JP2020204714A - 骨髄穿刺トレーニング用ファントムおよび該ファントムを使用した穿刺応力検出装置。 - Google Patents

骨髄穿刺トレーニング用ファントムおよび該ファントムを使用した穿刺応力検出装置。 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、習熟度を定量評価するための指標やシステムとなる、術者の穿刺力を同時計測可能な骨髄穿刺トレーニング用ファントムおよび該ファントムを使用した穿刺応力検出装置を提供する。【解決手段】本発明の一実施形態は、人体部位の骨髄への穿刺針挿入をシミュレートするためのファントム10であって、シリコンゴムで形成される第1層11と、ウレタンで形成される第2層12と、和紙から形成される第3層13と、合板から形成される第4層14と、和紙から形成される第5層15と、ゲル状液体から形成される第6層16と、が順に積層されている。【選択図】図1

Description

本発明は、骨髄穿刺トレーニング用ファントムおよび該ファントムを使用した穿刺応力検出装置に関する。
骨髄は、骨皮質に囲まれた腔内に存在する多孔質の組織であり、赤血球、白血球、血小板などの血液細胞をつくる臓器(組織)である。骨髄穿刺とは白血病等、血液疾患の診断、血球細胞を検査するために注射針を使用し骨から骨髄液を採取する手技であり、造血器疾患の診断とその治療経過、治療効果の評価に用いられている。
主な骨髄穿刺部位は腸骨であり、周辺には動脈や神経が存在するため、穿刺時にこれらを傷つけてしまうことで血腫や筋運動麻痺を引き起こす可能性がある。そのため現状では、研修医の骨髄穿刺技術は熟練医による指導の下、実際の医療現場においてOJT(On the Job Training)として行われている。しかしながら、技術習熟が不十分であると周辺の他の臓器・神経などを損傷させてしまうリスクを伴う。しかし骨髄穿刺における骨や皮下脂肪の硬さ・厚さ等を再現したトレーニング機器はまだなく、技術修得はOJTに依存している。
一方、骨粗しょう症検査に用いられている超音波骨密度計測器(医用許認可製品)における計測指標(主として伝播速度)に関する較正のため、骨粗しょう症検査の標準化が可能な、生体(ヒト)の骨構造と等価な骨モデルの技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2008−079896
しかしながら、特許文献1にて開示された骨構造と等価な骨モデルの技術は、超音波骨計測装置用ファントムであり、骨髄穿刺における骨や皮下脂肪の硬さ・厚さ等を再現したトレーニング機器とはなり得なかった。
本発明は、前記背景におけるこれらの実情に鑑みてなされたものであり、習熟度を定量評価するための指標やシステムとなる、術者の穿刺力を同時計測可能な骨髄穿刺トレーニング用ファントムおよび該ファントムを使用した穿刺応力検出装置を提供することをその目的とする。
本発明は、人体部位の骨髄への穿刺針挿入をシミュレートするためのファントムである。本発明の一態様は、シリコンゴムで形成される第1層と、ウレタンで形成される第2層と、和紙から形成される第3層と、合板から形成される第4層と、和紙から形成される第5層と、ゲル状液体から形成される第6層と、が順に積層された構成としている。
本構成は、日本骨髄バンクが発行している骨髄採取マニュアルの「採取担当医の見地から」をもとに,発明者等が試行を重ねて、皮膚から骨髄までの生体を6層に分けて模擬生体層を作製したものである。この構成によれば、皮膚や皮下組織、骨皮質、骨髄を再現し、穿刺する際の圧力を可視化するための情報になり得るファントムを提供するものである。このファントムを活用することにより、医師の骨髄採取手術を訓練、評価することができる。そして、手技の訓練により患者に対しての安心のみならず、健常人骨髄バンクドナーやその家族に対して安全・安心を担保するものとなり得る。
本発明の別の態様は、前記態様のファントムを用いた骨髄穿刺応力検出装置である。この骨髄穿刺応力検出装置は、穿刺針と、該穿刺針の穿刺方向の抵抗を電気信号として取得する計測手段と、該信号を応力に変換する応力変換手段と、該応力の時間的な推移に応じて穿刺状態を判定する判断評価手段と、を備え、該判断評価手段は、前記第1層を皮膚模倣層、前記第2層を皮下組織模倣層、前記第3層を骨膜模倣層、前記第4層を骨皮質模倣層、前記第5層を骨髄模倣層、前記第6層を骨髄液模倣層としたとき、前記第1層から前記第6層に応じて前記穿刺針の抵抗に相当する応力の範囲を予め格納した記憶手段と、該応力の時間的推移を記録する記録手段と、選択した前記骨髄の部位に対応する応力範囲に前記応力が到達したときに報知する報知手段と、を含むように構成することができる。
本構成は、ロードセルや歪みゲージ等の穿刺方向の抵抗を測定できる計測手段を備えることで、正確な穿刺時の応力を計測することができる。この構成によれば、皮膚から骨髄までの部位に応じた応力の範囲を予め格納したクライテリアテーブル等を備えた記憶手段と応力の時間的推移を記録する記録手段とで、穿刺の到達部位を取得した応力によって把握できる。このように本構成によれば、骨や皮下脂肪の厚さ・硬さを模擬したファントムを使ったトレーニングにおいて穿刺の習熟度を定量評価および可視化することができる。
さらに本構成によれば、穿刺の習熟度を定量評価できるシミュレーターとして、データを蓄積し、このデータを機械学習等で分析・評価することで、状況に応じたより好ましい穿刺術の制御技術に発展させることができる。係る制御技術の応用によって、いずれは骨髄穿刺を機械化する事も可能となり、骨髄液採取の自動化、遠隔操作も具現化することができる。
前記態様の骨髄穿刺応力検出装置において、前記記憶手段には、前記穿刺針の先端が、前記皮膚模倣層、前記皮下組織模倣層、前記骨膜模倣層、前記骨皮質模倣層、前記骨髄模倣層、前記骨髄液模倣層のそれぞれに到達したときのそれぞれの応力範囲が格納されており、前記報知手段は、前記皮膚模倣層、前記皮下組織模倣層、前記骨膜模倣層、前記骨皮質模倣層、前記骨髄模倣層、前記骨髄液模倣層の順で、それぞれの前記応力範囲に前記応力が到達したときに報知するように構成することができる。
この構成によれば、穿刺針が到達する前記皮膚模倣層、前記皮下組織模倣層、前記骨膜模倣層、前記骨皮質模倣層、前記骨髄模倣層、前記骨髄液模倣層の順序を明確にすることで、応力範囲が幅を有するときにでも、穿刺針の到達状況を正確に把握することができる。
前記態様の骨髄穿刺応力検出装置において、前記計測手段は、前記穿刺針に備える構成とすることができる。
この構成によれば、携帯し易く、設置も容易なコンパクト化を図ることができる。
前記態様の骨髄穿刺応力検出装置において、前記計測手段は、前記ファントムの前記穿刺針が穿刺する面と反対側の下面に備えられ、該下面での圧力を計測する構成としても良い。
この構成によれば、本来の施術と同様な違和感のない穿刺を実現することができる。
前記態様の骨髄穿刺応力検出装置において、前記計測手段は、前記ファントムの下面に対向するように備えられた主計測手段と、該主計測手段を囲うように備えられた校正手段と、を備える構成としても良い。
穿刺は、通常、片手で穿刺針を所持し、他の一方の手で穿刺箇所近傍を押さえて行われる。この構成によれば、主計測手段によって取得された穿刺の抵抗から、校正手段によって取得された他の一方の手による押圧の抵抗を減算することで、より正確なトレーニングの評価を実現することができる。
本発明は、日常臨床の中で従来の骨髄穿刺シミュレーターにおける課題を考慮してなされたものであり、実際の手術とほぼ同じ感覚でしかも安価にシミュレーションでき、その手技を可視化できる腸骨骨髄モデルとなるファントムおよび骨髄穿刺シミュレーターとなる骨髄穿刺応力検出装置を提供するものである。そして、本発明は、習熟度を定量評価するための指標となり、術者の穿刺力を同時計測可能な骨髄穿刺トレーニング用ファントムおよび該ファントムを使用した穿刺応力検出装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るファントムおよび該ファントムを使用した穿刺応力検出装置の全体構成図である。 本発明の一実施形態に係る穿刺応力検出装置の評価試験で用いたファントムの構成図および試験内容の概要である。 本発明の一実施形態に係る穿刺応力検出装置の評価試験結果の説明図である。 本発明の一実施形態に係る計測手段と他の実施形態に係る計測手段との比較試験の構成図である。 本発明の一実施形態に係る計測手段と他の実施形態に係る計測手段との比較試験結果の説明図である。 本発明の他の実施形態に係る計測手段の変形例である。
はじめに、骨髄穿刺トレーニングの必要性について説明する。骨髄の細胞が悪性化した白血病や骨髄異形成症候群において、検査としての骨髄穿刺が必須となり、治療の一環として骨髄の移植が検討される。
骨髄穿刺とは、血液の製造工場であり骨の中に存在している骨髄を、皮膚表面から二重構造を持った針(ボールペンの芯ほどの太さ)を突き刺して、骨の内部にシリンジで陰圧をかけて、骨髄液を1〜3mlとりだし、目視病理標本や遺伝子検査に使うことをいう。この検査は、病期の判定、治癒の判定にも頻用される検査であり、骨髄穿刺吸引検査という。
骨髄の移植は、患者の骨髄を健常者(ドナー)から提供された新たな正常な骨髄で置きかえる方法であり、ドナーに対しては、腸骨の中にある骨髄腔から骨髄を吸引する手術が行われる。具体的には、麻酔下のドナーの後上腸骨棘を触診して穿刺位置を決め、骨髄穿刺針で表皮と真皮に穴をあけ、針を左右に回転させながら骨内に刺入する。針先が骨髄に達したらシリンジを装着し、骨髄液を吸引する。
各腸骨には4か所まで穴をあけることが認められており、その4か所の穴から100回程度までの吸引を繰り返し、200〜1000mlの骨髄液を採取する。検査では数回の穿刺吸引を行うが、移植の場合にはその数十倍、百倍の穿刺回数となる。そのため、手術においては、針が骨髄を突き抜けて骨や軟部組織を損傷する危険性があり、骨髄移植推進財団に有害事象報告としてあげられている。手技に慣れた医師であれば、骨髄穿刺針の刺入時に硬い骨皮質を過ぎると一気に抵抗がなくなり骨髄腔に針先が達したと分かるが、その感覚の習得には熟練を要するという課題がある。
骨髄移植ドナーは骨髄を提供しようとする健康な人を対象としている。骨髄採取は研修医による手術が認められておらず、経験を積んだ医師のみが施術を認められている。係る状況は、研修医や若手医師が経験を積むことができず、手技の習得や技術の継承が困難になっているという問題を生じさせている。医療技術向上のためのトレーニングには、採血、挿管などにシミュレーターが用いられその有効性は広く認められている。
本手技と類似する検査に、骨髄生検術というものがある。これは体外から骨盤に太い針をさして、骨片ごと骨髄液を取り出す高難度手技であり、主に悪性リンパ腫瘍の病期判定に用いられる。これについては訓練機器として、米VATA社がBonnie Bone Marrow Biopsy Skills Trainerというシミュレーターを販売している。しかし、同シミュレーターは、力の入れ方が可視化できず、また、熟練医師の模範データと比較できなかった。そのため、トレーニングデータが記録できないために習熟度がわからない、第三者からの客観的評価ができないという課題があった。
以上説明したように、骨髄穿刺トレーニングの必要性は理解されていても、そのための訓練機器が存在せず、機器の開発が求められていた。
以下、図1〜3を参照しながら、本発明に係るファントムおよび該ファントムを使用した穿刺応力検出装置の好適な実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るファントムおよび該ファントムを使用した穿刺応力検出装置の全体構成図である。図2は、本発明の一実施形態に係る穿刺応力検出装置の評価試験で用いたファントムの構成図および試験内容の概要である。図3は、本発明の一実施形態に係る穿刺応力検出装置の評価試験結果の説明図である。以下の説明において、異なる図面においても同じ符号を付した構成は同様のものであるとして、その説明を省略する場合がある。
本発明に係る一実施態様は、人体部位の骨髄への穿刺針挿入をシミュレートするためのファントムであり、シリコンゴムで形成される第1層と、ウレタンで形成される第2層と、和紙から形成される第3層と、合板から形成される第4層と、和紙から形成される第5層と、ゲル状液体から形成される第6層と、が順に積層された構成であれば、その具体的態様はいかなるものであっても構わない。
また、本発明に係る他の実施態様は、前記態様のファントムを用いた骨髄穿刺応力検出装置である。この骨髄穿刺応力検出装置は、穿刺針と、該穿刺針の穿刺方向の抵抗を電気信号として取得する計測手段と、該信号を応力に変換する応力変換手段と、該応力の時間的な推移に応じて穿刺状態を判定する判断評価手段と、を備え、該判断評価手段は、前記第1層を皮膚模倣層、前記第2層を皮下組織模倣層、前記第3層を骨膜模倣層、前記第4層を骨皮質模倣層、前記第5層を骨髄模倣層、前記第6層を骨髄液模倣層としたとき、前記第1層から前記第6層に応じて前記穿刺針の抵抗に相当する応力の範囲を予め格納した記憶手段と、該応力の時間的推移を記録する記録手段と、選択した前記骨髄の部位に対応する応力範囲に前記応力が到達したときに報知する報知手段と、を含むような構成であれば、その具体的態様はいかなるものであっても構わない。
図1を参照すると、腸骨モデルとなるファントム10は、表皮および真皮を模した第1層のシリコンゴム11、皮下組織を模した第2層のウレタン12、骨膜を模した第3層の和紙13、骨皮質を模した第4層の合板14、骨髄を模した第5層の和紙15、骨髄液を模した第6層のゲル状液体16から構成されている。
第1層から第6層を順に積層することで腸骨を再現したファントム10を形成する。ゲル状液体16は骨髄液と同様の硬度と粘度を有したものを適宜選択することができ、穿刺針110を有したシリンジで吸引される。これにより骨髄穿刺の手順や手技の感覚を訓練することができる。
このようにファントム10は、素材を積層しただけの簡単な構成のため、被験者が失敗した場合、悪かった点をすぐに振り返ることが出来る(例:穿刺が深すぎた、浅すぎた、針がまっすぐ進まなかった等)。
次にファントム10を用いた穿刺の可視化等を可能とする骨髄穿刺応力検出装置100について説明する。骨髄穿刺応力検出装置100は、ファントム10に穿刺する穿刺針110と、この穿刺針110の抵抗を計測する計測手段120と、計測手段120からの信号を応力に変換する応力変換手段140と、応力変換手段140によって変換された応力によって穿刺状態を判断する判断評価手段150と、判断評価手段150の判断結果を報知する報知手段160と、から構成されている。
穿刺針110は、鋭利に尖った先端とこの先端を生体内に挿入するための把持部115を備えている。穿刺針110としては、例えば、管理医療機器骨髄生検キット(JMDN コード:16833000)を適用することができる。
計測手段120は、穿刺針110の先端の抵抗力を計測するものであり、例えば、ロードセルを適用することができる。ロードセルは、力の大きさを電気信号に変える変換器であり、力に比例して変形する起歪体とその変形量であるひずみを測定するひずみゲージから構成される。ひずみの検出方法は特に限定されないが、ベンディング型、コラム型、シェア型などから選択することができる。計測手段120は、抵抗力を表すひずみに比例した電気信号を応力変換手段140へ送出する。
応力変換手段140は、計測手段120の電気信号を要すれば増幅させて、穿刺針110の先端の抵抗力を穿刺応力として出力する。計測手段120をロードセルとしたときには、ひずみゲージの校正、信号の増幅を行うロードセル用アンプを適用することができる。応力変換手段140が出力した穿刺応力の電気信号は、判断評価手段150へ送出される。
判断評価手段150は、マイクロコンピュータで構成されており、演算を行うプロセッサCPU、制御プログラムおよび各種データのリスト、テーブル、マップを格納するROM、およびCPUによる演算結果などを一時記憶するRAMを有する。判断評価手段150は、不揮発性のメモリを備えており、必要なデータなどをこの不揮発性メモリに保存する。不揮発性メモリは、書き換え可能なROMであるEEPROM、または電源がオフにされていても保持電流が供給されて記憶を保持するバックアップ機能付きのRAMで構成することができる。
判断評価手段150は、表皮および真皮を模した第1層のシリコンゴム11、皮下組織を模した第2層のウレタン12、骨膜を模した第3層の和紙13、骨皮質を模した第4層の合板14、骨髄を模した第5層の和紙15、骨髄液を模した第6層のゲル状液体16の応力範囲が格納されたクライテリアテーブル154を備える記憶手段152および応力変換手段140から送出された穿刺応力を蓄積して穿刺応力の応力時間的推移157を記録する記録手段155を備えている。
判断評価手段150は、応力時間的推移157の応力をクライテリアテーブル154に照合して、測定値が表皮および真皮を模した第1層のシリコンゴム11、皮下組織を模した第2層のウレタン12、骨膜を模した第3層の和紙13、骨皮質を模した第4層の合板14、骨髄を模した第5層の和紙15、骨髄液を模した第6層のゲル状液体16の応力範囲か、否かを判定する。これを図式的に表すと、判定例158に示すようになるが、実際はディジタル値を不等式によって判定している。
報知手段160は、判断評価手段150の判定結果に応じて、表示や音などを用いて報知する。例えば、皮下組織を模した第2層のウレタン12に到達したときには青色のランプを点灯させ、そこから急激な応力の上昇が見られ、穿刺針110の先端が骨髄を模した第5層の和紙15に達したと判断評価手段150が判断すると、赤色のランプを点灯させるとともに警戒音を発する等の報知を行う形態とすることができる。
このように、本実施形態によれば、穿刺針110が到達する表皮および真皮を模した第1層のシリコンゴム11、皮下組織を模した第2層のウレタン12、骨膜を模した第3層の和紙13、骨皮質を模した第4層の合板14、骨髄を模した第5層の和紙15、骨髄液を模した第6層のゲル状液体16の順序を明確にすることで、クライテリアテーブル154にて応力範囲を設定し、穿刺針110の到達状況を正確に把握することができる。
<本実施形態の骨髄穿刺応力検出装置による可視化の一例についての説明>
次に、本実施形態の骨髄穿刺応力検出装置100を使用し骨髄穿刺の経験がある医師がファントムへ穿刺したときの穿刺応力を計測した。この穿刺試験では、本発明の構成の一部となる図2に示すファントム20を使用した。ファントム20は、第1層がウレタン21(2mm)、第2層が天然ゴムスポンジ22(10mm)、第3層が和紙23(1mm以下)、第4層が合板24(2mm〜3mm)から構成され、これらを積層している。
図2を参照して手順を説明する。はじめに(a)のように穿刺針110の先端を皮膚模倣層である第1層のウレタン21の穿刺箇所に載置し、次に(b)のように穿刺を進め、穿刺針110は皮下組織模倣層である第2層の天然ゴムスポンジ22を通過する。そして、穿刺針110の先端が多少抵抗を受ける骨膜模倣層である第3層の和紙23に到達したか否か接触確認を行う。次に、(c)に示すように、穿刺針110を錐揉み回転させながら和紙23から骨皮質模倣層である第4層の合板24へと穿刺針110を進める。そして、(d)に示すように合板24を貫通すると、穿刺針110の抵抗が減少し、ここで穿刺を終了させる。
図3は、穿刺針110によって穿刺したときの計測結果を示している。図3において、横軸は時間、縦軸は応力を表すセンサの電圧値としている。図3には穿刺区間(皮膚−骨膜の穿刺,骨皮質の穿刺,抜去時)と骨皮質中の錐揉み操作(時計回り及び反時計回りに交互に繰り返す半円形の回転)と思われるピークに対して順に添字1〜20を付与している。なお、図3には、錐揉みを行うことから、穿刺針110は正回転・逆回転を繰り返しており、このときの周波数1.5Hz〜2.0Hzを併せて示している。
図3および別途同時に取得した撮影動画より、穿刺を開始し数秒後に皮膚−骨膜穿刺区間でのセンサ値の最大値が計測されている。これは骨皮質に針が当たったことを確認する図中のP1の動作によるものと考えられる。骨皮質を穿刺する前に力を一度緩めていることが確認できる。これは錐もみしながらの穿刺をするため針を深く持ち替える動作によって、力の緩みが計測されたと考えられる。
次に、骨皮質穿刺区間において、錐もみしながらの穿刺動作時間は8〜15秒程度、錐もみ回数15〜27回(撮影動画からも確認)であった。また、骨皮質穿刺区間内での最大値は、骨皮質貫通に至る数回前の錐もみ操作であり、最大値から貫通までに錐もみ波形が緩やかに降下していく様子が確認できた。これは医師の経験や知識、技術練度などにより骨の終端を予測、察知しているのではないかと考えられる。
実験結果から、骨髄穿刺応力検出装置100が、骨髄穿刺における穿刺動作を計測できることが確認されている。従って、骨髄穿刺応力検出装置100を用いた穿刺トレーニングの実施によって、術者の数値的な穿刺能力の計測と記録を行うことができることが確認された。また、計測データのフィードバックにより術者の穿刺能力向上を図るための評価材料として活用できることが確認された。
<本発明の他の実施形態に係る計測手段の説明>
次に、図4〜6を参照して、本発明の他の実施形態に係る計測手段について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る計測手段と他の実施形態に係る計測手段との比較試験の構成図である。図5は、本発明の一実施形態に係る計測手段と他の実施形態に係る計測手段との比較試験結果の説明図である。図6は、本発明の他の実施形態に係る計測手段の変形例である。
図4を参照すると、図1で説明した計測手段120に加えてファントム20の穿刺針110が穿刺する穿刺面25と反対側の下面26に新たな計測手段220が備えられている。この計測手段220は下面26の圧力を計測するものであり、膜型感圧センサ等を適用することができる。
図4の形態で、図2に示した手順で穿刺を行い、そのときの力の時間変化を計測した結果を図5に示している。図5を参照すると、計測手段120による計測結果と、計測手段220による計測結果は、絶対値は異なるが、同様な力の時間的推移を表している。すなわち、(a)穿刺開始では、負荷が小さい状態から、穿刺面25に穿刺針110の先端が接触し、図2のウレタン21、天然ゴムスポンジ22を穿刺することで、負荷が上昇して、(b)接触確認に至る。そして、(b)にて接触が確認された後、(c)錐揉み回転で和紙23、合板24を貫通させる。このとき穿刺針110を一定の周波数で正回転・逆回転が繰り返されることから波状の推移が示されている。このように、錐揉み回転を行うことで、大きな力を要せずに穿刺されることを可視化することができる。さらに、穿刺針110が合板24を貫通すると急激に負荷が減少して(d)穿刺終了に至っている。このように、計測手段220による計測であっても穿刺応力を検出することができることが示された。
次に計測手段220の変形例について説明する。穿刺は、通常、片手で穿刺針110を所持し、他の一方の手で穿刺箇所近傍を押さえて行われる。そのため、計測手段220の態様においては、他の一方の手によって穿刺に係る力以外の押圧力が付加されて計測されることから誤差を生じさせる場合がある。
図6を参照すると、計測手段320は、ファントムの下面26に対向するように備えられた主計測手段321と、この主計測手段321を囲うように備えられた校正手段322と、を備えた構成としている。このように構成することで、主計測手段321によって取得された穿刺の力(抵抗)から、校正手段322によって取得された他の一方の手による押圧の力(抵抗)を減算することで、より正確なトレーニングの評価を実現することができる。
以上説明したように、習熟度を定量評価するための指標やシステムとなる、術者の穿刺力を同時計測可能な骨髄穿刺トレーニング用ファントム、評価方法および評価装置を提供することができる。なお、具体的な判定基準となるクライテリアテーブルは、経験者による穿刺試験のデータ蓄積等を行い、適宜更新を行うことで、より精度を向上させることが好ましい。
10,20・・・ファントム
11・・・シリコンゴム
12,21・・・ウレタン
13,15,23・・・和紙
14,24・・・合板
16・・・ゲル状液体
100・・・骨髄穿刺応力検出装置
110・・・穿刺針
115・・・把持部
120,220,320・・・計測手段
140・・・応力変換手段
150・・・判断評価手段
152・・・記憶手段
154・・・クライテリアテーブル
155・・・記録手段
157・・・応力時間的推移
160・・・報知手段

Claims (6)

  1. 人体部位の骨髄への穿刺針挿入をシミュレートするためのファントムであって、
    シリコンゴムで形成される第1層と、
    ウレタンで形成される第2層と、
    和紙から形成される第3層と、
    合板から形成される第4層と、
    和紙から形成される第5層と、
    ゲル状液体から形成される第6層と、が順に積層されたことを特徴とするファントム。
  2. 請求項1に記載のファントムと、
    穿刺針と、
    該穿刺針の穿刺方向の抵抗を電気信号として取得する計測手段と、
    該信号を応力に変換する応力変換手段と、
    該応力の時間的な推移に応じて穿刺状態を判定する判断評価手段と、を備え、
    該判断評価手段は、
    前記第1層を皮膚模倣層、前記第2層を皮下組織模倣層、前記第3層を骨膜模倣層、前記第4層を骨皮質模倣層、前記第5層を骨髄模倣層、前記第6層を骨髄液模倣層としたとき、前記第1層から前記第6層に応じて前記穿刺針の抵抗に相当する応力の範囲を予め格納した記憶手段と、
    該応力の時間的推移を記録する記録手段と、
    選択した前記骨髄の部位に対応する応力範囲に前記応力が到達したときに報知する報知手段と、を含むことを特徴とする骨髄穿刺応力検出装置。
  3. 前記記憶手段には、前記穿刺針の先端が、前記皮膚模倣層、前記皮下組織模倣層、前記骨膜模倣層、前記骨皮質模倣層、前記骨髄模倣層、前記骨髄液模倣層のそれぞれに到達したときのそれぞれの応力範囲が格納されており、
    前記報知手段は、前記皮膚模倣層、前記皮下組織模倣層、前記骨膜模倣層、前記骨皮質模倣層、前記骨髄模倣層、前記骨髄液模倣層の順で、それぞれの前記応力範囲に前記応力が到達したときに報知することを特徴とする請求項2に記載の骨髄穿刺応力検出装置。
  4. 前記計測手段は、前記穿刺針に備えられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の骨髄穿刺応力検出装置。
  5. 前記計測手段は、前記ファントムの前記穿刺針が穿刺する面と反対側の下面に備えられ、該下面での圧力を計測することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の骨髄穿刺応力検出装置。
  6. 前記計測手段は、前記ファントムの下面に対向するように備えられた主計測手段と、該主計測手段を囲うように備えられた校正手段と、を備えることを特徴とする請求項5に記載の骨髄穿刺応力検出装置。

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