JP2020199657A - 複合材料製造装置及び複合材料製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
前記フィルムの対向する一対の縁を把持し、前記フィルムを前記基材表面に対向させて保持する保持手段と、
前記フィルムに垂直な方向に前記保持手段を動かして前記フィルムを前記基材表面に押し付ける移動手段と、
前記フィルムの表面に対向して配置された加熱手段を備えており、
前記加熱手段が、前記フィルムにおいて前記基材表面の前記頂上部に接着されるフィルム部分を、前記フィルムにおいて前記基材表面の前記傾斜部に接着されるフィルム部分よりも、より高温に加熱するように構成されている、
ことを特徴とする。
前記保持手段で保持された前記フィルムを前記一対の縁が離れる方向に引っ張り、前記フィルムに張力を与える張力手段を備える、ことを特徴とする。
前記加熱手段が、前記基材表面の前記頂上部に対向する頂上部加熱部分と、前記基材表面の前記傾斜部に対向する傾斜部加熱部分とを有し、
前記頂上部加熱部分と前記傾斜部加熱部分が、前記頂上部加熱部分が前記頂上部に対向するフィルム部分に与える熱量が、前記傾斜部加熱部分が前記傾斜部に対向するフィルム部分に与える熱量よりも大きくなるように構成されている、ことを特徴とする。
前記加熱手段が、
前記フィルムに対向して配置された熱源と、
前記フィルムと前記熱源との間に配置され、前記熱源から放出された熱を吸収して放熱する吸放熱手段とを備えており、
前記吸放熱手段が前記頂上部加熱部分と前記傾斜部加熱部分を有し、
前記頂上部加熱部分が前記傾斜部加熱部分よりも前記フィルムの近くに配置されている、ことを特徴とする。
前記加熱手段が、前記基材表面の前記頂上部に対向する頂上部加熱部分と、前記基材表面の前記傾斜部に対向する傾斜部加熱部分とを有し、
前記頂上部加熱部分と前記傾斜部加熱部分が、前記頂上部加熱部分が前記頂上部に対向するフィルム部分に向けて放射する熱量が、前記傾斜部加熱部分が前記傾斜部に対向するフィルム部分に向けて放射する熱量よりも大きくなるように構成されている、ことを特徴とする。
前記加熱手段が、
前記フィルムに対向して配置された熱源と、
前記フィルムと前記熱源との間に配置され、前記熱源から放出された熱を吸収して放熱する吸放熱手段とを備えており、
前記吸放熱手段が前記頂上部加熱部分と前記傾斜部加熱部分を有し、
前記頂上部加熱部分の吸熱性及び放熱性が前記傾斜部加熱部分の吸熱性及び放熱性よりも大きい、ことを特徴とする。
前記フィルムが、前記加熱手段に対向する表面に、熱吸収フィルム又は熱吸収層を有し、
前記熱吸収フィルム又は前記熱吸収層が、前記基材表面の前記頂上部に対向する頂上部加熱部分と、前記基材表面の前記傾斜部に対向する傾斜部加熱部分とを有し、
前記頂上部加熱部分の吸熱性及び放熱性が、前記傾斜部加熱部分の吸熱性及び放熱性よりも大きくなるように構成されている、ことを特徴とする。
一様な厚さを有するフィルムを準備する工程と、
前記フィルムの対向する一対の縁を保持する工程と、
前記保持された前記フィルムを加熱する工程と、
前記加熱された前記フィルムを前記基材表面に該基材表面の垂直方向から押し付けて接着する工程を含み、
前記加熱する工程が、前記フィルムにおいて前記基材表面の前記頂上部に接着されるフィルム部分を、前記フィルムにおいて前記基材表面の前記傾斜部に接着されるフィルム部分よりも、より高温に加熱し、前記接着する工程で前記一対の縁が離れる方向に関して前記頂上部に接着されるフィルム部分を前記傾斜部に接着されるフィルム部分よりもより延伸させる、
ことを特徴とする。
前記フィルムを前記一対の縁が離れる方向に引っ張り、前記フィルムに張力を与える工程を有することを特徴とする。
図1は、実施形態1に係る複合材料製造装置1の概略構成と、複合材料製造装置1を用いて製造される複合材料の構成要素を示す。以下に説明する複数の実施形態において、複合材料は、基材11と該基材11に貼り付けられるフィルム12とを含む。
実施形態1の複合材料製造装置1が扱う基材11は、図示するように、z方向に向かって全体が凸形状の山型横断面を有する板で、x方向とy方向に所定の長さを有する。基材11は、金属(例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム)又はエンジニアリングプラスチック[ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ガラス繊維強化ポリエチレンフタレート(GF−PET)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)]、又はその他のエンジニアリングプラスチック[超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)]で形成される。
フィルム12は、一様な厚さを有する熱可塑性樹脂フィルムで、例えばポリ塩化ビニル系フィルム、ポリエチレン系フィルム、ポリオレフィン系フィルムから選択される。フィルムの厚さは限定的ではないが、例えば0.1mm〜3.0mmである。
複合材料製造装置1は以下の構成を有する。
複合材料製造装置1は、基材11を支持するテーブル(基台)21を有する。図示するように、基材11は、頂上部13を上方に向けた状態でテーブル21上に固定される。
テーブル21の左右にはフィルム保持機構(保持手段)22が配置される。フィルム保持機構22は、複合材料製造時に基材11の上に配置されるフィルム12の両縁(y方向に伸びる左右の縁)を保持する一対のチャック23を有する。好ましくは、左右のチャック23は、同じ高さに設置される。ただし、基材11の表面形状によっては、左右いずれか一方を他方よりも高い位置に配置してもよい。
左右のチャック23は昇降機構(移動手段)24に支持されており、昇降機構24の駆動に基づいて図1に示す上昇位置と下降位置(図示せず)との間を移動されるようになっている。昇降機構24には、例えば油圧式又は空圧式シリンダを含む昇降機構、またはモータ駆動式の昇降機構が用いられる。左右のチャック23の下降速度は同じでもよいし、基材11の表面形状によっては一方のチャックの下降速度を他方のチャックの下降速度よりも大きく又は小さくしてもよい。
実施形態の複合材料製造装置1は、フィルム12をx方向に引っ張って同方向に所定の大きさの張力を加える張力機構(張力手段)25を有する。張力機構25は、昇降機構24に支持されており、左右のチャック23の少なくとも一方を両者が互いに離れる方向に引っ張る構成を含む。
テーブル21の上方には面状の加熱源26が配置される。実施形態では、加熱源26は、x方向とy方向に関して、フィルム12のx方向とy方向の幅とほぼ等しい大きさを有する。図面上、加熱源26は一つの枠で示されているが、複数の加熱源を一つの面上に均等に配置して構成されている。
加熱源26の下には板状の吸放熱部材(吸放熱板)27又は熱伝達媒体が配置される。吸放熱部材27は、上方の加熱源26から放出された熱を吸収するとともに吸収した熱を下方に放出するもので、加熱源26から放出される熱の吸収性と放出性に優れた金属材料が選択される。選択される金属には、例えば鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、ニッケル、亜鉛、又はそれらの複合材料が利用できる。
上述した昇降機構24、張力機構25、及び加熱源26は、コントローラ32と接続されており、コントローラ32の指令に基づいて駆動が制御される。
以上の構成からなる複合材料製造装置1を用いて複合材料を製造する動作を説明する。
図3は実施形態2の複合材料製造装置101を示す。複合材料製造装置1に含まれる構成において、上述した実施形態1に含まれる構成と同一又は類似の構成には、同一の符号(番号)に100を加えた符号(番号)を付し、その説明を省略する。
図4は実施形態3の複合材料製造装置201を示す。複合材料製造装置201に含まれる構成において、上述した実施形態1に含まれる構成と同一又は類似の構成には、同一の符号(番号)に200を加えた符号(番号)を付し、その説明を省略する。
上述した実施形態において、基材表面は、上方に向かって凸形状の頂上部と、頂上部の両側からほぼ一定の傾斜角度で下る傾斜部からなる山型形状としたが、これに限るものでない。例えば、基材表面は、略三角形(二等辺三角形、不等辺三角形)、一定の曲率を有する円弧状又は頂上部から傾斜部の端部に向かって次第に曲率が小さくなる曲面、頂上部の片側の片側にのみ傾斜部を有する直線状又は曲線状の傾斜面であってもよい。
11,111,211:基材
12,212,222:フィルム
13,113,213:頂上部(頂上面)
14,114,214:傾斜部(傾斜面)
15,115,215:中央フィルム部分
16,116,216:側部フィルム部分
22,122,222:保持手段(フィルム保持機構)
24,124,224:移動手段(昇降機構)
Claims (9)
- 頂上部と該頂上部の少なくとも片側に連接された傾斜部とを有する基材表面にフィルムを押し付けながら貼り付ける複合材料製造装置であって、
前記フィルムの対向する一対の縁を把持し、前記フィルムを前記基材表面に対向させて保持する保持手段と、
前記フィルムに垂直な方向に前記保持手段を動かして前記フィルムを前記基材表面に押し付ける移動手段と、
前記フィルムの表面に対向して配置された加熱手段を備えており、
前記加熱手段は、前記フィルムにおいて前記基材表面の前記頂上部に接着されるフィルム部分を、前記フィルムにおいて前記基材表面の前記傾斜部に接着されるフィルム部分よりも、より高温に加熱するように構成されている、
ことを特徴とする複合材料製造装置。 - 前記保持手段で保持された前記フィルムを前記一対の縁が離れる方向に引っ張り、前記フィルムに張力を与える張力手段を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の複合材料製造装置。
- 前記加熱手段は、前記基材表面の前記頂上部に対向する頂上部加熱部分と、前記基材表面の前記傾斜部に対向する傾斜部加熱部分とを有し、
前記頂上部加熱部分と前記傾斜部加熱部分は、前記頂上部加熱部分が前記頂上部に対向するフィルム部分に与える熱量が、前記傾斜部加熱部分が前記傾斜部に対向するフィルム部分に与える熱量よりも大きくなるように構成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の複合材料製造装置。 - 前記加熱手段は、
前記フィルムに対向して配置された熱源と、
前記フィルムと前記熱源との間に配置され、前記熱源から放出された熱を吸収して放熱する吸放熱手段とを備えており、
前記吸放熱手段は前記頂上部加熱部分と前記傾斜部加熱部分を有し、
前記頂上部加熱部分は前記傾斜部加熱部分よりも前記フィルムの近くに配置されている、ことを特徴とする請求項3の複合材料製造装置。 - 前記加熱手段は、前記基材表面の前記頂上部に対向する頂上部加熱部分と、前記基材表面の前記傾斜部に対向する傾斜部加熱部分とを有し、
前記頂上部加熱部分と前記傾斜部加熱部分は、前記頂上部加熱部分が前記頂上部に対向するフィルム部分に向けて放射する熱量が、前記傾斜部加熱部分が前記傾斜部に対向するフィルム部分に向けて放射する熱量よりも大きくなるように構成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の複合材料製造装置。 - 前記加熱手段は、
前記フィルムに対向して配置された熱源と、
前記フィルムと前記熱源との間に配置され、前記熱源から放出された熱を吸収して放熱する吸放熱手段とを備えており、
前記吸放熱手段は前記頂上部加熱部分と前記傾斜部加熱部分を有し、
前記頂上部加熱部分の吸熱性及び放熱性が前記傾斜部加熱部分の吸熱性及び放熱性よりも大きい、ことを特徴とする請求項5に記載の複合材料製造装置。 - 前記フィルムは、前記加熱手段に対向する表面に、熱吸収フィルム又は熱吸収層を有し、
前記熱吸収フィルム又は前記熱吸収層は、前記基材表面の前記頂上部に対向する頂上部加熱部分と、前記基材表面の前記傾斜部に対向する傾斜部加熱部分とを有し、
前記頂上部加熱部分の吸熱性及び放熱性が、前記傾斜部加熱部分の吸熱性及び放熱性よりも大きくなるように構成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の複合材料製造装置。 - 頂上部と該頂上部の少なくとも片側に連接された傾斜部とを有する基材表面にフィルムを押し付けながら貼り付ける複合材料の製造方法であって、
一様な厚さを有するフィルムを準備する工程と、
前記フィルムの対向する一対の縁を保持する工程と、
前記保持された前記フィルムを加熱する工程と、
前記加熱された前記フィルムを前記基材表面に該基材表面の垂直方向から押し付けて接着する工程を含み、
前記加熱する工程は、前記フィルムにおいて前記基材表面の前記頂上部に接着されるフィルム部分を、前記フィルムにおいて前記基材表面の前記傾斜部に接着されるフィルム部分よりも、より高温に加熱し、前記接着する工程で前記一対の縁が離れる方向に関して前記頂上部に接着されるフィルム部分を前記傾斜部に接着されるフィルム部分よりもより延伸させる、
ことを特徴とする複合材料の製造方法。 - 前記フィルムを前記一対の縁が離れる方向に引っ張り、前記フィルムに張力を与える工程を有する、ことを特徴とする請求項8に記載の複合材料の製造方法。
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