JP2020205388A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化物半導体によるTFTを用いた半導体装置において、異物等の影響によってTFTが導通する不良が発生することを防止する。【解決手段】基板の上に、複数の走査線11が互いに平行に第1の方向に延在し、複数の信号線12が互いに平行に前記第1の方向と交差する方向である第2の方向に延在し、前記走査線11と前記信号線12に囲まれた領域に第1電極115が配置した半導体装置であって、前記第1電極115は、第1の酸化物半導体103によって構成された第1のTFTと、第2の酸化物半導体103によって構成された第2のTFTが直列に接続した構成によって制御され、前記第1の酸化物半導体103と前記第2の酸化物半導体103は、分離して配置されていることを特徴とする半導体層装置。【選択図】図5

Description

本発明は、酸化物半導体によるTFTを用いた表示装置や光センサ装置を含む半導体装置に関する。
酸化物半導体を用いたTFT(Thin Film Transistor)は、ポリシリコン(Poly−Silicon)を用いたTFTに比べてOFF抵抗を大きくでき、a−Si(アモルファスシリコン Amorphous Silicon)を用いたTFTに比べて移動度を大きくできるので、液晶表示装置や有機EL表示装置等の表示装置、あるいは、センサ等の半導体装置に用いることが出来る。
例えば表示装置において、TFTに欠陥が生ずると、輝点、黒点、場合によっては、ライン状の輝線、黒線等を生じ、表示装置は不良になる。これを防止するために、TFTを複数、形成することが考えられる。特許文献1には、a−Siを用いたTFTを画素のスイッチングTFTとして用いた薄膜トランジスタ基板において、TFTの欠陥による画素欠陥を防止するために、各画素に複数のスイッチングTFTを形成することが記載されている。
有機EL表示装置では、1画素中に、スイッチングTFTと駆動TFTを構成する。特許文献2及び3には、1画素中において、酸化物半導体をスイッチングTFTに用い、ポリシリコンを駆動TFTに用いる構成が記載されている。
特開昭64−50028号公報 特開2015−225104号公報 特表2017−536646号公報
酸化物半導体を用いたTFTでは、チャネル部において、酸化物半導体から酸素が抜かれると、金属化し、TFTが導通してしまう。酸化物半導体から酸素が抜かれる現象は、TFTの近傍に異物、例えば、金属の微粒子が存在すると生ずる。
また、異物の影響が、酸化物半導体を伝搬するという性質を持つことがある。この場合、異物がチャネル部分に存在しなくとも、つまり、ドレイン領域やソース領域に存在する場合にも、チャネルを金属化させることがある。この点が従来のTFTにおける異物による不良とは異なる点である。
なお、酸化物半導体を用いたTFTは、表示装置の他、センサ等の半導体装置のスイッチングTFT、あるいは、制御TFTとして用いることが出来るが、この場合も、上記の表示装置の場合と同様な現象を生ずる。
本発明の課題は、酸化物半導体を、表示装置、あるいは他の半導体装置におけるTFTとして用いた場合に、酸化物半導体が導通してしまうことによるTFTに起因する画素欠陥、あるいは要素欠陥を防止することである。
本発明は上記問題を克服するものであり、具体的な手段は次のとおりである。
(1)基板の上に、複数の走査線が互いに平行に第1の方向に延在し、複数の信号線が互いに平行に前記第1の方向と交差する方向である第2の方向に延在し、前記走査線と前記信号線に囲まれた領域に第1電極が配置した半導体装置であって、前記第1電極は、第1の酸化物半導体によって構成された第1のTFTと、第2の酸化物半導体によって構成された第2のTFTが直列に接続した構成によって制御され、前記第1の酸化物半導体と前記第2の酸化物半導体は、分離して配置されていることを特徴とする半導体層装置。
(2)基板の上に、複数の走査線が互いに平行に第1の方向に延在し、複数の信号線が互いに平行に前記第1の方向と交差する方向である第2の方向に延在し、前記走査線と前記信号線に囲まれた領域に第1電極が配置した半導体装置であって、前記第1電極は、ポリシリコンによって構成された第1のTFTと、酸化物半導体によって構成された第2のTFTが直列に接続した構成によって制御されていることを特徴とする半導体層装置。
液晶表示装置の平面図である。 液晶表示装置の表示領域の平面図である。 液晶表示装置の表示領域の断面図である。 酸化物半導体を用いたTFTの問題点を示す平面図である。 実施例1の構成を示す平面図である。 実施例1の等価回路である。 実施例1の作用を示す平面図である。 図7の等価回路である。 実施例1の他の形態を示す平面図である。 実施例1のさらに他の形態を示す平面図である。 実施例1のさらに他の形態を示す平面図である。 実施例1の断面図である。 図12に対応する平面図である。 実施例1の第2の態様を示す断面図である。 図14に対応する平面図である。 実施例1の第3の態様を示す断面図である。 図16に対応する平面図である。 実施例2の等価回路である。 実施例2の例を示す断面図である。 図19に対応する平面図である。 実施例3の等価回路である。 実施例3の第1の態様を示す断面図である。 図22に対応する平面図である。 実施例3の第2の態様を示す断面図である。 図24に対応する平面図である。 実施例3の第2の態様を示す断面図である。 図26に対応する平面図である。 実施例4の等価回路である。 実施例4の第1の態様を示す断面図である。 図29に対応する平面図である。 実施例4の第2の態様を示す断面図である。 図31に対応する平面図である。 実施例4の第3の態様を示す断面図である。 図33に対応する平面図である。 有機EL表示装置の画素の等価回路である。 実施例5の第1の態様を示す等価回路である。 実施例5の第2の態様を示す等価回路である。 図37に対応する断面図である。 光センサの断面図である。 光センサの平面図である。
以下、実施例によって本発明の内容を詳細に説明する。以下の実施例では、主として、表示装置を例にとって本発明を説明するが、本発明は、表示装置のみでなく、酸化物半導体にTFTを用いた他の半導体装置にも適用することが出来る。
図1は、本発明が適用される液晶表示装置の平面図である。図1において、TFT基板100と対向基板200がシール材16によって接着し、TFT基板100と対向基板200の間に液晶層が挟持されている。TFT基板100と対向基板200が重なっている部分に表示領域14が形成されている。
TFT基板100の表示領域14には、走査線11が横方向(x方向)に延在し、縦方向(y方向)に配列している。また、映像信号線12が縦方向に延在して横方向に配列している。走査線11と映像信号線12に囲まれた領域が画素13になっている。
TFT基板100は対向基板200よりも大きく形成され、TFT基板100が対向基板200と重なっていない部分は端子領域15となっている。端子領域15にはフレキシブル配線基板17が接続している。液晶表示装置を駆動するドライバICはフレキシブル配線基板17に搭載されている。
液晶は、自らは発光しないので、TFT基板100の背面にバックライトを配置している。液晶表示パネルはバックライトからの光を画素毎に制御することによって画像を形成する。フレキシブル配線基板17は、バックライトの背面に折り曲げられることによって、液晶表示装置全体としての外形を小さくする。
本発明の液晶表示装置では、表示領域14に用いるTFTには、リーク電流の少ない酸化物半導体を用いたTFTが使用されている。また、シール材付近の額縁部分には、例えば、走査線駆動回路が形成されており、走査線駆動回路には、移動度の大きい、ポリシリコン半導体を用いたTFTが使用される。
図2は、表示領域における画素の平面図である。図2は、IPS(In Plane Switching)方式における、FFS(Fringe Field Swtiching)と呼ばれる方式の液晶表示装置である。図2では、酸化物半導体103を用いたTFTが使用されている。酸化物半導体TFTはリーク電流が小さいので、スイッチングTFTとして好適である。
図2において、走査線11が横方向(x方向)に延在し、縦方向(y方向)に配列している。また、映像信号線12が縦方向に延在し、横方向に配列している。走査線11と映像信号線12に囲まれた領域に画素電極115が形成されている。図2において、映像信号線12と画素電極115との間に酸化物半導体103を有する酸化物半導体TFTが形成されている。酸化物半導体TFTにおいて、映像信号線12がドレイン電極を構成し、走査線11が分岐して酸化物半導体TFTのゲート電極105を構成している。酸化物半導体TFTのソース電極111は画素電極115側に延在し、スルーホール130を介して画素電極115と接続している。
画素電極115は櫛歯状に形成されている。画素電極115の下側には、容量絶縁膜を介してコモン電極113が平面状に形成されている。コモン電極113は各画素に連続して共通に形成されている。画素電極115に映像信号が供給されると、画素電極115とコモン電極113との間に液晶層を通過する電気力線が形成され、液晶分子を回転させることによって画像を形成する。なお、図2では、TFTと基板の間に形成される遮光膜(シールド電極)は省略されている。
図3は、図2に対応する液晶表示装置の断面図の例である。図3では、酸化物半導体103を用いたTFTが使用されている。酸化物半導体には、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)、ITZO(Indium Tin Zinc Oxide)、ZnON(Zinc Oxide Nitride)、IGO(Indium Gallium Oxide)等がある。本実施例では、酸化物半導体としてIGZOを使用している。
図3において、ガラスあるいはポリイミド等の樹脂で形成されたTFT基板100の上に遮光膜101が金属によって形成されている。この金属は、後で説明するゲート電極105等と同じ金属を使用してもよい。遮光膜101は、後で形成されるTFTのチャネル部にバックライトからの光が照射されないように遮光するためのものである。
遮光膜101の他の重要な役割は基板100に帯電した電荷によって、酸化物半導体TFTが影響を受けることを防止することである。特に、基板100をポリイミド等の樹脂で形成した場合、樹脂は帯電しやすく、TFTはこの影響を強く受けやすい。これを防止するには、遮光膜101に所定の電位を印加することによって、基板100に帯電した電荷のTFTへの影響を防止することが出来る。
遮光膜101を覆って下地膜102が形成されている。下地膜102は、その上に形成される酸化物半導体103がTFT100からの不純物によって汚染されることを防止する。下地膜102はシリコン酸化膜(以後SiOで代表させる)とシリコン窒化膜(以後SiNで代表させる)の積層膜で形成されることが多い。なお、アルミニウム酸化膜(以後AlOで代表させる)がさらに積層される場合もある。
図3において、下地膜102の上にTFTを構成する酸化物半導体103が形成されている。酸化物半導体103の厚さは10nm乃至100nmである。酸化物半導体103を覆ってゲート絶縁膜104がSiOによって形成される。SiOで形成されたゲート絶縁膜104は、酸化物半導体103に酸素を供給してチャネル特性を安定化させる。ゲート絶縁膜104を覆ってゲート電極105が形成される。
ゲート電極105を覆って層間絶縁膜106が例えばSiOによって形成されている。層間絶縁膜106の厚さは、例えば、150nm乃至300nmである。層間絶縁膜106の上に無機パッシベーション膜107が例えばSiNによって形成される。無機パッシベーション膜107の厚さは、例えば、100乃至200nmである。
層間絶縁膜107、層間絶縁膜106、ゲート絶縁膜104を貫通してスルーホール108、109が形成されている。酸化物半導体103とドレイン電極110、あるいは、酸化物半導体103とソース電極111を接続するためである。図3におけるドレイン電極110は映像信号線12が兼用し、ソース電極111はスルーホール130及び131を介して画素電極115と接続する。
図3において、ドレイン電極110及びソース電極111を覆って有機パッシベーション膜112が形成されている。有機パッシベーション膜112は、例えば、アクリル樹脂等で形成される。有機パッシベーション膜112は平坦化膜としての役割と、映像信号線12とコモン電極113間の浮遊容量を小さくするために、2乃至4μm程度と厚く形成される。ソース電極111と画素電極115を接続するために、有機パッシベーション膜112にスルーホール130が形成される。
有機パッシベーション膜112の上にITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜によってコモン電極113が形成される。コモン電極113は平面状に、複数の画素に共通に形成される。コモン電極113を覆って容量絶縁膜114がSiNによって形成されている。容量絶縁膜114を覆ってITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜によって画素電極115が形成されている。画素電極115は櫛歯状に形成される。容量絶縁膜114は、コモン電極113と画素電極115との間において画素容量を形成する。
画素電極115を覆って配向膜116が形成されている。配向膜116は液晶分子301の初期配向方向を規定する。配向膜116の配向処理は、ラビングによる配向処理か偏光紫外線を用いた光配向処理が用いられる。IPSではプレティルト角は必要ないので、光配向処理が有利である。
図3において、液晶層300を挟んで、対向基板200が配置している。対向基板200にはカラーフィルタ201とブラックマトリクス202が形成され、その上にオーバーコート膜203が形成されている。オーバーコート膜203の上に配向膜204が形成されている。配向膜204の作用および配向処理は、TFT基板100側の配向膜116と同じである。
図3において、コモン電極113と画素電極115との間に電圧が印加されると、図3の矢印で示すような電気力線が発生し、液晶分子301を回転させて液晶層300によるバックライトからの光の透過率を制御する。画素毎に光の透過率を制御することによって画像を形成する。
図4は、酸化物半導体103で形成されたTFTのドレイン領域に異物20が存在した場合の問題を示す、画素の平面図である。図4において、異物20は、例えば、スパッタリング時に生じた、微細金属粒子、あるいは、製造装置等から混入した金属微粒子等である。このような異物は、酸化物半導体103から酸素を奪い、酸化物半導体103を金属化させ、TFTを導通させてしまう。
図4に示すように、酸化物半導体103を用いたTFTにおいては、異物20が直接TFTのチャネルの上になくても、その近傍に存在するだけで、TFTが不良になってしまうという特徴がある。異物20がTFTの近傍にあるだけでTFTのチャネルを構成する酸化物半導体103から酸素を奪うからである。
図5は、これを対策するための、実施例1の構成を示す平面図である。図5において、映像信号線12と画素電極115の間に、酸化物半導体103を用いたTFTが直列に2個接続している。以後、酸化物半導体(Oxide Semiconductor、OSとも呼ぶ)を用いたTFTを酸化物半導体TFTあるいはOS−TFTと呼ぶこともある。図5において、酸化物半導体103とドレイン電極110、あるいは、酸化物半導体103とソース電極111の間に金属または合金(以下金属で代表させる)で形成された保護電極30が配置している。保護電極30は、例えば、ゲート電極105と同じ材料で形成される。保護電極30については、後で説明する。
図5の特徴は、2個の酸化物半導体TFTの酸化物半導体103は分離されているということである。そして、分離された2個の酸化物半導体103は、金属で形成された保護電極30によって接続している。図5のような構成であれば、一方のTFTの酸化物半導体103が異物20によって汚染されても、酸化物半導体103は分離しているので、その影響は他のTFTに及ばない。したがって、いずれかのTFTが生き残ることになり、画素は正常に動作する。
なお、図5の等価回路は、図6に示すとおりである。図6において、一方の酸化物半導体TFTのドレインは映像信号線12と接続して映像信号(Vsig)が入力し、他の酸化物半導体TFTのソースは画素電極115と接続して画素電圧(Vp)を供給する。ゲート電極には、2個のTFTに共通にゲート電圧(Vg)が供給される。
図7は一方のTFTのドレインに異物20が存在した場合の平面図である。異物20の影響は、一方のTFTのチャネルに伝搬し、例えば、チャネルから酸素を奪い取ってチャネルを金属化させ、チャネルを導通化させる。そうすると、このTFTは、不良になり、単なる抵抗となる。
しかしながら、図7に示すように、他のTFTの酸化物半導体103は一方のTFTの酸化物半導体103とは分離しているので、異物20の影響が他のTFTには及ばない。したがって、他のTFTは、正常に動作し、対応する画素は不良にはならない。
図8は、図7の等価回路である。図8において、一方のTFTは、チャネルが導通しているので、TFTとしての動作を行うことが出来ず、単なる抵抗として記載されている。しかし、他のTFTは、正常に動作しているので、画素に対するスイッチング作用は問題なく行われる。
2個のTFTの酸化物半導体103は、レイアウト上の必要に応じて色々な形状とすることが出来る、図9乃至図11は、2個のTFTのレイアウトの例である。図9は、一方のTFTを上隣りの画素に配置し、他方のTFTを走査線11上に配置したものである。図9において、金属で形成された保護電極30がドレイン電極あるいはソース電極の役割を兼用している。一方のTFTのゲート電極105は、走査線11から分岐したものであり、他方のTFTのゲート電極は、走査線11が兼用している。
図10は、2個のTFTを構成する、y方向に延在する酸化物半導体30をx方向に配列させ、2個の酸化物半導体103の間を保護電極30で接続したものである。図10の構成では、2個のTFTのいずれも、走査線11をゲート電極105として兼用することが出来る。
図11は走査線11を二股に分岐させ、分岐させた走査線11を2個のTFTのゲート電極105として使用するものである。図11は、2個のTFTをy方向に分離させたものである。図11の構成では、y方向に分離した2つのTFTを接続する保護電極30と、走査線11の間の容量の発生を避けることが出来る。
図9乃至図11のいずれにおいても、2個のTFTにおける酸化物半導体103は分離して形成されている。また、酸化物半導体103との接続には、保護電極30が使用されているが、ポリシリコンTFTを基板上に同時に形成しないのであれば、通常の電極でよい。図9乃至図11は例であり、この他にも、2個のTFTの配置は、配線やレイアウトの要請から、種々の形状とすることが出来る。
図1で説明したように、液晶表示装置や有機EL表示装置では、表示領域14の周辺に走査線駆動回路をTFTによって形成する場合があるが、この場合のTFTには、ポリシリコンが使用されることが多い。ポリシリコンTFTは、酸化物半導体TFTに比べて、ON抵抗を小さくできるので、動作速度を向上させることが出来るからである。表示領域14も表示領域周辺も同時に形成されるので、ポリシリコンTFTのための層は表示領域にも反映される。
図12は、このような場合における酸化物半導体TFTを含む表示領域の断面図である。図12の構成は、図3で説明した構成に加えて、ポリシリコンTFTを形成するための絶縁層が形成されている。画素領域において酸化物半導体のみによってTFTが構成されている場合であっても、周辺回路において、ポリシリコンTFTによる回路が形成されていれば、表示領域においても、ポリシリコンTFTを構成する層の一部が存在することになる。図12では、有機パッシベーション膜から上の構成は省略されている。
図12において、ガラス等の基板100の上に下地膜52が形成されている。下地膜52は例えばSiO膜とSiN膜の積層構造である。下地膜の上に、ポリシリコンTFTのゲート絶縁膜として使用される、TEOS(Tetra Ortho Sillicate)ガスを用いたゲート絶縁膜54が形成されている。
ゲート絶縁膜54よりも上層は、基本的には、図3で説明したのと同様である。ただし、図12では、酸化物半導体103において、ドレイン電極110あるいはソース電極111とスルーホール108あるいはスルーホール109を介して接続する部分は、金属で形成された保護電極30が覆っている。スルーホール108あるいはスルーホール109が形成されるときは、ポリシリコンTFT側にもスルーホールが形成されている。ポリシリコン側におけるスルーホールは、佛酸(HF)によって絶縁膜を除去する必要がある、この時、佛酸(HF)がスルーホール108あるいはスルーホール109に入り込むと酸化物半導体103が消失する。これを防ぐために、酸化物半導体103の上に金属で形成された保護電極30を形成している。
また、図12においては、ゲート電極105とゲート絶縁膜104の間に酸化アルミニウム層(AlO)1051が形成されている。AlO層1051から酸化物半導体103に酸素を供給し、酸化物半導体103が酸素不足になることを防止するためである。
図13は、図12に示す断面構成に対応する平面図である。図13において、映像信号線12と画素電極115の間に2個の酸化物半導体TFTが配置して形成いるが、各々の酸化物半導体103は互いに分離している。一方のTFTが導通してしまっても、他方のTFTの酸化物半導体103に影響が及ばないようにするためである。図13は、シールド電極101が記載されている他は図5と同じである。
図14は、実施例1の第2の態様を示す断面図である。図14が図12と異なる点は、保護電極30が酸化物半導体103に直接積層されているのではなく、絶縁膜104を挟んで、スルーホールを介して酸化物半導体103と導通している点である。ただし、等価回路は同じである。図12の構成は、酸化物半導体103と積層される金属によって形成される保護電極30は、酸化物半導体103の上にスパッタリングによって被着するが、この時、金属によって酸化物半導体103が汚染される危険がある。
図14の構成は、保護電極30をスパッタリングする時は、酸化物半導体103はゲート絶縁膜104で覆われているので、少なくとも、チャネル部分は、このゲート絶縁膜104で保護され、汚染されることはない。したがって、より特性が安定したTFTを形成することが出来る。また、ポリシリコンTFT側のスルーホールを佛酸(HF)によって洗浄する時は、保護金属30によって、酸化物半導体103は覆われているので、佛酸(HF)の酸化物半導体103への影響も防止することが出来る。
図15は、図14の構成に対応する平面図である。図15は、図13に比べて、保護電極30と酸化物半導体103を接続するための、点線で示すスルーホールが増加している他は、図13と同じである。すなわち、図15においても、2つの酸化物半導体103は分離し、異物の影響が2つのTFTに同時に及ばないようにしている。
図16は、実施例1の第3の態様を示す断面図である。図16で、図12、図14の場合と異なり、酸化物半導体103の端部は金属で形成された保護電極30に覆われておらず、ドレイン電極110あるいはソース電極111が直接酸化物半導体103に接触している構成となっている。表示装置あるいは半導体装置において、酸化物半導体103のみでTFTを構成する場合は、図16の構成でよい。
酸化物半導体TFTとポリシリコンTFTを同じ基板に形成する場合、図16のような構成とするには、ポリシリコンTFTにドレイン電極あるいはソース電極を接続するためのスルーホールを形成する工程と、酸化物半導体TFTにドレイン電極あるいはソース電極を接続するためのスルーホールを形成する工程は、別工程とする必要がある。ポリシリコンTFTにドレイン電極あるいはソース電極を接続するためのスルーホールを形成した後、佛酸(HF)洗浄した際に、酸化物半導体TFT側のスルーホールに佛酸(HF)が入り込んで、酸化物半導体を消失することを防止するためである。図16のその他の構成は図12と同じである。
図17は図16に対応する平面図である。図17の構成は、保護電極30が存在しない他は、図13と同じである。図17において、酸化物半導体103の形成範囲を示すために、酸化物半導体103の部分にはシェーディングが施してある。図17においても、2つのTFTを構成する酸化物半導体103は各々分離して形成されている。
実施例2は、2つの酸化物半導体TFTを垂直方向に積層して構成することが実施例1と異なっている。実施例2においても、2つのTFTを構成する酸化物半導体103は分離されていることは実施例1と同じであるが、2つのTFTが垂直方向に積層されている分、平面的なレイアウト面積を小さくすることが出来る。
図18は実施例2を示す等価回路である。図18は、電気的には実施例1の図6と同じであるが、図18では、2つのTFTが積層されていることが模式的に示されている。
図19は、実施例2の構成の例を示す断面図である。図19において、ガラス等の基板100の上にシールド電極51を形成し、これを覆って下地膜52が形成され、下地膜52の上に下層の第1の酸化物半導体TFTを構成するために第1の酸化物半導体1031を形成する。本実施例では、酸化物半導体1031、1032のための保護電極30は使用していない。
酸化物半導体1031を覆ってゲート絶縁膜54を形成し、ゲート絶縁膜54の上に、酸化物半導体1031のチャネルに対応する部分にゲート電極55を形成する。ゲート電極55とゲート絶縁膜54の間に酸化アルミニウム層(AlO)551が形成されている。AlO層551から酸化物半導体に酸素を供給し、酸化物半導体1031が酸素不足になることを防止するためである。
ゲート電極55をゲート絶縁膜56で覆い、その上に上側の酸化物半導体TFTを構成する第2の酸化物半導体1032を形成する。第2の酸化物半導体1032より上側の層は、実施例1の図16で説明した構成と同じである。図19において、映像信号線12と接続するドレイン電極110はスルーホール108を介して第1の酸化物半導体1031のドレイン領域に接続し、第1の酸化物半導体1031のソース領域はスルーホール1091を介し、接続電極1111によって上側のTFTを構成する第2の酸化物半導体1032と接続する。そして、第2のTFTのソース電極111が画素電極115と接続する。
図19の構成では、下側の第1の酸化物半導体TFTのゲート電極55はゲート絶縁膜56を介して上側の第2の酸化物半導体TFTにも作用する。したがって、上側の第2の酸化物半導体TFTはデュアルゲート構成になっている。また、図19の構成では、下側の第1のTFTのゲート電極55が上側の第2のTFTの遮光膜の役割も有している。
図20は、図19に示す断面構成に対応する平面図である。図20において、映像信号線12と画素電極115の間に2個の酸化物半導体TFTが積層して配置している。図20において、映像信号線12はスルーホール108を介して下側のTFTを構成する第1の酸化物半導体1031と接続している。第1の酸化物半導体1031は図20において右方向に延在し、スルーホール1091を介して上側のTFTを構成する第2の酸化物半導体1032と接続する。そして、第2の酸化物半導体1032のソース領域がドレイン電極111を介して画素電極115と接続する。
図20において、下側のTFTのゲート電極55は、走査線11が分岐したものであり、上側のTFTのゲート電極105は、スルーホールを介してゲート電極105と接続している。図20に示すように、下側のシールド電極51は、下側のTFTのチャネルと上側のTFTのチャネルをバックライトからシールドしている。
図20に示すように、実施例2では、2つのTFTのための面積は、実施例1のおける図13の場合よりも小さくなっている。また、2つの酸化物半導体1031、1032は3層によって分離されているので、2つのTFTが同時に不良になる確率は小さい。
実施例3は画素内に2個のTFTを直列に接続した構成であるが、一方のTFTをポリシリコンで形成し、他方のTFTを酸化物半導体で形成するものである。一般には、ポリシリコンTFTが不良になる原因と酸化物半導体が不良になる原因は異なるので、2つのTFTが同時に不良になる確率は小さい。しがって、この構成は非常に高い信頼性を有する。ところで、特許文献2及び3には、有機EL表示装置において、1つの画素内にポリシリコンTFTと酸化物半導体TFTを形成する構成が記載されている。
しかし、特許文献2及び3の場合は、スイッチングTFTに酸化物半導体を用い、駆動TFTにポリシリコンTFTを用いるものであるのに対し、本発明は、同じ作用をするTFT、例えばスイッチングTFTを2つに分割して信頼性を向上させるものであり、目的及び構成が異なる。また、特許文献1及び2の構成では、一方のTFT(スイッチングTFT)のソース電極が他方のTFT(制御TFTのゲート)に接続するが、本発明では、一方のTFTのソースが他方のTFTのドレインに接続する、というように、具体的な回路構成も異なっている。
図21は、実施例3を示す等価回路である。図21において、映像信号線と接続する側にはポリシリコンTFTが配置し、画素電極側には酸化物半導体TFTが配置している。ポリシリコンTFTのソースが酸化物半導体のドレインに接続している。
図22は、実施例3の構成を示す断面図の例である。図22において、ガラス等の基板100の上にポリシリコンTFTのためのシールド電極51を形成し、これを覆って下地膜52が形成され、下地膜52の上にポリシリコン53が形成されている。ポリシリコン53は、最初はa−SiをCVDによって形成し、その後エキシマレーザによってポリシリコンに変換したものが使用されることが多い。この方法で形成されたポリシリコンは低温プロセスで形成することが出来るので、LTPS(Low Temperature Poly−Silicon)とも呼ばれる。
ポリシリコンの上にTFTのゲート絶縁膜として使用される、TEOS(Tetra Ortho Sillicate)ガスを用いたゲート絶縁膜54が形成されている。ゲート絶縁膜54の上にポリシリコンTFT用ゲート電極55を形成する。ゲート電極55と同時に、同じ層に、酸化物半導体TFT用のシールド電極101を形成する。
ゲート電極53及びシールド電極101を覆って、酸化物半導体103用下地膜102が形成される。下地膜は2層以上の層で構成されるが、この場合、酸化物半導体103を還元しないように、酸化物半導体103と接する層はSiO膜となっている。なお、酸化物半導体TFTをデュアルゲートとして使用する場合、シールド電極101にゲート電圧を印加することになる。
下地膜102の上に酸化物半導体103が形成されるが、酸化物半導体103より上の構成は実施例1の図12で説明した構成と同じである。図22では、図12と同様に、酸化物半導体103のドレイン部及びソース部は保護電極30によって覆われている。ポリシリコンTFT用スルーホールを佛酸(HF)洗浄した際、酸化物半導体TFT用スルーホールに入り込んだ佛酸(HF)が酸化物半導体103を消失させてしまうことを防止するためである。図22において、ポリシリコンTFT側のスルーホール108に形成されたドレイン電極110を介して映像信号が供給され、酸化物半導体TFT側のスルーホール109に形成されたソース電極111が画素電極115と接続する。
図23は図22に対応する平面図である。図23において、映像信号線12から分岐したドレイン電極110がスルーホール108を介してポリシリコンTFTのドレインと接続し、ポリシリコンTFTのソースが酸化物半導体TFTのドレインと接続し、酸化物半導体TFTのソースがスルーホール109を介して画素電極115と接続する。ポリシリコンTFTのゲート電極55は走査線11が分岐したものであり、酸化物半導体TFT用ゲート電極105は走査線11とスルーホールを介して接続している。
図24は実施例3の第2の態様を示す断面図である。図24が図22と異なる点は、保護電極30が酸化物半導体103に直接積層されるのではなく、ゲート絶縁膜104の上に形成され、保護電極30は、スルーホールを介して酸化物半導体103と接続している。これは、図14で説明したように、金属で形成された保護電極30が酸化物半導体103を汚染する危険を防止するためである。
図25は、図24に対応する平面図である。図25は酸化物半導体103と保護電極30を接続するための、点線で示すスルーホールが追加されている以外は、図23と同じ構成となっている。
図26は実施例3の第3の態様を示す断面図である。図26が図22と異なる点は、酸化物半導体103に保護電極30が形成されていないということである。図26において、ポリシリコンTFTにドレイン電極あるいはソース電極を接続するためのスルーホールを形成する際、スルーホールを佛酸(HF)で洗浄するが、この時、酸化物半導体TFT側のスルーホールに佛酸(HF)が入り込んで酸化物半導体103を消失させることを防止するために、佛酸(HF)洗浄をする際、酸化物半導体103側のスルーホールは既にドレイン電極及びソース電極によって塞がった状態にするか、あるいは、酸化物半導体TFT103側のドレイン電極及びソース電極用のスルーホールをまだ形成しない状態にしておく必要がある。図26のその他の構成は図22と同じである。
図27は、図26に対応する平面図である。図27は、保護電極30が形成されていない点を除き、図23と同じである。
実施例3で説明した各態様は、映像信号線12側にポリシリコンTFTを接続し、画素電極115側に酸化物半導体TFTを接続している。しかし、これとは逆に、映像信号線12側に酸化物半導体TFTを接続し、画素電極115側にポリシリコンTFTを接続してもよい。
実施例4は、2個のTFTを形成するスペースを節約するために、ポリシリコンTFTと酸化物半導体TFTを積層した構成である。図28は、実施例4を示す等価回路である。図28において、ポリシリコンTFTが下側に、酸化物半導体TFTが上側に配置している。ポリシリコンTFT側に映像信号が入力し、酸化物半導体TFT側が画素電極115と接続していることは図21と同じである。
図29は実施例4の構成例を示す断面図である。図29の層構成は、図22と同じである。しかし、図29では、ポリシリコンTFTと酸化物半導体TFTが平面で視てオーバーラップして形成されている。また、これに伴い、接続電極やスルーホールの位置が図22とは若干異なっている。
図29において、基板100の上にシールド電極51が形成されている。このシールド電極51は、ポリシリコンTFTと酸化物半導体TFTの両方をバックライトからシールドしている。シールド電極51を覆って下地膜52が形成されている。下地膜52の上に形成されるポリシリコン53の長さは、上側に形成される酸化物半導体103の長さよりも長くなっている。
TEOSを原料として形成されたゲート絶縁膜54の上に形成されたゲート電極55は、ゲート絶縁膜56を挟んで上側に形成される酸化物半導体TFTのボトムゲートとして作用させることが出来る。図29において、酸化物半導体103より上側の構成は図22と同じである。しかし、酸化物半導体TFTにおけるドレイン電極とソース電極の位置は、図29では、図22と比べて逆になっている。但し、電気回路的には同じである。酸化物半導体103の端部には、金属で形成された保護電極30が酸化物半導体103と積層して形成されている。酸化物半導体103がポリシリコンTFT側のスルーホールを佛酸(HF)洗浄する際に、酸化物半導体TFT側において、酸化物半導体103が消失することを防止するためである。
図30は、図29に対応する平面図である。図30において、映像信号線12から分岐したドレイン電極110は、スルーホール108において、下側に形成されたポリシリコンTFTのドレインと接続する。ポリシリコン53は右側に延在して、酸化物半導体103の右側において、酸化物半導体TFTのドレインと接続する。酸化物半導体TFTのソースはスルーホール109及びソース電極111を介して画素電極115と接続する。
ポリシリコン用ゲート電極55は走査線11が分岐したものであり、走査線11と同じ層に形成されている。酸化物半導体用ゲート電極105はポリシリコンTFT用ゲート電極55の上方に形成されている。酸化物半導体用ゲート電極55は、走査線11とはスルーホールで接続されている。ポリシリコン用ゲート電極55と酸化物半導体用ゲート電極105は平面で視てオーバーラップして形成されている。
図31は、実施例4の第2の態様を示す断面図である。図31が図29と異なる点は、酸化物半導体103を佛酸(HF)から保護するための、金属で形成された保護電極30がゲート絶縁膜104を挟んで、酸化物半導体103とは別層に形成されていることである。これによって、保護電極30を形成する際に、酸化物半導体が汚染される危険を防止することが出来る。図31のその他の構成は図29と同じである。
図32は、図31に対応する平面図である。図32の構成は、酸化物半導体103と保護電極30を接続するための点線で示すスルーホールが追加されている以外は、図30の構成と同じである。
図33は、実施例4の第3の態様を示す断面図である。図33が図29と異なる点は、酸化物半導体103の上に保護電極30が形成されていないということである。したがって、図33においては、図26において説明したとおり、ポリシリコンTFT側のスルーホールを佛酸(HF)洗浄する際、酸化物半導体側のスルーホールは既にドレイン電極及びソース電極によって塞がった状態にするか、あるいは、酸化物半導体TFT側のドレイン電極及びソース電極用のスルーホールはまだ形成しない状態にしておく必要がある。図33のその他の構成は図29と同じである。
図34は、図33に対応する平面図である。図34は、保護電極30が形成されていない他は、図30と同じである。
以上の実施例では、ポリシリコンTFTを酸化物半導体TFTよりも下側、すなわち、プロセス的には、先に作っている。ポリシリコン53のアニール温度が高いので、ポリシリコン53をアニールする際、酸化物半導体103が変質することを防止するためである。しかし、酸化物半導体103が高温に耐えられる場合、あるいは、ポリシリコン53のアニール温度を低温に抑えられる場合は、酸化物半導体TFTを先に、すなわち、ポリシリコンTFTよりも下側に形成することも出来る。
以上のように、実施例4を用いることによって、2個のTFTが同時に不良になることを防止し、信頼性の高い、かつ、製造歩留りの高い、表示装置あるいは半導体装置を実現することが出来る。
実施例1乃至4では、本発明を液晶表示装置に対して適用した場合を説明した。本発明は有機EL表示装置に対しても適用することが出来る。図35は有機EL表示装置の表示領域の画素部の等価回路である。図35において、映像信号線12と電源線93が縦方向(y方向)に延在して横方向(x方向)に配列している。また、走査線11が横方向に延在して縦方向に配列している。映像信号線12または電源線93と走査線11で囲まれた領域が画素になっている。
図35において、発光層としての有機EL層(EL)に流れる電流は制御TFT(T2)によって制御される、制御TFT(T2)のドレインは電源線93と接続し、電源線93と制御TFT(T2)のドレインの間には保持容量(Ch)が接続している。また、制御TFT(T2)のゲートはスイッチングTFT(T1)のソースと接続している。スイッチングTFT(T1)のゲートは走査線11と接続し、ドレインは映像信号線12と接続している。
図35において、スイッチングTFT(T1)のゲートがONになると、映像信号線12から映像信号が保持容量Chの一方の電極に供給され、保持容量Chには、これに応じた電荷が電源線93から供給される。その結果、駆動TFT(T2)のゲートは所定の電位に保持され、これに応じた電流が制御TFT(T2)を介して有機EL層(EL)に流れることになる。
図35に示すように、有機EL表示装置の画素には2個のTFT(T1、T2)が存在する。画素内に、例えば、実施例1で説明したような異物20が存在すると、酸化物半導体103で形成されたTFTのチャネルが金属化し、TFTが動作しなくなる。スイッチングTFT(T1)あるいは制御TFT(T2)が酸化物半導体103で形成されていれば、いずれのTFTについても同じことが言える。
図36は、スイッチングTFTが酸化物半導体で形成されている場合の対策を示す等価回路である。有機EL表示装置におけるスイッチングTFTは、液晶表示装置の画素におけるスイッチングTFTと同じである。図36は、スイッチングTFTをTFT11とTFT12に分割している。2個の酸化物半導体TFTの構成は、実施例1乃至実施例4で説明した液晶表示装置の構成をそのまま適用することが出来る。すなわち、スイッチングTFTを構成する2個のTFTを直列に接続するが、2つのTFTを構成する酸化物半導体は分離して配置する。これによって、2個のTFTが同時に金属化して動作不良になることを防止することが出来る。
制御TFT(T2)を酸化物半導体で構成した場合も同様である。図37は、制御TFT(T2)をTFT21とTFT22の2つのTFTで構成した場合の等価回路である。TFT21とTFT22のゲート電極は共通に保持容量Chと接続している。
図38は、制御TFT(T21、T22)を酸化物半導体103で形成した場合の、制御TFT(T21、T22)を含む有機EL表示装置の表示領域の断面図である。図38の層構成は、酸化物半導体103でTFTを形成し、これを有機パッシベーション膜112で覆い、TFTと下部電極150と導通をとるためのスルーホール130を形成するまでは、図3に示す液晶表示装置と同様である。ただし、図3のTFTはスイッチングTFTであるのに対し、図29のTFTは制御TFTであるがTFTの層構成は同じである。
図38が図3と異なっている点は、TFTとして、第1の制御TFT(T21)と第2の制御TFT(T21)が形成されており、かつ、TFT(21)とTFT(22)の酸化物半導体103が各々分離して形成されているという点である。そして、2つのTFTは保護電極30によって接続されている。
図38において、有機パッシベーション膜112の上にアノードとしての下部電極150が形成されている。下部電極150の上に、ホールを有するバンク160が形成されている。バンク160のホール内に発光層としての有機EL層151が形成されている。有機EL層151の上にカソードとしての上部電極152が形成されている。上部電極152は各画素共通に形成されている。上部電極152を覆ってSiN膜等を有する保護膜153が形成されている。保護膜153の上に外光の反射を防止するための、円偏光板155が粘着剤154を介して貼り付けられている。
図38に示すように、TFTが形成されている部分は、有機EL表示装置と液晶表示装置とで同様の層構成にすることが出来る。したがって、実施例1乃至4で説明した構成は有機EL表示装置にも適用することが出来る。
本発明は、表示装置のみでなく、センサ装置等、種々の半導体装置に適用することが出来る。センサ装置には多くの種類が存在する。図39は、有機EL表示装置と同様な構成を光センサとして使用した場合の例である。すなわち、有機EL表示装置を発光素子として使用している。図39おいては、図38で説明した有機EL表示装置の表示領域(発光素子)において、TFT基板100の下面に受光素子500を配置している。発光素子の上面においては、粘着材601を介して、透明なガラス基板または透明な樹脂基板で形成されたフェースプレート600が配置している。被測定物700は、フェースプレート600の上に載置する。
発光素子において、発光領域は、有機EL層151、下部電極150、上部電極152で構成される。発光領域の中央部分には、有機EL層、下部電極、上部電極が存在しないウィンドウ400が形成されたおり、この部分は光が通過することが出来る。なお、下部電極150の下層には反射電極が形成され、有機EL層151で発光した光Lは上方に向かう。
図39において、有機EL層151から出射した光Lは被測定物700で反射して、ウィンドウ400を通して、TFT基板100の下部に配置した受光素子500によって受光され、被測定物700が存在していることを検出する。被測定物700が存在しない場合は反射光が存在しないので、受光素子500には電流が流れない。したがって、被測定物700の存在の有無を測定することが出来る。
図39において、2つの制御TFTを構成する酸化物半導体103は分離して形成されている。したがって、一方の酸化物半導体103に不具合が生じても、それが他の酸化物半導体103に伝搬することは無い。2個の酸化物半導体103は、金属で形成された保護電極30によって直列に接続している。なお、保護電極30は金属で形成されているので、不透明であるが、保護電極30が形成されている部分は光が通過するホール400からは離れた位置に存在させることが出来るので、光の妨げになることはない。この様子を図39では、保護電極30において、点線で示している。
図40は、図39に示すセンサ素子をマトリクス状に配置した光センサの平面図である。図40において、両側に配置した走査回路95から走査線91が横方向(x方向)に延在している。下側に配置した信号回路96から信号線92が縦方向(y方向)に延在し、上側に配置した電源回路97から電源線93が下方向(−y方向)に延在している。走査線91と信号線92、あるいは、走査線91と電源線93で囲まれた領域がセンサ素子94である。
なお、本実施例における光センサにおいては、単に、被測定物700の有無のみでなく、被測定物700からの反射の強度を測定することによって、2次元画像を読み取ることが出来る。また、色毎にセンシングすることによって、カラー画像、あるいは、分光画像を検出することも出来る。センサの分解能は、図32におけるセンサ素子94の大きさによって決まるが、必要に応じて複数のセンサ素子94を纏めて駆動することによって実効的なセンサ素子の大きさを調整することが出来る。
図39及び図40の例では、有機EL表示装置と同様な構成を光センサに応用した例であるが、本発明は、このような構成のみでなく、他の検出方法を用いた光センサにも適用することができる。さらに本発明は、光センサのみでなく、例えば容量センサ等、半導体装置基板を用いた他のセンサにも適用することができる。
11…走査線、 12…映像信号線、 13…画素、 14…表示領域、 15…端子領域、 16…シール材、 17…フレキシブル配線基板、 20…異物、 30…接続配線、 51…遮光膜、 52…下地膜、 53…ポリシリコン、 54…ゲート絶縁膜、 55…ゲート電極、 56…ゲート絶縁膜、 90…検出領域、 91…走査線、 92…信号線、 93…電源線、 94…センサ素子、 95…走査回路、 96…信号回路、 97…電源回路、 100…TFT基板、 101…遮光膜、 102…下地膜、 103…酸化物半導体、 104…ゲート絶縁膜、 105…ゲート電極、 106…層間絶縁膜、 107…無機パッシベーション膜、 108…スルーホール、 109…スルーホール、 110…ドレイン電極、 111…ソース電極、 112…有機パッシベーション膜、 113…コモン電極、 114…容量絶縁膜、 115…画素電極、 116…配向膜、 130…スルーホール、 131…スルーホール、 135…スルーホール、 136…スルーホール、 150…下部電極、 151…有機EL層、 152…カソード、 153…保護層、 154…粘着材、 155…偏光板、 160…バンク、 200…対向基板、 201…カラーフィルタ、 202…ブラックマトリクス、 203…オーバーコート膜、 204…配向膜、 300…液晶層、 301…液晶分子、 400…ウィンドウ、 500…受光素子、 551…酸化アルミニウム層、 600…フェースプレート、 601…粘着材、 700…被測定物、 800…レジスト、 1051…酸化アルミニウム層、 1091…スルーホール、 1111…接続電極、 EL…有機EL層、 Ch…保持容量、 L…光、 Va…アノード電圧、 Vg…ゲート電圧、 Vk…カソード電圧、 Vp…画素電圧、 Vsig…信号電圧

Claims (20)

  1. 基板の上に、複数の走査線が互いに平行に第1の方向に延在し、複数の信号線が互いに平行に前記第1の方向と交差する方向である第2の方向に延在し、前記走査線と前記信号線に囲まれた領域に第1電極が配置した半導体装置であって、
    前記第1電極は、第1の酸化物半導体によって構成された第1のTFTと、第2の酸化物半導体によって構成された第2のTFTが直列に接続した構成によって制御され、
    前記第1の酸化物半導体と前記第2の酸化物半導体は、分離して配置され、
    前記第1の酸化物半導体と前記第2の酸化物半導体とは、金属または合金で形成された第2電極によって接続され、
    前記第1電極は、前記第1の酸化物半導体または前記第2の酸化物半導体と、金属または合金で形成された第3電極を介して接続されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1の酸化物半導体と前記第2の酸化物半導体は同じ層に分離して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 基板の上に、複数の走査線が互いに平行に第1の方向に延在し、複数の信号線が互いに平行に前記第1の方向と交差する方向である第2の方向に延在し、前記走査線と前記信号線に囲まれた領域に第1電極が配置した半導体装置であって、
    前記第1電極は、第1の酸化物半導体によって構成された第1のTFTと、第2の酸化物半導体によって構成された第2のTFTが直列に接続した構成によって制御され、
    前記第1の酸化物半導体と前記第2の酸化物半導体は、分離して配置され、
    前記第1の酸化物半導体と前記第2の酸化物半導体は別層に形成され、かつ、前記第1の酸化物半導体と前記第2の酸化物半導体は平面で視てオーバーラップしていることを特徴とする半導体装置。
  4. 前記第1のTFTと前記第2のTFTはスイッチングTFTであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記第1のTFTと前記第2のTFTは、前記第1電極への電流の量を制御する制御トランジスタであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記第1電極がマトリクス状に配置した第1の領域を有し、
    前記第1の領域の外側には、前記走査線または前記信号線を駆動する駆動回路が形成され、前記駆動回路はポリシリコンTFTで構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体装置は液晶表示装置であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記半導体装置は有機EL表示装置であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記半導体装置は光センサであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  10. 基板の上に、複数の走査線が互いに平行に第1の方向に延在し、複数の信号線が互いに平行に前記第1の方向と交差する方向である第2の方向に延在し、前記走査線と前記信号線に囲まれた領域に第1電極が配置した半導体装置であって、
    前記第1電極は、ポリシリコンによって構成された第1のTFTと、酸化物半導体によって構成された第2のTFTが直列に接続した構成によって制御されていることを特徴とする半導体装置。
  11. 前記第1のTFTと前記第2のTFTは別層に配置し、平面で視て前記第1のTFTと前記第2のTFTは、別な場所に配置していることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  12. 前記第1のTFTと前記第2のTFT基板は別層に形成され、かつ、前記第1のTFTと前記第2のTFTは平面で視てオーバーラップしていることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  13. 前記第1のTFTと前記第2のTFTはスイッチングTFTであることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  14. 前記第1のTFTと前記第2のTFTは、前記第1電極への電流の量を制御する制御トランジスタであることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  15. 前記第1電極がマトリクス状に配置した第1の領域を有し、
    前記第1の領域の外側には、前記走査線または前記信号線を駆動する駆動回路が形成され、前記駆動回路はポリシリコンTFTで構成されていることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  16. 前記第1のTFTは前記第2のTFTよりも、基板に近く形成されていることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  17. 前記第1のTFTは前記信号線と接続し、前記第2のTFTは前記第1電極と接続していることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  18. 前記半導体装置は液晶表示装置であることを特徴とする請求項10乃至17のいずれか1項に記載の半導体装置。
  19. 前記半導体装置は有機EL表示装置であることを特徴とする請求項10乃至17のいずれか1項に記載の半導体装置。
  20. 前記半導体装置は光センサであることを特徴とする請求項10乃至17のいずれか1項に記載の半導体装置。
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