JP2020202044A - 蓄電デバイス及び収容体 - Google Patents

蓄電デバイス及び収容体 Download PDF

Info

Publication number
JP2020202044A
JP2020202044A JP2019106686A JP2019106686A JP2020202044A JP 2020202044 A JP2020202044 A JP 2020202044A JP 2019106686 A JP2019106686 A JP 2019106686A JP 2019106686 A JP2019106686 A JP 2019106686A JP 2020202044 A JP2020202044 A JP 2020202044A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power storage
housing
molded portion
curvature
radius
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019106686A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6741123B1 (ja
Inventor
天野 真
Makoto Amano
真 天野
山下 孝典
Takanori Yamashita
孝典 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2019106686A priority Critical patent/JP6741123B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6741123B1 publication Critical patent/JP6741123B1/ja
Publication of JP2020202044A publication Critical patent/JP2020202044A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

【課題】蓄電素子を収容するように構成された収容体、及び、該収容体を備える蓄電デバイスにおいて、収容体内の容積の増大と、収容体内のデッドスペースの増大の抑制とを両立する。【解決手段】蓄電デバイスは、蓄電素子と、収容体と、第1電極タブと、第2電極タブとを備える。第1電極タブ及び第2電極タブは、蓄電素子と電気的に接続されており、それぞれ収容体の第1辺及び第2辺から部分的に外部に突出する。収容体には、平面視矩形状の成型部が形成されている。成型部は、平面部と、平面部から延びる複数の側面部とを含む。平面部と、複数の側面部の各々との境界には稜線が形成されている。成型部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における上記稜線の曲率半径は、成型部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と平行な直線に沿った第2断面における上記稜線の曲率半径よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電デバイス及び収容体に関する。
特開2007−257847号公報(特許文献1)は、ラミネートシートによって構成された外装体を備える蓄電デバイスを開示する。この蓄電デバイスにおいては、外装体内に蓄電素子が収容されている。
特開2007−257847号公報
本発明の目的は、蓄電素子を収容するように構成された収容体、及び、該収容体を備える蓄電デバイスにおいて、収容体内の容積の増大と、収容体内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することである。
本発明のある局面に従う蓄電デバイスは、蓄電素子と、収容体と、第1電極タブと、第2電極タブとを備える。収容体は、互いに対向する第1辺及び第2辺を有する平面視矩形状に形成され、蓄電素子を収容する。第1電極タブは、蓄電素子と電気的に接続されており、収容体の第1辺から部分的に外部に突出する。第2電極タブは、蓄電素子と電気的に接続されており、収容体の第2辺から部分的に外部に突出する。収容体の平面視において、第1辺及び第2辺は、互いに対向している。収容体は、少なくとも、基材層、バリア層及び熱融着性樹脂層をこの順に有する積層体により構成された外装材によって形成されている。収容体には、外装材が熱融着性樹脂層側から基材層側に突出するように形成された平面視矩形状の成型部と、成型部の縁から水平方向に延びるフランジ部とが形成されている。成型部は、平面部と、平面部から延びる複数の側面部とを含む。平面部と、複数の側面部の各々との境界には稜線が形成されている。蓄電素子は、成型部内に収容されている。成形部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における上記稜線の曲率半径は、成形部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と平行な直線に沿った第2断面における上記稜線の曲率半径よりも大きい。
上記稜線の曲率半径が小さく、かつ、収容体における成型部の深さが深い場合には、成型部の成型時に上記稜線付近、特に平面の四隅のコーナ部分における上記稜線付近にクラックやピンホールが生じやすい。本発明に従う蓄電デバイスにおいては、成形部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における稜線の曲率半径がより大きい。したがって、この蓄電デバイスによれば、稜線の曲率半径が大きい分、上記稜線付近、特に平面の四隅のコーナ部分における稜線付近にクラックやピンホールが生じない範囲で、成型部の深さをより深くすることができる。その結果、この蓄電デバイスによれば、収容体の容積を増大させることができる。
また、一般的には、上記稜線の曲率半径が大きくなると、収容体内の該稜線の近傍でデッドスペースが大きくなる。しかしながら、上述のように、本発明に従う蓄電デバイスにおいては、成形部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における稜線の曲率半径がより大きい。すなわち、第1電極タブ及び第2電極タブがそれぞれ配置された第1辺及び第2辺と平行な稜線の曲率半径がより大きい。したがって、この蓄電デバイスによれば、稜線の曲率半径が大きいことで生じるスペースに、電極タブの電気的な配線が位置するため、収容体内のデッドスペースの増大を抑制することができる。すなわち、この蓄電デバイスによれば、収容体内の容積の増大と、収容体内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
上記蓄電デバイスにおいて、収容体は、平面視において、長辺と短辺とを有し、第1辺及び第2辺の各々は短辺であってもよい。
これにより、短辺と平行な稜線の曲率半径がより大きいこととなるため、長辺と平行な稜線の曲率半径がより大きい場合と比較して、収容体内のデッドスペースの増大をより抑制することができる。
上記蓄電デバイスにおいて、第1断面における稜線の曲率半径は、1.5mm以上、10.0mm以下であってもよい。
上記蓄電デバイスにおいて、成型部は、雌型と雄型とを嵌合させることによって形成されており、雌型と雄型とが嵌合した場合に、雌型と雄型との間に生じる隙間の長さは、四辺において略同一であってもよい。
本発明の他の局面に従う平面視矩形状の蓄電デバイス用収容体は、蓄電素子を収容するように構成されている。蓄電デバイス用収容体は、少なくとも、基材層、バリア層及び熱融着性樹脂層をこの順に有する積層体により構成された外装材によって形成されている。蓄電デバイス用収容体は、平面視矩形状の成型部と、フランジ部とを備える。成型部は、外装材が熱融着性樹脂層側から基材層側に突出するように形成されている。フランジ部は、成型部の縁から水平方向に延びる。成型部は、平面部と、平面部から延びる複数の側面部とを含む。平面部と、複数の側面部の各々との境界には稜線が形成されている。蓄電素子は、成型部内に収容される。フランジ部は、蓄電素子と電気的に接続された第1電極タブが配置される第1辺と、蓄電素子と電気的に接続された第2電極タブが配置される第2辺とを含む。蓄電デバイス用収容体の平面視において、第1辺及び第2辺は、互いに対向している。成形部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における上記稜線の曲率半径は、成形部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と平行な直線に沿った第2断面における上記稜線の曲率半径よりも大きい。
この収容体においては、成形部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における稜線の曲率半径がより大きい。したがって、この収容体によれば、稜線の曲率半径が大きい分、該稜線付近、特に平面の四隅のコーナ部分における稜線付近にクラックやピンホールが生じない範囲で、成型部の深さをより深くすることができる。その結果、この収容体によれば、容積を増大させることができる。また、この収容体によれば、稜線の曲率半径が大きいことで生じるスペースに、電極タブの電気的な配線が位置することになるため、収容体内のデッドスペースの増大を抑制することができる。すなわち、この収容体によれば、収容体内の容積の増大と、収容体内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
本発明によれば、蓄電素子を収容するように構成された収容体、及び、該収容体を備える蓄電デイバスにおいて、収容体内の容積の増大と、収容体内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
蓄電デバイスの平面図である。 収容体の断面構造の一例を示す図である。 図1のIII−III断面図と該断面の部分拡大図とを含む図である。 図1のIV−IV断面図である。 雌型及び雄型の一例を模式的に示す平面図である。 図5のVI−VI断面図である。 図5のVII−VII断面図である。 成型部に雄型の稜線の大きいRが賦形されることにより生じる問題について説明するための図である。 成型部に雄型の稜線の大きいRが賦形されることにより生じる問題がどのように解消されているかを説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[1.蓄電デバイスの概要]
図1は、本実施の形態に従う蓄電デバイス10の平面図である。図1に示されるように、蓄電デバイス10は、平面視矩形状であり、蓄電素子200と、2つの電極タブ300と、収容体100(2つの収容体101)とを含んでいる。
蓄電素子200は、たとえば、全固体電池、リチウムイオン電池、キャパシタ等の蓄電部材である。蓄電素子200は、収容体100の内部に収容されている。
電極タブ300は、蓄電素子200における電力の入出力に用いられる金属端子である。電極タブ300の一方の端部は蓄電素子200に電気的に接続されており、電極タブ300の他方の端部は収容体100の端縁から外側に突出している。電極タブ300を構成する金属材料は、たとえば、アルミニウム、ニッケル、銅等である。
収容体100は、平面視矩形状であり、長辺と短辺とを含んでいる。各電極タブ300は、収容体100の短辺に取り付けられている。なお、電極タブ300と収容体100との間には、いわゆる接着性保護フィルム(タブフィルム)が配置されてもよい。収容体100は、少なくとも、基材層、バリア層及び熱融着性樹脂層をこの順に有する積層体により構成された外装材によって形成されている。収容体100においては、基材層が最外層となり、熱融着性樹脂層が最内層となる。当該外装材については、後程詳しく説明する。
収容体100は、2つの収容体101を含んでいる。収容体101は、成型部120と、フランジ部130とを含んでいる。成型部120は、平面視矩形状であり、外装材が熱融着性樹脂層側から基材層側に突出するように形成されている。成型部120は、平面部122と、複数(4つ)の側面部124とを含んでいる。各側面部124は、平面部122の縁から延びている。平面部122と各側面部124との境界には稜線126が形成されている。フランジ部130は、成型部120の縁から水平方向外側に延びている。
[2.外装材の構成]
図2は、収容体101の断面構造の一例を示す図である。図2に示されるように、収容体101は、基材層31、接着剤層32、バリア層33、接着層34及び熱融着性樹脂層35がこの順に積層された積層体である。なお、収容体101は、必ずしも図2に示される各層を含む必要はなく、少なくとも、基材層31、バリア層33及び熱融着性樹脂層35をこの順に有していればよい。
上述のように、収容体101においては、基材層31が最外層側となり、熱融着性樹脂層35が最内層側となる。収容体100内に蓄電素子200が配置され、かつ、各電極タブ300が収容体101に挟まれた状態で、収容体101の周縁に位置する熱融着性樹脂層35同士を熱融着することによって、蓄電素子200が収容体100内に密封され、さらに、タブ300が収容体100に固定される。以下、収容体100を形成する外装材料に含まれる各層について説明する。なお、外装材料の厚さとしては、たとえば、50〜200μm程度、好ましくは90〜150μm程度が挙げられる。
(2−1.基材層)
基材層31は、収容体101の基材として機能する層であり、収容体100の最外層側を形成する層である。
基材層31を形成する素材は、絶縁性を備えることを限度として特に制限されない。基材層31を形成する素材としては、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ、アクリル、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリカーボネート及びこれらの混合物や共重合物等が挙げられる。基材層31は、たとえば、上記の樹脂により形成された樹脂フィルムであってもよいし、上記の樹脂を塗布して形成したものであってもよい。樹脂フィルムは、未延伸フィルムであってもよいし、延伸フィルムであってもよい。延伸フィルムとしては、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムが挙げられ、二軸延伸フィルムが好ましい。二軸延伸フィルムを形成する延伸方法としては、たとえば、逐次二軸延伸法、インフレーション法、同時二軸延伸法等が挙げられる。さらに、基材層31は、単層であってもよいし、2層以上により構成されていてもよい。基材層31が2層以上により構成されている場合、基材層31は、樹脂フィルムを接着剤などで積層させた積層体であってもよいし、樹脂を共押出しして2層以上とした樹脂フィルムの積層体であってもよい。また、樹脂を共押出しして2層以上とした樹脂フィルムの積層体を、未延伸のまま基材層31としてもよいし、一軸延伸または二軸延伸して基材層31としてもよい。基材層31が、2層以上の樹脂フィルムの積層体の具体例としては、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとの積層体、2層以上のナイロンフィルムの積層体、2層以上のポリエステルフィルムの積層体などが挙げられ、好ましくは、延伸ナイロンフィルムと延伸ポリエステルフィルムとの積層体、2層以上の延伸ナイロンフィルムの積層体、2層以上の延伸ポリエステルフィルムの積層体が好ましい。たとえば、基材層31が2層の樹脂フィルムの積層体である場合、ポリエステルフィルムとポリエステルフィルムの積層体、ポリアミドフィルムとポリアミドフィルムの積層体、またはポリエステルフィルムとポリアミドフィルムの積層体が好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムの積層体、ナイロンフィルムとナイロンフィルムの積層体、またはポリエチレンテレフタレートフィルムとナイロンフィルムの積層体がより好ましい。また、ポリエステルは、基材層31の最外層に位置することが好ましい。
基材層31の厚さとしては、たとえば、3〜50μm程度、好ましくは10〜35μm程度が挙げられる。
(2−2.接着剤層)
接着剤層32は、基材層31に密着性を付与するために、基材層31上に必要に応じて配置される層である。すなわち、接着剤層32は、基材層31とバリア層33との間に必要に応じて設けられる。
接着剤層32は、基材層31とバリア層33とを接着可能な接着剤によって形成される。接着剤層32の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよいし、1液硬化型接着剤であってもよい。また、接着剤層32の形成に使用される接着剤の接着機構は、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型及び熱圧着型等のいずれであってもよい。
接着剤層32の厚さとしては、たとえば、1〜10μm程度、好ましくは2〜5μm程度が挙げられる。
(2−3.バリア層)
バリア層33は、収容体101の強度向上の他、蓄電デバイス10内に水蒸気、酸素、光等が侵入することを防止する機能を有する層である。バリア層33を構成する金属としては、たとえば、アルミニウム、ステンレス、チタン等が挙げられ、好ましくはアルミニウムが挙げられる。バリア層33は、たとえば、金属箔や金属蒸着膜、無機酸化物蒸着膜、炭素含有無機酸化物蒸着膜、及び、これらの蒸着膜を設けたフィルム等により形成することができ、金属箔により形成することが好ましく、アルミニウム箔により形成することがさらに好ましい。各包装材料の製造時に、バリア層33にしわやピンホールが発生することを防止する観点からは、バリア層は、たとえば、焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS H4160:1994 A8021H−O、JIS H4160:1994 A8079H−O、JIS H4000:2014 A8021P−O、JIS H4000:2014 A8079P−O)等軟質アルミニウム箔により形成することがより好ましい。
バリア層33の厚みは、水蒸気等のバリア層として機能すれば特に制限されないが、たとえば、10〜100μm程度、好ましくは20〜80μm程度とすることができる。
(2−4.接着層)
接着層34は、バリア層33と熱融着性樹脂層35とを強固に接着するために、バリア層33と熱融着性樹脂層35との間に、必要に応じて設けられる層である。
接着層34は、バリア層33と熱融着性樹脂層35とを接着可能な接着剤によって形成される。接着層34の形成に使用される接着剤の組成は、特に制限されないが、たとえば、酸変性ポリオレフィンを含む樹脂組成物である。酸変性ポリオレフィンとしては、酸変性されたポリオレフィンであれば特に制限されないが、好ましくは不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト変性されたポリオレフィンが挙げられる。
接着層34の厚さとしては、たとえば、1〜50μm程度、好ましくは2〜40μm程度が挙げられる。
(2−5.熱融着性樹脂層)
熱融着性樹脂層35は、収容体100の最内層を形成する。収容体100の周縁において、対向する熱融着性樹脂層35同士が熱融着されることによって、蓄電素子200が収容体100内に密封される。また、熱融着性樹脂が一定の膜厚以上でバリア層を覆う事で、バリア層である金属と電解液との絶縁性を保つことができる。
熱融着性樹脂層35に使用される樹脂成分は、熱融着可能であることを限度として特に制限されないが、たとえば、ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン等である。
ポリオレフィンとしては、たとえば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(たとえば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(たとえば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等の結晶性又は非晶性のポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマー等が挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。また、酸変性ポリオレフィンとしては、酸変性されたポリオレフィンであれば特に制限されないが、好ましくは不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト変性されたポリオレフィンが挙げられる。
また、熱融着性樹脂層35の厚さとしては、特に制限されないが、好ましくは100μm以下、より好ましくは15〜90μm程度、さらに好ましくは30〜80μm程度が挙げられる。
[3.蓄電デバイスの構造]
図3は、図1のIII−III断面図と該断面の部分拡大図とを含む図である。すなわち、図3は、蓄電デバイス10の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と平行な直線に沿った断面の図である。図3に示されるように、収容体100は、2つの収容体101を熱融着することによって構成されている。収容体100において、一方の収容体101は、他方の収容体101に対して上下反転して取り付けられている。
上述のように、各収容体101において、成型部120の平面部122と成型部120の各側面部124との間には稜線126が形成されている。図3に含まれる部分拡大図に示されるように、稜線126は、丸みを有している。図3において、稜線126の曲率半径は、「R1」である。すなわち、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と平行な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径は、「R1」である。
なお、本願明細書においては、各稜線126の曲率半径は、たとえば図3に含まれる部分拡大図に示されるように、稜線126の基材層31側表面を円弧とする曲率半径をいう。
図4は、図1のIV−IV断面図である。すなわち、図4は、蓄電デバイス10の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面の図である。図4に示されるように、各電極タブ300は、2つの収容体101により挟まれることによって、収容体100に取り付けられている。各電極タブ300と蓄電素子200とは、蓄電デバイス10の幅方向において離れている。各電極タブ300と蓄電素子200とは、金属箔210を介して電気的に接続されている。
図4において、稜線126の曲率半径は、「R2」である。すなわち、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径は、「R2」である。R2は、R1(図3)よりも大きい。たとえば、R2は、1.5mm以上、10.0mm以下である。このように、蓄電デバイス10においては、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R2)は、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と平行な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R1)よりも大きい。このような構成となっている理由について次に説明する。
上述のように、収容体101には成型部120が形成されている。成型部120は、雌型に雄型を嵌合させることによって形成されている。
図5は、雌型及び雄型の一例を模式的に示す平面図である。図5に示されるように、雌型400には平面視矩形状の開口部O1が形成されている。
図6は、図5のVI−VI断面図である。図7は、図5のVII−VII断面図である。図6及び図7に示されるように、雄型500において面510の周囲に形成される稜線部には丸みが形成されている。本実施の形態においては、平面視における雄型500の長辺側の稜線部の曲率半径はR1であり、平面視における雄型500の短辺側の稜線部の曲率半径はR2である。
再び図5を参照して、開口部O1を覆うように雌型400上に外装材が配置された状態で、該開口部O1に平面視矩形状の雄型500が進入することによって成型部120が形成される。なお、雌型400上に外装材が配置された状態で外装材の周囲は押え板によって押さえられている。また、押え板は、四隅に設けられたシリンダによって押圧される。また、雌型400と雄型500とが嵌合した場合に、雌型400と雄型500との間に生じる隙間の長さ(クリアランスL1)は、四辺において略同一である。
収容体100の容積を増大させるという観点からは、成型部120の深さが深い程好ましい。しかしながら、特に工夫をすることなく、成型部120の深さを深くすると、成型部120の成型時に稜線126付近にクラックやピンホールが生じる可能性が高くなる。特に平面の四隅のコーナ部分における稜線126付近にクラックやピンホールが発生し易い。
クラックやピンホールが生じる可能性を低減するために、雄型の面のうち雌型に進入する面510の周囲の稜線部の曲率半径を大きくすることが考えられる。この場合には、成型部120の深さをより深くすることができるが、成型部120には雄型の曲率半径の大きい稜線部が賦形される。
図8は、成型部120に雄型500の曲率半径の大きい稜線部が賦形されることにより生じる問題について説明するための図である。図8を参照して、上方は曲率半径の小さい稜線部が賦形された成型部120を示し、下方は曲率半径の大きい稜線部が賦形された成型部120を示す。クリアランスL1が同一である場合、成型部120に賦形される稜線126の曲率半径が大きくなる程、蓄電素子200を収容可能な高さが確保された領域が狭くなるため、デッドスペースDS1が広くなる。
本実施の形態に従う蓄電デバイス10においては、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R)が大きくなっている。したがって、蓄電デバイス10によれば、稜線126の曲率半径が大きい分、稜線126付近、特に平面の四隅のコーナ部分における稜線126付近にクラックやピンホールが生じない範囲で、成型部120の深さをより深くすることができる。その結果、この蓄電デバイス10によれば、収容体100の容積を増大させることができる。
また、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R)が大きいとは、電極タブ300が配置された収容体100の各短辺と平行な稜線の曲率半径がより大きいことを意味する。
図9は、本実施の形態において、成型部120に雄型500の稜線の大きい曲率半径が賦形されることにより生じる問題がどのように解消されているかを説明するための図である。図9に示されるように、本実施の形態に従う蓄電デバイス10において、電極タブ300と蓄電素子200との間には、金属箔210が位置している。金属箔210が位置するためには、収容体100内において必ずしも蓄電素子200を収容するための高さと同等の高さが必要でない。蓄電デバイス10によれば、稜線126の曲率半径(R)が大きいことで生じるスペース(デッドスペースDS1)に、電極タブ300の電気的な配線(金属箔210)が位置するため、収容体100内のデッドスペースの増大を抑制することができる。すなわち、蓄電デバイス10によれば、収容体100内の容積の増大と、収容体100内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
[4.特徴]
以上のように、本実施の形態に従う蓄電デバイス10において、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R2)は、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と平行な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R1)よりも大きい。これにより、蓄電デバイス10によれば、収容体100内の容積の増大と、収容体100内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
また、蓄電デバイス10において、各電極タブ300は収容体100の短辺側に配置されている。これにより、短辺と平行な稜線126の曲率半径がより大きいこととなるため、長辺と平行な稜線126の曲率半径がより大きい場合と比較して、収容体100内のデッドスペースの増大をより抑制することができる。
[5.変形例]
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、変形例について説明する。
(5−1)
上記実施の形態において、電極タブ300は、収容体100の短辺側に配置された。しかしながら、電極タブ300は、たとえば、収容体100の長辺側に配置されてもよい。
(5−2)
また、上記実施の形態における収容体100が収容する蓄電素子200の一例は、たとえば、全固体電池、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池である。また、蓄電デバイスの他の一例は、キャパシタ、電気二重層コンデンサ(EDLC)、リチウムイオンキャパシタである。
(5−3)
また、上記実施の形態に従う蓄電デバイス10においては、上方及び下方の収容体101の両方に成型部120が形成された。しかしながら、必ずしも上方及び下方の収容体101の両方に成型部120が形成される必要はない。たとえば、上方及び下方の収容体101の一方にのみ成型部120が形成され、他方は成型部120が形成されていないシートであってもよい。
[6.成形性評価]
(6−1.成型品に使用する電池用包装材料の製造)
基材層として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)と二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)とが接着剤層(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)で接着された積層フィルムを用意した。次に、基材層の二軸延伸ナイロンフィルムの上に、両面に耐酸性皮膜を形成したアルミニウム箔(JIS H4160:1994 A8021H−O、厚さ40μm)からなるバリア層をドライラミネート法により積層させた。具体的には、両面に耐酸性皮膜(クロメート処理)を形成したアルミニウム箔の一方面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)を塗布し、アルミニウム箔上に接着剤層(硬化後の厚み3μm)を形成した。次いで、アルミニウム箔上の接着剤層と、基材層の二軸延伸ナイロンフィルム側とを積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。
次に、得られた積層体のバリア層の上に、接着層としての無水マレイン酸変性ポリプロピレン(厚さ40μm)と、熱融着性樹脂層としてのポリプロピレン(厚さ40μm)とを共押出しすることにより、バリア層上に接着層/熱融着性樹脂層を積層させた。次に、得られた積層体をエージングし、加熱することにより、ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/接着剤層(3μm)/二軸延伸ナイロンフィルム(15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(40μm)/接着層(40μm)/熱融着性樹脂層(40μm)がこの順に積層された電池用包装材料を得た。
(6−2.成型性の評価)
得られた電池用包装材料を、長辺長さが360mm、短辺長さが200mmのサイズに断裁してサンプルを作成した。成型金型(雌型:表面においては、JIS B 0659−1:2002附属書1(参考)比較表面粗さ標準片の表2に規定される最大高さ粗さ(Rzの呼び値)(以下、単に「最大高さ粗さRz」とも称する。)が3.2μmである。コーナ部曲率半径は2.0mmであり、稜線Rは1.0mmである。)の口径は、長辺長さが290mm、短辺長さが60mmとした。成形金型(雌型)に対応した成型金型(雄型:稜線部の表面においては最大高さ粗さRzが1.6μmであり、稜線部以外の表面においては最大高さ粗さRzが3.2μmである。コーナ部曲率半径は2.0mmである。)を用いた。なお、雌型と雄型とのクリアランスは、0.5mmとした。押え板は、シリンダ径φ80mmの4つのシリンダで押さえ、シリンダ押さえ圧は0.65MPaとした。なお、実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2につき、成形金型(雄型)における短辺側稜線の曲率半径(図7におけるR2に相当)及び長辺側稜線の曲率半径(図6におけるR1に相当)を表1に示す通り変更し、0.5mmの成型深さから0.5mm単位で成型深さを変えて、それぞれ10個のサンプルについて25℃環境下にて冷間成型を行った。冷間成型後のサンプルについて、暗室の中にてペンライトで光を当て光の透過によってアルミニウム箔にピンホールやクラックが生じているか否かを確認し、アルミニウム箔にピンホール、クラックが10個のサンプル全てにおいて発生しない最も深い成型深さを、そのサンプルの限界成型深さとした。この限界成型深さを用いて、以下の基準により電池包装材料の成型性を評価した。
A:限界成型深さ9.5mm以上
B:限界成型深さ8.5mm、9.0mm
C:限界成型深さ7.5mm、8.0mm
D:限界成型深さ7.0mm 以下
結果は、以下の通りであった。
電極タブが配置された短辺側における成形部の稜線の曲率半径が、電極タブが配置されていない長辺側における成形部の稜線の曲率半径よりも大きい場合に、限界成型性が良いことを確認することができた。
10 蓄電デバイス、31 基材層、32 接着剤層、33 バリア層、34 接着層、35 熱融着性樹脂層、100,101 収容体、120 成型部、122 平面部、124 側面部、126 稜線、130 フランジ部、200 蓄電素子、210 金属箔、300 電極タブ、400 雌型、500 雄型、510 面DS1 デッドスペース、L1 クリアランス、O1 開口部。
本発明は、蓄電デバイス及び収容体に関する。
特開2007−257847号公報(特許文献1)は、ラミネートシートによって構成された外装体を備える蓄電デバイスを開示する。この蓄電デバイスにおいては、外装体内に蓄電素子が収容されている。
特開2007−257847号公報
本発明の目的は、蓄電素子を収容するように構成された収容体、及び、該収容体を備える蓄電デバイスにおいて、収容体内の容積の増大と、収容体内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することである。
本発明のある局面に従う蓄電デバイスは、蓄電素子と、収容体と、第1電極タブと、第2電極タブとを備える。収容体は、互いに対向する第1辺及び第2辺を有する平面視矩形状に形成され、蓄電素子を収容する。第1電極タブは、蓄電素子と電気的に接続されており、収容体の第1辺から部分的に外部に突出する。第2電極タブは、蓄電素子と電気的に接続されており、収容体の第2辺から部分的に外部に突出する。収容体の平面視において、第1辺及び第2辺は、互いに対向している。収容体は、少なくとも、基材層、バリア層及び熱融着性樹脂層をこの順に有する積層体により構成された外装材によって形成されている。収容体には、外装材が熱融着性樹脂層側から基材層側に突出するように形成された平面視矩形状の成型部と、成型部の縁から水平方向に延びるフランジ部とが形成されている。成型部は、平面部と、平面部から延びる複数の側面部とを含む。平面部と、複数の側面部の各々との境界には稜線が形成されている。蓄電素子は、成型部内に収容されている。成型部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における上記稜線の曲率半径は、成型部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と平行な直線に沿った第2断面における上記稜線の曲率半径よりも大きい。
上記稜線の曲率半径が小さく、かつ、収容体における成型部の深さが深い場合には、成型部の成型時に上記稜線付近、特に平面の四隅のコーナ部分における上記稜線付近にクラックやピンホールが生じやすい。本発明に従う蓄電デバイスにおいては、成型部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における稜線の曲率半径がより大きい。したがって、この蓄電デバイスによれば、稜線の曲率半径が大きい分、上記稜線付近、特に平面の四隅のコーナ部分における稜線付近にクラックやピンホールが生じない範囲で、成型部の深さをより深くすることができる。その結果、この蓄電デバイスによれば、収容体の容積を増大させることができる。
また、一般的には、上記稜線の曲率半径が大きくなると、収容体内の該稜線の近傍でデッドスペースが大きくなる。しかしながら、上述のように、本発明に従う蓄電デバイスにおいては、成型部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における稜線の曲率半径がより大きい。すなわち、第1電極タブ及び第2電極タブがそれぞれ配置された第1辺及び第2辺と平行な稜線の曲率半径がより大きい。したがって、この蓄電デバイスによれば、稜線の曲率半径が大きいことで生じるスペースに、電極タブの電気的な配線が位置するため、収容体内のデッドスペースの増大を抑制することができる。すなわち、この蓄電デバイスによれば、収容体内の容積の増大と、収容体内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
上記蓄電デバイスにおいて、収容体は、平面視において、長辺と短辺とを有し、第1辺及び第2辺の各々は短辺であってもよい。
これにより、短辺と平行な稜線の曲率半径がより大きいこととなるため、長辺と平行な稜線の曲率半径がより大きい場合と比較して、収容体内のデッドスペースの増大をより抑制することができる。
上記蓄電デバイスにおいて、第1断面における稜線の曲率半径は、1.5mm以上、10.0mm以下であってもよい。
上記蓄電デバイスにおいて、成型部は、雌型と雄型とを嵌合させることによって形成されており、雌型と雄型とが嵌合した場合に、雌型と雄型との間に生じる隙間の長さは、四辺において略同一であってもよい。
本発明の他の局面に従う平面視矩形状の蓄電デバイス用収容体は、蓄電素子を収容するように構成されている。蓄電デバイス用収容体は、少なくとも、基材層、バリア層及び熱融着性樹脂層をこの順に有する積層体により構成された外装材によって形成されている。蓄電デバイス用収容体は、平面視矩形状の成型部と、フランジ部とを備える。成型部は、外装材が熱融着性樹脂層側から基材層側に突出するように形成されている。フランジ部は、成型部の縁から水平方向に延びる。成型部は、平面部と、平面部から延びる複数の側面部とを含む。平面部と、複数の側面部の各々との境界には稜線が形成されている。蓄電素子は、成型部内に収容される。フランジ部は、蓄電素子と電気的に接続された第1電極タブが配置される第1辺と、蓄電素子と電気的に接続された第2電極タブが配置される第2辺とを含む。蓄電デバイス用収容体の平面視において、第1辺及び第2辺は、互いに対向している。成型部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における上記稜線の曲率半径は、成型部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と平行な直線に沿った第2断面における上記稜線の曲率半径よりも大きい。
この収容体においては、成型部の厚み方向の断面のうち第1辺及び第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における稜線の曲率半径がより大きい。したがって、この収容体によれば、稜線の曲率半径が大きい分、該稜線付近、特に平面の四隅のコーナ部分における稜線付近にクラックやピンホールが生じない範囲で、成型部の深さをより深くすることができる。その結果、この収容体によれば、容積を増大させることができる。また、この収容体によれば、稜線の曲率半径が大きいことで生じるスペースに、電極タブの電気的な配線が位置することになるため、収容体内のデッドスペースの増大を抑制することができる。すなわち、この収容体によれば、収容体内の容積の増大と、収容体内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
本発明によれば、蓄電素子を収容するように構成された収容体、及び、該収容体を備える蓄電デイバスにおいて、収容体内の容積の増大と、収容体内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
蓄電デバイスの平面図である。 収容体の断面構造の一例を示す図である。 図1のIII−III断面図と該断面の部分拡大図とを含む図である。 図1のIV−IV断面図である。 雌型及び雄型の一例を模式的に示す平面図である。 図5のVI−VI断面図である。 図5のVII−VII断面図である。 成型部に雄型の稜線の大きいRが賦形されることにより生じる問題について説明するための図である。 成型部に雄型の稜線の大きいRが賦形されることにより生じる問題がどのように解消されているかを説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[1.蓄電デバイスの概要]
図1は、本実施の形態に従う蓄電デバイス10の平面図である。図1に示されるように、蓄電デバイス10は、平面視矩形状であり、蓄電素子200と、2つの電極タブ300と、収容体100(2つの収容体101)とを含んでいる。
蓄電素子200は、たとえば、全固体電池、リチウムイオン電池、キャパシタ等の蓄電部材である。蓄電素子200は、収容体100の内部に収容されている。
電極タブ300は、蓄電素子200における電力の入出力に用いられる金属端子である。電極タブ300の一方の端部は蓄電素子200に電気的に接続されており、電極タブ300の他方の端部は収容体100の端縁から外側に突出している。電極タブ300を構成する金属材料は、たとえば、アルミニウム、ニッケル、銅等である。
収容体100は、平面視矩形状であり、長辺と短辺とを含んでいる。各電極タブ300は、収容体100の短辺に取り付けられている。なお、電極タブ300と収容体100との間には、いわゆる接着性保護フィルム(タブフィルム)が配置されてもよい。収容体100は、少なくとも、基材層、バリア層及び熱融着性樹脂層をこの順に有する積層体により構成された外装材によって形成されている。収容体100においては、基材層が最外層となり、熱融着性樹脂層が最内層となる。当該外装材については、後程詳しく説明する。
収容体100は、2つの収容体101を含んでいる。収容体101は、成型部120と、フランジ部130とを含んでいる。成型部120は、平面視矩形状であり、外装材が熱融着性樹脂層側から基材層側に突出するように形成されている。成型部120は、平面部122と、複数(4つ)の側面部124とを含んでいる。各側面部124は、平面部122の縁から延びている。平面部122と各側面部124との境界には稜線126が形成されている。フランジ部130は、成型部120の縁から水平方向外側に延びている。
[2.外装材の構成]
図2は、収容体101の断面構造の一例を示す図である。図2に示されるように、収容体101は、基材層31、接着剤層32、バリア層33、接着層34及び熱融着性樹脂層35がこの順に積層された積層体である。なお、収容体101は、必ずしも図2に示される各層を含む必要はなく、少なくとも、基材層31、バリア層33及び熱融着性樹脂層35をこの順に有していればよい。
上述のように、収容体101においては、基材層31が最外層側となり、熱融着性樹脂層35が最内層側となる。収容体100内に蓄電素子200が配置され、かつ、各電極タブ300が収容体101に挟まれた状態で、収容体101の周縁に位置する熱融着性樹脂層35同士を熱融着することによって、蓄電素子200が収容体100内に密封され、さらに、電極タブ300が収容体100に固定される。以下、収容体100を形成する外装材料に含まれる各層について説明する。なお、外装材料の厚さとしては、たとえば、50〜200μm程度、好ましくは90〜150μm程度が挙げられる。
(2−1.基材層)
基材層31は、収容体101の基材として機能する層であり、収容体100の最外層側を形成する層である。
基材層31を形成する素材は、絶縁性を備えることを限度として特に制限されない。基材層31を形成する素材としては、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ、アクリル、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリカーボネート及びこれらの混合物や共重合物等が挙げられる。基材層31は、たとえば、上記の樹脂により形成された樹脂フィルムであってもよいし、上記の樹脂を塗布して形成したものであってもよい。樹脂フィルムは、未延伸フィルムであってもよいし、延伸フィルムであってもよい。延伸フィルムとしては、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムが挙げられ、二軸延伸フィルムが好ましい。二軸延伸フィルムを形成する延伸方法としては、たとえば、逐次二軸延伸法、インフレーション法、同時二軸延伸法等が挙げられる。さらに、基材層31は、単層であってもよいし、2層以上により構成されていてもよい。基材層31が2層以上により構成されている場合、基材層31は、樹脂フィルムを接着剤などで積層させた積層体であってもよいし、樹脂を共押出しして2層以上とした樹脂フィルムの積層体であってもよい。また、樹脂を共押出しして2層以上とした樹脂フィルムの積層体を、未延伸のまま基材層31としてもよいし、一軸延伸または二軸延伸して基材層31としてもよい。基材層31が、2層以上の樹脂フィルムの積層体の具体例としては、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとの積層体、2層以上のナイロンフィルムの積層体、2層以上のポリエステルフィルムの積層体などが挙げられ、好ましくは、延伸ナイロンフィルムと延伸ポリエステルフィルムとの積層体、2層以上の延伸ナイロンフィルムの積層体、2層以上の延伸ポリエステルフィルムの積層体が好ましい。たとえば、基材層31が2層の樹脂フィルムの積層体である場合、ポリエステルフィルムとポリエステルフィルムの積層体、ポリアミドフィルムとポリアミドフィルムの積層体、またはポリエステルフィルムとポリアミドフィルムの積層体が好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムの積層体、ナイロンフィルムとナイロンフィルムの積層体、またはポリエチレンテレフタレートフィルムとナイロンフィルムの積層体がより好ましい。また、ポリエステルは、基材層31の最外層に位置することが好ましい。
基材層31の厚さとしては、たとえば、3〜50μm程度、好ましくは10〜35μm程度が挙げられる。
(2−2.接着剤層)
接着剤層32は、基材層31に密着性を付与するために、基材層31上に必要に応じて配置される層である。すなわち、接着剤層32は、基材層31とバリア層33との間に必要に応じて設けられる。
接着剤層32は、基材層31とバリア層33とを接着可能な接着剤によって形成される。接着剤層32の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよいし、1液硬化型接着剤であってもよい。また、接着剤層32の形成に使用される接着剤の接着機構は、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型及び熱圧着型等のいずれであってもよい。
接着剤層32の厚さとしては、たとえば、1〜10μm程度、好ましくは2〜5μm程度が挙げられる。
(2−3.バリア層)
バリア層33は、収容体101の強度向上の他、蓄電デバイス10内に水蒸気、酸素、光等が侵入することを防止する機能を有する層である。バリア層33を構成する金属としては、たとえば、アルミニウム、ステンレス、チタン等が挙げられ、好ましくはアルミニウムが挙げられる。バリア層33は、たとえば、金属箔や金属蒸着膜、無機酸化物蒸着膜、炭素含有無機酸化物蒸着膜、及び、これらの蒸着膜を設けたフィルム等により形成することができ、金属箔により形成することが好ましく、アルミニウム箔により形成することがさらに好ましい。各包装材料の製造時に、バリア層33にしわやピンホールが発生することを防止する観点からは、バリア層は、たとえば、焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS H4160:1994 A8021H−O、JIS H4160:1994 A8079H−O、JIS H4000:2014 A8021P−O、JIS H4000:2014 A8079P−O)等軟質アルミニウム箔により形成することがより好ましい。
バリア層33の厚みは、水蒸気等のバリア層として機能すれば特に制限されないが、たとえば、10〜100μm程度、好ましくは20〜80μm程度とすることができる。
(2−4.接着層)
接着層34は、バリア層33と熱融着性樹脂層35とを強固に接着するために、バリア層33と熱融着性樹脂層35との間に、必要に応じて設けられる層である。
接着層34は、バリア層33と熱融着性樹脂層35とを接着可能な接着剤によって形成される。接着層34の形成に使用される接着剤の組成は、特に制限されないが、たとえば、酸変性ポリオレフィンを含む樹脂組成物である。酸変性ポリオレフィンとしては、酸変性されたポリオレフィンであれば特に制限されないが、好ましくは不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト変性されたポリオレフィンが挙げられる。
接着層34の厚さとしては、たとえば、1〜50μm程度、好ましくは2〜40μm程度が挙げられる。
(2−5.熱融着性樹脂層)
熱融着性樹脂層35は、収容体100の最内層を形成する。収容体100の周縁において、対向する熱融着性樹脂層35同士が熱融着されることによって、蓄電素子200が収容体100内に密封される。また、熱融着性樹脂が一定の膜厚以上でバリア層を覆う事で、バリア層である金属と電解液との絶縁性を保つことができる。
熱融着性樹脂層35に使用される樹脂成分は、熱融着可能であることを限度として特に制限されないが、たとえば、ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン等である。
ポリオレフィンとしては、たとえば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(たとえば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(たとえば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等の結晶性又は非晶性のポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマー等が挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。また、酸変性ポリオレフィンとしては、酸変性されたポリオレフィンであれば特に制限されないが、好ましくは不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト変性されたポリオレフィンが挙げられる。
また、熱融着性樹脂層35の厚さとしては、特に制限されないが、好ましくは100μm以下、より好ましくは15〜90μm程度、さらに好ましくは30〜80μm程度が挙げられる。
[3.蓄電デバイスの構造]
図3は、図1のIII−III断面図と該断面の部分拡大図とを含む図である。すなわち、図3は、蓄電デバイス10の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と平行な直線に沿った断面の図である。図3に示されるように、収容体100は、2つの収容体101を熱融着することによって構成されている。収容体100において、一方の収容体101は、他方の収容体101に対して上下反転して取り付けられている。
上述のように、各収容体101において、成型部120の平面部122と成型部120の各側面部124との間には稜線126が形成されている。図3に含まれる部分拡大図に示されるように、稜線126は、丸みを有している。図3において、稜線126の曲率半径は、「R1」である。すなわち、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と平行な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径は、「R1」である。
なお、本願明細書においては、各稜線126の曲率半径は、たとえば図3に含まれる部分拡大図に示されるように、稜線126の基材層31側表面を円弧とする曲率半径をいう。
図4は、図1のIV−IV断面図である。すなわち、図4は、蓄電デバイス10の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面の図である。図4に示されるように、各電極タブ300は、2つの収容体101により挟まれることによって、収容体100に取り付けられている。各電極タブ300と蓄電素子200とは、蓄電デバイス10の幅方向において離れている。各電極タブ300と蓄電素子200とは、金属箔210を介して電気的に接続されている。
図4において、稜線126の曲率半径は、「R2」である。すなわち、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径は、「R2」である。R2は、R1(図3)よりも大きい。たとえば、R2は、1.5mm以上、10.0mm以下である。このように、蓄電デバイス10においては、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R2)は、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と平行な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R1)よりも大きい。このような構成となっている理由について次に説明する。
上述のように、収容体101には成型部120が形成されている。成型部120は、雌型に雄型を嵌合させることによって形成されている。
図5は、雌型及び雄型の一例を模式的に示す平面図である。図5に示されるように、雌型400には平面視矩形状の開口部O1が形成されている。
図6は、図5のVI−VI断面図である。図7は、図5のVII−VII断面図である。図6及び図7に示されるように、雄型500において面510の周囲に形成される稜線部には丸みが形成されている。本実施の形態においては、平面視における雄型500の長辺側の稜線部の曲率半径はR1であり、平面視における雄型500の短辺側の稜線部の曲率半径はR2である。
再び図5を参照して、開口部O1を覆うように雌型400上に外装材が配置された状態で、該開口部O1に平面視矩形状の雄型500が進入することによって成型部120が形成される。なお、雌型400上に外装材が配置された状態で外装材の周囲は押え板によって押さえられている。また、押え板は、四隅に設けられたシリンダによって押圧される。また、雌型400と雄型500とが嵌合した場合に、雌型400と雄型500との間に生じる隙間の長さ(クリアランスL1)は、四辺において略同一である。
収容体100の容積を増大させるという観点からは、成型部120の深さが深い程好ましい。しかしながら、特に工夫をすることなく、成型部120の深さを深くすると、成型部120の成型時に稜線126付近にクラックやピンホールが生じる可能性が高くなる。特に平面の四隅のコーナ部分における稜線126付近にクラックやピンホールが発生し易い。
クラックやピンホールが生じる可能性を低減するために、雄型の面のうち雌型に進入する面510の周囲の稜線部の曲率半径を大きくすることが考えられる。この場合には、成型部120の深さをより深くすることができるが、成型部120には雄型の曲率半径の大きい稜線部が賦形される。
図8は、成型部120に雄型500の曲率半径の大きい稜線部が賦形されることにより生じる問題について説明するための図である。図8を参照して、上方は曲率半径の小さい稜線部が賦形された成型部120を示し、下方は曲率半径の大きい稜線部が賦形された成型部120を示す。クリアランスL1が同一である場合、成型部120に賦形される稜線126の曲率半径が大きくなる程、蓄電素子200を収容可能な高さが確保された領域が狭くなるため、デッドスペースDS1が広くなる。
本実施の形態に従う蓄電デバイス10においては、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R)が大きくなっている。したがって、蓄電デバイス10によれば、稜線126の曲率半径が大きい分、稜線126付近、特に平面の四隅のコーナ部分における稜線126付近にクラックやピンホールが生じない範囲で、成型部120の深さをより深くすることができる。その結果、この蓄電デバイス10によれば、収容体100の容積を増大させることができる。
また、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R)が大きいとは、電極タブ300が配置された収容体100の各短辺と平行な稜線の曲率半径がより大きいことを意味する。
図9は、本実施の形態において、成型部120に雄型500の稜線の大きい曲率半径が賦形されることにより生じる問題がどのように解消されているかを説明するための図である。図9に示されるように、本実施の形態に従う蓄電デバイス10において、電極タブ300と蓄電素子200との間には、金属箔210が位置している。金属箔210が位置するためには、収容体100内において必ずしも蓄電素子200を収容するための高さと同等の高さが必要でない。蓄電デバイス10によれば、稜線126の曲率半径(R)が大きいことで生じるスペース(デッドスペースDS1)に、電極タブ300の電気的な配線(金属箔210)が位置するため、収容体100内のデッドスペースの増大を抑制することができる。すなわち、蓄電デバイス10によれば、収容体100内の容積の増大と、収容体100内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
[4.特徴]
以上のように、本実施の形態に従う蓄電デバイス10において、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と垂直な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R2)は、成型部120の厚み方向の断面のうち収容体100の短辺と平行な直線に沿った断面における稜線126の曲率半径(R1)よりも大きい。これにより、蓄電デバイス10によれば、収容体100内の容積の増大と、収容体100内のデッドスペースの増大の抑制とを両立することができる。
また、蓄電デバイス10において、各電極タブ300は収容体100の短辺側に配置されている。これにより、短辺と平行な稜線126の曲率半径がより大きいこととなるため、長辺と平行な稜線126の曲率半径がより大きい場合と比較して、収容体100内のデッドスペースの増大をより抑制することができる。
[5.変形例]
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、変形例について説明する。
(5−1)
上記実施の形態において、電極タブ300は、収容体100の短辺側に配置された。しかしながら、電極タブ300は、たとえば、収容体100の長辺側に配置されてもよい。
(5−2)
また、上記実施の形態における収容体100が収容する蓄電素子200の一例は、たとえば、全固体電池、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池である。また、蓄電デバイスの他の一例は、キャパシタ、電気二重層コンデンサ(EDLC)、リチウムイオンキャパシタである。
(5−3)
また、上記実施の形態に従う蓄電デバイス10においては、上方及び下方の収容体101の両方に成型部120が形成された。しかしながら、必ずしも上方及び下方の収容体101の両方に成型部120が形成される必要はない。たとえば、上方及び下方の収容体101の一方にのみ成型部120が形成され、他方は成型部120が形成されていないシートであってもよい。
[6.成型性評価]
(6−1.成型品に使用する電池用包装材料の製造)
基材層として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)と二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)とが接着剤層(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)で接着された積層フィルムを用意した。次に、基材層の二軸延伸ナイロンフィルムの上に、両面に耐酸性皮膜を形成したアルミニウム箔(JIS H4160:1994 A8021H−O、厚さ40μm)からなるバリア層をドライラミネート法により積層させた。具体的には、両面に耐酸性皮膜(クロメート処理)を形成したアルミニウム箔の一方面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート化合物)を塗布し、アルミニウム箔上に接着剤層(硬化後の厚み3μm)を形成した。次いで、アルミニウム箔上の接着剤層と、基材層の二軸延伸ナイロンフィルム側とを積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。
次に、得られた積層体のバリア層の上に、接着層としての無水マレイン酸変性ポリプロピレン(厚さ40μm)と、熱融着性樹脂層としてのポリプロピレン(厚さ40μm)とを共押出しすることにより、バリア層上に接着層/熱融着性樹脂層を積層させた。次に、得られた積層体をエージングし、加熱することにより、ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/接着剤層(3μm)/二軸延伸ナイロンフィルム(15μm)/接着剤層(3μm)/バリア層(40μm)/接着層(40μm)/熱融着性樹脂層(40μm)がこの順に積層された電池用包装材料を得た。
(6−2.成型性の評価)
得られた電池用包装材料を、長辺長さが360mm、短辺長さが200mmのサイズに断裁してサンプルを作成した。成型金型(雌型:表面においては、JIS B 0659−1:2002附属書1(参考)比較表面粗さ標準片の表2に規定される最大高さ粗さ(Rzの呼び値)(以下、単に「最大高さ粗さRz」とも称する。)が3.2μmである。コーナ部曲率半径は2.0mmであり、稜線Rは1.0mmである。)の口径は、長辺長さが290mm、短辺長さが60mmとした。成型金型(雌型)に対応した成型金型(雄型:稜線部の表面においては最大高さ粗さRzが1.6μmであり、稜線部以外の表面においては最大高さ粗さRzが3.2μmである。コーナ部曲率半径は2.0mmである。)を用いた。なお、雌型と雄型とのクリアランスは、0.5mmとした。押え板は、シリンダ径φ80mmの4つのシリンダで押さえ、シリンダ押さえ圧は0.65MPaとした。なお、実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2につき、成型金型(雄型)における短辺側稜線の曲率半径(図7におけるR2に相当)及び長辺側稜線の曲率半径(図6におけるR1に相当)を表1に示す通り変更し、0.5mmの成型深さから0.5mm単位で成型深さを変えて、それぞれ10個のサンプルについて25℃環境下にて冷間成型を行った。冷間成型後のサンプルについて、暗室の中にてペンライトで光を当て光の透過によってアルミニウム箔にピンホールやクラックが生じているか否かを確認し、アルミニウム箔にピンホール、クラックが10個のサンプル全てにおいて発生しない最も深い成型深さを、そのサンプルの限界成型深さとした。この限界成型深さを用いて、以下の基準により電池包装材料の成型性を評価した。
A:限界成型深さ9.5mm以上
B:限界成型深さ8.5mm、9.0mm
C:限界成型深さ7.5mm、8.0mm
D:限界成型深さ7.0mm 以下
結果は、以下の通りであった。
電極タブが配置された短辺側における成型部の稜線の曲率半径が、電極タブが配置されていない長辺側における成型部の稜線の曲率半径よりも大きい場合に、限界成型性が良いことを確認することができた。
10 蓄電デバイス、31 基材層、32 接着剤層、33 バリア層、34 接着層、35 熱融着性樹脂層、100,101 収容体、120 成型部、122 平面部、124 側面部、126 稜線、130 フランジ部、200 蓄電素子、210 金属箔、300 電極タブ、400 雌型、500 雄型、510 面DS1 デッドスペース、L1 クリアランス、O1 開口部。

Claims (5)

  1. 蓄電素子と、
    互いに対向する第1辺及び第2辺を有する平面視矩形状に形成され、前記蓄電素子を収容する収容体と、
    前記蓄電素子と電気的に接続されており、前記収容体の第1辺から部分的に外部に突出する第1電極タブと、
    前記蓄電素子と電気的に接続されており、前記収容体の第2辺から部分的に外部に突出する第2電極タブとを備え、
    前記収容体は、少なくとも、基材層、バリア層及び熱融着性樹脂層をこの順に有する積層体により構成された外装材によって形成されており、
    前記収容体には、前記外装材が前記熱融着性樹脂層側から前記基材層側に突出するように形成された平面視矩形状の成型部と、前記成型部の縁から水平方向に延びるフランジ部とが形成されており、
    前記成型部は、平面部と、前記平面部から延びる複数の側面部とを含み、
    前記平面部と、前記複数の側面部の各々との境界には稜線が形成されており、
    前記蓄電素子は、前記成型部内に収容されており、
    前記成形部の厚み方向の断面のうち前記第1辺及び前記第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における前記稜線の曲率半径は、前記成形部の厚み方向の断面のうち前記第1辺及び前記第2辺と平行な直線に沿った第2断面における前記稜線の曲率半径よりも大きい、蓄電デバイス。
  2. 前記収容体は、平面視において、長辺と短辺とを有し、
    前記第1辺及び前記第2辺の各々は短辺である、請求項1に記載の蓄電デバイス。
  3. 前記第1断面における前記稜線の曲率半径は、1.5mm以上、10.0mm以下である、請求項1又は請求項2に記載の蓄電デバイス。
  4. 前記成型部は、雌型と雄型とを嵌合させることによって形成されており、
    前記雌型と前記雄型とが嵌合した場合に、前記雌型と前記雄型との間に生じる隙間の長さは、四辺において略同一である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
  5. 蓄電素子を収容するように構成された、平面視矩形状の収容体であって、
    前記収容体は、少なくとも、基材層、バリア層及び熱融着性樹脂層をこの順に有する積層体により構成された外装材によって形成されており、
    前記外装材が前記熱融着性樹脂層側から前記基材層側に突出するように形成された平面視矩形状の成型部と、
    前記成型部の縁から水平方向に延びるフランジ部とを備え、
    前記成型部は、平面部と、前記平面部から延びる複数の側面部とを含み、
    前記平面部と、前記複数の側面部の各々との境界には稜線が形成されており、
    前記蓄電素子は、前記成型部内に収容され、
    前記フランジ部は、前記蓄電素子と電気的に接続された第1電極タブが配置される第1辺と、前記蓄電素子と電気的に接続された第2電極タブが配置される第2辺とを含み、
    前記収容体の平面視において、前記第1辺及び前記第2辺は、互いに対向しており、
    前記成形部の厚み方向の断面のうち前記第1辺及び前記第2辺と垂直な直線に沿った第1断面における前記稜線の曲率半径は、前記成形部の厚み方向の断面のうち前記第1辺及び第2辺と平行な直線に沿った第2断面における前記稜線の曲率半径よりも大きい、収容体。
JP2019106686A 2019-06-07 2019-06-07 蓄電デバイス及び収容体 Active JP6741123B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019106686A JP6741123B1 (ja) 2019-06-07 2019-06-07 蓄電デバイス及び収容体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019106686A JP6741123B1 (ja) 2019-06-07 2019-06-07 蓄電デバイス及び収容体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6741123B1 JP6741123B1 (ja) 2020-08-19
JP2020202044A true JP2020202044A (ja) 2020-12-17

Family

ID=72048036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019106686A Active JP6741123B1 (ja) 2019-06-07 2019-06-07 蓄電デバイス及び収容体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6741123B1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005294212A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Toshiba Corp 密閉型電池
JP2015095433A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 株式会社デンソー ラミネート外装電池
JP2018006326A (ja) * 2016-06-27 2018-01-11 三星エスディアイ株式会社Samsung SDI Co., Ltd. 2次電池
JP2018137112A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 積水化学工業株式会社 電池

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005294212A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Toshiba Corp 密閉型電池
JP2015095433A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 株式会社デンソー ラミネート外装電池
JP2018006326A (ja) * 2016-06-27 2018-01-11 三星エスディアイ株式会社Samsung SDI Co., Ltd. 2次電池
JP2018137112A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 積水化学工業株式会社 電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP6741123B1 (ja) 2020-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10957954B2 (en) Electrochemical device
CN106328834B (zh) 蓄电设备用外包装材料及蓄电设备
JP6837320B2 (ja) 蓄電デバイス用外装ケース及びその製造方法
JP6990972B2 (ja) 蓄電装置用外装材、及びそれを用いた蓄電装置
WO2017221553A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材及び蓄電デバイス
KR20080022915A (ko) 이차전지의 파우치
JP2008251342A (ja) リチウムイオン電池及びそれを備えた電池パック
US20210057683A1 (en) Power storage device packaging material and power storage device using the packaging material
JP2014127258A (ja) 電池用外装材及びリチウム二次電池
CN110576655A (zh) 蓄电设备外包装用深拉深成型壳体及蓄电设备
KR102246095B1 (ko) 성형용 필름부재를 사용한 전지케이스의 제조 방법
KR102132844B1 (ko) 이차 전지
KR20090092108A (ko) 이차전지 패키지용 라미네이트 시트 및 이를 포함하는이차전지
JP6741123B1 (ja) 蓄電デバイス及び収容体
JP2015232957A (ja) 電気化学デバイス用冷却フィン付き外装材及び電気化学デバイス
KR101546002B1 (ko) 전기화학 에너지 저장 장치
JP2002279967A (ja) 被覆帯を設けた電池用リード線およびそれを用いた包装材料
KR101833913B1 (ko) 알루미늄 파우치 필름 제조용 슬롯 다이 코터
JP6221594B2 (ja) 電池用外装体及びこれを用いた電池
WO2017169028A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材及び蓄電デバイス
JP2003036822A (ja) 電池用包装材料
JP2006120419A (ja) フィルム外装型蓄電装置と該蓄電装置用ケース
KR102143626B1 (ko) 이차 전지
JP2016197491A (ja) 電池用外装材及びそれを用いた電池
KR20140061148A (ko) 파우치형 이차전지 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191219

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191219

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20191219

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200623

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6741123

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150