JP2006120419A - フィルム外装型蓄電装置と該蓄電装置用ケース - Google Patents

フィルム外装型蓄電装置と該蓄電装置用ケース Download PDF

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Abstract

【課題】 電極体ユニットを保持したケースを外装フィルムで外装した電池その他の蓄電装置であって,該ケースの角部からの水分の浸入を防止する手段を備えたフィルム外装型蓄電装置を提供する。
【解決手段】 本発明によって提供される一つのフィルム外装型蓄電装置(電池)1は、正極及び負極を有する電極体ユニットと、電極体ユニットを保持するケース10であって外側に角部10aがあるケース10と、該ケース10の外面側を覆う外装フィルム20とを備える。この蓄電装置1は、外装フィルム20の内方であって少なくともケースの角部10aにおいて、水分透過を防止するバリア部材31が備えられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、フィルム外装型蓄電装置と、その蓄電装置に用いられる電極体ユニットを保持するケースに関する。
形状の安定化や衝撃等から電極体ユニットを保護する目的で種々の電極体ユニット保持部材すなわちケース(筐体、枠体、板体などを含む)を備えた電池(蓄電装置)構造が検討されている。例えば、特許文献1には、捲回型電極体ユニットの端面に樹脂板を取り付けたことを特徴とする電池が記載されている。また、特許文献2には、積層型電極体ユニットの積層幅に対応したフレームを該電極体ユニットの周囲に設けたことを特徴とする電池が記載されている。
一方、部品コストの削減や軽量化の観点から、外装部材としてアルミニウム層を含むラミネートフィルムのようなガス及び水分バリア性の高い外装フィルムを使用した電池(フィルム外装型電池)が製造されている(特許文献3)。この種の電池ではフィルムの隙間から電池内部に水分やガスが浸入するのを防ぐ種々の工夫が施されている。例えば特許文献4にはフィルム接合部の外周縁部に防水性のキャップ部材を備えることによって外周縁部からの水分浸入を防止したフィルム外装型電池が記載されている。また特許文献5には電極体ユニットから外部に引き出された端子(タブ)の周囲を外装フィルムで封止する際に、該フィルムと端子との間に吸水材料を含む接着シートを配置することによって、該封止部位からの水分浸入を防止した電池が記載されている。
特開2000―173641号公報 特開2004―87432号公報 特開平6―338304号公報 特開2004−79434号公報 特開2004―39358号公報
上記のような電極体ユニット保持用ケースをラミネートフィルム等の外装フィルムで外装する場合、フィルム接合面のほかにケースの角部における水分バリア性を考慮する必要がある。即ち、該角部に相当する部位では外装フィルムによる外装が難しく、ケースの他の部分(例えば平面部)と比較して水分が内部に浸入しやすい部位であり得る。かかる要求に関して、上記特許文献3〜5には何らの記載も示唆もない。
そこで本発明は、かかる要求を充足すべく創出されたものであり、少なくとも一つの電極体ユニットを保持したケースを外装フィルム(典型的には金属層を含むラミネートフィルム)で外装したフィルム外装型電池その他のフィルム外装型蓄電装置であって、該ケース(蓄電装置)の角部からの水分の浸入を防止する手段を備えた電池その他のフィルム外装型蓄電装置を提供することを目的とする。また、そのような蓄電装置に好適に用いられるケースを提供することを他の目的とする。
本発明によって提供される一つのフィルム外装型蓄電装置は、正極及び負極を有する少なくとも一つの電極体ユニットと、電極体ユニットを保持するケースであって外側に角部があるケースと、該ケースの外面側を覆う外装フィルムとを備える。そして前記ケースには、少なくとも角部において、水分透過を防止するバリア部材が備えられていることを特徴とする。
本明細書において「蓄電装置」とは、所定の電気エネルギーを取り出し得る一又は二以上の蓄電素子(典型的には電池、或いはキャパシタ)を備える蓄電装置をいい、特定の蓄電機構に限定されない。リチウム一次電池その他の一次電池、リチウム二次電池その他の二次電池、或いは、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(物理電池)は、ここでいう蓄電装置に包含される典型例である。
本明細書において「電極体ユニット」とは、少なくとも一つずつの正極及び負極を含み、電池又はキャパシタ(蓄電素子)の主体を成す構造体をいう。
また、本明細書において「ケース」とは、外装フィルムの内方において一又は二以上の電極体ユニットを保持する保持部材の総称であり、角部を有する限りにおいてその形状に限定はない。電極体ユニットを保持・収容し得る筐体、枠体等はここでいうケースに包含される典型的形態である。
かかる構成のフィルム外装型電池は、外装フィルムの内方においてケースの角部に前記バリア部材が備えられたことによって、外装フィルムによる封止が困難である電池(ケース)の角部から内部への水分浸入を効果的に防止することができる。
ここで開示されるフィルム外装型電池その他のフィルム外装型蓄電装置の好ましい一つの態様は、前記バリア部材が少なくとも角部においてケースの外面側に配置されていることを特徴とする。
かかる構成のフィルム外装型蓄電装置によれば、ケースの角部において該ケースの外面と外装フィルムの内面との間にバリア部材が配置されることによって、当該角部からの蓄電装置内部への水分浸入を効果的に防止することができる。
ここで開示されるフィルム外装型電池その他の蓄電装置の好ましい他の一つの態様は、前記バリア部材が少なくとも角部においてケースに埋設されていることを特徴とする。
かかる構成のフィルム外装型蓄電装置によれば、ケースの角部において該ケース本体にバリア部材が埋設されることによって、ケース(延いては蓄電装置)の形態(外形)に影響を及ぼすことなく、当該角部からの蓄電装置内部への水分浸入を効果的に防止することができる。
また、ここで開示される好適なフィルム外装型電池その他の蓄電装置は、前記ケースが所定の形状に成形された合成樹脂で構成されていることを特徴とする。そして、特に好ましくは前記バリア部材が金属で構成されていることを特徴とする。
合成樹脂材料から成るケースは、比較的軽量であるとともに耐衝撃性(剛性)にすぐれるため、蓄電装置用ケースの材質として好ましい。また、成形加工を容易に行うことができる。
一方、金属製バリア部材は水分透過防止性能が高く、薄肉構造(例えば1mm以下の厚さ、好ましくは100μm以下の金属箔)であっても水分の浸入を防止することができる。
このように本発明によると、角部からの水分浸入を防止したことに加えて、所望される形状の軽量で取り扱い性に優れるフィルム外装型電池その他のフィルム外装型蓄電装置を提供することができる。
また、本発明は、ここで開示されるフィルム外装型電池その他のフィルム外装型蓄電装置を構築するのに好ましく用いられる電極体ユニット保持用ケースを提供する。
本発明の電極体ユニット保持用ケースは、外側に角部がある形状の蓄電装置用ケースであって、少なくとも前記角部において、水分透過を防止するバリア部材が備えられていることを特徴としている。
ここで開示されるケースを用いることで、上述した構成のフィルム外装型電池その他のフィルム外装型蓄電装置を得ることができる。
従って、本発明は他の側面として、ここで開示されるバリア部材を備えたケースを使用することを特徴とするフィルム外装型電池(例えばフィルム外装型リチウム二次電池)その他のフィルム外装型蓄電装置の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の好適ないくつかの実施の形態を詳細に説明する。なお、本明細書において特に言及している内容(例えば、バリア部材の性状や設置場所)以外の技術的事項(例えば、電極体ユニットの形態、電極体ユニット保持用ケースやバリア部材の加工手段)は、従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている技術内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明のフィルム外装型蓄電装置としては、角部がある電極体ユニット保持用ケースと、少なくともその角部において水分透過を防止し得るバリア部材とを外装フィルム内方に備えるものである限り、他の副次的な構成要素や製造プロセスの内容に特に制限はない。例えば、電極体ユニットの構成は、電池の種類や内容に応じて異なり得る。例えば、本発明をリチウム二次電池に適用する場合の好適な態様の電極体ユニットとしては、正極と負極と更にセパレータとを積層又は捲回して成る電極体ユニットが挙げられる。また、典型的な蓄電素子である電池では、電極体ユニットと共に種々の電解質(電解液、固体電解質等)が備えられるが、かかる電解質の内容は電池の種類に応じて異なり得る。例えば、本発明の目的に適う電解質として非水系電解質(液)が挙げられる。例えば、非水系電解液を備えたリチウム二次電池は、本発明によって提供される蓄電素子及び蓄電装置の好適な一態様である。
また、本発明のフィルム外装型電池その他の蓄電装置を構成する外装フィルムとしては、この種のフィルム外装型蓄電装置(典型的には二次電池)の外装体を構成するものであれば特に限定することなく用いることができる。例えば、リチウム二次電池等の外装体として従来使用されているラミネートフィルムを用いることができる。
好ましくは高融点樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)系樹脂)から構成された外面(保護)層と、金属箔(例えばアルミニウム、スチール)から構成されたバリア層(ガスや水分を遮断するバリア層)と、熱融着性樹脂(比較的低融点である樹脂、例えばエチレンビニルアセテート、或いはポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂)から構成された接着層との三層構造を有するラミネートフィルムを好適に用いることができる。このような三層構造ラミネートフィルムは、適当な加熱圧着手段(例えばヒートプレス機)を使用することによって、接着層同士を容易に接着(融着)することができる。
また、本発明のフィルム外装型電池その他の蓄電装置を構成する電極体ユニット保持用ケースとしては、耐衝撃性材料であり、且つ、保持する対象の蓄電素子(例えば電池)を構成する電解質や蓄電素子の使用による反応生成物に対して耐性がある材料から成るものが好ましい。典型的には、絶縁性材料を選択することが好ましい。合成樹脂材料は、比較的製造コストが低く、成形加工が容易であり上述した条件を好適に満たすものが多い。このような理由で合成樹脂はケースの構成材料として好ましく用いることができる。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等が好ましく選択される。また、PPS(ポリフェニレンスルフィド樹脂)、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)、PES(ポリエーテルスルホン樹脂)等を用いてもよい。
ケースは、これらの樹脂から選択される単一の樹脂材料から構成されたものでもよいし、二種以上の樹脂が混合された材料から構成されてもよい。また、ケースに保持される電極体ユニットの電気的な性能を下げない範囲で副材料を添加してもよい。例えば、種々の安定剤(例えばフェノール系、ステアリン酸系の熱安定剤)、金属不活性剤(例えばヒドラジン系の金属不活性剤)、耐衝撃強化剤(例えばセラミックス粉体)、ラジカル反応停止剤を適宜配合することができる。
なおケースは、材料に応じて選択される一般的な方法で製造又は成形加工されればよく、本発明の実施にあたって特別なプロセスは要求されない。例えば材料として合成樹脂を用いた場合、材料の性質(例えば、熱可塑性、熱硬化性の硬化特性)に応じて射出成形、熱成形(真空成形、圧縮空気成形)等の一般的な成形加工技法が採用される。
ケースの形状は、電極体ユニットを保持(典型的には収容)し得る形状で、少なくともフィルム外装型蓄電装置の角部において、電極体ユニットを保護し得るような形状であれば特に限定されない。例えば、電極体ユニット(例えば積層型、捲回型電極体ユニット)を収容し得る箱状の筐体でもよいし、電極体ユニットを保持可能な枠体(フレーム)でもよい。
例えば、略直方体で平箱形状のフィルム外装型電池その他の蓄電装置では、向かいあう広面積の面を上下面とした場合、側面全周を保護する枠体で略ロの字形状のケースが好ましく適用できる。
次に、本発明のフィルム外装型蓄電装置で使用され得るバリア部材について説明する。バリア部材の構成材料は、水分を透過させない材料(例えば金属、ガラス、セラミックス)や水分を吸収する材料(例えばシリカゲル、多孔質カーボン)など、蓄電装置(即ち電池等の蓄電素子)内部への水分の浸入を阻害し得る材料であれば特に限定されることなく選択できる。このうち金属等の水分を透過させない材料が好ましい。特に金属材料は水分透過を完全に防止し得、成形加工が容易であり、且つ薄肉(例えば1mm以下の厚さ、好ましくは100μm以下の金属箔)であってもその機能を充分発揮することから、バリア部材の構成材料として好ましく用いることができる。
例えば、アルミニウム、鉄(典型的にはスチール)、銅、クロム、チタンなど、化学的に安定な金属(不動態形成によって安定化する金属を含む)であれば特に限定されることなく選択することができる。これら金属は単一で構成されてもよいし、二種以上を組み合わせて合金化したもの(例えばステンレス)でもよい。これら金属の中で、アルミニウム、スチール、ステンレス等は、材料費や加工費が比較的低いことから、好適に用いることができる。
なおバリア部材は、材料に応じて選択される一般的な方法で製造又は成形加工すればよく、本発明の実施にあたって特別なプロセスは要求されない。例えば材料として金属を用いた場合、鋳型成形や金属粉末射出成形加工等の一般的な成形加工技法を採用することができる。また、バリア部材の形状は特に限定されないが薄板状、箔状が好ましい。また、フィルム外装型蓄電装置(電極体ユニット保持用ケース)に配置するときの取り扱い性、接着性等を向上させる種々の付加的な加工が施されてもよい。例えば、プレート状(又は箔状)のバリア部材の表面に粗面加工を施したり、接合性を向上させる材料(例えば接着剤)を塗布したりすることが好ましい。
ここで開示されるフィルム外装型電池その他の蓄電装置に用いられる前記バリア部材は、上述した電極体ユニット保持用ケースの少なくとも角部が包含される個々の部位に備えられる。勿論、ケース角部にとどまらず、正極端子及び負極端子の間の絶縁性が保たれる範囲において、ケースの略全体にバリア部材が設置されてもよい。
ここでバリア部材は、好ましくは、ケースの外面側(即ち外装フィルム側)に設けられるか、ケース本体中に埋設される。個々の設置部位においてバリア部材は単一で設置されても充分効果的であるが、複数個(例えば、層状に埋設)されてもよい。また、バリア部材がケースの外面とケース本体(基材)内部の両方に備えられてもよい。
ここで開示されるフィルム外装型電池その他の蓄電装置に搭載される電極体ユニットは、所定の電力を貯蔵及び放出し得る蓄電素子構成要素(或いは発電素子構成要素ともいえる)たり得るものであれば特に限定されない。典型的な蓄電素子としては、種々の形態の一次電池(例えばリチウム一次電池、マンガン電池)、二次電池(例えばリチウム二次電池、ニッケル水素電池)、或いはキャパシタ(例えば電気二重層キャパシタ)を挙げることができる。例えば、リチウム二次電池等で使用されるような、シート形状の正極及び負極をセパレータとともに捲回して成る電極体ユニット又はシート形状の正極、負極及びセパレータを複数積層して成る電極体ユニットは、ここで開示されるフィルム外装型蓄電装置(フィルム外装型電池)を構成する電極体ユニットの一典型例である。
フィルム外装型蓄電装置の電極体ユニットの形状やサイズには特に制限はなく、所望の形態、サイズをとり得る。特にここで開示されるフィルム外装型電池その他の蓄電装置は、ケースが備えられることにより剛性が向上し得る。また、ケースと外装フィルムとを併用することにより、該蓄電装置の大型(厚型)化が可能である。これにより、高容量・高出力化を目的とした大型電池その他の蓄電装置を構築することができる。
<実施例>
以下、本発明のフィルム外装型蓄電装置としてのフィルム外装型電池及びそれを構築するための電極体ユニット保持用ケースについての詳細な実施例を図面を参照しつつ説明する。なお、本発明を以下の説明及び関連する図面に示す形状に限定することを意図したものではない。
先ず第一実施例として、水分透過を防止し得るバリア部材を外面側に設けた形態の電極体ユニット保持用ケースを用いたフィルム外装型電池の一例を説明する。
本実施例は、8箇所の角部がある略直方体で平箱形状のフィルム外装型リチウム二次電池であって、合成樹脂製電極体ユニット保持用ケースと、ケースの外面側に電池内方への水分透過を防止し得る金属製バリア部材が備えられた、フィルム外装型電池の一例である。なお、外装フィルムとしては、従来のフィルム外装型電池に用いられる金属層(例えばアルミニウム箔)を含んだラミネートフィルムを適用して例示する。
図1は、本実施例にかかるフィルム外装型電池1の概略図である。また図2は、該電地1の主要構成要素を示す部分概略図である。図3は本実施例にかかるフィルム外装型電池1に用いられる電極体ユニット保持用ケースの角部を模式的に示した、部分概略図である。
図1に示すように、実施例のフィルム外装型電池1は、大まかにいって、電極体ユニット8とケース10と外装フィルム20と外部端子(正極端子2、負極端子4)とから構成されている。図示されるように、本実施例に係るケース10は、電池1の向かいあう広面積の面を上下面とした場合、該上下面方向から見たときに略ロの字形状に形成された枠体である。かかるケース(枠体)10の内方に電極体ユニット8が保持される。
本実施例に係る電極体ユニット8は正極シート(正極)と負極シート(負極)をセパレータと共に積層し、さらに捲回して作製される捲回型電極体ユニットである。なお、電極体ユニット8の構成自体は本発明を制限するものではなく、従来使用されている種々の材料を用いて構成されておればよい。例えば、正極シートは長尺状の正極集電体の上にリチウム二次電池用正極活物質層が付与されて形成され得る。正極集電体にはアルミニウム箔等の金属箔が好適に使用される。正極活物質は従来からリチウム二次電池に用いられる物質の一種又は二種以上を特に限定することなく使用することができる。好適例として、LiMn、LiCoO、LiNiO等を挙げることができる。他方、負極シートは長尺状の負極集電体の上にリチウム二次電池用負極活物質層が付与されて形成され得る。負極集電体には銅箔等の金属箔が好適に使用される。負極活物質は従来からリチウム二次電池に用いられる物質の一種又は二種以上を特に限定することなく使用することができる。好適例として、グラファイトカーボン、アモルファスカーボン等の炭素系材料、リチウム含有遷移金属酸化物や遷移金属窒化物等を挙げることができる。正負極シート間に使用される好適なセパレータシートとしては多孔質オレフィン系樹脂で構成されたものが挙げられる。
図1に示すように、本実施例に係る電極体ユニット8の正極シートには正極端子2(典型的にはアルミニウム製の端子)が電気的に接続され、負極シートには負極端子4(典型的には銅製の端子)が電気的に接続されている。
まず、本実施例に用いられる電極体ユニット保持用ケース10の構造について図面を参照しつつ説明する。
図2に示すように、本実施例に係るフィルム外装型電池1のケース(枠体)10にはケースの角部10aの外面側に金属(スチール等)製のバリア部材31(他の4箇所の角部も同様の形態で備えられている)が設置されている。
図2の要部拡大図である図3に示すように、本実施例に係るバリア部材31(他の7箇所の角部も同様の形態で備えられている)は3つの略正方形の板体が相互に直交して角(頂点)が形成されるように接合した形状のキャップ状部材であり、ケース角部10aの形状に対応して該角部10aに丁度被さるサイズに形成され、そして当該キャップ状バリア部材31の頂点とケース角部10aとが契合・密接される態様でケース10の外面側に配置されている。なお、本発明の目的から当業者には明らかであるが、このようなバリア部材31は、ケース角部10aの頂点を中心にしてケース外面側に配置され得る形態であればよく、それぞれの面(3つの板体)の大きさは特に限定されない。但し一般にサイズが大きいほど水分透過防止(遮断)能力は増大し得る。
また、図示される形態ではキャップ状バリア部材31がケース10の外面に被さる形態(即ちバリア部材31の厚みだけケース10より盛り上がった形態)であるが、これに限られず、例えばケース10の角部に当該キャップ状バリア部材31の形状に対応する凹みがあり、そこにこのバリア部材31が嵌め込まれた形態であってもよい。この場合、ケース角部10aにバリア部材31による盛り上がりがなく、フィルム外装に都合がよい。
このようなバリア部材31を樹脂製ケース10の外面側に設ける手段としては、インサート加工、圧入加工、カシメ加工、加熱圧着(ホットプレス)加工等が挙げられる。インサート成形法により、樹脂ケースとバリア部材とを一体に形成することが好ましい。或いはこれら加工法の他、種々の接着剤(例えばエポキシ系接着剤)を用いてケース10にバリア部材31を取り付けてもよい。また、ケース10の外面側にあらかじめ適当な前処理(脱脂、エッチング等)を施した後、金属めっき加工等を行うことにより、バリア部材31をケース10の外面側に直接作製してもよい。
なお、このような金属製バリア部材31を樹脂製ケース10の外面側に配置する場合には、金属製バリア部材31と外装フィルム(ラミネートフィルム)20との接合性を向上させる処理を行うことが好ましい。例えば、前記処理として、バリア部材31の表面(フィルム20と接合する面)に活性化ポリプロピレン(プラズマ照射等によって適当な官能基が導入されたポリプロピレン)層を設けることができる。
次に本実施例に係るフィルム外装型電池1を構築する外装フィルム(ラミネートフィルム)20について説明する。
図1及び図2に示すように、このケース10の外装フィルム20は3枚の同種の前記三層構造ラミネートフィルム22,24,26から成り立っている。即ち、直方体状電池の胴体部をロールして包装する1枚のラミネートフィルム24と、その胴体部の両端面をそれぞれ包装する2枚のラミネートフィルム22,26によってケース全体の外装フィルム20が構成されている。図2に示すように、これら3枚のラミネートフィルム22,24,26には、それぞれ、電池1の外面を構成する包装面のほか、フィルム同士を張り合わせる為の接合片が備えられている(図2中で示されたフィルム22,24において包装面は符号22a,24aで示し、接合片は符号22b,22c,22d,22e,24b,24c,24d,24eで示す)。而して、これらフィルム22,24,26の対応する接合片同士を接着(熱融着)させることによって、図1に示すような、外装フィルム20で覆われたフィルム外装型電池1が構築される。
かかる構成の本実施例のフィルム外装型電池1によると、各ラミネートフィルム22,24,26のつなぎ目に相当する電池1の角部からの水分浸入がケース角部10aの外面側に備えられたバリア部材31によって遮断される。この結果、バリア部材31よりも内方(即ちケース10内の電極体ユニット8収容部分)への直線的な水分透過経路は絶たれ、電池内部(例えば電極体ユニット8又は電解質)への水の浸入を効果的に防止することができる。従って、本実施例のフィルム外装型電池1によると、水の浸入による性能低下を抑えて長期に亘ってフィルム外装型電池1の性能を維持することができる。さらにケース10によって衝撃による変形に対する強度を向上することができる。
次に第二実施例として、水分透過を防止し得るバリア部材をケース本体中に埋設した電極体ユニット保持用ケースを備えたフィルム外装型電池1Aについて説明する。
なお、ケースにおけるバリア部材の設置位置を除く構成要素は前述した第一実施例と同様であるため、かかる事項についての重複した説明は省略する。
図4は本実施例に係るフィルム外装型電池1Aのケース10の角部10a周辺における部分概略図である。また図5は、図4中におけるV−V線の断面図であり、本実施例に係るバリア部材35がケース10の本体(樹脂製基材)中にどのように埋設されているかを模式的に示している。
図4に示すように、本実施例に係るバリア部材35(他の7箇所の角部も同様の形態で備えられている)は3つの略正方形の板体が相互に直交して角(頂点)が形成されるように接合した形状(即ち前述の第一実施例のバリア部材と相似する形状)である。而して、図示されるように、かかるバリア部材35は、当該バリア部材35の頂点とケース角部10aの頂点とが近接するとともにケース10の各面と前記板体の対応する面とが平行となるようにしてケース10の本体(樹脂製基材)中に埋設されている。なお、本発明の目的から当業者には明らかであるが、このようなバリア部材を埋設する場合、ケース角部10aの頂点を中心にして所定の大きさ(面積)のバリア部材が埋設されればよく、その大きさは特に限定されない。但し、よりサイズが大きいバリア部材を埋設するほど水分透過防止(遮断)能力は増大し得る。
このようなバリア部材35をケース10(樹脂製基材)に埋設する手段としては種々の加工法が挙げられるが、インサート成形法により樹脂ケース10とバリア部材35とを一体に形成することが好ましい。なお、金属片を樹脂成形体にインサートする成形法自体は従来公知の方法でよく、本発明を何ら特徴付けるものではないため、詳細な説明は省略する。
前述した構成の本実施例に係る電池1Aによると、前述の第一実施例と同様、各ラミネートフィルム22,24,26のつなぎ目に相当する電池1Aの角部からの水分浸入がケース角部10aの内部に備えられたバリア部材35によって遮断される。この結果、バリア部材35よりも内方(即ちケース10内の電極体ユニット8収容部分)への直線的な水分透過経路は絶たれ、電池内部(例えば電極体ユニット8又は電解質)への水の浸入を効果的に防止することができる。従って、本実施例のフィルム外装型電池1によっても、前述の第一実施例と同様、水の浸入による性能低下を抑えて長期に亘ってフィルム外装型電池1Aの性能を維持することができる。
特に、図5に示すように、バリア部材35の埋設深さXを短くすることによって、ケース10に入り込む水分量をより少なくすることができる。また、バリア部材35の角部から端部までの長さYをより長くする(即ちバリア部材のサイズを大きくする)ことによって、電池内方への水分浸入をより効果的に防止することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、実施例として本発明を二次電池に適用した態様を説明したが、本発明に係るフィルム外装型蓄電装置はリチウム二次電池に限定されない。例えば、本発明の目的は蓄電装置(詳細には蓄電素子)内方への水分浸入を効果的に防止することであるから、非水系電解質を用いた全ての蓄電素子を備える蓄電装置に好ましく適用することができる(例えば、リチウム一次電池、有機系パワーキャパシタ)。
本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、その一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本発明の一実施例に係るフィルム外装型電池を模式的に示した概略斜視図である。 図1に示すフィルム外装型電池の主要構成要素を示す分解斜視図である。 図1に示すフィルム外装型電池の要部拡大図であり、水分透過を防止するバリア部材が電極体ユニット保持用ケースの外面側に設けられた状態を示す。 本発明の他の一実施例に係るフィルム外装型電池の要部拡大図であり、水分透過を防止するバリア部材が電極体ユニット保持用ケースに埋設された状態を示す。 図4におけるV−V線断面図である。
符号の説明
1,1A フィルム外装型蓄電装置(リチウム二次電池)
8 電極体ユニット
10 ケース
10a 角部
20 外装フィルム
22,24,26 ラミネートフィルム
31,35 バリア部材

Claims (5)

  1. 正極及び負極を有する電極体ユニットと、該電極体ユニットを保持するケースであって外側に角部があるケースと、該ケースの外面を覆う外装フィルムとを備える蓄電装置であって、
    前記ケースには、少なくとも前記角部において、水分透過を防止するバリア部材が備えられている、フィルム外装型蓄電装置。
  2. 前記バリア部材は、少なくとも前記角部において、前記ケースの外面側に配置されている、請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記バリア部材は、少なくとも前記角部において、前記ケースに埋設されている、請求項1に記載の蓄電装置。
  4. 前記ケースは、所定の形状に成形された合成樹脂で構成されており、
    前記バリア部材は、金属で構成されている、
    請求項1から3のいずれかに記載の蓄電装置。
  5. 正極及び負極を有する電極体ユニットを保持するための、外側に角部がある形状の蓄電装置用ケースであって、
    少なくとも前記角部において、水分透過を防止するバリア部材が備えられている、ケース。
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