JP2020203640A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図1〜図17に基づいて、本発明の実施形態1に係る乗物用シートについて説明する。本実施形態に係る乗物用シートは、テーブルを備える車両用シートであり、車両の車室内の後部において使用される。ここで、図中に示す前後左右、及び上下は、乗物用シートを備える車両の前後左右、及び上下に対応している。
車両10は、自動運転が可能な車両である。車両10には、図1に示すように、例えば、車室内の前部に設けられたダッシュボード12内にその車両10の自動運転動作、及びその他の制御動作を行わせるためのコンピュータ(図示省略)が設置されている。車室内には、左右のシート21,22が設置されており、各々のシート21,22の下側に前後スライド機構、昇降機構、及び回転機構等からなる座席移動装置(図示省略)が設けられている。また、車室内の後部には、本実施形態に係る折り畳み式のシート30(乗物用シート30という)が設けられている。なお、図1においては、車室を構成するフロントガラス、ルーフパネル、左右のドア等は省略されている。
乗物用シート30は、後席のシートとして使用されるだけではなく、前側のシート21,22に着座している乗員が後向きの状態でテーブル、モニター等として使用できるように構成されている。乗物用シート30は、図2〜図6等に示すように、シート架台32と、シート架台32に対して上下回動可能に連結されたシートクッション34とシートバック36とを備えている。乗物用シート30のシート架台32は、略T字形の厚板状に形成された架台本体部32mと、架台本体部の左右に設けられた腕部32hとから構成されている。そして、シート架台32の架台本体部32mの下端部と上部背面部とが車室の床部Fに設けられた二組の左右スライド機構16によって支持されている。これにより、乗物用シート30は、左右スライド機構16の働きで車室後部を左右方向に移動できるようになる。
シートクッション34は、図11等に示すように、クッションフレーム341と、クッションフレーム341を上方(図11では後方)から覆う、例えば、ウレタン製のクッションパッド342と、クッションパッド342の表面を覆う表皮343とを備えている。そして、図3に示すように、シートクッション34が着座位置にあるときのシートクッションの上面側が着座面34sとなる。なお、シートバック36もシートクッション34と基本構成は同じであり、バックフレームと、バックフレームを前方から覆うバックパッドと、バックパッドの表面を覆う表皮とを備えている。そして、シートバック36の前面側がシートクッション34に着座した乗員の背もたれ面36hとなる。
シートクッション34の着座面34sの反対側であるシートクッション34の裏側には、図2、図4〜図6に示すように、テーブル装置40が設けられている。テーブル装置40は、テーブル面として使用する第1テーブル板41と第2テーブル板42とを備えている。第1テーブル板41は、角形の平板であり、シートクッション34のクッションフレーム341の回動自由端側に第1ヒンジ41hを介して上下回動可能な状態で連結されている。そして、図2に示すように、第1テーブル板41が第1ヒンジ41hを中心に下回動(図2では左回動)してシートクッション34の裏側に重なった位置が第1テーブル板41の格納位置となる。ここで、第1テーブル板41においてシートクッション34に対向する面が裏面であり、第1テーブル板41の表面がテーブル面として使用される。
第1角度調整機構50は、図7、図8に示すように、第1テーブル板41と一体化されて第1ヒンジ41hの中心軸から半径方向外側に突出したアーム51と、アーム51の先端部(突出端部)に上下回動可能な状態で連結されたリンク53とを備えている。また、第1角度調整機構50は、リンク53の基端部に取付けられたナット55と、そのナット55に螺合するネジ軸54と、ネジ軸54を軸心回りに回転させるモータ56とを備えている。ここで、ネジ軸54は、そのネジ軸54の下端部が軸受部57により回転自在に支持されている。そして、ネジ軸54を支持する軸受部57がクッションフレーム341に取付けられている。
第2角度調整機構60は、上記したように、第1テーブル板41に対する第2テーブル板42の角度を調整する機構である。第2角度調整機構60は、図9の下面視図に示すように、第1テーブル板41の裏面の回動中心側に設けられている。第2角度調整機構60は、モータ62と、モータ62の回転力を増幅する歯車機構64とを備えている。歯車機構64には、角柱形の出力回転軸64jが設けられている。出力回転軸64jは、左右方向に延びる長軸であり、その出力回転軸64jの左端部と右端部とがそれぞれ左右のトルク伝達部65の円筒部65e(入力部)に相対回転不能な状態で連結されている。
テーブル装置40には、図11に示すように、第1テーブル板41と第2テーブル板42とが重複状態で格納位置にあるときに、重力、振動等による第1テーブル板41と第2テーブル板42との展開方向の回動を規制する回動規制機構70が設けられている。回動規制機構70は、図3に示すように、シートクッション34が着座位置にあるときに、テーブル装置40がシートクッション34の下側に格納されることを考慮して設けられた機構である。回動規制機構70は、図12(図11のXII拡大図)に示すように、シートクッション34のクッションフレーム341の回動自由端側(先端側)に設けられた突起部73と、第2テーブル板42の第2ヒンジ42hに形成されて、前記突起部73の先端が当接する受け面75とを備えている。
<後部座席>
図2に示すように、畳まれた状態の乗物用シート30が後部座席として使用される場合には、先ず、シートクッション34の角度調整機構が動作して、起立位置にあるシートクッション34がシート架台32に対して下回動する。そして、図3に示すように、シートクッション34が着座位置まで下回動し、さらにシートバック36のリクライニング角度が調整されることで、乗物用シート30が後部座席として使用できるようになる。このとき、テーブル装置40は、シートクッション34の下側に格納されるため、外部から見えず、後部座席として使用されている乗物用シート30の見栄えが低下しない。また、テーブル装置40が格納されている状態では、図12に示すように、回動規制機構70が動作している。即ち、回動規制機構70を構成する突起部73の先端が第2テーブル板42の第2ヒンジ42hの受け面75をバネ力で押圧している。このため、テーブル装置40の第2テーブル板42には、第1テーブル板41をシートクッション34に近づく方向(上方向)に押圧するような回転力が加わっている。これにより、第1テーブル板41と第2テーブルとが自重、及び振動等で下方向に回動するようなことがない。
図2に示すように、畳まれた状態の乗物用シート30がテーブルとして使用される場合には、テーブル装置40の第1角度調整機構50(図7参照)が動作することで第1テーブル板41が第1ヒンジ41hを中心に上回動する。これにより、第1テーブル板41に重ねられた状態の第2テーブル板42も共に上回動する。このとき、回動規制機構70を構成する第2テーブル板42の第2ヒンジ42hの受け面75がシートクッション34側の突起部73から離れるため、回動規制機構70が第1テーブル板41の右回動(展開方向の回動)を妨げない。そして、図4、図8、図13に示すように、第1テーブル板41が第1角度調整機構50の動作により水平位置まで上回動した状態で、乗物用シート30をテーブルとして使用することができる。この場合、第2テーブル板42の表面がテーブル面となる。
図4、又は図16に示すように、乗物用シート30をテーブルとして使用している状態で、モニター42mが使用される場合には、第2角度調整機構60が動作して第2テーブル板42が第1テーブル板41に対して所定角度位置まで上回動する。ここで、第1テーブル板41が、図13に示すように、水平位置にある状態では、回動規制機構70を構成する第2テーブル板42の第2ヒンジ42hの受け面75がシートクッション34側の突起部73から離れている。このため、第2角度調整機構60が第2テーブル板42を第1テーブル板41に対して上回動させる際に、回動規制機構70が第2テーブル板42の上回動を妨げない。そして、図6、及び図14等に示すように、第2テーブル板42が第2角度調整機構60により所定角度位置まで上回動した状態で、モニター42mがテーブル上で使用可能になる。この状態では、第1テーブル板41の表面がテーブル面となる。
図2に示すように、畳まれた状態の乗物用シート30においてモニター42mを単独で使用する場合には、先ず、回動規制機構70の回動規制状態が解除される。即ち、第1角度調整機構50(図7参照)が動作して、第1テーブル板41が、図11に示す状態から第1ヒンジ41hを中心に予め決められた角度だけ右回動(展開方向に回動)する。これにより、第2テーブル板42の第2ヒンジ42hの受け面75がシートクッション34側の突起部73から離れるようになる。次に、第2角度調整機構60が動作して第2テーブル板42が第1テーブル板41に対して上回動する。そして、第2テーブル板42が、図5に示すように、起立位置まで上回動した状態でモニター42mを単独で使用できるようになる。これにより、例えば、畳まれた状態の乗物用シート30の前に荷物等を積載する場合でも、モニター42mを使用することが可能になる。
前記第1テーブル板41、第2テーブル板42が本発明のテーブル板に相当する。また、第1角度調整機構50が本発明の角度調整機構に相当する。また、第1角度調整機構50のネジ軸54とナット55とモータ56とが本発明の駆動機構に相当し、軸受部57が本発明の連結部材に相当する。
本実施形態に係る乗物用シート30によると、第1テーブル板41と第2テーブル板42(テーブル板)は、乗員が着座する着座面34sと反対側のシートクッション34の裏側に重ねた状態で格納される。このため、シートクッション34が着座位置にあるときには、第1テーブル板41と第2テーブル板42とはシートクッション34の下側に格納される。したがって、シートクッション34が使用できる状態にあるときは、第1テーブル板41と第2テーブル板42とが外部から見えず、乗物用シート30の見栄えが低下しない。また、シートクッション34を使用せずに、起立方向に回動させる際には、第1テーブル板41等がシートクッション34に対して展開する方向に回動可能なため、第1テーブル板41等をテーブルとして使用できるようになる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態の回動規制機構70では、図12に示すように、シートクッション34側の突起部73がコイルバネ74のバネ力で第2テーブル板42の第2ヒンジ42hの受け面75に押し付けられることで、第2テーブル板42を上回動方向に付勢する例を示した。しかし、図17に示すように、第2ヒンジ42hの受け面75を第2テーブル板42と第2ヒンジ42hの角軸42k(回転中心)間に設け、シートクッション34側の突起部73と第2ヒンジ42hの受け面75とを磁力により吸着させる構成でも可能である。これにより、第1テーブル板41と第2テーブル板42とを図17に示す格納位置に保持することができる。
34・・・シートクッション
34s・・着座面
341・・クッションフレーム
41・・・第1テーブル板(テーブル板)
42・・・第2テーブル板(テーブル板)
50・・・第1角度調整機構(角度調整機構)
51・・・アーム
53・・・リンク
54・・・ネジ軸(駆動機構)
55・・・ナット(駆動機構)
56・・・モータ(駆動機構)
57・・・軸受部(連結部材)
Claims (4)
- 格納が可能なテーブル板を備える乗物用シートであって、
乗員が着座可能な着座位置と起立位置間で上下回動可能に構成されたシートクッションを備えており、
前記テーブル板は、前記シートクッションの回動自由端側に上下回動可能な状態で連結されて、乗員が着座する着座面と反対側の前記シートクッションの裏側に重ねて格納できる構成であり、
前記シートクッションが前記着座位置から起立方向に回動する際、前記テーブル板が前記シートクッションに対して展開する方向に回動可能に構成されている乗物用シート。 - 請求項1に記載された乗物用シートであって、
前記テーブル板は、角度調整機構の働きにより前記シートクッションの裏側に重なる格納位置から前記シートクッションに対して展開する方向の回動角度を調整できるように構成されている乗物用シート。 - 請求項2に記載された乗物用シートであって、
前記角度調整機構は、前記テーブル板の回動中心から半径方向外側に突出したアームと、前記アームに上下回動可能な状態で先端部が連結されたリンクと、前記リンクの基端部に連結されて前記リンクを押し引きする駆動機構と、前記駆動機構を前記シートクッションのクッションフレームに連結する連結部材とを備えている乗物用シート。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された乗物用シートであって、
前記シートクッションは、着座位置と起立位置間で角度調整可能に構成されている乗物用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114368483A (zh) * | 2022-01-12 | 2022-04-19 | 安徽陶铝新材料研究院有限公司 | 一种内置影音设备的航空座椅陶铝小桌板 |
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-
2019
- 2019-06-19 JP JP2019113415A patent/JP7200840B2/ja active Active
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