JP2020200410A - 発泡シート、積層体、及び印刷版胴用固定部材 - Google Patents

発泡シート、積層体、及び印刷版胴用固定部材 Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮された場合に素早く回復する性能を有し、例えば、印刷版胴用固定部材として用いた場合には、反発力が安定し、良好な印刷精度を示し、かつリワーク性に優れる発泡シートを提供すること。【解決手段】少なくともポリオレフィン系樹脂を含む発泡性組成物を発泡してなる発泡シートであり、25%圧縮時におけるヒステリシスロスが30%未満であり、層間強度が1.0MPa以上である、発泡シートである。【選択図】なし

Description

本発明は、発泡シート、これを用いた積層体、及び該積層体からなる印刷版胴用固定部材に関する。
フレキソ印刷は凸版印刷の一種であり、アニロックスロールと呼ばれる細かいメッシュの彫刻ロールから印刷版にインキを供給し、該印刷版から被印刷体にインクを転写する印刷方法である。前記印刷版は、一般的に、版胴とよばれるロール状の芯に対して凸版のフレキソ印刷版を巻き付けて構成され、版胴とフレキソ印刷版との間には両者を固定するための樹脂等からなる固定部材が設けられている。
このような固定部材のとして、例えば特許文献1には、MD方向に100N/mm2の引張強度をかけたときの伸度が2〜10%であり、厚さが100μm〜1000μmであるフレキソ印刷用樹脂シートが記載されている。
特開2018−114631号公報
フレキソ印刷においては、印刷ドットの潰れや抜けを防ぐ観点から、フレキソ印刷版と被印刷体との接触においてキスタッチと呼ばれる微弱な印圧が必要であり、フレキソ印刷版は該印圧に対して適切な反発力を高い精度で維持する必要がある。したがって、フレキソ印刷版を支持する固定部材は、フレキソ印刷版からの圧縮に対して柔軟であり、且つ印圧の変化に応じて一定の反発力を維持することが求められる。
また、フレキソ印刷は200m/分程度の高速で印刷が行われるため、フレキソ印刷版及びそれを支持する固定部材は50回/分を超える非常に短い周期で繰返し圧縮されることがある。したがって、印刷性能を良好に維持する観点から、前記固定部材は圧縮から開放された際に素早く回復する性能が求められる。
前記特許文献1に記載されたフレキソ印刷用樹脂シートは、版胴に取り付けられたフレキソ印刷版のせん断方向の力に対する位置ずれ等を防止することを目的としたものであり、固定部材の圧縮及び開放における性質を改善する検討はなされていない。また、一般的に特許文献1に記載されるような樹脂部材は、その性質上、繰返しの圧縮変形によって塑性変形が起こるため反発力が低下しやすいという問題があった。
また、固定部材は、一旦版胴などに貼付した後、剥離して使用する場合がある。そのため、固定部材は、剥離する場合に破れにくい特性(リワーク性)に優れることが求められる。しかし、優れたリワーク性、及び圧縮された場合に素早く回復する性能を両立することが困難であった。
そこで、本発明は、厚み方向へ圧縮可能であり、圧縮された場合に素早く回復する性能を有することで、例えば、印刷版胴用固定部材として用いた場合には、良好な印刷精度を示し、かつリワーク性に優れる発泡シートを提供することを目的とする。
本発明者らが、鋭意検討した結果、少なくともポリオレフィン系樹脂を含む発泡性組成物を発泡してなる発泡シートであり、25%圧縮時におけるヒステリシスロス、及び層間強度を特定の範囲とした発泡シートにより、上記課題が解決することを見出した。すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]少なくともポリオレフィン系樹脂を含む発泡性組成物を発泡してなる発泡シートであり、25%圧縮時におけるヒステリシスロスが30%未満であり、層間強度が1.0MPa以上である、発泡シート。
[2]25%圧縮を30回繰り返した際の応力保持率が70%以上である、上記[1]に記載の発泡シート。
[3]10%圧縮強度が30〜150kPaである、上記[1]又は[2]に記載の発泡シート。
[4]25%圧縮強度が50〜750kPaである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の発泡シート。
[5]25%圧縮強度に対する10%圧縮強度の比〔100×(10%圧縮強度/25%圧縮強度)〕が20〜95%である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の発泡シート。
[6]層間強度が1.0〜5.0MPaである、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の発泡シート。
[7]発泡倍率が2〜20cc/gである、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の発泡シート。
[8]厚みが0.1〜1.0mmである、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の発泡シート。
[9]下記式(1)で表される気泡扁平率が50〜1000%である、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の発泡シート。
100×MD方向の平均気泡径×TD方向の平均気泡径/(ZD方向の平均気泡径)・・・(1)
[10]平均気泡径が30〜200μmである、上記[1]〜[9]のいずれかに記載の発泡シート。
[11]独立気泡率が75%以上である、上記[1]〜[10]のいずれかに記載の発泡シート。
[12]ゲル分率が20〜70質量%である、上記[1]〜[11]のいずれかに記載の発泡シート。
[13]印刷版胴用固定部材用である、上記[1]〜[12]のいずれかに記載の発泡シート。
[14]上記[1]〜[13]ののいずれかに記載の発泡シートと、該発泡シートの両面に設けられる粘着剤層を備える、積層体。
[15]上記[1]〜[13]のいずれかに記載の発泡シートと、該発泡シートの少なくとも一方の面に設けられる支持体とを備える、積層体。
[16]両面に粘着剤層を備える、上記[15]に記載の積層体。
[17]上記[14]〜[16]のいずれかに記載の積層体からなる、印刷版胴用固定部材。
本発明によれば、圧縮された場合に素早く回復する性能を有し、例えば、印刷版胴用固定部材として用いた場合には、反発力が安定し、良好な印刷精度を示し、かつリワーク性に優れる発泡シートを提供することができる。
層間強度測定方法の説明図である。 積層体の模式断面図である。 フレキソ印刷部材の模式断面図である。
[発泡シート]
本発明の発泡シートは、少なくともポリオレフィン系樹脂を含む発泡性組成物を発泡してなる発泡シートであり、25%圧縮時におけるヒステリシスロスが30%未満であり、層間強度が1.0MPa以上である。
(ヒステリシスロス)
本発明の発泡シートは、25%圧縮時におけるヒステリシスロスが30%未満である。25%圧縮時におけるヒステリシスロスが30%以上であると、圧縮変形からの回復が遅すぎるため、繰返し圧縮した際の反発力が安定しない恐れがある。圧縮変形から素早く回復させる観点から、発泡シートの25%圧縮時のヒステリシスロスは、25%未満であることがより好ましく、20%未満であることが更に好ましい。なお、25%圧縮時のヒステリシスロスは小さければ小さいほどよく、例えば0%以上であり、通常は1%以上である。発泡シートのヒステリシスロスを上記した範囲に調整することにより、発泡シートを印刷版胴用固定部材として用いる場合において、印刷精度が良好になる。
25%圧縮時におけるヒステリシスロスは、以下の方法により測定した値である。
発泡シートを平面サイズ50mm×50mmの正方形板状に切り取り、厚み10mm以上になるよう積層された正方形板状の発泡シートを試験片とする。
以下に示す測定条件及び測定環境下で、圧縮試験機を用いて、試験片を5mm/分の圧縮速度で圧縮し、試験片を当初の厚みの25%に相当する厚さ分だけ圧縮させた後、圧縮と同じ速度で初期厚みまで開放し、圧縮開始時から初期厚みまで開放される時点までの荷重及び歪みの変化を測定する。次いで、下記の式より求められるヒステリシスロス(%)を求める。ヒステリシスロスは、試験片3個で実施した結果の平均値とする。
ヒステリシスロス(%)=(加圧エネルギー − 除圧エネルギー)/加圧エネルギー×100
<測定環境>
試験片は、JIS K 7100:1999の記号「23/50」(温度23℃、相対湿度50%)、2級の標準雰囲気下で16時間かけて状態調整した後、同じ標準雰囲気下で測定をする。
<測定条件>
圧縮試験機:テンシロン万能試験機「RTG−1250」(株式会社エー・アンド・デイ製)
データ処理ソフト:サイクル試験モード「TACT−PRO」(株式会社エー・アンド・デイ製)
圧縮治具:JIS K 6767:1999に準拠した圧縮治具
(層間強度)
本発明の発泡シートの層間強度は、1.0MPa以上である。層間強度が1.0MPa未満であると、発泡シートのリワーク性が悪くなる。リワーク性を良好とする観点から、発泡シートの層間強度は、好ましくは1.3MPa以上であり、より好ましくは1.5MPa以上である。また、発泡シートの柔軟性を確保する観点から、層間強度は好ましくは5.0MPa以下であり、より好ましくは4.5MPa以下であり、さらに好ましくは4.0MPa以下である。
層間強度は、後述する実施例に記載の方法にしたがって測定することができる。
発泡シートのヒステリシスロス及び層間強度を上記した所望の範囲とすることにより、印刷版胴用固定部材として用いた場合には、反発力が安定し、良好な印刷精度を示し、かつリワーク性に優れる発泡シートとなる。
(応力保持率)
本発明の発泡シートの25%圧縮を30回繰り返した際の応力保持率は、70%以上であることが好ましい。該応力保持率が70%以上であることにより、繰り返し圧縮した後においても塑性変形等によって反発力が低下しないため好ましい。該応力保持率は、80%以上であることがより好ましく、85%以上であることが更に好ましく、90%以上であることが更に好ましい。
なお、発泡シートの25%圧縮を30回繰り返した際の応力保持率は、以下のように測定される。
ヒステリシスロスの測定と同様の方法で作製した試験片を5mm/分の圧縮速度で圧縮し、試験片の厚みを当初の厚みから25%圧縮させた後、圧縮と同じ速度で初期厚みまで開放し、圧縮開始時から初期厚みまで開放される時点までの荷重及び歪みの変化を測定する。この測定を1回目の測定とする。同様に圧縮及び開放を30回繰り返して、1回目の測定における最大応力と、30回目の測定における最大応力から、応力保持率を以下の式で求めることができる。なお、応力保持率の測定について、測定環境、及び測定条件もヒステリシスロスの測定と同様とすればよい。
応力保持率(%)=100×30回目の測定における最大応力/1回目の測定における最大応力
発泡シートのヒステリシスロス、及び応力保持率は、共に上記した範囲とすることが好ましい。これら2つの特性を上記の範囲とすることにより、圧縮された場合に素早く回復し、なおかつ塑性変形の少ない発泡シートとなり、該発泡シートを印刷版胴用固定部材として用いる場合には、印刷精度がより良好になる。
発泡シートの上記ヒステリシスロス、及び応力保持率は、後述する平均気泡径、気泡扁平率、圧縮強度などを調整することにより所望の範囲に調整することができる。
(永久歪み)
本発明の発泡シートは、0.1MPaで圧縮を7500回繰り返した後の永久歪みが7%以下であることが好ましい。該永久歪みが7.5%以下であることにより、長期間使用時の塑性変形を抑制でき、該発泡シートを印刷版胴用固定部材として用いる場合に、印刷精度がより良好になる。上記永久歪みは、好ましくは7%以下であり、より好ましくは6.5%以下である。
該永久歪みの測定は以下の(1)〜(5)のとおり行う。
(1)発泡シートを50mm×50mmに切り出し試験片とする。
(2)対向する2つのシリコンゴム製の回転ロールの一方のロールの表面に、(1)で調製した試験片の四辺をテープで貼り付けて固定する。
(3)ロール同士の押し付け圧が0.1MPaになるように調整する。押し付け圧の調整は、エアーシリンダーにより行えばよい。
(4)対向する2つのロールを20m/minの速度で7500回、回転させ、試験片を繰り返し圧縮する。
(5)試験前の試験片の厚さと、繰り返し圧縮後の試験片の厚さから以下の式により、永久歪みを求める。
永久歪み(%)=100×(繰り返し圧縮後の試験片の厚さ−試験前の試験片の厚さ)/試験前の試験片の厚さ。
<平均気泡径>
本発明の発泡シートの平均気泡径は30〜200μmであることが好ましい。平均気泡径がこのような範囲であり、かつ後述する発泡倍率や気泡扁平率などを特定の範囲とすることにより、上記した25%圧縮時のヒステリシスロス、及び25%圧縮を30回繰り返した際の応力保持率等を所望の範囲に調整しやすくなり、反発力、繰り返し圧縮耐性に優れる発泡シートとなる。これらの観点から、発泡シートの平均気泡径は、好ましくは50〜170μmであり、より好ましくは50〜130μm、さらに好ましくは50〜90μmである。このように、平均気泡径を比較的小さく調整することにより、単位長さあたりの気泡壁の数が大きくなるため、発泡シートが多数回圧縮されたあとであっても反発力を維持しやすくなると考えられる。発泡シートの平均気泡径は、例えば、発泡シートを製造するための発泡性組成物の組成、後述する発泡倍率、ゲル分率などにより調節することができる。
なお、発泡シートの平均気泡径とはMD方向の平均気泡径、及びTD方向の平均気泡径、の平均値である。
MD方向の平均気泡径、TD方向の平均気泡径、及びZD方向の平均気泡径は、以下の方法により求められる。
発泡シートを50mm四方にカットしたものを測定用の発泡シートサンプルとして用意する。これを液体窒素に1分間浸した後にカミソリ刃でMD方向及びTD方向に沿ってそれぞれ厚さ方向に切断する。この断面をデジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製「VHX−900」)を用いて200倍の拡大写真を撮り、MD方向、TD方向及びZD方向のそれぞれにおける長さ2mm分の切断面に存在する全ての気泡について気泡径を測定し、その操作を5回繰り返す。そして、全ての気泡の平均値をMD方向、TD方向及びZD方向の平均気泡径とする。
なお、MD方向は、Machine directionを意味し、押出方向等と一致する方向であるとともに、TD方向は、Transverse directionを意味し、MD方向に直交する方向である。また、ZD方向は、発泡シートの厚さ方向であり、MD方向及びTD方向のいずれにも垂直な方向である。
<気泡扁平率>
本発明の発泡シートの気泡扁平率は50〜1000%であることが好ましい。気泡扁平率がこのような範囲であり、且つ平均気泡径の大きさが前記範囲内であると、上記した25%圧縮時のヒステリシスロス、及び25%圧縮を30回繰り返した際の応力保持率を所望の範囲に調整しやすくなり、反発力に優れる発泡シートを得やすくなる。
気泡扁平率は、下記式(1)で表され、気泡の形状を反映した値となる。
100×MD方向の平均気泡径×TD方向の平均気泡径/(ZD方向の平均気泡径)・・・(1)
例えば気泡扁平率が、100%に近い値であると、気泡は球形に近い形状となる。気泡扁平率が上記した範囲内であると、発泡シートの塑性変形が抑制され、反発力が高くなると共に、後述する層間強度が向上し、優れたリワーク性を有する発泡シートが得られると考えられる。
発泡シートの気泡扁平率は、反発力を向上させて、厚み方向に圧縮された場合に素早く回復する性能を高める観点、及びリワーク性を向上させる観点から、好ましくは100〜500%であり、より好ましくは150〜400%である。
発泡シートの気泡扁平率は、発泡シートを製造する際の、延伸倍率などの各種製造条件を調整することで、所望の範囲に調節することができる。
<10%圧縮強度及び25%圧縮強度>
本発明の発泡シートの10%圧縮強度は、好ましくは30〜150kPaであり、より好ましくは40〜110kPaであり、更に好ましくは50〜90kPaである。発泡シートの10%圧縮強度をこのような範囲に調整することにより、適切な柔軟性を有することで、印刷精度が向上し、かつリワーク性にも優れる。
同様の観点から、本発明の発泡シートの25%圧縮強度は、好ましくは50〜750kPaであり、より好ましくは80〜500kPaであり、更に好ましくは100〜300kPaである。
10%圧縮強度は、当初の厚さの10%に相当する厚さの分だけ圧縮したときの荷重であり、25%圧縮強度は、当初の厚さの25%に相当する厚さの分だけ圧縮したときの荷重である。これらは、JIS K6767に準拠して測定することができる。
幅広い圧縮率に対して、反発力の安定性を確保する観点から、25%圧縮強度に対する10%圧縮強度の比〔100×10%圧縮強度/25%圧縮強度〕は、20%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、そして通常は95%以下である。圧縮率に対し反発力の安定した発泡シートは、例えば、印刷版胴用固定部材に用いた場合には、面方向の印刷精度を安定させることが可能となる。
<発泡倍率>
本発明の発泡シートの発泡倍率は、好ましくは2〜20cc/gであり、より好ましくは3〜15cc/gであり、更に好ましくは4〜10cc/gである。発泡倍率がこのような範囲であると、適度な柔軟性が確保され、且つ反発力を向上させることができる。発泡倍率は、見掛け密度の逆数で表される。
<ゲル分率>
本発明の発泡シートのゲル分率は、好ましくは20〜70質量%であり、より好ましくは25〜65質量%であり、さらに好ましくは30〜60質量%、さらに好ましくは35〜60質量%である。ゲル分率がこれら下限値以上であると、十分な架橋が形成され、これを発泡させることにより平均気泡径の小さい発泡シートを得ることができる。またゲル分率がこれら上限値以下であると、発泡シートの柔軟性を確保しやすくなる。
ゲル分率は、後述する実施例に記載の方法にしたがって測定することができる。
<独立気泡率>
本発明の発泡シートは、独立気泡を有するものであることが好ましい。独立気泡を有するとは、全気泡に対する独立気泡の割合(「独立気泡率」という)が75%以上となることを意味する。本発明に用いる発泡シートが独立気泡を有するものであると、発泡シート内部の空気が抜けにくくなるため、反発力が向上し、25%圧縮時におけるヒステリシスロスを上記した所望の値に調整しやすくなる。そのため、圧縮された場合に素早く回復することが可能となる。本発明の発泡シートの独立気泡率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、更に好ましくは90%以上であり、そして100%以下である。
独立気泡率は、ASTM D2856(1998)に準拠して求めることができる。市販の測定器では、乾式自動密度計アキュピック1330等が挙げられる。
独立気泡率は、より具体的には下記の要領で測定される。発泡シートから一辺が5cmの平面正方形状で、且つ一定厚みの試験片を切り出す。試験片の厚みを測定し、試験片の見掛け体積Vを算出するとともに試験片の重量Wを測定する。次に、気泡の占める見掛け体積Vを下記式に基づいて算出する。なお、試験片を構成している樹脂の密度は、1g/cmとする。
気泡の占める見掛け体積V=V−W
続いて、試験片を23℃の蒸留水中に水面から100mmの深さに沈めて、試験片に15kPaの圧力を3分間に亘って加える。しかる後、試験片を水中から取り出して試験片の表面に付着した水分を除去し、試験片の重量Wを測定し、下記式に基づいて連続気泡率F及び独立気泡率Fを算出する。
連続気泡率F(%)={(W−W)/V}×100
独立気泡率F(%)=100−F
<発泡シートの寸法>
発泡シートの厚みは0.1〜1.0mmであることが好ましい。厚みを1.0mm以下とすると発泡シートの薄型化が可能になり、印刷版胴用固定部材として好適に使用できる。また、厚みを0.1mm以上であると、発泡シートの反発力及び柔軟性の確保が容易になる。そのような観点から、厚みは0.2〜0.8mmであることがより好ましく、0.30〜0.7mmであることが更に好ましい。
<ポリオレフィン系樹脂>
本発明の発泡シートは、少なくともポリオレフィン系樹脂を含む発泡性組成物を発泡してなるものである。ポリオレフィン系樹脂を使用することで、発泡シートの適度な柔軟性及び機械的強度を確保し、一定の反発力を確保することができる。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらの中ではポリエチレン樹脂及びエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
〔ポリエチレン樹脂〕
ポリエチレン樹脂としては、チーグラー・ナッタ化合物、メタロセン化合物、酸化クロム化合物等の重合触媒で重合されたポリエチレン樹脂が挙げられ、好ましくは、メタロセン化合物の重合触媒で重合されたポリエチレン樹脂が用いられる。
また、ポリエチレン樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンを用いることにより、発泡シートに柔軟性を付与するとともに、発泡シートの薄型化が可能になる。この直鎖状低密度ポリエチレンは、メタロセン化合物等の重合触媒を用いて得たものがより好ましい。また、直鎖状低密度ポリエチレンは、エチレン(例えば、全モノマー量に対して75質量%以上、好ましくは90質量%以上)と必要に応じて少量のα−オレフィンとを共重合することにより得られる直鎖状低密度ポリエチレンがより好ましい。
α−オレフィンとして、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、及び1−オクテン等が挙げられる。なかでも、炭素数4〜10のα−オレフィンが好ましい。
ポリエチレン樹脂、例えば上記した直鎖状低密度ポリエチレンの密度は、0.870〜0.910g/cmが好ましく、0.875〜0.907g/cmがより好ましく、0.880〜0.905g/cmが更に好ましい。ポリエチレン樹脂としては、複数のポリエチレン樹脂を用いることもでき、また、上記した密度範囲以外のポリエチレン樹脂を加えてもよい。
(メタロセン化合物)
メタロセン化合物としては、遷移金属をπ電子系の不飽和化合物で挟んだ構造を有するビス(シクロペンタジエニル)金属錯体等の化合物を挙げることができる。より具体的には、チタン、ジルコニウム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、及び白金等の四価の遷移金属に、1又は2以上のシクロペンタジエニル環又はその類縁体がリガンド(配位子)として存在する化合物を挙げることができる。
このようなメタロセン化合物は、活性点の性質が均一であり各活性点が同じ活性度を備えている。メタロセン化合物を用いて合成した重合体は、分子量、分子量分布、組成、組成分布等の均一性が高いため、メタロセン化合物を用いて合成した重合体を含むシートを架橋した場合には、架橋が均一に進行する。その結果、均一に延伸できるため、発泡シートを薄くしてもその厚みを均一にしやすくなる。
リガンドとしては、例えば、シクロペンタジエニル環、インデニル環等を挙げることができる。これらの環式化合物は、炭化水素基、置換炭化水素基又は炭化水素−置換メタロイド基により置換されていてもよい。炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基、各種アミル基、各種ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種セチル基、フェニル基等が挙げられる。なお、「各種」とは、n−、sec−、tert−、iso−を含む各種異性体を意味する。
また、環式化合物をオリゴマーとして重合したものをリガンドとして用いてもよい。
更に、π電子系の不飽和化合物以外にも、塩素や臭素等の一価のアニオンリガンド又は二価のアニオンキレートリガンド、炭化水素、アルコキシド、アリールアミド、アリールオキシド、アミド、アリールアミド、ホスフィド、アリールホスフィド等を用いてもよい。
四価の遷移金属やリガンドを含むメタロセン化合物としては、例えば、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t−ブチルアミドジルコニウムジクロリド等が挙げられる。
メタロセン化合物は、特定の共触媒(助触媒)と組み合わせることにより、各種オレフィンの重合の際に触媒としての作用を発揮する。具体的な共触媒としては、メチルアルミノキサン(MAO)、ホウ素系化合物等が挙げられる。なお、メタロセン化合物に対する共触媒の使用割合は、10〜100万モル倍が好ましく、50〜5,000モル倍がより好ましい。
発泡シートに含まれるポリオレフィン系樹脂は、上記した直鎖状低密度ポリエチレンを使用する場合、上記の直鎖状低密度ポリエチレンを単独で使用してもよいが、他のポリオレフィン系樹脂と併用してもよく、例えば、以下に述べる他のポリオレフィン系樹脂と併用してもよい。他のポリオレフィン系樹脂を含有する場合、直鎖状低密度ポリエチレン(100質量部)に対する他のポリオレフィン系樹脂の割合は、40質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましい。
〔ポリプロピレン樹脂〕
また、ポリプロピレン樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、プロピレンを50質量%以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げることができ、これらの中では、炭素数6〜12のα−オレフィンが好ましい。
〔エチレン−酢酸ビニル共重合体〕
ポリオレフィン系樹脂として使用するエチレン−酢酸ビニル共重合体は、例えば、酢酸ビニルを、好ましくは6〜40質量%、より好ましくは10〜35質量%、更に好ましくは12〜33質量%含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体が挙げられる。
本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、エチレンと酢酸ビニルの他、酢酸ビニルの一部を加水分解して生成したビニルアルコールを含むものでもよい。
このようなエチレン−酢酸ビニル共重合体としては、例えば、東ソー株式会社製「ウルトラセン」、三井・デュポンポリケミカル株式会社製「エバフレックス」、宇部興産株式会社製「UBEポリエチレン」、旭化成ケミカルズ株式会社製「サンテック」等が挙げられる。
〔各樹脂の含有量〕
ポリオレフィン系樹脂としてポリエチレン樹脂を用いる場合、樹脂全量基準に対するポリエチレン樹脂の量は、30質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上が更に好ましく、70質量%以上がより更に好ましく、実質的にポリエチレン樹脂のみからなることがより更に好ましい。ポリエチレン樹脂の含有量が前記下限値以上であると反発力が向上する。
更に、発泡シートにおいて樹脂としてポリオレフィン系樹脂を含む場合、発泡シートに含有される樹脂は、ポリオレフィン系樹脂を単独で使用することが好ましいが、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を含んでもよい。発泡シートにおいて、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を含む場合、ポリオレフィン系樹脂の樹脂全量に対する割合は、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
また、発泡シートに使用するポリオレフィン系樹脂以外の樹脂としては、スチレン系熱可塑性エラストマー、EPDM等のエチレンプロピレン系熱可塑性エラストマー等の各種のエラストマー、ゴム成分等が挙げられる。
<熱分解型発泡剤>
本発明の発泡シートは、ポリオレフィン系樹脂と熱分解型発泡剤とを含む発泡性組成物を発泡してなることが好ましい。
熱分解型発泡剤としては、有機発泡剤、無機発泡剤が使用可能である。有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミドがより好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
発泡性組成物における熱分解型発泡剤の配合量は、樹脂100質量部に対して、1〜20質量部が好ましく、2〜18質量部がより好ましく、4〜15質量部が更に好ましい。
発泡性組成物は、樹脂、熱分解型発泡剤以外にも、酸化防止剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、充填材等の発泡シートに一般的に使用する添加剤を含有していてもよい。
本発明の発泡シートは、上記のとおり、25%圧縮時におけるヒステリシスロス、及び層間強度が特定の範囲にあるため、反発力に優れ、圧縮した際に、素早く回復する性質を備えることで印刷精度が良好で、かつリワーク性に優れる。さらに、本発明の発泡シートは、応力保持率などの他の物性もあわせて満足することにより、印刷精度がより良好になり、印刷版胴用固定部材用として用いることが好適である。
〔発泡シートの製造方法〕
本発明の発泡シートの製造方法は、特に制限はないが、例えば、樹脂及び熱分解型発泡剤を含む発泡性組成物を架橋し、加熱して熱分解型発泡剤を発泡させ、TD方向及びMD方向の少なくとも一方に延伸することで製造することができる。その製造方法は、より具体的には、以下の工程(1)〜(4)を含む。
工程(1):樹脂、熱分解型発泡剤、及び必要に応じて配合されるその他の添加剤を混合して、シート状の発泡性組成物に成形する工程
工程(2):シート状の発泡性組成物に電離性放射線を照射して発泡性組成物を架橋させる工程
工程(3):架橋させた発泡性組成物を加熱し、熱分解型発泡剤を発泡させて、発泡シートを得る工程
工程(4):MD方向又はTD方向のいずれか一方又は双方の方向に発泡シートを延伸する工程
工程(1)において、シート状の発泡性組成物に成形する方法は、特に限定されないが、例えば、樹脂、熱分解型発泡剤、必要に応じて配合されるその他の添加剤を押出機に供給して溶融混練し、押出機から発泡性組成物をシート状に押出すことによって成形すればよい。
工程(2)において発泡性組成物を架橋する方法としては、シート状の発泡性組成物に電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法を用いる。上記電離放射線の照射量は、得られる発泡シートの架橋度が上記した所望の範囲となるように調整すればよいが、5〜15Mradであることが好ましく、6〜13Mradであることがより好ましい。電離照射線の加速電圧は、好ましくは200〜1000kVであり、より好ましくは300〜800kVである。
工程(3)において、発泡性組成物を加熱し熱分解型発泡剤を発泡させるときの加熱温度は、熱分解型発泡剤の発泡温度以上であればよいが、好ましくは200〜300℃、より好ましくは220〜280℃である。
工程(4)における発泡シートの延伸は、MD及びTD方向の両方に行ってもよいし、一方のみに行ってもよい。また発泡シートの延伸は、シート状の発泡性組成物を発泡させて発泡シートを得た後に行ってもよいし、シート状の発泡性組成物を発泡させつつ行ってもよい。なお、シート状の発泡性組成物を発泡させて発泡シートを得た後、発泡シートを延伸する場合には、発泡シートを冷却することなく発泡時の溶融状態を維持したまま続けて発泡シートを延伸してもよく、発泡シートを冷却した後、再度、発泡シートを加熱して溶融又は軟化状態とした上で発泡シートを延伸してもよい。発泡シートは延伸することで薄厚にしやすくなる。
工程(4)において、発泡シートのMD方向及びTD方向の一方又は両方への延伸倍率は、5.0倍未満であることが好ましく、4.0倍未満がより好ましく、3.0倍未満が更に好ましい。また、上限値以下とすると、気泡扁平率を所望の範囲に調整しやすくなり、発泡シートが延伸中に破断したり、発泡中の発泡シートから発泡ガスが抜けて発泡倍率が著しく低下したりすることが防止され、発泡シートの柔軟性が良好になり、品質も均一なものとしやすくなる。発泡シートのMD方向及びTD方向の一方又は両方への延伸倍率は、好ましくは1.0倍以上であり、より好ましくは1.2倍以上である。
また、延伸時に発泡シートは、例えば100〜280℃、好ましくは150〜260℃に加熱すればよい。
以上のようにして得られた発泡シートは、抜き加工等の周知の方法により切断して、所望の形状に加工してもよい。
ただし、本製造方法は、上記に限定されずに、上記以外の方法により、発泡シートを得てもよい。例えば、電離性放射線を照射する代わりに、発泡性組成物に予め有機過酸化物を配合しておき、発泡性組成物を加熱して有機過酸化物を分解させる方法等により架橋を行ってもよい。
[積層体]
本発明の積層体は、上記した発泡シートを少なくとも備える。本発明の積層体は、例えば、上記した発泡シートと、該発泡シートの両面に設けられる粘着剤層を備える。ここで、該粘着剤層としては、後述する粘着剤層23と同様のものが使用できるし、また、粘着剤層として、両面粘着テープを用いてもよい。
また、別の態様として、本発明の積層体は、上記した発泡体と支持体とを備えるものである。中でも、本発明の積層体は、上記した発泡体と支持体とを備えるものであることが好ましい。
図2に本発明の積層体20の模式断面図を示す。本発明の積層体20は、上記した発泡シート21と、該発泡シート21の少なくとも一方の面に設けられる支持体22とを備える。該積層体20は、支持体22を備えることにより、例えば、版胴の周囲を巻くように設置する際に、発泡シート21の伸びを抑制することができ、積層体20の形状を維持でき、作業性も良好になる。支持体22は図2に示すように、発泡シート21の一方の面のみに設けられてもよいし、発泡シート21の両面に設けられてもよいが、適切な反発力を確保する観点から、発泡シート21の一方の面のみに設けられることが好ましい。
支持体22は、特に限定されないが、熱可塑性樹脂であることが好ましく、中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどがより好ましく、ポリエチレテレフタレートがさらに好ましい。
支持体は、フィルム状であることが好ましく、その厚さは好ましくは5〜50μmであり、より好ましくは10〜30μmである。
発泡シートの面上に、支持体を設ける方法については、特に制限されないが、例えば、押出ラミネート法、接着剤を塗布した後張り合わせる接着ラミネート法、熱ラミネート法(熱融着法)、ホットメルト法、高周波ウェルダー法等が挙げられるが、如何なる方法でも両者が接着されればよい。
本発明の積層体20は、両面に粘着剤層23を備える積層体であることが好ましい。これにより、印刷版胴用固定部材として好適に使用することができる。また、発泡シート21が上記した所定の層間強度を有するため、版胴から剥がす際に、破れにくくなり、リワーク性に優れる。
<粘着剤>
粘着剤層23は、以下に説明する粘着剤により形成されることが好ましい。粘着剤としては、特に制限はなく、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤等を用いることができ、リワーク性の観点から、アクリル系粘着剤が好ましい。
本発明においては、積層体20の両面の2つの粘着剤層23に使用する粘着剤は同一であっても異なっていてもよい。
(アクリル系粘着剤)
以下、粘着剤層23に使用されるアクリル系粘着剤の一実施形態についてより詳細に説明する。アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)を含む重合性モノマーを重合したアクリル系重合体を含有する粘着剤である。
なお、本明細書において、用語「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは、アクリル酸アルキルエステル、及びメタクリル酸アルキルエステルの両方を含む概念を指すものであり、他の類似の用語も同様である。また、用語「重合性モノマー」は、繰り返し単位を有しない化合物のみならず、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)と共重合する化合物であれば、後述するその他のモノマー自身が繰り返し単位を有するものも含みうる概念を指す。
≪(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)≫
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)は、(メタ)アクリル酸と脂肪族アルコールとのエステルであって、脂肪族アルコールのアルキル基の炭素数が、好ましくは2〜14、より好ましくは4〜10である脂肪族アルコールに由来するアルキルエステルが好ましい。
具体的な(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、及びテトラデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレートが好ましく、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート又はこれらの組み合わせがより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマーは、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位は、粘着剤において主成分を構成するものであって、その含有量は、粘着剤全量基準で一般的に30質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45重量%以上である。このように、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)の含有量を多くすると、粘着剤に所望の粘着力を付与することが可能になる。
なお、粘着剤における(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位の含有量は、後述する粘着剤組成物における(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)の含有量と実質的に同じであるので、置き換えて表すことができる。以下で説明する(A)成分以外の成分についても同様である。
≪極性基含有ビニルモノマー(B)≫
重合性モノマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)に加えて、極性基含有ビニルモノマー(B)を含有することが好ましい。極性基含有ビニルモノマー(B)は、極性基とビニル基を有するものである。
極性基含有ビニルモノマー(B)としては、例えば(メタ)アクリル酸、及びイタコン酸等のビニル基を含有するカルボン酸、及びその無水物、水酸基を有するビニルモノマー、窒素含有ビニルモノマーなどが挙げられる。
水酸基を有するビニルモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、及びポリオキシプロピレン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
窒素含有ビニルモノマーとしては、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルラウリロラクタム、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、及びジメチルアミノメチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
極性基含有ビニルモノマー(B)の中でも、(メタ)アクリル酸、及びイタコン酸等のビニル基を含有するカルボン酸、及びその無水物が好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましく、アクリル酸が更に好ましい。これらの極性基含有ビニルモノマー(B)は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極性基含有ビニルモノマー(B)を使用する場合、粘着剤において極性基含有ビニルモノマー(B)由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、好ましくは1〜15質量部、より好ましくは2〜12質量部、更に好ましくは3〜10質量部である。極性基含有ビニルモノマー(B)の含有量をこのような範囲内とすることで粘着剤層のTg、凝集力、粘着力等を適切な範囲に調整しやすくなる。
≪その他のモノマー≫
重合性モノマーは、上記した(A)及び(B)以外のその他のモノマーを含んでいてもよい。その他のモノマーとしては、スチレン系モノマー、多官能モノマー、酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル等が挙げられる。スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、及びp−メチルスチレン等が挙げられる。
また、多官能モノマーとしては、ビニル基を2つ以上有するモノマーが挙げられ、好ましくは(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。多官能モノマーを使用すると、アクリル系重合体に網目構造を形成することが可能になる。
具体的な多官能モノマーとしては、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトシキ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、エトシキ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロキシ化グリセリルトリアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジアクリレート等が挙げられる。
その他のモノマーを使用する場合、粘着剤において、その他のモノマー由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、0.5〜15質量部、より好ましくは1〜7質量部、更に好ましくは1〜5質量部である。
アクリル系重合体のGPC法により測定した重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば20万〜100万、好ましくは40万〜90万である。
<粘着付与樹脂>
アクリル系粘着剤は、粘着力を向上させる観点から、粘着付与樹脂を含有してもよい。粘着付与樹脂としては、水添テルペン樹脂、水添ロジン、不均化ロジン樹脂、ロジンエステル系ポリマー、石油樹脂等の重合阻害性の低い粘着付与樹脂が好ましい。これらの中でも、粘着付与樹脂が二重結合を多く有していると重合反応を阻害することから、ロジン系のものが好ましく、中でもロジンエステル系ポリマーが好ましい。
粘着付与樹脂の軟化点は、粘着剤の凝集力及び粘着力を向上させる観点から、95℃以上程度であればよいが、120℃以上のものを含むことが好ましく、例えば、95℃以上120℃未満のものと、120℃以上150℃以下のものとを併用してもよい。なお、軟化点は、JISK2207に規定される環球法により測定すればよい。
アクリル系粘着剤における粘着付与樹脂の含有量は、アクリル系重合体100質量部に対して、好ましくは2〜40質量部、より好ましくは4〜35質量部、更に好ましくは5〜25質量部である。
<架橋剤>
アクリル系粘着剤を構成する樹脂が水酸基やカルボキシ基を有する場合、粘着性を向上させる観点から、架橋剤を用いることにより主鎖間に架橋構造を形成してもよい。
架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、及び金属キレート型架橋剤等が挙げられる。これらの中でも、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましい。
イソシアネート系架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物が挙げられる。ポリイソシアネート化合物の具体例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネートなどが挙げられる。また、これらのビウレット体、イソシアヌレート体、更にはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体等も挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ系架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)トルエン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルm−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ジグリシジルn−ヘキサン等が挙げられる。
本発明に用いる粘着剤層の剥離強度は、架橋剤の量により調整してもよい。
架橋剤の粘着剤への配合量は、アクリル系重合体100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、そして、好ましくは7質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。
<その他の成分>
本発明において用いるアクリル系粘着剤は、前述した成分以外にも、可塑剤、軟化剤、顔料、染料、光重合開始剤、難燃剤等の粘着剤に従来使用されている各種の添加剤を含有してもよい。
(ゴム系粘着剤)
ゴム系粘着剤は、ゴム成分を含有するものであり、ゴム成分としては、スチレン−イソプレンブロック共重合体を使用することが好ましい。スチレン−イソプレンブロック共重合体は、ジブロック率が好ましくは25〜70質量%、より好ましくは30〜65質量%、更に好ましくは45〜60重量%である。ここでジブロックとは、スチレンとイソプレンとからなるジブロックのことをいう。スチレン−イソプレンブロック共重合体は、ジブロック率が25%以上となることで十分な粘着力が発現し、また、70質量%以下とすることで剪断強度を高めやすくなる。なお、スチレン−イソプレンブロック共重合体は、ジブロック以外にも、スチレン、イソプレン、スチレンブロックからなるトリブロック等ブロックを3つ以上有するものも含有する。
スチレン−イソプレンブロック共重合体におけるスチレン量は、特に限定されないが、14〜24質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜18質量%である。スチレン量が14質量%以上であると、凝集性の高い粘着剤となり、剪断強度を高めやすくなる。また、24質量%以下とすると、凝集力が適度な大きさとなり粘着力を発現しやすくなる。
スチレン−イソプレンブロック共重合体の分子量は、特に限定されないが、質量平均分子量で100,000〜400,000が好ましく、150,000〜250,000がより好ましい。なお、ここでいう質量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法によりポリスチレン換算分子量として測定されるものをいう。
ゴム系粘着剤は、上記したゴム成分に加え、更に粘着付与樹脂を含有することが好ましい。ゴム系粘着剤に使用される粘着付与樹脂は、各種の粘着付与樹脂が使用可能であるが、好ましくは石油系樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂を使用する。粘着付与樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、石油系樹脂と、テルペン樹脂及びクマロン樹脂から選択される少なくとも1種とを併用することが好ましい。このような粘着付与樹脂の組み合わせにより剥離強度を上記範囲に調整しやすくなる。
石油系樹脂としては、脂肪族系石油樹脂(C5系石油樹脂)、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、スチレン−イソプレンブロック共重合体との相溶性の観点から脂肪族系石油樹脂が好ましい。また、石油系樹脂は、軟化点が90〜120℃程度のものを使用することが好ましい。
また、テルペン樹脂としては、軟化点が80〜120℃程度のものが使用可能であるが、粘着力確保の観点から100℃未満のものが好ましい。また、クマロン樹脂としては、凝集力確保のために、軟化点が好ましくは110〜130℃、より好ましくは115〜125℃のものを使用する。
粘着付与樹脂はゴム成分100質量部に対して60〜250質量部が好ましく、100〜200質量部がより好ましく、110〜180質量部が更に好ましい。粘着付与樹脂の配合量を上記範囲内とすることで、凝集力を良好にして適度なピール粘着力を付与できるようになる。
また、石油系樹脂と、テルペン樹脂及びクマロン樹脂から選択される少なくとも1種とを併用する場合、石油系樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、50〜200質量部が好ましく、60〜150質量部が好ましく、60〜110質量部がより好ましい。一方で、テルペン樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、10〜70質量部が好ましく、20〜60質量部がより好ましく、30〜50質量部が更に好ましい。更に、クマロン樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、10〜60質量部が好ましく、15〜50質量部がより好ましく、20〜40質量部が更に好ましい。
ゴム系粘着剤は、必要に応じて、軟化剤、酸化防止剤、充填剤等を含有してもよい。
(ウレタン系粘着剤)
ウレタン系粘着剤は特に限定されず、例えば、少なくともポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるウレタン樹脂等が挙げられる。上記ポリオールとして、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等が挙げられる。上記ポリイソシアネート化合物として、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。これらのウレタン系粘着剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ウレタン系粘着剤としては、ポリウレタンポリオールと多官能イソシアネート系硬化剤とを反応させて得られるウレタン樹脂を使用してもよい。ポリウレタンポリオールは、上記したポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応したもの、又はポリオールとポリイソシアネート化合物とジアミン等の鎖延長剤とを反応させたものが挙げられる。多官能イソシアネート系硬化剤としては、2以上のイソシアネート基を有する化合物であればよく、上記したイソシアネート化合物を使用可能である。
ウレタン系粘着剤は、ウレタン樹脂に加えて、上記した微粒子を含有してもよく、また、ウレタン系粘着剤は、必要に応じて、粘着付与樹脂、軟化剤、酸化防止剤、充填剤等を含有してもよい。
〔粘着剤層の製造方法〕
粘着剤層23を構成する粘着剤は、アクリル系粘着剤を使用する場合には、上記した重合性モノマー、及び重合開始剤を含む粘着剤組成物を加熱、還流し、その後、重合体を架橋することにより得ることができる。また、上記した重合性モノマーを含む粘着剤組成物に光を照射して、重合性モノマーを重合させることで得ることも可能である。
粘着剤組成物は、必要に応じて上記した粘着付与樹脂、微粒子、及びその他の成分の少なくとも1種を含んでいてもよい。
粘着剤層23を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、コーター等の塗工機を用いて粘着剤を塗布する方法、スプレーを用いて粘着剤を噴霧、塗布する方法、刷毛を用いて粘着剤を塗布する方法、剥離シート上に形成した粘着剤層を発泡シートに転写する方法等が挙げられる。
<印刷版胴用固定部材>
本発明の積層体は、印刷版と版胴との間に設けられ、これらを固定するための印刷版胴用固定部材として好適に用いることができる。中でも、本発明の積層体は、フレキソ印刷版と版胴とを固定するための印刷版胴用固定部材として使用することが好ましい。
図3に、本発明の積層体33を備えるフレキソ印刷部材の模式断面図を示す。フレキソ印刷部材30は、ロール状の版胴31と、該版胴31の周囲に取り付けられる凸状の印刷パターンを有するフレキソ印刷版32と、版胴31とフレキソ印刷版32との間に設けられ、これらを固定する積層体33とから構成されている。積層体33は、その両面に粘着剤層を備えているため、固定部材として良好に機能し、かつ反発性、繰り返し圧縮耐性に優れる発泡シートを有しているため、フレキソ印刷における印刷精度を向上させ、加えて印刷精度を長期間維持することが可能となる。さらに、積層体33は、版胴31から剥がす際に、破れる頻度が低く、リワーク性に優れる。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[測定方法]
各物性の測定方法及び評価方法は、次の通りである。
<平均気泡径、気泡扁平率>
発泡シートの平均気泡径は明細書に記載の方法で測定し、平均気泡径の値に基づいて気泡扁平率を算出した。
<10%圧縮強度及び25%圧縮強度>
JIS K6767に準拠して測定した。
<25%圧縮時のヒステリシスロス>
明細書に記載の方法に従って測定した。
<25%圧縮を30回繰り返した際の応力保持率>
明細書に記載の方法にしたがって測定した。
<発泡倍率>
発泡シートについてJIS K7222に準拠して見かけ密度を測定し、その逆数を発泡倍率とした。
<ゲル分率>
発泡シートから約100mgの試験片を採取し、試験片の重量A(mg)を精秤する。次に、この試験片を120℃のキシレン30cm中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の重量B(mg)を精秤する。得られた値から、下記式によりゲル分率(質量%)を算出した。
ゲル分率(質量%)=(B/A)×100
<独立気泡率>
発泡シートの独立気泡率は、明細書記載の方法で測定した。
<層間強度>
(層間強度測定用サンプルの作製)
図1に示すように、発泡シート7の25mm角範囲にプライマー(セメダイン株式会社製「PPXプライマー」)を塗布した後、塗布部分の中央に直径5mm分の接着剤8(セメダイン株式会社製「PPX」)を滴下した。その後直ちに、接着剤滴下部分に25mm角のアルミ製の治具9を置き、発泡シート7と治具9とを圧着した。その後、治具9の大きさに沿って発泡シートをカットした。カットした発泡シート7の治具9を接着していない面にプライマーを塗布し、塗布部分の中央に直径5mm分の接着剤10を滴下した。その後直ちに、接着剤滴下部分に10mm角のアルミ製の治具11を置き、発泡シート7と治具11とを圧着した。治具11の周辺にはみ出した接着剤をふき取った後、治具11の大きさに沿って発泡シートに切り込み12を入れた。これを室温で30分間放置することで接着剤を養生し、層間強度測定用サンプルとした。
(層間強度の測定)
続いて、1kNのロードセルを設置した試験機(株式会社エー・アンド・デイ製「テンシロン万能材料試験機」)に、発泡シートのシート面が引張方向に対して垂直になるように層間強度測定用サンプルを取り付けた。治具9を速度100mm/分で垂直上向きに引っ張り、発泡シートの1cm角の範囲のみを層間剥離させた。このときの最大荷重を測定し、1回目の測定結果とした。同様の操作を3回繰り返し、その平均値を層間強度とした。
<永久歪み>
0.1MPaでの圧縮を7,500回繰り返した後の永久歪みについて、明細書に記載の方法にしたがって測定した。
<リワーク性>
後述する印刷性評価1で作製した模擬テープを、同様の版胴ロールに1.0MPaで貼り付けた後、模擬テープを剥離して、模擬テープが千切れるか否かを評価した。試験は5回行った。
A・・5回すべて千切れなかった。
B・・千切れた回数が1回以上3回未満であった。
C・・千切れた回数が3回以上であった。
<印刷性評価1(印字ドットの再現性)>
(1)発泡シートの両面に積水化学工業株式会社製両面テープ「3803H」を貼合し、印刷版胴用固定部材(模擬テープ)を作成した。
(2)小型フレキソ印刷機「フレキシプルーフ100UV」(RK Print Coat Instruments社製)の版胴ロールに対して、作成した模擬テープを用いて、印刷版を固定した。
(3)アニロックスロールは線数120line/cm、版は線数150line/cm、ドット濃度50%のものを用いた。発泡シートがおよそ25%圧縮されるよう、アニロックスロールと版胴、および版胴と圧胴のギャップを調整した。
(4)印刷速度60m/min設定にて、コート紙へ印刷を実施した。試験には印刷版「Flexcel SRM170」(コダック社製)、UV硬化インキ「UVフレキソ500」(T&K社製)を用いた。
(5)印刷した紙の図柄をデジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製「VHX−900」)を用いて100倍の拡大写真を撮影した。
(6)撮影した写真中のドット面積を画像解析ソフト「Image J」を用いて検出し、ヒストグラム化した。ヒストグラム中の、最頻値より1.5倍以上の値を示した度数を記録し、下記の基準に基づき再現性を評価した。Aが最も印刷精度が良好であることを示している。
A:度数が0
B:度数が1以上5以下
C:度数が6以上9以下
D:度数が10以上
<印刷性評価2 (繰返し圧縮後の印字ドットの再現性)>
・永久歪みの評価で用いた手法で、発泡シートを予め7500回圧縮した後に、印刷評価1と同じ条件で印刷評価を実施した。
<印刷性評価3(総合評価)>
A・・評価1及び2が共にA
B・・評価1及び評価2が共にB以上であり、少なくとも一方がB
C・・評価1及び評価2が共にC以上であり、少なくとも一方がC
D・・評価1及び評価2の少なくとも一方がD
各実施例及び比較例における発泡シートの製造に使用した各成分は以下のとおりである。
[樹脂]
<ポリエチレン樹脂>
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)(エクソン・ケミカル社製、商品名「EXACT3027」、密度:0.900g/cm
<エチレン酢酸ビニル共重合体>
(1)日本ポリエチレン社製、商品名「ノバテックEVA LV440」、酢酸ビニル含量15質量%
<ポリウレタン製発泡体>
(1)株式会社ロジャースイノアック社製、商品名「PORON SR−S−20P」、厚み0.3mm、密度200kg/m
[熱分解型発泡剤]
・アゾジカルボンアミド 平均粒子径15μm
[酸化防止剤]
・フェノール系酸化防止剤:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
[実施例1]
(発泡シートの製造)
表1に記載した発泡性組成物を構成する各成分を、表1に記載の質量部数で押出機に供給して、130℃で溶融混練して発泡性組成物を得た後、該発泡性組成物をシート状に押出した。次に、上記シート状の発泡性組成物の両面に加速電圧500kVの電子線を5.5Mrad照射して発泡性組成物を架橋した後、架橋した発泡性組成物を熱風及び赤外線ヒーターにより250℃に保持された発泡炉内に連続的に送り込んで加熱して発泡させて、発泡シートを得た。次いで、得られた発泡シートを発泡炉から連続的に送り出した。そして、発泡シートをその両面の温度が200〜250℃となるように維持した状態で、発泡シートをそのTD方向に1.5倍の延伸倍率で延伸させると共に、発泡シートの発泡炉への送り込み速度(供給速度)よりも速い巻取速度でもって発泡シートを巻き取ることによって発泡シートをMD方向にも2.0倍の延伸倍率で延伸させた。それにより、実施例1の発泡シート(厚み:0.36mm)を得た。得られた発泡シートを上記評価方法に従って評価し、その結果を表1に示す。
[実施例2〜3及び比較例1〜2]
発泡性組成物の組成、製造条件等を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡シートを得た。得られた発泡シートを上記評価方法に従って評価し、その結果を表1に示す。
[比較例3]
株式会社ロジャースイノアック社製発泡シート、商品名「PORON SR−S−20P」を用いて上記評価方法に従って評価した。その結果を表1に示す。
上記した各実施例おける発泡シートは、25%圧縮時におけるヒステリシスロス、及び層間強度が所定の範囲内であり、圧縮した後、素早く回復する性質を備えており、印刷版胴用固定部材として用いた場合に、印刷精度が良好で、かつリワーク性にも優れていた。
これに対して、各比較例の発泡シートは、25%圧縮時におけるヒステリシスロス、及び層間強度の少なくともいずれかが所定の範囲外であるため、良好な印刷精度とリワーク性を両立することができなかった。
7 発泡シート
8 接着剤
9 冶具
10 接着剤
11 冶具
20 積層体
21 発泡シート
22 支持体
23 粘着剤層
30 フレキソ印刷部材
31 版胴
32 フレキソ印刷版
33 積層体

Claims (17)

  1. 少なくともポリオレフィン系樹脂を含む発泡性組成物を発泡してなる発泡シートであり、25%圧縮時におけるヒステリシスロスが30%未満であり、層間強度が1.0MPa以上である発泡シート。
  2. 25%圧縮を30回繰り返した際の応力保持率が70%以上である、請求項1に記載の発泡シート。
  3. 10%圧縮強度が30〜150kPaである、請求項1又は2に記載の発泡シート。
  4. 25%圧縮強度が50〜750kPaである、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡シート。
  5. 25%圧縮強度に対する10%圧縮強度の比〔100×(10%圧縮強度/25%圧縮強度)〕が20〜95%である、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡シート。
  6. 層間強度が1.0〜5.0MPaである、請求項1〜5のいずれかに記載の発泡シート。
  7. 発泡倍率が2〜20cc/gである、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡シート。
  8. 厚みが0.1〜1.0mmである、請求項1〜7のいずれかに記載の発泡シート。
  9. 下記式(1)で表される気泡扁平率が50〜1000%である、請求項1〜8のいずれかに記載の発泡シート。
    100×MD方向の平均気泡径×TD方向の平均気泡径/(ZD方向の平均気泡径)・・・(1)
  10. 平均気泡径が30〜200μmである、請求項1〜9のいずれかに記載の発泡シート。
  11. 独立気泡率が75%以上である、請求項1〜10のいずれかに記載の発泡シート。
  12. ゲル分率が20〜70質量%である、請求項1〜11のいずれかに記載の発泡シート。
  13. 印刷版胴用固定部材用である、請求項1〜12のいずれかに記載の発泡シート。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の発泡シートと、該発泡シートの両面に設けられる粘着剤層を備える、積層体。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の発泡シートと、該発泡シートの少なくとも一方の面に設けられる支持体とを備える、積層体。
  16. 両面に粘着剤層を備える、請求項15に記載の積層体。
  17. 請求項14〜16のいずれかに記載の積層体からなる、印刷版胴用固定部材。
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