JP2024010833A - 同期整流制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁同期整流型DC/DCコンバータの効率を改善する。【解決手段】フライバック方式による絶縁同期整流型DC/DCコンバータも設けられる同期整流制御装置(10)は、一次側のスイッチングトランジスタ(M1)のオン期間において、トランスの二次側巻線(W2)と同期整流トランジスタ(M2)との接続ノードに加わる対象電圧(VD2)、及び、二次側出力電圧(VOUT)に応じた第1充電電流(IC1)にて充電される第1コンデンサ(C1)と、同期整流トランジスタの通電期間において二次側出力電圧に応じた第2充電電流(IVOUT)にて充電される第2コンデンサ(C2)と、を備え、対象電圧に基づき同期整流トランジスタをターンオンさせた後、第1及び第2コンデンサの充電電圧(VC1、VC2)の比較結果に基づき同期整流トランジスタをターンオフさせる。【選択図】図13

Description

本開示は、同期整流制御装置に関する。
フライバック方式が採用された絶縁同期整流型DC/DCコンバータには、トランスの一次側巻線に接続されたスイッチングトランジスタと、トランスの二次側巻線に接続された同期整流トランジスタと、が設けられる。一次側制御装置によりスイッチングトランジスタがオン/オフ制御される。スイッチングトランジスタのオン期間にて一次側巻線に電流が流れることでトランスにエネルギが蓄積される。その後、スイッチングトランジスタのオフ期間にて蓄積エネルギに基づく電流が二次側巻線に流れる。二次側巻線に電流が流れるときに同期整流トランジスタをオンに制御することで効率の改善が図れる。
特開2016-163461号公報
二次側に設けられた同期整流制御装置にて同期整流トランジスタのオン/オフを制御することができる。一次側のスイッチングトランジスタがターンオフしたときに、二次側巻線及び同期整流トランジスタ間の接続ノードに負の電圧が現れる。一般的な同期整流制御装置では、この負の電圧を検知して同期整流トランジスタをターンオンした後、当該接続ノードの電圧の大きさがゼロに近い閾電圧以下になったことを受けて同期整流トランジスタをターンオフする。但し、実際の閾電圧は設計値からばらつくため、ばらつきを考慮したマージンを設定した上で、同期整流トランジスタのターンオフさせる必要がある。マージンの設定とは、理想的な同期整流トランジスタのターンオフタイミングから見て、マージン時間分だけ先に同期整流トランジスタをターンオフさせることを意味する。ばらつきを考慮したマージン時間の増大は効率の悪化を招く。
本開示は、効率の改善に寄与する同期整流制御装置を提供することを目的とする。
本開示に係る同期整流制御装置は、フライバック方式による絶縁同期整流型DC/DCコンバータの二次側に配置された同期整流トランジスタを制御するよう構成された同期整流制御装置において、前記DC/DCコンバータにおけるトランスの一次側巻線に接続されたスイッチングトランジスタのオン期間において、前記DC/DCコンバータにおけるトランスの二次側巻線と前記同期整流トランジスタとの接続ノードに加わる対象電圧、及び、前記DC/DCコンバータの二次側出力電圧に応じた第1充電電流にて充電されるよう構成された第1コンデンサと、前記スイッチングトランジスタのターンオフ後における前記同期整流トランジスタの通電期間において、前記二次側出力電圧に応じた第2充電電流にて充電されるよう構成された第2コンデンサと、前記対象電圧に基づき前記同期整流トランジスタのターンオンタイミングを決定して前記同期整流トランジスタをターンオンさせ、その後、前記第1コンデンサの充電電圧と前記第2コンデンサの充電電圧との比較結果に基づき前記同期整流トランジスタをターンオフさせるよう構成されたオンオフ制御回路と、を備える。
本開示によれば効率の改善に寄与する同期整流制御装置を提供することが可能となる。
図1は、本開示の実施形態に係るAC/DCコンバータの全体構成図である。 図2は、図1のAC/DCコンバータに設けられるDC/DCコンバータの全体構成図である。 図3は、本開示の実施形態に係る二次側制御装置の外観斜視図である。 図4は、本開示の実施形態に係るAC/DCコンバータの動作フローチャートである。 図5は、本開示の実施形態に係る二次側制御装置の構成の内、同期整流トランジスタの制御に関わる構成の回路図である。 図6は、本開示の実施形態に係り、DC/DCコンバータの不連続モードにおけるタイミングチャートである。 図7は、本開示の実施形態に係り、スイッチングトランジスタのターンオン直前におけるDC/DCコンバータの状態を示す図である。 図8は、本開示の実施形態に係り、スイッチングトランジスタのオン期間におけるDC/DCコンバータの状態を示す図である。 図9は、本開示の実施形態に係り、同期整流トランジスタがターンオンする際のDC/DCコンバータの状態を示す図である。 図10は、本開示の実施形態に係り、同期整流トランジスタがターンオフする際のDC/DCコンバータの状態を示す図である。 図11は、参考構成を示す図である。 図12は、本開示の実施形態に属する第2実施例に係り、二次側制御装置の構成の内、同期整流トランジスタの制御に関わる構成の回路図である。 図13は、本開示の実施形態に属する第3実施例に係り、二次側制御装置の構成の内、同期整流トランジスタの制御に関わる構成の回路図である。
以下、本開示の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、機能部、回路、素子又は部品等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、機能部、回路、素子又は部品等の名称を省略又は略記することがある。
まず、本開示の実施形態の記述にて用いられる幾つかの用語について説明を設ける。レベルとは電位のレベルを指し、任意の注目した信号又は電圧についてハイレベルはローレベルよりも高い電位を有する。任意の注目した信号又は電圧について、信号又は電圧がハイレベルにあるとは厳密には信号又は電圧のレベルがハイレベルにあることを意味し、信号又は電圧がローレベルにあるとは厳密には信号又は電圧のレベルがローレベルにあることを意味する。信号についてのレベルは信号レベルと表現されることがあり、電圧についてのレベルは電圧レベルと表現されることがある。
任意の注目した信号又は電圧において、ローレベルからハイレベルへの切り替わりをアップエッジと称し、ローレベルからハイレベルへの切り替わりのタイミングをアップエッジタイミングと称する。アップエッジをライジングエッジに読み替えて良い。同様に、任意の注目した信号又は電圧において、ハイレベルからローレベルへの切り替わりをダウンエッジと称し、ハイレベルからローレベルへの切り替わりのタイミングをダウンエッジタイミングと称する。ダウンエッジをフォーリングエッジに読み替えて良い。
MOSFETを含むFET(電界効果トランジスタ)として構成された任意のトランジスタについて、オン状態とは、当該トランジスタのドレイン及びソース間が導通している状態を指し、オフ状態とは、当該トランジスタのドレイン及びソース間が非導通となっている状態(遮断状態)を指す。FETに分類されないトランジスタについても同様である。MOSFETは、特に記述無き限り、エンハンスメント型のMOSFETであると解される。MOSFETは“metal-oxide-semiconductor field-effect transistor”の略称である。また、特に記述なき限り、任意のMOSFETにおいて、バックゲートはソースに短絡されていると考えて良い。
任意のスイッチを1以上のFET(電界効果トランジスタ)にて構成することができ、或るスイッチがオン状態のときには当該スイッチの両端間が導通する一方で或るスイッチがオフ状態のときには当該スイッチの両端間が非導通となる。
以下、任意のトランジスタ又はスイッチについて、オン状態、オフ状態を、単に、オン、オフと表現することもある。任意のトランジスタ又はスイッチについて、オフ状態からオン状態への切り替わりをターンオンと表現し、オン状態からオフ状態への切り替わりをターンオフと表現する。また、任意のトランジスタ又はスイッチについて、トランジスタ又はスイッチがオン状態となっている期間をオン期間と称することがあり、トランジスタ又はスイッチがオフ状態となっている期間をオフ期間と称することがある。
任意の回路素子、配線、ノードなど、回路を形成する複数の部位間についての接続とは、特に記述なき限り、電気的な接続を指すと解して良い。
図1は本実施形態に係るAC/DCコンバータ1の全体構成図である。AC/DCコンバータ1は、フィルタ2と、整流回路3と、絶縁型DC/DCコンバータ4であるDC/DCコンバータ4と、入力コンデンサCINと、出力コンデンサCOUTと、を備える。出力コンデンサCOUTはDC/DCコンバータ4の構成要素に含まれると解しても構わない。詳細は後述の説明から明らかとなるが、AC/DCコンバータ1では、一次側入力電圧VINからトランスを用いスイッチング方式にて二次側出力電圧VOUTを生成する。
AC/DCコンバータ1は、AC/DCコンバータ1の一次側に配置された一次側回路とAC/DCコンバータ1の二次側に配置された二次側回路とから成り、一次側回路と二次側回路とは互いに電気的に絶縁される。本明細書において、絶縁とは直流の信号及び電力の伝達が遮断されていることを意味する。フィルタ2、整流回路3及び入力コンデンサCINは一次側回路に配置され、出力コンデンサCOUTは二次側回路に配置される。DC/DCコンバータ4は一次側回路と二次側回路に亘って配置される。尚、DC/DCコンバータ4に注目した場合、上記一次側回路は、DC/DCコンバータ4を構成する回路の内の一次側に配置された回路であって、且つ、上記二次側回路は、DC/DCコンバータ4を構成する回路の内の二次側に配置された回路である、と解しても良い。
一次側回路におけるグランドは“GND1”にて参照され、二次側回路におけるグランドは“GND2”にて参照される。一次側入力電圧VINを含む、一次側回路における任意の電圧又は信号は、グランドGND1を基準とする電圧又は信号であって、グランドGND1から見た電位を有する。二次側出力電圧VOUTを含む、二次側回路における任意の電圧又は信号は、グランドGND2を基準とする電圧又は信号であって、グランドGND2から見た電位を有する。一次側回路及び二次側回路の夫々において、グランドは0V(ゼロボルト)の基準電位を有する基準導電部(所定電位点)を指す又は基準電位そのものを指す。但し、グランドGND1とグランドGND2は互いに絶縁されているため、互いに異なる電位を有し得る。基準導電部は金属等の導体にて形成される。一次側回路に設けられ且つ電源電圧を要する任意の回路は一次側入力電圧VINに基づく電圧を電源電圧として用いて駆動する。二次側回路に設けられ且つ電源電圧を要する任意の回路は二次側出力電圧VOUTに基づく電圧を電源電圧として用いて駆動する。
フィルタ2は、AC/DCコンバータ1に入力された交流電圧VACのノイズを除去する。交流電圧VACは商用交流電圧であって良い。整流回路3は、フィルタ2を通じて供給された交流電圧VACを全波整流するダイオードブリッジ回路である。入力コンデンサCINは全波整流された電圧を平滑化することで直流電圧を生成する。このため、入力コンデンサCINは平滑コンデンサとも称され得る。入力コンデンサCINにて生成された直流電圧は一次側入力電圧VINとして機能する。一次側入力電圧VINは一対の入力端子IN及びIN間に加わる。詳細には、入力コンデンサCINの低電位側の端子はグランドGND1に接続されると共に入力端子INに接続され、入力コンデンサCINの高電位側の端子は入力端子INに接続される。そして、入力端子INにおける電位を基準に入力端子INに一次側入力電圧VINが加わる。
DC/DCコンバータ4は、一次側入力電圧VINをスイッチング方式にて電力変換(直流-直流変換)することで、所定の目標電圧VTGにて安定化された二次側出力電圧VOUTを生成する。二次側出力電圧VOUTはAC/DCコンバータ1の出力電圧に相当し、一対の出力端子OUT及びOUT間に加わる。詳細には、出力コンデンサCOUTの低電位側の端子はグランドGND2に接続されると共に出力端子OUTに接続され、出力コンデンサCOUTの高電位側の端子は出力端子OUTに接続される。そして、出力端子OUTにおける電位を基準に出力端子OUTに二次側出力電圧VOUTが加わる。一対の入力端子IN及びINはDC/DCコンバータ4における入力端子対に相当すると考えて良く、一対の出力端子OUT及びOUTはAC/DCコンバータ1又はDC/DCコンバータ4における出力端子対に相当すると考えて良い。
図1には負荷LDも示されている。負荷LDは、AC/DCコンバータ1の負荷であると考えることもできるし、DC/DCコンバータ4に注目すればDC/DCコンバータ4の負荷であると考えることもできる。負荷LDは、一対の出力端子OUT及びOUTに接続され、二次側出力電圧VOUTに基づき駆動する任意の負荷である。例えば、負荷LDは、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、電源回路、照明機器、アナログ回路又はデジタル回路である。
図2に、AC/DCコンバータ1に設けられるDC/DCコンバータ4の内部構成を示す。DC/DCコンバータ4は、一次側巻線W1及び二次側巻線W2を有する電力用トランスであるトランスTRを備える。図2のDC/DCコンバータ4ではフライバック方式が採用されており、トランスTRにおいて一次側巻線W1と二次側巻線W2とは電気的に絶縁されつつ互いに逆極性にて磁気結合されている。
DC/DCコンバータ4の一次側回路(換言すればAC/DCコンバータ1の一次側回路)には、一次側巻線W1に加えて、一次側制御装置5と、一次側電源回路6と、入力コンデンサCINと、スイッチングトランジスタM1と、センス抵抗RCSと、が設けられる。上述したように、入力端子IN及びIN間に入力コンデンサCINが設けられ、入力コンデンサCINの両端子間に一次側入力電圧VINが加わる。
スイッチングトランジスタM1はNチャネル型のMOSFETにて構成される。一次側巻線W1の第1端は入力端子INに接続されて直流の一次側入力電圧VINを受ける。一次側巻線W1の第2端はスイッチングトランジスタM1のドレインに接続され、スイッチングトランジスタM1のソースはセンス抵抗RCSを介してグランドGND1に接続される。
一次側電源回路6は、一次側入力電圧VINを直流―直流変換することで所望の電圧値を有する一次側電源電圧を生成して一次側制御装置5に供給する。一次側制御装置5は、グランドGND1に接続され、グランドGND1の電位を基準に一次側電源電圧に基づいて駆動する。尚、一次側電源回路6を設ける代わりに、トランスTRに補助巻線を設けておき、補助巻線を含んで構成される自己電源回路にて一次側制御装置5の一次側電源電圧を生成しても良い。
一次側制御装置5はスイッチングトランジスタM1のゲートに接続され、スイッチングトランジスタM1のゲートにゲート信号G1を供給することでスイッチングトランジスタM1をスイッチング駆動する。ゲート信号G1は、信号レベルがローレベル及びハイレベル間で切り替わる矩形波状の信号である。スイッチングトランジスタM1のゲートにローレベル、ハイレベルの信号G1が供給されているとき、スイッチングトランジスタM1は、夫々、オフ状態、オン状態となる。ローレベルのゲート信号G1はグランドGND1の電位を有する。ハイレベルのゲート信号G1はグランドGND1の電位から見てスイッチングトランジスタM1のゲート閾電圧より高い電位を有する。
一次側回路において、スイッチングトランジスタM1のドレインに加わる電圧をドレイン電圧VD1と称する。また、一次側巻線W1を通じて流れる電流を一次側電流Iと称する。スイッチングトランジスタM1のオン期間において、一次側電流Iは、入力端子INから一次側巻線W1及びスイッチングトランジスタM1のチャネルを通じて流れる。また、センス抵抗RCSの両端間に生じる電圧(即ちセンス抵抗RCSでの電圧降下)を電流センス電圧VCSと称する。電流センス電圧VCSは、グランドGND1の電位を基準とする電圧であって、スイッチングトランジスタM1のドレイン電流に比例する(より詳細にはドレイン電流の瞬時値に比例する)電圧値を有する。電流センス電圧VCSは一次側制御装置5に伝達される。
DC/DCコンバータ4の二次側回路(換言すればAC/DCコンバータ1の二次側回路)には、二次側巻線W2に加えて、二次側制御装置10と、同期整流トランジスタM2と、分圧回路8と、出力コンデンサCOUTと、抵抗Rと、抵抗ROUTと、が設けられる。同期整流トランジスタM2はNチャネル型のMOSFETにて構成される。同期整流トランジスタM2は、以下、SRトランジスタM2(又は単にトランジスタM2)と称される。
二次側巻線W2の第1端は出力端子OUTに接続される。二次側巻線W2の第2端はSRトランジスタM2のドレインに接続される。SRトランジスタM2のソースは出力端子OUTに接続される。SRトランジスタM2には寄生ダイオードが付加される。SRトランジスタM2の寄生ダイオードは、SRトランジスタM2のソースからドレインに向かう向きに順方向を有する。
二次側巻線W2を通じて流れる電流を二次側電流Iと称する。スイッチングトランジスタM1のオフ期間の全部又は一部において、出力端子OUTからSRトランジスタM2及び二次側巻線W2を通じ、出力端子OUTに向けて二次側電流Iが流れる。上述したように、出力端子OUT及びOUT間に出力コンデンサCOUTが設けられ、出力コンデンサCOUTの両端子間に二次側出力電圧VOUTが加わる。二次側電流Iが流れるとき、SRトランジスタM2がオン状態であればSRトランジスタM2のチャネル(ドレイン及びソース間)を通じて二次側電流Iが流れ、SRトランジスタM2がオフ状態であればSRトランジスタM2の寄生ダイオードを通じて二次側電流Iが流れる。
図3に二次側制御装置10の外観斜視図を示す。二次側制御装置10は、半導体基板上に形成された半導体集積回路を有する半導体チップと、半導体チップを収容する筐体(パッケージ)と、筐体から二次側制御装置10の外部に対して露出する複数の外部端子と、を備えた電子部品である。半導体チップを樹脂にて構成された筐体(パッケージ)内に封入することで二次側制御装置10が形成される。尚、図3に示される二次側制御装置10の外部端子の数及び二次側制御装置10の筐体の種類は例示に過ぎず、それらを任意に設計可能である。図2には、上記複数の外部端子に含まれる外部端子TM1~TM7が示されている。これら以外の外部端子も二次側制御装置10に設けられ得る。
外部端子TM1は抵抗ROUTを介して二次側出力電圧VOUTが加わるノード(従って出力端子OUT)に接続される。即ち、抵抗ROUTの第1端は出力端子OUTに接続され、抵抗ROUTの第2端は外部端子TM1に接続される。外部端子TM2は抵抗Rを介してSRトランジスタM2のドレイン(従ってSRトランジスタM2及び二次側巻線W2間の接続ノード)に接続される。即ち、抵抗Rの第1端はSRトランジスタM2のドレインに接続され、抵抗Rの第2端は外部端子TM2に接続される。尚、SRトランジスタM2のドレイン電圧(即ちSRトランジスタM2のドレインに加わる電圧)を記号“VD2”にて参照する。
外部端子TM3はSRトランジスタM2のゲートに接続される。二次側制御装置10は外部端子TM3を通じてSRトランジスタM2のゲートにゲート信号G2を供給することで、SRトランジスタM2のオン、オフを制御する。ゲート信号G2は、信号レベルがローレベル及びハイレベル間で切り替わる矩形波状の信号である。SRトランジスタM2のゲートにローレベル、ハイレベルの信号G2が供給されているとき、SRトランジスタM2は、夫々、オフ状態、オン状態となる。ローレベルのゲート信号G2はグランドGND2の電位を有する。ハイレベルのゲート信号G2はグランドGND2の電位から見てSRトランジスタM2のゲート閾電圧より高い電位を有する。
外部端子TM4は二次側出力電圧VOUTが加わるノード(従って出力端子OUT)に接続され、二次側出力電圧VOUTを受ける。二次側制御装置10は外部端子TM4にて受けた電圧を電源電圧として用いて駆動する。外部端子TM5はグランドGND2に接続される。
分圧回路8は複数の分圧抵抗から成り、二次側出力電圧VOUTの分圧を生成する。生成された分圧が外部端子TM6に供給される。DC/DCコンバータ4において、一次側回路と二次側回路とに亘ってフォトカプラ7が設けられる。フォトカプラ7は二次側回路に設けられた発光素子と一次側回路に設けられた受光素子を有する。フォトカプラ7の発光素子は外部端子TM7に接続される。二次側制御装置10は外部端子TM6に加わる電圧に応じた電流を外部端子TM7を通じてフォトカプラ7の発光素子に供給する。一次側回路においてフォトカプラ7の受光素子と一次側制御装置5とが接続され、フォトカプラ7の受光素子及び一次側制御装置5間の接続ノードに、フォトカプラ7の発光素子への電流供給量に応じたフィードバック信号VFBが発生する。フィードバック信号VFBは一次側制御装置5に入力される。尚、分圧回路8は二次側制御装置10に内蔵されていても良い。この場合、端子TM6は二次側制御装置10に内蔵された内部端子であると解され、外部端子TM4にて受けた二次側出力電圧VOUTを分圧回路8にて分圧すれば良い。
このように構成されたDC/DCコンバータ4では、スイッチングトランジスタM1をスイッチングすることにより一次側入力電圧VINから二次側出力電圧VOUTを得ることができる。このスイッチングにおいてスイッチングトランジスタM1は交互にオン、オフとされる。スイッチングトランジスタM1のオン期間において一次側巻線W1にエネルギが蓄積される。そして、蓄積されたエネルギがスイッチングトランジスタM1のオフ期間にて二次側巻線W2から放出されることにより(詳細には、上記蓄積されたエネルギに基づく二次側電流IがスイッチングトランジスタM1のオフ期間にてSRトランジスタM2を通じて流れることにより)出力コンデンサCOUTが充電されて二次側出力電圧VOUTが得られる。
図4はAC/DCコンバータ1の動作フローチャートである。AC/DCコンバータ1に対する交流電圧VACの入力が開始されると(ステップSTP1)、一次側入力電圧VINが上昇することで一次側制御装置5が起動可能な一次側電源電圧が生成されて一次側制御装置5が起動する(ステップSTP2)。一次側制御装置5が起動すると、一次側制御装置5は、まず所定のバースト動作を行う(ステップSTP3)。バースト動作は、二次側制御装置10に依らず、一次側制御装置5単体で実行される。バースト動作において、一次側制御装置5は、スイッチングトランジスタM1をターンオンした後、電流センス電圧VCSの電圧値が所定値に達した時点でスイッチングトランジスタM1をターンオフするという動作を周期的に繰り返し実行する。これにより、出力コンデンサCOUTが充電されてゆき、二次側出力電圧VOUTが所定の二次側起動電圧に達すると二次側制御装置10が起動する(ステップSTP4)。二次側制御装置10の起動後、制御装置5及び10の協働によりスイッチングトランジスタM1がスイッチング駆動されるフィードバック制御が開始される(ステップSTP5)。フィードバック制御では、二次側制御装置10が二次側出力電圧VOUTに応じてフォトカプラ7の発光素子への供給電流量を制御し、これによって二次側出力電圧VOUTに応じたフィードバック信号VFBが発生して一次側制御装5に入力される。この際、外部端子TM6の電圧が所定の基準電圧と一致するよう、フォトカプラ7の発光素子への供給電流量が制御される。一次側制御装置5にて、フィードバック信号VFBに基づきトランジスタM1がスイッチング駆動されることで、二次側出力電圧VOUTが目標電圧VTGにて安定化される。
尚、一次側制御装置5の構成及び制御方式は特に限定されない。例えば、一次側制御装置5は、PWM変調(パルス幅変調)を利用してフィードバック信号VFBに応じたデューティを有するパルス幅変調信号をゲート信号G1として生成して良い。或いは、一次側制御装置5は、PFM変調(パルス周波数変調)を利用してフィードバック信号VFBに応じた周波数を有するパルス周波数変調信号をゲート信号G1として生成して良い。
以下では、二次側制御装置10の起動後の動作に関与する二次側制御装置10の特異な構成を説明する。以下の説明において、特に記述なき限り、グランドとは二次側回路におけるグランドGND2を指すものとし、二次側出力電圧VOUTは、多くの場合、単に出力電圧VOUTと表記される。
図5に、二次側制御装置10の構成の内、SRトランジスタM2の制御に関わる構成の回路図を示す。二次側制御装置10は、符号111~116、121~123、131~142及び150~156によって参照される回路部品を備えると共に、スイッチSW1及びSW2並びにコンデンサC1及びC2を備える。以下、特に記述なき限り、コンデンサC1及びC2の静電容量値は互いに同じであるとする。
回路部品111~116、121、122、141及び142はトランジスタであり、夫々、Nチャネル型のMOSFETにて構成される。回路部品131~137はトランジスタであり、夫々、Pチャネル型のMOSFETにて構成される。回路部品123は定電流源である。回路部品138~140は抵抗である。回路部品150はワンショット回路である。回路部品151及び152はコンパレータである。回路部品153はDフリップフロップ(以下、DFFと称する)である。回路部品154はドライバである。回路部品155はインバータである。回路部品156は電圧源である。
各回路部品の接続関係及び機能を説明する。外部端子TM1に対して、トランジスタ111のドレイン及びゲートと、トランジスタ112のゲートと、トランジスタ113のゲートと、が共通接続される。外部端子TM2に対して、トランジスタ112のドレインと、トランジスタ114のドレイン及びゲートと、トランジスタ115のゲートと、トランジスタ116のゲートと、トランジスタ122のソースと、が共通接続される。トランジスタ111~116の各ソースはグランド(GND2)に接続される。
外部端子TM4に対して、トランジスタ131~137の各ソースが共通接続されると共に抵抗138の第1端が接続される。抵抗138の第2端はトランジスタ137のゲート及びトランジスタ116のドレインに接続される。トランジスタ131のゲート及びドレインと、トランジスタ132のゲートと、トランジスタ122のドレインとは、互いに接続される。
定電流源123の入力端は所定の内部電源電圧VREGが加わる内部電源端に接続され、定電流源123の出力端はトランジスタ121のドレイン及びゲートとトランジスタ122のゲートに接続される。トランジスタ121のソースはグランド(GND2)に接続される。二次側制御装置10に設けられた図示されない内部電源回路は、外部端子TM4に加わる出力電圧VOUTに基づき内部電源電圧VREGを生成する。内部電源電圧VREGは所定の正の直流電圧値を有する。定電流源123は自身の入力端から出力端に向けて所定の定電流を流すように動作する。定電流源123からの定電流はトランジスタ121のドレイン電流として流れる。
トランジスタ133のゲート及びドレインと、トランジスタ134のゲートと、トランジスタ115のドレインとは、互いに接続される。トランジスタ132のドレインはコンパレータ151の非反転入力端子に接続されると共に抵抗139の第1端に接続される。抵抗139の第2端はグランド(GND2)に接続される。電圧源156は外部端子TM4に加わる出力電圧VOUTに基づき所定の正の直流電圧である判定電圧Vtを生成する。コンパレータ151及び152は各々に非反転入力端子、反転入力端子及び出力端子を有する。電圧源156はコンパレータ151の反転入力端子に接続され、判定電圧Vtをコンパレータ151の反転入力端子に出力する。
コンパレータ151の非反転入力端子に加わる電圧は抵抗139に生じる電圧降下である。コンパレータ151は抵抗139に生じる電圧降下を判定電圧Vtと比較し、それらの比較結果を示す信号S151を自身の出力端子から出力する。信号S151はハイレベル又はローレベルの信号レベルを持つ二値化信号である(後述の信号S152及びS153も同様)。抵抗139に生じる電圧降下が判定電圧Vtよりも高いとき、信号S151はハイレベルであり、抵抗139に生じる電圧降下が判定電圧Vtよりも低いとき、信号S151はローレベルである。抵抗139に生じる電圧降下が判定電圧Vtと一致するとき、信号S151はハイレベル又はローレベルである。
スイッチSW1及びSW2は各々に第1端、第2端及び制御端を有する。スイッチSW1の第1端はトランジスタ134のドレインに接続される。スイッチSW1の第2端と、コンデンサC1の第1端と、トランジスタ141のドレインと、コンパレータ152の非反転入力端子とは、ノードND1に共通接続される。コンデンサC1の第2端及びトランジスタ141のソースはグランド(GND2)に接続される。ノードND1に加わる電圧を電圧VC1と称する。電圧VC1はコンデンサC1の両端間電圧に相当し、コンデンサC1の充電電圧であると言える。
スイッチSW2の第1端はトランジスタ136のドレインに接続される。スイッチSW2の第2端と、コンデンサC2の第1端と、トランジスタ142のドレインと、コンパレータ152の反転入力端子とは、ノードND2に共通接続される。コンデンサC2の第2端及びトランジスタ142のソースはグランド(GND2)に接続される。ノードND2に加わる電圧を電圧VC2と称する。電圧VC2はコンデンサC2の両端間電圧に相当し、コンデンサC2の充電電圧であると言える。
トランジスタ135のゲート及びドレインと、トランジスタ136のゲートと、トランジスタ113のドレインとは、互いに共通接続される。トランジスタ137のドレインとスイッチSW1の制御端と抵抗140の第1端とは、ノードND3に共通接続される。抵抗140の第2端はグランドに接続される。スイッチSW1はノードND3の電圧に応じて(即ち自身の制御端に加わる電圧に応じて)オン又はオフとなる。ノードND3の電圧は抵抗140で生じる電圧降下に等しい。ノードND3の電圧が所定の閾電圧Vth以上であるときスイッチSW1はオンであり、そうでないときスイッチSW1はオフである。スイッチSW1がオンであるとき、スイッチSW1の第1端及び第2端間が導通状態となる。スイッチSW1がオフであるとき、スイッチSW1の第1端及び第2端間が非導通状態(遮断状態)となる。二次側制御装置10において、閾電圧Vth以上の電位を有する信号又は電圧はハイレベルに属し、且つ、閾電圧Vth未満の電位を有する信号又は電圧はローレベルに属するものとする。
ワンショット回路150は入力端子及び出力端子を有する。ワンショット回路150の入力端子はノードND3に接続される。ワンショット回路150の出力端子はトランジスタ141のゲートに接続される。ワンショット回路150の出力端子から出力される信号を信号S150と称する。ワンショット回路150は原則として出力端子からローレベルの信号S150を出力することで、トランジスタ141をオフ状態に保つ。ノードND3の電圧がローレベルからハイレベルに切り替わったとき、ワンショット回路150は、その切り替わりを契機に所定の微小時間だけ信号S150をハイレベルとした後、信号S150をローレベルに戻す。トランジスタ141はゲートにて信号S150を受ける。信号S150がハイレベルであるときトランジスタ141はオンであり、信号S150がローレベルであるときトランジスタ141はオフである。
コンパレータ152の非反転入力端子はノードND1に接続されて電圧VC1を受ける。コンパレータ152の反転入力端子はノードND2に接続されて電圧VC2を受ける。コンパレータ152は電圧VC1及びVC2を比較し、それらの比較結果を示す信号S152を自身の出力端子から出力する。“VC1>VC2”であるとき、信号S152はハイレベルを有し、“VC1<VC2”であるとき、信号S152はローレベルを有する。“VC1=VC2”であるとき、信号S152はハイレベル又はローレベルを有する。尚、“VC1>VC2”は電圧VC1が電圧VC2よりも高いことを表し、“VC1<VC2”は電圧VC1が電圧VC2よりも低いことを表す。電圧等の物理量を含む他の式についても同様である。
DFF153は、ポジティブエッジトリガ型のDフリップフロップであり、データ入力端子(D)、クロック入力端子及び出力端子(Q)と、負論理のリセット入力端子(R)を備える。DFF153のデータ入力端子(D)には内部電源電圧VREGが印加される。内部電源電圧VREGのレベルはハイレベルに属する。DFF153のクロック入力端子には信号S151が入力される。DFF153のリセット入力端子(R)には信号S152が入力される。DFF153の出力端子(Q)からDFF153の出力信号S153が導出される。
DFF153は“0”又は“1”の値(論理値)を保持し、“0”の値を保持しているとき出力信号S153をローレベルとし且つ“1”の値を保持しているとき出力信号S153をハイレベルとする。DFF153において、リセット入力端子(R)への入力信号S152がハイレベルであることを前提にクロック入力端子への入力信号S151にアップエッジが生じたとき、DFF153は当該アップエッジに同期してデータ入力端子(D)への入力信号のレベル(ここではハイレベル)を取り込むことで自身の保持値を“1”とする。DFF153において、リセット入力端子(R)への入力信号S152がローレベルとされることをデータリセットと称する。データリセットによりDFF153の保持値は“0”とされる。
ドライバ154及びインバータ155は各々に入力端子及び出力端子を備える。DFF153の出力端子(Q)に対して、ドライバ154及びインバータ155の各入力端子と、スイッチSW2の制御端が接続される。
スイッチSW2は自身の制御端にて信号S153を受け、信号S153に応じてオン又はオフとなる。信号S153がハイレベルであるときスイッチSW2はオンであり、信号S153がローレベルであるときスイッチSW2はオフである。スイッチSW2がオンであるとき、スイッチSW2の第1端及び第2端間が導通状態となる。スイッチSW2がオフであるとき、スイッチSW2の第1端及び第2端間が非導通状態(遮断状態)となる。
ドライバ154は自身の入力端子にて信号S153を受ける。ドライバ154の出力端子は外部端子TM3に接続される。ドライバ154は信号S153に応じたゲート信号G2を外部端子TM3を通じてSRトランジスタM2のゲートに供給する。ドライバ154は信号S153がハイレベルであるとき、ハイレベルのゲート信号G2をSRトランジスタM2のゲートに供給することでSRトランジスタM2をオン状態に制御する。ドライバ154は信号S153がローレベルであるとき、ローレベルのゲート信号G2をSRトランジスタM2のゲートに供給することでSRトランジスタM2をオフ状態に制御する。
インバータ155は自身の入力端子にて信号S153を受ける。インバータ155の出力端子はトランジスタ142のゲートに接続される。インバータ155は信号S153がハイレベルであるとき、ローレベルのゲート信号をトランジスタ142のゲートに供給することでトランジスタ142をオフ状態に制御する。インバータ155は信号S153がローレベルであるとき、ハイレベルのゲート信号をトランジスタ142のゲートに供給することでトランジスタ142をオン状態に制御する。
トランジスタ111、112及び113によりカレントミラー回路CM1が形成される。トランジスタ114、115及び116によりカレントミラー回路CM2が形成される。トランジスタ121及び122によりカレントミラー回路CM3が形成される。トランジスタ131及び132によりカレントミラー回路CM4が形成される。トランジスタ133及び134によりカレントミラー回路CM5が形成される。トランジスタ135及び136によりカレントミラー回路CM6が形成される。
任意のカレントミラー回路は入力側トランジスタと出力側トランジスタを備える。任意のカレントミラー回路は、入力側トランジスタのドレイン電流のk倍の電流値を有する電流を、出力側トランジスタのドレイン電流として、出力側トランジスタに流すよう動作する。kはカレントミラー比であって、任意の正の値を持つ。本実施形態では、特に記述なき限り、カレントミラー回路CM1~CM6の夫々において“k=1”である場合を例にとる。任意のカレントミラー回路において出力側トランジスタは2以上設けられ得る。
カレントミラー回路CM1においては、トランジスタ111が入力側トランジスタとして機能する一方でトランジスタ112及び113が出力側トランジスタとして機能する。
カレントミラー回路CM2においては、トランジスタ114が入力側トランジスタとして機能する一方でトランジスタ115及び116が出力側トランジスタとして機能する。
カレントミラー回路CM3においては、トランジスタ121が入力側トランジスタとして機能する一方でトランジスタ122が出力側トランジスタとして機能する。
カレントミラー回路CM4においては、トランジスタ131が入力側トランジスタとして機能する一方でトランジスタ132が出力側トランジスタとして機能する。
カレントミラー回路CM5においては、トランジスタ133が入力側トランジスタとして機能する一方でトランジスタ134が出力側トランジスタとして機能する。
カレントミラー回路CM6においては、トランジスタ135が入力側トランジスタとして機能する一方でトランジスタ136が出力側トランジスタとして機能する。
図6等を参照して、二次側制御装置10による不連続モードでのSRトランジスタM2の制御方法を説明する。図6は、DC/DCコンバータ4の不連続モードにおけるタイミングチャートである。時間の経過と共に、時刻t1、t2、t3、t4及びt5が、この順番で訪れるものとする。時刻t1から1つのスイッチング周期が始まる。1つのスイッチング周期はDC/DCコンバータ4のスイッチング周波数の逆数分の長さを有する。各スイッチング周期にスイッチングトランジスタM1のオン期間とSRトランジスタM2のオン期間が1つずつ含まれる。後に詳説されるが、時刻t1及びt2間にてスイッチングトランジスタM1がオン状態とされ、時刻t2及びt3間にてSRトランジスタM2がオン状態とされる。尚、図6の波形例は、時刻t1の直前において、スイッチングトランジスタM1のドレイン電圧VD1が一次側入力電圧VINに安定して一致し且つSRトランジスタM2のドレイン電圧VD2が二次側出力電圧VOUTに安定して一致していることが想定されている。
図6には、上から下に向けて、ゲート信号G1、一次側電流I、二次側電流I、ドレイン電圧VD1、ドレイン電圧VD2、ゲート信号G2、電圧VC1、電圧VC2、信号S150の波形が示される。図6において、これらの波形の内、電圧VC2の波形だけが破線で示され、他の波形は実線で示される。ここでは、上述の如くコンデンサC1及びC2の静電容量値が互いに同じであることに加えて、抵抗R及びROUTの抵抗値が同じであることを想定する。尚、図6に示される時間TON及びTOFFについては、後の数式を用いた検討において参照される。
図7に時刻t1の直前におけるDC/DCコンバータ4の状態を示す。
時刻t1の直前において、ゲート信号G1はローレベルであってスイッチングトランジスタM1はオフであり、一次側電流Iはゼロである。時刻t1の直前においてスイッチングトランジスタM1のドレインには一次側入力電圧VINが加わる。時刻t1から始まるスイッチング周期の前のスイッチング周期において、信号S153がハイレベルからローレベルに切り替わった後は、次回、信号S151にアップエッジが生じるまで(後述の時刻t2まで)信号S153がローレベルに維持される。故に時刻t1の直前において信号S153はローレベルである。従って、時刻t1の直前においてゲート信号G2はローレベルであって、SRトランジスタM2はオフ且つ二次側電流Iはゼロである。
ローレベルの信号S153によりスイッチSW2はオフである。また時刻t1の直前におけるローレベルの信号S153によりインバータ155を通じてトランジスタ142はオン状態とされる。故に時刻t1の直前において“VC2=0”である。尚、時刻t1から始まるスイッチング周期の前のスイッチング周期において、SRトランジスタM2のターンオフ後にコンデンサC1に電流が供給され、その供給電流に基づく電荷が時刻t1の直前においてコンデンサC1に残存している。故に時刻t1の直前において“VC1>VC2”であり、故に信号S152はハイレベルとなる。
時刻t1において、一次側制御装置5(図2参照)がゲート信号G1にアップエッジを生じさせ、これによってスイッチングトランジスタM1がターンオンする。スイッチングトランジスタM1のオン期間において一次側巻線W1に一次側電流Iが流れ、このとき、ドレイン電圧VD1は概ね一次側のグランドGND1の電位に等しい。スイッチングトランジスタM1のオン期間においてドレイン電圧VD2が出力電圧VOUTよりも電圧(VIN×N/N)だけ高くなる。Nは一次側巻線W1の巻き数であり、Nは二次側巻線W2の巻き数である。電圧(VIN×N/N)はスイッチングトランジスタM1のオン期間において二次側巻線W2に生じる誘起電圧である。
図8に時刻t1及びt2間におけるDC/DCコンバータ4の状態を示す。時刻t1から時刻t2までスイッチングトランジスタM1がオンとされる。スイッチングトランジスタM1のオン/オフ等に依らず、電流IVOUTがトランジスタ111のドレイン電流として流れる。電流IVOUTは、二次側出力電圧VOUTが加わる配線から抵抗ROUT、外部端子TM1及びトランジスタ111を介しグランド(GND2)へと流れる。トランジスタ111のオン抵抗値は抵抗ROUTの値よりも十分に小さく、故に電流IVOUTは二次側出力電圧VOUTに比例する。他方、スイッチングトランジスタM1のオン期間において、二次側出力電圧VOUTより電圧(VIN×N/N)だけ高いドレイン電圧VD2に基づき、SRトランジスタM2のドレインから抵抗R及び外部端子TM2を介し電流ID_ONが流れる。電流ID_ONの一部はトランジスタ112に流れ、電流ID_ONの残部は電流IONとしてトランジスタ114に流れる。電流IONはトランジスタ114のドレイン電流である。
スイッチングトランジスタM1のオン期間において、カレントミラー回路CM1の作用によりトランジスタ112にはトランジスタ111に流れる電流IVOUTと同じ電流値を有する電流が流れるため、電流IONは“ION=ID_ON-IVOUT”により表される。上述したように、ここでは抵抗R及びROUTの抵抗値が同じであることが想定されている。故に、“(VIN×N/N)÷R”に相当する電流IONがトランジスタ114に流れる。
トランジスタ114にドレイン電流(ION)が流れることでカレントミラー回路CM2の作用によりトランジスタ115及び116にも電流が流れる。トランジスタ115のドレイン電流はトランジスタ133を通じて流れ、カレントミラー回路CM5はトランジスタ134にもドレイン電流が流れるよう作用する。一方、トランジスタ116のドレイン電流が抵抗138を介して流れることでトランジスタ137がターンオンし、トランジスタ137のターンオンに連動してノードND3のレベルがローレベルからハイレベルに切り替わる。このため、時刻t1にてスイッチSW1がオフからオンに切り替わる一方で、信号S150が微小時間だけハイレベルとなることでコンデンサC1の蓄積電荷がトランジスタ141を介して放電される。当該微小時間の経過後、トランジスタ141がオフとなり、トランジスタ134のドレイン電流がスイッチSW1を介してコンデンサC1に供給されることで電圧VC1が上昇してゆく。以下では、ワンショット回路150によりトランジスタ141がオンとされる時間は十分に小さいとして無視する。そうすると、電圧VC1は0Vを起点に時刻t1から上昇開始する。スイッチングトランジスタM1のオン期間(換言すればスイッチSW1のオン期間)におけるコンデンサC1の充電電流を記号“IC1”にて参照する。トランジスタ134のドレイン電流が充電電流IC1として機能する。上述のカレントミラー比kが1であれば、スイッチングトランジスタM1のオン期間(換言すればスイッチSW1のオン期間)において充電電流IC1は電流IONと同じ値を持つ。
一方、スイッチングトランジスタM1のオン期間においてトランジスタ122のソース電位が正になるため、トランジスタ122には電流(ドレイン電流)が流れず、故にトランジスタ131及び132にも電流が流れない。このため、スイッチングトランジスタM1のオン期間においてコンパレータ151の出力信号S151はローレベルに維持される。故に、時刻t1の直前から続いてスイッチングトランジスタM1のオン期間では、信号S153はローレベルに維持され、従って信号S153及びゲート信号G2はローレベルであり、SRトランジスタM2はオフである。また、スイッチングトランジスタM1のオン期間において二次側電流Iはゼロである。
時刻t2を境に、一次側制御装置5(図2参照)がゲート信号G1をハイレベルからローレベルに切り替える。これによってスイッチングトランジスタM1がターンオフする。スイッチングトランジスタM1がターンオフすることで一次側巻線W1に対する一次側電流Iの供給は停止する。スイッチングトランジスタM1のターンオフ後、トランスTRの蓄積エネルギに基づき出力端子OUTから出力端子OUTに向かう二次側電流Iが発生し、二次側電流IはSRトランジスタM2を通じて流れる。
二次側電流IがSRトランジスタM2を通じて流れる期間をSRトランジスタM2の通電期間と称する。図6の例において、時刻t2から時刻t3までがSRトランジスタM2の通電期間に相当する。SRトランジスタM2の通電期間では、二次側電流IがSRトランジスタM2のチャネル(ドレイン-ソース間)又は寄生ダイオードを通じて流れる。SRトランジスタM2の通電期間においてドレイン電圧VD2はグランド(GND2)の電位よりも低くなる。スイッチングトランジスタM1のターンオフ直後、SRトランジスタM2が未だターンオンしていない状況ではSRトランジスタM2の寄生ダイオードを通じて二次側電流Iが流れ、SRトランジスタM2のターンオン後はSRトランジスタM2のチャネルを通じて二次側電流Iが流れる。
図9を参照して時刻t2及びその直後で生じるDC/DCコンバータ4の状態遷移を説明する。スイッチングトランジスタM1がターンオフすることで“VD2<0”となると、トランジスタ122のソース電位がグランド(GND2)の電位以下となることでトランジスタ122に電流IOFFが流れる。電流IOFFはトランジスタ122のドレイン電流であり、外部端子TM2から抵抗Rを介しSRトランジスタM2のドレインに向けて流れる。トランジスタ122のドレイン電流IOFFはトランジスタ131のドレインから供給されるため、カレントミラー回路CM4の作用によりトランジスタ132にもドレイン電流が流れ、結果、抵抗139に判定電圧Vtを超える電圧降下が発生する。そうすると、信号S151にアップエッジが発生し、連れて信号S153にもアップエッジが発生する。結果、ドライバ154はゲート信号G2にアップエッジを生じさせることでSRトランジスタM2をターンオンさせる。また信号S153がハイレベルになることで、スイッチSW2がターンオンし且つインバータ155の機能によりトランジスタ142がオフとされる。
他方、“VD2<0”であることでトランジスタ122のソース電位がグランド(GND2)の電位以下であるとき、トランジスタ114に電流は流れず、故にトランジスタ115及び116にも電流は流れない。このため、トランジスタ137がオフとなってノードND3の電位がハイレベルからローレベルに遷移し、結果、スイッチSW1はターンオフする。即ち、スイッチングトランジスタM1のターンオフを契機にスイッチSW1がターンオフして、コンデンサC1への充電電流IC1の供給が停止される。コンデンサC1の充電電圧に相当する電圧VC1は、スイッチングトランジスタM1のオン期間において単調上昇し、スイッチSW1のターンオフ後は、トランジスタ141が次回にターンオンされるまで不変に維持される(リーク電流を無視)。
ドレイン電圧VD2に依らず、カレントミラー回路CM1の作用によりトランジスタ111のドレイン電流IVOUTに応じた電流がトランジスタ113にも流れる。トランジスタ113のドレイン電流はトランジスタ135を通じて流れ、カレントミラー回路CM6はトランジスタ136にもドレイン電流が流れるよう作用する。スイッチSW2がオンであるとき、トランジスタ136のドレイン電流はスイッチSW2を介しコンデンサC2に供給される。ここでは、時刻t2にてスイッチングトランジスタM1がターンオフされてからスイッチSW2がターンオンされるまでの時間遅延は十分に短いとして無視する。そうすると、電圧VC2は0Vを起点に時刻t2から上昇開始する。スイッチSW2のオン期間におけるコンデンサC2の充電電流を記号“IC2”にて参照する。トランジスタ136のドレイン電流が充電電流IC2として機能する。上述のカレントミラー比kが1であれば、スイッチSW2のオン期間において充電電流IC2は電流IVOUTと同じ値を持つ。
図6に示す如く、時刻t2におけるスイッチングトランジスタM1のターンオフの後、二次側電流Iの大きさは徐々に低下してゆく一方で、電圧VC2は単調上昇する。そして、時刻t3にて電圧VC2が電圧VC1に達する。詳細には時刻t3にて、“VC1>VC2”の成立状態から“VC1≦VC2”又は“VC1<VC2”の成立状態に遷移する。
図10を参照して時刻t3及びその直後で生じるDC/DCコンバータ4の状態遷移を説明する。時刻t3にて電圧VC2が電圧VC1に達することで信号S152にダウンエッジが生じる。信号S152のダウンエッジによりDFF153にてデータリセットが行われて信号S153にもダウンエッジが生じる。信号S153にてダウンエッジが生じることで、ドライバ154はゲート信号G2にもダウンエッジを生じさせ、これによってSRトランジスタM2をターンオフさせる。また信号S153のダウンエッジにより、スイッチSW2がターンオフされると共にインバータ155の機能によりトランジスタ142がターンオンされることでコンデンサC2の蓄積電荷が放電されて電圧VC2は速やかに0Vとなる。以後は、次回に信号S153にアップエッジが生じるまでトランジスタ142がオン状態に維持される(故に電圧VC2は0Vに維持される)。
時刻t3の後、ドレイン電圧VD1及びVD2は自由共振により変動する。時刻t3の後、ドレイン電圧VD2の変動過程中の時刻t4にて“VD2<VOUT”から“VD2>VOUT”に遷移する。そうすると、そのときのドレイン電圧VD2に応じた電流ION(図8参照)が流れ始める。このため、時刻t4にて信号S150のアップエッジを通じたトランジスタ141のターンオンによりコンデンサC1の放電が行われた後、コンデンサC1が電流IONに応じた電流(トランジスタ134のドレイン電流)にて充電開始される。その後、時刻t5にて再び“VD2<VOUT”となるとコンデンサC1の充電が停止される。以後、ドレイン電圧VD2が出力電圧VOUTを挟んで変動する間、同様の動作が繰り返される。
時刻t5の後、スイッチングトランジスタM1が再度ターンオンされる直前では、若干の電荷がコンデンサC1に蓄積されていて“VC1>0”であることが想定される。尚、スイッチングトランジスタM1が再度ターンオンされる直前において“VC1=0”であったとしても、時刻t3の後において信号S151にアップエッジが生じて信号S153がハイレベルとならない限り、SRトランジスタM2はオフ状態に維持される。
[数式を用いた検討]
各スイッチング周期において、SRトランジジスタM2に電流が流れる時間、即ちSRトランジスタM2の通電期間の長さを、二次側通電時間と称し、記号“TOFF”にて表す。二次側制御装置10において、仮に二次側通電時間TOFFが正確に分かるのであれば、スイッチングトランジスタM1のターンオフの後、二次側通電時間TOFFだけSRトランジスタM2をオンすれば効率の最大化が図られる。二次側通電時間TOFFに関して数式を用いた検討を行う。1スイッチング周期におけるスイッチングトランジスタM1のオン時間(オン期間の長さ)を“TON”で表す。各スイッチング周期において、スイッチングトランジスタM1のオン時間TONと二次側通電時間TOFFとは以下の式(A1)を満たす。式(A1)における電圧VORは式(A2)にて表される。
Figure 2024010833000002
今、抵抗ROUT及びRの値が互いに同じ抵抗値R1であると仮定する。そうすると、スイッチングトランジスタM1のオン期間において、電流ID_ON及びIVOUTは下記式(B1)及び(B2)を満たす。更に式(B1)及び(B2)より式(B3)が成立する。
Figure 2024010833000003
また、スイッチングトランジスタM1のオン期間においてコンデンサC1が充電される(図8参照)。このため、スイッチングトランジスタM1のターンオフ直前における電圧VC1を“VC1_END”で表すと、電圧VC1_ENDは下記式(B4)にて表される。尚、式(B4)及び後述の他の式において、“C1”はコンデンサC1の静電容量値を表し、“C2”はコンデンサC2の静電容量値を表す。
Figure 2024010833000004
ここで、各カレントミラー回路におけるカレントミラー比kが1であるとすると、スイッチングトランジスタM1のオン期間において電流IC1の値は電流IONの値に等しいため(即ち“IC1=ION”であるため)、式(B3)及び(B4)より下記式(B5)が成立する。
Figure 2024010833000005
他方、スイッチングトランジスタM1のターンオフ後、二次側通電時間TOFF分だけコンデンサC2に電流IC2が流れたとする(図9参照)。そうすると、スイッチングトランジスタM1のターンオフ後、二次側通電時間TOFF分だけ経過した時点における電圧VC2(以下、“VC2_END”で表す)は、下記式(C1)にて表される。
Figure 2024010833000006
ここで、各カレントミラー回路におけるカレントミラー比kが1であるとすると、スイッチングトランジスタM1のオフ期間中のスイッチSW2のオン期間において電流IC2の値は電流IVOUTの値に等しいため(即ち“IC2=IVOUT”であるため)、下記式(C2)が成立し、更に式(C2)を上記式(C1)に代入することで下記式(C3)が得られる。
Figure 2024010833000007
今、“VC1_END=VC2_END”であると仮定すると、上記式(B5)及び(C3)より下記式(D1)が成立し、式(D1)を変形すると下記式(D2)が得られる。更に、式(D2)を上記式(A2)を用いて変形すると、下記式(D3)が得られる。これは、“C1=C2”であるとき、式(A1)が満たされることを意味する。つまり、図5の回路において、コンデンサC1及びC2の静電容量値を互いに同じに設定し且つ抵抗ROUT及びRの値を互いに同じに設定すれば、スイッチングトランジスタM1のターンオフ後、二次側通電時間TOFF分だけ経過した時点で電圧VC2が電圧VC1に達して信号S152にダウンエッジが生じることなり(図10参照)、SRトランジスタM2のオン時間が二次側通電時間TOFFに一致することになる。
Figure 2024010833000008
[参考構成との対比]
図11に参考構成に係る絶縁型DC/DCコンバータ904を示す。DC/DCコンバータ904は本実施形態に係るDC/DCコンバータ4に類似する構成を有するが、DC/DCコンバータ904では二次側制御装置として二次側制御装置10ではなく二次側制御装置910が設けられる。二次側制御装置910は、トランスの二次側巻線に接続されたドレインを有する同期整流トランジスタM2’を制御する。図11では二次側制御装置910の構成が概略的に示される。二次側制御装置910は、同期整流トランジスタM2’のゲートに接続された外部端子911と、同期整流トランジスタM2’のドレインに対し外部抵抗930を含む回路を通じて接続された外部端子912と、同期整流制御ブロック920と、を備える。
同期整流ブロック920は外部端子912に接続され、外部端子912の電圧V912に基づき同期整流トランジスタM2’のターンオン及びターンオフのタイミングを決定する。具体的には例えば、同期整流トランジスタM2’のドレイン電圧が外部抵抗930と他の抵抗とで分圧されることで電圧V912が生成される。そして、同期整流ブロック920は、電圧V912が負の閾電圧VTH1以下になったことを検知して同期整流トランジスタM2’をターンオンし、その後、電圧V912が負の閾電圧VTH2以上になったことを検知して同期整流トランジスタM2’をターンオフする。例えば、閾電圧VTH1は(-100mV)であり、閾電圧VTH2は(-6mV)である。
同期整流ブロック920の内部構成によるが、図11の参考構成では外部端子912に高い耐圧が必要となり得る。
図11の参考構成では同期整流トランジスタM2’のターンオフタイミングが閾電圧VTH2に依存して定まることになるが、実際の閾電圧VTH2は設計値(例えば-6mV)からばらつく。図11の参考構成では、閾電圧VTH2のばらつきを考慮したマージンを設けた上で、同期整流トランジスタM2’のターンオフタイミングを決定する必要がある。マージンを設けるとは、理想的な同期整流トランジスタM2’のターンオフタイミングから見て、マージン時間分だけ先に同期整流トランジスタM2’をターンオフさせることを意味する。DC/DCコンバータ904を含む装置ごとに外部抵抗930の値の調整を通じてマージン時間を調整する必要がある。外部抵抗930の値をどれだけ変化させたときにマージン時間がどれだけ変化するかは把握し難く、マージン時間の調整は容易ではない。
また、図11の参考構成では二次側制御装置910内の様々なばらつき要因を考慮した上で必要なマージンを確保する必要があるため、マージン時間が必要以上に大きくなることもある。マージン時間の増大は、同期整流トランジスタM2’の寄生ダイオードを通じて電流が流れる時間の増大に繋がるため、効率の悪化を招く。
これに対し、本実施形態に係るDC/DCコンバータ4(図5参照)では、カレントミラー回路CM1及びCM2を抵抗Rを介してSRトランジスタM2のドレインに接続する構成を採用するため、外部端子TM2に高い耐圧を持たせる必要がなくなる。
また、DC/DCコンバータ4(図5参照)では、抵抗R及びROUTの値が定まれば計算により明確にSRトランジスタM2のターンオフタイミングを特定できる。即ち、SRトランジスタM2の通電期間の終了タイミングからどれだけ先にSRトランジスタM2をターンオフさせるのかを、抵抗R及びROUTの値の調整によって直接的に制御できる(即ちマージン時間を抵抗R及びROUTの値の調整によって直接的に制御できる)。
更に、DC/DCコンバータ4(図5参照)では、閾電圧(VTH1、VTH2)を要しないカレントミラー構成を採用しているため、回路の特性ばらつきを低く抑えることができる。このためマージンの確保量を少なくことができる。これは効率の改善に繋がる。
以下、本実施形態に属する幾つかの実施例を挙げる。以下に示される複数の実施例の内、任意の2以上の実施例を組み合わせることもできる。
<<第1実施例>>
第1実施例を説明する。コンデンサC1及びC2の静電容量値が互いに同じであるという前提の下、抵抗R及びROUTの値を互いに同じに設定して良い。この場合、計算上、SRトランジスタM2のオン時間が二次側通電時間TOFFに一致して効率の最大化が図られる。但し、実際には様々な特性ばらつきが存在するため、抵抗R及びROUTの値を互いに相違させても良い。この際、抵抗Rの値を抵抗ROUTの値よりも大きくすると良く、それらの値の調整を通じて上記マージン時間を明確に調整及び制御できる。
またコンデンサC1及びC2の静電容量値を互いに相違させることも可能である。この場合には、コンデンサC1及びC2の静電容量値の比に連動して、カレントミラー比kを調整すれば良い。例えば、カレントミラー回路CM1、CM2及びCM5におけるカレントミラー比kを1に設定し且つカレントミラー回路CM6におけるカレントミラー比kを2に設定したとき、コンデンサC1の静電容量値に対してコンデンサC2の静電容量値を2倍に設定して良い。
<<第2実施例>>
第2実施例を説明する。図6を再度参照する。時刻t3の後、ドレイン電圧VD2は自由共振により変動するが、その変動の過程でドレイン電圧VD2が負となることがある。図6では、自由共振の1周期目においてドレイン電圧VD2が短時間だけ負となる様子が示されている。ドレイン電圧VD2における自由共振の変動の過程でドレイン電圧VD2が負となると、時刻t2での挙動と同様に(図9参照)、信号S151にアップエッジが生じる可能性がある。自由共振に基づく信号S151のアップエッジを契機にSRトランジスタM2がターンオンされるべきではない。
これを考慮し、図12に示す如く、二次側制御装置10に強制オフタイマ回路160及びAND回路161を追加することができる。強制オフタイマ回路160に対しDFF153の出力信号S153が入力される。強制オフタイマ回路160は信号S153に基づく信号S160を生成及び出力する。強制オフタイマ回路160は原則として信号S160をハイレベルに維持する。但し、信号S153にダウンエッジが生じたとき、強制オフタイマ回路160は、信号S153のダウンエッジタイミングから所定の強制オフ時間tF_OFFだけローレベルの信号S160を出力し、その後、信号S160をハイレベルに戻す。
AND回路161は2入力の論理積回路である。AND回路161は、信号S151及びS160の双方がハイレベルであるときに限ってハイレベルの信号S161を出力し、信号S151及びS160の内、少なくとも一方がローレベルであればローレベルの信号S161を出力する。
図12の二次側制御装置10では、信号S151ではなく、AND回路161の出力信号S161がDFF153のクロック入力端子に入力される。上述したように、DFF153は“0”又は“1”の値(論理値)を保持し、“0”の値を保持しているとき自身の出力信号S153をローレベルとし且つ“1”の値を保持しているとき自身の出力信号S153をハイレベルとする。図12のDFF153において、リセット入力端子(R)への入力信号S152がハイレベルであることを前提にクロック入力端子への入力信号S161にアップエッジが生じたとき、DFF153は当該アップエッジに同期してデータ入力端子(D)への入力信号のレベル(ここではハイレベル)を取り込み、これによってDFF153の保持値を“1”とする。データリセットについては上述した通りである。
このため、図12の二次側制御装置10では、信号S153にダウンエッジが生じることでSRトランジスタM2をターンオフさせた後、強制オフ時間tF_OFF分、ドレイン電圧VD2に依らず信号S153がローレベルに維持される(SRトランジスタM2のオフ状態が維持される)。故に、自由共振に基づきドレイン電圧VD2が負になったとしてもSRトランジスタM2をオフ状態で維持できる。
ドレイン電圧VD2における自由共振の変動の周期と比べて、強制オフ時間tF_OFFは長い。場合によっては、安全を見て、ドレイン電圧VD2における自由共振の変動の周期の2倍以上の時間を、強制オフ時間tF_OFFに設定しても良い。
強制オフタイマ回路160は、外部から供給される外部信号(不図示)に基づき強制オフ時間tF_OFFを可変設定して良い。例えば、二次側制御装置10に外部端子として設定用外部端子(不図示)を設けておく。この場合例えば、二次側制御装置10の外部において設定用外部端子とグランドとの間に設定用抵抗を接続し、設定用抵抗に対して定電流を供給したときの設定用外部端子の電圧を外部信号として用いて良い。この他、外部信号は任意のアナログ信号又はデジタル信号であって良く、二次側制御装置10に接続された上位システム(マイクロコンピュータ等;不図示)から上記の外部信号が出力されても良い。
或いは、強制オフ時間tF_OFFは予め設定された固定時間であっても良い。互いに異なる強制オフ時間tF_OFFが設定された複数種類の二次側制御装置10を用意しても良い。即ち例えば、強制オフ時間tF_OFFとして第1固定時間が設定された二次側制御装置10と、強制オフ時間tF_OFFとして第2固定時間が設定された二次側制御装置10と、を別々に製造しても良い。ここで、第1及び第2固定時間は互いに相違する。
<<第3実施例>>
第3実施例を説明する。図13に示す如く、二次側制御装置10はSRトランジスタM2を制御する同期整流制御装置を内包する。同期整流制御装置は図13に示される回路F1~F6を含んで構成される。回路F1はオンオフ制御回路である。回路F2は電流生成回路である。回路F3は第1充電回路である。回路F4は第2充電回路である。回路F5は第1放電回路である。回路F6は第2放電回路である。
オンオフ制御回路F1は、回路部品121~123、131、132、139、151~154及び156を含んで構成される。第2実施例の如く(図12参照)、二次側制御装置10に強制オフタイマ回路160及びAND回路161が設けられる場合にあっては、強制オフタイマ回路160及びAND回路161もオンオフ制御回路F1の構成要素に含まれる。
電流生成回路F2は回路部品111~116を含んで構成される。第1充電回路F3は回路部品133及び134並びにスイッチSW1を含んで構成される。第2充電回路F4は回路部品135及び136並びにスイッチSW2を含んで構成される。第1放電回路F5は回路部品140、141及び150を含んで構成される。回路部品137及び138も第1放電回路F5の構成要素に含まれると解して良い。第2放電回路F6は回路部品142及び155を含んで構成される。
尚、図13には幾つかの電圧及び電流を表す記号がまとめて示されている。ドレイン電圧VD2を対象電圧(監視対象電圧)と称することができる。電流IC1、IC2を、夫々、第1充電電流、第2充電電流と称することができる。電圧VC1、VC2を、夫々、第1充電電圧、第2充電電圧と称することができる。電流ION、IVOUTを、夫々、第1発生電流、第2発生電流と称することができる。電流ID_ONを対象比例電流と称することができる。第2発生電流に相当する電流IVOUTを出力比例電流と称することもできる。
オンオフ制御回路F1は、ドレイン電圧VD2(対象電圧)に基づきSRトランジスタM2のターンオンタイミングを決定してSRトランジスタM2をターンオンさせ、その後、コンデンサC1の充電電圧VC1とコンデンサC2の充電電圧VC2との比較結果に基づきSRトランジスタM2をターンオフさせる。
電流生成回路F2は、スイッチングトランジスタM1のオン期間においてドレイン電圧VD2(対象電圧)及び二次側出力電圧VOUTに応じた電流ION(第1発生電流)を生成し、SRトランジスタM2の通電期間においてドレイン電圧VD2(対象電圧)に依存せず二次側出力電圧VOUTに応じた電流IVOUT(第2発生電流)を生成する(図8及び図9参照)。
第1充電回路F3は、スイッチングトランジスタM1のオン期間において電流ION(第1発生電流)に比例する電流IC1(第1充電電流)にてコンデンサC1を充電する(図8参照)。詳細には、第1充電回路F3は、カレントミラー回路CM2に設けられた出力側トランジスタ(115)に接続され、スイッチングトランジスタM1のオン期間において、電流ION(第1発生電流)に基づきカレントミラー回路CM2の出力側トランジスタ(115)を通過する電流に比例する電流IC1を生成し、電流IC1にてコンデンサC1を充電する。
第2充電回路F4は、SRトランジスタM2の通電期間において電流IVOUT(第2発生電流)に比例する電流IC2(第2充電電流)にてコンデンサC2を充電する(図9参照)。詳細には、第2充電回路F4は、カレントミラー回路CM1に設けられた出力側トランジスタ(113)に接続され、SRトランジスタM2の通電期間において、電流IVOUT(第2発生電流)に基づき当該出力側トランジスタ(113)を通過する電流に比例する電流IC2を生成し、電流IC2にてコンデンサC2を充電する。
また、電流生成回路F2は、スイッチングトランジスタM1のオン期間においてドレイン電圧VD2(対象電圧)に比例する電流ID_ON(対象比例電流)から二次側出力電圧VOUTに比例する電流IVOUT(出力比例電流)を差し引いた電流を、電流ION(第1発生電流)として生成する機能を有する。
スイッチングトランジスタM1のオン期間及びSRトランジスタM2の通電期間を含む任意の期間において、抵抗ROUTは電流生成回路F2と協働して二次側出力電圧VOUTを電流IVOUT(出力比例電流)に変換する。スイッチングトランジスタM1のオン期間において、抵抗Rは電流生成回路F2と協働してドレイン電圧VD2を電流ID_ON(対象比例電流)に変換する。
また、オンオフ制御回路F1は、ドレイン電圧VD2の極性が負であるとき、負のドレイン電圧VD2に基づきオフ検知電流(IOFF)を発生させて当該オフ検知電流に基づきSRトランジスタM2をターンオンさせる(図9参照)。
第1放電回路F5は、スイッチングトランジスタM1のオン期間においてコンデンサC1が電流IC1にて充電開始される前に、コンデンサC1を放電させる機能を持つ。第2放電回路F6は、SRトランジスタM2の通電期間においてコンデンサC2が電流IC2にて充電開始される前に、コンデンサC2を放電させる機能を持つ。
尚、図13に示した回路の切り分けは例に過ぎず、回路F1~F6の機能の内、幾つかの機能は、回路F1~F6の内の2以上の回路が協働することで実現される。任意の1つの回路部品は、回路F1~F6の内、2以上の回路に共用され得る。
<<第4実施例>>
第4実施例を説明する。第4実施例では、上述した各事項に対する変形技術及び補足事項等を説明する。
任意の信号又は電圧に関して、上述の主旨を損なわない形で、それらのハイレベルとローレベルの関係は上述したものの逆とされ得る。
各実施形態に示されたFET(電界効果トランジスタ)のチャネルの種類は例示である。上述の主旨を損なわない形で、任意のFETのチャネルの種類はPチャネル型及びNチャネル型間で変更され得る。
不都合が生じない限り、上述の任意のトランジスタは、任意の種類のトランジスタであって良い。例えば、MOSFETとして上述された任意のトランジスタを、不都合が生じない限り、接合型FET、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)又はバイポーラトランジスタに置き換えることも可能である。任意のトランジスタは第1電極、第2電極及び制御電極を有する。FETにおいては、第1及び第2電極の内の一方がドレインで他方がソースであり且つ制御電極がゲートである。IGBTにおいては、第1及び第2電極の内の一方がコレクタで他方がエミッタであり且つ制御電極がゲートである。IGBTに属さないバイポーラトランジスタにおいては、第1及び第2電極の内の一方がコレクタで他方がエミッタであり且つ制御電極がベースである。
本開示の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本開示の実施形態の例であって、本開示ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
<<付記>>
上述の実施形態にて具体的構成例が示された本開示について付記を設ける。
本開示の一側面に係る同期整流制御装置は、フライバック方式による絶縁同期整流型DC/DCコンバータの二次側に配置された同期整流トランジスタ(M2)を制御するよう構成された同期整流制御装置(10)において、前記DC/DCコンバータにおけるトランスの一次側巻線に接続されたスイッチングトランジスタ(M1)のオン期間において、前記DC/DCコンバータにおけるトランスの二次側巻線と前記同期整流トランジスタとの接続ノードに加わる対象電圧(VD2)、及び、前記DC/DCコンバータの二次側出力電圧(VOUT)に応じた第1充電電流(IC1)にて充電されるよう構成された第1コンデンサ(C1)と、前記スイッチングトランジスタのターンオフ後における前記同期整流トランジスタの通電期間において、前記二次側出力電圧に応じた第2充電電流(IC2)にて充電されるよう構成された第2コンデンサ(C2)と、前記対象電圧に基づき前記同期整流トランジスタのターンオンタイミングを決定して前記同期整流トランジスタをターンオンさせ、その後、前記第1コンデンサの充電電圧と前記第2コンデンサの充電電圧との比較結果(S152)に基づき前記同期整流トランジスタをターンオフさせるよう構成されたオンオフ制御回路(F1)と、を備える構成(第1の構成)である。
これにより、二次側の同期整流トランジスタに電流が流れる期間において、極力長く、同期整流トランジスタをオンとする制御が可能となる(上述のマージン時間を低く抑えることができる)。このため、効率の改善が見込まれる。
上記第1の構成に係る同期整流制御装置において、前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記対象電圧及び前記二次側出力電圧に応じた第1発生電流(ION)を生成し、且つ、前記同期整流トランジスタの通電期間において前記対象電圧に依存せず前記二次側出力電圧に応じた第2発生電流(IVOUT)を生成するよう構成された電流生成回路(F2)と、前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記第1発生電流(ION)に比例する前記第1充電電流にて前記第1コンデンサを充電するよう構成された第1充電回路(F3)と、前記同期整流トランジスタの通電期間において前記第2発生電流(IVOUT)に比例する前記第2充電電流にて前記第2コンデンサを充電するよう構成された第2充電回路(F4)と、を更に備える構成(第2の構成)であっても良い。
上記第2の構成に係る同期整流制御装置において、前記電流生成回路は、前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記対象電圧に比例する対象比例電流(ID_ON)から前記二次側出力電圧に比例する出力比例電流(IVOUT)を差し引いた電流を前記第1発生電流(ION)として生成し、前記同期整流トランジスタの通電期間において前記出力比例電流を前記第2発生電流として生成する構成(第3の構成)であっても良い。
上記第3の構成に係る同期整流制御装置において、前記二次側出力電圧が加わるノードに対し第1抵抗(ROUT)を介して接続されるよう構成された第1端子(TM1)と、前記対象電圧が加わるノードに対し第2抵抗(R)を介して接続されるよう構成された第2端子(TM2)と、を更に備え、前記電流生成回路は、前記第1端子及び前記第2端子に接続され、前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記二次側出力電圧を前記第1抵抗を用いて電流に変換することで前記出力比例電流(IVOUT)を生成するとともに前記対象電圧を前記第2抵抗を用いて電流に変換することで前記対象比例電流(ID_ON)を生成し、前記同期整流トランジスタの通電期間において前記二次側出力電圧を前記第1抵抗を用いて電流に変換することで前記出力比例電流(IVOUT)を生成する構成(第4の構成)であっても良い。
スイッチングトランジスタのオン期間において対象電圧は相応に高くなるが、上記構成を採用することにより第2端子の必要耐圧を低く抑えることが可能となる。
上記第4の構成に係る同期整流制御装置において、前記電流生成回路は、前記第1端子に接続された入力側トランジスタ(111)、及び、前記第2端子に接続された出力側トランジスタ(112)を有する第1カレントミラー回路(CM1)と、前記第2端子に接続された入力側トランジスタ(114)を有する第2カレントミラー回路(CM2)と、を備え、前記スイッチングトランジスタのオン期間において、前記第1カレントミラー回路及び前記第2カレントミラー回路を用いて、前記第1端子に前記出力比例電流を通過させる一方で前記第2端子に前記対象比例電流を通過させ且つ前記対象比例電流及び前記出力比例電流間の差電流を前記第2カレントミラー回路の入力側トランジスタ(114)に通過させることで前記第1発生電流(ION)を生成し、前記同期整流トランジスタの通電期間において、前記第1カレントミラー回路を用いて前記第1端子に前記出力比例電流を通過させることで前記第2発生電流(IVOUT)を生成する構成(第5の構成)であっても良い。
上記第5の構成に係る同期整流制御装置において、前記第1充電回路は、前記第2カレントミラー回路の出力側トランジスタ(115)に接続され、前記スイッチングトランジスタのオン期間において、前記第1発生電流(ION)に基づき前記第2カレントミラー回路の出力側トランジスタ(115)を通過する電流に比例する電流を、前記第1充電電流(IC1)として生成して前記第1充電電流にて前記第1コンデンサを充電し、前記第2充電回路は、前記第1カレントミラー回路に設けられた他の出力側トランジスタ(113)に接続され、前記同期整流トランジスタの通電期間において、前記第2発生電流(IVOUT)に基づき前記他の出力側トランジスタ(113)を通過する電流に比例する電流を、前記第2充電電流(IC2)として生成して前記第2充電電流にて前記第2コンデンサを充電する構成(第6の構成)であっても良い。
上記第1~第6の構成の何れかに係る同期整流制御装置において、前記オンオフ制御回路は、前記スイッチングトランジスタのターンオフに伴う前記対象電圧の極性の正から負への変化に応答して前記同期整流トランジスタをターンオンさせ、その後、前記第2コンデンサの充電電圧が、前記スイッチングトランジスタのオン期間中に発生した前記第1コンデンサの充電電圧に達したとき、前記同期整流トランジスタをターンオフさせる構成(第7の構成)であっても良い。
上記第7の構成に係る同期整流制御装置において、前記オンオフ制御回路は、前記対象電圧の極性が負であるとき、負の前記対象電圧に基づきオフ検知電流(IOFF)を発生させて前記オフ検知電流に基づき前記同期整流トランジスタをターンオンさせる構成(第8の構成)であっても良い。
上記第1~第8の構成の何れかに係る同期整流制御装置において、前記オンオフ制御回路は、前記同期整流トランジスタをターンオフさせた後、前記対象電圧に依らず、所定の強制オフ時間(tF_OFF)分、前記同期整流トランジスタのオフ状態を維持する構成(第9の構成)であっても良い。
同期整流トランジスタのターンオフ後において自由共振により対象電圧が負になることがあるが、上記構成により、自由共振に基づく負の対象電圧に起因して同期整流トランジスタがオンとされることが回避される。
上記第1~第9の構成の何れかに係る同期整流制御装置において、前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記第1コンデンサが前記第1充電電流にて充電開始される前に、前記第1コンデンサを放電させるよう構成された第1放電回路(F5)と、前記同期整流トランジスタの通電期間において前記第2コンデンサが前記第2充電電流にて充電開始される前に、前記第2コンデンサを放電させるよう構成された第2放電回路(F6)と、を備えた構成(第10の構成)であっても良い。
上記第1~第10の構成の何れかに係る同期整流制御装置において、前記同期整流トランジスタの通電期間において、前記同期整流トランジスタのチャネル又は前記同期整流トランジスタの寄生ダイオードを通じ、前記二次側巻線の蓄積エネルギに基づく電流が流れる構成(第11の構成)であっても良い。
1 AC/DCコンバータ
2 フィルタ
3 整流回路
4 DC/DCコンバータ
5 一次側制御装置
6 一次側電源回路
7 フォトカプラ
8 分圧回路
10 二次側制御装置
IN 入力コンデンサ
IN 一次側入力電圧
IN、IN 入力端子
OUT 出力コンデンサ
OUT 二次側出力電圧
OUT、OUT 出力端子
LD 負荷
CS センス抵抗
M1 スイッチングトランジスタ
M2 同期整流トランジスタ
TR トランス
W1 一次側巻線
W2 二次側巻線
OUT、R 抵抗
TM1~TM7 外部端子
CM1~CM6 カレントミラー回路
SW1、SW2 スイッチ
C1、C2 コンデンサ
F1 オンオフ制御回路
F2 電流生成回路
F3 第1充電回路
F4 第2充電回路
F5 第1放電回路
F6 第2放電回路
一次側電流
二次側電流
D1 ドレイン電圧
D2 ドレイン電圧(対象電圧)
C1、IC2 電流(充電電流)
C1、VC2 電圧(充電電圧)
VOUT 電流(出力比例電流、第2発生電流)
D_ON 電流(対象比例電流)
ON 電流(対象比例電流)

Claims (11)

  1. フライバック方式による絶縁同期整流型DC/DCコンバータの二次側に配置された同期整流トランジスタを制御するよう構成された同期整流制御装置において、
    前記DC/DCコンバータにおけるトランスの一次側巻線に接続されたスイッチングトランジスタのオン期間において、前記DC/DCコンバータにおけるトランスの二次側巻線と前記同期整流トランジスタとの接続ノードに加わる対象電圧、及び、前記DC/DCコンバータの二次側出力電圧に応じた第1充電電流にて充電されるよう構成された第1コンデンサと、
    前記スイッチングトランジスタのターンオフ後における前記同期整流トランジスタの通電期間において、前記二次側出力電圧に応じた第2充電電流にて充電されるよう構成された第2コンデンサと、
    前記対象電圧に基づき前記同期整流トランジスタのターンオンタイミングを決定して前記同期整流トランジスタをターンオンさせ、その後、前記第1コンデンサの充電電圧と前記第2コンデンサの充電電圧との比較結果に基づき前記同期整流トランジスタをターンオフさせるよう構成されたオンオフ制御回路と、を備える
    、同期整流制御装置。
  2. 前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記対象電圧及び前記二次側出力電圧に応じた第1発生電流を生成し、且つ、前記同期整流トランジスタの通電期間において前記対象電圧に依存せず前記二次側出力電圧に応じた第2発生電流を生成するよう構成された電流生成回路と、
    前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記第1発生電流に比例する前記第1充電電流にて前記第1コンデンサを充電するよう構成された第1充電回路と、
    前記同期整流トランジスタの通電期間において前記第2発生電流に比例する前記第2充電電流にて前記第2コンデンサを充電するよう構成された第2充電回路と、を更に備える
    、請求項1に記載の同期整流制御装置。
  3. 前記電流生成回路は、前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記対象電圧に比例する対象比例電流から前記二次側出力電圧に比例する出力比例電流を差し引いた電流を前記第1発生電流として生成し、前記同期整流トランジスタの通電期間において前記出力比例電流を前記第2発生電流として生成する
    、請求項2に記載の同期整流制御装置。
  4. 前記二次側出力電圧が加わるノードに対し第1抵抗を介して接続されるよう構成された第1端子と、
    前記対象電圧が加わるノードに対し第2抵抗を介して接続されるよう構成された第2端子と、を更に備え、
    前記電流生成回路は、前記第1端子及び前記第2端子に接続され、前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記二次側出力電圧を前記第1抵抗を用いて電流に変換することで前記出力比例電流を生成するとともに前記対象電圧を前記第2抵抗を用いて電流に変換することで前記対象比例電流を生成し、前記同期整流トランジスタの通電期間において前記二次側出力電圧を前記第1抵抗を用いて電流に変換することで前記出力比例電流を生成する
    、請求項3に記載の同期整流制御装置。
  5. 前記電流生成回路は、前記第1端子に接続された入力側トランジスタ、及び、前記第2端子に接続された出力側トランジスタを有する第1カレントミラー回路と、
    前記第2端子に接続された入力側トランジスタを有する第2カレントミラー回路と、を備え、
    前記スイッチングトランジスタのオン期間において、前記第1カレントミラー回路及び前記第2カレントミラー回路を用いて、前記第1端子に前記出力比例電流を通過させる一方で前記第2端子に前記対象比例電流を通過させ且つ前記対象比例電流及び前記出力比例電流間の差電流を前記第2カレントミラー回路の入力側トランジスタに通過させることで前記第1発生電流を生成し、
    前記同期整流トランジスタの通電期間において、前記第1カレントミラー回路を用いて前記第1端子に前記出力比例電流を通過させることで前記第2発生電流を生成する
    、請求項4に記載の同期整流制御装置。
  6. 前記第1充電回路は、前記第2カレントミラー回路の出力側トランジスタに接続され、前記スイッチングトランジスタのオン期間において、前記第1発生電流に基づき前記第2カレントミラー回路の出力側トランジスタを通過する電流に比例する電流を、前記第1充電電流として生成して前記第1充電電流にて前記第1コンデンサを充電し、
    前記第2充電回路は、前記第1カレントミラー回路に設けられた他の出力側トランジスタに接続され、前記同期整流トランジスタの通電期間において、前記第2発生電流に基づき前記他の出力側トランジスタを通過する電流に比例する電流を、前記第2充電電流として生成して前記第2充電電流にて前記第2コンデンサを充電する
    、請求項5に記載の同期整流制御装置。
  7. 前記オンオフ制御回路は、前記スイッチングトランジスタのターンオフに伴う前記対象電圧の極性の正から負への変化に応答して前記同期整流トランジスタをターンオンさせ、その後、前記第2コンデンサの充電電圧が、前記スイッチングトランジスタのオン期間中に発生した前記第1コンデンサの充電電圧に達したとき、前記同期整流トランジスタをターンオフさせる
    、請求項1~6の何れかに記載の同期整流制御装置。
  8. 前記オンオフ制御回路は、前記対象電圧の極性が負であるとき、負の前記対象電圧に基づきオフ検知電流を発生させて前記オフ検知電流に基づき前記同期整流トランジスタをターンオンさせる
    、請求項7に記載の同期整流制御装置。
  9. 前記オンオフ制御回路は、前記同期整流トランジスタをターンオフさせた後、前記対象電圧に依らず、所定の強制オフ時間分、前記同期整流トランジスタのオフ状態を維持する
    、請求項1~6の何れかに記載の同期整流制御装置。
  10. 前記スイッチングトランジスタのオン期間において前記第1コンデンサが前記第1充電電流にて充電開始される前に、前記第1コンデンサを放電させるよう構成された第1放電回路と、
    前記同期整流トランジスタの通電期間において前記第2コンデンサが前記第2充電電流にて充電開始される前に、前記第2コンデンサを放電させるよう構成された第2放電回路と、を備えた
    、請求項1~6の何れかに記載の同期整流制御装置。
  11. 前記同期整流トランジスタの通電期間において、前記同期整流トランジスタのチャネル又は前記同期整流トランジスタの寄生ダイオードを通じ、前記二次側巻線の蓄積エネルギに基づく電流が流れる
    、請求項1~6の何れかに記載の同期整流制御装置。
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