JP2020203902A - アルコキシフェニル誘導体、ヌクレオシド保護体およびヌクレオチド保護体、オリゴヌクレオチド製造方法、ならびに、置換基除去方法 - Google Patents

アルコキシフェニル誘導体、ヌクレオシド保護体およびヌクレオチド保護体、オリゴヌクレオチド製造方法、ならびに、置換基除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも簡易迅速な液相合成法によるオリゴヌクレオチドの合成が可能となるTag化されたヌクレオシドおよびヌクレオチド、それらを用いたオリゴヌクレオチドの製造方法、当該アルコキシフェニル誘導体部分の選択的な除去方法、ならびに、それらに用いられるTag化剤等を提供する。【解決手段】下記部分構造で示されるTag部を有する、Tag化されたヌクレオシドまたはヌクレオチド。(式中、Rは、それぞれ独立して、直鎖または分岐の、炭素数10〜40のアルキル基を表す。mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは同一、または、異なっていてもよい。Xは、O、S、NH、または、NRNを表す。nは、1〜4の整数を表す。RNは、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。*は、モノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチドとの結合箇所を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、液相合成法によるオリゴヌクレオチドの合成を可能とするアルコキシフェニ
ル誘導体、それを結合したヌクレオシド保護体およびヌクレオチド保護体、それを用いた
簡易的に構築可能なオリゴヌクレオチド製造方法、ならびに、アルコキシフェニル誘導体
を結合したヌクレオシド保護体またはヌクレオチド保護体の選択的なアルコキシフェニル
誘導体部分の除去方法等に関する。
近年、オリゴヌクレオチドは、一般には、原料となるヌクレオチドを逐次連結していく
ことで合成可能であるが、20mer程度以上のオリゴヌクレオチドを合成する場合には
、2〜3merヌクレオチドのビルディングブロック群を予め調製しておき、これの連結
を繰り返すことで所望の鎖長の生成物を得るブロックマ一合成法や、10塩基程度以上の
オリゴヌクレオチド間の連結でオリゴヌクレオチドを得るユニットカップリング(フラグ
メン卜縮合)合成法等も利用されている(たとえば、非特許文献1〜3)。ホスホロアミ
ダイト法を用いたオリゴヌクレオチドの固相合成法は、目的物質であるオリゴヌクレオチ
ドの収率を高めるためには、大過剰のヌクレオシドホスホロアミダイト化合物とテトラゾ
ール系化合物とを使用しなければならないという問題点がある。また、固相合成法では、
設備面などのスケールアップに制限があり、また途中段階での反応の進行状況の確認や中
間体の構造解析が難しい面がある。
一方、これまでの液相合成法では、ヌクレオチドの脱保護、カップリング、酸化等の各
工程での精製操作が必要で煩雑となる等、多重合度のオリゴヌクレオチドを迅速に大量に
合成することが難しかった。このため、たとえば、特許文献1、2では、疑似固相保護基
を用いた液相合成の提案がなされているが、たとえば、当該疑似固相保護基の除去にも時
間を要し、さらには、疑似固相保護基を有するオリゴヌクレオチドから当該疑似固相保護
基のみを選択的に除去することが困難であることから、ビルディングブロックやフラグメ
ントの前駆体となる核酸塩基やリン酸基が保護されたヌクレオチド(以下、本明細書中に
おいて、「ヌクレオチド保護体」と呼ぶ場合もある。)の合成も困難であった。また、非
特許文献4では、Pd触媒を用いる接触還元により疑似固相保護基の除去が行われている
が、毒性のある重金属や危険な水素ガスを使用し、脱保護には20〜40時間もの長時間
を要している。また、ヌクレオチドの保護基の一般的な脱保護条件での疑似固相保護基の
除去は行われておらず、その汎用性に課題があった。
特許第5548852号 国際公開第2012/157723号
S.L.Beaucage,D.E.Bergstorm,G.D.Glick,R.A.Jones;Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry; John Wiley&Sons(2000) 関根光雄、齋藤烈編、「ゲノムケミストリー−人工核酸を活用する科学的アプローチ」、講談社サイエンティフィック(2003) C.−H.Chen,et al.,Aust.J.Chem.,2010,63,227−235. Y.Matsuno,et al.,Org.Lett.,2016,18,800−803.
本発明は、このような事情に照らし、オリゴヌクレオチドの合成のみならず、従来では
困難であったオリゴヌクレオチド保護体の簡易迅速な合成が可能となる汎用性の高いアル
コキシフェニル誘導体を提供することを目的とする。
また、本発明は、オリゴヌクレオチドの合成のみならず、従来では困難であったオリゴ
ヌクレオチド保護体の簡易迅速な合成が可能となる汎用性の高い上記アルコキシフェニル
誘導体が結合した(以下、本明細書中において、「Tag化」と呼ぶ場合もある。)ヌク
レオシド保護体およびヌクレオチド保護体(以下、本明細書中において、各々、「Tag
化ヌクレオシド保護体」、「Tag化ヌクレオチド保護体」と呼ぶ場合もある。)を提供
することを目的とする。
さらに、本発明は、上記アルコキシフェニル誘導体、または、上記Tag化ヌクレオシ
ド保護体もしくはTag化ヌクレオチド保護体を用いた、従来よりも汎用性の高いオリゴ
ヌクレオチドの製造方法(合成方法)を提供することを目的とする。
また、本発明は、Tag化ヌクレオシド保護体またはTag化ヌクレオチド保護体にお
ける、Tag部分の選択的な除去方法を提供することを目的とする。なお、本発明におい
て、「Tag部分」とは、上記Tag化ヌクレオシド保護体またはTag化ヌクレオチド
保護体における、上記アルコキシフェニル誘導体由来の部分をいう。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に示す新規アルコキシ
フェニル化合物およびその誘導体の創製に成功し、上記化合物により上記目的を達成でき
ることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の化合物およびその誘導体は、一般式(1)(以下、本明細書中にお
いて、「化合物(1)」と呼ぶ場合もある。また、他の一般式で表される化合物もこれに
準ずる。)で表される。
Figure 2020203902

(式中、
Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10〜40のアルキル基を表
す。
mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは同一、または
、異なっていてもよい。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
本発明の化合物またはその誘導体によると、上記一般式(1)で表される構造を有する
ことにより、液相合成法によるオリゴヌクレオチドの合成のみならず、従来では困難であ
ったオリゴヌクレオチド保護体の合成が可能となる。より詳細には、本発明の化合物また
はその誘導体(アルコキシフェニル誘導体)は、ヌクレオシドまたはヌクレオチドとの結
合反応を介して、Tag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保護体を得る
ことが可能である。そして、得られたTag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレ
オチド保護体は、当該Tag部分が上記構造を有するため、極性溶媒の添加により、アミ
ダイトモノマーなどの副原料などとろ過操作などによって簡便に分離することができ、さ
らにTag部分のみを選択的にかつ速やかに除去することが可能であり、ひいてはオリゴ
ヌクレオチドの合成のみならず、従来では困難であったオリゴヌクレオチド保護体の合成
(製造)が可能となる。
なお、上記化合物の誘導体とは、本発明の作用効果を損なわないものであれば、上記化
合物の化学構造を一部置換したものが広く含まれ、たとえば、末端のカルボキシル基(-
COOH)基のOH基部分が置換基で置き換わった化合物が含まれる。上記置換基として
は、ヌクレオシドまたはヌクレオチドと結合形成しやすいように脱離能が高い置換基等が
あげられ、たとえば、F、Cl、Br、I等のハロゲン原子や、アルコキシ基で置換され
たアルキルエステル構造などをあげることができる。また、上記置換基として、公知の脱
離基を適宜用いてもよい。
また、本発明の化合物またはその誘導体において、一般式(2)で表される化合物また
はその誘導体であることが好ましい。
Figure 2020203902

(式中、
、R、および、Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10
〜40のアルキル基を表す。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
また、本発明の化合物またはその誘導体において、一般式(3)で表される化合物また
はその誘導体であってもよい。
Figure 2020203902

(式中、
Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10〜40のアルキル基を表
す。
mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは、同一、また
は、異なっていてもよい。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902

(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902

(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
上記構成を有する場合、上記Tag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド
保護体となるが、Tag部分が上記構造を有するため、特に液相合成(疑似液相合成を含
む)において、極性溶媒の添加により、アミダイトモノマーなどの副原料などとろ過操作
などによって簡便に分離することができ、さらにTag部分のみを選択的にかつ速やかに
除去することが可能であり、オリゴヌクレオチドの合成のみならず、従来では困難であっ
たオリゴヌクレオチド保護体の合成が可能となる。
また、本発明におけるヌクレオシドは、一般には、プリンまたはピリミジン塩基と糖が
グリコシド結合したものを表すが、本発明の作用効果を損なわないものであれば、その類
縁体や当該一般構造を一部置換したものが広く含まれる。たとえば、塩基部分が必ずしも
プリンまた、ピリミジン構造ではないもの(たとえば、修飾塩基等)や、糖部分がD−リ
ボースまたはデオキシ−D−リボースではないもの(たとえば、一般式(5)、(8)で
示されるような、モルフォリノ型のモルフォリノヌクレオシド)などをあげることができ
る。
また、本発明におけるヌクレオチドは、一般には、プリンまたはピリミジン塩基と糖が
グリコシド結合した上記ヌクレオシドのリン酸エステルを表すが、本発明の作用効果を損
なわないものであれば、その類縁体や当該一般構造を一部置換したものが広く含まれる。
たとえば、塩基部分が必ずしもプリンまたはピリミジン構造ではないもの(たとえば、修
飾塩基等)や、糖部分がD−リボースまたはデオキシ−D−リボースではないもの(たと
えば、モルフォリノ型のモルフォリノヌクレオチド)、また、リン酸エステル部分の1つ
のO原子がS原子に置き換わったホスホロチオエートの場合などをあげることができる。
また、本発明の化合物またはその誘導体において、一般式(6)で表される化合物また
はその誘導体であることが好ましい。
Figure 2020203902

(式中、
、R、および、Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10
〜40のアルキル基を表す。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902

(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902

(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
また、本発明の化合物またはその誘導体において、Wが、水素原子、トリチル基、ジ(
1−6アルコキシ)トリチル基、モノ(C1−18アルコキシ)トリチル基、9−(9
−フェニル)キサンテニル基、または、9−(9−フェニル)チオキサンテニル基である
ことが好ましい。Wが上記いずれかである場合、より簡便にオリゴヌクレオチドの合成を
行うことができる。
また、本発明の化合物またはその誘導体において、Rが、2位に電子求引性基を有す
るエチル基であることが好ましい。
また、本発明の化合物またはその誘導体において、Qが、水素原子、トリチル基、ジ(
1−6アルコキシ)トリチル基、モノ(C1−18アルコキシ)トリチル基、9−(9
−フェニル)キサンテニル基、または、9−(9−フェニル)チオキサンテニル基である
ことが好ましい。Qが上記いずれかである場合、より簡便にオリゴヌクレオチドの合成を
行うことができる。
また、本発明の化合物またはその誘導体において、y1、または、y2が、1〜100
であってもよい。
また、本発明の化合物またはその誘導体において、y1、または、y2が、1〜30で
あってもよい。
また、本発明の化合物またはその誘導体において、y1、または、y2が、0であって
もよい。
また、本発明の化合物またはその誘導体において、nが、1、または、2であることが
好ましい。
また、本発明の化合物またはその誘導体において、mが、2〜4の整数であることが好
ましい。
一方、本発明の製造方法は、一般式(3)で表される化合物またはその誘導体を還元処
理する一般式(7)または(8)で表される化合物を得る工程(1)を含むものである。
Figure 2020203902

(式中、
Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10〜40のアルキル基を表
す。
mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは、同一、また
は、異なっていてもよい。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902

(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902

(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902

(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。)
Figure 2020203902

(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。)
本発明の製造方法によると、上記Tag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオ
チド保護体を用いるため、特に液相合成(疑似液相合成を含む)において、極性溶媒の添
加により、アミダイトモノマーなどの副原料などとろ過操作などによって簡便に分離する
ことができ、さらにTag部分のみを選択的にかつ速やかに除去することが可能であり、
オリゴヌクレオチドの合成のみならず、従来では困難であったオリゴヌクレオチド保護体
の合成が可能となる。また、たとえば、特許文献2の提案に比べ、本発明の製造方法では
、より温和な条件下(たとえば、アンモニア水中35℃)での置換基除去(Tag部分の
脱離反応)が可能となり、また、より短時間での製造が可能となる。
また、本発明のオリゴヌクレオチド保護体の製造方法において、一般式(6)で表され
る化合物またはその誘導体を還元処理する工程(1)を含むことが好ましい。
Figure 2020203902

(式中、
、R、および、Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10
〜40のアルキル基を表す。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902

(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。)
また、本発明の製造方法において、上記還元処理が、ホウ素含有還元剤を用いる、また
は、ホウ素含有還元剤とアミンとを用いるものであることが好ましい。上記構成を有する
ことにより、オリゴヌクレオチド保護体をより簡便に合成することができる。
また、本発明の製造方法において、上記ホウ素含有還元剤が、水素化ホウ素リチウム、
水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム、水素化ホウ素テトラブチル
アンモニウムであることが好ましい。上記構成を有することにより、オリゴヌクレオチド
保護体をより収率よく簡便に合成することができる。
また、本発明の製造方法において、Wが、水素原子、トリチル基、ジ(C1−6アルコ
キシ)トリチル基、モノ(C1−18アルコキシ)トリチル基、9−(9−フェニル)キ
サンテニル基、または、9−(9−フェニル)チオキサンテニル基であることが好ましい
。Wが上記いずれかである場合、より簡便にオリゴヌクレオチド保護体の合成を行うこと
ができる。
また、本発明の製造方法において、Rが、2位に電子求引性基を有するエチル基であ
ることが好ましい。
また、本発明の製造方法において、Qが、水素原子、トリチル基、ジ(C1−6アルコ
キシ)トリチル基、モノ(C1−18アルコキシ)トリチル基、9−(9−フェニル)キ
サンテニル基、または、9−(9−フェニル)チオキサンテニル基であることが好ましい
。Qが上記いずれかである場合、より簡便にオリゴヌクレオチドの合成を行うことができ
る。
また、本発明の製造方法において、y1、または、y2が、1〜100であってもよい
また、本発明の製造方法において、y1、または、y2が、1〜30であってもよい。
また、本発明の製造方法において、y1、または、y2が、0であってもよい。
また、本発明の製造方法において、nが、1、または、2であることが好ましい。
また、本発明の製造方法において、mが、2〜4の整数であることが好ましい。
他方、本発明のTag部分除去方法(置換基除去方法)は、一般式(3)で表される化
合物またはその誘導体を還元処理する工程(1)を含む。
Figure 2020203902
(式中、
Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10〜40のアルキル基を表
す。
mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは、同一、また
は、異なっていてもよい。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
本発明のTag部分除去方法によると、上記Tag化ヌクレオシド保護体およびTag
化ヌクレオチド保護体を用いるため、当該Tag部分のみを選択的にかつ速やかに除去す
ることが可能である。また、上記作用効果を奏するのは、一般式(3)等におけるフェニ
ル基に直接結合しているカルボニル基(C=O基)、および、当該カルボニル基に結合し
ているX原子(O、S、NH、または、NR)がLiBH等の還元剤と何らかの相互
作用を形成し、より好適に還元反応がTag化合物部位で行われ易くなるため、選択的に
、より速やかに除去反応が進行するのではないかと推測しているが、当該推測により権利
範囲を限定するものではない。
また、本発明のTag部分除去方法において、一般式(6)で表される化合物またはそ
の誘導体を還元処理する工程(1)を含むことが好ましい。
Figure 2020203902
(式中、
、R、および、Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10
〜40のアルキル基を表す。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
また、本発明のTag部分除去方法において、上記還元処理が、ホウ素含有還元剤を用
いる、または、ホウ素含有還元剤とアミンとを用いるものであることが好ましい。上記構
成を有することにより、Tag化ヌクレオシド保護体またはTag化ヌクレオチド保護体
における、Tag部分の選択的除去を簡便に行うことができる。
また、本発明のTag部分除去方法において、上記ホウ素含有還元剤が、水素化ホウ素
リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム、水素化ホウ素テ
トラブチルアンモニウムであることが好ましい。上記構成を有することにより、Tag化
ヌクレオシド保護体またはTag化ヌクレオチド保護体における、Tag部分の選択的除
去をより収率よく行うことができる。
本発明の化合物またはその誘導体(化合物(1)、(2)等。アルコキシフェニル誘導
体。)は、新規化合物であって、これを用いることにより、上記Tag化ヌクレオシド保
護体およびヌクレオチド保護体を簡便に得ることが可能となる。
また、本発明の化合物またはその誘導体(化合物(3)、(6)等。Tag化ヌクレオ
シド保護体およびTag化ヌクレオチド保護体等。)は、Tag部分が上記構造を有する
ため、特に液相合成(疑似液相合成を含む)において、極性溶媒の添加により、アミダイ
トモノマーなどの副原料などとろ過操作などによって簡便に分離することができ、さらに
Tag部分のみを選択的にかつ速やかに除去することが可能であり、液相合成法によるオ
リゴヌクレオチドの合成のみならず、従来では困難であったオリゴヌクレオチド保護体の
合成が可能となる。
また、本発明の化合物またはその誘導体(化合物(7)、(8)等。オリゴヌクレオチ
ド等。)の製造方法は、上記Tag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保
護体を用いるため、従来よりも簡易迅速な液相合成法によるオリゴヌクレオチドの合成が
可能となる。
また、本発明の化合物またはその誘導体(化合物(1)、(2)、(3)、(6)等。
アルコキシフェニル誘導体、Tag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保
護体等。)のTag部分除去方法(置換基除去方法)は、上記Tag化ヌクレオシド保護
体およびTag化ヌクレオチド保護体を用いるため、当該Tag部分のみを温和な条件下
で選択的にかつ速やかに除去することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔アルコキシフェニル化合物およびその誘導体〕
本発明のアルコキシフェニル化合物およびその誘導体は、一般式(1)で表される化合
物またはその誘導体である。
Figure 2020203902
(式中、
Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10〜40のアルキル基を表
す。
mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは同一、または
、異なっていてもよい。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
上記一般式(1)において、Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数
10〜40のアルキル基を表す。上記Rは、炭素数13〜30のアルキル基であってもよ
く、炭素数15〜20のアルキル基であってもよく、なかでも炭素数18のアルキル基が
好適なものとしてあげることができる。また、上記Rは、複数存在する場合にはそれぞれ
独立して、直鎖アルキル基であっても、分岐アルキル基であってもよいが、直鎖アルキル
基であることが好ましい。また、上記Rが炭素原子数10から40のアルキル基であるこ
とにより、本発明のTag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保護体の合
成が容易となるとともに、溶解度や分離能の向上作用も得ることができる。
上記一般式(1)において、mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数
存在するROは同一、または、異なっていてもよい。mが、2〜4の整数であることが好
ましく、mが、3であることがより好ましい。また、上記RO基は、フェニル基に直接結
合しているカルボニル基(C=O基)を1位とした場合、3位、4位、または、5位に結
合していることが好ましく、m=3の場合には、3位、4位、または、5位に結合してい
ることが好ましい。また、上記mの値を上記範囲内で調整することにより、本発明のTa
g化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保護体の非極性溶媒に対する溶解能
を調整することができる。
上記一般式(1)において、Xは、O、S、NH、または、NRを表す。なかでも、
Xが、Oであることが好ましい。
上記一般式(1)において、nは、1〜4の整数を表す。なかでも、nが、1、または
、2であることが好ましい。
上記一般式(1)において、Rは、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル
基を表す。上記Rとして、たとえば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、1−メチ
ル−1−エチル基、1−ブチル基、1−メチル−1−プロピル基、1,1−ジメチル−1
−エチル基、2−メチル−1−プロピル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基をあげるこ
とができる。
また、本発明において、上記アルコキシフェニル化合物およびその誘導体は、一般式(
2)表される化合物またはその誘導体であることが好ましい。
Figure 2020203902
(式中、
、R、および、Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10
〜40のアルキル基を表す。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
上記一般式(2)において、R、R、および、Rは、それぞれ独立して、置換さ
れていてもよい、炭素数10〜40のアルキル基を表す。上記R、R、および、R
は、炭素数13〜30のアルキル基であってもよく、炭素数15〜20のアルキル基であ
ってもよく、なかでも炭素数18のアルキル基が好適なものとしてあげることができる。
また、上記R、R、および、Rは、それぞれ独立して、直鎖アルキル基であっても
、分岐アルキル基であってもよいが、すべて直鎖アルキル基であることが好ましい。
上記一般式(2)において、X、n、および、Rは、上記一般式(1)と同様である
また、本発明のアルコキシフェニル化合物およびその誘導体は、その合成手法を実施例
に例示しているが、その他、市販の原料を用いて公知の方法を用いて合成してもよい。
〔Tag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保護体等〕
本発明におけるTag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保護体は、一
般式(3)で表される化合物またはその誘導体である。
Figure 2020203902
(式中、
Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10〜40のアルキル基を表
す。
mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは、同一、また
は、異なっていてもよい。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
上記一般式(3)において、R、m、X、n、Rは、上記一般式(1)と同様である
上記一般式(3)において、Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。
上記一般式(4)において、Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Ba
seが2以上存在する場合には、複数存在するBaseは同一、または、異なっていても
よい。
上記Baseとして、たとえば、アデニル基、グアニル基、シトシル基、チミニル基、
若しくはウラシル基、および、これらの誘導体、ならびに、これらの修飾体をあげること
ができる。上記修飾体として、たとえば、極性基等が公知の保護基等で保護されたもので
あってもよい。また、オリゴヌクレオチド中に複数存在するBaseは、同一、または、
異なっていてもよい。
上記一般式(4)において、Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、
ハロゲンを表す。Bが2以上存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異な
っていてもよい。また、保護されている水酸基の場合には、保護基、保護方法として公知
の手法を適宜用いることができる。
上記一般式(4)において、Wは、水素原子、または、保護基を表す。Wが保護基の場
合には、保護基、保護方法として公知の手法を適宜用いることができる。
また、Wが、水素原子、トリチル基、ジ(C1−6アルコキシ)トリチル基、モノ(C
1−18アルコキシ)トリチル基、9−(9−フェニル)キサンテニル基、または、9−
(9−フェニル)チオキサンテニル基であることが好ましい。Wが上記いずれかである場
合、より簡便にオリゴヌクレオチドの合成を行うことができる。
上記一般式(4)において、Rは、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル
基を表す。Rが2以上存在する場合には、複数存在するRは同一、または、異なって
いてもよい。また、Rが、2位に電子求引性基を有するエチル基であることが好ましい
。また、上記電子求引性基としては、たとえば、シアノ基が好ましい例としてあげること
ができる。
上記一般式(4)において、Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合に
は、複数存在するZは、同一、または、異なっていてもよい。
上記一般式(4)において、y1は、0以上の任意の整数を表す。y1が、1〜100
であってもよく、1〜50であってもよく、1〜30であってもよく、1〜20であって
もよく、1〜10であってもよく、0であってもよい。
上記一般式(4)において、*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。
上記一般式(5)において、Baseは、上記一般式(4)と同様である。
上記一般式(5)において、Qは、水素原子、または、保護基を表す。Qが保護基の場
合には、保護基、保護方法として公知の手法を適宜用いることができる。
また、Qが、水素原子、トリチル基、ジ(C1−6アルコキシ)トリチル基、モノ(C
1−18アルコキシ)トリチル基、9−(9−フェニル)キサンテニル基、または、9−
(9−フェニル)チオキサンテニル基であることが好ましい。Qが上記いずれかである場
合、より簡便にオリゴヌクレオチドの合成を行うことができる。
上記一般式(5)において、Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキ
ル)アミノ基、または、4位窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよい
ピペラジノ基を表す。Vが2以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異
なっていてもよい。
上記一般式(5)において、y2は、0以上の任意の整数を表す。y2が、1〜100
であってもよく、1〜50であってもよく、1〜30であってもよく、1〜20であって
もよく、1〜10であってもよく、0であってもよい。
上記一般式(5)において、*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。
また、本発明のTag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保護体は、一
般式(6)表される化合物またはその誘導体であることが好ましい。
Figure 2020203902
(式中、
、R、および、Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10
〜40のアルキル基を表す。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
上記一般式(6)において、R、R、R、X、n、および、Rは、上記一般式
(2)と同様である。
上記一般式(6)において、Yは、上記一般式(3)と同様である。
また、本発明のTag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保護体は、そ
の合成手法を実施例に例示しているが、その他、市販の原料を用いて公知の方法を用いて
合成してもよい。
本発明のTag化ヌクレオシド保護体およびTag化ヌクレオチド保護体の製造方法(
合成方法)として、たとえば、上記アルコキシフェニル化合物またはその誘導体と、ヌク
レオシドまたはヌクレオチドとを結合させる方法で得ることができる。結合手法として、
たとえば、上記アルコキシフェニル化合物またはその誘導体と、ヌクレオシドまたはヌク
レオチドとを縮合反応させる方法をあげることができる。上記縮合反応を用いる場合、た
とえば、一般式(1)または(2)で表される上記アルコキシフェニル化合物と、ヌクレ
オシドまたはヌクレオチドとを縮合剤を用いて結合させる方法や、置換基等で反応性を高
めた一般式(1)または(2)で表される上記アルコキシフェニル化合物の誘導体(たと
えば、エステル誘導体、酸クロリド誘導体等)と、ヌクレオシドまたはヌクレオチドとを
用いて結合させる方法や、一般式(1)または(2)で表される上記アルコキシフェニル
化合物と、置換基等で反応性を高めたヌクレオシドまたはヌクレオチドとを用いて結合さ
せる方法を適宜用いることができる。
〔オリゴヌクレオチド保護体の製造方法、および、Tag部分除去方法等〕
本発明のオリゴヌクレオチド保護体の製造方法(合成方法)、および、本発明のTag
部分除去方法(置換基除去方法)は、一般式(3)で表される化合物またはその誘導体を
還元処理する工程(1)を含むものである。
Figure 2020203902
(式中、
Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10〜40のアルキル基を表
す。
mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは、同一、また
は、異なっていてもよい。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(3)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。)
上記オリゴヌクレオチド保護体の製造方法において、上記一般式(3)、(4)、(5
)は上記同様である。
上記オリゴヌクレオチド保護体の製造方法における、上記一般式(7)において、Ba
se、B、W、R、Z、および、y1は、上記一般式(4)と同様である。
上記オリゴヌクレオチド保護体の製造方法における、上記一般式(8)において、Ba
se、Q、V、および、y2は、上記一般式(5)と同様である。
本発明のオリゴヌクレオチド保護体の製造方法、および、本発明のTag部分除去方法
において、一般式(6)で表される化合物またはその誘導体を還元処理する工程(1)を
含むことが好ましい。
Figure 2020203902
(式中、
、R、および、Rは、それぞれ独立して、置換されていてもよい、炭素数10
〜40のアルキル基を表す。
Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Yは、下記一般式(4)、または、一般式(5)を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。
*は、上記一般式(6)における結合箇所を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Bは、水素原子、保護されていてもよい水酸基、または、ハロゲンを表す。Bが2以上
存在する場合には、複数存在するBは、同一、または、異なっていてもよい。
Wは、水素原子、または、保護基を表す。
は、電子求引性基を有する、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rが2以上存在
する場合には、複数存在するRは同一、または、異なっていてもよい。
Zは、O、または、Sを表す。Zが2以上存在する場合には、複数存在するZは、同一
、または、異なっていてもよい。
y1は、0以上の任意の整数を表す。)
Figure 2020203902
(式中、
Baseは、修飾されていてもよい核酸塩基を表す。Baseが2以上存在する場合に
は、複数存在するBaseは同一、または、異なっていてもよい。
Qは、水素原子、または、保護基を表す。
Vは、炭素数1〜6のアルコキシ基、ジ(C1−6アルキル)アミノ基、または、4位
窒素原子が保護基で保護され、さらに置換されていてもよいピペラジノ基を表す。Vが2
以上存在する場合には、複数存在するVは同一、または、異なっていてもよい。
y2は、0以上の任意の整数を表す。)
上記オリゴヌクレオチド保護体の製造方法、および、本発明のTag部分除去方法にお
いて、上記一般式(3)、(4)、(5)は上記同様である。
上記オリゴヌクレオチド保護体の製造方法、および、本発明のTag部分除去方法にお
いて、上記一般式(7)において、Base、B、W、R、Z、および、y1は、上記
一般式(4)と同様である。
上記オリゴヌクレオチド保護体の製造方法、および、本発明のTag部分除去方法にお
いて、上記一般式(8)において、Base、Q、V、および、y2は、上記一般式(5
)と同様である。
上記オリゴヌクレオチド保護体の製造方法、および、本発明のTag部分除去方法にお
いて、上記還元処理が、ホウ素含有還元剤を用いる、または、ホウ素含有還元剤とアミン
とを用いるものであることが好ましい。上記構成を有することにより、オリゴヌクレオチ
ド保護体をより簡便に合成することができる。
上記ホウ素含有還元剤として、公知のものを用いることができるが、なかでも、水素化
ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム、水素化ホ
ウ素テトラブチルアンモニウム等であることが好ましい。これらの化合物は単独で使用し
てもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記構成を有することにより、オリ
ゴヌクレオチド保護体をより収率よく簡便に合成することができる。
上記ホウ素含有還元剤とアミンとを用いる場合、上記アミンとして、公知のものを用い
ることができるが、なかでも、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジ
ン等であることが好ましい。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混
合して使用してもよい。上記構成を有することにより、オリゴヌクレオチド保護体をより
収率よく簡便に合成することができる。
上記工程(1)は、その合成手法、反応手法を一般式(6)等で表される化合物または
その誘導体の化学構造を損傷させない限り、その他、市販の原料を用いて公知の方法を用
いてもよい。
上記工程(1)は、たとえば、一般式(6)等で表される化合物またはその誘導体を、
ホウ素含有還元剤、または、ホウ素含有還元剤とアミンとを有機溶媒に溶解または混合さ
せ、−10℃または室温下で撹拌し反応させる工程をあげることができる。
また、本発明のオリゴヌクレオチド保護体の製造方法、および、本発明のTag部分除
去方法は、その合成手法、反応手法を実施例に例示しているが、その他、市販の原料を用
いて公知の方法を用いてもよい。
本発明のTag化オリゴヌクレオチド保護体の製造方法としては、たとえば、2量体を
例とすると、上記Tag化ヌクレオシド保護体またはTag化ヌクレオチド保護体と、ア
ミダイト化したヌクレオシドまたはヌクレオチドとをカップリング反応させ(工程A)、
得られた2量体を酸化工程でリン酸エステル化し(工程B)、保護基Wの脱保護を行い(
工程C)、ろ別(工程D)を行うことにより、Tag化ヌクレオチド保護体の2量体を得
る方法をあげることができる。また、より高次の(n+1)量体は、当該手法を同様にn
回繰り返して得る方法や、一定程度の長さのヌクレオチド誘導体を用いてそれらを結合さ
せて得る方法などをあげることができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。以下、実施例に
おける濃縮操作は特に指定のない限り、減圧下で行った。なお、実施例等における評価項
目は下記のようにして測定を行った。
H−NMRスペクトルの測定>
H−NMRスペクトルの測定は、核磁気共鳴装置(日本電子社製、製品名AL400
および日本電子社製、製品名ECS−600)を用い、内部標準としてテトラメチルシラ
ンを用いて行った。
13C−NMRスペクトルの測定>
13C−NMRスペクトルの測定は、核磁気共鳴装置(日本電子社製、製品名AL40
0および日本電子社製、製品名ECS−600)を用い、内部標準としてテトラメチルシ
ランを用いて行った。
<TOF/MSスペクトルの測定>
TOF/MSスペクトルの測定は、飛行時間型質量分析計(Waters社製、製品名
LCT−PremierXEおよび日本電子社製、製品名JMS T−100LP)を用
いて行った。
1.2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸の
合成
(A)tert−ブチルエステルを経由する方法
〔実施例1−1〕
(1)3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)安息香酸2−(tert−ブトキシ
)−2−オキソエチルの合成
Figure 2020203902
3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)安息香酸(1.80g,1.94mmol
)のTHF(10mL)懸濁液にトリエチルアミン(0.39g,3.87mmol)、
2−ブロモ酢酸tert−ブチル(0.76g,3.87mmol)を加えたのち、60
℃で2時間撹拌した。反応液を室温に冷却したのち、メタノール(54mL)を滴下する
ことで析出した固体をろ過した。固体をメタノールで洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し
、表題の化合物(1.95g,97%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.16−1.41(m,84H),1.41−1.57(m,6H),1.49(s
,9H),1.66−1.88(m,6H),3.95−4.11(m,6H),4.7
0(s,2H),7.31(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.02,22.48,22.66
,22.83,26.08,26.11,27.88,28.08,29.35,29.
40,29.56,29.64,29.65,29.70,29.97,30.22,3
0.36,31.76,31.93,32.10,61.66,69.35,73.51
,82.32,108.69,108.90,123.82,123.93,143.1
1,143.38,152.93,165.83,166.90.
TOF/MS(ESI):calcd for C67124Na[M+Na]
1063.9245,found 1063.9254.
〔実施例1−2〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
の合成
Figure 2020203902
3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)安息香酸2−(tert−ブトキシ)−2
−オキソエチル(5.21g,5.0mmol)のクロロホルム(20mL)溶液にトリ
フルオロ酢酸(11.40g,100.0mmol)を添加したのち、50℃で17時間
撹拌した。反応液を室温に冷却したのち、アセトニトリル(50mL)を滴下することで
析出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−クロロホルム混合溶媒で洗浄したのち
、50℃で減圧乾燥し、表題の化合物(4.89g,99%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=7.0Hz)
,1.16−1.54(m,90H),1.69−1.88(m,6H),3.95−4
.11(m,6H),4.87(s,2H),7.30(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.08,22.68,26.06
,26.10,29.36,29.41,29.57,29.65,29.66,29.
72,30.35,31.93,60.49,69.30,73.57,108.53,
123.31,143.17,152.96,165.74.
TOF/MS(ESI):calcd for C63116Na[M+Na]
1007.8619,found 1007.8639.
(B)ベンジルエステルを経由する方法
〔実施例1−3〕
(1)3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)安息香酸2−ベンジルオキシ−2−
オキソエチルの合成
Figure 2020203902
3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)安息香酸(0.90g,0.97mmol
)のクロロホルム(5mL)懸濁液にトリエチルアミン(0.20g,1.94mmol
)、2−ブロモ酢酸ベンジル(0.45g,1.94mmol)を加えたのち、50℃で
14時間撹拌した。反応液を室温に冷却したのち、メタノール(18mL)を滴下するこ
とで析出した固体をろ過した。固体をメタノールで洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、
表題の化合物(1.02g,97%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.16−1.41(m,84H),1.41−1.54(m,6H),1.66−1
.91(m,6H),3.95−4.08(m,6H),4.86(s,2H),5.2
3(s,2H),7.24−7.41(m,7H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.08,22.71,26.13
,26.16,29.40,29.43,29.46,29.62,29.69,29.
71,29.76,30.00,30.43,31.98,61.24,67.07,6
9.40,73.59,108.76,123.69,128.32,128.50,1
28.65,135.35,143.28,152.96,153.01,165.84
,167.77.
〔実施例1−4〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
の合成
Figure 2020203902
3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)安息香酸2−ベンジルオキシ−2−オキソ
エチル(0.91g,0.85mmol)のTHF(4.3mL)溶液に10%Pd−C
(0.09g)を加えたのち、水素風船下、40℃で19時間撹拌した。反応液を室温に
冷却したのち、セライトろ過により10%Pd−Cを除いた。ろ液を濃縮したのち、残渣
にアセトニトリル(18mL)を滴下することで析出した固体をろ過した。固体をアセト
ニトリルで洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、表題の化合物(0.84g,100%)
を白色固体として得た。
2.チミジニル−[3’→5’]デオキシシチジニル−[3’→5’]−デオキシシチ
ジニル−[3’→5’]−デオキシシチジニル−[3’→5’]−デオキシグアニジル−
[3’→5’]−デオキシシチジニル−[3’→5’]−デオキシシチジニル−[3’→
5’]−チミジニル−[3’→5’]−デオキシグアニジル−[3’→5’]−チミジニ
ル−[3’→5’]−デオキシグアニジル−[3’→5’]−デオキシアデニリル−[3
’→5’]−デオキシシチジニル−[3’→5’]−デオキシアデニリル−[3’→5’
]−チミジニル−[3’→5’]−デオキシグアニジル−[3’→5’]−デオキシシチ
ジニル−[3’→5’]−デオキシアデニリル−[3’→5’]−チミジニル−[3’→
5’]−チミジン(20merオリゴ核酸)の合成
〔実施例2−1〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸(4.
95g,5.02mmol)、5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン(
3.28g,6.03mmol)、1−メチルイミダゾール(2.27g,27.62m
mol)のTHF(50mL)懸濁液にCOMU(4.73g,11.05mmol)を
加えたのち、室温で3.5時間撹拌した。反応液にアセトニトリル(248mL)を滴下
することで析出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−THF混合溶媒で洗浄した
のち、50℃で減圧乾燥し、表題の化合物(7.16g,95%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.16−1.54(m,93H),1.69−1.88(m,6H),2.42−2
.58(m,2H),3.42−3.55(m,2H),3.78(s,6H),3.9
5−4.05(m,6H),4.18(s,1H),4.82(s,2H),5.56(
d,1H,J=5.6Hz),6.40−6.50(m,1H),6.80−6.90(
m,4H),7.20−7.40(m,9H),7.61(s,1H),8.03(s,
1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.62,14.10,22.71
,26.11,26.15,29.38,29.45,29.61,29.68,29.
75,30.40,31.96,37.88,55.28,61.12,63.68,6
9.35,73.60,83.93,84.40,87.36,108.59,111.
66,113.43,123.26,127.29,128.08,128.19,13
0.10,130.15,135.20,135.25,135.32,144.22,
150.11,153.02,158.92,163.16,165.85,167.5
0.
TOF/MS(ESI):calcd for C9414613Na [M+
Na] 1534.0723, found 1534.0759.
〔実施例2−2〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル(6.95g,4.60m
mol)のジクロロメタン溶液(174mL)にピロール(1.54g,22.98mm
ol)、トリフルオロ酢酸(0.66g,5.75mmol)を加えたのち、室温で2.
5時間撹拌した。反応液にアセトン(52mL)とアセトニトリル(156mL)を滴下
することで析出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−アセトン−ジクロロメタン
混合溶媒とアセトニトリルで洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、表題の化合物(5.0
4g,91%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.11−1.39(m,84H),1.43−1.51(m,6H),1.66(s
,1H),1.71−1.85(m,6H),1.95(s,3H),2.36−2.5
8(m,3H),3.89−3.97(m,2H),3.97−4.08(m,6H),
4.15(dd,1H,J=2.0,2.4Hz),4.84(s,2H),5.45−
5.53(m,1H),6.20(dd,1H,J=6.0,8.8Hz),7.29(
s,2H),7.45(d,1H,J=1.2Hz),8.59(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.58,14.12,22.70
,26.07,26.11,29.33,29.38,29.43,29.59,29.
67,29.68,29.73,30.35,31.94,36.99,61.12,6
2.57,69.24,73.58,75.97,84.91,86.46,108.3
6,111.48,123.17,136.41,143.09,150.29,152
.96,163.40,165.91,167.71.
TOF/MS(ESI):calcd for C7312811Na [M+
Na] 1231.9416, found 1231.9432.
〔実施例2−3〕
(3)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((シアノエトキシ)(チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’
−イルの合成
Figure 2020203902
アルゴン下で、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキ
シ)酢酸チミジン−3’−イル(1.00g,0.83mmol)、5’−O−(4,4
’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル−ホスホロアミダイト(1.23g,1
.65mmol)のジクロロメタン懸濁液(15mL)に5−ベンジルチオ−1H−テト
ラゾール(0.32g,1.65mmol)を加えたのち、室温で1.5時間撹拌した。
次に、クメンヒドロペルオキシド(含量82%)(0.23g,1.24mmol)を加
えたのち、室温で2時間撹拌した。反応液にピロール(0.56g,8.27mmol)
、トリフルオロ酢酸(0.28g,2.48mmol)を加えたのち、室温で2時間撹拌
した。反応液にアセトン(15mL)とアセトニトリル(45mL)を滴下することで析
出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−アセトン−ジクロロメタン混合溶媒とア
セトニトリルで洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、表題の化合物(1.20g,92%
)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.11−1.55(m,90H),1.65−2.05(m,12H),2.40−
2.60(m,4H),2.75−2.90(m,2H),3.84(s,2H),3.
95−4.10(m,6H),4.15−4.50(m,6H),4.85(s,2H)
,5.15−5.25(m,1H),5.35−5.55(m,1H),6.10−6.
35(m,2H),7.29(s,2H),7.35(d,1H,J=1.2Hz),7
.47(s,1H),9.60−9.95(m,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.42,12.46,14.10
,19.72,19.79,22.71,26.12,26.19,29.38,29.
43,29.49,29.63,29.70,29.75,30.43,31.96,3
6.47,36.56,38.46,61.14,61.91,62.00,62.63
,62.68,62.75,62.80,67.53,69.42,73.64,74.
66,74.77,78.94,79.12,82.33,82.40,82.48,8
5.60,85.66,85.79,86.02,86.21,86.35,108.6
1,111.27,111.33,111.73,111.82,116.58,116
.66,123.15,135.87,135.94,136.53,136.62,1
43.41,150.49,150.59,153.07,163.94,164.02
,165.96,167.79,167.83.
TOF/MS(ESI):calcd for C8614418PNa [M
+Na] 1589.0142, found 1589.0104.
〔実施例2−4〕
(4)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O
−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2
−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノ
エトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ
)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’
−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(
(2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シ
アノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエト
キシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(チミジン−3’−イル)ホスホリル)−
−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオ
キシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−
イル)ホスホリル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル
)−N−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイル
デオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−チミジン−3’−イル)ホスホリル)−
−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イ
ル)ホスホリル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)
−N−ベンゾイルデオキシアデノシン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイル
デオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシアデノシン−
3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イソブチリルデ
オキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシシチジン−3
’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシアデノシン−3’−イル)ホスホリ
ル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
実施例2−3と同様の操作を18回繰り返して、表題の化合物(1.10g)を得た。
TOF/MS(ESI):m/z3114.3[M−3H]3−,2335.6[M−4
H]4−,1868.9[M−5H]5−,1557.6[M−6H]6−
〔実施例2−5〕
(5)脱保護、および、精製工程
実施例2−4で合成した化合物(50mg,5.4μmol)に28%アンモニア水(
2.1mL)を加えたのち、80℃で1.5時間加熱撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し
たのち、濃縮残渣に0.1mol/L−酢酸トリエチルアミン緩衝液を加えることで析出
した不溶物をろ過により除去した。ろ液のC−18カートリッジ精製によって得られた溶
出液を乾燥し、目的物であるチミジニル−[3’→5’]デオキシシチジニル−[3’→
5’]−デオキシシチジニル−[3’→5’]−デオキシシチジニル−[3’→5’]−
デオキシグアニジル−[3’→5’]−デオキシシチジニル−[3’→5’]−デオキシ
シチジニル−[3’→5’]−チミジニル−[3’→5’]−デオキシグアニジル−[3
’→5’]−チミジニル−[3’→5’]−デオキシグアニジル−[3’→5’]−デオ
キシアデニリル−[3’→5’]−デオキシシチジニル−[3’→5’]−デオキシアデ
ニリル−[3’→5’]−チミジニル−[3’→5’]−デオキシグアニジル−[3’→
5’]−デオキシシチジニル−[3’→5’]−デオキシアデニリル−[3’→5’]−
チミジニル−[3’→5’]−チミジンを得た。
HPLC(shodexODP(4.6Φ×150mm),流速:1.0mL/min,
移動:0.1mol/Lトリエチルアミン−酢酸緩衝液、アセトニトリル gradie
nt:0-15min(2to98%アセトニトリル),Rt=3.9min(98.6
%)
TOF/MS(ESI):m/z3020.9[M−2H]2−,2013.4[M−3
H]3−,1509.8[M−4H]4−
(6)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イルの合成
〔実施例2−6〕
(縮合剤としてEDCI−HClを用いる場合)
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸(0.
87g,0.89mmol)、5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン(
0.97g,1.77mmol)のTHF(9mL)溶液に4−ジメチルアミノピリジン
(0.02g,0.18mmol)と1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル
カルボジイミド塩酸塩(0.34g,1.77mmol)を加えたのち、室温で14時間
撹拌した。反応液にアセトニトリル(18mL)を滴下することで析出した固体をろ過し
た。固体をアセトニトリル−THF混合溶媒で洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、粗体
(1.28g)を得た。粗体をカラムクロマトグラフィー(球状中性シリカゲル,展開溶
媒:クロロホルム−THF)で精製することにより、表題の化合物(1.06g,79%
)を白色固体として得た。
〔実施例2−7〕
(縮合剤としてCDIを用いる場合)
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸(9.
86g,10.0mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.12g,1.0mmo
l)のジクロロメタン(210mL)懸濁液に1,1’−カルボニルジイミダゾール(2
.43g,15.0mmol)を加え、室温で1時間撹拌したのち、30〜35℃で4時
間撹拌した。次に、5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン(10.89
g,20.0mmol)を加え、室温で17時間撹拌した。さらに、反応液に5’−O−
(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン(1.09g,0.4mmol)を加えたの
ち、室温で4.5時間撹拌した。反応液にジクロロメタン(10mL)を加えたのち、ア
セトニトリル(400mL)を滴下することで析出した固体をろ過した。固体をアセトニ
トリル−ジクロロメタン混合溶媒で洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、粗体(14.4
4g)を得た。粗体をカラムクロマトグラフィー(球状中性シリカゲル,展開溶媒:ジク
ロロメタン−メタノール)で精製することにより、表題の化合物(11.11g,74%
)を白色固体として得た。
3.2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5
’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−
(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イ
ル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシアデ
ノシン−3’−イルの合成
〔実施例3−1〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−ベンゾイルデオキシアデノシン−
3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(1.97g,2.00mmol)と5’−O−(4,4’−ジ
メトキシトリチル)−N−ベンゾイルデオキシアデノシン(1.58g,2.40mm
ol)から表題の化合物(3.11g,96%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.11−1.40(m,84H),1.42−1.50(m,6H),1.71−1
.84(m,7H),2.73(dd,1H,J=4.4,12.8Hz),3.04−
3.13(m,1H),3.46(d,2H,J=4.0Hz),3.77(s,6H)
,3.99−4.05(m,6H),4.34−4.37(m,1H),4.86(s,
2H),5.67(d,1H,J=5.6Hz),6.51(dd,1H,J=5.6,
8.4Hz),6.79(d,2H,J=9.4Hz),7.18−7.29(m,7H
),7.31(s,2H),7.38(d,2H,J=7.2Hz),7.53(dd,
2H,J=7.2,7.6Hz),7.59−7.63(m,1H),8.03(d,2
H,J=7.2Hz),8.17(s,1H),8.74(s,1H),8.98(s,
1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.13,22.71,26.08
,26.11,29.33,29.38,29.43,29.60,29.67,29.
74,30.36,31.94,38.00,55.23,61.16,63.52,6
9.23,73.58,84.35,84.48,86.82,108.35,113.
25,123.22,123.32,127.03,127.85,127.95,12
8.08,128.91,129.99,130.04,132.82,133.66,
135.38,135.42,141.21,143.07,144.33,149.5
3,151.56,152.75,152.97,158.63,164.48,165
.89,167.38.
TOF/MS(ESI):calcd for C10114912Na [M
+Na] 1647.1100, found 1647.1149.
〔実施例3−2〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
−ベンゾイルデオキシアデノシン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−ベンゾイ
ルデオキシアデノシン−3’−イル(3.00g,1.85mmol)から表題の化合物
(2.25g,92%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.11−1.40(m,84H),1.44−1.50(m,6H),1.71−1
.85(m,7H),2.53(dd,1H,J=5.6,14.0Hz),3.21−
3.28(m,1H),3.89−3.96(m,1H),3.98−4.06(m,6
H),4.36(s,1H),4.87(s,2H),5.70(d,1H,J=5.2
Hz),5.91(brs,1H),6.32(dd,1H,J=5.6,10.0Hz
),7.32(s,2H),7.54(dd,2H,J=7.2,8.0Hz),7.6
1−7.65(m,1H),8.03(d,2H,J=7.2Hz),8.07(s,1
H),8.79(s,1H),9.07(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.12,22.70,26.07
,26.11,29.33,29.37,29.42,29.59,29.67,29.
73,30.35,31.94,37.76,61.20,63.17,69.28,7
3.60,87.18,87.61,108.39,123.17,124.66,12
7.90,128.96,133.01,133.39,142.42,143.17,
150.40,150.68,152.26,153.00,164.42,165.9
7,167.41.
TOF/MS(ESI):calcd for C8013110Na [M+
Na] 1344.9794, found 1344.9828.
〔実施例3−3〕
(3)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベ
ンゾイルデオキシアデノシン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−3の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸N−ベンゾイルデオキシアデノシン−3’−イル(2.00g
,1.51mmol)とDMTr−dT−CE−ホスホロアミダイト(2.25g,3.
02mmol)から表題の化合物(2.50g,97%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.12−1.40(m,84H),1.43−1.50(m,6H),1.71−1
.85(m,9H),1.94(s,1H),2.22−2.51(m,2H),2.7
0−2.78(m,3H),3.14−3.26(m,1H),3.45−3.56(m
,1H),3.69−3.85(m,2H),3.95−4.07(m,6H),4.0
7−4.32(m,3H),4.40−4.48(m,3H),4.88(s,2H),
4.99−5.11(m,1H),5.67−5.73(m,1H),6.11−6.2
2(m,1H),6.50−6.58(m,1H),7.30(s,2H),7.41−
7.53(m,3H),7.57−7.61(m,1H),8.02−8.06(m,2
H),8.38(m,1H),8.81(m,1H),9.58−9.67(m,2H)

13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.43,14.14,19.66
,19.73,19.78,22.71,26.09,26.15,29.35,29.
38,29.46,29.61,29.68,29.74,29.99,30.38,3
1.94,36.57,36.87,38.35,61.13,61.84,61.92
,62.45,62.49,62.58,62.62,67.39,69.27,73.
61,74.81,75.06,78.89,79.19,79.24,82.98,8
3.05,83.12,84.47,84.54,85.43,85.48,85.62
,85.67,85.79,85.93,108.34,111.22,111.27,
116.52,116.64,123.01,123.82,124.08,128.2
7,128.31,128.69,128.72,132.87,132.94,133
.17,133.41,136.45,141.68,141.86,143.18,1
49.93,150.00,150.47,151.84,152.05,152.67
,153.01,163.81,163.86,165.43,165.53,165.
99,167.76.
TOF/MS(ESI):calcd for C9314717PNa [M
+Na] 1702.0520, found 1702.0604.
〔実施例3−4〕
(4)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O
−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−
イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシア
デノシン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイ
ルデオキシアデノシン−3’−イル(7.98g,4.75mmol)、N−イソブチ
リル−DMTr−dG−CEホスホロアミダイト(11.97g,14.25mmol)
のジクロロメタン懸濁液(90mL)に5−ベンジルチオ−1H−テトラゾール(2.7
4g,14.25mmol)を加えたのち、室温で3時間撹拌した。次に、クメンヒドロ
ペルオキシド(含量82%)(2.64g,14.25mmol)加えたのち、室温で1
時間撹拌した。反応液にアセトン(120mL)とアセトニトリル(359mL)を滴下
することで析出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−アセトン−ジクロロメタン
混合溶媒とアセトニトリル、メタノールで洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、表題の化
合物(10.86g,94%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.12−1.40(m,90H),1.43−1.50(m,6H),1.71−1
.93(m,9H),1.95−2.16(m,2H),2.35−2.87(m,9H
),3.16−3.37(m,3H),3.76(s,6H),3.99−4.05(m
,6H),4.09−4.43(m,10H),4.86(s,2H),5.07−5.
26(m,2H),5.65−5.71(m,1H),5.91−6.22(m,2H)
,6.49−6.54(m,1H),6.78(d,4H,J=8.4Hz),7.15
−7.27(m,8H),7.30(s,2H),7.34−7.36(m,2H),7
.43−7.48(m,2H),7.54−7.59(m,1H),7.69−7.71
(m,1H),7.98−8.02(m,2H),8.30−8.41(m,1H),8
.75−8.82(m,1H),9.43−9.58(m,1H),9.88−10.2
7(m,1H),12.09−12.22(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.23,12.36,14.13
,18.84,19.00,19.05,19.65,19.73,22.70,26.
09,26.15,29.35,29.37,29.46,29.61,29.68,2
9.74,29.77,30.38,31.94,35.89,36.47,36.63
,55.26,61.13,62.47,62.63,62.68,63.42,67.
55,69.28,73.61,74.86,75.05,79.76,81.43,8
3.08,83.59,84.68,86.85,108.33,111.11,111
.17,113.15,113.26,116.48,116.75,116.88,1
21.42,121.59,123.03,124.05,127.07,127.12
,127.78,127.85,127.98,128.06,128.74,129.
14,130.05,132.88,133.37,135.23,139.48,14
1.92,142.01,143.18,144.23,147.35,148.11,
148.27,148.49,149.98,150.09,151.80,152.6
0,153.01,155.40,155.47,158.62,158.68,164
.77,165.20,165.96,167.71,167.74,179.81,1
80.21.
TOF/MS(ESI):calcd for C1311861426Na
[M+Na] 2456.3036, found 2456.2988.
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4
,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イソブチリ
ルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシシチジン
−3’−イルの合成
〔実施例3−5〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−ベンゾイルデオキシシチジン−3
’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(1.97g,2.00mmol)と5’−O−(4,4’−ジ
メトキシトリチル)−N−ベンゾイルデオキシシチジン(1.52g,2.40mmo
l)から表題の化合物(3.10g,97%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.12−1.53(m,90H),1.71−1.85(m,6H),2.36−2
.43(m,1H),2.83−2.95(m,1H),3.49(ddd,2H,J=
3.2,10.4,18.0Hz),3.78(s,3H),3.79(s,3H),3
.95−4.07(m,6H),4.30−4.35(m,1H),4.83(dd,2
H,J=16.0,23.6Hz),5.51−5.58(m,1H),6.33(dd
,1H,J=6.0,7.6Hz),6.86(dd,4H,J=2.4,8.8Hz)
,7.20−7.38(m,11H),7.50−7.54(m,2H),7.60−7
.64(m,1H),7.88(d,2H,J=7.2Hz),8.14(d,1H,J
=7.6Hz),8.40−8.60(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.09,22.70,26.10
,26.15,29.38,29.46,29.61,29.68,29.75,30.
40,31.95,39.47,55.26,61.10,63.17,69.33,7
3.59,75.77,84.68,87.32,108.54,113.46,123
.32,127.22,128.10,128.13,129.10,130.04,1
30.10,133.20,135.13,135.30,144.07,153.01
,158.84,165.81,167.43.
TOF/MS(ESI):calcd for C10014913Na [M
+Na] 1623.0988, found 1623.1069.
〔実施例3−6〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−ベンゾイ
ルデオキシシチジン−3’−イル(3.04g,1.90mmol)から表題の化合物(
2.39g,97%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.20−1.51(m,90H),1.71−1.85(m,6H),2.46−2
.53(m,1H),2.69−2.80(m,1H),3.92−4.04(m,8H
),4.27(d,1H,J=2.4Hz),4.84(dd,2H,J=16.4,2
0.4Hz),5.51−5.53(m,1H),6.26(dd,1H,J=5.6,
7.6Hz),7.29(s,2H),7.48−7.62(m,4H),7.88(d
,2H,J=7.6Hz),8.28(d,1H,J=7.2Hz),8.66−8.9
1(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.10,22.71,26.10
,26.14,29.38,29.45,29.61,29.68,29.75,30.
39,31.95,38.46,61.15,62.37,69.34,73.61,7
5.80,85.82,88.44,108.55,123.25,127.61,12
9.07,133.25,143.25,145.32,153.01,162.38,
165.89,167.79.
TOF/MS(ESI):calcd for C7913111Na [M+
Na] 1320.9681, found 1320.9723.
〔実施例3−7〕
(3)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−
イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−3の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸N−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イル(2.27g,
1.75mmol)とN−イソブチリルDMTr−dG−CE−ホスホロアミダイト(
2.94g,3.50mmol)から表題の化合物(3.02g,99%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.08−1.53(m,96H),1.70−1.84(m,6H),2.36−2
.62(m,2H),2.75−3.30(m,7H),3.75−3.87(m,2H
),3.98−4.04(m,6H),4.26−4.53(m,6H),4.78−4
.89(m,2H),5.26−5.29(m,1H),5.42−5.52(m,1H
),5.92−6.11(m,1H),6.24−6.38(m,1H),7.26−7
.28(m,2H),7.38−7.67(m,4H),7.80−7.89(m,2H
),7.95−8.00(m,1H),8.14−8.24(m,1H),10.22−
10.70(m,1H),12.08−12.22(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.14,18.96,18.99
,19.05,19.81,19.87,22.71,26.08,26.15,29.
34,29.38,29.46,29.61,29.68,29.75,30.37,3
1.94,36.01,36.06,38.37,38.83,39.11,61.09
,62.01,62.59,62.64,62.77,62.82,67.20,67.
51,69.25,73.60,74.76,75.03,80.49,83.50,8
3.75,84.57,84.81,86.32,87.91,88.04,97.29
,97.50,108.30,116.55,116.68,120.72,121.0
5,123.01,127.73,127.80,128.88,128.93,132
.71,132.81,133.28,138.19,138.30,143.13,1
44.20,144.42,147.79,147.99,148.16,148.33
,152.99,155.25,155.65,162.86,163.04,165.
92,165.95,167.77,167.85,179.77,180.03.
TOF/MS(ESI):calcd for C9615218PNa [M
+Na] 1773.0891, found 1773.0914.
〔実施例3−8〕
(4)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O
−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イソ
ブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシシ
チジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例3−4の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(N−イソブチリルデオ
キシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシシチジン−3’
−イル(2.80g,1.60mmol)とDMTr−dT−CEホスホロアミダイト(
3.58g,4.80mmol)から表題の化合物(3.44g,89%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.13−1.55(m,99H),1.71−1.84(m,6H),1.95−2
.14(m,2H),2.27−2.95(m,9H),3.00−3.55(m,3H
),3.73−3.81(m,6H),3.99−4.04(m,6H),4.14−4
.48(m,11H),4.82−4.85(m,2H),5.05−5.53(m,3
H),6.00−6.46(m,3H),6.76−6.87(m,4H),7.20−
7.36(m,11H),7.44−7.64(m,4H),7.72−7.88(m,
3H),8.11−8.22(m,1H),9.00−9.15(m,1H),10.2
9−10.49(m,1H),12.14−12.17(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.67,11.71,14.13
,18.86,18.90,18.94,18.98,19.00,19.59,19.
67,19.81,19.88,22.70,26.08,26.15,29.35,2
9.37,29.46,29.61,29.67,29.74,29.77,30.37
,31.94,35.88,38.67,55.29,61.13,62.66,62.
73,62.87,63.33,69.25,73.59,84.20,84.28,8
5.31,87.29,108.31,111.69,111.73,113.15,1
13.35,116.64,116.79,123.01,127.31,127.71
,127.77,128.08,128.99,129.14,130.09,133.
33,134.93,134.97,135.01,135.17,143.14,14
3.96,144.04,147.84,147.93,148.16,150.40,
150.48,152.99,155.48,158.83,163.52,165.9
6,167.86,179.65,179.76.
TOF/MS(ESI):calcd for C1301861227Na
[M+Na] 2432.2923, found 2432.2937.
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4
,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イ
ル)ホスホリル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イルの合成
〔実施例3−9〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン
−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(1.97g,2.00mmol)と5’−O−(4,4’−ジ
メトキシトリチル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン(1.54g,2.40m
mol)から表題の化合物(3.14g,98%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.86−0.89(m,12H),1
.03(d,3H,J=6.8Hz),1.11−1.40(m,84H),1.42−
1.50(m,6H),1.70−1.83(m,6H),1.95(sept,1H,
J=6.8Hz),2.51(dd,1H,J=5.2,12.4Hz),3.17−3
.29(m,2H),3.42(dd,1H,J=3.2,10.4Hz),3.76(
s,3H),3.77(s,3H),3.98−4.05(m,6H),4.22(s,
1H),4.83(s,2H),5.70(d,1H,J=6.0Hz),6.07(d
d,1H,J=5.2,9.2Hz),6.76−6.82(m,4H),7.16−7
.38(m,9H),7.43−7.50(m,2H),7.71(s,1H),7.7
3(s,1H),11.96(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.13,18.64,18.77
,22.71,26.05,26.11,29.32,29.37,29.42,29.
60,29.66,29.68,29.74,29.75,29.77,30.33,3
1.94,36.17,37.21,55.24,61.24,63.48,69.30
,73.64,76.16,83.94,84.44,86.49,108.33,11
3.27,113.29,122.34,123.24,127.15,128.02,
129.99,135.47,135.77,137.83,143.04,144.7
0,147.18,148.02,152.94,155.38,158.74,166
.00,167.35,178.30.
TOF/MS(ESI):calcd for C9815113Na [M+
Na] 1629.1206, found 1629.1240.
〔実施例3−10〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−イソブチ
リルデオキシグアノシン−3’−イル(3.05g,1.90mmol)から表題の化合
物(2.42g,98%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.20−1.50(m,96H),1.71−1.85(m,6H),2.48(d
d,1H,J=5.6,14.0Hz),2.72(sept,1H,J=6.8Hz)
,2.97−3.05(m,1H),3.49(brs,2H),3.86−4.05(
m,8H),4.26(s,1H),4.86(s,2H),5.59(d,1H,J=
6.0),6.13(dd,1H,J=5.6,9.2Hz),7.30(s,2H),
7.86(s,2H),8.82(s,1H),12.16(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.10,18.94,18.97
,22.71,26.09,26.15,29.38,29.45,29.61,29.
69,29.75,30.39,31.96,36.50,37.85,61.26,6
2.92,69.43,73.67,86.27,86.34,108.59,122.
49,123.26,138.42,143.34,147.09,147.73,15
3.04,155.01,166.02,167.52,178.69.
TOF/MS(ESI):calcd for C7713311Na [M+
Na] 1326.9899, found 1326.9879.
〔実施例3−11〕
(3)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イ
ソブチリルデオキシグアノシン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−3の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル(2.25
g,1.72mmol)とDMTr−dT−CE−ホスホロアミダイト(2.57g,3
.45mmol)から表題の化合物(2.68g,94%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.05−1.52(m,96H),1.71−1.89(m,9H),2.24−2
.78(m,8H),3.38−3.49(m,1H),3.69−4.05(m,8H
),4.17−4.89(m,7H),5.20−5.29(m,1H),5.55−5
.66(m,1H),6.08−6.24(m,2H),7.30(s,2H),7.4
2−7.54(m,1H),7.68−7.73(m,1H),8.64−8.83(m
,1H),10.20−10.32(m,1H),12.11−12.22(m,1H)

13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.46,14.14,18.59
,18.93,19.06,19.42,19.66,19.71,19.73,19.
78,22.71,26.07,26.14,29.33,29.38,29.45,2
9.61,29.68,29.74,30.36,31.94,35.57,35.93
,38.42,61.12,61.24,61.71,61.89,62.56,62.
64,62.69,69.26,73.62,75.69,75.81,79.29,8
2.80,85.73,86.04,86.41,108.29,111.23,111
.32,116.46,116.51,122.39,122.98,123.03,1
36.55,136.78,139.04,143.11,143.18,147.93
,147.98,150.30,150.37,152.98,155.39,155.
59,163.53,163.62,166.00,166.12,167.69,16
7.86,179.92,180.04.
TOF/MS(ESI):calcd for C9014918PNa [M
+Na] 1684.0625, found 1684.0648.
〔実施例3−12〕
(4)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O
−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3
’−イル)ホスホリル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例3−4の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(チミジン−3’−イル)
ホスホリル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル(2.50g,1.
50mmol)とDMTr−dT−CEホスホロアミダイト(3.36g,4.51mm
ol)から表題の化合物(3.11g,89%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.4Hz)
,1.05−1.53(m,96H),1.71−1.88(m,13H),2.24−
2.87(m,10H),3.25−3.53(m,3H),3.72−3.81(m,
7H),3.95−4.05(m,6H),4.05−4.72(m,10H),4.8
1−4.91(m,2H),5.03−5.24(m,2H),5.55−5.61(m
,1H),5.95−6.43(m,3H),6.82−6.85(m,4H),7.1
8−7.37(m,12H),7.53(s,1H),7.73(s,1H),9.10
−9.31(m,2H),10.05−10.09(m,1H),12.18(s,1H
).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.68,11.72,12.33
,12.37,14.14,18.78,18.88,19.13,19.24,19.
58,19.65,19.70,19.77,22.70,26.08,26.16,2
9.34,29.38,29.46,29.62,29.68,29.74,29.77
,30.36,31.94,35.84,35.99,37.65,38.95,55.
29,61.18,62.62,62.77,62.83,63.26,67.10,6
7.45,69.27,73.63,75.55,79.91,82.62,82.87
,84.27,87.31,108.29,111.50,111.80,113.15
,113.35,116.66,116.74,116.86,122.51,122.
59,123.07,127.32,128.08,128.13,129.13,13
0.13,134.95,135.12,136.32,138.75,143.10,
143.99,147.93,147.97,148.04,150.28,150.3
7,150.60,150.69,152.98,155.49,155.54,158
.81,163.63,163.68,163.79,166.02,167.69,1
67.71,179.73,179.77.
TOF/MS(ESI):calcd for C1241831127Na
[M+Na] 2343.2658, found 2343.2742.
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4
,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イソブチリ
ルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
〔実施例3−13〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−
イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−3の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸チミジン−3’−イル(1.82g,1.50mmol)とN
−イソブチリル−DMTr−dG−CEホスホロアミダイト(2.52g,3.00mm
ol)から表題の化合物(2.43g,98%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=7.2Hz)
,1.00−1.41(m,90H),1.41−1.54(m,6H),1.71−1
.85(m,6H),1.92−2.00(m,3H),2.24−2.97(m,6H
),3.68−4.08(m,8H),4.14−4.54(m,6H),4.78−4
.92(m,2H),5.14−5.78(m,2H),5.95−6.24(m,2H
),7.27−7.43(m,3H),7.87−7.95(m,1H),10.19−
10.49(m,2H),12.24−12.38(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.35,14.14,19.01
,19.06,19.10,19.73,19.80,19.85,22.70,26.
07,26.14,29.33,29.38,29.45,29.61,29.68,2
9.74,30.02,30.36,31.77,31.94,35.80,35.92
,36.62,38.19,38.48,61.05,61.13,62.26,62.
44,62.49,62.70,62.75,66.12,67.37,69.21,7
3.58,74.51,80.47,80.64,82.33,82.40,85.33
,85.52,86.12,86.55,86.84,87.31,108.24,11
1.24,112.18,116.50,116.83,121.43,121.59,
123.05,123.08,136.55,137.73,138.66,138.9
9,143.02,143.06,147.75,147.78,148.49,150
.42,151.06,152.96,152.97,155.23,155.27,1
64.76,164.83,165.92,165.96,167.73,167.80
,180.26,180.45.
TOF/MS(ESI):calcd for C9014918PNa [M
+Na] 1684.0625, found 1684.0643.
〔実施例3−14〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O
−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イソ
ブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例3−4の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(N−イソブチリルデオ
キシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル(2.20g,1.3
2mmol)とDMTr−dT−CE−ホスホロアミダイト(2.96g,3.97mm
ol)から表題の化合物(2.76g,90%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.13−1.47(m,96H),1.71−2.01(m,15H),2.35−
2.85(m,10H),3.31−3.51(m,2H),3.78(s,6H),3
.96−4.04(m,6H),4.05−4.59(m,10H),4.84(s,2
H),5.13−5.55(m,3H),6.11−6.42(m,3H),6.83(
d,4H,J=8.8Hz),7.16−7.37(m,12H),7.45−7.55
(m,1H),7.72−7.80(m,1H),9.23−10.39(m,3H),
12.15−12.21(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.70,12.39,12.45
,14.14,18.82,18.86,19.04,19.08,19.58,19.
65,19.74,19.80,22.70,26.08,26.15,29.34,2
9.38,29.46,29.61,29.68,29.74,29.77,30.37
,31.94,35.89,36.13,36.52,38.68,55.29,61.
12,62.74,62.89,63.22,63.32,67.12,69.23,7
3.60,74.76,79.03,79.98,82.49,84.28,85.14
,87.28,108.26,111.37,111.49,111.69,111.7
2,113.14,113.34,116.74,116.84,116.92,121
.89,121.96,123.02,127.08,127.31,127.76,1
27.85,128.08,129.13,130.11,134.94,134.99
,135.03,135.20,135.30,136.93,138.26,139.
46,143.07,143.96,144.04,147.98,148.02,14
8.14,148.23,150.46,150.57,150.62,152.97,
155.42,158.60,158.79,163.79,164.43,164.5
0,165.96,167.79,179.87,179.95.
TOF/MS(ESI):calcd for C1241831127Na
[M+Na] 2343.2658, found 2343.2693.
〔実施例3−15〕
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−チミジ
ン−3’−イル)ホスホロチオイル)−チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸チミジ
ン−3’−イル(1.82g,1.50mmol)、DMTr−dT−CEホスホロアミ
ダイト(2.23g,3.00mmol)のジクロロメタン懸濁液(27mL)に5−ベ
ンジルチオ−1H−テトラゾール(0.58g,3.00mmol)を加えたのち、室温
で1.5時間撹拌した。次に、((N,N−ジメチルアミノメチリデン)アミノ)−3H
−1,2,4−ジチアゾリン−3−チオン(1.13g,4.50mmol)とピリジン
(0.87g,9.00mmol)を加えたのち、室温で1.5時間撹拌した。反応液に
アセトニトリル(109mL)を滴下することで析出した固体をろ過した。固体をアセト
ニトリル−ジクロロメタン混合溶媒とアセトニトリル、メタノールで洗浄したのち、50
℃で減圧乾燥し、表題の化合物(2.71g,96%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.11−1.53(m,93H),1.72−1.84(m,6H),1.92−1
.95(m,3H),2.28−2.49(m,3H),2.57−2.66(m,2H
),2.77(dd,1H,J=6.0,7.2Hz),3.39−3.50(m,2H
),3.79(s,6H),3.97−4.04(m,6H),4.09−4.40(m
,6H),4.83(d,2H,J=6.8Hz),5.31−5.43(m,2H),
6.27−6.32(m,1H),6.35−6.41(m,1H),6.82−6.8
6(m,4H),7.22−7.32(m,10H),7.37−7.39(m,2H)
,7.56(s,1H),8.69−8.91(m,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.79,12.58,14.14
,19.31,19.40,19.47,19.55,22.70,26.07,26.
13,29.32,29.38,29.44,29.60,29.68,29.73,3
0.35,31.94,36.78,39.00,55.29,61.06,62.65
,62.69,62.90,62.94,63.21,67.63,69.19,73.
56,75.01,75.09,80.18,82.27,82.36,84.40,8
4.53,84.91,85.39,87.31,108.25,111.74,111
.90,113.37,116.15,116.39,123.06,127.28,1
28.05,128.11,130.09,134.97,135.03,135.06
,135.30,143.01,144.04,150.22,150.27,150.
35,152.94,158.78,163.36,163.46,165.86,16
5.88,167.71,167.76.
TOF/MS(ESI):calcd for C10716219PSNa[
M+Na] 1907.1220,found 1907.1223.
4.2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸N
−ベンゾイル−5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメト
キシトリチル)−2’−O−メチルウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−O−メ
チルシチジン−3’−イルの合成
〔実施例4−1〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−O−メチルシ
チジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(1.97g,2.00mmol)とN−ベンゾイル−5’−
O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−O−メチルシチジン(1.59g,2.
40mmol)から表題の化合物(2.96g,91%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.10−1.38(m,84H),1.42−1.50(m,6H),1.70−1
.85(m,6H),3.48(d,1H,J=11.6Hz),3.62(s,3H)
,3.69(d,1H,J=11.2Hz),3.71(s,1H),3.83(s,5
H),3.97−4.04(m,6H),4.18(d,1H,J=4.8Hz),4.
36(d,1H,J=8.4Hz),4.80−4.89(m,2H),5.29(dd
,1H,J=4.8Hz,8.4Hz),6.11(d,1H,J=1.6Hz),6.
90(dd,4H,J=2.0,8.8Hz),7.27−7.42(m,11H),7
.52(t,2H,J=7.6Hz),7.62(t,1H,J=7.6Hz),7.8
9(d,2H,J=7.6Hz),8.55(d,1H,J=6.4Hz),8.61−
8.72(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.14,22.70,26.07
,26.09,26.11,29.31,29.38,29.43,29.59,29.
66,29.68,29.73,30.34,31.94,52.31,55.24,5
9.15,60.47,60.72,61.06,69.14,70.07,73.53
,80.42,82.21,87.49,88.91,108.22,113.43,1
23.33,123.50,127.27,127.49,128.17,129.06
,130.06,130.08,133.17,135.07,135.22,142.
85,143.86,152.87,152.90,158.75,165.64,16
5.84,167.17,168.42.
TOF/MS(ESI):calcd for C10115114Na[M+
Na] 1653.1094,found 1653.1171.
〔実施例4−2〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
−ベンゾイル−2’−O−メチルシチジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸N−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル
)−2’−O−メチルシチジン−3’−イル(2.80g,1.72mmol)から表題
の化合物(2.26g,99%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.10−1.55(m,90H),1.70−1.85(m,6H),3.51(s
,3H),3.79−3.83(m,2H),3.95−4.08(m,7H),4.3
4(d,1H,J=4.8Hz),4.50(t,1H,J=4.8Hz),4.83−
4.90(m,2H),5.44(t,1H,J=4.8Hz),5.73(d,1H,
J=4.4Hz),7.29−7.30(m,2H),7.47−7.66(m,3H)
,7.90(d,2H,J=7.6Hz),8.16(d,1H,J=7.6Hz),8
.75−9.00(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.14,22.71,26.07
,26.11,29.30,29.38,29.42,29.59,29.66,29.
68,29.73,30.34,31.94,52.32,59.19,60.97,6
1.07,61.24,69.15,69.20,71.18,73.56,80.58
,83.43,92.64,108.28,123.20,123.50,127.61
,129.09,132.80,133.36,142.99,147.07,152.
87,152.93,162.63,165.85,167.66,168.43.
TOF/MS(ESI):calcd for C8013312Na[M+N
a]1350.9787,found 1350.9855.
〔実施例4−3〕
(3)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
−ベンゾイル−5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメ
トキシトリチル)−2’−O−メチルウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−O−
メチルシチジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例3−4の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸N−ベンゾイル−2’−O−メチルシチジン−3’−イル(2
.10g,1.58mmol)と5’−O−DMTr−2’−O−メチルウリジン−CE
ホスホロアミダイト(2.40g,3.16mmol)から粗体(2.80g)を得た。
粗体をカラムクロマトグラフィー(球状中性シリカゲル,展開溶媒:ジクロロメタン−メ
タノール)で精製することにより、表題の化合物(2.21g,70%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.10−1.53(m,90H),1.71−1.83(m,6H),2.50−2
.74(m,1H),2.79(t,1H,J=6.4Hz),3.46−3.76(m
,8H),3.77(s,3H),3.79(s,3H),3.97−4.04(m,6
H),4.11−4.58(m,7H),4.82−4.95(m,2H),5.13−
5.30(m,3H),5.86−6.08(m,2H),6.82−6.88(m,4
H),7.23−7.36(m,11H),7.51(t,2H,8.0Hz),7.6
1(t,1H,J=7.2Hz),7.82−8.05(m,4H),8.69−8.9
6(m,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.14,19.52,19.58
,22.70,26.07,26.13,29.33,29.38,29.45,29.
60,29.68,29.73,30.35,31.94,55.25,55.30,5
8.84,59.27,60.82,61.14,62.35,62.40,62.68
,62.73,65.55,66.16,69.19,69.90,70.16,73.
56,74.28,74.38,79.38,79.46,79.52,79.60,8
1.32,81.38,81.52,82.19,86.71,86.87,87.46
,90.07,90.64,102.58,102.62,108.24,113.34
,113.36,116.36,116.43,123.19,127.39,127.
44,127.64,128.10,128.12,128.26,128.29,12
9.04,130.21,130.27,130.30,133.28,134.64,
134.73,139.53,139.75,142.96,143.82,143.9
0,150.02,150.07,152.93,158.81,158.84,158
.86,162.70,162.73,165.77,165.81,167.22,1
67.26.
TOF/MS(ESI):calcd for C11416722PNa[M
+Na]2026.1769,found 2026.1764.
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−
フルオロデオキシウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−フルオロ−N−イソブ
チリルデオキシグアノシン−3’−イルの合成
〔実施例4−4〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−フルオロ−N−イソブチリルデ
オキシグアノシン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(1.97g,2.00mmol)と5’−O−(4,4’−ジ
メトキシトリチル)−2’−フルオロ−N−イソブチリルデオキシグアノシン(1.5
8g,2.40mmol)から表題の化合物(3.13g,96%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.81(d,3H,J=6.8Hz)
,0.88(t,9H,J=6.8Hz),0.94(d,3H,J=7.2Hz),1
.10−1.53(m,90H),1.70−1.87(m,6H),1.93(sep
t,1H,J=6.8Hz),3.17(d,1H,J=11.2Hz),3.59(d
,1H,J=11.2Hz),3.77(s,6H),3.97−4.05(m,6H)
,4.32−4.34(m,1H),4.85(d,1H,J=16.0Hz),4.9
2(d,1H,J=16.0Hz),5.92−6.07(m,2H),6.18−6.
24(m,1H),6.78(dd,4H,J=5.2,8.8Hz),7.16−7.
29(m,7H),7.30(s,2H),7.36(d,2H,J=8.0Hz),7
.79(s,1H),8.01(s,1H),11.92(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.14,18.39,18.47
,18.88,18.91,22.70,25.61,26.06,26.11,29.
30,29.38,29.42,29.59,29.66,29.68,29.73,3
0.34,31.94,36.25,36.43,55.24,55.25,60.68
,60.84,61.24,67.98,69.25,70.85,71.00,73.
61,79.97,81.44,83.15,86.36,86.47,86.67,9
0.96,108.26,113.15,113.22,122.23,123.17,
127.08,127.13,127.76,127.85,127.89,127.9
8,129.13,129.85,129.92,135.20,135.66,138
.43,138.70,139.43,143.05,144.47,147.30,1
47.34,147.47,147.90,152.93,152.96,155.04
,155.31,158.62,158.69,165.65,165.89,167.
23,167.60,178.18,178.76.
TOF/MS(ESI):calcd for C9815013F[M+H]
1623.1136,found 1623.1160.
〔実施例4−5〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
2’−フルオロ−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−フルオロ
−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル(3.00g,1.85mmol
)から表題の化合物(2.40g,98%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.10−1.55(m,96H),1.70−1.85(m,6H),2.71(s
ept,1H,J=6.8Hz),3.37−3.72(brs,2H),3.80(d
,1H,J=11.6Hz),3.99−4.05(m,7H),4.34(d,1H,
J=4.0Hz),4.94(s,2H),5.69(dt,1H,J=4.4,52.
0Hz),5.78−5.84(m,1H),5.97(dd,1H,J=4.0,16
.0Hz),7.31(s,2H),7.90(s,1H),9.22(s,1H),1
2.15(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.14,18.85,18.95
,22.70,26.06,26.11,29.30,29.38,29.43,29.
60,29.68,29.74,30.33,31.94,36.32,60.86,6
9.24,71.25,71.39,73.60,82.89,87.22,87.55
,89.60,91.55,108.27,121.56,123.15,138.45
,142.99,147.29,148.08,152.91,155.03,165.
91,167.26,179.15.
TOF/MS(ESI):calcd for C7713211FNa[M+
Na]1344.9805,found 1344.9834.
〔実施例4−6〕
(3)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−
2’−フルオロデオキシウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−フルオロ−N
イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例3−4の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸2’−フルオロ−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’
−イル(2.20g,1.66mmol)と5’−O−DMTr−2’−フルオロ−デオ
キシウリジン−CEホスホロアミダイト(2.49g,3.33mmol)から表題の化
合物(3.07g,93%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):0.88(t,9H,J=7.2Hz),
0.97−1.53(m,96H),1.71−1.83(m,6H),2.56−2.
75(m,3H),3.37−3.66(m,2H),3.74−3.79(m,6H)
,3.97−4.55(m,12H),4.78−5.08(m,2H),5.08−5
.50(m,3H),5.70−6.01(m,4H),6.80−6.84(m,4H
),7.17−7.40(m,11H),7.57−7.73(m,2H),8.94−
9.07(m,1H),10.00(s,1H),12.18−12.26(m,1H)

δ13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.14,18.51,18.7
6,18.92,19.20,19.55,19.62,22.70,26.07,26
.14,29.33,29.38,29.45,29.60,29.68,29.74,
30.36,31.94,35.90,35.99,55.23,55.30,60.7
0,60.88,62.85,69.26,73.61,79.54,79.63,87
.17,87.21,102.93,108.31,113.31,116.34,11
6.52,122.55,122.61,122.95,122.98,127.25,
127.31,128.07,128.10,130.14,134.79,134.8
8,134.92,138.65,140.55,143.15,143.19,143
.92,144.02,147.71,147.74,148.30,148.43,1
49.68,149.98,152.98,152.99,155.30,155.48
,158.74,158.79,162.67,165.89,166.00,167.
20,179.68.
TOF/MS(ESI):calcd for C11016320PNa
[M+Na]2008.1587,found 2008.1593.
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−
O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−
O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’−イルの合成
〔実施例4−7〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−O−(tert−ブチルジメチル
シリル)ウリジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸(2.
46g,2.50mmol)と5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−O
−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン(1.98g,3.00mmol)のジ
クロロメタン(25mL)懸濁液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.03g,0.2
5mmol)と1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
(0.58g,3.00mmol)を加えたのち、室温で5時間撹拌した。反応液にアセ
トニトリル(148mL)を滴下することで析出した固体をろ過した。固体をアセトニト
リル−ジクロロメタン混合溶媒で洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、粗体(2.89g
)を得た。粗体をカラムクロマトグラフィー(球状中性シリカゲル,展開溶媒:ジクロロ
メタン−THF)で精製することにより、表題の化合物(2.76g,68%)を白色固
体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.08(s,3H),0.11(s,
3H),0.81−0.92(m,18H),1.04−1.53(m,90H),1.
70−1.84(m,6H),3.49(dd,2H,J=10.8,27.6Hz),
3.79(s,6H),3.79−4.04(m,6H),4.26−4.27(m,1
H),4.56(t,1H,J=5.2Hz),4.81(d,1H,J=16.0Hz
),4.96(d,1H,16.4Hz),5.30(d,1H,J=8.0Hz),5
.47(t,1H,J=4.0Hz),6.02(d,1H,J=5.6Hz),6.8
5(d,4H,J=8.4Hz),7.23−7.37(m,11H),7.85(d,
1H,J=8.4Hz),8.37(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ−5.22,−5.09,14.14
,17.87,22.71,25.51,26.07,26.11,29.30,29.
38,29.43,29.59,29.67,29.74,30.34,31.94,5
5.25,60.75,62.47,69.14,73.36,73.54,74.40
,81.20,87.58,88.03,102.56,108.25,113.40,
113.43,123.33,127.33,128.03,128.14,130.0
3,130.17,134.71,134.83,140.00,142.87,144
.10,150.14,152.89,158.78,158.83,162.59,1
65.67,167.10.
TOF/MS(ESI):calcd for C9915814SiNa[M
+Na]1650.1380,found 1650.1455.
〔実施例4−8〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−O−(t
ert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’−イル(2.60g,1.60mmol
)から表題の化合物(2.05g,97%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.04(s,3H),0.07(s,
3H),0.81−0.92(m,18H),1.11−1.53(m,90H),1.
70−1.85(m,6H),2.95−3.10(brs,1H),3.77−3.8
2(m,1H),3.93−4.04(m,7H),4.25−4.28(m,1H),
4.67(t,1H,J=5.2Hz),4.81(d,1H,16.0Hz),4.9
6(d,1H,16.0Hz),5.34(dd,1H,J=3.2,4.8Hz),5
.60(d,1H,J=5.6Hz),5.76(d,1H,J=8.0Hz),7.2
9(s,2H),7.63(d,1H,J=8.0Hz),8.71(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ−5.22,−5.19,14.14
,17.88,22.71,25.52,26.07,26.10,29.30,29.
38,29.42,29.59,29.66,29.68,29.73,30.34,3
1.94,60.84,61.84,69.20,72.78,73.24,73.57
,82.99,92.46,102.70,108.32,123.24,141.88
,142.99,150.17,152.92,162.72,165.78,167.
38.
TOF/MS(ESI):calcd for C7814012SiNa[M
+Na]1348.0073,found 1348.0115.
〔実施例4−9〕
(3)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−
2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’−イル)ホスホリル)−
2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例3−4の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’
−イル(1.95g,1.47mmol)と5’−O−DMTr−2’−O−(tert
−ブチルジメチルシリル)ウリジン−CEホスホロアミダイト(2.53g,2.94m
mol)から表題の化合物(2.84g,92%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.03−0.13(m,12H),0
.86−0.90(m,27H),1.02−1.53(m,90H),1.68−1.
84(m,6H),2.45−2.69(m,1H),2.73(t,1H,J=6.0
Hz),3.48(d,1H,J=10.8Hz),3.60−3.68(m,1H),
3.76−3.84(m,6H),3.97−4.04(m,6H),4.10−4.5
8(m,8H),4.73−4.84(m,1H),4.90−5.03(m,2H),
5.20−5.25(m,2H),5.67−5.78(m,2H),5.95−6.0
3(m,1H),6.80−6.89(m,4H),7.21−7.44(m,12H)
,7.84(d,1H,J=8.0Hz),8.72−8.83(m,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ−5.27,−5.24,−5.07
,−4.94,−4.92,14.14,17.86,18.06,19.50,19.
57,19.65,22.70,25.50,25.55,25.60,26.07,2
6.13,29.32,29.38,29.44,29.60,29.68,29.74
,30.35,31.94,55.27,55.30,60.69,61.96,62.
37,62.42,62.58,62.63,69.19,71.39,71.60,7
2.86,73.00,73.57,74.47,79.43,79.51,81.75
,87.65,87.68,87.99,88.18,90.56,91.22,102
.54,102.64,103.05,103.13,108.28,113.39,1
16.31,116.40,123.21,127.43,128.13,128.21
,128.25,130.25,130.27,130.32,134.56,134.
65,134.70,134.73,139.84,140.05,140.15,14
2.97,143.01,143.92,143.97,149.95,150.19,
150.40,152.92,158.83,158.87,162.53,162.5
8,162.69,165.64,165.68,167.05,167.12.
TOF/MS(ESI):calcd for C11718622SiPN
a[M+Na]2123.2763,found 2123.2769.
5.3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)プロピ
オン酸の合成
〔実施例5−1〕
(1)3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)プロ
ピオン酸tert−ブチルの合成
Figure 2020203902
3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)安息香酸(2.78g,3.0mmol)
、4−ジメチルアミノピリジン(0.04g,0.3mmol)、3−ヒドロキシプロピ
オン酸tert−ブチル(4.39g,30.0mmol)、トリエチルアミン(0.4
6g,4.5mmol)のジクロロメタン(60mL)懸濁液に1−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.86g,4.5mmol)を加え
たのち、室温で20時間撹拌した。反応液にアセトニトリル(180mL)を滴下するこ
とで析出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−ジクロロメタン混合溶媒で洗浄し
たのち、50℃で減圧乾燥し、粗体(3.07g)を得た。粗体をカラムクロマトグラフ
ィー(球状中性シリカゲル,展開溶媒:ジクロロメタン)で精製することにより、表題の
化合物(1.90g,60%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=7.0Hz)
,1.15−1.55(m,99H),1.70−1.85(m,6H),2.68(t
,2H,J=6.4Hz),3.95−4.05(m,6H),4.53(t,2H,J
=6.4Hz),7.23(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.08,22.68,26.08
,28.09,29.35,29.40,29.57,29.65,29.71,30.
35,31.93,35.42,60.72,69.25,73.51,80.97,1
08.19,124.57,152.84,166.14,169.93.
TOF/MS(ESI):calcd for C68126Na[M+Na]
1077.9401,found 1077.9427.
〔実施例5−2〕
(2)3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)プロ
ピオン酸の合成
Figure 2020203902
3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)プロピオン
酸tert−ブチル(2.75g,2.6mmol)のジクロロメタン(52mL)溶液
にメタンスルホン酸(3.75g,39.0mmol)を添加したのち、室温で20時間
撹拌した。反応液にアセトニトリル(156mL)を滴下することで析出した固体をろ過
した。固体をアセトニトリル−ジクロロメタン混合溶媒とアセトニトリルで洗浄したのち
、50℃で減圧乾燥し、表題の化合物(2.54g,98%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=7.0Hz)
,1.15−1.55(m,90H),1.70−1.85(m,6H),2.85(t
,2H,J=6.6Hz),3.95−4.10(m,6H),4.57(t,2H,J
=6.4Hz),7.23(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.10,22.71,26.10
,26.13,29.38,29.45,29.61,29.68,29.75,30.
38,31.96,33.54,59.99,69.34,73.57,108.35,
124.32,142.88,152.91,166.17.
TOF/MS(ESI):calcd for C64118Na [M+Na]
1021.8775,found 1021.8817.
2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)酢酸の
合成
〔実施例5−3〕
(1)2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)
酢酸tert−ブチルの合成
Figure 2020203902
3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)安息香酸(2.78g,3.0mmol)
、4−ジメチルアミノピリジン(0.04g,0.3mmol)、サルコシンtert−
ブチル塩酸塩(2.73g,15.0mmol)、トリエチルアミン(1.52g,15
.0mmol)のジクロロメタン(60mL)懸濁液に1−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.86g,4.5mmol)を加えたのち、
室温で20時間撹拌した。反応液にアセトニトリル(180mL)を滴下することで析出
した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−ジクロロメタン混合溶媒で洗浄したのち、
50℃で減圧乾燥し、粗体(3.07g)を得た。粗体をカラムクロマトグラフィー(球
状中性シリカゲル,展開溶媒:ジクロロメタン−THF)で精製することにより、表題の
化合物(2.66g,84%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=7.0Hz)
,1.15−1.55(m,99H),1.70−1.85(m,6H),3.04(s
,3H),3.80−4.20(m,8H),6.63(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.01,22.66,26.13
,26.15,28.16,29.35,29.42,29.48,29.65,29.
71,30.39,31.93,69.51,73.52,82.02,106.19,
130.61,139.93,153.25,168.33,172.01.
TOF/MS(ESI):calcd for C68127NONa[M+Na]
1076.9561,found 1076.9591.
〔実施例5−4〕
(2)2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)
酢酸の合成
Figure 2020203902
実施例5−2の方法に従って、2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシル
オキシ)ベンズアミド)酢酸tert−ブチル(2.53g,2.4mmol)から表題
の化合物(2.38g,99%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=7.0Hz)
,1.15−1.55(m,90H),1.70−1.85(m,6H),3.11(s
,3H),3.85−4.35(m,8H),6.15−6.30(brs,1H),6
.66(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.05,22.67,26.12
,29.36,29.43,29.61,29.66,29.72,29.98,30.
36,31.93,39.20,50.02,69.49,73.56,106.47,
129.16,140.27,152.97,153.24,172.11,172.9
2.
TOF/MS(ESI):calcd for C64118NO[M−H]
96.8959,found 996.8947.
3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸の合成
〔実施例5−5〕
(1)3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸
tert−ブチルの合成
Figure 2020203902
3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)安息香酸(2.78g,3.0mmol)
、4−ジメチルアミノピリジン(0.04g,0.3mmol)、β−アラニンtert
−ブチルエステル塩酸塩(2.73g,15.0mmol)、トリエチルアミン(1.5
2g,15.0mmol)のジクロロメタン(60mL)懸濁液に1−(3−ジメチルア
ミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.86g,4.5mmol)を加
えたのち、室温で19.5時間撹拌した。反応液にアセトニトリル(180mL)を滴下
することで析出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−ジクロロメタン混合溶媒で
洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、粗体(3.12g)を得た。粗体をカラムクロマト
グラフィー(球状中性シリカゲル,展開溶媒:ジクロロメタン−THF)で精製すること
により、表題の化合物(2.75g,87%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=7.0Hz)
,1.15−1.55(m,99H),1.70−1.85(m,6H),2.55(t
,2H,J=5.8Hz),3.66(q,2H,J=6.0Hz),3.95−4.0
5(m,6H),6.72(t,1H,J=6.0Hz),6.94(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.09,22.71,26.11
,28.16,29.38,29.43,29.61,29.68,29.74,30.
36,31.95,35.18,35.58,69.45,73.53,81.19,1
05.86,129.57,141.32,153.14,167.20,172.27

TOF/MS(ESI):calcd for C68127NONa[M+Na]
1076.9561,found 1076.9579.
〔実施例5−6〕
(2)3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸
の合成
Figure 2020203902
実施例5−2の方法に従って、3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベン
ズアミド)プロピオン酸tert−ブチル(2.64g,2.5mmol)から表題の化
合物(2.52g,101%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=7.0Hz)
,1.15−1.55(m,90H),1.65−1.85(m,6H),2.74(t
,2H,J=5.8Hz),3.72(t,2H,J=5.8Hz),3.90−4.0
5(m,6H),6.95(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.06,22.71,26.16
,26.19,29.40,29.50,29.53,29.65,29.71,29.
77,30.44,31.98,33.68,35.85,39.37,69.77,7
3.67,106.51,128.33,142.29,153.35,168.43,
175.46.
TOF/MS(ESI):calcd for C64118NO[M−H]
96.8959,found 996.8912.
3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)プロピオン
酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)
チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
〔実施例5−7〕
(1)3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)プロ
ピオン酸チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)プロピオン
酸(2.40g,2.40mmol)、5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チ
ミジン(1.57g,2.88mmol)、1−メチルイミダゾール(0.99g,12
.00mmol)のTHF(24mL)懸濁液にCOMU(2.06g,4.80mmo
l)を加えたのち、室温で6.5時間撹拌した。さらにCOMU(0.21g,0.48
mmol)を加えたのち、室温で17.5時間撹拌した。反応液にアセトニトリル(12
0mL)を滴下することで析出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−THF混合
溶媒で洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、粗体(2.76g)を得た。粗体を精製せず
に次の反応に使用した。
粗体(2.60g)のジクロロメタン溶液(68mL)にピロール(0.57g,8.5
0mmol)、トリフルオロ酢酸(0.24g,2.13mmol)を加えたのち、室温
で3.5時間撹拌した。さらにトリフルオロ酢酸(0.05g,0.43mmol)を加
えたのち、室温で1.5時間撹拌した。反応液にアセトン(20mL)とアセトニトリル
(61mL)を滴下することで析出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−アセト
ン−ジクロロメタン混合溶媒とアセトニトリルで洗浄したのち、50℃で減圧乾燥し、粗
体(2.44g)を得た。粗体をカラムクロマトグラフィー(球状中性シリカゲル,展開
溶媒:ジクロロメタン−THF)で精製することにより、表題の化合物(0.52g,1
8%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.15−1.55(m,90H),1.65−1.85(m,7H),1.92(s
,3H),2.30−2.40(m,1H),2.45−2.55(m,1H),2.6
0−2.70(m,1H),2.80−2.90(m,2H),3.85−3.95(m
,2H),3.95−4.05(m,6H),4.05−4.10(m,1H),4.5
5−.65(m,2H),5.40−5.55(m,1H),6.10−6.20(m,
1H),7.22(s,2H),7.41(s,1H),8.58−8.64(m,1H
).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.57,14.14,22.71
,26.07,26.11,29.33,29.38,29.43,29.59,29.
67,29.74,30.02,30.34,31.94,34.16,36.90,6
0.05,62.58,69.24,73.54,75.25,85.10,86.67
,108.06,111.42,124.14,136.56,142.69,150.
26,152.87,163.40,166.10,170.43.
TOF/MS(ESI):calcd for C7413011Na[M+N
a] 1245.9572,found 1245.9548.
〔実施例5−8〕
(2)3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)プロ
ピオン酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリ
チル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例3−4の方法に従って、3−((3,4,5−トリス((オクタデシルオキシ)
ベンゾイル)オキシ)プロピオン酸チミジン−3’−イル(1.50g,1.23mmo
l)とDMTr−dT−CEホスホロアミダイト(1.83g,2.45mmol)から
表題の化合物(2.22g,96%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.10−1.38(m,84H),1.41−1.50(m,9H),1.70−1
.83(m,7H),1.91(s,3H),2.30−2.46(m,3H),2.6
2−2.68(m,2H),2.75(t,1H,J=6.0Hz),2.84(dd,
2H,J=4.8,6.4Hz),3.37−3.42(m,1H),3.50−3.5
5(m,1H),3.79(s,6H),3.98−4.02(m,6H),4.12−
4.38(m,6H),4.56(dd,2H,J=4.8,7.2Hz),5.16−
5.20(m,1H),5.28−5.35(m,1H),6.21−6.26(m,1
H),6.38−6.44(m,1H),6.84(d,4H,J=7.6Hz),7.
21−7.32(m,10H),7.34−7.37(m,2H),7.50−7.59
(m,1H),8.91−9.06(m,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.72,12.46,14.13
,19.59,19.66,19.75,22.70,26.08,26.15,29.
37,29.46,29.61,29.67,29.74,30.36,31.94,3
3.94,36.62,38.95,55.29,59.89,59.93,62.39
,62.45,62.54,62.59,63.23,67.62,69.27,73.
55,74.09,79.77,79.82,79.87,79.92,82.52,8
4.29,84.34,84.46,84.53,85.36,85.57,87.34
,108.14,111.70,111.82,113.36,116.17,116.
36,124.17,127.34,128.08,128.14,130.13,13
4.94,135.03,135.07,135.35,135.49,142.74,
143.97,143.99,150.23,150.27,150.38,150.4
6,152.89,158.84,163.40,163.50,166.14,170
.29,170.34.
TOF/MS(ESI):calcd for C10816420PNa[M
+Na] 1905.1605,found 1905.1636.
2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)酢酸5
’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミ
ジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
〔実施例5−9〕
(1)2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)
酢酸5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)酢酸(
2.10g,2.10mmol)、5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジ
ン(1.37g,2.52mmol)、1−メチルイミダゾール(0.86g,10.5
0mmol)のTHF(32mL)懸濁液にCOMU(1.80g,4.20mmol)
を加えたのち、室温で3.5時間撹拌した。さらにCOMU(0.27g,0.63mm
ol)を加えたのち、室温で20時間撹拌した。反応液にアセトニトリル(158mL)
を滴下することで析出した固体をろ過した。固体をアセトニトリル−THF混合溶媒で洗
浄したのち、50℃で減圧乾燥し、粗体(2.96g)を得た。粗体をカラムクロマトグ
ラフィー(球状中性シリカゲル,展開溶媒:ジクロロメタン−THF)で精製することに
より、表題の化合物(2.51g,78%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.15−1.55(m,93H),1.65−1.90(m,6H),2.35−2
.60(m,2H),3.08(s,3H),3.45−3.55(m,2H),3.7
9(s,6H),3.85−4.00(m,6H),4.10−4.40(m,3H),
5.50−5.60(m,1H),6.40−6.50(m,1H),6.65(s,2
H),6.80−6.90(m,4H),7.20−7.40(m,9H),7.62(
s,1H),8.36(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.64,14.07,22.71
,26.17,29.38,29.48,29.65,29.70,29.75,30.
41,31.97,38.01,55.30,63.79,69.54,73.58,7
6.72,84.09,84.54,87.42,106.36,111.64,113
.49,127.31,128.09,128.26,129.90,130.15,1
35.30,135.38,140.18,144.29,150.20,153.29
,159.01,163.21,168.70,172.20.
TOF/MS(ESI):calcd for C9514912Na[M+N
a] 1547.1039,found 1547.1042.
〔実施例5−10〕
(2)2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)
酢酸チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシル
オキシ)ベンズアミド)酢酸5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3
’−イル(2.36g,1.55mmol)から表題の化合物(1.86g,98%)を
白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.05−1.55(m,90H),1.65−1.85(m,6H),1.92(s
,3H),2.30−2.60(m,3H),3.09(s,3H),3.85−4.0
5(m,8H),4.05−4.35(m,3H),5.45(s,1H),6.05−
6.30(brs,1H),6.64(s,2H),7.44(s,1H),8.28(
s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.50,14.08,22.71
,26.17,29.38,29.47,29.51,29.65,29.70,29.
75,30.41,31.97,37.20,39.06,62.67,69.59,7
3.60,75.74,85.09,86.62,106.33,111.45,129
.86,136.38,140.23,150.26,153.33,163.22,1
68.96,172.29.
TOF/MS(ESI):calcd for C7413110Na[M+N
a] 1244.9732,found 1244.9786.
〔実施例5−11〕
(3)2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)
酢酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル
)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例3−4の方法に従って、2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシル
オキシ)ベンズアミド)酢酸チミジン−3’−イル(1.71g,1.40mmol)と
DMTr−dT−CE−ホスホロアミダイト(2.09g,2.80mmol)から表題
の化合物(2.54g,96%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.6Hz)
,1.05−1.55(m,93H),1.65−1.85(m,6H),1.91(s
,3H),2.30−2.55(m,3H),2.60−2.80(m,3H),3.0
8(s,3H),3.35−3.45(m,1H),3.50−3.60(m,1H),
3.78(s,3H),3.79(s,3H),3.90−4.05(m,6H),4.
10−4.45(m,8H),5.10−5.20(m,1H),5.30−5.45(
m,1H),6.10−6.30(brs,1H),6.35−6.45(m,1H),
6.64(s,2H),6.75−6.90(m,4H),7.15−7.40(m,1
0H),7.49(d,1H,J=6.4Hz),8.50−8.75(m,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.76,12.41,12.46
,14.07,19.63,19.70,19.78,19.85,22.70,26.
20,29.37,29.50,29.52,29.70,29.75,29.79,3
0.43,31.96,36.86,38.50,39.03,55.30,55.34
,61.99,62.10,62.50,62.55,62.63,63.33,67.
69,69.61,69.64,73.60,74.61,79.78,81.51,8
2.43,84.41,84.52,84.57,85.65,85.88,86.36
,87.47,106.43,111.40,111.78,111.83,111.8
9,113.31,113.50,116.07,116.42,127.09,127
.38,127.86,128.11,128.27,129.21,130.20,1
35.07,135.18,135.45,135.54,136.37,139.66
,140.30,144.12,147.51,150.16,150.21,150.
26,150.38,153.30,158.81,159.03,163.33,16
8.90,172.25,172.43.
TOF/MS(ESI):calcd for C10816519PNa[M
+Na] 1904.1765,found 1904.1780.
3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン
−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
〔実施例5−12〕
(1)3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸
5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸(2.
20g,2.20mmol)、5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン(
1.44g,2.64mmol)、1−メチルイミダゾール(0.90g,11.00m
mol)のTHF(44mL)懸濁液にCOMU(1.88g,4.40mmol)を加
えたのち、室温で3.5時間撹拌した。さらに1−メチルイミダゾール(0.36g,4
.4mmol)、COMU(0.94g,2.20mmol)を加えたのち、室温で68
時間撹拌した。反応液にアセトニトリル(220mL)を滴下することで析出した固体を
ろ過した。固体をアセトニトリル−THF混合溶媒とメタノールで洗浄したのち、50℃
で減圧乾燥し、粗体(3.07g)を得た。粗体をカラムクロマトグラフィー(球状中性
シリカゲル,展開溶媒:ジクロロメタン−THF)で精製することにより、表題の化合物
(2.01g,60%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.15−1.55(m,93H),1.60−1.85(m,6H),2.40−2
.55(m,2H),2.65−2.75(m,2H),3.40−3.55(m,2H
),3.65−3.75(m,2H),3.78(s,6H),3.95−4.05(m
,6H),4.14(d,1H,J=1.6Hz),5.47(d,1H,J=4.8H
z),6.42(t,1H,J=6.2Hz),6.59(t,1H,J=6.0Hz)
,6.80−6.90(m,4H),6.94(s,2H),7.20−7.45(m,
9H),7.60(s,1H),8.43(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.62,14.14,22.71
,26.11,29.38,29.45,29.61,29.68,29.74,30.
33,31.94,34.05,35.35,37.92,55.24,63.65,6
9.36,73.51,75.85,83.94,84.34,87.24,105.6
7,111.65,113.15,113.32,127.26,127.76,127
.85,128.06,128.10,129.12,130.04,130.08,1
35.03,135.24,135.35,141.26,144.12,150.23
,153.10,158.78,163.39,167.36,172.25.
TOF/MS(ESI):calcd for C9514912Na[M+N
a] 1547.1039,found 1547.1014.
〔実施例5−13〕
(2)3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸
チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベン
ズアミド)プロピオン酸5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−
イル(1.91g,1.25mmol)から表題の化合物(1.51g,99%)を白色
固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.15−1.55(m,90H),1.65−1.85(m,6H),1.91(s
,3H),2.30−2.55(m,2H),2.55−2.75(m,3H),3.6
5−3.75(m,2H),3.85−3.95(m,2H),3.95−4.05(m
,6H),4.05−4.10(m,1H),5.35−5.40(m,1H),6.1
6(dd,1H,J=6.0,8.4Hz),6.55−6.65(m,1H),6.9
5(s,2H),7.43(s,1H),8.25−8.55(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.51,14.09,22.71
,26.13,26.16,29.38,29.47,29.62,29.69,29.
75,29.99,30.38,31.96,34.26,35.57,37.12,6
2.57,69.57,73.59,75.09,85.06,86.65,106.0
4,111.41,129.08,136.51,141.64,150.33,153
.20,163.40,167.46,172.39.
TOF/MS(ESI):calcd for C7413110Na[M+N
a] 1244.9732,found 1244.9789.
〔実施例5−14〕
(3)3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チ
ミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルの合成
Figure 2020203902
実施例3−4の方法に従って、3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベン
ズアミド)プロピオン酸チミジン−3’−イル(1.41g,1.15mmol)とDM
Tr−dT−CE−ホスホロアミダイト(1.71g,2.30mmol)から表題の化
合物(2.07g,95%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.15−1.55(m,93H),1.65−1.85(m,7H),1.90(d
,3H,J=1.2Hz),2.25−2.55(m,3H),2.55−2.80(m
,5H),3.30−3.45(m,1H),3.50−3.60(m,1H),3.6
0−3.75(m,2H),3.78(s,3H),3.79(s,3H),3.90−
4.05(m,6H),4.05−4.40(m,6H),5.10−5.25(m,1
H),5.30−5.40(m,1H),6.15−6.25(m,1H),6.40−
6.50(m,1H),6.75−6.90(m,4H),6.99(d,2H,J=3
.6Hz),7.20−7.40(m,9H),7.50−7.60(m,1H),8.
95−9.05(m,1H),9.05−9.15(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.72,12.49,14.14
,19.59,19.67,19.75,22.71,26.11,26.14,29.
38,29.47,29.63,29.69,29.75,29.78,30.35,3
1.94,34.03,35.53,35.58,36.64,38.95,55.29
,62.36,62.41,62.52,62.57,63.24,67.60,69.
38,73.53,73.84,79.90,82.35,82.44,84.25,8
4.32,84.39,85.48,85.67,87.35,105.86,111.
64,111.74,111.88,113.14,113.35,116.25,11
6.44,127.34,127.76,127.85,128.09,129.03,
129.13,130.13,134.91,134.95,135.00,135.0
7,135.48,135.61,141.22,143.93,143.97,150
.21,150.26,150.46,150.49,153.03,158.83,1
63.48,163.53,167.47,167.51,172.19.
TOF/MS(ESI):calcd for C10816519PNa[M
+Na] 1904.1765,found 1904.1807.
6.2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸(
4−(((6−(N−ベンゾイルアデニン−9−イル)−4−トリチルモルホリン−2
−イル)メトキシ)(ジメチルアミノ)ホスホリル)−6−(チミン−1−イル)モルホ
リン−2−イル)メチルの合成
〔実施例6−1〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
(6−(チミン−1−イル)−4−トリチルモルホリン−2−イル)メチルの合成
Figure 2020203902
実施例2−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(1.97g,2.00mmol)と6−(ヒドロキシメチル)
−4−トリチルモルホリン−2−イル)−5−メチルピリミジン−2,4−(1H,3H
)−ジオン(1.16g,2.40mmol)から表題の化合物(2.85g,98%)
を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.11−1.53(m,91H),1.68−1.83(m,6H),1.84(s
,3H),3.13(d,1H,J=12.0Hz),3.37(d,1H,J=11.
2Hz),3.98−4.04(m,6H),4.17(d,2H,J=5.2Hz),
4.37−4.41(m,1H),4.78(s,2H),6.13(dd,1H,J=
2.0,9.6Hz),7.00(s,1H),7.15−7.26(m,3H),7.
26−7.38(m,8H),7.34−7.58(m,6H),8.34(s,1H)

13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.45,14.13,22.70
,26.07,26.11,29.32,29.38,29.42,29.59,29.
66,29.68,29.73,30.35,31.94,49.01,51.85,6
0.89,65.08,69.19,73.55,74.58,80.50,108.3
1,110.68,123.33,126.64,127.97,129.13,135
.33,142.95,149.63,152.91,163.23,165.75,1
67.64.
TOF/MS(ESI):calcd for C9214310Na[M+N
a] 1473.0671,found 1473.0629.
〔実施例6−2〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
(6−(チミン−1−イル)モルホリン−2−イル)メチルトリフルオロ酢酸塩の合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(6−(チミン−1−イル)−4−トリチルモルホリン−2−イ
ル)メチル(2.76g,1.90mmol)から表題の化合物(2.44g,97%)
を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.10−1.39(m,84H),1.42−1.50(m,6H),1.70−1
.83(m,6H),1.87(s,3H),2.95−3.16(m,2H),3.4
2(d,1H,J=11.2Hz),3.62−3.75(m,1H),3.95−4.
05(m,6H),4.31(d,1H,J=8.4Hz),4.46(d,2H,J=
10.0Hz),4.86(s,2H),6.17(d,1H,J=9.6Hz),7.
25(s,1H),7.30(s,2H),10.15−10.75(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.48,14.13,22.71
,26.09,26.15,29.35,29.39,29.47,29.63,29.
69,29.75,29.78,30.38,31.94,43.24,44.99,6
0.87,63.56,69.21,72.38,73.57,108.30,112.
18,114.99,117.90,123.12,134.33,143.10,15
0.40,152.99,162.55,162.90,163.78,166.02,
167.45.
TOF/MS(ESI):calcd for C7312910−CFCO
OH[M−H] 1320.9528,found 1320.9517.
〔実施例6−3〕
(3)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
(4−(((6−(N−ベンゾイルアデニン−9−イル)−4−トリチルモルホリン−
2−イル)メトキシ)(ジメチルアミノ)ホスホリル)−6−(チミン−1−イル)モル
ホリン−2−イル)メチルの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸(6−
(チミン−1−イル)モルホリン−2−イル)メチルトリフルオロ酢酸塩(2.32g,
1.76mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.16g,32.16m
mol)の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(16mL)−THF溶液(18m
L)に(6−(N−ベンゾイルアデニン−9−イル)−4−トリチルモルホリン−2−
イル)メチルジメチルホスホロアミドクロリダート(3.81g,5.27mmol)を
加えたのち、室温で2.5時間撹拌した。反応液にメタノール(93mL)を加えて得ら
れたスラリー液を減圧濃縮した。濃縮残渣にメタノールを加えて得られたスラリー液を室
温で30分間撹拌したのち、ろ過した。固体をメタノールで洗浄したのち、50℃で減圧
乾燥し、粗体(3.23g)を得た。粗体をカラムクロマトグラフィー(球状中性シリカ
ゲル,展開溶媒:ジクロロメタン−メタノール)で精製することにより、表題の化合物(
1.96g,59%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.10−1.53(m,90H),1.55−1.97(m,12H),2.46(
d,3H,J=10.4Hz),2.63(d,3H,J=9.6Hz),2.46−2
.63(m,1H),3.12−3.60(m,4H),3.75−4.07(m,10
H),4.15−4.50(m,2H),4.78−4.91(m,2H),5.41−
5.53(m,1H),6.42(d,1H,J=10.4Hz),7.12−7.20
(m,4H),7.20−7.32(m,9H),7.40−7.58(m,8H),8
.05(d,2H,J=7.6Hz),8.07−8.10(m,1H),8.68−8
.80(m,1H),9.50−9.76(m,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.44,12.53,14.14
,22.70,26.08,26.12,29.32,29.38,29.43,29.
60,29.68,29.73,30.35,31.94,36.47,36.51,3
6.63,36.67,44.56,44.84,47.02,48.64,48.78
,52.81,53.10,60.93,64.23,65.34,65.69,69.
19,73.56,74.90,74.97,75.34,79.53,79.61,7
9.97,80.79,108.27,110.92,111.25,122.82,1
23.26,126.65,128.00,128.22,128.29,128.57
,128.63,129.16,132.47,132.57,133.49,133.
92,134,74,134.80,140.75,140.78,142.97,14
3.00,149.31,149.68,149.82,150.12,150.89,
151.40,152.65,152.77,152.92,152.94,163.6
2,165.02,165.23,165.82,165.84,167.56,167
.63.
TOF/MS(ESI):calcd for C1111651014PNa[
M+Na] 1916.2142,found 1916.2216.
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸(4−
(((6−(N−ベンゾイルシトシン−1−イル)−4−トリチルモルホリン−2−イ
ル)メトキシ)(ジメチルアミノ)ホスホリル)−6−(N−イソブチリルグアニン−
9−イル)モルホリン−2−イル)メチルの合成
〔実施例6−4〕
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
(6−(N−イソブチリルグアニン−9−イル)−4−トリチルモルホリン−2−イル
)メチルの合成
Figure 2020203902
実施例2−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(1.97g,2.00mmol)とN−(9−(6−(ヒドロ
キシメチル)−4−トリチルモルホリン−2−イル))−6−オキソ−6,9−ジヒドロ
−1H−プリン−2−イル)イソブチルアミド(1.51g,2.60mmol)から表
題の化合物(3.00g,97%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.10−1.60(m,97H),1.70−1.90(m,7H),2.64(s
ept,1H),3.18(d,1H,J=12.0Hz),3.45(d,1H,J=
11.6Hz),3.95−4.15(m,6H),4.13−4.25(m,2H),
4.37−4.46(m,1H),4.72(d,1H,J=16.0Hz),4.84
(d,1H,J=16.0Hz),5.89(dd,1H,J=2.2,9.8Hz),
7.06−7.37(m,12H),7.39−7.55(m,5H),7.61(s,
1H),8.18(s,1H),11.92(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.14,18.93,19.03
,22.71,26.07,26.12,29.33,29.37,29.42,29.
60,29.67,29.74,30.35,31.94,36.64,49.04,5
2.24,60.90,65.03,69.25,73.58,74.22,80.36
,108.38,121.30,123.27,126.69,127.96,129.
18,136.12,143.08,147.32,147.42,152.95,15
5.36,165.98,167.61,177.85.
TOF/MS(ESI):calcd for C9614810Na[M+N
a] 1568.1155,found 1568.1176.
〔実施例6−5〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
(6−(N−イソブチリルグアニン−9−イル)モルホリン−2−イル)メチルトリフ
ルオロ酢酸塩の合成
Figure 2020203902
実施例2−2の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(6−(N−イソブチリルグアニン−9−イル)−4−トリチ
ルモルホリン−2−イル)メチル(2.78g,1.80mmol)から表題の化合物(
2.45g,96%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.87(t,9H,J=6.8Hz)
,1.00−1.53(m,96H),1.69−1.88(m,6H),2.72−2
.88(m,1H),3.19−3.38(m,1H),3.44−3.63(m,1H
),3.75−4.13(m,8H),4.25−4.63(m,3H),4.69−4
.94(m,2H),6.06−6.31(m,1H),7.20−7.30(m,3H
),7.87−8.06(m,1H),10.19−10.63(brs,1H),12
.19−12.63(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.12,18.92,22.70
,26.09,26.16,29.35,29.38,29.47,29.63,29.
68,29.75,29.79,30.04,30.38,31.94,36.17,4
2.86,60.73,63.62,69.21,71.44,73.57,108.2
9,115.13,118.04,123.10,143.09,148.28,152
.95,156.00,165.93,167.50,180.39.
TOF/MS(ESI):calcd for C7713410−CFCO
OH[M−H] 1416.0012,found 1415.9960.
〔実施例6−6〕
(3)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
(4−(((6−(N−ベンゾイルシトシン−1−イル)−4−トリチルモルホリン−
2−イル)メトキシ)(ジメチルアミノ)ホスホリル)−6−(N−イソブチリルグア
ニン−9−イル)モルホリン−2−イル)メチルの合成
Figure 2020203902
実施例6−3の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(6−(N−イソブチリルグアニン−9−イル)モルホリン−
2−イル)メチルトリフルオロ酢酸塩(2.27g,1.60mmol)と(6−(N
−ベンゾイルシトシン−1−イル)−4−トリチルモルホリン−2−イル)メチルジメチ
ルホスホロアミドクロリダート(3.35g,4.80mmol)から表題の化合物(2
.87g,91%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.88(t,9H,J=6.8Hz)
,1.00−1.56(m,96H),1.69−1.88(m,9H),2.38−2
.97(m,8H),3.06−3.69(m,5H),3.75−4.56(m,12
H),4.69−4.94(m,2H),5.34−5.63(m,1H),6.28−
6.50(m,1H),7.13−8.00(m,23H),8.69−8.94(br
s,1H),9.31−9.63(brs,1H),10.06−10.31(brs,
1H),12.13−12.31(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ14.13,19.01,19.04
,19.17,19.22,22.70,26.07,26.12,29.32,29.
37,29.43,29.60,29.67,29.73,29.98,30.35,3
1.94,36.17,36.27,36.64,36.68,36.74,36.78
,45.00,45.08,46.96,47.43,48.25,48.76,52.
48,60.82,60.90,64.27,65.84,69.20,69.22,7
3.57,74.31,74.51,75.41,79.30,80.47,81.36
,81.59,108.31,121.25,122.00,123.26,123.3
3,126.67,126.73,127.73,127.99,128.80,128
.98,132.71,133.07,133.27,136.19,137.10,1
42.90,143.01,147.88,148.00,148.09,152.89
,152.93,155.79,155.90,165.79,165.91,167.
56,167.58,178.67,179.37.
TOF/MS(ESI):calcd for C1141701115PNa[
M+Na] 1987.2513,found 1987.2521.
7.脱Tag化の確認
〔実施例7−1〕
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−
O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イ
ソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジンの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4
,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イソブチリ
ルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル(233mg,
0.10mmol)のTHF(9mL)−2−プロパノール(1mL)混合溶液を0℃に
冷却した。冷却下で、4mol/L−水素化ホウ素リチウム−THF溶液(0.125m
L,0.50mmol)を加えたのち、同温度で30分間撹拌した。反応液に塩化アンモ
ニウム水溶液を加えたのち、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を食塩水で洗浄した
のち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過により硫酸ナトリウムを除いたのち、ろ液を濃
縮した。濃縮残渣をアセトニトリルに懸濁させることで析出した固体をろ過により除き、
ろ液を濃縮した。濃縮残渣のジメチルスルホキシド−メタノール混合溶液(1:1,5m
L)の一部(2.5mL)を分取クロマト装置で5回に分けて精製することにより、表題
の化合物(64mg,95%)を白色固体として得た。
分取クロマト条件:カラム関東化学製MightysilRP−18GP(5μm,2
0Φ×250mm)、流速5mL/min、移動相アセトニトリル−水(グラジエント0
−30分(アセトニトリルの比率50→60%)。
H−NMR(600MHz,DMSO−d):δ1.12(d,6H,J=6.0H
z),1.42(d,3H,J=7.2Hz),1.74(d,3H,J=2.8Hz)
,2.07(s,1H),2.30−2.41(m,3H),2.60−2.90(m,
6H),3.18−3.29(m,2H),3.73(d,6H,J=4.2Hz),4
.00−4.43(m,12H),4.97(s,1H),5.10(s,1H),5.
51−5.52(m,1H),6.15−6.25(m,3H),6.88(d,4H,
J=9.0Hz),7.20−7.50(m,11H),8.17(q,1H,J=1.
8Hz),11.33−12.07(m,3H).
13C−NMR(151MHz,DMSO−d):δ10.56,10.88,17.
66,33.65,35.78,52.00,53.86,56.34,61.48,6
1.80,65.49,66.58,68.73,76.58,77.11,81.63
,82.11,82.52,82.87,84.98,90.73,108.72,11
2.08,116.98,119.14,125.69,126.46,126.77,
128.53,133.81,134.00,134.26,134.70,136.1
5,143.26,147.04,147.32,149.14,153.53,156
.99,162.50,168.14,178.89.
TOF/MS(ESI):calcd for C61691121Na [
M+Na] 1376.4, found 1376.6.
〔実施例7−2〕
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−
O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’
−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシ
アデノシンの合成
Figure 2020203902
実施例7−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シア
ノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−N−イソブチリルデオ
キシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N
−ベンゾイルデオキシアデノシン−3’−イル(244mg,0.10mmol)から表
題の化合物(55mg,75%)を黄色固体として得た。
H−NMR(600MHz,DMSO−d):δ1.17−1.30(m,7H),
1.74−1.79(m,3H),1.97−2.30(m,2H),2.45−2.5
1(m,2H),2.68−2.76(m,1H),2.79−2.83(m,1H),
2.96(dt,4H,J=6.4,12.4Hz),3.03−3.12(m,1H)
,3.22(t,1H,J=11.3Hz),3.77(s,6H),3.93(s,1
H),4.07−4.38(m,11H),5.07−5.45(m,5H),6.05
−6.45(m,3H),6.85(t,4H,J=10.7Hz),7.24(d,5
H,J=8.9Hz),7.29(t,2H,J=7.6Hz),7.36(d,2H,
J=7.6Hz),7.49−7.56(m,3H),7.65(t,1H,J=7.2
Hz),7.90(dt,1H,J=3.0,8.1Hz),8.07(d,2H,J=
7.6Hz),8.13−8.16(m,1H),10.89−12.13(m,3H)

13C−NMR(151MHz,DMSO−d):δ12.52,14.58,19.
33,35.33,36.13,37.02,55.48,60.34,62.73,6
3.24,64.06,67.31,68.33,70.66,77.30,79.12
,82.64,83.37,84.09,84.74,86.25,113.58,11
8.69,121.00,123.54,127.24,128.19,128.72,
128.94,130.23,132.68,133.50,134.55,135.7
7,136.46,137.81,139.68,145.08,148.56,149
.12,150.82,155.31,158.56,161.08,164.11,1
65.03,180.61.
TOF/MS(ESI):calcd for C68721420Na [
M+Na] 1489.4, found 1489.4.
〔実施例7−3〕
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−
O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イ
ソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシ
シチジンの合成
Figure 2020203902
実施例7−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シア
ノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホ
スホリル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)−N
−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イル(243mg,0.10mmol)から表題
の化合物(57mg,79%)を白色固体として得た。
H−NMR(600MHz,DMSO−d):δ1.09−1.12(m,6H),
1.42(s,3H),1.75−2.10(m,4H),2.61−2.95(m,7
H),3.15−3.25(m,3H),3.70−3.77(m,7H),4.08−
4.36(m,11H),5.09(d,2H,J=41.9Hz),5.32(d,2
H,J=44.0Hz),6.18−6.29(m,3H),6.85−6.88(m,
4H),7.20−7.22(m,5H),7.29(q,2H,J=6.9Hz),7
.34(d,2H,J=7.6Hz),7.41−7.53(m,4H),7.86(d
,2H,J=7.6Hz),8.19(dt,1H,J=4.4,8.2Hz),8.8
4(q,1H,J=6.4Hz),11.34−12.05(m,3H).
13C−NMR(151MHz,DMSO−d):δ12.17,19.35,27.
86,35.35,55.56,57.07,63.19,63.61,67.29,6
8.60,70.86,78.19,78.93,82.62,83.40,83.86
,84.14,86.67,110.47,113.78,118.59,118.88
,120.91,127.38,128.02,128.69,130.24,131.
86,134.55,135.51,135.97,137.92,144.97,14
8.76,149.02,150.84,154.36,155.25,158.69,
164.09,165.95,166.18,180.60.
TOF/MS(ESI):calcd for C67721221Li [
M+Li] 1449.5, found 1449.6.
〔実施例7−4〕
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−
O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−
3’−イル)ホスホリル)−N−イソブチリルデオキシグアノシンの合成
Figure 2020203902
実施例7−1の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シア
ノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホ
スホリル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)−N−イソブチリルデオキシグアノシ
ン−3’−イル(232mg,0.10mmol)から表題の化合物(63mg,93%
)を白色固体として得た。
H−NMR(600MHz,DMSO−d):δ1.12(d,6H,J=6.2H
z),1.42(d,3H,J=7.6Hz),1.73(d,3H,J=2.7Hz)
,2.07(s,1H),2.32−2.43(m,3H),2.61−2.91(m,
6H),3.20−3.29(m,2H),3.73(d,6H,J=3.8Hz),4
.04−4.43(m,12H),4.97(s,1H),5.10(s,1H),5.
51−5.52(m,1H),6.13−6.26(m,3H),6.88(d,4H,
J=8.9Hz),7.23(d,5H,J=7.6Hz),7.30(t,2H,J=
6.2Hz),7.36(d,2H,J=8.2Hz),7.43−7.47(m,2H
),7.89−8.18(m,1H),11.33−12.07(m,3H).
13C−NMR(151MHz,DMSO−d):δ10.46,10.84,17.
69,17.83,33.61,35.32,36.22,53.86,61.50,6
1.98,65.53,66.44,68.89,75.88,77.15,80.92
,81.78,82.16,82.47,82.92,83.51,85.00,108
.75,108.90,112.08,116.92,119.11,125.71,1
26.48,126.77,128.55,133.80,134.02,134.33
,134.53,136.24,143.27,146.96,147.20,149.
17,153.63,157.01,162.41,178.92.
TOF/MS(ESI):calcd for C61691121Na [
M+Na] 1376.4, found 1376.6.
〔実施例7−5〕
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)
−チミジン−3’−イル)ホスホロチオイル)−チミジンの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−チミジ
ン−3’−イル)ホスホロチオイル)−チミジン−3’−イル(189mg,0.10m
mol)のTHF(9mL)−2−プロパノール(1mL)混合溶液を0℃に冷却した。
冷却下で、4mol/L−水素化ホウ素リチウム−THF溶液(0.125mL,0.5
0mmol)を加えたのち、同温度で30分間撹拌した。反応液に塩化アンモニウム水溶
液を加えたのち、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を食塩水で洗浄したのち、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過により硫酸ナトリウムを除いたのち、ろ液を濃縮した。濃
縮残渣をアセトニトリルに懸濁させることで析出した固体をろ過により除き、ろ液を濃縮
した。濃縮残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:クロロホルム−メ
タノール)で精製することにより、表題の化合物(86mg,93%)を白色固体として
得た。
H−NMR(600MHz,CDCl):δ1.46(d,3H,J=15.8Hz
),1.91(d,3H,J=8.2Hz),2.21−2.79(m,6H),3.3
9−3.49(m,2H),3.79(d,6H,J=3.4Hz),4.08−4.5
2(m,8H),5.26−5.31(m,1H),6.25−6.41(m,2H),
6.85(dd,4H,J=2.7,8.9Hz),7.22−7.38(m,9H),
7.58(d,1H,J=24.1Hz),9.45−10.50(m,2H).
13C−NMR(151MHz,CDCl):δ11.90,12.57,19.43
,38.92,39.90,55.30,62.59,63.36,67.70,71.
03,80.38,84.66,85.46,87.28,111.32,111.97
,113.38,116.54,127.28,128.00,128.11,130.
06,135.00,135.80,144.09,150.64,150.92,15
8.74,163.98.
TOF/MS(ESI):calcd for C444813PSNa [M
+Na] 940.3, found 940.2.
〔実施例7−6〕
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)
−2’−フルオロデオキシウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−フルオロ−N
−イソブチリルデオキシグアノシンの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−
フルオロデオキシウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−フルオロ−N−イソブ
チリルデオキシグアノシン−3’−イル(0.397g,0.200mmol)のTHF
(27mL)−2−プロパノール(3mL)の混合溶液を0〜−10℃に冷却した。冷却
下で、4mol/L−水素化ホウ素リチウム−THF溶液(0.10mL,0.400m
mol)を加えたのち、同温度で20分間撹拌した。反応液に10%塩化アンモニウム水
溶液(4mL)を加えたのち分液し、有機層を10%食塩水で洗浄した。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、ろ過により硫酸ナトリウムを除いたのち、ろ液を濃縮した。濃縮
残渣にメタノールを添加することで析出した固体をろ過により除き、ろ液を濃縮、乾固し
た。濃縮残渣をカラムクロマトグラフィー(球状中性シリカゲル,展開溶媒:ジクロロメ
タン−メタノール)で精製することにより、表題の化合物(0.137g,67%)を白
色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ1.16−1.26(m,6H),2.
19(s,2H),2.45−2.87(m,3H),3.44−3.66(m,2H)
,3.72−3.75(m,6H),3.92−4.18(m,2H),4.25−4.
50(m,4H),4.89−5.55(m,6H),5.85−6.00(m,2H)

6.80−6.82(m,4H),7.15−7.30(m,7H),7.33−7.3
7(m,2H),7.71−7.82(m,2H),10.05−10.42(brs,
1H),10.55−10.87(brs,1H),12.36(s,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ18.75,18.85,19.01
,19.07,19.38,19.45,36.01,50.81,55.26,55.
28,60.65,62.85,67.86,80.26,81.13,87.13,8
7.19,87.53,87.88,90.59,92.53,102.62,113.
33,116.74,121.28,127.26,128.05,128.19,13
0.22,134.80,134.91,134.96,135.07,140.41,
144.01,144.11,148.00,148.06,148.50,148.5
5,150.44,155.70,158.76,163.72,180.33,180
.39.
TOF/MS(ESI):calcd for C474914PNa [
M+Na] 1041.2972, found 1041.2975.
〔実施例7−7〕
−ベンゾイル−5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジ
メトキシトリチル)−2’−O−メチルウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−O
−メチルシチジンの合成
Figure 2020203902
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.065g,0.50mmol)のTHF(
13.5mL)と2−プロパノール(1.5mL)の混合溶液を0〜−10℃に冷却した
。冷却下で、4mol/L−水素化ホウ素リチウム−THF溶液(0.125mL,0.
50mmol)を加えたのち、同温度で10分間撹拌した。次に2−((3,4,5−ト
リス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸N−ベンゾイル−5’−O−(
(2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−O−メ
チルウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−O−メチルシチジン−3’−イル(0
.200g,0.10mmol)のTHF(0.9mL)−2−プロパノール(0.1m
L)の混合溶液を加えたのち、同温度で0.5時間撹拌した。反応液に10%塩化アンモ
ニウム水溶液(2mL)を加えたのち分液し、有機層を10%食塩水で洗浄した。有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過により硫酸ナトリウムを除いたのち、ろ液を濃縮し
た。濃縮残渣にメタノールを添加することで析出した固体をろ過により除き、ろ液を濃縮
、乾固した。濃縮残渣をカラムクロマトグラフィー(球状中性シリカゲル,展開溶媒:ジ
クロロメタン−メタノール)で精製することにより、表題の化合物(0.055g,53
%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ2.00−2.27(brs,2H),
2.55−2.74(m,1H),2.80(t,1H,J=6.2Hz),3.14−
3.41(m,1H),3.44−3.92(m,14H),4.03−4.64(m,
7H),5.12(q,1H,J=5.6Hz),5.27(t,1H,J=8.0Hz
),5.87−6.05(m,2H),6.78−6.89(m,4H),7.19−7
.64(m,12H),7.76−8.16(m,4H),9.05−9.42(brs
,1H),9.50−9.87(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ19.54,19.56,19.61
,19.64,55.28,55.32,58.80,58.82,58.93,61.
30,61.34,62.38,62.43,62.68,62.73,66.03,6
6.08,66.41,66.46,67.85,67.95,74.30,74.34
,74.42,74.47,81.32,81.41,81.49,81.58,81.
64,81.72,82.17,82.99,83.08,86.58,86.79,8
7.46,87.48,89.42,89.51,96.78,102.69,102.
71,113.39,116.35,116.48,127.37,127.42,12
7.80,127.85,128.12,128.25,128.29,128.57,
128.90,128.93,130.22,130.27,130.30,131.0
1,132.94,133.02,133.14,133.17,134.72,134
.75,134.82,134.84,139.51,139.66,143.90,1
43.97,144.26,150.43,154.73,158.81,158.85
,162.82,162.86,163.22,166.72.
TOF/MS(ESI):calcd for C515316PNa [M+
Na] 1059.3153, found 1059.3202.
〔実施例7−8〕
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)
−2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’−イル)ホスホリル)
−2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジンの合成
Figure 2020203902
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−
O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’−イル)ホスホリル)−2’−
O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン−3’−イル(0.420g,0.2
0mmol)のTHF(27mL)−2−プロパノール(3mL)の混合溶液を0〜−1
0℃に冷却した。冷却下で、4mol/L−水素化ホウ素リチウム−THF溶液(0.2
5mL,1.00mmol)を加えたのち、同温度で1.5時間撹拌した。反応液に10
%塩化アンモニウム水溶液(4mL)を加えたのち分液し、有機層を10%食塩水で洗浄
した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過により硫酸ナトリウムを除いたのち、
ろ液を濃縮した。濃縮残渣にメタノールを添加することで析出した固体をろ過により除き
、ろ液を濃縮、乾固した。濃縮残渣をカラムクロマトグラフィー(球状中性シリカゲル,
展開溶媒:ジクロロメタン−メタノール)で精製することにより、表題の化合物(0.1
35g,60%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.11−0.15(m,12H),0
.89−0.93(m,18H),1.66−1.84(brs,2H),2.50−2
.77(m,3H),3.46−3.67(m,2H),3.80(s,6H),3.9
8−4.55(m,9H),4.92−4.96(m,1H),5.23−5.27(m
,1H),5.61−5.75(m,2H),5.97−6.00(m,1H),6.8
4−6.87(m,4H),7.14−7.45(m,10H),7.77−7.87(
m,1H),9.00−9.50(brs,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ−5.14,−4.98,−4.96
,−4.90,−4.82,−4.76,−4.74,−4.70,−4.68,17.
96,18.02,18.06,19.54,19.60,19.67,25.56,2
5.60,25.66,25.69,55.31,62.02,62.29,62.34
,62.52,62.57,62.62,67.06,67.12,67.32,69.
38,69.54,70.49,70.93,73.61,74.57,74.63,7
4.71,74.88,81.55,81.60,81.73,81.84,81.93
,82.01,87.37,87.65,87.85,87.95,88.05,91.
58,91.81,93.18,93.89,102.60,102.67,102.7
6,102.82,102.86,113.41,116.26,116.30,127
.41,127.45,128.13,128.17,128.21,130.16,1
30.23,130.29,130.34,134.65,134.69,134.72
,134.75,139.67,139.75,140.36,140.40,141.
65,141.77,143.99,144.03,149.97,150.09,15
0.19,150.40,150.55,150.75,158.83,158.88,
162.93,163.00,163.18.
TOF/MS(ESI):calcd for C547216SiPNa
[M+Na] 1156.4148, found 1156.4148.
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)
チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジンの合成
〔実施例7−9〕
(1)3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)プロ
ピオン酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリ
チル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルからの合成
Figure 2020203902
実施例7−8の方法に従って、3−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)プロピオン酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4
,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イ
ル(0.377g,0.200mmol)から表題の化合物(0.136g,76%)を
白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ1.41(d,3H,J=5.4Hz)
,1.87(d,3H,J=2.0Hz),2.19−2.27(m,1H),2.34
−2.48(m,2H),2.62−2.77(m,3H),3.39(t,1H,J=
7.2Hz),3.47−3.52(m,1H),3.78(s,6H),4.07−4
.55(m,8H),5.12−5.18(m,1H),6.18−6.24(m,1H
),6.35−6.40(m,1H),6.84(d,4H,J=8.8Hz),7.2
1−7.31(m,8H),7.32−7.38(m,2H),7.51−7.58(m
,1H),9.92−10.14(m,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ11.78,12.45,12.49
,19.59,19.67,19.71,38.83,39.01,39.61,39.
67,55.31,62.45,62.50,62.60,62.65,63.31,6
7.74,70.84,80.08,84.40,84.50,85.60,87.30
,87.36,111.23,111.34,111.91,112.00,113.3
7,116.49,116.74,127.32,128.10,130.11,130
.14,134.98,135.01,135.04,135.19,136.00,1
44.01,144.06,150.69,151.00,151.05,158.80
,163.96,164.16.
TOF/MS(ESI):calcd for C444814PNa [M+
Na] 924.2833, found 924.2836.
〔実施例7−10〕
(2)2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)
酢酸5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル
)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルからの合成
Figure 2020203902
2−(N−メチル−3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)酢酸5
’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミ
ジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル(189mg,0.10mmol
)のTHF(9mL)−2−プロパノール(1mL)混合溶液を0℃に冷却した。冷却下
で、4mol/L−水素化ホウ素リチウム−THF溶液(0.125mL,0.50mm
ol)を加えたのち、同温度で30分間撹拌した。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加
えたのち、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、ろ過により硫酸ナトリウムを除いたのち、ろ液を濃縮した。濃縮残渣
をアセトニトリルに懸濁させることで析出した固体をろ過により除き、ろ液を濃縮した。
濃縮残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:クロロホルム−メタノー
ル)で精製することにより、表題の化合物(89mg,98%)を白色固体として得た。
TOF/MS(ESI):calcd for C444814PNa [M+
Na] 924.3, found 924.2.
〔実施例7−11〕
(3)3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チ
ミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イルのから合成
Figure 2020203902
3−(3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンズアミド)プロピオン酸5’−
O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン
−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル(189mg,0.10mmol)の
THF(9mL)−2−プロパノール(1mL)混合溶液を0℃に冷却した。冷却下で、
4mol/L−水素化ホウ素リチウム−THF溶液(0.125mL,0.50mmol
)を加えたのち、室温で1時間間撹拌した。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加えたの
ち、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、ろ過により硫酸ナトリウムを除いたのち、ろ液を濃縮した。濃縮残渣をアセ
トニトリルに懸濁させることで析出した固体をろ過により除き、ろ液を濃縮した。濃縮残
渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:クロロホルム−メタノール)で
精製することにより、表題の化合物(74mg,82%)を白色固体として得た。
TOF/MS(ESI):calcd for C444814PNa [M+
Na] 924.3, found 924.2.
〔実施例7−12〕
(6−(N−ベンゾイルアデニン−9−イル)−4−トリチルモルホリン−2−イル
)メチル P−(2−(ヒドロキシメチル)−6−チミン−1−イル)モルホリノ)−N
,N−ジメチルホスホノアミダートの合成
Figure 2020203902
実施例7−7の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(4−(((6−(N−ベンゾイルアデニン−9−イル)−4
−トリチルモルホリン−2−イル)メトキシ)(ジメチルアミノ)ホスホリル)−6−(
チミン−1−イル)モルホリン−2−イル)メチル(0.379g,0.20mmol)
から表題の化合物(0.114g,61%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.87−1.95(m,6H),2.
01(s,1H),2.45−2.64(m,7H),3.06−4.04(m,9H)
,4.43−4.46(m,1H),5.52(dd,1H,J=2.4,10.4Hz
),6.41(dt,1H,J=2.4,10.0Hz),7.05−7.64(m,1
9H),8.03(d,2H,J=8.4Hz),8.09(s,1H),8.71−8
.80(m,1H),9.69−9.78(m,1H),10.28(s,1H),10
.75−11.05(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ12.41,12.45,36.54
,36.58,36.62,36.66,44.61,44,82,47.13,48.
68,48.78,52.80,52.85,62.72,62.78,65.46,6
5.61,75.07,75.14,75.45,75.52,78.06,78.13
,78.27,78.33,79.60,79.65,80.01,80.49,110
.96,111.03,122.47,122.78,126.65,128.00,1
28.24,128.41,128.49,128.62,129.17,132.61
,132.69,133.48,133.64,134.86,134.96,140.
94,149.54,149.75,149.82,150.02,151.23,15
1.42,152.66,152.75,163.75,163.79,165.25.
TOF/MS(ESI):calcd for C485110PNa [M+
Na] 949.3527, found 949.3545.
〔実施例7−13〕
(6−(N−ベンゾイルシトシン−1−イル)−4−トリチルモルホリン−2−イル
)メチルP−(2−(ヒドロキシメチル)−6−(N−イソブチリルグアニン−9−イ
ル)モルホリノ)−N,N−ジメチルホスホノアミダートの合成
Figure 2020203902
実施例7−7の方法に従って、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベ
ンゾイル)オキシ)酢酸(4−(((6−(N−ベンゾイルシトシン−1−イル)−4
−トリチルモルホリン−2−イル)メトキシ)(ジメチルアミノ)ホスホリル)−6−(
−イソブチリルグアニン−9−イル)モルホリン−2−イル)メチル(0.197g
,0.10mmol)から表題の化合物(0.052g,52%)を白色固体として得た

H−NMR(400MHz,CDCl):δ0.78−1.55(m,9H),2.
37−2.95(m,8H),3.08−3.94(m,9H),4.13−4.43(
m,2H),5.42−5.54(m,1H),6.22−6.38(m,1H),7.
05−7.80(m,19H),7.93(d,2H,J=7.2Hz),9.58−9
.92(brs,1H),10.64−10.86(brs,1H),12.05−12
.21(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ13.91,14.12,19.03
,19.06,19.28,22.69,25.76,28.55,29.36,29.
70,31.72,31.92,35.99,36.05,36.62,36.65,3
6.69,44.63,44.92,47.15,47.56,48.44,48.79
,52.26,52.42,61.85,62.58,62.73,65.66,66.
15,71.09,71.69,75.40,75.86,75.91,78.19,7
9.73,80.56,81.37,81.76,97.87,120.56,120.
92,126.65,127.96,128.04,128.70,128.83,12
8.92,129.13,131.00,132.21,132.97,133.02,
133.14,136.66,137.43,144.02,144.54,147.9
2,147.98,148.00,154.99,155.57,155.62,162
.69,163.09,167.24,179.62,179.86.
TOF/MS(ESI):calcd for C515611PNa [M+
Na] 1020.3898, found 1020.3942.
〔実施例7−14〕
8mer体の脱Tag化の確認
(1)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O
−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2
−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノ
エトキシ)(N−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベ
ンゾイルデオキシアデノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホ
リル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベ
ンゾイルデオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシアデ
ノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’
−イル(8mer体)の合成
アルゴン下で、2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキ
シ)酢酸チミジン−3’−イル(1.19g,0.98mmol)、5’−O−(4,4
’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル−ホスホロアミダイト(1.46g,1
.96mmol)のジクロロメタン懸濁液(10mL)に5−ベンジルチオ−1H−テト
ラゾール(0.38g,1.96mmol)を加えたのち、室温で1.5時間撹拌した。
次に、ピリジン(0.93g,11.77mmol)と水(0.11g,5.89mmo
l)、ヨウ素(1.25g,4.91mmol)を加えたのち、室温で4時間撹拌した。
反応液に1.2mol/L−アスコルビン酸水溶液(3mL)を加えたのち、室温で15
分間撹拌した。反応液にアセトニトリル(24mL)を滴下することで析出した固体をろ
過した。固体をアセトニトリル−ジクロロメタン混合溶媒で洗浄したのち、50℃で減圧
乾燥し、DMTr体(2.22g)を得た。
次に、DMTr体(1.83g,0.98mmol)のジクロロメタン懸濁液(15m
L)にピロール(0.33g,4.91mmol)、トリフルオロ酢酸(0.13g,1
.18mmol)を加えたのち、室温で1.5時間撹拌した。反応液にアセトニトリル(
37mL)とメタノール(18mL)を滴下することで析出した固体をろ過した。固体を
アセトニトリル−メタノール−ジクロロメタン混合溶媒で洗浄したのち、50℃で減圧乾
燥し、2mer体(1.48g)を得た。
上記と同様の操作を6回繰り返して、8mer体(2.94g)を得た。
TOF/MS(ESI): m/z 2106.3 [M+2H]2+, 1403.9
[M+3H]3+
〔実施例7−15〕
(2)2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸
5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O
−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2
−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノ
エトキシ)(N−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベ
ンゾイルデオキシアデノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホ
リル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベ
ンゾイルデオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシアデ
ノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’
−イルの脱Tag化
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(65mg,0.50mmol)をジクロロメタ
ン(0.4mL)とTHF(0.2mL)、2−プロパノール(0.04mL)の混合溶
液に加え、0〜−10℃に冷却した。次に、4mol/L−水素化ホウ素リチウム−TH
F溶液(0.125mL,0.50mmol)を加えたのち、同温度で20分間撹拌し、
還元試薬を調製した。あらかじめ、0〜−10℃に冷却した8mer体(84mg,0.
02mmol)のジクロロメタン(4.2mL)−THF(1.8mL)−2−プロパノ
ール(0.4mL)混合液に還元試薬を添加し、同温度で40分間撹拌した。反応液に1
0%塩化アンモニウム水溶液(5mL)を加えたのち、ジクロロメタンで抽出した。有機
層を食塩水で洗浄したのち、有機層を濃縮、乾固した。濃縮残渣をジクロロメタンに懸濁
させることで析出した固体をろ取した。固体をジクロロメタンで洗浄したのち、減圧乾燥
し、5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’
−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−(
(2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シアノエトキシ)(5’−O−((2−シ
アノエトキシ)(N−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N
−ベンゾイルデオキシアデノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホ
スホリル)−N−イソブチリルデオキシグアノシン−3’−イル)ホスホリル)−N
−ベンゾイルデオキシシチジン−3’−イル)ホスホリル)−N−ベンゾイルデオキシ
アデノシン−3’−イル)ホスホリル)チミジン−3’−イル)ホスホリル)チミジン(
25mg)を得た。
TOF/MS(ESI): m/z 1621.9 [M+2H]2+, 1081.6
[M+3H]3+, 811.2 [M+4H]4+
8.脱Tag化進行速度の比較
〔実施例8〕
2−((3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンゾイル)オキシ)酢酸5’−
O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル(A−Tag−dT−DM
Trと略す)とコハク酸3,4,5−トリス(オクタデシルオキシ)ベンジル5’−O−
(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−イル(S−Tag−dT−DMTr
と略す)について、下記に示すアンモニア性塩基性条件下での脱Tag化進行速度を比較
した。
<脱Tag化条件>
A−Tag−dT−DMTr or S−Tag−dT−DMTr 50μmol
28%アンモニア水 2.0 mL
エタノール 0.5 mL
THF 0.5 mL
反応温度 35℃
<dT−DMTr(脱Tag体)の生成率>
Figure 2020203902
<HPLC条件>
カラム :Inertsil WP300 Diol(5μm,4.6Φ×150mm

流速 :1.0 mL/min
移動相 :n−hexane, CHCl−MeOH (1/1)
Gradient: 0−11 min; 5 to 30%(CHCl
−MeOH)
検出方法:UV(λ=254nm)
保持時間:A−Tag−dT−DMTr:Rt=4.23min,S−Tag−dT−
DMTr:Rt=4.17min,dT−DMTr:Rt=9.40min
生成率:(dT−DMTr)/[(A−Tag−dT−DMTr or S−Tag−
dT−DMTr)+(dT−DMTr)]
以上のように、A−Tagはオリゴ核酸合成の一般的な脱保護条件において、コハク酸
エステル体よりも速やかに脱Tag化されることを確認した。
9.合成例まとめ
以下、上述の各実施例における合成例をまとめたものを示す。
9.1 3量体の合成
Figure 2020203902
上記表2に示されるように、種々のTag結合3量体DNAオリゴマーを高い収率で得
ることができた。
9.2 2量体の合成
Figure 2020203902
上記表3に示されるように、種々のTag結合オリゴヌクレオチド(2量体)を高い収
率で得ることができた。
9.3 2量体の合成
Figure 2020203902
上記表4に示されるように、種々のTag結合オリゴヌクレオチド(2量体)を高い収
率で得ることができた。
9.4 2量体の合成
Figure 2020203902
上記表5に示されるように、種々のTag結合オリゴヌクレオチド(2量体)を高い収
率で得ることができた。
9.5 20量体の合成ならびに全脱保護
Figure 2020203902
本発明のアルコキシフェニル誘導体およびTag化ヌクレオチド保護体を用いることに
より、上記のTag化オリゴヌクレオチド保護体(20量体)が簡易に得ることができた
。さらに、Tag部分ならびに保護基を除去することにより、オリゴヌクレオチドが簡便
に得ることができた。
9.6 3量体の脱Tag
Figure 2020203902
上記表6に示されるように、種々のTag化オリゴヌクレオチド保護体(3量体)のT
ag部分を除去し、各オリゴヌクレオチド保護体(3量体)を高い収率で得ることができ
た。
9.7 2量体の脱Tag
Figure 2020203902
上記表7に示されるように、種々のTag化オリゴヌクレオチド保護体(2量体)のT
ag部分を除去し、各オリゴヌクレオチド保護体(2量体)を高い収率で得ることができ
た。
9.8 2量体の脱Tag
Figure 2020203902
上記表8に示されるように、種々のTag化オリゴヌクレオチド保護体(2量体)のT
ag部分を除去し、各オリゴヌクレオチド保護体(2量体)を高い収率で得ることができ
た。
9.9 2量体の脱Tag
Figure 2020203902
上記表9に示されるように、種々のTag化オリゴヌクレオチド保護体(2量体)のT
ag部分を除去し、各オリゴヌクレオチド保護体(2量体)を高い収率で得ることができ
た。
本発明のアルコキシフェニル誘導体は、上記Tag化ヌクレオシド保護体およびTag
化ヌクレオチド保護体の製造等に利用可能である。また、本発明のTag化ヌクレオシド
保護体およびTag化ヌクレオチド保護体等、オリゴヌクレオチドの製造方法、ならびに
、Tag化ヌクレオシド保護体またはTag化ヌクレオチド保護体の選択的なTag部分
除去方法は、特に液相合成(疑似液相合成を含む)におけるオリゴヌクレオチド保護体の
合成に利用可能である。これらはいずれも、核酸医薬開発や生体機構解明等に非常に有用
な化合物および手法である。

Claims (18)

  1. 下記部分構造で示されるTag部を有する、Tag化されたモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはTag化されたモノもしくはオリゴヌクレオチド。
    Figure 2020203902
    (式中、
    Rは、それぞれ独立して、直鎖または分岐の、炭素数10〜40のアルキル基を表す。
    mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは同一、または、異なっていてもよい。
    Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
    nは、1〜4の整数を表す。
    は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    *は、モノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチドとの結合箇所を表す。)
  2. 前記部分構造は下記式で表される、請求項1に記載のモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチド。
    Figure 2020203902
    (式中、
    、R、および、Rは、それぞれ独立して、直鎖または分岐の、炭素数10〜40のアルキル基を表す。
    Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
    nは、1〜4の整数を表す。
    は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
  3. 前記部分構造は、ヌクレオシドまたはヌクレオチドの3’位に結合している、請求項1または2に記載のモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチド。
  4. 前記部分構造は、モルフォリノヌクレオシドまたはモルフォリノヌクレオチドの5’位に結合している、請求項1または2に記載のモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチド。
  5. 前記ヌクレオシドまたはヌクレオチドは、ホスフェート部分またはホスホロチオエート部分を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチド。
  6. 前記ヌクレオシドまたはヌクレオチドは、Baseとして、アデニニル基、グアニニル基、シトシニル基、チミニル基、または、ウラシリル基を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチド。
  7. nが、1、または、2である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチド。
  8. mが、2〜4の整数である、請求項1、3〜7のいずれか1項に記載のモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチド。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のTag化されたモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはTag化されたモノもしくはオリゴヌクレオチドを還元処理する工程を含む、モノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチドの製造方法。
  10. 前記還元処理が、ホウ素含有還元剤を用いる、または、ホウ素含有還元剤とアミンとを用いる、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記ホウ素含有還元剤が、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム、水素化ホウ素テトラブチルアンモニウムである、請求項9または10に記載の製造方法。
  12. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のTag化されたモノもしくはオリゴヌクレオシドまたはTag化されたモノもしくはオリゴヌクレオチドを還元処理する工程を含む、
    前記Tag部の除去方法。
  13. 前記還元処理が、ホウ素含有還元剤を用いる、または、ホウ素含有還元剤とアミンとを用いる、請求項12に記載の除去方法。
  14. 前記ホウ素含有還元剤が、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム、水素化ホウ素テトラブチルアンモニウムである、請求項11または12に記載の除去方法。
  15. 下記部分構造で示されるTag部を有する、Tag化剤。
    Figure 2020203902
    (式中、
    Rは、それぞれ独立して、直鎖または分岐の、炭素数10〜40のアルキル基を表す。
    mは、1〜5の整数を表す。mが2以上の場合には、複数存在するROは同一、または、異なっていてもよい。
    Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
    nは、1〜4の整数を表す。
    は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    *は、脱離基との結合箇所を表す。)
  16. 前記部分構造は下記式で表される、請求項15に記載のTag化剤。
    Figure 2020203902
    (式中、
    、R、および、Rは、それぞれ独立して、直鎖または分岐の、炭素数10〜40のアルキル基を表す。
    Xは、O、S、NH、または、NRを表す。
    nは、1〜4の整数を表す。
    は、置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    *は、脱離基との結合箇所を表す。)
  17. 前記脱離基は、ハロゲン、イミダゾール基、または、アルコキシ基である、請求項15または16に記載のTag化剤。
  18. モノもしくはオリゴヌクレオシドまたはモノもしくはオリゴヌクレオチドのTag化に用いられる、請求項15〜17に記載のTag化剤。

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