に集積化した第2チップを第2パッケージに収容して封止することで半導体装置SMC3(不図示)を構成しても良い。この場合、絶縁伝送回路30を、半導体装置SMC3及びSMC3とは別に設けられたディスクリート部品にて構成しても良いし、絶縁伝送回路30を第3半導体基板上に集積化した第3チップを第3パッケージに収容して封止することで半導体装置SMC3を構成しても良い。
一次側制御回路10が集積化された半導体装置(SM1、SMC2又はSMC3)に、スイッチングトランジスタM1が更に集積化されて含まれていても良いし、センス抵抗RCSが更に集積化されて含まれていても良い。
上述の主旨を損なわない形で、任意の信号又は電圧に関して、それらのハイレベルとローレベルの関係を逆にしても良い。また、上述の主旨を損なわない形で、FETのチャネル型を任意に変更可能である。即ち例えば、スイッチングトランジスタM1がPチャネル型のMOSFETとして構成されるよう、DC/DCコンバータ4の構成が変形されても良い。
上述の任意のトランジスタは、任意の種類のトランジスタであって良い。例えば、MOSFETとして上述された任意のトランジスタ(特に例えばスイッチングトランジスタM1)を、接合型FET、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)又はバイポーラトランジスタに置き換えることも可能である。任意のトランジスタは第1電極、第2電極及び制御電極を有する。FETにおいては、第1及び第2電極の内の一方がドレインで他方がソースであり且つ制御電極がゲートである。IGBTにおいては、第1及び第2電極の内の一方がコレクタで他方がエミッタであり且つ制御電極がゲートである。IGBTに属さないバイポーラトランジスタにおいては、第1及び第2電極の内の一方がコレクタで他方がエミッタであり且つ制御電極がベースである。
本開示の一側面に係る絶縁型DC/DCコンバータは、互いに絶縁された一次側巻線(W1)及び二次側巻線(W2)を有する電力用トランス(TR)を用いて、一次側における一次側電圧(V)から二次側における二次側電圧(V)を生成する絶縁型DC/DCコンバータ(4)であって、前記一次側巻線に対して直列に接続されたスイッチング素子(M1)と、一次側に配置される回路であって、前記スイッチング素子をスイッチングする一次側制御回路(10)と、二次側に配置される回路であって、前記二次側電圧に応じた周波数を有する制御信号(TX)を生成する二次側制御回路(20)と、前記制御信号の周波数情報(fTX)を絶縁形式で前記一次側制御回路に伝送する絶縁伝送回路(30)と、を備え、前記一次側制御回路は、前記絶縁伝送回路による前記二次側制御回路からの受信信号(RX)に基づき、前記制御信号の周波数に応じた第1周波数(f1)を有する第1入力信号(Sin1)を生成する第1入力信号生成部(110)と、前記第1入力信号と第2入力信号との位相差に応じた信号(Eout)を出力する位相比較部(120)と、前記位相比較部の出力信号に応じた第2周波数(f2)を有する信号(Sin2)を前記第2入力信号として生成する第2入力信号生成部(130)と、前記第2周波数をスイッチング周波数として用いて前記スイッチング素子をスイッチング駆動するスイッチング駆動部(140)と、前記位相比較部の出力信号に基づき、前記スイッチング素子を通じて前記一次側巻線に流れる一次側電流(I)のピーク値を設定するピーク電流設定部(160)と、を備えている。
本開示の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本開示の実施形態の例であって、本開示ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
1 AC/DCコンバータ
2 フィルタ
3 整流回路
4 DC/DCコンバータ
10 一次側制御回路
20 二次側制御回路
30 絶縁伝送回路
M1 スイッチングトランジスタ
TR トランス
W1 一次側巻線
W2 二次側巻線
110 正規化回路
120 位相比較部
130 電圧/周波数変換部
140 スイッチング駆動部
150 コンパレータ
160 判定電圧設定部

Claims (7)

  1. 互いに絶縁された一次側巻線及び二次側巻線を有する電力用トランスを用いて、一次側における一次側電圧から二次側における二次側電圧を生成する絶縁型DC/DCコンバータであって、
    前記一次側巻線に対して直列に接続されたスイッチング素子と、
    一次側に配置される回路であって、前記スイッチング素子をスイッチングする一次側制御回路と、
    二次側に配置される回路であって、前記二次側電圧に応じた周波数を有する制御信号を生成する二次側制御回路と、
    前記制御信号の周波数情報を絶縁形式で前記一次側制御回路に伝送する絶縁伝送回路と、を備え、
    前記一次側制御回路は、
    前記絶縁伝送回路による前記二次側制御回路からの受信信号に基づき、前記制御信号の周波数に応じた第1周波数を有する第1入力信号を生成する第1入力信号生成部と、
    前記第1入力信号と第2入力信号との位相差に応じた信号を出力する位相比較部と、
    前記位相比較部の出力信号に応じた第2周波数を有する信号を前記第2入力信号として生成する第2入力信号生成部と、
    前記第2周波数をスイッチング周波数として用いて前記スイッチング素子をスイッチング駆動するスイッチング駆動部と、
    前記位相比較部の出力信号に基づき、前記スイッチング素子を通じて前記一次側巻線に流れる一次側電流のピーク値を設定するピーク電流設定部と、を備えた
    、絶縁型DC/DCコンバータ。
  2. 前記第2入力信号生成部は、前記位相比較部の出力信号に基づき前記第2周波数を所定周波数範囲内で調整し、
    前記位相比較部及び第2入力信号生成部により、前記所定周波数範囲内で前記第2周波数を前記第1周波数に追従させる位相同期回路が形成される
    、請求項1に記載の絶縁型DC/DCコンバータ。
  3. 前記第1周波数が前記所定周波数範囲の最大周波数を超えて上昇したとき、前記第2入力信号生成部は前記位相比較部の出力信号に基づいて前記第2周波数を前記最大周波数に設定し、これにより前記最大周波数が前記スイッチング周波数に設定され、前記ピーク電流設定部は前記位相比較部の出力信号に基づき前記第1周波数の前記上昇に伴って前記ピーク値を高める
    、請求項2に記載の絶縁型DC/DCコンバータ。
  4. 前記一次側制御回路は、前記第1周波数が前記所定周波数範囲の最大周波数未満であるとき、前記位相比較部及び第2入力信号生成部により前記所定周波数範囲内で前記第2周波数を前記第1周波数に追従させる第1動作モードで動作し、前記第1周波数が前記所定周波数範囲の最大周波数以上であるとき、第2動作モードで動作し、
    前記スイッチング駆動部は、前記第1動作モードにおいて、前記第2周波数を前記スイッチング周波数として用いて前記スイッチング素子をスイッチング駆動し、前記第2動作モードにおいて、前記スイッチング周波数を前記最大周波数で固定した状態で前記スイッチング素子をスイッチング駆動し、
    前記ピーク電流設定部は、前記第1動作モードにおいて、前記位相比較部の出力信号に応じて前記ピーク値を設定し、前記第2動作モードにおいて、前記第1周波数に応じて前記ピーク値を設定する
    、請求項2に記載の絶縁型DC/DCコンバータ。
  5. 前記二次側制御回路は、前記二次側電圧に比例するフィードバック電圧を所定の基準電圧と比較し、前記フィードバック電圧が前記基準電圧より低いときに前記制御信号の周波数を上昇させ、前記フィードバック電圧が前記基準電圧より高いときに前記制御信号の周波数を低下させ、
    前記第1入力信号生成部は、前記第1周波数を前記制御信号の周波数に比例させる
    、請求項1~4の何れかに記載の絶縁型DC/DCコンバータ。
  6. 前記絶縁伝送回路は、前記制御信号の周波数情報を、一次側及び二次側に亘って設けられた絶縁素子を用いて一次側に伝送し、
    前記絶縁素子は、パルストランス又はコンデンサにより構成される
    、請求項1~5の何れかに記載の絶縁型DC/DCコンバータ。
  7. 交流電圧を全波整流する整流回路と、
    全波整流された電圧を平滑化することで直流電圧を生成する平滑コンデンサと、
    前記直流電圧としての一次側電圧から直流の二次側電圧を出力電圧として生成する、請求項1~6の何れかに記載の絶縁型DC/DCコンバータと、を備えた
    、AC/DCコンバータ。
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